説明

医療支援システム、通信アダプタ及び生体測定器

【課題】 プロトコルの変更があったような場合でもシステムメンテナンスが比較的簡単にできる医療支援システムを提供する。
【解決手段】 通信機能を有する生体測定器101と、生体測定器の測定した生体データを受信し、ネットワーク7を通じて所定のアドレスに無線送信する通信アダプタ1と、通信アダプタから送られてきた生体データを受信して保存し、当該生体データの保存時に生体データ到着を伝えるメッセージをあらかじめ登録されている所定の医療家端末5,6に送信し、かつ所定の医療家端末から送られてきた医療情報をあらかじめ登録されているユーザアドレスに送信する生体データサーバ4と、この生体データサーバから送られてきた医療情報を受信して表示するユーザ端末3とを備えた医療支援システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療支援システム、通信アダプタ及び生体測定器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の医療支援システムとして特開2002−245167(特許文献1)に記載されたものが知られている。この従来の医療支援システムは、ユーザの生体に装着し、検出された生体データを送信データとして小電力無線通信端末によって送信する生体信号検出装置と、この生体信号検出装置から無線送信された生体データを受信する移動体電話端末と、この移動体電話端末と通信を行い、受信した生体データを解析し、生体に対する医療指示データを出力する医療支援センターとから構成されている。
【0003】
ところが、このような従来の医療支援システムでは、生体信号検出装置の取得した生体データを、移動体電話端末を利用して無線通信にて医療支援センターに送信するので、送信先のアドレス、通信プロトコル等のデータを移動体電話端末側ではなくて、生体信号検出装置側に持たせる必要があり、本来の生体データ取得のための機能に加えてネットワーク通信機能も生体信号検出装置側に持たせるとひいては生体信号検出装置側のコストが不必要に高まる問題点があった。また、複数種の生体信号検出装置を使用している場合、情報ネットワークのプロトコルが変更になれば、生体信号検出装置ごとにそのファームウェアのバージョンアップといた手続きが必要になる煩わしさが避けられない。
【特許文献1】特開2002−245167号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、このような従来の技術的課題に鑑みてなされたもので、コスト的に有利であり、またプロトコルの変更があったような場合でもシステムメンテナンスが比較的簡単にできる医療支援システムを提供することを目的とする。
【0005】
本発明はまた、上記の医療支援システムに最適な通信アダプタ及び生体測定器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の特徴は、通信機能を有する生体測定器と、前記生体測定器の測定した生体データを受信し、ネットワークを通じて所定のアドレスに無線送信する通信アダプタと、前記通信アダプタから送られてきた生体データを受信して保存し、当該生体データの保存時に生体データ到着を伝えるメッセージをあらかじめ登録されている所定の医療家端末アドレスに送信し、かつ前記所定の医療家端末アドレスから送られてきた医療情報をあらかじめ登録されている所定のユーザ端末アドレスに送信する生体データサーバと、前記生体データサーバに保存されている前記生体データの閲覧と、前記医療情報の書込みが可能な医療家端末と、前記生体データサーバから送られてきた前記医療情報を受信して表示するユーザ端末とを備えた医療支援システムにある。
【0007】
上記医療支援システムにおいては、前記ユーザ端末をインターネットテレビとすることができる。また、前記ユーザ端末を携帯電話とすることができる。
【0008】
上記医療支援システムにおいては、また、前記生体データサーバを前記生体データの受信時に前記生体データ到着を伝えるメッセージをあらかじめ登録されている複数の所定の医療家端末アドレスに送信するものとすることができる。また、前記生体データサーバを前記所定の医療家端末アドレスから送られてきた医療情報をあらかじめ登録されている複数の所定のユーザ端末アドレスに送信するものとすることができる。
【0009】
上記医療支援システムにおいては、また、前記生体測定器を所定の生体データを取得して蓄積する生体データ保持部と、前記通信アダプタからの送信要求によって送信した生体データについて前記生体データ保持部から削除する生体データ削除部とを有するものとすることができる。
【0010】
本発明の第2の特徴は、生体測定器と通信する測定器通信部と、前記測定器通信部にて受信した生体測定器からの生体データを格納する生体データ格納部と、生体データの受信指示、送信指示を入力する操作部と、所定の情報を表示する表示部と、前記生体データ格納部に格納している生体データを送信する生体データサーバのアドレス情報を保持するサーバアドレス保持部と、前記生体データサーバとネットワークを介して無線通信するためのプロトコルを保持するプロトコル保持部と、前記ネットワークを通じて無線データ通信を行う無線ネットワーク通信部と、前記操作部による受信指示の入力に対して、前記測定器通信部を通じて前記生体測定器に生体データ送信要求を送信し、当該生体測定器が送信する生体データを受信して前記生体データ格納部に格納し、前記操作部による送信指示の入力に対して、前記生体データ格納部に格納されている生体データを読出し、前記サーバアドレス保持部の保持する生体データサーバのアドレスを送信先とし、前記無線ネットワーク通信部を通じて、かつ前記プロトコル保持部の保持するプロトコルに従って送信する制御部とを備えた通信アダプタにある。
【0011】
上記通信アダプタにおいては、前記制御部を前記操作部による送信指示の入力により前記無線ネットワーク通信部を通じて前記生体データサーバ宛に前記生体データ格納部に格納されている全生体データを送信し、送信成功時に当該生体データ格納部に格納されている全生体データを削除するものとすることができる。
【0012】
上記通信アダプタにおいては、また、前記制御部を前記操作部による送信指示の入力により前記無線ネットワーク通信部を通じて前記生体データサーバ宛に前記生体データ格納部に格納されている生体データのうち最新の生体データのみを送信し、送信成功時に当該生体データを削除するものとすることができる。
【0013】
上記通信アダプタにおいては、また、前記制御部を前記操作部より受信指示を受けた時に、前記測定器通信部を通じて生体データ送信要求を発信させ、かつ当該測定器通信部を通じて受信した生体データを前記生体データ格納部に格納するものとすることができる。
【0014】
上記通信アダプタにおいては、また、前記制御部を前記操作部より送信指示を受けた時に前記生体データ格納部に格納されている生体データ群ごとのデータ取得時刻リストを前記表示部に表示させ、前記操作部によるデータ選択入力に対して該当するデータ取得時刻の生体データを前記生体データ格納部から読出し、前記無線ネットワーク通信部を通じて送信するものとすることができる。
【0015】
上記通信アダプタにおいては、さらに、前記サーバアドレス保持部が複数の生体測定器それぞれに対応する複数のサーバアドレスを格納し、前記制御部が前記操作部より特定の生体データの送信指示を受けた時に前記生体データ格納部に格納されている該当する生体データを読出し、当該生体データに対応するサーバアドレスを前記サーバアドレス保持部から読出し、前記無線ネットワーク通信部を通じて当該サーバアドレスを送信先にして前記生体データを送信するものとすることができる。
【0016】
本発明の第3の特徴は、直方体の筐体の横側面に赤外線センサを設け、前記筐体の前側面に表示部と操作ボタンとを設けた通信アダプタにある。
【0017】
本発明の第4の特徴は、赤外線通信相手となる通信アダプタの赤外線センサの取付け位置と揃え、筐体の側面の所定の高さ位置に赤外線センサを設けた生体測定器にある。
【発明の効果】
【0018】
本発明の医療支援システムによれば、無線ネットワーク通信を専属で受け持つ通信アダプタを備えているため、複数種の生体測定器それぞれはこの通信アダプタと通信するための赤外線通信手段を備えるだけで済み、ネットワーク通信プロトコルのバージョンアップのようなファームウェアの変更があった場合にも通信アダプタ側だけで対応でき、システムメンテナンスが簡単である。
【0019】
また、本発明の通信アダプタによれば、生体測定器を当該通信アダプタの近くに置いて赤外線センサ部分同士を向き合わせることで生体データを受信することができ、各種の生体測定器からの生体データの受信操作が簡単である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて詳説する。図1は本発明の1つの実施の形態の医療支援システムのシステム構成を示している。この医療支援システムでは、医療支援サービスの受益契約者であるユーザの居宅100に設置される機器として、通信アダプタ1、例えば心電図を測定して心電図データを収集し保持する心電測定装置101、血圧を測定して血圧データを収集し保持する血圧計102、体脂肪を測定して体脂肪データを収集し保持する体脂肪測定装置103、さらには血糖値を測定して血糖値データを収集し保持する血糖値測定装置等の1種類あるいは複数種類の生体測定器、またユーザの携帯電話2、インターネット通信機能を備えたインターネットテレビ3を備えている。
【0021】
医療支援システムではまた、医療支援センター200に移動体通信網とインターネットを含む情報ネットワーク7にてユーザの居宅100内の機器とネットワーク接続される生体データサーバ4が設置されている。この生体データサーバ4はウェブサーバ、ASPサーバ等、本システムの運営を可能にする諸々の演算処理機能を備えている。その機能群には、例えば、各ユーザの通信アダプタ1から送られてきた生体データをユーザ識別情報と共に保存する機能、ユーザ情報管理機能、医療機関情報管理機能、メールサーバ機能を含む。
【0022】
医療支援システムではさらに、医療機関300に医師、医療専門家が生体データに対して医療判断を行い、医療指示、例えば食餌療法、生活指導等を入力して送信するパーソナルコンピュータ5が設置され、また生体データの受信、医療指示の要求を受信する携帯電話その他の携帯情報端末6が配備されている。この医療機関300は唯一ではなく、心臓専門医療機関、成人病専門医療機関等のように専門ごとに設置されることもある。
【0023】
ユーザ居宅100に置かれている通信アダプタ1は図2に示すハードウェア構成であり、また図3に示す機能構成である。まずハードウェア構成について図2を用いて説明すると、直方体の筐体の前側面にLCD表示部15と操作キー群11が設置され、横側面の規定の高さ位置に赤外線センサ12が設置されている。操作キー群11は、カーソル上移動キー111、電源キー112、決定キー113、そしてカーソル下移動キー114の4キーで構成されている。カーソル上移動キー111はLCD表示部15に表示されているカーソルを上移動させるキー、カーソル下移動キー114は同じくカーソルをした移動させるキー、電源キー112は本通信アダプタ1の電源のオン/オフをトグル操作するキー、決定キー113はLCD表示部15でカーソル位置のアイテムの選択を決定するキーである。
【0024】
通信アダプタ1の機能構成をついて図3を用いて説明する。通信アダプタ1は、生体測定器群101〜103と赤外線通信するための赤外線センサ12、ユーザの入力操作のための操作キー群11からのキー入力を受け付ける操作入力部14、生体測定器101〜103から受信した生体データを格納する生体データ格納部13、メニュー画面、操作画面その他の表示を行うLCD表示部15、ネットワーク7に対して無線ネットワーク通信を行う無線ネットワーク通信部16、本通信アダプタ1の通信処理、演算処理のプログラムデータを保持するプログラム格納部17、生体データの送信先の生体データサーバ4のURLアドレスを保持するサーバアドレス格納部18、そしてプログラム格納部17に格納されているプログラムに従い本通信アダプタ1の諸機能、例えば生体測定器群101〜103との通信、ネットワーク7を通じたデータサーバ4や医療機関300の携帯端末6やコンピュータ(PC)5との無線ネットワーク通信等を制御するCPU19を備えている。
【0025】
生体測定器101〜103それぞれは、図4に示すハードウェア構成であり、生体測定部104、測定日時を管理するカレンダ部105、生体データ格納部106、そして通信アダプタ1と赤外線通信するための通信部107、そして赤外線センサ108を備えている。
【0026】
次に、上記構成の医療支援システムによる医療支援方法について説明する。
【0027】
<ユーザ登録処理>
ユーザは郵便物により、あるいは居宅100のパーソナルコンピュータその他のアクセス手段を用いて生体データサーバ4にアクセスし、ユーザデータを登録する。例えば、識別番号、パスワード、利用するサービス、例えば心臓機能監視サービス、血圧監視サービス、血糖値監視サービス、成人病予防監視サービス等を登録する。データサーバ4はこのユーザ登録を保持する。この登録手続きにより、通信アダプタ1は生体データ格納部13にユーザ識別番号、パスワードを保持する。
【0028】
<生体測定>
ユーザは生体測定器101〜103を用いて例えば心電図データ、血圧データ、脈拍数データ、血糖値データのような生体データを測定すると、生体測定器101〜103それぞれは、測定日時データと共に測定した生体データそれぞれをその生体データ格納部13に保存する。
【0029】
そして図5のフローチャートに示すように、生体測定器101〜103それぞれは、通信アダプタ1から赤外線センサ12を通じてデータ送信要求を受信すれば(ステップS1)、その生体データ格納部106に格納している該当データを読出し、赤外線センサ108を通じて赤外線通信によって通信アダプタ1に送信する(ステップS3〜S9)。この生体データ送信には、通信アダプタ1の送信要求に応じて最新の測定データを送信する場合(ステップS5)、あるいは生体データ格納部13に格納している全データを送信する場合がある(ステップS7)。全データを送信する場合、データ送信成功後にそれまでの蓄積データを削除する(ステップS9)。
【0030】
<生体データの受信>
図6のフローチャートに示すように、通信アダプタ1に対してユーザがデータ収集モードを選択し、生体データ送信要求を入力すれば(ステップS11)、通信アダプタ1は赤外線センサ12を通じて生体測定器101〜103のうちの該当するものに対して生体データ送信要求を発信する(ステップS13)。これに対して、該当する生体測定器から要求された生体データが送信されてくれば受信し、生体データ格納部13に格納する(ステップS15)。生体データ受信が成功すれば、受信成功メッセージを該当生体測定器に返信する(ステップS17)。
【0031】
<生体データの送信>
図7のフローチャートに示すように、通信アダプタ1に対してユーザが生体データを指定して送信要求を入力すれば(ステップS21)、制御部19は生体データ格納部13からユーザ識別番号、パスワード、そして該当する生体データを読出し(ステップS23)、また当該生体データの送信先のアドレスをサーバアドレス格納部18から読出し(ステップS25)、プログラム格納部17に格納されているプロトコルに従って無線ネットワーク通信部16からネットワーク7を通じて該当するアドレスの生体データサーバ4に送信する(ステップS27)。この生体データの送信処理では、生体データ格納部13に保持している全生体データを送信し、送信成功後には生体データ格納部13の格納データを削除するものとすることができ、これによって少ない操作で生体データの送信ができ、操作性をより良くすることができる。
【0032】
<データサーバでの生体データ受信処理>
図8のフローチャートに示すように、通信アダプタ1から生体データの送信要求を受けた生体データサーバ4は、識別番号、パスワードによってログイン手続きを実行し、正規の登録ユーザからのデータをあることを確認すれば(ステップS31,S33)、送信要求を通信アダプタ1に返信する(ステップS35)。通信アダプタ1が生体データを送信してくれば、それをユーザの識別番号と共に保存する(ステップS37)。さらに受信した生体データの種類を確認し、該当する医療機関300のPC5に対して生体データ到着を通知する(ステップS39)。なお、ここで、医療機関300に確実に到達するように、生体データサーバ4はあらかじめ登録されている複数のURLに送信する機能とすることができる。
【0033】
<医療機関での医療判断>
図9のフローチャートに示すように、生体データサーバ4から生体データ到着のメールメッセージを医療機関のPC5が受信し、医師その他の医療資格者がそのメールメッセージを認識すれば、医療判断のために生体データ送信要求をデータサーバ4に対して要求することになる(ステップS41)。これに対して生体データサーバ4は該当する生体データを医療機関300のPC5に対して送信し、PC5はこれを受信する(ステップS43)。医療関係者はこの生体データを見て医療判断を下し、メッセージを作成して該当ユーザのあらかじめ登録されているURL、例えばインターネットテレビ3のURLあるいは携帯端末2のURLにメールメッセージとして送信する(ステップS45)。
【0034】
これによってユーザは、インターネットテレビ3あるいは携帯端末2で自身の健康状態について専門の医療関係者から自宅100に居ながらにして医療判断を確認することができる。
【0035】
<通信アダプタの諸機能>
次に、図10〜図14を用いて通信アダプタ1のキー群11に対するキー操作とLCD表示部15に表示されるニューに対するメニュー選択について説明する。なお、以下の説明は、生体測定器として心電測定器のみを備えた医療支援システムにおける手続動作についてのものである。
【0036】
A.データの送受信
心電測定器101の電源をONとし、通信アダプタ1の電源をONする。そして図10に示す画面表示から、「受信」が選択される。これに対して、操作キー群11のうち「決定」キーを押すと、「受信中」が画面表示され、心電測定器にデータあるか否かを問合せする。
【0037】
ここで、データが無ければ、「データありません」のメッセージを画面表示する。ここで、「決定」キー113で操作すれば、図10の画面に戻る。他方、データが有れば、心電測定器101にデータ要求し、心電測定器101からデータを受け取る。ここで万一、受信を失敗した場合は、「受信失敗しました」を画面表示する。ここでも、「決定」キーで「決定」キーを操作すれば、図10の画面に戻る。他方、受信を成功した場合は、図11の画面が表示される。つまり、データの有無によって送信/受信を自動的に入れ替える。同時に心電測定器に受信成功情報を送る。心電測定器101は、通信アダプタ1が受信成功を確認した後に送信データを削除する。
【0038】
ここで、「決定」キー113を押すと、データ有無を確認する。そして、データが無ければ、「データありません」の画面表示する。なお、データ無し状態でもカーソル移動して[送信]を選択可能にする。この後、さらに決定キー113を操作することで図10の画面に戻る。
【0039】
他方、データがあれば、「送信中」画面を表示し、送信を開始する。ここで複数のデータがある場合は、測定時間の最も新しいデータを1つだけ送信する。ここで送信失敗した場合は、「送信失敗しました」画面を表示する。このとき、エラー情報も同時に表示する。
【0040】
これに対して、「決定」キー113が押されると、図11に示す画面に戻る。そして受信に成功した場合は、通信アダプタ内の送信データを削除し、図11の画面を表示する。ユーザが続けてデータ送信したい場合は、上の処理を繰り返す。通信アダプタ1内のデータを削除する場合は、カーソルを「削除」に移動し、決定キー113を押す。この決定キー113により「データを削除しますか?」という画面が表示されるので再度決定キーを押すと、データが削除される。
【0041】
B.データ送信先のデータサーバのURLの設定
カーソルを操作して「設定」を選択し決定キー113を押す。これによって図12の画面を表示する。この画面において、「サーバURLの設定」を選択して決定キー113を押す。これによって、図13に示す画面を表示する。この場合、現在のURLが選択される。この画面に対して、設定または修正したいURLを選択し決定キー113を押す。これによって、図14の画面を表示する。
【0042】
図14の画面に対して、「変更」を選択し決定キー113を押すと、送信先のURLを変更し、図12の画面に戻る。図14の画面で「削除」を選択し決定キー113を押すと、「URLを削除しますか?」画面を表示する。そこで再度、決定キー113を押すと該当URLを削除し、図12の画面に戻る。図14の画面で「コピー」を選択し決定キー113を押すと、選択URLがひとつ追加され、図13の画面に戻る。図14の画面で「修正」を選択し決定キーを押すと修正モードに入る。そこで、カーソル上移動キー111、カーソル下移動キー114と決定キー113を操作してURLを修正することができる。修正完了後は、図13の画面に戻る。
【0043】
なお、図15に示すように、通信アダプタ1の赤外線センサ12と生体測定器101〜103の赤外線センサ108とを同じ高さ位置に設置することで、単に通信アダプタ1の設置されている場所に該当生体測定器を赤外線センサ12,108同士が向き合うようにセットして通信開始を指示するだけでデータ送受が可能となり、生体データの送受のために生体測定器101〜103をユーザが手に持って赤外線センサ108の高さを通信アダプタ1の赤外線センサ12の高さに調整する煩わしさをなくすことができる。
【0044】
また、上記の医療支援システムでは生体測定器を複数種用いたが、システムの単純化のために、1種類だけ、例えば心電測定器だけを用いてシステムを構成にすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の1つの実施の形態の医療支援システムの構成を示すブロック図。
【図2】上記実施の形態における通信アダプタの斜視図。
【図3】上記実施の形態における通信アダプタの機能ブロック図。
【図4】上記実施の形態における生体測定器の機能ブロック図。
【図5】上記実施の形態における生体測定器の生体データ送信処理のフローチャート。
【図6】上記実施の形態における通信アダプタの生体データ受信処理のフローチャート。
【図7】上記実施の形態における通信アダプタの生体データ送信処理のフローチャート。
【図8】上記実施の形態における生体データサーバの生体データ受信処理のフローチャート。
【図9】上記実施の形態における医療機関PCによる生体データ処理のフローチャート。
【図10】上記実施の形態における通信アダプタの生体データ受信動作の操作画面図。
【図11】上記実施の形態における通信アダプタの生体データ送信動作の操作画面図。
【図12】上記実施の形態における通信アダプタに対するデータ設定の操作画面図。
【図13】上記実施の形態における通信アダプタに対する送信先のURL設定操作画面図。
【図14】上記実施の形態における通信アダプタに対する送信先のURLの編集操作画面図。
【図15】上記実施の形態における通信アダプタと生体測定器との間の赤外線通信動作を示す説明図。
【符号の説明】
【0046】
1 通信アダプタ
2 携帯端末
3 インターネットTV
4 生体データサーバ
5 パーソナルコンピュータ
6 携帯端末
7 ネットワーク
11 操作キー
111 カーソル上移動キー
112 電源キー
113 決定キー
114 カーソル下移動キー
12 赤外線センサ
13 生体データ格納部
15 表示部
16 無線ネットワーク通信部
17 プログラム格納部
18 サーバアドレス格納部
101〜103 生体測定器
104 生体測定部
105 カレンダー部
106 生体データ格納部
108 赤外線センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信機能を有する生体測定器と、
前記生体測定器の測定した生体データを受信し、ネットワークを通じて所定のアドレスに無線送信する通信アダプタと、
前記通信アダプタから送られてきた生体データを受信して保存し、当該生体データの保存時に生体データ到着を伝えるメッセージをあらかじめ登録されている所定の医療家端末アドレスに送信し、かつ前記所定の医療家端末アドレスから送られてきた医療情報をあらかじめ登録されている所定のユーザ端末アドレスに送信する生体データサーバと、
前記生体データサーバに保存されている前記生体データの閲覧と、前記医療情報の書込みが可能な医療家端末と、
前記生体データサーバから送られてきた前記医療情報を受信して表示するユーザ端末とを備えた医療支援システム。
【請求項2】
前記ユーザ端末は、インターネットテレビであることを特徴とする請求項1に記載の医療支援システム。
【請求項3】
前記ユーザ端末は、携帯電話であることを特徴とする請求項1に記載の医療支援システム。
【請求項4】
前記生体データサーバは、前記生体データの受信時に、前記生体データ到着を伝えるメッセージをあらかじめ登録されている複数の所定の医療家端末アドレスに送信することを特徴とする請求項1に記載の医療支援システム。
【請求項5】
前記生体データサーバは、前記所定の医療家端末アドレスから送られてきた医療情報をあらかじめ登録されている複数の所定のユーザ端末アドレスに送信することを特徴とする請求項1に記載の医療支援システム。
【請求項6】
前記生体測定器は、所定の生体データを取得して蓄積する生体データ保持部と、前記通信アダプタからの送信要求によって送信した生体データについて前記生体データ保持部から削除する生体データ削除部とを有することを特徴とする請求項1に記載の医療支援システム。
【請求項7】
生体測定器と通信する測定器通信部と、
前記測定器通信部にて受信した生体測定器からの生体データを格納する生体データ格納部と、
生体データの受信指示、送信指示を入力する操作部と、
所定の情報を表示する表示部と、
前記生体データ格納部に格納している生体データを送信する生体データサーバのアドレス情報を保持するサーバアドレス保持部と、
前記生体データサーバとネットワークを介して無線通信するためのプロトコルを保持するプロトコル保持部と、
前記ネットワークを通じて無線データ通信を行う無線ネットワーク通信部と、
前記操作部による受信指示の入力に対して、前記測定器通信部を通じて前記生体測定器に生体データ送信要求を送信し、当該生体測定器が送信する生体データを受信して前記生体データ格納部に格納し、前記操作部による送信指示の入力に対して、前記生体データ格納部に格納されている生体データを読出し、前記サーバアドレス保持部の保持する生体データサーバのアドレスを送信先とし、前記無線ネットワーク通信部を通じて、かつ前記プロトコル保持部の保持するプロトコルに従って送信する制御部とを備えたことを特徴とする通信アダプタ。
【請求項8】
前記制御部は、前記操作部による送信指示の入力により前記無線ネットワーク通信部を通じて前記生体データサーバ宛に前記生体データ格納部に格納されている全生体データを送信し、送信成功時に当該生体データ格納部に格納されている全生体データを削除することを特徴とする請求項7に記載の通信アダプタ。
【請求項9】
前記制御部は、前記操作部による送信指示の入力により前記無線ネットワーク通信部を通じて前記生体データサーバ宛に前記生体データ格納部に格納されている生体データのうち最新の生体データのみを送信し、送信成功時に当該生体データを削除することを特徴とする請求項7に記載の通信アダプタ。
【請求項10】
前記制御部は、前記操作部より受信指示を受けた時に、前記測定器通信部を通じて生体データ送信要求を発信させ、かつ当該測定器通信部を通じて受信した生体データを前記生体データ格納部に格納することを特徴とする請求項7に記載の通信アダプタ。
【請求項11】
前記制御部は、前記操作部より送信指示を受けた時に前記生体データ格納部に格納されている生体データ群ごとのデータ取得時刻リストを前記表示部に表示させ、前記操作部によるデータ選択入力に対して該当するデータ取得時刻の生体データを前記生体データ格納部から読出し、前記無線ネットワーク通信部を通じて送信することを特徴とする請求項7に記載の通信アダプタ。
【請求項12】
前記サーバアドレス保持部は複数の生体測定器それぞれに対応する複数のサーバアドレスを格納し、
前記制御部は、前記操作部より特定の生体データの送信指示を受けた時に前記生体データ格納部に格納されている該当する生体データを読出し、当該生体データに対応するサーバアドレスを前記サーバアドレス保持部から読出し、前記無線ネットワーク通信部を通じて当該サーバアドレスを送信先にして前記生体データを送信することを特徴とする請求項7に記載の通信アダプタ。
【請求項13】
直方体の筐体の横側面に赤外線センサを設け、前記筐体の前側面に表示部と操作ボタンとを設けた通信アダプタ。
【請求項14】
赤外線通信相手となる通信アダプタの赤外線センサの取付け位置と揃え、筐体の側面の所定の高さ位置に赤外線センサを設けたことを特徴とする生体測定器。


【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図1】
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【図2】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2006−55530(P2006−55530A)
【公開日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−242831(P2004−242831)
【出願日】平成16年8月23日(2004.8.23)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(502285664)東芝コンシューママーケティング株式会社 (2,480)
【Fターム(参考)】