説明

制御端末及び録画予約方法

【課題】 誤って録画予約を削除又は修正されてしまうことを防止できる制御端末及び録画予約方法を提供する。
【解決手段】 インターネット接続可能なパソコンや携帯電話などの制御端末から送信される電子メールに基づいて録画予約を行うインターネット接続機能が搭載されたビデオレコーダにおいて、録画予約メール受信時に乱数から識別コードを生成し保存しておき、この識別コードを記述した予約一覧メールを制御端末に送信し、制御端末で削除番号を記述して返信されたメールを受信し、メールから識別コードを読み出しビデオレコーダに保存しておいた識別コードと照合させ、その照合結果に基づいて録画予約メールの真偽を確認し、予約削除を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話やパーソナルコンピュータ(以下、パソコンと称す)などのユーザの制御端末からの電子メール(以下、Eメールと称す)によってインターネット接続機能を有するビデオ信号記録再生装置の録画予約を行うEメールによる録画予約システムに適用される制御端末及び録画予約方法に関する。
【背景技術】
【0002】
図3は、Eメールによる録画予約システムの概要を説明する全体構成図であり、必要なインターネット接続環境をブロック図として示している。図3に示すEメールによる録画予約システムにおいて、左側の破線枠内構成は、家庭における常時接続環境を示し、記録再生装置としてのEthernet(R)機能搭載ビデオレコーダ10(以下単にビデオレコーダと言う)、ブロードバンドアクセスルーター11、ADSLモデム(もしくはCATVモデム)12を備えており、ADSLやケーブルテレビ(CATV)又は光ファイバなどを介してプロバイダ20に接続され、さらにプロバイダ20を介してインターネット30に常時接続されている。なお、この明細書において、記録再生装置として用いるビデオレコーダは、記録媒体を限定するものではないため、ハードディクスレコーダやビデオディスクレコーダなどを総称し、図3では、同記録再生装置をEthernet(R)機能搭載ビデオレコーダと記述している。
【0003】
このビデオレコーダ10は、Eメールの送受信機能を有し、固有のEメールアドレスを持っている。ビデオレコーダ10は、インターネット30上に置かれた同メールアドレスを管理するメールサーバ40に定期的に問い合わせて、メールが届いている場合はこれを受信し、また、必要に応じてEメールを作成して送信することもできる。
【0004】
また、図3において、右側の構成としては、インターネット接続機能を持ったパソコン51や、破線枠内の外出先機器を示す携帯電話52などのユーザが所持する制御端末(パソコン51、携帯電話52を総称して制御端末50と称す)を備えており、これらの制御端末50は、インターネット30に接続された録画予約サイト70にアクセスして番組表から録画したい番組を選択するだけで、録画予約サイト70からあらかじめ指定したメールアドレス(ここではビデオレコーダ10のメールアドレス)にメール(以下、録画予約メールと称す)が自動的に送信される。なお、携帯電話52は、無線基地局61、iモード(R)センターなどの交換器62及びルーター63を介してインターネット30に接続される。
【0005】
録画予約サイト70から送信される録画予約メールには、レコーダの録画予約をセットするために必要な録画情報としての番組の放送日、開始時間、終了時間、放送局、番組タイトルなどが記載される。録画予約サイト70から送信された録画予約メールは、いったんメールサーバ40に蓄積される。一方、ビデオレコーダ10は、定期的にメールサーバ40に問い合わせてメールを受信して、録画予約メールの場合はメール本文から録画情報を取り出し、番組の録画予約を設定する。そして、予約が成功したか失敗したかを知らせるメールを作成してパソコン51や携帯電話52の制御端末50に返信する。
【0006】
また、録画予約サイト70に対して、録画予約のほかに、予約削除や予約リスト取得を要求することもできる。予約リスト要求を指示した場合、予約リスト要求メールがビデオレコーダ10あてに送られる。これを受信したビデオレコーダ10は、現在の予約状況を一覧にしたものを作成してパソコン51や携帯電話52の制御端末50に送信する。以上がEメール録画予約システムの概要である。
【0007】
図4は、Ethernet(R)機能搭載ビデオレコーダ10の回路構成を示すブロック図である。図4に示すように、Ethernet(R)機能搭載ビデオレコーダ10は、主に、記録媒体に対する記録再生を行うためのビデオ信号記録再生回路101、録画再生制御を行うためのシステムコントロール回路102、Eメールを受信するためのEthernet(R)回路103で構成される。以下にデータの流れを簡単に説明する。ビデオ信号記録再生回路101に入力されたビデオ信号は、A/D変換器(シンクセパレータ、同期回路などを含む)101aでディジタルデータに変換された後、圧縮伸長回路101bにてMPEG1やMPEG2などの圧縮方式によりエンコード処理され、ビデオデータ記録再生回路101cに送られる。
【0008】
一方、システムコントロール回路102は、ユーザインターフェース(外装パネルやリモコンの録画ボタンや再生ボタンなど)からの情報を受け取り、録画や再生などのモード信号をコントロール信号としてビデオデータ記録再生回路101cに送る。このようなモード信号を受け取ったビデオデータ記録再生回路101cは、記録媒体(本提案では、ハードディスクや光ディスク、磁気テープ、メモリなどの記録媒体を限定しない)104に記録する。再生時はこの逆の処理を行う。
【0009】
また、システムコントロール回路102は、CPUバスに接続されており、CPU105で動作するソフトウェアによってタイマー録画予約の管理を行っている。このCPUバスにはEthernet(R)回路103も接続されており、Ethernet(R)で受信したEメールの文章データは、Ethernet(R)回路103からCPUバスを介してCPU105に送られる。CPU105上では、ソフトウェア(後述)が動作しており、図中のメモリ(SRAMやDRAMなど)106を使用して、メールの送受信や録画予約の管理などを行っている。
【0010】
次に、ソフトウェアの構成と動作について説明する。ここでは、CPU105上で動作するソフトウェアについて説明する。図5は、下側にハードウェアを配置してその上に動作するソフトウェアの構成を階層的に示した図である。ハードウェア層にあるEthernet(R)回路103では、Ethernet(R)ドライバ103aが動作していて、CPUバスを介してEthernet(R)回路103にあるEthernet(R)コントローラLSI(図示しない)に対してデータの読み書きを行ってEthernet(R)パケットの送信・受信を行っている。
【0011】
Ethernet(R)ドライバ103aの上には、インターネットで使用される標準プロトコルであるIP(Internet Protocol)110、TCP(Transmission Control Protocol)111が置かれており、その上にはEメールの受信を行うPOP3(Post Office Protocol Version3)112やEメールの送信を行うSTMP(Simple Mail Transfer Protocol)113などのプロトコルが実装されている。さらに、その上層では、メールの送受信を管理するアプリケーション(以下、メールマネージャー)が動作しており、POP3やSTMPの関数をコールしてメールの送受信を実現している。
【0012】
メールマネージャー114は、同じ階層にあるタイマー録画予約の管理を行うアプリケーション(以下、予約マネージャーと称す)115と録画予約情報のやり取りを行っている。予約マネージャー115の下層にはシステムコントロールマネージャー116があり、システムコントロール回路102を制御してモード信号をビデオデータ記録再生回路101に送り、録画・再生などの命令を行っている。
【0013】
以下に、メールによる録画予約の動作を説明する。メールマネージャー114は、定期的にメールサーバ40にアクセスして自分あてのメールを受信する。メールマネージャー114はPOP3 112をコールして、メールサーバ名やポート番号(110番)を指定してTCP111・IP110による接続を確立する。POP3 112ではメールサーバ40に対しPOP3コマンドを送信して、メールの数やサイズを取得してから、メールのヘッダや本文を受信する。メールマネージャー114は、メールの本文の内容を解析して、録画予約メールであるときは録画予約情報を取り出して、予約時間帯の重複がないか予約マネージャー115に問い合わせる。
【0014】
予約マネージャー115は、予約リストを調べて、予約が重複していなければシステムコントロールマネージャー116に対して録画予約を行うように指示を出し、メールマネージャー114に対しては予約が許可されたことを通知する。録画予約が許可されると、メールマネージャー114は、ユーザに予約が完了したことを知らせるメール(以下、予約完了メール)を送信するために、STMP113をコールする。STMP113では、メールサーバ名とポート番号(25番)を指定してTCP111・IP110による接続を確立して、メールサーバ40にSTMPコマンドを送信して、メールのヘッダや本文などを順に送信する。
【0015】
また、メールマネージャー114は、時間帯の重複などにより予約が許可されない場合は、予約が失敗したことを知らせるメール(以下、予約失敗メール)を作成して、同様にSTMP113をコールして送信する。以上が、Eメールによる録画予約におけるソフトウェアの動作である。
【0016】
また、従来技術として、遠隔地からリモートで録画予約を行う際、録画装置おける予約状況と端末による予約設定要求との整合性を持たせる録画予約システムがある(例えば、下記の特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0017】
【特許文献1】特開2002−158951号公報(図1〜図3)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
しかしながら、従来のビデオレコーダでは次のような問題点があった。
(1)予約を削除する場合に発生する問題
従来のビデオレコーダ10では、ユーザが携帯電話52から予約の削除を行う場合、まず、ビデオレコーダ10の予約状況を把握するために予約リストを取得する。ビデオレコーダ10は、予約リスト要求に応えてユーザの携帯電話52に予約リストメールを送信する。ユーザは、予約リストから削除する予約番号を予約リストメールの題名に付けて返信する(このメールを予約削除メールと呼ぶ)。ビデオレコーダ10は、予約削除メールの題名に付けられた予約番号を取り出し、その番号に相当する番組の予約を削除する。
【0019】
ここで、例えばビデオレコーダ10が予約リストを送信した後に、第三者によって予約内容が変更された場合、ユーザが予約削除メールで指定した番組と異なる番組の予約を削除してしまう可能性がある。また、第三者が予約削除メールと同じフォーマットでメールを送った場合、ビデオレコーダ10は間違って予約削除を行ってしまうなどの不具合が発生する。
【0020】
(2)優先する予約を選択する場合に発生する問題
例えば、図6に示すように、携帯電話52から番組1の予約を行ったが、以前に予約した番組2と時間帯が重複した場合、梨地の重複した時間帯の部分はどちらかの番組が録画できなくなる。
【0021】
そこで、従来のビデオレコーダ10では、どちらの予約を優先するか質問するメール(以下、予約選択要求メール)をユーザの携帯電話に返信する。この予約選択要求メールを受信したユーザは、番組1を優先させたい場合はメールの題名に「1」を、番組2を優先させたい場合は「2」を付けて予約選択要求メールをレコーダに返信する(これを予約選択結果メールと呼ぶ)。ビデオレコーダ10は、受信したメールの題名に付けられた番号に従って優先する予約を選択する。仮に「1」が選択された場合は、番組1の梨地部分が録画されて番組2の梨地部分は録画されない。
【0022】
このようにメールによって優先予約の選択を行う場合、メールを何度かやり取りするため、この間に第三者によってレコーダの予約が変更されてしまう場合も起こり得る。また、第三者の端末から予約選択結果メールと同じフォーマットでメールを送った場合、ビデオレコーダ10はこれを予約選択結果メールと認識し、間違って予約を変更してしまう可能性がある。
【0023】
本発明は、従来の問題を解決するためになされたもので、録画予約システムおいて、誤って録画予約を削除又は修正されてしまうことを防止できる制御端末及び録画予約方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0024】
本発明に係る制御端末は、インターネット接続機能が搭載された記録再生装置に、電子メールを送信して録画予約を行うインターネット接続可能な制御端末において、
録画予約メール又は録画予約リスト要求メールを前記記録再生装置に送信し、当該メール送信に対応して前記記録再生装置から識別コードを有して送信される、記録画予約メール又は録画予約リスト要求メールに記載した内容に基づいて前記制御端末へ通知する必要のある録画予約に関する情報が記載された要求メールを受信し、前記要求メールに対する回答結果を記載した前記識別コードを含む返信メールを前記記録再生装置に返信する制御手段を備えたものである。
【0025】
本発明に係る録画予約方法は、インターネット接続機能が搭載された記録再生装置に、電子メールを送信して録画予約を行うインターネット接続可能な制御端末で実行される録画予約方法において、
録画予約メール又は録画予約リスト要求メールを前記記録再生装置に送信し、当該メール送信に対応して前記記録再生装置から識別コードを有して送信される、記録画予約メール又は録画予約リスト要求メールに記載した内容に基づいて前記制御端末へ通知する必要のある録画予約に関する情報が記載された要求メールを受信し、前記要求メールに対する回答結果を記載した前記識別コードを含む返信メールを前記記録再生装置に返信するステップを含むものである。
【発明の効果】
【0026】
本発明の制御端末及び録画予約方法によれば、誤って録画予約を削除又は修正されてしまうことを防止できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る記録再生装置としてのビデオレコーダと制御端末との間で送受信されるメールとその動作の流れを示す図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係る記録再生装置としてのビデオレコーダと制御端末との間で送受信されるメールとその動作の流れを示す図である。
【図3】本発明及び従来例に係るEメールによる録画予約システムの概要を説明する全体構成図である。
【図4】図3に示すEthernet(R)機能搭載ビデオレコーダ10の回路構成を示すブロック図である。
【図5】図4に示すCPU上で動作するソフトウェアを説明するもので、下側にハードウェアを配置してその上に動作するソフトウェアの構成を階層的に示した図である。
【図6】従来例において優先する予約を選択する場合に発生する問題を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の実施の形態に係るEメールによる録画予約システムについて説明する。
本発明の各実施の形態では、図3から図5に示す従来例と同様な構成を備えている。
<第1の実施の形態>
まず、本発明の第1の実施の形態に係るEメールによる録画予約システムについて説明する。第1の実施の形態では、予約を削除する場合に発生する問題の解決策を説明する。
【0029】
図1は、記録再生装置としてのビデオレコーダ10と、パソコン51や携帯電話52などユーザの制御端末50との間で送受信されるメールとその動作の流れを示したものである。なお、図1では、ビデオレコーダ10と制御端末50の間にあるメールサーバ40は省略している。また、ビデオレーダー10内の動作は、主に制御手段としての図4に示すCPU105に基づくものであり、制御端末50内の動作は、図示しない制御手段として備えられるCPU105に基づくものである。
【0030】
メールの送受信と予約削除は、以下の手順で行われる。
S1:まず、ユーザは携帯電話52などの制御端末50で録画予約サイト70にアクセスして、予約リスト照会を指定することで、あらかじめ登録されたメールアドレス(この場合ビデオレコーダ10のメールアドレス)あてに予約リスト要求メールが送信される。
【0031】
S2:記録再生装置のファイルシステムには予約リストが最後に変更された時刻をmsec単位で記憶するタイムスタンプが書き込まれている(このタイムスタンプをLastTimeStampと呼ぶ)。予約リスト要求メールを受信したビデオレコーダ10は、予約リストを予約マネージャー115から取得する。このときにLastTimeStampを読みこの値を記憶部としてのメモリ106に確保した領域(TimeStamp1)に保存しておく。
【0032】
S3:乱数を生成して識別コードを得る。そして、識別コードをメモリ106に確保した領域(MailCode)に保存しておく。
S4:この識別コードを予約リストメールの本文に記述して制御端末50あてに送信する。
【0033】
S5:このメールを受信した制御端末50は、本文引用によって返信メールを作り、このメールの題名に削除する予約番号を付けて返信する(これを予約削除メールと呼ぶ)。
予約削除メールには識別コードが残っている。
【0034】
S6:これを受信したビデオレコーダ10は、記録再生装置のファイルシステムからLastTimeStampを読み出しTimeStamp1と値が異なっていたら予約が変更されたことを意味するため、予約削除を中止する。読み出したLastTimeStampがTimeStamp1と一致していたら、予約が変更されていないことになるのでS7に進む。
【0035】
S7:予約削除メールの本文から識別コードを取り出し、メモリ106からMailCodeを読み出して値を比較する。これが不一致の場合は、受信した予約削除メールが第三者などによって間違って送られたものであるから、予約削除を中止する。一致した場合は、正しい制御端末50であることがわかるのでS8に進む。
【0036】
S8:予約削除メールの題名から予約番号を取り出し、予約削除を行う。
以上の操作により、LastTimeStampで予約が変更されたかどうかを確認でき、また、識別コードによって正しい送信相手であるかどうかを判別することができるので、第三者によって間違って予約削除が行われるような不具合を回避することができる。
<第2の実施の形態>
次に、本発明の第2の実施の形態に係るEメールによる録画予約システムについて説明する。第2の実施の形態では、優先する予約を選択する場合に発生する問題の解決策を説明する。
【0037】
図2は、記録再生装置としてのビデオレコーダ10と、パソコン51や携帯電話52など制御端末50との間で送受信されるメールとその動作の流れを示したものである。なお、図2では、図1と同様に、ビデオレコーダ10と制御端末50の間にあるメールサーバ40は省略している。また、ビデオレーダー10内の動作は、主に制御手段としての図4に示すCPU105に基づくものであり、制御端末50内の動作は、図示しない制御手段として備えられるCPU105に基づくものである。
【0038】
メールの送受信と予約選択は、以下の手順で行われる。
S11:まず、ユーザは携帯電話52などの制御端末50で録画予約サイト70にアクセスして、予約する番組を選び録画予約を指定する。このとき、あらかじめ登録されたメールアドレス(この場合ビデオレコーダ10のメールアドレス)あてに録画予約メールが送信される。受信した録画予約メールから予約情報を取り出し番組1の予約を入れるが、例えば、図6に示すように、以前に予約した番組2と時間帯が重複してしまうとする。
【0039】
S12:記録再生装置のファイルシステムには予約リストが最後に変更された時刻をmsec単位で記憶するタイムスタンプが書き込まれている(このタイムスタンプをLastTimeStampと呼ぶ)。録画予約メールを受信したビデオレコーダ10は、LastTimeStampを読み、この値を記憶部としてのメモリ106に確保した領域(TimeStamp1)に保存しておく。
【0040】
S13:乱数を生成して識別コードを作成する。そして、識別コードと予約に失敗した番組1と、前に予約した番組2の予約情報をハードディスクなどのファイルシステムに保存する。
【0041】
S14:番組1が番組2と重複したことと、どちらの予約を優先するのかを質問するメール(以下、予約選択要求メールと呼ぶ)を作成して、上記識別コードをメール本文に記述して制御端末50あてに送信する。
【0042】
S15:このメールを受信した制御端末50は、本文引用によって返信メールを作り、優先する予約の番号(例えば1)をメール題名に付けて返信する(これを予約選択メールと呼ぶ)。予約選択メールには識別コードが残っている。
【0043】
S16:これを受信したビデオレコーダ10は、LastTimeStampを読み出しTimeStamp1
と値が異なっていたら予約が変更されたことを意味するため、予約修正を中止する。読み出したLastTimeStampがTimeStamp1と一致していたら、予約が変更されていないことになるのでS17に進む。
【0044】
S17:メールの本文から識別コードを取り出す。識別コードがメールに書かれていなければ第三者が送ったメールかもしれないので、予約修正を中止する。ファイルシステムから同じ識別コードを見つけて保存した予約情報を取り出す。識別コードがファイルシステムにない場合は、予約修正を中止する。
【0045】
S18:メールの題名から予約番号を取り出し、予約番号1が示す番組(ニュース9)を優先的に予約する。図6に示す番組1の梨地部分が録画され、番組2の梨地部分が録画されなくなる。
【0046】
以上の操作により、LastTimeStampで予約が変更されたかどうかを確認し、識別コードによって正しい送信相手であるかどうかを判別することができるので、優先予約の選択を行う場合に、第三者によって間違って予約を変更してしまう不具合を回避することができる。
【0047】
上述したように、第1及び第2の実施の形態によれば、予約が変更されたときに更新されるタイムスタンプをメール送信時に保存し、メール受信時に比較することによって、予約が変更されたかどうかを判別することができるため、誤って予約を削除・修正してしまうことを防止できる。
【0048】
また、送信メールに識別コードを記述することによって、ユーザからの返信メールかどうかを判断することができ、予約修正の誤動作や悪戯メールなどによる予約内容の破壊を防ぐことができる。
【産業上の利用可能性】
【0049】
以上のように、本発明に係る記録再生装置は、予約が変更されたときに更新されるタイムスタンプをメール送信時とメール受信時に比較することで、誤って録画予約を削除又は修正されてしまうことを防止でき、Eメールによる録画予約システムに適用して好適なものとなる。
【符号の説明】
【0050】
10 Ethernet(R)機能搭載ビデオレコーダ(記録再生装置、ビデオレコーダ)
11 ブロードバンドアクセスルーター
12 モデム(ADSLモデム、CATVモデム)
20 プロバイダ
30 インターネット
40 メールサーバ
50 制御端末
51 パソコン(制御端末)
52 携帯電話(制御端末)
61 無線基地局
62 交換器
63 ルーター
70 録画予約サイト
101 ビデオ信号記録再生回路
101a A/D変換器
101b 圧縮伸長回路
101c ビデオデータ記録再生回路
102 システムコントロール回路
103 Ethernet(R)回路
103a Ethernet(R)ドライバ
104 記録媒体
105 CPU(制御手段)
106 メモリ(記憶部)
110 IP
111 TCP
112 POP3
113 STMP
114 メールマネージャー
115 アプリケーション(予約マネージャー)
116 システムコントロールマネージャー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
インターネット接続機能が搭載された記録再生装置に、電子メールを送信して録画予約を行うインターネット接続可能な制御端末において、
録画予約メール又は録画予約リスト要求メールを前記記録再生装置に送信し、当該メール送信に対応して前記記録再生装置から識別コードを有して送信される、記録画予約メール又は録画予約リスト要求メールに記載した内容に基づいて前記制御端末へ通知する必要のある録画予約に関する情報が記載された要求メールを受信し、前記要求メールに対する回答結果を記載した前記識別コードを含む返信メールを前記記録再生装置に返信する制御手段を備えたことを特徴とする制御端末。
【請求項2】
インターネット接続機能が搭載された記録再生装置に、電子メールを送信して録画予約を行うインターネット接続可能な制御端末で実行される録画予約方法において、
録画予約メール又は録画予約リスト要求メールを前記記録再生装置に送信し、当該メール送信に対応して前記記録再生装置から識別コードを有して送信される、記録画予約メール又は録画予約リスト要求メールに記載した内容に基づいて前記制御端末へ通知する必要のある録画予約に関する情報が記載された要求メールを受信し、前記要求メールに対する回答結果を記載した前記識別コードを含む返信メールを前記記録再生装置に返信するステップを含むことを特徴とする録画予約方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−182983(P2009−182983A)
【公開日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−113436(P2009−113436)
【出願日】平成21年5月8日(2009.5.8)
【分割の表示】特願2003−405108(P2003−405108)の分割
【原出願日】平成15年12月3日(2003.12.3)
【出願人】(000004329)日本ビクター株式会社 (3,896)
【Fターム(参考)】