説明

包装用袋

【課題】購入者にノベルティ商品(おまけ商品)を気に入って貰える確率が高くなり、それだけ商品の売れ行きが良くなるための包装用袋を提供する。
【解決手段】二枚のシート(1、2)を重ねて長手方向中央部に芯材3を置いて長手方向両端部を溶着(熱溶着や超音波シール)し、さらに一定の間隔を開けて直角方向に2個所(M1、M2)を溶着(熱溶着や超音波シール)し、三つの空間(A、A、M)を設け、中央部Mには芯材3と商品の係止用の穴10を設け、前記中央部Mより上下の二つの空間には芯材3の無い且つ二枚のシートのうちの一方のシート(例えば2)端部に、接着剤層4と該接着剤層4の上に剥離紙5を置き、物品収納空間Aを形成するときには、剥離紙5を剥がして折り曲げて接着して上下に二つの物品収納空間を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品収容部を二つ有する包装用袋、例えば文房具や菓子類その他、ノベルティ商品等を2個包装することの出来る包装用袋、特に種類の異なるおまけ商品等2種類を収納する包装用袋を一つの主要商品に添付することのできる包装用袋に関する。
【背景技術】
【0002】
文房具類あるいは菓子類等には子どもの購買意欲や興味を引くためいわゆる「おまけ商品」を付けて販売するものが多い。例えばノートに消しゴムを付けたり、菓子類にプラスチック製のおもちゃを付けたりして販売する。中には子どもだけでくなく、大人でもゴルフ用品にボール用マークやボールを乗せるティ等を付けて販売する例も見られる。或いは女性の場合でも衣服にアクセサリーや化粧品等のおまけ商品をつけることもある。このように購買者の射幸心を刺激し購買意欲を喚起するため「おまけ商品」を添付して販売することは今や良くある販売形態である。
【0003】
二つの収納部を有する包装用袋の開示例としては、複数の乾電池等をパッケージした状態で店頭に吊り下げて陳列販売するもので、使用済の乾電池と未使用の乾電池とを同一の袋で別の収納部に収納するもので、上部に厚手の合成樹脂シートから成るヘッダ芯材を備えた裏フィルムと、該裏フィルムに重ねられた表フィルムと、表裏フィルムの間に介装された仕切フィルムとを備えた袋体において、裏フィルムと仕切フィルムの間に形成した未使用乾電池収納室が袋体の下部に開口する物品取出口を下部封口片により開閉せしめ、表フィルムと仕切フィルムの間に形成した使用済乾電池収納室が袋体の上部近傍に開口する使用済乾電池投入口を上部封口片により開閉せしめる構成であり、更に、上部封口片とヘッダ芯材との間に未使用乾電池収納室に連通する未使用乾電池投入口を設け、該投入口を封緘自在とした構成の袋体が提案されている(特許文献1)。
【0004】
また、二つの収容室を持つ包装用袋として、片側に上部封口用フィルムを形成したヘッダ部と、一枚のフィルムに2箇所の折曲部を設けて3重のフィルムとすると共に前記ヘッダ部と区画シールを介して形成した2つの収納室と、前記3重のフィルムのうち後部フィルムに設けられた下部封口フィルムと、で形成されるもので、前記ヘッダ部片側の上部封口用フィルムと、後部封口フィルムに接着剤層A、Bが形成されるものも提案されている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−213446
【特許文献2】特開2005−041521
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記するように、文房具類や菓子類でも或いは大人の種々の商品でも、主要商品に添付することの出来る「おまけ商品」は一つのみである。しかし、子どもでも大人でも「おまけ商品」が必ずしも希望する商品とは限らず、他の商品がほしいと考える購入者は主要商品まで購入意欲をなくすることも多い。一方、「おまけ商品」が気に入った場合、即座に主要商品を購入する。したがって、なるべく気に入った「おまけ商品」を見つける可能性が高くなれば、それだけ主要商品の売れ行きも良くなる。また、二つの部品を組み合わせて使用する場合、当初は組み立てた状態では収容できず、分離して収容し使用時に組み立てるものもある。このような商品をおまけ商品として添付することが出来れば主商品の販売の促進を図ることもできる。さらに、ゴルフ用品や化粧品等は関連性のある異なった商品も多いが、従来は一つのみサービス品として添付される例が多かった。
【0007】
本発明は、上気する課題に対処するためになされたものであり、購入者におまけ商品を気に入って貰える確率が高くなり、それだけ商品の売れ行きが良くなるための包装用袋を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために請求項1に記載の発明は、包装用袋が、二枚のシート(1、2)を重ねて長手方向中央部に芯材3を置いて長手方向両端部を溶着(熱溶着や超音波シール)し、さらに一定の間隔を開けて直角方向に2個所(M1、M2)を溶着(熱溶着や超音波シール)し、三つの空間(A、A、M)を設け、中央部Mには芯材3と商品の係止用の穴10を設け、前記芯材3を置いた中央部Mより上下の二つの空間(A、A)には芯材3の無い且つ二枚のシート(1、2)のうちの一方のシート(例えば2)端部に、接着剤層4と該接着剤層4の上に剥離紙5を置き、物品収納空間Cを形成するときには、剥離紙5を剥がし、シート2の端部をシート1側へ折り曲げて接着して上下に二つの物品収納空間(A、A)を形成してあることを特徴としている(AとAとの組み合わせ)。
【0009】
請求項2に記載の記載の発明は、包装用袋が、二枚のシート(1、2)を重ねて長手方向に芯材(3)を置いて長手方向両端部を溶着(熱溶着や超音波シール)し、さらに一定の間隔を開けて直角方向に2個所(M1、M2)溶着(熱溶着や超音波シール)し、三つの空間(C、C、M)を設けると共に該三つの空間(C、C、M)に共通して芯材3を設け、その中央部Mには包装用袋の係止用の穴10を設け、前記芯材3を置いた中央部Mより上下のシート(1、2)二枚の一方の端部に、接着剤層4と該接着剤層4の上に剥離紙5を置き、上下に二つの物品収納空間(C、C)を形成してある。物品収納空間Cを形成するときには、剥離紙5を剥がし、シート2の端部をシート1側へ折り曲げて接着することを特徴としている(CとCとの組み合わせ)。
【0010】
請求項3に記載の記載の発明は、包装用袋が、二枚のシート(1、2)を重ねて長手方向中央部に芯材(3)を置いて長手方向両端部を溶着(熱溶着や超音波シール)し、さらに一定の間隔を開けて直角方向に2個所(M1、M2)溶着(熱溶着や超音波シール)し、三つの空間(B、B、M)を設け、空間部Mに芯材3を残し、前記空間部Mには商品に本発明の包装雨袋の係止用の穴を設け、さらに、中央部Mより上下の二つの空間(B、B)には芯材が無く且つ二枚のシート(1、2)の上部と下端部とを他方のシートと重なるように折り込み、折り込んだシート2の外側(他方のシート側)の端部に接着剤層4を設けると共に、該接着剤層4に剥離紙5を乗せ上下に物品収納空間(B、B)を形成することを特徴としている(BとBとの組み合わせ)。
【0011】
請求項4に記載の記載の発明は、包装用袋が、二枚のシート(1、2)を重ねて長手方向中央部に芯材(3)を置いて長手方向両端部を溶着(熱溶着や超音波シール)し、さらに一定の間隔を開けて直角方向に2個所(M1、M2)溶着(熱溶着や超音波シール)し、三つの空間(B、A、M)を設け、前記空間部Mには商品に本発明の包装用袋を係止させるための穴10を設け、さらに、中央部Mより上下の二つの空間(B、A)には芯材が無く、空間部Mにのみ芯材3が置いてあることを特徴としている。
【0012】
請求項5に記載の記載の発明は、包装用袋が、二枚のシート(1、2)を重ねて長手方向中央部に芯材(3)を置いて長手方向両端部を溶着(熱溶着や超音波シール)し、さらに一定の間隔を開けて直角方向に2個所(M1、M2)溶着(熱溶着や超音波シール)し、三つの空間(A、C、M)を設け、そして、前記空間部Mには商品に本発明の包装用袋を係止させるための穴10を設け、さらに、中央部Mより上の空間Aには芯材が無く、空間部MとCに芯材3が置いてあることを特徴としている。
【0013】
請求項6に記載の記載の発明は、包装用袋が、二枚のシート(1、2)を重ねて長手方向中央部に芯材(3)を置いて長手方向両端部を溶着(熱溶着や超音波シール)し、さらに一定の間隔を開けて直角方向に2個所(M1、M2)溶着(熱溶着や超音波シール)し、三つの空間(B、C、M)を設け、前記空間部Mには商品に本発明の包装用袋を係止させるための穴10を設け、中央部Mより上の空間Bには芯材が無く、空間部MとCに芯材3が置いてあることを特徴としている。
【0014】
請求項7に記載の記載の発明は、包装用袋が、前記中央部Mより上下の二つの空間のAタイプとCタイプの両方、または一方は、上記手段でもわかるように、中央部M近傍に、物品収納入り口を設け、二枚のシートのうちのいずれかの一方の内側に接着剤層と該接着剤層の上に剥離紙を置くようにしたことを特徴としている。すなわち、包装用袋の商品入れ口を中央部M近傍とするものである。
【発明の効果】
【0015】
本発明の包装用袋を上記手段とすると、包装用袋に二つの商品収納室ができいるので、これら各収納室に全く種類の異なった商品を収納し、需要者の購買意欲を刺激することができる。例えば、一方の収納室には、菓子類を収納し、他方の収納室には、消しゴムやプラスチックのおもちゃを収納して一層需要者の購買意欲を高める効果がある。或いは組立式のおもちゃの場合、それぞれの収納室に各部品を収納し取り出して組み立てることができる。また、大人用のおまけ商品でも種類の異なるものを複数個収納することができる。例えば、ゴルフ用品等の関連性のある複数の商品を主要品に付けて販売することができる。さらに、化粧品等では質の良いイメージの複数の商品を包装することができる等、本発明に係る包装用袋は主要商品を販売する上で大きな販売促進効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の包装用袋におまけ商品を入れて、主商品の首部に本発明の包装用袋を係止させた状態の使用例の斜視図である。
【図2】図2(A)は、本発明の包装用袋の正面図であり、図2(B)は図2(A)のXーX矢視断面図であり、図2(C)は、図2(B)のG部拡大図であり、図2(D)は、図2(B)のH部拡大図である。
【図3】図3(A)は、本発明の包装用袋の第2の実施例の正面図であり、図3(B)は図3(A)のYーY矢視断面図であり、図3(C)は、図3(B)のG部拡大図であり、図3(D)は、図3(B)のH部拡大図である。
【図4】図4(A)は,本発明の包装用袋の第3の実施例の正面図であり、図4(B)は図4(A)のZ−Z矢視断面図であり、図4(C)は、図4(B)のK部拡大図であり、図4(D)は、図4(B)のP部拡大図である。
【図5】図5(A)は、本発明の包装用袋の第4の実施例の正面図であり、図5(B)は図5(A)のU−U矢視断面図であり、図5(C)は、図5(B)のQ部拡大図である。
【図6】図6(A)は、本発明の包装用袋の第5の実施例の正面図であり、図6(B)は図6(A)のV−V矢視断面図であり、図6(C)は、図6(B)のR部拡大図であり、図6(D)は、図6(B)のS部拡大図である。
【図7】図7(A)は、本発明の包装用袋の第6の実施例の正面図であり、図7(B)は図7(A)のW−W矢視断面図であり、図7(C)は、図7(B)のJ部拡大図であり、図7(D)は図7(B)のN部拡大図である。
【図8】図8(A)は、本発明の包装用袋の第7の実施例の正面図であり、図8(B)は図8(A)のL−L矢視断面図であり、図8(C)は、図8(B)のO部拡大図である。
【図9】本発明の包装用袋の第7の実施例の包装用袋を展示棒に通して店頭で吊り下げて展示した状態の斜視図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の包装用袋におまけ商品を入れて、主商品の首部に本発明の包装用袋を係止させた状態の使用例の斜視図である。本発明の包装用袋はこの図に示すように、二つの収容部におまけ商品(必ずしもおまけ商品である必要はない)G1、G2を収容し主商品Eの首部に掛けて展示し使用する。この包装用袋について更に詳細に説明する。
【0018】
図2(A)は、本発明の包装用袋の第1の実施例の正面図であり、図2(B)は図2(A)のXーX矢視断面図であり、図2(C)は、図2(B)のG部拡大図であり、図2(D)は、図2(B)のH部拡大図である。
本実施例では、二枚のシート(1、2)を重ねて長手方向中央部に芯材3を置いて長手方向両端部を溶着(熱溶着や超音波シール)し、さらに一定の間隔を開けて直角方向に2個所(M1、M2)溶着(熱溶着や超音波シール)し、三つの空間(A、A、M)を設け、中央部Mには芯材3と商品の係止用の穴10を設け、前記芯材3を置いた中央部Mより上下の二つの空間(A、A)には芯材3の無い且つ二枚のシート(1、2)のうちの一方のシート(例えば2)端部に、接着剤層4と該接着剤層4の上に剥離紙5を置き、物品収納空間を形成するときには、剥離紙5を剥がし、シート2の端部をシート1側へ折り曲げて接着して上下に二つの物品収納空間(A、A)を形成してある。前記係止用の穴10は本発明の包装用袋をボトルの首に掛けたり、商品の突起部に掛けるためのものである。なお、この第1の実施例は、便宜上Aタイプとする。
【0019】
図3(A)は、本発明の包装用袋の第2の実施例の正面図であり、図3(B)は図3(A)のYーY矢視断面図であり、図3(C)は、図3(B)のI部拡大図であり、図3(D)は、図3(B)のH部拡大図である。
本実施例では、二枚のシート(1、2)を重ねて長手方向中央部に芯材(3)を置いて長手方向両端部を溶着(熱溶着や超音波シール)し、さらに一定の間隔を開けて直角方向に2個所(M1、M2)溶着(熱溶着や超音波シール)し、三つの空間(C、C、M)を設けると共に該三つの空間(C、C、M)に共通して芯材3を設け、その中央部Mには包装用袋の係止用の穴10を設け、前記芯材3を置いた中央部Mより上下のシート(1、2)二枚の一方の端部に、接着剤層4と該接着剤層4の上に剥離紙5を置き、上下に二つの物品収納空間(C、C)を形成してある。物品収納空間Cを形成するときには、剥離紙5を剥がし、シート2の端部をシート1側へ折り曲げて接着する。なお、この第2の実施例は、便宜上Cタイプとする。
【0020】
図4(A)は,本発明の包装用袋の第3の実施例の正面図であり、図4(B)は図4(A)のZ−Z矢視断面図であり、図4(C)は、図4(B)のK部拡大図であり、図4(D)は、図4(B)のP部拡大図である。 本実施例では、二枚のシート(1、2)を重ねて長手方向中央部に芯材(3)を置いて長手方向両端部を溶着(熱溶着や超音波シール)し、さらに一定の間隔を開けて直角方向に2個所(M1、M2)溶着(熱溶着や超音波シール)し、三つの空間(B、B、M)を設け、空間部Mに芯材3を残すものである。そして、前記空間部Mには商品に本発明の包装用袋の係止用の穴10を設ける。さらに、中央部Mより上下の二つの空間(B、B)には芯材が無く且つ二枚のシート(1、2)の上部と下端部とを他方のシートと重なるように折り込み、折り込んだシート2の外側(他方のシート1側)の端部に接着剤層4を設けると共に、該接着剤層4に剥離紙5を乗せ上下に物品収納空間(B、B)を形成する。この場合、図3(D)に示すように、もう一方のシート1と剥離紙5との間にはシート6がおいてあるが、これは製造時シート1とシート2との両端部をうまく溶着させるために入れるものである。シート1とシート2を溶着したらこのシート6は除去する。
なお、この第3の実施例は、便宜上Bタイプとする。
【0021】
次に、図5(A)は、本発明の包装用袋の第4の実施例の正面図であり、図5(B)は図4(A)のU−U矢視断面図であり、図4(C)は、図4(B)のQ部拡大図である。
本実施例では、二枚のシート(1、2)を重ねて長手方向中央部に芯材(3)を置いて長手方向両端部を溶着(熱溶着や超音波シール)し、さらに一定の間隔を開けて直角方向に2個所(M1、M2)溶着(熱溶着や超音波シール)し、三つの空間(B、A、M)を設けるものである。そして、前記空間部Mには商品に本発明の包装用袋を係止させるための穴10を設ける。さらに、中央部Mより上下の二つの空間(B、A)には芯材が無く、空間部Mにのみ芯材3が置いてある。この実施例は、3つの空間部のうち、一方の空間部Bは段落番号[0020]で説明した空間部Bと同じ構成であり、他方の空間部Aは、段落番号[0018]で説明した空間部Aと同じ構成である。すなわち、本実施例は、空間部Mの上下に空間部Bタイプと空間部Aタイプとを組み合わせた二つの空間部を有するものである。
【0022】
図6(A)は、本発明の包装用袋の第5の実施例の正面図であり、図6(B)は図6(A)のV−V矢視断面図であり、図6(C)は、図6(B)のR部拡大図であり、図6(D)は、図6(B)のS部拡大である。
本実施例では、二枚のシート(1、2)を重ねて長手方向中央部に芯材(3)を置いて長手方向両端部を溶着(熱溶着や超音波シール)し、さらに一定の間隔を開けて直角方向に2個所(M1、M2)溶着(熱溶着や超音波シール)し、三つの空間(A、C、M)を設けるものである。そして、前記空間部Mには商品に本発明の包装用袋を係止させるための穴10を設ける。さらに、中央部Mより上の空間Aには芯材3が無く、空間部MとCに芯材3が置いてある。この実施例は、3つの空間部のうち、一方の空間部Aは段落番号[0018]で説明した空間部Aと同じ構成であり、他方の空間部Cは、段落番号[0019]で説明した空間部Cと同じ構成である。すなわち、本実施例は、空間部Mの上下に空間部Aタイプと空間部Cタイプとを組み合わせた二つの空間部を有するものである。
【0023】
図7(A)は、本発明の包装用袋の第6の実施例の正面図であり、図7(B)は図7(A)のW−W矢視断面図であり、図7(C)は、図7(B)のJ部拡大図であり、図7(D)は図7(B)のN部拡大図である。
本実施例では、二枚のシート(1、2)を重ねて長手方向中央部に芯材(3)を置いて長手方向両端部を溶着(熱溶着や超音波シール)し、さらに一定の間隔を開けて直角方向に2個所(M1、M2)溶着(熱溶着や超音波シール)し、三つの空間(B、C、M)を設けるものである。そして、前記空間部Mには商品に本発明の包装用袋を係止させるための穴10を設ける。さらに、中央部Mより上の空間Bには芯材3が無く、空間部MとCに芯材3が置いてある。この実施例は、3つの空間部のうち、一方の空間部Bは段落番号[0020]で説明した空間部Aと同じ構成であり、他方の空間部Cは、段落番号[0019]で説明した空間部Cと同じ構成である。すなわち、本実施例は、空間部Mの上下に空間部Bタイプと空間部Cタイプとを組み合わせた二つの空間部を有するものである。
【0024】
図8(A)は、本発明の包装用袋の第7の実施例の正面図であり、図8(B)は図8(A)のL−L矢視断面図であり、図8(C)は、図8(B)のO部拡大図である。
本実施例では、一枚のシート2の途中で上下に折り、重ねて長手方向両端部を溶着(熱溶着や超音波シール)し、さらに一定の間隔を開けて直角方向に2個所(M1、M2)溶着(熱溶着や超音波シール)し、三つの空間(B、D、M)を設けるものである。そして、前記空間部Mには、本発明の包装用袋を係止させるための係止穴11、11を2箇所設ける。この2箇所の係止穴11、11は、前記空間部Mを二つ折りにしたとき係止穴11と穴11とが重なり、該穴11を商品展示用の棒21に通して展示するためのものである(図9参照)。さらに、中央部Mより上、下の空間B、Dのいずれにも芯材は無い。これら空間(B、D)にはおまけ商品や付属商品を2個収納することができる。この実施例は、3つの空間部のうちM部を折り曲げて展示棒21に係止穴11、11を通すようにしてある。また、空間部Bは、段落番号[0020]で説明した空間部Bと同じ構成である。
【0025】
さらに、他方の空間部Dは、図7(C)に示すように、折り曲げたシート2の端部近傍をさらに外側に折り曲げ、外側に接着剤層4を設けて゛該接着層4の上に剥離紙5を置いてある。すなわち、本第7の実施例は、図9に示すように、空間部Bと空間部Dとを組み合わせ、中央部Mを二つに折り曲げて穴10、10に展示棒21を通して吊り下げて展示するようにした包装用袋である。この実施例でももう一方のシート1と剥離紙5との間には、シート1とシート2との両端部をうまく溶着させるためのシート6が入れてある。シーと1トシート2を溶着したらこのシート6は除去する。
【0026】
尚、上記第1実施例と第2実施例或いは第4実施例乃至第6実施例では、前記中央部Mより上下の二つの空間のAタイプとCタイプの両方、または一方は、中央部M近傍に、物品収納入り口を設け、二枚のシート(1、2)のうちのいずれかの一方の内側に接着剤層4と該接着剤層4の上に剥離紙5を置くようにしても良い(図4や図5や図7のBタイプ参照)。
【符号の説明】
【0027】
1 シート
2 シート
3 芯材
4 接着剤層
5 剥離紙
10 係止用の穴
11 係止用の穴
A 空間部
B 空間部
C 空間部
M 中間部
M1 接着部
M2 接着部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
二枚のシートを重ねて長手方向中央部に芯材を置いて長手方向両端部を溶着(熱溶着や超音波シール)し、さらに一定の間隔を開けて直角方向に2個所(M1、M2)を溶着(熱溶着や超音波シール)し、三つの空間(A、A、M)を設け、中央部Mには芯材と商品の係止用の穴を設け、前記芯材を置いた中央部Mより上下の二つの空間(A、A)には芯材3の無い且つ二枚のシートのうちの一方のシート(例えば2)端部に、接着剤層と該接着剤層の上に剥離紙5を置き、物品収納空間を形成するときには、剥離紙を剥がし、シートの端部をシート1側へ折り曲げて接着して上下に二つの物品収納空間(A、A)を形成してあることを特徴とする包装用袋。
【請求項2】
二枚のシートを重ねて長手方向中央部に芯材を置いて長手方向両端部を溶着(熱溶着や超音波シール)し、さらに一定の間隔を開けて直角方向に2個所(M1、M2)溶着(熱溶着や超音波シール)し、三つの空間(C、C、M)を設けると共に該三つの空間(C、C、M)に共通して芯材を設け、その中央部Mには包装用袋の係止用の穴を設け、前記芯材を置いた中央部Mより上下のシート二枚の一方の端部に、接着剤層と該接着剤層の上に剥離紙を置き、上下に二つの物品収納空間(C、C)を形成し、物品収納空間Cを形成するときには、剥離紙5を剥がし、シートの端部を他方のシート側へ折り曲げて接着することを特徴とする包装用袋。
【請求項3】
二枚のシートを重ねて長手方向中央部に芯材を置いて長手方向両端部を溶着(熱溶着や超音波シール)し、さらに一定の間隔を開けて直角方向に2個所(M1、M2)溶着(熱溶着や超音波シール)し、三つの空間(B、B、M)を設け、空間部Mに芯材を残し、前記空間部Mには商品に本発明の包装雨袋の係止用の穴を設け、さらに、中央部Mより上下の二つの空間(B、B)には芯材が無く且つ二枚のシートの上部と下端部とを他方のシートと重なるように折り込み、折り込んだシートの外側(他方のシート側)の端部に接着剤層を設けると共に、該接着剤層に剥離紙を乗せ上下に物品収納空間(B、B)を形成することを特徴とする包装用袋。
【請求項4】
二枚のシートを重ねて長手方向中央部に芯材を置いて長手方向両端部を溶着(熱溶着や超音波シール)し、さらに一定の間隔を開けて直角方向に2個所(M1、M2)溶着(熱溶着や超音波シール)し、三つの空間(B、A、M)を設け、前記空間部Mには商品に本発明の包装用袋を係止させるための穴を設け、さらに、中央部Mより上下の二つの空間(B、A)には芯材が無く、空間部Mにのみ芯材が置かれ、てあることを特徴とする包装用袋。
【請求項5】
二枚のシートを重ねて長手方向中央部に芯材を置いて長手方向両端部を溶着(熱溶着や超音波シール)し、さらに一定の間隔を開けて直角方向に2個所(M1、M2)溶着(熱溶着や超音波シール)し、三つの空間(A、C、M)を設け、前記空間部Mには商品に本発明の包装用袋を係止させるための穴を設け、さらに、中央部Mより上の空間Aには芯材が無く、空間部MとCに芯材が置かれ、てあることを特徴とする包装用袋。
【請求項6】
二枚のシートを重ねて長手方向中央部に芯材を置いて長手方向両端部を溶着(熱溶着や超音波シール)し、さらに一定の間隔を開けて直角方向に2個所(M1、M2)溶着(熱溶着や超音波シール)し、三つの空間(B、C、M)を設け、前記空間部Mには商品に本発明の包装用袋を係止させるための穴を設け、さらに、中央部Mより上の空間Bには芯材が無く、空間部MとCに芯材3が置かれてあることを特徴とする包装用袋。
【請求項7】
前記中央部Mより上下の二つの空間のAタイプとCタイプの両方、または一方は、上記手段でもわかるように、中央部M近傍に、物品収納入り口を設け、二枚のシートのうちのいずれかの一方の内側に接着剤層と該接着剤層の上に剥離紙を置くようにしたことを特徴とする請求項1及び請求項2或いは請求項4乃至請求項6のいずれかに記載の包装用袋。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−116431(P2011−116431A)
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−277303(P2009−277303)
【出願日】平成21年12月7日(2009.12.7)
【出願人】(000249676)株式会社ミューパック・オザキ (16)
【Fターム(参考)】