説明

医療用コネクタ

本発明は1つ以上の医療機器とともに使用するための医療用コネクタに関する。いくつかの実施形態において、コネクタは、その一端またはポートから医療機器を離脱する際の、一端もしくはポートからのコネクタ内への流体の逆流を最小化または排除する。いくつかの実施形態において、医療機器が他端またはポートから離脱されるとき、コネクタは一端またはポートからコネクタ外側の流体の正の流れを発生する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2006年10月25日に出願された米国特許仮出願第60/854,524号(医療用コネクタとの名称)の利得を主張し、その全開示内容は引用されることによってここに組み込まれている。
【0002】
本発明は全体的に医療用コネクタに関する。特に、本発明の特定の実施形態は標準的なルーアーコネクタとともに使用するための医療用コネクタに関する。特定の実施形態において、医療機器が医療用コネクタの端部またはポートから除去されるときに、医療用コネクタは医療機器から遠ざかる流体の正の流れを発生する。
【背景技術】
【0003】
医療用コネクタは、患者の処置に使用されることに関して、流路の開および閉を選択するためにしばしば使用される。いくつかのコネクタにおいて、コネクタが閉鎖された場合に、少量の逆流が発生し、流体を患者からコネクタに向かって離すように吸引する。この逆流は流体のライン内で凝固または閉塞を引き起こし、特定のインジェクションポイントが使用可能な間、時間周期を効果的に短縮する。多くのアプリケーションにおいて、バルブを閉じてそのような逆流を最小化もしくは排除すること、または患者に向かう流体の正の流れを発生させることは有利なことである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第6,599,273号明細書
【特許文献2】米国特許第6,245,048号明細書
【特許文献3】米国特許第6,428,520号明細書
【特許文献4】米国特許第6,695,817号明細書
【特許文献5】米国特許出願公開第2006−0161115号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1(その全体がここに組み込まれている)は医療用コネクタのいくつかの全体的な記載を含んでおり、そこでは流体の逆流が発生してもよい。特許文献2、特許文献3、特許文献4および特許文献5(それらの全体がここに組み込まれている)は医療用バルブのいくつかの全体的な記載を含んでおり、そこでは、コネクタが閉じられたときに、流体の正の流れは医療用コネクタから離れる方向に且つ患者に向かって発生される。多数の異なったタイプの医療用コネクタが存在し、前術の特許文献は単にいくつかの方法を図示して記載しており、そこでは流体はコネクタを通じて搬送されることが可能である。ここに開示された方法、構造および原理は前術の特許文献で開示されたコネクタ(およびその構成部品)内で使用されることが可能であり、またはコネクタ(およびその構成部品)とともに機能するように適応されることが可能であり、それと同様に多数の異なったタイプの医療用コネクタがこの分野で公知であり、または使用されているものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
いくつかの実施形態において、第1および第2の医療機器とともに使用するための医療用コネクタは、第1の近位端と第2の遠位端とを備えたハウジングを含み、それぞれは標準的なルーアーコネクタへの取り付けのために形成されている。いくつかの実施形態において、そのコネクタは、その側部に少なくとも1つの開口を備えたハウジング内に延在した内部剛体要素を更に含んでいる。内部剛体要素はその内部において略中空であってもよく、前記開口が内部剛体要素の外面から中空の内部へと延在していてもよい。略中空の柔軟な要素は内部剛体要素をほぼ取り囲むようにハウジング内に配置されてもよい。柔軟な要素はその内壁に少なくとも1つの内側突出部を含んでいてもよく、少なくとも1つの内側突出部の一部分は、コネクタがほぼ閉鎖された場合に、内部剛体要素内の開口と協働するように形成されてもよい。コネクタがほぼ閉鎖された場合に、流体はコネクタを通じて流れることが許容されず、内側突出部の一部分は開口内にあり、コネクタがほぼ開放位置にある場合には、内側突出部の一部分は開口の外側にあり、コネクタがほぼ閉位置にある場合の柔軟な要素の内容積および/または内部剛体要素の内部を減少させることが可能である。
【0007】
したがって、全体的な発明の性質、いくつかの特徴および利点が要約されたので、特定の好適な実施形態およびその改良が、以下の図を参照した発明の詳細な説明から明確になるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明のいくつかの実施形態による第1の位置における医療用コネクタおよび医療機器の側面を示した図である。
【図2】図1の医療用コネクタの上面の斜視図を示している。
【図3】図1の医療用コネクタの底面の斜視図を示している。
【図4】図1の医療用コネクタの分解斜視図を示している。
【図5】本発明のいくつかの実施形態による医療用コネクタの構成部品の底面の斜視図を示している。
【図6A】図5の医療用コネクタの構成部品の断面を示した図である。
【図6B】図6Aの医療用コネクタの構成部品を90°回転させた位置での断面を示した図である。
【図7A】本発明のいくつかの実施形態による医療用コネクタの構成部品の断面を示した図である。
【図7B】図7Aの医療用コネクタの構成部品を90°回転させた位置での断面を示した図である。
【図8A】本発明のいくつかの実施形態による第1の位置における医療用コネクタおよび医療機器の断面を示した図である。
【図8B】図8Aの医療用コネクタおよび医療機器を90°回転させた位置での断面を示した図である。
【図9A】本発明のいくつかの実施形態による医療機器と係合された医療用コネクタの断面を示した図である。
【図9B】図9Aの医療用コネクタおよび医療機器を90°回転させた位置での断面を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
この記載は特に詳細な様々な実施形態を説明している一方で、この記載が単なる実例であり且つ多少なりとも本発明を限定するように構成されていないということが理解される。さらに、当業者にとって明確にされるであろう本発明の様々な応用およびその改良も、ここに記載された全体的なコンセプトによって網羅されている。例えば、ここに参照された特許文献中に図示または記載された装置の任意の構造は、結合されまたはここに開示された構造の代わりに使用されてもよい。
【0010】
図1は雄型ルーアー(luer)コネクタ10を図示しており、そのコネクタは雌型コネクタ16に侵入するルーアー端12およびルーアーロック14を備えている。雌型コネクタ16は近位端18および遠位端20を備え、遠位端において雄型ルーアー22を備えている。遠位端20はルーアーロックを更に含んでいる。雌型コネクタ16はハウジング24を含んでいる。図2は雌型コネクタ16の斜視図を示している。柔軟な要素26の近位端48が図示されている。柔軟な要素26はオリフィス27を含んでいてもよく、オリフィスは、柔軟な要素26に遠方から直接的に力がかけられるまでは、通常は閉じている。図3はコネクタ16の斜視図を示しており、コネクタの遠位端20上の雄型ルーアー22が見られている。
【0011】
図4は図2のコネクタ16の分解斜視図を示している。柔軟な要素26および剛性要素28のような、コネクタ16のいくつかの内部構成部品が図示されている。組み立てられた形態のいくつかの実施形態において、内部剛性要素30が設けられており、柔軟な要素26の内部のキャビティ32内に組み付けられることが可能である。オリフィス27は、この分解斜視図では閉じた状態で示されている。いくつかの実施形態において、ハウジング24内に柔軟な要素26を挿入する際の、ハウジング24の内部キャビティと柔軟な要素26の遠位端48の部分との間の接触は、協働してオリフィス27をほぼ閉鎖し、コネクタ16を通じた流体の流路は妨げられる。
【0012】
図5は近位端31と遠位端33とを備えた剛体要素28の斜視図を示している。遠位端33は径方向突出要素35を含んでいてもよい。径方向突出要素35はハウジング24の内壁内の相当した特徴を持つものと相互作用し、コネクタ16の組み立ての際に剛体要素28をハウジング24内に固定する。コネクタ16の長手方向に沿って延在している径方向突出要素35はハウジング24と協働して、コネクタ16が扱われたとき、例えば雌型コネクタがコネクタ16の遠位端20に取り付けられたときに、ハウジング24内での剛体要素28の回転を抑制してもよい。
【0013】
いくつかの実施形態において、内部剛体要素30は複数の開口を備えている。例えば、開口34は流体が内部流路内へまたは内部剛体要素30の内部の流体流路内へと流れることが可能となるために使用されることができる。いくつかの実施形態において、2つの開口34は内部剛体要素30の対側に配置されている。開口34に類似した追加の開口が設けられてもよい。いくつかの実施形態において、1つ以上の開口34および38が結合される(すなわち同じ開口が形成されて、流体を受容し、および1つ以上の突起52を受容する(図7A参照))。内部剛体要素30はここに示されたものよりも鈍角、鋭角、開放端、閉鎖端、または短くもしくは長く、または狭くもしくは広くてもよい。内部剛体要素30は多様な異なった形状を有していてもよい。例えば、図示された構造のようなチューブ形状として構成され、部分的にスリーブの長さに沿ってもしくはスリーブの全長に沿って延在する、1つ以上の長穴もしくはスリットを有するスリーブとして構成されてもよく、または内部剛体要素30は完全に排除されてもよい。内部剛体要素30はハウジング24の内部の固定位置に固定されてもよく、またはハウジングの内部で移動可能もしくは浮動状態であってもよい。内部剛体要素30がない場合は、1つ以上の開口がハウジング内のキャビティの遠位領域に、または遠位領域近傍に設けられて、ハウジングキャビティ内でコネクタの雄側端へ流体を運搬してもよい。
【0014】
いくつかの実施形態において、1つ以上の開口38が内部剛体要素30に設けられ、それは開口34から遠位方向に配置されてもよい。以下に記載されているように、いくつかの実施形態において、コネクタ16が閉じた形態(図8A参照)にある場合に、開口38は柔軟な要素26の内面上の突起を受容することを意図されてもよい。いくつかの実施形態において、開口38は流路を受容するために適合されてもよい。開口38が内部剛体要素30を介した十分な流路のために使用される場合、開口34は含まれていても、または含まれていなくてもよい。
【0015】
図6Aおよび6Bは剛体要素28の垂直面における直交断面を示した図である。いくつかの実施形態において、図示されているように、開口34の近位端40および開口38の近位端42は平坦且つ略水平とすることが可能であり、開口34の遠位端44および開口38の遠位端46は傾斜したまたは勾配が付けられていてもよい。
【0016】
図示されているように、流体流路36は内部剛体要素30の近位端から全体的に軸方向に向けられた直線路に沿って雄型端22まで延在してもよい。いくつかの実施形態において、図示されているように、内部剛体要素30の遠位領域内の流体流路36は全体的に曲がりくねっておらず。例えば、流体流路36は内部剛体要素30の軸に直交しているか、またはほぼ非平行である方向に曲がっていなくてもよく、且つ/または内部剛体要素30の遠位領域内の流体出口側開口を含んでいなくてもよい。そのような流体流路は高い流速を提供し、流れの中の乱流の形成を抑制する(流体が血液細胞を含んでいる場合に、このことは特に有利になり得る)。
【0017】
図7Aおよび7Bは柔軟な要素26の垂直面における直交断面を示した図である。柔軟な要素26は長手方向に圧縮され且つ/または近位端48に力をかけられて遠位端50に向かって移動されることが可能である。複数の内部突出要素52は柔軟な要素26の内部キャビティ32内に設けられている。いくつかの実施形態において、1つのそのような突出要素52が存在する。いくつかの実施形態において、複数の開口38を有することが可能であり、そのうちのいくつかの開口は内部剛体要素30の異なった領域に沿って配置されることが可能である。追加の突出要素52に相当するものを有することが可能であり、それらは1つ以上の開口38内に、または1つ以上の開口38から離されて選択的に適合されるようにデザインされることが可能である。いくつかの実施形態において、図示されているように、対向した突出要素52の内部エッジまたは面53は互いに接触するように配置され且つ向けられることが可能であり、および/またはコネクタ16がほぼ閉鎖位置にある場合に互いに接近されることが可能である。突出要素52は内部剛体要素30の流路36内で、中間位置において内部剛体要素30内へ延伸することが可能である。いくつかの実施形態において、内部剛体要素30は、ほぼ開放された位置において、対向したエッジまたは面53の間に配置されることはない。開口38は多様な異なった形状およびサイズをとることが可能である。例えば、1つ以上の開口38は円形、正方形、長方形、台形、楕円形等とすることが可能である。開口38は開口34よりも大きくすることが可能である。いくつかの実施形態において、開口38は内部剛体要素30の長さの少なくとも約5分の1、4分の1、3分の1、2分の1またはそれよりも大きくすることが可能である。突出要素52も多様な異なった形状およびサイズをとることが可能であり、開口38の形状および/またはサイズに相当するまたはそれとは異なっていてもよい。図示されているように、突出要素は略平坦とすることが可能である。いくつかの実施形態において、1つ以上の突出要素52の体積はルーアー12を受容するために形成されたコネクタの近位領域における体積とほぼ同等、またはそれより大きくすることが可能である。
【0018】
いくつかの実施形態において、突出要素52の上端または近位端54は傾斜され、および/または勾配が付けられている。それに類似して、突出要素52の下端または遠位端56も傾斜され、および/または勾配が付けられている。これらの面を傾斜しまたは勾配を付けていることはコネクタ16を通じた流体の流れを促進し、流体の流れ中の乱流を最小化することが可能である。全体的に、剛体要素28および柔軟な要素26の形状、材料および構造は、コネクタが閉じられた場合に突出要素52が開口38内に配置され、且つコネクタが開放された場合に突出要素52が開口38から完全にまたは部分的に離れることが可能となるように選択されることが可能である。コネクタ16がほぼ閉じた位置にある場合、内部突出要素52は機能し、コネクタ16がほぼ開放された位置にある場合と比較して、コネクタ16内の流体空間および流体流路を減少させる。
【0019】
いくつかの実施形態において、柔軟な要素26はシリコンで形成されることが可能であり、コネクタ16の残りの構成部品はポリカーボネイトのようなポリマ素材で形成されることが可能である。柔軟な要素26の近位領域58は厚みが増加した壁または構造(または構成部品の素材)を伴った部分を含むことが可能であり、その部分は、近位領域58が、圧縮されている間曲がる柔軟な要素26の部分よりも強度がありまたは硬くなることに寄与している。近位領域58のために厚みが増加した部分を設けることによって、バルブが閉鎖されたときに柔軟な要素26が元の高さに上がるために、バルブ内を流れる流体が柔軟な要素26内の流路32に強制的に逆流する可能性を低減している。さらに、いくつかの実施形態において、柔軟な要素26内の流路32の近位部60は、要素28の流路36内における領域の水平断面積よりも概略小さい水平断面積を有し、コネクタの遠位端の流体の流れは勢い付けられて、コネクタの近位端に向かう逆流は勢いが弱くなる。
【0020】
いくつかの実施形態において、図7Aに示されているように、オリフィス27は内部突出要素52に対して略直交した軸に沿って延在している。他の実施形態においては、オリフィス27は内部突出要素52と略同一平面に沿って延在している。
図7Aおよび7Bに見られているように、近位部60は非回転対称断面直径を含んでいてもよい。いくつかの実施形態において、近位部60はオリフィス27に直交した面内でより小さい断面直径を有し、オリフィス27の面内でより大きい断面直径を有する。いくつかの実施形態において、近位部60の一部は略長方形断面領域を有している。
【0021】
図8Aは、図1に示された雄型ルーアー10と雌型コネクタ16との垂直断面を示した図である。図8Aおよび8Bにおいて、剛体要素28の一部は柔軟な要素26の内部キャビティ32内に配置されている。内部突出要素52は開口38内に配置され、より具体的には、コネクタ16を通じた流体流路内に配置されている。コネクタ16内の流体の流れは概略塞がれている。柔軟な要素26の近位端48は、コネクタ16の近位端18を横切る走査動作において殺菌を伴った消毒可能な動作であってもよく、近位端48はハウジングを超えて延在していてもよく、ハウジングと同一平面であってもよく、またはハウジング内に窪んでいてもよい。
【0022】
図9Aおよび9Bは、雄型ルーアーコネクタ10に接続された後の、雌型コネクタ16の実施形態の垂直断面を示した図である。いくつかの実施形態において、柔軟な要素26は圧縮され且つ/または雄型ルーアー12によってかけられた遠位方向に向いた力によって移動される。図示されているように、内部剛体要素30は圧縮の間オリフィス27の上で近位方向において延在することが可能である。いくつかの実施形態において、内部剛体要素30は、圧縮された場合に、近位方向において柔軟な要素26の近位端48よりも遠方には延在しない。いくつかの実施形態において、オリフィス27は自動的に開き、コネクタ16を通じた流体の流れを、雄型ルーアーコネクタ10がコネクタ16内に挿入されることによって可能にする。
【0023】
図9Aおよび9Bにおいて、医療用コネクタ16はほぼ開いて、雄型ルーアー10と雌型コネクタ16の遠位端20との間で流体が流れる。図9Aに示されているように、突出要素52は部分的にまたは完全に開口38から引き込まれ、コネクタ16の開ステージの間、流路36の内容積は、コネクタが閉じられた場合の流路36の内容積よりも概略大きくなることが可能である(例えば図8A参照)。このことは、患者からコネクタ16の近位端18に向かう流体の流れを減少させ、もしくは排除し、または閉鎖時にコネクタ16の遠位端20の方へのおよび患者に向かう流体の正の流れを発生させさえする。いくつかの実施形態において、近位領域58は、雄型ルーアーコネクタ10が雌型コネクタ16内に挿入される間、領域58から離れて配置された柔軟な要素26の領域よりも、より広い範囲で圧縮に抵抗する。近位領域58は圧縮および/または移動の前後においてもその高さをほぼ維持することが可能であり、それは流体の流れがコネクタ16を通じて可能とされており、そのことが柔軟な要素26のこの部分においていくらかの真空効果を減少するためである。
【0024】
これまでの記載はある例を示して提供されている。ここに開示された発明のコンセプト、原理、構造、ステップおよび方法は、添付された特許で開示された装置ならびに方法および他の多数のタイプの医療用コネクタに応用可能である。
【符号の説明】
【0025】
10 ・・・雄型ルーアーコネクタ
12 ・・・ルーアー端
14 ・・・ルーアーロック
16 ・・・雌型コネクタ
18 ・・・近位端
20 ・・・遠位端
22 ・・・雄型ルーアー
24 ・・・ハウジング
26 ・・・柔軟な要素
27 ・・・オリフィス
28 ・・・剛性要素
30 ・・・内部剛性要素
31 ・・・近位端
32 ・・・キャビティ
33 ・・・遠位端
34 ・・・開口
35 ・・・径方向突出要素
36 ・・・流体流路
48 ・・・近位端
50 ・・・遠位端
52 ・・・内部突出要素

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1および第2の医療機器とともに使用するための医療用コネクタであって、該医療用コネクタは、
第1の近位端と第2の遠位端とを備えたハウジングと、
該ハウジング内に配置され、その側部に少なくとも1つの開口と、流路を伴った略中空の内部とを含んだ内部剛体要素であって、前記開口は前記内部剛体要素の外面から前記内部剛体要素の前記中空の内部まで延在している内部剛体要素と、
前記ハウジング内に配置された略中空の柔軟な要素であって、該柔軟な要素はその内壁に少なくとも1つの内側突出部を具備し、該内側突出部の少なくとも一部分は前記コネクタがほぼ閉鎖位置にあるときに前記内部剛体要素の開口内で適合させるための形状とされている柔軟な要素と、
を具備し、
前記内側突出部の前記部分は前記開口内に配置され、前記ほぼ閉鎖位置において前記内部剛体要素の略中空な内部の流路の少なくとも一部を占有し、且つ前記内側突出部の前記部分はほぼ開放位置において前記開口の外側に配置され、これによってコネクタが前記閉鎖位置にある場合の前記柔軟な要素の内容積を、コネクタが前記開放位置にある場合の前記柔軟な要素の内容積に対して減少させることを可能にしていることを特徴とする医療用コネクタ。
【請求項2】
前記柔軟な要素は、その近位端にオリフィスを更に具備していることを特徴とする請求項1に記載の医療用コネクタ。
【請求項3】
前記コネクタが前記ほぼ開放位置にある場合に、前記オリフィスは自然に付勢されて開放位置となることを特徴とする請求項2に記載の医療用コネクタ。
【請求項4】
前記コネクタが前記ほぼ開放位置にある場合に、前記内部剛体要素は前記オリフィスを貫通することを特徴とする請求項2に記載の医療用コネクタ。
【請求項5】
前記柔軟な要素の前記内容積の減少は、前記コネクタから医療機器が除去される際に、前記ハウジングの遠位端の外側の流体の流れを確立することを特徴とする請求項2に記載の医療用コネクタ。
【請求項6】
前記内部剛体要素の前記部分はその遠位側に傾斜面を含み、前記剛体要素内の前記開口内におよび前記開口の外側に前記部分の移動を促進していることを特徴とする請求項2に記載の医療用コネクタ。
【請求項7】
前記内部剛体要素内の前記開口の近位側は、前記内側突出部の前記遠位側と協働して前記内部剛体要素の前記開口内へおよび前記開口の外側への移動を更に促進する傾斜部を具備していることを特徴とする請求項6に記載の医療用コネクタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9A】
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【図9B】
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【公表番号】特表2011−500103(P2011−500103A)
【公表日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−534874(P2009−534874)
【出願日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【国際出願番号】PCT/US2007/082570
【国際公開番号】WO2008/052140
【国際公開日】平成20年5月2日(2008.5.2)
【出願人】(508004797)アイシーユー・メディカル・インコーポレーテッド (10)
【Fターム(参考)】