説明

加速度検出器

【課題】ケーブルを不要とできて加速度を精度よく測定可能な加速度検出器を提供する。
【解決手段】構造物に設置される筐体1と、筐体1内部に一方の端部2aが片持ち支持されるとともに、両端部間の一部分に設けられ、他の部分よりも断面積が小さい小断面部6を有する板バネ(バネ部材)2、及び板バネ2の他方の端部2bにそれぞれ連結された錘3を有する複数の振動体4と、を備える。複数の振動体4は、板バネ2が、それぞれ錘3とともに振動して小断面部6に所定値以上の応力が生じたときに小断面部6で破断されるように構成されているとともに、錘3の質量、板バネ2の小断面部6の断面積および小断面部6の位置のいずれか1つ以上が互いに異なり、板バネ2が錘3とともに振動したときに小断面部6に生じる応力および小断面部6の許容応力のいずれか1つ以上が互いに異なるように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、構造物の加速度を検出するための加速度検出器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、構造物や車両に振動や外力などの負荷がかかった場合、この負荷によるひずみや応力を測定するセンサが知られている。
例えば、特許文献1には、稼働中の対象部材に生成したひずみが、所定の大きさを超えたか否かを推定するひずみ感知センサが開示されている。
また、特許文献2には、構造物が受けてきた応力の大きさを把握する応力測定センサが開示され、特許文献3には、所定の加速度が作用したことを検知するするための加速度検知スイッチが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−78364号公報
【特許文献2】特開平9−5175号公報
【特許文献3】特開平3−74022号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、原子炉容器内に設置される新型の構造物は、使用前にその加速度を精度よく測定し、測定された加速度を基に健全性を確認することが好ましいとされている。このため、原子炉容器内に設置される構造物に加速度センサを取り付けて加速度を測定している。
しかしながら、従来のセンサは、付属のケーブルの引き回しが困難で、特に原子炉容器内の構造物への取り付けや撤去に労力や時間がかかるという問題がある。
【0005】
本発明は、上述する問題に鑑みてなされたもので、ケーブルを不要とできて加速度を精度よく測定可能な加速度検出器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係る加速度検出器は、構造物の加速度を測定する加速度検出器であって、該構造物に設置される筐体と、該筐体内部に一方の端部が片持ち支持されるとともに、両端部間の一部分に設けられ、他の部分よりも断面積が小さい小断面部を有するバネ部材、及び該バネ部材の他方の端部にそれぞれ連結された錘を有する複数の振動体と、を備え、前記複数の振動体は、前記バネ部材が、それぞれ前記錘とともに振動して前記小断面部に所定値以上の応力が生じたときに前記小断面部で破断されるように構成されているとともに、前記錘の質量、前記バネ部材の前記小断面部の断面積および前記小断面部の位置のいずれか1つ以上が互いに異なり、前記バネ部材が前記錘とともに振動したときに前記小断面部に生じる応力および前記小断面部の許容応力のいずれか1つ以上が互いに異なるように構成されていることを特徴とする。
【0007】
本発明では、複数の振動体は、バネ部材が、それぞれ錘とともに振動して小断面部に所定値以上の応力が生じたときに小断面部で破断されるように構成されているとともに、錘の質量、バネ部材の小断面部の断面積および小断面部の位置のいずれか1つ以上が互いに異なり、前記バネ部材が前記錘とともに振動したときに前記小断面部に生じる応力および前記小断面部の許容応力のいずれか1つ以上が互いに異なるように構成されていることにより、複数の振動体のうちどの振動体が破断したかによって構造物の加速度の大きさを精度よく測定することができる。
また、従来のように、ケーブルを必要としないため、加速度検出器の取り付け作業や撤去作業を簡便化することができる。
【0008】
また、本発明に係る加速度検出器では、前記筐体内部の温度が設置時の温度を含む第1温度範囲に含まれるとき、または前記筐体内外の圧力差が設置時の圧力差を含む第1圧力差範囲に含まれるときに、前記錘の変位を拘束し、前記筐体内部の温度が加速度測定時の温度を含む第2温度範囲に含まれるとき、または前記筐体内外の圧力差が加速度測定時の圧力差を含む第2圧力差範囲に含まれるときに、前記錘の変位を許容する錘拘束機構を備えることが好ましい。
このようにすることにより、加速度検出器を搬送したり設置したりする設置時と、加速度測定時との筐体内部の温度または筐体内外の圧力差が異なる場合、設置時に錘の変位が拘束されるため、加速度測定時以外に振動体が破断することを防止することができる。
そして、設置時と加速度測定時の筐体内部の温度の変化や筐体内外の圧力差の変化によって錘の変位を拘束したり許容したりすることができるため、振動体に取り付けられたストッパを作業者が外すというような手間を省略することができる。
【0009】
また、本発明に係る加速度検出器では、前記錘拘束機構は、前記筐体に支持されるとともに形状記憶合金で形成された挟持部材を備え、該挟持部材は、前記筐体内部の温度が第1温度範囲に含まれるときに、前記錘を挟持する形状となり、前記筐体内部の温度が第2温度範囲に含まれるときに、前記錘から離間する形状となる構成としてもよい。
このように構成されることにより、筐体内部の温度が第1温度範囲に含まれる設置時の錘の変位の拘束と、筐体内部の温度が第2温度範囲に含まれる加速度測定時の錘の変位の許容とを確実に切り替えることができる。
【0010】
また、本発明に係る加速度検出器では、前記錘拘束機構は、前記筐体に充填されたワックス材を備え、該ワックス材は、前記筐体内部の温度が第1温度範囲に含まれるときに固体であり、前記筐体内部の温度が第2温度範囲に含まれるときに液体である構成としてもよい。
このように構成されることにより、筐体内部の温度が第1温度範囲に含まれる設置時の錘の変位の拘束と、筐体内部の温度が第2温度範囲に含まれる加速度測定時の錘の変位の許容とを確実に切り替えることができる。
【0011】
また、本発明に係る加速度検出器では、前記錘拘束機構は、前記錘に設けられた被係合部と、前記筐体にバイメタルを介して支持され前記被係合部に係合可能な係合部とを備え、前記バイメタルは、前記筐体内部の温度が第1温度範囲に含まれるときに、前記係合部を前記被係合部に係合する位置に支持し、前記筐体内部の温度が第2温度範囲に含まれるときに、前記係合部を前記被係合部から離間した位置に支持する構成としてもよい。
このように構成されることにより、筐体内部の温度が第1温度範囲に含まれる設置時の錘の変位の拘束と、筐体内部の温度が第2温度範囲に含まれる加速度測定時の錘の変位の許容とを確実に切り替えることができる。
【0012】
また、本発明に係る加速度検出器では、前記錘拘束機構は、前記錘に設けられた第1磁石部材と、前記筐体に支持され前記第1磁石部材と互いに吸着可能であるとともに該第1磁石部材と離間する方向に付勢力が作用している第2磁石部材とを備え、前記第1磁石部材および第2磁石部材は、前記筐体内部の温度が第1温度範囲に含まれるときに、互いに吸着し、前記筐体内部の温度が第2温度範囲に含まれるときに、少なくとも一方の磁力が低減し前記付勢力によって互いに離間する構成としてもよい。
このように構成されることにより、筐体内部の温度が第1温度範囲に含まれる設置時の錘の変位の拘束と、筐体内部の温度が第2温度範囲に含まれる加速度測定時の錘の変位の許容とを確実に切り替えることができる。
【0013】
また、本発明に係る加速度検出器では、前記錘拘束機構は、前記筐体を構成する壁体のうち前記錘と対向する壁体で他の壁体よりも剛性が低い第1壁体と、該第1壁体に支持され該第1壁体側から前記錘側に向かって幅が縮小する逆テーパ部と、前記錘の側面に形成され前記錘側から前記第1壁体側に向かって幅が拡大し前記逆テーパ部に嵌合可能なテーパ部とを備え、前記第1壁体は、前記筐体内外の圧力差が第1圧力差範囲に含まれるときに、逆テーパ部を前記テーパ部と嵌合する位置に支持し、前記筐体内外の圧力差が第2圧力差範囲に含まれるときに、前記筐体内部側へ変位して逆テーパ部を前記テーパ部の幅が小さくなる側に移動させる構成としてもよい。
このように構成されることにより、筐体内外の圧力差が第1圧力差範囲に含まれる設置時の錘の変位の拘束と、筐体内外の圧力差が第2圧力差範囲に含まれる加速度測定時の錘の変位の許容とを確実に切り替えることができる。
【0014】
また、本発明に係る加速度検出器では、前記錘拘束機構は、前記筐体を構成する壁体のうち前記錘と対向する第2壁体に支持され該第2壁体側から前記錘側に向かって幅が縮小する逆テーパ部と、前記錘の側面に形成され前記錘側から前記第2壁体側に向かって幅が拡大する前記逆テーパ部に嵌合可能なテーパ部と、前記第2壁体に直交する第3壁体に設けられ該第3壁体の前記第2壁体に直交する方向の長さを伸縮可能な伸縮部材とを備え、
前記第2壁体は、前記筐体内外の圧力差が第1圧力差範囲に含まれるときに、逆テーパ部を前記テーパ部と嵌合する位置に支持し、前記筐体内外の圧力差が第2圧力差範囲に含まれるときに、前記伸縮部材が収縮して前記筐体内部側へ変位して逆テーパ部を前記テーパ部の幅が小さくなる側に移動させる構成としてもよい。
このように構成されることにより、筐体内外の圧力差が第1圧力差範囲に含まれる設置時の錘の変位の拘束と、筐体内外の圧力差が第2圧力差範囲に含まれる加速度測定時の錘の変位の許容とを確実に切り替えることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、複数の振動体は、バネ部材が、それぞれ錘とともに振動して小断面部に所定値以上の応力が生じたときに小断面部で破断されるように構成されているとともに、錘の質量、バネ部材の小断面部の断面積および小断面部の位置のいずれか1つ以上が互いに異なり、前記バネ部材が前記錘とともに振動したときに前記小断面部に生じる応力および前記小断面部の許容応力のいずれか1つ以上が互いに異なるように構成されていることにより、複数の振動体のうちどの振動体が破断したかによって構造物の加速度の大きさを精度よく測定することができるとともに、従来のように、ケーブルを必要としないため、加速度検出器の取り付け作業や撤去作業を簡便化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の第1実施形態による加速度検出器の一例を示す図で図2のA−A線断面図である。
【図2】図1のB−B線断面図である。
【図3】図1のC−C線断面図である。
【図4】本発明の第2実施形態による加速度検出器の一例を示す図である。
【図5】本発明の第3実施形態による加速度検出器の一例を示す図で図6のD−D線断面図である。
【図6】本発明の第3実施形態による加速度検出器の一例を示す図で図5のE−E線断面図である。
【図7】本発明の第4実施形態による加速度検出器の一例を示す図で図8のF−F線断面図である。
【図8】本発明の第4実施形態による加速度検出器の一例を示す図で図7のG-G線断面図である。
【図9】本発明の第4実施形態による加速度検出器の一例を示す図で図7のH-H線断面図である。
【図10】本発明の第5実施形態による加速度検出器の一例を示す図である。
【図11】本発明の第6実施形態による加速度検出器の一例を示す図である。
【図12】本発明の第7実施形態による加速度検出器の一例を示す図である。
【図13】本発明の第8実施形態による加速度検出器の一例を示し設置時の様子を示す図である。
【図14】本発明の第8実施形態による加速度検出器の一例を示し加速度測定時の様子を示す図である。
【図15】本発明の第9実施形態による加速度検出器の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態による加速度検出器について、図1乃至図3に基づいて説明する。
図1乃至図3に示す第1実施形態による加速度検出器10Aは、原子炉容器内の構造物(不図示)の加速度の大きさを測定するためのもので、使用前の原子炉容器内の構造物に設置されて加速度を測定し、加速度を測定した後は原子炉容器内から撤去されている。
第1実施形態による加速度検出器10Aは、構造物に設置される筐体1と、筐体1内部に一方の端部2aが片持ち支持された板バネ(バネ部材)2および板バネ2の他方の端部2bに連結された錘3を有する複数の振動体4と、を備えている。
【0018】
筐体1は、原子炉容器内の高温高圧(例えば、温度約300℃、圧力16MPa)に耐えることができる材料で略直方体状に形成されている。また、本実施形態では、筐体1は内部が密閉されている。
なお、筐体1は、拘束機構に圧力差を用いる場合などは内部が密閉される必要があるが、必ずしも内部が密閉されている必要はない。
【0019】
複数の振動体4の板バネ2は、それぞれ同形の帯状に弾性変形可能な材料で形成されていて、その面が上下方向(図2および図3の矢印Zの方向)に向くように設置されている。
なお、板バネ2は、その面が上下方向以外を向くように設置されていてもよい。
図1および図3に示すように、板バネ2は、一方の端部2aが筐体1の内面に固定された固定端となり、他方の端部が自由端ととなっている。これにより、板バネ2は、一方の端部2aは変位せずに他方の端部が変位可能に構成されている。
【0020】
このため、板バネ2が振動すると、一方の端部2a側にモーメントと応力が生じることになる。なお、本実施形態では板バネ2は、帯状に形成され、その面が上下方向に向くように設置されているため、主に上下方向に振動するように構成されている。
また、板バネ2は、一方の端部2a近傍に、両側部2c,2c(図1参照)から切欠かれた切欠き部5を有する小断面部6が形成されている。なお、複数の振動体4の板バネ2には、それぞれ同じ形状の小断面部6が形成されている。
【0021】
複数の振動体4の錘3は、略直方体状で、それぞれ異なる質量となるように形成されていて、それぞれ連結された板バネ2とともに変位可能に構成されている。
複数の振動体4は、筐体1内部に錘3の質量の順番に水平方向に間隔をあけて配列されている。本実施形態では、5つの振動体4がそれらの錘3の質量の小さい順に図1の上側から下側に向かう水平方向に互いに所定の間隔をあけて配列されている。
なお、錘3の形状は、略直方体状以外の形状でもよく、複数の振動体4は、錘3の質量の順番に配列されていなくてもよい。
また、本実施形態では、隣り合う振動体4の間に隔壁7が設けられている。なお、この隔壁7は、設けられていなくてもよい。
【0022】
複数の振動体4は、板バネ2がそれぞれ錘3とともに振動して小断面部6に所定値以上の応力が生じたときに、この小断面部6で破断されるように構成されている。
また、複数の振動体4は、いずれもその固有振動数が、計測対象の構造物の固有振動数よりも十分に高くなるように設定されている。本実施形態では、振動体4の固有振動数は、計測対象の構造物の固有振動数の約5倍以上となるように設定されている。
【0023】
ここで、錘3の質量をM、振動体4の加速度をa、板バネ2の長さをL、板バネの断面係数をZとすると、
【0024】
【数1】

【0025】
となる。そして、
【0026】
【数2】

【0027】
となったとき、複数の振動体4は、板バネ2の一方の端部2a近傍に形成された小断面部6から破断することになる。
ここで、複数の振動体4は、各板バネ2の一方の端部2aの許容応力σはそれぞれ同じであるが、板バネ2に連結された錘3の質量Mがそれぞれ異なることにより、同じ振動の加速度aでも板バネ2の一方の端部2aに生じる応力がそれぞれ異なることになる。
【0028】
そして、複数の振動体4のうち、錘3の質量が大きい振動体4の方が、錘3の質量が小さい振動体4と比べて、板バネ2の一方の端部2aに生じる応力が大きくなるため、破断しやすいことになる。
このため、構造物に加速度検出器10Aを設置し、振動により破断した振動体4と破断していない振動体4とを確認することで、構造物の振動の加速度を推定することができる。
【0029】
次に、上述した加速度検出器10Aの作用効果について図面を用いて説明する。
第1実施形態による加速度検出器10Aによれば、それぞれ質量の異なる錘3を備える複数の振動体4を備え、これらの振動体4うち破断したものと破断していないものを確認することにより、構造物の加速度を精度よく測定することができる。
また、加速度検出器10Aは、リード線やケーブルなどを必要としないため、構造物へのリード線やケーブルなどの設置作業や、これらの撤去作業がないため、加速度の測定を簡便に行うことができる。
【0030】
次に、他の実施形態について、添付図面に基づいて説明するが、上述の第1実施形態と同一又は同様な部材、部分には同一の符号を用いて説明を省略し、実施形態と異なる構成について説明する。
【0031】
(第2実施形態)
図4に示すように、第2実施形態による加速度検出器10Bは、第1実施形態の複数の振動体4(図1参照)に代わって、錘3の質量がそれぞれ同一であるとともに、板バネ2の切欠き部5の深さが互いに異なり小断面部6の断面積が互いに異なる複数の振動体24を備えている。
そして、本実施形態では、複数の振動体24は、筐体1内部に小断面部6の断面積の順番に水平方向に間隔をあけて配列されている。
なお、複数の振動体24は、小断面部6の断面積の順番に配列されていなくてもよい。
【0032】
本実施形態では、複数の振動体24は、板バネ2の小断面部6の断面積がそれぞれ異なることにより、板バネ2の一方の端部2aの許容応力σがそれぞれ異なることになる。また、複数の振動体24は、錘3の質量がそれぞれ同一であるため、振動したときに板バネ2の一方の端部2aに生じるモーメントが同一となる。
【0033】
そして、複数の振動体4のうち、板バネ2の小断面部6の断面積が小さい振動体4の方が、板バネ2の断面積が大きい振動体4と比べて、板バネ2の切欠き部の断面定数が小さく、応力が大きくなるため、板バネ2が破断することになる。
このため、構造物に加速度検出器10Bを設置し、振動により破断した振動体4と破断していない振動体4とを確認することで、構造物の振動の加速度を推定することができる。
【0034】
第2実施形態による加速度検出器10Bは、第1実施形態の加速度検出器10Aと同様の作用効果を奏する。
【0035】
(第3実施形態)
図5および図6に示すように、第3実施形態による加速度検出器10Cは、第1実施形態の複数の振動体4(図1参照)に代わって、丸棒状のバネ部材32を有する複数の振動体34を備えている。
丸棒状のバネ部材32は、筐体1に片持ち支持される一方の端部32a近傍に、周方向に連続する切欠き部35を有し、小断面部36が形成されている。
また、第3実施形態では、錘33は、その質量が互いに異なり、円柱状に形成されている。
振動体34は、丸棒状のバネ部材32を有するため、上下方向(図6の矢印Zの方向)だけでなく、水平方向(図5の矢印Yの方向)にも振動可能に構成されている。
【0036】
第3実施形態による加速度検出器10Cでは、第1実施形態の加速度検出器10Aと同様の作用効果を奏する。
また、振動体34は、上下方向だけでなく水平方向にも振動可能に構成されているため、上下方向、水平方向の2方向の加速度の大きさの最大値を測定することができる。
なお、第3実施形態において、第2実施形態のように、振動体34の錘33の質量をそれぞれ同一とし、小断面部35の断面積がそれぞれ異なるように構成してもよい。
【0037】
(第4実施形態)
図7乃至図9に示すように、第4実施形態による加速度検出器10Dは、筐体1内部での錘3の変位をそれぞれ拘束可能な複数の錘拘束機構41を備えている。
錘拘束機構41は、輸送するときや設置するときの設置時に、筐体1内部における錘3の変位を拘束し、加速度を測定する加速度測定時に筐体1内部における錘3の変位を許容するように構成されている。
ここで、第4実施形態では、設置時の筐体1内部の温度を常温(例えば5〜35℃)とし、加速度測定時の筐体1内部の温度を約300℃としている。
【0038】
錘拘束機構41は、一方の端部42aが錘3と対向する筐体1の壁体1aに錘3の上方および下方に片持ち支持されるとともに、形状記憶合金で形成された一対の挟持部材42,42を備えている。
そして、一対の挟持部材42,42は、筐体1内部の温度が設置時の温度を含む第1温度範囲に含まれるときに、長さ方向の2箇所で屈曲し他方の端部42b側で錘3を挟持する形状(図9の実線の形状)となり、筐体1内部の温度が加速度測定時の温度を含む第2温度範囲に含まれるときに、平板状となり錘3から離間する形状(図9の2点鎖線の形状)となるように構成されている。
【0039】
挟持部材42,42を形成する形状記憶合金には、例えば、変態温度が−20℃〜70℃のNi−Ti(ニッケル−チタン)合金やNi−Ti−Co(ニッケル−チタン−コバルト)合金、変態温度が40℃〜80℃のNi−Ti−Cu(ニッケル−チタン−銅)合金などが採用され、その変態温度が例えば40℃以上となるように設定することが好ましい。
【0040】
第4実施形態による加速度検出器10Dによれば、第1実施形態と同様の効果を奏するとともに、加速度検出器10Dを搬送したり設置したりする設置時に錘3の変位が拘束されるため、加速度測定時以外に振動体4が破断することを防止することができる。
そして、設置時と加速度測定時の筐体1内部の温度の変化によって錘3の変位を拘束したり許容したりすることができるため、振動体4に取り付けられたストッパを作業者が外すというような手間を省略することができる。
また、錘拘束機構41は、形状記憶合金で形成された一対の挟持部42,42を備えていることにより、筐体1内部の温度が第1温度範囲に含まれる設置時の錘3の変位の拘束と、筐体1内部の温度が第2温度範囲に含まれる加速度測定時の錘3の変位の許容とを確実に切り替えることができる。
【0041】
(第5実施形態)
図10に示すように、第5実施形態による加速度検出器10Eは、筐体1の中に充填されたワックス材料52を有する錘拘束機構51を備えている。
第5実施形態では、第4実施形態と同様に設置時の筐体1内部の温度を常温(例えば5〜35℃)とし、加速度測定時の筐体1内部の温度を約300℃としている。
【0042】
ワックス材料52には、例えば、凝固点が約60℃のパラフィンワックスなどが採用される。
このため、ワックス材料52は、筐体1内部の温度が設置時の温度を含む第1温度範囲に含まれるときに、固体となり錘3の変位を拘束し、筐体1内部の温度が加速度測定時の温度を含む第2温度範囲に含まれるときに、液体となり錘3の変位を許容している。
【0043】
なお、加速度測定時において、振動体4は、液体状のワックス材料52内を振動することにより、振動体4の振動がワックス材料52によって減衰されるため、加速度を効率よく測定できるように、ワックス材料52による減衰力を考慮して錘3の質量や小断面部6の形状を調整することが好ましい。
【0044】
第5実施形態による加速度検出器10Eによれば、第4実施形態と同様の効果を奏する。
【0045】
(第6実施形態)
図11に示すように、第6実施形態による加速度検出器10Fは、錘3の表面に形成された突起部(被係合部)62と、熱膨張率の異なる金属を貼り合わせて形成された棒状のバイメタル63を介して筐体1に支持され突起部62が嵌合可能な凹部64が形成されたストッパ部材(係合部)65とを有する錘拘束機構61を備えている。
第6実施形態では、第4実施形態と同様に設置時の筐体1内部の温度を常温(例えば5〜35℃)とし、加速度測定時の筐体1内部の温度を約300℃としている。
【0046】
バイメタル63には、例えばJIS C 2530に示される電気用バイメタル板のTM1(湾曲係数14.0〜20.5×10−6)などが採用される。
バイメタル63は、一方の端部63aが筐体1に片持ち支持され、他方の端部63bにストッパ部材65が固定されている。
そして、バイメタル63は、筐体1内部の温度が設置時の温度を含む第1温度範囲に含まれるときに、直線状となってストッパ部材65をその凹部64が錘3の突起部62と嵌合する位置(図11の実線の位置)に支持し、筐体1内部の温度が加速度測定時の温度を含む第2温度範囲に含まれるときに、他方の端部63bが錘3から離間するように湾曲し、ストッパ部材65をその凹部64が錘3の突起部62から離間する位置(図11の点線の位置)に支持している。
このため、錘拘束機構61は、設置時に錘3の変位を拘束し、加速度測定時に錘3の変位を許容している。
【0047】
第6実施形態による加速度検出器10Fによれば、第4実施形態と同様の効果を奏する。
【0048】
(第7実施形態)
図12に示すように、第7実施形態による加速度検出器10Gは、錘3に設けられた第1磁石部材72と、バネ部材73を介して筐体1に支持され第1磁石部材72と吸着可能な第2磁石部材74とを有する錘拘束機構71を備えている。
第7実施形態では、第4実施形態と同様に設置時の筐体1内部の温度を常温(例えば5〜35℃)とし、加速度測定時の筐体1内部の温度を約300℃としている。
【0049】
第1磁石部材72および第2磁石部材74には、例えば、200℃で磁力が約半減するフェライト磁石や200℃で磁力が約85%まで低下するサマリウム・コバルト磁石、サマコバ磁石などが採用される。
バネ部材73は、第2磁石部材74を第1磁石部材72から離間する方向に付勢している。そして、バネ部材73の付勢力は、筐体1内部の温度が設置時の温度を含む第1温度範囲に含まれるときに、第1磁石部材72と第2磁石部材74との吸着力よりも小さく、筐体1内部の温度が加速度測定時の温度を含む第2温度範囲に含まれるときに、第1磁石部材72と第2磁石部材74との吸着力よりも大きくなるように設定されている。
このため、設定時には、第1磁石部材72と第2磁石部材74とが吸着されて錘3の変位が拘束され、加速度測定時には、第1磁石部材72および第2磁石部材74の吸着力が低下し、バネ部材73の付勢力によって第1磁石部材72と第2磁石部材74とが離間するため、錘3の変位が許容される。
【0050】
第7実施形態による加速度検出器10Gによれば、第4実施形態と同様の効果を奏する。
なお、第7実施形態において、第1磁石部材および第2磁石部材のいずれか一方を、加速度測定時に磁力が低減する部材としてもよく、第1磁石部材および第2磁石部材のいずれか一方を磁性体としてもよい。
【0051】
(第8実施形態)
図13に示すように、第8実施形態による加速度検出器10Hは、筐体1を構成する壁体のうち錘3と対向し他の壁体よりも剛性が低くなるように構成された第1壁体82と、第1壁体81に支持され第1壁体82側から錘3側に向かって幅が縮小する逆テーパ部83が形成されたストッパ84部材と、錘3の側面3aに形成され第1壁体82側に向かって幅が拡大しストッパ部材84の逆テーパ部83に嵌合可能なテーパ部85とを有する錘拘束機構81を備えている。
第8実施形態では、筐体1内部は、設置時および加速度測定時に大気圧となっていて、筐体1外部は、設置時には大気圧となり、加速度測定時には圧力が16MPaとなっている。
【0052】
第1壁体81は、筐体1内外の圧力差が設置時の圧力差を含む第1圧力差範囲に含まれるときに、ストッパ部材84をその逆テーパ部83が錘3のテーパ部85と嵌合する位置に支持し、筐体1内外の圧力差が加速度測定時の圧力差を含む第2圧力差範囲に含まれるときに、図14に示すように筐体1内部側へ撓んでストッパ部材84を錘3のテーパ部85の幅が小さくなる側に移動させて、ストッパ部材84のテーパ部85と錘3とを離間させている。
このため、錘拘束機構81は、設置時には、錘3の変位を拘束し、加速度測定時には、錘3の変位を許容している。
【0053】
第8実施形態による加速度検出器10Hによれば、第1実施形態と同様の効果を奏するとともに、加速度検出器10Dを搬送したり設置したりする設置時に錘3の変位が拘束されるため、加速度測定時以外に振動体4が破断することを防止することができる。
そして、設置時と加速度測定時の筐体1内部と筐体1外部の圧力差の変化によって錘3の変位を拘束したり許容したりすることができるため、振動体4に取り付けられたストッパを作業者が外すというような手間を省略することができる。
【0054】
(第9実施形態)
図15に示すように、第9実施形態による加速度検出器10Iは、第8実施形態と同様のストッパ部材84と、錘3の側面に形成されたテーパ部85と、筐体1を構成する壁体のうち錘3と対向する第2壁体92に直交する第3壁体93に設けられたベローズ(伸縮部材)94とを有する錘拘束機構91を備えている。
第9実施形態では、第8実施形態と同様に、筐体1内部は、設置時および加速度測定時に大気圧となっていて、筐体1外部は、設置時には大気圧となり、加速度測定時には圧力が16MPaとなっている。
【0055】
ベローズ94は、第2壁体92に直交する方向に伸縮可能に構成されている。このため、ベローズ94が伸縮することで第2壁体と錘3との間隔が伸縮することになる。
そして、第2壁体92は、筐体1内外の圧力差が設置時の圧力差を含む第1圧力差範囲に含まれるときに、ストッパ部材84をその逆テーパ部83が錘3のテーパ部85と嵌合する位置に支持し、筐体1内外の圧力差が加速度測定時の圧力差を含む第2圧力差範囲に含まれるときに、ベローズ94が収縮するため、ストッパ部材84を錘3のテーパ部85の幅が小さくなる側に移動させて、ストッパ部材84のテーパ部85と錘3とを離間させている。
このため、錘拘束機構91は、設置時には、錘3の変位を拘束し、加速度測定時には、錘3の変位を許容している。
【0056】
第9実施形態による加速度検出器10Iによれば、第8実施形態と同様の効果を奏する。
【0057】
以上、本発明による加速度検出器10A〜10Iの実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上述した実施形態では、複数の振動体4,24,34は、錘3,33の質量またはバネ部材(板バネ2、丸棒状のバネ部材32)の小断面部の断面積が互いに異なるように構成されているが、錘3,33の質量、バネ部材2,32の小断面部の断面積およびバネ部材2,32に対する小断面部の位置のいずれか1つ以上が互いに異なる構成としてもよい。
また、上述した第4乃至第9実施形態では、第1実施形態と同様に複数の振動体4は、板バネ2を備えているが、板バネ2に代わって第3実施形態と同様の丸棒状のバネ部材32を備える構成としてもよい。
【0058】
また、上述した実施形態では、小断面部6,36は、バネ部材2,32の一方の端部2a,32a近傍に形成されているが、小断面部6,36の位置は任意に設定されてよい。
また、上述した実施形態では、小断面部6,36は、バネ部材2,32に切欠き部5,35が形成されることで構成されているが、バネ部材2,32の厚みを減らしたり、孔部を形成したりして構成されていてもよい。
また、上述した第6実施形態では、錘拘束機構61は、錘3に設けられた突起部62と、熱膨張率の異なる金属を貼り合わせて形成された棒状のバイメタル63を介して筐体1に支持され突起部62が嵌合可能な凹部64が形成されたストッパ部材65とを有しているが、錘3に凹部が形成されて、ストッパ部材65に突起部が形成された構成としてもよい。また、錘3とストッパ部材65とが係合可能であれば、他の形態としてもよい。
【符号の説明】
【0059】
1 筐体
2 板バネ(バネ部材)
2a 一方の端部
2b 他方の端部
3,33 錘
4,24,34 振動体
5,35 切欠き部
6,36 小断面部
7 隔壁
10A〜10I 加速度検出器
32 丸棒状のバネ部材(バネ部材)
41,51,61,71,81,91 錘拘束機構
42 挟持部材
52 ワックス材料
62 突起部(被係合部)
63 バイメタル
65 ストッパ部材(係合部)
72 第1磁石部材
73 バネ部材
74 第2磁石部材
82 第1壁体
83 テーパ部
85 逆テーパ部
92 第2壁体
93 第3壁体
94 ベローズ(伸縮部材)



【特許請求の範囲】
【請求項1】
構造物の加速度を測定する加速度検出器であって、
該構造物に設置される筐体と、
該筐体内部に一方の端部が片持ち支持されるとともに、両端部間の一部分に設けられ、他の部分よりも断面積が小さい小断面部を有するバネ部材、及び該バネ部材の他方の端部にそれぞれ連結された錘を有する複数の振動体と、を備え、
前記複数の振動体は、前記バネ部材が、それぞれ前記錘とともに振動して前記小断面部に所定値以上の応力が生じたときに前記小断面部で破断されるように構成されているとともに、前記錘の質量、前記バネ部材の前記小断面部の断面積および前記小断面部の位置のいずれか1つ以上が互いに異なり、前記バネ部材が前記錘とともに振動したときに前記小断面部に生じる応力および前記小断面部の許容応力のいずれか1つ以上が互いに異なるように構成されていることを特徴とする加速度検出器。
【請求項2】
前記筐体内部の温度が設置時の温度を含む第1温度範囲に含まれるとき、または前記筐体内外の圧力差が設置時の圧力差を含む第1圧力差範囲に含まれるときに、前記錘の変位を拘束し、
前記筐体内部の温度が加速度測定時の温度を含む第2温度範囲に含まれるとき、または前記筐体内外の圧力差が加速度測定時の圧力差を含む第2圧力差範囲に含まれるときに、前記錘の変位を許容する錘拘束機構を備えることを特徴とする請求項1に記載の加速度検出器。
【請求項3】
前記錘拘束機構は、前記筐体に支持されるとともに形状記憶合金で形成された挟持部材を備え、
該挟持部材は、前記筐体内部の温度が第1温度範囲に含まれるときに、前記錘を挟持する形状となり、前記筐体内部の温度が第2温度範囲に含まれるときに、前記錘から離間する形状となることを特徴とする請求項2に記載の加速度検出器。
【請求項4】
前記錘拘束機構は、前記筐体に充填されたワックス材を備え、
該ワックス材は、前記筐体内部の温度が第1温度範囲に含まれるときに固体であり、前記筐体内部の温度が第2温度範囲に含まれるときに液体であることを特徴とする請求項2に記載の加速度検出器。
【請求項5】
前記錘拘束機構は、前記錘に設けられた被係合部と、前記筐体にバイメタルを介して支持され前記被係合部に係合可能な係合部とを備え、
前記バイメタルは、前記筐体内部の温度が第1温度範囲に含まれるときに、前記係合部を前記被係合部に係合する位置に支持し、前記筐体内部の温度が第2温度範囲に含まれるときに、前記係合部を前記被係合部から離間した位置に支持することを特徴とする請求項2に記載の加速度検出器。
【請求項6】
前記錘拘束機構は、前記錘に設けられた第1磁石部材と、前記筐体に支持され前記第1磁石部材と互いに吸着可能であるとともに該第1磁石部材と離間する方向に付勢力が作用している第2磁石部材とを備え、
前記第1磁石部材および第2磁石部材は、前記筐体内部の温度が第1温度範囲に含まれるときに、互いに吸着し、前記筐体内部の温度が第2温度範囲に含まれるときに、少なくとも一方の磁力が低減し前記付勢力によって互いに離間することを特徴とする請求項2に記載の加速度検出器。
【請求項7】
前記錘拘束機構は、前記筐体を構成する壁体のうち前記錘と対向する壁体で他の壁体よりも剛性が低い第1壁体と、該第1壁体に支持され該第1壁体側から前記錘側に向かって幅が縮小する逆テーパ部と、前記錘の側面に形成され前記錘側から前記第1壁体側に向かって幅が拡大し前記逆テーパ部に嵌合可能なテーパ部とを備え、
前記第1壁体は、前記筐体内外の圧力差が第1圧力差範囲に含まれるときに、逆テーパ部を前記テーパ部と嵌合する位置に支持し、前記筐体内外の圧力差が第2圧力差範囲に含まれるときに、前記筐体内部側へ変位して逆テーパ部を前記テーパ部の幅が小さくなる側に移動させることを特徴とする請求項2に記載の加速度検出器。
【請求項8】
前記錘拘束機構は、前記筐体を構成する壁体のうち前記錘と対向する第2壁体に支持され該第2壁体側から前記錘側に向かって幅が縮小する逆テーパ部と、前記錘の側面に形成され前記錘側から前記第2壁体側に向かって幅が拡大する前記逆テーパ部に嵌合可能なテーパ部と、前記第2壁体に直交する第3壁体に設けられ該第3壁体の前記第2壁体に直交する方向の長さを伸縮可能な伸縮部材とを備え、
前記第2壁体は、前記筐体内外の圧力差が第1圧力差範囲に含まれるときに、逆テーパ部を前記テーパ部と嵌合する位置に支持し、前記筐体内外の圧力差が第2圧力差範囲に含まれるときに、前記伸縮部材が収縮して前記筐体内部側へ変位して逆テーパ部を前記テーパ部の幅が小さくなる側に移動させることを特徴とする請求項2に記載の加速度検出器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−198117(P2012−198117A)
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−62735(P2011−62735)
【出願日】平成23年3月22日(2011.3.22)
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)