説明

医療デバイス

ガイドワイヤを骨に位置合わせするデバイスであって、骨に可逆的に取り付け可能な取付手段と、前記取付手段に接続される位置合手段と、を備え、位置合手段は、移動可能であり、ガイドワイヤを挿入するために骨の一部を位置付ける。ガイドワイヤを骨に位置合わせする方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療デバイス、特に骨に対してガイドワイヤを位置合わせするデバイスに関する。また、本発明は、ガイドワイヤを骨に対して位置合わせして骨に挿入する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
人工股関節全置換術(total hip replacement)は、特に活動的な患者において過剰に摩耗することに起因して早期に機能しなくなることがある。このため、股関節の表面置換は、金属−金属支持面を用いており、結果が良好なためますます使用されている。表面置換術は、患者の生来の大腿骨頚部と大腿骨頭部の一部とを保存する。したがって、埋込コンポーネントを正確に位置決めすることは、生来の骨の完全性及び強度を保つために必須である。金属−金属表面置換術が失敗する稀な場合は、主に大腿骨頚部が骨折することまたは大腿骨コンポーネントが弛緩するためであり、この失敗は、大腿骨頚部に切欠が形成される外科技術が乏しいことまたは大腿骨コンポーネントを正確に角度決めされないことに起因する。
【0003】
表面置換術中において、大腿骨の前処理は、ガイドワイヤを位置決めして大腿骨頭部を通って大腿骨頚部内へ突き通すことから開始する。ガイドワイヤの位置決めは、ガイドワイヤが患者の大腿骨に対する大腿骨コンポーネントの位置及び角度を規定するため、重要である。明確には、1回目の試みでガイドワイヤを正確に位置決めすることは、外科医にとって最良である。いったんガイドワイヤが挿入されると、ワイヤの位置は、大腿骨頚部の周囲で針を回転させることによって変化し、適切な頭部コンポーネントのサイズが分かる。そして、ガイドワイヤは、カニューレ挿入されたドリルを用いてさらに突き通され、穴径を大きくする。次に、ガイドロッドは、穴部に挿入され、回転シリンダカッタを案内して大腿骨頭部をシリンダ部へ形付けるために使用される。これは、シリンダカッタの位置決めが不正確であることまたはシリンダカッタを過剰に進ませることによって大腿骨頚部への切欠の形成が発生しうる手術方法の段階である。そして、面フライスは、不要な骨を切除するために使用される。ガイドロッドは、回転面取カッタを案内してシリンダ部の基端部を面取りするために使用される。この手術は、埋込コンポーネントが骨に正確に嵌合することを確実にする。
【0004】
大腿骨頭部は、関節炎の開始に起因する変化の度合いによって常に形が崩れるため、ガイドワイヤを配置するときの位置決め基準として使用されることができない。使用する好ましい基準は、大腿骨頚部が切欠が形成されることを避けなければならない場所である大腿骨頚部であるが、大腿骨頚部は、骨棘によって部分的に形が崩れることがある。
【0005】
大腿骨頚部に切欠が形成されること及び頚部のサイズが大腿骨頭部に対して小さいことに対する懸念に起因して、ガイドワイヤひいては大腿骨埋込ステムにとっての最良な位置を大腿骨頚部のちょうど中央とすることが一般的に受け入れられている。頚部の断面が円形でないため、最適な位置は判断することがしばしば困難となる。
【0006】
頚部の中央にガイドワイヤを配置することに加え、異なる平面で表される大腿骨に対する大腿骨インプラント軸の2つの重要な角度がある。X線正面像にある前面(または冠状面)において観察すると、内反/外反角度は、大腿骨シャフトとインプラント軸との間の角度である。適した角度は、若干患者固有であるが、一般に135度から145度の範囲内である。生来の大腿骨頚部の軸は、より内反(またはより水平)であり、かつ軸が大腿骨シャフトに向けて外方へテーパ状をなしているため、判断することが困難である。これにより、インプラント軸について適した角度として生来の頚部の角度を基準とすることには、誤りがある。インプラントを過度に内反に位置決めすることは、大腿骨頚部の骨折及び大腿骨コンポーネントの弛緩に関する(切欠を形成した後の)第2の重要な一因となる要因であると考えられている。
【0007】
水平面(すなわち横断面)で観察すると、回転角度(version angle)は、大腿骨シャフトに対してインプラント軸が前方または後方に向かう角度である。X線で現れないが大腿骨頚部の下側を観察することによって手術内で判断できることは、一般的である。また、適切な角度は、患者固有であるが、一般的に15°から25°の範囲内である。この場合、外科医は、一般的にインプラント軸を患者生来の前傾角度に位置合わせする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
大腿骨頚部に切欠が形成されることなく適切な内反/外反及び回転/前傾角度で埋め込まれた表面置換頭部は、成功する十分な可能性を有する。しかしながら、特に低侵襲手術の制限に起因して、目指すものがより実現困難になってきている。股関節表面置換における低侵襲手術への傾向が増大しており、この低侵襲手術は、大腿骨頭部及び頚部の露出、大腿骨頭部及び頚部へのアクセス及び視界の量を低減する。アクセス及び視界が低減しているため、外科医にとって、外科医の判断を用いて誤差を検出及び訂正することは、より困難である。したがって、外科医は、手術器具の効力に依存する。
【0009】
多数のデバイスは、ガイドワイヤひいては大腿骨インプラントコンポーネントを位置決めすることを容易にするためにある。初期のデバイスは、外側大腿骨にあるピンであって角度位置の決定を補助するピンと、切欠の形成を避けるために頚部の周囲で回転するプローブと、を使用していた。外側大腿骨におけるピンを必要とすることは、ピンを側方へ挿入するためのアクセスが十分でないため、このようなデバイスが低侵襲手術に適していないことを意味する。
【0010】
その後のデバイスは、低侵襲手術への傾向にしたがっている。デバイスは、3つ、すなわち、クランプ型デバイス、リング型デバイス及び調整可能なプラットホーム型デバイスのカテゴリーに分類される傾向がある。クランプ型デバイスは、ドリルガイドと、大腿骨頚部に取り付けられて向かい合う顎部と、を備えている。クランプ型デバイスに共通する問題は、デバイスが生来の大腿骨頚部の角度であって、すでに説明したように、大腿骨インプラント軸に対する正確な角度でない角度を追従しがちであることである。これを克服する試みは、対称な顎クランプをオフセットさせた顎クランプに置換することによってなされている。顎部をオフセットすることにより、デバイスは、生来の頚部に対してより外反の角度で配置されることが可能となる。しかし、オフセットさせた顎クランプは、顎部が直接互いに向かい合わないため、本質的に適していない。したがって、クランプとして効率がよくない。
【0011】
上記タイプのデバイスにおいて、内反/外反及び回転角度を同時に判断することは、特にこれら角度が2つの異なる身体構造上の面にあることを考慮すると、外科医にとって困難な課題である。
【0012】
リング型デバイスは、ドリルガイドと、部分的または完全なリングであって大腿骨頚部の周囲に配置されるリングと、を備え、リングの径は、大腿骨インプラントコンポーネントの内径に対応している。これらデバイスは、デバイスが大腿骨頚部に取り付けられないため、クランプ型デバイスのように安定しない。さらに、内反/外反及び回転角度は、同様に、このようなデバイスを使用するときに外科医によって同時に判断され固定されなければならない。したがって、デバイスは、クランプ型デバイスで遭遇した問題と同様の問題を示す。
【0013】
調整可能なプラットホーム型デバイスは、ドリルガイドと、大腿骨頭部に固定されたプラットホームであって位置及び角度に対する調整が回転針を用いてなされかつ確認されるプラットホームと、を備える。このようなデバイスは、作業するのに適切なプラットホームを提供するが、外科医がまだ内反/外反及び回転角度を同時に判断しかつ固定する必要があるという欠点を有する。
【0014】
したがって、本発明は、ガイドワイヤを配置する正確さを最大化し、さらに最終的な大腿骨コンポーネントの位置決めを最適化することを目的とする。また、本発明は、低侵襲手術での使用に適したガイドワイヤ配置デバイスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の第1形態では、ガイドワイヤを骨に位置合わせするデバイスが提供され、当該デバイスは、骨に可逆的に取り付け可能な取付手段と、取付手段に接続された位置合手段と、を備え、位置合手段は、ガイドワイヤを挿入するために骨の部分に位置付けるように移動可能である。
【0016】
本発明の有利点は、ガイドワイヤの配置の正確性が増大することである。したがって、最終的な大腿骨コンポーネントの位置決めは、最適化され、金属−金属表面置換の不具合が排除されない場合であっても著しく低減する。また、デバイスは、側方または後部の目標ピンを必要とせず、したがって、デバイスが縮小した切開を通って操作されるので、低侵襲手術に適している。
【0017】
本発明におけるデバイスは、位置合手段が取付手段に対して独立して移動できるようにすることによって、現在のデバイスを改良する。デバイスが大腿骨頚部にしっかりと取り付けられるこの手段は、例えば対称で直接向かい合う顎部を有しており、適切なプラットホームを提供する。そして、内反/外反角度は、位置合手段を介した別個の調整によって設定される。
【0018】
位置合手段は、取付手段に可逆的に接続されている。
【0019】
位置合手段は、使用時にガイドワイヤを受け入れる。
【0020】
本発明のいくつかの形態では、デバイスが提供されており、位置合手段は、使用時において少なくとも1つの角度計及びガイドワイヤを受け入れる位置合ガイドと、取付手段に接続される支持腕部と、を備え、位置合ガイドは、支持腕部に移動可能に接続されている。
【0021】
位置合ガイドは、支持腕部に可逆的に接続されている。
【0022】
支持腕部は、取付手段に可逆的に接続されている。
【0023】
支持腕部は、取付手段に回動可能に接続されている。
【0024】
位置合手段は、骨の中心を位置合わせするセンタリング機構を備える。
【0025】
本発明のいくつかの形態において、デバイスは、内反/外反の調整に拘りなく全期間において、ガイドワイヤを大腿骨頚部の中心に配置するセンタリング機構を有する。センタリング機構を備える発明におけるこれら形態において、デバイスを大腿骨頚部に取り付ける動作は、センタリング機構を介した頚部の中心を規定し、デバイスを安定させる。その後、内反/外反及び回転角度は、独立して調整される。これは、両角度が固定されるまで不安定である従来のデバイスよりもより効率的かつより正確である。また、このような従来のデバイスは、同様に、一方の角度を変更することが他方の角度に影響を及ぼすという欠点を有する。
【0026】
センタリング機構は、取付手段に回動可能に接続されている。
【0027】
センタリング機構は、2つの移動可能な腕部を備え、腕部それぞれは、基端部及び先端部を有し、2つの腕部は、先端部において互いに回動可能に接続されており、腕部は、基端部において取付手段に回動可能に接続されており、腕部の先端部間における回動接続は、使用時において骨の中心に位置付ける。
【0028】
位置合ガイドは、センタリング機構の腕部における先端部に回動可能に接続されている。
【0029】
取付手段は、クランプである。取付手段は、鋏状クランプである。
【0030】
クランプは、少なくとも2つの顎部を備える。クランプは、2つの顎部を備える。クランプは、複数の顎部を備える。少なくとも2つの顎部は、向かい合っている。
【0031】
クランプは、自己ロック機構を備える。自己ロック機構は、クランプをロック解除する解放手段を有するラチェット機構である。
【0032】
クランプは、顎部を離間するように付勢する弾性手段を備える。弾性手段は、バネである。
【0033】
取付手段は、2つの腕部であって当該腕部が当該腕部の長さに沿って回動可能に接続された2つの腕部を備え、腕部それぞれは、基端部及び先端部を有し、先端部は、骨に取り付け可能であり、基端部は、ユーザが先端部を骨に可逆的に取り付けることを可能とする。
【0034】
位置合ガイドは、ドリルガイドを備える。
【0035】
本発明の形態におけるデバイスは、固定手段をさらに備える。固定手段は、少なくとも1つの後退可能なスパイクを備える。固定手段は、後退可能なスパイク型管部を備える。
【0036】
本発明の第2の形態では、ガイドワイヤを骨に位置合わせする方法が提供され、当該方法は、本発明の第1の形態におけるデバイスと動力源とを準備する工程と、取付手段を骨に取り付ける工程と、位置合手段を移動させてガイドワイヤを挿入するために骨の部分を位置付ける工程と、動力源を用いてガイドワイヤを骨に挿入する工程と、を備える。
【0037】
本発明の第3の形態では、ガイドワイヤを骨に位置合わせする方法が提供され、当該方法は、本発明の第1の形態におけるデバイスと動力源とを準備する工程と、取付手段を骨に取り付ける工程と、位置合手段を移動させてガイドワイヤを挿入するために骨の部分を位置付ける工程と、角度計を位置合ガイドに取り付けて骨におけるガイドワイヤの結果として生ずる位置を示す工程と、ガイドワイヤを位置合ガイドに取り付ける工程と、動力源を用いてガイドワイヤを骨に挿入する工程と、を備える。
【0038】
角度計は、ガイドワイヤを取り付ける前に位置合ガイドから取り外される。
【0039】
動力源は、回転動力源である。動力源は、ドリルであってもよい。
【0040】
デバイス/方法は、任意の適切な骨に適用される。骨は、大腿骨であってもよい。
【0041】
ここで、例としての添付の図面について述べる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の実施形態におけるデバイスを示す等角図である。
【図2】図1に示すデバイスの上面図である。
【図3】図1に示すデバイスの端面図である。
【図4】図1に示すデバイスの側面図である。
【図5】本発明の別の実施形態におけるデバイスを示す等角図である。
【図6】本発明の別の実施形態におけるデバイスを示す等角図である。
【図7】図1に示すデバイスの上面図である。
【図8】本発明の別の実施形態におけるデバイスを示す等角図である。
【図8a】本発明の別の実施形態におけるデバイスを示す側面図であって大腿骨にある面で示す側面図である。
【図9】本発明の別の実施形態におけるデバイスを示す等角図である。
【図10】本発明の別の実施形態におけるデバイスを示す等角図であって大腿骨にある面で示す等角図である。
【図11】本発明の別の実施形態におけるデバイスを示す側面図であって大腿骨にある面で示す側面図である。
【図12】大腿骨頚部を通る断面図である。
【図13】本発明の別の実施形態におけるデバイスを示す側面図であって大腿骨にある面で示す側面図である。
【図14】本発明の別の実施形態におけるデバイスを示す側面図であって大腿骨にある面で示す側面図である。
【図15】本発明の別の実施形態におけるデバイスを示す側面図であって大腿骨にある面で示す側面図である。
【図16】最表面置換頭部を取り付けた大体骨の断面図である。
【図17】本発明の実施形態におけるデバイスの操作のさまざまな段階を示す図である。
【図18】同じく、本発明の実施形態におけるデバイスの操作のさまざまな段階を示す図である。
【図19】同じく、本発明の実施形態におけるデバイスの操作のさまざまな段階を示す図である。
【図20】同じく、本発明の実施形態におけるデバイスの操作のさまざまな段階を示す図である。
【図21】同じく、本発明の実施形態におけるデバイスの操作のさまざまな段階を示す図である。
【図22】同じく、本発明の実施形態におけるデバイスの操作のさまざまな段階を示す図である。
【図23】同じく、本発明の実施形態におけるデバイスの操作のさまざまな段階を示す図である。
【図24】同じく、本発明の実施形態におけるデバイスの操作のさまざまな段階を示す図である。
【図25】同じく、本発明の実施形態におけるデバイスの操作のさまざまな段階を示す図である。
【図26】同じく、本発明の実施形態におけるデバイスの操作のさまざまな段階を示す図である。
【図27】本発明の実施形態におけるデバイスを示す上面図である。
【図28】本発明の実施形態におけるデバイスの操作のさまざまな段階を示す図である。
【図29】同じく、本発明の実施形態におけるデバイスの操作のさまざまな段階を示す図である。
【図30】同じく、本発明の実施形態におけるデバイスの操作のさまざまな段階を示す図である。
【図31】同じく、本発明の実施形態におけるデバイスの操作のさまざまな段階を示す図である。
【図32】同じく、本発明の実施形態におけるデバイスの操作のさまざまな段階を示す図である。
【図33】同じく、本発明の実施形態におけるデバイスの操作のさまざまな段階を示す図である。
【図34】同じく、本発明の実施形態におけるデバイスの操作のさまざまな段階を示す図である。
【図35】同じく、本発明の実施形態におけるデバイスの操作のさまざまな段階を示す図である。
【図36】同じく、本発明の実施形態におけるデバイスの操作のさまざまな段階を示す図である。
【図37】同じく、本発明の実施形態におけるデバイスの操作のさまざまな段階を示す図である。
【図38】同じく、本発明の実施形態におけるデバイスの操作のさまざまな段階を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
図1から図10は、本発明のいくつかの実施形態におけるデバイス(1)の構成部材を示している。図1から図4に示すように、デバイス(1)は、ラチェットロック機構(14)を有する鋏状クランプ(2)の形態をなしている。クランプ(2)は、回動軸(5)によって共に連結された2つの腕部(3、4)を備えている。図示の実施形態において、回動軸(5)は、各腕部(3、4)の中点近傍にある。各腕部(3、4)は、基端部(6、7)及び先端部(10、11)を有する。各腕部(3、4)の基端部(6、7)には、ユーザがクランプ(2)を把持することを可能とする指グリップ(8、9)が配置されている。図示のデバイスにおいて、指グリップ(8、9)は、閉じた環状をなしているが、任意の適切なグリップは、想定されてもよい。各腕部(3、4)の先端部(10、11)には、デバイスを骨に取り付ける顎部(12、13)が配置されている。別の実施形態は、複数の顎部を有してもよい。
【0044】
図2に示すように、水平面で見ると、各腕部(3、4)は、歪んだS字状を形成する湾曲セクション及び直線セクションを有する。図4に示すように、垂直面で見ると、各腕部(3、4)は、回動軸(5)と先端部(10、11)との間に2つの約90°をなす屈曲部を有し、基端部(6、7)と回動軸(5)との間における各腕部(3、4)の部分の主軸は、先端部(10、11)の近傍における各腕部(3、4)の部分の主軸と平行である。このオフセットした非平面的な構造は、使用時において外科医が顎部(12、13)を骨の周囲に適切に位置決めされて骨と係合することができるようにデバイスを操作できるという有利点を有する。
【0045】
ラチェットロック機構(14)は、腕部(3、4)の基端部(6、7)に配置されている。ラチェット(14)は、回動軸(16)によって腕部(3)の基端部(6)に接続される腕部(15)を備える。刻目部(17)は、腕部(4)の基端部(7)に配置されている相補的な突起部(18)と係合し、これにより、自己ロックするラチェット機構(14)をもたらす。ラチェット機構(14)は、腕部(15)を回動軸(16)回りで回動させて刻目部(17)から突起部(18)を係合解除することによってロック解除される。板バネ(19、20)は、腕部(3、4)に取り付けられており、基端部(7、8)を離間するように付勢し、これにより先端部(10、11)を離間するように付勢する。図2に示すように、板バネ(19)は、腕部(3)の基端部(6)に向けて延在しており、ラチェット腕部(15)を回動軸(16)の近傍に接触させ、これにより、腕部(15)をロック位置に付勢する。
【0046】
図5は、センタリング機構(21)と組み合わせた図1から図4の構成部材を示す。センタリング機構(21)は、それぞれが基端部(24、25)及び先端部(26、27)を有する2つの可動腕部(22、23)を有している。図5に示す実施形態において、各腕部は、湾曲している。しかしながら、いくつかの実施形態は、図11に示すように、直線状の腕部(51、52)を有する。センタリング腕部(22)の基端部(24)は、グリップ(9)の近傍に位置する回動軸(28)によってクランプ腕部(4)に回動可能に接続されている。センタリング腕部(23)の基端部(25)は、グリップ(8)の近傍に位置する回動軸(29)によってクランプ腕部(3)に回動可能に接続されている。センタリング腕部(22)の先端部(26)は、回動軸(30)によってセンタリング腕部(23)の先端部(27)に回動可能に接続されている。
【0047】
図5から図10は、本発明のいくつかの実施形態における位置合手段(31)を示している。位置合手段(31)は、センタリング機構(21)と、位置合ガイド(32)と、支持腕部(33)と、を備えている。支持腕部(33)は、回動軸(5)によってクランプ(2)に回動可能に接続されている。支持腕部(33)は、回動軸(5)において固定ネジ(34)を用いて適所に固定されうる。図示の特定の実施形態において、支持腕部(33)は、三日月状をなしている。支持腕部は、任意の適切な形状をなしてもよい。
【0048】
位置合ガイド(32)は、本体部(37)によって位置合導管(36)に接続される位置合腕部(35)を備えている。位置合腕部(35)は、支持腕部(33)を受け入れて位置合ガイド(32)が支持腕部(33)に移動可能に接続されるように形成された基端部(38)を有する。位置合ガイド(32)は、位置合腕部(35)の基端部(38)に配置されたロックネジ(39)を用いて支持腕部(33)に所定位置に可逆的にロックされている。位置合腕部(35)は、回動軸(30)によってセンタリング腕部(22、23)の先端部(26、27)に回動可能に接続される先端部(57)を有する。位置合腕部(35)は、図8及び図9に示すように、角度計(41、42)を受けるために先端部(57)に配置されたバネクリップ(40)を有する。
【0049】
角度計は、外科医によって採用された分離した角度を測定するデバイスであり、正確な内反/外反角度を求める。角度計を備える本発明のこれら実施形態は、角度計が手を使わないで操作する使用を容易にするという有利点を有する。図8、図8a及び図9は、角度計(41、42)の2つの別の設計を示している。図8及び図8aの角度計(41)は、角度のついた「V」字状のロッドを備えており、このロッドは、大腿骨インプラントコンポーネントの軸と大腿骨シャフトとの間の角度を規定する。ロッドは、任意の適切な角度を有してもよい。例えば、ロッドは、130度から140度の角度を有する。ロッドは、約135度の角度を有してもよい。使用時において、外科医は、位置合ガイド(32)を調節することによって、シャフトの長尺部分を大腿骨シャフトに揃える。
【0050】
図9の角度計(42)は、歪んだ「T」字状のロッドを備えており、このロッドは、股関節の中心と膝の中心との間の直線である脚の位置合軸からの正確な内反/外反角度を規定する。ロッドは、任意の適切な基準角を有してもよい。図示の例において、基準角は、128度である。使用時において、外科医は、「T」ロッドの交差部分を大腿骨頭部の中心上に位置合せし、ロッドの先端部が膝の中心を向いて指すことを確実にする。大腿骨シャフトの角度と脚の位置合軸との間の差は、7度であり、これにより、角度計の角度間の差も、7度となる。
【0051】
位置合導管(36)は、ガイドワイヤを受け入れるように形成されている。図8に示すように、本発明のいくつかの実施形態において、導管(36)は、固定手段(43)を備えている。図8に示す実施形態において、固定手段(43)は、ガイドワイヤ(図示略)を受け入れる導管(45)の周囲に配置された複数のスパイク(44)を有するシリンダ状のプランジャの形態をなしている。使用時において、外科医は、後退した非係合位置から前進した係合位置であってスパイク(44)が骨に係合する係合位置までプランジャを前進させる。固定手段は、デバイスにさらなる安定性をもたらすという有利点を有する。
【0052】
本発明の別の実施形態(図示略)において、位置合手段は、図6に示すようなセンタリング機構(21)に回動可能に接続される位置合ガイド(32)を備えているが、支持腕部(33)を有していない。
【0053】
図8は、さらなるガイドロッド(46)を備える本発明の実施形態を示している。使用時において、ガイドロッド(46)は、腕部(4)にある導管(47)に受け入れられる。使用時において、ガイドロッド(46)は、ガイドワイヤと平行に位置合せされ、デバイス/ガイドワイヤの位置合わせ時におけるさらなる基準点を外科医に提供する。
【0054】
使用時において、センタリング機構(21)は、以下のように動作する。図9及び図10に示すように、可動腕部(22、23)は、顎部(12、13)に対して位置決めされており、回動軸(30)は、例えばデバイスの顎部が大腿骨頚部(48)に取り付けられたときに顎部(12、13)の中心点に必然的に位置合わせされる。その結果、位置合ガイドは、例えば位置合腕部(35)及び導管(36)ひいては角度計(41、42)及びガイドワイヤ(図示略)が顎部(12、13)ひいては大腿骨頚部の中心点に位置合わせされるように必然的に位置合せされる。
【0055】
本発明の別の実施形態(図示略)において、位置合腕部(35)は、角度計(41、42)に替えてガイドロッド状のガイドロッド(46)を受け入れる。
【0056】
図11及び図13は、腕部(51、52)が図5から図10のように湾曲している替わりに直線状であるセンタリング機構(50)を示している。センタリング機構(50)の動作原理は、図9及び図10について上述した動作原理と同一である。図12は、大腿骨(53)の頚部(54)を通る断面図であってデバイスの顎部(12、13)が向かい合って頚部(54)に取り付けられている断面図である。図11及び図12から、図9及び図10に示すデバイスと同様にして、どのようにしてセンタリング機構(50)が頚部(54)の中心に位置付けるかが明確である。
【0057】
図13は、機構(50)を中心合わせする直線腕部(51、52)であって図6のような位置合ガイド(32)を備える直線腕部(51、52)を有する組み立てられたデバイスを示している(位置合導管(36)が明確のために図示されていないことに留意)。デバイスは、大腿骨頚部(54)の中心軸(55)及び大腿骨軸(56)に揃えられた角度計(41)を備えている。
【0058】
図14及び図15は、図1から図13に示すデバイスに対する2つの別のデバイス(60、61)を示している。位置合手段(63)は、位置合ガイド(64)及び支持腕部(65)を備えている。支持腕部(65)は、固定点(66)において鋏状クランプ(2)に固定して取り付けられている。支持腕部(65)は、固定ネジによって所定位置に固定されている。位置合ガイド(64)は、支持腕部(65)を受け入れて位置合ガイド(64)が支持腕部(65)に移動可能に接続されるように形作られた本体部(67)を備えている。位置合ガイド(64)は、本体部(67)に接続されている位置合導管(68)を備えている。位置合導管(68)は、ガイドワイヤ(図示略)を受け入れるように形作られている。位置合ガイド(64)は、本体部(67)に配置されたロックネジ(69)を用いて支持腕部(65)にある所定位置に可逆的にロックされている。
【0059】
図14及び図15のデバイス(60、61)は、図5から図13に示すデバイスのようにセンタリング機構を有していない。その替わりに、図14及び図15に示すように、支持腕部(65)の弓状部は、位置合導管(68)の主軸(70)が顎部(12、13)の中心点においてクランプ軸(71)と交差するような径Rによって規定されている。
【0060】
図14及び図15のデバイス(60、61)は、図1から図13に示すデバイスの板バネ(19、20)に替えて付勢手段(72、73)を有している。図14の付勢手段(72)は、鋏状クランプ(2)に取り付けられたロッド(75)に移動可能に接続された本体部(74)を備えている。第1腕部(76)は、一端部において本体部(74)に回動可能に接続されており、固定点(66)近傍の他端部において鋏状クランプ(2)の腕部(4)に回動可能に接続されている。第2腕部(77)は、一端部において本体部(74)に回動可能に接続されており、固定点(66)近傍の他端部において鋏状クランプ(2)の腕部(3)に回動可能に接続されている。バネ(78)は、ロッド(75)の基端部に取り付けられており、本体部(74)及び腕部(76、77)を介して鋏状クランプの腕部(3、4)を離間させるように付勢する。
【0061】
図15の付勢手段(73)は、鋏状クランプ(2)に取り付けられたロッド(80)に移動可能に接続された本体部(79)を備えている。第1腕部(81)は、一端部において本体部(79)に回動可能に接続されており、グリップ(9)近傍の他端部において鋏状クランプ(2)の腕部(4)に回動可能に接続されている。第2腕部(82)は、一端部において本体部(79)に回動可能に接続されており、グリップ(8)近傍の他端部において鋏状クランプ(2)の腕部(3)に回動可能に接続されている。バネ(83)は、固定点(66)の近傍でロッド(80)の先端部に取り付けられており、本体部(79)及び腕部(81、82)を介して鋏状クランプの腕部(3、4)を離間させるように付勢する。
【0062】
図16は、表面置換頭部(85)を有する大腿骨(84)を通る断面図である。本発明におけるデバイスでは、外科医は、図16に示すように、最適位置で表面置換ヘッドを取り付けることができる。
【0063】
図17に示すように、デバイス(1)がデバイスの開位置にある状態で、デバイスは、前後(AP)方向で大腿骨に付けられ、大腿骨頚部(48)の周囲を顎部(12、13)で上下からしっかりとクランプする(図18)。自己ロックするラチェット機構(14)は、しっかりとした把持を維持する。図示のデバイスは、センタリング機構(21)を有しており、内反/外反調整に拘りなく全期間においてガイドワイヤを大腿骨頚部の中心に位置付ける。デバイスが大腿骨頚部をクランプする単純な動作により、センタリング機構を介して頚部の中心が規定され、デバイスが安定する。
【0064】
図19に示すように、取り外し可能な角度計(41)は、さらなる位置合手段を提供ており、デバイス内で組み込まれ、これにより、手を用いない使用を容易にし、外科医が正確な内反/外反角度を決定することを可能とする。
【0065】
図20及び図21に示すように、内反/外反角度合わせは、ロックネジ(39)を弛緩して、角度計のメインシャフトが大腿骨シャフトに位置合わせされるまで位置合ガイドを取り付けられた角度計を回転させることによって、調節される。内反/外反角度が満足なものとなると、外科医は、ロックネジ(39)を締結して角度計を取り付けたままとする。実用的な角度基準は、内側大腿距(medial calcar)であることに留意すべきである。
【0066】
図22に示すように、さらなるガイドロッド(46)は、下側にある腕部にある導管(47)内に挿入されている。外科医は、ロッド(46)に沿って下側頚部を直接視認できる。ガイドワイヤは、デバイス全体を取り付けることによって内側頚部に位置合わせされ、適した前傾角度を選択する。デバイスを両平面に位置合わせした状態で、デバイスは、所定位置に固定される。図23に示すように、スパイク状のプランジャは、大腿骨頭部と係合する。これは、ハンマーを注意して使用することによって補助される。
【0067】
図24は、ガイドワイヤ(90)がドリルガイドを通って大腿骨頭部及び頚部へ突き通されることを示している。次に、デバイスは、取り外され、ガイドワイヤ(90)の位置は、図25及び図26に示すように、従来の針(91)を用いて変化される。そして、表面置換手術は、通常のように続けられる。
【0068】
図27は、図1から図10に示すデバイス(1)に非常に近似しているデバイス(100)を示している。したがって、対応する部材には、図1から図10の対応する部材と同一の符号が付される。デバイス(1)と対比して、デバイス(100)は、2つとは対照的に1つのみの板バネ(19)を有している。デバイス(1)に関して、デバイス(100)の板バネ(19)は、基端部(6、7)を離間させるように付勢し、ひいては先端部(10、11)を離間させるように付勢する。さらに、デバイス(100)は、直線ロッド(101)の形態をなす角度計を有する。
【0069】
図28から図38は、図27に示すデバイス(100)の動作のさまざまな段階を示している。上述のように、デバイス(100)は、デバイス(1)に非常に近似しており、したがって、図17から図26を裏付ける記載は、図28から図38に示すデバイス(100)の動作に適用する。
【0070】
本発明におけるデバイスは、手術される骨の寸法に適合するサイズからなっている。例えば、股関節を表面置換することに使用されるとき、デバイスは、大腿骨の寸法に適合するようなサイズとされる。本発明におけるデバイスは、デバイスが低侵襲手術に適するようなサイズとされている。
【0071】
図2を参照すると、ラチェット腕部(15)から顎部(12、13)まで測定したデバイスの長さは、10cmから20cmの範囲である。長さは、10cmから15cmの範囲であってもよい。好ましくは、長さは、11cmから14cmの範囲である。
【0072】
図2を参照すると、グリップ(8、9)の外端部間で測定したデバイスの幅は、7cmから12cmの範囲である。幅は、8cmから11cmの範囲であってもよい。好ましくは、深さは、8cmから10cmの範囲である。
【0073】
図4を参照すると、回動軸(5)と腕部(4)が顎部13に取り付けられる点との間で測定したデバイスの深さは、3cmから6cmの範囲である。深さは、3cmから5.5cmの範囲であってもよい。好ましくは、深さは、3cmから5cmの範囲である。
【0074】
本発明におけるデバイスは、金属で形成されている。金属は、ステンレス鋼であってもよい。金属は、チタンであってもよい。金属は、アルミニウムであってもよい。金属は、合金であってもよい。好ましくは、金属は、ステンレス鋼である。
【0075】
本発明におけるデバイスは、デバイスが外科医による機能強化された操作、特に低侵襲な手術を可能としながら、いくらかの可撓性を有するように、寸法付けされかつ/または材料で形成されてもよい。
【符号の説明】
【0076】
1,60,100 デバイス、2 クランプ,鋏状クランプ(取付手段)、3,4 クランプ腕部,腕部、6,7 基端部、8,9 グリップ,指グリップ、10,11 先端部、12,13 顎部、14 ラチェット,ラチェット機構,ラチェットロック機構(自己ロック機構)、15 腕部,ラチェット腕部、17 刻目部(解放手段)、18 突起部(解放手段)、19,20 板バネ(弾性手段)、21,50 機構,センタリング機構、22,23 センタリング腕部,可動腕部、24,25 基端部、26,27 先端部、31,63 位置合手段、32,64 位置合ガイド、41,42 角度計、44 スパイク、48,54 頚部,大腿骨頚部、51 腕部,直線腕部、53,84 大腿骨、90 ガイドワイヤ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
骨にガイドワイヤを位置合わせするデバイスであって、
骨に可逆的に取り付け可能な取付手段と、
前記取付手段に接続された位置合手段と、
を備え、
前記位置合手段は、前記ガイドワイヤを挿入するために前記骨の部分に位置付けるように移動可能であることを特徴とするデバイス。
【請求項2】
前記位置合手段は、前記取付手段に可逆的に接続されていることを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記位置合手段は、使用時においてガイドワイヤを受け入れることを特徴とする請求項1または2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記位置合手段は、
使用時において少なくとも1つの角度計とガイドワイヤとを受け入れる位置合ガイドと、
前記取付手段に接続される支持腕部と、
を備え、
前記位置合ガイドは、前記支持腕部に移動可能に接続されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項5】
前記位置合ガイドは、前記支持腕部に可逆的に接続されていることを特徴とする請求項4に記載のデバイス。
【請求項6】
前記支持腕部は、前記取付手段に可逆的に接続されていることを特徴と項4または5に記載のデバイス。
【請求項7】
前記支持腕部は、前記取付手段に回動可能に接続されていることを特徴とする請求項4から6のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項8】
前記位置合手段は、前記骨の中心を位置合わせするセンタリング機構を備えることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項9】
前記センタリング機構は、前記取付手段に回動可能に接続されていることを特徴とする請求項8に記載のデバイス。
【請求項10】
前記センタリング機構は、2つの移動可能な腕部を備え、
前記腕部それぞれは、基端部及び先端部を有し、
2つの前記腕部は、前記先端部において互いに回動可能に接続されており、
前記腕部は、前記基端部において前記取付手段に回動可能に接続されており、
前記腕部の前記先端部間における回動接続は、使用時において前記骨の中心に位置することを特徴とする請求項8または9に記載のデバイス。
【請求項11】
前記位置合ガイドは、前記センタリング機構の前記腕部における前記先端部に回動可能に接続されていることを特徴とする請求項4から9のいずれか1項に従属する請求項10に記載のデバイス。
【請求項12】
前記取付手段は、クランプであることを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項13】
前記クランプは、少なくとも2つの顎部を備えることを特徴とする請求項12に記載のデバイス。
【請求項14】
少なくとも2つの前記顎部は、向かい合っていることを特徴とする請求項13に記載のデバイス。
【請求項15】
前記クランプは、自己ロック機構を備えることを特徴とする請求項12から14のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項16】
前記自己ロック機構は、前記クランプをロック解除する解放手段を有するラチェット機構であることを特徴とする請求項15に記載のデバイス。
【請求項17】
前記クランプは、前記顎部を離間するように付勢する弾性手段を備えることを特徴とする請求項12から16のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項18】
前記弾性手段は、バネであることを特徴とする請求項17に記載のデバイス。
【請求項19】
前記取付手段は、2つの腕部であって当該腕部が当該腕部の長さに沿って回動可能に接続された2つの腕部を備え、
前記腕部それぞれは、基端部及び先端部を有し、
前記先端部は、骨に取り付け可能であり、
前記基端部は、ユーザが前記先端部を前記骨に可逆的に取り付けることを可能とすることを特徴とする請求項1から18のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項20】
前記位置合ガイドは、ドリルガイドを備えることを特徴とする請求項4から19のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項21】
固定手段をさらに備えることを特徴とする請求項1から20のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項22】
固定手段は、少なくとも1つの後退可能なスパイクを備えることを特徴とする請求項21に記載のデバイス。
【請求項23】
前記固定手段は、後退可能なスパイク型管部を備えることを特徴とする請求項22に記載のデバイス。
【請求項24】
ガイドワイヤを骨に位置合わせする方法であって、
請求項1から23のいずれか1項に記載のデバイスと動力源とを準備する工程と、
前記取付手段を骨に取り付ける工程と、
前記位置合手段を移動させて前記ガイドワイヤを挿入するために前記骨の部分を位置付ける工程と、
前記動力源を用いて前記ガイドワイヤを前記骨に挿入する工程と、
を備えることを特徴とする方法。
【請求項25】
ガイドワイヤを骨に位置合わせする方法であって、
請求項4から24のいずれか1項に記載のデバイスと動力源とを準備する工程と、
前記取付手段を骨に取り付ける工程と、
前記位置合手段を移動させて前記ガイドワイヤを挿入するために前記骨の部分を位置付ける工程と、
角度計を前記位置合ガイドに取り付けて前記骨における前記ガイドワイヤの結果として生ずる位置を示す工程と、
前記ガイドワイヤを前記位置合ガイドに取り付ける工程と、
前記動力源を用いて前記ガイドワイヤを前記骨に挿入する工程と、
を備えることを特徴とする方法。
【請求項26】
前記角度計は、前記ガイドワイヤを取り付ける前に前記位置合ガイドから取り外されることを特徴とする請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記動力源は、回転動力源であることを特徴とする請求項24から26のいずれか1項に記載の方法。
【請求項28】
前記骨は、大腿骨であることを特徴とする請求項24から27のいずれか1項に記載の方法。
【請求項29】
添付の図面を参照してほぼ記載されていることを特徴とするデバイス。
【請求項30】
添付の図面を参照してほぼ記載されていることを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図8a】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【公表番号】特表2010−531190(P2010−531190A)
【公表日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−514117(P2010−514117)
【出願日】平成20年6月25日(2008.6.25)
【国際出願番号】PCT/GB2008/002244
【国際公開番号】WO2009/001109
【国際公開日】平成20年12月31日(2008.12.31)
【出願人】(391018787)スミス アンド ネフュー ピーエルシー (79)
【氏名又は名称原語表記】SMITH & NEPHEW PUBLIC LIMITED COMPANY
【Fターム(参考)】