説明

包装用容器、蓋、蓋付き包装用容器、および食品包装体

【課題】積み重ね高さを低くでき、しかも見栄えを良くして商品価値を高めることができる包装用容器を提供する。
【解決手段】容器本体1と、容器本体1の外側に設けられた周側枠2とを備えた包装用容器10。容器本体1は、複数の辺部を有する平面視形状とされた底板部4と、その周縁に立設された側壁部5とを備えている。前記辺部に形成された側壁部5の端部5cは、周側枠2より高く形成されている。側壁部5の両端部5c、5cの間の中間部には、端部5cより低く形成された低縁部20が形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品等の被包装物を収容するのに好適な包装用容器、この包装用容器に取り付けられる蓋、蓋付き包装用容器、および食品包装体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、弁当や惣菜等の食品を収容する容器として、樹脂製の包装用容器が広く普及している。これらの包装用容器においては、食品を盛りつけたときの見栄えの良さも重要な品質となっている。
この種の包装用容器としては、食品等を収容する容器本体の外側に、発泡性樹脂板などからなる周側枠を設けた包装用容器がある(例えば、特許文献1〜3参照。)。
この容器では、周側枠によって高級感を演出できるため、見栄えを良くし、商品価値を高めることができる。また、周側枠によって断熱性が高められるため、電子レンジによる加熱によって食品等が高温になった場合でも、容器を手で持ったときにやけどの危険が少ないという利点がある。
【特許文献1】特開2005−263283号公報
【特許文献2】特開2005−263284号公報
【特許文献3】特開2002−166978号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、この種の包装用容器は周側枠を有するため、複数を積み重ねたときの高さが大きくなり、運送や保管に要するコストがかさむという問題がある。周側枠を低く形成すれば積み重ね高さを低くできるが、周側枠が低くなると容器本体が目立ってしまい、見栄えの点では劣る。
本発明は上記事情を鑑みてなされたものであって、積み重ね高さを低くでき、しかも見栄えを良くして商品価値を高めることができる包装用容器、この包装用容器に取り付けられる蓋、蓋付き包装用容器、および食品包装体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の包装用容器は、容器本体と、この容器本体の外側に設けられた周側枠と、を備えた包装用容器であって、前記容器本体は、複数の辺部を有する平面視形状とされた底板部と、その周縁に立設された側壁部とを備え、前記辺部に形成された側壁部の端部は、前記周側枠より高く形成され、前記側壁部の両端部の間の中間部には、前記端部より低く形成された低縁部が形成されていることを特徴とする。
本発明の包装用容器において、前記低縁部は、前記辺部の略中央に向けて徐々に低くなる傾斜部を有する形状としてよい。
本発明の包装用容器において、前記周側枠の高さは、前記容器本体の低縁部の最低部の高さと同じまたはそれより低くされていることが好ましい。
本発明の包装用容器において、前記側壁部は、前記底板部の周縁から立ち上がる起立部と、その上縁から外方に折り返されて垂下する折り返し部とを有し、前記折り返し部の外側面は、前記上縁に向け内方に傾斜して形成されていることが好ましい。
本発明の包装用容器において、前記折り返し部の外側面には、前記容器本体の開口部に着脱可能に取り付けられる蓋に形成された蓋係止部に係止する凸部または凹部である容器係止部が形成されていることが好ましい。
本発明の包装用容器において、前記容器係止部は、外方に突出して形成された係止凸部であることが好ましい。
本発明の包装用容器において、前記底板部の略中央には、位置表示突起が形成されていることが好ましい。
【0005】
本発明の蓋は、前記本発明にかかる包装用容器の前記容器本体の開口部に着脱可能に取り付けられる蓋であって、前記低縁部に沿って形成された蓋段部を有することを特徴とする。
本発明の蓋付き包装用容器は、前記本発明にかかる包装用容器に、前記蓋を装着したことを特徴とする。
本発明の食品包装体は、前記本発明にかかる包装用容器の前記容器本体に、被包装物である食品を入れ、前記包装用容器に、前記蓋を装着したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明の包装用容器では、側壁部に低縁部が形成されているため、低縁部がない場合に比べて容器本体が目立ちにくくなる。外観の点で優れた周側枠を目立たせることができるため、包装用容器の見栄えを良くすることができる。
例えば、周側枠に木目の装飾を施せば、高級感のある木製の折り箱に近いイメージを利用者に喚起させることができ、商品価値を高めることができる。
周側枠を目立たせることができるため、周側枠を低く形成した場合でも外観が良好となる。
外観を劣化させずに周側枠を低く形成できるため、複数積み重ねたときの高さを低くでき、運送や保管に要するコストを抑えることができる。
この包装用容器では、側壁部の端部が高く形成されているため、低縁部が形成されているにもかかわらず、被包装物(食品等)の収容量が大きく劣ることはない。
また、側壁部の端部は周側枠より高く形成されているので、包装用容器を安定に積み重ねることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
図1は、本発明の包装用容器の一例である包装用容器10を示す斜視図である。図2は、包装用容器10の正面図である。図3は、包装用容器10を示すもので、(a)は平面図、(b)は側断面図、(c)は正断面図である。図4は、包装用容器10の要部を示す断面図である。図5は、包装用容器10に装着可能な蓋3を示すもので、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は正面図である。図6は、包装用容器10および蓋3からなる蓋付き包装用容器を示す斜視図である。図7は、蓋付き包装用容器を示す側面図である。図8は、蓋付き包装用容器の要部を示す断面図である。図9は、2つの包装用容器10を積み重ねた状態を示す断面図である。なお、これらの図面における縮尺は必ずしも正確ではない。
以下の説明において、図4に示すように、水平方向に沿って容器外部から内部に向かう方向を内方といい、その逆方向を外方という。
【0008】
図1〜図3に示すように、包装用容器10は、容器本体1と、容器本体1の外側に設けられた周側枠2とからなる。
容器本体1は、底板部4と、その周縁に立設された側壁部5とを備え、その内部は被包装物を収容可能な収容部6となっている。
図示例において、底板部4の平面視形状は長辺部4a、4aと短辺部4b、4bとを有する略長方形とされている(図3を参照)。
図4に示すように、底板部4は、ほぼ水平に配置された略長方形の平板状の平板部4cと、平板部4cの周縁から外方に傾斜して垂下する脚部4dとを有する。
【0009】
図4に示すように、底板部4は、周側枠2の下端より高い位置に形成することができる。これによって、包装用容器10を床面F1に置いたときに容器本体1が床面F1から離間するため、容器本体1と床面F1との間の熱の出入りが少なくなり、保温性能を高めることができる。
図3に示すように、底板部4の上面の略中央には、上方に突出した位置表示突起7が形成されている。位置表示突起7の形状は特に限定されず、例えば円錐台形状、半球状などとすることができる。
位置表示突起7によって、容器本体1の中央位置を確認できるため、食品等の被包装物を盛りつけする際に盛りつけ位置を定めるのが容易となる。
【0010】
図1および図3に示すように、側壁部5は、底板部4の周縁に立設されており、長辺部4aに形成された長辺側壁部5aと、短辺部4bに形成された短辺側壁部5bとを有する。このため、容器本体1は、底板部4と同様に平面視略長方形となっている。
なお、容器本体1の平面視形状は、図示例に限らず、複数の辺部を有する形状であればよい。例えば、略多角形状、具体的には、略四角形、略五角形、略六角形、略八角形とすることができる。特に、陳列や積み重ねが容易で、取り扱いにも優れた略四角形、例えば正方形、長方形、菱形、平行四辺形、台形が好ましい。
【0011】
図4に示すように、側壁部5は、底板部4の周縁から立ち上がる起立部8と、起立部8の上縁から外方に折り返されて垂下する折り返し部9とを有する。
起立部8は、底板部4の周縁から断面略円弧状に上方に湾曲しつつ外方に延びる湾曲部11と、湾曲部11の外縁からほぼ水平に外方に延びる段部12と、段部12の外縁から上方に向けて外方に傾斜しつつ延出する内板部13とを有する。
湾曲部11は、外方に向けて、水平面に対する傾斜角度が徐々に大きくなるように湾曲しており、最上部の接線方向は内板部13の傾斜方向に近くなっている。
包装用容器10では、側壁部5が湾曲部11を有するので、側壁部5の内側面が垂直方向V1に近い一定角度である場合に比べ、容器本体1内の被包装物(食品等)のボリューム感が増して見栄えが良くなる。
【0012】
折り返し部9は、内板部13の上縁からほぼ水平に外方に延びる頂板部15と、頂板部15の外縁から斜め下方に傾斜して延出する外板部16と、外板部16から外方に突出して形成された断面円弧状の段部17と、段部17の下端から外方に延びる鍔部18とを有する。
【0013】
外板部16は、上方に行くに従って内方にほぼ一定の角度で傾斜しており、外側面の傾斜角度、すなわち図4に示す垂直方向V1(平板部4cに対し垂直な方向)に対する傾斜角度α1は、例えば2〜20度とすることができる。
外板部16を傾斜させて形成することによって、外板部16が垂直である場合に比べて容器本体1が目立ちにくくなる。外観の点で優れた周側枠2を目立たせることができるため、包装用容器10の見栄えを良くすることができる。
【0014】
外板部16は、周側枠2の内面に近接させて形成することができる。外板部16を周側枠2に近接した位置に形成することによって、周側枠2が固定凹部24にて内方に曲げ変形した場合に、周側枠2を内側から支え、それ以上の変形を防ぐことができる。
【0015】
図1〜図3に示すように、辺部4a、4bに形成された側壁部5の端部5cは、周側枠2より高く形成されている。端部5cは、略長方形の容器本体1の角部に相当する部分である。
端部5cが周側枠2より高く形成されているため、被包装物が容器本体1からこぼれ落ちにくい。また、複数の包装用容器10を安定に積み重ねることができる。
【0016】
側壁部5の中間部、すなわち側壁部5の両端部5c、5cの間には、端部5cより低く形成された低縁部20が形成されている。
低縁部20は、側壁部5の上縁が凹状に形成された部分であり、図示例では、辺部4a、4bの略中央に形成された中央底部21と、中央底部21の両端から端部5c、5c近傍にわたって形成された傾斜部22とを有する概略台形状の凹部である。
【0017】
中央底部21は、ほぼ水平に形成された直線状部分であり、低縁部20の最低部である。図示例では、中央底部21の高さ位置は周側枠2の上端部の高さ位置とほぼ同じであるが、中央底部21の高さ位置は周側枠2の上端部より高くてもよい。
傾斜部22は、端部5c、5cに近い位置から中央底部21の端部に向けて徐々に低くなるように傾斜している。傾斜部22はほぼ一定の角度で傾斜している。なお、傾斜部の角度は一定でなくてもよい。
図示例では、低縁部20における頂板部15は、低い部分ほど幅広くされ、中央底部21において最も幅広に形成されている。これによって、低い位置でも被包装物(食品等)がこぼれ落ちにくくなる。
【0018】
低縁部20を形成することによって、低縁部20がない場合に比べて容器本体1が目立ちにくくなる。外観の点で優れた周側枠2を目立たせることができるため、包装用容器10の見栄えを良くすることができる。
図示例では、低縁部20は傾斜部22を有する形状であるので、被包装物がこぼれ落ちやすい端部5cに近い位置ほど側壁部5は高く形成されることになる。このため、容器本体1の収容量の低下を抑制することができる。
なお、低縁部20は、端部5cより低く形成されていればよく、その形状は図示例に限定されない。例えば、矩形状、略U字状、略V字状、略円弧状などの凹部とすることができる。
【0019】
端部5c近傍の外板部16の外側面の上部には、蓋3に形成された蓋係止部39に係止する係止凸部19(容器係止部)が形成されている。
係止凸部19は、側壁部5の延在方向に沿って、外板部16の外面から外方に向かって突出して形成された突条であり、辺部4a、4bの両端にそれぞれ形成されている。係止凸部19の断面形状は特に限定されず、例えば略台形状、略半円状などとすることができる。
なお、蓋が容器本体に係止する構造は図示例に限らず、外板部16の外側面に、容器係止部である係止凹部を形成し、この係止凹部に蓋係止部39が係止する構造を採用することもできる。
【0020】
図9に示すように、係止凸部19の突出高さは、容器本体1および周側枠2を、複数積み重ねたときに、下に位置する包装用容器10の容器本体1の上部が、上に位置する包装用容器10の周側枠2内に収容可能となるように設定される。
係止凸部19の突出高さは、下に位置する包装用容器10の係止凸部19の先端が、上に位置する包装用容器10の周側枠2の内面に近接するように設定すると、複数の包装用容器10を積み重ねた際に、包装用容器10の水平方向の位置ずれが起こりにくくなるため望ましい。
【0021】
容器本体1および蓋3は樹脂シートを成形して構成することができる。樹脂としては例えばポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、あるいはポリスチレン(PS)等が利用できる。
成形法としては、真空成形、圧空成形、真空圧空成形などを採用できる。
【0022】
図1〜図3に示すように、周側枠2は、容器本体1の外形に沿う形状とされ、図示例では平面視略長方形の一定高さの枠体である。
図4に示すように、周側枠2は、ほぼ垂直方向V1に沿って形成されている。周側枠2は、ある程度の厚みをもつ板材で形成することができ、例えば厚さ2〜8mmの発泡樹脂製の板材が使用できる。
【0023】
周側枠2の外面には木目模様などの装飾を施すことによって、高級感を与えることができる。
周側枠2の内面には、容器本体1が固定される固定凹部24が形成されている。図示例では、固定凹部24は、容器本体1の鍔部18が挿入される断面矩形状の溝状とされ、水平方向に沿って周側枠2の内面に形成されている。
図4に示す例では、固定凹部24の内面(下面24a)に鍔部18の下面が当接し、接着剤等により固定されている。
周側枠2の高さは、低縁部20の中央底部21の高さと同じまたはそれより低くすることができる。これによって、包装用容器10を複数積み重ねたときの高さを低くできる。
【0024】
図5および図6に示すように、蓋3は、容器本体1の開口部に着脱可能に取り付けられるものであって、天板部31と、その周縁から垂下した蓋側壁部32とを有する。
蓋側壁部32は、天板部31の外縁から下方に向けて外方に傾斜しつつ延出する側板部33と、側板部33の下端からほぼ水平に外方に突出して形成された水平延出部34と、水平延出部34の外縁から垂下する垂下部35と、垂下部35の下端からほぼ水平に外方に延出する先端延出部36とを有する。
【0025】
図7および図8に示すように、側板部33には、容器本体1の上縁に沿って形成された蓋段部38が形成されている。蓋段部38は、側板部33が折り曲げられて外方に延出した部分であり、側板部33の全周に沿って形成されている。
図7に示すように、蓋段部38は、蓋3を包装用容器10に装着したときに側壁部5の上縁に沿うように形成されている。低縁部20に相当する位置の蓋段部38は、低縁部20の形状に即して下方に突出して形成されている。
【0026】
図8に示すように、側板部33の下部には、容器本体1の係止凸部19に係止する蓋係止部39が形成されている。蓋係止部39は、側板部33の内面に、内方に突出して形成されており、蓋3を容器本体1に装着したときに係止凸部19の下面に係止するようになっている。
水平延出部34および垂下部35は、それぞれ周側枠2の上面および外側面に沿うように形成されている。
【0027】
容器本体1内に被包装物として食品を収容し、容器本体1に蓋3を装着することによって、食品包装体が得られる。
【0028】
図9に示すように、複数の包装用容器10を積み重ねると、上に位置する周側枠2の下端面が下に位置する周側枠2の上端面に当接するようにして包装用容器10が積み上げられる。
側壁部5の端部は周側枠2より高く形成されているので、下に位置する包装用容器10の容器本体1の上部は、上に位置する包装用容器10の周側枠2内に収容される。このため、包装用容器10を安定に積み重ねることができる。
また、包装用容器10を積み重ねる際には、下の包装用容器10の容器本体1によって上の包装用容器10が案内されるため、積み重ね作業が容易になる。
容器本体1の外板部16は内方に傾斜しているが、外板部16の外面には係止凸部19が形成されているため、下の包装用容器10の容器本体1と上の包装用容器10の周側枠2の内面との距離は小さくなる。このため、これら2つの包装用容器10の水平方向の位置ずれは起こりにくくなる。
【0029】
図1〜図3に示すように、包装用容器10では、側壁部5に低縁部20が形成されているため、低縁部20がない場合に比べて容器本体1が目立ちにくくなる。外観の点で優れた周側枠2を目立たせることができるため、包装用容器10の見栄えを良くすることができる。
例えば、周側枠2に木目の装飾を施せば、高級感のある木製の折り箱に近いイメージを利用者に喚起させることができ、商品価値を高めることができる。
周側枠2を目立たせることができるため、周側枠2を低く形成した場合でも外観が良好となる。
外観を劣化させずに周側枠2を低く形成できるため、図9に示すように、複数積み重ねたときの高さを低くでき、運送や保管に要するコストを抑えることができる。
【0030】
包装用容器10では、低縁部20の形成位置は側壁部5の中間部であるため、低縁部20がない場合に比べ、被包装物(食品等)の収容量が大きく劣ることはない。これは、側壁部5の中間部は、端部に比べ、被包装物を保持する機能への寄与が小さいため、中間部に低縁部20に形成しても収容量の低下は小さいからである。
【0031】
図10は、包装用容器の平面視形状の他の例を示すものである。
図10に示す包装用容器50は、平面視略八角形の容器本体51の外側に、平面視略八角形の周側枠52が形成されている。
容器本体51は、平面視略八角形の底板部54の8つの辺部54aに、それぞれ側壁部55が形成されている。
側壁部55の端部55aは、周側枠52より高く形成され、側壁部55の中間部には、端部55aより低く形成された低縁部56が形成されている。
符号57は、容器本体51に装着される蓋(図示略)に係止する係止凸部である。
【0032】
図1〜図10に示す例では、容器本体は平面視多角形に形成されているが、容器本体の形状はこれに限定されず、辺部は曲線であってもよい。
図11に示す包装用容器60は、平面視略円形の容器本体61の外側に、平面視略円形の周側枠62が形成されている。
容器本体61は、平面視略円形の底板部64の周縁を4分割した円弧状の辺部64aに、それぞれ側壁部65が形成されている。これら4つの側壁部65は、全体として1つの円筒を形成している。
側壁部65の端部65aは、周側枠62より高く形成され、側壁部65の中間部には、端部65aより低く形成された低縁部66が形成されている。
符号67は、容器本体61に装着される蓋(図示略)に係止する係止凸部である。
【0033】
図12は、低縁部の形状の他の例を示すものである。
図12に示す包装用容器70は、容器本体71の側壁部5に形成された低縁部72の形状以外は図1に示す包装用容器10と同じ構成である。低縁部72は、略矩形状の凹部とされている。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の包装用容器の一例の容器本体と周側枠を示す斜視図である。
【図2】容器本体と周側枠の正面図である。
【図3】容器本体と周側枠を示すもので、(a)は平面図、(b)は側断面図、(c)は正断面図である。
【図4】容器本体の要部を示す断面図である。
【図5】蓋を示すもので、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は正面図である。
【図6】蓋付き包装用容器を示す斜視図である。
【図7】蓋付き包装用容器を示す側面図である。
【図8】蓋付き包装用容器の要部を示す断面図である。
【図9】2つの包装用容器を積み重ねた状態を示す断面図である。
【図10】包装用容器の他の例を示すものである。
【図11】包装用容器の他の例を示すものである。
【図12】包装用容器の他の例を示すものである。
【符号の説明】
【0035】
1・・・容器本体、2・・・周側枠、3・・・蓋、4・・・底板部、5・・・側壁部、5c・・・端部、6・・・収容部、7・・・位置表示突起、8・・・起立部、9・・・折り返し部、10、50、60、70・・・包装用容器、16・・・外板部、19・・・係止凸部、20・・・低縁部、22・・・傾斜部、39・・・蓋係止部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器本体と、この容器本体の外側に設けられた周側枠と、を備えた包装用容器であって、
前記容器本体は、複数の辺部を有する平面視形状とされた底板部と、その周縁に立設された側壁部とを備え、
前記辺部に形成された側壁部の端部は、前記周側枠より高く形成され、
前記側壁部の両端部の間の中間部には、前記端部より低く形成された低縁部が形成されていることを特徴とする包装用容器。
【請求項2】
前記低縁部は、前記辺部の略中央に向けて徐々に低くなる傾斜部を有することを特徴とする請求項1に記載の包装用容器。
【請求項3】
前記周側枠の高さは、前記容器本体の低縁部の最低部の高さと同じまたはそれより低くされていることを特徴とする請求項1または2に記載の包装用容器。
【請求項4】
前記側壁部は、前記底板部の周縁から立ち上がる起立部と、その上縁から外方に折り返されて垂下する折り返し部とを有し、
前記折り返し部の外側面は、前記上縁に向け内方に傾斜して形成されていることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項に記載の包装用容器。
【請求項5】
前記折り返し部の外側面には、前記容器本体の開口部に着脱可能に取り付けられる蓋に形成された蓋係止部に係止する凸部または凹部である容器係止部が形成されていることを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか1項に記載の包装用容器。
【請求項6】
前記容器係止部は、外方に突出して形成された係止凸部であることを特徴とする請求項5に記載の包装用容器。
【請求項7】
前記底板部の略中央には、位置表示突起が形成されていることを特徴とする請求項1〜6のうちいずれか1項に記載の包装用容器。
【請求項8】
請求項1〜7のうちいずれか1項に記載の包装用容器の前記容器本体の開口部に着脱可能に取り付けられる蓋であって、前記低縁部に沿って形成された蓋段部を有することを特徴とする蓋。
【請求項9】
請求項1〜7のうちいずれか1項に記載の包装用容器に、請求項8に記載の蓋を装着したことを特徴とする蓋付き包装用容器。
【請求項10】
請求項1〜7のうちいずれか1項に記載の包装用容器の前記容器本体に、被包装物である食品を入れ、前記包装用容器に、請求項8に記載の蓋を装着したことを特徴とする食品包装体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−51546(P2009−51546A)
【公開日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−220945(P2007−220945)
【出願日】平成19年8月28日(2007.8.28)
【出願人】(000239138)株式会社エフピコ (98)
【Fターム(参考)】