説明

加飾装置及び突状装飾部の形成方法

【課題】箸等の被装飾物に突状装飾部を簡易且つ能率的に形成し得る加飾装置を提供する。
【解決手段】被装飾物3の装飾面5に樹脂液を突状に付着させる加飾装置であって、樹脂液を収容させる凹部7を有し且つ上下動し得る昇降付着具9と、装飾面5を下向きに且つ略水平状態に保持する保持部2を具える。昇降付着具9が上昇することにより凹部7の上端28が装飾面5に当接できる。昇降付着具9がその後に下降することにより、凹部7に収容されていた樹脂液の一部を装飾面5に突状に付着させる。突状の付着樹脂液を硬化させることにより、装飾面5に突状装飾部を形成できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、箸等の被装飾物の装飾面に樹脂液を突状に付着させる加飾装置に関するものであり、又、箸等の被装飾物の装飾面に突状装飾部を形成する突状装飾部の形成方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
被装飾物に樹脂の突状装飾部を形成する形成方法の一例として、特開2001−287473号公報が開示するものが提案されている。該形成方法を図34に基づいて説明すれば、図34(A)に示すように、凸版aを構成する突部bの上端部に形成された凹部cに厚膜ペースト(樹脂ペースト)dを塗布し、該厚膜ペーストdを乾燥させる。その後、図34(B)に示すように、予め粘着剤を塗布したガラス基板(被装飾物)eに、前記樹脂ペーストdが塗布された前記凸版aを反転して重ね合わせ、ラミネーターで押し付けた後、該凸版aを剥離する。これにより、図34(C)に示すように、乾燥状態にある樹脂の厚膜ペーストdをガラス基板eに転写するものであった。
【0003】
しかしながら、かかる突状装飾部の形成方法によるときは、前記凸版aを反転してガラス基板(被装飾物)eに重ね合わせる関係上、該反転に先立って、前記凹部cに塗布した該厚膜ペーストdが零れないようにこれを乾燥させる必要があった。厚膜ペーストdの粘度が低いと、前記凸版aを反転してガラス基板eに重ね合わせる際に前記凹部cの樹脂の厚膜ペーストdが凹部周辺に流出してしまうからであった。かかることから、前記凸版aをガラス基板eに重ね合わせて厚膜ペーストをガラス基板に転写するのに時間を要し、作業能率が悪い問題があった。又、乾燥状態にある厚膜ペーストをガラス基板(被装飾物)に固定することから、そのためのバインダー(粘着剤)をガラス基板eに予め塗布する工程が必須であり、このことも、突状装飾部の形成作業能率を悪くする原因となっていた。
【0004】
【特許文献1】特開2001−287473号公報(2−3頁、図4−6)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、前記従来の問題点に鑑みて開発されたものであり、箸等の被装飾物の装飾面に突状装飾部を簡易且つ能率的に形成可能とする加飾装置及び、突状装飾部の形成方法の提供を課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するため、本発明は以下の手段を採用する。
【0007】
即ち本発明に係る加飾装置は、被装飾物の装飾面に樹脂液を突状に付着させる加飾装置であって、樹脂液を収容させる凹部を具え且つ上下動し得る昇降付着具と、前記装飾面を下向きに保持する(下向きに且つ略水平状態に保持するのが好ましい)保持部とを具え、該昇降付着具が上昇することにより前記凹部の上端が前記装飾面に当接乃至近接状態になり得、該昇降付着具がその後に下降することにより、該凹部に収容されていた樹脂液の全部又は一部を前記装飾面に突状に付着させることを特徴とするものである。
【0008】
本発明に係る加飾装置のより具体的な態様は、被装飾物の装飾面に樹脂液を突状に付着させる加飾装置であって、樹脂液を収容させる凹部を具え且つ上下動し得る昇降付着具と、前記装飾面を下向きに保持する保持部とを具え、該昇降付着具が下降状態において、前記凹部が樹脂液槽の樹脂液に沈んだ状態となり、該昇降付着具が上昇して前記凹部が樹脂液の液面の上側に位置することにより該凹部に前記樹脂液が収容状態となり、該凹部の上端を前記装飾面に当接乃至近接状態とすることにより、該凹部に収容されている樹脂液を前記装飾面に密着させることができ、該昇降付着具がその後に下降することにより、該凹部に収容されていた樹脂液の全部又は一部を前記装飾面に突状に付着させることを特徴とするものである。
【0009】
前記各加飾装置において、前記昇降付着具が支持片を具えたものとし、該支持片に、ネジ軸を立設状態に固定すると共に、該各ネジ軸の上端部の上面に前記凹部が設けられたものとし、該凹部の上端高さを微調整するために該ネジ軸の前記支持片に対する螺合状態を可変とするのがよい。
【0010】
又前記各加飾装置において、前記昇降付着具が支持片を具えたものとし、該支持片に、複数本のネジ軸を所要間隔を置いて立設状態に固定すると共に、該各ネジ軸の上端部の上面に前記凹部が設けられたものとし、該凹部の上端高さを微調整するために各ネジ軸の前記支持片に対する螺合状態を可変とするのがよい。
【0011】
又前記各加飾装置において、前記昇降付着具は支持片を具えたものとし、該支持片に、複数本のネジ軸を所要間隔を置いて立設状態に固定すると共に、各ネジ軸の上端部の上面に前記凹部が設けられたものとし、各ネジ軸を前記支持片に設けた挿通孔に挿通させると共に、該ネジ軸に、前記支持片を挟んで上下のナットを螺合し、該上下のナットを締め付けることによって該ネジ軸が前記支持片に立設状態に固定されたものとし、該ネジ軸に対する該上下のナットの螺合位置を変更することによって、前記凹部の上端高さを微調整可能とするのがよい。
【0012】
又前記各加飾装置において、前記昇降付着具は支持片を具えたものとし、該支持片に、複数本のネジ軸を所要間隔を置いて立設状態に固定すると共に、各ネジ軸の上端部の上面に前記凹部が設けられたものとし、各ネジ軸の下端部分を、前記支持片に設けた、軸線が上下方向のネジ孔に螺合させることによって該ネジ軸が前記支持片に立設状態に固定されたものとし、該ネジ軸の前記支持片に対する螺合状態を変更することによって、前記凹部の上端高さを微調整可能とするのがよい。
【0013】
前記昇降付着具が、所要間隔を隔てて配設された複数の凹部を有する場合、該凹部間の間隔を可変とするのがよい。前記凹部をネジ軸に設ける場合は、隣り合うネジ軸間の間隔を可変とするのがよい。
【0014】
前記装飾面が屈曲部を有する場合は、該屈曲部に前記凹部の上端の全体が当接乃至近接状態となり得るように、該凹部の上端を前記屈曲部の形態に合わせて屈曲状態に形成するのがよい。
【0015】
前記昇降付着具が下降状態において、前記凹部が、仕切り壁部によって複数の分割槽に分割された樹脂液槽の樹脂液に沈んだ状態となるように加飾装置が構成される場合、該昇降付着具は次のように構成するのがよい。即ち、該昇降付着具は、樹脂液を収容させる複数の凹部を支持片に具えたものとし、前記昇降付着具の下降の際に、該支持片に設けられた逃がし部に前記仕切り壁部が入り込むことにより、別異の分割槽の樹脂液の夫々に、少なくとも一つの凹部が沈み、前記昇降付着具の上昇によって各凹部に該分割槽の樹脂液が収容されるように構成するのがよい。
【0016】
この場合、前記凹部は、前記支持片に立設状態に固定されたネジ軸の上端部の上面に設けたものとし、該凹部の上端高さを微調整するために該ネジ軸の前記支持片に対する螺合状態を可変とするのがよい。
【0017】
又、本発明に係る突状装飾部の形成方法は、被装飾物の装飾面に樹脂液を突状に付着させて該装飾面に突状装飾部を形成する形成方法であって、該被装飾物の装飾面を下向きにした状態で、該装飾面の下側に位置する凹部に樹脂液を盛り上がった状態に収容させて後、該凹部を上昇させ、該凹部に収容されている樹脂液を前記下向きの装飾面に付着させ、その後該凹部を下降させることによって該装飾面に、前記凹部に収容されていた樹脂液の全部又は一部を突状に付着させ、その後、該突状の付着樹脂液を硬化させて前記突状装飾部を形成することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0018】
(1) 本発明は、凹部に収容した樹脂液を、下向きに設定された装飾面に、下側から突状に付着させる構成を採用している。
従って本発明によるときは、このように突状に付着した樹脂液が、重力の作用と樹脂液の表面張力の作用によって、半球状等の所定の突状形態に自ずから形が整えられることになる。これによって、凹部の樹脂液を上側から装飾面に重ねる従来手段におけるように、樹脂液を付着させるに先立って凹部の樹脂液を硬化させなければならないといった必要がなく、装飾面に対する樹脂液の突状の付着作業を能率的に行うことができ、生産性向上を期し得る。
特に、前記装飾面に塗装やプリント等によって模様部を付し、該模様部に無色透明乃至有色透明の樹脂液を付着させるときは、該模様部上に、透明な突状装飾部が、凸レンズが被った状態に形成される。そのため、凸レンズ効果により該模様部を浮き出させることができ、突状装飾部による装飾効果をより向上させることができる。
【0019】
(2) 前記昇降付着具が支持片を具えたものとし、該支持片にネジ軸を立設状態に固定すると共に、該ネジ軸の上端部の上面に凹部を設ける構成を採用した場合は、該ネジ軸の該支持片に対する螺合状態を変更することによって、前記凹部の上端高さを、被装飾物の装飾面の高さに応じて微調整できることになる。
特に、支持片に立設状態に固定するネジ軸を複数本とした場合は、各ネジ軸の上端高さを所要に微調整することにより、屈曲状態にある装飾面等、水平でない装飾面に対しても各ネジ軸の上端高さをこれに適合させて微調整でき、これにより、各凹部に収容されている収容樹脂液を、該水平でない装飾面に確実に付着させることができる。
【0020】
(3) 昇降付着具に複数の凹部が設けられる場合、該凹部間の間隔を可変とすることにより、被装飾物の装飾面に対する樹脂液の付着状態を変化させることができ、これにより、突状装飾部による装飾形態を変化させることができる。
【0021】
(4) 凹部の上端を屈曲状態に形成する場合は、被装飾物の装飾面が屈曲部を有する場合においても、該屈曲部に該凹部の上端の全体を当接させることができ、これにより、装飾面に対する樹脂液の付着を該凹部の形態に合わせて正しく行うことができる。
【0022】
(5) 前記昇降付着具を、樹脂液を収容させる複数の凹部を具えたものとし、又、前記樹脂液槽を、仕切り壁部によって複数の分割槽に分割されたものとし、該昇降付着具の下降の際に、前記支持片に設けられた逃がし部に前記仕切り壁部が入り込むように構成し、別異の分割槽の樹脂液に、少なくとも一つの凹部が沈み、前記昇降付着具の上昇によって各凹部に該分割槽の樹脂液が収容されるように構成した場合は、被装飾物の装飾面に、異色の突状装飾部を形成できることになる。
【実施例1】
【0023】
図1〜4は、本発明に係る加飾装置1を説明するものであり、保持部2に保持された箸3aとしての被装飾物3の下面(装飾面)5に、図5〜9に示すように、樹脂液6を収容する凹部7を具えた昇降付着具9の上下動作に応じて該凹部7の樹脂液6を突状に付着させるものである。そして本発明に係る突状装飾部の形成方法は、このようにして樹脂液6を前記装飾面5に突状に付着させた後、該突状の樹脂液を硬化させ、該装飾面5に図10に示すような突状装飾部10を形成するものである。
【0024】
該昇降付着具9は、本実施例においては図3〜5、図11に示すように、下端部分11が前方に屈曲した固定片12の下端13に、該下端13の左右に同長さに延びる水平の支持片15を連設してなる逆T字状をなす本体16を具え、該支持片15の上面17の左右部位及び中央部位に、前記凹部7を上端部に具えた突部19を突設した構成を有している。該突部19は、本実施例においては、前記水平片15に立設状態に固定されるネジ軸20を用いて構成されており、上下に長い雄ネジ部21の上端に設けられた頭部(ネジ軸20の上端部)22の上面に半球面状の前記凹部7を設けてなる。又、前記支持片15の左右部位及び中央部位には、前記雄ネジ部21を挿通させる挿通孔23が設けられており、該雄ネジ部21の下側部分25の上下に螺合した上下の固定ナット26,27を前記支持片15を挟んで締め付けることにより前記ネジ軸20が前記支持片15に固定され、これにより前記突部19が構成されている。このように構成した結果、前記ネジ軸20は、上下の固定ナット26,27を介して前記支持片15に対する螺合状態が可変となっており、ネジ軸20の上端部22の支持片15に対する高さ調整を行うことができる。
【0025】
前記凹部7の平面視の直径及び凹部の深さは、前記装飾面5に形成せんとする前記突状装飾部10(図10)の大きさを考慮して設定されるものであり、本実施例においては、前記3個の凹部7,7,7の上端28,28,28は、図5に示すように、水平に形成され、且つ、同一高さに設定されている。
【0026】
かかる構成を有する昇降付着具9は、例えば図4に示すように、前記支持片15を水平状態にして前記固定片12で、昇降部材29にビス24を用いて固定されている。該昇降部材29は、本実施例においては、図1〜2に示すように、紐状物やリンク装置等の連結部材30を介して連結されたペダル31を踏み込むことにより上昇し(図2)、且つ、該ペダル31から足を離すことにより、重力の作用によって下降する(図1)ように構成されている。そして該昇降部材29の下降によって、図1、図3に示すように、前記突部19,19,19の全てが、上端開放の樹脂液槽32に貯留されている樹脂液6に沈んだ状態となり、該昇降部材29が図2に示す最上昇位置において、前記支持片15が樹脂液面33から浮き上がった状態になる。
【0027】
前記保持部2は、本実施例においては図3〜4、図12に示すように、前記樹脂液槽32の上側に配設されており、固定部材35の左右側にアングル状の保持片36,37を固定した構成を有し、右側の保持片37の水平面39で、前記箸3aの先側41を受けることができる。又、左側の保持片36の、直角をなす水平面42と垂直面43とで、前記箸の頭部側45を受けることができる。そして、該右側の保持片37の水平面39の外端側に、前記箸3aの先端(箸の食い先側の先端)46を受ける規制片47が設けられている。又、左右の保持片36,37の前記水平面42,39は、同一高さに設定されている。
【0028】
従って図4、図12に示すように、箸3aの一つの面を前記装飾面5としてこれを下向きにし、且つ箸の先端46を前記規制片47の内面49に当接させると共に、図3〜4に示すように、該箸3aを前記左の保持片36のコーナ部分50に押し当て、箸3aが左右に位置ずれしたり浮き上がったりしないように保持する。この保持は、作業者の手作業で行うことができる。このように保持した状態で、図4、図12に示すように、前記装飾面5は、水平を呈して前記支持片15の軸線方向と平行し、且つ、前記突状装飾部10を形成すべき部位が、前記凹部7の所要のものの直上に位置する。
【0029】
そして、前記3個の突部19,19,19の前記凹部7,7,7の上端28,28,28が同一高さに存することから、前記昇降付着具9が最上昇位置において、図12(A)(B)に示すように、該凹部の上端28,28,28の夫々が、前記装飾面5の所要部位に同時に当接できる。
【0030】
然して、かかる構成の加飾装置1を用いて前記装飾面5に突状装飾部10を形成するには、図2に示すように、前記樹脂液槽32に、例えばアクリル系樹脂やポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂等の、箸の塗料として使用可能な樹脂液6を貯留する。該樹脂液6の粘度は、後述のように、装飾面5に樹脂液が突状に付着された箸を反転させる際及び、反転後該付着樹脂が硬化するまでの間に、付着樹脂が型崩れしないように保たれる程度に設定する。該樹脂液の粘度は、通常の手段により成分調整を行うことによって所要に調整できる。なお本実施例においては、箸表面にアクリル系樹脂のトップコートを施していることに鑑み、該トップコート層52(図12(B))との相溶性に優れた例えばアクリル系樹脂液を貯留する。
【0031】
前記ペダル31から足を離した状態で前記昇降付着部材9は、図1に示すように、前記突部19,19,19が樹脂液6に沈んだ最下降状態にある。その後、前記ペダル31を図1に矢印で示すように踏み込んで前記昇降付着具9を上昇させ、該突部19,19,19を樹脂液面33の上に飛び出た状態にすると、図5に示すように、各凹部7,7,7に樹脂液6が収容された状態となる。この収容樹脂液53は、その表面張力の作用によって盛り上がった状態にある。図6は、該昇降付着具9を更に上昇させて、該盛り上がった収容樹脂液53の上端部55を前記装飾面5に付着させた状態を示す。該付着状態から凹部7が装飾面5に接近するにつれ、該収容樹脂液53の一部が該凹部7の周方向に若干拡がった状態となり、最終的には図7に示すように、該凹部7の上端28が前記装飾面5に当接し、該拡がった樹脂液55が、該当接した上端28の周りに付着した状態となる。
【0032】
その後、前記ペダル31から足を離すことによって前記昇降付着具9を下降させる。この下降により、前記凹部7が前記装飾面5から離れ、それに伴い、該凹部7に収容されていた樹脂液の多くの部分が前記装飾面5に付着する。このように付着した付着樹脂液56は、図8に示すように、その表面張力の作用と重力の作用によって、周辺にだれた状態となることなく、直径を小さくするように半球状に形が整う。凹部7の下降し始めにおいては、図8に示すように、該付着樹脂液56と該凹部7に残留した樹脂液57とが糸状樹脂液59で連なった状態になり、その後、該糸状樹脂液59が切れる。そして、該糸状樹脂液59の切断上側の部分は、上昇して前記付着樹脂液56と一体化し、該付着樹脂液の全体が図9に示すように突状(半球状)の固まりとなる。
【0033】
本実施例においては、その後、前記保持部2に保持されている箸3aを該保持部2から取り外して反転させ、図13に示すように設置面61に並べる。かかる反転時及び並べた状態において、樹脂液の表面張力の作用によって前記突状の樹脂液62はほとんど型崩れせず、その形態のまま硬化し、図10に示すような3個の半球状の突状装飾部10,10,10が装飾面5に形成されることになる。なお本実施例においては、突状の付着樹脂液62が箸表面の前記トップコート層52と相溶性を有するため、両者の馴染みがよく、該突状装飾部10が箸3aと強固に一体化できる。
【0034】
前記昇降付着具9のその後の下降によって、図1に示すように、前記突部19,19,19の全体が前記樹脂液6に沈む。その後、別の箸を前記と同様にして左右の保持片36,37に保持させ、前記と同様の樹脂付着工程を行う。これを繰り返して個々の箸に突状装飾部10を形成するのであるが、凹部の形状や大きさが定まっているため、毎回、略同量の樹脂液を装飾面5に突状に付着させることができる。
【0035】
なお前記樹脂液は、無色透明でも半透明でも不透明でもよい。今、前記装飾面5に塗装やプリントによって模様部が付されており、該模様部に無色透明乃至有色透明の樹脂液を付着させるときは、該模様部上に、例えば図10に示すように、透明な突状装飾部10が凸レンズが被った状態に形成される。そのため、凸レンズ効果により該模様部を浮き出させることができ、突状装飾部10による装飾効果を一層高めることができる。本実施例においては前記突部19をネジ軸20を用いて構成しているため、前記上下の固定ナット26,27の螺合状態を変更することによって前記凹部7の上端28の高さを変更することができる。図14〜15はその一例を示すもので、前記左右の保持片36,37に保持された箸の下面としての装飾面5が屈曲面58を有するものとして形成されており、該屈曲面58に、図14に示すように、箸3aの軸線方向で所要間隔を隔てて3個の突状装飾部10,10,10を形成する場合に関するものである。そのために図15に示すように、前記昇降付着具9の前記支持片15に突設されている3本のネジ軸20,20,20の上端高さ(即ち凹部7の上端28の高さ)を、前記屈曲面58の所要部位の高さに応じて微調整する。この図15は、このように設定されたネジ軸(突部)20,20,20を有する昇降付着具9を上昇させて各凹部7,7,7の上端28,28,28を前記屈曲面58に当接させ、該凹部7に収容されている収容樹脂液53を該装飾面5に付着させた状態を示している。又図16は、その後に昇降付着具9を下降させて、該装飾面5の3箇所に樹脂液を突状に付着させた状態を示している。図16に、突状の付着樹脂液を符号62で示している。その他、装飾面5が凹凸面等の水平でない面に形成されたときも、同様にして、3本のネジ軸20,20,20の高さを所要に微調整すればよい。
【実施例2】
【0036】
本発明は、前記実施例で示したものに限定されるものでは決してなく、「特許請求の範囲」の記載内で種々の設計変更が可能であることはいうまでもない。その一例を挙げれば次のようである。
【0037】
(1) 図17〜19は、前記支持片15に突設されるネジ軸20の本数を2本とした場合を示すものであり、前記3本のネジ軸の内の1本を、前記下の固定ナット27を外して除去している。又図20は、ネジ軸20を1本とした場合を例示しており、前記3本のネジ軸の内の2本を、前記下の固定ナット27を外して除去している。
このような構成を有する昇降付着具9を用いる場合は、突設状態にあるネジ軸(突部)20の本数や配置状態に応じて、例えば図21に示すように、所望の突状装飾部10を装飾面5に形成できる等、一つの昇降付着具9によって多種類の突状装飾部10を形成できる。又これらの場合、ネジ軸20の一部又は全部のものを、凹部7の直径や深さの異なる別のネジ軸20と変更することにより、大小の突状装飾部10を装飾面5に形成できることになる。
【0038】
(2) 図22は前記昇降付着具9を、その有する支持片15にネジ軸20を立設状態に固定することによって構成した他の態様を示すものであり、該ネジ軸20が、該支持片15に設けられた、軸線が上下方向のネジ孔63に螺合状態に設けられている。このように構成した場合は、該ネジ軸20の該支持片15に対する螺合状態を変更することによって、前記凹部7の上端高さを微調整できる。
【0039】
(3) 図23〜24は、前記突部19の配置状態を変更可能とした昇降付着具9の一例を示すものであり、各突部19を例えばネジ軸20として構成すると共に、該ネジ軸20の雄ネジ部21を挿通させる挿通孔23を、前記支持片15の長さ方向に長い長溝として構成し、該長溝の長さの範囲で該突部19の位置を変更可能に構成した場合を示す。
【0040】
(4) 前記昇降付着具9の有する前記凹部7は、前記したようなネジ軸の上端部に設けられることの他、ネジ軸以外の突部の上端部に設けられることもある。
【0041】
(5) 又、前記凹部の上端高さを微調整可能とする構成は、前記のように、ネジ軸20の前記支持片15に対する螺合状態を変更することによって達成できる他、上下動でき且つ所要高さで固定具により固定可能な突部を以て構成することもできる。
【0042】
(6) 前記凹部を、図11に示すようにネジ軸20の上端部の上面に形成する場合、該ネジ軸の使用本数は、1本乃至複数本に設定でき、4〜6本等の本数に設定されることもある。
【0043】
(7) 前記実施例においては、前記凹部7を半球面状に構成しているが、該凹部7は、図25(A)に示すような平面視で楕円形状の突状装飾部10を形成できる凹部や、図25(B)(C)に示すような平面視で直線状や曲線状の突状装飾部10を形成できる凹部7として、又、図25(D)に示すような途切れ状態の突状装飾部10を形成できる凹部7として構成できる他、図25(E)に示すような、平面視で円形状等の突状装飾部10が一直線状に連なった形態のものを形成できる凹部7として、更には、図25(F)に示すような、隣り合う拡大凹部7a,7a間を線状凹部7bで連ねた突状装飾部10を形成できる凹部7等、装飾面5に形成せんとする突状装飾部の形態に合わせて各種に構成できる。
又これらの凹部7は、その上端28が水平に形成されることの他、前記装飾面5の、樹脂液を付着させんとする部分が、傾斜したり凹凸のある非水平の屈曲部64である場合は、図26(A)に示すように、該屈曲部64の全体に凹部7の上端28の全体が当接できるように、該上端28を、傾斜面等の屈曲状態に形成することもある。図25(B)は、該屈曲部64に形成された突状装飾部10を示す。
【0044】
(8) 本発明において、装飾面5に樹脂液を付着させる際、被装飾物3の装飾面5は、通常は前記実施例で示したように、下向きに且つ略水平状態(水平乃至水平に近い状態)に保持されるが、該下向きの装飾面5に付着された突状の付着樹脂液がその粘性によってだれにくいのであれば、該装飾面5が、下向きに且つ傾斜した面に保持されてもよい。
【0045】
(9) 本発明を応用し得る被装飾物3としては、前記した箸の他、筆記用具等の文房具類や、眼鏡枠、眼鏡レンズ、装身具、日用品等、突状装飾部を形成可能な装飾面を具える各種の被装飾物を対象となし得る。そして該装飾面は、前記したトップコートが施されていないものであってもよい。
【0046】
(10)本発明に係る加飾装置において、前記保持部2は、被装飾物3の装飾面5を下向きに保持するものであれば各種の手段を採用できる。特に被装飾物3が箸3aである場合において、該保持部2を、前記実施例1で示したようにアングル状の保持片36,37を以って構成した場合は、箸3aの先端(箸の食い先側の先端)を受ける規制片47を、図12(A)に矢印で示すように左右方向で位置調節可能に構成することもある。このように構成する場合は、該規制片47の左右方向の位置調節により、箸3aの全体を右方向や左方向に適宜移動させて該箸を保持できるため、凹部7の上昇による樹脂液の付着場所を変更し得ることとなる。これにより、箸の装飾態様を変更できることとなる。
【0047】
(11)上端部に凹部7を具える前記突部19は、上下動可能の前記ネジ軸20等を以って構成することの他、上下動しない固定状態に設けられることもある。
【0048】
(12)前記昇降付着具9を上下動させ得る手段は、連結部材30を介した前記ペダル方式の他、各種の公知手段を採用できる。又前記被装飾物を、その装飾面を下向きにして保持する前記保持部2は、前記したアングル状の保持片36,37を具えるものの他、クランプ方式のもの等、各種の保持手段を採用できる。
【0049】
(13)図27〜29は、前記昇降付着具9の他の実施例を示すものであり、複数の独立した凹部7を具える場合において、夫々の凹部に、別異に着色された樹脂液を収容し、これらの樹脂液を装飾面5に付着させるように構成した場合を示すものである。
図28においては、樹脂液槽32が複数槽に、例えば3槽に分割されており、夫々の分割槽32a,32b,32cに別異色の樹脂液6a,6b,6cが収容されている。これに合わせて、昇降付着具9の、突部19を支持する支持片15が串歯状に構成されており、該支持片15の立上がり部15aには、隣り合う分割槽間に存する仕切り壁部65を逃がす(入り込ませる)ことができるように、例えば溝状の逃がし部66,66が設けられている。そして、串歯状の各支持部15b,15b,15bに、樹脂液を収容する凹部7を頂部に具えた突部(ネジ軸20等)19が突設されている。
かかる構成の昇降付着具9によるときは、その下降の際に、図28に示すように、前記仕切り壁部65が前記逃がし部66に挿入されることによって、前記3個の突部19,19,19を、夫々の分割槽32a,32b,32cの樹脂液6a,6b,6cに沈めることができる。その後、該昇降付着具9を上昇させることにより、各突部の凹部7に、別異に着色された樹脂液を盛り上がり状態に収容でき、図29に示すように、各凹部7の上端28を、例えば箸としての被装飾物3の装飾面5に当接させることができる。その後、該昇降付着具9を下降させることにより、図30に示すように、該装飾面5に、別異色の樹脂液が突状に付着された状態が得られる。図30に、突状の付着樹脂液を符号62で示している。これにより、図31に示すように、該突状の付着樹脂液の硬化によって、別異色の突状装飾部10を装飾面5に形成できる。
【0050】
(14)前記昇降付着具9の上昇は、凹部7が樹脂液面33の上側に位置した状態で該凹部7に収容されている樹脂液を装飾面5に付着させ得るものであれば、前記のように、全体が樹脂液面33の上側に位置するように昇降付着具9を上昇させる必要はない。図32はその一例を示すものである。
【0051】
(15)又、前記凹部に収容されている樹脂液6を装飾面5に付着させる際、前記昇降付着具9の最上昇状態で、図33に示すように、該凹部7の上端28が装飾面5に近接した状態とはなるが該装飾面5に当接しない場合もある。
【0052】
(16)前記樹脂液は、紫外線硬化型の樹脂液を用いることもある。
【0053】
(17)本発明に係る突状装飾部の形成方法において、下向きの装飾面に樹脂液を突状に付着させて後、該樹脂液を、該装飾面を下向きにしたままの状態で硬化させることもある。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明に係る加飾装置を、昇降付着具が最下降状態において示す側面図である。
【図2】その加飾装置を、昇降付着具が最上昇状態で示す側面図である。
【図3】昇降付着具の最下降状態を示す側面図である。
【図4】加飾装置を説明する斜視図である。
【図5】3個の凹部に樹脂液が収容された状態を、保持部に保持された箸と共に示す断面図である。
【図6】昇降付着具の上昇によって、凹部の樹脂液の上端部が装飾面に付着した状態を示す断面図である。
【図7】凹部の上端が装飾面に当接した状態を示す断面図である。
【図8】昇降付着具が下降した後の、装飾面に形成された樹脂液の付着状態を示す断面図である。
【図9】装飾面に対する樹脂液の付着状態を示す断面図である。
【図10】装飾面に形成された突状装飾部を示す斜視図である。
【図11】昇降付着具の構成を説明する一部を分解した斜視図である。
【図12】下向きに且つ略水平状態に保持された装飾面に3個の凹部の上端が当接した状態を示す断面図である。
【図13】装飾面に樹脂液が付着された箸を反転して設置面に並べた状態を示す断面図である。
【図14】装飾面の屈曲面に形成された突状装飾部を示す断面図である。
【図15】3本のネジ軸の上端高さを微調整して、各ネジ軸の上端を装飾面の屈曲面に当接させた状態を示す断面図である。
【図16】その後に昇降付着具を下降させた状態を示す断面図である。
【図17】2本のネジ軸が支持片に突設された昇降付着具を示す部分斜視図である。
【図18】2本のネジ軸が支持片に突設された昇降付着具を示す部分斜視図である。
【図19】2本のネジ軸が支持片に突設された昇降付着具を示す部分斜視図である。
【図20】1本のネジ軸が支持片に突設された昇降付着具を示す部分斜視図である。
【図21】2個の突状装飾部が形成された箸を示す部分斜視図である。
【図22】ネジ軸の、支持片に対する螺合状態を、凹部の上端が装飾面に当接した状態で示す断面図である。
【図23】ネジ軸からなる突部の配置状態を変更可能に構成された昇降付着具を示す部分斜視図である。
【図24】配置状態が所要に設定された凹部の上端が装飾面に当接した状態を示す断面図である。
【図25】突状装飾部のその他の態様を示す平面図である。
【図26】非水平の屈曲部の全体に凹部の上端が当接した状態を、該屈曲部に形成された突状装飾部と共に示す断面図である。
【図27】3個の凹部に別異に着色された樹脂液を収容可能となされた昇降付着具を示す斜視図である。
【図28】各凹部が別異の分割槽に沈んだ状態を示す断面図である。
【図29】3個の凹部の上端が装飾面に当接した状態を示す断面図である。
【図30】その昇降付着具が下降した後の、装飾面に形成された別異色の樹脂液の付着状態を示す断面図である。
【図31】装飾面に形成された別異色の突状装飾部示す斜視図である。
【図32】昇降付着具の最上昇状態を、凹部の上端が装飾面に当接した状態で示す断面図である。
【図33】昇降付着具の最上昇状態で、凹部の上端が装飾面に接触しない場合を示す断面図である。
【図34】従来の突状装飾部の形成方法を説明する説明図である。
【符号の説明】
【0055】
1 加飾装置
2 保持部
3 被装飾物
5 装飾面
6 樹脂液
7 凹部
9 昇降付着具
10 突状装飾部
15 支持片
19 突部
20 ネジ軸
26 上の固定ナット
27 下の固定ナット
28 凹部の上端
32 樹脂液槽
33 樹脂液面
36 保持片
39 水平面
40 垂直面
47 規制片
53 収容樹脂液
56 付着樹脂液
62 突状の樹脂液
63 ネジ孔
65 仕切り壁部
66 逃がし部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被装飾物の装飾面に樹脂液を突状に付着させる加飾装置であって、樹脂液を収容させる凹部を具え且つ上下動し得る昇降付着具と、前記装飾面を下向きに保持する保持部とを具え、該昇降付着具が上昇することにより前記凹部の上端が前記装飾面に当接乃至近接状態となり得、該昇降付着具がその後に下降することにより、該凹部に収容されていた樹脂液の全部又は一部を前記装飾面に突状に付着させることを特徴とする加飾装置。
【請求項2】
被装飾物の装飾面に樹脂液を突状に付着させる加飾装置であって、樹脂液を収容させる凹部を具え且つ上下動し得る昇降付着具と、前記装飾面を下向きに且つ略水平状態に保持する保持部とを具え、該昇降付着具が上昇することにより前記凹部の上端が前記装飾面に当接乃至近接状態となり得、該昇降付着具がその後に下降することにより、該凹部に収容されていた樹脂液の全部又は一部を前記装飾面に突状に付着させることを特徴とする加飾装置。
【請求項3】
被装飾物の装飾面に樹脂液を突状に付着させる加飾装置であって、樹脂液を収容させる凹部を具え且つ上下動し得る昇降付着具と、前記装飾面を下向きに保持する保持部とを具え、該昇降付着具が下降状態において、前記凹部が樹脂液槽の樹脂液に沈んだ状態となり、該昇降付着具が上昇して前記凹部が樹脂液の液面の上側に位置することにより該凹部に前記樹脂液が収容状態となり、該凹部の上端を前記装飾面に当接乃至近接状態とすることにより、該凹部に収容されている樹脂液を前記装飾面に密着させることができ、該昇降付着具がその後に下降することにより、該凹部に収容されていた樹脂液の全部又は一部を前記装飾面に突状に付着させることを特徴とする加飾装置。
【請求項4】
前記昇降付着具は支持片を具え、該支持片に、ネジ軸が立設状態に固定されると共に、該各ネジ軸の上端部の上面に前記凹部が設けられており、該凹部の上端高さを微調整するために該ネジ軸の前記支持片に対する螺合状態を可変としたことを特徴とする請求項1、2又は3記載の加飾装置。
【請求項5】
前記昇降付着具は支持片を具え、該支持片に、複数本のネジ軸が所要間隔を置いて立設状態に固定されると共に、該各ネジ軸の上端部の上面に前記凹部が設けられており、該凹部の上端高さを微調整するために各ネジ軸の前記支持片に対する螺合状態を可変としたことを特徴とする請求項1、2又は3記載の加飾装置。
【請求項6】
前記昇降付着具は支持片を具え、該支持片に、複数本のネジ軸が所要間隔を置いて立設状態に固定されると共に、該各ネジ軸の上端部の上面に前記凹部が設けられており、該各ネジ軸が前記支持片に設けた挿通孔に挿通せしめられると共に、該ネジ軸に、前記支持片を挟んで上下のナットが螺合され、該上下のナットを締め付けることによって該ネジ軸が前記支持片に立設状態に固定されており、該ネジ軸に対する該上下のナットの螺合位置を変更することによって、前記凹部の上端高さを微調整可能としたことを特徴とする請求項1、2又は3記載の加飾装置。
【請求項7】
前記昇降付着具は支持片を具え、該支持片に、複数本のネジ軸が所要間隔を置いて立設状態に固定されると共に、該各ネジ軸の上端部の上面に前記凹部を設けられており、該各ネジ軸の下端部分が、前記支持片に設けた、軸線が上下方向のネジ孔に螺合されることによって該ネジ軸が前記支持片に立設状態に固定されており、該ネジ軸の前記支持片に対する螺合状態を変更することによって、前記凹部の上端高さを微調整可能としたことを特徴とする請求項1、2又は3記載の加飾装置。
【請求項8】
前記昇降付着具が、所要間隔を隔てて配設された複数の凹部を有する場合、該凹部間の間隔を可変としたことを特徴とする請求項1、2又は3記載の加飾装置。
【請求項9】
前記隣り合うネジ軸間の間隔を可変としたことを特徴とする請求項5又は6記載の加飾装置。
【請求項10】
前記装飾面が屈曲部を有する場合、該屈曲部に前記凹部の上端の全体が当接乃至近接状態となり得るように、該凹部の上端が前記屈曲部の形態に合わせて屈曲状態に形成されていることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の加飾装置。
【請求項11】
前記昇降付着具は、樹脂液を収容させる複数の凹部を支持片に具え、又前記樹脂液槽は、仕切り壁部によって複数の分割槽に分割されており、前記昇降付着具の下降の際に、前記支持片に設けられた逃がし部に前記仕切り壁部が入り込むことにより、別異の分割槽の樹脂液の夫々に、少なくとも一つの凹部が沈み、前記昇降付着具の上昇によって各凹部に該分割槽の樹脂液が収容されるようにしたことを特徴とする請求項3記載の加飾装置。
【請求項12】
前記凹部は、前記支持片に立設状態に固定されたネジ軸の上端部の上面に設けられており、該凹部の上端高さを微調整するために該ネジ軸の前記支持片に対する螺合状態を可変としたことを特徴とする請求項11記載の加飾装置。
【請求項13】
被装飾物の装飾面に樹脂液を突状に付着させて該装飾面に突状装飾部を形成する突状装飾部の形成方法であって、該被装飾物の装飾面を下向きにした状態で、該装飾面の下側に位置する凹部に樹脂液を盛り上がった状態に収容させて後、該凹部を上昇させ、該凹部に収容されている樹脂液を前記装飾面に付着させ、その後、該凹部を下降させることによって該装飾面に、前記凹部に収容されていた樹脂液の全部又は一部を突状に付着させ、その後、該突状の付着樹脂液を硬化させて前記突状装飾部を形成することを特徴とする突状装飾部の形成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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