説明

医療用モニターのイメージ処理方法及び装置

【課題】医療用モニターに入力されたイメージをディスプレイに出力するために、水平/垂直に拡大/縮小する場合、前記拡大/縮小によるイメージの歪みを最小化できる医療用モニターのイメージ処理方法及び装置を提供する。
【解決手段】医療用モニターのイメージ処理方法は、前記モニターに入力されるイメージがHD(High Definition)の場合は、設定モードによって前記イメージを横及び縦に第1スケーリングする段階;前記イメージがHD又はSD(Standard Definition)の場合は、前記モニターのパネルサイズと前記イメージのサイズを利用して、前記イメージが前記パネルの中央にディスプレイされるように前記イメージのポジションを決定する段階;及び前記モニターの内部メモリからプリセット情報をローディングして前記イメージに適用する段階を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施例は、医療用モニターに関するものであり、より詳しくは、医療用モニターでイメージを処理する方法及び装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
コンピュータ及び映像技術の急速な発展に伴い、医療装備にも様々なアプリケーションが出ている。例えば、診断用内視鏡(diagnostic endoscopy)、手術用内視鏡(surgical endoscopy)、ロボット手術システム(Robot surgical system)、医療用電子顕微鏡(medical electron microscope)、コンピュータ断層撮影(computer tomography,CT)、磁気共鳴映像法(magnetic resonance imaging,MRI)等が医療装備として有用に提供されている。
【0003】
さらに、前記のような医療装備により撮影された映像は、医療用モニターに伝達されて画面を通じて出力できる。よって、医師が患者を手術する場合は、随時前記医療用モニターの画面に出力される映像を見ながら手術できるようになった。
【0004】
しかし、従来の医療用モニターは、医療装備から出力される映像を画面に最適化させて出力するために、入力イメージを水平または垂直に拡大、縮小する場合は、イメージの歪みが発生して手術時に正確なイメージを提供できないだけでなく、手術部位を画面の中央に出力できなく手術を精密に行い難いという問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の一実施例は、医療用モニターに入力されたイメージをディスプレイに出力するために、水平/垂直に拡大/縮小する場合、前記拡大/縮小によるイメージの歪みを最小化できる医療用モニターのイメージ処理方法及び装置を提供する。
【0006】
本発明の一実施例は、入力イメージの設定モードによるスケーリングを通じて、イメージを医療用モニターの画面中央に出力することにより、手術する部位のイメージが歪まないと共に、画面中央に出力されるようにし、これにより医師がモニターの出力画面を見ながらより精密に手術を行えるようにする医療用モニターのイメージ処理方法及び装置を提供する。
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、以上で言及した課題に制限されなく、言及されていない別の課題(等)は、以下の記載から当業者が明確に理解できると考えられる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一実施例にかかる医療用モニターのイメージ処理方法は、前記モニターに入力されるイメージがHD(High Definition)の場合は、設定モードによって前記イメージを横及び縦に第1スケーリングすること;前記イメージがHD又はSD(Standard Definition)の場合は、前記モニターのパネルサイズと前記イメージのサイズを利用して、前記イメージが前記パネルの中央にディスプレイされるように前記イメージのポジションを決定すること;及び前記モニターの内部メモリからプリセット情報をローディングして前記イメージに適用することを含む。
【0009】
本発明の一実施例にかかる医療用モニターのイメージ処理装置は、前記モニターに入力されるイメージがHD(High Definition)の場合は、設定モードによって前記イメージを横及び縦に第1スケーリングするスケーリング部;前記イメージがHD又はSD(Standard Definition)の場合は、前記モニターのパネルサイズと前記イメージのサイズを利用して、前記イメージが前記パネルの中央にディスプレイされるように前記イメージのポジションを決定するポジション決定部;及び前記モニターの内部メモリからプリセット情報をローディングして前記イメージに適用するプリセット適用部を含む。
【0010】
その他の実施例の具体的な事項は、詳細な説明及び添付の図面に含まれている。
【0011】
本発明の利点及び/又は特徴、そしてそれらを達成する方法は、添付の図面と共に詳しく後述する実施例を参照すると明確になる。しかし、本発明は以下で開示する実施例に限定されるのではなく、相違する様々な形態に具現でき、単に本実施例は本発明の開示が完全なものとなるようにし、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に発明のカテゴリーを完全に教示するために提供するものであり、本発明は請求項のカテゴリーによって定義されるだけである。明細書全体に亘って同一参照符号は同一構成要素を指す。
【発明の効果】
【0012】
本発明の一実施例によると、医療用モニターに入力されるイメージをディスプレイに出力するために水平/垂直に拡大/縮小する場合、前記の拡大/縮小によるイメージの歪みを最小化できる。
【0013】
本発明の一実施例によると、入力イメージの設定モードにかかるスケーリングにより、イメージを医療用モニターの画面中央に出力することで手術する部位のイメージが歪まないと共に、画面中央に出力できるようにし、これにより医師がモニターの出力画面を見ながらより精密に手術できるようにする。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施例にかかる医療用モニターのイメージ処理方法を説明するためのフローチャートである。
【図2】本発明の一実施例にかかる医療用モニターのイメージ処理方法を説明するためのフローチャートである。
【図3】本発明の一実施例にかかる医療用モニターのイメージ処理方法を説明するためのフローチャートである。
【図4】本発明の一実施例にかかる医療用モニターのイメージ処理装置を説明するためのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下では、添付の図面を参照して本発明の実施例を詳しく説明する。
【0016】
本発明の実施例の説明に先立ち、本明細書で持続的に使用する用語である「One to One」モード、「H−Fill」モード、及び「V−Fill」モードについて記述する。
【0017】
前記「One to One」モードとは、イメージスケーリング(image scaling)を行わないか、或いはイメージが0.9倍程度スケールダウン(scale down)するようにスケーリングファクター(scaling factor)を調節し、ポジション(position)を決定するモードである。
【0018】
前記「H−Fill」モードとは、Horizontal−Fillモードの略語であり、イメージの歪みがないと共にパネルの横方向にイメージを合わせるようにスケーリングファクターを調節し、ポジショニング(positioning)するモードである。
【0019】
前記「V−Fill」モードとは、Vertical−Fillのモードの略語であり、イメージの歪みがないと共にパネルの縦方向にイメージを合わせるようにスケーリングファクターを調節し、ポジショニングをするモードである。
【0020】
図1〜図3は、本発明の一実施例にかかる医療用モニターのイメージ処理方法を説明するために図示したフローチャートである。ここで、前記のイメージ処理方法は、図4のイメージ処理装置400によって行われ得る。
【0021】
先ず、図1を参照すると、段階において使用者(user)は、医療用モニターのOSD(On Screen Display)のメニューからスマートセレクト(smart select)項目を選択する。
【0022】
すると、段階120において前記イメージ処理装置は、現ソース情報を保存(save)する。即ち、前記イメージ処理装置は、前記モニターに入力されるイメージと関連するビデオ信号を提供する医療装備と、前記モニター間のインターフェースに関するソース情報を、前記モニターに搭載されたメモリに保存する。
【0023】
ここで、前記ソース情報は、DVI、HDMI、HD15、SD/HD-SDI 1、SD/HD-SDI 2、Component Y/G、Pb/B、Pr/R、H/CS、VS、S−Video、C−Video等を含み得る。
【0024】
次に、段階130において前記イメージ処理装置は、前記の入力されたイメージをフリーズ(freeze)する。即ち、前記イメージ処理装置は、イメージ再生画面を一時停止させて停止イメージをキャプチャー(capture)する。
【0025】
次に、段階140において前記イメージ処理装置は、前記の入力されたイメージのサイズを決定する。即ち、前記イメージ処理装置は、前記のキャプチャーされた停止イメージを利用して、前記の入力されたイメージの横及び縦のサイズを決定する。
【0026】
次に、段階150において前記イメージ処理装置は、前記モニターパネルのアクティブイメージ(active image)比率を決定する。ここで、前記アクティブイメージ比率は、前記モニターのパネルに前記イメージが実際に表示される領域の比率、即ち、前記パネルの画面比率を表す。
【0027】
次に、段階160において前記イメージ処理装置は、ディスプレイ(display)イメージの比率を決定する。即ち、前記イメージ処理装置は、前記パネルにディスプレイされるイメージの比率を決定する。
【0028】
次に、段階170において前記イメージ処理装置は、前記イメージの入力信号がHD(High Definition)なのかを判断する。このために、前記イメージ処理装置は、前記イメージのピクセル数による解像度に基づいて前記入力信号がHDか否かを判断できる。
【0029】
前記判断の結果、前記入力信号がHDの場合(170の「はい」方向)、前記イメージ処理装置は図2の過程を行う。
【0030】
即ち、図2を参照すると、段階210において前記イメージ処理装置は、前記イメージを設定モードに従い横にスケーリングする。つまり、前記イメージ処理装置は、前記設定モードが「One to One」モード、「H−Fill」モード、「V−Fill」モード中のどのモードかによって前記イメージを横(水平)にスケーリングできる(第1スケーリング)。
【0031】
例えば、前記イメージ処理装置は、前記設定モードが「H−Fill」モードの場合は、前記イメージを横に0.83〜1.25倍スケールダウン(scale down)又はスケールアップ(scale up)でき、前記設定モードが「V−Fill」モードの場合は、前記イメージを横に1.11〜1.19倍スケールアップできる。一方、前記イメージ処理装置は、前記設定モードが「One to One」モードの場合は、前記イメージに対してスケーリングを行わないことも可能である(no scale)。
【0032】
次に、段階220において前記イメージ処理装置は、前記イメージを前記設定モードに従い縦にスケーリングする。即ち、前記イメージ処理装置は、前記設定モードが「One to One」モード、「H−Fill」モード、「V−Fill」モード中のどのモードかによって前記イメージを縦(垂直)にスケーリングできる(第1スケーリング)。
【0033】
例えば、前記イメージ処理装置は、前記設定モードが「H−Fill」モードの場合は、前記イメージを縦に0.83〜1.25倍スケールダウン又はスケールアップでき、前記設定モードが「V−Fill」モードの場合は、前記イメージを縦に1.11〜1.19倍スケールアップできる。一方、前記イメージ処理装置は、前記設定モードが「One to One」モードの場合は、前記イメージに対してスケーリングを行わないことも可能である(no scale)。
【0034】
次に、段階230において前記イメージ処理装置は、前記の入力信号がHDかSDかを判断する。
【0035】
例えば、前記イメージ処理装置は1080iの入力信号をHDで判断し、480iの入力信号をSDで判断し、その他1280×960、1280×1024、1280×480等の入力信号をHDでもSDでもない解像度として判断できる。参考までに、前記1080iにおいて1080は、縦(垂直)解像度の1080行を指し、iはインターレース走査(interlaced)を指す。また、前記480iにおいて480は、縦解像度の480行を指し、iはインターレース走査を指す。
【0036】
前記判断の結果、前記入力信号(イメージ)がHDかSDの場合(230の「はい」の方向)、段階240において前記イメージ処理装置は、前記パネルサイズと前記イメージのサイズを利用して、前記イメージが前記パネルの中央(画面中央)にディスプレイされるように前記イメージのポジションを決定する。ここで、前記イメージのポジションは、前記イメージの左側上端画素の位置であることが望ましい。
【0037】
例えば、前記イメージ処理装置は、前記入力信号がHDかSDの場合、前記パネルサイズと前記イメージサイズ間の差値を2で割った値{(パネルサイズ−入力イメージサイズ)/2}に前記イメージの横と縦のポジションを決定できる。
【0038】
一方、前記判断の結果、前記入力信号(イメージ)がHDでもなくSDでもない場合(230の「いいえ」の方向)、段階250において前記イメージ処理装置は、前記イメージのアスペクト比(aspect ratio)と前記パネルのアスペクト比を比較する。つまり、前記イメージ処理装置は、前記イメージの横/縦の比率を前記パネルの横/縦の比率と比較する。
【0039】
前記比較の結果、前記イメージのアスペクト比が前記パネルのアスペクト比より大きい場合(250の「はい」の方向)、段階260において前記イメージ処理装置は、前記イメージの横及び縦のポジションを「0」に決定する。
【0040】
一方、前記比較の結果、前記イメージのアスペクト比が前記パネルのアスペクト比より小さかったり同じ場合(250の「いいえ」の方向)、段階270において前記イメージ処理装置は、前記パネルサイズと前記イメージのサイズを利用して、前記イメージのポジションを決定する。
【0041】
例えば、前記イメージ処理装置は、前記イメージのアスペクト比が前記パネルのアスペクト比より小さかったり同じ場合、前記パネルサイズと前記イメージサイズ間の差値を2で割った値{(パネルサイズ−入力イメージサイズ)/2}に前記イメージの横と縦のポジションを決定できる。
【0042】
次に、前記イメージ処理装置は、前記モニターの内部メモリからプリセット(preset)情報をローディングして前記イメージに適用させる。ここで、前記プリセット情報は、前記モニターの内部メモリに予め設定された値に保存でき、R(Red)/G(Green)/B(Blue)ゲイン(gain)、明るさ(brightness)、コントラスト(contrast)、ガンマ(gamma)等のプリセットカラー値(preset color value)と、鮮明度(sharpness)、オーバーシュート(overshoot)、ディテール(detail)等のエンハンスメント値(enhancement value)を含み得る。
【0043】
即ち、段階280において前記イメージ処理装置は、R/G/Bゲイン、明るさ、コントラスト、ガンマ等のプリセットカラー値を前記イメージに適用できる。
【0044】
次いで、段階290において前記イメージ処理装置は、鮮明度、オーバーシュート、ディテール等のエンハンスメント値を前記イメージに適用できる。
【0045】
以降、前記イメージ処理装置は、前記プリセット情報が適用されたイメージを、前記の決定されたポジションで前記モニターの画面に出力できる。これにより前記イメージ処理装置は、前記イメージを前記モニターの画面中央に表示できるようになる。
【0046】
一方、前記段階170で判断した結果、前記入力信号がHDではない場合(170の「いいえ」の方向)、前記イメージ処理装置は図3の過程を行う。
【0047】
即ち、図3を参照すると、段階310で前記イメージ処理装置は、前記イメージを設定モードに従い横にスケーリングする。つまり、前記イメージ処理装置は、前記設定モードが「One to One」モード、「H−Fill」モード、「V−Fill」モード中のどのモードかによって前記イメージを横(水平)にスケーリングできる(第2スケーリング)。
【0048】
例えば、前記イメージ処理装置は、前記設定モードが「H−Fill」モードの場合は前記イメージを横に2.08〜2.27倍スケールアップでき、前記設定モードが「V−Fill」モードの場合は前記イメージを横に2.08〜2.5倍スケールアップできる。反対に、前記イメージ処理装置は、前記設定モードが「One to One」モードの場合は前記イメージを横に0.9〜1.0倍スケールダウンできる。
【0049】
次に、段階320で前記イメージ処理装置は、前記イメージを前記設定モードに従い縦にスケーリングする。即ち、前記イメージ処理装置は、前記設定モードが「One to One」モード、「H−Fill」モード、「V−Fill」モード中のどのモードかによって前記イメージを縦(垂直)にスケーリングできる(第2スケーリング)。
【0050】
例えば、前記イメージ処理装置は、前記設定モードが「H−Fill」モードの場合は前記イメージを縦に2.2〜2.5倍スケールアップでき、前記設定モードが「V−Fill」モードの場合は前記イメージを縦に2.08〜2.8倍スケールアップできる。一方、前記イメージ処理装置は、前記設定モードが「One to One」モードの場合は、前記イメージに対してスケーリングを行わないことも可能である(no scale)。
【0051】
次に、段階330において前記イメージ処理装置は、前記入力信号がHDかSDかを判断する。
【0052】
例えば、前記イメージ処理装置は1080iの入力信号をHDで判断し、480iの入力信号をSDで判断し、その他1280×960、1280×1024、1280×480等の入力信号をHDでもSDでもない解像度として判断できる。
【0053】
前記判断の結果、前記入力信号(イメージ)がHDかSDの場合(330の「はい」方向)、段階340において前記イメージ処理装置は、前記パネルサイズと前記イメージのサイズを利用して、前記イメージが前記パネルの中央(画面中央)にディスプレイされるように前記イメージのポジションを決定する。
【0054】
例えば、前記イメージ処理装置は、前記入力信号がHDかSDの場合、前記パネルサイズと前記イメージサイズ間の差値を2で割った値{(パネルサイズ−入力イメージサイズ)/2}に前記イメージの横と縦のポジションを決定できる。
【0055】
一方、前記判断の結果、前記入力信号(イメージ)が、HDでもなくSDでもない場合(330の「いいえ」の方向)、段階350において前記イメージ処理装置は、前記イメージのアスペクト比と前記パネルのアスペクト比を比較する。即ち、前記イメージ処理装置は、前記イメージの横/縦比率を前記パネルの横/縦比率と比較する。
【0056】
前記比較の結果、前記イメージのアスペクト比が前記パネルのアスペクト比より大きい場合(350の「はい」の方向)、段階360において前記イメージ処理装置は、前記イメージの横及び縦のポジションを「0」に決定する。
【0057】
一方、前記比較の結果、前記イメージのアスペクト比が前記パネルのアスペクト比より小さかったり同じ場合(350の「いいえ」の方向)、段階370において前記イメージ処理装置は、前記パネルサイズと前記イメージのサイズを利用して、前記イメージのポジションを決定する。
【0058】
例えば、前記イメージ処理装置は、前記イメージのアスペクト比が前記パネルのアスペクト比より小さかったり同じ場合、前記パネルサイズと前記イメージサイズ間の差値を2で割った値{(パネルサイズ−入力イメージサイズ)/2}に前記イメージの横と縦のポジションを決定できる。
【0059】
次に、前記イメージ処理装置は、前記モニターの内部メモリからプリセット(preset)情報をローディングして前記イメージに適用させる。ここで、前記プリセット情報は、前記モニターの内部メモリに予め設定された値に保存でき、R(Red)/G(Green)/B(Blue)ゲイン(gain)、明るさ(brightness)、コントラスト(contrast)、ガンマ(gamma)等のプリセットカラー値(preset color value)と、鮮明度(sharpness)、オーバーシュート(overshoot)、ディテール(detail)等のエンハンスメント値(enhancement value)を含み得る。
【0060】
即ち、段階380において前記イメージ処理装置は、R/G/Bゲイン、明るさ、コントラスト、ガンマ等のプリセットカラー値を前記イメージに適用できる。
【0061】
次いで、段階390において前記イメージ処理装置は、鮮明度、オーバーシュート、ディテール等のエンハンスメント値を前記イメージに適用できる。
【0062】
以降、前記イメージ処理装置は、前記プリセット情報が適用されたイメージを、前記の決定されたポジションで前記モニターの画面に出力できる。これにより前記イメージ処理装置は、前記イメージを前記モニターの画面中央に表示できるようになる。
【0063】
図4は、本発明の一実施例にかかる医療用モニターのイメージ処理装置を説明するために図示したブロック図である。
【0064】
図4を参照すると、本発明の一実施例にかかる医療用モニターのイメージ処理装置400は、スケーリング部410、ポジション決定部420、プリセット適用部430、及び制御部440を含み得る。
【0065】
前記スケーリング部410は、前記モニターに入力されるイメージがHDの場合、設定モードによって前記イメージを横及び縦に第1スケーリングする。
【0066】
例えば、前記スケーリング部410は、前記設定モードが「H−Fill」モードの場合は、前記イメージを横及び縦に0.83〜1.25倍スケールダウン又はスケールアップでき、前記設定モードが「V−Fill」モードの場合は、前記イメージを横及び縦に1.11〜1.19倍スケールアップできる。一方、前記スケーリング部410は、前記設定モードが「One to One」モードの場合は、前記イメージを横及び縦にスケーリングしないことも可能である(no scale)。
【0067】
一方、前記スケーリング部410は、前記モニターに入力されるイメージがHDではない場合、前記イメージを設定モードによって横及び縦に第2スケーリングする。
【0068】
例えば、前記スケーリング部410は、前記設定モードが「H−Fill」モードの場合は、前記イメージを横に2.08〜2.27倍スケールアップし、前記イメージを縦に2.2〜2.5倍スケールアップできる。
【0069】
他の例として、前記スケーリング部410は、前記設定モードが「V−Fill」モードの場合、前記イメージを横に2.08〜2.5倍スケールアップし、前記イメージを縦に2.08〜2.8倍スケールアップできる。
【0070】
他の例を挙げると、前記スケーリング部410は、前記設定モードが「One to One」モードの場合は、前記イメージを横だけに0.9〜1.0倍スケールダウンし、前記イメージを縦にはスケーリングしないことも可能である。
【0071】
前記ポジション決定部420は、前記第1又は第2スケーリングされたイメージがHDかSDの場合、前記モニターのパネルサイズと前記イメージのサイズを利用して、前記イメージが前記パネルの中央にディスプレイされるように前記イメージのポジションを決定する。
【0072】
例えば、前記ポジション決定部420は、前記イメージがHDかSDの場合、前記パネル横/縦サイズと前記イメージ横/縦サイズ間の差値を2で割った値{(パネルサイズ−入力イメージサイズ)/2}に前記イメージの横と縦のポジションを決定できる。
【0073】
詳述すると、前記ポジション決定部420は、前記イメージがHDかSDの場合、前記パネルの横サイズと前記イメージの横サイズ間の差値を2で割った値に前記イメージの横ポジションを決定し、前記パネルの縦サイズと前記イメージの縦サイズ間の差値を2で割った値に前記イメージの縦ポジションを決定できる。
【0074】
一方、前記ポジション決定部420は、前記イメージがHDでもなく、SDでもない場合、前記イメージのアスペクト比と前記パネルのアスペクト比を比較する。即ち、前記ポジション決定部420は前記イメージの横/縦比率を前記パネルの横/縦比率と比較する。
【0075】
前記ポジション決定部420は、前記比較の結果、前記イメージのアスペクト比が前記パネルのアスペクト比より大きい場合、前記イメージの横及び縦ポジションを「0」に決定する。
【0076】
前記ポジション決定部420は、前記比較の結果、前記イメージのアスペクト比が前記パネルのアスペクト比より小さかったり同じ場合、前記パネルサイズと前記イメージのサイズを利用して、前記イメージのポジションを決定する。
【0077】
例えば、前記ポジション決定部420は、前記イメージのアスペクト比が前記パネルのアスペクト比より小さかったり同じ場合、前記パネルサイズと前記イメージサイズ間の差値を2で割った値{(パネルサイズ−入力イメージサイズ)/2}に前記イメージの横と縦のポジションを決定できる。
【0078】
前記プリセット適用部430は、前記モニターの内部メモリからプリセット情報をローディングして前記イメージに適用する。即ち、前記プリセット適用部430は、R/G/Bゲイン、明るさ、コントラスト、ガンマ等のプリセットカラー値と、鮮明度、オーバーシュート、ディテール等のエンハンスメント値を前記イメージに適用できる。
【0079】
これにより、前記イメージ処理装置400は、前記プリセット情報が適用されたイメージを前記の決定されたポジションで前記モニターの画面に出力できる。これにより、前記イメージ処理装置400は、前記イメージを前記モニターの画面中央に表示できるようになる。
【0080】
前記制御部440は、本発明の一実施例にかかる医療用モニターのイメージ処理装置400、即ち、スケーリング部410、ポジション決定部420、プリセット適用部430等の動作を全般的に制御できる。
【0081】
このように、本発明の一実施例にかかる医療用モニターのイメージ処理方法及び装置は、医療用モニターに入力されるイメージをディスプレイに出力するために水平(横)/垂直(縦)に拡大/縮小する場合は、前記の拡大/縮小によるイメージの歪みを最小化でき、
【0082】
また、本発明の一実施例にかかる医療用モニターのイメージ処理方法及び装置は、入力イメージの設定モードにかかるスケーリングにより、イメージを医療用モニターの画面中央に出力できる。
【0083】
よって、本発明の一実施例によると、手術する部位のイメージが歪まないと共に、画面中央に出力できるようにし、これにより医師がモニターの出力画面を見ながらより精密に手術を行うことができるようにする。
【0084】
本発明の実施例は、多様なコンピュータの構成要素を通じて行うことができるプログラム命令語の形態に具現されるため、コンピュータ判読可能記録媒体に記録できる。前記コンピュータ判読可能媒体は、プログラム命令、ローカルデータファイル、ローカルデータ構造等を単独で又は組み合わせて含むことができる。前記媒体は、本発明のために特別に設計されて構成されたものか、或いはコンピュータソフトウェア当業者に公知の使用可能なものでもあり得る。コンピュータ判読可能記録媒体の例には、ハードディスク、フロッピーディスク及び磁気テープのような磁気媒体、CD−ROM、DVDのような光記録媒体、フロプティカルディスクのような磁気−光媒体、及びロム、ラム、フラッシュメモリ等のようなプログラム命令を保存して行うように特別に構成されたハードウェア装置が含まれる。プログラム命令の例には、コンパイラによって作られるもののような機械語コードだけでなく、インタープリター等を使用してコンピュータによって実行できる高級言語コードを含む。
【0085】
これまで本発明による具体的な実施例に関して説明したが、本発明の範囲から外れない限度内で様々な変形が可能なことは勿論である。そのため、本発明の範囲は説明した実施例に局限されて定められてはならなく、後述の特許請求の範囲だけでなく、本特許請求の範囲と均等なものによって定められなければならない。
【符号の説明】
【0086】
410:スケーリング部
420:ポジション決定部
430:プリセット適用部
440:制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療用モニターのイメージ処理方法において、
前記モニターに入力されるイメージがHD(High Definition)の場合は、設定モードによって前記イメージを横及び縦に第1スケーリングすること;
前記イメージがHD又はSD(Standard Definition)の場合は、前記モニターのパネルサイズと前記イメージのサイズを利用して、前記イメージが前記パネルの中央にディスプレイされるように前記イメージのポジションを決定すること;及び
前記モニターの内部メモリからプリセット情報をローディングして前記イメージに適用することを含み、
前記イメージのポジションは、前記イメージの左側上端画素の位置であることを特徴とする医療用モニターのイメージ処理方法。
【請求項2】
前記第1スケーリングは、
前記設定モードが「H−Fill」モードの場合は、前記イメージを横及び縦に0.83〜1.25倍スケールダウン又はスケールアップすること
を含むことを特徴とする請求項1に記載の医療用モニターのイメージ処理方法。
【請求項3】
前記第1スケーリングは、
前記設定モードが「V−Fill」モードの場合は、前記イメージを横及び縦に1.11〜1.19倍スケールアップすること
を含むことを特徴とする請求項1に記載の医療用モニターのイメージ処理方法。
【請求項4】
前記設定モードが「One to One」モードの場合は、前記イメージの横及び縦に対してスケーリングを行うこと
を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の医療用モニターのイメージ処理方法。
【請求項5】
前記イメージがHD又はSDではない場合は、前記イメージのアスペクト比(aspect ratio)と前記パネルのアスペクト比を比較すること;及び
前記比較の結果、前記イメージのアスペクト比が前記パネルのアスペクト比より小さかったり同じ場合は、前記パネルサイズと前記イメージのサイズを利用して、前記イメージのポジションを決定すること
を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の医療用モニターのイメージ処理方法。
【請求項6】
前記イメージのポジションの決定は、
前記パネルサイズと前記イメージサイズ間の差値を2で割った値に前記ポジションを決定すること
を含むことを特徴とする請求項1又は5に記載の医療用モニターのイメージ処理方法。
【請求項7】
前記比較の結果、前記イメージのアスペクト比が前記パネルのアスペクト比よりも大きい場合は、前記イメージの横及び縦ポジションを「0」に決定すること
を更に含むことを特徴とする請求項5に記載の医療用モニターのイメージ処理方法。
【請求項8】
前記モニターに入力されるイメージがHD(High Definition)ではない場合は、前記設定モードによって前記イメージを横及び縦に第2スケーリングすること
を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の医療用モニターのイメージ処理方法。
【請求項9】
前記第2スケーリングは、
前記設定モードが「H−Fill」モードの場合は、前記イメージを横に2.08〜2.27倍スケールアップすること;及び
前記イメージを縦に2.2〜2.5倍スケールアップすること
を含むことを特徴とする請求項8に記載の医療用モニターのイメージ処理方法。
【請求項10】
前記第2スケーリングは、
前記設定モードが「V−Fill」モードの場合は、前記イメージを横に2.08〜2.5倍スケールアップすること;及び
前記イメージを縦に2.08〜2.8倍スケールアップすること
を含むことを特徴とする請求項8に記載の医療用モニターのイメージ処理方法。
【請求項11】
前記第2スケーリングは、
前記設定モードが「One to One」モードの場合は、前記イメージを横に0.9〜1.0倍スケールダウンすること
を含むことを特徴とする請求項8に記載の医療用モニターのイメージ処理方法。
【請求項12】
医療用モニターのイメージ処理装置において、
前記モニターに入力されるイメージがHD(High Definition)の場合は、設定モードによって前記イメージを横及び縦に第1スケーリングするスケーリング部;
前記イメージがHD又はSD(Standard Definition)の場合は、前記モニターのパネルサイズと前記イメージのサイズを利用して、前記イメージが前記パネルの中央にディスプレイされるように前記イメージのポジションを決定するポジション決定部;及び
前記モニターの内部メモリからプリセット情報をローディングして前記イメージに適用するプリセット適用部を含み、
前記イメージのポジションは、前記イメージの左側上端画素の位置であることを特徴とする医療用モニターのイメージ処理装置。
【請求項13】
前記スケーリング部は、
前記設定モードが「H−Fill」モードの場合は、前記イメージを横及び縦に0.83〜1.25倍スケールダウン又はスケールアップすることを特徴とする請求項12に記載の医療用モニターのイメージ処理装置。
【請求項14】
前記スケーリング部は、
前記設定モードが「V−Fill」モードの場合は、前記イメージを横及び縦に1.11〜1.19倍スケールアップすることを特徴とする請求項12に記載の医療用モニターのイメージ処理装置。
【請求項15】
前記ポジション決定部は、
前記イメージがHD又はSDではない場合は、前記イメージのアスペクト比(aspect ratio)と前記パネルのアスペクト比を比較し、前記比較の結果、前記イメージのアスペクト比が前記パネルのアスペクト比より小さかったり同じ場合は、前記パネルサイズと前記イメージのサイズを利用して、前記イメージのポジションを決定することを特徴とする請求項12に記載の医療用モニターのイメージ処理装置。
【請求項16】
前記ポジション決定部は、
前記パネルサイズと前記イメージサイズ間の差値を2で割った値に前記ポジションを決定することを特徴とする請求項12又は15に記載の医療用モニターのイメージ処理装置。
【請求項17】
前記スケーリング部は、
前記モニターに入力されるイメージがHD(High Definition)ではなく、前記設定モードが「H−Fill」モードの場合は、前記イメージを横に2.08〜2.27倍スケールアップし、前記イメージを縦に2.2〜2.5倍スケールアップすることを特徴とする請求項12に記載の医療用モニターのイメージ処理装置。
【請求項18】
前記スケーリング部は、
前記モニターに入力されるイメージがHD(High Definition)ではなく、前記設定モードが「V−Fill」モードの場合は、前記イメージを横に2.08〜2.5倍スケールアップし、前記イメージを縦に2.08〜2.8倍スケールアップすることを特徴とする請求項12に記載の医療用モニターのイメージ処理装置。
【請求項19】
前記スケーリング部は、
前記モニターに入力されるイメージがHD(High Definition)ではなく、前記設定モードが「One to One」モードの場合は、前記イメージを横に0.9〜1.0倍スケールダウンすることを特徴とする請求項12に記載の医療用モニターのイメージ処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−232012(P2012−232012A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−103461(P2011−103461)
【出願日】平成23年5月6日(2011.5.6)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.フロッピー
【出願人】(511110669)アドヴァン インターナショナル コーポレーション (4)
【Fターム(参考)】