医療デバイスおよび方法
本発明は、概して、医療デバイスおよび方法に関する。本発明の医療デバイスは、磁気吸引性材料を含むプラットフォームと、このプラットフォームに連結され、プラットフォームに対して少なくとも3の自由度で動くように構成されたカメラであって、各自由度におけるカメラの動きがプラットフォームに連結した別個のアクチュエータによって制御されるカメラと、を含む。この医療デバイスは、カメラの少なくとも一部の周囲に配置されて少なくとも部分的に透明であるハウジングと、ハウジングに対して動くように構成されたワイパーアームと、をさらに含む。本発明の医療処置用の多自由度カメラの一部の態様は、磁気吸引性材料を含むプラットフォームと、磁気アセンブリを含み、装置が患者の体腔外にある場合に体腔内でプラットフォームを動かすための装置と、プラットフォームに連結され、プラットフォームに対して少なくとも3の自由度で動くように構成されたカメラであって、各自由度におけるカメラの動きがプラットフォームに連結した別個のアクチュエータにより制御されるカメラと、を含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2009年1月16日に出願された米国仮特許出願第61/145,463号に基づいて優先権を主張するものであり、この仮特許出願の全内容が参照により本明細書に組み入れられる。
【0002】
発明の分野
本発明は、概して、医療デバイス、装置、システム、および方法に関し、特に、少なくとも部分的に患者の体腔において医療処置を行うための医療デバイス、装置、システム、および方法に関するが、これらに限定されない。
【背景技術】
【0003】
関連技術の説明
例示のために、例えば、経管腔的内視鏡手術(NOTES)、単孔式腹腔鏡下手術(SILS)、およびシングルポート腹腔鏡検査(SLP)等の、腹腔鏡検査、経壁的な手術、および管腔内の手術を含み得る医療処置(例えば、外科的手順)に関する背景を説明するが、本発明の範囲を限定するものではない。
【0004】
観血手術と比べて、腹腔鏡検査は、痛みが有意に少なく、回復期が早く、合併症の発現頻度が低い。侵襲性がさらに低い外科的アプローチであり得るNOTESは、同様の結果をもたらすことができる。しかし、視覚と手指の分離、二次元の視野、自由度が限定された器具、および器用さが必要とされる等の課題が、多くの腹腔鏡および内視鏡処置に関して難題をもたらし得る。腹腔鏡検査の限界の1つは、各トロカールを囲む作業実施範囲が固定されていることである。その結果、機器または腹腔鏡の位置の変化を許容するために、例えば、視界および効率を改善するために、複数のポートを使用しなければならないかもしれない。しかし、追加の作業ポートを配置することは、術後の痛みの一因となり、さらなる出血および隣接する器官の損傷等のリスクを高め得る。
【0005】
以下の公開された特許出願は、本発明の医療デバイス、装置、システム、および方法を理解するのに有用であり得る情報を含み、それぞれ全内容が参照により本明細書に組み入れられる:すなわち、(1)2001年12月14日に出願され、公報第US2003/0114731号として公開された米国特許出願第10/024,636号;(2)2004年11月30日に出願され、公報第US2005/0165449号として公開された米国特許出願第10/999,396号;(3)2007年4月28日に出願され、公報第US2007/0255273号として公開された米国特許出願第11/741,731号;(4)2007年8月3日に出願され、公報第US2007/0276424号として公開された米国特許出願第11/833,729号;および(5)2007年2月27日に出願され、公報第US2008/0208220号として公開された米国特許出願第11/711,541号。
【発明の概要】
【0006】
本発明の医療デバイスの一部の態様は、磁気吸引性材料を含むプラットフォームと、このプラットフォームに連結されて、プラットフォームに対して自由度が少なくとも3で動くように構成されたカメラであって、各自由度におけるカメラの動きがプラットフォームに連結した別個のアクチュエータにより制御されるカメラと、を含む。一部の態様は、カメラの少なくとも一部の周囲に配置されて少なくとも部分的に透明であるハウジングを含む。一部の態様は、ハウジングに対して動くように構成されたワイパーアームを含む。一部の態様において、ワイパーアームは、このワイパーアームに連結した弾性ワイパーブレードを含み、このワイパーブレードがハウジングに接触するように医療デバイスが構成される。ハウジングがワイパーアームに対して動いた場合にもワイパーブレードの少なくとも一部はハウジングとの接触を維持するようにする。一部の態様において、ワイパーアームは、プラットフォームに対して動くように構成される。一部の態様において、ハウジングはプラットフォームに対して固定されて連結される。一部の態様において、ハウジングはプラットフォームに対して回転するように構成される。一部の態様において、ハウジングは、プラットフォームに対して回転するように構成される。一部の態様において、ハウジングは、プラットフォームに対して回転するように構成する。一部の態様において、ワイパーアームは、プラットフォームに対して固定されて連結される。
【0007】
一部の態様においては、プラットフォームが患者の体腔内に配置された場合には、このプラットフォームが体腔の外にある電源に経皮的に連結されるように、プラットフォームが構成される。一部の態様では、プラットフォームは電源を含む。一部の態様において、電源は電池を含む。
【0008】
一部の態様において、プラットフォームは、本体と、この本体に旋回可能に連結されたカメラアームと、を含み、カメラはカメラアームに連結され、このカメラアームは折り畳まれた位置と展開した位置との間で旋回するように構成される。一部の態様では、折り畳まれた位置において、カメラがプラットフォームの外方を向いて構成されるように、カメラアームがプラットフォームに旋回可能に連結される。一部の態様において、このプラットフォームは、本体とカメラアームとを旋回可能に連結するヒンジを含む。一部の態様において、カメラは、ヒンジを介して外部ディスプレイに連結するように構成されている。一部の態様では、カメラは、ヒンジを通って延伸するワイヤによって外部ディスプレイに連結するように構成されている。
【0009】
一部の態様では、プラットフォームは底面を含み、カメラはこのプラットフォームの底面の下に配置されたレンズを有する。一部の態様では、プラットフォームが2つの端部と長手方向の中間点とを有し、カメラが、どちらかの端部よりも中間点の方に近くなるように、プラットフォームに連結される。一部の態様では、プラットフォームを動かすことなく、カメラを使用してプラットフォームの周囲360度の視野を見ることができるようにデバイスが構成される。一部の態様では、カメラによって見えるハウジングの実質的に全体が、実質的に透明である。
【0010】
一部の態様では、カメラは、可視スペクトルにある光を検出するように構成される。一部の態様では、カメラは、赤外線(IR)スペクトルにある光を検出するように構成される。一部の態様では、カメラは、可視、IRおよび紫外線(UV)スペクトルの全てにある光を検出するように構成される。一部の態様では、カメラは、可視、IR、およびUVスペクトルの全てにある光を検出するように構成された、複数のカメラを含む。
【0011】
医療処置用の本発明の多自由度カメラの一部の態様は、磁気吸引性材料を含むプラットフォームと、装置が患者の体腔外にある場合に体腔内でプラットフォームを動かすための、磁気アセンブリを含む装置と、プラットフォームに連結され、プラットフォームに対して少なくとも3の自由度で動くように構成されたカメラであって、各自由度におけるカメラの動きがプラットフォームに連結した別個のアクチュエータにより制御されるカメラと、を含む。
【0012】
本発明の医療デバイスの一部の態様は、オーバーチューブに連結するように構成されたオーバーチューブ接続部を有する分岐コネクタを含み、この分岐コネクタは、少なくとも1つの密閉構造をそれぞれに含む少なくとも2つの進入ポートを有し、この密閉構造の1つは内視鏡の一部を受けてその周囲の密閉を維持するように構成され、分岐コネクタは、所定の進入ポートのための1つまたは複数の密閉構造の下流で気腹を導入および維持するための吹送デバイスに接続するために構成される。一部の態様では、分岐コネクタは、一方の進入ポートを伴う直線部分、および他方の進入ポートを伴う側枝部分を含む。一部の態様では、分岐コネクタはY字型構造を有する。一部の態様では、分岐コネクタは、それぞれが吹送デバイスに接続するために使用できる2つの接続部を伴って構成される。一部の態様では、オーバーチューブコネクタは、オーバーチューブに接着するように構成される。一部の態様では、オーバーチューブコネクタは、対応するようにねじ切りされたオーバーチューブ上にねじ合わせされるように構成される。一部の態様では、オーバーチューブ接続部は、オーバーチューブに圧着されるように構成される。一部の態様では、オーバーチューブ接続部は、タブおよび対応するスロットのどちらか一方を含み、タブを対応するスロットに挿入して対応スロットに対してタブを回すことによって、タブおよび対応するスロットのもう一方を有するオーバーチューブに連結するように構成される。一部の態様では、分岐コネクタは、少なくとも1つの密閉構造をそれぞれ含む、2つを上回る進入ポートを有する。一部の態様は、分岐コネクタのオーバーチューブ接続部に連結したオーバーチューブを含む。一部の態様では、オーバーチューブは硬質性である。
【0013】
本発明の医療デバイスの一部の態様は、主要内腔を規定するオーバーチューブ壁部を含むオーバーチューブであって、この壁部内にチャンネルも含有するオーバーチューブを含む。主要内腔に対してどのチャンネルも開いていなくてもよいし、主要内腔に対して、1つもしくは複数の、または全てのチャンネルが開いていてもよい。どのチャンネルも閉じていなくてもよいし、1つもしくは複数の、または全てのチャンネルが閉じていてもよい。一部の態様では、オーバーチューブは硬質性である。一部の態様では、オーバーチューブは可撓性物質を含み、オーバーチューブの少なくとも一部を加圧することによってオーバーチューブの少なくとも一部が実質的に硬質性になり得るように構成される。一部の態様では、オーバーチューブはある長さを有し、オーバーチューブの少なくとも一部を加圧することによってオーバーチューブがその長さに沿って実質的に硬質性になり得るように構成される。一部の態様は、オーバーチューブに連結した本発明の分岐コネクタのいずれかを含む。一部の態様では、係留部がチャンネルを通って延伸するように、チャンネルの少なくとも1つが構成される。一部の態様では、光学ファイバーがチャンネルを通って延伸するように、チャンネルの少なくとも1つが構成される。
【0014】
本発明の医療デバイスの一部は、交換可能な先端を備えた多自由度アームのセットを含み、各アームが少なくとも2つのジョイントを含み、各ジョイントがアクチュエータと会合している。一部の態様では、交換可能な先端は、交換可能な先端が連結するアームに対して1または複数の自由度で作動可能に構成される。一部の態様では、交換可能な先端の少なくとも1つがカメラを含む。一部の態様では、交換可能な先端の少なくとも1つは、焼灼ツールを含む。一部の態様では、交換可能な先端の少なくとも1つは、捕捉器を含む。一部の態様では、捕捉器は、アームに対して少なくとも1の自由度でかつ少なくとも90度の角度範囲内で捕捉器が作動可能に構成されたアームに連結される。一部の態様では、捕捉器は、アームに対して少なくとも1の自由度でかつ少なくとも120度の角度範囲内で捕捉器が作動可能に構成されたアームに連結される。一部の態様では、交換可能な先端の少なくとも1つがホッチキスを含む。一部の態様では、交換可能な先端の少なくとも1つがクリップ装着機を含む。一部の態様は、1つまたは複数のアームをその中に導入できる、硬質性のオーバーチューブを含む。一部の態様は、少なくとも2つのチャンネルを含む硬質性オーバーチューブ壁部を含む硬質性オーバーチューブを含み、各チャンネルはアームの1つを受けるような大きさにされている。一部の態様では、多自由度アームのセットは、3つまたはそれを超える多自由度アームを含む。
【0015】
本発明の方法の一部の態様は、チューブ(例えば、オーバーチューブ)の壁部内のチャンネル内のアームに連結したカメラを含むアームを操作する工程であって、このチャンネルがオーバーチューブ内にある主要内腔に対して開いているかまたは閉じている工程と、オーバーチューブの主要内腔において内視鏡を位置付けする工程と、を含む。別の態様において、オーバーチューブは、本開示に記載されるいずれかの特徴を採用して設定されることができ、本開示に記載のいずれかの多DOFアームもこのオーバーチューブと使用できる。
【0016】
本発明の方法の一部の態様は、NOTES手順の間に、チューブ(例えば、オーバーチューブ)の1つまたは複数の加圧可能セクションを加圧および圧抜きする工程を含む。別の態様では、オーバーチューブは、主要内腔を規定する壁部内に複数のチャンネルを含むことができ、本開示に記載する多DOFアームのいずれもこのオーバーチューブと使用できる。
【0017】
本発明の方法の一部の態様は、NOTES手順の間に、多自由度アームに連結した先端を、カメラを含む先端と交換する工程を含む。別の態様では、本開示に記載の特徴を採用して設定したオーバーチューブ内に少なくとも部分的に位置付けし、本開示に記載のいずれかの多DOFアームもオーバーチューブと使用できる。
【0018】
本発明の任意の医療デバイスまたはシステム、および方法の任意の態様は、記載の構成要素および/または特徴のいずれかを、包含する/含む/含有する/有する(comprise/include/contain/have)というよりも、記載の構成要素および/または特徴のいずれかで構成されるか、または本質的に構成され得る。従って、所定の請求項の範囲を非限定的な連結動詞を使用した場合の範囲から変更するために、いずれの請求項においても、「で構成される(consisting of)」または「で本質的に構成される(consisting essentially of)」という用語で、上記のいずれかの非限定的な連結動詞を置き換えることができる。
【0019】
上記およびその他の態様に関連した詳細を以下に示す。
【図面の簡単な説明】
【0020】
以下の図面は、例示のためのものであり、限定するためのものではない。簡潔さおよび明瞭さのために、所定の構造が登場する全ての図面において、構造の全ての特徴に常に符番を付けているわけではない。同一の符番は、必ずしも同一の構造を示すものではない。むしろ、同様の特徴、または同様の機能性を有する特徴を示すために、同一でない符番と同様に同じ符番が使用される場合もある。
【0021】
【図1】磁気吸引性のプラットフォームと、多自由度カメラとを含む、本発明の医療デバイスの1つの様々な図面を示す。
【図2】磁気吸引性のプラットフォームと、多自由度カメラとを含む、本発明の医療デバイスの1つの様々な図面を示す。
【図3】磁気吸引性のプラットフォームと、多自由度カメラとを含む、本発明の医療デバイスの1つの様々な図面を示す。
【図4】磁気吸引性のプラットフォームと、多自由度カメラとを含む、本発明の医療デバイスの1つの様々な図面を示す。
【図5】折り畳まれた位置にあるカメラを有する、図1〜4の医療デバイスの様々な図面を示す。
【図6】折り畳まれた位置にあるカメラを有する、図1〜4の医療デバイスの様々な図面を示す。
【図7】折り畳まれた位置にあるカメラを有する、図1〜4の医療デバイスの様々な図面を示す。
【図8】折り畳まれた位置にあるカメラを有する、図1〜4の医療デバイスの様々な図面を示す。
【図9】外科的オーバーチューブに連結するように構成された本発明の分岐コネクタの一態様の様々な図面を示す。
【図10】外科的オーバーチューブに連結するように構成された本発明の分岐コネクタの一態様の様々な図面を示す。
【図11】外科的オーバーチューブに連結するように構成された本発明の分岐コネクタの一態様の様々な図面を示す。
【図12】外科的オーバーチューブに連結するように構成された本発明の分岐コネクタの一態様の様々な図面を示す。
【図13】外科的オーバーチューブに連結するように構成された本発明の分岐コネクタの一態様の様々な図面を示す。
【図14】外科的オーバーチューブに連結するように構成された本発明の分岐コネクタの一態様の様々な図面を示す。
【図15】外科的オーバーチューブに連結するように構成された本発明の分岐コネクタの一態様の様々な図面を示す。
【図16】外科的オーバーチューブに連結するように構成された本発明の分岐コネクタの一態様の様々な図面を示す。
【図17】外科的オーバーチューブに連結するように構成された本発明の分岐コネクタの別の態様の様々な図面を示す。
【図18】外科的オーバーチューブに連結するように構成された本発明の分岐コネクタの別の態様の様々な図面を示す。
【図19】外科的オーバーチューブに連結するように構成された本発明の分岐コネクタの別の態様の様々な図面を示す。
【図20】外科的オーバーチューブに連結するように構成された本発明の分岐コネクタの別の態様の様々な図面を示す。
【図21】外科的オーバーチューブに連結するように構成された本発明の分岐コネクタの別の態様の様々な図面を示す。
【図22】外科的オーバーチューブに連結するように構成された本発明の分岐コネクタの別の態様の様々な図面を示す。
【図23】外科的オーバーチューブに連結するように構成された本発明の分岐コネクタの別の態様の様々な図面を示す。
【図24】外科的オーバーチューブに連結するように構成された本発明の分岐コネクタの別の態様の様々な図面を示す。
【図25】外科的オーバーチューブに連結するように構成された本発明の分岐コネクタの別の態様の様々な図面を示す。
【図26】外科的オーバーチューブに連結するように構成された本発明の分岐コネクタの別の態様の様々な図面を示す。
【図27】多自由度アームのセットを有する本発明のデバイスの一態様の様々な図面を示す。
【図28】多自由度アームのセットを有する本発明のデバイスの一態様の様々な図面を示す。
【図29】多自由度アームのセットを有する本発明のデバイスの一態様の様々な図面を示す。
【図30】多自由度アームのセットを有する本発明のデバイスの一態様の様々な図面を示す。
【図31】オーバーチューブの壁部内に周辺チャンネルを有するオーバーチューブを含む、本発明の医療デバイスの一態様の様々な図面を示す。
【図32】オーバーチューブの壁部内に周辺チャンネルを有するオーバーチューブを含む、本発明の医療デバイスの一態様の様々な図面を示す。
【図33】オーバーチューブの壁部内に周辺チャンネルを有するオーバーチューブを含む、本発明の医療デバイスの一態様の様々な図面を示す。
【図34】オーバーチューブの壁部内に少なくとも1つの開いた周辺チャンネルを有するオーバーチューブを含む、本発明の医療デバイスの別の態様の様々な図面を示す。
【図35】オーバーチューブの壁部内に少なくとも1つの開いた周辺チャンネルを有するオーバーチューブを含む、本発明の医療デバイスの別の態様の様々な図面を示す。
【図36】オーバーチューブの壁部内に少なくとも1つの開いた周辺チャンネルを有するオーバーチューブを含む、本発明の医療デバイスの別の態様の様々な図面を示す。
【図37】オーバーチューブの壁部内に少なくとも1つの開いた周辺チャンネルを有するオーバーチューブを含む、本発明の医療デバイスの別の態様の様々な図面を示す。
【図38】オーバーチューブの壁部内に少なくとも1つの開いた周辺チャンネルを有するオーバーチューブを含む、本発明の医療デバイスの別の態様の様々な図面を示す。
【図39】オーバーチューブの壁部内に単一の開いた周辺チャンネルを有するオーバーチューブを含む、本発明の医療デバイスの別の態様の斜視図を示す。
【図40】オーバーチューブを含む本発明の医療デバイスの別の態様の斜視図を示す。
【図41】本発明の多自由度アームにおいて使用できるリンク、および異なるリンクの組合せの態様の斜視図を示す。
【図42】本発明の多自由度アームにおいて使用できるリンク、および異なるリンクの組合せの態様の斜視図を示す。
【図43】本発明の多自由度アームにおいて使用できるリンク、および異なるリンクの組合せの態様の斜視図を示す。
【図44】図44Aおよび44Bは、リンクセグメントに、このリンクセグメントの縦軸に対して垂直な軸の周囲で旋回動作させるために、本発明の多自由度アームの態様において使用できるアクチュエータの態様を図示する。
【図45】図45A〜45Cは、図44Aおよび44Bに示すアクチュエータと同じ動作を起こすために、本発明の多自由度アームの態様において使用できるアクチュエータの態様を図示する。
【図46】伸縮動作を生じさせるために、本発明の多自由度アームの態様において使用できるアクチュエータの態様を図示する。
【図47】伸縮動作を生じさせるために、本発明の多自由度アームの態様において使用できるアクチュエータの態様を図示する。
【図48】外来物質からカメラを防護するのに使用され得る取り外し可能/移動可能なフィルムを含むカメラ構造を図示する。
【図49】外来物質からカメラを防護するのに使用され得る取り外し可能/移動可能なフィルムを含むカメラ構造を図示する。
【発明を実施するための形態】
【0022】
例示の態様の説明
「連結される」という用語は、接続されると定義されるが、必ずしも直接的でなくてもよく、必ずしも機械的でなくてもよく、「連結された」2つの部品は互いと一体化されていてもよい。用語「ひとつの(a)」および「ひとつの(an)」は、本開示において特に明確に要しない限り1つまたは複数と定義される。「実質的に」、「およそ」および「約」という用語は、当業者により理解されるように、明記されているものの大体であって、必ずしも全体ではないと定義される。
【0023】
「包含する(comprise)」(および「包含する」のあらゆる形態、例えば「包含する(comprises)」および「包含する(comprising)」)、「有する(have)」(および「有する」のあらゆる形態、例えば「有する(has)」および「有する(having)」)、「含む(include)」(および「含む」のあらゆる形態、例えば「含む(includes)」および「含む(including)」)、ならびに「含有する(contain)」(および「含有する」のあらゆる形態、例えば「含有する(contains)」および「含有する(containing)」)は無制限の連結動詞である。つまり、1つまたは複数の構成要素を「包含する」、「有する」、「含む」または「含有する」システム、医療デバイス、または装置は、これらの1つまたは複数の構成要素を所有するが、これらの1つまたは複数の構成要素のみを所有すると限定されるものではない。同様に、1つまたは複数の特徴を「包含する」、「有する」、「含む」または「含有する」システム、医療デバイス、または装置の構成要素は、これらの1つまたは複数の特徴を所有するが、これらの1つまたは複数の特徴のみを所有すると限定されるものではない。例えば、プラットフォームおよび磁気吸引性材料を包含する医療デバイスは、特記する特徴を含むが、これらの特徴のみを含むと限定されない。このような医療デバイスは、例えば、カメラも含み得る。
【0024】
さらに、ある様式で構成されたデバイスまたは構造は、少なくともその様式で構成されたものであるが、特に明記してあるのとは異なる様式によっても構成され得る。
【0025】
ここで、図面、特に図1〜8を参照すると、磁気吸引性プラットフォーム14と、多自由度カメラ18とを含む、本発明の医療デバイスの一態様が図示され、符番10で指定されている。より詳細には、図1〜4は展開した構造のデバイス10の様々な図面を示し、図5〜8は折り畳まれた構造のデバイス10の様々な図面を示す。
【0026】
図示した態様において、デバイス10は、磁気吸引性材料(例えば、磁気吸引性部材22)を含むプラットフォーム14と、このプラットフォームに連結され、プラットフォームに対して少なくとも3の自由度で動くように構成されたカメラであって、各自由度におけるカメラの動きがプラットフォームに連結した別個のアクチュエータにより制御されるカメラ18と、を含む。デバイス10は、患者の体腔内に位置付けられ、患者の外に配置されたデバイスに磁気的に連結され得る。外部デバイスは、外部に配置されたデバイスの動きを許容する相補的な磁気吸引性材料を含んで、内腔に隣接する身体組織の両側に配置された磁気吸引性材料の間の吸引力によりデバイス10を動かす。デバイス10は、関連する体腔に任意の適切な様式で挿入または導入され得る。例えば、デバイスは、内腔を規定する壁部内を通る穴(図示せず)を介して、または穴もしくは自然のオリフィスを通って内腔に延伸するチューブもしくはトロカールを介して内腔に挿入されるか、または患者の別の部分に挿入されて、外部に配置されたおよび磁気的に連結したデバイスで内腔に移動させてもよい。内腔が加圧されている場合、デバイス10は、内腔が加圧された後で、内腔に挿入または導入され得る。
【0027】
図示する態様では、デバイス10は、カメラ18の少なくとも一部の周囲に配置されて少なくとも部分的に(例えば、全体的に)透明であるハウジング(例えば、ドーム型ハウジング)26をさらに含む。図示する態様では、カメラ18で見えるハウジング26の実質的に全てが実質的に透明である。図示の態様では、デバイス10は、ハウジング26に対して動くように構成されたワイパーアーム30をさらに含む。本開示で使用する「ハウジングに対して動く」とは、ワイパーアーム30がプラットフォーム14に対して動くことができる、ならびに/またはハウジング26がプラットフォーム14に対して動くことができる、ならびに/またはワイパーアーム30とハウジング26との間で相対的な動きがある限りハウジング26およびワイパーアーム30のいずれか1つがプラットフォーム14に対して固定することができることを意味する。
【0028】
従来の外科的画像化装備(例えば、腹腔鏡外科的画像化装備)と異なり、デバイス10は、進入ポートを塞ぐことなく、他の外科的ツールと同じ進入ポートに入るのを可能にするMAGSプラットフォーム14に載置されたカメラ18を含む。従来のカメラの物理的な操作は、外界との接続を物理的に回転させることによりパン、傾きおよび水平補正の制御を可能にする一方で、デバイス10と遠隔(例えば、ワイヤレス)制御のためにその上またはその中にあるアクチュエータによってこれらの機能を電動化するように構成することができ、デバイス10の一部の態様を比較的簡単な電力線のみにしておくことができ、これにより他のツールの導入が妨げられない。このように、これまでの内視鏡とは対照的に、デバイス10の態様は、進入ポートから独立して動くことができる。
【0029】
図示する態様では、ワイパーアーム30は、ワイパーアーム30に連結された弾性ワイパーブレード34(例えば、スキージブレード)を含み、ハウジング26がワイパーアーム30に対して動いた場合にワイパーブレード34の少なくとも一部がハウジング26と接触したままであるように、ワイパーブレード34がハウジング26に接触するように、デバイス10が構成される。図示する態様では、ハウジング26は、プラットフォーム14に対して回転するように(例えば、ギアモータまたは任意の他の適切なアクチュエータによって、プラットフォーム14およびワイパーアーム30に対して回転されるように)構成され、ワイパーアーム30はプラットフォーム14に固定されて連結される。他の態様では、ワイパーアーム26はプラットフォーム14に対して動くように構成され、および/またはハウジング26はプラットフォーム14に固定されて連結される。このように、ワイパーアーム30および/またはワイパーブレード34は、ハウジング26を拭いておよび/または掃除して、物質を除去および/または汚れを減らすことができる。
【0030】
他の態様では、デバイス10は、汚くなった場合にまたは「掃除」の必要がある場合に、取り外し可能透明フィルムを外すか、または前進可能フィルムを前進させることによって、ハウジング26を「掃除」するように構成される。例えば、ハウジング26(例えば、ハウジング26の一部)を透明フィルムで覆って、ハウジング26が外来物質によって塞がれた場合には、フィルムおよび/またはフィルムの一層を捕捉器(例えば、腹腔鏡、内視鏡、および/またはMAGS捕捉器)で外して、剥がすことができる。図48に示すように、このようなフィルム27は、カメラから突出するタブ27aを含んで、フィルムを捕捉し易くしてもよい。一部の態様では、ハウジング26は省略されており、カメラレンズが透明フィルム(例えば、フィルム27と同様の、タブ27aを含み得る、接着層を有するフィルム)で覆われて、フィルムがインビボで(例えば、デバイス10が患者の体腔に配置された場合に)外せるようにできる。一部の態様(例えば、図49)では、ハウジング26の片側にある前進可能ロール17a上に接着性のない(または弱接着性の)フィルム17を配置し、ハウジング26の反対側にある受け取りローラ17bに連結させて、例えば、受け取りローラを回転させて前進可能ロールから受け取りローラへとフィルムを前進させて、フィルムのきれいなセクションをハウジングにわたって動かすことができる。このようなフィルムは全て、使い捨ておよび/または生分解可能であり得る。一部の態様では、このようなフィルムは、生体適合性物質を含んで、例えば、ハウジングまたはレンズから除去された場合に、患者の体腔に単純に「落とされて」、患者の身体の自然処理により吸収および処分されることができる。
【0031】
さらに、図示する態様では、プラットフォーム14は、例えば、プラットフォーム14が患者の体腔内に配置された場合に、プラットフォーム14が体腔の外部にある電源および/または信号源に経皮的に連結できるように構成され得る。例えば、図示する態様では、プラットフォーム14は開口部38を含み、電力および/または信号送達装置(例えば、ニードル、ワイヤ等)が患者の皮膚を通って挿入され、開口部38を通り、プラットフォーム14に電気を送る。他の態様は、任意の適切な数(例えば、1つ、2つ、3つまたはそれ以上)の開口部38を含むことができる。図示する態様では、デバイス10は、デバイス10の下側46に面する導電性部分42も含む。一部の態様では、導電性部分42は各開口部38に隣接し、他の態様では、導電性部分42は各開口部38を実質的に囲み得る。導電性部分42はそれぞれ、例えば、銀、銅、銀で覆われた銅等の任意の適切な物質、または任意の他の適切な導電性物質(例えば、金属、高分子)を含むことができる。
【0032】
一部の態様では、導電性部分42はそれぞれ、電力および/または信号送達装置の一部(例えば、アンカー)を受けるように構成された(例えば、開口部38の両側に同一線上部分を有する)溝を有し、例えば、電力および/または信号送達装置が張力を受けている場合に、デバイス10に対して電力および/または信号送達装置の回転に抵抗する。デバイス10をこのように構成することにより、電力および/または信号送達装置が開口部38を通り、隣接する導電性部分42に接触して、電力および/または信号送達装置と導電性部分46との間の電気の通信を可能にする。デバイス10はまた、例えば、ワイヤ、導電性配線、または直接接続を使用して、カメラ18が導電性部分42と電気を通信するようにも構成でき、例えば、電力および/または信号送達装置が電力供給源に接続された際にカメラに電流が流れ、電圧を加えることができる。例えば、デバイス10の一部の態様は、カメラ18を導電性部分42に電気的に連結する導電性配線を含む回線基板(例えば、プリント回線基板またはPCB)を含む。さらに、図示する態様では、デバイス10は、図示するような大きくされたテーパ部分50を含み、これは図示するように各開口部38の上端部に逆円錐形を有して、電力および/または信号送達装置を開口部に挿入し易くする。代替的にまたは追加的に、一部の態様では、デバイス10(例えば、プラットフォーム14)は、電池等の電源を含む。一部の態様では、本体54は、外部RF電源からのRF誘導、ならびに/または制御および/もしくは(例えば、カメラ18と外部ディスプレイとの間の)通信のためのRF通信のために構成され得る。
【0033】
図示する態様では、プラットフォーム14は、本体54と、この本体54に旋回可能に連結されたカメラアーム58と、を含み、カメラ18はカメラアーム58に連結しており、カメラアーム58は、折り畳まれた位置と(図5〜8に示す折り畳まれた構造)と、折り畳まれた位置よりもカメラ18の少なくとも一部が本体54から離れている展開した位置(図1〜4に示す展開した構造)との間で旋回するように構成されている。図示する態様では、カメラアーム58は、本体54に旋回可能に連結されており、そのため、折り畳まれた位置においては、カメラ18がプラットフォーム14の外方を向いて(例えば、本体54の長手方向の端部62の外方を向いて)、および/またはカメラアーム58が本体54の長手方向の端部62に隣接するかもしくは展開した位置の際よりも近づくように構成される。図示する態様では、プラットフォーム14は、本体54とカメラアーム58とを旋回可能に連結するヒンジ66を含む。このように、カメラアーム58が折り畳まれた位置にある場合は、カメラ18はプラットフォーム14の本体54と実質的に位置合わせされて、患者にデバイス10を挿入および除去する間に「映像」を提供するためにカメラ18を使用でき、例えば、挿入および除去の安全性および精度を改善する。カメラ18の使用に適したカメラの例として、CCIQ Mini Camera MO-S1588-5D、およびMO-S1788-5D(Misumi Electronics Corp.製、Chung-Ho City、Taipei Shann、Taiwan、R.O.C.)が挙げられる。
【0034】
図示する態様では、カメラ18は、カメラ18と本体54との間に延びるワイヤ70(または他の態様では、フレックス回路)を介して、外部ディスプレイ(図示せず)に連結するように構成されている。他の態様では、カメラ18は、ヒンジ66を介して外部ディスプレイに連結するように構成されている。例えば、一部の態様では、1本または複数本のワイヤ70が、(例えば、ヒンジが動いている間にワイヤが引っ掛かったり破損したりする可能性を減らすために)ヒンジ66内に入っている。他の態様では、ヒンジ66はスリップリングコネクタおよび/またはフレックス回路を含む。一部の態様では、係留部等がワイヤ70および外部ディスプレイに連結している。他の態様では、本体54は、(例えば、外部モニタに連結した外部受信機を介して)外部モニタにワイヤレス連結する送受信機または他のワイヤレス通信モジュールを含む。
【0035】
図示する態様では、カメラアーム58が展開した位置にある場合、カメラ18のレンズ74は、(例えば、本体54の)プラットフォーム14の底面(例えば、46)の下に配置される。図示する態様では、プラットフォーム14(例えば、本体54)は、2つの端部62および78ならびに長手方向の中間点82を有し、カメラ18は中間点82よりも端部62に近い。他の態様では、カメラ14は、プラットフォーム14(例えば、本体54)に連結されて、カメラ18がいずれかの端部62または78よりも中間点82により近いように構成され得る。図示する態様では、プラットフォーム14を動かさずに、カメラ18を使用してプラットフォーム14の周囲(例えば、カメラアーム58の周囲)360度の視野を見ることができるようにデバイス10を構成する。一部の態様では、プラットフォーム14(例えば、カメラアーム58)に固定されて連結されたカメラ18およびドーム型レンズを設けて、カメラを動かすことなく、カメラの360度の視野を可能にする。他の態様では、デバイス10は、2つのカメラ、例えば、本体54の長手方向の各端部に1つのカメラを含むことができる。
【0036】
図示する態様では、カメラ18は、可視スペクトルにある光を検出するように構成される。一部の態様では、カメラ18は赤外線(IR)スペクトルにある光を検出するように構成される。一部の態様では、カメラ18は、可視、IR、および紫外線(UV)スペクトルにある全ての光を検出するように構成される。一部の態様では、カメラ18は、可視、IR、およびUV スペクトルにある全ての(および/または1種もしくは複数種の選択された)光を検出するように構成された複数のカメラを含む。例えば、一部の態様では、カメラ18がハイパースペクトル画像化のために構成されて、例えば、カメラ18が血流および/または還流を検出できるようにする。これらのスペクトルの一部は、切り込む組織の反対側にある器官等を検出するのにも有用であり得る(例えば、別の場所に切り込まなければならない場合に執刀医に警告するため)。別の例では、これらのスペクトルの一部は、特定の医療的および/または薬理学的染料を検出するためにも有用である(例えば、腫瘍除去の間、組織を標的化するため)。
【0037】
一部の態様では、カメラ18は、光学レンズの機械的操作ではなく、液体を変形させることでズームおよび/またはフォーカスが可能な液体レンズを含む。デバイス10の一部の態様は、パン、傾き、水平補正、ズームおよびフォーカスの作動のために構成され得る。一部の態様では、デバイス10(例えば、プラットフォーム14)は、光を供給して可視スペクトルにおけるカメラ18の機能を援助または改善するために、光ファイバー線または発光素子(例えば、発光ダイオード(LED)もしくは白熱灯)を含む。
【0038】
医療処置用の本発明の多自由度カメラの一部の態様は、デバイス10と、装置が体腔の外にある場合に患者の体腔内でプラットフォームを動かすための装置と、を含み、この装置は磁気アセンブリ(例えば、デバイス10の磁気吸引性部材22に磁気的に連結するように構成される)を含んで、この装置が患者の身体の外にある場合にデバイス10(例えば、プラットフォーム14)を体腔内で動かす。
【0039】
ここで図9〜16を参照すると、外科的オーバーチューブに連結するように構成された本発明の分岐コネクタの一態様が図示され、符番100で指定されている。図示する態様では、分岐コネクタ100は、オーバーチューブに連結するように構成される(そして、オーバーチューブ108に連結して図示されている)オーバーチューブ接続部104を有する。図示する態様では、分岐コネクタ100は、少なくとも1つの密閉構造116をそれぞれ含む少なくとも2つの進入ポート112も有し、密閉構造の1つは、内視鏡の一部を受けてその周囲の密閉を維持するように構成されている。図示する態様では、分岐コネクタ100は、所定の進入ポート112用の1つまたは複数の密閉構造116の下流で気腹を導入および維持するための吹送デバイスに(例えば、接続部120を介して)、接続するようにも構成されている。図示する態様では、分岐コネクタ100は、吹送デバイスに連結するためにそれぞれ使用され得る2つの接続部120と構成される。図示する態様では、分岐コネクタ100はY字型構造を有する。
【0040】
オーバーチューブ接続部104は、オーバーチューブに様々な手法で連結されるように構成され得る。例えば、オーバーチューブコネクタ104は、オーバーチューブに接着させるか、対応するようにねじ切りされたオーバーチューブ(例えば、雄ねじを施されたもの)に(例えば、雌ねじを施されて)ねじ合わせされるか、またはオーバーチューブ(例えば、オーバーチューブの外径よりもわずかに小さい内径を有するもの)に圧着されるように構成され得る。
【0041】
分岐コネクタ100の一部の態様は、気腹の漏れがないように(例えば、漏れを実質的に防止している間に)、ツールの設置、送達、および/もしくは除去を可能にする、第1の経路もしくはチャンネルを設けてツール(例えば、MAGツール)の送達を可能にし、第2のチャンネルを設けて内視鏡(例えば、EGD)の同時送達を可能にする、従来の吹送デバイスに接続して気腹を可能にする、ならびに/またはオーバーチューブを所望の位置/深さに保持するためにオーバーチューブと共に支持縫合が使用されることを可能にするように構成され得る。
【0042】
他の態様では、「分岐」は、物理的分岐構造(例えば、チューブ)である必要はない。例えば、一部の態様では、オーバーチューブ接続部104は開口部を含んで、係留部が開口部を通り、分岐コネクタ100とオーバーチューブ108との間で挟まれるか、またはつままれるようにする。
【0043】
ここで図17〜22を参照すると、外科的オーバーチューブに連結するように構成された本発明の分岐コネクタの別の態様が図示され、符番100aで指定されている。分岐コネクタ100aは、実質的に分岐コネクタ100と類似しており、主な違いとして、分岐コネクタ100aは、一方の進入ポート112を伴う直線部分124、および他方の進入ポート112を伴う側枝部分128を含む。
【0044】
ここで図23〜26を参照すると、外科的オーバーチューブに連結するように構成された本発明の分岐コネクタの別の態様が図示され、符番100bで指定されている。分岐コネクタ100bは、分岐コネクタ100および100aに類似しており、主な違いは2つある。まず、分岐コネクタ100bは、少なくとも1つの密閉構造(図示しないが、密閉構造116に実質的に類似する)をそれぞれ有する2つを超える(図示する態様では、3つの)進入ポート112を有する。第二に、図示する態様では、オーバーチューブ接続部104はタブおよび対応スロット(図示する態様では、スロットまたはJ-スロット132)のどちらか一方を含み、タブ136を対応スロット132に挿入し、タブ136を対応スロット132に対して回す(例えば、分岐コネクタ100bをオーバーチューブ108aに対して回すかまたは回転させる)ことにより、タブおよび対応スロットのもう一方(図示する態様では、タブまたはピン136)を有するオーバーチューブ108aに連結されるように構成される。
【0045】
本発明の医療デバイスの一部の態様は、オーバーチューブ(例えば、本開示に記載のオーバーチューブ108、108a、または任意の他のオーバーチューブ)を含む。一部の態様では、オーバーチューブは、分岐コネクタのオーバーチューブ接続部(例えば、オーバーチューブ接続部104、104a)に連結される。一部の態様では、オーバーチューブは硬質性である。
【0046】
ここで図27〜30を参照すると、多自由度アーム204のセットを含む本発明のデバイスの一態様が図示され、符番200で指定されている。図示する態様では、デバイス200は、交換可能な先端208を備えた複数の(具体的には、3つの)多自由度アーム204のセットを含む。他の態様は、3つを上回るか下回るアーム204を含み得る。図示する態様では、アーム204はそれぞれ少なくとも2つのジョイント212を含み、このジョイントはそれぞれ以下により詳細に記載するようにアクチュエータを伴う。図示する態様では、交換可能な先端208は、交換可能な先端が連結されたアーム204に対して1または複数の自由度で作動可能に構成される。図示する態様では、少なくとも1つ(例えば、全て)の交換可能な先端208が捕捉器を含む。一部の態様では、交換可能な先端208の少なくとも1つがカメラを含む。他の態様では、交換可能な先端208の少なくとも1つが焼灼ツールを含む。他の態様では、少なくとも1つの交換可能な先端208がホッチキスおよび/またはクリップ装着機を含み得る。
【0047】
図示する態様では、捕捉器(先端208)は、アームに対して少なくとも1の自由度でかつ少なくとも90度の角度範囲で捕捉器が作動可能なように構成されたアームに連結している。一部の態様では、捕捉器は、アームに対して少なくとも1の自由度でかつ少なくとも120度の角度範囲で捕捉器が作動可能なように構成されたアームに連結している。例えば、図示する態様では、先端208は、それぞれのアーム204と同一線上であることに限定されず、従来の利用可能な自由度よりも大きい自由度を有することができる(例えば、アーム204は標的器官を通りこして延伸することができ、捕捉器はアームに対して90度を超えた角度にされて背面に到達して組織を補足できる)。図示する態様では、デバイス200は、アーム204が連結した硬質性オーバーチューブ216をさらに含む。他の態様では、オーバーチューブ216は、アーム204がオーバーチューブを通って導入され得るように構成され得る。図29および30は、アーム204の一部がオーバーチューブ216に延伸して、アーム204がオーバーチューブ216の外周(周囲)を越えてオーバーチューブ216の中心縦軸から外には延伸しないように、例えば、患者への挿入および/または患者からの除去のために折り畳まれた構造にあるデバイス200を図示している。
【0048】
所定の多DOFアーム204(および本開示に記載のその他のいずれかの多DOFアーム)は、使用される先端に応じて、器官収縮から、電気焼灼、ホッチキス止めまで、いくつかの目的のうちの1つまたは複数のために使用できる。一部の態様では、先端は交換可能である。所定のセットの(先端を含む)アームは、手順ごとに一度滅菌され、異なるツールが必要となった場合には、先端(例えば、ツールヘッド)自体を交換することができる。所定のセットのアームは、外科スタッフによりエクスビボで制御されることができ、特定の用途においては所定のセットのアームの大部分はインビボで配置され得る。
【0049】
所定の多DOFアーム204のセクションは硬質性であってもよく、所定の手順の間に屈曲しないかまたは最小限にのみしか屈曲しないくらい十分に硬質性で、執刀医が動作の十分な制御および確実性を持つ可能性を高くすることができる。例えば図44Aおよび44Bに示すように、アームの一部の態様はアームに収納されたアクチュエータを含む。この効果は、エクスビボで配置される装備を減らして機械的干渉を無くしてより多くの動作を可能にすることであり得る。
【0050】
ここで図31〜33を参照すると、オーバーチューブの壁部312内に周辺チャンネル308を有する、硬質性であり得るオーバーチューブ304を含む本発明の医療デバイスの一態様が図示され、符番300で指定されている。これらの図面に示すチャンネル308は、閉じられている(つまり、壁部312に囲まれている)が、他の態様ではそれらの1つまたは複数が開いていてもよい(壁部312によって完全には囲まれていなくてもよい、その一例を図38に示す)。図示する態様では、オーバーチューブ壁部312は主要内腔316を規定する。主要内腔の直径(さもなくば、非円筒状の主要内腔の場合には、内腔の縦軸に対して垂直の線に沿って主要内腔を横断する最大寸法)の例示の大きさは、10 mm、12 mm、14 mm、15 mm、20 mm、および24 mmを含む10〜24ミリメートル(mm)の範囲にある。その他の大きさも使用できる。一部の態様では、オーバーチューブ300は硬質性である。図示する態様では、光学ファイバー320が(例えば、体腔に光を送るために)チャンネルを通って延伸するように、(例えば、複数の)チャンネル308の少なくとも1つが、構成されている。光伝達光学ファイバー120を収納するように構成されたチャンネル308の直径(さもなくば、非円筒状のチャンネルの場合にはチャンネルの縦軸に対して垂直の線に沿って、チャンネルを横断する最大寸法)の例示の大きさは、0.25 mm〜6 mmの範囲にあり、この範囲内で0.05 mm間隔の大きさを全て含む。その他の大きさも使用できる。一部の態様では、カメラ309に連結した光学ファイバーがチャンネルを通って延伸することを可能にするように、チャンネルの少なくとも1つが構成され、このようなカメラは補助的/安全性視野、または潜在的に手順を行うための主要となる視野をもたらし得る。カメラ309は、挿入している間にEGDの目的を果たすことが可能で、および/または他の装備のために主要内腔316をクリアにすることができる。一部の態様(例えば、オーバーチューブ304が硬質性である態様)では、多DOFツール204aがチャンネルを通って延伸するように、(例えば、複数の)チャンネル308の少なくとも1つが構成され、このツールは上記した交換可能な先端の1つを備え得る。本発明の多DOFツールの1つを収納するように構成されたチャンネル308の直径(さもなくば、非円筒状のチャンネルの場合にはチャンネルの縦軸に対して垂直の線に沿って、チャンネルを横断する最大寸法)の例示の大きさは6 mmである。その他の大きさも使用できる。ツール204aのそれぞれのリンクがチャンネル308を通ってフィットするように構成される一方、ツール204の最遠位のリンクはフィットしないこと以外は、ツール204aはツール204に類似している。このような態様の一部では、デバイス300は、3つまたはそれを超える多自由度アームを含む多自由度アームのセットを含む。
【0051】
一部の態様では、電力ワイヤ(1本または複数)および/またはコマンド/制御ワイヤ(1本または複数)がオーバーチューブの壁部を通るために、係留部がチャンネルを通って延伸できるよう、チャンネル308の少なくとも1つが構成される。一部の態様では、オーバーチューブ304は、焼灼ツールに電力を供給する係留部が差し込まれるソケット、および電力を供給するための別のコネクタと共に構成される。このようなソケットおよびコネクタの組合せは、電力を必要とする手順の間に使用されるあらゆるツールのために設けられ得る。これは、さもなければ上記した密閉構造を通って延伸する1つまたは複数の係留部に関連する漏れを低減または無くす助けになり得る。
【0052】
他の態様では、デバイス300は、オーバーチューブ304の1つまたは複数のチャンネル308を通って延伸する1つまたは複数のRFアンテナを含み、オーバーチューブから、例えば、ワイヤレスカメラおよび焼灼ツールを含む所定のデバイス/ツールに、ワイヤレスで電力を送ることを可能にする。デバイス300のさらに他の態様では、チャンネル308の1つまたは複数を、所定の手順の間に(流体を除去するための)吸引および/または(流体を供給するための)灌水のために使用できる。
【0053】
他の態様では、オーバーチューブ304は可撓性物質を含み、オーバーチューブの少なくとも一部が、オーバーチューブの少なくとも一部を加圧することによって実質的に硬質性になるように構成される。一部の態様では、オーバーチューブ304はある長さを有し、オーバーチューブの少なくとも一部を加圧することにより、オーバーチューブが長手方向に沿って実質的に硬質性になるように構成される。このような加圧を得るために流体(例えば、空気、生理食塩水、水等)を使用してもよい。デバイス300の一部の態様では、オーバーチューブ304は、オーバーチューブが一度にまたはセクションごとに加圧されるように、壁部312内の1つまたは複数のチャンバと共に構成される。例えば、経膣作業のためには、オーバーチューブ304は、挿入の間は加圧されて硬質性にされるが、関連する体腔においては可撓性にされる。別の例として、オーバーチューブ304は、挿入の間は可撓性にされる(加圧されない)が、関連する体腔においてはその1つまたは複数のセクションが硬質性にされ(加圧され)てもよい。
【0054】
デバイス300の一部の態様は、オーバーチューブ304と、本発明の分岐コネクタのいずれか(例えば、100、100a、100b)と、を含む。一部の態様では、分岐コネクタはオーバーチューブ304に連結される。
【0055】
ここで図34〜38を参照すると、オーバーチューブ304aを含む本発明の医療デバイスの別の態様が図示され、符番300aで指定されている。オーバーチューブ304aがオーバーチューブの壁部312内に少なくとも1つの開いた周辺チャンネル308aを含むこと以外は、オーバーチューブ304aはオーバーチューブ304に類似している。図示する態様では、その遠位端部にカメラ18を含む多DOFツール204bが、開いた周辺チャンネル308aを占め、多DOFアーム204aが、閉じたチャンネル308を占める。カメラ18は、図36および37に示すように主要内腔316に倒し込むことができるジョイントを介して、多DOFアーム204bのうちの隣接するリンクに連結される。
【0056】
ここで図39を参照すると、オーバーチューブ304bを含む本発明の医療デバイスの別の態様が図示され、符番300bで指定されており、オーバーチューブ304bは、オーバーチューブの壁部内に、その遠位端部にカメラ18を含む多DOFツール204bで占められた、単一の開いた周辺チャンネル308aのみを含むこと以外は、オーバーチューブ304および304aに類似している。
【0057】
ここで図40を参照すると、オーバーチューブ304cを含む本発明の医療デバイスの別の態様が図示され、符番300cで指定されており、オーバーチューブ304cはオーバーチューブの壁部内に、その遠位端部にカメラ18を含む多DOFツール204bによって占められている、開いた周辺チャンネル308a、および多DOFアーム204aによって占められている、複数の(特に、2つの)閉じたチャンネル308を含むこと以外は、オーバーチューブ304、304a、および304bに類似している。
【0058】
オーバーチューブ300、300a、300b、および300cは、硬質性であり得る(可撓性でも強化されてもいない)オーバーチューブの例であり、その中を通って、可撓性内視鏡が作業域まで送達され得る。内視鏡の総合的な動作は、硬質性オーバーチューブを動かすことによって遂行することができる。これらのオーバーチューブは、遠位端部にカメラを含み得るアームが通ることができる少なくとも1つの周辺チャンネルと共に構成されるため、執刀医はそのようなカメラで作業現場の一部または全体を見ることができ、そのための内視鏡を必要としない。内視鏡および他のツールは、本発明の硬質性オーバーチューブの態様を介して、関連するオーバーチューブがよじれたり倒れたりすることなく送達され得る。
【0059】
図41〜43は、本発明の多DOFアームと共に使用できる異なるリンクの例、および異なるリンクの組合せを示す。図41は、自身の軸230に対して回転可能なリンク231、および所定のリンクセグメント241の軸240に対して垂直に回転可能なリンク241を示す。図41はまた、カメラをリンク251の軸(図示せず)に対して回転させるリンク251に連結したカメラ18、および図示する他のリンクのいずれかと連結するように構成されたリンク261を含む捕捉器も示す。図42は、多DOFアーム204aの一例を示し、図中、リンク261はリンク231に直接連結されており、リンク231はリンク241に直接連結されている。図43は、多DOFアーム204bの一例を示し、図中、リンク251はリンク241に直接連結されている。一部の態様では、順にはめ込まれるように構成されたリンクを、本発明のいずれかの多DOFアームと使用してもよい。
【0060】
あらゆる所望のリンクの組合せが、特定のツールを有する特定の多DOFアームについて所望の自由度を生じるために使用され得る。その結果、このようなツール(例えば、カメラ、焼灼デバイス、ホッチキス、クリップ装着機等)は、例えば、軸上の動作(または、アームの真っ直ぐにされたリンクと同一線上である動作)に限定されないように構成され得る。本発明の多DOFアームの一部の態様は、所定のツール(例えば、カメラ、焼灼デバイス、ホッチキス、クリップ装着機等)が差し込まれ得る標準的な接続と構成される。
【0061】
本発明の多DOFアームの態様は、多くの異なる手段により作動されるように構成され得る。例えば、ここで図44A〜47を参照すると、本発明の多DOFアームの1つの所定のジョイントを操作するために使用され得るアクチュエータの例を示している。図44Aおよび44Bは、アクチュエータを収納するリンク(例えば、リンク241)の軸に垂直な軸に対して回転を可能にするジョイントを操作するのに使用できるアクチュエータを示す。具体的には、アクチュエータは、延伸および後退してそのような回転/旋回を生じるシリンダ405を含む。シリンダは、例えば油圧駆動され得る。この動作を実現し得る別のアクチュエータを図45A〜45Cに示し、ここではトラベラまたはハブ422が、モータ426によって駆動されるねじ424上で前後に動いて、モータの回転動作を、ハブの直線動作および旋回ジョイント動作(つまり、アームの旋回動作)に変換する。図46および47は、ジョイントにおいて伸縮動作を生じ得るアクチュエータを示す。具体的には、モータ430上のギア432が回転すると、第2のギア434が回転し、これがピニオン436を回転させ、ラック438を直線的に駆動させる。代替的な例として、ねじ回しまたはシリンダで伸縮動作を実現することができる。リンク230等のリンクの回転動作は、モータおよびハブで実現することができる。
【0062】
本明細書に記載したシステム、装置、デバイス、および方法の様々な例示の態様は、開示される特定の形態に限定されることを意図したものではない。それどころか、これらは請求の範囲内にあるあらゆる改変および代替を含む。例えば、一部の態様では、モータ、油圧シリンダ、および/またはその他のアクチュエータを、以下のもので置換および/または補足してもよい。すなわち、1つまたは複数の手動の駆動部(例えば、アームおよび/もしくは先端を前進および/もしくは撤退させるための紐引き式の(pull string)もしくは手動のねじ回し、つまみを回転させることでねじ切りされたロッドに連結されたナット等が直線的に前進および/もしくは撤退するような、アーム内のねじ切りされたロッドを回転させるように構成されたつまみ等、ならびに/または自身の先端を回転させるように構成されたつまみ)、(例えば、折り畳まれたまたは展開した)プラットフォームに対して偏った方向にアームを偏らせるおよび/または保持するように構成された1つまたは複数のねじりバネ、プラットフォームに対して偏った方向にアームを偏らせるおよび/または保持するように構成された1つまたは複数の直線状圧縮バネ(例えば、アームを本体に対して開放するように偏らせるように構成され、アームが解放された際にはバネがアームをプラットフォームに対して展開または開放した位置に展開する)、1つまたは複数の流体アクチュエータ(例えば、油圧シリンダ、袋、圧力によって撤退もしくは延伸するチューブ等の流体人工筋肉、ベローズ、および/または回転動作を直線動作に変換可能なもの等の流体ロータリーアクチュエータ)、ならびに/または1つまたは複数の電気もしくは電磁アクチュエータ(例えば、直線音声コイル、圧電アクチュエータ、その中で回転動作が直線動作に変換される等の回転もしくはギアモータ、直線アクチュエータ、ニッケル-チタン等の形状記憶合金(例えば、ニチノール)、および/もしくは電界の存在下で形状を変化するように構成された電気活性高分子。圧電アクチュエータの例としては、ねじまたはボルトを振動させてナットに通す、「スクイグル(squiggle)」の名で当該分野において知られているもの、セラミック表面を「はじく(flick)」または衝撃を与えて動作させる「フィンガー」として当該分野において知られているもの、等が挙げられる。形状記憶合金および/または電気活性高分子を使用する本発明のデバイスの任意の態様の一例では、代替的な態様は、任意の他のアクチュエータの代わりに形状記憶合金および/または電気活性高分子を含んで、形状記憶合金および/または電気活性高分子が電圧を印加および/または電流を流すことで短くおよび/または長くなり、アームが展開および/または折り畳まれ得るように構成され得る。典型的に加熱されると収縮するバージョンの形状記憶合金ニチノール(FLEXINOLは商標の1つである)が使用される。様々なアクチュエータのいずれかを本発明のデバイスの様々な態様のいずれかに組み込んで、例えば、アームおよび/もしくは先端またはカメラをアームに対して作動させる。デバイス10の本発明の多DOFアームおよびカメラの一部の態様を、遠隔操作されるマスターデバイスに対して(例えば、1つまたは複数の手動または足踏みコントローラを介して)スレーブ様式に動作するアクチュエータと構成して、従ってロボット作動用に構成し得る。
【0063】
請求の範囲は、所定の請求項において「〜のための手段」または「〜のためのステップ」というそれぞれの言い回しを使用して、ミーンズ・プラス・ファンクションまたはステップ・プラス・ファンクションによる限定が明確に記載されていない限り、そのような限定を含むことを意図するものではなく、またそのような限定を含むと解釈されるべきではない。
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2009年1月16日に出願された米国仮特許出願第61/145,463号に基づいて優先権を主張するものであり、この仮特許出願の全内容が参照により本明細書に組み入れられる。
【0002】
発明の分野
本発明は、概して、医療デバイス、装置、システム、および方法に関し、特に、少なくとも部分的に患者の体腔において医療処置を行うための医療デバイス、装置、システム、および方法に関するが、これらに限定されない。
【背景技術】
【0003】
関連技術の説明
例示のために、例えば、経管腔的内視鏡手術(NOTES)、単孔式腹腔鏡下手術(SILS)、およびシングルポート腹腔鏡検査(SLP)等の、腹腔鏡検査、経壁的な手術、および管腔内の手術を含み得る医療処置(例えば、外科的手順)に関する背景を説明するが、本発明の範囲を限定するものではない。
【0004】
観血手術と比べて、腹腔鏡検査は、痛みが有意に少なく、回復期が早く、合併症の発現頻度が低い。侵襲性がさらに低い外科的アプローチであり得るNOTESは、同様の結果をもたらすことができる。しかし、視覚と手指の分離、二次元の視野、自由度が限定された器具、および器用さが必要とされる等の課題が、多くの腹腔鏡および内視鏡処置に関して難題をもたらし得る。腹腔鏡検査の限界の1つは、各トロカールを囲む作業実施範囲が固定されていることである。その結果、機器または腹腔鏡の位置の変化を許容するために、例えば、視界および効率を改善するために、複数のポートを使用しなければならないかもしれない。しかし、追加の作業ポートを配置することは、術後の痛みの一因となり、さらなる出血および隣接する器官の損傷等のリスクを高め得る。
【0005】
以下の公開された特許出願は、本発明の医療デバイス、装置、システム、および方法を理解するのに有用であり得る情報を含み、それぞれ全内容が参照により本明細書に組み入れられる:すなわち、(1)2001年12月14日に出願され、公報第US2003/0114731号として公開された米国特許出願第10/024,636号;(2)2004年11月30日に出願され、公報第US2005/0165449号として公開された米国特許出願第10/999,396号;(3)2007年4月28日に出願され、公報第US2007/0255273号として公開された米国特許出願第11/741,731号;(4)2007年8月3日に出願され、公報第US2007/0276424号として公開された米国特許出願第11/833,729号;および(5)2007年2月27日に出願され、公報第US2008/0208220号として公開された米国特許出願第11/711,541号。
【発明の概要】
【0006】
本発明の医療デバイスの一部の態様は、磁気吸引性材料を含むプラットフォームと、このプラットフォームに連結されて、プラットフォームに対して自由度が少なくとも3で動くように構成されたカメラであって、各自由度におけるカメラの動きがプラットフォームに連結した別個のアクチュエータにより制御されるカメラと、を含む。一部の態様は、カメラの少なくとも一部の周囲に配置されて少なくとも部分的に透明であるハウジングを含む。一部の態様は、ハウジングに対して動くように構成されたワイパーアームを含む。一部の態様において、ワイパーアームは、このワイパーアームに連結した弾性ワイパーブレードを含み、このワイパーブレードがハウジングに接触するように医療デバイスが構成される。ハウジングがワイパーアームに対して動いた場合にもワイパーブレードの少なくとも一部はハウジングとの接触を維持するようにする。一部の態様において、ワイパーアームは、プラットフォームに対して動くように構成される。一部の態様において、ハウジングはプラットフォームに対して固定されて連結される。一部の態様において、ハウジングはプラットフォームに対して回転するように構成される。一部の態様において、ハウジングは、プラットフォームに対して回転するように構成される。一部の態様において、ハウジングは、プラットフォームに対して回転するように構成する。一部の態様において、ワイパーアームは、プラットフォームに対して固定されて連結される。
【0007】
一部の態様においては、プラットフォームが患者の体腔内に配置された場合には、このプラットフォームが体腔の外にある電源に経皮的に連結されるように、プラットフォームが構成される。一部の態様では、プラットフォームは電源を含む。一部の態様において、電源は電池を含む。
【0008】
一部の態様において、プラットフォームは、本体と、この本体に旋回可能に連結されたカメラアームと、を含み、カメラはカメラアームに連結され、このカメラアームは折り畳まれた位置と展開した位置との間で旋回するように構成される。一部の態様では、折り畳まれた位置において、カメラがプラットフォームの外方を向いて構成されるように、カメラアームがプラットフォームに旋回可能に連結される。一部の態様において、このプラットフォームは、本体とカメラアームとを旋回可能に連結するヒンジを含む。一部の態様において、カメラは、ヒンジを介して外部ディスプレイに連結するように構成されている。一部の態様では、カメラは、ヒンジを通って延伸するワイヤによって外部ディスプレイに連結するように構成されている。
【0009】
一部の態様では、プラットフォームは底面を含み、カメラはこのプラットフォームの底面の下に配置されたレンズを有する。一部の態様では、プラットフォームが2つの端部と長手方向の中間点とを有し、カメラが、どちらかの端部よりも中間点の方に近くなるように、プラットフォームに連結される。一部の態様では、プラットフォームを動かすことなく、カメラを使用してプラットフォームの周囲360度の視野を見ることができるようにデバイスが構成される。一部の態様では、カメラによって見えるハウジングの実質的に全体が、実質的に透明である。
【0010】
一部の態様では、カメラは、可視スペクトルにある光を検出するように構成される。一部の態様では、カメラは、赤外線(IR)スペクトルにある光を検出するように構成される。一部の態様では、カメラは、可視、IRおよび紫外線(UV)スペクトルの全てにある光を検出するように構成される。一部の態様では、カメラは、可視、IR、およびUVスペクトルの全てにある光を検出するように構成された、複数のカメラを含む。
【0011】
医療処置用の本発明の多自由度カメラの一部の態様は、磁気吸引性材料を含むプラットフォームと、装置が患者の体腔外にある場合に体腔内でプラットフォームを動かすための、磁気アセンブリを含む装置と、プラットフォームに連結され、プラットフォームに対して少なくとも3の自由度で動くように構成されたカメラであって、各自由度におけるカメラの動きがプラットフォームに連結した別個のアクチュエータにより制御されるカメラと、を含む。
【0012】
本発明の医療デバイスの一部の態様は、オーバーチューブに連結するように構成されたオーバーチューブ接続部を有する分岐コネクタを含み、この分岐コネクタは、少なくとも1つの密閉構造をそれぞれに含む少なくとも2つの進入ポートを有し、この密閉構造の1つは内視鏡の一部を受けてその周囲の密閉を維持するように構成され、分岐コネクタは、所定の進入ポートのための1つまたは複数の密閉構造の下流で気腹を導入および維持するための吹送デバイスに接続するために構成される。一部の態様では、分岐コネクタは、一方の進入ポートを伴う直線部分、および他方の進入ポートを伴う側枝部分を含む。一部の態様では、分岐コネクタはY字型構造を有する。一部の態様では、分岐コネクタは、それぞれが吹送デバイスに接続するために使用できる2つの接続部を伴って構成される。一部の態様では、オーバーチューブコネクタは、オーバーチューブに接着するように構成される。一部の態様では、オーバーチューブコネクタは、対応するようにねじ切りされたオーバーチューブ上にねじ合わせされるように構成される。一部の態様では、オーバーチューブ接続部は、オーバーチューブに圧着されるように構成される。一部の態様では、オーバーチューブ接続部は、タブおよび対応するスロットのどちらか一方を含み、タブを対応するスロットに挿入して対応スロットに対してタブを回すことによって、タブおよび対応するスロットのもう一方を有するオーバーチューブに連結するように構成される。一部の態様では、分岐コネクタは、少なくとも1つの密閉構造をそれぞれ含む、2つを上回る進入ポートを有する。一部の態様は、分岐コネクタのオーバーチューブ接続部に連結したオーバーチューブを含む。一部の態様では、オーバーチューブは硬質性である。
【0013】
本発明の医療デバイスの一部の態様は、主要内腔を規定するオーバーチューブ壁部を含むオーバーチューブであって、この壁部内にチャンネルも含有するオーバーチューブを含む。主要内腔に対してどのチャンネルも開いていなくてもよいし、主要内腔に対して、1つもしくは複数の、または全てのチャンネルが開いていてもよい。どのチャンネルも閉じていなくてもよいし、1つもしくは複数の、または全てのチャンネルが閉じていてもよい。一部の態様では、オーバーチューブは硬質性である。一部の態様では、オーバーチューブは可撓性物質を含み、オーバーチューブの少なくとも一部を加圧することによってオーバーチューブの少なくとも一部が実質的に硬質性になり得るように構成される。一部の態様では、オーバーチューブはある長さを有し、オーバーチューブの少なくとも一部を加圧することによってオーバーチューブがその長さに沿って実質的に硬質性になり得るように構成される。一部の態様は、オーバーチューブに連結した本発明の分岐コネクタのいずれかを含む。一部の態様では、係留部がチャンネルを通って延伸するように、チャンネルの少なくとも1つが構成される。一部の態様では、光学ファイバーがチャンネルを通って延伸するように、チャンネルの少なくとも1つが構成される。
【0014】
本発明の医療デバイスの一部は、交換可能な先端を備えた多自由度アームのセットを含み、各アームが少なくとも2つのジョイントを含み、各ジョイントがアクチュエータと会合している。一部の態様では、交換可能な先端は、交換可能な先端が連結するアームに対して1または複数の自由度で作動可能に構成される。一部の態様では、交換可能な先端の少なくとも1つがカメラを含む。一部の態様では、交換可能な先端の少なくとも1つは、焼灼ツールを含む。一部の態様では、交換可能な先端の少なくとも1つは、捕捉器を含む。一部の態様では、捕捉器は、アームに対して少なくとも1の自由度でかつ少なくとも90度の角度範囲内で捕捉器が作動可能に構成されたアームに連結される。一部の態様では、捕捉器は、アームに対して少なくとも1の自由度でかつ少なくとも120度の角度範囲内で捕捉器が作動可能に構成されたアームに連結される。一部の態様では、交換可能な先端の少なくとも1つがホッチキスを含む。一部の態様では、交換可能な先端の少なくとも1つがクリップ装着機を含む。一部の態様は、1つまたは複数のアームをその中に導入できる、硬質性のオーバーチューブを含む。一部の態様は、少なくとも2つのチャンネルを含む硬質性オーバーチューブ壁部を含む硬質性オーバーチューブを含み、各チャンネルはアームの1つを受けるような大きさにされている。一部の態様では、多自由度アームのセットは、3つまたはそれを超える多自由度アームを含む。
【0015】
本発明の方法の一部の態様は、チューブ(例えば、オーバーチューブ)の壁部内のチャンネル内のアームに連結したカメラを含むアームを操作する工程であって、このチャンネルがオーバーチューブ内にある主要内腔に対して開いているかまたは閉じている工程と、オーバーチューブの主要内腔において内視鏡を位置付けする工程と、を含む。別の態様において、オーバーチューブは、本開示に記載されるいずれかの特徴を採用して設定されることができ、本開示に記載のいずれかの多DOFアームもこのオーバーチューブと使用できる。
【0016】
本発明の方法の一部の態様は、NOTES手順の間に、チューブ(例えば、オーバーチューブ)の1つまたは複数の加圧可能セクションを加圧および圧抜きする工程を含む。別の態様では、オーバーチューブは、主要内腔を規定する壁部内に複数のチャンネルを含むことができ、本開示に記載する多DOFアームのいずれもこのオーバーチューブと使用できる。
【0017】
本発明の方法の一部の態様は、NOTES手順の間に、多自由度アームに連結した先端を、カメラを含む先端と交換する工程を含む。別の態様では、本開示に記載の特徴を採用して設定したオーバーチューブ内に少なくとも部分的に位置付けし、本開示に記載のいずれかの多DOFアームもオーバーチューブと使用できる。
【0018】
本発明の任意の医療デバイスまたはシステム、および方法の任意の態様は、記載の構成要素および/または特徴のいずれかを、包含する/含む/含有する/有する(comprise/include/contain/have)というよりも、記載の構成要素および/または特徴のいずれかで構成されるか、または本質的に構成され得る。従って、所定の請求項の範囲を非限定的な連結動詞を使用した場合の範囲から変更するために、いずれの請求項においても、「で構成される(consisting of)」または「で本質的に構成される(consisting essentially of)」という用語で、上記のいずれかの非限定的な連結動詞を置き換えることができる。
【0019】
上記およびその他の態様に関連した詳細を以下に示す。
【図面の簡単な説明】
【0020】
以下の図面は、例示のためのものであり、限定するためのものではない。簡潔さおよび明瞭さのために、所定の構造が登場する全ての図面において、構造の全ての特徴に常に符番を付けているわけではない。同一の符番は、必ずしも同一の構造を示すものではない。むしろ、同様の特徴、または同様の機能性を有する特徴を示すために、同一でない符番と同様に同じ符番が使用される場合もある。
【0021】
【図1】磁気吸引性のプラットフォームと、多自由度カメラとを含む、本発明の医療デバイスの1つの様々な図面を示す。
【図2】磁気吸引性のプラットフォームと、多自由度カメラとを含む、本発明の医療デバイスの1つの様々な図面を示す。
【図3】磁気吸引性のプラットフォームと、多自由度カメラとを含む、本発明の医療デバイスの1つの様々な図面を示す。
【図4】磁気吸引性のプラットフォームと、多自由度カメラとを含む、本発明の医療デバイスの1つの様々な図面を示す。
【図5】折り畳まれた位置にあるカメラを有する、図1〜4の医療デバイスの様々な図面を示す。
【図6】折り畳まれた位置にあるカメラを有する、図1〜4の医療デバイスの様々な図面を示す。
【図7】折り畳まれた位置にあるカメラを有する、図1〜4の医療デバイスの様々な図面を示す。
【図8】折り畳まれた位置にあるカメラを有する、図1〜4の医療デバイスの様々な図面を示す。
【図9】外科的オーバーチューブに連結するように構成された本発明の分岐コネクタの一態様の様々な図面を示す。
【図10】外科的オーバーチューブに連結するように構成された本発明の分岐コネクタの一態様の様々な図面を示す。
【図11】外科的オーバーチューブに連結するように構成された本発明の分岐コネクタの一態様の様々な図面を示す。
【図12】外科的オーバーチューブに連結するように構成された本発明の分岐コネクタの一態様の様々な図面を示す。
【図13】外科的オーバーチューブに連結するように構成された本発明の分岐コネクタの一態様の様々な図面を示す。
【図14】外科的オーバーチューブに連結するように構成された本発明の分岐コネクタの一態様の様々な図面を示す。
【図15】外科的オーバーチューブに連結するように構成された本発明の分岐コネクタの一態様の様々な図面を示す。
【図16】外科的オーバーチューブに連結するように構成された本発明の分岐コネクタの一態様の様々な図面を示す。
【図17】外科的オーバーチューブに連結するように構成された本発明の分岐コネクタの別の態様の様々な図面を示す。
【図18】外科的オーバーチューブに連結するように構成された本発明の分岐コネクタの別の態様の様々な図面を示す。
【図19】外科的オーバーチューブに連結するように構成された本発明の分岐コネクタの別の態様の様々な図面を示す。
【図20】外科的オーバーチューブに連結するように構成された本発明の分岐コネクタの別の態様の様々な図面を示す。
【図21】外科的オーバーチューブに連結するように構成された本発明の分岐コネクタの別の態様の様々な図面を示す。
【図22】外科的オーバーチューブに連結するように構成された本発明の分岐コネクタの別の態様の様々な図面を示す。
【図23】外科的オーバーチューブに連結するように構成された本発明の分岐コネクタの別の態様の様々な図面を示す。
【図24】外科的オーバーチューブに連結するように構成された本発明の分岐コネクタの別の態様の様々な図面を示す。
【図25】外科的オーバーチューブに連結するように構成された本発明の分岐コネクタの別の態様の様々な図面を示す。
【図26】外科的オーバーチューブに連結するように構成された本発明の分岐コネクタの別の態様の様々な図面を示す。
【図27】多自由度アームのセットを有する本発明のデバイスの一態様の様々な図面を示す。
【図28】多自由度アームのセットを有する本発明のデバイスの一態様の様々な図面を示す。
【図29】多自由度アームのセットを有する本発明のデバイスの一態様の様々な図面を示す。
【図30】多自由度アームのセットを有する本発明のデバイスの一態様の様々な図面を示す。
【図31】オーバーチューブの壁部内に周辺チャンネルを有するオーバーチューブを含む、本発明の医療デバイスの一態様の様々な図面を示す。
【図32】オーバーチューブの壁部内に周辺チャンネルを有するオーバーチューブを含む、本発明の医療デバイスの一態様の様々な図面を示す。
【図33】オーバーチューブの壁部内に周辺チャンネルを有するオーバーチューブを含む、本発明の医療デバイスの一態様の様々な図面を示す。
【図34】オーバーチューブの壁部内に少なくとも1つの開いた周辺チャンネルを有するオーバーチューブを含む、本発明の医療デバイスの別の態様の様々な図面を示す。
【図35】オーバーチューブの壁部内に少なくとも1つの開いた周辺チャンネルを有するオーバーチューブを含む、本発明の医療デバイスの別の態様の様々な図面を示す。
【図36】オーバーチューブの壁部内に少なくとも1つの開いた周辺チャンネルを有するオーバーチューブを含む、本発明の医療デバイスの別の態様の様々な図面を示す。
【図37】オーバーチューブの壁部内に少なくとも1つの開いた周辺チャンネルを有するオーバーチューブを含む、本発明の医療デバイスの別の態様の様々な図面を示す。
【図38】オーバーチューブの壁部内に少なくとも1つの開いた周辺チャンネルを有するオーバーチューブを含む、本発明の医療デバイスの別の態様の様々な図面を示す。
【図39】オーバーチューブの壁部内に単一の開いた周辺チャンネルを有するオーバーチューブを含む、本発明の医療デバイスの別の態様の斜視図を示す。
【図40】オーバーチューブを含む本発明の医療デバイスの別の態様の斜視図を示す。
【図41】本発明の多自由度アームにおいて使用できるリンク、および異なるリンクの組合せの態様の斜視図を示す。
【図42】本発明の多自由度アームにおいて使用できるリンク、および異なるリンクの組合せの態様の斜視図を示す。
【図43】本発明の多自由度アームにおいて使用できるリンク、および異なるリンクの組合せの態様の斜視図を示す。
【図44】図44Aおよび44Bは、リンクセグメントに、このリンクセグメントの縦軸に対して垂直な軸の周囲で旋回動作させるために、本発明の多自由度アームの態様において使用できるアクチュエータの態様を図示する。
【図45】図45A〜45Cは、図44Aおよび44Bに示すアクチュエータと同じ動作を起こすために、本発明の多自由度アームの態様において使用できるアクチュエータの態様を図示する。
【図46】伸縮動作を生じさせるために、本発明の多自由度アームの態様において使用できるアクチュエータの態様を図示する。
【図47】伸縮動作を生じさせるために、本発明の多自由度アームの態様において使用できるアクチュエータの態様を図示する。
【図48】外来物質からカメラを防護するのに使用され得る取り外し可能/移動可能なフィルムを含むカメラ構造を図示する。
【図49】外来物質からカメラを防護するのに使用され得る取り外し可能/移動可能なフィルムを含むカメラ構造を図示する。
【発明を実施するための形態】
【0022】
例示の態様の説明
「連結される」という用語は、接続されると定義されるが、必ずしも直接的でなくてもよく、必ずしも機械的でなくてもよく、「連結された」2つの部品は互いと一体化されていてもよい。用語「ひとつの(a)」および「ひとつの(an)」は、本開示において特に明確に要しない限り1つまたは複数と定義される。「実質的に」、「およそ」および「約」という用語は、当業者により理解されるように、明記されているものの大体であって、必ずしも全体ではないと定義される。
【0023】
「包含する(comprise)」(および「包含する」のあらゆる形態、例えば「包含する(comprises)」および「包含する(comprising)」)、「有する(have)」(および「有する」のあらゆる形態、例えば「有する(has)」および「有する(having)」)、「含む(include)」(および「含む」のあらゆる形態、例えば「含む(includes)」および「含む(including)」)、ならびに「含有する(contain)」(および「含有する」のあらゆる形態、例えば「含有する(contains)」および「含有する(containing)」)は無制限の連結動詞である。つまり、1つまたは複数の構成要素を「包含する」、「有する」、「含む」または「含有する」システム、医療デバイス、または装置は、これらの1つまたは複数の構成要素を所有するが、これらの1つまたは複数の構成要素のみを所有すると限定されるものではない。同様に、1つまたは複数の特徴を「包含する」、「有する」、「含む」または「含有する」システム、医療デバイス、または装置の構成要素は、これらの1つまたは複数の特徴を所有するが、これらの1つまたは複数の特徴のみを所有すると限定されるものではない。例えば、プラットフォームおよび磁気吸引性材料を包含する医療デバイスは、特記する特徴を含むが、これらの特徴のみを含むと限定されない。このような医療デバイスは、例えば、カメラも含み得る。
【0024】
さらに、ある様式で構成されたデバイスまたは構造は、少なくともその様式で構成されたものであるが、特に明記してあるのとは異なる様式によっても構成され得る。
【0025】
ここで、図面、特に図1〜8を参照すると、磁気吸引性プラットフォーム14と、多自由度カメラ18とを含む、本発明の医療デバイスの一態様が図示され、符番10で指定されている。より詳細には、図1〜4は展開した構造のデバイス10の様々な図面を示し、図5〜8は折り畳まれた構造のデバイス10の様々な図面を示す。
【0026】
図示した態様において、デバイス10は、磁気吸引性材料(例えば、磁気吸引性部材22)を含むプラットフォーム14と、このプラットフォームに連結され、プラットフォームに対して少なくとも3の自由度で動くように構成されたカメラであって、各自由度におけるカメラの動きがプラットフォームに連結した別個のアクチュエータにより制御されるカメラ18と、を含む。デバイス10は、患者の体腔内に位置付けられ、患者の外に配置されたデバイスに磁気的に連結され得る。外部デバイスは、外部に配置されたデバイスの動きを許容する相補的な磁気吸引性材料を含んで、内腔に隣接する身体組織の両側に配置された磁気吸引性材料の間の吸引力によりデバイス10を動かす。デバイス10は、関連する体腔に任意の適切な様式で挿入または導入され得る。例えば、デバイスは、内腔を規定する壁部内を通る穴(図示せず)を介して、または穴もしくは自然のオリフィスを通って内腔に延伸するチューブもしくはトロカールを介して内腔に挿入されるか、または患者の別の部分に挿入されて、外部に配置されたおよび磁気的に連結したデバイスで内腔に移動させてもよい。内腔が加圧されている場合、デバイス10は、内腔が加圧された後で、内腔に挿入または導入され得る。
【0027】
図示する態様では、デバイス10は、カメラ18の少なくとも一部の周囲に配置されて少なくとも部分的に(例えば、全体的に)透明であるハウジング(例えば、ドーム型ハウジング)26をさらに含む。図示する態様では、カメラ18で見えるハウジング26の実質的に全てが実質的に透明である。図示の態様では、デバイス10は、ハウジング26に対して動くように構成されたワイパーアーム30をさらに含む。本開示で使用する「ハウジングに対して動く」とは、ワイパーアーム30がプラットフォーム14に対して動くことができる、ならびに/またはハウジング26がプラットフォーム14に対して動くことができる、ならびに/またはワイパーアーム30とハウジング26との間で相対的な動きがある限りハウジング26およびワイパーアーム30のいずれか1つがプラットフォーム14に対して固定することができることを意味する。
【0028】
従来の外科的画像化装備(例えば、腹腔鏡外科的画像化装備)と異なり、デバイス10は、進入ポートを塞ぐことなく、他の外科的ツールと同じ進入ポートに入るのを可能にするMAGSプラットフォーム14に載置されたカメラ18を含む。従来のカメラの物理的な操作は、外界との接続を物理的に回転させることによりパン、傾きおよび水平補正の制御を可能にする一方で、デバイス10と遠隔(例えば、ワイヤレス)制御のためにその上またはその中にあるアクチュエータによってこれらの機能を電動化するように構成することができ、デバイス10の一部の態様を比較的簡単な電力線のみにしておくことができ、これにより他のツールの導入が妨げられない。このように、これまでの内視鏡とは対照的に、デバイス10の態様は、進入ポートから独立して動くことができる。
【0029】
図示する態様では、ワイパーアーム30は、ワイパーアーム30に連結された弾性ワイパーブレード34(例えば、スキージブレード)を含み、ハウジング26がワイパーアーム30に対して動いた場合にワイパーブレード34の少なくとも一部がハウジング26と接触したままであるように、ワイパーブレード34がハウジング26に接触するように、デバイス10が構成される。図示する態様では、ハウジング26は、プラットフォーム14に対して回転するように(例えば、ギアモータまたは任意の他の適切なアクチュエータによって、プラットフォーム14およびワイパーアーム30に対して回転されるように)構成され、ワイパーアーム30はプラットフォーム14に固定されて連結される。他の態様では、ワイパーアーム26はプラットフォーム14に対して動くように構成され、および/またはハウジング26はプラットフォーム14に固定されて連結される。このように、ワイパーアーム30および/またはワイパーブレード34は、ハウジング26を拭いておよび/または掃除して、物質を除去および/または汚れを減らすことができる。
【0030】
他の態様では、デバイス10は、汚くなった場合にまたは「掃除」の必要がある場合に、取り外し可能透明フィルムを外すか、または前進可能フィルムを前進させることによって、ハウジング26を「掃除」するように構成される。例えば、ハウジング26(例えば、ハウジング26の一部)を透明フィルムで覆って、ハウジング26が外来物質によって塞がれた場合には、フィルムおよび/またはフィルムの一層を捕捉器(例えば、腹腔鏡、内視鏡、および/またはMAGS捕捉器)で外して、剥がすことができる。図48に示すように、このようなフィルム27は、カメラから突出するタブ27aを含んで、フィルムを捕捉し易くしてもよい。一部の態様では、ハウジング26は省略されており、カメラレンズが透明フィルム(例えば、フィルム27と同様の、タブ27aを含み得る、接着層を有するフィルム)で覆われて、フィルムがインビボで(例えば、デバイス10が患者の体腔に配置された場合に)外せるようにできる。一部の態様(例えば、図49)では、ハウジング26の片側にある前進可能ロール17a上に接着性のない(または弱接着性の)フィルム17を配置し、ハウジング26の反対側にある受け取りローラ17bに連結させて、例えば、受け取りローラを回転させて前進可能ロールから受け取りローラへとフィルムを前進させて、フィルムのきれいなセクションをハウジングにわたって動かすことができる。このようなフィルムは全て、使い捨ておよび/または生分解可能であり得る。一部の態様では、このようなフィルムは、生体適合性物質を含んで、例えば、ハウジングまたはレンズから除去された場合に、患者の体腔に単純に「落とされて」、患者の身体の自然処理により吸収および処分されることができる。
【0031】
さらに、図示する態様では、プラットフォーム14は、例えば、プラットフォーム14が患者の体腔内に配置された場合に、プラットフォーム14が体腔の外部にある電源および/または信号源に経皮的に連結できるように構成され得る。例えば、図示する態様では、プラットフォーム14は開口部38を含み、電力および/または信号送達装置(例えば、ニードル、ワイヤ等)が患者の皮膚を通って挿入され、開口部38を通り、プラットフォーム14に電気を送る。他の態様は、任意の適切な数(例えば、1つ、2つ、3つまたはそれ以上)の開口部38を含むことができる。図示する態様では、デバイス10は、デバイス10の下側46に面する導電性部分42も含む。一部の態様では、導電性部分42は各開口部38に隣接し、他の態様では、導電性部分42は各開口部38を実質的に囲み得る。導電性部分42はそれぞれ、例えば、銀、銅、銀で覆われた銅等の任意の適切な物質、または任意の他の適切な導電性物質(例えば、金属、高分子)を含むことができる。
【0032】
一部の態様では、導電性部分42はそれぞれ、電力および/または信号送達装置の一部(例えば、アンカー)を受けるように構成された(例えば、開口部38の両側に同一線上部分を有する)溝を有し、例えば、電力および/または信号送達装置が張力を受けている場合に、デバイス10に対して電力および/または信号送達装置の回転に抵抗する。デバイス10をこのように構成することにより、電力および/または信号送達装置が開口部38を通り、隣接する導電性部分42に接触して、電力および/または信号送達装置と導電性部分46との間の電気の通信を可能にする。デバイス10はまた、例えば、ワイヤ、導電性配線、または直接接続を使用して、カメラ18が導電性部分42と電気を通信するようにも構成でき、例えば、電力および/または信号送達装置が電力供給源に接続された際にカメラに電流が流れ、電圧を加えることができる。例えば、デバイス10の一部の態様は、カメラ18を導電性部分42に電気的に連結する導電性配線を含む回線基板(例えば、プリント回線基板またはPCB)を含む。さらに、図示する態様では、デバイス10は、図示するような大きくされたテーパ部分50を含み、これは図示するように各開口部38の上端部に逆円錐形を有して、電力および/または信号送達装置を開口部に挿入し易くする。代替的にまたは追加的に、一部の態様では、デバイス10(例えば、プラットフォーム14)は、電池等の電源を含む。一部の態様では、本体54は、外部RF電源からのRF誘導、ならびに/または制御および/もしくは(例えば、カメラ18と外部ディスプレイとの間の)通信のためのRF通信のために構成され得る。
【0033】
図示する態様では、プラットフォーム14は、本体54と、この本体54に旋回可能に連結されたカメラアーム58と、を含み、カメラ18はカメラアーム58に連結しており、カメラアーム58は、折り畳まれた位置と(図5〜8に示す折り畳まれた構造)と、折り畳まれた位置よりもカメラ18の少なくとも一部が本体54から離れている展開した位置(図1〜4に示す展開した構造)との間で旋回するように構成されている。図示する態様では、カメラアーム58は、本体54に旋回可能に連結されており、そのため、折り畳まれた位置においては、カメラ18がプラットフォーム14の外方を向いて(例えば、本体54の長手方向の端部62の外方を向いて)、および/またはカメラアーム58が本体54の長手方向の端部62に隣接するかもしくは展開した位置の際よりも近づくように構成される。図示する態様では、プラットフォーム14は、本体54とカメラアーム58とを旋回可能に連結するヒンジ66を含む。このように、カメラアーム58が折り畳まれた位置にある場合は、カメラ18はプラットフォーム14の本体54と実質的に位置合わせされて、患者にデバイス10を挿入および除去する間に「映像」を提供するためにカメラ18を使用でき、例えば、挿入および除去の安全性および精度を改善する。カメラ18の使用に適したカメラの例として、CCIQ Mini Camera MO-S1588-5D、およびMO-S1788-5D(Misumi Electronics Corp.製、Chung-Ho City、Taipei Shann、Taiwan、R.O.C.)が挙げられる。
【0034】
図示する態様では、カメラ18は、カメラ18と本体54との間に延びるワイヤ70(または他の態様では、フレックス回路)を介して、外部ディスプレイ(図示せず)に連結するように構成されている。他の態様では、カメラ18は、ヒンジ66を介して外部ディスプレイに連結するように構成されている。例えば、一部の態様では、1本または複数本のワイヤ70が、(例えば、ヒンジが動いている間にワイヤが引っ掛かったり破損したりする可能性を減らすために)ヒンジ66内に入っている。他の態様では、ヒンジ66はスリップリングコネクタおよび/またはフレックス回路を含む。一部の態様では、係留部等がワイヤ70および外部ディスプレイに連結している。他の態様では、本体54は、(例えば、外部モニタに連結した外部受信機を介して)外部モニタにワイヤレス連結する送受信機または他のワイヤレス通信モジュールを含む。
【0035】
図示する態様では、カメラアーム58が展開した位置にある場合、カメラ18のレンズ74は、(例えば、本体54の)プラットフォーム14の底面(例えば、46)の下に配置される。図示する態様では、プラットフォーム14(例えば、本体54)は、2つの端部62および78ならびに長手方向の中間点82を有し、カメラ18は中間点82よりも端部62に近い。他の態様では、カメラ14は、プラットフォーム14(例えば、本体54)に連結されて、カメラ18がいずれかの端部62または78よりも中間点82により近いように構成され得る。図示する態様では、プラットフォーム14を動かさずに、カメラ18を使用してプラットフォーム14の周囲(例えば、カメラアーム58の周囲)360度の視野を見ることができるようにデバイス10を構成する。一部の態様では、プラットフォーム14(例えば、カメラアーム58)に固定されて連結されたカメラ18およびドーム型レンズを設けて、カメラを動かすことなく、カメラの360度の視野を可能にする。他の態様では、デバイス10は、2つのカメラ、例えば、本体54の長手方向の各端部に1つのカメラを含むことができる。
【0036】
図示する態様では、カメラ18は、可視スペクトルにある光を検出するように構成される。一部の態様では、カメラ18は赤外線(IR)スペクトルにある光を検出するように構成される。一部の態様では、カメラ18は、可視、IR、および紫外線(UV)スペクトルにある全ての光を検出するように構成される。一部の態様では、カメラ18は、可視、IR、およびUV スペクトルにある全ての(および/または1種もしくは複数種の選択された)光を検出するように構成された複数のカメラを含む。例えば、一部の態様では、カメラ18がハイパースペクトル画像化のために構成されて、例えば、カメラ18が血流および/または還流を検出できるようにする。これらのスペクトルの一部は、切り込む組織の反対側にある器官等を検出するのにも有用であり得る(例えば、別の場所に切り込まなければならない場合に執刀医に警告するため)。別の例では、これらのスペクトルの一部は、特定の医療的および/または薬理学的染料を検出するためにも有用である(例えば、腫瘍除去の間、組織を標的化するため)。
【0037】
一部の態様では、カメラ18は、光学レンズの機械的操作ではなく、液体を変形させることでズームおよび/またはフォーカスが可能な液体レンズを含む。デバイス10の一部の態様は、パン、傾き、水平補正、ズームおよびフォーカスの作動のために構成され得る。一部の態様では、デバイス10(例えば、プラットフォーム14)は、光を供給して可視スペクトルにおけるカメラ18の機能を援助または改善するために、光ファイバー線または発光素子(例えば、発光ダイオード(LED)もしくは白熱灯)を含む。
【0038】
医療処置用の本発明の多自由度カメラの一部の態様は、デバイス10と、装置が体腔の外にある場合に患者の体腔内でプラットフォームを動かすための装置と、を含み、この装置は磁気アセンブリ(例えば、デバイス10の磁気吸引性部材22に磁気的に連結するように構成される)を含んで、この装置が患者の身体の外にある場合にデバイス10(例えば、プラットフォーム14)を体腔内で動かす。
【0039】
ここで図9〜16を参照すると、外科的オーバーチューブに連結するように構成された本発明の分岐コネクタの一態様が図示され、符番100で指定されている。図示する態様では、分岐コネクタ100は、オーバーチューブに連結するように構成される(そして、オーバーチューブ108に連結して図示されている)オーバーチューブ接続部104を有する。図示する態様では、分岐コネクタ100は、少なくとも1つの密閉構造116をそれぞれ含む少なくとも2つの進入ポート112も有し、密閉構造の1つは、内視鏡の一部を受けてその周囲の密閉を維持するように構成されている。図示する態様では、分岐コネクタ100は、所定の進入ポート112用の1つまたは複数の密閉構造116の下流で気腹を導入および維持するための吹送デバイスに(例えば、接続部120を介して)、接続するようにも構成されている。図示する態様では、分岐コネクタ100は、吹送デバイスに連結するためにそれぞれ使用され得る2つの接続部120と構成される。図示する態様では、分岐コネクタ100はY字型構造を有する。
【0040】
オーバーチューブ接続部104は、オーバーチューブに様々な手法で連結されるように構成され得る。例えば、オーバーチューブコネクタ104は、オーバーチューブに接着させるか、対応するようにねじ切りされたオーバーチューブ(例えば、雄ねじを施されたもの)に(例えば、雌ねじを施されて)ねじ合わせされるか、またはオーバーチューブ(例えば、オーバーチューブの外径よりもわずかに小さい内径を有するもの)に圧着されるように構成され得る。
【0041】
分岐コネクタ100の一部の態様は、気腹の漏れがないように(例えば、漏れを実質的に防止している間に)、ツールの設置、送達、および/もしくは除去を可能にする、第1の経路もしくはチャンネルを設けてツール(例えば、MAGツール)の送達を可能にし、第2のチャンネルを設けて内視鏡(例えば、EGD)の同時送達を可能にする、従来の吹送デバイスに接続して気腹を可能にする、ならびに/またはオーバーチューブを所望の位置/深さに保持するためにオーバーチューブと共に支持縫合が使用されることを可能にするように構成され得る。
【0042】
他の態様では、「分岐」は、物理的分岐構造(例えば、チューブ)である必要はない。例えば、一部の態様では、オーバーチューブ接続部104は開口部を含んで、係留部が開口部を通り、分岐コネクタ100とオーバーチューブ108との間で挟まれるか、またはつままれるようにする。
【0043】
ここで図17〜22を参照すると、外科的オーバーチューブに連結するように構成された本発明の分岐コネクタの別の態様が図示され、符番100aで指定されている。分岐コネクタ100aは、実質的に分岐コネクタ100と類似しており、主な違いとして、分岐コネクタ100aは、一方の進入ポート112を伴う直線部分124、および他方の進入ポート112を伴う側枝部分128を含む。
【0044】
ここで図23〜26を参照すると、外科的オーバーチューブに連結するように構成された本発明の分岐コネクタの別の態様が図示され、符番100bで指定されている。分岐コネクタ100bは、分岐コネクタ100および100aに類似しており、主な違いは2つある。まず、分岐コネクタ100bは、少なくとも1つの密閉構造(図示しないが、密閉構造116に実質的に類似する)をそれぞれ有する2つを超える(図示する態様では、3つの)進入ポート112を有する。第二に、図示する態様では、オーバーチューブ接続部104はタブおよび対応スロット(図示する態様では、スロットまたはJ-スロット132)のどちらか一方を含み、タブ136を対応スロット132に挿入し、タブ136を対応スロット132に対して回す(例えば、分岐コネクタ100bをオーバーチューブ108aに対して回すかまたは回転させる)ことにより、タブおよび対応スロットのもう一方(図示する態様では、タブまたはピン136)を有するオーバーチューブ108aに連結されるように構成される。
【0045】
本発明の医療デバイスの一部の態様は、オーバーチューブ(例えば、本開示に記載のオーバーチューブ108、108a、または任意の他のオーバーチューブ)を含む。一部の態様では、オーバーチューブは、分岐コネクタのオーバーチューブ接続部(例えば、オーバーチューブ接続部104、104a)に連結される。一部の態様では、オーバーチューブは硬質性である。
【0046】
ここで図27〜30を参照すると、多自由度アーム204のセットを含む本発明のデバイスの一態様が図示され、符番200で指定されている。図示する態様では、デバイス200は、交換可能な先端208を備えた複数の(具体的には、3つの)多自由度アーム204のセットを含む。他の態様は、3つを上回るか下回るアーム204を含み得る。図示する態様では、アーム204はそれぞれ少なくとも2つのジョイント212を含み、このジョイントはそれぞれ以下により詳細に記載するようにアクチュエータを伴う。図示する態様では、交換可能な先端208は、交換可能な先端が連結されたアーム204に対して1または複数の自由度で作動可能に構成される。図示する態様では、少なくとも1つ(例えば、全て)の交換可能な先端208が捕捉器を含む。一部の態様では、交換可能な先端208の少なくとも1つがカメラを含む。他の態様では、交換可能な先端208の少なくとも1つが焼灼ツールを含む。他の態様では、少なくとも1つの交換可能な先端208がホッチキスおよび/またはクリップ装着機を含み得る。
【0047】
図示する態様では、捕捉器(先端208)は、アームに対して少なくとも1の自由度でかつ少なくとも90度の角度範囲で捕捉器が作動可能なように構成されたアームに連結している。一部の態様では、捕捉器は、アームに対して少なくとも1の自由度でかつ少なくとも120度の角度範囲で捕捉器が作動可能なように構成されたアームに連結している。例えば、図示する態様では、先端208は、それぞれのアーム204と同一線上であることに限定されず、従来の利用可能な自由度よりも大きい自由度を有することができる(例えば、アーム204は標的器官を通りこして延伸することができ、捕捉器はアームに対して90度を超えた角度にされて背面に到達して組織を補足できる)。図示する態様では、デバイス200は、アーム204が連結した硬質性オーバーチューブ216をさらに含む。他の態様では、オーバーチューブ216は、アーム204がオーバーチューブを通って導入され得るように構成され得る。図29および30は、アーム204の一部がオーバーチューブ216に延伸して、アーム204がオーバーチューブ216の外周(周囲)を越えてオーバーチューブ216の中心縦軸から外には延伸しないように、例えば、患者への挿入および/または患者からの除去のために折り畳まれた構造にあるデバイス200を図示している。
【0048】
所定の多DOFアーム204(および本開示に記載のその他のいずれかの多DOFアーム)は、使用される先端に応じて、器官収縮から、電気焼灼、ホッチキス止めまで、いくつかの目的のうちの1つまたは複数のために使用できる。一部の態様では、先端は交換可能である。所定のセットの(先端を含む)アームは、手順ごとに一度滅菌され、異なるツールが必要となった場合には、先端(例えば、ツールヘッド)自体を交換することができる。所定のセットのアームは、外科スタッフによりエクスビボで制御されることができ、特定の用途においては所定のセットのアームの大部分はインビボで配置され得る。
【0049】
所定の多DOFアーム204のセクションは硬質性であってもよく、所定の手順の間に屈曲しないかまたは最小限にのみしか屈曲しないくらい十分に硬質性で、執刀医が動作の十分な制御および確実性を持つ可能性を高くすることができる。例えば図44Aおよび44Bに示すように、アームの一部の態様はアームに収納されたアクチュエータを含む。この効果は、エクスビボで配置される装備を減らして機械的干渉を無くしてより多くの動作を可能にすることであり得る。
【0050】
ここで図31〜33を参照すると、オーバーチューブの壁部312内に周辺チャンネル308を有する、硬質性であり得るオーバーチューブ304を含む本発明の医療デバイスの一態様が図示され、符番300で指定されている。これらの図面に示すチャンネル308は、閉じられている(つまり、壁部312に囲まれている)が、他の態様ではそれらの1つまたは複数が開いていてもよい(壁部312によって完全には囲まれていなくてもよい、その一例を図38に示す)。図示する態様では、オーバーチューブ壁部312は主要内腔316を規定する。主要内腔の直径(さもなくば、非円筒状の主要内腔の場合には、内腔の縦軸に対して垂直の線に沿って主要内腔を横断する最大寸法)の例示の大きさは、10 mm、12 mm、14 mm、15 mm、20 mm、および24 mmを含む10〜24ミリメートル(mm)の範囲にある。その他の大きさも使用できる。一部の態様では、オーバーチューブ300は硬質性である。図示する態様では、光学ファイバー320が(例えば、体腔に光を送るために)チャンネルを通って延伸するように、(例えば、複数の)チャンネル308の少なくとも1つが、構成されている。光伝達光学ファイバー120を収納するように構成されたチャンネル308の直径(さもなくば、非円筒状のチャンネルの場合にはチャンネルの縦軸に対して垂直の線に沿って、チャンネルを横断する最大寸法)の例示の大きさは、0.25 mm〜6 mmの範囲にあり、この範囲内で0.05 mm間隔の大きさを全て含む。その他の大きさも使用できる。一部の態様では、カメラ309に連結した光学ファイバーがチャンネルを通って延伸することを可能にするように、チャンネルの少なくとも1つが構成され、このようなカメラは補助的/安全性視野、または潜在的に手順を行うための主要となる視野をもたらし得る。カメラ309は、挿入している間にEGDの目的を果たすことが可能で、および/または他の装備のために主要内腔316をクリアにすることができる。一部の態様(例えば、オーバーチューブ304が硬質性である態様)では、多DOFツール204aがチャンネルを通って延伸するように、(例えば、複数の)チャンネル308の少なくとも1つが構成され、このツールは上記した交換可能な先端の1つを備え得る。本発明の多DOFツールの1つを収納するように構成されたチャンネル308の直径(さもなくば、非円筒状のチャンネルの場合にはチャンネルの縦軸に対して垂直の線に沿って、チャンネルを横断する最大寸法)の例示の大きさは6 mmである。その他の大きさも使用できる。ツール204aのそれぞれのリンクがチャンネル308を通ってフィットするように構成される一方、ツール204の最遠位のリンクはフィットしないこと以外は、ツール204aはツール204に類似している。このような態様の一部では、デバイス300は、3つまたはそれを超える多自由度アームを含む多自由度アームのセットを含む。
【0051】
一部の態様では、電力ワイヤ(1本または複数)および/またはコマンド/制御ワイヤ(1本または複数)がオーバーチューブの壁部を通るために、係留部がチャンネルを通って延伸できるよう、チャンネル308の少なくとも1つが構成される。一部の態様では、オーバーチューブ304は、焼灼ツールに電力を供給する係留部が差し込まれるソケット、および電力を供給するための別のコネクタと共に構成される。このようなソケットおよびコネクタの組合せは、電力を必要とする手順の間に使用されるあらゆるツールのために設けられ得る。これは、さもなければ上記した密閉構造を通って延伸する1つまたは複数の係留部に関連する漏れを低減または無くす助けになり得る。
【0052】
他の態様では、デバイス300は、オーバーチューブ304の1つまたは複数のチャンネル308を通って延伸する1つまたは複数のRFアンテナを含み、オーバーチューブから、例えば、ワイヤレスカメラおよび焼灼ツールを含む所定のデバイス/ツールに、ワイヤレスで電力を送ることを可能にする。デバイス300のさらに他の態様では、チャンネル308の1つまたは複数を、所定の手順の間に(流体を除去するための)吸引および/または(流体を供給するための)灌水のために使用できる。
【0053】
他の態様では、オーバーチューブ304は可撓性物質を含み、オーバーチューブの少なくとも一部が、オーバーチューブの少なくとも一部を加圧することによって実質的に硬質性になるように構成される。一部の態様では、オーバーチューブ304はある長さを有し、オーバーチューブの少なくとも一部を加圧することにより、オーバーチューブが長手方向に沿って実質的に硬質性になるように構成される。このような加圧を得るために流体(例えば、空気、生理食塩水、水等)を使用してもよい。デバイス300の一部の態様では、オーバーチューブ304は、オーバーチューブが一度にまたはセクションごとに加圧されるように、壁部312内の1つまたは複数のチャンバと共に構成される。例えば、経膣作業のためには、オーバーチューブ304は、挿入の間は加圧されて硬質性にされるが、関連する体腔においては可撓性にされる。別の例として、オーバーチューブ304は、挿入の間は可撓性にされる(加圧されない)が、関連する体腔においてはその1つまたは複数のセクションが硬質性にされ(加圧され)てもよい。
【0054】
デバイス300の一部の態様は、オーバーチューブ304と、本発明の分岐コネクタのいずれか(例えば、100、100a、100b)と、を含む。一部の態様では、分岐コネクタはオーバーチューブ304に連結される。
【0055】
ここで図34〜38を参照すると、オーバーチューブ304aを含む本発明の医療デバイスの別の態様が図示され、符番300aで指定されている。オーバーチューブ304aがオーバーチューブの壁部312内に少なくとも1つの開いた周辺チャンネル308aを含むこと以外は、オーバーチューブ304aはオーバーチューブ304に類似している。図示する態様では、その遠位端部にカメラ18を含む多DOFツール204bが、開いた周辺チャンネル308aを占め、多DOFアーム204aが、閉じたチャンネル308を占める。カメラ18は、図36および37に示すように主要内腔316に倒し込むことができるジョイントを介して、多DOFアーム204bのうちの隣接するリンクに連結される。
【0056】
ここで図39を参照すると、オーバーチューブ304bを含む本発明の医療デバイスの別の態様が図示され、符番300bで指定されており、オーバーチューブ304bは、オーバーチューブの壁部内に、その遠位端部にカメラ18を含む多DOFツール204bで占められた、単一の開いた周辺チャンネル308aのみを含むこと以外は、オーバーチューブ304および304aに類似している。
【0057】
ここで図40を参照すると、オーバーチューブ304cを含む本発明の医療デバイスの別の態様が図示され、符番300cで指定されており、オーバーチューブ304cはオーバーチューブの壁部内に、その遠位端部にカメラ18を含む多DOFツール204bによって占められている、開いた周辺チャンネル308a、および多DOFアーム204aによって占められている、複数の(特に、2つの)閉じたチャンネル308を含むこと以外は、オーバーチューブ304、304a、および304bに類似している。
【0058】
オーバーチューブ300、300a、300b、および300cは、硬質性であり得る(可撓性でも強化されてもいない)オーバーチューブの例であり、その中を通って、可撓性内視鏡が作業域まで送達され得る。内視鏡の総合的な動作は、硬質性オーバーチューブを動かすことによって遂行することができる。これらのオーバーチューブは、遠位端部にカメラを含み得るアームが通ることができる少なくとも1つの周辺チャンネルと共に構成されるため、執刀医はそのようなカメラで作業現場の一部または全体を見ることができ、そのための内視鏡を必要としない。内視鏡および他のツールは、本発明の硬質性オーバーチューブの態様を介して、関連するオーバーチューブがよじれたり倒れたりすることなく送達され得る。
【0059】
図41〜43は、本発明の多DOFアームと共に使用できる異なるリンクの例、および異なるリンクの組合せを示す。図41は、自身の軸230に対して回転可能なリンク231、および所定のリンクセグメント241の軸240に対して垂直に回転可能なリンク241を示す。図41はまた、カメラをリンク251の軸(図示せず)に対して回転させるリンク251に連結したカメラ18、および図示する他のリンクのいずれかと連結するように構成されたリンク261を含む捕捉器も示す。図42は、多DOFアーム204aの一例を示し、図中、リンク261はリンク231に直接連結されており、リンク231はリンク241に直接連結されている。図43は、多DOFアーム204bの一例を示し、図中、リンク251はリンク241に直接連結されている。一部の態様では、順にはめ込まれるように構成されたリンクを、本発明のいずれかの多DOFアームと使用してもよい。
【0060】
あらゆる所望のリンクの組合せが、特定のツールを有する特定の多DOFアームについて所望の自由度を生じるために使用され得る。その結果、このようなツール(例えば、カメラ、焼灼デバイス、ホッチキス、クリップ装着機等)は、例えば、軸上の動作(または、アームの真っ直ぐにされたリンクと同一線上である動作)に限定されないように構成され得る。本発明の多DOFアームの一部の態様は、所定のツール(例えば、カメラ、焼灼デバイス、ホッチキス、クリップ装着機等)が差し込まれ得る標準的な接続と構成される。
【0061】
本発明の多DOFアームの態様は、多くの異なる手段により作動されるように構成され得る。例えば、ここで図44A〜47を参照すると、本発明の多DOFアームの1つの所定のジョイントを操作するために使用され得るアクチュエータの例を示している。図44Aおよび44Bは、アクチュエータを収納するリンク(例えば、リンク241)の軸に垂直な軸に対して回転を可能にするジョイントを操作するのに使用できるアクチュエータを示す。具体的には、アクチュエータは、延伸および後退してそのような回転/旋回を生じるシリンダ405を含む。シリンダは、例えば油圧駆動され得る。この動作を実現し得る別のアクチュエータを図45A〜45Cに示し、ここではトラベラまたはハブ422が、モータ426によって駆動されるねじ424上で前後に動いて、モータの回転動作を、ハブの直線動作および旋回ジョイント動作(つまり、アームの旋回動作)に変換する。図46および47は、ジョイントにおいて伸縮動作を生じ得るアクチュエータを示す。具体的には、モータ430上のギア432が回転すると、第2のギア434が回転し、これがピニオン436を回転させ、ラック438を直線的に駆動させる。代替的な例として、ねじ回しまたはシリンダで伸縮動作を実現することができる。リンク230等のリンクの回転動作は、モータおよびハブで実現することができる。
【0062】
本明細書に記載したシステム、装置、デバイス、および方法の様々な例示の態様は、開示される特定の形態に限定されることを意図したものではない。それどころか、これらは請求の範囲内にあるあらゆる改変および代替を含む。例えば、一部の態様では、モータ、油圧シリンダ、および/またはその他のアクチュエータを、以下のもので置換および/または補足してもよい。すなわち、1つまたは複数の手動の駆動部(例えば、アームおよび/もしくは先端を前進および/もしくは撤退させるための紐引き式の(pull string)もしくは手動のねじ回し、つまみを回転させることでねじ切りされたロッドに連結されたナット等が直線的に前進および/もしくは撤退するような、アーム内のねじ切りされたロッドを回転させるように構成されたつまみ等、ならびに/または自身の先端を回転させるように構成されたつまみ)、(例えば、折り畳まれたまたは展開した)プラットフォームに対して偏った方向にアームを偏らせるおよび/または保持するように構成された1つまたは複数のねじりバネ、プラットフォームに対して偏った方向にアームを偏らせるおよび/または保持するように構成された1つまたは複数の直線状圧縮バネ(例えば、アームを本体に対して開放するように偏らせるように構成され、アームが解放された際にはバネがアームをプラットフォームに対して展開または開放した位置に展開する)、1つまたは複数の流体アクチュエータ(例えば、油圧シリンダ、袋、圧力によって撤退もしくは延伸するチューブ等の流体人工筋肉、ベローズ、および/または回転動作を直線動作に変換可能なもの等の流体ロータリーアクチュエータ)、ならびに/または1つまたは複数の電気もしくは電磁アクチュエータ(例えば、直線音声コイル、圧電アクチュエータ、その中で回転動作が直線動作に変換される等の回転もしくはギアモータ、直線アクチュエータ、ニッケル-チタン等の形状記憶合金(例えば、ニチノール)、および/もしくは電界の存在下で形状を変化するように構成された電気活性高分子。圧電アクチュエータの例としては、ねじまたはボルトを振動させてナットに通す、「スクイグル(squiggle)」の名で当該分野において知られているもの、セラミック表面を「はじく(flick)」または衝撃を与えて動作させる「フィンガー」として当該分野において知られているもの、等が挙げられる。形状記憶合金および/または電気活性高分子を使用する本発明のデバイスの任意の態様の一例では、代替的な態様は、任意の他のアクチュエータの代わりに形状記憶合金および/または電気活性高分子を含んで、形状記憶合金および/または電気活性高分子が電圧を印加および/または電流を流すことで短くおよび/または長くなり、アームが展開および/または折り畳まれ得るように構成され得る。典型的に加熱されると収縮するバージョンの形状記憶合金ニチノール(FLEXINOLは商標の1つである)が使用される。様々なアクチュエータのいずれかを本発明のデバイスの様々な態様のいずれかに組み込んで、例えば、アームおよび/もしくは先端またはカメラをアームに対して作動させる。デバイス10の本発明の多DOFアームおよびカメラの一部の態様を、遠隔操作されるマスターデバイスに対して(例えば、1つまたは複数の手動または足踏みコントローラを介して)スレーブ様式に動作するアクチュエータと構成して、従ってロボット作動用に構成し得る。
【0063】
請求の範囲は、所定の請求項において「〜のための手段」または「〜のためのステップ」というそれぞれの言い回しを使用して、ミーンズ・プラス・ファンクションまたはステップ・プラス・ファンクションによる限定が明確に記載されていない限り、そのような限定を含むことを意図するものではなく、またそのような限定を含むと解釈されるべきではない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁気吸引性材料を含むプラットフォームと、
該プラットフォームに連結され、該プラットフォームに対して少なくとも3の自由度で動くように構成されたカメラであって、各自由度における該カメラの動きが該プラットフォームに連結した別個のアクチュエータにより制御されるカメラと、
を含む、医療デバイス。
【請求項2】
カメラの少なくとも一部の周囲に配置され、少なくとも部分的に透明なハウジングをさらに含む、請求項1記載の医療デバイス。
【請求項3】
ハウジングに対して動くように構成されたワイパーアームをさらに含む、請求項2記載の医療デバイス。
【請求項4】
ワイパーアームが、該ワイパーアームに連結された弾性ワイパーブレードを含む、前記医療デバイスであって、該医療デバイスが、該ワイパーブレードがハウジングに接触するように構成され、該ハウジングが該ワイパーアームに対して動いた場合に、該ワイパーブレードの少なくとも一部が該ハウジングと接触したままである、請求項3記載の医療デバイス。
【請求項5】
ワイパーアームが、プラットフォームに対して動くように構成された、請求項3〜4のいずれか一項記載の医療デバイス。
【請求項6】
ハウジングが、プラットフォームに固定されて連結されている、請求項5記載の医療デバイス。
【請求項7】
ハウジングが、プラットフォームに対して回転するように構成されている、請求項5記載の医療デバイス。
【請求項8】
ハウジングが、プラットフォームに対して回転するように構成されている、請求項3〜4のいずれか一項記載の医療デバイス。
【請求項9】
ワイパーアームが、プラットフォームに固定されて連結されている、請求項8記載の医療デバイス。
【請求項10】
プラットフォームが患者の体腔に配置された場合には、該プラットフォームが体腔の外にある電源に経皮的に連結できるように構成されている、請求項1〜9のいずれか一項記載の医療デバイス。
【請求項11】
プラットフォームが電源を含む、請求項1〜10のいずれか一項記載の医療デバイス。
【請求項12】
電源が電池を含む、請求項11記載の医療デバイス。
【請求項13】
プラットフォームが、本体と、該本体に旋回可能に連結されたカメラアームと、を含み、カメラが該カメラアームに連結され、該カメラアームが折り畳まれた位置と展開した位置との間で旋回するように構成されている、請求項1〜12のいずれか一項記載の医療デバイス。
【請求項14】
折り畳まれた位置ではカメラがプラットフォームの外方を向いて構成されるように、カメラアームが該プラットフォームに旋回可能に連結されている、請求項13記載の医療デバイス。
【請求項15】
プラットフォームが、本体とカメラアームとを旋回可能に連結するヒンジを含む、請求項14記載の医療デバイス。
【請求項16】
カメラが、ヒンジを介して外部ディスプレイに連結するように構成されている、請求項15記載の医療デバイス。
【請求項17】
カメラが、ヒンジを通って延伸するワイヤによって外部ディスプレイに連結されるように構成される、請求項16記載の医療デバイス。
【請求項18】
プラットフォームが底面を含み、カメラが該プラットフォームの底面の下に配置されたレンズを有する、請求項1〜12記載のいずれか一項記載の医療デバイス。
【請求項19】
プラットフォームが2つの端部と長手方向の中間点とを有し、カメラがどちらかの端部よりも中間点の方に近いようにプラットフォームに連結される、請求項1〜12のいずれか一項記載の医療デバイス。
【請求項20】
プラットフォームを動かすことなく、カメラを使用してプラットフォームの周囲360度の視野を見ることができるように構成されている、請求項1〜12のいずれか一項記載の医療デバイス。
【請求項21】
カメラによって見えるハウジングの実質的に全体が、実質的に透明である、請求項2〜12のいずれか一項記載の医療デバイス。
【請求項22】
カメラが可視スペクトルにある光を検出するように構成されている、請求項1〜21のいずれか一項記載の医療デバイス。
【請求項23】
カメラが赤外線(IR)スペクトルにある光を検出するように構成される、請求項1〜21のいずれか一項記載の医療デバイス。
【請求項24】
カメラが、可視、IRおよび紫外線(UV)スペクトルの全てにある光を検出するように構成される、請求項1〜21のいずれか一項記載の医療デバイス。
【請求項25】
カメラが可視、IR、および UV スペクトルの全てにある光を検出するように構成された複数のカメラを含む、請求項1〜21のいずれか一項記載の医療デバイス。
【請求項26】
磁気吸引性材料を含むプラットフォームと、
磁気アセンブリを含む装置であって、該装置が患者の体腔外にある場合に体腔内で該プラットフォームを動かすための装置と、
該プラットフォームに連結され、該プラットフォームに対して少なくとも3の自由度で動くように構成されたカメラであって、各自由度における該カメラの動きが該プラットフォームに連結した別個のアクチュエータにより制御されるカメラと、
を含む、医療処置用の多自由度カメラ。
【請求項27】
オーバーチューブに連結するように構成されたオーバーチューブ接続部を有し、少なくとも1つの密閉構造をそれぞれ含む少なくとも2つの進入ポートを有する分岐コネクタであって、
該密閉構造の1つが内視鏡の一部を受けてその周囲の密閉を維持するように構成されており、
所定の進入ポートのための1つまたは複数の密閉構造の下流で気腹を導入および維持するための吹送デバイスに接続するように構成された分岐コネクタ
を含む、医療デバイス。
【請求項28】
分岐コネクタが、一方の進入ポートを伴う直線部分、および他方の進入ポートを伴う側枝部分を含む、請求項27記載の医療デバイス。
【請求項29】
分岐コネクタがY字型構造を有する、請求項27記載の医療デバイス。
【請求項30】
分岐コネクタが、吹送デバイスに接続するためにそれぞれ使用できる2つの接続部を伴って構成される、請求項27記載の医療デバイス。
【請求項31】
オーバーチューブコネクタがオーバーチューブに接着するように構成される、請求項27〜30のいずれか一項記載の医療デバイス。
【請求項32】
オーバーチューブコネクタが、対応するようにねじ切りされたオーバーチューブ上にねじ合わせされるように構成される、請求項27〜3.33のいずれか一項記載の医療デバイス。
【請求項33】
オーバーチューブ接続部がオーバーチューブに圧着されるように構成される、請求項27〜3.33のいずれか一項記載の医療デバイス。
【請求項34】
オーバーチューブ接続部がタブおよび対応するスロットのどちらか一方を含み、タブを対応するスロットに挿入し、対応スロットに対してタブを回すことによって、タブおよび対応するスロットのもう一方を有するオーバーチューブに連結するように構成される、請求項27〜3.33のいずれか一項記載の医療デバイス。
【請求項35】
分岐コネクタが、少なくとも1つの密閉構造をそれぞれ含む、2つを上回る進入ポートを有する、請求項27〜34のいずれか一項記載の医療デバイス。
【請求項36】
分岐コネクタのオーバーチューブ接続部に連結したオーバーチューブをさらに含む、請求項27〜34のいずれか一項記載の医療デバイス。
【請求項37】
オーバーチューブが硬質性である、請求項36記載の医療デバイス。
【請求項38】
主要内腔を規定するオーバーチューブ壁部を含み、該壁部内にチャンネルも含むオーバーチューブ
を含む、医療デバイス。
【請求項39】
オーバーチューブが硬質性である、請求項38記載の医療デバイス。
【請求項40】
オーバーチューブが可撓性物質を含み、該オーバーチューブの少なくとも一部を加圧することによって該オーバーチューブの少なくとも一部が実質的に硬質性になるように構成される、請求項38記載の医療デバイス。
【請求項41】
オーバーチューブがある長さを有し、かつ該オーバーチューブの少なくとも一部を加圧することによって該オーバーチューブがその長さに沿って実質的に硬質性になるように構成される、請求項40記載の医療デバイス。
【請求項42】
請求項27〜35のいずれか一項記載の医療デバイスをさらに含み、分岐コネクタがオーバーチューブに連結している、請求項38〜41のいずれか一項記載の医療デバイス。
【請求項43】
係留部がチャンネルを通って延伸するように、チャンネルの少なくとも1つが構成される、請求項38〜42のいずれか一項記載の医療デバイス。
【請求項44】
光学ファイバーがチャンネルを通って延伸するように、チャンネルの少なくとも1つが構成される、請求項38〜43のいずれか一項記載の医療デバイス。
【請求項45】
交換可能な先端を備えた多自由度アームのセットを含む医療デバイスであって、各アームが少なくとも2つのジョイントを含み、各ジョイントがアクチュエータと会合している、医療デバイス。
【請求項46】
交換可能な先端が連結したアームに対して、1または複数の自由度で該交換可能な先端が作動可能に構成される、請求項45記載の医療デバイス。
【請求項47】
交換可能な先端の少なくとも1つがカメラを含む、請求項45のいずれか一項記載の医療デバイス。
【請求項48】
交換可能な先端の少なくとも1つが焼灼ツールを含む、請求項45〜47のいずれか一項記載の医療デバイス。
【請求項49】
交換可能な先端の少なくとも1つが捕捉器を含む、請求項45〜48のいずれか一項記載の医療デバイス。
【請求項50】
捕捉器が作動可能であるように構成されたアームに、該アームに対して少なくとも90度の角度範囲内で、少なくとも1の自由度で、該捕捉器が連結される、請求項49記載の医療デバイス。
【請求項51】
捕捉器が作動可能であるように構成されたアームに、該アームに対して少なくとも120度の角度範囲内で、少なくとも1の自由度で、該捕捉器が連結される、請求項50記載の医療デバイス。
【請求項52】
交換可能な先端の少なくとも1つがホッチキスを含む、請求項45〜51のいずれか一項記載の医療デバイス。
【請求項53】
交換可能な先端の少なくとも1つがクリップ装着機を含む、請求項45〜52のいずれか一項記載の医療デバイス。
【請求項54】
1つまたは複数のアームがその中に導入され得る硬質性のオーバーチューブをさらに含む、請求項45〜53のいずれか一項記載の医療デバイス。
【請求項55】
少なくとも2つのチャンネルを含んだ硬質性オーバーチューブ壁部を含有する硬質性オーバーチューブをさらに含み、各チャンネルがアームの1つを受けるような大きさにされている、請求項45〜54のいずれか一項記載の医療デバイス。
【請求項56】
多自由度アームのセットが3つ以上の多自由度アームを含む、請求項45〜55のいずれか一項記載の医療デバイス。
【請求項1】
磁気吸引性材料を含むプラットフォームと、
該プラットフォームに連結され、該プラットフォームに対して少なくとも3の自由度で動くように構成されたカメラであって、各自由度における該カメラの動きが該プラットフォームに連結した別個のアクチュエータにより制御されるカメラと、
を含む、医療デバイス。
【請求項2】
カメラの少なくとも一部の周囲に配置され、少なくとも部分的に透明なハウジングをさらに含む、請求項1記載の医療デバイス。
【請求項3】
ハウジングに対して動くように構成されたワイパーアームをさらに含む、請求項2記載の医療デバイス。
【請求項4】
ワイパーアームが、該ワイパーアームに連結された弾性ワイパーブレードを含む、前記医療デバイスであって、該医療デバイスが、該ワイパーブレードがハウジングに接触するように構成され、該ハウジングが該ワイパーアームに対して動いた場合に、該ワイパーブレードの少なくとも一部が該ハウジングと接触したままである、請求項3記載の医療デバイス。
【請求項5】
ワイパーアームが、プラットフォームに対して動くように構成された、請求項3〜4のいずれか一項記載の医療デバイス。
【請求項6】
ハウジングが、プラットフォームに固定されて連結されている、請求項5記載の医療デバイス。
【請求項7】
ハウジングが、プラットフォームに対して回転するように構成されている、請求項5記載の医療デバイス。
【請求項8】
ハウジングが、プラットフォームに対して回転するように構成されている、請求項3〜4のいずれか一項記載の医療デバイス。
【請求項9】
ワイパーアームが、プラットフォームに固定されて連結されている、請求項8記載の医療デバイス。
【請求項10】
プラットフォームが患者の体腔に配置された場合には、該プラットフォームが体腔の外にある電源に経皮的に連結できるように構成されている、請求項1〜9のいずれか一項記載の医療デバイス。
【請求項11】
プラットフォームが電源を含む、請求項1〜10のいずれか一項記載の医療デバイス。
【請求項12】
電源が電池を含む、請求項11記載の医療デバイス。
【請求項13】
プラットフォームが、本体と、該本体に旋回可能に連結されたカメラアームと、を含み、カメラが該カメラアームに連結され、該カメラアームが折り畳まれた位置と展開した位置との間で旋回するように構成されている、請求項1〜12のいずれか一項記載の医療デバイス。
【請求項14】
折り畳まれた位置ではカメラがプラットフォームの外方を向いて構成されるように、カメラアームが該プラットフォームに旋回可能に連結されている、請求項13記載の医療デバイス。
【請求項15】
プラットフォームが、本体とカメラアームとを旋回可能に連結するヒンジを含む、請求項14記載の医療デバイス。
【請求項16】
カメラが、ヒンジを介して外部ディスプレイに連結するように構成されている、請求項15記載の医療デバイス。
【請求項17】
カメラが、ヒンジを通って延伸するワイヤによって外部ディスプレイに連結されるように構成される、請求項16記載の医療デバイス。
【請求項18】
プラットフォームが底面を含み、カメラが該プラットフォームの底面の下に配置されたレンズを有する、請求項1〜12記載のいずれか一項記載の医療デバイス。
【請求項19】
プラットフォームが2つの端部と長手方向の中間点とを有し、カメラがどちらかの端部よりも中間点の方に近いようにプラットフォームに連結される、請求項1〜12のいずれか一項記載の医療デバイス。
【請求項20】
プラットフォームを動かすことなく、カメラを使用してプラットフォームの周囲360度の視野を見ることができるように構成されている、請求項1〜12のいずれか一項記載の医療デバイス。
【請求項21】
カメラによって見えるハウジングの実質的に全体が、実質的に透明である、請求項2〜12のいずれか一項記載の医療デバイス。
【請求項22】
カメラが可視スペクトルにある光を検出するように構成されている、請求項1〜21のいずれか一項記載の医療デバイス。
【請求項23】
カメラが赤外線(IR)スペクトルにある光を検出するように構成される、請求項1〜21のいずれか一項記載の医療デバイス。
【請求項24】
カメラが、可視、IRおよび紫外線(UV)スペクトルの全てにある光を検出するように構成される、請求項1〜21のいずれか一項記載の医療デバイス。
【請求項25】
カメラが可視、IR、および UV スペクトルの全てにある光を検出するように構成された複数のカメラを含む、請求項1〜21のいずれか一項記載の医療デバイス。
【請求項26】
磁気吸引性材料を含むプラットフォームと、
磁気アセンブリを含む装置であって、該装置が患者の体腔外にある場合に体腔内で該プラットフォームを動かすための装置と、
該プラットフォームに連結され、該プラットフォームに対して少なくとも3の自由度で動くように構成されたカメラであって、各自由度における該カメラの動きが該プラットフォームに連結した別個のアクチュエータにより制御されるカメラと、
を含む、医療処置用の多自由度カメラ。
【請求項27】
オーバーチューブに連結するように構成されたオーバーチューブ接続部を有し、少なくとも1つの密閉構造をそれぞれ含む少なくとも2つの進入ポートを有する分岐コネクタであって、
該密閉構造の1つが内視鏡の一部を受けてその周囲の密閉を維持するように構成されており、
所定の進入ポートのための1つまたは複数の密閉構造の下流で気腹を導入および維持するための吹送デバイスに接続するように構成された分岐コネクタ
を含む、医療デバイス。
【請求項28】
分岐コネクタが、一方の進入ポートを伴う直線部分、および他方の進入ポートを伴う側枝部分を含む、請求項27記載の医療デバイス。
【請求項29】
分岐コネクタがY字型構造を有する、請求項27記載の医療デバイス。
【請求項30】
分岐コネクタが、吹送デバイスに接続するためにそれぞれ使用できる2つの接続部を伴って構成される、請求項27記載の医療デバイス。
【請求項31】
オーバーチューブコネクタがオーバーチューブに接着するように構成される、請求項27〜30のいずれか一項記載の医療デバイス。
【請求項32】
オーバーチューブコネクタが、対応するようにねじ切りされたオーバーチューブ上にねじ合わせされるように構成される、請求項27〜3.33のいずれか一項記載の医療デバイス。
【請求項33】
オーバーチューブ接続部がオーバーチューブに圧着されるように構成される、請求項27〜3.33のいずれか一項記載の医療デバイス。
【請求項34】
オーバーチューブ接続部がタブおよび対応するスロットのどちらか一方を含み、タブを対応するスロットに挿入し、対応スロットに対してタブを回すことによって、タブおよび対応するスロットのもう一方を有するオーバーチューブに連結するように構成される、請求項27〜3.33のいずれか一項記載の医療デバイス。
【請求項35】
分岐コネクタが、少なくとも1つの密閉構造をそれぞれ含む、2つを上回る進入ポートを有する、請求項27〜34のいずれか一項記載の医療デバイス。
【請求項36】
分岐コネクタのオーバーチューブ接続部に連結したオーバーチューブをさらに含む、請求項27〜34のいずれか一項記載の医療デバイス。
【請求項37】
オーバーチューブが硬質性である、請求項36記載の医療デバイス。
【請求項38】
主要内腔を規定するオーバーチューブ壁部を含み、該壁部内にチャンネルも含むオーバーチューブ
を含む、医療デバイス。
【請求項39】
オーバーチューブが硬質性である、請求項38記載の医療デバイス。
【請求項40】
オーバーチューブが可撓性物質を含み、該オーバーチューブの少なくとも一部を加圧することによって該オーバーチューブの少なくとも一部が実質的に硬質性になるように構成される、請求項38記載の医療デバイス。
【請求項41】
オーバーチューブがある長さを有し、かつ該オーバーチューブの少なくとも一部を加圧することによって該オーバーチューブがその長さに沿って実質的に硬質性になるように構成される、請求項40記載の医療デバイス。
【請求項42】
請求項27〜35のいずれか一項記載の医療デバイスをさらに含み、分岐コネクタがオーバーチューブに連結している、請求項38〜41のいずれか一項記載の医療デバイス。
【請求項43】
係留部がチャンネルを通って延伸するように、チャンネルの少なくとも1つが構成される、請求項38〜42のいずれか一項記載の医療デバイス。
【請求項44】
光学ファイバーがチャンネルを通って延伸するように、チャンネルの少なくとも1つが構成される、請求項38〜43のいずれか一項記載の医療デバイス。
【請求項45】
交換可能な先端を備えた多自由度アームのセットを含む医療デバイスであって、各アームが少なくとも2つのジョイントを含み、各ジョイントがアクチュエータと会合している、医療デバイス。
【請求項46】
交換可能な先端が連結したアームに対して、1または複数の自由度で該交換可能な先端が作動可能に構成される、請求項45記載の医療デバイス。
【請求項47】
交換可能な先端の少なくとも1つがカメラを含む、請求項45のいずれか一項記載の医療デバイス。
【請求項48】
交換可能な先端の少なくとも1つが焼灼ツールを含む、請求項45〜47のいずれか一項記載の医療デバイス。
【請求項49】
交換可能な先端の少なくとも1つが捕捉器を含む、請求項45〜48のいずれか一項記載の医療デバイス。
【請求項50】
捕捉器が作動可能であるように構成されたアームに、該アームに対して少なくとも90度の角度範囲内で、少なくとも1の自由度で、該捕捉器が連結される、請求項49記載の医療デバイス。
【請求項51】
捕捉器が作動可能であるように構成されたアームに、該アームに対して少なくとも120度の角度範囲内で、少なくとも1の自由度で、該捕捉器が連結される、請求項50記載の医療デバイス。
【請求項52】
交換可能な先端の少なくとも1つがホッチキスを含む、請求項45〜51のいずれか一項記載の医療デバイス。
【請求項53】
交換可能な先端の少なくとも1つがクリップ装着機を含む、請求項45〜52のいずれか一項記載の医療デバイス。
【請求項54】
1つまたは複数のアームがその中に導入され得る硬質性のオーバーチューブをさらに含む、請求項45〜53のいずれか一項記載の医療デバイス。
【請求項55】
少なくとも2つのチャンネルを含んだ硬質性オーバーチューブ壁部を含有する硬質性オーバーチューブをさらに含み、各チャンネルがアームの1つを受けるような大きさにされている、請求項45〜54のいずれか一項記載の医療デバイス。
【請求項56】
多自由度アームのセットが3つ以上の多自由度アームを含む、請求項45〜55のいずれか一項記載の医療デバイス。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【図49】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【図49】
【公表番号】特表2012−515065(P2012−515065A)
【公表日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−546413(P2011−546413)
【出願日】平成22年1月16日(2010.1.16)
【国際出願番号】PCT/US2010/021292
【国際公開番号】WO2010/083480
【国際公開日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【出願人】(508152917)ザ ボード オブ リージェンツ オブ ザ ユニバーシティー オブ テキサス システム (17)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年1月16日(2010.1.16)
【国際出願番号】PCT/US2010/021292
【国際公開番号】WO2010/083480
【国際公開日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【出願人】(508152917)ザ ボード オブ リージェンツ オブ ザ ユニバーシティー オブ テキサス システム (17)
【Fターム(参考)】
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