効率的な高周波数胸壁振動システム
【課題】胸部理学療法における手を使う打診技法は、肺の中にたまる過剰な粘液を取り除くために、使用されてきた。この療法を行う介護者への依存を回避するため、高周波数胸壁振動(HFCWO)システムを提供する。
【解決手段】HFCWOシステムはブロワ36と連通したブロワ入口158と膨張式衣服42と連通した空気口160を有する空気パルス発生機100を備える。空気パルス発生機100は筐体102と筐体102に結合した空気パルスアセンブリを備える。空気パルスアセンブリは、少なくとも1つのダイアフラム144,146と、少なくとも1つのダイアフラム144,146を動かすように動作可能な少なくとも1つの駆動部164,166と、少なくとも1つのダイアフラム144,146を付筐体102の一部104,106から遠ざかるように付勢すべく配置されている少なくとも1つのばね168を有する。
【解決手段】HFCWOシステムはブロワ36と連通したブロワ入口158と膨張式衣服42と連通した空気口160を有する空気パルス発生機100を備える。空気パルス発生機100は筐体102と筐体102に結合した空気パルスアセンブリを備える。空気パルスアセンブリは、少なくとも1つのダイアフラム144,146と、少なくとも1つのダイアフラム144,146を動かすように動作可能な少なくとも1つの駆動部164,166と、少なくとも1つのダイアフラム144,146を付筐体102の一部104,106から遠ざかるように付勢すべく配置されている少なくとも1つのばね168を有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、全般的には高周波数胸壁振動(HFCWO)システムに関し、特に、膨張式衣服との使用を目的としたHFCWOシステムに関する。
【0002】
《関連する出願への相互参照》
本出願は、2006年12月13日付で出願した米国仮特許出願第60/869,766号の利益を主張する特許出願であり、参照によって本願明細書に援用したのもとする。
【背景技術】
【0003】
胸部理学療法における手を使う打診技法は、肺の中にたまる過剰な粘液を取り除くために、嚢胞性線維症、肺気腫、喘息及び慢性気管支炎等の種々の病気に使用されてきた。この療法を行う介護者への依存を回避するために、HFCWO療法を患者に適用すべく胸壁振動システムが開発されてきた。特許文献1(「104特許」)に例示的なHFCWOシステムが開示されており、参照によって本願に援用する。特許文献1に開示されているシステムにおいて、空気パルス発生機は、患者の胴回りに配置されている膨張式衣服に送られる高周波数空気パルスを生成する。本明細書及び請求項における「空気」という用語は、一般的な空気、医療用空気、窒素、酸素、及び、その他病院あるいは医療施設における呼吸に適したガスのほかに呼吸に適さないあらゆるガスを幅広く含むように使用されている。
【特許文献1】米国特許第7,115,104号明細書
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、単一又はあらゆる組み合わせにより特許性のある対象物を構成することもできる、下記の特徴を1つ以上あるいはこれらの組み合わせを有する装置又はシステムから成る。
【0005】
HFCWOシステムは、空気パルス発生機及びブロワを備える場合がある。空気パルス発生機は、筐体及び筐体に連結された空気パルスアセンブリを備えることがある。空気パルスアセンブリは、少なくとも1つのダイアフラムと、少なくとも1つのダイアフラムを動かすように動作可能な少なくとも1つの駆動部と、少なくとも1つのダイアフラムと筐体の一部との間に介在した少なくとも1つのばねを含むことがある。筐体は、ブロワと連通したブロワ入口と膨張式衣服と連通した空気口を有する場合がある。
【0006】
筐体は少なくとも1つの壁を有する場合がある。少なくとも1つのばねは、少なくとも1つのダイアフラムと少なくとも1つの壁との間で圧縮された状態で配置されている場合がある。少なくとも1つの駆動部は、少なくとも1つのダイアフラムの一方と少なくとも1つの壁の一方に結合した通電コイルと、少なくとも1つのダイアフラムの他方と少なくとも1つの壁の他方に結合した永久磁石を備えることがある。通電コイルは、通電コイルへ流すこともできる振動電流を通す一対の導線を含むことがある。磁石は内部空間を画定している環状胴部を有することがあり、通電コイルが環状胴部の内部空間内に配置されていることがある。少なくとも1つのばねは、大口径ボアを有するコイルばねを備えることがあり、環状胴部が大口径ボア内に配置されていることがある。
【0007】
一部の実施形態において、少なくとも1つの駆動部は、少なくとも1つのダイアフラムの一方と少なくとも1つの壁の一方に連結した振動通電コイルと、少なくとも1つのダイアフラムの他方と少なくとも1つの壁の他方に連結した直流通電コイルを備えることがある。一部の実施形態において、振動通電コイルは、振動通電コイルへ流すこともできる振動電流を通す一対の導線を有することがある。直流通電コイルは、直流通電コイルへ流すこともできる直流電流を通す一対の導線を有することがある。直流通電コイルは、内部空間を画定している第1の環状胴部を有することがあり、第1の環状胴部の内部空間内に振動通電コイルが配置されていることがある。振動通電コイルは、内部空間を画定する第2の環状胴部を有することがあり、第2の環状胴部の内部空間内に少なくとも1つのばねが配置されていることがある。
【0008】
一部の実施形態において、少なくとも1つの壁は、第1及び第2の壁を備えることがある。少なくとも1つのダイアフラムは、第1及び第2のダイアフラムを備えることがある。少なくとも1つの駆動部は、第1及び第2の駆動部を備えることがある。少なくとも1つのばねは、第1及び第2のばねを備えることがある。第1のダイアフラムが第1の壁に接近して配置されていることがある。第1の駆動部が第1のダイアフラムを動かすように動作可能となっていることがある。第1のばねが第1のダイアフラムを第1の壁から離すべく付勢するように配置されていることがある。第2のダイアフラムが第2の壁に接近して配置されていることがある。第2の駆動部が第2のダイアフラムを動かすように動作可能となっていることがある。第2のばねが第2のダイアフラムを第2の壁から離すべく付勢するように配置されていることがある。
【0009】
第1の駆動部が、第1のダイアフラムに結合した第1の振動通電コイルと第1の壁に結合した直流通電コイルを備えることがある。第2の駆動部が、第2のダイアフラムに結合した第2の振動通電コイルと第2の壁に結合した直流通電コイルを備えることがある。筐体は、第1及び第2のダイアフラム間に配置された空気室と連通した空気口を含むことがある。筐体は、空気口から離れて位置した、空気室と連結したブロワ入口を含むことがある。
【0010】
一部の実施形態において、HFCWOシステムは、患者の胴回りに配置されるようになっている膨張式衣服と、圧力を受けた空気を供給するようになっているブロワを含むことがある。空気口は膨張式衣服に連結することがあり、ブロワ入口はブロワに連結可能なことがある。逆止弁をブロワ入口に結合することがある。直流通電コイルを冷やすべく、ブロワから送られて来る空気の一部を分流させることがある。空気パルス発生機は、第1及び第2の振動通電コイルの筐体との偶発的な接触から保護すべく、筐体に結合された第1及び第2のバンパーを含むことがある。
【0011】
第1及び第2のダイアフラムは、ピストンと、ピストンに結合しさらに筐体に結合した弾性シールをそれぞれ含むことがある。弾性シールは、ピストンの外周と筐体の内周との間に延在することがある。弾性シールは、環状であってもよい。弾性シールは、ピストンの外面よりも先に延びることがある。
【0012】
一部の実施形態において、駆動部は、少なくとも1つのダイアフラムを動かすように動作可能となっている少なくとも1つのカムと、少なくとも1つのカムを回転すべく少なくとも1つのカムに結合したモータを備えることがある。少なくとも1つのダイアフラムは、第1対の対向するダイアフラムと、第2対の対向するダイアフラムを備えることがある。少なくとも1つのカムは、軸と共に回転するために、軸に取り付けられた第1及び第2のほぼ楕円形カムを備えることがある。第1のカムは第1対の対向したダイアフラムを第1の軸に沿って互いに向けて、また、互いから遠ざかる方向に動かすべく動作可能となっていることがある。第2のカムは第2対の対向したダイアフラムを第1の軸に対してほぼ垂直のことがある第2の軸に沿って互いに向けて、また、互いから遠ざかる方向に動かすべく動作可能となっていることがある。第1及び第2のカムは、第1対のダイアフラムが互いに向けて動くと第2対のダイアフラムが互いに向けて動くように、また、第1対のダイアフラムが互いから離れて動くと第2対のダイアフラムが互いから離れて動くように、軸に取り付けられていることがある。
【0013】
一部の実施形態において、空気パルス発生機は、ブロワと、ブロワと膨張式衣服に結合して膨張式衣服に脈動圧力を与えるように動作可能な弁を備えることがある。一部の実施形態において、弁は回転弁のことがある。別の実施形態では、弁はフラッパ弁のことがある。ブロワは入口と出口を含むことがある。回転弁は、筐体と、筐体に回転可能に結合したロータを含むことがある。筐体は、ブロワ出口と連通した第1の口と、膨張式衣服と連通した第2の口と、ブロワ入口と連通した第3の口と、大気と連通した第4の口とを含むことがある。ロータは第1及び第2の通路を含むことがあり、これら第1及び第2の通路は、ロータが筐体に対してある位置にあるときにブロワ出口を膨張式衣服に結合すべく2つのうちの一方の通路が第1の口を第2の口に結合し、ブロワ入口を大気に結合すべく2つのうちの他方の通路が第3の口を第4の口に結合することがあり、また、ロータが筐体に対して別の位置にあるときにブロワ出口を大気に結合すべく2つのうちの一方の通路が第1の口を第4の口に結合し、膨張式衣服をブロワ入口に結合すべく2つのうちの他方の通路が第2の口を第3の口に結合することがある。一部の実施形態において、弁は電磁弁のことがある。側管が、正の基準圧力又はオフセット圧力を設定すべくブロワ出口を膨張式衣服に結合することがある。制御弁が側管に結合されていることがある。
【0014】
一部の実施形態において、空気パルス発生機は、ピストン棒と共に動くべくピストン棒に結合した複数のピストンと、関連ピストンを受容するための複数の空気室を有する円筒部を備えることがある。各空気室は、ブロワに結合可能な入口と膨張式衣服に結合可能な出口を有することがある。空気パルス発生機は、ピストン棒に結合して、膨張式衣服へ空気を送り込むことと、膨張式衣服から空気を吸い出すことを交互に行うように動作可能な駆動部をさらに備えることがある。一部の実施形態において、空気パルス発生機は、対応する入口に結合した複数の逆止弁をさらに備えることがある。
【0015】
上記及び添付の特許請求の範囲に列記した他の特徴等は、単独又は他のあらゆる特徴と組み合わせて特許性のある対象物を成すこともでき、現時点において発明を実施するための最良の形態の例として認識されている下記の具体的な実施形態の詳細な説明を考慮することによって当業者に明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図1に例示的なHFCWOシステム30の概略図を示す。HFCWOシステムは、管路38を介してブロワ36に連結可能な少なくとも1つのブロワ入口34及び、管路44を介して膨張式衣服42に連結可能な少なくとも1つの空気口40を有する空気パルス発生器32を備える。膨張式衣服42は、患者にHFCWO療法を適用すべく患者の胴体を覆うように構成されている。空気パルス発生機32及びブロワ36は、図1にて鎖線で示す筐体46の中に配置することもできる。図2から図5には、空気パルス発生機32の第1の実施形態100を示す。図2から図5に示すように、空気パルス発生機100は、対向して配置された第1及び第2のドーム型側壁104,106と、第1及び第2の側壁104,106の間で延びた環状リム108とを備えるほぼ管状の筐体又は外殻102を含む。ドーム型側壁104,106は、ネジ等の適切な留め具で環状リム108に取り外し可能に固定されている。図示の実施形態において、各側壁104,106はほぼ円形で平坦な第1の部分110と、比較的小さな直径から比較的大きな直径へと、円錐台形部112が取り付く平坦部110から円錐台形部112が取り付く環状リム108の方向に、ラッパ状に外側へ広がるほぼ円錐台形の第2の部分112を含む。図2に示すように、円錐台形部112は、筐体102の重量を減らすだけでなく一対のダイアフラム144,146及び筐体46に対してダイアフラム144,146を振動させる駆動部(下記にて詳述する)を冷やすべく空気を通して循環させる比較的大きな開口114を複数有する。各平坦部110の外向き面はその周囲に補強ビード116を有する。
【0017】
図5に概略を示すように、環状リム108は第1及び第2のダイアフラム開口134,136を画定する。第1のダイアフラム144は第1のダイアフラム開口134の開口面にわたって配置されている。第2のダイアフラム146は第2のダイアフラム開口136の開口面にわたって配置されている。ダイアフラム144,146は、比較的硬いほぼ円形のダイアフラム板又はピストン150と、ピストン150の外周と環状リム108の内周との間に介在している比較的軟らかい環状ダイアフラム封止具152とを含む。2つの対向するダイアフラム144,146と筐体102の環状リム108とで空気室154を画定する。各ダイアフラム封止具152は、ダイアフラム板150と環状リム108の内周との間にほぼ液密なシールを形成する。
【0018】
図2に示す実施形態において、ほぼ円形の中心ハブ120が、各ダイアフラム板150から後方へ、また、環状リム122が各ダイアフラム板150の外周端から後方へ延出する。後方へ突出した複数のリブ(rib)124が中心ハブ120から環状リム122へ向けてほぼ等角度の間隔をあけて放射状に外側へ延出する。例えば、各ダイアフラム封止具152は概ねu字形の断面を有する。ダイアフラム封止具152は、ダイアフラム板150を筐体102に対して支持するだけでなく、図2の双方向矢印156で示すように、空気室154内の空気を脈動させるべくダイアフラム板150が空気室154に対して側方に動かされるように十分に軟らかくもある。さらに、ダイアフラム封止具152は、各ダイアフラム板150が移動した後にそれぞれがつりあい位置に戻るように強いる。ダイアフラム板150は、時に、ピストン板又は単にピストンとよばれている。ダイアフラム封止具152は、時に、サスペンション、囲い又はスパイダ(spider)と呼ばれている。
【0019】
筐体102の環状リム108は、空気室154と連通したブロワ入口158と、空気室154と連通した空気口160を有する。図示の実施形態において、ブロワ入口158及び空気口160は、リム108をはさんだ反対側で180度離間して配置されているが、これに限らない。図5に概略を示すように、ブロワ入口158は管路38を介してブロワ36に連結可能であり、空気口160は管路44を介して膨張式衣服42に連結可能である。浮動ボール逆止弁162はブロワ入口158に結合しているが、異なる種類の逆止弁でも事足り、実施形態によっては逆止弁が全く無い。逆止弁162は、ブロワ36からの圧縮空気が空気室154へ流れることを可能にし、これにより空気室154と膨張式衣服42内で基準圧力を設定する。しかし、逆止弁162は、空気室154から流れて来る圧縮空気がブロワ36へ戻るように逆流しようとすると、例えば、ダイアフラム144,146が互いに向かって動くことにより空気室154内の圧力が増加すると、自動的に閉鎖する。図示の実施形態において、空気口160は、一対の離間した出口161へ二又に分岐している(図5に示す)。これら離間した出口161は、それぞれホース(図示せず)を介して膨張式衣服42の空気口に連結している。図示の実施形態において、筐体102及びダイアフラム板150はABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)プラスチックで作られているが、十分な強度と耐久性を有する他のプラスチック材料及び/又は金属材料等どのような材料を使用してもよい。
【0020】
図5に概略を示すように、空気パルス発生機100は、第1及び第2のダイアフラム144,146に結合した第1及び第2の駆動部164,166を含む。駆動部164,166は、ダイアフラム144,146を筐体102に対して反対方向に振動させるべく動作可能となっている。これにより空気室154内の圧縮空気を繰り返し脈動させ、空気圧を基準圧力辺りで増減させる。空気パルス発生機100は、ダイアフラム板150を関連壁104,106から離すように付勢するコイルばね168を含む。コイルばね168は、ダイアフラム板150と関連壁104,106との間で圧縮された状態にある。壁104,106のリブ116は、ばね168の対応する一端がその中に受容される環状のくぼみをそれぞれ備える。また、ダイアフラム144,146のリブ124は、対応するばね168の他端の一部をその中に受容する溝をそれぞれ有する。リブ116で形成されたくぼみ及びリブ124に形成された溝へのばね168端部の受容は、ばね168を所定位置に維持するために役立つ。
【0021】
図5に概略を示すように、各駆動部164,166は、関連ダイアフラム板150に結合した振動通電コイル170と、関連側壁104,106に結合した永久磁石172を含む。各通電コイル170は、これらを流れる振動電流を発生する発振器176に結合した一対の導線174を有する。各コイル170は、関連ダイアフラム板150から外向きに延出する。各永久磁石172は、関連側壁104,106から内向きに延出する。各磁石172は内部領域を画定している環状胴部を有し、コイル170は環状胴部によって画定されている内部領域内に配置されている。各コイルばね168は、大口径ボアを有し、磁石172の環状胴部はこの大口径ボアの中に配置されている。
【0022】
通電コイル170は、場合により音声コイルと呼ばれている。通電コイル170は、KAPTON(Kapton)(登録商標)等の非磁性材料でできたスプール(spool)に巻き付けられた細い絶縁線のコイルを備える。駆動部164,166は、リニアモータ、音声コイルアクチュエータ及びスピーカドライバとも呼ばれている。1つの実施形態において、駆動部164,166は、BEI Kimco Magnetics社のモデル番号LA24-20-000Aの音声コイルアクチュエータである。これらのモータは、約11.34kg(約25ポンド)ピーク力と、約4.58kg(約10.1ポンド)の連続失速力を発生する。各モータの重量は、約0.733kg(約1.615ポンド)である(つまり、2台で1組のモータは約1.465kg(約3.23ポンド))。モータはブロワの空気を用いて効果的に冷やすこともできる。
【0023】
各駆動部164,166は、磁石172の環状胴部から内向きに延出する環状柱部180と、関連側壁104,106から内向きに延出する円筒形の柱部分182を含む。環状柱部180の内向き面及び円筒形柱部182の外向き面は、比較的狭い円筒状の空隙184を画定する。概ね一様な磁界が円筒状の空隙184内に集中する。通電コイル170は、環状柱部180がコイル170の外側に位置し、円筒形柱部182がコイル170の内側に位置するように、空隙184とほぼ同軸に、空隙184内に配置されている。コイル170へ振動電流を流すことにより、コイル170は空隙184内で往復動する。
【0024】
一部の実施形態では、コイル170はその往復動の全体を通して空隙184内にある。一部の実施形態において、空隙184内のコイル170の巻き数は、コイル170が往復動している間ほぼ一定に保たれる。筐体102の側壁104,106の大開口114は、空気パルス発生機100の重量を減らすだけでなく、ダイアフラム144,146とこれらに取付けられたコイル170を冷やすべく空気を通すことができる。電気信号をダイアフラム144,146の往復動に変換するために、当然、他の技術を使用することもできる。これらの技術には、例えば、圧電及び静電変換器を含む。
【0025】
図6から図8には、空気パルス発生機32の第2の実施形態200を示す。図6から図8の空気パルス発生機200は、空気パルス発生機200が、関連駆動部164,166によって駆動される2つのほぼ円形ダイアフラム144,146の代わりに単一駆動部266で駆動されるほぼ長方形ダイアフラム246を1つ使用することを除いて、図1から図5の空気パルス発生機100と概ね同じである。図6から図8に示すように、空気パルス発生機200は、片側に概ね長方形の平坦な側壁204と反対側に概ね長方形のドーム型側壁206を備えているほぼ箱型の筐体又は外殻202を含む。ドーム型側壁206は、一端にほぼ円形の中心ハブ208と、他端にほぼ長方形の環状リム210と、複数の後方へ突出して、ほぼ円形の中心ハブ208からほぼ長方形の環状リム210へ向けてほぼ等角度の間隔をあけて放射状に外側へ延出する複数のリブ212とを含む。図6に示すように、複数のリブ212は、比較的大きな開口214を複数画定する。ドーム型側壁206の大開口214は、筐体202の重量を減らすだけでなく、ダイアフラム246とこれに関連した駆動部266を冷やすべく空気を通して循環させる。ほぼ長方形の平坦な側壁204は、その外周に沿ったほぼ長方形の環状リム216を含む。側壁204の環状リム216及び側壁206の環状リム210は、ねじ等の適切な留め具(図示せず)で継ぎ目218に沿って取外し可能に結合されている。ばね268は、ダイアフラム246とハブ208との間に介在し、これらの間で圧縮された状態に保たれている。ばね268の両端は、それぞれダイアフラム246とハブ208に形成された溝の中に受容されている。
【0026】
図6に示すように、ドーム型側壁206のほぼ長方形の環状リム210は、ダイアフラム開口236を画定する。ほぼ長方形のダイアフラム246はダイアフラム開口236の開口面にわたって配置されている。ダイアフラム246は、比較的硬いほぼ長方形のダイアフラム板又はピストン250と、ダイアフラム板250の外周とほぼ長方形の環状リム210の内周との間に介在した比較的軟らかいダイアフラム封止具252とを含む。ダイアフラム246とほぼ平坦な側壁204は空気室254を画定する。ダイアフラム封止具252は、ほぼ長方形のダイアフラム板250の外周とほぼ長方形の環状リム210の内周との間にほぼ流体密封のシールを形成する。
【0027】
図6に示す実施形態において、ほぼ円形の中心ハブ220が各ダイアフラム板250から後方へ延出し、ほぼ長方形の環状リム222が各ダイアフラム板250の周辺端から後方へ延出する。後方へ突出した複数のリブ224が中心ハブ220からほぼ長方形の環状リム222へ向けてほぼ等角度の間隔をあけて放射状に外側へ延出する。ダイアフラム封止具252は、筐体202のほぼ長方形の環状リム210の内向き面に固定された第1の直線部228、ダイアフラム板250のほぼ長方形の外周リム222の外向き面に固定された第2の直線部230と、ダイアフラム封止具252の第1及び第2の直線部228,230とを繋ぐ中間湾曲部232を有する。ダイアフラム封止具252は、例えばゴム等、どのような適切な弾性材料からできていてもよい。ダイアフラム封止具252は、ダイアフラム板250を筐体202に対して支持するだけでなく、図6にて双方向矢印256で示すように、空気を高気圧と低気圧の間を行き来させて空気室254内へパルス注入すべく、ダイアフラム板250を壁204に向けて、また、壁204から遠ざけるように側方へ動作可能にする。さらに、ダイアフラム封止具252は、ダイアフラム板250を動作の後につりあい位置に戻るように強いる。
【0028】
筐体202の環状リム216は、空気室254と連通したブロワ入口258を有する。筐体202の平坦な側面壁204は、空気室254と連通した空気口260を有する。ブロワ入口258は、管路38を介してブロワ36に連結可能となっており、空気口260は管路44を介して膨張式衣服42に連結可能となっている。一部の実施形態では、逆止弁(図示せず)がブロワ入口258に連結されており、他の実施形態では省略されている。逆止弁は、空気室254内で基準圧力を設定すべく、ブロワ36から圧縮空気を空気室254へ流す。しかしながら、空気室254から流れて来る圧縮空気がブロワ36へ戻るように逆流しようとすると、例えば、ダイアフラム246が側壁204に向けて動作することによって空気室254内の圧力が増加すると、逆止弁は自動的に閉鎖する。図示の実施形態において、筐体202及びダイアフラム板250はいずれもABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)プラスチックでできているが、十分な強度及び耐久性を有する他のプラスチック材料及び/又は金属材料等どのような材料を使用してもよい。
【0029】
空気パルス発生機200は、ダイアフラム246に結合した駆動部266を含む。駆動部266は、双方向矢印256で示すように、ダイアフラム246を壁204に対して往復動させるように動作可能となっている。このため、空気圧を基準圧力辺りで繰り返し増減させることにより、空気室254内の圧縮空気を脈動させる。空気パルス発生機200は、ダイアフラム板250を付勢して側壁206から離間させるように、ダイアフラム板250と、ドーム型側壁206の中心ハブ208との間にはさまれたコイルばね268を含む。
【0030】
図6から図8に示す実施形態において、駆動部266はBEI Kimco Magnetics社のモデル番号LA25-42-000Aの音声コイルアクチュエータである。このモータは、約27.2kg(約60ポンド)のピーク力と、約8.8kg(約19.4ポンド)の連続失速力を発生する。図示の実施形態において、ブロワ36から流れて来る空気の一部はモータを冷やすために分流している。駆動部266は、ダイアフラム板250に結合した振動通電コイル(図示せず)と、駆動部266の筐体270に結合した永久磁石(図示せず)とを含む。駆動部266の筐体270は、ドーム型側壁206の中心ハブ208に支持されている。通電コイルは、一対の導線を有し、これを通して振動電流をコイルへ流している。コイルは、ダイアフラム板250から外向きに延出する。磁石は、筐体270から内向きに延出する。磁石は、内部空間を画定している環状胴部を有し、コイルがこの環状胴部によって画定された内部空間内に配置されている。コイルばね268は、大口径ボアを有し、筐体270がこの大口径ボアの中に配置されている。
【0031】
図9から図12には、空気パルス発生機32の第3の実施形態300を示す。図9から図12の空気パルス発生機300は、空気パルス発生機300の駆動部364、366が永久磁石を使用しないことを除いて、図1から図5の空気パルス発生機100と概ね同じである。その代わりとして、駆動部364、366は、関連音声コイル370と相互作用する駆動コイル372を使用して対応するダイアフラム344、346の往復動を起こす。図9から図12に示すように、空気パルス発生機300は、対向して配置されている第1及び第2の側壁304,306と、第1及び第2の側壁304,306間に延在している環状リム308とを備える概ね管状の筐体又は外殻302を含む。図示の実施形態において、各側壁304,306はほぼ円形で若干外向きに凸状になっている。環状リム308は、対向して配置された比較的小さな直径を有する第1及び第2の円筒部312,314と、比較的大きな直径を有する中間円筒部316を備えている。第1及び第2の側壁304,306の外径と、第1及び第2の円筒部314,316の外径はほぼ等しい。第1及び第2の側壁304,306と第1及び第2の円筒部314,316は、ネジ等の適切な留め具で対応する継ぎ目310に沿って取り外し可能に固定されている。図9に示すように、第1及び第2の側壁304,306は、筐体302の重量を減らすだけでなく、ダイアフラム344,346及び駆動部364,366を冷やすべく外気を通して循環させる複数の開口318を有する。
【0032】
図12に概略を示すように、中間円筒部316は、それぞれ第1及び第2のダイアフラム開口334,336を画定する。第1のダイアフラム344が、第1のダイアフラム開口334の開口面にわたって配置されている。第2のダイアフラム346が、第2のダイアフラム開口336の開口面にわたって配置されている。各ダイアフラム344,346は、比較的硬いほぼ円形のダイアフラム板又はピストン350と、ダイアフラム板350の外周と中間円筒部316の内周との間に介在した比較的軟らかい環状ダイアフラム封止具352とを含む。これら、対向する2つのダイアフラム344,346及び中間円筒部316は、空気室354を画定する。各ダイアフラム封止具352は、ダイアフラム板350の外周と中間円筒部316の内周との間にほぼ液密なシールを形成する。
【0033】
図9に示す実施形態において、各ダイアフラム板350から後方へ向けてほぼ円形の中心ハブ320が、また各ダイアフラム板350の外周端から後方へ向けて環状リム322が延出する。後方へ突出した複数のリブ324が中心ハブ320から環状リム322へ向けてほぼ等角度の間隔をあけて放射状に外向きに延出する。例示するように、各ダイアフラム封止具352は、溝付き又は波形である。ダイアフラム封止具352は、ダイアフラム板350を筐体302に対して支持するだけでなく、双方向矢印356で示すように、空気室254内の空気を脈動させるべく、ダイアフラム板350が互いに向けて、また、互いから遠ざかる方向に動かされることを可能にする。さらに、ダイアフラム封止具352は、ダイアフラム板350を動作の後につりあい位置に戻るように強いる。
【0034】
図12に示すように、筐体302の中間円筒部316は、空気室354と連通したブロワ入口358と、空気室354と連通した空気口360とを有する。図示の実施形態において、ブロワ入口358と空気口360とは、中間円筒部316を挟んで反対側に配置されている。ブロワ入口358は、管路38を介してブロワ36に連結可能となっており、空気口360は管路44を介して膨張式衣服42に連結可能となっている。逆止弁362がブロワ入口358に結合している。逆止弁362は、空気室354及び膨張式衣服42内に基準圧力を設定すべく、圧縮空気をブロワ36から空気室354へ流すことを可能にする。しかしながら、空気室354から流れて来る圧縮空気がブロワ36へ戻るように逆流しようとすると、例えば、ダイアフラム344,346が互いに向けて動くことによって空気室354内の圧力が増加すると、逆止弁362は自動的に閉鎖する。一部の実施形態では、逆止弁362が省略されている。図示の実施形態において、筐体302は綱製の容器であり、ダイアフラム板350はABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)プラスチックでできているが、十分な強度及び耐久性を有する他のプラスチック材料及び/又は金属材料等どのような材料を使用してもよい。
【0035】
図12に概略を示すように、空気パルス発生機300は、第1及び第2のダイアフラム344,346に結合している第1及び第2の駆動部364,366を含む。駆動部364,366は、ダイアフラム344,366を互いに対して反対方向に動かすように動作可能となっている。このため、空気圧を基準圧力辺りで繰り返し増減させることにより、空気室354内の圧縮空気を脈動させる。空気パルス発生機300は、ダイアフラム板350を関連側壁304,306から離間させるように付勢するコイルばね368を含む。コイルばね368は、ダイアフラム板350と、関連側壁304,306との間で圧縮状態にある。
【0036】
図12の概略図に例示するように、各駆動部364,366は、関連ダイアフラム板350に結合した振動通電コイル370と、関連側壁304,306に結合された直流通電コイル372を備える。各通電コイル370は、これら関連コイル370に振動電流を流す発振器376に連結した一対の導線374を有する。各直流通電コイル372は、これらの関連コイル372に直流電流を流す直流電源380に連結した一対の導線378を有する。各振動通電コイル370は、関連ダイアフラム板350から外側へ延出する。各直流通電コイル372は、関連側壁304,306から内側へ延出する。図12に概略を示すように、一部の実施形態において空気パルス発生機300は、筐体302の壁304,306に対応して結合した第1及び第2のバンパー384,386を含む。バンパー384,386は、筐体302の壁304,306との偶発的な接触から振動通電コイル370を保護する。
【0037】
直流通電コイル372は、内部空間を画定している第1の環状胴部を有し、関連振動通電コイル370は第1の環状胴部の内部空間内に配置されている。振動通電コイル370は、内部空間を画定している第2の環状胴部を有し、関連コイルばね368は第2の環状胴部の内部空間内に配置されている。図12に概略を示すように、駆動コイル372を冷やすために、ブロワから流れて来る空気の一部382が駆動コイル372へ迂回している。筐体302の側壁304,306の開口314は、空気パルス発生機300の重量を減らすだけでなく、ダイアフラム344,346とこれらに取付けられたコイル370を冷やすべく外気を通す。ばね368は、その一部が関連コイル370の内部領域内にある。
【0038】
具体的に、駆動部364,366は、はBEI Kimco Magnetics社の音声コイルアクチュエータである。振動及び直流通電コイル370,372は、それぞれ音声コイル及び駆動コイルと称されている。具体的に、空気パルス発生機300のパラメータは以下の通りである:1)ピストン当たりの駆動力、約6.4kg(約14ポンド)、2)音声コイルの直径、約13.84cm(約5.45インチ)、3)有効音声コイル長さ、約2.54cm(約1インチ)、4)音声コイル配線重量、約0.0476kg(約0.1049ポンド)、5)駆動コイル直径、約13.94cm(約5.49インチ)、6)駆動コイル長さ、約3.81cm(約1.5インチ)、7)駆動コイル重量、約0.577kg(約1.272ポンド)及び、8)駆動コイル消費電力、約400ワット。
【0039】
上述の空気パルス発生機100,200,300の実施形態における、ばね168,268,368の使用は空気パルス発生機の効率化に役立つ。つまり、空気パルスで移動させる特定空気量がいくらであっても、例えば、約475.22cm3(29立方インチ)の空気のとき、ばね168,268,368を設けていれば、ばね168,268,368を設けていない場合に比べ、関連ダイアフラムを振動させるためにより小さな駆動部を使用できる。ばね168,268,368は、空気を圧縮した後に関連空気室から送り出す方向へ関連ダイアフラムを動かす際に各駆動部を助ける。より小さな駆動部を使用することにより、空気パルス発生機100,200,300の重量を軽量化できる。空気パルス発生機100,200,300の使用に好適なばねの1つは、自由長が約6.35cm(2.5インチ);ばね定数が約3.13kg/cm(約17.5ポンド/インチ);ばねの平均径(D)が6.60cm(約2.6インチ);ばねの線径(d)が約0.445cm(約0.175インチ);内径が約6.160cm(約2.425インチ);ピッチが約1.14cm(約0.45インチ);有効コイル数が4.389;剛性率が約7.93N/mm2(1.15x107psi);ばね指数が(C=D/d)が14.857;密着高さが約3.284cm(約1.293インチ);最大変位が約3.066cm(約1.207インチ);固有振動数が約74.86ヘルツ、となっている。
【0040】
図13から図19には空気パルス発生機32の第4の実施形態400を示す。図20及び図21には空気パルス発生機32の第5の実施形態500を示す。図22から図24には空気パルス発生機32の第6の実施形態600を示す。空気パルス発生機400,500,600は、図1から図12に示す第1、第2及び第3の実施形態と異なり、それぞれブロワとブロワに結合した弁を含む。従って、図13から図19に示す空気パルス発生機400は、ブロワ402とブロワ402に結合した回転弁404を含み、図20と図21に示す空気パルス発生機500は、ブロワ502とブロワ502に結合したフラッパ弁504を含み、図22から図24に示す空気パルス発生機600は、ブロワ602とブロワ602に結合したフラッパ弁604を含む。
【0041】
図18と図19に概略を示すように、回転弁404は管路424を介して膨張式衣服442に結合して、膨張式衣服442へ空気を送り込むこと(図18)と、膨張式衣服442から空気を吸い出すこと(図19)とを交互に行うために回転する。ブロワ402は入口406と出口408を有する。回転弁404は、内部領域を有する筐体410と、筐体410に対して回転するために内部領域に配置されたロータ412(図17)を含む。引き続き図18と図19を参照すると、筐体410は、第1の管路422を介してブロワ出口408に結合した第1の口414と、第2の管路424を介して膨張式衣服442に結合した第2の口416と、第3の管路426を介してブロワ入口406に結合した第3の口418と、第4の管路428を介して大気444に結合した第4の口420とを有する。
【0042】
図17から図19に示すように、ロータ412は第1及び第2の内部通路434,436を有する。ロータ412は、適切なモータ446(図13)で駆動されている駆動軸448(図17)に取り付けられている。図18に示すように、ロータ412が筐体410に対して第1の位置にあるとき、膨張式衣服442内に空気が送り込まれるよう、ブロワ出口408を膨張式衣服442に繋ぐべく第1の通路434は第1の口414を第2の口416に連結し、ブロワ入口406を大気444に繋ぐべく第2の通路436は第3の口418を第4の口420に連結する。図19において、ロータ412は図18での位置から約90度反時計回りに回転している。図19に示すように、ロータ412が筐体410に対して第2の位置にあるとき、膨張式衣服442から空気を吸い出せるよう、ブロワ出口408を大気444に繋ぐべく第1の通路434は第1の口414を第4の口420に連結し、膨張式衣服442をブロワ入口406に繋ぐべく第2の通路436は第2の口416を第3の口418に連結する。当然のことながら、弁404を介して衣服に負圧をかけたとしても、通常、衣服442内の圧力は大気圧より高く保たれる。
【0043】
ロータ412が図19に示す位置からさらに90度回転すると、第2の通路436は先に第1の通路434が占めていた位置(図18)へ移動し、第1の通路434は先に第2の通路436が占めていた位置(図18)へ移動する。この第3の位置にあるとき、第2の通路436は、膨張式衣服442内に空気を送り込むために、ブロワ出口408を膨張式衣服442に繋ぐべく第1の口414を第2の口416に連結し、第1の通路434は、ブロワ入口406を大気444に繋ぐべく第3の口418を第4の口420に連結する。ロータ412がさらに90度回転すると、第2の通路436は先に第1の通路434が占めていた位置(図19)へ移動し、第1の通路434は先に第2の通路434が占めていた位置(図19)へ移動する。この第4の位置にあるとき、膨張式衣服442から空気を吸い出すために、第2の通路436は、ブロワ出口408を大気444に繋ぐべく第1の口414を第4の口420に連結し、第1の通路434は、膨張式衣服442をブロワ入口406に繋ぐべく第2の口416を第3の口418に連結する。
【0044】
このように、回転弁404は、膨張式衣服442へ空気を送り込むために、例えば、図18に示す第1の口414が第2の口416に結合し、第3の口が第4の口に結合している第1の状態と、膨張式衣服442から空気を吸い出すために、例えば、図19に示す第1の口414が第4の口420に結合し、第2の口416が第3の口418に結合している第2の状態との間で繰り返し回転する。回転弁404がこれら2つの位置を循環する速度は、図示の実施形態では300から1200rpm(一分当たりの回転数)の間で変化するロータ412の回転速度によって決まる。ロータ412の回転速度がユーザに設定されることは、本発明の範囲に含まれる。
【0045】
図18及び図19に示すように、空気パルス発生機は出口管路422を膨張式衣服入口管路424に連結している側管430と、側管430に結合した制御弁432を含む。制御弁432は、膨張式衣服442内で基準圧力を設定するように動作可能となっている。図示の実施形態において、ブロワ402は、最大出力圧力が約8273.7Pa(約1.2psid)(ポンド/平方インチ差圧力)と、20Hz(ヘルツ)での応答に十分な流量能力を有する遠心ブロワを備える。具体的に、ブロワ402はAmetek社のモデル番号11664、重量が約1.70kg(約3.75ポンド)の遠心ブロワである。具体的に、ロータ412はABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)プラスチックでできているが、十分な強度及び耐久性を有する他のプラスチック材料及び/又は金属材料等、どのような材料を使用してもよい。具体的に、空気パルス発生機400の外形寸法は次の通りである:1)高さが約16.398cm(約6.456インチ)、2)長さが約20.559cm(約8.094インチ)、3)幅が約15.316cm(約6.030インチ)、4)ブロワ径が約14.935cm(約5.880インチ)。
【0046】
図20及び図21は空気パルス発生機32の第5の実施形態500を示す。上述の通り、空気パルス発生機500はブロワ502と、ブロワ502に結合した電磁操作式フラッパ弁504を含む。図20及び図21に示す空気パルス発生機500は、モータ駆動式回転バルブ404の代わりに電磁操作式フラッパ弁504を使用することを除いて図13から図19に示す空気パルス発生機400とほぼ同じである。図20及び図21に概略を示すように、フラッパ弁504は、膨張式衣服542へ空気を送り込むこと又は空気を吸い出すことを行うために管路524を介して膨張式衣服542に結合している。ブロワ502は、入口506と出口508を有する。フラッパ弁504は、第1の管路522を介してブロワ出口508に結合した第1の口514と、第2の管路524を介して膨張式衣服542に結合した第2の口516と、第3の管路526を介してブロワ入口506に結合した第3の口518と、第4の管路528を介して大気544に結合した第4の口520とを有する。
【0047】
フラッパ弁504は、制御装置546からの電気信号に応じて図20に示す第1の位置と図21に示す第2の位置との間をユーザ設定速度で繰り返し往復する。図20に示すように、フラッパ弁504が第1の位置にあるとき、膨張式衣服542内へ空気を送り込めるように、ブロワ出口508を膨張式衣服542に繋ぐべく第1の口514は第2の口516に連結しており、また、ブロワ入口506を大気544に繋ぐべく第3の入口518は第4の入口520に連結している。図21に示すように、フラッパ弁504が第2の位置にあるとき、膨張式衣服542から空気を吸い出せるように、ブロワ出口408を大気544に繋ぐべく第1の口514は第4の口520に連結しており、また、膨張式衣服542をブロワ入口506に繋ぐべく第2の入口516は第3の入口518に連結している。このように制御装置546がユーザ選択速度でフラッパ弁504を2つの位置の間を繰り返し往復させることにより、フラッパ弁504は膨張式衣服542へ空気を送り込むことと、膨張式衣服542から空気を吸い出すことを交互に行う。空気パルス発生機500はブロワ出口管路522を膨張式衣服入口管524に連結している側管530と、側管530に結合した制御弁532を含む。制御弁532は、膨張式衣服542内で基準圧力を設定するように動作可能となっている。図示の実施形態において、ブロワ502は、Ametek社のモデル番号11664、重量が約1.70kg(約3.75ポンド)の遠心ブロワである。
【0048】
図22から図24には空気パルス発生機32の第6の実施形態600を示す。図22から図24の空気パルス発生機600は、図20及び図21に示す空気パルス発生機500とほぼ同じである。図23及び図24に概略を示すように、空気パルス発生機600は、ブロワ602と、ブロワ602に結合した電磁操作式フラッパ弁604を含む。図22に示すように、空気パルス発生機600は配管アセンブリ640をさらに含む。配管アセンブリ640は、その中にフラッパ弁604が配置されている筐体638と、筐体638とブロワ602とに結合した一対の管622,626と、筐体638と膨張式衣服642に結合した一対の管624とを備える。
【0049】
図23及び図24に概略を示すように、ブロワ602は入口606と出口608を有する。フラッパ弁604は、3枚の枢動板630を備え、それぞれが1つの端部632回りを枢動するように筐体638に取り付けられている。3枚の枢動板630は、制御装置646からの電気信号に応じて同時に枢動する。フラッパ弁604は、管622を介してブロワ排出口608に連結した第1の口614と、フラッパ弁604が第1の位置にあるとき(図23)に一対の管624を介して膨張式衣服542に連結し、フラッパ弁604が第2の位置にあるとき(図24)に大気に連結している第2の口616と、管626を介してブロワ入口606に連結した第3の口618と、フラッパ弁604が第1の位置にあるとき(図23)に大気に結合し、フラッパ弁604が第2の位置にあるとき(図24)に一対の管624を介して膨張式衣服542に連結した第4の口620とを有する。
【0050】
制御装置646は、フラッパ弁604を図23に示す第1の位置と図24に示す第2の位置との間をユーザ設定速度で繰り返し往復させるように動作可能となっている。図23に示すように、フラッパ弁604が第1の位置にあるとき、空気が膨張式衣服542に送り込まれるように、ブロワ出口608を膨張式衣服642に繋ぐべく第1の口614は第2の口616に連結しており、ブロワ入口606に結合した第3の口618は大気に向けて口が開いている。図24に示すように、フラッパ弁604が第2の位置にあるとき、膨張式衣服642から空気を吸い出すために、ブロワ出口608に結合した第1の口614は大気に向けて口が開いており、膨張式衣服642をブロワ入口606に繋ぐべく第3の口618は第4の口620に連結している。このように制御装置646がユーザ選択速度でフラッパ弁604を2つの位置の間で往復させることにより、電磁弁604は膨張式衣服642へ空気を送り込むことと、膨張式衣服642から空気を吸い出すことを交互に行う。空気パルス発生機600は、ブロワ出口管622を膨張式衣服入口管624に連結している側管(図20及び図21の側管530に類似している)と、側管に結合した制御弁(図20及び図21の制御弁532に類似している)を含む。制御弁は、膨張式衣服642内に基準圧力を設定するように動作可能となっている。
【0051】
図25から図27に空気パルス発生機32の第7の実施形態700を示す。空気パルス発生機700は、第1対のダイアフラム730を動かすべく第1のカム732を使用し、第2対のダイアフラム740を動かすべく第2のカム742を使用することを除いて図5から図12に示す空気パルス発生機100,200及び300に類似している。空気パルス発生機700は、上面壁704、底面壁706、左側壁708、右側壁710、正面壁712及び背面壁714を備えたほぼ箱型の筐体又は外殻702を含む。図示の実施形態において、上面、底面及び側壁704,706,708,710は、例えば図25に示すように、それぞれ格子状に配置された4つの比較的大きな開口716を有する。壁704,706,708,710の大開口716は、筐体702の重量を減らすだけでなく、ダイアフラム730,740を冷やすべく外気を通して循環させる。正面及び背面壁712,714は、正面壁712がブロワ入口(図示せず)と空気口(図示せず)を有することを除いて開口を全く有しない。正面及び背面壁712,714は、上面、底面及び側壁704,706,708,710は、ねじ等の適切な留め具(図示せず)で対応する継ぎ目718に沿って取外し可能に結合されている。
【0052】
図25から図27に示す実施形態において、空気パルス発生機700は、第1の対向したダイアフラム730対と第2の対向したダイアフラム740対を含む。当然ながら、一部の実施形態において空気パルス発生機700は、2対のダイアフラムの代わりに1対のダイアフラムを含むことができる。図27に示すように、ダイアフラム730,740は、それぞれ比較的硬いダイアフラム板又はピストン750と、ダイアフラム板750と筐体702との間に介在した比較的軟らかいダイアフラム封止具752と、ピストン750から延出して関連カム732,742に接しているピストン棒751とを含む。図示の実施形態において、ダイアフラム封止具752はダイアフラム板750を筐体702に対して支持するだけでなく、双方向矢印738,748で示すように、空気室754内の空気を脈動させるべく、対応する軸734,744に沿ってダイアフラム板750を往復動させることができる。さらに、図示の実施形態では、ダイアフラム封止具752はダイアフラム板750を動作の後につりあい位置に戻るように強いる。
【0053】
第1対のダイアフラム730と、第2対のダイアフラム740と、正面壁712及び背面壁714とで、空気室754を画定する。図25に示すように、図示の実施形態において、ほぼ円形の中心ハブ720が各ダイアフラム板750から後方へ延出し、環状リム722が各ダイアフラム板750の周辺端から前方へ延出する。後方へ突出した複数のリブ724が中心ハブ720から環状リム722へ向けてほぼ等角度の間隔をあけて放射状に外向きに延出する。筐体702の正面壁712は、空気室754に結合したブロワ入口(図示せず)と空気室754に結合した空気口(図示せず)を有する。ブロワ入口は、管路38を介してブロワ36に連結可能となっており、空気口は管路44を介して膨張式衣服42に連結可能となっている。一部の実施形態では、逆止弁(図示せず)がブロワ入口に結合しており、他の実施形態では省略されている。逆止弁は、空気室754内に基準圧力を設定すべく、圧縮空気をブロワ36から空気室754へ流すことを可能にする。しかしながら、例えば、ダイアフラム730,740が筐体702の中心に向けて内側へ動くことにより空気室754内の圧力が増加すると、空気室754から流れて来る圧縮空気がブロワ36へ戻るように逆流しようとすると、逆止弁は自動的に閉鎖する。図示の実施形態において、筐体702及びダイアフラム板750はいずれもABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)プラスチックでできているが、十分な強度及び耐久性を有する他のプラスチック材料及び/又は金属材料等どのような材料を使用してもよい。一例として、筐体702の寸法は以下の通りである:幅約16.51cm(約6.5インチ)、奥行き約13.97cm(約5.5インチ)、高さ約13.97cm(約5.5インチ)。一例として、正方形のダイアフラム板750はそれぞれ約9.96cm(約3.92インチ)四方である。
【0054】
図25から図27に示すように、空気パルス発生機700は、軸770と共に回転すべく共通の軸770に取り付けられた第1及び第2の概ね楕円形のカム732,742をさらに含む。モータ(図示せず)が軸770に結合されており、軸770を回転させるように動作する。第1のカム732は、第1対の対向するダイアフラム730を矢印738で示すように第1の軸734に沿って互いに向けて、また、互いから遠ざかる方向に動かすべく回転可能となっている。第2のカム742は、第2対の対向するダイアフラム740を矢印748で示すように第1の軸734に対してほぼ垂直な第2の軸744に沿って互いに向けて、また、互いから遠ざかる方向に動かすべく回転可能となっている。第1及び第2の概ね楕円形のカム732,742は、第1対のダイアフラム730が互いに向けて動くと第2対のダイアフラム740が互いに向けて動くように、また、第1対のダイアフラム730が互いから離れて動くと第2対のダイアフラム740が互いから離れて動くように軸770に取り付けられている。このため、いつの時点であっても、4つ全てのダイアフラム730,740は、筐体702の中心に向けて内向きに動いている、あるいは筐体702の中心から遠ざかるように外向きに動いている。このため、空気圧を基準圧力辺りで繰り返し増減させることにより、空気室754内の圧縮空気を脈動させる。当然のことながら、空気室754及び膨張式衣服442内の空気圧は、通常、この周期を通して大気圧より高く保たれる。
【0055】
図25から図27に示すように、空気パルス発生機700は、第1対のダイアフラム730のダイアフラム板750を互いに向けて付勢するように配置されている第1対のばね736を含む。ばね736は、第1対のダイアフラム730のダイアフラム板750と筐体702の関連壁704,706との間で圧縮された状態に保たれている。空気パルス発生機700は、第2対のダイアフラム740のダイアフラム板750を互いに向けて付勢するように配置されている第2対のばね746を含む。ばね746は、第2対のダイアフラム740のダイアフラム板750と筐体702の関連壁708,710との間で圧縮された状態に保たれている。ばね736,746の付勢は、ピストン棒751の端部をカム732,742に接触させるために役立つ。別の実施形態において、空気パルス発生機700は、第1対のダイアフラム630を反対方向に動かし、また、第2対のダイアフラム640を反対方向に動かすべく、スコッチヨークアセンブリ(例えば、中心がモータ軸からはずれて位置し、その中に対応する円形カムを受容してモータ軸及びずれて取り付けられた円形カムの回転により周期的に往復動するカムを囲んでいるカム枠を有する、円形カム)を含むこともできる。米国特許第6,254,556号明細書はスコッチヨークアセンブリの一例を示す。
【0056】
図28には、図1の空気パルス発生機32の第8の実施形態の概略を示す。図示の通り、空気パルス発生機800は、ピストン棒810と共に動作すべくピストン棒810上に取り付けられた複数のピストン802,804,806,808を含む。空気パルス発生機800は、その中に関連ピストン802,804,806,808が位置している複数の空気室812,814,816,818を有するシリンダ820をさらに含む。各空気室812,814,816,818は、ブロワ830と連結した入口822,824,826,828と、膨張式衣服840と連結した出口832,834,836,838を有する。ピストン棒810に結合した駆動部850が、ピストン802,804,806,808をそれぞれ空気室812,814,816,818内で往復動させる。ピストン棒810が後方へ動くに連れて、ブロワ830から流れて来る圧縮空気が、管路842,844,846,848にそれぞれ結合した関連入口822,824,826,828を通って空気室812,814,816,818内へ吸い込まれる。ピストン棒810が前方へ動くと、圧縮空気を管路862,864,866,868に結合した各出口832,834,836,838を通って膨張式衣服840内へ流すべく、各ピストン802,804,806,808とシリンダ820の関連壁852,854,856,858との間の空気室812,814,816,818内で空気が圧縮される。一部の実施形態において、出口822,824,826,828に結合された逆止弁(図示せず)は、各空気室812,814,816,818と膨張式衣服840内に基準圧力を設定すべく、ブロワ830からの圧縮空気を関連入口822,824,826,828を通して空気室812,814,816,818内へ流す。別の実施形態では、逆止弁が省略されている。しかしながら、例えば、ピストン802,804,806,808が関連壁852,854,856,858へ向けて動くことにより空気室812,814,816,818内の圧力が増加すると、空気室812,814,816,818から流れて来る圧縮空気がブロワ830へ戻るように逆流しようとすると、逆止弁は自動的に閉鎖する。このように、駆動部850はピストン802,804,806,808をそれぞれ空気室812,814,816,818に対して往復動するように動作可能となっている。このように、空気圧を基準圧力辺りで繰り返し増減させることにより、空気室812,814,816,818内の圧縮空気を脈動させる。
【0057】
上記にて特定の実施形態について詳細に説明したが、これらの変形及び改良は、特許請求の範囲に記載及び定義されているように、本開示の範囲及び精神に含まれる。
【0058】
発明の詳細な説明は下記の添付図面を特に参照する。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】ブロワと連通したブロワ入口と膨張式衣服と連通した空気口を有する空気パルス発生機を示す、例示的なHFCWOシステムのブロック図である。
【図2】第1及び第2のドーム型側壁及びこれら側壁間に延在している環状リムと、第1及び第2の側壁近くに配置されている第1及び第2のほぼ円盤形のダイアフラムと、空気口及びブロワ入口を有する空気室を画定している第1及び第2のダイアフラム及び環状リムと、第1及び第2のダイアフラムを動かすように動作可能な第1及び第2の駆動部、第1及び第2のダイアフラムと第1及び第2の側壁との間に介在した第1及び第2のばねと、関連ダイアフラムに結合した通電コイルを備えた各駆動部と、関連側壁に支持されている環状の永久磁石を有する筐体を示す、図1の空気パルス発生機の第1の実施形態の一部を切り取って示す斜視図である。
【図3】図2の空気パルス発生機の正面図である。
【図4】図2の空気パルス発生機の側面図である。
【図5】図2の空気パルス発生機の第1の実施形態の概略図である。
【図6】片側にほぼ長方形の平坦な側壁及び反対側にほぼ長方形のドーム型側壁と、筐体のドーム型側壁近くに配置された単一のほぼ長方形のダイアフラムとを有し、これらほぼ長方形の平坦な側壁とほぼ長方形のダイアフラムで空気口及びブロワ入口を有する空気室を画定し、さらに、ダイアフラムを動かすように動作可能な駆動部を有し、この駆動部がダイアフラムに結合した通電コイル及びドーム型側壁に支持された環状永久磁石を備え、ダイアフラムとドーム型側壁との間に介在したばねとを有する筐体を示す、図1の空気パルス発生機の第2の実施形態の一部を切り取って示す斜視図である。
【図7】図6の空気パルス発生機の正面図である。
【図8】図6の空気パルス発生機の側面図である。
【図9】対向して配置された第1及び第2の側壁と第1及び第2の側壁間に延在している環状リムと、第1及び第2の側壁近くに位置した第1及び第2のほぼ円形のダイアフラムとを有し、これら第1及び第2のダイアフラムと環状リムとで空気口及びブロワ入口を有する筐体を画定し、さらに、第1及び第2のダイアフラムを動かすように動作可能な第1及び第2の駆動部と、第1及び第2のダイアフラムと第1及び第2の側壁との間に介在した第1及び第2のばねとを有し、各駆動部が関連ダイアフラムに結合した振動通電コイルと環状リムで支持された直流通電コイルを備える筐体を示す、図1の空気パルス発生機の第3の実施形態の一部を切り取って示す斜視図である。
【図10】図9の空気パルス発生機の正面図である。
【図11】図9の空気パルス発生機の側面図である。
【図12】図9に示す第3の実施形態の空気パルス発生機の概略図である。
【図13】ブロワに結合し、膨張式衣服(図示せず)に振動圧力を与えるように動作可能な回転弁を示す、図1の空気パルス発生機の第4の実施形態の斜視図である。
【図14】図13の空気パルス発生機の正面図である。
【図15】図13の空気パルス発生機の側面図である。
【図16】図13の空気パルス発生機の上面図である。
【図17】図13に示す回転弁のモータ及びロータの斜視図である。
【図18】膨張式衣服内へ空気を送り込むために第1の位置にあるロータを示す図13の空気パルス発生機の概略図である。
【図19】膨張式衣服から空気を吸い出すために第2の位置にあるロータを示す図13の空気パルス発生機の概略図である。
【図20】膨張式衣服の中へ空気を送り込むこと(図20)と、膨張式衣服から空気を吸い出すこと(図21)を交互に行うためにブロワと膨張式衣服とに結合した電磁操作式フラッパ弁示す図1の空気パルス発生機の第5の実施形態の概略図である。
【図21】膨張式衣服の中へ空気を送り込むこと(図20)と、膨張式衣服から空気を吸い出すこと(図21)を交互に行うためにブロワと膨張式衣服とに結合した電磁操作式フラッパ弁示す図1の空気パルス発生機の第5の実施形態の概略図である。
【図22】ブロワ(概略にて示す)と、膨張式衣服(概略にて示す)とに結合した配管アセンブリ内に位置した電磁操作式フラッパ弁を備えた図20及び図21の空気パルス発生機に概ね類似した、図1の空気パルス発生機の第6の実施形態の斜視図である。
【図23】膨張式衣服へ空気を送り込むこと(図23)と膨張式衣服から空気を吸い出すこと(図24)とを交互に行っているフラッパ弁を示す図22の空気パルス発生機の斜視図である。
【図24】膨張式衣服へ空気を送り込むこと(図23)と膨張式衣服から空気を吸い出すこと(図24)とを交互に行っているフラッパ弁を示す図22の空気パルス発生機の斜視図である。
【図25】空気室を画定しているほぼ箱型の筐体と、第1対の対向したダイアフラム及び第2対の対向したダイアフラムと、軸と共に回転するために軸に取り付けられた第1及び第2のほぼ楕円形カムを有し、第1のカムが第1対の対向したダイアフラムを第1の軸に沿って互いに向けて、また、互いから遠ざかる方向に動かすべく動作可能であり、第2のカムが第2対の対向したダイアフラムを第1の軸に対してほぼ垂直な第2の軸に沿って互いに向けて、また、互いから遠ざかる方向に動かすべく動作可能であり、第1対のダイアフラムと筐体との間に配置された第1対のばねと、さらに、第2対の対向したダイアフラムと筐体との間に配置された第2対のばねとを示す図1の空気パルス発生機の第7の実施形態の一部を切り取って示す斜視図である。
【図26】図25の空気パルス発生機の上面図である。
【図27】図25の空気パルス発生機の正面壁の一部を切り取って示す正面図である。
【図28】ピストン棒と一体に動く複数のピストンと、その中にピストンが配置された複数の空気室を中に含む円筒部であって、各空気室がブロワに結合した第1の口と膨張式衣服に結合した第2の口を有する、図1の空気パルス発生機の第8の実施形態の概略図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、全般的には高周波数胸壁振動(HFCWO)システムに関し、特に、膨張式衣服との使用を目的としたHFCWOシステムに関する。
【0002】
《関連する出願への相互参照》
本出願は、2006年12月13日付で出願した米国仮特許出願第60/869,766号の利益を主張する特許出願であり、参照によって本願明細書に援用したのもとする。
【背景技術】
【0003】
胸部理学療法における手を使う打診技法は、肺の中にたまる過剰な粘液を取り除くために、嚢胞性線維症、肺気腫、喘息及び慢性気管支炎等の種々の病気に使用されてきた。この療法を行う介護者への依存を回避するために、HFCWO療法を患者に適用すべく胸壁振動システムが開発されてきた。特許文献1(「104特許」)に例示的なHFCWOシステムが開示されており、参照によって本願に援用する。特許文献1に開示されているシステムにおいて、空気パルス発生機は、患者の胴回りに配置されている膨張式衣服に送られる高周波数空気パルスを生成する。本明細書及び請求項における「空気」という用語は、一般的な空気、医療用空気、窒素、酸素、及び、その他病院あるいは医療施設における呼吸に適したガスのほかに呼吸に適さないあらゆるガスを幅広く含むように使用されている。
【特許文献1】米国特許第7,115,104号明細書
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、単一又はあらゆる組み合わせにより特許性のある対象物を構成することもできる、下記の特徴を1つ以上あるいはこれらの組み合わせを有する装置又はシステムから成る。
【0005】
HFCWOシステムは、空気パルス発生機及びブロワを備える場合がある。空気パルス発生機は、筐体及び筐体に連結された空気パルスアセンブリを備えることがある。空気パルスアセンブリは、少なくとも1つのダイアフラムと、少なくとも1つのダイアフラムを動かすように動作可能な少なくとも1つの駆動部と、少なくとも1つのダイアフラムと筐体の一部との間に介在した少なくとも1つのばねを含むことがある。筐体は、ブロワと連通したブロワ入口と膨張式衣服と連通した空気口を有する場合がある。
【0006】
筐体は少なくとも1つの壁を有する場合がある。少なくとも1つのばねは、少なくとも1つのダイアフラムと少なくとも1つの壁との間で圧縮された状態で配置されている場合がある。少なくとも1つの駆動部は、少なくとも1つのダイアフラムの一方と少なくとも1つの壁の一方に結合した通電コイルと、少なくとも1つのダイアフラムの他方と少なくとも1つの壁の他方に結合した永久磁石を備えることがある。通電コイルは、通電コイルへ流すこともできる振動電流を通す一対の導線を含むことがある。磁石は内部空間を画定している環状胴部を有することがあり、通電コイルが環状胴部の内部空間内に配置されていることがある。少なくとも1つのばねは、大口径ボアを有するコイルばねを備えることがあり、環状胴部が大口径ボア内に配置されていることがある。
【0007】
一部の実施形態において、少なくとも1つの駆動部は、少なくとも1つのダイアフラムの一方と少なくとも1つの壁の一方に連結した振動通電コイルと、少なくとも1つのダイアフラムの他方と少なくとも1つの壁の他方に連結した直流通電コイルを備えることがある。一部の実施形態において、振動通電コイルは、振動通電コイルへ流すこともできる振動電流を通す一対の導線を有することがある。直流通電コイルは、直流通電コイルへ流すこともできる直流電流を通す一対の導線を有することがある。直流通電コイルは、内部空間を画定している第1の環状胴部を有することがあり、第1の環状胴部の内部空間内に振動通電コイルが配置されていることがある。振動通電コイルは、内部空間を画定する第2の環状胴部を有することがあり、第2の環状胴部の内部空間内に少なくとも1つのばねが配置されていることがある。
【0008】
一部の実施形態において、少なくとも1つの壁は、第1及び第2の壁を備えることがある。少なくとも1つのダイアフラムは、第1及び第2のダイアフラムを備えることがある。少なくとも1つの駆動部は、第1及び第2の駆動部を備えることがある。少なくとも1つのばねは、第1及び第2のばねを備えることがある。第1のダイアフラムが第1の壁に接近して配置されていることがある。第1の駆動部が第1のダイアフラムを動かすように動作可能となっていることがある。第1のばねが第1のダイアフラムを第1の壁から離すべく付勢するように配置されていることがある。第2のダイアフラムが第2の壁に接近して配置されていることがある。第2の駆動部が第2のダイアフラムを動かすように動作可能となっていることがある。第2のばねが第2のダイアフラムを第2の壁から離すべく付勢するように配置されていることがある。
【0009】
第1の駆動部が、第1のダイアフラムに結合した第1の振動通電コイルと第1の壁に結合した直流通電コイルを備えることがある。第2の駆動部が、第2のダイアフラムに結合した第2の振動通電コイルと第2の壁に結合した直流通電コイルを備えることがある。筐体は、第1及び第2のダイアフラム間に配置された空気室と連通した空気口を含むことがある。筐体は、空気口から離れて位置した、空気室と連結したブロワ入口を含むことがある。
【0010】
一部の実施形態において、HFCWOシステムは、患者の胴回りに配置されるようになっている膨張式衣服と、圧力を受けた空気を供給するようになっているブロワを含むことがある。空気口は膨張式衣服に連結することがあり、ブロワ入口はブロワに連結可能なことがある。逆止弁をブロワ入口に結合することがある。直流通電コイルを冷やすべく、ブロワから送られて来る空気の一部を分流させることがある。空気パルス発生機は、第1及び第2の振動通電コイルの筐体との偶発的な接触から保護すべく、筐体に結合された第1及び第2のバンパーを含むことがある。
【0011】
第1及び第2のダイアフラムは、ピストンと、ピストンに結合しさらに筐体に結合した弾性シールをそれぞれ含むことがある。弾性シールは、ピストンの外周と筐体の内周との間に延在することがある。弾性シールは、環状であってもよい。弾性シールは、ピストンの外面よりも先に延びることがある。
【0012】
一部の実施形態において、駆動部は、少なくとも1つのダイアフラムを動かすように動作可能となっている少なくとも1つのカムと、少なくとも1つのカムを回転すべく少なくとも1つのカムに結合したモータを備えることがある。少なくとも1つのダイアフラムは、第1対の対向するダイアフラムと、第2対の対向するダイアフラムを備えることがある。少なくとも1つのカムは、軸と共に回転するために、軸に取り付けられた第1及び第2のほぼ楕円形カムを備えることがある。第1のカムは第1対の対向したダイアフラムを第1の軸に沿って互いに向けて、また、互いから遠ざかる方向に動かすべく動作可能となっていることがある。第2のカムは第2対の対向したダイアフラムを第1の軸に対してほぼ垂直のことがある第2の軸に沿って互いに向けて、また、互いから遠ざかる方向に動かすべく動作可能となっていることがある。第1及び第2のカムは、第1対のダイアフラムが互いに向けて動くと第2対のダイアフラムが互いに向けて動くように、また、第1対のダイアフラムが互いから離れて動くと第2対のダイアフラムが互いから離れて動くように、軸に取り付けられていることがある。
【0013】
一部の実施形態において、空気パルス発生機は、ブロワと、ブロワと膨張式衣服に結合して膨張式衣服に脈動圧力を与えるように動作可能な弁を備えることがある。一部の実施形態において、弁は回転弁のことがある。別の実施形態では、弁はフラッパ弁のことがある。ブロワは入口と出口を含むことがある。回転弁は、筐体と、筐体に回転可能に結合したロータを含むことがある。筐体は、ブロワ出口と連通した第1の口と、膨張式衣服と連通した第2の口と、ブロワ入口と連通した第3の口と、大気と連通した第4の口とを含むことがある。ロータは第1及び第2の通路を含むことがあり、これら第1及び第2の通路は、ロータが筐体に対してある位置にあるときにブロワ出口を膨張式衣服に結合すべく2つのうちの一方の通路が第1の口を第2の口に結合し、ブロワ入口を大気に結合すべく2つのうちの他方の通路が第3の口を第4の口に結合することがあり、また、ロータが筐体に対して別の位置にあるときにブロワ出口を大気に結合すべく2つのうちの一方の通路が第1の口を第4の口に結合し、膨張式衣服をブロワ入口に結合すべく2つのうちの他方の通路が第2の口を第3の口に結合することがある。一部の実施形態において、弁は電磁弁のことがある。側管が、正の基準圧力又はオフセット圧力を設定すべくブロワ出口を膨張式衣服に結合することがある。制御弁が側管に結合されていることがある。
【0014】
一部の実施形態において、空気パルス発生機は、ピストン棒と共に動くべくピストン棒に結合した複数のピストンと、関連ピストンを受容するための複数の空気室を有する円筒部を備えることがある。各空気室は、ブロワに結合可能な入口と膨張式衣服に結合可能な出口を有することがある。空気パルス発生機は、ピストン棒に結合して、膨張式衣服へ空気を送り込むことと、膨張式衣服から空気を吸い出すことを交互に行うように動作可能な駆動部をさらに備えることがある。一部の実施形態において、空気パルス発生機は、対応する入口に結合した複数の逆止弁をさらに備えることがある。
【0015】
上記及び添付の特許請求の範囲に列記した他の特徴等は、単独又は他のあらゆる特徴と組み合わせて特許性のある対象物を成すこともでき、現時点において発明を実施するための最良の形態の例として認識されている下記の具体的な実施形態の詳細な説明を考慮することによって当業者に明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図1に例示的なHFCWOシステム30の概略図を示す。HFCWOシステムは、管路38を介してブロワ36に連結可能な少なくとも1つのブロワ入口34及び、管路44を介して膨張式衣服42に連結可能な少なくとも1つの空気口40を有する空気パルス発生器32を備える。膨張式衣服42は、患者にHFCWO療法を適用すべく患者の胴体を覆うように構成されている。空気パルス発生機32及びブロワ36は、図1にて鎖線で示す筐体46の中に配置することもできる。図2から図5には、空気パルス発生機32の第1の実施形態100を示す。図2から図5に示すように、空気パルス発生機100は、対向して配置された第1及び第2のドーム型側壁104,106と、第1及び第2の側壁104,106の間で延びた環状リム108とを備えるほぼ管状の筐体又は外殻102を含む。ドーム型側壁104,106は、ネジ等の適切な留め具で環状リム108に取り外し可能に固定されている。図示の実施形態において、各側壁104,106はほぼ円形で平坦な第1の部分110と、比較的小さな直径から比較的大きな直径へと、円錐台形部112が取り付く平坦部110から円錐台形部112が取り付く環状リム108の方向に、ラッパ状に外側へ広がるほぼ円錐台形の第2の部分112を含む。図2に示すように、円錐台形部112は、筐体102の重量を減らすだけでなく一対のダイアフラム144,146及び筐体46に対してダイアフラム144,146を振動させる駆動部(下記にて詳述する)を冷やすべく空気を通して循環させる比較的大きな開口114を複数有する。各平坦部110の外向き面はその周囲に補強ビード116を有する。
【0017】
図5に概略を示すように、環状リム108は第1及び第2のダイアフラム開口134,136を画定する。第1のダイアフラム144は第1のダイアフラム開口134の開口面にわたって配置されている。第2のダイアフラム146は第2のダイアフラム開口136の開口面にわたって配置されている。ダイアフラム144,146は、比較的硬いほぼ円形のダイアフラム板又はピストン150と、ピストン150の外周と環状リム108の内周との間に介在している比較的軟らかい環状ダイアフラム封止具152とを含む。2つの対向するダイアフラム144,146と筐体102の環状リム108とで空気室154を画定する。各ダイアフラム封止具152は、ダイアフラム板150と環状リム108の内周との間にほぼ液密なシールを形成する。
【0018】
図2に示す実施形態において、ほぼ円形の中心ハブ120が、各ダイアフラム板150から後方へ、また、環状リム122が各ダイアフラム板150の外周端から後方へ延出する。後方へ突出した複数のリブ(rib)124が中心ハブ120から環状リム122へ向けてほぼ等角度の間隔をあけて放射状に外側へ延出する。例えば、各ダイアフラム封止具152は概ねu字形の断面を有する。ダイアフラム封止具152は、ダイアフラム板150を筐体102に対して支持するだけでなく、図2の双方向矢印156で示すように、空気室154内の空気を脈動させるべくダイアフラム板150が空気室154に対して側方に動かされるように十分に軟らかくもある。さらに、ダイアフラム封止具152は、各ダイアフラム板150が移動した後にそれぞれがつりあい位置に戻るように強いる。ダイアフラム板150は、時に、ピストン板又は単にピストンとよばれている。ダイアフラム封止具152は、時に、サスペンション、囲い又はスパイダ(spider)と呼ばれている。
【0019】
筐体102の環状リム108は、空気室154と連通したブロワ入口158と、空気室154と連通した空気口160を有する。図示の実施形態において、ブロワ入口158及び空気口160は、リム108をはさんだ反対側で180度離間して配置されているが、これに限らない。図5に概略を示すように、ブロワ入口158は管路38を介してブロワ36に連結可能であり、空気口160は管路44を介して膨張式衣服42に連結可能である。浮動ボール逆止弁162はブロワ入口158に結合しているが、異なる種類の逆止弁でも事足り、実施形態によっては逆止弁が全く無い。逆止弁162は、ブロワ36からの圧縮空気が空気室154へ流れることを可能にし、これにより空気室154と膨張式衣服42内で基準圧力を設定する。しかし、逆止弁162は、空気室154から流れて来る圧縮空気がブロワ36へ戻るように逆流しようとすると、例えば、ダイアフラム144,146が互いに向かって動くことにより空気室154内の圧力が増加すると、自動的に閉鎖する。図示の実施形態において、空気口160は、一対の離間した出口161へ二又に分岐している(図5に示す)。これら離間した出口161は、それぞれホース(図示せず)を介して膨張式衣服42の空気口に連結している。図示の実施形態において、筐体102及びダイアフラム板150はABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)プラスチックで作られているが、十分な強度と耐久性を有する他のプラスチック材料及び/又は金属材料等どのような材料を使用してもよい。
【0020】
図5に概略を示すように、空気パルス発生機100は、第1及び第2のダイアフラム144,146に結合した第1及び第2の駆動部164,166を含む。駆動部164,166は、ダイアフラム144,146を筐体102に対して反対方向に振動させるべく動作可能となっている。これにより空気室154内の圧縮空気を繰り返し脈動させ、空気圧を基準圧力辺りで増減させる。空気パルス発生機100は、ダイアフラム板150を関連壁104,106から離すように付勢するコイルばね168を含む。コイルばね168は、ダイアフラム板150と関連壁104,106との間で圧縮された状態にある。壁104,106のリブ116は、ばね168の対応する一端がその中に受容される環状のくぼみをそれぞれ備える。また、ダイアフラム144,146のリブ124は、対応するばね168の他端の一部をその中に受容する溝をそれぞれ有する。リブ116で形成されたくぼみ及びリブ124に形成された溝へのばね168端部の受容は、ばね168を所定位置に維持するために役立つ。
【0021】
図5に概略を示すように、各駆動部164,166は、関連ダイアフラム板150に結合した振動通電コイル170と、関連側壁104,106に結合した永久磁石172を含む。各通電コイル170は、これらを流れる振動電流を発生する発振器176に結合した一対の導線174を有する。各コイル170は、関連ダイアフラム板150から外向きに延出する。各永久磁石172は、関連側壁104,106から内向きに延出する。各磁石172は内部領域を画定している環状胴部を有し、コイル170は環状胴部によって画定されている内部領域内に配置されている。各コイルばね168は、大口径ボアを有し、磁石172の環状胴部はこの大口径ボアの中に配置されている。
【0022】
通電コイル170は、場合により音声コイルと呼ばれている。通電コイル170は、KAPTON(Kapton)(登録商標)等の非磁性材料でできたスプール(spool)に巻き付けられた細い絶縁線のコイルを備える。駆動部164,166は、リニアモータ、音声コイルアクチュエータ及びスピーカドライバとも呼ばれている。1つの実施形態において、駆動部164,166は、BEI Kimco Magnetics社のモデル番号LA24-20-000Aの音声コイルアクチュエータである。これらのモータは、約11.34kg(約25ポンド)ピーク力と、約4.58kg(約10.1ポンド)の連続失速力を発生する。各モータの重量は、約0.733kg(約1.615ポンド)である(つまり、2台で1組のモータは約1.465kg(約3.23ポンド))。モータはブロワの空気を用いて効果的に冷やすこともできる。
【0023】
各駆動部164,166は、磁石172の環状胴部から内向きに延出する環状柱部180と、関連側壁104,106から内向きに延出する円筒形の柱部分182を含む。環状柱部180の内向き面及び円筒形柱部182の外向き面は、比較的狭い円筒状の空隙184を画定する。概ね一様な磁界が円筒状の空隙184内に集中する。通電コイル170は、環状柱部180がコイル170の外側に位置し、円筒形柱部182がコイル170の内側に位置するように、空隙184とほぼ同軸に、空隙184内に配置されている。コイル170へ振動電流を流すことにより、コイル170は空隙184内で往復動する。
【0024】
一部の実施形態では、コイル170はその往復動の全体を通して空隙184内にある。一部の実施形態において、空隙184内のコイル170の巻き数は、コイル170が往復動している間ほぼ一定に保たれる。筐体102の側壁104,106の大開口114は、空気パルス発生機100の重量を減らすだけでなく、ダイアフラム144,146とこれらに取付けられたコイル170を冷やすべく空気を通すことができる。電気信号をダイアフラム144,146の往復動に変換するために、当然、他の技術を使用することもできる。これらの技術には、例えば、圧電及び静電変換器を含む。
【0025】
図6から図8には、空気パルス発生機32の第2の実施形態200を示す。図6から図8の空気パルス発生機200は、空気パルス発生機200が、関連駆動部164,166によって駆動される2つのほぼ円形ダイアフラム144,146の代わりに単一駆動部266で駆動されるほぼ長方形ダイアフラム246を1つ使用することを除いて、図1から図5の空気パルス発生機100と概ね同じである。図6から図8に示すように、空気パルス発生機200は、片側に概ね長方形の平坦な側壁204と反対側に概ね長方形のドーム型側壁206を備えているほぼ箱型の筐体又は外殻202を含む。ドーム型側壁206は、一端にほぼ円形の中心ハブ208と、他端にほぼ長方形の環状リム210と、複数の後方へ突出して、ほぼ円形の中心ハブ208からほぼ長方形の環状リム210へ向けてほぼ等角度の間隔をあけて放射状に外側へ延出する複数のリブ212とを含む。図6に示すように、複数のリブ212は、比較的大きな開口214を複数画定する。ドーム型側壁206の大開口214は、筐体202の重量を減らすだけでなく、ダイアフラム246とこれに関連した駆動部266を冷やすべく空気を通して循環させる。ほぼ長方形の平坦な側壁204は、その外周に沿ったほぼ長方形の環状リム216を含む。側壁204の環状リム216及び側壁206の環状リム210は、ねじ等の適切な留め具(図示せず)で継ぎ目218に沿って取外し可能に結合されている。ばね268は、ダイアフラム246とハブ208との間に介在し、これらの間で圧縮された状態に保たれている。ばね268の両端は、それぞれダイアフラム246とハブ208に形成された溝の中に受容されている。
【0026】
図6に示すように、ドーム型側壁206のほぼ長方形の環状リム210は、ダイアフラム開口236を画定する。ほぼ長方形のダイアフラム246はダイアフラム開口236の開口面にわたって配置されている。ダイアフラム246は、比較的硬いほぼ長方形のダイアフラム板又はピストン250と、ダイアフラム板250の外周とほぼ長方形の環状リム210の内周との間に介在した比較的軟らかいダイアフラム封止具252とを含む。ダイアフラム246とほぼ平坦な側壁204は空気室254を画定する。ダイアフラム封止具252は、ほぼ長方形のダイアフラム板250の外周とほぼ長方形の環状リム210の内周との間にほぼ流体密封のシールを形成する。
【0027】
図6に示す実施形態において、ほぼ円形の中心ハブ220が各ダイアフラム板250から後方へ延出し、ほぼ長方形の環状リム222が各ダイアフラム板250の周辺端から後方へ延出する。後方へ突出した複数のリブ224が中心ハブ220からほぼ長方形の環状リム222へ向けてほぼ等角度の間隔をあけて放射状に外側へ延出する。ダイアフラム封止具252は、筐体202のほぼ長方形の環状リム210の内向き面に固定された第1の直線部228、ダイアフラム板250のほぼ長方形の外周リム222の外向き面に固定された第2の直線部230と、ダイアフラム封止具252の第1及び第2の直線部228,230とを繋ぐ中間湾曲部232を有する。ダイアフラム封止具252は、例えばゴム等、どのような適切な弾性材料からできていてもよい。ダイアフラム封止具252は、ダイアフラム板250を筐体202に対して支持するだけでなく、図6にて双方向矢印256で示すように、空気を高気圧と低気圧の間を行き来させて空気室254内へパルス注入すべく、ダイアフラム板250を壁204に向けて、また、壁204から遠ざけるように側方へ動作可能にする。さらに、ダイアフラム封止具252は、ダイアフラム板250を動作の後につりあい位置に戻るように強いる。
【0028】
筐体202の環状リム216は、空気室254と連通したブロワ入口258を有する。筐体202の平坦な側面壁204は、空気室254と連通した空気口260を有する。ブロワ入口258は、管路38を介してブロワ36に連結可能となっており、空気口260は管路44を介して膨張式衣服42に連結可能となっている。一部の実施形態では、逆止弁(図示せず)がブロワ入口258に連結されており、他の実施形態では省略されている。逆止弁は、空気室254内で基準圧力を設定すべく、ブロワ36から圧縮空気を空気室254へ流す。しかしながら、空気室254から流れて来る圧縮空気がブロワ36へ戻るように逆流しようとすると、例えば、ダイアフラム246が側壁204に向けて動作することによって空気室254内の圧力が増加すると、逆止弁は自動的に閉鎖する。図示の実施形態において、筐体202及びダイアフラム板250はいずれもABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)プラスチックでできているが、十分な強度及び耐久性を有する他のプラスチック材料及び/又は金属材料等どのような材料を使用してもよい。
【0029】
空気パルス発生機200は、ダイアフラム246に結合した駆動部266を含む。駆動部266は、双方向矢印256で示すように、ダイアフラム246を壁204に対して往復動させるように動作可能となっている。このため、空気圧を基準圧力辺りで繰り返し増減させることにより、空気室254内の圧縮空気を脈動させる。空気パルス発生機200は、ダイアフラム板250を付勢して側壁206から離間させるように、ダイアフラム板250と、ドーム型側壁206の中心ハブ208との間にはさまれたコイルばね268を含む。
【0030】
図6から図8に示す実施形態において、駆動部266はBEI Kimco Magnetics社のモデル番号LA25-42-000Aの音声コイルアクチュエータである。このモータは、約27.2kg(約60ポンド)のピーク力と、約8.8kg(約19.4ポンド)の連続失速力を発生する。図示の実施形態において、ブロワ36から流れて来る空気の一部はモータを冷やすために分流している。駆動部266は、ダイアフラム板250に結合した振動通電コイル(図示せず)と、駆動部266の筐体270に結合した永久磁石(図示せず)とを含む。駆動部266の筐体270は、ドーム型側壁206の中心ハブ208に支持されている。通電コイルは、一対の導線を有し、これを通して振動電流をコイルへ流している。コイルは、ダイアフラム板250から外向きに延出する。磁石は、筐体270から内向きに延出する。磁石は、内部空間を画定している環状胴部を有し、コイルがこの環状胴部によって画定された内部空間内に配置されている。コイルばね268は、大口径ボアを有し、筐体270がこの大口径ボアの中に配置されている。
【0031】
図9から図12には、空気パルス発生機32の第3の実施形態300を示す。図9から図12の空気パルス発生機300は、空気パルス発生機300の駆動部364、366が永久磁石を使用しないことを除いて、図1から図5の空気パルス発生機100と概ね同じである。その代わりとして、駆動部364、366は、関連音声コイル370と相互作用する駆動コイル372を使用して対応するダイアフラム344、346の往復動を起こす。図9から図12に示すように、空気パルス発生機300は、対向して配置されている第1及び第2の側壁304,306と、第1及び第2の側壁304,306間に延在している環状リム308とを備える概ね管状の筐体又は外殻302を含む。図示の実施形態において、各側壁304,306はほぼ円形で若干外向きに凸状になっている。環状リム308は、対向して配置された比較的小さな直径を有する第1及び第2の円筒部312,314と、比較的大きな直径を有する中間円筒部316を備えている。第1及び第2の側壁304,306の外径と、第1及び第2の円筒部314,316の外径はほぼ等しい。第1及び第2の側壁304,306と第1及び第2の円筒部314,316は、ネジ等の適切な留め具で対応する継ぎ目310に沿って取り外し可能に固定されている。図9に示すように、第1及び第2の側壁304,306は、筐体302の重量を減らすだけでなく、ダイアフラム344,346及び駆動部364,366を冷やすべく外気を通して循環させる複数の開口318を有する。
【0032】
図12に概略を示すように、中間円筒部316は、それぞれ第1及び第2のダイアフラム開口334,336を画定する。第1のダイアフラム344が、第1のダイアフラム開口334の開口面にわたって配置されている。第2のダイアフラム346が、第2のダイアフラム開口336の開口面にわたって配置されている。各ダイアフラム344,346は、比較的硬いほぼ円形のダイアフラム板又はピストン350と、ダイアフラム板350の外周と中間円筒部316の内周との間に介在した比較的軟らかい環状ダイアフラム封止具352とを含む。これら、対向する2つのダイアフラム344,346及び中間円筒部316は、空気室354を画定する。各ダイアフラム封止具352は、ダイアフラム板350の外周と中間円筒部316の内周との間にほぼ液密なシールを形成する。
【0033】
図9に示す実施形態において、各ダイアフラム板350から後方へ向けてほぼ円形の中心ハブ320が、また各ダイアフラム板350の外周端から後方へ向けて環状リム322が延出する。後方へ突出した複数のリブ324が中心ハブ320から環状リム322へ向けてほぼ等角度の間隔をあけて放射状に外向きに延出する。例示するように、各ダイアフラム封止具352は、溝付き又は波形である。ダイアフラム封止具352は、ダイアフラム板350を筐体302に対して支持するだけでなく、双方向矢印356で示すように、空気室254内の空気を脈動させるべく、ダイアフラム板350が互いに向けて、また、互いから遠ざかる方向に動かされることを可能にする。さらに、ダイアフラム封止具352は、ダイアフラム板350を動作の後につりあい位置に戻るように強いる。
【0034】
図12に示すように、筐体302の中間円筒部316は、空気室354と連通したブロワ入口358と、空気室354と連通した空気口360とを有する。図示の実施形態において、ブロワ入口358と空気口360とは、中間円筒部316を挟んで反対側に配置されている。ブロワ入口358は、管路38を介してブロワ36に連結可能となっており、空気口360は管路44を介して膨張式衣服42に連結可能となっている。逆止弁362がブロワ入口358に結合している。逆止弁362は、空気室354及び膨張式衣服42内に基準圧力を設定すべく、圧縮空気をブロワ36から空気室354へ流すことを可能にする。しかしながら、空気室354から流れて来る圧縮空気がブロワ36へ戻るように逆流しようとすると、例えば、ダイアフラム344,346が互いに向けて動くことによって空気室354内の圧力が増加すると、逆止弁362は自動的に閉鎖する。一部の実施形態では、逆止弁362が省略されている。図示の実施形態において、筐体302は綱製の容器であり、ダイアフラム板350はABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)プラスチックでできているが、十分な強度及び耐久性を有する他のプラスチック材料及び/又は金属材料等どのような材料を使用してもよい。
【0035】
図12に概略を示すように、空気パルス発生機300は、第1及び第2のダイアフラム344,346に結合している第1及び第2の駆動部364,366を含む。駆動部364,366は、ダイアフラム344,366を互いに対して反対方向に動かすように動作可能となっている。このため、空気圧を基準圧力辺りで繰り返し増減させることにより、空気室354内の圧縮空気を脈動させる。空気パルス発生機300は、ダイアフラム板350を関連側壁304,306から離間させるように付勢するコイルばね368を含む。コイルばね368は、ダイアフラム板350と、関連側壁304,306との間で圧縮状態にある。
【0036】
図12の概略図に例示するように、各駆動部364,366は、関連ダイアフラム板350に結合した振動通電コイル370と、関連側壁304,306に結合された直流通電コイル372を備える。各通電コイル370は、これら関連コイル370に振動電流を流す発振器376に連結した一対の導線374を有する。各直流通電コイル372は、これらの関連コイル372に直流電流を流す直流電源380に連結した一対の導線378を有する。各振動通電コイル370は、関連ダイアフラム板350から外側へ延出する。各直流通電コイル372は、関連側壁304,306から内側へ延出する。図12に概略を示すように、一部の実施形態において空気パルス発生機300は、筐体302の壁304,306に対応して結合した第1及び第2のバンパー384,386を含む。バンパー384,386は、筐体302の壁304,306との偶発的な接触から振動通電コイル370を保護する。
【0037】
直流通電コイル372は、内部空間を画定している第1の環状胴部を有し、関連振動通電コイル370は第1の環状胴部の内部空間内に配置されている。振動通電コイル370は、内部空間を画定している第2の環状胴部を有し、関連コイルばね368は第2の環状胴部の内部空間内に配置されている。図12に概略を示すように、駆動コイル372を冷やすために、ブロワから流れて来る空気の一部382が駆動コイル372へ迂回している。筐体302の側壁304,306の開口314は、空気パルス発生機300の重量を減らすだけでなく、ダイアフラム344,346とこれらに取付けられたコイル370を冷やすべく外気を通す。ばね368は、その一部が関連コイル370の内部領域内にある。
【0038】
具体的に、駆動部364,366は、はBEI Kimco Magnetics社の音声コイルアクチュエータである。振動及び直流通電コイル370,372は、それぞれ音声コイル及び駆動コイルと称されている。具体的に、空気パルス発生機300のパラメータは以下の通りである:1)ピストン当たりの駆動力、約6.4kg(約14ポンド)、2)音声コイルの直径、約13.84cm(約5.45インチ)、3)有効音声コイル長さ、約2.54cm(約1インチ)、4)音声コイル配線重量、約0.0476kg(約0.1049ポンド)、5)駆動コイル直径、約13.94cm(約5.49インチ)、6)駆動コイル長さ、約3.81cm(約1.5インチ)、7)駆動コイル重量、約0.577kg(約1.272ポンド)及び、8)駆動コイル消費電力、約400ワット。
【0039】
上述の空気パルス発生機100,200,300の実施形態における、ばね168,268,368の使用は空気パルス発生機の効率化に役立つ。つまり、空気パルスで移動させる特定空気量がいくらであっても、例えば、約475.22cm3(29立方インチ)の空気のとき、ばね168,268,368を設けていれば、ばね168,268,368を設けていない場合に比べ、関連ダイアフラムを振動させるためにより小さな駆動部を使用できる。ばね168,268,368は、空気を圧縮した後に関連空気室から送り出す方向へ関連ダイアフラムを動かす際に各駆動部を助ける。より小さな駆動部を使用することにより、空気パルス発生機100,200,300の重量を軽量化できる。空気パルス発生機100,200,300の使用に好適なばねの1つは、自由長が約6.35cm(2.5インチ);ばね定数が約3.13kg/cm(約17.5ポンド/インチ);ばねの平均径(D)が6.60cm(約2.6インチ);ばねの線径(d)が約0.445cm(約0.175インチ);内径が約6.160cm(約2.425インチ);ピッチが約1.14cm(約0.45インチ);有効コイル数が4.389;剛性率が約7.93N/mm2(1.15x107psi);ばね指数が(C=D/d)が14.857;密着高さが約3.284cm(約1.293インチ);最大変位が約3.066cm(約1.207インチ);固有振動数が約74.86ヘルツ、となっている。
【0040】
図13から図19には空気パルス発生機32の第4の実施形態400を示す。図20及び図21には空気パルス発生機32の第5の実施形態500を示す。図22から図24には空気パルス発生機32の第6の実施形態600を示す。空気パルス発生機400,500,600は、図1から図12に示す第1、第2及び第3の実施形態と異なり、それぞれブロワとブロワに結合した弁を含む。従って、図13から図19に示す空気パルス発生機400は、ブロワ402とブロワ402に結合した回転弁404を含み、図20と図21に示す空気パルス発生機500は、ブロワ502とブロワ502に結合したフラッパ弁504を含み、図22から図24に示す空気パルス発生機600は、ブロワ602とブロワ602に結合したフラッパ弁604を含む。
【0041】
図18と図19に概略を示すように、回転弁404は管路424を介して膨張式衣服442に結合して、膨張式衣服442へ空気を送り込むこと(図18)と、膨張式衣服442から空気を吸い出すこと(図19)とを交互に行うために回転する。ブロワ402は入口406と出口408を有する。回転弁404は、内部領域を有する筐体410と、筐体410に対して回転するために内部領域に配置されたロータ412(図17)を含む。引き続き図18と図19を参照すると、筐体410は、第1の管路422を介してブロワ出口408に結合した第1の口414と、第2の管路424を介して膨張式衣服442に結合した第2の口416と、第3の管路426を介してブロワ入口406に結合した第3の口418と、第4の管路428を介して大気444に結合した第4の口420とを有する。
【0042】
図17から図19に示すように、ロータ412は第1及び第2の内部通路434,436を有する。ロータ412は、適切なモータ446(図13)で駆動されている駆動軸448(図17)に取り付けられている。図18に示すように、ロータ412が筐体410に対して第1の位置にあるとき、膨張式衣服442内に空気が送り込まれるよう、ブロワ出口408を膨張式衣服442に繋ぐべく第1の通路434は第1の口414を第2の口416に連結し、ブロワ入口406を大気444に繋ぐべく第2の通路436は第3の口418を第4の口420に連結する。図19において、ロータ412は図18での位置から約90度反時計回りに回転している。図19に示すように、ロータ412が筐体410に対して第2の位置にあるとき、膨張式衣服442から空気を吸い出せるよう、ブロワ出口408を大気444に繋ぐべく第1の通路434は第1の口414を第4の口420に連結し、膨張式衣服442をブロワ入口406に繋ぐべく第2の通路436は第2の口416を第3の口418に連結する。当然のことながら、弁404を介して衣服に負圧をかけたとしても、通常、衣服442内の圧力は大気圧より高く保たれる。
【0043】
ロータ412が図19に示す位置からさらに90度回転すると、第2の通路436は先に第1の通路434が占めていた位置(図18)へ移動し、第1の通路434は先に第2の通路436が占めていた位置(図18)へ移動する。この第3の位置にあるとき、第2の通路436は、膨張式衣服442内に空気を送り込むために、ブロワ出口408を膨張式衣服442に繋ぐべく第1の口414を第2の口416に連結し、第1の通路434は、ブロワ入口406を大気444に繋ぐべく第3の口418を第4の口420に連結する。ロータ412がさらに90度回転すると、第2の通路436は先に第1の通路434が占めていた位置(図19)へ移動し、第1の通路434は先に第2の通路434が占めていた位置(図19)へ移動する。この第4の位置にあるとき、膨張式衣服442から空気を吸い出すために、第2の通路436は、ブロワ出口408を大気444に繋ぐべく第1の口414を第4の口420に連結し、第1の通路434は、膨張式衣服442をブロワ入口406に繋ぐべく第2の口416を第3の口418に連結する。
【0044】
このように、回転弁404は、膨張式衣服442へ空気を送り込むために、例えば、図18に示す第1の口414が第2の口416に結合し、第3の口が第4の口に結合している第1の状態と、膨張式衣服442から空気を吸い出すために、例えば、図19に示す第1の口414が第4の口420に結合し、第2の口416が第3の口418に結合している第2の状態との間で繰り返し回転する。回転弁404がこれら2つの位置を循環する速度は、図示の実施形態では300から1200rpm(一分当たりの回転数)の間で変化するロータ412の回転速度によって決まる。ロータ412の回転速度がユーザに設定されることは、本発明の範囲に含まれる。
【0045】
図18及び図19に示すように、空気パルス発生機は出口管路422を膨張式衣服入口管路424に連結している側管430と、側管430に結合した制御弁432を含む。制御弁432は、膨張式衣服442内で基準圧力を設定するように動作可能となっている。図示の実施形態において、ブロワ402は、最大出力圧力が約8273.7Pa(約1.2psid)(ポンド/平方インチ差圧力)と、20Hz(ヘルツ)での応答に十分な流量能力を有する遠心ブロワを備える。具体的に、ブロワ402はAmetek社のモデル番号11664、重量が約1.70kg(約3.75ポンド)の遠心ブロワである。具体的に、ロータ412はABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)プラスチックでできているが、十分な強度及び耐久性を有する他のプラスチック材料及び/又は金属材料等、どのような材料を使用してもよい。具体的に、空気パルス発生機400の外形寸法は次の通りである:1)高さが約16.398cm(約6.456インチ)、2)長さが約20.559cm(約8.094インチ)、3)幅が約15.316cm(約6.030インチ)、4)ブロワ径が約14.935cm(約5.880インチ)。
【0046】
図20及び図21は空気パルス発生機32の第5の実施形態500を示す。上述の通り、空気パルス発生機500はブロワ502と、ブロワ502に結合した電磁操作式フラッパ弁504を含む。図20及び図21に示す空気パルス発生機500は、モータ駆動式回転バルブ404の代わりに電磁操作式フラッパ弁504を使用することを除いて図13から図19に示す空気パルス発生機400とほぼ同じである。図20及び図21に概略を示すように、フラッパ弁504は、膨張式衣服542へ空気を送り込むこと又は空気を吸い出すことを行うために管路524を介して膨張式衣服542に結合している。ブロワ502は、入口506と出口508を有する。フラッパ弁504は、第1の管路522を介してブロワ出口508に結合した第1の口514と、第2の管路524を介して膨張式衣服542に結合した第2の口516と、第3の管路526を介してブロワ入口506に結合した第3の口518と、第4の管路528を介して大気544に結合した第4の口520とを有する。
【0047】
フラッパ弁504は、制御装置546からの電気信号に応じて図20に示す第1の位置と図21に示す第2の位置との間をユーザ設定速度で繰り返し往復する。図20に示すように、フラッパ弁504が第1の位置にあるとき、膨張式衣服542内へ空気を送り込めるように、ブロワ出口508を膨張式衣服542に繋ぐべく第1の口514は第2の口516に連結しており、また、ブロワ入口506を大気544に繋ぐべく第3の入口518は第4の入口520に連結している。図21に示すように、フラッパ弁504が第2の位置にあるとき、膨張式衣服542から空気を吸い出せるように、ブロワ出口408を大気544に繋ぐべく第1の口514は第4の口520に連結しており、また、膨張式衣服542をブロワ入口506に繋ぐべく第2の入口516は第3の入口518に連結している。このように制御装置546がユーザ選択速度でフラッパ弁504を2つの位置の間を繰り返し往復させることにより、フラッパ弁504は膨張式衣服542へ空気を送り込むことと、膨張式衣服542から空気を吸い出すことを交互に行う。空気パルス発生機500はブロワ出口管路522を膨張式衣服入口管524に連結している側管530と、側管530に結合した制御弁532を含む。制御弁532は、膨張式衣服542内で基準圧力を設定するように動作可能となっている。図示の実施形態において、ブロワ502は、Ametek社のモデル番号11664、重量が約1.70kg(約3.75ポンド)の遠心ブロワである。
【0048】
図22から図24には空気パルス発生機32の第6の実施形態600を示す。図22から図24の空気パルス発生機600は、図20及び図21に示す空気パルス発生機500とほぼ同じである。図23及び図24に概略を示すように、空気パルス発生機600は、ブロワ602と、ブロワ602に結合した電磁操作式フラッパ弁604を含む。図22に示すように、空気パルス発生機600は配管アセンブリ640をさらに含む。配管アセンブリ640は、その中にフラッパ弁604が配置されている筐体638と、筐体638とブロワ602とに結合した一対の管622,626と、筐体638と膨張式衣服642に結合した一対の管624とを備える。
【0049】
図23及び図24に概略を示すように、ブロワ602は入口606と出口608を有する。フラッパ弁604は、3枚の枢動板630を備え、それぞれが1つの端部632回りを枢動するように筐体638に取り付けられている。3枚の枢動板630は、制御装置646からの電気信号に応じて同時に枢動する。フラッパ弁604は、管622を介してブロワ排出口608に連結した第1の口614と、フラッパ弁604が第1の位置にあるとき(図23)に一対の管624を介して膨張式衣服542に連結し、フラッパ弁604が第2の位置にあるとき(図24)に大気に連結している第2の口616と、管626を介してブロワ入口606に連結した第3の口618と、フラッパ弁604が第1の位置にあるとき(図23)に大気に結合し、フラッパ弁604が第2の位置にあるとき(図24)に一対の管624を介して膨張式衣服542に連結した第4の口620とを有する。
【0050】
制御装置646は、フラッパ弁604を図23に示す第1の位置と図24に示す第2の位置との間をユーザ設定速度で繰り返し往復させるように動作可能となっている。図23に示すように、フラッパ弁604が第1の位置にあるとき、空気が膨張式衣服542に送り込まれるように、ブロワ出口608を膨張式衣服642に繋ぐべく第1の口614は第2の口616に連結しており、ブロワ入口606に結合した第3の口618は大気に向けて口が開いている。図24に示すように、フラッパ弁604が第2の位置にあるとき、膨張式衣服642から空気を吸い出すために、ブロワ出口608に結合した第1の口614は大気に向けて口が開いており、膨張式衣服642をブロワ入口606に繋ぐべく第3の口618は第4の口620に連結している。このように制御装置646がユーザ選択速度でフラッパ弁604を2つの位置の間で往復させることにより、電磁弁604は膨張式衣服642へ空気を送り込むことと、膨張式衣服642から空気を吸い出すことを交互に行う。空気パルス発生機600は、ブロワ出口管622を膨張式衣服入口管624に連結している側管(図20及び図21の側管530に類似している)と、側管に結合した制御弁(図20及び図21の制御弁532に類似している)を含む。制御弁は、膨張式衣服642内に基準圧力を設定するように動作可能となっている。
【0051】
図25から図27に空気パルス発生機32の第7の実施形態700を示す。空気パルス発生機700は、第1対のダイアフラム730を動かすべく第1のカム732を使用し、第2対のダイアフラム740を動かすべく第2のカム742を使用することを除いて図5から図12に示す空気パルス発生機100,200及び300に類似している。空気パルス発生機700は、上面壁704、底面壁706、左側壁708、右側壁710、正面壁712及び背面壁714を備えたほぼ箱型の筐体又は外殻702を含む。図示の実施形態において、上面、底面及び側壁704,706,708,710は、例えば図25に示すように、それぞれ格子状に配置された4つの比較的大きな開口716を有する。壁704,706,708,710の大開口716は、筐体702の重量を減らすだけでなく、ダイアフラム730,740を冷やすべく外気を通して循環させる。正面及び背面壁712,714は、正面壁712がブロワ入口(図示せず)と空気口(図示せず)を有することを除いて開口を全く有しない。正面及び背面壁712,714は、上面、底面及び側壁704,706,708,710は、ねじ等の適切な留め具(図示せず)で対応する継ぎ目718に沿って取外し可能に結合されている。
【0052】
図25から図27に示す実施形態において、空気パルス発生機700は、第1の対向したダイアフラム730対と第2の対向したダイアフラム740対を含む。当然ながら、一部の実施形態において空気パルス発生機700は、2対のダイアフラムの代わりに1対のダイアフラムを含むことができる。図27に示すように、ダイアフラム730,740は、それぞれ比較的硬いダイアフラム板又はピストン750と、ダイアフラム板750と筐体702との間に介在した比較的軟らかいダイアフラム封止具752と、ピストン750から延出して関連カム732,742に接しているピストン棒751とを含む。図示の実施形態において、ダイアフラム封止具752はダイアフラム板750を筐体702に対して支持するだけでなく、双方向矢印738,748で示すように、空気室754内の空気を脈動させるべく、対応する軸734,744に沿ってダイアフラム板750を往復動させることができる。さらに、図示の実施形態では、ダイアフラム封止具752はダイアフラム板750を動作の後につりあい位置に戻るように強いる。
【0053】
第1対のダイアフラム730と、第2対のダイアフラム740と、正面壁712及び背面壁714とで、空気室754を画定する。図25に示すように、図示の実施形態において、ほぼ円形の中心ハブ720が各ダイアフラム板750から後方へ延出し、環状リム722が各ダイアフラム板750の周辺端から前方へ延出する。後方へ突出した複数のリブ724が中心ハブ720から環状リム722へ向けてほぼ等角度の間隔をあけて放射状に外向きに延出する。筐体702の正面壁712は、空気室754に結合したブロワ入口(図示せず)と空気室754に結合した空気口(図示せず)を有する。ブロワ入口は、管路38を介してブロワ36に連結可能となっており、空気口は管路44を介して膨張式衣服42に連結可能となっている。一部の実施形態では、逆止弁(図示せず)がブロワ入口に結合しており、他の実施形態では省略されている。逆止弁は、空気室754内に基準圧力を設定すべく、圧縮空気をブロワ36から空気室754へ流すことを可能にする。しかしながら、例えば、ダイアフラム730,740が筐体702の中心に向けて内側へ動くことにより空気室754内の圧力が増加すると、空気室754から流れて来る圧縮空気がブロワ36へ戻るように逆流しようとすると、逆止弁は自動的に閉鎖する。図示の実施形態において、筐体702及びダイアフラム板750はいずれもABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)プラスチックでできているが、十分な強度及び耐久性を有する他のプラスチック材料及び/又は金属材料等どのような材料を使用してもよい。一例として、筐体702の寸法は以下の通りである:幅約16.51cm(約6.5インチ)、奥行き約13.97cm(約5.5インチ)、高さ約13.97cm(約5.5インチ)。一例として、正方形のダイアフラム板750はそれぞれ約9.96cm(約3.92インチ)四方である。
【0054】
図25から図27に示すように、空気パルス発生機700は、軸770と共に回転すべく共通の軸770に取り付けられた第1及び第2の概ね楕円形のカム732,742をさらに含む。モータ(図示せず)が軸770に結合されており、軸770を回転させるように動作する。第1のカム732は、第1対の対向するダイアフラム730を矢印738で示すように第1の軸734に沿って互いに向けて、また、互いから遠ざかる方向に動かすべく回転可能となっている。第2のカム742は、第2対の対向するダイアフラム740を矢印748で示すように第1の軸734に対してほぼ垂直な第2の軸744に沿って互いに向けて、また、互いから遠ざかる方向に動かすべく回転可能となっている。第1及び第2の概ね楕円形のカム732,742は、第1対のダイアフラム730が互いに向けて動くと第2対のダイアフラム740が互いに向けて動くように、また、第1対のダイアフラム730が互いから離れて動くと第2対のダイアフラム740が互いから離れて動くように軸770に取り付けられている。このため、いつの時点であっても、4つ全てのダイアフラム730,740は、筐体702の中心に向けて内向きに動いている、あるいは筐体702の中心から遠ざかるように外向きに動いている。このため、空気圧を基準圧力辺りで繰り返し増減させることにより、空気室754内の圧縮空気を脈動させる。当然のことながら、空気室754及び膨張式衣服442内の空気圧は、通常、この周期を通して大気圧より高く保たれる。
【0055】
図25から図27に示すように、空気パルス発生機700は、第1対のダイアフラム730のダイアフラム板750を互いに向けて付勢するように配置されている第1対のばね736を含む。ばね736は、第1対のダイアフラム730のダイアフラム板750と筐体702の関連壁704,706との間で圧縮された状態に保たれている。空気パルス発生機700は、第2対のダイアフラム740のダイアフラム板750を互いに向けて付勢するように配置されている第2対のばね746を含む。ばね746は、第2対のダイアフラム740のダイアフラム板750と筐体702の関連壁708,710との間で圧縮された状態に保たれている。ばね736,746の付勢は、ピストン棒751の端部をカム732,742に接触させるために役立つ。別の実施形態において、空気パルス発生機700は、第1対のダイアフラム630を反対方向に動かし、また、第2対のダイアフラム640を反対方向に動かすべく、スコッチヨークアセンブリ(例えば、中心がモータ軸からはずれて位置し、その中に対応する円形カムを受容してモータ軸及びずれて取り付けられた円形カムの回転により周期的に往復動するカムを囲んでいるカム枠を有する、円形カム)を含むこともできる。米国特許第6,254,556号明細書はスコッチヨークアセンブリの一例を示す。
【0056】
図28には、図1の空気パルス発生機32の第8の実施形態の概略を示す。図示の通り、空気パルス発生機800は、ピストン棒810と共に動作すべくピストン棒810上に取り付けられた複数のピストン802,804,806,808を含む。空気パルス発生機800は、その中に関連ピストン802,804,806,808が位置している複数の空気室812,814,816,818を有するシリンダ820をさらに含む。各空気室812,814,816,818は、ブロワ830と連結した入口822,824,826,828と、膨張式衣服840と連結した出口832,834,836,838を有する。ピストン棒810に結合した駆動部850が、ピストン802,804,806,808をそれぞれ空気室812,814,816,818内で往復動させる。ピストン棒810が後方へ動くに連れて、ブロワ830から流れて来る圧縮空気が、管路842,844,846,848にそれぞれ結合した関連入口822,824,826,828を通って空気室812,814,816,818内へ吸い込まれる。ピストン棒810が前方へ動くと、圧縮空気を管路862,864,866,868に結合した各出口832,834,836,838を通って膨張式衣服840内へ流すべく、各ピストン802,804,806,808とシリンダ820の関連壁852,854,856,858との間の空気室812,814,816,818内で空気が圧縮される。一部の実施形態において、出口822,824,826,828に結合された逆止弁(図示せず)は、各空気室812,814,816,818と膨張式衣服840内に基準圧力を設定すべく、ブロワ830からの圧縮空気を関連入口822,824,826,828を通して空気室812,814,816,818内へ流す。別の実施形態では、逆止弁が省略されている。しかしながら、例えば、ピストン802,804,806,808が関連壁852,854,856,858へ向けて動くことにより空気室812,814,816,818内の圧力が増加すると、空気室812,814,816,818から流れて来る圧縮空気がブロワ830へ戻るように逆流しようとすると、逆止弁は自動的に閉鎖する。このように、駆動部850はピストン802,804,806,808をそれぞれ空気室812,814,816,818に対して往復動するように動作可能となっている。このように、空気圧を基準圧力辺りで繰り返し増減させることにより、空気室812,814,816,818内の圧縮空気を脈動させる。
【0057】
上記にて特定の実施形態について詳細に説明したが、これらの変形及び改良は、特許請求の範囲に記載及び定義されているように、本開示の範囲及び精神に含まれる。
【0058】
発明の詳細な説明は下記の添付図面を特に参照する。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】ブロワと連通したブロワ入口と膨張式衣服と連通した空気口を有する空気パルス発生機を示す、例示的なHFCWOシステムのブロック図である。
【図2】第1及び第2のドーム型側壁及びこれら側壁間に延在している環状リムと、第1及び第2の側壁近くに配置されている第1及び第2のほぼ円盤形のダイアフラムと、空気口及びブロワ入口を有する空気室を画定している第1及び第2のダイアフラム及び環状リムと、第1及び第2のダイアフラムを動かすように動作可能な第1及び第2の駆動部、第1及び第2のダイアフラムと第1及び第2の側壁との間に介在した第1及び第2のばねと、関連ダイアフラムに結合した通電コイルを備えた各駆動部と、関連側壁に支持されている環状の永久磁石を有する筐体を示す、図1の空気パルス発生機の第1の実施形態の一部を切り取って示す斜視図である。
【図3】図2の空気パルス発生機の正面図である。
【図4】図2の空気パルス発生機の側面図である。
【図5】図2の空気パルス発生機の第1の実施形態の概略図である。
【図6】片側にほぼ長方形の平坦な側壁及び反対側にほぼ長方形のドーム型側壁と、筐体のドーム型側壁近くに配置された単一のほぼ長方形のダイアフラムとを有し、これらほぼ長方形の平坦な側壁とほぼ長方形のダイアフラムで空気口及びブロワ入口を有する空気室を画定し、さらに、ダイアフラムを動かすように動作可能な駆動部を有し、この駆動部がダイアフラムに結合した通電コイル及びドーム型側壁に支持された環状永久磁石を備え、ダイアフラムとドーム型側壁との間に介在したばねとを有する筐体を示す、図1の空気パルス発生機の第2の実施形態の一部を切り取って示す斜視図である。
【図7】図6の空気パルス発生機の正面図である。
【図8】図6の空気パルス発生機の側面図である。
【図9】対向して配置された第1及び第2の側壁と第1及び第2の側壁間に延在している環状リムと、第1及び第2の側壁近くに位置した第1及び第2のほぼ円形のダイアフラムとを有し、これら第1及び第2のダイアフラムと環状リムとで空気口及びブロワ入口を有する筐体を画定し、さらに、第1及び第2のダイアフラムを動かすように動作可能な第1及び第2の駆動部と、第1及び第2のダイアフラムと第1及び第2の側壁との間に介在した第1及び第2のばねとを有し、各駆動部が関連ダイアフラムに結合した振動通電コイルと環状リムで支持された直流通電コイルを備える筐体を示す、図1の空気パルス発生機の第3の実施形態の一部を切り取って示す斜視図である。
【図10】図9の空気パルス発生機の正面図である。
【図11】図9の空気パルス発生機の側面図である。
【図12】図9に示す第3の実施形態の空気パルス発生機の概略図である。
【図13】ブロワに結合し、膨張式衣服(図示せず)に振動圧力を与えるように動作可能な回転弁を示す、図1の空気パルス発生機の第4の実施形態の斜視図である。
【図14】図13の空気パルス発生機の正面図である。
【図15】図13の空気パルス発生機の側面図である。
【図16】図13の空気パルス発生機の上面図である。
【図17】図13に示す回転弁のモータ及びロータの斜視図である。
【図18】膨張式衣服内へ空気を送り込むために第1の位置にあるロータを示す図13の空気パルス発生機の概略図である。
【図19】膨張式衣服から空気を吸い出すために第2の位置にあるロータを示す図13の空気パルス発生機の概略図である。
【図20】膨張式衣服の中へ空気を送り込むこと(図20)と、膨張式衣服から空気を吸い出すこと(図21)を交互に行うためにブロワと膨張式衣服とに結合した電磁操作式フラッパ弁示す図1の空気パルス発生機の第5の実施形態の概略図である。
【図21】膨張式衣服の中へ空気を送り込むこと(図20)と、膨張式衣服から空気を吸い出すこと(図21)を交互に行うためにブロワと膨張式衣服とに結合した電磁操作式フラッパ弁示す図1の空気パルス発生機の第5の実施形態の概略図である。
【図22】ブロワ(概略にて示す)と、膨張式衣服(概略にて示す)とに結合した配管アセンブリ内に位置した電磁操作式フラッパ弁を備えた図20及び図21の空気パルス発生機に概ね類似した、図1の空気パルス発生機の第6の実施形態の斜視図である。
【図23】膨張式衣服へ空気を送り込むこと(図23)と膨張式衣服から空気を吸い出すこと(図24)とを交互に行っているフラッパ弁を示す図22の空気パルス発生機の斜視図である。
【図24】膨張式衣服へ空気を送り込むこと(図23)と膨張式衣服から空気を吸い出すこと(図24)とを交互に行っているフラッパ弁を示す図22の空気パルス発生機の斜視図である。
【図25】空気室を画定しているほぼ箱型の筐体と、第1対の対向したダイアフラム及び第2対の対向したダイアフラムと、軸と共に回転するために軸に取り付けられた第1及び第2のほぼ楕円形カムを有し、第1のカムが第1対の対向したダイアフラムを第1の軸に沿って互いに向けて、また、互いから遠ざかる方向に動かすべく動作可能であり、第2のカムが第2対の対向したダイアフラムを第1の軸に対してほぼ垂直な第2の軸に沿って互いに向けて、また、互いから遠ざかる方向に動かすべく動作可能であり、第1対のダイアフラムと筐体との間に配置された第1対のばねと、さらに、第2対の対向したダイアフラムと筐体との間に配置された第2対のばねとを示す図1の空気パルス発生機の第7の実施形態の一部を切り取って示す斜視図である。
【図26】図25の空気パルス発生機の上面図である。
【図27】図25の空気パルス発生機の正面壁の一部を切り取って示す正面図である。
【図28】ピストン棒と一体に動く複数のピストンと、その中にピストンが配置された複数の空気室を中に含む円筒部であって、各空気室がブロワに結合した第1の口と膨張式衣服に結合した第2の口を有する、図1の空気パルス発生機の第8の実施形態の概略図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者に高周波数胸壁振動療法を適用するための空気パルス発生機100であって、
前記空気パルス発生機が
筐体102と、
前記筐体102に結合した空気パルスアセンブリと
を含み、
前記空気パルスアセンブリが
少なくとも1つのダイアフラム144,146と、
前記少なくとも1つのダイアフラム144,146を動かすべく動作可能な少なくとも1つの駆動部164,166と、
前記少なくとも1つのダイアフラム144,146を前記筐体102の一部から遠ざけるように付勢すべく配置された少なくとも1つのばね168と
を有する空気パルス発生機100。
【請求項2】
前記少なくとも1つのばね168が前記少なくとも1つのダイアフラム144,146と前記筐体102の前記一部104,106の間に圧縮された状態で配置されている請求項1に記載の空気パルス発生機。
【請求項3】
前記筐体102が少なくとも1つの壁104,106を有し、
前記少なくとも1つの駆動部164,166が
前記少なくとも1つのダイアフラムの一方と前記少なくとも1つの壁の一方に結合した通電コイル170と、
前記少なくとも1つのダイアフラムの他方と前記少なくとも1つの壁の他方に結合した永久磁石172と
を含む請求項1に記載の空気パルス発生機。
【請求項4】
前記通電コイル170が前記少なくとも1つのダイアフラム144,146に結合し、
前記磁石172が前記少なくとも1つの壁104,106に結合し、
前記磁石172が内部空間を画定している環状胴部172を有して、前記通電コイル170が前記環状胴部の前記内部空間内に配置されている請求項3に記載の空気パルス発生機。
【請求項5】
前記少なくとも1つのばね168が大口径ボアを有するコイルばね168を含んでおり前記環状胴部168が前記大口径ボア内に配置されている請求項4に記載の空気パルス発生機。
【請求項6】
前記筐体302が少なくとも1つの壁304,306を有し、
前記少なくとも1つの駆動部364,366が前記少なくとも1つのダイアフラムの一方と前記少なくとも1つの壁の一方に結合した振動通電コイル370と、
前記少なくとも1つのダイアフラムの他方と前記少なくとも1つの壁の他方に結合した直流通電コイル372と
を含む請求項1に記載の空気パルス発生機300。
【請求項7】
前記直流通電コイル372が内部空間を画定している第1の環状胴部を有し、前記振動通電コイル370が前記第1の環状胴部の前記内部空間内に配置されている請求項6に記載の空気パルス発生機。
【請求項8】
前記振動通電コイル370が内部空間を画定している第2の環状胴部を有し、前記少なくとも1つのばね368が前記第2の環状胴部の前記内部空間内に配置されている請求項7に記載の空気パルス発生機。
【請求項9】
前記筐体102が第1及び第2の壁104,106を含み、
前記少なくとも1つのダイアフラムが第1及び第2のダイアフラム144,146を含み、
前記少なくとも1つのばねが第1及び第2のばね168を含み、
前記第1のばね168が前記第1のダイアフラム144を前記第1の壁104から遠ざけるように付勢すべく配置され、
前記第2のばね168が前記第2のダイアフラム146を前記第2の壁106から遠ざけるように付勢すべく配置されている
請求項1に記載の空気パルス発生機。
【請求項10】
前記筐体102が第1及び第2の壁104,106を含み、
前記少なくとも1つのダイアフラムが第1及び第2のダイアフラム144,146を含み、
前記第1のダイアフラム144が前記第1の壁104に接近して配置され、
前記第2のダイアフラム146が前記第2の壁106に接近して配置され、
前記少なくとも1つの駆動部が第1及び第2の駆動部164,166を含み、
前記第1の駆動部164が前記第1のダイアフラム144を動かすべく動作可能であり、
前記第2の駆動部166が前記第2のダイアフラム146を動かすべく動作可能であり、
前記少なくとも1つのばねが第1及び第2のばね168を含み、
前記第1のばね168が前記第1のダイアフラム144を前記第1の壁104から遠ざけるように付勢すべく配置され、
前記第2のばね168が前記第2のダイアフラム146を前記第2の壁106から遠ざけるように動かすべく配置されている
請求項1に記載の空気パルス発生機。
【請求項11】
前記第1の駆動部364が前記第1のダイアフラム344に結合された第1の振動通電コイル370と前記第1の壁304に結合された第1の直流通電コイル372とを含み、
前記第2の駆動部366が前記第2のダイアフラム346に結合された第2の振動通電コイル370と前記第2の壁306に結合された第2の直流通電コイル372とを含む
請求項10に記載の空気パルス発生機。
【請求項12】
前記第1及び第2のダイアフラム344,346間に配置された空気室354をさらに含み、
前記筐体302が前記空気室354と連通した空気口360を有し、
前記筐体302が前記空気口360から離間した位置にあり、かつ、前記空気室354と連通したブロワ入口358を有する
請求項11に記載の空気パルス発生機。
【請求項13】
患者を覆うように構成されている膨張式衣服42と圧力を受けた空気を供給するためのブロワ36とをさらに含み、
前記空気口360が前記膨張式衣服42に結合可能であり、前記ブロワ入口358が前記ブロワ36に結合可能となっている
請求項12に記載の空気パルス発生機。
【請求項14】
前記ブロワ入口に結合された逆止弁362をさらに含む請求項13に記載の空気パルス発生機。
【請求項15】
前記ブロワ36から流れて来る空気の一部382が前記直流通電コイル372を冷やすべく分流している請求項13に記載の空気パルス発生機。
【請求項16】
前記駆動部764が前記少なくとも1つのダイアフラム730,740を動かすべく動作可能な少なくとも1つのカム732,742と前記少なくとも1つのカム732,742を回転すべく前記少なくとも1つのカム732,734に結合された駆動軸770を含む請求項1に記載の空気パルス発生機。
【請求項17】
前記少なくとも1つのダイアフラムが第1対の対向したダイアフラム730と第2対の対向したダイアフラム740を含み、
前記少なくとも1つのカムが駆動軸770と共に動くように前記駆動軸770に取り付けられた第1及び第2のほぼ楕円形カム732,742を含み、
前記第1のカム732が前記第1対の対向したダイアフラム730を第1の軸734に沿って互いに向けてまた互いから遠ざかる方向に動かすべく動作可能であり、
前記第2のカム742が前記第2対の対向したダイアフラム740を前記第1の軸734とほぼ垂直に配置された第2の軸744に沿って互いに向けてまた互いから遠ざかる方向に動かすべく動作可能であり、
前記少なくとも1つのばねが前記第1対の対向したダイアフラム730を互いに向けて付勢すべく配置された第1対のばね736と前記第2対の対向したダイアフラム740を互いに向けて付勢すべく配置された第2対のばね746とを含む
請求項16に記載の空気パルス発生機。
【請求項18】
前記第1及び第2のほぼ楕円形カム732,742が、前記第1対のダイアフラム730が互いに向けて動くと前記第2対のダイアフラム740が互いに向けて動き、また、前記第1対のダイアフラム730が互いから遠ざかる方向に動くと前記第2対のダイアフラム740が互いから遠ざかる方向に動くように前記軸770に取り付けられている請求項17に記載の空気パルス発生機。
【請求項19】
膨張式衣服442を着用している患者に高周波数胸壁療法を適用するための空気パルス発生機400であって、
ブロワ402と、
前記ブロワ402と前記膨張式衣服442とに結合された弁404と
を含み、
前記弁404が前記膨張式衣服442に振動圧力を与えるように動作可能となっている空気パルス発生機400。
【請求項20】
前記弁404が回転弁を含む請求項19に記載の空気パルス発生機。
【請求項21】
前記弁404が電磁弁を含む請求項19に記載の空気パルス発生機。
【請求項22】
前記ブロワ402が入口406と出口408を有し、
前記回転弁404が筐体410と前記筐体410に回転可能に結合したロータ412を有し、
前記筐体410が、前記ブロワ出口408と連通した第1の口414と、前記膨張式衣服442と連通した第2の口416と、前記ブロワ入口406と連通した第3の口418と、大気444と連通した第4の口420とを有し、
前記ロータ412が第1及び第2の通路434,436を有し
前記膨張式衣服442に正圧を与えているときに前記第1及び第2の通路434,436の一方434が前記ブロワ出口408を前記膨張式衣服442に繋ぐべく前記第1の口414を前記第2の口416に結合し、前記2つ通路の他方436が前記ブロワ入口406を大気444に繋ぐべく前記第3の口418を前記第4の口420に結合するようになっており、
前記膨張式衣服442に負圧を与えているときに前記2つの通路の一方434が前記ブロワ出口408を大気444に繋ぐべく前記第1の口414を前記第4の口420に結合し、前記2つ通路の他方436が前記膨張式衣服442を前記ブロワ入口406に繋ぐべく前記第2の口416を前記第3の口418に結合するようになっている
請求項20に記載の空気パルス発生機。
【請求項23】
前記ブロワ出口408を前記膨張式衣服442に連結している側管430と、前記側管430に結合した制御弁432とをさらに含む請求項22に記載の空気パルス発生機。
【請求項24】
膨張式衣服840を着用している患者に高周波数胸壁振動療法を適用するための空気パルス発生機800であって、
ピストン棒810と共に動くべく前記ピストン棒810に結合されている複数のピストン802,804,806,808と、
前記関連ピストン802,804,806,808を受容すべく複数の空気室812,814,816,818を有する円筒部820と
を含み、
各空気室がブロワ830に結合可能な入口822,824,826,828と膨張式衣服840に結合可能な出口832,834,836,838とを有する空気パルス発生機800。
【請求項25】
前記ピストン棒810に結合し、前記膨張式衣服840へ空気を送り込むことと前記膨張式衣服840から空気を吸い出すことを交互に行うべく動作可能な駆動部850をさらに含む請求項24に記載の空気パルス発生機。
【請求項1】
患者に高周波数胸壁振動療法を適用するための空気パルス発生機100であって、
前記空気パルス発生機が
筐体102と、
前記筐体102に結合した空気パルスアセンブリと
を含み、
前記空気パルスアセンブリが
少なくとも1つのダイアフラム144,146と、
前記少なくとも1つのダイアフラム144,146を動かすべく動作可能な少なくとも1つの駆動部164,166と、
前記少なくとも1つのダイアフラム144,146を前記筐体102の一部から遠ざけるように付勢すべく配置された少なくとも1つのばね168と
を有する空気パルス発生機100。
【請求項2】
前記少なくとも1つのばね168が前記少なくとも1つのダイアフラム144,146と前記筐体102の前記一部104,106の間に圧縮された状態で配置されている請求項1に記載の空気パルス発生機。
【請求項3】
前記筐体102が少なくとも1つの壁104,106を有し、
前記少なくとも1つの駆動部164,166が
前記少なくとも1つのダイアフラムの一方と前記少なくとも1つの壁の一方に結合した通電コイル170と、
前記少なくとも1つのダイアフラムの他方と前記少なくとも1つの壁の他方に結合した永久磁石172と
を含む請求項1に記載の空気パルス発生機。
【請求項4】
前記通電コイル170が前記少なくとも1つのダイアフラム144,146に結合し、
前記磁石172が前記少なくとも1つの壁104,106に結合し、
前記磁石172が内部空間を画定している環状胴部172を有して、前記通電コイル170が前記環状胴部の前記内部空間内に配置されている請求項3に記載の空気パルス発生機。
【請求項5】
前記少なくとも1つのばね168が大口径ボアを有するコイルばね168を含んでおり前記環状胴部168が前記大口径ボア内に配置されている請求項4に記載の空気パルス発生機。
【請求項6】
前記筐体302が少なくとも1つの壁304,306を有し、
前記少なくとも1つの駆動部364,366が前記少なくとも1つのダイアフラムの一方と前記少なくとも1つの壁の一方に結合した振動通電コイル370と、
前記少なくとも1つのダイアフラムの他方と前記少なくとも1つの壁の他方に結合した直流通電コイル372と
を含む請求項1に記載の空気パルス発生機300。
【請求項7】
前記直流通電コイル372が内部空間を画定している第1の環状胴部を有し、前記振動通電コイル370が前記第1の環状胴部の前記内部空間内に配置されている請求項6に記載の空気パルス発生機。
【請求項8】
前記振動通電コイル370が内部空間を画定している第2の環状胴部を有し、前記少なくとも1つのばね368が前記第2の環状胴部の前記内部空間内に配置されている請求項7に記載の空気パルス発生機。
【請求項9】
前記筐体102が第1及び第2の壁104,106を含み、
前記少なくとも1つのダイアフラムが第1及び第2のダイアフラム144,146を含み、
前記少なくとも1つのばねが第1及び第2のばね168を含み、
前記第1のばね168が前記第1のダイアフラム144を前記第1の壁104から遠ざけるように付勢すべく配置され、
前記第2のばね168が前記第2のダイアフラム146を前記第2の壁106から遠ざけるように付勢すべく配置されている
請求項1に記載の空気パルス発生機。
【請求項10】
前記筐体102が第1及び第2の壁104,106を含み、
前記少なくとも1つのダイアフラムが第1及び第2のダイアフラム144,146を含み、
前記第1のダイアフラム144が前記第1の壁104に接近して配置され、
前記第2のダイアフラム146が前記第2の壁106に接近して配置され、
前記少なくとも1つの駆動部が第1及び第2の駆動部164,166を含み、
前記第1の駆動部164が前記第1のダイアフラム144を動かすべく動作可能であり、
前記第2の駆動部166が前記第2のダイアフラム146を動かすべく動作可能であり、
前記少なくとも1つのばねが第1及び第2のばね168を含み、
前記第1のばね168が前記第1のダイアフラム144を前記第1の壁104から遠ざけるように付勢すべく配置され、
前記第2のばね168が前記第2のダイアフラム146を前記第2の壁106から遠ざけるように動かすべく配置されている
請求項1に記載の空気パルス発生機。
【請求項11】
前記第1の駆動部364が前記第1のダイアフラム344に結合された第1の振動通電コイル370と前記第1の壁304に結合された第1の直流通電コイル372とを含み、
前記第2の駆動部366が前記第2のダイアフラム346に結合された第2の振動通電コイル370と前記第2の壁306に結合された第2の直流通電コイル372とを含む
請求項10に記載の空気パルス発生機。
【請求項12】
前記第1及び第2のダイアフラム344,346間に配置された空気室354をさらに含み、
前記筐体302が前記空気室354と連通した空気口360を有し、
前記筐体302が前記空気口360から離間した位置にあり、かつ、前記空気室354と連通したブロワ入口358を有する
請求項11に記載の空気パルス発生機。
【請求項13】
患者を覆うように構成されている膨張式衣服42と圧力を受けた空気を供給するためのブロワ36とをさらに含み、
前記空気口360が前記膨張式衣服42に結合可能であり、前記ブロワ入口358が前記ブロワ36に結合可能となっている
請求項12に記載の空気パルス発生機。
【請求項14】
前記ブロワ入口に結合された逆止弁362をさらに含む請求項13に記載の空気パルス発生機。
【請求項15】
前記ブロワ36から流れて来る空気の一部382が前記直流通電コイル372を冷やすべく分流している請求項13に記載の空気パルス発生機。
【請求項16】
前記駆動部764が前記少なくとも1つのダイアフラム730,740を動かすべく動作可能な少なくとも1つのカム732,742と前記少なくとも1つのカム732,742を回転すべく前記少なくとも1つのカム732,734に結合された駆動軸770を含む請求項1に記載の空気パルス発生機。
【請求項17】
前記少なくとも1つのダイアフラムが第1対の対向したダイアフラム730と第2対の対向したダイアフラム740を含み、
前記少なくとも1つのカムが駆動軸770と共に動くように前記駆動軸770に取り付けられた第1及び第2のほぼ楕円形カム732,742を含み、
前記第1のカム732が前記第1対の対向したダイアフラム730を第1の軸734に沿って互いに向けてまた互いから遠ざかる方向に動かすべく動作可能であり、
前記第2のカム742が前記第2対の対向したダイアフラム740を前記第1の軸734とほぼ垂直に配置された第2の軸744に沿って互いに向けてまた互いから遠ざかる方向に動かすべく動作可能であり、
前記少なくとも1つのばねが前記第1対の対向したダイアフラム730を互いに向けて付勢すべく配置された第1対のばね736と前記第2対の対向したダイアフラム740を互いに向けて付勢すべく配置された第2対のばね746とを含む
請求項16に記載の空気パルス発生機。
【請求項18】
前記第1及び第2のほぼ楕円形カム732,742が、前記第1対のダイアフラム730が互いに向けて動くと前記第2対のダイアフラム740が互いに向けて動き、また、前記第1対のダイアフラム730が互いから遠ざかる方向に動くと前記第2対のダイアフラム740が互いから遠ざかる方向に動くように前記軸770に取り付けられている請求項17に記載の空気パルス発生機。
【請求項19】
膨張式衣服442を着用している患者に高周波数胸壁療法を適用するための空気パルス発生機400であって、
ブロワ402と、
前記ブロワ402と前記膨張式衣服442とに結合された弁404と
を含み、
前記弁404が前記膨張式衣服442に振動圧力を与えるように動作可能となっている空気パルス発生機400。
【請求項20】
前記弁404が回転弁を含む請求項19に記載の空気パルス発生機。
【請求項21】
前記弁404が電磁弁を含む請求項19に記載の空気パルス発生機。
【請求項22】
前記ブロワ402が入口406と出口408を有し、
前記回転弁404が筐体410と前記筐体410に回転可能に結合したロータ412を有し、
前記筐体410が、前記ブロワ出口408と連通した第1の口414と、前記膨張式衣服442と連通した第2の口416と、前記ブロワ入口406と連通した第3の口418と、大気444と連通した第4の口420とを有し、
前記ロータ412が第1及び第2の通路434,436を有し
前記膨張式衣服442に正圧を与えているときに前記第1及び第2の通路434,436の一方434が前記ブロワ出口408を前記膨張式衣服442に繋ぐべく前記第1の口414を前記第2の口416に結合し、前記2つ通路の他方436が前記ブロワ入口406を大気444に繋ぐべく前記第3の口418を前記第4の口420に結合するようになっており、
前記膨張式衣服442に負圧を与えているときに前記2つの通路の一方434が前記ブロワ出口408を大気444に繋ぐべく前記第1の口414を前記第4の口420に結合し、前記2つ通路の他方436が前記膨張式衣服442を前記ブロワ入口406に繋ぐべく前記第2の口416を前記第3の口418に結合するようになっている
請求項20に記載の空気パルス発生機。
【請求項23】
前記ブロワ出口408を前記膨張式衣服442に連結している側管430と、前記側管430に結合した制御弁432とをさらに含む請求項22に記載の空気パルス発生機。
【請求項24】
膨張式衣服840を着用している患者に高周波数胸壁振動療法を適用するための空気パルス発生機800であって、
ピストン棒810と共に動くべく前記ピストン棒810に結合されている複数のピストン802,804,806,808と、
前記関連ピストン802,804,806,808を受容すべく複数の空気室812,814,816,818を有する円筒部820と
を含み、
各空気室がブロワ830に結合可能な入口822,824,826,828と膨張式衣服840に結合可能な出口832,834,836,838とを有する空気パルス発生機800。
【請求項25】
前記ピストン棒810に結合し、前記膨張式衣服840へ空気を送り込むことと前記膨張式衣服840から空気を吸い出すことを交互に行うべく動作可能な駆動部850をさらに含む請求項24に記載の空気パルス発生機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
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【図16】
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【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【公開番号】特開2008−206963(P2008−206963A)
【公開日】平成20年9月11日(2008.9.11)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2007−317906(P2007−317906)
【出願日】平成19年12月10日(2007.12.10)
【出願人】(501453167)ヒル−ロム サービシーズ,インコーポレイティド (54)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年9月11日(2008.9.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−317906(P2007−317906)
【出願日】平成19年12月10日(2007.12.10)
【出願人】(501453167)ヒル−ロム サービシーズ,インコーポレイティド (54)
【Fターム(参考)】
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