説明

加速度計および誤差補償方法

加速度計は、加速度の垂直,横,前後成分を表す未訂正のアナログ加速度信号を生成する加速度変換器を備える。誤差訂正システムは、未訂正のアナログ加速度信号を受取るために加速度変換器に接続される。誤差訂正システムは、複数の訂正係数を生成するシステム制御器と、未訂正のアナログ加速度信号を未訂正のデジタル加速度信号に変換するA/Dコンバーターと、未訂正のデジタル加速度信号をフィルタリングするフィルターと、未訂正のデジタル加速度信号を補償するために訂正係数を受取る誤差補償回路と、訂正済みのデジタル加速度信号を訂正済みのアナログ加速度信号に変換するD/Aコンバーターとを含む。誤差補償回路は、バイアスオフセット,交差軸位置合わせ誤差,スケーリング誤差および温度オフセットを訂正する。システム制御器は複数のキャリブレーション測定結果をマトリクスに配列し、訂正係数を計算するためにマトリクスの逆行列を生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願のクロスリファレンス
本出願は、2008年5月8日に出願された米国特許出願第12/117,538号の優先権を主張するものであり、その要旨はこの優先権主張の出願に基づいている。
【0002】
本発明は、加速度計に関し、特に3軸加速度計について改良された方法および装置に関する。
【背景技術】
【0003】
多くの航空機は、例えばフライト・データ・レコーダー(FDR;Flight Data Recorder)やコックピット・ボイス・レコーダー(CVR;Cockpit Voice Recorder)、ビデオ・レコーダーなどの機内に搭載されたフライトレコーダーを備える必要がある。これらの装置は、航空機の災難や事故の解析に使用されるブラックボックスとして一般に知られており、また空路の安全問題や材料の劣化、危険な操縦手順、ジェットエンジンの性能の研究に使用される。
【0004】
多くの航空路線の事故、またはその他の航空機の事故において、使用可能な形で残存する唯一のシステムは、これらのフライトレコーダーのクラッシュ−サバイバブル・メモリ・ユニット(CSMU;Crash-Survivable Memory Unit)である。フライト・データ・レコーダーは、例えば飛行速度や高度,垂直加速度、時間,機首磁方位,操縦ハンドル位置,方向舵ペダル位置,操縦輪位置,水平安定板,燃料流量などの特有の航空機の機能パラメーターを記録するためにCSMUを使用する。これらのパラメーターを記録するために、各パラメーターに関連した物理的な状態がはじめに感知されなければならない。フライトレコーダーシステムの一部であるセンサーの一つは、加速度計であり、特に、垂直軸(重力ベクトルに平行)、横軸および前後軸の3つの直交する軸で加速度を感知できる3軸加速度計である。
【0005】
フライトレコーダーシステムで使用される周知の加速度計の一例は、電磁気的に協同して、液体に浮遊する振り子の重りを備える加速度センサーを含む。これらの装置は、機械的な細部がかなり複雑であり、それゆえに、比較的に製造費用がかかる。そして、これらは液体を含んでいるので、真に固体の状態ではなく、その結果として信頼性に関する問題を有する。
【0006】
固体状態の微小電気機械システム(MEMS:Micro-Electro-Mechanical Systems)加速度センサーは、微細加工技術を通して機械要素と電子装置とを共通のシリコン基板に集積化したものを含むものとして知られている。通常、電子装置は、例えばCMOSプロセスやバイポーラプロセス、BICMOSプロセスなどの集積回路(IC:Integrated Circuit)プロセスシーケンスを使用して作られる一方で、微小機械部分は、機械装置および電気機械装置を形成するために、選択的にシリコンウェハの一部をエッチングしたり、新しい構造層を追加したりして、両立できるマイクロマシニングプロセスや、例えば電気めっきなどのその他のプロセスを使用して作られる。
【0007】
上記の装置は、米国特許第6000287号に開示され、通常はセンサー素子チップと、インターフェース電子チップと、ブランク基板と、セラミックチップキャリヤと、センサー素子チップ,インターフェース電子装置および基板を包み込むカバーとを含む。これらの加速度センサーは、加速に起因するキャパシタンスの変化を感知するために、キャパシタンス・ブリッジを使用する。このような容量性の方法は、液体に振り子の重りを浮遊させる形式の加速度センサーに比べて信頼性が高いことに加えて、ピエゾ抵抗加速度センサーと比べても、いくつかの利益が認められる。このようなガスを含む誘電性のコンデンサは、比較的に温度に対して無反応である。多くの材料の熱膨張係数が小さいことで、キャパシタンスの温度係数をドープされたシリコンの抵抗の温度係数よりも約2桁分小さくすることができる。それゆえに、静電容量センシングは、所定の誤差に関して、補償なしで、ピエゾ抵抗センシングよりも広い稼働温度範囲を提供する可能性を有する。また、応答を起こすために、ある最低限の周波数のダイナミック入力を必要とする圧電形式の加速度計に比べて、ある容量性のセンシング装置は、動的振動と同様に、DC加速度に対しても反応することができ、容量性の加速度計は広い応用範囲で使用される可能性がある。
【0008】
MEMS加速度センサーは、それら自身の課題をいくつか有する。例えば、センサー素子チップとブランク基板との間、ブランク基板とセラミックチップキャリヤとの間、セラミックチップキャリヤとセラミックキャリヤが実装される回路ボードとの間、および、回路ボードとボード取り付け具との間で、位置合わせ誤差が生じる可能性がある。3つの軸(垂直,横,前後)のそれぞれで加速度を感知する加速度センサーを有する3軸加速度計にとって、これらのずれは測定値の正確性に影響を及ぼす可能性がある。例えば、正確に垂直な加速度は垂直加速度センサーのみによって示されるべきである。しかしながら、加速度計のずれは、その他の加速度センサーに、対応する軸でのずれの量と方向とでその大きさが決まる横加速度および前後加速度を感知させる可能性がある。
【0009】
例えば温度影響や電気的オフセットなどの他の誤差も加速度計に起こる可能性がある。これらの誤差は、MEMS加速度センサーに限られるものではなく、例えばピエゾフィルムあるいは圧電のセンサー/加速度変換器,サスペンド構造のカンチレバービームあるいはサイズミックマスとしても知られるプルーフマス,せん断モード加速度計,温度式,バルクの微小容量性,バルクの微小ピエゾ抵抗性,容量性ばね質量に基づく,電気機械サーボ,ゼロ位法,PCBピエゾトロニクス社の歪みゲージ,共振,磁気誘導,光学式,弾性表面波(SAW;Surface Acoustic Wave)およびレーザー加速度計などの他の形式の加速度計においてもある程度見受けられる可能性がある。
【0010】
当該技術分野で必要とされるものは、誤差補償を備える改良された加速度計の方法および装置である。
【発明の概要】
【0011】
ある実施形態において、本発明は、加速度の垂直成分,横成分および前後成分を表す未訂正アナログ加速度信号を生成する加速度変換器と、未訂正アナログ加速度信号を受取るために加速度変換器に接続される誤差訂正システムとからなる加速度計である。誤差訂正システムは、複数の訂正係数を生成するためのシステム制御器と、未訂正アナログ加速度信号を未訂正デジタル加速度信号に変換するアナログ/デジタルコンバーターと、未訂正デジタル加速度信号を補償し、訂正済みのデジタル加速度信号を生成するために訂正係数を受取る誤差補償回路とを含む。
【0012】
別な実施形態では、本発明は、フライトレコーダーと、フライトレコーダーに接続される加速度変換器とからなる加速度計ベースのシステムである。加速度変換器は、加速度の垂直成分,横成分および前後成分を表す未訂正アナログ加速度信号を生成する。誤差訂正システムは、未訂正アナログ加速度信号を受取るために、加速度変換器に接続される。誤差訂正システムは、複数の訂正係数を生成するためのシステム制御器と、未訂正アナログ加速度信号を未訂正デジタル加速度信号に変換するアナログ/デジタルコンバーターと、未訂正デジタル加速度信号を補償し、訂正済みのデジタル加速度信号を生成するために訂正係数を受取る誤差補償回路とを含む。
【0013】
別な実施形態では、本発明は、未訂正加速度信号を生成する加速度変換器と、未訂正加速度信号を受取るために加速度変換器に接続される誤差訂正システムとからなる加速度計である。誤差訂正システムは、複数の訂正係数を生成するためのシステム制御器と、未訂正加速度信号を補償し、訂正済みの加速度信号を生成するために訂正係数を受取る誤差補償回路とを含む。
【0014】
別な実施形態では、本発明は、加速度計において、垂直成分,横成分および前後成分を表す未訂正アナログ加速度信号を生成する加速度変換器を供給するステップと、複数の訂正係数を生成するステップと、未訂正アナログ加速度信号を未訂正デジタル加速度信号に変換するステップと、訂正済みのデジタル加速度信号を生成するために未訂正デジタル加速度信号を訂正係数で補償するステップとからなる誤差補償方法である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】加速度計を有するフライトレコーダーシステムを備えた航空機の図である。
【図2】図1のフライトレコーダーの切断した透視図である。
【図3】キャリブレーション/製造環境および使用環境での図2の加速度計のブロック図である。
【図4】MEMS容量性加速度センサーのさらに詳細な図である。
【図5】加速度計で使用される直角に取付けられた3つの加速度変換器の透視図である。
【図6A】加速度計のブロック図である。
【図6B】加速度計のブロック図である。
【図6C】加速度計のブロック図である。
【図7】加速度計の状況ブロック図である。
【図8】加速度計の全体のデータの流れのブロック図である。
【図9】加速度応用のより詳細なデータの流れのブロック図である。
【図10】加速度応用内での処理コマンドのより詳細なデータの流れのブロック図である。
【図11】変換器の温度キャリブレーションのグラフである。
【図12】加速度応用内での処理加速度チャンネルのより詳細なデータの流れのブロック図である。
【図13】加速度計のキャリブレーションおよびテストモードのフローチャートである。
【図14】加速度計の標準使用モードのフローチャートである。
【図15】重力単位での加速度の関数として理想的な加速度変換器の出力のグラフである。
【図16】単独の変換器軸と理想的なX−Y−Z基準座標系との間の角度を図示するベクトル図である。
【図17】加速度の入力範囲にわたって、理想的な加速度変換器の出力からそれている、測定した加速度変換器の出力のグラフである。
【図18A】ソフトウェアのブートローダーパーティションのブロック図である。
【図18B】ソフトウェアのブートローダーパーティションのブロック図である。
【図19】アプリケーションソフトウェアの機能的な系図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明は、以下の記述において、同じ要素あるいは類似する要素を同様の数字で表す図を参照して、一つ以上の実施形態で表される。本発明は、本発明を実現する最良の形態に関して表されるが、添付の請求項と以下の開示および図面でサポートされるそれらと同等のものとで定義される本発明の精神と範囲に含まれる代替手段,改良および同等のものを含める意図であることが、当業者によって正しく理解されるだろう。
【0017】
まず図面、特に図1を参照すると、一般に、機首部分12,コックピット14,胴体16,尾部18,翼20およびエンジン22を含む航空機10が図示される。胴体16は多数の構成部品を備える機体を含む。フライトデータ取得装置24は、例えば飛行速度や高度,垂直加速度、時間,機首磁方位,操縦ハンドル位置,方向舵ペダル位置,操縦輪位置,フラップ位置,水平安定板,燃料流量,着陸装置位置などの飛行情報を、航空機10の至るところにある対応するセンサーから取得するために、機首部分12あるいは他の位置に配置することができる。フライトデータ取得装置24は、以下に詳述するフライトレコーダー26に接続することができる。フライトレコーダー26は、例えば乗務員や乗客の会話などの音声データを記録するために、マイクロホン28あるいは他の形式の音センサーに接続することができる。同様に、フライトレコーダー26は、例えば乗務員や乗客の行動などの映像データを記録するために、カメラ30あるいは他の形式の映像センサーに接続することができる。マイクロホン28およびカメラ30は、コックピット14に配置されるように図示されるが、これらは代わりに例えば主要な客室エリアや貨物倉,着陸装置区画などの航空機10の中、または外の多様な位置に配置することができる。
【0018】
センサーおよびそれらの位置の他の例は、エンジン速度センサー35,フラップ位置センサー36,補助翼位置センサー37および方向舵センサー38を含む。センサー34〜38は、主フライ・バイ・ワイヤーデータバス40または無線チャネルを通じて、フライトデータ取得装置24に接続することができる。マイクロホン28およびカメラ30は、フライトレコーダー26に直接接続されるように図示されているが、それらを代わりにデータバス40または無線通信によってフライトレコーダー26に接続することができる。
【0019】
図2を参照すると、航空機10は、加速度計34,フライトデータ取得装置24およびフライトレコーダー26を備えるフライトレコーダーシステム32を含むことができる。フライトレコーダー26は、フライトデータレコーダー,ボイスレコーダーおよびビデオレコーダーを一体としたものとして描かれている。あるいは、これらの機能は、個別のフライトデータレコーダー,個別のボイスレコーダーおよび個別のビデオレコーダーを含む3つの個々の装置に分けられることができる。フライトレコーダー26は、前述のセンサー,マイクロホン28,カメラ30,フライトデータ取得装置24およびデータバス40やその他の任意のものから情報を受取る例えばコネクタ42などの情報入力装置を含むことができる。コネクタ42は、取得プロセッサボード44に接続され、取得プロセッサボード44は、音声圧縮ボード46,映像圧縮ボード48および航空機インターフェースボード50に接続されることができる。クラッシュ−サバイバブル・メモリ・ユニット(CSMU)52は、メモリインターフェースケーブルによってボード44,46,48,50に接続されることができる。フライトレコーダー26は、さらにボードハウジング55と、墜落またはその他の災難の場合にフライトレコーダー26を検索するのに助けとなる水中用ビーコン57またはその他のビーコンとを含むことができる。
【0020】
CSMU52は、墜落またはその他の電源喪失の場合にも、その内部に記憶された飛行情報を保持する不揮発性メモリ装置54の形態とすることができる感熱装置を含む。不揮発性メモリ装置54は、その上にコンピューターメモリーチップを有するメモリーカードの積み重ねとして描かれている。しかしながら、不揮発性メモリ装置54は、例えば磁気メモリ,光学メモリおよびその他のメモリ技術などのメモリ技術を含むことができる。CSMU52は情報入力装置42に電気的に接続される。
【0021】
CSMU52は、少なくとも部分的に不揮発性メモリを包み込むハウジング56を含むことができる。ある実施形態では、ハウジング56は、例えばステンレス鋼などの外側保護用材料58、および、例えばアルミニウムなどの内側保護用材料60で作られる。絶縁用材料62は、メモリ装置54に対してさらなる熱保護を提供することができる。高温絶縁用材料62は、乾燥シリカまたはその他の高温絶縁処理であり得る。
【0022】
加速度計34は、図3においてブロック図の形で示される。加速度計34は、航空機10に設置される際に、航空機電源64およびフライトデータ取得装置24に接続される。加速度計34は3軸加速度計として描かれている。図3の実施形態に関して、加速度計34は、加速度計で感知されたそれぞれの加速度の大きさである垂直加速度出力66,横加速度出力68および前後加速度出力70をフライトデータ取得装置24に供給する。加速度計34は、航空機10への設置に先立って、テストおよびキャリブレーションシステム72に接続される。
【0023】
テストおよびキャリブレーションシステム72は、加速度計34にテスト状態を適用するために、様々なキャリブレーションテスト装置74を含むことができる。診断/キャリブレーションコンピューター76は、様々なテスト状況を制御したり監視したりするために使用されることができる。テストおよびキャリブレーションシステム72は様々な訂正係数の計算に役に立つが、示される実施形態では、訂正係数は加速度計34によって具体的に計算される。テストおよびキャリブレーションシステム72は、加速度計34の航空機10への設置に先立って、加速度計34との接続を切られる。
【0024】
図4および5は、加速度センサー/変換器78の機械的なパッケージ化の様子の一部を説明する。典型的な加速度センサー/変換器78は、容量性センサー素子チップ80と、インターフェース電子チップ82と、ブランク基板84と、セラミックチップキャリヤ86と、センサー素子チップ80,インターフェース電子装置82および基板84を包み込むカバー88とを含むことができる。示される実施形態では、センサー素子チップ80は、米国特許第6000287号で開示されるものと同様の容量性MEMS装置とすることができる。
【0025】
加速度センサー/変換器78は、他のインターフェース電子装置を含んでもよく、取付具98で直角に設けられる個別の回路ボード90,92および94に実装することができる。図5を参照すると、垂直方向であるZ方向,前後方向であるX方向および横方向であるY方向の慣例を使用し、このように構成された場合、構成要素100は正の垂直加速度変換器を有し、構成要素102は負の横加速度変換器を有し、構成要素104は負の前後加速度変換器を有する。
【0026】
より詳細な加速度計34のブロック図が図6A〜6Cに示される。変換器34は、特定用途シグナルプロセッサ(ASSP;Application Specific Signal Processor)121およびキャリブレーションメモリ134,136,138とともに、3つのMEMS78を一体にする。一体化されたパッケージは、調整されて高精度な線形のインターフェースを航空機器具類システムに供給する。オフセット,非線形性および温度ドリフトによるセンサー誤差の訂正は全てASSPプロセッサ121で処理される。加速度計34は、入力として航空機電力(28V)を受取り、それぞれの軸(垂直,横および前後)に対応して0.2〜5Vのアナログ出力を供給する。加速度変換器100,102,104は、それぞれ106,108,110で未訂正加速度信号を供給する。加速度変換器100,102,104はまた、通常はインターフェース電子チップ82の一部である温度センサーからそれぞれ温度信号112,114,116を供給する。温度信号112,114,116はマルチプレクサ118に供給され、その後アナログ/デジタル(A/D)コンバーターおよびASSPプロセッサ121のバス122に供給される。ASSPプロセッサは、64キロバイトのプログラム可能なフラッシュメモリを備える8ビットのマイクロコントローラーとすることができる。多くの他の形式のプロセッサ/マイクロコントローラー,ASIC,フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイおよび電子ロジック/メモリ装置もまた用いられることができる。
【0027】
未訂正加速度信号106,108,110は、最初にローパス・フィルターで調整され、次にデジタル化されたサンプルを供給するために、それぞれA/Dコンバーター124,126,128に送られる。これらのサンプルは、A/Dコンバーター124,126,128に結合されたオーバーサンプリングのデシメーションフィルターとすることができる有限インパルス応答(FIR;Finite Impulse Response)フィルター125,127,129に供給され、その後ASSPプロセッサ121のシリアル周辺機器インターフェースに供給される。シリアル送受信機132は、訂正係数が計算される診断/キャリブレーションコンピューター76と通信するために使用されることができ、訂正係数はASSPプロセッサ121,バス122および加速度計34の他の構成要素内に適用される。
【0028】
例えば、訂正係数を計算するプログラム命令はフラッシュメモリ136で記憶され、中間の変数,プログラムデータおよびその他のデータの積重ね情報はスタティックRAM(SRAM;Static Random Access Memory)138で記憶される一方で、テスト/キャリブレーションの段階で計算される訂正係数は、電気的消却・プログラム可能型読取専用メモリ(EEPROM;Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)134で記憶される。コンピューターで読みやすい媒体134,136,138は、EEPROM,フラッシュメモリおよびSRAM形式として表されているが、それらは他の電子メモリ,磁気メモリおよび光学メモリもまた含むことができる。ASSPプロセッサ121に組み込まれたその他の周辺機器の一部は、パワーアップリセットおよびブラウンアウト監視のための電源監視装置140と、周波数制御のためのクロック発振器と、タイミング制御のための3つのタイマー/カウンター(T/C)144と、ソフトウェアエラーの復帰のためのウオッチドッグタイマー146と、シリアル機器にアクセスするためのSPI130および2ワイヤーインターフェース(TWI;Two Wire Interface)148と、PC76との通信のためのユニバーサル非同期送受信機(USARTO;Universal Asynchronous Receiver Transmitter)150と、変換器100,102,104の温度信号112,114,116および基準電圧151をそれぞれ監視するためのA/Dコンバーター120とを含む。
【0029】
システムインターフェースは、前述のように、他のソフトウェアで制御可能な装置とともにASSPプロセッサ121に組み込まれた周辺機器を含む。さらに、ソフトウェアの開発およびプログラミングのためのJTAGポート153とともに、テストおよびキャリブレーションのためのPC76との外付け通信インターフェース152がある。ソフトウェアで制御可能な装置は、A/Dサンプルレートを生成するためのドライバー155と、基準電圧とともに垂直,横および前後変換器100,102,104をサンプリングするための積分FIRデシメーションフィルター125,127,129と一体となった3つのA/Dコンバーター124,126,128と、テスト偏差電圧162とともに訂正出力信号156,158,160を生成し、個別の垂直,横および前後軸に関してフライトデータ取得装置24に供給され、訂正出力信号156,158,160に対応する調整済み/訂正済み出力信号66,68,70を生成するための4チャンネル・デジタル/アナログ(D/A)コンバーター154と、PC76との通信のためのシリアル送受信機と、組み込み試験(BITE;Built In Test)装置164と、LED状態標識166とを含む。
【0030】
ASSPプロセッサ121は、ソフトウェアで制御される機能を処理する。加速度計34は、各変換器軸に1つずつのA/Dコンバーター124,126,128に一体とすることができる3つのFIRコプロセッサ125,127,129もまた含む。FIRコプロセッサ125,127,129は、変換器データサンプルにデシメーションフィルター機能を供給する。ASSPプロセッサ121は、4Hzの通過帯域を有することができるソフトウェアで実行される追加のFIRローパス・フィルターを実装する。ローパス・フィルターの周波数応答は、A/Dサンプルクロックを制御すること、オーバーサンプル比率の登録を設定すること、および、ASSPプロセッサ121にプログラムされた係数表によって選択可能である。
【0031】
図7は、その周囲と相互作用する加速度計34の最上位の状況図を示す。加速度計34は、例えば帯域外の振動や垂直−横−前後加速度、温度などの機械的および熱的な雑音の存在下でのデータ取得応用のために、機械的な加速度を電気信号に変換する3軸加速度計(TAA;Three-Axis Accelerometer)として示されている。TAAは航空機電源によって電力を与えられる。通信(COMM;Communication)ポート132は、テスト/製造目的の計算および診断のためのみに準備されるものであり、航空機装置の部品ではない。組み込み試験装置(BITE;Built In Test Equipment)の出力は、システム状況の監視のために利用できる。
【0032】
図8は、データの流れ図を使用して、制御の実行およびソフトウェア/ファームウェア/ハードウェアのデータの流れを示す。データの流れ(実線で表示)は、ある部品から別の部品への情報パケットの移動を表すために用いられている。データストア(開放四角形で表示)は、定常状態のデータパケットの収集を形にして表すために用いられている。終端は、システムが相互に作用する外部の構成要素を示す。制御フローは、制御プロセスを別なプロセスと同期させる二値信号を運ぶパイプラインである。プロセスは、より詳細を表すために、より低いレベルのデータ流れ図に分解される。プロセスは、データ流れ階層における相対位置を反映するために、番号を付けられている。
【0033】
MEMS変換器(プロセス1)は、図6Aの信号106,108,110に対応するAOP_垂直,AOP_横およびAOP_前後アナログ信号に、感知する機械加速度を未訂正加速度信号として変換する。AOPアナログ信号はその後、A/D変換(プロセス2)でサンプリングされ、変換器温度信号IT_垂直,IT_横およびIT_前後とともに、SPIバスで加速度応用(プロセス3)に転送される。加速度応用は、未訂正加速度信号を温度信号およびキャリブレーションデータ蓄積からの訂正係数と結合する。この結合により、感知する各要素と関連した内部誤差の訂正を伴う、外部の機械雑音および熱雑音が除去された補正済みの信号が生成される。補正済みのサンプルは、装置に加えられた物理的加速度を表す電気アナログ信号であるシステム出力を更新するために、TWIバスでD/A変換プロセスに渡される。
【0034】
加速度応用プロセスは、毎秒2048サンプルで各入力をサンプリングし、毎秒128サンプルで各出力を更新するために、周期的な制御信号を供給する。データを滑らかにするために、補間がD/A変換プロセスで用いられる。
【0035】
加速度応用は、メンテナンス/キャリブレーションモードおよび標準稼動モードの2つの基本稼動モードを有する。メンテナンス/キャリブレーションモードでは、訂正係数が計算され、キャリブレーションデータストアに保存される。標準稼動モードでは、リアルタイムの訂正された加速度信号出力156,158および160を供給するために、訂正係数が絶え間なく適用される。COMMモジュール(プロセス6)は、システムの工場キャリブレーションのために、シリアルCOMMポートを用いて指令を受け入れる。装置34は、キャリブレーションの間、基準加速度および基準温度を受けるが、この基準加速度および基準温度は、COMMポートを用いてさらに通信され、COMM_Tx,Rx_バッファに置かれ、その後に加速度応用によってアクセスされる。加速度応用は、基準入力を最新の変換器測定結果の値と比較し、標準稼動の間に補償を行うために、蓄積された後にアクセスされる訂正係数を計算する。
【0036】
加速度応用は、ログファイルデータストアと同様にBITE状況出力に伝えられる、診断用途の様々なデータストアへのアクセスを有する。ブートローダー(プロセス5)は、システムの初期設定や、例えばアプリケーションプログラムデータストアで表されるファームウェアの更新などのCOMMポートに関連する他の役割に関与する。ブートローダーは、電源(プロセス7)で供給されるリセット制御フローによって起動される。
【0037】
図9を参照すると、加速度応用(プロセス3)データおよび制御流れのさらなる詳細が提供される。SPIモジュール(3.8)は、変換器からの加速度データを、SPIバスを通して生サンプルデータストアに流す。ADCモジュール(3.11)は、変換器からの温度データをITカウントデータストアに流す。TWIモジュール(3.10)は、キャリブレーション稼動モードの一部として較正サンプルを受け入れるか、あるいは標準モードの一部として較正サンプルを受け入れ、TWIバスを通してD/A出力コンバーターの最新情報を供給する。
【0038】
初期化プロセス(3.1)は、ブートローダープロセスから開始信号を受信すると、キャリブレーションデータストアにアクセスし、データ訂正表を作り、ASSPプロセッサ121に関連する様々な制御レジスタを設定する。制御は次に、ASSPプロセッサ121が初期化されたことを示すために、緑色発光ダイオード点灯(3.2)に移動する。制御は次に、COMM_Tx_バッファに開始メッセージを送るために、開始メッセージ表示(3.3)に移動する。制御は次に、BITE状況出力およびログファイルでの内部問題をいずれも報告するキャリブレーション状況チェック(3.4)に移動する。制御は次に、コマンド処理(3.6),タイマー事象処理(3.7)および加速度チャンネル処理(3.9)からなる主制御ループに移動する。
【0039】
コマンド処理は、COMM_Rx_バッファに現れる診断/キャリブレーションコマンドのいずれをも処理する。キャリブレーション指令の一部に関して、変換器に関連する生サンプルおよびITカウントは、指令内に示される基準情報と独自に結合されることがある。結合結果は、較正データおよび誤差訂正表に蓄積される。キャリブレーション指令の一部は、検査目的で、TWIバスを通して出力D/Aコンバーターに較正サンプルを置く。他の指令は、生サンプル,ITカウント,較正データ,誤差訂正表およびログファイルに関連するデータストアを含む様々な内部データ構造に直接にアクセスする。このようなデータは、様々な有益な方法でフォーマットされて提供され、COMM_Tx_バッファに置かれる。制御は、キャリブレーションモード指令が完了すると、タイマーモジュール(3.5)からのサンプル更新要求同期信号をチェックするタイマー事象処理(3.7)に移動する。制御は、係属中のサンプル更新要求がない場合、さらなるキャリブレーションモード指令のいずれをも処理するために、直接にコマンド処理に戻る。制御は、更新要求が係属中である場合、一巡してコマンド処理に戻る前に、最初に加速度チャンネル処理(3.9)に移動させられる。加速度チャンネル処理は、標準稼動モードを処理するが、この標準稼動モードでは、較正サンプルを形成するために変換器からの生サンプルおよびITカウントと誤差訂正表とを結合する。
【0040】
図10を参照すると、コマンド処理(3.6)データおよび制御の流れのさらなる詳細が提供される。プロセス3.6.1のコマンドライン入手は、COMM_Rx_バッファで見つけられる文字を使ってコマンドバッファをアセンブルし、それをコマンド解析および送り出し(3.6.2)へ送る。SYSコマンドが解析された場合、制御はシステム情報コマンド(3.6.3)へ移動する。SYSコマンドは、例えばシリアル番号や製造日、較正日などの情報を含むシステム情報データストアへのCOMMアクセスを提供する。CALコマンドが解析された場合、制御は出力DAC計算コマンド(3.6.4)に移動させられる。出力DAC計算コマンドプロセスは、各出力D/Aコンバーターを対話形式で調整する。複数の較正点を使用して、選択デジタル出力符号が生成され較正サンプルとして供給される。各較正サンプルに関して、図3のキャリブレーションテスト装置74の一部である外付け電圧計を使用して関連する測定が行われる。測定結果は、COMM_R_バッファに伝送され、次に対応する較正サンプルとともに較正データストアに蓄積される。複数の測定結果および較正サンプルは、DAC訂正表を形成するX−Y対の表に配列される。X−Y配列は、三次スプライン補間を使用して正確に設定された較正出力電圧レベルを供給する。三次スプライン補間は、既知のX−Y対の表形式の配列が与えられることで、独立変数Xに対する従属変数Yの値を決定する数学的手法である。複数の較正点が従属変数Yを供給する一方で、複数のキャリブレーション測定は出力D/Aキャリブレーションを目的とする三次スプライン補間のために独立変数Xを供給する。CAL2コマンドが解析された場合、制御は変換器計算コマンド(3.6.5)に移動する。変換器計算コマンドプロセスは、重力ベクトルに対してあり得る6つの方位または対向のそれぞれに関する較正データを蓄積することで、対話形式でバイアス−スケール−クロス軸マトリクスを作る。CAL3コマンドが解析された場合、制御は線形計算コマンド(3.6.6)に移動する。線形計算コマンドプロセスは、対話形式で変換器および補助電子機器に関する非線形誤差を調整する。複数の較正点を使用することで、線形訂正表が形成される。表は加速度のX−Y対を含む。Y値はキャリブレーションテスト装置74の一部として装置34に適用される基準加速度である一方で、X値はTAAシステムで測定されるG加速度である。X−Y配列は、前述の三次スプライン補間の技術を使用した加速度の線形キャリブレーションを供給する。CAL4コマンドが解析された場合、制御は温度計算コマンド(3.6.7)に移動する。温度計算コマンドプロセスは、対話形式で温度影響に関連する誤差を調整する。温度影響は、各変換器の温度のオフセット誤差の変動で特徴付けられる。温度オフセットは極めて非線形であり、その影響の補償を必要とする。
【0041】
変換器は、温度が上昇するか低下するかどうかの変化に依存し、オフセット誤差を歪めるヒステリシス効果を示す。それゆえに、稼動温度範囲にわたるいくつかの温度サイクルのオフセット誤差は、温度アイパターンを表す。また、温度アイパターンが予測可能で繰り返し可能な状態に落ち着くのに、いくつかの温度サイクルを要する。装置は、複数サイクルにわたって温度を循環させることで、熱的に習熟される。この熱的な習熟の間、各変換器のITカウントの期間が監視されて記録される。変換器が一度習熟されると、複数の較正点がITカウント期間を超えて選択される。その後、装置は複数サイクルの温度循環にさらされる。
【0042】
温度循環の間、ITカウントは、選択された較正点をひとくくりにまとめる各位置のために監視される。このような2つの位置が見つかると、較正点と関連する中間の生サンプルを得るために、線形補間が対応する生サンプルに実行される。いくつかのこのような中間の値は、温度アイを較正点で均等に分割するために、複数のサイクルにわたって一緒に平均化される。これらの点は、一緒に取り込まれ、図11に示すようにcal4曲線を描く。一般性の喪失がなければ、cal4曲線上の一つの点が基準値として任意に選ばれる。基準値は、特定のITカウントの温度オフセット誤差を決定するためにcal4曲線上の他の点から引き算される。ITカウントおよび温度オフセットはX−Y対の表にされ、温度訂正表の一部になる。前述の三次スプライン補間の手法は、任意のIT係数に関して温度バイアス訂正係数を計算するために温度訂正表に適用されることができる。
【0043】
LOGコマンドが解析された場合、制御はログコマンド(3.6.8)に移動する。ログコマンドプロセスは、任意のBITE入力を表示するために対話形式でログファイルにアクセスする。このような入力の一例は、装置が稼動限度の外側の温度にさらされていることを報告する入力であり得る。
【0044】
図12を参照すると、加速度チャンネル処理(3.9)のデータの流れのさらなる詳細が示されている。例えば4Hzの選択された周波数より高い振動などの帯域外の機械雑音が除去される。フィルタリングは、フィルターサンプル追加(3.9.1)およびフィルター処理(3.92)とともにFIRフィルターとして実装されるローパス・フィルターで行われる。ITカウントは、ADC値加算(3.96)およびITカウントの稼動合計データストアを使用して、平均化される。この平均化は、温度データの信号対雑音比率の改善をもたらす。各変換器チャンネルに関して、ITカウントの稼動合計値からの最新の温度値は、フィルター処理したサンプルおよび温度訂正表と結合される。この結合は、cal4キャリブレーションで述べたように温度誤差の補償を供給する温度バイアス訂正(3.9.7)内で実行される。ITcalサンプルは、cal2キャリブレーションで決定されるバイアス−スケール−クロス軸マトリクスを適用するADC‐加速度変換計算(3.9.3)に流される。マトリクス工程の結果は、その結果とcal3キャリブレーションで決定される線形訂正表とを結合する線形訂正(3.9.4)に流される。加速度サンプルを出力電圧レベルに変換し、cal1キャリブレーションで決定されるDAC訂正表を適用するDAC出力訂正(3.9.5)に、線形計算加速度サンプル結果が流される。
【0045】
図13は加速度計34のメンテナンス/キャリブレーションモードに言及するものである。メンテナンス/キャリブレーションモードで稼動中、コマンドはASSPプロセッサ121のCOMMポートで受取られる。コマンドはCOMMモジュール(プロセス6)およびコマンド処理(3.6)で使用可能にされる。メンテナンス/キャリブレーションコマンドはボードパラメーターを読み書き可能にし、ファームウェアが更新してEEPROM134に較正データを設定する。蓄積された較正データはその後、加速度チャンネル処理(3.9)で述べたように、標準稼動の間、訂正係数を適用するために使用される。
【0046】
図13において、ステップ100で加速度計34をキャリブレーション装置74に接続する。ステップ110で加速度計34の電源を入れる。ステップ120で、CAL1コマンドで述べたように、DAC154の出力を調整する。ステップ122で、CAL4コマンドで述べたように、温度が変化させられた時に変換器100,102,104の出力をテストする温度テスト/測定が実行される。三次スプライン補間手法は、温度訂正係数を決定するために使用することができる。ステップ124で、ステップ122からEEPROM134に訂正係数を読み込む。ステップ130で、加速度計34は、CAL2コマンドで述べたように、バイアスオフセット誤差,スケーリング誤差および交差軸位置合わせ誤差をテスト/測定するために使用される。バイアスオフセット誤差,スケーリング誤差および交差軸位置合わせ誤差の定義は下記に示す。ステップ140で、加速度計34の変換器100,102,104に関して、lgおよび−lgの位置に対応する6面全てに対してステップ130が完了すると、決定がなされる。ステップ150で加速度計34を未測定の位置に回転させる。ステップ160で、ステップ130,140,150からASSPプロセッサ121のEEPROM134に訂正係数を読み込む。ステップ170で、可変速度で加速度計34を回転させる表であるレート表を使用して異なる加速力が加速度計34に適用され、その結果、CAL3コマンドで述べたように様々な加速度が供給される。非線形訂正係数はこのようにしてテスト/測定される。ステップ170では、非線形訂正係数を決定するために、三次スプライン補間手法を使用することができる。ステップ180で、ステップ170からEEPROM134に訂正係数を読み込む。
【0047】
標準モードで稼動中、周期的なタイマーは所定の率で割り込みを生成する。割り込みは、各軸のそれぞれのA/Dコンバーター124,126,128とともに、変換器100,102,104の加速度値および温度を抽出し、抽出された垂直データ,横データおよび前後データに対して、加速度チャンネル(3.9)で前述したようにフィルタリングおよび雑音低減を適用し、ステップ100〜180で予め決定された訂正係数を適用し、出力D/Aコンバーター154に最新の値を更新するデジタル信号処理ループによって使用可能にされる。
【0048】
図14において、ステップ210で航空機10に加速度計34を接続する。ステップ220で加速度計34の電源を入れる。ステップ230で、訂正表に基づいたSRAM138の中への訂正係数の前処理を実行する。ステップ240で、MEMS加速度センサー100,102,104が、航空機10の加速の結果、加速力にさらされ、未訂正加速度信号を出力する。ステップ250で、未訂正加速度信号のA/Dサンプリングおよびフィルタリングを実行する。ステップ260で、ステップ120,124からの訂正係数を使用して温度オフセット訂正を適用する。ステップ270で、バイアスオフセット,交差軸位置合わせ誤差およびスケーリング誤差を取り除くステップ130〜160からの訂正係数を使用して、マトリクス操作が適用される。ステップ280で、非線形誤差を取り除くために、ステップ170および180からの非線形訂正係数が適用される。ステップ290で、出力DAC154の誤差を訂正するために、ステップ120の出力DAC154キャリブレーションを起動する。ステップ300で、訂正済みの加速度データ66,68,70が加速度計34からデータ取得装置24に供給される。
【0049】
下記は、ASSPプロセッサのキャリブレーション測定と、ソフトウェア/ファームウェア/ハードウェアに実装され、バイアスオフセット,スケーリングおよび交差軸結合に関連する誤差係数を計算するためにプロセッサに使用されるモデルとについての説明である。誤差係数はその後、逆行列M−1を有する行列形式Mに配列されるが、その行列形式Mは、変換器100,102,104の補償の一部として訂正を適用するために使用され、訂正された出力加速度信号156,158,160を供給する。目的を説明するために、固有の値が以下で使用される。上述のような固有の加速度計での実際の測定は、その固有の加速度計に対して以下で使用されるパラメーターを測定する。
【0050】
最初に、理想的なモデルが1軸加速度計向けに作成される。3軸に配向された非理想的な変換器に関連するバイアスオフセット,スケーリング誤差および交差軸位置合わせ誤差を表すために、誤差係数がそのモデルに導入される。1軸変換器のキャリブレーション測定の一組は、これらの誤差係数の値を発見させるといわれている。誤差係数が決定された後、変換器モデルが、変換器の測定値を訂正するために、各軸に関連する3つの変換器のそれぞれに対して独立して、誤差係数とともに使用される。
【0051】
以下のワークシートにおいて、「:=」の記号(次に等号が続くコロン)は、関数および変数の定義を示すために使用される。「=」の記号(等号単独)は、関数および変数の値を示すために使用される。「E」で始まる変数は誤差項を示す。「V」で始まる変数は加速度計の出力に関連する。
【0052】
説明する目的で、入力加速度gおよびシステムの出力電圧Vの両者に対して、−lからlまで規格化された加速度装置が使用される。望ましい理想的な出力Videalは、オフセットのない一次関数である。
【数1】

【0053】
Nは、規格化された加速度入力範囲にわたって試験されるデータ点の数である。
【数2】

【数3】

【数4】

【0054】
図15は、N点の加速度入力範囲にわたるVidealの出力を示す。
【0055】
EXb,EYbおよびEZbは、X,YおよびZ変換器に関連する任意のバイアスオフセット誤差である。
【数5】

【数6】

【数7】

【0056】
Esは任意のスケーリング誤差である。
【数8】

【数9】

【数10】

【0057】
図16を参照すると、Φx,ΦyおよびΦzは、1軸変換器軸Aと理想的なx‐y‐z基準座標系との間の角度である。Ax,AyおよびAzはAの成分ベクトルである。z軸変換器に関して、角度はZΦx,ZΦyおよびZΦzで示される。x軸変換器およびy軸変換器に関しても同様に、角度はそれぞれXΦx,XΦyおよびXΦzと、YΦx,YΦyおよびYΦzとで示される。
【0058】
z軸変換器に関して、ZΦxおよびZΦyは理想的には90度であり、ZΦzは0度である。変換器内の不整合誤差および機械の組立ては、理想的な位置合わせからの狂いを引き起こす。EZΦxおよびEZΦyは、z軸変換器に関する任意の位置合わせ誤差である。
【数11】

【数12】

【0059】
EZΦxおよびEZΦyが決定されると、ZΦx,ZΦyおよびZΦzは以下に定義される。
【数13】

【数14】

【数15】

【数16】

【0060】
x軸変換器に関して、XΦyおよびXΦzは理想的には90度であり、XΦxは0度である。変換器内のずれ誤差および機械の組立ては、理想的な位置合わせからの狂いを引き起こす。EXΦyおよびEXΦzは、x軸変換器に関する任意の位置合わせ誤差である。
【数17】

【数18】

【0061】
EXΦyおよびEXΦzが決定されると、XΦx,XΦyおよびXΦzは以下に定義される。
【数19】

【数20】

【数21】

【数22】

【0062】
y軸変換器に関して、YΦxおよびYΦzは理想的には90度であり、YΦyは0度である。変換器内のずれ誤差および機械の組立ては、理想的な位置合わせからの狂いを引き起こす。EYΦxおよびEYΦzは、y軸変換器に関する任意の位置合わせ誤差である。
【数23】

【数24】

【0063】
EYΦxおよびEYΦzが決定されると、YΦx,YΦyおよびYΦzは以下に定義される。
【数25】

【数26】

【数27】

【数28】

【0064】
VZmeasuredは、z軸変換器に関して、バイアスオフセット誤差,スケーリング誤差および位置合わせ誤差を含む、訂正されておらず、非理想的で、測定されたシステムの出力である。ここで、VZmeasuredは基準座標系の各軸に一つである加速度成分3つの関数であることに留意する。同様に、VXmeasuredおよびVYmeasuredは、それぞれx軸変換器およびy軸変換器の訂正されておらず、測定された出力である。
【数29】

【数30】

【数31】

【0065】
図17に示されるように、Vmeasuredは、加速度入力範囲にわたって、望ましいVidealから外れている。
【0066】
以下に、バイアスオフセット誤差係数,スケーリング誤差係数および位置合わせ誤差係数を決定するのに必要とされるキャリブレーション測定および計算を示す。以下のキャリブレーション手順はz軸変換器に関してのみ説明されているが、x軸変換器およびy軸変換器に関する誤差項を発見するために同じ技術が同じ方法で適用されることができる。
【0067】
バイアスオフセットEZbは、主軸に沿ったlg加速度および−lg加速度の応用に伴って、2つの測定結果により決定されることができる。VZcal1は、主軸に適用されたlg加速度を含む、測定されたキャリブレーション測定値である。測定されたキャリブレーション結果は、上記で作成されたVZmeasureでシミュレートされる。
【数32】

【数33】

【0068】
VZcal2は、装置を反対にすることで出来上がる、主軸に適用された−lg加速度を含む、測定されたキャリブレーション測定値である。
【数34】

【数35】

【0069】
VZcal1およびVZcal2の結果は、以下に示すようにバイアスオフセット誤差を決定するために結合される。
【数36】

【0070】
ここで、計算結果は、予め定義され、以下に再び示すEZbの予測された値を与えることに留意する。
【数37】

【0071】
EZbが分かると同時に、lg加速度を2つの各短軸に適用することでスケーリング誤差EZsが決定される。VZcal3およびVZcal4は、それぞれx短軸およびy短軸、すなわち装置がその側面にある短軸に適用されたlg加速度を含む、測定された変換器の値である。
【数38】

【数39】

【数40】

【数41】

【0072】
VZmagは、主軸に両短軸を加えた3軸全てに関するlg測定要素を合計した結果として得られる加速度ベクトルの大きさである。ここで、前に発見されたバイアス誤差EZbは、合計する前に測定値から引き算されることに留意する。
【数42】

【数43】

【0073】
スケーリング誤差EZsは、その大きさから1を引いたものである。
【数44】

【0074】
ここで、計算結果は、予め定義され、以下に再び示すEZsの予測された値を与えることに留意する。
【数45】

【0075】
位置合わせ誤差EZΦxおよびEZΦyは、以下に示すように、短軸で予め測定された加速度を使用して決定することができる。ここで、バイアスオフセット誤差およびスケーリング誤差の前の結果が計算で使用されることに留意する。
【数46】

【数47】

【0076】
Z軸の位置合わせ誤差EZΦzは、以下のように同じ方法で決定される。
【数48】

【0077】
ここで、これらの計算結果は、予め定義され、以下に再び示すEZΦx,EZΦyおよびEZΦzの予測された値を与えることに留意する。
【数49】

【数50】

【数51】

【0078】
以下に、キャリブレーションを通して決定されるバイアスオフセット誤差係数,スケーリング誤差係数および位置合わせ誤差係数が、訂正測定のためにどのように使用されることができるのかを説明する。説明に役立つ例として実際の値を使用すると、gx,gyおよびgzは3軸加速度計に適用される任意の真の加速度である。
【数52】

【数53】

【数54】

【0079】
VXm,VYmおよびVZmは、誤差係数を備えるモデルでシミュレートされたときの、変換器によって測定された未訂正の値である。以下に示すように、測定値は、バイアスオフセット,スケーリングおよび交差軸結合に関連する誤差が原因で真の値と一致しない。
【数55】

【数56】

【数57】

【数58】

【数59】

【数60】

【0080】
予め較正データから得られた誤差係数は、行列Mに整理される。
【数61】

【数62】

【0081】
以下に説明されるように、誤差係数の行列形式は、真の加速度ベクトルを乗じると、期待された変換器の測定値を生じさせる。
【数63】

【0082】
誤差係数に関する上記行列形式は、真の加速度ベクトルが以下に示される行列Mの逆行列を見いだすことで計算されることができることを意味する。
【数64】

【0083】
行列Mの逆行列は、変換器からの測定値で乗算されると、以下に示すように真の加速度を生じさせる。
【数65】

【0084】
上記結果は、上記で定義され、以下に繰り返して示す真の加速度(gx,gyおよびgz)と正確に一致する。
【数66】

【数67】

【数68】

【0085】
前述の誤差訂正手法は、少なくとも一部分において、様々なソフトウェア命令によって実行されることができる。図18A,18Bおよび19は、それぞれブートローダーパーティションおよびアプリケーションパーティションにおいて、ソフトウェア/ファームウェアの様々な態様がどのように編成されることができるかの例を示す。図18A,18Bおよび19の各ブロックは、主として複数の命令を有するソフトウェアのサブルーチンを表す。
【0086】
本発明は、上述した容量性型のMEMS加速度変換器に限定されるものではない。本発明とともに使用することができる他の加速度変換器は、ピエゾフィルムあるいは圧電のセンサー/加速度変換器,サスペンド構造のカンチレバービームあるいはプルーフマス加速度変換器,せん断モード加速度計,温度式加速度変換器,バルクの微小容量性,バルクの微小ピエゾ抵抗性加速度変換器,容量性ばね質量に基づく加速度変換器,電気機械サーボ(サーボ力平衡)加速度変換器,ゼロ位法加速度変換器,PCBピエゾトロニクス社の歪みゲージ加速度変換器,共振加速度変換器,磁気誘導加速度変換器,光学式,弾性表面波(SAW;Surface Acoustic Wave)加速度変換器およびレーザー加速度計を含むが、これらに限られるものではない。
【0087】
本発明は、一般航空および民間航空機に限定されず、ヘリコプターやプロペラ機,実験航空機,無人飛行機,超軽量飛行機,小型飛行船,気球,軍用機,全翼機にも適応されることができる。さらに本発明は、例えばボート,潜水艦,ホバークラフトなどの様々な海上輸送システムに適応されることができ、また娯楽用/レクリエーション用,科学的用途,民間用および軍用にまたがることができる。さらに明らかなように本発明は、航空および海上輸送システムに限定されるものではなく、陸上および宇宙旅行にも適応されることができる。したがって、本発明は、様々な輸送システムのレコーダーシステムや、電車,トラック,自動車,オートバイおよび宇宙船の使用に手配された他のシステムに適応されることができる。
【0088】
一つ以上の本発明の実施形態が詳細に説明されたが、以下の請求項に記載の発明の要旨を逸脱しない範囲の実施形態に改良し適応させることは、当業者であれば十分理解するだろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
加速度の垂直成分,横成分および前後成分を表す未訂正アナログ加速度信号を生成する加速度変換器と、
前記未訂正アナログ加速度信号を受取るために前記加速度変換器に接続される誤差訂正システムとからなり、
前記誤差訂正システムは、
(a)複数の訂正係数を生成するシステム制御器と、
(b)前記未訂正アナログ加速度信号を未訂正デジタル信号に変換するアナログ−デジタルコンバーターと、
(c)前記未訂正デジタル加速度信号を補償し、訂正済みのデジタル加速度信号を生成するために、前記訂正係数を受取る誤差補償回路とを含むことを特徴とする加速度計。
【請求項2】
前記誤差訂正システムが、前記訂正済みのデジタル加速度信号を訂正済みのアナログ加速度信号に変換するデジタル−アナログコンバーターをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の加速度計。
【請求項3】
前記システム制御器が複数のキャリブレーション測定結果をマトリクスに配列することを特徴とする請求項1に記載の加速度計。
【請求項4】
前記システム制御器が、前記訂正係数を計算するために、前記マトリクスの逆行列を生成することを特徴とする請求項2に記載の加速度計。
【請求項5】
各加速度変換器が微小電気機械システム(MEMS)変換器であることを特徴とする請求項1に記載の加速度計。
【請求項6】
前記誤差訂正システムが、前記未訂正デジタル加速度信号をフィルタリングするフィルターをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の加速度計。
【請求項7】
前記誤差補償回路が、バイアスオフセット,交差軸位置合わせ誤差,スケーリング誤差および温度オフセットの群から選択される誤差を訂正することを特徴とする請求項1に記載の加速度計。
【請求項8】
前記誤差補償回路が、加速度の他の成分における加速度の垂直成分,横成分および前後成分のそれぞれを訂正することを特徴とする請求項1に記載の加速度計。
【請求項9】
フライトレコーダーと、
前記フライトレコーダーに接続され、加速度の垂直成分,横成分および前後成分を表す未訂正アナログ加速度信号を生成する加速度変換器と、
前記未訂正アナログ加速度信号を受取るために前記加速度変換器に接続される誤差訂正システムとからなり、
前記誤差訂正システムは、
(a)複数の訂正係数を生成するシステム制御器と、
(b)前記未訂正アナログ加速度信号を未訂正デジタル信号に変換するアナログ‐デジタルコンバーターと、
(c)前記未訂正デジタル加速度信号を補償し、訂正済みのデジタル加速度信号を生成するために、前記訂正係数を受取る誤差補償回路とを含むことを特徴とする加速度計を基盤としたシステム。
【請求項10】
前記誤差訂正システムが、前記訂正済みのデジタル加速度信号を訂正済みのアナログ加速度信号に変換するデジタル−アナログコンバーターをさらに含むことを特徴とする請求項9に記載の加速度計を基盤としたシステム。
【請求項11】
前記システム制御器が複数のキャリブレーション測定結果をマトリクスに配列することを特徴とする請求項9に記載の加速度計を基盤としたシステム。
【請求項12】
前記システム制御器が、前記訂正係数を計算するために、前記マトリクスの逆行列を生成することを特徴とする請求項11に記載の加速度計を基盤としたシステム。
【請求項13】
各加速度変換器が微小電気機械システム(MEMS)変換器であることを特徴とする請求項9に記載の加速度計を基盤としたシステム。
【請求項14】
前記誤差訂正システムが、前記未訂正デジタル加速度信号をフィルタリングするフィルターをさらに含むことを特徴とする請求項9に記載の加速度計を基盤としたシステム。
【請求項15】
前記誤差補償回路が、バイアスオフセット,交差軸位置合わせ誤差,スケーリング誤差および温度オフセットの群から選択される誤差を訂正することを特徴とする請求項9に記載の加速度計を基盤としたシステム。
【請求項16】
前記誤差補償回路が、加速度の他の成分における加速度の垂直成分,横成分および前後成分のそれぞれを訂正することを特徴とする請求項9に記載の加速度計を基盤としたシステム。
【請求項17】
未訂正加速度信号を生成する加速度変換器と、
前記未訂正加速度信号を受取るために前記加速度変換器に接続される誤差訂正システムとからなり、
前記誤差訂正システムは、
(a)複数の訂正係数を生成するシステム制御器と、
(b)前記未訂正加速度信号を補償し、訂正済みの加速度信号を生成するために、前記訂正係数を受取る誤差補償回路とを含むことを特徴とする加速度計。
【請求項18】
前記訂正済みの加速度信号がデジタルまたはアナログ信号であることを特徴とする請求項17に記載の加速度計。
【請求項19】
未訂正前記アナログ加速度信号が加速度の垂直成分,横成分および前後成分を表すことを特徴とする請求項17に記載の加速度計。
【請求項20】
前記システム制御器が、複数のキャリブレーション測定結果をマトリクスに配列し、複数の訂正係数を計算するために前記マトリクスの逆行列を生成することを特徴とする請求項17に記載の加速度計。
【請求項21】
前記誤差訂正システムが、前記未訂正デジタル加速度信号をフィルタリングするフィルターをさらに含むことを特徴とする請求項17に記載の加速度計。
【請求項22】
加速度の垂直成分,横成分および前後成分を表す未訂正アナログ加速度信号を生成する加速度変換器を供給するステップと、
複数の訂正係数を生成するステップと、
前記未訂正アナログ加速度信号を未訂正デジタル加速度信号に変換するステップと、
訂正済みのデジタル加速度信号を生成するために、前記訂正係数で前記未訂正デジタル加速度信号を補償するステップとからなることを特徴とする加速度計における誤差補償方法。
【請求項23】
前記訂正済みのデジタル加速度信号を訂正済みのアナログ加速度信号に変換するステップをさらに備えることを特徴とする請求項22に記載の加速度計における誤差補償方法。
【請求項24】
複数の較正データを測定するステップと、
前記複数の較正データをマトリクスに配列するステップと、
前記訂正係数を生成するために前記マトリクスの逆行列を生成するステップとをさらに備えることを特徴とする請求項22に記載の加速度計における誤差補償方法。
【請求項25】
前記未訂正デジタル加速度信号をフィルタリングするステップをさらに備えることを特徴とする請求項22に記載の加速度計における誤差補償方法。
【請求項26】
前記訂正係数で前記未訂正デジタル加速度信号を補償する前記ステップが、バイアスオフセット,交差軸位置合わせ誤差,スケーリング誤差および温度オフセットの群から選択される誤差を訂正するステップをさらに含むことを特徴とする請求項22に記載の加速度計における誤差補償方法。
【請求項27】
前記訂正係数で前記未訂正デジタル加速度信号を補償する前記ステップが、加速度の他の成分における前記加速度の垂直成分,横成分および前後成分のそれぞれを訂正するステップをさらに備えることを特徴とする請求項22に記載の加速度計における誤差補償方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18A】
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【図18B】
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【図19】
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【公表番号】特表2011−520128(P2011−520128A)
【公表日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−508699(P2011−508699)
【出願日】平成21年5月8日(2009.5.8)
【国際出願番号】PCT/US2009/043258
【国際公開番号】WO2009/137751
【国際公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【出願人】(510260927)エル−3 コミュニケーションズ コーポレーション (1)