包装装置
【課題】包装装置について過剰なコストアップを伴うことなく必要に応じて搬送部を自動的に開くものとして、生産性の高い包装作業を容易に実現可能とする。
【解決手段】搬送路10の途中に、樹脂フィルムを幅方向に溶着して切断させるヒータ板31aが進退動作可能に配置されてモータの駆動力で溶着位置に進行する溶着切断部30Aと、その下流側で品物200を間に挟んで下流側に搬送する一対のローラーコンベヤ41,42が開閉可能に配置された搬送部40Aとを備えた包装装置において、モータの正回転駆動でヒータ板31aが溶着位置に進行し、ローラーコンベヤ41,42の少なくとも一方が開閉方向に可動とされ閉方向に付勢されており前記モータの逆回転駆動で搬送部40Aを開くものとされ、所定の状況で品物200が挿入されることで前記モータが逆回転駆動して、閉じていた搬送部40Aが入口側を開いて品物の先端側を受け入れるものとした。
【解決手段】搬送路10の途中に、樹脂フィルムを幅方向に溶着して切断させるヒータ板31aが進退動作可能に配置されてモータの駆動力で溶着位置に進行する溶着切断部30Aと、その下流側で品物200を間に挟んで下流側に搬送する一対のローラーコンベヤ41,42が開閉可能に配置された搬送部40Aとを備えた包装装置において、モータの正回転駆動でヒータ板31aが溶着位置に進行し、ローラーコンベヤ41,42の少なくとも一方が開閉方向に可動とされ閉方向に付勢されており前記モータの逆回転駆動で搬送部40Aを開くものとされ、所定の状況で品物200が挿入されることで前記モータが逆回転駆動して、閉じていた搬送部40Aが入口側を開いて品物の先端側を受け入れるものとした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、挿入された品物を樹脂フィルムの間に挟み、その後端側で樹脂フィルムを溶着・切断して連続的に包装を行いながら搬送部で送り出す包装装置に関する。
【背景技術】
【0002】
雨天の配達時に新聞が濡れるのを防止するため、新聞店においてポリエチレン等の樹脂フィルム(樹脂シート)で新聞を一部ずつパック詰めして防水性を高めることが一般に行われている。このような包装作業を短時間で効率的に完了させるための装置として、例えば特許第4084708号公報や特開2007−223641号公報に記載され、図10に示すような構成を有した包装装置が知られている。
【0003】
この包装装置では、挿入口11に挿入された品物を1対のロール体100a,100bから供給された帯状の樹脂フィルムで挟みながら送り、品物後端側の樹脂フィルムを溶着切断部30で溶着・切断して、ローラーコンベヤ41,42を対向配置してなる搬送部40で下流側に送るものとされ、その溶着・切断の際にシャッター板21で溶着切断部30上流側の樹脂フィルムを押圧し、張った状態にして溶着・切断作業をスムースに行えるようにしている。
【0004】
しかし、包装対象の品物が配達用の新聞である場合、例えば正月用の広告が満載されて通常の数倍の厚さを有した状態で包装されるケースや企業・宿泊施設用に複数部纏めて包装されるケース等にあっては、図11に示すように下向きの搬送路で品物が滑り落ちないようにローラーコンベヤ41,42をバネ51,52で密着方向に付勢して搬送部40を閉じている関係で、前記のような厚い品物200が侵入すると閉じた搬送部40の入口部分に先端側が衝突して、ローラーコンベヤ41,42と樹脂フィルム、樹脂フィルムと品物200との間で各々滑りを生じながら徐々に搬送部40内にくわえ込まれていくことになる。
【0005】
この搬送部40が品物200を加え込む際の滑りで樹脂フィルムにズレが生じないようにするため、品物200を挿入口11から勢いよく押し込む方法が一般的に採用されている。ところが、この強く押し込む方法は熟練者でも失敗しやすく、樹脂フィルムだけが引き込まれて復旧に長時間を要する事態に陥りやすい。
【0006】
また、図12(A)の部分拡大図に示すように複数の束からなる品物350が挿入された場合、図12(B)に示すように上側の束が後方にずれながらローラーコンベヤ41,42間に侵入して搬送部40の入口側でくわえ込まれ、先端側が細く変形して品物350の全長が長くなるため、側面が綺麗にパックされなかったり上側の樹脂フィルム350aが無駄に消費されたりして、単位時間当たりの包装数の減少と生産性の低下を招く結果となりやい。
【0007】
斯かる問題に対応するために、近年では図13に示すような包装装置が提供されている。これは所定レベル以上の厚さを有する品物200が侵入した場合に、ソレノイド90等の動力手段で可動側のローラーコンベヤ41上流側部分を持ち上げて搬送部40入口側を開く方式を採用している。しかしながら、この包装装置では搬送部40を開くための新たな動力手段の追加を要して製造コストが嵩んでしまうという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特許第4084708号公報
【特許文献2】特開2007−223641号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上述した問題を解決しようとするものであり、所定の品物を樹脂フィルムで連続的に包装する包装装置について、過剰なコストアップを伴うことなく必要に応じて搬送部を自動的に開くものとして、生産性の高い包装作業を容易に実現できるようにすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
そこで、本発明は、挿入口と排出口の間に包装対象である品物の搬送路が形成されて、挿入された品物を一対のロール体から延出した帯状の樹脂フィルムで両側から挟みながら品物周囲の樹脂フィルムを重ねた部分を溶着することで包装を行うものであって、その搬送路の途中に、品物後端側で樹脂フィルムを幅方向に溶着してその位置で切断させるためのヒータ板が進退動作可能に配置されてモータの駆動力で溶着位置に進行するものとされた溶着切断部と、その下流側で搬送路に沿うように対向配置されて間に挟み込んだ品物を下流側に搬送する一対のローラーコンベヤが搬送路を開閉可能に配置されてなる搬送部とを備えた包装装置において、そのヒータ板はリンクを介し連結されたモータが正回転駆動することで溶着位置に進行するものとされ、その一対のローラーコンベヤの少なくとも一方は搬送路の開閉方向に可動とされて閉方向に付勢されているとともに前記モータの逆回転駆動により搬送部を開く方向に動作するものとされ、所定の状況で品物が搬送路に挿入されることでモータが逆回転駆動し、閉じていた搬送部が少なくとも入口側を開いて品物の先端側を受け入れる、ことを特徴とするものとした。
【0011】
このように、包装装置の搬送部を開くための動力手段として、溶着切断作業時以外は使用されないヒータ板駆動用のモータの逆回転駆動力を利用する構成としたことにより、新たな動力手段追加のためのコストアップを回避しながら必要時に搬送部を確実に開くものとなる。
【0012】
また、この場合、その溶着切断部には、所定のスライド体が前記モータの駆動力により搬送路の搬送方向に交差する向きで進退動作を行うように配置されており、このスライド体は、前記モータの正回転駆動による進行動作でヒータ板を溶着位置に進行させるとともに、前記モータの逆回転駆動による退行動作で一方のローラーコンベヤに付設した部材の一部に当接して押すことにより搬送部を開くものとされ、その進行動作時にはスライド体が前記部材から離間する、ことを特徴としたものとすれば、ヒータ板の溶着・切断動作が搬送部の閉鎖方向の動作とは分離されて、スムースな溶着・切断作業を行いやすいものとなる。
【0013】
この場合、そのスライド体から搬送方向に交差する向きで延設されて前記リンクの一部を構成しているカムロッドの先端側にモータで回動するカムが当接又は連結してカム機構を構成しており、モータの正逆回転駆動力がカム機構を介してスライド体の進退往復動作に変換されることを特徴としたものとすれば、比較的小トルクのモータでも搬送部におけるスムースな開閉動作を実現しやすいものとなる。
【0014】
さらに、上述した包装装置において、その溶着切断部の上流側には、先端側を下流側に向けながら搬送路を開閉するように軸支されて閉鎖方向に付勢されたシャッター板が設けられており、このシャッター板には、挿入された品物がこれを押し開いて通過する際にシャッター板が所定角度以上の開度でONになるスイッチ手段が付設されており、スイッチ手段のONによりモータが逆回転駆動して搬送部を開くことを特徴としたものとすれば、厚物検出用の光学的センサ等の精密で高価な検出手段によらずに簡易で安価な検出手段により、搬送部の開き動作を自動的且つ確実に行えるものとなる。
【0015】
或いは、上述のようにヒータ板駆動用のモータを利用して搬送部を開く方式とは異なるものとして、挿入口と排出口の間に包装対象である品物の搬送路が形成されて、挿入された品物を一対のロール体から延出した帯状の樹脂フィルムで両側から挟みながら品物周囲の樹脂フィルムを重ねた部分を溶着することで包装を行うものであって、その搬送路の途中に、品物後端側で樹脂フィルムを幅方向に溶着して溶着位置で切断させるためのヒータ板が進退動作可能に配置されてモータの駆動力で溶着位置に進行するものとされた溶着切断部と、その下流側で搬送路に沿うように対向配置されて間に挟み込んだ品物を下流側に搬送する一対のローラーコンベヤが搬送路を開閉可能に配置されてなる搬送部とを備えた包装装置において、溶着切断部上流側で先端側を下流側に向けながら搬送方向に対し傾斜して形成されて品物先端が当接する当接面を所定部分に有して所定位置で軸支されてなるレバー部材が配設されており、所定厚さ以上の品物が挿入された場合に、通常は搬送路の所定範囲を閉鎖している当接面に、挿入された品物の先端が当接してこの当接面上を滑りながらレバー部材を押し開くことにより、所定部分でレバー部材と連結または一体となった一方のローラーコンベヤが持ち上がり、閉じていた搬送部が少なくとも上流側部分を開いて品物の先端側を受け入れることを特徴としたものとすれば、モータ等の能動的な動力手段を利用することなく品物の挿入圧力を利用しながら確実に搬送部を開くことができ、且つ、厚物検出手段や高度な制御処理によることなく品物の厚さに応じた開閉の有無・開度にて搬送部を自動的に動作させることができる。
【発明の効果】
【0016】
新たな動力手段を要しない簡易な構成で搬送部を開くものとした本発明によると、過剰なコストアップを伴うことなく必要に応じて自動的に搬送部を開くものとして、生産性の高い包装作業を容易に実現できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明における第1の実施の形態の主要部分の構成を示す部分縦断面図。
【図2】(A),(B)は図1の包装装置の動作を説明するための部分縦断面図。
【図3】(A),(B)は図2に続いて図1の包装装置の動作を説明するための部分縦断面図。
【図4】図1の包装装置におけるスライド部材とモータ側とのリンク構造及びその動作を示す部分拡大図。
【図5】図4のリンク構造の応用例を示す部分拡大図。
【図6】(A),(B),(C),(D)は本発明における第2の実施の形態の主要部分の構成及び動作を説明するための部分縦断面図。
【図7】図6の包装装置において厚くない品物が挿入された場合のシャッター板の状態を示す部分縦断面図。
【図8】図6の包装装置の応用例を示す部分縦断面図。
【図9】(A),(B)は図6の包装装置の他の応用例を示す部分縦断面図。
【図10】従来例における主要部分の構成を示す部分縦断面図。
【図11】図10の包装装置の搬送部の詳細及び動作を説明するための部分拡大図。
【図12】(A),(B)は図10の包装装置の動作を説明するための部分拡大図。
【図13】他の従来例の主要部分の構成を示す部分縦断面図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に、図面を参照しながら本発明を実施するための形態を説明する。尚、以下の包装装置は、品物の進行方向に沿う方向の樹脂フィルム端部側も溶着する機能を有しているが、この構成部分は従来例と同様であるためその説明は省略する。
【0019】
図1は、本実施の形態である包装装置の主要部分の構成を説明するために一部を省略して示した部分縦断面図である。この包装装置は、包装対象である品物として配達用の新聞を想定しており、新聞の防水性を高める目的でポリエチレン等の樹脂フィルムでパック詰めを行うことを主たる用途としているが、例えば雑誌の包装など、他の品物の包装作業に使用することも可能である。
【0020】
その構成は、装置上面に図の奥行き方向に延びた挿入口11が開口し、図示しない排出口まで斜め下向きの品物の搬送路10が形成されており、この搬送路10に上から挿入されて下降していく品物を、装置上部左右側に配置した図示しない一対のロール体から中央方向に延出された帯状の樹脂フィルム(樹脂シート)で挟みながら、品物周囲の樹脂フィルムが重ねられた部分を溶着することによりパック詰めして包装作業を行うようになっている。
【0021】
斜め下向きに形成された搬送路10の途中には、搬送路10を開閉するようにその近傍で軸支されるとともに基端側に設けた図示しないバネで閉鎖方向に付勢されて溶着フィルムの幅方向にその幅方向を一致しながら先端側を下流側に向けた状態で、シャッター板21Aが配置されている。
【0022】
このシャッター板21Aのすぐ下方には、品物の包装を行うための溶着切断部30Aが配置されている。この溶着切断部30Aには、挿入された品物の後端側で重ねられた樹脂フィルムを幅方向に線状に溶着してその位置で切断させるためのヒータ板31aを設けたスライド体31が、図示しないモータで正逆回転駆動されるディスク50A及びこれに連結したシャフト47により搬送方向に交差して配置されたレール部材45上を往復摺動するように配置されて、ヒータ板31a先端側(カット刃)が搬送路10及び樹脂フィルムを介して対向配置されたスポンジ状のクッション材32に対し進退動作を行うようになっている。尚、ヒータ板31aは、前述のようにスライド体31上に設けずに、スライド体31の進行方向の途中位置でこれとは別個に進退動作するように配置して、スライド体31の進行動作により当接されながら押されて進行動作を行うようにしてもよい。
【0023】
この溶着切断部30Aのすぐ下流側には、搬送レール13に平行した搬送路10に沿ってローラー駆動式のローラーコンベヤ41,42が搬送面を互いに対向するように設けられてなる搬送部40Aが配置されている。このローラーコンベヤ41,42は、図示しない駆動手段で作動して搬送動作を行うとともに図示しない制御装置で動作制御されている。また、上側のローラーコンベヤ41は、下側のローラーコンベヤ42に対し近接・離間可能な状態で設けられているとともに図示しないバネで近接方向に付勢されており、樹脂フィルムで包装された品物をその厚さに応じてローラーコンベヤ42との間に挟み込むようになっている。
【0024】
本実施の形態においては、搬送路10途中のシャッター板21Aの位置と溶着切断部30Aの位置にセンサ70,71が配置されており、挿入された品物の進行位置を検出して検出信号を図示しない電子制御装置に出力し、これを検知した電子的制御装置が各種の制御を行うようになっている。尚、以上の構成部分は従来例にも共通した周知のものである。
【0025】
そして、本発明においては、ヒータ板31aがモータの正回転駆動で溶着方向に進行するものとされ、その下流側の搬送部40Aは可動側のローラーコンベヤ41が固定側のローラーコンベヤ42に向かって付勢されて通常閉じているが、溶着切断部30Aのモータが逆回転駆動することでローラーコンベヤ41の上流側部分がローラーコンベヤ42から離間して開き、例えば厚物対応設定時等の所定の状況において品物が搬送路10に挿入されることを契機に、モータが逆回転駆動して閉じていた搬送部40Aが入口側を自動的に開いて、品物の先端側を受け入れるようになっている点を特徴としている。
【0026】
即ち、ヒータ板31aは、搬送路10の搬送方向に対し交差して配置されたレール部材45上を往復摺動するスライド体31に設けられており、モータが逆回転駆動することで摺動したスライド体31の図中左側面がローラーコンベヤ41に付設したカバー体41aの上流側部分で突設したピン状の当接部400に当接して押すようになっており、ローラーコンベヤ41の上流側部分をこれに密着していたローラーコンベヤ42から離間させ、搬送部40A入口側を開き通常よりも厚い品物の先端側を受け入れてくわえ込めるようになっている。
【0027】
したがって、本実施の形態の包装装置では、所定の状況で品物が挿入されて先端側が搬送部40Aまで進んだ際に、その上流側を自動的に開いてこれをスムースに受け入れることで、樹脂フィルムの偏りや品物が搬送方向に延びることが回避可能であり、綺麗な包装を実現しながら包装数量の減少や樹脂フィルムの浪費を最小限に抑えて、生産性の高い包装作業を容易に実現できるものとなっている。
【0028】
また、ヒータ板31aが進行動作を行うモータの正回転駆動時には、スライド体31がカバー体41aの当接部400から離間するため、搬送部40Aの開き動作がヒータ板31a進行方向の動作とは分離されて、溶着・切断作業をスムースに行いやすいものとしている。
【0029】
尚、スライド体31がローラーコンベヤ41を離間させる位置までモータを逆回転駆動して厚物対応の動作を行う状況としては、包装開始前時点で操作パネルや切り換えスイッチ等を手動操作して挿入された総ての品物について動作するように設定した状況、或いは搬送路10中に挿入された品物が所定厚さ以上であることを検出する検出手段が配置されて検出結果に基づき電子制御装置がモータを駆動させる設定とした場合に所定厚さ以上の品物が挿入された状況等が想定される。また、モータで回動するディスク50Aはプーリであってもよい。
【0030】
次に、図2、図3を参照しながら本実施の形態の包装装置による動作の詳細を説明する。例えば、比較的厚い新聞等の品物200を挿入すると(図2(A))、品物200の先端部は先ずシャッター板21A上流側面に当接し、その先端側を下流側に逃がすように回動させて押し開き、図示しない樹脂フィルムが溶着された先端側部分に先端面中央部分を一致させながら溶着切断部30Aを通過して、樹脂フィルムとともに搬送路10を下降する。
【0031】
すると、センサ71で品物200の侵入を検知した電子制御装置は、モータを逆回転駆動させてディスク50A、シャフト47を介しスライド体31を退行動作させ、これがローラーコンベヤ41のカバー体41a上流側に配置したピン状の当接部400に当接して押すことにより、搬送部40Aの上流側部分を開いて品物200の先端側を受け入れる(図2(B))。
【0032】
この搬送部40Aの開き幅は品物200の厚さよりも小さくてもよく(例えば半分程度)、開いた隙間に品物200の先端側がある程度入ることにより、その後は品物200先端部がローラーコンベヤ41の上流側部分を持ち上げて搬送部40Aの入口を開くため、樹脂フィルムがずれることなく品物200は搬送部40Aにくわえ込まれる(図3(A))。
【0033】
そして、搬送動作により品物200は下流側に進み、品物200後端部がシャッター板21A部分を通過したことをセンサ71等の検出信号により電子制御装置が検知することで、品物200の包装位置にて搬送部40Aによる搬送動作を停止させるのに先立って、或いはそれとほぼ同時に、モータを正回転駆動させて溶着切断部30Aのヒータ板31aを下降させ、樹脂フィルムの溶着作業を行う(図3(B))。
【0034】
ところで、前述のスライド体31のようにモータ等で回動する動力手段から直線運動を得るために、前述した図4のようなリンク機構が広く採用されている。しかし、このリンク機構では、ディスク(回転体)50Aの位相により回転角度と直線移動距離の関係が変わることから、例えば図のCの位置では他の位置に比べて大きなトルクが必要になってしまう。
【0035】
そこで、包装装置の溶着切断部30Aで使用するモータにトルクの制限がある場合は、図5に示すような平面視インボリュート曲線等に溝を切ったカム50Bを用い、カムロッド48を介してスライド体31に直線往復動作を行わせる等、所定のカム機構を使用することで回転角度と直線移動距離の関係を比例関係に近くすること等によりモータの負担を大きく軽減できることから、比較的低トルクのモータであってもそのまま利用しやすいものとなる。尚、図示は省略するが、このようなカム機構においてヒータ板を進行動作させる他の手段としては、カムの周面にカムロッドの先端部を当接させるとともに、このカムに重ねてヒータ板作動用の別のディスクを設けることによっても可能である。
【0036】
図6は、本発明における第2の実施の形態の主要部分の構成及び動作を示している。以下に述べる実施の形態では、上述のようなヒータ板駆動用のモータのような能動的な動力手段を利用する方式とは異なるものであり、溶着切断部の上流側で品物の先端が当接する当接面21aが先端側を下流側に向けて搬送方向に対し傾斜して形成され所定位置で軸支されてなるレバー部材としてのシャッター板21Bが配設されており、挿入された品物によりそのシャッター板21Bが押し開かれる際の受動的な動力を利用する点を特徴としている。
【0037】
これは、所定厚さ以上の品物が挿入された場合に、通常は搬送路10の所定範囲を閉鎖している当接面21aに、品物先端が当接してその表面上を滑りながらシャッター板21Bを押し開くことにより、所定部分でこれと連結または一体となった可動側のローラーコンベヤ41が持ち上がり、閉じていた搬送部が少なくとも上流側部分を開いて品物の先端側を受け入れるものとなっている。
【0038】
即ち、図6(A)に示すように、溶着切断部の上流側で樹脂フィルムの押さえ用等の目的で配置されたシャッター板21Bには、下流側部分に搬送方向に突出したレバー部21bが形成されており、これが可動側のローラーコンベヤ41に付設されたカバー体41bをシャッター板21B方向に延長した上流側部分で突設してなる当接部410に対し、開動作で搬送路10側から当接して押すものとなっている。
【0039】
また、シャッター板21Bの上流側面は、先端側を下流側に向けて搬送方向に対し傾斜して形成され品物先端部が当接する当接面21aとされており、図6(B)に示すように通常よりも厚い品物200が当接してシャッター板21Bを押し広げることで、レバー部21bがカバー体41bの当接部410に当接しながらこれを持ち上げ、図6(C)に示すようにローラーコンベヤ41を持ち上げて搬送部40Bの入口側を開くものとされている。
【0040】
そして、ある程度搬送部40Bが開き先端部がくわえ込まれた状態で品物200が進行することで更に開いて品物200が搬送部40Bに入る(図6(D))。このように、品物200がシャッター板21Bを押し広げる力を利用することにより、モータ等の動力手段を用いることなく搬送部40Bを確実に開くことができる。
【0041】
一方、図7に示すように、厚物ではない通常の品物300が挿入されてシャッター板21Bの部分を通過する場合は、ローラーコンベヤ41を持ち上げないように当接面21a先端側とスポンジ32の間又はレバー部21bと当接面410との間には隙間(アロワンス)が設けられていることから、必要もないのに搬送部40Bを開いてしまう事態を回避できるようになっている。
【0042】
このように、本実施の形態では品物が通過する際の当接面21aの開度に応じて、搬送部40Bにおける開閉の有無及び開度が自動的に決定・実行されることから、搬送部40Bを開くために能動的な動力手段を使用しないことに加え、品物の厚さを検出するための高価なセンサや電子制御装置による高度な制御手順を要しないものとなっている。
【0043】
また、この応用例として、図6に示したシャッター板21Bの代わりに、通常のシャッター板21Aに対し図8に示すようなレバー部材22による増力機構を付設することにより、品物200を押し込むときの抵抗を軽減することが可能となるため、比較的柔らかくコシのない品物200であっても搬送部40Bを容易に開くことができる。
【0044】
さらに、他の応用例として、図9(A)に示すように、図1による実施の形態において可動側のローラーコンベヤ41に付設したカバー体41aの代わりに、その上流側部分をシャッター板21Aの上流側まで延長して先端を鈎状にするとともに前述のシャッター板21Bと同様の働きをする当接面411を形成したカバー体41cを配設し、挿入された品物が当接面411に当接してこれを押し開くことにより全体としてレバー部材としての機能を発揮するものとしても、可動側のローラーコンベヤ41を確実に開くことが可能となる。
【0045】
この応用例によると、支点と力点の距離が長くなって品物の硬さ(コシ)が充分でなくとも搬送部40Cを開く力を発揮しやすいことに加え、品物の先端側に樹脂フィルムが密着する前の位置で当接して作動させることから、樹脂フィルムのズレや偏りを生じさせずに包装の仕上がりに悪影響を与えにくいものとなる。尚、この場合においても、厚物ではない通常の品物を通過させるための隙間を当接面411の先端側に形成しておくことが推奨される。
【0046】
一方、この応用例ではレバー部材としてのカバー体41cが搬送部40C側に直結された形状であるため、品物の搬送に従って挿入口から見える当接面411を有した部分側が意図せずに揺動しやすいものとなる。そこで、図9(B)に示すように、搬送部40Dとは切り離れた別部品であるレバー部材44を、カバー体41dの当接部420がその支点(軸部)と力点の間に接したものとすれば、搬送部40Dの開き動作時以外はその動作を切り離すことができ、品物の搬送動作には影響されないものとすることができる。
【0047】
以上、述べたように、所定の品物を樹脂フィルムで連続的に包装する包装装置について、本発明により、過剰なコストアップを伴うことなく必要に応じて搬送部を開くものとして、生産性の高い包装作業を容易に実現できるようになった。
【符号の説明】
【0048】
10 搬送路、11 挿入口、21A,21B シャッター板、21a,411,440 当接面、21b レバー部、22,44 レバー部材、30A 溶着切断部、31 スライド体、31a ヒータ板、40A,40B,40C,40D 搬送部、41,42 ローラーコンベヤ、41a,41b,41c カバー部材、45 スライド部材、200,300,350 品物、400,410,420 当接部
【技術分野】
【0001】
本発明は、挿入された品物を樹脂フィルムの間に挟み、その後端側で樹脂フィルムを溶着・切断して連続的に包装を行いながら搬送部で送り出す包装装置に関する。
【背景技術】
【0002】
雨天の配達時に新聞が濡れるのを防止するため、新聞店においてポリエチレン等の樹脂フィルム(樹脂シート)で新聞を一部ずつパック詰めして防水性を高めることが一般に行われている。このような包装作業を短時間で効率的に完了させるための装置として、例えば特許第4084708号公報や特開2007−223641号公報に記載され、図10に示すような構成を有した包装装置が知られている。
【0003】
この包装装置では、挿入口11に挿入された品物を1対のロール体100a,100bから供給された帯状の樹脂フィルムで挟みながら送り、品物後端側の樹脂フィルムを溶着切断部30で溶着・切断して、ローラーコンベヤ41,42を対向配置してなる搬送部40で下流側に送るものとされ、その溶着・切断の際にシャッター板21で溶着切断部30上流側の樹脂フィルムを押圧し、張った状態にして溶着・切断作業をスムースに行えるようにしている。
【0004】
しかし、包装対象の品物が配達用の新聞である場合、例えば正月用の広告が満載されて通常の数倍の厚さを有した状態で包装されるケースや企業・宿泊施設用に複数部纏めて包装されるケース等にあっては、図11に示すように下向きの搬送路で品物が滑り落ちないようにローラーコンベヤ41,42をバネ51,52で密着方向に付勢して搬送部40を閉じている関係で、前記のような厚い品物200が侵入すると閉じた搬送部40の入口部分に先端側が衝突して、ローラーコンベヤ41,42と樹脂フィルム、樹脂フィルムと品物200との間で各々滑りを生じながら徐々に搬送部40内にくわえ込まれていくことになる。
【0005】
この搬送部40が品物200を加え込む際の滑りで樹脂フィルムにズレが生じないようにするため、品物200を挿入口11から勢いよく押し込む方法が一般的に採用されている。ところが、この強く押し込む方法は熟練者でも失敗しやすく、樹脂フィルムだけが引き込まれて復旧に長時間を要する事態に陥りやすい。
【0006】
また、図12(A)の部分拡大図に示すように複数の束からなる品物350が挿入された場合、図12(B)に示すように上側の束が後方にずれながらローラーコンベヤ41,42間に侵入して搬送部40の入口側でくわえ込まれ、先端側が細く変形して品物350の全長が長くなるため、側面が綺麗にパックされなかったり上側の樹脂フィルム350aが無駄に消費されたりして、単位時間当たりの包装数の減少と生産性の低下を招く結果となりやい。
【0007】
斯かる問題に対応するために、近年では図13に示すような包装装置が提供されている。これは所定レベル以上の厚さを有する品物200が侵入した場合に、ソレノイド90等の動力手段で可動側のローラーコンベヤ41上流側部分を持ち上げて搬送部40入口側を開く方式を採用している。しかしながら、この包装装置では搬送部40を開くための新たな動力手段の追加を要して製造コストが嵩んでしまうという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特許第4084708号公報
【特許文献2】特開2007−223641号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上述した問題を解決しようとするものであり、所定の品物を樹脂フィルムで連続的に包装する包装装置について、過剰なコストアップを伴うことなく必要に応じて搬送部を自動的に開くものとして、生産性の高い包装作業を容易に実現できるようにすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
そこで、本発明は、挿入口と排出口の間に包装対象である品物の搬送路が形成されて、挿入された品物を一対のロール体から延出した帯状の樹脂フィルムで両側から挟みながら品物周囲の樹脂フィルムを重ねた部分を溶着することで包装を行うものであって、その搬送路の途中に、品物後端側で樹脂フィルムを幅方向に溶着してその位置で切断させるためのヒータ板が進退動作可能に配置されてモータの駆動力で溶着位置に進行するものとされた溶着切断部と、その下流側で搬送路に沿うように対向配置されて間に挟み込んだ品物を下流側に搬送する一対のローラーコンベヤが搬送路を開閉可能に配置されてなる搬送部とを備えた包装装置において、そのヒータ板はリンクを介し連結されたモータが正回転駆動することで溶着位置に進行するものとされ、その一対のローラーコンベヤの少なくとも一方は搬送路の開閉方向に可動とされて閉方向に付勢されているとともに前記モータの逆回転駆動により搬送部を開く方向に動作するものとされ、所定の状況で品物が搬送路に挿入されることでモータが逆回転駆動し、閉じていた搬送部が少なくとも入口側を開いて品物の先端側を受け入れる、ことを特徴とするものとした。
【0011】
このように、包装装置の搬送部を開くための動力手段として、溶着切断作業時以外は使用されないヒータ板駆動用のモータの逆回転駆動力を利用する構成としたことにより、新たな動力手段追加のためのコストアップを回避しながら必要時に搬送部を確実に開くものとなる。
【0012】
また、この場合、その溶着切断部には、所定のスライド体が前記モータの駆動力により搬送路の搬送方向に交差する向きで進退動作を行うように配置されており、このスライド体は、前記モータの正回転駆動による進行動作でヒータ板を溶着位置に進行させるとともに、前記モータの逆回転駆動による退行動作で一方のローラーコンベヤに付設した部材の一部に当接して押すことにより搬送部を開くものとされ、その進行動作時にはスライド体が前記部材から離間する、ことを特徴としたものとすれば、ヒータ板の溶着・切断動作が搬送部の閉鎖方向の動作とは分離されて、スムースな溶着・切断作業を行いやすいものとなる。
【0013】
この場合、そのスライド体から搬送方向に交差する向きで延設されて前記リンクの一部を構成しているカムロッドの先端側にモータで回動するカムが当接又は連結してカム機構を構成しており、モータの正逆回転駆動力がカム機構を介してスライド体の進退往復動作に変換されることを特徴としたものとすれば、比較的小トルクのモータでも搬送部におけるスムースな開閉動作を実現しやすいものとなる。
【0014】
さらに、上述した包装装置において、その溶着切断部の上流側には、先端側を下流側に向けながら搬送路を開閉するように軸支されて閉鎖方向に付勢されたシャッター板が設けられており、このシャッター板には、挿入された品物がこれを押し開いて通過する際にシャッター板が所定角度以上の開度でONになるスイッチ手段が付設されており、スイッチ手段のONによりモータが逆回転駆動して搬送部を開くことを特徴としたものとすれば、厚物検出用の光学的センサ等の精密で高価な検出手段によらずに簡易で安価な検出手段により、搬送部の開き動作を自動的且つ確実に行えるものとなる。
【0015】
或いは、上述のようにヒータ板駆動用のモータを利用して搬送部を開く方式とは異なるものとして、挿入口と排出口の間に包装対象である品物の搬送路が形成されて、挿入された品物を一対のロール体から延出した帯状の樹脂フィルムで両側から挟みながら品物周囲の樹脂フィルムを重ねた部分を溶着することで包装を行うものであって、その搬送路の途中に、品物後端側で樹脂フィルムを幅方向に溶着して溶着位置で切断させるためのヒータ板が進退動作可能に配置されてモータの駆動力で溶着位置に進行するものとされた溶着切断部と、その下流側で搬送路に沿うように対向配置されて間に挟み込んだ品物を下流側に搬送する一対のローラーコンベヤが搬送路を開閉可能に配置されてなる搬送部とを備えた包装装置において、溶着切断部上流側で先端側を下流側に向けながら搬送方向に対し傾斜して形成されて品物先端が当接する当接面を所定部分に有して所定位置で軸支されてなるレバー部材が配設されており、所定厚さ以上の品物が挿入された場合に、通常は搬送路の所定範囲を閉鎖している当接面に、挿入された品物の先端が当接してこの当接面上を滑りながらレバー部材を押し開くことにより、所定部分でレバー部材と連結または一体となった一方のローラーコンベヤが持ち上がり、閉じていた搬送部が少なくとも上流側部分を開いて品物の先端側を受け入れることを特徴としたものとすれば、モータ等の能動的な動力手段を利用することなく品物の挿入圧力を利用しながら確実に搬送部を開くことができ、且つ、厚物検出手段や高度な制御処理によることなく品物の厚さに応じた開閉の有無・開度にて搬送部を自動的に動作させることができる。
【発明の効果】
【0016】
新たな動力手段を要しない簡易な構成で搬送部を開くものとした本発明によると、過剰なコストアップを伴うことなく必要に応じて自動的に搬送部を開くものとして、生産性の高い包装作業を容易に実現できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明における第1の実施の形態の主要部分の構成を示す部分縦断面図。
【図2】(A),(B)は図1の包装装置の動作を説明するための部分縦断面図。
【図3】(A),(B)は図2に続いて図1の包装装置の動作を説明するための部分縦断面図。
【図4】図1の包装装置におけるスライド部材とモータ側とのリンク構造及びその動作を示す部分拡大図。
【図5】図4のリンク構造の応用例を示す部分拡大図。
【図6】(A),(B),(C),(D)は本発明における第2の実施の形態の主要部分の構成及び動作を説明するための部分縦断面図。
【図7】図6の包装装置において厚くない品物が挿入された場合のシャッター板の状態を示す部分縦断面図。
【図8】図6の包装装置の応用例を示す部分縦断面図。
【図9】(A),(B)は図6の包装装置の他の応用例を示す部分縦断面図。
【図10】従来例における主要部分の構成を示す部分縦断面図。
【図11】図10の包装装置の搬送部の詳細及び動作を説明するための部分拡大図。
【図12】(A),(B)は図10の包装装置の動作を説明するための部分拡大図。
【図13】他の従来例の主要部分の構成を示す部分縦断面図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に、図面を参照しながら本発明を実施するための形態を説明する。尚、以下の包装装置は、品物の進行方向に沿う方向の樹脂フィルム端部側も溶着する機能を有しているが、この構成部分は従来例と同様であるためその説明は省略する。
【0019】
図1は、本実施の形態である包装装置の主要部分の構成を説明するために一部を省略して示した部分縦断面図である。この包装装置は、包装対象である品物として配達用の新聞を想定しており、新聞の防水性を高める目的でポリエチレン等の樹脂フィルムでパック詰めを行うことを主たる用途としているが、例えば雑誌の包装など、他の品物の包装作業に使用することも可能である。
【0020】
その構成は、装置上面に図の奥行き方向に延びた挿入口11が開口し、図示しない排出口まで斜め下向きの品物の搬送路10が形成されており、この搬送路10に上から挿入されて下降していく品物を、装置上部左右側に配置した図示しない一対のロール体から中央方向に延出された帯状の樹脂フィルム(樹脂シート)で挟みながら、品物周囲の樹脂フィルムが重ねられた部分を溶着することによりパック詰めして包装作業を行うようになっている。
【0021】
斜め下向きに形成された搬送路10の途中には、搬送路10を開閉するようにその近傍で軸支されるとともに基端側に設けた図示しないバネで閉鎖方向に付勢されて溶着フィルムの幅方向にその幅方向を一致しながら先端側を下流側に向けた状態で、シャッター板21Aが配置されている。
【0022】
このシャッター板21Aのすぐ下方には、品物の包装を行うための溶着切断部30Aが配置されている。この溶着切断部30Aには、挿入された品物の後端側で重ねられた樹脂フィルムを幅方向に線状に溶着してその位置で切断させるためのヒータ板31aを設けたスライド体31が、図示しないモータで正逆回転駆動されるディスク50A及びこれに連結したシャフト47により搬送方向に交差して配置されたレール部材45上を往復摺動するように配置されて、ヒータ板31a先端側(カット刃)が搬送路10及び樹脂フィルムを介して対向配置されたスポンジ状のクッション材32に対し進退動作を行うようになっている。尚、ヒータ板31aは、前述のようにスライド体31上に設けずに、スライド体31の進行方向の途中位置でこれとは別個に進退動作するように配置して、スライド体31の進行動作により当接されながら押されて進行動作を行うようにしてもよい。
【0023】
この溶着切断部30Aのすぐ下流側には、搬送レール13に平行した搬送路10に沿ってローラー駆動式のローラーコンベヤ41,42が搬送面を互いに対向するように設けられてなる搬送部40Aが配置されている。このローラーコンベヤ41,42は、図示しない駆動手段で作動して搬送動作を行うとともに図示しない制御装置で動作制御されている。また、上側のローラーコンベヤ41は、下側のローラーコンベヤ42に対し近接・離間可能な状態で設けられているとともに図示しないバネで近接方向に付勢されており、樹脂フィルムで包装された品物をその厚さに応じてローラーコンベヤ42との間に挟み込むようになっている。
【0024】
本実施の形態においては、搬送路10途中のシャッター板21Aの位置と溶着切断部30Aの位置にセンサ70,71が配置されており、挿入された品物の進行位置を検出して検出信号を図示しない電子制御装置に出力し、これを検知した電子的制御装置が各種の制御を行うようになっている。尚、以上の構成部分は従来例にも共通した周知のものである。
【0025】
そして、本発明においては、ヒータ板31aがモータの正回転駆動で溶着方向に進行するものとされ、その下流側の搬送部40Aは可動側のローラーコンベヤ41が固定側のローラーコンベヤ42に向かって付勢されて通常閉じているが、溶着切断部30Aのモータが逆回転駆動することでローラーコンベヤ41の上流側部分がローラーコンベヤ42から離間して開き、例えば厚物対応設定時等の所定の状況において品物が搬送路10に挿入されることを契機に、モータが逆回転駆動して閉じていた搬送部40Aが入口側を自動的に開いて、品物の先端側を受け入れるようになっている点を特徴としている。
【0026】
即ち、ヒータ板31aは、搬送路10の搬送方向に対し交差して配置されたレール部材45上を往復摺動するスライド体31に設けられており、モータが逆回転駆動することで摺動したスライド体31の図中左側面がローラーコンベヤ41に付設したカバー体41aの上流側部分で突設したピン状の当接部400に当接して押すようになっており、ローラーコンベヤ41の上流側部分をこれに密着していたローラーコンベヤ42から離間させ、搬送部40A入口側を開き通常よりも厚い品物の先端側を受け入れてくわえ込めるようになっている。
【0027】
したがって、本実施の形態の包装装置では、所定の状況で品物が挿入されて先端側が搬送部40Aまで進んだ際に、その上流側を自動的に開いてこれをスムースに受け入れることで、樹脂フィルムの偏りや品物が搬送方向に延びることが回避可能であり、綺麗な包装を実現しながら包装数量の減少や樹脂フィルムの浪費を最小限に抑えて、生産性の高い包装作業を容易に実現できるものとなっている。
【0028】
また、ヒータ板31aが進行動作を行うモータの正回転駆動時には、スライド体31がカバー体41aの当接部400から離間するため、搬送部40Aの開き動作がヒータ板31a進行方向の動作とは分離されて、溶着・切断作業をスムースに行いやすいものとしている。
【0029】
尚、スライド体31がローラーコンベヤ41を離間させる位置までモータを逆回転駆動して厚物対応の動作を行う状況としては、包装開始前時点で操作パネルや切り換えスイッチ等を手動操作して挿入された総ての品物について動作するように設定した状況、或いは搬送路10中に挿入された品物が所定厚さ以上であることを検出する検出手段が配置されて検出結果に基づき電子制御装置がモータを駆動させる設定とした場合に所定厚さ以上の品物が挿入された状況等が想定される。また、モータで回動するディスク50Aはプーリであってもよい。
【0030】
次に、図2、図3を参照しながら本実施の形態の包装装置による動作の詳細を説明する。例えば、比較的厚い新聞等の品物200を挿入すると(図2(A))、品物200の先端部は先ずシャッター板21A上流側面に当接し、その先端側を下流側に逃がすように回動させて押し開き、図示しない樹脂フィルムが溶着された先端側部分に先端面中央部分を一致させながら溶着切断部30Aを通過して、樹脂フィルムとともに搬送路10を下降する。
【0031】
すると、センサ71で品物200の侵入を検知した電子制御装置は、モータを逆回転駆動させてディスク50A、シャフト47を介しスライド体31を退行動作させ、これがローラーコンベヤ41のカバー体41a上流側に配置したピン状の当接部400に当接して押すことにより、搬送部40Aの上流側部分を開いて品物200の先端側を受け入れる(図2(B))。
【0032】
この搬送部40Aの開き幅は品物200の厚さよりも小さくてもよく(例えば半分程度)、開いた隙間に品物200の先端側がある程度入ることにより、その後は品物200先端部がローラーコンベヤ41の上流側部分を持ち上げて搬送部40Aの入口を開くため、樹脂フィルムがずれることなく品物200は搬送部40Aにくわえ込まれる(図3(A))。
【0033】
そして、搬送動作により品物200は下流側に進み、品物200後端部がシャッター板21A部分を通過したことをセンサ71等の検出信号により電子制御装置が検知することで、品物200の包装位置にて搬送部40Aによる搬送動作を停止させるのに先立って、或いはそれとほぼ同時に、モータを正回転駆動させて溶着切断部30Aのヒータ板31aを下降させ、樹脂フィルムの溶着作業を行う(図3(B))。
【0034】
ところで、前述のスライド体31のようにモータ等で回動する動力手段から直線運動を得るために、前述した図4のようなリンク機構が広く採用されている。しかし、このリンク機構では、ディスク(回転体)50Aの位相により回転角度と直線移動距離の関係が変わることから、例えば図のCの位置では他の位置に比べて大きなトルクが必要になってしまう。
【0035】
そこで、包装装置の溶着切断部30Aで使用するモータにトルクの制限がある場合は、図5に示すような平面視インボリュート曲線等に溝を切ったカム50Bを用い、カムロッド48を介してスライド体31に直線往復動作を行わせる等、所定のカム機構を使用することで回転角度と直線移動距離の関係を比例関係に近くすること等によりモータの負担を大きく軽減できることから、比較的低トルクのモータであってもそのまま利用しやすいものとなる。尚、図示は省略するが、このようなカム機構においてヒータ板を進行動作させる他の手段としては、カムの周面にカムロッドの先端部を当接させるとともに、このカムに重ねてヒータ板作動用の別のディスクを設けることによっても可能である。
【0036】
図6は、本発明における第2の実施の形態の主要部分の構成及び動作を示している。以下に述べる実施の形態では、上述のようなヒータ板駆動用のモータのような能動的な動力手段を利用する方式とは異なるものであり、溶着切断部の上流側で品物の先端が当接する当接面21aが先端側を下流側に向けて搬送方向に対し傾斜して形成され所定位置で軸支されてなるレバー部材としてのシャッター板21Bが配設されており、挿入された品物によりそのシャッター板21Bが押し開かれる際の受動的な動力を利用する点を特徴としている。
【0037】
これは、所定厚さ以上の品物が挿入された場合に、通常は搬送路10の所定範囲を閉鎖している当接面21aに、品物先端が当接してその表面上を滑りながらシャッター板21Bを押し開くことにより、所定部分でこれと連結または一体となった可動側のローラーコンベヤ41が持ち上がり、閉じていた搬送部が少なくとも上流側部分を開いて品物の先端側を受け入れるものとなっている。
【0038】
即ち、図6(A)に示すように、溶着切断部の上流側で樹脂フィルムの押さえ用等の目的で配置されたシャッター板21Bには、下流側部分に搬送方向に突出したレバー部21bが形成されており、これが可動側のローラーコンベヤ41に付設されたカバー体41bをシャッター板21B方向に延長した上流側部分で突設してなる当接部410に対し、開動作で搬送路10側から当接して押すものとなっている。
【0039】
また、シャッター板21Bの上流側面は、先端側を下流側に向けて搬送方向に対し傾斜して形成され品物先端部が当接する当接面21aとされており、図6(B)に示すように通常よりも厚い品物200が当接してシャッター板21Bを押し広げることで、レバー部21bがカバー体41bの当接部410に当接しながらこれを持ち上げ、図6(C)に示すようにローラーコンベヤ41を持ち上げて搬送部40Bの入口側を開くものとされている。
【0040】
そして、ある程度搬送部40Bが開き先端部がくわえ込まれた状態で品物200が進行することで更に開いて品物200が搬送部40Bに入る(図6(D))。このように、品物200がシャッター板21Bを押し広げる力を利用することにより、モータ等の動力手段を用いることなく搬送部40Bを確実に開くことができる。
【0041】
一方、図7に示すように、厚物ではない通常の品物300が挿入されてシャッター板21Bの部分を通過する場合は、ローラーコンベヤ41を持ち上げないように当接面21a先端側とスポンジ32の間又はレバー部21bと当接面410との間には隙間(アロワンス)が設けられていることから、必要もないのに搬送部40Bを開いてしまう事態を回避できるようになっている。
【0042】
このように、本実施の形態では品物が通過する際の当接面21aの開度に応じて、搬送部40Bにおける開閉の有無及び開度が自動的に決定・実行されることから、搬送部40Bを開くために能動的な動力手段を使用しないことに加え、品物の厚さを検出するための高価なセンサや電子制御装置による高度な制御手順を要しないものとなっている。
【0043】
また、この応用例として、図6に示したシャッター板21Bの代わりに、通常のシャッター板21Aに対し図8に示すようなレバー部材22による増力機構を付設することにより、品物200を押し込むときの抵抗を軽減することが可能となるため、比較的柔らかくコシのない品物200であっても搬送部40Bを容易に開くことができる。
【0044】
さらに、他の応用例として、図9(A)に示すように、図1による実施の形態において可動側のローラーコンベヤ41に付設したカバー体41aの代わりに、その上流側部分をシャッター板21Aの上流側まで延長して先端を鈎状にするとともに前述のシャッター板21Bと同様の働きをする当接面411を形成したカバー体41cを配設し、挿入された品物が当接面411に当接してこれを押し開くことにより全体としてレバー部材としての機能を発揮するものとしても、可動側のローラーコンベヤ41を確実に開くことが可能となる。
【0045】
この応用例によると、支点と力点の距離が長くなって品物の硬さ(コシ)が充分でなくとも搬送部40Cを開く力を発揮しやすいことに加え、品物の先端側に樹脂フィルムが密着する前の位置で当接して作動させることから、樹脂フィルムのズレや偏りを生じさせずに包装の仕上がりに悪影響を与えにくいものとなる。尚、この場合においても、厚物ではない通常の品物を通過させるための隙間を当接面411の先端側に形成しておくことが推奨される。
【0046】
一方、この応用例ではレバー部材としてのカバー体41cが搬送部40C側に直結された形状であるため、品物の搬送に従って挿入口から見える当接面411を有した部分側が意図せずに揺動しやすいものとなる。そこで、図9(B)に示すように、搬送部40Dとは切り離れた別部品であるレバー部材44を、カバー体41dの当接部420がその支点(軸部)と力点の間に接したものとすれば、搬送部40Dの開き動作時以外はその動作を切り離すことができ、品物の搬送動作には影響されないものとすることができる。
【0047】
以上、述べたように、所定の品物を樹脂フィルムで連続的に包装する包装装置について、本発明により、過剰なコストアップを伴うことなく必要に応じて搬送部を開くものとして、生産性の高い包装作業を容易に実現できるようになった。
【符号の説明】
【0048】
10 搬送路、11 挿入口、21A,21B シャッター板、21a,411,440 当接面、21b レバー部、22,44 レバー部材、30A 溶着切断部、31 スライド体、31a ヒータ板、40A,40B,40C,40D 搬送部、41,42 ローラーコンベヤ、41a,41b,41c カバー部材、45 スライド部材、200,300,350 品物、400,410,420 当接部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
挿入口と排出口の間に包装対象である品物の搬送路が形成されて、挿入された前記品物を一対のロール体から延出した帯状の樹脂フィルムで両側から挟みながら品物周囲の前記樹脂フィルムを重ねた部分を溶着することで包装を行うものであって、前記搬送路の途中に、前記品物後端側で前記樹脂フィルムを幅方向に溶着して該溶着位置で切断させるためのヒータ板が進退動作可能に配置されてモータの駆動力で前記溶着位置に進行するものとされた溶着切断部と、該溶着切断部の下流側で前記搬送路に沿うように対向配置されて間に挟み込んだ前記品物を下流側に搬送する一対のローラーコンベヤが前記搬送路を開閉可能に配置されてなる搬送部とを備えた包装装置において、
前記ヒータ板はリンクを介し連結された前記モータが正回転駆動することで溶着位置に進行するものとされ、前記一対のローラーコンベヤの少なくとも一方は前記搬送路の開閉方向に可動とされて閉方向に付勢されているとともに前記モータの逆回転駆動により前記搬送部を開く方向に動作するものとされ、所定の状況で前記品物が前記搬送路に挿入されることにより前記モータが逆回転駆動し、閉じていた前記搬送部が少なくとも入口側を開いて前記品物の先端側を受け入れる、ことを特徴とする包装装置。
【請求項2】
前記溶着切断部には、所定のスライド体が前記モータの駆動力により前記搬送路の搬送方向に交差する向きで進退動作を行うように配置されており、前記スライド体は、前記モータの正回転駆動による進行動作で前記ヒータ板を前記溶着位置に進行させるとともに、前記モータの逆回転駆動による退行動作で前記一方のローラーコンベヤに付設した部材の一部に当接して押すことにより前記搬送部を開くものとされ、前記進行動作時には前記スライド体が前記部材から離間する、ことを特徴とする請求項1に記載した包装装置。
【請求項3】
前記スライド体から搬送方向に交差する向きで延設されて前記リンクの一部を構成しているカムロッドの先端側に、前記モータで回動するカムが当接又は連結してカム機構を構成しており、前記モータの正逆回転駆動力が前記カム機構を介して前記スライド体の進退往復動作に変換される、ことを特徴とする請求項2に記載した包装装置。
【請求項4】
前記溶着切断部の上流側には、先端側を下流側に向けながら前記搬送路を開閉するように軸支されて閉鎖方向に付勢されたシャッター板が設けられており、該シャッター板には、挿入された前記品物がこれを押し開いて通過する際に所定角度以上の開度でONになるスイッチ手段が付設されており、該スイッチ手段のONにより前記モータが逆回転駆動して前記搬送部を開くものとされている、ことを特徴とする請求項1,2または3に記載した包装装置。
【請求項5】
挿入口と排出口の間に包装対象である品物の搬送路が形成されて、挿入された前記品物を一対のロール体から延出した帯状の樹脂フィルムで両側から挟みながら前記品物周囲の前記樹脂フィルムを重ねた部分を溶着することで包装を行うものであって、前記搬送路の途中に、前記品物後端側で前記樹脂フィルムを幅方向に溶着して該溶着位置で切断させるためのヒータ板が進退動作可能に配置されて前記モータの駆動力で前記溶着位置に進行するものとされた溶着切断部と、該溶着切断部の下流側で搬送路に沿うように対向配置されて間に挟み込んだ前記品物を下流側に搬送する一対のローラーコンベヤが前記搬送路を開閉可能に配置されてなる搬送部とを備えた包装装置において、
前記溶着切断部の上流側で先端側を下流側に向けながら搬送方向に対し傾斜して形成されて前記品物の先端が当接する当接面を所定部分に有して所定位置で軸支されてなるレバー部材が配設されており、所定厚さ以上の前記品物が挿入された場合に、通常は前記搬送路の所定範囲を閉鎖している当接面に、挿入された前記品物の先端が当接して該当接面上を滑りながら前記レバー部材を押し開くことにより、所定部分で前記レバー部材と連結または一体となった一方の前記ローラーコンベヤが持ち上がり、閉じていた前記搬送部が少なくとも上流側部分を開いて前記品物の先端側を受け入れる、ことを特徴とする包装装置。
【請求項1】
挿入口と排出口の間に包装対象である品物の搬送路が形成されて、挿入された前記品物を一対のロール体から延出した帯状の樹脂フィルムで両側から挟みながら品物周囲の前記樹脂フィルムを重ねた部分を溶着することで包装を行うものであって、前記搬送路の途中に、前記品物後端側で前記樹脂フィルムを幅方向に溶着して該溶着位置で切断させるためのヒータ板が進退動作可能に配置されてモータの駆動力で前記溶着位置に進行するものとされた溶着切断部と、該溶着切断部の下流側で前記搬送路に沿うように対向配置されて間に挟み込んだ前記品物を下流側に搬送する一対のローラーコンベヤが前記搬送路を開閉可能に配置されてなる搬送部とを備えた包装装置において、
前記ヒータ板はリンクを介し連結された前記モータが正回転駆動することで溶着位置に進行するものとされ、前記一対のローラーコンベヤの少なくとも一方は前記搬送路の開閉方向に可動とされて閉方向に付勢されているとともに前記モータの逆回転駆動により前記搬送部を開く方向に動作するものとされ、所定の状況で前記品物が前記搬送路に挿入されることにより前記モータが逆回転駆動し、閉じていた前記搬送部が少なくとも入口側を開いて前記品物の先端側を受け入れる、ことを特徴とする包装装置。
【請求項2】
前記溶着切断部には、所定のスライド体が前記モータの駆動力により前記搬送路の搬送方向に交差する向きで進退動作を行うように配置されており、前記スライド体は、前記モータの正回転駆動による進行動作で前記ヒータ板を前記溶着位置に進行させるとともに、前記モータの逆回転駆動による退行動作で前記一方のローラーコンベヤに付設した部材の一部に当接して押すことにより前記搬送部を開くものとされ、前記進行動作時には前記スライド体が前記部材から離間する、ことを特徴とする請求項1に記載した包装装置。
【請求項3】
前記スライド体から搬送方向に交差する向きで延設されて前記リンクの一部を構成しているカムロッドの先端側に、前記モータで回動するカムが当接又は連結してカム機構を構成しており、前記モータの正逆回転駆動力が前記カム機構を介して前記スライド体の進退往復動作に変換される、ことを特徴とする請求項2に記載した包装装置。
【請求項4】
前記溶着切断部の上流側には、先端側を下流側に向けながら前記搬送路を開閉するように軸支されて閉鎖方向に付勢されたシャッター板が設けられており、該シャッター板には、挿入された前記品物がこれを押し開いて通過する際に所定角度以上の開度でONになるスイッチ手段が付設されており、該スイッチ手段のONにより前記モータが逆回転駆動して前記搬送部を開くものとされている、ことを特徴とする請求項1,2または3に記載した包装装置。
【請求項5】
挿入口と排出口の間に包装対象である品物の搬送路が形成されて、挿入された前記品物を一対のロール体から延出した帯状の樹脂フィルムで両側から挟みながら前記品物周囲の前記樹脂フィルムを重ねた部分を溶着することで包装を行うものであって、前記搬送路の途中に、前記品物後端側で前記樹脂フィルムを幅方向に溶着して該溶着位置で切断させるためのヒータ板が進退動作可能に配置されて前記モータの駆動力で前記溶着位置に進行するものとされた溶着切断部と、該溶着切断部の下流側で搬送路に沿うように対向配置されて間に挟み込んだ前記品物を下流側に搬送する一対のローラーコンベヤが前記搬送路を開閉可能に配置されてなる搬送部とを備えた包装装置において、
前記溶着切断部の上流側で先端側を下流側に向けながら搬送方向に対し傾斜して形成されて前記品物の先端が当接する当接面を所定部分に有して所定位置で軸支されてなるレバー部材が配設されており、所定厚さ以上の前記品物が挿入された場合に、通常は前記搬送路の所定範囲を閉鎖している当接面に、挿入された前記品物の先端が当接して該当接面上を滑りながら前記レバー部材を押し開くことにより、所定部分で前記レバー部材と連結または一体となった一方の前記ローラーコンベヤが持ち上がり、閉じていた前記搬送部が少なくとも上流側部分を開いて前記品物の先端側を受け入れる、ことを特徴とする包装装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
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【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2012−144279(P2012−144279A)
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−4562(P2011−4562)
【出願日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【出願人】(594041391)株式会社丸山機械製作所 (11)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【出願人】(594041391)株式会社丸山機械製作所 (11)
【Fターム(参考)】
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