説明

動き制御部を有する座席ユニット

座席ユニットは、座部と、背もたれと、ベースと、ベース上で座部及び背もたれを動作可能に支持する複数の撓み支持体を有する動き制御部とを含む。撓み支持体は、ほぼ前後方向に可動であるが、ほぼ垂直方向には剛性が高く、さらに、端部セクションを有し、端部セクションは、座部及び/または背もたれと動作可能に係合するように上記ベースからほぼ外方に突起し、それにより、撓み支持体が前後方向に撓むと、座部及び/または背もたれの移動がもたらされる。一形態では、撓み支持体は、弾性曲げ可能な端部を有する板ばね状梁を形成し、上記端部は、座部及び背もたれの移動の所定の同期経路を提供するようにわずかに傾斜した前後方向に撓む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[発明の背景]
本発明は、動き制御部を有する座席ユニットに関し、より詳細には、機械的に複雑ではないが効率がよくかつ効果的な動き制御要素を有する座席ユニットに関する。
【0002】
最新の椅子は多くの場合、椅子に着座した者がリクライニングを行う際に移動する背もたれ及び座部を有する。さらに精巧な椅子は、最適な快適性があり調節可能な椅子の動きを提供するために、着座したユーザに対し特定の方法で移動する摺動及び枢動を与える動き制御機構を備える。しかしながら、これらの機構は、剛直なピボット端摺動要素を備えることで精巧なものとなっている傾向があり、この剛直なピボット端摺動要素は、多数の部品を有すると共に組み立てが困難な複雑な制御機構をもたらす可能性がある。したがって、椅子が高価となる。さらに、上記機構は場所をとり、構造上、サイズが大きくなる可能性があり、このことは、薄いプロファイルを要するか、あるいは座部の下に何も妨げるものがない領域を要する椅子には許容可能ではない。また、これらの機構の設計は複雑な労務であり、それに見合う機能要件及び物理的関係を理解するには相当な時間を要する。
【0003】
したがって、柔軟性があると共に種々の環境に適応可能であるが快適な動きを提供する比較的小さな小型の機構を有することを含む、上記の利点を有すると共に上記問題を解決する、動き制御機構を備える座席ユニットが望まれている。また、設計時間、プロトタイピング、及び試験時間をかけずに容易に椅子に組み込まれる動き制御機構が望まれる。
【0004】
[発明の概要]
本発明は、ベースに取り付けられるようになっており、さらに中央領域及び複数の撓み支持体を有する動き制御機構を備える、ベースを有する座席ユニットを含む。撓み支持体は、ほぼ前後方向に撓み性が高いが、ほぼ垂直方向には剛性が高く、さらに、撓み支持体は、上記中央領域からほぼ外方に突起する端部セクションを有する。上記撓み支持体の少なくとも1つの上記端部セクション上には座部が支持され、背もたれが、第1のピボット接続部において上記座部に枢動可能に接続されると共に、上記撓み支持体の少なくとも他の1つの上記端部セクションに枢動可能に接続され、上記撓み支持体は、上記背もたれ及び座部を同期移動させるように上記ほぼ前後方向に撓む。
【0005】
本発明はさらに、座部及び背もたれを有する座席ユニットの動き制御部を含み、動き制御部は、ベースと、ベースに取り付けられる少なくとも1つの撓み支持体とを含む。撓み支持体(単数または複数)は、ほぼ前後方向に撓み性が高いが、ほぼ垂直方向には剛性が高く、さらに撓み支持体は、ベースからほぼ外方に突起する端部セクションを有する。撓み支持体の端部は、座部及び/または背もたれを動作可能に支持し、それにより、撓み支持体がほぼ前後方向に撓むと、背もたれ及び/または座部を移動させるようになっている。
【0006】
一態様では、撓み支持体は、座部及び背もたれの所定の移動経路を提供するように撓む。撓み支持体を傾斜させることにより、座部及び背もたれの同期移動を含む、座部及び背もたれの種々の移動を行わせることができる。
【0007】
別の態様では、撓み支持体は、受ける荷重の方向に対してほぼ垂直に撓むように回転する板ばねとよく似た、前後方向に弾性的に撓み可能な梁を含む。
【0008】
別の態様では、撓み支持体は、リクライニング時にエネルギーを蓄積するエネルギー構成要素を形成する。
【0009】
別の態様では、リクライニングの最大角度を制限し、かつ/または撓み支持体のアームの有効長を変える、調節可能な停止部が設けられ、リクライニング時に種々の移動経路及びエネルギーが提供されるようにする。
【0010】
本発明の一目的は、座部及び/または背もたれを可動に支持し、耐久性があって安価であり、かつ設計及び組み立てが容易な、単純な機構を提供することである。
【0011】
別の目的は、座部または背もたれの移動経路を変えるように調節することができる単純な機構を提供することである。
【0012】
本発明のこれら及び他の特徴、目的、及び利点は、添付図面を参照して以下の説明及び添付の特許請求の範囲を読めば、当業者には明らかとなるであろう。
【0013】
[好ましい実施形態の詳細な説明]
座席ユニットすなわち椅子30(図1)は、ベース31を有し、ベース31に取り付けられてベース31上で座部34及び背もたれ35を可動に支持し、リクライニングの際に同期移動させるようにする複数の撓み支持体32を備える動き制御機構(本明細書では「動き制御部」と短くして呼ぶ場合もある)を有する。撓み支持体32はほぼ垂直方向37に剛性が高いが、ほぼ前後方向36に撓み性が高く、また、撓み支持体32はさらに、動き制御部の比較的中央の領域に位置した中央支持体44からほぼ外側に突起する端部セクション33(図2)を有する。動作の際、端部セクション33は中央支持体44に対して移動する。座部34及び背もたれ35は、撓み支持体32の端部セクション33に動作可能に支持されると共に連結され、それにより、下記で説明するように、撓み支持体32がほぼ前後方向36にたわんだときに座部34及び/または背もたれ35の同期移動を行うようになっている。図示の撓み支持体32は、「撓み梁」を形成する板ばね状部材を含む。図示の撓み支持体は、かなりの重量を支える垂直方向寸法を有するが、厚さ寸法は比較的薄いため、撓み支持体の両端部をたわませて前後方向に曲げることができると共に、たわんだ際にエネルギーを吸収させることができる。さらに、撓み支持体32は、下記に説明するように、座部34及び背もたれ35の所定の移動経路を与えるように垂直方向の向きからわずかに傾斜している。「撓み(性)」という語は、本明細書では、支持体32が枢動(図12を参照)または弾性的に湾曲すること(図10を参照)などによって移動することができることを意味するために用いていることに留意されたい。
【0014】
ベース31(図1)は、ハブ40及び放射状に延びたキャスター付き脚部41を有する。中心管42がハブ40から垂直方向に延び、椅子の高さ調節を空気圧式に補助するために管42内に垂直方向に延伸可能な空気ばね43(図8)が配置される。図示のベース31は、複数の取り付け位置または取り付けセクション45〜47が設けられたベースプレートすなわち中央支持体44を有する。ベースの他のタイプとしては、梁、支柱、取り付けプレート(可動であるかまたは固定であるかにかかわらない)が意図される。
【0015】
図示の支持体44は3つの取り付け領域45〜47を有する。中央支持体44の中間取付け領域46(図8)付近の底面には、空気ばね43の頂部と噛み合い可能に係合するテーパ状底面凹部がある。取り付け領域45〜47はそれぞれ、支持体32を受け入れる傾斜面すなわちスロット45’〜47’を有する。図示の手前側の2つの傾斜面45’及び46’(図5)は、前方を向いており、垂直方向に対し約40°〜50°後方に傾斜している。さらに好ましくは、前部傾斜面45’は約46°で延び、中間傾斜面46’は約42°で延びる。傾斜面45’及び46’はほぼ平行であるが、中間傾斜面46’の方が傾斜角度がわずかに小さく、それによって、リクラインニングの際に、中間撓み支持体32の端部セクション33が前部撓み支持体32の端部セクション33よりも緩やかに上方に移動するようになっている。これにより、下記に説明するように、座部34をリクライニング時に所定の好適な経路48に沿って並進かつ傾斜移動させる。傾斜面47’は、後方に向いており、垂直方向から約15°〜25°(20°の角度が好ましい)の角度で手前側の傾斜面45’及び46’に対しては逆角度にあるように前方に傾いている。支持体32の角度は、スペーサ145(図5〜図7)等、交換可能な楔形スペーサを用いることによって変更することができる。しかしながら、ピボット位置(すなわち軸受52)を同じ位置に保つことが望まれ、そのため、リクライニング時に、座部及び背もたれ経路が意図した設計から変わることを許容することができず、支持体32は劇的な差のある移動及び撓みは行えない。
【0016】
図示の撓み支持体32(図9)(「撓み梁」とも呼ばれる)は、平坦な板ばね状部材である。「撓み(性)」という語は、本明細書では、湾曲または枢動を含めた任意の前後移動を定義するために用いられ、「弾性」という語は、本明細書では、たわんだ際にエネルギーを吸収すると共に曲がることを意味するために用いられる。各支持体32は、締結具50によって傾斜面45’〜47’に取り付けられる拡大中心セクション49を有し、さらに、端部セクション33に向かって高さがテーパ状になっていると共に軸受52に支持されている弾性撓みアーム51を有する。軸受52(図9)は、アーム51の外端部が直線状に摺動すると共に、撓んで移動したときに回転することもできるように、アーム51の外端部を動作可能に受け入れる。種々の接続構成が座部34または背もたれ35のフレームにアーム51の端部を接続するようにできることが意図される。例えば、軸受構成100(図10A)は、図示の座部フレームセクション103内にボア102に配置されたポリマー静止支持軸受101を有する。軸受101は、アーム51の端部107を受け入れる形状になっているテーパ状の前端部105及び後端部106を有する、垂直方向に細長いスリット104を有する。端部105及び106は、支持体32がたわんだときにアーム51の端部107を前後に揺らして入れ子式に摺動することを可能にする「砂時計」形状スロット構成を形成する。これにより、撓み支持体32のアーム51がたわんだときに端部106に応力を配分しやすくなり、アーム51に損傷を与えるか、または摩耗させる可能性がある「尖点」応力がなくなる。また、前端部105及び後端部106の噛み合い/当接形状がアーム51の端部107と係合してリクライニング移動を制限する停止部としての役割を果たす。
【0017】
リクライニング移動を制限する他の段を追加することもできることが意図される。図5Aに示す変更形の構成は、背もたれピボット66Aの周りに部分的に延びる弓状スロット53A’を座部フレーム53Aに有する。脚部65Dにあるピン55D’がスロット53A’に沿って摺動し、スロット53A’の端部と係合して、背もたれ35を直立位置及びリクライニング位置に停止させるようにする。背もたれ停止機構を提供することができる他の方法もある。例えば、放射状に延びた固定突出部をピボットピンの背もたれピボット66に結合することができ、その際、リクライニング位置が最大限に達した時点でこの突出部が座部フレームの底部と係合する。この背もたれ停止機構は、ピンに固定突出部を結合する代わりにピンの背もたれピボット66の回転可能な段付き車輪を用いることによって調節可能になるように変更することができ、その際、車輪の段は、最大限のリクライニング位置を種々に設定するよう座部フレームのリップと選択的に係合する。
【0018】
変更形の軸受構成110(図10C〜10D)は、変更形の端部111を撓み支持体32に有する。変更形の端部111は、内部に長手方向スロット113(図10D)を有する平坦セクション112を有する。ねじ付き締結具114(図10C)は、ブシュ115を介しスロット113及びワッシャ116を通って延びて、座部フレームの側部セクション118の穴117にねじ込まれる。ねじ付き締結具114は、リクライニングの際に撓み支持体がたわんだときにスロット内で前後に摺動するシャフト119を有する。シャフト119がスロット113の端部と係合して、座部(または背もたれ)を直立位置及びリクライニング位置に制限する。
【0019】
軸受52は円筒形状または球状とすることができ、支持体32の端部に取り付けられ、座部フレームのボアに動作可能に位置決めされて同時に回転及び入れ子式移動することも意図される。
【0020】
図示のアーム51(図9及び図10)は中心セクション49付近の垂直方向寸法が大きく、端部付近の垂直方向寸法は小さくなっているが、アームは種々の形状を有することができることが意図される。図示の撓み支持体32は厚さが一定であるが、厚さは、リクライニング時に特定の力対撓み曲線を提供するように長さに沿って変わることができることも意図される。図示の撓み支持体32は、ばね鋼から成るが、補強(または非補強)ポリマー材料、合成材料、及び他の材料から成ることもできる。したがって、撓み支持体32は平坦なシートストックから個々に製造されることができる(すなわち成形または他の方法で個々に形成されてより複雑な形状となる)か、または中央支持体44を有する単一構造になるように成形されることができる。好適な実施形態では、撓み支持形成部材32は剛性であるが、前後方向にたわんだときに弾性でエネルギーを蓄積することにも留意されたい。椅子を上昇位置に保持するのに役立つ予張力をかけることができる場合、支持体32は、ばね鋼等、変形しない材料から成ることが好ましい。
【0021】
面45’〜47’の角度により、また、支持体32との背もたれフレーム60及び座部フレーム53の相互作用により、リクライニングの際に座部34は実際に持ち上がる(直立位置にある図5とリクライニング位置を示す図6を比較)。このような座部持ち上げ作用により、体重が重い人がリクライニングした際に必要な付加的なエネルギーが与えられる。換言すれば、リクライニングの際に(すなわち座部が持ち上がることにより)蓄積されたエネルギーは、リクライニング位置から直立位置の方へ移動する際に着座者の助けとなるエネルギーの一部となる。背もたれフレーム60は最大の荷重変化を受けるため、最後部の撓み支持体32が最強の撓みに耐える(すなわち、別の言い方をすれば、リクライニング時に最大エネルギーを蓄積する)が、その一方、最前部の撓み支持体32は必ずしも前後方向の撓みに耐えるくらい強く耐える必要はないことが意図される。
【0022】
図示の座部34(図8)は、前部及び中間部支持体32の軸受52を受け入れる前部及び後部円筒状凹部54を有する側部セクションを有する座部キャリアすなわちフレーム53を備える。図示のフレーム53はU字形であり、座部領域の周縁を画定する側部セクション53’を有する。座部サブアセンブリ55は、フレーム53の頂部に取り付けられ、サブフレームの側部間に延びるほぼ平坦なクッション付き半弾性支持体56を有する。この支持体は、布に代えることもでき、またはより形に合った(厚いか薄いかにかかわわらない)クッションに代えることができる意図される。より厚いまたはより薄いクッションはまた、フレーム53にも配置することができる。他の従来的及び従来的ではない座部を本発明に用いることができることも意図される。
【0023】
背もたれ35(図8)は、後部撓み支持体32の軸受52を受け入れる前部及び後部円筒状凹部61を有する側部セクションを有する背もたれキャリアすなわちフレーム60を有する。図示のフレーム60は、背もたれの周縁を画定する逆U字形を有する。ほぼ弾性のあるクッション付き支持パネル64がフレーム60の側部間に延びている。クッション付きパネル支持体64は、布に代えることもでき、または、クッション付きまたは外郭(形を合わされた)パネルに代えることができることが意図される。クッションはまた、フレーム60に配置することもできる。他の従来的及び従来的でない背もたれを本発明に用いることができることも意図される。
【0024】
背もたれフレーム60は、座部フレーム53の後部に背もたれピボット66が枢着される下脚部65を有する。前方及び後方背もたれ停止部(図示せず)を背もたれピボット66に用いて背もたれのリクライニング量を制御し、リクライニング量は、オフィス用椅子製品の背もたれリクライニング移動に関しては好ましくは約22°である。他のタイプの座席ユニットは、種々の好適な範囲の背もたれリクライニングを有し得る。撓み支持体32は、椅子への組み立てられる際に予張力がかけられ、それにより、背もたれ35が、着座したユーザに初期レベルの支持力を与えることが意図される。この初期レベルが克服されてから背もたれ35のリクライニングが可能とならなければならない。この予張力は撓み支持体32の強度にのみ起因し、かつ/または背もたれのリクライニング前に初期の支持レベルを与えるために撓み支持体32の強度を補うのに用いられる別個のばねからのものであり得る。例えば、背もたれ35に直立位置への付勢を与えるためにねじりばねをピボット66に動作可能に取り付けることもできる。また、座部と中央支持体44との間にコイルばねを動作可能に接続することもできるであろう。また、当業者には明らかであるように、直立位置及びリクライニング位置の位置付けを制御する広範の種々の構成も可能である。図示の構成では、最後部支持体32は鋼から成り、多大な予張力を保持するが、手前側の2つの支持体32は、予張力をあまり保持しないため、高分子材料(予張力がかかれば経時により変形するであろう)から成ることができる。
【0025】
肘掛けアセンブリ71(図8)は、座部フレーム53の側部セクションに取り付けられる直立支持体72を有し、さらに、L字形構造支持体74及びクッション75を有する肘掛け本体73を有する。広範の種々の肘掛けを本発明に用いることができることが意図される。
【0026】
図9及び図10では、撓み支持体32の中心は、ねじ50により中央支持体44のブロックの1つの嵌合傾斜面に固定される。図11では、中央支持体は、アーム51がたわんだときに撓み支持体32の中心セクション77を弾性的に曲げて撓ませるボックス形構造44’または凹状構造になるように変形されている。分かるように、これにより、撓み支持体32の中央領域77の撓みによりアーム51の有効長が「より長く」なる。アーム51はそれ自体が直立したままでいられる(図11を参照)のに十分な強度を有してもよく、またはそれ自体が弾性的に曲がってもよい(図10を参照)ことに留意されたい。弾性板ばね状支持体32が用いられる場合、垂直方向の寸法は幅寸法(すなわちその厚さ)に対し十分に大きいため、垂直方向梁の剛性は側方湾曲部の剛性の少なくとも約50倍である。比がこのように50:1である理由は、支持体32がかなりの重量に耐えることができる一方で、少ない力でも前後移動を可能にするようにするためである。この比が少なくなると、座部及び背もたれの移動制御があまりされず、前後移動の動きが悪くなり、その結果、着座したユーザが制御感をあまり感じなくなる。
【0027】
図12は、変更形の撓み支持体32’を用いた動き制御機構を示す。アームセクション51は、比較的剛性であり弾性ではないが、撓み性を持たせるようにピボット位置80での中央支持ボックス78の側部に枢着される。さらに、アーム51を直立位置へ付勢するためにねじりばね81をピボット位置80に取り付けることができる。(実線は直立位置を示し、破線は完全リクライニング位置を示す。)
【0028】
図13はピボット66の代わりに図11の動き制御部に取り付けられた調節可能な背もたれ剛性機構85を示す。背もたれ剛性機構85では、回転可能なギア86がボックス78内に取り付けられ、着座したユーザが操作するのに都合のよい位置にあるレバーまたはハンドルに連結される。一対のスライド88及び89がボックス78に位置しており、これらの外端部セクション90がアーム51との摺動係合の際に外側に延びる。スライド88及び89は、ギア86と動作可能に係合する、ラックを備えた内端部セクションを含む。ギア86が回転すると、外端部セクション90は方向Xに外方に駆動される。これにより、アーム51の有効長がより短くなる。このため、リクライニングの際には、長さが短くなったアーム51は、完全なリクライニング位置に達するのにさらにいっそう大きく曲がらなければならないため剛性が劇的に増す。このように剛性さが増せば、リクライニングの際に体重が重いユーザが支持されることになるであろう。
【0029】
下記の椅子及び動き制御構成要素の説明では、椅子30の構成要素と同様または同一の構成要素は同一の符号を用いて説明するが、それぞれ「A」、「B」、「C」、「D」、及び「E」の文字を付け加えてある。この付記は冗長な説明を減らすために行っている。
【0030】
椅子30とは異なる変更形の椅子30A(図14)が示されている。しかしながら、椅子30Aは、一体形単一座部及び背もたれ34A(すなわち「バケット」型椅子)を備え、さらに撓み支持体32Aを2つだけ備えている。具体的には、ベース管43Aは、2つの取り付けブロック45A及び46Aを有するベースプレート44Aを支持する。中間取り付けブロック46Aは、空気ばね43Aの頂部と噛み合い係合するテーパ状底面凹部を有する。前部傾斜面45’は約35°〜55°、またはより好ましくは約45°後方に傾斜している。後方傾斜面46’は約5°〜15°、またはより好ましくは約10°等、小さな角度で前方に傾斜している。これにより、リクライニングの際に座部セクション34Aの後部が下がると共に座部セクション34Aの前部が上がり、座部セクション34Aが、着座したユーザの重心付近に配された仮想ピボットを中心に前方に移動する。また、背もたれセクション35Aの頂縁部がリクライニングの際には下方かつ後方に枢動する。(図14の矢印を参照。)最終的な結果として、座部及び背もたれは、着座したユーザの重心にほぼ等しい位置等、座部の上に配置されたピボット軸A1を中心に枢動する。なお、回転軸は容易にかつ予測可能に変更できる。例えば、軸A1は面45A’及び46A’から延びるラインの交点に配置される。後部面46’が垂直方向に向けられるように変えられる場合、リクライニング時の回転軸はA2となる。面46A’が約5°後方に向けられる場合、リクライニング時の回転軸は軸A3となる。同様に、後部面46’Aの角度は変わらないが、代わりに面45A’の角度配向は垂直方向に変わる場合、リクライニング時の回転軸はA4となる。背もたれまたは座部のいずれかの回転軸がこの方法によって制御されることができることが特に意図されている。(図14と図5及び図6を比較。)椅子30D(図14A)はこの概念を示している。椅子30Dは、米国特許第5,975,634号(Knoblock et al.に対して「Chair Including Novel Back Construction」という発明の名称で1999年11月2日に発行)に開示されている同期傾斜(synchrotilt)椅子の動きと同様の座部前方移動を背もたれリクライニング時に有し、ここでは、座部の前部がリクライニングの際に前方上方に移動し、座部の後部がリクライニング時に前方下方に移動する。このような成果を得るために、前部撓み支持体32は約4°の角度で取り付けられ、中間撓み支持体32は約+20°角度で取り付けられ、後部撓み支持体32は−20°の角度で取り付けられる。また、背もたれフレーム脚部65Dはピボット66Dが中間支持体32Dの端部に枢着され、座部フレーム53Dはピボット53D’が背もたれフレーム脚部65Dに枢着される。たわんだ際、ピボット66Dは前方上方に移動し、背もたれピボット66D’は前方下方に移動する。結果として、リクライニング時に、背もたれ60Dは軸D1を中心に回転し、座部34Dは軸D2を中心に前方に回転する。
【0031】
椅子が座部の後部に撓み支持体を1つだけしか備えないように構成されることができることも意図される。このような場合、座部の前部は、ベースプレートのトラック上で摺動する、座部のリニア軸受等、摺動軸受機構により支持される。トラックは、所望に応じて直線状、曲線、または弓状とすることができることに留意されたい。また、座部(及び背もたれ)を直立位置に付勢するのを補助するよう、付勢ばねを軸受及び/または座部に動作可能に取り付けることができる。
【0032】
なお、撓み支持体32は「逆にする」こともでき、その際、両端部が静止部材により支持され、リクライニング時に中央支持体44が可動となる。椅子30B(図15)は、かかる一実施形態を示す。この椅子30Bは、スタジアム、講堂、または大量輸送座席機構において有用である可能性があることが意図される。椅子30Bは、連接棒151による等、互いにしっかり固定される一対の離隔した静止側部パネル150を有する。撓み支持体32Bは、アーム51Bの外端部がパネル150の開口152と摺動可能に入れ子式に係合した状態で配置される。中央支持体44Bは撓み支持体32Bの中心セクションに取り付けられる。座部34B及び背もたれ35Bは中央支持体44Bに固定取り付けされる。なお、背もたれ35Bは快適性を増大させるためにいくらかの撓み性及びコンプライアンスを有する背もたれフレームまたは支持パネルを有することができる。また、座部34Bも同様に柔軟性を有し得る。座部34Bの側縁部は、側部パネル150間の及び側部パネル150に近接した経路に沿って移動する。これにより、リクライニングの際、座部を「直角に」及び安定状態に保ちやすくする。
【0033】
別の変形形態では、撓み支持体32Cが座部フレーム161及び中央支持体44Cの双方になるように一体成形される単一制御構成160(図16及び図17)が提供される。図示のように、撓み支持体32Cは上から見た場合はS字形構造をしたアーム51Cを有する。中央支持体44Cがリクライニング時に後方移動すると、アーム51Cは撓んで弾性的に曲がり、一時的に座部フレーム161の側部セクション162をわずかに外側に押す。したがって、撓み支持体32Cの撓み及び側部セクション162の撓みの双方により、着座したユーザがリクライニング位置から直立位置に移動するのに役立つエネルギーが蓄積される。さらに、図示のアセンブリは一体成形品であるため、製造コストが下がり、組立てコストが図示の構成要素に関して事実上なくなる。なお、中央支持体44Cは、変形のおそれなく予張力をかけることができる鋼支持体を提供するために、鋼板ばね状部材が取り付けられることができる傾斜後部取り付け面47C’を有する。
【0034】
図18〜図20は、動き制御機構を示し、手前側の2つの撓み支持体32Eが中空ボックス形ハウジング170の側部から延びるアームとしてプラスチックから一体成形され、かつ中央支持体44Eが、中空ハウジング170の底面凹部にねじ172により取り付けられた鋳込金属部材171を備える。後部支持体32Eは、ばね鋼から成り、ハウジング170の端部により形成される後部傾斜取り付け面47E’にねじにより取り付けられる。ハウジング170(図19)は、側壁173、ねじ172を受け入れる側壁のボス174、補強用の横リブ175、及び相互連結タブ176を有する。鋳込金属部材171は側壁173と係合すると共にハウジング170の底面を覆うような形状をしたプレート177を有する。逆さカップ形状構造178は、ベース31Eの空気式高さ調節可能支柱180の頂部のテーパ状セクション179を受け入れるテーパ状ソケットを形成する。リブ181、182及び端部プレート183は、ベースプレート177の構造178を安定化し、さらに、ボス174及び相互連結タブ176間に嵌合して、鋳込金属部材171がしっかりと入れ子になったアセンブリをハウジング170に形成する。なお、アーム51Eは傾斜しており、端部セクションはハウジング170よりも上に上がり、図示のアーム51Eがほぼ平坦であっても、上から及び側面から見た場合に図19及び図20に示した外観を有する。
【0035】
上記の説明において、本明細書に開示されている概念から逸脱せずに本発明に変更を行い得ることは当業者には容易に理解されるであろう。かかる変更は、特許請求項の文言によりこれらの特許請求項を別段に明記しない限り、添付の特許請求の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明を具現する椅子の前面斜視図である。
【図2】下にある構成要素をよりよく示すために座部、背もたれ、及びベース/脚部が取り外されている、図1の前面斜視図である。
【図3】図1の前面図である。
【図4】図1の上面図である。
【図5】図1の側面図である。
【図5A】図5と同様であるが一体的な背もたれ停止機構を有する、ピボット領域の変形形態の断片的な側面図である。
【図6】図5と同様であるが椅子がリクライニング位置にある状態を示す側面図である。
【図7】図5に示す動き制御機構の概略側面図である。
【図8】図5の分解側面図である。
【図9】図5に示す座部下動き制御機構の撓み支持体の前面図である。
【図10】図9の上面図であり、実線は図9の撓み支持体の係止位置を示し、破線は図9の撓み支持体の撓みを示す。
【図10A】図5の撓み支持体の外端部の拡大断面図であり、静止ベースフレームへの外端部の連結を示す。
【図10B】図5の撓み支持体の外端部の拡大端面図であり、静止ベースフレームへの外端部の連結を示す。
【図10C】図10Aと同様であるが、代替の実施形態を示す拡大断面図である。
【図10D】図10Bと同様であるが、代替の実施形態を示す拡大断面図である。
【図11】一代替形態の動き制御機構の上面図であり、支持ブロックがボックス状シェルであり、図示の撓み支持体が弾性曲げ可能な中心セクションを有している。
【図12】一代替形態の動き制御機構の上面図であり、撓み支持体が剛直であり、支持ブロックの内端部に枢着され、ホーム位置の方にばね付勢されている。
【図13】図10と同様の動き制御機構の上面図であり、撓み支持体の撓みセクションの有効長を変える調節可能デバイスを備えている。
【図14】本発明を具現する変更形の椅子の側面図であり、該変更形の椅子は、一対の撓み支持体と、リクライニング時に着座したユーザの重心付近に配された軸を中心に回転する背もたれ及び座部を形成する一体形バケットとを備えている。
【図14A】図5と同様の別の変更形の椅子の側面図であるが、座部と背もたれの動きが同期しており、背もたれのリクライニング時に座部が前方に移動する。
【図15】本発明を具現する別の変更形の椅子の斜視図であり、椅子が静止直立側部パネル、該側部パネルにより両端部が支持される2つの撓み支持体、及びリクライニング移動用に撓み支持体の中央に取り付けられる座部/背もたれを備えている。
【図16】図2と同様の変更形の動き制御機構の上面図であるが、撓み支持体が中央支持ブロック及び座部フレームと共に一体成形品として成形されており、無応力状態の成形品を示す。
【図17】図2と同様の変更形の動き制御機構の上面図であるが、撓み支持体が中央支持ブロック及び座部フレームと共に一体成形品として成形されており、リクライニング中に起こるような、応力状態で、座部フレームセクションが中央支持体に対し後方に移動されている状態の成形品を示す。
【図18】変更形の動き制御機構の分解斜視図であり、撓み支持体が中空中央支持体と一体成形され、鋳込金属部材が中央支持体の底面に取り付けられてベース空気圧式支柱と係合する。
【図19】図18に示す成形部材の上面図である。
【図20】図18に示す成形部材の側面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベースを有する座席ユニットであって、
ベースに取り付けられるようになっていると共に、中央領域と、ほぼ前後方向に撓み性が高いがほぼ垂直方向には剛性が高く且つ前記中央領域からほぼ外方に突起する端部セクションを有する複数の撓み支持体とを含む動き制御部と、
前記撓み支持体の少なくとも1つの前記端部セクション上に支持される座部と、
第1のピボット接続部において前記座部に枢動可能に接続されると共に前記撓み支持体の少なくとも他の1つの前記端部セクションに枢動可能に接続される背もたれと
を備え、前記撓み支持体は、ほぼ前後方向に撓んで、前記背もたれ及び前記座部を同期移動させることを特徴とする座席ユニット。
【請求項2】
前記撓み支持体は、弾性セクション及び剛直セクションを有する請求項1に記載の座席ユニット。
【請求項3】
前記撓み支持体は、中心セクション及び端部セクションを有する請求項1に記載の座席ユニット。
【請求項4】
前記端部セクションは撓み性があり且つ可動であり、前記中心セクションは剛直である請求項3に記載の座席ユニット。
【請求項5】
前記端部セクションは剛直であり、前記中心セクションは弾性である請求項3に記載の座席ユニット。
【請求項6】
前記撓み支持体の少なくとも1つは弾性である請求項1に記載の座席ユニット。
【請求項7】
前記撓み支持体は、互いに離隔関係で、かつ前記座部をほぼ横断して該座部に取り付けられ、前記撓み支持体の少なくとも1つは、垂直方向に対して選択された角度で配置され、前記撓み支持体は、前記座部を支持するのに十分に剛直であると共に、前記座部及び前記背もたれの制御移動を可能にするように少なくとも一方向に十分な撓み性を有する請求項1に記載の座席ユニット。
【請求項8】
前記撓み支持体は個別の要素である請求項1に記載の座席ユニット。
【請求項9】
前記撓み支持体及び前記中央領域は、一体構造として一体成形される請求項1に記載の座席ユニット。
【請求項10】
前記同期移動は、前記背もたれがリクライニングすると前記座部が前方に移動することを含む請求項1に記載の座席ユニット。
【請求項11】
前記同期移動は、前記背もたれのリクライニング時に前記座部が前方上方に移動することを含む請求項1に記載の座席ユニット。
【請求項12】
前記背もたれ及び前記座部の前記同期移動を支持する力の少なくとも一部を提供する、前記撓み支持体とは別のエネルギー構成要素を含む請求項1に記載の座席ユニット。
【請求項13】
前記撓み支持体の少なくとも1つは、弾性であり、エネルギー構成要素を含む請求項1に記載の座席ユニット。
【請求項14】
前記エネルギー構成要素は、前記背もたれのリクライニング時により大きい荷重状態に弾性的に曲げられ、それにより、前記背もたれが枢動してリクライニング状態から脱するときに解放されるエネルギーを蓄積するようになっている請求項13に記載の座席ユニット。
【請求項15】
前記座部は、ピボットブシュによって前記撓み支持体の少なくとも1つに枢着される請求項1に記載の座席ユニット。
【請求項16】
前記座部は、摺動部材によって前記ベース及び前記撓み支持体の一方に摺動可能に接続される請求項1に記載の座席ユニット。
【請求項17】
前記撓み支持体の少なくとも1つは、垂直方向に第1の剛性特性を有し、かつ前後水平方向に第2の剛性特性を有するエネルギー構成要素を含み、前記第1の剛性特性対前記第2の剛性特性の比は、少なくとも50:1である請求項1に記載の座席ユニット。
【請求項18】
前記第1の剛性特性及び前記第2の剛性特性は曲げ剛性係数である請求項17に記載の座席ユニット。
【請求項19】
前記撓み支持体の少なくとも1つは板ばねである請求項1に記載の座席ユニット。
【請求項20】
前記撓み支持体の少なくとも1つは、垂直方向に対して選択された角度で配置される請求項1に記載の座席ユニット。
【請求項21】
前記撓み支持体の少なくとも1つは、別の撓み支持体に対して鋭角で配置される請求項20に記載の座席ユニット。
【請求項22】
前記撓み支持体はそれぞれ、ほぼ前方に傾斜した方向を向いた前面を有する請求項1に記載の座席ユニット。
【請求項23】
前記前面はほぼ平坦である請求項22に記載の座席ユニット。
【請求項24】
前記前面はそれぞれ、互い及び垂直方向に対して選択された角度に向けられる請求項22に記載の座席ユニット。
【請求項25】
前記撓み支持体は、該撓み支持体の垂直高さよりも小さい前後方向の断面を有する請求項1に記載の座席ユニット。
【請求項26】
オフィス用椅子である請求項1に記載の座席ユニット。
【請求項27】
ベースを有する座席ユニットであって、
座部構成要素と、
背もたれ構成要素と、
少なくとも1つの撓み支持体を有し且つ前記ベースに接続されるようになっていると共に、前記座部構成要素及び前記背もたれ構成要素の少なくとも一方に接続される動き制御部と
を備え、前記撓み支持体は、ほぼ前後方向に撓み性が高いがほぼ垂直方向には剛性が高く、それにより、前記少なくとも一方の構成要素が前記前後移動するように動作可能に支持されることを特徴とする座席ユニット。
【請求項28】
前記座部構成要素は、前記背もたれ構成要素に枢動可能に接続される請求項27に記載の座席ユニット。
【請求項29】
前記少なくとも1つの撓み支持体は、前記背もたれ構成要素及び前記座部構成要素を同期移動させる請求項27に記載の座席ユニット。
【請求項30】
前記同期移動は、前記背もたれ構成要素のリクライニング時に前記座部構成要素が前方に移動することを含む請求項29に記載の座席ユニット。
【請求項31】
前記同期移動は、前記背もたれ構成要素のリクライニング時に前記座部構成要素が前方上方に移動することを含む請求項29に記載の座席ユニット。
【請求項32】
前記少なくとも1つの撓み支持体は、互いに離隔関係で、かつ前記座部構成要素をほぼ横断して前記動き制御部に取り付けられる、一対の撓み支持体を含み、該撓み支持体は、前記背もたれ構成要素を支持するのに十分に剛直であると共に、前記背もたれ構成要素の制御移動を可能にするように少なくとも一方向に十分な撓み性を有する請求項27に記載の座席ユニット。
【請求項33】
前記少なくとも1つの撓み支持体は、互い及び垂直方向に対して選択された角度で前記ベースに接続されることにより、一方の前記構成要素の制御移動を可能にする、一対の撓み支持体を含む請求項27に記載の座席ユニット。
【請求項34】
前記背もたれ構成要素は、前記少なくとも1つの撓み支持体に枢動可能に接続される請求項27に記載の座席ユニット。
【請求項35】
前記撓み支持体の少なくとも1つは、弾性であり、エネルギー構成要素を含む請求項27に記載の座席ユニット。
【請求項36】
前記撓み支持体は複数の個別の要素を含む請求項27に記載の座席ユニット。
【請求項37】
前記撓み支持体及び中央領域は、一体構造として一体成形される請求項27に記載の座席ユニット。
【請求項38】
前記座部構成要素は、ピボットブシュによって前記撓み支持体の少なくとも1つに枢着される請求項27に記載の座席ユニット。
【請求項39】
前記エネルギー構成要素は、前記ベースに対して選択的に配置され、かつ、前記背もたれ構成要素のリクライニング時により大きい荷重状態に撓み、それにより、前記背もたれ構成要素が枢動してリクライニング状態から脱するときに解放されるエネルギーを蓄積するようになっている請求項27に記載の座席ユニット。
【請求項40】
前記少なくとも1つの撓み支持体は、弾性セクション及び剛直セクションを含む請求項27に記載の座席ユニット。
【請求項41】
前記少なくとも1つの撓み支持体は、中心セクション及び端部セクションを含む請求項27に記載の座席ユニット。
【請求項42】
前記撓み支持体は、前記座部構成要素を支持する端部セクションを含む請求項41に記載の座席ユニット。
【請求項43】
前記撓み支持体は弾性の端部セクションを含み、前記中心セクションは剛直である請求項41に記載の座席ユニット。
【請求項44】
前記撓み支持体は剛直な端部セクションを含み、前記中心セクションは弾性である請求項41に記載の座席ユニット。
【請求項45】
前記撓み支持体は、該撓み支持体の垂直高さよりも小さい前後方向の断面を有する請求項27に記載の座席ユニット。
【請求項46】
前記座席ユニットはオフィス用椅子である請求項27に記載の座席ユニット。
【請求項47】
少なくとも1つの可動要素を有する座席ユニットの動き制御機構であって、
中央支持体と、
互いに離隔関係で、かつ該中央支持体をほぼ横断して該中央支持体に取り付けられる複数の撓み支持体と
を備え、前記撓み支持体の少なくとも1つは、前記中央支持体及び垂直方向に対して選択された角度で配置され、前記撓み支持体は、前記座席ユニットの前記少なくとも1つの要素を支持するように構成される端部セクションを有し、前記座席ユニットの前記少なくとも1つの要素を支持するのに十分に剛直であると共に、前記座席ユニットの前記少なくとも1つの要素の制御移動を可能にするように少なくとも一方向に十分な撓み性を有することを特徴とする動き制御機構。
【請求項48】
前記撓み支持体とは別個のエネルギー構成要素が、前記1つの要素の移動を支持する力の少なくとも一部を提供する請求項47に記載の動き制御機構。
【請求項49】
前記中央支持体上に、前記選択された角度を変えるように調節可能なマウントを含む請求項47に記載の動き制御機構。
【請求項50】
前記撓み支持体の少なくとも1つは、少なくとも1つの他の撓み支持体に対して選択された角度で配置される請求項47に記載の動き制御機構。
【請求項51】
前記撓み支持体は、ほぼ前方方向を向いた前面を有する請求項47に記載の動き制御機構。
【請求項52】
前記前面は、互いに対して選択された角度に向けられる請求項51に記載の動き制御機構。
【請求項53】
前記撓み支持体は、該撓み支持体の垂直高さよりも小さい前後方向の断面を有する請求項47に記載の動き制御機構。
【請求項54】
前記撓み支持体は、ほぼ前後方向に撓み性が高いが、ほぼ垂直方向には剛性が高い、請求項47に記載の動き制御機構。
【請求項55】
前記撓み支持体は、撓みセクション及び剛直セクションを含む請求項47に記載の動き制御機構。
【請求項56】
前記撓み支持体は個別の要素である請求項47に記載の動き制御機構。
【請求項57】
前記撓み支持体はさらに、前記中央支持体及び前記端部セクションに連結される中心セクションを含む請求項47に記載の動き制御機構。
【請求項58】
前記撓み支持体及び中央領域は、一体構造として一体成形される請求項57に記載の動き制御機構。
【請求項59】
前記端部セクションは弾性であり、前記中心セクションは剛直である請求項57に記載の動き制御機構。
【請求項60】
前記端部セクションは剛直であり、前記中心セクションは弾性である請求項57に記載の動き制御機構。
【請求項61】
前記撓み支持体は、第1の位置及び第2の位置で前記座席ユニットの少なくとも1つの要素を支持するように構成され、弾性であり、かつ、前記少なくとも1つの要素が前記第1の位置から前記第2の位置へ移動すると、より大きい荷重状態に撓み、それにより、前記座席ユニットの前記少なくとも1つの要素が前記第1の位置に戻るときに解放されるエネルギーを蓄積するようになっている請求項47に記載の動き制御機構。
【請求項62】
前記撓み支持体とは別個のエネルギー構成要素が、前記座席ユニットの前記少なくとも1つの要素を前記第1の位置に戻すエネルギーの一部を提供する請求項61に記載の動き制御機構。
【請求項63】
前記撓み支持体の少なくとも1つは、前記中央支持体に枢着される請求項47に記載の動き制御機構。
【請求項64】
オフィス用椅子で使用されるようになっている請求項47に記載の動き制御機構。
【請求項65】
ベースを有する座席ユニットであって、
複数の撓み支持体を有する制御機構と、
該制御機構に枢動可能に連結される座部と、
前記制御機構及び前記座部に枢動可能に連結される背もたれと
を備え、前記撓み支持体は、互いに離隔関係で、かつ前記ベースをほぼ横断して該ベースに取り付けられるようになっており、前記撓み支持体の少なくとも1つは、垂直方向及び別の該撓み支持体に対して選択された角度で配置され、該支持体の撓みが前記背もたれ及び前記座部を同期移動させるようにすることを特徴とする座席ユニット。
【請求項66】
前記撓み支持体とは別個のエネルギー構成要素が、前記背もたれ及び前記座部の前記同期移動を支持する力の少なくとも一部を提供する請求項65に記載の座席ユニット。
【請求項67】
前記撓み支持体は、ほぼ前後方向に撓み性が高いが、ほぼ垂直方向には剛性が高い、請求項65に記載の座席ユニット。
【請求項68】
前記撓み支持体は、撓みセクション及び剛直セクションを有する請求項65に記載の座席ユニット。
【請求項69】
前記撓み支持体は、端部セクション及び中心セクションを有する請求項65に記載の座席ユニット。
【請求項70】
前記座部は前記端部セクション上に支持される請求項69に記載の座席ユニット。
【請求項71】
前記端部セクションは撓み性であり、前記中心セクションは剛直である請求項69に記載の座席ユニット。
【請求項72】
前記端部セクションは剛直であり、前記中心セクションは撓み性である請求項69に記載の座席ユニット。
【請求項73】
前記同期移動は、前記背もたれがリクライニングすると前記座部が前方に移動することを含む請求項65に記載の座席ユニット。
【請求項74】
前記同期移動は、前記背もたれのリクライニング時に前記座部が前方上方に移動することを含む請求項65に記載の座席ユニット。
【請求項75】
前記撓み支持体は、弾性であり、前記制御機構のエネルギー構成要素を形成する請求項65に記載の座席ユニット。
【請求項76】
前記撓み支持体は個別の要素である請求項65に記載の座席ユニット。
【請求項77】
前記撓み支持体及び中央領域は、一体構造として一体成形される請求項65に記載の座席ユニット。
【請求項78】
前記座部は、ピボットブシュによって前記撓み支持体の少なくとも1つにより枢支される請求項65に記載の座席ユニット。
【請求項79】
前記エネルギー構成要素は、前記背もたれのリクライニング時により大きい荷重状態に撓み、それにより、前記背もたれが枢動してリクライニング状態から脱するときに解放されるエネルギーを蓄積するようになっている請求項78に記載の座席ユニット。
【請求項80】
前記撓み支持体は、ほぼ前方方向を向いた前面を有する請求項65に記載の座席ユニット。
【請求項81】
前記前面はほぼ平坦である請求項80に記載の座席ユニット。
【請求項82】
前記前面は、互いに対して選択された角度に向けられる請求項80に記載の座席ユニット。
【請求項83】
前記撓み支持体は、該撓み支持体の垂直高さよりも小さい前後方向の断面を有する請求項65に記載の座席ユニット。
【請求項84】
オフィス用椅子である請求項65に記載の座席ユニット。
【請求項85】
ベースを有する座席ユニットであって、
複数のエネルギー構成要素を有する制御機構と、
前記エネルギー構成要素上に支持される座部と、
該座部及び前記制御機構に枢動可能に接続される背もたれと
を備え、前記エネルギー構成要素は、前記背もたれのリクライニング時により大きい荷重状態に撓み、それにより、前記背もたれが枢動してリクライニング状態から脱するときに解放されるエネルギーを蓄積するようになっていることを特徴とする座席ユニット。
【請求項86】
前記撓み支持体とは別のエネルギー構成要素が、前記背もたれ及び前記座部の同期移動を支持する力の少なくとも一部を提供する請求項85に記載の座席ユニット。
【請求項87】
前記エネルギー構成要素の少なくとも1つは、垂直方向に第1の剛性特性を有し、かつ前後水平方向に第2の剛性特性を有し、前記第1の剛性特性対前記第2の剛性特性の比は、少なくとも50:1である請求項85に記載の座席ユニット。
【請求項88】
前記第1の剛性特性及び前記第2の剛性特性は曲げ剛性係数である請求項87に記載の座席ユニット。
【請求項89】
前記エネルギー構成要素は、ほぼ前後方向に撓み性が高いが、ほぼ垂直方向には剛性が高い、請求項85に記載の座席ユニット。
【請求項90】
前記エネルギー構成要素は、前記背もたれ及び前記座部を同期移動させる請求項85に記載の座席ユニット。
【請求項91】
前記エネルギー構成要素は、撓みセクション及び剛直セクションを有する請求項85に記載の座席ユニット。
【請求項92】
前記エネルギー構成要素は、端部セクション及び中心セクションを有する請求項85に記載の座席ユニット。
【請求項93】
前記座部は前記端部セクション上に支持される請求項92に記載の座席ユニット。
【請求項94】
前記端部セクションは撓み性であり、前記中心セクションは剛直である請求項92に記載の座席ユニット。
【請求項95】
前記撓み支持体及び中央領域は、一体構造として一体成形される請求項92に記載の座席ユニット。
【請求項96】
前記端部セクションは剛直であり、前記中心セクションは撓み性である請求項92に記載の座席ユニット。
【請求項97】
前記中心セクションは前記ベースに枢着される請求項92に記載の座席ユニット。
【請求項98】
前記撓み支持体は個別の要素である請求項85に記載の座席ユニット。
【請求項99】
前記エネルギー構成要素は、互いに離隔関係で、かつ前記ベースをほぼ横断して該ベースに取り付けられ、前記エネルギー構成要素の少なくとも1つは、前記座部を支持するように構成される端部セクションを有し、前記エネルギー構成要素は、前記座部を支持するのに十分に剛直であると共に、前記座部及び前記背もたれの制御移動を可能にするように少なくとも一方向に十分な撓み性を有する請求項85に記載の座席ユニット。
【請求項100】
前記エネルギー構成要素の少なくとも1つは、前記撓みが前記背もたれ及び前記座部を同期移動させるように、別のエネルギー構成要素に対して一定の角度に向けられる請求項85に記載の座席ユニット。
【請求項101】
前記同期移動は、前記背もたれがリクライニングすると前記座部が前方に移動することを含む請求項100に記載の座席ユニット。
【請求項102】
前記同期移動は、前記背もたれのリクライニング時に前記座部が前方上方に移動することを含む請求項100に記載の座席ユニット。
【請求項103】
前記エネルギー構成要素は、ほぼ前方方向を向いた前面を有する請求項85に記載の座席ユニット。
【請求項104】
前記前面はほぼ平坦である請求項103に記載の座席ユニット。
【請求項105】
前記前面は、互いに対して選択された角度に向けられる請求項103に記載の座席ユニット。
【請求項106】
前記エネルギー構成要素は、該エネルギー構成要素の垂直高さよりも小さい前後方向の断面を有する請求項85に記載の座席ユニット。
【請求項107】
オフィス用椅子である請求項85に記載の座席ユニット。
【請求項108】
座席ユニットの動き制御機構であって、
中央支持体と、
該中央支持体に取り付けられ、ほぼ前後方向に撓み性が高いがほぼ垂直方向には剛性が高い複数の撓み支持体と
を備え、エネルギー構成要素は、前記座席ユニットの少なくとも1つの要素を支持するように構成され、前記座席ユニットにかかる荷重を支持するのに十分に剛直であると共に、該座席ユニットの制御移動を可能にするように、該座席ユニットにかかる前記荷重の方向をほぼ横断する少なくとも一方向に十分な撓み性を有することを特徴とする動き制御機構。
【請求項109】
前記撓み支持体とは別個のエネルギー構成要素が、前記背もたれ及び座部の同期移動を支持する力の少なくとも一部を提供する請求項108に記載の動き制御機構。
【請求項110】
前記撓み支持体は、撓みセクション及び剛直セクションを有する請求項108に記載の動き制御機構。
【請求項111】
前記撓み支持体はさらに中心セクションを含む請求項108に記載の動き制御機構。
【請求項112】
前記端部セクションは撓み性であり、前記中心セクションは剛直である請求項111に記載の動き制御機構。
【請求項113】
前記端部セクションは剛直であり、前記中心セクションは撓み性である請求項111に記載の動き制御機構。
【請求項114】
前記撓み支持体は個別の要素である請求項108に記載の動き制御機構。
【請求項115】
前記撓み支持体及び中央領域は、一体構造として一体成形される請求項108に記載の動き制御機構。
【請求項116】
前記撓み支持体は、互いに離隔関係で、かつ前記中央支持体をほぼ横断して該中央支持体に取り付けられ、前記撓み支持体の少なくとも1つは、前記中央支持体に対して選択された角度で配置される請求項108に記載の動き制御機構。
【請求項117】
前記撓み支持体の少なくとも1つは、少なくとも1つの他の撓み支持体及び垂直方向に対して選択された角度で配置される請求項108に記載の動き制御機構。
【請求項118】
前記撓み支持体は、前記中央支持体に対して選択的に配置され、第1の位置及び第2の位置で前記座席ユニットの前記少なくとも1つの要素を支持するように構成され、弾性であり、かつ、前記少なくとも1つの要素が前記第1の位置から前記第2の位置へ移動すると、より大きい荷重状態に撓み、それにより、前記座席ユニットの前記少なくとも1つの要素が前記第1の位置に戻るときに解放されるエネルギーを蓄積するようになっている請求項108に記載の動き制御機構。
【請求項119】
前記撓み支持体とは別個のエネルギー構成要素が、前記座席ユニットの前記少なくとも1つを第1の位置に戻すエネルギーの一部を提供する請求項108に記載の動き制御機構。
【請求項120】
前記撓み支持体は、ほぼ前方方向を向いた前面を有する請求項108に記載の動き制御機構。
【請求項121】
前記前面はほぼ平坦である請求項120に記載の動き制御機構。
【請求項122】
前記前面は、互いに対して選択された角度に向けられる請求項120に記載の動き制御機構。
【請求項123】
前記撓み支持体は、該撓み支持体の垂直高さよりも小さい前後方向の断面を有する請求項108に記載の動き制御機構。
【請求項124】
オフィス用椅子と共に使用されるようになっている請求項108に記載の動き制御機構。
【請求項125】
ベース及び少なくとも1つの可動要素を有する座席ユニットの動き制御機構であって、
前記ベースに取り付けられると共に前記ベースに対して選択的に配置され且つ第1の位置及び第2の位置で前記座席ユニットの前記少なくとも1つの要素を支持するように構成され、前記少なくとも1つの要素が前記第1の位置から前記第2の位置へ移動すると、より大きい荷重状態に撓み、それにより、前記座席ユニットの前記少なくとも1つの要素が前記第1の位置に戻るときに解放されるエネルギーを蓄積するようになっている複数のエネルギー構成要素
を備えることを特徴とする動き制御機構。
【請求項126】
前記背もたれ及び座部の同期移動を支持する力の少なくとも一部を提供する、前記エネルギー構成要素とは別個の撓み支持体を含む請求項127に記載の動き制御機構。
【請求項127】
前記エネルギー構成要素の少なくとも1つは、垂直方向に第1の剛性特性を有し、かつ前後水平方向に第2の剛性特性を有し、前記第1の剛性特性対前記第2の剛性特性の比は、少なくとも50:1である請求項125に記載の動き制御機構。
【請求項128】
前記第1の剛性特性及び前記第2の剛性特性は曲げ剛性係数である請求項127に記載の動き制御機構。
【請求項129】
前記エネルギー構成要素は、ほぼ前後方向に撓み性が高いが、ほぼ垂直方向には剛性が高い、請求項125に記載の動き制御機構。
【請求項130】
前記エネルギー構成要素は、弾性セクション及び剛直セクションを有する請求項127に記載の動き制御機構。
【請求項131】
ベースを含み、前記エネルギー構成要素は該ベースとは別個の要素である請求項125に記載の動き制御機構。
【請求項132】
ベースを含み、前記エネルギー構成要素は、一体構造として前記ベースと一体成形される請求項125に記載の動き制御機構。
【請求項133】
端部セクション及び中心セクションを有する撓み支持体を含む請求項125に記載の動き制御機構。
【請求項134】
前記端部セクションは、前記座席ユニットの前記少なくとも1つの要素を支持する請求項133に記載の動き制御機構。
【請求項135】
前記端部セクションは弾性であり、前記中心セクションは剛直である請求項133に記載の動き制御機構。
【請求項136】
前記端部セクションは剛直であり、前記中心セクションは弾性である請求項133に記載の動き制御機構。
【請求項137】
前記エネルギー構成要素は、互いに離隔関係で、かつ前記ベースをほぼ横断して該ベースに取り付けられ、前記エネルギー構成要素の少なくとも1つは、前記座席ユニットの前記少なくとも1つの要素を支持するように構成される端部セクションを有し、前記エネルギー構成要素は、前記座席ユニットの前記少なくとも1つの要素を支持するのに十分に剛直であると共に、前記座席ユニットの制御移動を可能にするように少なくとも一方向に十分な撓み性を有する請求項125に記載の動き制御機構。
【請求項138】
前記エネルギー構成要素の少なくとも1つは、該エネルギー構成要素の前記撓みが前記座席ユニットを制御移動させるように、少なくとも1つの他のエネルギー構成要素及び垂直方向に対して選択された角度で配置される請求項125に記載の動き制御機構。
【請求項139】
前記エネルギー構成要素は、ほぼ前方方向を向いた前面を有する請求項125に記載の動き制御機構。
【請求項140】
前記前面はほぼ平坦である請求項139に記載の動き制御機構。
【請求項141】
前記前面は、互い及び垂直方向に対して選択された角度に向けられる請求項139に記載の動き制御機構。
【請求項142】
前記エネルギー構成要素は、該エネルギー構成要素の垂直高さよりも小さい前後方向の断面を有する請求項125に記載の動き制御機構。
【請求項143】
オフィス用椅子と共に使用されるようになっている請求項125に記載の動き制御機構。
【請求項144】
ベースを有する座席ユニットであって、
座部構成要素と、
背もたれ構成要素と、
前記ベースに対して配置されると共に前記背もたれ構成要素及び前記座部構成要素の少なくとも一方を支持し、前記少なくとも一方の要素が第1の位置から第2の位置へ移動すると、より大きい荷重状態に撓み、それにより、前記少なくとも一方の構成要素が前記第1の位置に戻るときに解放されるエネルギーを蓄積するようになっている少なくとも1つの撓み支持体と
を備えたことを特徴とする座席ユニット。
【請求項145】
前記撓み支持体は、中心セクション及び対向する端部セクションを含み、前記中心は前記ベース上に支持され、前記対向する端部セクションは前記少なくとも一方の構成要素を支持する請求項144に記載の座席ユニット。
【請求項146】
前記撓み支持体は、水平方向に離隔した第1の支持部材及び第2の支持部材を含む請求項145に記載の座席ユニット。
【請求項147】
前記第1の支持部材及び前記第2の支持部材はそれぞれ、垂直方向に細長く、かつ第1の垂直方向及び第2の垂直方向を画定する断面を含み、前記第1の垂直方向及び前記第2の垂直方向は非平行である請求項146に記載の座席ユニット。
【請求項148】
前記撓み支持体は、中心セクション及び対向する端部セクションを含み、前記中心は、前記ベース及び前記少なくとも一方の構成要素の一方に連結され、前記対向する端部セクションは、前記ベース及び前記少なくとも一方の構成要素の前記他方に連結される請求項144に記載の座席ユニット。
【請求項149】
前記少なくとも一方の構成要素は前記座部である請求項148に記載の座席ユニット。
【請求項150】
前記少なくとも一方の構成要素は前記背もたれである請求項148に記載の座席ユニット。
【請求項151】
前記撓み支持体は弾性撓みセクションを含む請求項144に記載の座席ユニット。
【請求項152】
前記撓み支持体は個別の要素である請求項144に記載の座席ユニット。
【請求項153】
前記撓み支持体及び中央領域は、一体構造として一体成形される請求項144に記載の座席ユニット。
【請求項154】
前記撓み支持体とは別個のエネルギー構成要素が、前記座席ユニットの前記少なくとも1つの要素を前記第1の位置に戻すエネルギーの一部を提供する請求項144に記載の座席ユニット。
【請求項155】
ベースを有する座席ユニットであって、
座部構成要素と、
背もたれ構成要素と、
前記ベースに接続されるようになっていると共に、少なくとも1つの撓み支持体を有する動き制御部と
を備え、前記少なくとも1つの撓み支持体は、前記座部構成要素及び前記背もたれ構成要素の少なくとも一方に接続され且つ第1の方向に沿った移動を可能にするように該第1の方向に撓み性が高いが該第1の方向に対して垂直な第2の方向に沿った移動を阻止するように該第2の方向には比較的剛直である端部を有する第1の撓み支持体を含み、それにより、前記少なくとも一方の構成要素は、前記第1の方向に沿って可動であるが前記第2の方向に支持され、該第2の方向に沿って自由に可動ではないことを特徴とする座席ユニット。
【請求項156】
前記第1の方向は水平線から45°未満にある請求項155に記載の座席ユニット。
【請求項157】
前記少なくとも1つの撓み支持体は、前記第1の方向と非平行な第3の方向に撓み性を有する第2の撓み支持体を含む請求項155に記載の座席ユニット。
【請求項158】
前記座部は、前記背もたれ構成要素に枢動可能に接続される請求項155に記載の座席ユニット。
【請求項159】
前記少なくとも1つの撓み支持体は、前記背もたれ構成要素及び前記座部構成要素を同期移動させることを補助する請求項155に記載の座席ユニット。
【請求項160】
前記同期移動は、前記背もたれ構成要素のリクライニング時に前記座部構成要素が前方に移動することを含む請求項159に記載の座席ユニット。
【請求項161】
前記同期移動は、前記背もたれ構成要素のリクライニング時に前記座部構成要素が前方上方に移動することを含む請求項159に記載の座席ユニット。
【請求項162】
前記少なくとも1つの撓み支持体は、互いに離隔関係で、かつ前記座部構成要素をほぼ横断して前記動き制御部に取り付けられる、一対の撓み支持体を含み、該撓み支持体は、前記背もたれ構成要素を支持するのに十分に剛直であると共に、前記背もたれ構成要素の制御移動を可能にするように少なくとも一方向に十分な撓み性を有する請求項155に記載の座席ユニット。
【請求項163】
前記少なくとも1つの撓み支持体は、互い及び垂直方向に対して選択された角度で前記ベースに接続され、それにより、前記一方の構成要素の制御移動を可能にする一対の撓み支持体を含む請求項155に記載の座席ユニット。
【請求項164】
前記背もたれ構成要素は、前記少なくとも1つの撓み支持体に枢動可能に接続される請求項155に記載の座席ユニット。
【請求項165】
前記撓み支持体の少なくとも1つは、弾性であり、エネルギー構成要素を含む請求項155に記載の座席ユニット。
【請求項166】
前記撓み支持体は複数の個別の要素を含む請求項155に記載の座席ユニット。
【請求項167】
前記撓み支持体及び中央領域は、一体構造として一体成形される請求項155に記載の座席ユニット。
【請求項168】
前記座部構成要素は、ピボットブシュによって前記撓み支持体の少なくとも1つに枢着される請求項155に記載の座席ユニット。
【請求項169】
前記エネルギー構成要素は、前記ベースに対して選択的に配置され、かつ、前記背もたれ構成要素のリクライニング時により大きい荷重状態に撓み、それにより、前記背もたれ構成要素が枢動してリクライニング状態から脱するときに解放されるエネルギーを蓄積するようになっている請求項155に記載の座席ユニット。
【請求項170】
前記少なくとも1つの撓み支持体は、弾性セクション及び剛直セクションを含む請求項155に記載の座席ユニット。
【請求項171】
前記少なくとも1つの撓み支持体は、中心セクション及び端部セクションを含む請求項155に記載の座席ユニット。
【請求項172】
前記撓み支持体は、前記座部構成要素を支持する端部セクションを含む請求項171に記載の座席ユニット。
【請求項173】
前記撓み支持体は弾性の端部セクションを含み、前記中心セクションは剛直である請求項171に記載の座席ユニット。
【請求項174】
前記撓み支持体は、剛直な端部セクションを含み、前記中心セクションは弾性である請求項171に記載の座席ユニット。
【請求項175】
前記撓み支持体は、該撓み支持体の垂直高さよりも小さい前後方向の断面を有する請求項155に記載の座席ユニット。
【請求項176】
オフィス用椅子である請求項155に記載の座席ユニット。
【請求項177】
ベースを有する座席ユニットであって、
座部構成要素と、
背もたれ構成要素と、
前記座部構成要素及び前記背もたれ構成要素の少なくとも一方にそれぞれ動作可能に接続される第1の撓み支持体及び第2の撓み支持体を有する動き制御部と
を備え、前記第1の撓み支持体は、第1の平面と平行な移動を支持するように、該第1の平面で撓み可能かつ可動である第1の端部を有し、前記第2の撓み支持体は、前記第1の平面とは異なり該第1の平面と非平行である第2の平面と平行な移動を支持するように、該第2の平面で撓み可能な第2の端部を有し、前記第1の撓み支持体及び前記第2の撓み支持体の前記第1の端部及び前記第2の端部は合わさって、非平行な前記第1の平面及び前記第2の平面それぞれに沿って移動する時に生じる複雑な経路に沿って、少なくとも一方の前記構成要素を移動させることを特徴とする座席ユニット。
【請求項178】
前記第1の平面及び前記第2の平面は、水平線から45°未満にある請求項177に記載の座席ユニット。
【請求項179】
前記第1の撓み支持体は前記背もたれ構成要素に接続され、前記第2の撓み支持体は前記座部構成要素に接続される請求項177に記載の座席ユニット。
【請求項180】
前記背もたれ構成要素は前記座部構成要素に枢着される請求項179に記載の座席ユニット。
【請求項181】
前記ベースは脚部を含み、該座席ユニットはオフィス用椅子を形成する請求項177に記載の座席ユニット。
【請求項182】
前記第1の撓み支持体は、弾性的に曲がると共に撓んで、前記第1の平面に沿って該第1の撓み支持体の前記端部を移動させるようになっている弾性セクションを含む請求項177に記載の座席ユニット。
【請求項183】
ベースを有する座席ユニットであって、
座部構成要素と、
背もたれ構成要素と、
前記ベースに接続されるようになっていると共に、少なくとも1つの撓み支持体を有する動き制御部と
を備え、前記少なくとも1つの撓み支持体は、前記座部構成要素及び前記背もたれ構成要素の少なくとも一方に動作可能に接続され、かつ、独立して撓み可能かつ独立して可動な対向するアームを該動き制御部の両側に有する第1の撓み支持体を含み、前記対向するアームの端部は、種々の距離を可動であり、それにより、前記一方の構成要素は、前記対向するアームを種々の量だけ撓ませると共に、前記端部を種々の距離を移動させることにより、複雑な動きで移動することができることを特徴とする座席ユニット。
【請求項184】
前記端部の移動は、水平線から45°未満に延びる第1の平面を画定する請求項183に記載の座席ユニット。
【請求項185】
前記少なくとも1つの撓み支持体は、前記動き制御部の両側にあり、かつ独立して撓み可能かつ独立して可動な第2の対向するアームを有する第2の撓み支持体を含む請求項184に記載の座席ユニット。
【請求項186】
前記第1の撓み支持体及び前記第2の撓み支持体は、前記背もたれ構成要素及び前記座部構成要素にそれぞれ接続される請求項185に記載の座席ユニット。
【請求項187】
前記第2の支持体の前記第2の対向するアームは、前記第1の平面と非平行な第2の平面に沿って撓み可能である請求項185に記載の座席ユニット。
【請求項188】
前記端部は、前記一方の構成要素に摺動可能かつ枢動可能に接続される請求項183に記載の座席ユニット。
【請求項189】
前記第1の撓み支持体は、前記対向する端部の一方が移動すると弾性的に曲がる弾性セクションを有する請求項183に記載の座席ユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公表番号】特表2006−507040(P2006−507040A)
【公表日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−536123(P2004−536123)
【出願日】平成15年9月8日(2003.9.8)
【国際出願番号】PCT/US2003/027923
【国際公開番号】WO2004/023935
【国際公開日】平成16年3月25日(2004.3.25)
【出願人】(301057048)スチールケース デベロップメント コーポレイション (6)
【氏名又は名称原語表記】Steelcase Development Corporation
【住所又は居所原語表記】6100 East Paris Avenue SE, Caledonia,Michigan 49316
【Fターム(参考)】