説明

動力付きロープ登高器及び携帯式ロープ牽引デバイス

細長い部材(21)を引くデバイスは、出力を有する動力付き回転モーター(4)と前記回転モーターの出力部に結合された回転ドラム(8)と、を備えるが、該回転ドラムは長手方向の軸と外周とを有する。該デバイスは更に、該回転ドラムの該外周の少なくとも1部分の上へ、及び周りで、そして該回転ドラムを離れて、該弾性のある細長い要素をガイドするガイド機構を有する。該動力付き回転モーターが該回転ドラムを回すと、それにより該回転ドラムは該デバイスを通して該弾性のある細長い要素を連続的に引く。

【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
本出願は、その全てが引用によりここに組み入れられる、2006年3月15日出願の“動力付きロープ登高器及び携帯式ロープ牽引デバイス(Powered Rope Ascender and Portable Rope Pulling Device)”の名称の米国特許出願第11/376,721号、2005年4月20日出願の“動力付きロープ登高器及び携帯式ロープ牽引デバイス”の名称の米国特許仮出願第60/673,212号及び2005年9月15日出願の“動力付きロープ登高器及び携帯式ロープ牽引デバイス”の名称の米国特許仮出願第60/717、343号の優先権を主張する。
【技術分野】
【0002】
本発明は物体(object)を該物体が取り付けられる細長い要素(elongate element)を引く(pull)ことにより移動させるデバイスに関する。特に、本発明はロープ(rope)又はケーブル(cable)を引くことにより重い物体(heavy objects)を引き上げる(lift)又は引くことが出来るデバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
ウインチ(Winches)は水平障碍物(horizontal obstacles)を越えて重い負荷(load)を引き上げたり、負荷を引くために使われるのが典型的である。ウインチはモータードライブ(motor−driven)されるか、又は手で動力を与えられる(hand powered)か何れかであり、そして周りをワイアロープ(すなわち、金属ケーブル)又はチェーン(chain)で捲かれる(wound)ドラム(drum)を利用する。重い物体を手で(Manually)引き上げる又は引くことは、この様な物体を引き上げ又は引くに要する力の故に実行可能な(viable)オプションではない。これがウインチが使われる理由であり、ウインチは大きな引き又は牽引能力(pulling and towing capabilities)を有し、重い物体の取り扱い用に良く役立っている。
【0004】
しかしながら、ウインチは幾つかの理由でその有用性が限られる。第1に、ケーブル又はロープがドラムに恒久的に固定されるが、それは、最大引き距離を限定し、かつ、牽引媒体(towing medium)をそのロープ又はケーブルに限定する。第2に、該ウインチは使われるべき固体構造体に固定されねばならず、その設置(placement)及び使用可能性(usability)を限定する。第3に、張力(tension)の制御した開放(controlled release)は多くのウインチの能力と成っておらず、それは使用可能性を更に限定する。
【0005】
垂直登坂(vertical climbing)用に人々により使われるロープ登高器(rope ascender)の現在の技術はペアで使われねばならぬ受動的(passive)ロープ登高器から成る。これらのロープ登高器は、ペアで使われる単方向ロープクランプ(one−way rope clamp)として機能(function)する。どちらの登高器が負荷を支え、どちらの登高器が進むか、を交番することにより、ロープに沿う上方移動(upward motion)が創られる。
【0006】
これらの様な受動的登高器は幾つかの理由でそれらの有用性が限られる。第1に、それらは上方移動能力(upward mobility)をユーザ−の力に依存する。かくして受動的登高器は、負傷した人がロープを上がる必要がある救助状況(rescue
situations)では有用でない。第2に、1つの登高器を両手(each hand)でグリップ(grip)する必要性は登坂中(during an ascent)の多数のタスク処理(multi−tasking)を限定し、何故なら両手が使われているからである。第3に登坂の速度と程度はユーザーの能力へと限定される。第4にロープを握るために使われるダイアモンド砂(diamond grit)は余りに研磨性なことが多く、将来使用のための登坂ロープを破損させる。第5に、使われるロープの種類は、登高器の1方向ロック(one−way locks)が適切に相互作用し合うものに限定される。
【0007】
ケーブルを介して重い負荷を上方へ上げることは、該負荷上から引くウインチによるか、又は下から押す油圧リフト(hydraulic lift)の様なデバイスにより達成される。受動的ロープ登高器はロープに沿い死荷重(dead weight load)を上方へ動かすためには役立たない。特許文献4は、人間が普通提供する動力を置き換える空圧ピストン(pneumatic piston)を有する2つの受動的登高器をロープに沿って使う装置を示している。かくして、この動力付きデバイスは上述の同じ要因によりその有用性を限定される。加えて、持ち上げ能力(lifting capacity)と登坂速度(rate of ascent)は空圧ピストンを活気付ける(fuels)動力源により限定される。
【0008】
この設計の更に存在する欠点はどんな妥当な速度でも登坂中に負荷が上方方向の可成りのジャーキング運動(significant jerking motion)を経験することである。従って、壊れやすい負荷は、もしこのデバイスが使われるなら、危険がある。
【0009】
それ故、本発明の目的は、上記説明の従来の方法と技術に付随する1つ以上の問題を解決する、重負荷を引き上げる(lifting)又は引く(pulling)装置を提供することである。
【0010】
本発明のもう1つの目的は妥当なコストで製造され得る、重負荷を引き上げる又は引く装置を提供することである。
【0011】
又、ロープ又はケーブルの端部(end)をそのデバイスを通す(thread through)必要無しに、ロープ沿いのどんな点に於いても、ロープに、どんなこの様なロープ牽引デバイス(any such rope pulling device)も取り付ける(attach)ことが出来ることは同様に望ましい。これはこの様なデバイスの使用可能性を他のロープ牽引及び登坂デバイス(other rope pulling and climbing devices)よりも可成り高めており、例えば、ユーザーが、ロープがそこを通って下がる2階窓で登高用に、自分自身を取り付けることを可能にする(allowing for instance a user to attach himself for ascent at a second story window past which a rope hangs)。
【0012】
本発明の他の目的と利点は本発明の続いて行う説明を参照すれば当業者には明らかであろう。これらの1つ以上の目的は、下記すなわち
(a)1つの範囲のロープの種類、ケーブル及び直径を取り扱えるライン引きデバイスを提供すること、
(b)該ロープ又はケーブルの端部が該デバイスに固定されることを要求しないデバイスを提供すること、
(c)スムーズで、制御された、連続的引き(smooth, controlled, continuous pull)を提供するデバイスを提供すること、
(d)負荷又は人を上げるために、自身が、ロープ又はケーブルに沿って上方へスムーズにそして連続的に進行出来るデバイスを提供すること、
(e)最小にしかトレーニングされない又は全くトレーニングされない要員による使用のために容易で、直観的なデバイスを提供すること、
(f)或る範囲の負荷を負って、制御された速度で、張りつめたロープ又はケーブルを繰り出す又は下げることが出来るデバイスを提供すること、
(g)携帯式ウインチ動作応用には大きな力レベルで、そして急速垂直登坂用には高速で、の両用でその引き力を適用出来るデバイスを提供すること、
(h)ロープ又はケーブルの望まぬ逆運動を防止する安全ロック機構(safety lock mechanism)を有するデバイスを提供すること、
(i)ロープ又はケーブルの端部を、該デバイスを通す必要無しに、どんな点に於いてもロープ又はケーブルに取り付け出来るデバイスを提供すること、
(j)その動力源についてどんな特定の種類の回転モーターにも限定されないデバイスを提供すること、そして
(k)レクリエーション、産業、緊急作業(emergency)、救助作業(rescue)、製造、軍事、及びロープ、ケーブル、細ひも(string)又はフアイバーの張力、に関連する又はそれを利用する何等かの他の応用、で使用可能か又はそれに有用な、デバイスを提供すること、を含んでもよい。
【0013】
なお更に進んだ目的と利点は、コードレスパワードリル(cordless power drill)と同じ様に使い易く、どんな配向でも使用出来て、登坂ハーネス(climbing harness)か又はスイスシート(Swiss seat)か何れかに容易にクリップされ得て、ウインチとして作用するために地上置き物体にほんの容易に取り付けられ得て、携帯式回転モーターにより動力を与えられ、そして製造するのが容易な軽量の、ロープ又はケーブル牽引デバイス(rope or cable pulling device)を提供することである。
【0014】
【特許文献1】米国特許出願公開第11/376,721号明細書、“Powered Rope Ascender and Portable Rope Pulling Device”、2006年3月15日出願
【特許文献2】米国特許仮出願公開第60/673,212号明細書、“Powered Rope Ascender and Portable Rope Pulling Device”、2005年4月20日出願
【特許文献3】米国特許仮出願公開第60/717,343号明細書、“Powered Rope Ascender and Portable Rope Pulling Device”、2005年9月15日出願
【特許文献4】米国特許第6,488,267号明細書、“Apparatus for Lifting or Pulling a Load”、Goldberg et al.
【発明の開示】
【0015】
本発明は、好ましくは本発明の目的の1つ以上を達成する、又は上記説明の問題の少なくとも1つを解決するのがよい、ロープ又はケーブル牽引デバイスを提供する。
【0016】
第1の側面では、本発明のデバイスは、出力部を有する動力付き回転モーター(powered rotational motor)と、前記回転モーターの出力部に結合された回転ドラム(rotating drum)と、を備えており、該回転ドラムは長手方向の軸(longitudinal axis)と外周(circumference)とを有する。該デバイスは更に、該回転ドラムの該外周の少なくとも1部分の、上に、及びその周りに、及び該回転ドラムから離れて、弾性のある細長い要素(resilie
nt elongate element)を導くガイド機構(guide mechanism)を有する。該動力付き回転モーターが該回転ドラムを回転させると、該回転ドラムはそれにより該弾性のある細長い要素を該デバイスを通るよう連続的に引く。
【0017】
本発明のデバイスは簡易に携帯式手持ちデバイス(portable hand−held device)として構成され、そして特に携帯式ロープ登高器(portable rope ascender)として構成され得る。本発明の更に進んだ側面は下記詳細説明から、特に附属する請求項から明らかになるであろう。
【実施例1】
【0018】
今、図1を参照すると、ケーブル又はロープ114の様な弾性のある細長い要素(resiliant elongate element)を引くための本発明のデバイス100が線図で図解されている。該デバイスは回転モーター102を有し、該モーターから該デバイスの引き運動(pulling motion)が得られる。2又は4行程内燃機関又は交流又は直流で電力を与えられた電気モーター、の様な多種類のモーターが、該ロープ又はケーブルを引くために望ましい回転運動を提供するために使われる。ガソリン又は他の石油製品、燃料電池、又は(典型的ビルディング内の電力出口からの様な)交流又は(バッテリーからの様な)直流の形で供給される電気エネルギーの様な、使われる回転モーターに好適なモーター動力源(motor power source)104も又含まれる。1つの好ましい実施例では、該回転モーターは直流電気モーターであり、モーター動力源は1つ以上の再充電可能(rechargeable)なリチウムイオンバッテリー(lithium ion batteries)である。
【0019】
又、該回転モーターはそれと組み合わされ、該回転モーターによりロープを引くタスクに適用される速度をトルクを制御する、速度制御部(speed control)106及び/又はギアボックス108を有する。これらの要素は、1つの制御可能なモーターモジュールに一体化されるか、別のモジュールとして提供されるか、又はそれの何等かの組み合わせで提供されてもよい。1実施例では、速度制御要素は直流回転モーターと一体で提供される一方、ギア組み合わせ(gearing)、引いては該ロープ引きデバイスの速度及びトルク特性が該ギアを交換(swapping)することにより望ましい様に変更され得るよう、分離されたモジュール型ギアボックスが提供される。
【0020】
回転ドラム110は、直接か又は(もし1つあれば)ギアボックスを通してか、何れかで回転モーターに結合される。該デバイス116を通して引かれるロープに引き力を印加するのは、一般にはキャプスタン(capstan)の方式の、回転ドラムである。本発明の好ましい実施例では、該回転ドラムは該ロープの異方性摩擦グリッピング(anisotropic friction gripping)を提供する。特に、好ましい実施例では、該ロープの引きの一般的方向では大きな摩擦力が創られ(該ドラムの実質的な外周周りでは)、該ドラムに沿う長手方向ではより小さな摩擦力が創られるよう、該回転ドラムの表面は処理(treated)されるので、ロープは該ドラムの長さに沿っては比較的容易にスライド出来る。
【0021】
図9、10及び11で描いた該ロープ相互作用組立体(rope interaction assembly)の代わりの実施例では、該回転ドラムはセクション(sections)に分割(split)されている。これらのセクションは静止セクション(stationary sections)の間で回転するが、該静止セクションは1つの捲き部(wrap)から次へとロープを動かすガイドローラー(guide rollers)を有する。又この実施例は、各捲き部から次へロープを進める時異方性摩擦を展開するためにスプライン加工されたドラム(splined drum)を利用する。
【0022】
又図1でロープ又はケーブルが参照される。本発明のデバイスは、張力(tension)に耐え得る何等かの細長い弾性のある要素を引くことが出来るよう意図されている。ケーブルとロープがこれらの最も普通のものであるが、本発明はロープ又はケーブルを引用することにより限定されるようには意図されてない。
【0023】
本発明のロープ牽引デバイス100の好ましい実施例が図2(等角図),図3(正面図)及び図4(側面図)で示される。この実施例では、回転モーター4は回転動力(rotational power)をギアボックス6を介して回転ドラム8に適用する。バッテリー3は必要な動力をモーター4に印加する。ロープハンドリング機構(rope handling mechanism)はロープを該回転ドラムへ、及びそれから、ガイドする。特に、ロープ21はロープガイド1を通るよう入り、安全クランプ2を通るよう続く。該ロープは更に、プーリー7と回転ガイド15により、回転ドラム8上へ接線方向(tangentially)に導かれる。一旦該ロープがドラム8上に乗ると、それはローラー9(及びラベル付けされない隣接ローラー)によりドラム8の周りにガイドされる。最後の捲き回後、該ロープは引っ張り用ローラー(tensioning roller)10とドラム8の間を通る。ユーザーは取り付け点11で、繋ぎ縄(tether)に依る様にして、該デバイスに繋がる。
【0024】
上記の様に、本発明のロープ牽引デバイスの動作は、異方性摩擦特性を有するよう回転ドラム8の表面を設計することにより助けられる。特に、該ドラムは、その外周を実質的に回る方向には高い摩擦係数を、そして実質的に長手方向にはより低い摩擦係数を、有するよう設計される。図2から4に図解する実施例では、該ドラムの表面は、この異方性摩擦効果を創るために長手方向のスプラインを提供されている。この様なスプライン加工されたドラムの好ましい実施例は図5に示される。この実施例では、好ましくはアルミニウム又はもう1つの軽量の金属又は材料で作られるのがよい円柱が、図解された長手方向スプラインを有するよう押し出し加工(extruded)される。特に、図5の回転ドラム8の実施例は長手方向に形作られたスプライン12と、キーウエイカットアウト(keyway cutout)14を有するシャフト用孔と、を備える。該回転ドラム8の運動方向に角度付けされ、形作られた特徴の様な長手方向スプラインの形成は、該ロープと該ドラムの間の摩擦を更に高める。当業者は、図5のドラムが1つの好ましい実施例であり、他の特徴又は製造法が該望ましい異方性摩擦効果を創るため使われ得ることを認識するであろう。
【0025】
重量削減穴3は又デバイス全体の重さを最小化するため使われ得る。
【0026】
今、本発明のロープ牽引デバイスのこの実施例の特徴と動作を更に説明する図2−4に戻ると、ロープ21はクリップインロープガイド(clip−in rope guide)1を通って該デバイスに入る。図解される様に、固形のループ(solid loop)が提供されるが、しかしながら、該ロープガイド1は好ましくは、該ロープをその端部により通さねばならぬよりも寧ろ、ロープが中へ押し込まれるカラビナ型クリップ(carabiner−type clip)であるのがよい。該ロープは次いで安全クランプを通過するが、該クランプはロープが引っ張り方向でのみ該デバイスを通ることを可能にする。
【0027】
何等かの手段によりロープが該デバイスを通して後退方向へ引かれる場合、該安全クランプ2は、該ロープをグリップし、それを隣接面に締め付ける。安全クランプ2上のハンドルは、該クランプが該デバイス本体に向かってロープに印加する自助的に課されるクランプ力を開放することにより(by releasing the self−help
imposed clamping force which the clamp applies to the rope against the body of
the device)、ユーザーがその安全機構を手動で解除(override)することを可能にする 。該安全クランプ2は単なる、帆走(sailing)及び岩登りで使われるものであり、ロープ張力に比例した、ロープをそのガイドに締め付ける、停止クランプ力を適用するために、連続的に増加する半径に沿った方向性グリッピング面を使っている。
【0028】
該安全クランプを通過後、該ロープはプーリー7を過ぎるよう捲かれ、該プーリーは該ロープを該ドラムに対し接線方向に導く。ローラー9のセットは該ドラムから折り畳まれ、ユーザーが該ロープをドラムの周りに指定回数(この場合5)捲くことを可能にする。該ロープを指定間隔で捲いた後、ローラー9はドラムに対し戻るよう折り畳まれ、位置的にロックされる(rollers 9 fold back against the drum and are locked in place)。ロープの自由端に張力を印加するために、引っ張り用ローラー15は該ロープの最後の捲き回(last turn)を該スプラインに対し締め付ける。その後、キャプスタン効果(capstan effect)は下記、
=T(μθ) [1]
の様に起こり、ここでTは(引っ張り用ローラー15を出る)該自由端の張力、Tはロープがロープガイド1に入る時のロープ内の張力、μはロープと回転ドラム8の間の摩擦係数、そしてθはロープが回転ドラム8の周りに捲かれた量をラジアンで表したもの、である。ローラー10を出る自由端の初期張力は、該キャプスタンの周りの該ロープの何等かの種類の外周グリッピングを達成するために必要であり、すなわちTは0には成り得ない。引っ張り用ローラー10で該キャプスタンスプライン1に該ロープを締め付けることにより、T張力は最後の捲き回により、それが非スリップ条件を作る時創られるが、該条件は各捲き回を通して後方へ反映され、最初の捲き回の大きな張力Tを達成する。
【0029】
ロープガイド1はクリップイン(clip−in)を有し、ローラーサポート18に取り付けられたローラー9及びテンショナー10はピボット17を介してドラムから折り畳まれるので(当業者は、該ローラーサポートが旋回運動に限定されず−どんなスライド運動、回転、又はその組み合わせモローラーサポート18を離すよう動かすのに充分である、ことに気付くであろう)、ロープの該デバイス内への搭載は、自由端を該デバイスを通す(stringing)ことを要しない。かくして該デバイスはどんな長さのロープにも適合し、どんな点に於いてもロープに接合したり、又はロープから外すことが出来る。これは、既に取り付けられたロープ又はケーブルの長さのみを使わねばならず、動作用に1つの特定位置と配向に制限されねばならぬ標準ウインチシステムに優る重要な利点である。
【0030】
当業者は、該ローラー9が回転ドラム8内から保持され、回転ドラム8内に配置された固形サポート(solid supports)からギアボックス6へ固定された(fixtured)静止円柱形セグメントにより位置づけられ、保持されること、も気付くであろう。回転ドラムはかくしてセグメント化され、ローラー9が図2−4に於けると同じ間隔でドラム8のセグメント間内の位置付けられる。これは外部ローラーサポート18の必要性を回避し、細長い引っ張り部材がドラム8の周りに捲かれ、途中でローラーサポート18のローラー9によりガイドされることを可能にする。この構成を使う実施例は図10(等角図),11(側面図),及び12(ロープ図解を含む側面図)で描かれる。
【0031】
ドラム8上の長手方向スプライン12は図解される実施例の動作を改善する。これらの特徴はドラムに沿う異方性摩擦動作(anisotropic friction behavior)を創り、使うが、該動作は、そのドラムに沿い軸方向に容易に移動しながら、ロープ又はケーブルの捲き部が円周方向で該ドラムをグリップすることを可能にする
。例示されるスプライン12は図5で前進回転方向にジャグ(jagged)されており、そこでは図解されたドラムは反時計方向に力を印加するよう意図されている。該例示するドラム8により提供される追加的グリップは、ドラムの周りに捲かれた引っ張りケーブルにより創られる式[1]のキャプスタン効果を最大化し、円周方向のグリッピングを顕著に増加する一方、該ドラムに沿う巻き部(wrap)の軸方向運動をなお可能にする。これはローラー9により印加される軸方向力と組み合わされて、自由端を保持しながら、ロープを進めるために回転キャプスタン(円柱形ドラム)を使用しようと意図する他のものが面する重要な問題を克服する。
【0032】
標準的ウインチでは、ロープは回転ドラム上に漸次(progressively)形成される。もし該ロープの自由端は維持し、該ウインチを通るようロープを進ませ、連続して出るよう意図するとしたら、問題が起こるだろう。第1に式[1]に示す様に、該自由端上での張力T無しでは、ロープに引き力は印加され得ない。加えて、該ロープは張力下にありながらドラム周りを円周方向にグリップするので、例え、Tが人工的に創られても、該捲き部のスパイラル動作のためロープはそれ自身の上に捲き戻るだろう(rope will wrap back on itself)。不均一な張力とドラムに沿うその張力の不均一な配置のため、張っている第1の捲き部(T)をテンショナー10の弛んだ捲き部の方へ引くの軸方向の回復力が現れる。該ロープがそれ自身上に捲き戻ると、それは結んで、どんな更なる引きをも妨げる。
【0033】
図解されたデバイスでは、キャプスタンに沿って位置付けられたローラー9は、軸方向の回復力を提供し、該捲き部が後退しない及び結ばないよう保つ。回転ガイド15は、張力がTである第1の{そして最も堅い(tightest)}捲き部に後退力(back−force)を印加する(従って、その捲き部をドラムの下方へ動かすには最大の力が必要である)。該スプライン12は、円周方向のグリッピングと正しい回転方向でのトルク印加を可能とすることにより該ローラー9と回転ガイド15の使用を容易にする一方、引っ張られている捲き部が、それらが該デバイスに入りそして出る時、該ドラムに沿って軸方向に動かされるのを可能にする。この特定の実施例は図解される様に良く作動するが、同様な異方性摩擦条件を提供するどんな種類の材料又は特徴{他のエッジプロフアイル(edge profiles)、リサイクリングスライダー(re−cycling
sliders)、ピボット(pivots)、及びローラーの様な}も有効に使用され得る。
【0034】
スプライン加工されたドラムの追加の実施例は、そのボデイに沿う捲き部の軸方向移動を助けるために、その長手方向軸線に沿って直径を変えるものである。これはローラー9により押された時高い張力の捲き部の移動に役立つことが出来る。
【0035】
ロープ牽引デバイスのこの図解された実施例は、大きな力と速度で、ロープ及びケーブルを引く新しい能力を可能にする。説明された実施例はマサチューセッツ州、ワセスターのマグモーター社(Magmotor Corporation of Worcester, MA)により作られる、高出力直流電気モーター{部品番号エス28−ビーピー400エックス(part number S28−BP400X)}4を使うが、該モーターは極度に高い動力対重量比を有する{約3.15kg(7ポンド)の重さのモーターで約6.41kW(8.6馬力)以上を展開する}。使われるバッテリー3は24V、3AHのパナソニックイーワイ9210ビーエヌアイエムエイチ(Panasonic EY9210 B Ni−MH)再充電可能なバッテリーである。該デバイスは、該モーターの速度を比例的に変える、トリガー16を割り込ませる(squeezing)ことにより調整される、パルス幅変調速度制御(pulse−width modulating speed control)を組み込んでいる。この実施例は約2.134m/s(7フィート/秒)の速度でロープ上で約112.5kg(250ポンド)までの負荷
を引き上げるよう設計されている。適用される電圧とギア比の簡単な再構成はより高い速度でより低い負荷か又はその逆の何れかで、引き上げるよう性能を誂えることが出来る。
【0036】
上記説明の設計の何れかの実施例は限定されない長さの柔軟な引っ張り部材{細ひも(strings)、ロープ、ケーブル、スレッド(threads)、フアイバー、フイラメント、他)に連続的な引き力を適用するため使われ得る。該設計は自由端の必要性無しにこの様な柔軟な引っ張り部材への取り付けを可能にするので、有意な多用途性(veratility)が付加される。該設計は充分な範囲の柔軟性引っ張り部材が与えられた回転ドラム8の直径用に使われることを可能にして、更にこの様な牽引デバイスの使用可能性を高める。
【0037】
本発明の更に進んだ実施例が図6,7及び8で図解される。この実施例は多数の、図2から4の実施例と同じ簡単な原理で動作するが、それらの原理の僅かに異なる実施法に依拠する。ロープは安全カム2の周りに巻き付くことにより該デバイスに入る。このカムはペゼルグリグリ(Petzl Grigri)ロープビレー/下降器(rope belayer/descender)の変型版であり、ロープ又はケーブルの望ましくない後退運動を防止する自助的締め付け機構(self−help pinching mechanism)を使う。そのハンドルは、該デバイスを通してのロープの下降又は後退ドライブを制御するためにユーザーがその安全クランプを手動で解除することを可能にする。
【0038】
該安全カム2の後に、該ロープはプーリー7の周りに捲かれ、螺旋型ガイド(helix guide)19の螺旋(spiral)内で回転ドラム8上へ接線方向にガイドされる。該ロープは該螺旋型ガイド19の捲き回(turn)を通して捲かれ、そして引っ張り用ローラーハウジング(tensioning roller housing)20はドラム8から離れるよう開かれ、該ロープを、それが通過時、受け入れる。次いで、該引っ張り用ローラーハウジング20は閉じられ、該螺旋型ガイドSのベースへ堅くクランプされるが、該ベースは該引っ張り用ローラー10からの圧力を該ロープへ印加し、該ロープを引っ張り用ドラム(tensioning drum)22に対しクランプする。
【0039】
ユーザーによるこの実施例の操作は上記説明の実施例の操作と同一であり、トリガー16は、締め付けられ、モーター4の速度を制御するが、該モーターはギアボックス6を通してトルクを回転ドラム8に印加する。ロープは、安全カム2及びプーリー7によりガイドされる時、該デバイスに入るロープの式[1]に従う張力Tにより、回転ドラム8の周りにグリップされる。該デバイスを働かせるに必要な張力Tは、該ロープが引っ張り用ローラーハウジング20によりクランプされる時、該引っ張り用ローラー10を介して印加される。しかしながら、前の実施例と異なり、Tを達成するよう非スリップ条件(non−slip condition)を創る代わりに、動的摩擦(dynamic friction)が該ロープ上で引く(tug)ため使われ、自由端での必要な張力を創る。
【0040】
これは回転ドラム8より大きい直径を有する引っ張りドラム22により達成される。両者はギアボックス6からの同じドライブシャフトに取り付けられるので、それらは同じ回転速度(rotational velocity)を有する。しかし該ドラム22の引っ張り部分上のより大きい直径のため、表面速度(surface velocity)はもっと大きい。ドラム8上の元の直径に沿うロープの捲き回(turn)(そしてより高い張力の捲き回)はもっと多いので、ロープはドラム8の直径に該回転速度を掛け算した様に供給される(rotational velocity times the diameter of drum 8)。引っ張りドラム22はより大きい直径を有する
ので、それは該ロープの表面に対し一定のスリップをする。ドラム22に対するロープの法線方向の力が引っ張りローラーにより高められ、該力はより大きい引き力がドラム22により創られることを可能にする。かくして、該ロープの最後の捲き回(turn)に対する該動的摩擦力は該デバイスの動作の基礎となる、式[1]による、一定のTを創る。
【0041】
ロープの自分自身へ捲き戻る問題(wrapping back on itself)は、該ロープを該回転ドラム8上へそしてそれから離れるようガイドする螺旋型ガイドで解決される。スプラインはこの版では使われなくてもよく、何故ならそれはもっと小さい負荷用でもっと有用であり、異方性摩擦は必要な特徴ではないからである。螺旋19は静止しており、ロープは動かねばならぬので、螺旋型ガイド19は捲き部をドラム8の下方へ軸方向に連続して押す。それは好ましい実施例のローラー9と同じ機能を、しかしもっと大きい摩擦で提供する。又、該螺旋19はどんな点に於ける該ロープ又はケーブルの使用にもなお適合し、この実施例の設計はロープの自由端を通すことを要しない。
【0042】
ユーザーは、前の実施例に於ける様に、取り付け点11を介して該デバイスと結合する(又は物体を該デバイスに、又は該デバイスを地面に取り付ける)。速度制御用トリガー16を有する人間工学的ハンドル5はコードレスドリルのそれと同様に使い易い使用法を提供する。バッテリーとモーターは前の実施例に於けると同じであってもよい。しかしながら、この設計の実施例は作るのにもっと低廉であり、そしてより低負荷条件で{例えば、112.5kg(250ポンド)より少ない}柔軟な引っ張り部材の連続的牽引が必要な応用ではもっと有用である。
【0043】
代わりの実施例が図9(等角図),10(側面図)及び11(ロープ図解を含む側面図)で描かれている。図2から4に関連して前に述べた様に、ロープの捲き部を回転ドラム8の下方へガイドするためにガイドローラー9が該デバイスの非回転セクションに設置される。その実施例では、該ローラー9はローラーサポート18に設置される。しかしながら、この実施例は、該ロープを該キャプスタン上に捲くために、該サポート18が回転ドラム8から離れるよう動かされる必要がある。
【0044】
代替えは、図10,11及び12に描かれる様に、回転ドラムセクション8間に置かれた静止マウント(stationary mount)25へガイドローラー9を設置することである。これらの静止マウントは回転拘束部(rotational constraints)24を介して該デバイスに対し堅く保持される。該回転拘束部24の輪郭(contour)は該ロープが螺旋形ファッションでキャプスタンの周りに捲かれることを可能にして、捲き部はガイドローラー9により1つから次へとガイドされる。この実施例のローラー9はガイドローラーボルト(guide roller bolts)27により位置的に保持される。該ボルトの軸線は回転ドラム8の回転軸線に対し半径方向に内方へ配向される。当業者は、回転ドラムセクション8の外周及び回転軸線に対するガイドローラー9の配向がこの特定の例のそれに限定されず、−他のローラー配向がなお該ロープを各捲き部を通して動かすタスクを達成する、ことに気付くであろう。
【0045】
キャプスタン組立体全体の実施例の設置は、それが前記2つの実施例の何れかでギアボックス6の下の全てのものを置き換えるように行われる。該キャプスタン組立体ベース23はギアボックス6に設置され、両者を通って、ドライブシャフトが該キャプスタン端部プレート28までの全行程に延びている。回転ドラムセクション8はドライブシャフトにロックされ、ラジアルベアリング(radial bearings)が各静止セクション25、キャプスタン組立体ベース23及びキャプスタン端部プレート28の内部に存在する。
【0046】
ロープは同じガイドプーリー7により第1回転セクション8上へガイドされ、次いで該組立体の周りに螺旋型ファッションで捲かれ、ガイドローラー9の間の各ギャップを通過する。最後に、それは引っ張り用ローラー10と最終静止セクション25の間をスリップし、引っ張りレバー26は閉じられる。該引っ張り用ローラー10はロープに対し加圧され、ラッチにより位置的に保持されるが、該ラッチは引っ張りレバー26をキャプスタン端部プレート28に対し堅く保つ。
【0047】
引っ張り用ローラー10が閉じられ、かくして力がキャプスタン上のロープの最後の捲き部に印加された後、該デバイスは使用される用意がされたことになる。この実施例を使うと、ロープは端部を該機構を通すことなく、該デバイスに完全に係合される、そして係合を外される、ことが出来る。
【0048】
本デバイスの小型版は同じ種類の螺旋型ガイド19と動的摩擦テンショナー10を使い、限定無しの長さのどんな種類の引っ張り材料も進めることが出来て、鋼ケーブル、ロープ、スレッド(thread)、ヤーン(yarn)、歯科用フロス(dental floss)及び電気導体の様なコード材料の製造で特に有用である。
【0049】
当業者は、図1−11で説明した構成が本発明の原理を使う唯一の構成ではないことを認識するであろう。引っ張り部材の自由端で引きながら、回転ドラムの外周グリップ作用を使う上記説明のシステムと方法は、他の構成で実際に使われ得る。図解された実施例の或る特徴と側面は、本発明の目的の1つ以上の達成及び/又は従来のデバイスで気付かれた問題の1つ以上の解決で、重要な利点を提供するが、全ての部品、モーター、バッテリー、ギアボックス、及び回転ドラム/ガイド組立体の相互に対するどんな構成又は配置も、本発明の原理と調和して当業者により展開され得る。
【0050】
重い物体を引き上げ及び引くことは、多くの商業的、家庭的、軍事的及びレクリエーション的努力での本来的な広範囲のタスクである。携帯式引き上げ及び牽引デバイスの現在の技術は、登山家の器具とウインチ及び同伴物(come−alongs)に於ける様に、受動的ロープ登高器に限られ、それらは全てそれらが利用出来る動力源、引き速度(rate of pulling)及び引っ張り部材の種類について厳しい限定を有する。
【0051】
本発明、すなわち携帯式ロープ牽引及び登坂デバイスは、現在の引き上げ及び牽引技術の使用に付随する多くの問題を解決するが、それは、多くの種類と直径の柔軟な引っ張り部材に適合し、自由端を該デバイスを通すこと無しに該柔軟な引っ張り部材を取り付けることが出来て、スムーズな連続的牽引を提供し、それ自身がロープの上へ、又はそれに沿って、進むことが出来るデバイスを提供し、使用するのに容易で直観的であるデバイスを提供し、張った柔軟な引っ張り部材を或る範囲の負荷を伴って制御された速度で繰り出す(let out)又は降下(descend)させるデバイスを提供し、そしてレクリエーション、産業、緊急作業(emergency)、救助作業(rescue)、製造、軍事、及び他の応用に使用可能でそしてそれに有用なデバイスと方法を提供する、ことを含むがそれらに限定されない。
【0052】
当業者は、上記説明の実施例に基づき本発明の更に進んだ特徴と利点を評価するであろう。例えば、上記説明の何れかの実施例のみならず下記の付記(Appendix)での、特定の特徴が、種々の組み合わせ及び部分組み合わせの本発明のデバイス又は方法のみならず、ここで説明された手段により実現される付記請求項で言及される特徴にも、組み入れられてもよい。従って、本発明は、付記請求項で指示されたもの或いは究極的に提供されるそれらを除き、特定的に示され、説明されたものに限定されない。ここで引用されたどの刊行物及び参考文献も、それらの全体での引用によりここに明示的に組み入れられる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明のデバイスの線図を提供する。
【図2】本発明の実施例の等角図を示し、モーター、バッテリー、ハンドル、回転ドラム、ガイド用ローラー、安全クランプ、引っ張り用ローラー及びクリップイン取り付け点を示す。
【図3】図2のデバイスの正面図を示す。
【図4】図2のデバイスの側面図を示す。
【図5】図2のデバイスの回転ドラムのクローズアップのプロフアイルと等角図を示す。
【図6】本発明の代わりの実施例の等角図を示す。
【図7】図6の実施例の正面図を示す。
【図8】図6の実施例の側面図を示す。
【図9】本発明の更に進んだ実施例を示す。
【図10】図9の実施例の等角図を示す。
【図11】図9の実施例の側面図を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
弾性のある細長い要素を引くデバイスに於いて、該デバイスが
出力部を有する動力付き回転モーターと、
前記回転モーターの該出力部に結合された回転ドラムと、を具備しており、該回転ドラムは長手方向軸と外周を有しており、該デバイスは又
該回転ドラムの該外周の少なくとも1部分の上へ、及び、周りを、そして該回転ドラムから離れても、該弾性のある細長い要素をガイドするガイド機構を具備しており、
それにより前記動力付き回転モーターが該回転ドラムを回転させる時、該回転ドラムはそれにより該デバイスを通るよう該弾性のある細長い要素を連続的に引くことを特徴とする該デバイス。
【請求項2】
更に該回転モーターに動力を与える手段を具備することを特徴とする請求項1の該デバイス。
【請求項3】
該回転モーターに動力を与える該手段が複数の再充電可能なバッテリーを有することを特徴とする請求項2の該デバイス。
【請求項4】
該動力付き回転モーターが直流電気モーターであることを特徴とする請求項1の該デバイス。
【請求項5】
該回転ドラムがギアボックスにより該回転モーターの該出力部に結合されることを特徴とする請求項1の該デバイス。
【請求項6】
該回転ドラムの外側表面が異方性摩擦により特徴付けられる表面を有することを特徴とする請求項1の該デバイス。
【請求項7】
該回転ドラムの該表面は、その長手方向軸線に実質的に沿った方向に於けるより高い摩擦係数をその外周の周りの少なくとも1方向で有することを特徴とする請求項6の該デバイス。
【請求項8】
該回転ドラムの該表面が長手方向のスプラインを有することを特徴とする請求項7の該デバイス。
【請求項9】
該スプラインが前進回転方向に角度付けられた鋸歯状プロフアイルを有することを特徴とする請求項8の該デバイス。
【請求項10】
該ガイド機構が該弾性のある細長い要素に少なくとも1度該回転ドラムの周りを捲かせるよう構成されることを特徴とする請求項1の該デバイス。
【請求項11】
該ガイド機構が該弾性のある細長い要素に複数回、該回転ドラムの周りを捲かせるよう構成されることを特徴とする請求項10の該デバイス。
【請求項12】
前記回転ドラムの軸線が該弾性のある細長い要素の軸線に平行に配向されることを特徴とする請求項10の該デバイス。
【請求項13】
該ガイド機構が、前記回転ドラムの回転軸線に直交するその回転軸線を有するよう配向された複数のローラーを有し、該ローラーの面は前記回転ドラムの外面と実質的に同一平面にあることを特徴とする請求項11の該デバイス。
【請求項14】
該ガイド機構が、該回転ドラムの長手方向軸線に平行な軸線を有するローラーを備え前記回転ドラム上の前記ロープ又はケーブルの最後の捲き部に対し加圧するよう位置付けられたテンショナーを具備し、それにより該弾性のある細長い要素と該回転ドラムの間の法線力を増加することを特徴とする請求項11の該デバイス。
【請求項15】
該ガイド機構が、制御された下降運動用の能力を保持しながら、望ましくない下降運動を防止するクランプ力を手動で開放するハンドルを有する安全カム備えることを特徴とする請求項1の該デバイス。
【請求項16】
該ガイド機構が1つ以上のクリップ要素を有し、該弾性のある細長い要素の端部を該デバイスを通させること無しに該弾性のある細長い要素に結合するよう構成されることを特徴とする請求項1の該デバイス。
【請求項17】
更に該ガイド機構及び該回転ドラムと係合する弾性のある細長い要素を具備することを特徴とする請求項1の該デバイス。
【請求項18】
更に、重量を有する物体であるが、該デバイスにより該弾性のある細長い要素上を引くことによる該物体の移動用に、該弾性のある要素か又は該デバイスか何れかに取り付けられた該重量を有する物体を具備することを特徴とする請求項17の該デバイス。
【請求項19】
該物体が112.5kgの重量を有し、該物体が8秒以下で15.25mを該デバイスにより垂直に動かされ得ることを特徴とする請求項18の該デバイス。
【請求項20】
該物体が人間であり、該人間が前記デバイスに取り付けられることを特徴とする請求項18の該デバイス。
【請求項21】
該デバイスが携帯式手持ちデバイスであるよう構成されることを特徴とする請求項1の該デバイス。
【請求項22】
該デバイスがロープ登高器であるよう構成されることを特徴とする請求項1の該デバイス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公表番号】特表2008−536780(P2008−536780A)
【公表日】平成20年9月11日(2008.9.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−507854(P2008−507854)
【出願日】平成18年4月19日(2006.4.19)
【国際出願番号】PCT/US2006/014830
【国際公開番号】WO2006/113844
【国際公開日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【出願人】(507349499)アトラス・デバイシズ・エルエルシー (1)