説明

割出し手段を有する取出し容器

本発明は、品物が加えられた、又はそこから取り出されたとき、ユーザが手動で調節する外部タブ又は位置決め部材の必要なしに、所定の割り出された位置に品物を自動的に配置する、容器及び割出し装置を提供する。容器に品物を加える又はそこから取り出すことによってだけで、品物は、自動的に配置される。品物が台上に置かれる、又はそこから取り出されたとき、位置決め部材を有するトラックを有するポールが、トラック中を進み、台の位置を自動的に調節する、台のフィンガーを受け入れる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トイレット・ペーパ・ロールなどの品物を取り出すための容器であって、容器内で所定の位置に品物を正しく置くための位置決め部材を有するトラックを有する容器に関する。
【背景技術】
【0002】
紙タオル及びトイレット・ペーパ・ロールなどの品物を保持し取り出すようになっている容器は、当技術分野ではよく知られている。そのようなディスペンサによって、きちんとしたおしゃれなロールの収納が可能になり、さらに、品物は、使用のために容易に取り出すことが可能になる。トイレット・ペーパ・ロールを収納するための容器は、中央ロッドとロッドを囲繞する円筒状ハウジングを有することが知られている。トイレット・ペーパの複数のロールは、ロッドの上に取り付けられ、ハウジング内に収納することができる。そのような容器は、トイレット・ペーパ・ロールを取り出すようにするために、容器の上部に向けて上側にトイレット・ペーパ・ロールを押すようにバネによって力が加えられたロッドの上に取り付けられた台を有することが知られている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
いくつかの知られた容器では、台の調節が可能であるが、容器のハウジングから延在するタブをユーザが手で操作する手動の調節が必要である。しかし、容器がトイレット・ペーパ・ロールなどの品物を、容器内のロール数に基づき、位置決めすることができるように、容器に自動的に簡単な割出し手段があることは知られていない。そのような割出し手段は、1本のトイレット・ペーパ・ロールを取り出したとき、容器では残されたロールが自動的に再配置され、したがってその後の使用には、それらに容易にアクセスして取り出すことができるようにすることが望ましいはずである。迅速容易に組み立てられ、容器内に品物を迅速容易に配置するための配置手段を有する容器を提供することも望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0004】
一実施例では、本発明は、位置決め部材を有するトラックを有する垂直ポールと、ポールを覆って取り付けるための穴を有するカラー、及びカラーから突出しトラック中に受け入れられるフィンガーを含む台と、台及びフィンガーを付勢するためのポール上に配置されたバネであって、バネの力に対抗し、所定の位置に台を保持するために位置決め部材を係合させる、バネとを含む、容器を提供する。一実施例では、容器は、ベース及びふたを有するハウジングを備えることができ、ふたは、ハウジングの上部に取り付けられる。一実施例では、垂直ポールは、ふたとベースの間に延在することができ、位置決め部材は、ノッチ及びデテントを含むことができる。一実施例では、バネは、ベースでポール上に配置することができる。
【0005】
一実施例では、台は、ポールの上で台上に置かれたトイレット・ペーパのロールを受け入れるリムを含むことができ、位置決め部材は、ロールの高さにほぼ等しい間隔で互いに隔てられ、したがって各ロールは、容器の上部に隣接して配置し、そこから取り出すことができる。一実施例では、トラックは、ふたとベースの間でポールの長さ方向に沿って延在し、トラックが分岐する少なくとも2つの停留場所を含むことができ、各停留場所は、位置決め部材を有することができる。一実施例では、容器は、カラーに枢動するように取り付けられた旋回アームを含むことができ、旋回アームは、トラック中を進むためにアームに対してその末端側終端で横方向に突出するフィンガーを有することができる。
【0006】
一実施例では、フィンガーは、トラックの対応する形状の部分と係合するために、相互作用を有する形に形作ることができる。一実施例では、フィンガーは、ダイアモンド形状であり、第1の位置決め部材によってロックされ、容器内のポール上の第1の位置に台を保持することができる。一実施例では、容器は、台上に取り付けられる複数のトイレット・ペーパ・ロールを含むことができ、トイレット・ペーパの最上位ロールを取り出し、台をわずかに押し下げたとき、ダイアモンド形状のフィンガーを、台が上側に動くことができるように、第1の位置決め部材から下側に押すことができる。
【0007】
一実施例では、容器は、少なくとも2つの停留場所を含むことができ、各停留場所は、位置決め部材と、上昇トラックと、分岐した下降トラックとを含むことができる。一実施例では、容器は、停留場所の間に延在するメイン垂直トラックを含むことができ、第1の停留場所の上昇トラック及び下降トラックは、フィンガーと係合する傾斜領域を形成し、台が次の停留場所に向かって下側に進むことができるようにフィンガーを下降トラックに向けて押す頂点において、合うことができる。一実施例では、停留場所は、所定位置に台をロックするために、フィンガーを受け入れるための位置決め部材に向けて上昇トラックにフィンガーを押し進めることになる傾斜面を含むことができる。一実施例では、台は、わずかに台を押し下げることによって、旋回アームのフィンガーが位置決め部材からリリースされ、旋回アームに働く重力によってアームが垂直姿勢になるように動かされることによって、停留場所からリリースすることができ、したがってフィンガーは、メイン・トラック中に位置し、台は、メイン・トラックに沿って上側に進むことができる。
【0008】
一実施例では、台を押し下げてトラックに沿って下側にそれを移動したとき、旋回アームのフィンガーは、傾斜面と係合し、したがってフィンガーは、旋回アームが次の場所に達するまで下降トラック中を進むことができる。一実施例では、フィンガーは、第1の場所に台を配置することができ、それゆえ3個のトイレット・ペーパ・ロールすべてを容器内の所定の位置につるすことができる。
【0009】
一実施例では、複数の位置決め部材を有するトラックを有する垂直ポールを設けるステップと、ポール上に台を取り付けるステップであって、台は、カラーを有し、カラーは、そこから突出し、トラック中に受け入れられ、第1の位置に台をロックするために第1の位置決め部材中に配置されるフィンガーを有する、ステップと、第1の部材からフィンガーを取り外すために、台を押し下げるステップと、バネによって台を上側に付勢し、トラック中上側にフィンガーを進めるステップと、第2の位置に台をロックするために、第2の位置決め部材によってフィンガーをラッチするステップとを含む、容器から品物を取り出すようにするための方法を提供することができる。この方法は、トラックの傾斜面においてフィンガーと係合するステップと、第1の停留場所を形成するトラックの分岐区域を設けるステップと、上昇トラック又は下降トラック中にフィンガーを誘導するステップとをさらに含むことができる。
【0010】
本方法は、台を押し下げている間、下降トラック中にフィンガーを誘導するステップと、上側に台を押すバネのバイアス力によって、上昇トラック中にフィンガーを誘導するステップとをさらに含むことができる。本方法は、少なくとも2つのトイレット・ペーパ・ロールを台上に搭載し、ロールの重さによってバネの上向きの力に対抗し台を下側に押すステップと、下側のロールの上に積まれた上部のロールが容器の上部に隣接して配置され、台が第1の位置にロックされるように、第1の位置決め部材によってフィンガーをラッチするステップと、第1の位置決め部材からフィンガーをリリースするために、わずかに押し下げることによって、上部のロールを取り外すステップと、垂直姿勢になるように、旋回アームを引っ張る重力によって、旋回アームに取り付けられたフィンガーを再配置し、メイン・トラックに沿ってフィンガーを配置するステップと、容器の上部に下側ロールを再配置するために、フィンガーによってメイン・トラックを進んで、ポールに沿って上側に台及び下側ロールを移動するステップと、第2の位置に台をロックするために、第2の位置決め部材中にフィンガーをラッチするステップとをさらに含むことができる。
【0011】
保護が求められる本発明の主題を容易に理解するために、その実施例を添付図面に示し、それら図面を閲覧し、以下の説明と一緒に検討したとき、保護が求められる本発明の主題、その構造及び動作、並びに多くのその利点が容易に理解され認識されるはずである。
【実施例】
【0012】
図1〜7に、本発明の容器10の実施例を示す。容器10は、ベース17及びふた18を有するハウジング15を含む。一実施例では、ふた18は、ヒンジ19によってハウジング15に取り付けられている。閉位置にふた18をラッチするために、ハウジング15の上部縁部21とのスナップ式とすることができるラッチ20が設けられる。下側に押したとき、ラッチ20は、ふた18が上側に枢動することができるように、上部縁部21からリリースすることができる。一実施例では、ヒンジ19は、ラッチ20がリリースされたとき、自動的に開くようにふた18を付勢するバネを含む。
【0013】
図2に、分解図で、容器10の内部アセンブリの構成要素を示す。ベース17に、内部ベース23が取り付けられる。内部ベース23は、ベース17と内部ベース23をハウジング15に取り付けるために、ハウジング15の内壁と係合するスナップ式のタブを含むことができる。内部ベース23に、サポート22が取り付けられ、それに垂直ポール又はロッド25が取り付けられる。ポール上に、コイル・バネ27又はバイアス部材が取り付けられ、それは、ポール25の底部に下に滑動し、サポート22によってポール上に保持される。ポールに沿ってガイド溝29(図7)が垂直に形成され、それについて以下でより詳細に説明する。
【0014】
カラー32及び円形リム33を有する、台30が設けられる。一実施例では、カラー32は、円筒形であり、直径がポール25の外径よりわずかに大きい穴33(図7)を形成し、したがってカラー32は、ポール25を上下に自由に進むことができる。一実施例では、カラー32の外径は、トイレット・ペーパ・ロールの芯の直径よりわずかに小さく、したがってロールがカラー32に置かれ、リム28によって支持される。したがって、図3に示すように、台30は、容器10内でポール25に沿ってトイレット・ペーパ・ロール71、72及び73を保持し位置付けるように働く。
【0015】
カラー32の内径には、その中に旋回アーム40が取り付けられる。旋回アーム40は、フィンガー41を含み、それは、以下でより詳しく説明する。キャップ42が、ポール25の上部に取り付けられるように設けられ、それは、台30がポール25の上部から滑り出ないように、制止する。ボタン43がふた18に取り付けられ、ベゼル44がスナップ式のタブを介してハウジング15の上部に取り付けられる。ベゼル44は、ふた18を囲繞する。
【0016】
一実施例では、容器は、内部ベース23をベース17に取り付け、次いでポール25を内部ベース23に締め付けることによって、組み立てられる。図5〜7に示すように、ポール25は、環状リング47又はサポート22(図2)中の穴中にポール25をスナップ式に嵌めることを可能にする他の締まりばめ機構を含む。次に、コイル・バネ27がポール25上に置かれる。次いで、ハウジング15がベース23上に、その中にスナップ式にタブを嵌め込むことによって、組み立てられる。次いで、台30が、それに旋回アーム40を取り付けることによって、組み立てられる。旋回アーム40は、それがカラー32上で自由に旋回することができるように、カラー32の穴49(図7参照)中に挿入される軸49を含む。ピン45が穴49aの反対側(約180°)でカラー32上に取り付けられる。ピン45は、開口部46(図7)を貫通してカラー32中に挿入することによって、カラー32に取り付けられる。次いで、台30は、ピン45が溝29中を進み、フィンガー41がトラック50中を進むように、ポール29の上に配置される。一実施例では、トラック50及び溝29は、フィンガー41及びピン45をそれぞれ所定の位置に滑り込ませることができるように、ポール25の上部縁部21まで延在する。キャップ42が、ポール29上の所定の位置にカラー32及び台30を保持するために、ポール29の上部に取り付けられる。ベゼル44がハウジング15の上部縁部21に取り付けられ、ボタン43がふた18に取り付けられ、ふたのヒンジ19がベゼル44及びハウジング15に取り付けられる。
【0017】
本発明の実施例の容器10の動作は、図3〜7を参照して、論議する。ガイド・トラック50が、ベース17とふた18の間に延在するポールの一方側に沿って、一般に垂直に構成されており、そのときポールは、容器10内に組み立てられる。ガイド・トラック50は、メイン垂直トラック51を含む。一実施例では、3箇所の停留場所61、62及び63がトラック50に沿って設けられる。各停留場所61、62及び63におけるトラック50は、分岐し、上昇トラック65a、b、c及び下降トラック66a、b、cを含む。示す一実施例では、各停留場所61、62及び63は、トイレット・ペーパ・ロールの高さに等しい間隔で互いに隔てられる。代替実施例では、停留場所は、変化する間隔によって隔てることができ、3箇所の停留場所より多く又は少なく含むことができ、他のタイプの品物についても動作可能である。各停留場所61、62及び63は、ゲート又はノッチ68a、b、c、並びにデテント69a、b、cなどの位置決め部材も含む。カラー32は、旋回アーム40がその上に取り付けられ、その旋回アームは、その末端部終端でフィンガー41を含み、そのフィンガーは、トラック50中を進む。
【0018】
図3及び4に、フィンガー41が第1の位置決め部材69aによってラッチされ、台30が第1の位置にロックされている状態を示す。旋回アーム40及びフィンガー41の複数の位置も、図6及び7に示すダイアモンド41a、d、e及び図5に示す旋回アーム40a、b、dによって表す。これらの図は、容器の動作中トラック50に沿って、複数のアーム40a、b、d及びフィンガー41a、d、eをどのように配置することができるかを説明する助けとするためだけに、それらを表していることを理解すべきである。しかし、一実施例では、図2及び3に示すように、1個のフィンガー41を有する1個の旋回アーム40だけが存在する。第1の停留場所61だけが図6に関して詳細に表され説明されているが、第2及び第3の停留場所62及び63が、同じ構造を有し同様に動作することができることも理解すべきである。
【0019】
フィンガー41aが一般に三角形に形作られたノッチ68a中に受け入れられ、位置決め部材69aによってラッチされている場合、台は、ポール25に沿って上側に移動しないように、制止する。位置決め部材69aによって受け入れられたフィンガー41aは、コイル・バネ27のバイアス力に対抗する。したがって、3個のトイレット・ペーパ・ロール71、72及び73がポール25上に置かれたとき、それらは、最上位のロール73が容器10の上部に隣接して、台30によってつるされ、第1の位置にロックされること(図3に示すように)を理解することができる。一実施例では、バネ27は、台30上に置かれる品物の重量に関する固有のバイアス力を加えるように、調整される。たとえば、ディスペンサ10は、3個のトイレット・ペーパのロール71、72及び73を取り出すように設計された場合、3個のロールの標準重量は分かるはずであり、その重量が加えられたとき完全に収縮することになる、使用する調整されたバネも分かるはずである。さらに、代替実施例では、調整されたバネは、第1のロール71が取り外されたとき1/3だけ圧縮解除され、第2のロール72が取り外されたとき2/3だけ圧縮解除され、最後の第3のロール73が取り外されたとき完全に圧縮解除されるように、設計されるはずである。言い換えると、調整されたバネによって、容器10内の品物を自動的に割り出し、配置することができる。一実施例では、調整されたバネ27が、(3箇所の)所定の位置に品物を正確に配置するようには、微調整することができない場合、又はトイレット・ペーパ・ロールが、一般的な重量のものでない場合、フィンガー41及び位置決め部材69などの他の割り出し手段が、そのようなバネ27と一緒に設けられる。
【0020】
第1の位置から台30を移動するために、トイレット・ペーパ・ロール73は、ふた18を持ち上げてロール73を取り出すことによって、最上位位置から取り出される。ロール73を取り出す直前に、他のロール71及び72を押すように、わずかに下側に圧力を加えると、それによって次に台30がわずかに下側に押される(図3の矢印Dの方向)。そのような下側の移動によって、フィンガー41aは、第1の位置決め部材69aから離れてノッチから出て下側に移動することが可能になる。図3に示すように、フィンガー41aが第1の位置決め部材69aによってラッチされているとき、旋回アーム40は、回転させられている(左側へ約5°)。フィンガーが位置決め部材69aから自由になったとき、旋回アーム40は、自由に動くことが可能になり、重力によって、フィンガー41がメイン・トラック51中に移動することになり、旋回アーム40は、垂直姿勢になるように配置される。最上位のトイレット・ペーパ・ロール73を取り出したとき、したがって台30は、自由になって、バネ27のバイアス力によって上側に移動する。台30は、ポール25に沿って移動することになり、同時にフィンガー41(たとえば、図5に示すフィンガー41d)は、フィンガー41が第2の停留場所62に達するまで、メイン・トラック51中を上側に進むことになる(図3の矢印Uによって示すように)。
【0021】
第2の停留場所62において、フィンガー41(たとえば、図6のフィンガー41e)は、下側頂点ポイント75(図6参照)に達することになる。(図6に第1の停留場所が示されているが、頂点75など、その形状は、第2及び第3の停留場所62及び63中に存在し、図6を参照して説明することを理解すべきである)。下側頂点75は、トラック51を分岐させるように作用し、上昇トラック65a、b、c及び下降トラック66a、b、cを形成する。上側頂点85は、下降トラック66a、b、cを部分的に、やはり構成する傾斜面80を含む。上昇トラック65と下降トラック66の間に島81が形成され、それは、上側及び下側の頂点85及び75と、傾斜面77と、傾斜面80とを含む。
【0022】
頂点75は、メイン・トラック51の縦軸の(右)側に片寄らされ、したがってフィンガー41がメイン・トラックに沿って上側に進み続けたとき、フィンガー41は、頂点75及び傾斜面77に当接し、それによってフィンガーは、上昇トラック65b中に進行させられることになる。上昇トラック65bの上部に、位置決め部材69bが存在する。一実施例では、フィンガー41bは、ダイアモンド形状の断面を有することができ、位置決め部材69bが形成するノッチ68bは、確実に係合するために、やはりフィンガー41に対応する三角形の形状を有する(図5参照)。したがって、フィンガー41がトラック50に沿ってたどる経路を制御するために、フィンガー41がトラック50の形状及び表面と相互作用を持つように、フィンガー41が所定の相互作用を有する形状を有することも、本発明の特徴であることを理解すべきである。たとえば、フィンガー41eのダイアモンドの相互作用を有する形状によって、ダイアモンド形状の上側縁部が傾斜面77に沿って容易に滑ることになるように、フィンガー41が傾斜面77に当接し、旋回アーム40を左側へ上昇トラック65a中に移動させることが可能になる(図6に示すように)。他の機能を有する容器のために異なって構成されたトラック50中でフィンガー41の経路を制御することができる、他の相互作用を有する形状を設けることもできる。位置決め部材領域69においてフィンガーを確実にラッチすることになる、他の形状のフィンガー41及び位置決め部材69を設けることができることも理解することができる。バネのバイアス力は、位置決め部材69に対して上側にフィンガー41を押し、第2の停留場所において第2の位置で所定の位置にフィンガーをラッチさせることになる。
【0023】
第2のトイレット・ペーパのロール72が使い果たされたとき、台30は、上記の第1の停留場所61について議論したように、上部のロール72をわずかに押し下げて、旋回アーム40のフィンガー41をノッチ69bから取り外すことによって、その第2の位置62からリリースすることができる。旋回アーム40及び台30は、バネ27による付勢によって、メイン・トラック51に沿って上側に第3の停留場所63に進む。フィンガー41は、上昇トラック65cを進み、位置決め部材69cによってロックされることになる。
【0024】
第3のトイレット・ペーパのロール73が使われたとき、そのロールを取り外し、3個の新しいロールを容器10中に置くことができる。3個のロール71、72及び73の重量及び/又はユーザが手で押し下げることによって、台30がトラック50に沿って下側に移動させられる。各場所61、62及び63において、旋回アームは、ダイアモンド形状のフィンガー41と係合しフィンガー41bを(図5に示すように右側に)押す傾斜トラック面80(図6参照)によって、下降トラック66a、b、cのそれぞれをたどる。上側の頂点ポイント85(図6)は、メイン・トラック51の縦軸から(左側に)片寄らされ、したがってフィンガー41dは、上昇トラック65a及び位置決め部材69aを迂回し、下降トラック66aに受け入れられる(図6に示すように)。各場所61、62及び63では、フィンガー41は、旋回アーム40が第1の(最下位の)場所61に達するまで、下側に誘導される。一実施例では、台30に対する下向きの力を取り除くと、バネ27によって、ノッチ69aにフィンガー41をはめ直すことが可能になる。
【0025】
図7に示すように、台30及びカラー32は、所定の位置に保持され、フィンガー41がトラック50内で滑らかに動作することができるように、溝29中を進む係合部材45によって回転が防止される。一実施例では、係合部材45は、台30の進行を遅くさせる摩擦軸受部材を含む。部材45は、たとえばギア45を含むことができ、溝は、鋸歯状のトラック29である。ギア45は、摩擦を与えギア45の回転を遅くし、それによって次いでポール25を上下する台30の進行を遅くさせるように、制動油を有することができる。そのような摩擦軸受部材45は、台30がポール25の上部又は底部にあるとき、トラック50中でのフィンガー41の自己作動を妨げるために、起こり得るバネ27の跳ね返り動作をすべて防止することができる。摩擦軸受部材45は、フィンガー41上の磨耗を減少するために、台30を遅くさせる手段にもなる。代替実施例では、係合部材45は、台のカラー中の開口部に貫通して挿入されるピンを含むことができ、ピンは、台とカラーを単一の軸方向の姿勢に維持するように、ガイド溝中を進む。
【0026】
したがって、本発明は、品物が加えられた、又はそこから取り出されたとき、ユーザが手動で調節する外部タブ又は位置決め部材の必要なしに、所定の割り出された位置に品物を自動的に配置する、容器及び割出し装置を提供することを理解すべきである。容器へ品物を加える又はそこから取り出すことによってだけで、品物が自動的に配置される。
【0027】
前述の説明及びそれに伴う説明に述べた事柄は、例示するためのみで、限定するものとしてではなく、提示したものである。具体的な実施例を示し説明してきたが、より広い出願者の寄与の面から逸脱することなく、変更及び修正を実施することができることは、当業者に明らかなはずである。保護が求められる実際の範囲は、添付の特許請求の範囲によって、その観点から見たとき、従来技術に基づいたとき、定義されるものと企図する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の容器の斜視図である。
【図2】図1の容器の、部分的に切断された分解側面図である。
【図3】トイレット・ペーパ・ロールを表し、組み立てられた、図2の容器の内部構成要素の側面図である。
【図4】図3の内部構成要素の斜視図である。
【図5】図4の容器のポールの、断片的で拡大した斜視図である。
【図5a】本発明の旋回アームの拡大斜視図である。
【図6】図4のライン6−6で取られた、ポールの拡大断面図である。
【図7】図4のライン7−7で取られた、ポールの拡大断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
位置決め部材を有するトラックを有する垂直ポールと、
前記ポールを覆って取り付けるための穴を有するカラー及び前記カラーから突出し前記トラック中に受け入れられるフィンガーを含む台と、
前記台及び前記フィンガーを付勢するための前記ポール上に配置されたバネであって、前記バネの力に対抗し、前記トラックに沿った所定の位置に前記台を保持するために位置決め部材を係合させる、バネとを含む、容器。
【請求項2】
前記位置決め部材は、ノッチ及びデテントを含む、請求項1に記載の容器。
【請求項3】
前記台は、前記ポールを覆って前記台上に置かれたトイレット・ペーパのロールを受け入れるリムを含み、
前記位置決め部材は、前記ロールを取り出したとき、各ロールが前記容器の上部に隣接して配置され、そこから取り出すことができるように、前記ロールの高さにほぼ等しい間隔で互いに隔てられる、請求項1に記載の容器。
【請求項4】
前記トラックは、ふたとベースの間で前記ポールの長さ方向に沿って延在し、前記トラックが分岐する、少なくとも2つの停留場所を含み、
各場所は、前記位置決め部材を有する、請求項1に記載の容器。
【請求項5】
前記垂直ポールは、前記ポールに対する前記台の回転を防止するために、前記台の係合部材を受け入れるための溝を含み、
前記係合部材は、前記台が前記ポール上を進行する速度を限定するために、前記ポールに対して摩擦を生成する、請求項1に記載の容器。
【請求項6】
前記カラーに枢動するように取り付けられた旋回アームをさらに含み、
前記旋回アームは、前記トラック中を進むために、前記アームに対してその末端側終端で横方向に突出する前記フィンガーを有する、請求項1に記載の容器。
【請求項7】
前記フィンガーは、前記トラックの対応する形状の部分と係合し相互作用するために、相互作用を有する形状を有する、請求項6に記載の容器。
【請求項8】
前記フィンガーは、ダイアモンド形状であり、前記容器内で前記ポール上の第1の位置に前記台を保持する第1の位置決め部材によって、ロックされる、請求項7に記載の容器。
【請求項9】
前記台上に取り付けられる複数のトイレット・ペーパ・ロールをさらに含み、
トイレット・ペーパの最上位ロールが取り出され、前記台がわずかに押し下げられたとき、前記ダイアモンド形状のフィンガーは、前記台が上側に動くことが可能になるように、前記第1の位置決め部材から押し下げられる、請求項8に記載の容器。
【請求項10】
少なくとも2つの停留場所をさらに含み、
各停留場所は、位置決め部材と、上昇トラックと、分岐した下降トラックとを含む、請求項1に記載の容器。
【請求項11】
停留場所の間に延在するメイン垂直トラックをさらに含み、
前記第1の停留場所の前記上昇トラック及び前記下降トラックは、前記フィンガーと係合する傾斜面を形成し、前記フィンガーを前記下降トラックに向けて押す頂点で合い、したがって前記台が次の停留場所に向かって下側に進むことができる、請求項10に記載の容器。
【請求項12】
前記第1の場所は、前記上昇トラック中に、そして所定位置に前記台をロックするために前記フィンガーを受け入れるために位置決め部材に向けて、前記フィンガーを押し進めることになる傾斜面を含む、請求項11に記載の容器。
【請求項13】
前記台は、わずかに前記台を押し下げることによって、前記旋回アームの前記フィンガーが前記位置決め部材からリリースされ、前記旋回アームに働く重力によって、前記アームが垂直姿勢になるように動かされることによって、前記停留場所からリリースすることができ、したがって
そのフィンガーが前記メイン・トラック中に配置され、前記台が前記メイン・トラックに沿って上側に進むことができる、請求項12に記載の容器。
【請求項14】
前記台を押し下げて、前記トラックに沿って下側にそれを移動したとき、前記旋回アームのフィンガーは、前記傾斜面と係合し、したがって
前記旋回アームが次の場所に達するまで、前記フィンガーが前記下降トラック中を進む、請求項12に記載の容器。
【請求項15】
前記フィンガーは、3個のトイレット・ペーパ・ロールすべてが前記容器内の所定の位置につるされるように、第1の場所に前記台を配置する、請求項1に記載の容器。
【請求項16】
ガイド・トラックを有するロッドと、
前記ロッドに配置され、相互作用を有する形状のフィンガーを有する台と、
前記台を動かす調整されたバイアス部材と、
前記台を割り出し、その位置を制御するために、前記相互作用を有するフィンガー及び前記調整されたバイアス部材と共同して働く位置決め部材とを含む、割出し装置。
【請求項17】
複数の位置決め部材を有するトラックを有する垂直ポールを設けるステップと、
前記ポール上に台を取り付けるステップであって、前記台は、カラーを有し、前記カラーは、そこから突出し、前記トラック中に受け入れられ、第1の位置に前記台をロックするために第1の位置決め部材によって係合されるフィンガーを有する、ステップと、
前記第1の位置決め部材から前記フィンガーをリリースするために、前記台を押し下げるステップと、
バネによって前記台を上側に付勢して、前記トラック中で上側に前記フィンガーを押し進めるステップと、
第2の位置に前記台をロックするために、第2の位置決め部材によって前記フィンガーを係合するステップとを含む、容器から品物を取り出せるようにするための方法。
【請求項18】
第1の停留場所を形成する前記トラックの分岐区域によって形成された、前記トラックの相互作用を有する面において前記フィンガーを係合するステップと、
前記フィンガーを上昇トラック又は下降トラック中に誘導するステップとをさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記台を押し下げている間、前記フィンガーを下降トラック中に誘導するステップと、
前記台を上側に押す前記バネのバイアス力によって、前記フィンガーを前記上昇トラック中に誘導するステップとをさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
少なくとも2つのトイレット・ペーパ・ロールを前記台上に搭載し、前記台を押し下げるステップと、
下側のロールの上に積まれた上部のロールが前記容器の上部に隣接して配置され、前記台が、第1の位置にロックされるように、第1の位置決め部材によって前記フィンガーをラッチするステップと、
前記第1の位置決め部材から前記フィンガーをリリースするために、わずかに押し下げることによって、前記上部のロールを取り外すステップと、
垂直姿勢になるように、旋回アームを引っ張る重力によって、前記旋回アームに取り付けられた前記フィンガーを再配置し、メイン・トラックに沿って前記フィンガーを配置するステップと、
前記容器の上部に前記下側ロールを再配置するために、メイン・トラックを進む前記フィンガーによって、前記ポールに沿って上側に前記台及び前記下側ロールを移動するステップと、
第2の位置に前記台をロックするために、第2の位置決め部材によって、前記フィンガーをラッチするステップとをさらに含む、請求項19に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図5A】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2008−540273(P2008−540273A)
【公表日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−511121(P2008−511121)
【出願日】平成18年4月3日(2006.4.3)
【国際出願番号】PCT/US2006/012321
【国際公開番号】WO2006/124134
【国際公開日】平成18年11月23日(2006.11.23)
【出願人】(506410110)ヘレン オブ トロイ リミテッド (23)
【Fターム(参考)】