説明

前板調整装置

【課題】システムキッチンや収納家具に設けられる引き出し式の収納部において、前板の位置調整を容易にするとともに、高精度な位置調整を可能にし、さらには、前後方向の荷重に対する強度不足を解消して、前板の経時的な位置ずれを防止する。
【解決手段】キャビネット10に引き出し自在に収容される収納部本体30と、その前面に取付けられる前板40との間に介設され、当該前板40の位置調整を行う前板調整装置50であって、複数のねじ送り機構51を用いて、前板40の複数箇所を独立的に前後移動させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、引き出し式の収納部を備えるシステムキッチンや収納家具において、キャビネットに引き出し自在に収容される収納部本体と、その前面に取付けられる前板(化粧板)との間に介設され、当該前板の位置調整(傾斜調整を含む)を行う前板調整装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、システムキッチンや収納家具に設けられる引き出し式の収納部は、キャビネットに引き出し自在に収容される収納部本体と、その前面に取付けられる前板とを備えて構成されている。
しかしながら、キャビネット、収納部本体、前板などの部材には、加工誤差や組み立て誤差が含まれるので、収納部本体に取り付けられた前板に位置ずれが生じ、外観や機能が著しく損なわれる可能性がある。
【0003】
そこで、前板の位置を調整する前板調整装置が提案されている。例えば、特許文献1、2に記載される引き出し式の収納部では、収納部本体と前板の間に、ギヤ機構やカム機構を介設し、前板の上下位置調整や左右位置調整を可能にしている。
また、特許文献3に記載される引き出し式の収納部では、収納部本体と前板の間に、L字状の連結金具を介設し、当該連結金具を、長孔などの融通孔を介して収納部本体や前板に固定することにより、前板の上下位置調整や左右位置調整に加え、前板の正面傾斜調整(前後を向く軸線X回りの傾き調整)や側面傾斜調整(左右を向く軸線Y回りの傾き調整)も可能にしている。
【特許文献1】特開平5−7515号公報
【特許文献2】特開平6−169822号公報
【特許文献3】特開平7−284419号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献3に記載される前板調整構造によれば、様々な方向の誤差に対応し、前板の位置調整が可能となるが、全ての方向の位置調整が融通孔によって行われるので、位置調整の作業性に劣るだけでなく、精度の高い位置調整が困難であった。
また、引き出し式の収納部では、前後方向の比較的大きい荷重が前板に作用することになるが、特許文献3に記載される前板調整構造では、前板の側面傾斜調整を融通孔で行うので、前後方向の荷重に対する強度が不足し、前板が経時的に位置ずれしてしまう可能性がある。
また、特許文献3に記載される前板調整構造では、前板の前後位置調整(前後方向の平行移動)や平面傾斜調整(上下を向く軸線Z回りの傾き調整)が困難であるため、キャビネットとの隙間調整や、隣接する前板との面合わせ(面一)調整に難があった。
【0005】
本発明は、上記の事情にかんがみなされたものであり、前板の位置調整を容易にするだけでなく、高精度な位置調整を可能にし、さらには、前後方向の荷重に対する強度不足を解消して、前板の経時的な位置ずれを防止できる前板調整装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため本発明の前板調整装置は、キャビネットに引き出し自在に収容される収納部本体と、その前面に取付けられる前板との間に介設され、当該前板の位置調整を行う前板調整装置であって、複数のねじ送り機構を用いて、前記前板の複数箇所を独立的に前後移動させる構成としてある。
【0007】
このようにすると、ねじピッチによる前後移動で前板の位置調整が行われるので、前板の位置調整を容易かつ正確に行うことが可能になる。例えば、ねじ軸の回し方向にもとづいて前板の移動方向を決めたり、ねじ軸の回し角度や回し回数にもとづいて前板の移動量を決めることができる。
また、前後方向の荷重に対する強度も十分に確保されるので、前板の経時的な位置ずれも防止できる。
【0008】
また、本発明の前板調整装置は、前記ねじ送り機構が、前記収納部本体の少なくとも二箇所に設けられる構成としてある。具体的には、前記ねじ送り機構が、前記収納部本体の前面左上部、前面右上部、前面左下部及び前面右下部に設けられることが好ましい。
このようにすると、複数のねじ送り機構によって、前板の前後位置調整、側面傾斜調整及び平面傾斜調整が可能になるので、キャビネットとの隙間調整や、隣接する前板との面合わせ調整が容易になる。
【0009】
また、本発明の前板調整装置は、前記ねじ送り機構が、前記収納部本体及び/又は前記前板に対し、上下方向及び/又は左右方向の位置調整を許容する融通孔を介して固定される構成としてある。
このようにすると、前板の前後位置調整、側面傾斜調整及び平面傾斜調整に加え、前板の上下位置調整、左右位置調整、正面傾斜調整などが可能になるので、最大六種類の調整によって様々な方向の誤差に対応することができる。
【0010】
また、本発明の前板調整装置は、前記ねじ送り機構が、前記収納部本体に固定される軸支部材と、前記軸支部材に回動自在に支持されるねじ軸と、前記ねじ軸に螺合され、前記ねじ軸の回し操作に応じて前後移動する前板連結部材とを備える構成としてある。
このようにすると、最小限の部品点数で前板調整装置を構成し、コストダウンを図ることができる。
【0011】
また、本発明の前板調整装置は、前記軸支部材、前記ねじ軸及び前記前板連結部材が、予め前記ねじ送り機構として組み立てられた状態で前記収納部本体に固定される構成としてある。
このようにすると、ねじ送り機構の組み立てや、収納部本体に対する取り付けが容易になる。
【0012】
また、本発明の前板調整装置は、前記前板連結部材が、前記前板の裏面に固定した前板固定部材に連結される構成としてある。
このようにすると、前板連結部材を前板の裏面に直接連結する場合に比べ、連結作業が容易になる。
【発明の効果】
【0013】
以上のように、本発明によれば、複数のねじ送り機構を用いて、前板の複数箇所を独立的に前後移動させるので、前板の位置調整が容易になるだけでなく、きわめて精度の高い位置調整が可能になる。
また、ねじ送り機構によれば、前後方向の荷重に対する強度も十分に確保されるので、前板の経時的な位置ずれも防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
【0015】
[第一実施形態]
まず、本実施形態の第一実施形態に係る前板調整装置について、図1〜図6を参照して説明する。
図1は、本発明の第一実施形態に係る前板調整装置が適用された引き出し式収納部を斜め前方から見た斜視図、図2は、本発明の第一実施形態に係る前板調整装置が適用された引き出し式収納部を斜め後方から見た斜視図である。
これらの図に示すように、引き出し式収納部は、キャビネット10、ガイドレール20、収納部本体30、前板40及び前板調整装置50を備えて構成されている。
【0016】
キャビネット10は、前面に開口部を有する箱体であり、側面部には、左右一対のガイドレール20が敷設されている。
ガイドレール20は、複数のレール部材21、22を伸縮自在に連結して構成され、収納部本体30を前後方向引き出し自在に支持している。
収納部本体30は、支柱フレーム31、横フレーム32、上部収納箱33、下部収納箱34などで縦長状に構成され、キャビネット10内に引き出し自在に収容される。
前板40は、キャビネット10の正面寸法に対応した化粧板であり、収納部本体30の前面に前板調整装置50を介して取り付けられている。
【0017】
図3は、本発明の第一実施形態に係る前板調整装置が適用された引き出し式収納部の前部水平断面図、図4は、本発明の第一実施形態に係る前板調整装置(ねじ送り機構)の正面図、図5は、本発明の第一実施形態に係る前板調整装置(ねじ送り機構)の斜視図、図6は、本発明の第一実施形態に係る前板調整装置(ねじ送り機構)の分解斜視図である。
これらの図に示すように、前板調整装置50は、複数のねじ送り機構51を備えて構成され、これらのねじ送り機構51を用いて、前板40の複数箇所を独立的に前後移動させる。
このようにすると、ねじピッチによる前後移動で前板40の位置調整が行われるので、前板40の位置調整を容易かつ正確に行うことが可能になる。
また、前後方向の荷重に対する強度も十分に確保されるので、前板40の経時的な位置ずれも防止できる。
ねじ送り機構51の個数は、二個以上であれば制限はないが、三個又は四個が好ましい。特に、本実施形態のように、収納部本体30の前面左上部、前面右上部、前面左下部及び前面右下部にねじ送り機構51を設けると、前板40の前後位置調整、側面傾斜調整及び平面傾斜調整が可能になるので、キャビネット10との隙間調整や、隣接する前板との面合わせ調整が容易になる。
【0018】
本実施形態のねじ送り機構51は、収納部本体30の支柱フレーム31に固定される軸支部材52と、軸支部材52に前後を向いて回動自在に支持されるねじ軸53と、ねじ軸53に螺合され、ねじ軸53の回し操作に応じて前後移動する前板連結部材54と、前板40の裏面に固定され、前板連結部材54に連結される前板固定部材55とを備えている。
なお、本実施形態では、前板連結部材54の両端部を左右一対のねじ送り機構51で前後移動させるが、ねじ送り機構51毎に独立した前板連結部材54を設けてもよい。
【0019】
軸支部材52には、収納部本体30の支柱フレーム31にねじ固定するための孔52aと、前板連結部材54の端部を差し込むための開口部52bと、ねじ軸53が貫通する孔52cとが形成されている。
孔52aは、上下方向に長い長孔(融通孔)としてある。このようにすると、支柱フレーム31に対する軸支部材52の上下移動により、前板40の上下位置調整が可能になる。
ねじ軸53は、前板連結部材54に螺合する状態で孔52c及び座金56に貫通された後、先端にカシメ加工が施され、このカシメ部が座金56に係合することにより、軸支部材52から抜け止めされる。
【0020】
前板連結部材54は、ねじ切りされた孔54aを両端部に有し、ここに軸支部材52形成された孔52cを挿通したねじ軸53が螺合される。また、前板連結部材54の中央部には、切り欠き部54bが形成されており、ここを貫通する連結用ねじ57を介して、前板連結部材54と前板固定部材55が連結固定される。
本実施形態では、切り欠き部54bにおける連結用ねじ57の貫通部分を左右方向に長い長孔(融通孔)としてある。このようにすると、前板40の左右位置調整が可能になる。
前板固定部材55は、ハット型に曲げ加工された板状金具であり、その両端部には、前板40の裏面にねじで固定するための孔55aが形成され、中央部には、連結用ねじ57が螺合する孔55bが形成されている。なお、連結用ねじ57には、孔55bへの螺合後、外れ止めのためのカシメ加工が施される。
【0021】
つぎに、前板40の取付け手順について説明する。
(1)前板40の裏面の上下二箇所に前板固定部材55をねじ止めする。
(2)前板連結部材54の端部を軸支部材52の開口部52bに差し込む。
(3)軸支部材52の孔52cにねじ軸53を差し込むとともに、孔54aに螺合する状態で前板連結部材54の端部を貫通させる。
(4)軸支部材52を貫通したねじ軸53の先端に座金56を入れた後、ねじ軸53の先端をカシメて抜け止めする。
(5)上記の手順(2)〜(4)で組み立てられたねじ送り機構51を収納部本体30の支柱フレーム31に固定する。この固定は、軸支部材52の孔52aに差し込んだねじを支柱フレーム31のブラインドナット31aに締め付けることにより行われる。
(6)つぎに、収納部本体30に固定されたねじ送り機構51の前板連結部材54に前板40を連結する。この連結は、前板40の裏面に固定された前板固定部材55の連結用ねじ57を、前板連結部材54の切り欠き部54bに上方から係合させた後、連結用ねじ57を締め付けることにより行われる。
【0022】
つぎに、前板40の調整方法について説明する。
前板40の上下位置調整は、収納部本体30の支柱フレーム31にねじ送り機構51の軸支部材52を固定しているねじ(左上、右上、左下、右下の四本)を緩め、軸支部材52を長孔である孔52aに沿って上下に動かすことにより行われる。前板40の上下位置が決まったら、緩めたねじを再び締め付けて位置を固定する。
前板40の左右位置調整は、前板固定部材55と前板連結部材54を固定している連結用ねじ57(上下の二本)を緩め、前板固定部材55を長孔である切り欠き部54bに沿って左右に動かすことにより行われる。前板40の左右位置が決まったら、緩めた連結用ねじ57を再び締め付けて位置を固定する。
また、前板固定部材55と前板連結部材54を固定している連結用ねじ57を緩めた状態では、前板40の上側又は下側のみを左右に動かすことにより、前板40の正面傾斜調整が可能になる。
【0023】
前板40とキャビネット10の隙間調整や、隣接する前板40との面合わせ調整は、四箇所に設けられるねじ軸53の回し操作により行われる(前後位置調整、側面傾斜調整及び平面傾斜調整)。
ねじ軸53を締め付け方向に回し操作すると、前板連結部材54はキャビネット10に近づき、ねじ軸53を緩める方向に回し操作すると、前板連結部材54はキャビネット10から離れる。
したがって、四本のねじ軸53を均一に一定量回すと、前板40の前後位置を調整でき、また、上下いずれか二本のねじ軸53を同方向に回し操作すると、前板40の側面傾斜を調整でき、さらに、左右いずれか二本のねじ軸53を同方向に回し操作すると、前板40の平面傾斜を調整することができる。
【0024】
以上のように構成された本実施形態の前板調整装置50は、キャビネット10に引き出し自在に収容される収納部本体30と、その前面に取付けられる前板40との間に介設され、当該前板40の位置調整を行うものであり、複数のねじ送り機構51を用いて、前板40の複数箇所を独立的に前後移動させるので、前板40の位置調整を容易かつ正確に行うことが可能になる。
また、前後方向の荷重に対する強度も十分に確保されるので、前板40の経時的な位置ずれも防止できる。
【0025】
また、ねじ送り機構51は、収納部本体30の前面左上部、前面右上部、前面左下部及び前面右下部に設けられるので、四つのねじ送り機構51によって、前板40の前後位置調整、側面傾斜調整及び平面傾斜調整が可能になり、キャビネット10との隙間調整や、隣接する前板との面合わせ調整が容易になる。
【0026】
また、ねじ送り機構51は、収納部本体30や前板40に対し、上下方向や左右方向の位置調整を許容する融通孔(孔52a、切り欠き部54b)を介して固定されるので、前板40の前後位置調整、側面傾斜調整及び平面傾斜調整に加え、前板40の上下位置調整、左右位置調整及び正面傾斜調整が可能になる。その結果、最大六種類の調整によって、様々な方向の誤差に対応することができる。
【0027】
また、ねじ送り機構51は、収納部本体30に固定される軸支部材52と、軸支部材52に回動自在に支持されるねじ軸53と、ねじ軸53に螺合され、ねじ軸53の回し操作に応じて前後移動する前板連結部材54とを備えて構成されるので、部品点数を最小限とし、構造の簡略化やコストダウンが図れる。
【0028】
また、軸支部材52、ねじ軸53及び前板連結部材54は、予めねじ送り機構51として組み立てられた状態で収納部本体30に固定されるので、ねじ送り機構51の組み立てや、収納部本体30に対する取り付けが容易になる。
また、前板連結部材54は、前板40の裏面に固定した前板固定部材55に連結されるので、前板連結部材54を前板40の裏面に直接連結する場合に比べ、連結作業が容易になる。
【0029】
[第二実施形態]
つぎに、本発明の第二実施形態に係る前板調整装置について、図7を参照して説明する。ただし、第一実施形態と共通の構成については、同じ符号を付し、第一実施形態の説明を援用する。
図7は、本発明の第二実施形態に係る前板調整装置(ねじ送り機構)の分解斜視図である。
この図に示すように、第二実施形態の前板調整装置50は、前板連結部材54によって前板40の上下位置調整及び左右位置調整を可能にする点が第一実施形態と相違している。具体的には、前板連結部材54の中央部に形成される切り欠き部52bを、第一実施形態のように左右に長い長孔とするのではなく、連結用ねじ57の左右方向及び上下方向の移動を許容する大径孔としている。この場合、滑り止めワッシャ58を挟んで連結用ねじ57を締め付ける必要があるが、上下二本の連結用ねじ57を緩めるだけで、前板40の上下位置調整、左右位置調整及び正面傾斜調整が可能になるので、前板40の調整作業が容易になる。
【0030】
[第三実施形態]
つぎに、本発明の第三実施形態に係る前板調整装置について、図8を参照して説明する。ただし、第一実施形態と共通の構成については、同じ符号を付し、第一実施形態の説明を援用する。
図8は、本発明の第三実施形態に係る前板調整装置が適用された引き出し式収納部の前部水平断面図である。
この図に示すように、第三実施形態の前板調整装置50は、前板連結部材54を前板40の裏面に直接連結する点が前記実施形態と相違している。この場合、前板連結部材54は、ハット型とし、その中央部を前板40に固定することが好ましい。このようにすると、前板固定部材55が不要になるので、部品点数を削減し、コストダウンが図れる。
【産業上の利用可能性】
【0031】
本発明は、引き出し式の収納部を備えるシステムキッチンや収納家具において、キャビネットに引き出し自在に収容される収納部本体と、その前面に取付けられる前板との間に介設され、当該前板の位置調整を行う前板調整装置に適用される。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の第一実施形態に係る前板調整装置が適用された引き出し式収納部を斜め前方から見た斜視図である。
【図2】本発明の第一実施形態に係る前板調整装置が適用された引き出し式収納部を斜め後方から見た斜視図である。
【図3】本発明の第一実施形態に係る前板調整装置が適用された引き出し式収納部の前部水平断面図である。
【図4】本発明の第一実施形態に係る前板調整装置(ねじ送り機構)の正面図である。
【図5】本発明の第一実施形態に係る前板調整装置(ねじ送り機構)の斜視図である。
【図6】本発明の第一実施形態に係る前板調整装置(ねじ送り機構)の分解斜視図である。
【図7】本発明の第二実施形態に係る前板調整装置(ねじ送り機構)の分解斜視図である。
【図8】本発明の第三実施形態に係る前板調整装置が適用された引き出し式収納部の前部水平断面図である。
【符号の説明】
【0033】
10 キャビネット
20 ガイドレール
30 収納部本体
40 前板
50 前板調整装置
51 ねじ送り機構
52 軸支部材
53 ねじ軸
54 前板連結部材
55 前板固定部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャビネットに引き出し自在に収容される収納部本体と、その前面に取付けられる前板との間に介設され、当該前板の位置調整を行う前板調整装置であって、
複数のねじ送り機構を用いて、前記前板の複数箇所を独立的に前後移動させることを特徴とする前板調整装置。
【請求項2】
前記ねじ送り機構が、前記収納部本体の少なくとも二箇所に設けられたことを特徴とする請求項1記載の前板調整装置。
【請求項3】
前記ねじ送り機構が、前記収納部本体の前面左上部、前面右上部、前面左下部及び前面右下部に設けられることを特徴とする請求項2記載の前板調整装置。
【請求項4】
前記ねじ送り機構が、前記収納部本体及び/又は前記前板に対し、上下方向及び/又は左右方向の位置調整を許容する融通孔を介して固定されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の前板調整装置。
【請求項5】
前記ねじ送り機構が、
前記収納部本体に固定される軸支部材と、
前記軸支部材に回動自在に支持されるねじ軸と、
前記ねじ軸に螺合され、前記ねじ軸の回し操作に応じて前後移動する前板連結部材と
を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の前板調整装置。
【請求項6】
前記軸支部材、前記ねじ軸及び前記前板連結部材が、予め前記ねじ送り機構として組み立てられた状態で前記収納部本体に固定されることを特徴とする請求項5記載の前板調整装置。
【請求項7】
前記前板連結部材が、前記前板の裏面に固定した前板固定部材に連結されることを特徴とする請求項5又は6記載の前板調整装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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