説明

加湿器用気化促進材

【目的】 当該促進材全体に渡って安定した吸水性と抗菌性とが確保された加湿器用気化促進材を提供すること。
【構成】 熱接着性繊維と吸水性繊維とを含む熱接着性不織布を基材とし、この基材に親水性多孔質微粉末と抗菌剤とを配合した合成樹脂エマルジョンを含浸することにより、親水性多孔質微粉末と抗菌剤とが合成樹脂を介して基材に付着していることを特徴とする加湿器用気化促進材。

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は加湿器用気化促進材に関する。詳細には当該気化促進材全体に渡って安定した吸水性と抗菌性とが確保された加湿器用気化促進材に関する。
【0002】
【従来の技術及び考案が解決しようとする課題】
近時、暖房器具の使用に伴う室内の乾燥状態を回避し、室内を正常な湿度に保つため暖房器具の使用に際しては加湿器が併用されることが多い。加湿器には気化式、遠心式、超音波式などの種類があるが、気化式加湿器が一般的である。気化式加湿器は水を入れた加湿皿中に紙、繊維などの吸水性に富む気化促進材の端を漬け、この気化促進材に含まれる水分が蒸発気化して室内を加湿するというものである。
【0003】
このような気化式加湿器に使用される加湿器用気化促進材としては、特開平3ー294573号公報や実開平2ー96540号公報に記載されたものなどがある。特開平3ー294573号公報に記載された加湿器用気化促進材は、シリカ系微粒子の分散液を基材に含浸し乾燥することにより基材にシリカ系微粒子を添着したものである。
【0004】
ところが、この加湿器用気化促進材にあっては、1μm以下の微細なシリカ微粒子を用い、これを接着剤などを介さずにそのまま基材に添え付けているだけであり、その結合力は弱く、シリカ微粒子が基材から脱落するおそれがあった。又、この加湿器用気化促進材にあっては、加湿器の皿中の水の水温がほぼ40〜50℃の範囲に維持されることから、長期に渡って使用する過程で促進材にはカビ等が繁殖し、悪臭を放ち、美感上好ましくないばかりか、衛生上でも問題があった。
【0005】
そこで、安定した状態に吸水性が保持されると共にカビ等の発生を防止した加湿器用気化促進材が実開平2ー96540号公報において提案されている。この加湿器用気化促進材は、抗菌、防臭性能を有する抗菌性金属イオン付加無機系抗菌剤を練り込んだ合成繊維と吸水性繊維とからなる繊維ウェブに機械的物理的または化学的結合処理が施されてなるものである。
【0006】
ところが、実開平2ー96540号公報の加湿器用気化促進材にあっては、抗菌性金属イオン付加無機系抗菌剤を練り込んだ合成繊維と吸水性繊維とからなる繊維ウェブよりなるため、各機能を持つ繊維を各々基材全体に渡って均一に分散させることは難しく、抗菌性、吸水性にむらを生じ易い。このため、吸水性繊維が遍在した箇所では吸水性の点では問題はないものの、抗菌性に乏しくカビ等が発生し易くなる。抗菌性金属イオン付加無機系抗菌剤を練り込んだ合成繊維が遍在した箇所ではカビ等の発生は抑えられるものの、吸水性に乏しくなる、といった不具合があった。
【0007】
本考案は、このような課題に鑑みなされたものであり、当該促進材全体に渡って安定した吸水性と抗菌性とが確保された加湿器用気化促進材を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用】
上記目的を達成するため、請求項1記載の考案は、熱接着性繊維と吸水性繊維とを含む熱接着性不織布を基材とし、この基材に親水性多孔質微粉末と抗菌剤とを配合した合成樹脂エマルジョンを含浸することにより、前記親水性多孔質微粉末と抗菌剤とが合成樹脂を介して基材に付着していることを特徴とする加湿器用気化促進材をその要旨とした。
【0009】
また、請求項2記載の考案は、親水性多孔質微粉末と抗菌剤と合成樹脂とが、親水性多孔質微粉末が40〜70重量%、抗菌剤が5〜15重量%、合成樹脂が25〜55重量%の割合で基材に付着していることを特徴とする加湿器用気化促進材をその要旨とした。
【0010】
また、請求項3記載の考案は、気化促進材の気孔率が80〜95%であることを特徴とする加湿器用気化促進材をその要旨とした。
【0011】
また請求項4記載の考案は、吸水性繊維が3〜6個の凸部を持つ繊維断面を有するレーヨン繊維であることを特徴とする加湿器用気化促進材をその要旨とした。
【0012】
以下、本考案の加湿器用気化促進材を図面に従って更に詳しく説明する。
本考案の加湿器用気化促進材は、熱接着性不織布を基材とし、これに親水性多孔質微粉末と抗菌剤とが合成樹脂を介して付着してなるものである。基材としての熱接着性不織布は熱接着性繊維と吸水性繊維とを含んでおり、前記熱接着性繊維が構成繊維間に入り込んで溶融し、繊維相互が融着されたものである。熱接着性不織布はバインダーで繊維を接着した不織布に比べて、熱成形が行いやすく、加湿器用気化促進材を、吸水、気化にとって効率の良い形状に性能を落すことなく、簡便に成形でき、しかも成形後の形状の保形性にも優れている。熱接着性繊維としては低融点ポリエステル繊維、ポリエチレン繊維などの全溶融型繊維、低融点ポリエステル/ポリエステル、ポリエチレン/ポリエステル、ポリエチレン/ポリプロピレンなどの芯鞘型複合繊維、又は未延伸ポリエステル繊維などを挙げることができ、吸水性繊維としてはレーヨン繊維、コットン繊維などを挙げることができる。とくに、吸水性繊維としては繊維の横断面形状がY字型、T字型、X字型などの3〜6個の凸部を持つ繊維断面を有するレーヨン繊維が好ましい。このような吸水性繊維を用いると不織布内に小さな連続した空隙を形成でき、しかも繊維の親水性裏面の面積を大きくできるので、不織布の吸水能力を高めると共に、吸水された水の気化も促進することができる。なお、凸部が3個より少ないと繊維が吸水時に重なりやすく、微小な空隙が保持しにくい傾向があり、6個を超えると断面形状が円形に近づくため、凸部を避ける効果が薄れる。
【0013】
前記熱接着性不織布における熱接着性繊維の含有量としては少なくとも20%以上含んでいることが好ましい。というのは熱接着性繊維の含有量が20%未満では、融着による繊維相互間の結合が不十分となり、形態安定性が損なわれる恐れがあるからである。また、前記熱接着性繊維と吸水性繊維との配合比率としては特に限定されないが、熱接着性繊維の配合量が余りに多くなると、当該不織布と水との親和性が低下することになるので、熱接着性繊維の含有量は60%を超えない方がよい。とくに好ましい熱接着性繊維と吸水性繊維との配合比率は30:70〜50:50である。
【0014】
親水性多孔質微粉末は、十分な吸水性と保水性とを有する微粉末をいい、具体的には粒径が1μm以下であって、無水珪酸又は含水珪酸の微粉末、珪酸ナトリウムの希薄水溶液を酸で中和して得られる水性シリカゲル等のシリカ系微粉末、その他アルミナ系、シリカ・アルミナ系の微粉末が好ましい。
【0015】
抗菌剤としては、優れた抗菌性、殺菌性を有し、かつ水に不溶又は難溶のものがよく、例えば非溶出の抗菌性金属イオン付加無機系抗菌剤、ポリビニル、ポリアクリレート、ポリエステル、ポリアミドなどのポリマー鎖にピグアナイトまたは第4アンモニウム塩を固定化したポリマー型固定化殺菌剤、3ー(トリメトキシシリル)ープロピルトリメチルオクタデシルアンモニウムクロライドなどのシリコーン型固定化殺菌剤などを挙げることができる。ここで抗菌性金属イオン付加無機系抗菌剤とはXM2 /nO・Al23 YSiO2 ・ZH2 Oで表されるアルミノシリケートよりなる天然または合成ゼオライトのイオン交換可能な部分に殺菌作用を有する金属イオンの1種又は2種以上を保持しているものをいう。
式中Mはイオン交換可能な金属イオンを表す1価〜2価の銀、銅、亜鉛等の金属である。nはこの原子価に対応する。Xは金属酸化物、Yはシリカの係数、Zは結晶水を示している。具体的には特開昭59ー133235号に示された銀ーA型ゼオライト、銀ーB型ゼオライト、銀ーY型ゼオライト、銅ー天然モルデナイト1、銀ー天然チャバサイト、亜鉛ーA型ゼオライト等を挙げることができる。
【0016】
上記親水性多孔質微粉末並びに抗菌剤を基材に付着させる合成樹脂としては塩化ビニル系、酢酸ビニル系、アクリル系の合成樹脂が好ましい。これらの合成樹脂の中から選ばれた1種若しくは2種以上に前記親水性多孔質微粉末並びに抗菌剤を添加して、親水性多孔質微粉末並びに抗菌剤を配合した合成樹脂エマルジョンとし、この合成樹脂エマルジョンを前記基材に含浸し乾燥することにより基材に親水性多孔質微粉末並びに抗菌剤を付着するのである。
【0017】
合成樹脂エマルジョンにおける前記親水性多孔質微粉末と抗菌剤と合成樹脂の固形分の割合は、親水性多孔質微粉末が40〜70重量%、抗菌剤が5〜15重量%、合成樹脂が25〜55重量%の割合が好ましい。親水性多孔質微粉末の割合が40重量%未満の場合、十分な吸水性、保水性を得ることができなくなり、親水性多孔質微粉末の割合が70重量%を越える場合には含浸し乾燥した後、基材から脱落し飛散する恐れがある。抗菌剤の割合が5重量%未満の場合には十分な抗菌性を得ることができなくなり、抗菌剤の割合が15重量%を越える場合には不経済となる。又、合成樹脂の割合が25重量%未満の場合には前記親水性多孔質微粉末及び抗菌剤の基材に対する付着力が低下し加湿時の水で親水性多孔質微粉末及び抗菌剤が流出する恐れがある。合成樹脂の割合が55重量%を越える場合には親水性多孔質微粉末及び抗菌剤が合成樹脂によって封じ込められてしまい、十分な吸水性、抗菌性が発揮されなくなる。
【0018】
また、前記親水性多孔質微粉末、抗菌剤及び合成樹脂の基材に対する付着量としては基材重量に対し5〜50重量%がよく、より好ましくは10〜30重量%である。これら親水性多孔質微粉末、抗菌剤及び合成樹脂の基材に対する付着量が10重量未満では十分な親水性、抗菌性を得ることができず、50重量%を越える場合には十分な親水性、抗菌性を得ることはできるものの、当該基材の気孔率が小さくなり、水保持量も減少することになる。
【0019】
加湿器用気化促進材の目付としては50g/m2 〜200g/m2 、引張強度は3kg/5cm幅以上、引張伸度は50%以下、曲げ強度は20g/5cm幅以上であり、吸水高さは1分間に20mm以上、水保持率は100%以上であるのが好ましい。ここで、水保持率は気化促進材を水中に漬けた後に引き上げ、1分間放置して余分な水滴を落とした後、水を保持した気化促進材の重量を測定し、この重量を水を保持させる前の気化促進材の重量で除して百分率で表した値である。
【0020】
加湿器用気化促進材の気孔率は80〜95%であることが望ましい。というのは促進材の気孔率が80%未満では促進材に通風したとき、その圧力損失が大きくなり、風量が低下してしまい、95%を越える気孔率の場合には促進材自体の強度、伸度が低下し、加工性が悪くなるという結果を招くことになるからである。又、促進材の気孔率を80〜95%の範囲とした場合、促進材に対する空気の接触面積が大きくなり、高効率な水分の蒸発気化を実現することができる。尚、この考案でいう気孔率(%)とは促進材の重量をW(g)、体積をV(cm3
、真密度をρ(g/cm3 )としたとき、式:気孔率=(1−W/ρV)×100で算出されるものをいう。
【0021】
本考案の加湿器用気化促進材1は、例えば、図1(a)のように、短冊状に平行に配列して使用してもよいし、図1(b)のように、ダンボール状、あるいはハニカム状に形成して使用してもよい。図1(a)(b)の場合には、空気は気化促進材1と気化促進材1との間の空間を通過して加湿される。一方、図1(c)は本考案の加湿器用気化促進材1をプリーツ加工したもので、空気は気化促進材1を通り抜けて移動して加湿される。この場合、気化促進材1には空隙率が80〜95%の高いものを使用すると通気抵抗が小さくなるのでよい。なお、図1(a)〜(c)のいずれの加湿器用気化促進材1も、上下に長方形状の気化促進材又は通液板を配してユニット化すると取り扱い性に優れたものとなる。
【0022】
【実施例】
実施例1 未延伸ポリエステル繊維40%とY字型断面を有するレーヨン繊維60%とからなる目付260g/m2 の繊維ウェブにニードルパンチ処理を施し、この後、シリカ微粉末と抗菌剤としてメトキシカルボニルアミノベンズイミダゾールとを配合した塩化ビニル系樹脂エマルジョン(樹脂エマルジョン中に含まれる抗菌剤とシリカ微粉末と樹脂との固形分を1:8:4としたもの)を前記繊維ウェブに含浸し熱処理することにより、乾燥すると共にポリエステル繊維によって繊維相互間を接着して加湿器用気化促進材を得た。得られた気化促進材の空隙率は87%であった。
【0023】
比較例1 吸水繊維であるレーヨンで作製した40g/m2 の繊維ウェブに塩化ビニル系バインダーを含浸し目付90g/m2 、厚み0.3mmの加湿器用気化促進材を得た。得られた気化促進材の空隙率は78%であった。
【0024】
比較例2 ポリエステル繊維とポリクラール繊維とを4:6の割合で混合して40g/m2 の繊維ウェブを形成し、この繊維ウェブに塩化ビニル系バインダーを含浸し目付80g/m2 、厚み0.7mmの加湿器用気化促進材を得た。得られた気化促進材の空隙率は90%であった。
【0025】
比較例3 未延伸ポリエステル繊維40%とY字型断面を有するレーヨン繊維60%とからなる目付260g/m2 の繊維ウェブにニードルパンチ処理を施し、この繊維ウェブに熱処理を施すことにより、ポリエステル繊維によって繊維相互間を接着して加湿器用気化促進材を得た。得られた促進材の空隙率は89%であった。
【0026】
上記実施例1、比較例1、比較例2及び比較例3の加湿器用気化促進材を200mm×100mmの大きさに裁断し、これらを各々図2に示すように4cmの深さまで水に漬け、1分間おく。その後各促進材1を取り出し水の上昇高さを測定する。測定後、各促進材1を5分間水に浸し、脱水、風乾する。この方法で各促進材1の吸水高さを1日1回測定し、経時的な水の上昇高さの変化を35回調べた。この結果を表1に示す。
【0027】
【表1】


【0028】
表1からも明らかなように、比較例1及び比較例2のいずれも10回目以降、その吸水性が急激に低下しているのに対し、実施例1の促進材は時間の経過によっても変わらぬ優れた吸水性を持つことが確認された。また、実施例1と比較例3とを対比したとき、両者の吸水能力の差は著しく、しかも比較例3のものは、促進材中に吸水性繊維が遍在しており、吸水性にむらを生じていることが確認された。
【0029】
次に、実施例1、比較例1及び比較例2の加湿器用気化促進材の抗菌性の評価を、シェークフラスコ法によって行い、各々の減菌率を測定して、表2に示す。
シェークフラスコ法は、フラスコに減菌したリン酸緩衝液70mlを用意し、これに大腸菌を含むリン酸緩衝液5mlを加えて攪拌した後、気化促進材0.75gを加えて振とう機で1時間振とうし、振とう前後の菌数から減菌率を求める方法である。
【0030】
【表2】


【0031】
表2から明らかなように、比較例1及び2のいずれも減菌率は気化促進材を入れない空試験と同様の値であり、抗菌性を持たないことを示したが、実施例1では振とう後の菌数が大幅に減少し、減菌率が大きく、抗菌性に優れることが確認された。
【0032】
【考案の効果】
上記構成を備えたことにより、請求項1記載の加湿器用気化促進材にあっては、親水性多孔質微粉末と抗菌剤とが当該気化促進材全体に渡って均一に分散した状態で基材に付着しており、当該気化促進材全体に渡って安定した吸水性と抗菌性とが確保されカビ等が発生することもない。又、この促進材にあっては、親水性多孔質微粉末と抗菌剤とが合成樹脂を介して基材に付着していることから、親水性多孔質微粉末と抗菌剤とが基材から脱落し飛散することもない。
【0033】
また、この促進材にあっては、熱接着性繊維によって繊維相互を結合した熱接着性不織布を基材としており、バインダーによって繊維を結合した不織布を基材としたものに比べて、成形性に優れるので、吸水、気化に適した気化促進材として好ましい形状に容易に成形でき、しかも、気孔率が高く、空気との接触面積が大きくなっているので、優れた蒸発気化能力を有している。又、この熱接着性不織布には吸水性繊維が含まれており、合成樹脂を介して付着している親水性多孔質微粉末とともに当該促進材の吸水性の向上が計られている。
【0034】
請求項2記載の加湿器用気化促進材にあっては、親水性多孔質微粉末と抗菌剤の性能が十分に発揮される状態で基材に付着されており、しかも加湿時の水で親水性多孔質微粉末及び抗菌剤が流出する恐れもなく、安定した吸水性と抗菌性とが確保されている。
【0035】
請求項3記載の加湿器用気化促進材にあっては、気孔率が80〜95%であることから、促進材に通風したとき、その圧力損失が大きくなり、風量が低下してしまうことがなく、促進材自体の強度、伸度が安定した状態に保たれて加工性がよい。又、促進材の気孔率を80〜95%としたことにより、促進材に対する空気の接触面積が大きくなり、高効率な水分の蒸発気化を実現することができる。
【0036】
請求項4記載の加湿器用気化促進材にあっては、吸水性繊維が3〜6個の凸部を持つ繊維断面を有するレーヨン繊維であることから、不織布の吸水能力と気化能力とを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の加湿器用気化促進材を(a)短冊状(b)ハニカム状(c)プリーツ状にユニット化したものの斜視図である。
【図2】実施例1、比較例1、2及び3の各加湿器用気化促進材を水に漬けた状態を示した模式図である。
【符号の説明】
1 加湿器用気化促進材

【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】 熱接着性繊維と吸水性繊維とを含む熱接着性不織布を基材とし、この基材に親水性多孔質微粉末と抗菌剤とを配合した合成樹脂エマルジョンを含浸することにより、前記親水性多孔質微粉末と抗菌剤とが合成樹脂を介して基材に付着していることを特徴とする加湿器用気化促進材。
【請求項2】 前記親水性多孔質微粉末と抗菌剤と合成樹脂とが、親水性多孔質微粉末が40〜70重量%、抗菌剤が5〜15重量%、合成樹脂が25〜55重量%の割合で基材に付着していることを特徴とする請求項1記載の加湿器用気化促進材。
【請求項3】 前記気化促進材の気孔率が80〜95%であることを特徴とする請求項1又は2記載の加湿器用気化促進材。
【請求項4】 吸水性繊維が3〜6個の凸部を持つ繊維断面を有するレーヨン繊維であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の加湿器用気化促進材。

【図1】
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【図2】
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【登録番号】第3001285号
【登録日】平成6年(1994)6月15日
【発行日】平成6年(1994)8月23日
【考案の名称】加湿器用気化促進材
【国際特許分類】
【評価書の請求】未請求
【出願番号】実願平6−966
【出願日】平成6年(1994)2月22日
【出願人】(000229542)日本バイリーン株式会社 (378)