説明

券媒体処理システム及び券媒体処理方法

【課題】利用者に対するサービス性を向上することが可能な券媒体処理システム及び券媒体処理方法を提供することを目的とする。
【解決手段】券媒体の識別情報に対応付けされた改札記録を記憶した記憶手段と、券媒体から識別情報を読み取る読取手段と、前記読取手段により読み取られた識別情報に基づいて前記記憶手段に記憶された改札記録を参照し、定期券を発行した方が有益となるか否かを判断する判断手段と、前記判断手段により有益となると判断されたのに基づいて、その旨を案内する案内手段と、前記判断手段により有益となると判断された定期券の発行指示を受け付ける入力手段と、前記入力手段により発行指示を受け付けた定期券を発行する発行手段と、を備えたことを特徴とする券媒体処理システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、券媒体処理システム及び券媒体処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、利用者が駅構内などの施設内に入場する場合や、施設内から出場する場合などに利用する券媒体として、無線通信が可能な券媒体(ICチップを内蔵したICカードや携帯端末機器などを含む)が実用化されている。このような券媒体には、定期券として利用可能な機能が備わったもの(以下、IC定期券とも称する)や、ストアードフェアカードとして利用可能な機能が備わったもの、さらには、これらの両方の機能を兼ね備えたものなどがある。
【0003】
このような券媒体のうち、少なくとも定期券としての機能を備えたものは、定期券発行機によって発行される。例えば、特許文献1によれば、2つの磁気定期券からそれぞれ定期券情報を読み取り、それら2つの磁気定期券における有効区間が連続する場合、それぞれの磁気定期券の定期券情報を1つのIC定期券に記録し、発券するようにした定期券処理装置と定期券処理システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−100252号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この発明の目的は、利用者に対するサービス性を向上することが可能な券媒体処理システム及び券媒体処理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明の態様によれば、
券媒体の識別情報に対応付けされた改札記録を記憶した記憶手段と、券媒体から識別情報を読み取る読取手段と、前記読取手段により読み取られた識別情報に基づいて前記記憶手段に記憶された改札記録を参照し、定期券を発行した方が有益となるか否かを判断する判断手段と、前記判断手段により有益となると判断されたのに基づいて、その旨を案内する案内手段と、前記判断手段により有益となると判断された定期券の発行指示を受け付ける入力手段と、前記入力手段により発行指示を受け付けた定期券を発行する発行手段と、を備えたことを特徴とする券媒体処理システムが提供される。
【0007】
この発明の他の態様によれば、
券媒体処理装置に挿入された券媒体から識別情報を読み取り、記憶手段に記憶された通過履歴から、読み取った識別情報と同一の識別情報に対応付けされた改札記録を参照し、定期券を発行した方が有益となるか否かを判断し、有益となると判断したのに基づいて、その旨を案内し、有益となると判断した定期券の発行指示を受け付け、券媒体処理装置に挿入された当該券媒体に対して、発行指示を受け付けた定期券に相当する定期券情報を書き込み、定期券情報の書き込みが完了した当該券媒体を排出する、ことを特徴とする券媒体処理方法が提供される。
【発明の効果】
【0008】
この発明によれば、利用者に対するサービス性を向上することが可能な券媒体処理システム及び券媒体処理方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、本実施形態における駅務システムの一構成例を概略的に示すブロック図である。
【図2】図2は、図1に示した駅務システムにおけるホストコンピュータのメモリに記憶された通過履歴の一例を概略的に示す図である。
【図3】図3は、図1に示した駅務システムにおける改札機の一構成例を概略的に示すブロック図である。
【図4】図4は、図1に示した駅務システムにおける券売機の一構成例を概略的に示すブロック図である。
【図5】図5は、本実施形態における無線式の券媒体に対する券売機での処理を説明するためのフローチャートである。
【図6】図6は、本実施形態の券売機での処理において、利用総額の算出例及び所望の定期券が存在するか否かの判断例を説明するための図である。
【図7】図7は、本実施形態の券売機での処理において、表示部に表示される案内画面の一例を示す図である。
【図8】図8は、本実施形態の券売機での処理において、表示部に表示される表示画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、一実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において、同一又は類似した機能を発揮する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
【0011】
特に、本実施形態においては、券媒体処理装置の一例として券売機について説明するとともに、券媒体処理方法の一例としてこの券売機に適用可能な定期券発行処理及びチャージ処理について説明する。
【0012】
図1は、本実施形態における駅務システムの構成を概略的に示すブロック図である。
【0013】
この駅務システムは、改札機1や券売機2などの駅務機器と、これらの駅務機器に対して上位機器(あるいは外部機器)として機能するホストコンピュータ4と、を有している。図示した例の駅務システムにおいて、各駅務機器(すなわち改札機1や券売機2など)には、1つの駅に設置された駅務機器のみならず、他の駅に設置された駅務機器も含まれている。つまり、本実施形態の駅務システムは、複数の駅のそれぞれに駅務機器を設置したシステムに相当する。
【0014】
改札機1は、駅の改札口などにおいて利用者が通行可能な改札通路に沿って配置されている。この改札機1は、利用者が所持している券媒体の券情報に基づいて、改札口での利用者に対する改札業務、つまり駅構内に入場する際の入場処理や駅構内から出場する際の出場処理などの処理を行う。より具体的には、改札機1は、券媒体から読み取った券情報に基づいて改札通路の通行の可否を判定し、必要に応じて券媒体に入場記録または出場記録を書き込む。
【0015】
券売機2は、利用者の操作に応じて券媒体を発行する発行業務を行う。より具体的には、券売機2は、普通乗車券、定期券、特急券、回数券、入場券、ストアードフェアカード(以下、SFカードなどと称する場合もある)などの機能を単独で有する券媒体あるいは複数の機能を兼ね備えている券媒体を発行する。
【0016】
また、この券売機2は、発行業務として、SFカードとしての機能を有する券媒体を受け取り、定期券としての機能を付加し、SFカードと定期券との機能を兼ね備えた券媒体を発行する定期券発行処理も行う。さらに、この券売機2は、SFカードとしての機能を有する券媒体を受け取り、券媒体から読み取った金額情報に、利用者によって入金された現金の金額相当を加算した新規の金額情報を券媒体に書き込むいわゆるチャージ処理も行う。
【0017】
このような券売機2によって発行・処理された券媒体は、いずれも上記した改札機1で利用可能となる。また、券売機2によって発行される券媒体の形態としては、無線式の券媒体及び磁気式の券媒体があるが、いずれも改札機1で利用可能である。なお、無線式の券媒体とは、改札機1あるいは券売機2の側との無線通信が可能なICチップを内蔵した携帯電話などの携帯端末機器、ICチップを内蔵したICカードなどである。
【0018】
これらの券媒体のうち、SFカードとしての機能を備えた無線式の券媒体(すなわち、本実施形態における記名式のICSFカードに相当する)は、券情報として、券媒体固有の識別情報(あるいはシリアル番号)、利用者の氏名などの個人情報、利用可能な金額相当(あるいは残額相当)の金額情報などを有している(なお、上述した無線式の券媒体には、券情報のうちの個人情報を有していない無記名式のICSFカードも存在するが、本実施形態において『ICSFカード』と称した場合には記名式のICSFカードに対応するものとする)。このような各種券情報は、ICSFカードの図示しないメモリ部に所定の形式で記憶されている。
【0019】
また、SFカードとしての機能及び定期券としての機能を兼ね備えた無線式の券媒体(すなわち、本実施形態におけるIC定期券に相当する)は、券情報として、券媒体固有の識別情報、利用者の氏名を含む個人情報、利用可能な金額相当の金額情報の他に、定期券として利用するのに必要な定期券情報、改札記録(あるいは改札ログ)などを有している。このような各種券情報は、IC定期券の図示しないメモリ部に所定の形式で記憶されている。
【0020】
定期券情報としては、例えば、利用可能な定期区間(あるいは発駅、経由駅、着駅)、定期券として利用可能な利用開始日、定期券として利用可能な有効期限日、定期券額面などの各種情報が含まれる。
【0021】
改札記録としては、改札機1を利用した際に券媒体に書き込まれた入場記録や出場記録などが含まれる。入場記録は、入場駅の改札機1による入場処理の際に書き込まれた情報であり、入場処理が行われた入場駅や、入場処理を行った入場日時などの各種情報が含まれる。出場記録は、出場駅の改札機1による出場処理の際に書き込まれた情報であり、出場処理が行われた出場駅や、出場処理を行った出場日時などの各種情報が含まれる。
【0022】
ICSFカードとして改札機1を利用した場合、または、IC定期券をSFカードとして改札機1を利用した場合の処理について、以下に簡単に説明する。
【0023】
改札機1は、ICSFカード及びIC定期券のいずれかの券媒体との間の無線通信により、券媒体に予め記憶されていた識別情報、金額情報などの券情報を読み取り、改札通路の通行の可否を判定する。その後、改札機1は、通行を許可すると判定したのに基づいて、券媒体に対して入場記録または出場記録のいずれかの改札記録を書き込むとともに、券媒体から読み取った券情報に基づいて利用額を算出し、券媒体から利用額を引き去る。
【0024】
券媒体からの利用額の引き去り処理について、より具体的には、改札機1は、算出した利用額相当分を先に読み取った金額情報から引き去り、残額に相当する新規の金額情報を券媒体に書き込む。その後、改札機1は、ホストコンピュータ4に対して、処理を行った券媒体の識別情報に改札記録を対応付けして送信し、処理を終了する。
【0025】
次に、ホストコンピュータ4について説明する。
【0026】
ホストコンピュータ4は、図示した駅務システム上の各駅務機器を監視し、各駅務機器における処理データを集計したり、各駅務機器の動作状況を管理したりする。このホストコンピュータ4は、制御部41、通信部42、記憶手段として機能するメモリ43などを有している。
【0027】
制御部41は、ホストコンピュータ4の制御のみならず、駅務システム全体の制御を行う。通信部42は、改札機1や券売機2などの下位の駅務機器との間で種々の情報の送受信を行うインターフェースである。制御部41は、通信部42を介して駅務機器から送信された各種情報をメモリ43に記憶する。
【0028】
メモリ43は、ホストコンピュータ4を制御するための制御データなどの各種データを記憶している。また、このメモリ43は、駅務機器から送信された各種情報を記憶している。例えば、メモリ43には、改札機1から送信されてきた情報に基づいて作成された通過履歴が記憶されている。この通過履歴は、改札機1によって読み取られた券媒体の識別情報と、改札機1によって当該券媒体に書き込まれたのと同様の改札記録(入場記録または出場記録)からなり、各改札記録は識別情報に対応付けされている。
【0029】
図2は、メモリ43に記憶された通過履歴の一例を示す図である。
【0030】
ここに示した例では、識別情報(例えば、X1、X2、X3…)のそれぞれについて、改札記録(例えば、入場処理または出場処理を行った日時、入場処理または出場処理を行った駅名、入場または出場の種別など)が個別に対応付けされている。このようなメモリ43に記憶された通過履歴に基づいて、ある特定の識別情報、例えばX1に対応付けされた改札記録(図中の矢印で示した改札記録)を参照し、識別情報X1の券媒体から引き去られた利用総額を算出することが可能となる。
【0031】
より具体的には、メモリ43の通過履歴に基づき、第1駅から第2駅までの所定区間(図示した例では、例えば、A駅からB駅までのA−B区間)を利用した際に、識別情報X1の券媒体から引き去られた利用総額を算出することが可能である。あるいは、メモリ43の通過履歴に基づき、特定の期間、例えば、過去1ヶ月、または、過去3ヶ月、または、過去6ヶ月の間に、所定区間(例えば、上記したA−B区間)を利用した際に、識別情報X1の券媒体から引き去られた利用総額を算出することも可能である。
【0032】
次に、上述した駅務システムに適用可能な改札機1の構成について説明する。
【0033】
図3は、改札機1の構成を概略的に示すブロック図である。
【0034】
すなわち、改札機1は、制御部11、通信部12、メモリ13、表示部14、ドア制御部15、磁気券処理部16、カードリーダライタ17などを有している。
【0035】
制御部11は、改札機1全体の制御を行うものである。また、この制御部11は、券媒体の券情報に基づいて券媒体の有効性、つまり、利用者の改札通路の通行を許可するか否かを判定する機能を備えている。通信部12は、上位のホストコンピュータ4との通信を行うインターフェースである。ホストコンピュータ4において通過履歴を作成するのに必要な各種情報は、制御部11による制御に基づき通信部12を介してホストコンピュータに送信される。メモリ13は、改札機1を制御するための制御データや、改札業務を行うのに必要な運賃データなどが記憶されている。
【0036】
表示部14は、液晶表示器などで構成され、改札機1を利用する利用者に対して操作を案内する画面や有効性の判定結果などに対応した案内画面を表示する。ドア制御部15は、改札機1に設けられている図示しないドアを開閉制御するものであり、有効性の判定結果に対応して改札通路を開放したり閉鎖したりする。
【0037】
磁気券処理部16は、乗車券や定期券などとして利用される磁気式の券媒体を処理するものである。この磁気券処理部16は、磁気式の券媒体を機体内に取り込んで搬送する搬送機構、券媒体から磁気情報を読取る読取ヘッド、券媒体に磁気情報を書き込む書込ヘッド、券媒体の券面に印刷を施す印刷機構、券媒体を選択的に回収する回収機構などを有している。
【0038】
カードリーダライタ17は、無線通信機能を有する各種無線式の券媒体を処理するものである。このカードリーダライタ17は、無線式の券媒体が所定の通信エリア(あるいは読取エリア)に翳された場合に、券媒体との間で無線通信を行うことにより、券媒体に記憶されている情報を読み取る機能と、券媒体に情報を書き込む機能とを有している。
【0039】
次に、上述した駅務システムに適用可能な券売機2の構成について説明する。
【0040】
図4は、券売機2の構成を概略的に示すブロック図である。
【0041】
すなわち、券売機2は、判断手段及び算出手段として機能する制御部21、通信部22、メモリ23、案内手段として機能する表示部24、入力手段として機能する操作部25、磁気券処理部26、読取手段及び書込手段として機能するとともに発行手段として機能するカードリーダライタ27、受取手段及び排出手段として機能する搬送部28、金額処理部29、発行機構部30、案内手段として機能する音声出力部31などを有している。
【0042】
制御部21は、券売機2全体の制御を行うものである。また、この制御部21は、ICSFカードなどへのチャージ処理が要求された際に、定期券を発行した方が利用者にとって有益となるか否かを判断する機能を備えている。さらに、この制御部21は、ホストコンピュータ4のメモリ43に記憶された通過履歴から、ある特定の識別情報に対応付けされた改札記録を参照し、当該識別情報の券媒体から引き去られた利用総額を算出する機能を備えている。
【0043】
より具体的には、制御部21は、メモリ43の通過履歴から、ある特定の識別情報に対応付けされた改札記録を参照し、A駅とB駅との間のA−B区間を利用した際に、当該識別情報の券媒体から引き去られた利用総額を算出し、算出した利用総額よりも低額となる定期券金額であって且つ上記したA−B区間を含む定期区間の定期券が存在するか否かを判断する。
【0044】
あるいは、制御部21は、メモリ43の通過履歴から、ある特定の識別情報に対応付けされた改札記録を参照し、A駅とB駅との間のA−B区間を利用した際に、当該識別情報の券媒体から引き去られた過去1ヶ月分、または、過去3ヶ月分、または、過去6ヶ月分の利用総額を算出し、算出した利用総額よりも低額となる定期券金額であって且つ上記したA−B区間を含む定期区間の定期券が存在するか否かを判断する。
【0045】
通信部22は、上位のホストコンピュータ4との通信を行うインターフェースである。ホストコンピュータ4のメモリ43への改札記録の問合せは、制御部21による制御に基づいて通信部22を介して行われる。メモリ23は、券売機2を制御するための制御データや、定期券などの各種券媒体を発行する発行業務を行うのに必要な運賃データなどが記憶されている。この運賃データには、定期券金額を算出するためのデータや、所定区間の利用金額のデータなども含まれている。
【0046】
表示部24は、液晶表示器などで構成されている。この表示部24は、制御部21による制御に基づいて、券売機2を利用する利用者に対して発行業務に必要な各種操作を案内する画面や、発行する券媒体の内容などの種々の情報を案内する画面などを表示する。また、この表示部24は、ICSFカードに対するチャージ処理が要求された際に、定期券を発行した方が利用者にとって有益である場合にはその旨を案内したり、発行可能な定期券(あるいは発行可能な複数の定期券の候補)及びその定期券金額を案内したり、定期券金額よりも高額の利用総額となる所定区間(例えばA−B区間)の利用回数などを案内したりする画面を表示する。
【0047】
操作部25は、各種ボタンや、接触あるいは押下を検知するタッチパネルなどで構成されている。この操作部25は、制御部21による制御に基づいて、利用者による各種操作指示の入力などを受け付ける。より具体的には、この操作部25は、チャージ処理の開始要求の入力や、定期券の発行指示の入力などを受け付ける。表示部24及び操作部25の少なくとも一部は、例えば、タッチパネル内蔵の液晶表示器などで構成される。
【0048】
磁気券処理部26は、制御部21による制御に基づいて、磁気式の券媒体を処理するものであり、券媒体に記録されている磁気情報を読み取る読取ヘッド、券媒体に磁気情報を書き込む書込ヘッドなどを有している。
【0049】
カードリーダライタ27は、制御部21による制御に基づいて、無線式の券媒体を処理するものであり、券媒体との間で無線通信を行い、券媒体に記憶されている券情報を読み取る機能と、券媒体に券情報を書き込む機能とを有している。より具体的には、このカードリーダライタ27は、ICSFカードから券情報として識別情報を読み取り、定期券の発行が指示された場合に、当該ICSFカードに対して発行指示を受け付けた定期券に相当する定期券情報を書き込み、IC定期券として発行する。また、このカードリーダライタ27は、ICSFカードから券情報として識別情報及び金額情報を読み取り、チャージ処理が要求された場合に、読み取った金額情報に入金された現金の金額相当を加算した新規の金額情報を当該ICSFカードに書き込む。
【0050】
搬送部28は、制御部21による制御に基づいて、挿入部28Aから挿入された券媒体を受け取り、機体内に取り込み、磁気券処理部26またはカードリーダライタ27に搬送し、必要に応じて排出部28Bから券媒体を排出する。挿入部28Aには、券媒体の有無を検知するセンサが設けられている。なお、挿入部28Aと排出部28Bとは、単一の挿入兼排出部によって構成されても良い。
【0051】
金額処理部29は、制御部21による制御に基づいて、利用者によって投入された現金あるいは金額カード(すなわちSFカードやクレジットカードなど)の金額を処理する。発行機構部30は、制御部21による制御に基づいて、各種券媒体を発行するものであり、券売機2の機体内に予め用意されている券紙や初期状態のICカードなどに必要な券情報を書き込んで発行する機能を有している。
【0052】
音声出力部31は、制御部21による制御に基づいて、券売機2を利用する利用者に対して発行業務に必要な各種操作を案内する音声や、発行する券媒体の内容などの種々の情報を案内する音声などをスピーカーから出力する。また、この音声出力部31は、ICSFカードに対するチャージ処理が要求された際に、定期券を発行した方が利用者にとって有益である場合にはその旨を案内したり、発行可能な定期券(あるいは発行可能な複数の定期券の候補)及びその定期券金額を案内したり、定期券金額よりも高額の利用総額となる所定区間(例えばA−B区間)の利用回数などを案内したりする音声をスピーカーから出力する。
【0053】
次に、上述した券売機2に適用可能なICSFカードの処理について券売機2の各部の動作とともに説明する。
【0054】
図5は、本実施形態におけるICSFカードの処理を説明するためのフローチャートである。
【0055】
まず、ここでは、操作部25を介した操作により、ICSFカードへのチャージ処理の開始要求がなされているものとする。制御部21は、挿入部28Aに券媒体が挿入されたか否かを判断する(ST11)。すなわち、制御部21は、挿入部28Aに設けられたセンサからの出力によって、挿入部28Aに券媒体が挿入されたことを検知したのに基づいて(ST11、YES)、搬送部28を制御して挿入された券媒体を受け取り、機体内に取り込む。そして、制御部21は、取り込んだ券媒体がICSFカードであると判断したのに基づき、搬送部28を制御して当該ICSFカードをカードリーダライタ27まで搬送する。
【0056】
カードリーダライタ27は、制御部21による制御に基づき、搬送部28によって搬送されたICSFカードとの間で無線通信を行い、このICSFカードから券情報を読み取る(ST12)。読み取った券情報には、少なくとも識別情報が含まれ、場合によっては金額情報も含まれる。
【0057】
続いて、制御部21は、カードリーダライタ27により読み取られた識別情報に基づいて、ホストコンピュータ4のメモリ43に記憶された通過履歴から、読み取った識別情報と同一の識別情報の改札記録を参照し(ST13)、定期券を発行した方が利用者にとって有益となるか否かを判断する基とする。なお、本実施形態での『有益』とは、利用者が支払う対価つまり利用額の低額化を意味する。
【0058】
より具体的には、まず、制御部21は、参照した改札記録から、第1駅から第2駅までの所定区間を利用した際に当該ICSFカードから引き去られた利用総額を算出する(ST14)。ここでは、特に、当該ICSFカードから引き去られた過去1カ月分の利用総額を算出する場合について説明するが、上述したように、過去3か月分または過去6か月分の利用総額を算出しても良い。
【0059】
ステップST12において、制御部21がICSFカードから識別情報X1を読み取った場合、図2に示した例では、制御部21は、識別情報X1に対応付けされた改札記録を参照し、例えば2010年1月1日から201年1月31日までの1ヶ月間において、A駅とB駅との間のA−B区間を利用した利用総額を算出する。そして、制御部21は、算出した利用総額よりも低額となる定期券金額であって且つ所定区間ここではA−B区間を含む定期区間の定期券が存在するか否かを判断する(ST15)。
【0060】
これらの利用総額の算出例及び所望の定期券が存在するか否かの判断例について図6を参照しながら説明する。特に、ここでは、2010年1月1日から201年1月31日までの1ヶ月間における識別情報X1の改札記録を参照した例について説明する。
【0061】
A−B区間の利用額(普通乗車券相当額)aが200円であり、参照した改札記録に基づいてカウントしたA−B区間の利用回数bが35回である場合、2010年1月1日から201年1月31日までの1ヶ月間に当該ICSFカードから引き去られた利用総額(a×b)は7000円となる。一方で、A−B区間を定期区間とする1ヶ月定期の定期券金額cが6000円である場合、この定期券金額は、A−B区間を利用額200円で30回利用した場合に相当する。
【0062】
つまり、ここに示した例では、1ヶ月間にA−B区間を利用した際にICSFカードから引き去られた利用総額は、A−B区間を定期区間とする有効期間が1ヶ月の定期券を購入するのに要する定期券金額よりも高額であったことが分かる。換言すると、ここに示した例では、制御部21は、算出した利用総額よりも低額となる定期券金額であって且つA−B区間を含む定期区間の定期券が存在すると判断する。
【0063】
なお、A−B区間の利用回数bが例えば20回である場合、2010年1月1日から201年1月31日までの1ヶ月間に当該ICSFカードから引き去られた利用総額(a×b)は4000円となる。このような例では、1ヶ月間にA−B区間を利用した際にICSFカードから引き去られた利用総額は、A−B区間を定期区間とする有効期間が1ヶ月の定期券を購入するのに要する定期券金額よりも低額であったことが分かる。換言すると、このような場合、制御部21は、算出した利用総額よりも低額となる定期券金額であって且つA−B区間を含む定期区間の定期券が存在しないと判断する。
【0064】
図6に示した例では、定期券金額cよりも高額の利用総額(a×b)となる(つまり、c<(a×b)となる)A−B区間の利用回数dは31回となる。つまり、1ヶ月間にA−B区間を31回以上利用する場合には、A−B区間を定期区間とする定期券を発行した方が利用者にとって有益である。
【0065】
なお、言うまでもないことではあるが、上述したa、b、c、dのそれぞれの値は正の整数である。また、ここで説明したa、b、c、dのそれぞれの値は一例であって、ここに示した例の値に限られるものではない。
【0066】
続いて、制御部21は、定期券を発行した方が利用者にとって有益となる、あるいは、算出した利用総額よりも低額となる定期券金額であって且つA−B区間を含む定期区間の定期券が存在すると判断したのに基づいて(ST15、YES)、表示部24及び音声出力部31を制御して定期券を発行した方が利用者にとって有益である旨を案内する(ST16)。
【0067】
このような場合における案内手法の一例としては、表示部24及び音声出力部31の少なくとも一方を用いる手法が挙げられる。例えば、表示部24は、制御部21によって存在すると判断された定期券及びその定期券の発行に要する定期券金額を案内するとともに、定期券金額よりも高額の利用総額となるA−B区間の利用回数などの案内画面を表示する。また、音声出力部31は、表示部24に表示したのと同様の音声案内を出力する。
【0068】
図7には、表示部24に表示される案内画面の一例が示されている。この案内画面には、改札記録を参照して比較的利用頻度が多いと判断した利用区間が『A駅−B駅』であること、このA−B区間の距離が『11.4km』であること、A−B区間の利用額が『200円』であること、A−B区間の1ヶ月定期を発行するのに要する定期券金額が『6000円』であることを案内する他に、1ヶ月間にA−B区間を31回以上利用する場合にはA−B区間を定期区間とする有効期間1ヶ月の定期券を発行した方が利用者にとって有益である旨のメッセージなどが表示される。なお、音声出力部31においても同様の音声案内が出力されても良い。
【0069】
続いて、制御部21は、案内した定期券の発行指示が操作部25を介して受け付けられたか否かを判断する(ST17)。また、制御部21は、チャージ処理の開始要求が操作部25を介して受け付けられたか否かを判断する(ST18)。
【0070】
図8には、操作部25としてタッチパネルを内蔵した表示部24に表示される表示画面の一例が示されている。表示部24には、定期券を発行するか否かを選択する旨のメッセージとともに定期券の発行指示を選択する選択ボタンとして「定期券発行」ボタンを表示し、また、チャージ処理を行うか否かを選択する旨のメッセージとともにチャージ処理の実行を選択する選択ボタンとして「チャージ処理」ボタンを表示する。なお、図7に示したような案内画面とともに図8に示した選択ボタンも同一画面に表示して選択入力を受け付けるようにしても良い。
【0071】
制御部21は、操作部25を介した「定期券発行」ボタンの押下(あるいは接触)を検知し定期券発行指示を受け付けたと判断したのに基づいて(ST17、YES)、カードリーダライタ27を制御して定期券の発行処理を実行する(ST19)。カードリーダライタ27は、ステップST12において券情報を読み取ったICSFカードに対して、A−B区間を定期区間として設定した定期券情報を書き込む。そして、カードリーダライタ27は、ICSFカードに書き込んだ定期券情報が正確であるか否かを確認する。
【0072】
そして、制御部21は、ICSFカードに書き込まれた定期券情報が正確であることが確認された後、搬送部28を制御してICSFカードを定期券発行処理済のIC定期券として排出部28Bから排出する(ST20)。
【0073】
一方で、制御部21は、操作部25を介した「チャージ処理」ボタンの押下(あるいは接触)を検知しチャージ処理の開始要求を受け付けたと判断したのに基づいて(ST17、NO、且つ、ST18、YES)、カードリーダライタ27を制御してチャージ処理を実行する(ST21)。このとき、制御部21は、金額処理部29を制御して利用者によって投入された現金を処理し、その総額を算出する。カードリーダライタ27は、ステップST12において券情報を読み取ったICSFカードに対して、読み取った金額情報と投入された現金の総額とを加算した新規の金額情報を書き込む。そして、カードリーダライタ27は、ICSFカードに書き込んだ金額情報が正確であるか否かを確認する。
【0074】
そして、制御部21は、ICSFカードに書き込まれた金額情報が正確であることが確認された後、搬送部28を制御してチャージ処理が完了したICSFカードを排出部28Bから排出する(ST20)。なお、ステップST15において、制御部21は、算出した利用総額よりも低額の定期券が存在しないと判断した場合にも(ST15、NO)、上述したステップST21におけるチャージ処理を実行した後、ステップST20のICSFカードの排出処理を行う。
【0075】
以上のようなステップを経てICSFカードの処理を終了する。
【0076】
ICSFカードを所有する利用者にとって、ある期間内に固定的な利用区間の利用頻度がある程度高い場合には、利用のたびに利用額が引き去られるよりも、その利用区間を定期区間とする定期券を発行した方が経済的である。しかしながら、利用者にとって、ICSFカードを利用した過去の乗車履歴を参照することは手間がかかり、また、利用頻度が同一であると仮定した場合に、SFカードを利用して固定的な利用区間を利用するたびに運賃相当額などを引き去った場合の利用金額の総額と、上記の利用区間を定期区間とする定期券の発行に要する定期券金額とのどちらが利用者にとって有益、つまり利用額の低額化が可能になるかの計算は、利用者が全て行う必要があり、その手間は大変なものである。
【0077】
本実施形態によれば、券売機2において挿入されたICSFカードから識別情報を読み取り、読み取った識別情報に基づいて同一の識別情報に対応付けされた改札記録を参照し、定期券を発行した方が利用者にとって有益となるか否かを判断し、有益となると判断した際にはその旨を利用者に案内し、有益となると判断した定期券の発行処理を実行するか否かの選択を受け付ける。
【0078】
あるいは、本実施形態によれば、券売機2において挿入されたICSFカードから識別情報を読み取り、読み取った識別情報に基づいて同一の識別情報に対応付けされた改札記録を参照し、第1駅から第2駅までの所定区間を利用した際に当該ICSFカードから引き去られた利用総額を算出し、算出した利用総額よりも低額となる定期券金額であって且つ上記した所定区間を含む定期区間の定期券が存在するか否かを判断し、存在すると判断した際にはその旨を案内し、定期券の発行処理を実行するか否かの選択を受け付ける。
【0079】
あるいは、本実施形態によれば、券売機2において挿入されたICSFカードから識別情報を読み取り、読み取った識別情報に基づいて同一の識別情報に対応付けされた改札記録を参照し、第1駅から第2駅までの所定区間を利用した際に当該ICSFカードから引き去られた過去1カ月分または過去3カ月分または過去6ヵ月分の利用総額を算出し、算出した利用総額よりも低額となる定期券金額であって且つ上記した所定区間を含む定期区間の定期券が存在するか否かを判断し、存在すると判断した際にはその旨を案内し、定期券の発行処理を実行するか否かの選択を受け付ける。
【0080】
このため、利用者は、ICSFカードを利用した過去の乗車履歴を参照したり、ICSFカードとしての利用状況に応じて自ら手間をかけて利用金額の総額を計算して定期券金額と比較したりするといった煩雑な作業をする必要がなくなる。そして、定期券を発行した方が利用者にとって有益である場合には、定期券の発行処理を実行するか否かの選択が受け付けられる。
【0081】
また、本実施形態によれば、定期券の発行処理を実行する場合、識別情報を読み取ったICSFカードに対して、発行指示を受け付けた定期券に相当する定期券情報を書き込むことにより、IC定期券が発行される。このため、定期券を発行するにあたり、新規のICカードを必要とせず、省資源化に貢献できるとともに、利用者にとってICSFカード及びIC定期券といった2枚の券媒体を所持する煩わしさを解消できる。
【0082】
したがって、利用者に負担をかけることなく、鉄道利用額の低額化が可能となり、利用者に対するサービス性を向上することが可能となる。
【0083】
なお、この発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、その実施の段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
【符号の説明】
【0084】
2…券売機
21…制御部(判断手段及び算出手段)
22…通信部
23…メモリ
24…表示部(案内手段)
25…操作部(入力手段)
26…磁気券処理部
27…カードリーダライタ(読取手段、書込手段、発行手段)
28…搬送部 28A…挿入部(受取手段) 28B…排出部(排出手段)
29…金額処理部
30…発行機構部
31…音声出力部(案内手段)
4…ホストコンピュータ
43…メモリ(記憶手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
券媒体の識別情報に対応付けされた改札記録を記憶した記憶手段と、
券媒体から識別情報を読み取る読取手段と、
前記読取手段により読み取られた識別情報に基づいて前記記憶手段に記憶された改札記録を参照し、定期券を発行した方が有益となるか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段により有益となると判断されたのに基づいて、その旨を案内する案内手段と、
前記判断手段により有益となると判断された定期券の発行指示を受け付ける入力手段と、
前記入力手段により発行指示を受け付けた定期券を発行する発行手段と、
を備えたことを特徴とする券媒体処理システム。
【請求項2】
券媒体の識別情報に対応付けされた改札記録を記憶した記憶手段と、
券媒体から識別情報を読み取る読取手段と、
前記読取手段により読み取られた識別情報に基づいて前記記憶手段に記憶された改札記録を参照し、第1駅から第2駅までの所定区間を利用した際に当該券媒体から引き去られた利用総額を算出する算出手段と、
前記算出手段により算出された利用総額よりも低額となる定期券金額であって且つ前記所定区間を含む定期区間の定期券が存在するか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段により存在すると判断されたのに基づいて、その旨を案内する案内手段と、
前記判断手段により存在すると判断された定期券の発行指示を受け付ける入力手段と、
前記入力手段により発行指示を受け付けた定期券を発行する発行手段と、
を備えたことを特徴とする券媒体処理システム。
【請求項3】
券媒体の識別情報に対応付けされた改札記録を記憶した記憶手段と、
券媒体から識別情報を読み取る読取手段と、
前記読取手段により読み取られた識別情報に基づいて前記記憶手段に記憶された改札記録を参照し、第1駅から第2駅までの所定区間を利用した際に当該券媒体から引き去られた過去1カ月分または過去3カ月分または過去6ヵ月分の利用総額を算出する算出手段と、
前記算出手段により算出された利用総額よりも低額となる定期券金額であって且つ前記所定区間を含む定期区間の定期券が存在するか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段により存在すると判断された定期券及びその定期券金額を案内するとともに、定期券金額よりも高額の利用総額となる前記所定区間の利用回数を案内する案内手段と、
前記案内手段により案内された定期券の発行指示を受け付ける入力手段と、
前記入力手段により発行指示を受け付けた定期券を発行する発行手段と、
を備えたことを特徴とする券媒体処理システム。
【請求項4】
前記発行手段は、前記読取手段により識別情報が読み取られた券媒体に対して、前記入力手段により発行指示を受け付けた定期券に相当する定期券情報を書き込むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の券媒体処理システム。
【請求項5】
券媒体処理装置に挿入された券媒体から識別情報を読み取り、
記憶手段に記憶された通過履歴から、読み取った識別情報と同一の識別情報に対応付けされた改札記録を参照し、定期券を発行した方が有益となるか否かを判断し、
有益となると判断したのに基づいて、その旨を案内し、
有益となると判断した定期券の発行指示を受け付け、
券媒体処理装置に挿入された当該券媒体に対して、発行指示を受け付けた定期券に相当する定期券情報を書き込み、
定期券情報の書き込みが完了した当該券媒体を排出する、
ことを特徴とする券媒体処理方法。
【請求項6】
券媒体処理装置に挿入された券媒体から識別情報を読み取り、
記憶手段に記憶された通過履歴から、読み取った識別情報と同一の識別情報に対応付けされた改札記録を参照し、第1駅から第2駅までの所定区間を利用した際に当該券媒体から引き去られた利用総額を算出し、
算出した利用総額よりも低額となる定期券金額であって且つ前記所定区間を含む定期区間の定期券が存在するか否かを判断し、
存在すると判断したのに基づいて、その旨を案内し、
存在すると判断した定期券の発行指示を受け付け、
券媒体処理装置に挿入された当該券媒体に対して、発行指示を受け付けた定期券に相当する定期券情報を書き込み、
定期券情報の書き込みが完了した当該券媒体を排出する、
ことを特徴とする券媒体処理方法。
【請求項7】
券媒体処理装置に挿入された券媒体から識別情報を読み取り、
記憶手段に記憶された通過履歴から、読み取った識別情報と同一の識別情報に対応付けされた改札記録を参照し、第1駅から第2駅までの所定区間を利用した際に当該券媒体から引き去られた過去1カ月分または過去3カ月分または過去6ヵ月分の利用総額を算出し、
算出した利用総額よりも低額となる定期券金額であって且つ前記所定区間を含む定期区間の定期券が存在するか否かを判断し、
存在すると判断した定期券及びその定期券金額を案内するとともに、定期券金額よりも高額の利用総額となる前記所定区間の利用回数を案内し、
案内した定期券の発行指示を受け付け、
券媒体処理装置に挿入された当該券媒体に対して、発行指示を受け付けた候補の定期券に相当する定期券情報を書き込み、
定期券情報の書き込みが完了した当該券媒体を排出する、
ことを特徴とする券媒体処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−180755(P2011−180755A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−42981(P2010−42981)
【出願日】平成22年2月26日(2010.2.26)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】