説明

医療用装置のアーム部構造

【課題】
アーム部操作によって照射部の位置及び方向を同時に調整することができると共に照射部を各患者に最適な任意の位置に容易に固定することができる操作性を向上した医療用装置のアーム部構造を提供すること。
【解決手段】
一方管端部に電磁波又は光線を照射する照射部が取着される医療用装置のアーム部構造であって、アーム部4は内管体7が外管体8に対して進退動及び回動可能に内嵌されて構成され、内管体7は外管体8の内周面に接離する方向へ変位可能なロック体9と、ロック体9の前記変位を操作する操作体10とを具備し、操作体10でロック体9を外管体8の内周面に押圧することで内管体7の外管体8に対する進退動及び回動をロックすることを特徴とする医療用装置のアーム部構造である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばマイクロ波治療装置や赤外線治療装置のような医療用装置(物理療法機器)に採用されるアーム部構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、「伸縮部と基部が接する面にペアの凸部と凹部を設けてはめ合わせ、伸縮部をアームの中心軸の方向に滑動させることはできるが、回転はしないようにした長さ調節可能な医療用アーム」が開示されている。前記医療用アームはグリップを緩めると、伸縮部を自由にスライドさせることができ、この時基部に対して伸縮部が回転しないので照射部の向きが術者の意に反して変わらず、術者の余分な労力が不必要になるという効果を奏するものである。
【0003】
しかしながら、アーム伸縮時に該アームを中心軸方向にも回転可能に成すことにより照射部の位置及び方向を同時に調整可能とする方が一層操作性を向上できると考えられる。この点において、前記医療用アームの伸縮部はアームの中心軸方向のみにしか滑動させることができず操作性に優れないという問題点を有していた。又、前記医療用アームはグリップを緩め伸縮部を適宜スライドさせた後、再度グリップを絞めることでアームを固定するものであるから、グリップを緩めたり絞めたりする固定操作が面倒で煩わしいといった問題点も有していた。
【0004】
一方、下記特許文献2には、「アームの略中央部に位置するジョイント部において、アームの先端部を軸中心に任意の方向に捻ることができるマイクロ波治療器」が開示されているが、任意の方向に捻ったアームの先端部を固定する具体的な構造については一切言及されていない。更に前記アームは軸中心方向には伸縮することができない構成であり、従って、アーム先端部の伸縮及び回動操作によっては照射部の位置及び方向を同時に調整することができないものであった。
【特許文献1】特開2002−186628号
【特許文献2】特開平9−239040号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記の諸問題点に鑑みてなされたもので、その目的はアーム部の進退動及び回動操作によって照射部の位置及び方向を同時に調整することができると共に照射部を各患者に最適な任意の位置に容易に固定することができる操作性を向上した医療用装置のアーム部構造を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を実現する為に、請求項1記載の発明においては、一方管端部に電磁波又は光線を照射する照射部が取着される医療用装置のアーム部構造であって、アーム部は内管体が外管体に対して進退動及び回動可能に内嵌されて構成され、前記内管体は前記外管体の内周面に接離する方向へ変位可能なロック体と、該ロック体の前記変位を操作する操作体とを具備し、前記操作体で前記ロック体を前記外管体の内周面に押圧することで前記内管体の前記外管体に対する進退動及び回動をロックするようにしたことを特徴とする。
【0007】
又、請求項2記載の発明においては、ロック体はテーパ状の割溝が形成された円管状体であり、操作体は外管体に嵌入される側の内管体の管端部に固着されると共に前記ロック体の前記割溝内に嵌入し前記ロック体を押し拡げ外管体の内周面に押圧させる楔形状部を有することを特徴とする。
【0008】
更に、請求項3記載の発明においては、ロック体を外管体の中心軸線方向へ移動操作する操作手段が付設され、該操作手段は内管体に回動可能に軸着される操作レバーと、該操作レバーの回動操作によって前記内管体の中心軸線方向に進退動可能に内管体に挿嵌取着されると共に一端部に前記ロック体が連結される操作ロッドと、該操作ロッドを前記内管体に退入移動する方向へ付勢する付勢部材とを有し、前記操作レバーを所定方向へ回転させると前記操作ロッドの進出移動に伴って前記ロック体が前記操作体から離間する方向へ進出移動することにより前記ロック体が前記外管体の内周面から離間する方向に変位しロックが解除されることを特徴とする。
【0009】
更に又、請求項4記載の発明においては、医療用装置が内管体の一方管端部にマイクロ波を照射する照射部が取着されるマイクロ波治療装置であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に記載の発明によれば、アーム部は内管体が外管体に対して進退動及び回動可能に内嵌されて構成され、操作体でロック体を外管体の内周面に押圧することでその進退動及び回動をロックする構成であるから、内管体の一端部に照射部を取着した場合においては照射部の位置及び方向をそれぞれ内管体の進退動及び回動操作によって同時調整することができ、又、照射部を個々の患者に最適な位置及び方向に極めて容易に固定することができる。
【0011】
請求項2に記載の発明によれば、ロック体はテーパ状の割溝が形成された円管状体であり、操作体はロック体の割溝内に嵌入しロック体を押し拡げ外管体の内周面に押圧させる楔形状部を有する構成であるから、操作体の楔形状部によってロック体が外管体の内周面に押圧されている状態、即ちアーム部がロック状態となっている際に、施療者等が外管体に対して退入動(収縮動)する方向へ内管体の移動操作を試みようとすると楔形状部によってロック体がより押し拡げられる方向へ変位し、又、内管体を外管体に対して回動させようとした場合にも同様にロック体が楔形状部によって押し拡げられる方向に変位することになり、ロック体の外管体の内周面に対する押圧力(ロック力)が一層増強されることになる。
【0012】
内管体の一方管端部に重量のある照射部を取着した場合であっても照射部の自重等によって内管体が外管体に対して不用意に退入動及び回動することは無く、故に、施療者の意図に反して照射部の位置及び方向が突如変更してしまうといった不都合な事態が生じない。更に、本発明は内管体の外管体に対する進退動及び回動の両方のロックを簡素な構成部材で実現できるから、従来技術と比して大幅なコストアップとならず製造コストを低く抑えることができ経済的である。
【0013】
請求項3に記載の発明によれば、操作レバーを手動にて所定方向へ回転させる操作のみで内管体の外管体に対するロックが解除され、操作レバーから手を解放すると付勢部材の付勢作用により操作レバーが前記所定方向と反対側方向へ反転し内管体の外管体に対するロックが機能するから、従来技術のようにグリップを緩めたり絞めたりする面倒で煩わしいアームの固定操作が不要となり、ワンタッチ操作で内管体の外管体に対するロックを解除及び機能させることができ、故に、照射部の位置及び方向の調整操作が容易に且つ迅速に行え、前記調整操作に係る手数を大幅に軽減することが可能である。又、照射部の位置及び方向の再調整も容易に行うことができる。
【0014】
請求項4に記載の発明によれば、マイクロ波を照射する照射部を内管体の一方管端部に取着したものであるから、照射部の位置及び方向をそれぞれ内管体の進退動及び回動操作によって同時調整することができ、照射部を個々の患者に最適な位置及び方向に容易に固定することができる。又、一般的に約600乃至1000gの重量物であるマイクロ波照射部の自重等によって内管体が外管体に対して不用意に退入動及び回動することは無く、故に、施療者の意図に反して照射部の位置及び方向が突如変更してしまうといった不都合な事態が生じない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
アーム部操作によって照射部の位置及び方向を同時に調整することができると共に照射部を各患者に最適な任意の位置に容易に固定することができる操作性を向上した医療用装置のアーム部構造を提供するという目的を、アーム部を、外管体に対して内管体を進退動及び回動可能に内嵌して構成し、前記内管体に前記外管体の内周面に接離する方向へ変位可能なロック体と、該ロック体の前記変位を操作する操作体とを具備し、前記操作体で前記ロック体を前記外管体の内周面に押圧することで前記内管体の前記外管体に対する進退動及び回動をロックすることにより実現した。
【実施例1】
【0016】
以下、医療用装置をマイクロ波治療装置1とした本発明の実施例1を図1乃至4を参照して説明する。図1はマイクロ波治療装置1の外観を示す斜視図、図2はマイクロ波治療装置1のアーム部4構造を示す断面図であり、(a)はロック状態に成されたアーム部4構造を示す部分拡大断面図であり、(b)はロック解除状態に成されたアーム部4構造を示す部分拡大断面図である。図3はロック体9と操作体10を説明する部分拡大図、図4は操作体10の形状を示す斜視図である。
【0017】
マイクロ波治療装置1の本体部2にはマグネトロン、スイッチング素子(SSR)、昇圧トランス等の部材を主たる構成要素とする不図示のマイクロ波発振部が内蔵されており、該発振部からは所定周波数(2.45GHz)のマイクロ波が発振される。前記マグネトロンから発振出力されるマイクロ波は、前記マイクロ波発振部から照射部5にかけて引き延ばされる同軸ケーブル等の伝送線24を介して照射部5へ伝送供給され、該照射部5からマイクロ波が大気中に照射される。
【0018】
本体部2の上面にはモーターボリューム或いはエンコーダ等によって構成され手動にてマイクロ波出力を増減調整する出力調整摘みの他、マイクロ波の出力状況をリアルタイムに表示する出力レベル表示部及び治療時間をデジタル表示する治療時間表示部等の各部材が配備される操作パネル部6が設けられている。
【0019】
図1に示すように本体部2の左右側面部には二基のアーム部4・4が取着されるが、二基のアーム部4は互いに同一構造であるので、以下、一方のアーム部4構造についてのみ説明する。アーム部4は一方管端部に前記照射部5が取着される内管体7が外管体8に同心円状に内嵌されて構成され、内管体7は外管体8に対して進退動(図1中の両矢視A方向)及び回動(図1中の両矢視B方向)可能である。
【0020】
外管体8の一方管端部近傍には内管体7が外管体8から抜け出ないように抜け止め部材23が取着されている。外管体8の他方管端部は支持部材25に対して水平方向に回動可能に設けられるアーム関節部3を介してマイクロ波治療装置1の本体部2に取着されており、アーム部4全体は水平方向(図1中の両矢視C方向)及び鉛直方向(図1中の両矢視D方向)に回動可能である。
【0021】
外管体8に対する内管体7のロック機能は外管体8の内周面8aを押圧するロック体9によって発揮される。ロック体9は外管体8の内径より若干小径の円管状体である。ロック体9の円周面には中心軸線と平行方向に割溝9aが形成されると共にロック体9の中心軸線方向に沿って中心孔9bが貫通形成されている(図3参照)。前記割溝9aは一端部から他端部(図3中、上方から下方)に向かうに従ってその溝幅が緩やかに狭くなるテーパ状に形成されている。ロック体9は後述する操作体10の操作によって、外管体8の内周面8aに接離する方向に変位可能となされている。
【0022】
照射部5の取着側と反対側における内管体7の他方管端部には前記ロック体9を外管体8の内周面8aに接離する方向に変位操作する操作体10が固着されている。図4に示すように操作体10は未変位状態のロック体9と略同径寸法とされる円柱状の胴部10aと、胴部10aと同心円状に胴部10aより小径寸法の円柱状に形成されロック体9の前記中心孔9bに嵌合可能な嵌合部10bと、胴部10aの一方平面部と嵌合部10bの一円周面とに亘って一体的に形成される楔形状部10cと、内管体7の他方管端部との固着部分である円管状の取付部10dとを有する形状を成している。胴部10aと嵌合部10bの中心軸線方向に連通して挿通孔10eが設けられている。
【0023】
楔形状部10cの両側面は割溝9aの幅広溝部9aaから中央幅溝部9ab近傍に至る溝領域に嵌入しロック体9を押し拡げ、該ロック体9の外周面が外管体8の内周面8aを押圧可能となるようその両側面部10caが割溝9aのテーパ面と略同等の傾斜面に形成されている。楔形状部10cはロック体9の割溝9a内に進入しロック体9の外周面を外管体8の内周面8aに当接する方向に変位させる作用を奏する。
【0024】
又、内管体7にはロック体9を外管体8の中心軸線方向へ移動操作する操作手段11が設けられている。以下、操作手段11の構成について説明する。操作手段11は照射部5の取着側寄りの内管体7円周面から突出形成される突出片14にレバー軸13にて内管体7円周面に接離する方向(図2(a)中の両矢視EF方向)に回動可能に軸着される操作レバー12と、操作レバー12の取着位置近傍から外管体9方向に延設され内管体7の内周面7aの適宜位置において中途部分が内管体7内径と略同径寸法の円管形状とされる止金具18にて支持される操作ロッド17と、操作ロッド17の一端部(操作レバー12側)に固着され内管体7内径より若干小径の円柱形状とされる摺動体16と、止金具18と摺動体16との間において操作ロッド17に介装され操作レバー12を内管体7円周面から離間する方向(図2(a)中、矢視F方向)へ付勢する作用を担う付勢部材21とを主たる構成要素としている。
【0025】
操作部12aと曲折部12bとから成る略くの字形状の前記操作レバー12はその折れ曲がり位置がレバー軸13にて突出片14に軸着され、操作レバー12は図2(a)中の両矢視EFの双方向に回動可能である。操作レバー12の取着側近傍の内管体7円周面には内管体7へ接近する方向(矢視E方向)への操作レバー12の回転の妨げにならないよう中心軸線方向に沿って伸長状に堀削部7bが形成されている。
【0026】
止金具18は操作レバー12の取着位置から外管体8側方向(図2(a)中、下方向)に所定距離を隔てた内管体7内周面7aに螺子19にて取着されている。操作ロッド17は棒状のロッド部17aと該部17aの一端部(図2(a)中、下方向のロッド端部)に溶接されロッド径より大径の円柱状とされる接合部17bとから構成される。ロッド部17aは操作レバー12の取着位置から止金具18の中心部を貫通し外管体8側方向へ延設されている。ロッド部17aの他端部(図2(a)中、上方向のロッド端部)には摺動体16が内周面7aを摺動自在に固着されている。又、付勢部材21としての圧縮バネ22がロッド部17aに外嵌され、圧縮バネ22の各端部はそれぞれ止金具18及び摺動体16の一方平面部に固定されている。
【0027】
ロッド部17aは操作体10の挿通孔10e及びロック体9の中心孔9bに挿通されており、接合部17bはロッド部17aの軸線方向と直交する方向に設けられるピン部材20を介してロック体9に連結されている。ピン20は内周面8aに接離する方向へのロック体9の変位に支障を来たさないように、ロック体9の幅狭溝部9ac寄りの円周面に挿通されている(図3参照)。
【0028】
操作レバー12を回動操作し操作ロッド17を内管体7の中心軸線方向に進退動させることによってロック体9を外管体8の中心軸線方向へ移動操作し、ロック体9外周面を外管体8の内周面8aに接離する方向に変位させ内管体7の外管体8に対するロック及びロック解除を操作する。尚、操作レバー12の取着位置近傍における内管体7の円周面には前記堀削部7bを覆うと共に施療者等が操作レバー12と内管体7を一緒に握持し易くする為、樹脂素材のグリップ15が嵌装されている(図1及び2参照)。
【0029】
次に、マイクロ波治療装置1のアーム部4の作用について説明する。図2(a)は外管体8に対する内管体7の進退動及び回動が不自在とされたロック状態を示す断面図である。ロック状態を解除する場合は、内管体7と操作レバー12の操作部12aとを同時に握持し、操作レバー12をレバー軸13を支点として所定方向(矢視E方向)に回転させる。操作レバー12の前記回転作動に伴い該レバー12の曲折部12bによって摺動体16と操作ロッド17とロック体9の三個の構成部材が一体的に矢視G方向へ移動させられる。
【0030】
この移動の結果、操作体10の楔形状部10cによって押し拡げられ外管体8の内周面8aに押圧状態に成されていたロック体9が内周面8aと離間する方向に縮むように変位することで、ロック状態が解除される。施療者は操作部12aと内管体7との握持状態を保持しつつ、各患者に対して照射部5が最適な位置及び方向に至るよう内管体7を外管体8に対して適宜進退動及び回動させる。
【0031】
ロック状態と成す場合は操作部12aから手を解放する。圧縮バネ22の弾性力によって摺動体16と操作ロッド17とロック体9の三個の構成部材が図2(b)に示す矢視H方向に一体的に移動することによってロック体9の割溝9a内に操作体10の楔形状部10cが嵌入し、ロック体9が外管体8の内周面8aに押圧(当接)する方向に押し拡げられるように変位すると共に操作レバー12が図2(a)中の矢印F方向へ回転する。
【0032】
ロック体9の前記押圧作用によって外管体8に対する内管体7のロック状態が機能することになる。従って、本発明によれば内管体7の外管体8に対するロックを上述した極めて容易なワンタッチ操作で解除及び機能させることができ、照射部の位置と方向の調整及び固定操作が従来技術と比して容易に且つ迅速に行うことができ好都合である。
【0033】
尚、本発明のアーム部4構造は上記実施例1で述べたマイクロ波治療装置のアーム部以外に、例えば、図示は省略するが赤外線照射部が取着される赤外線治療装置のアーム部にも採用することができるものである。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本発明は、例えば、マイクロ波治療装置や赤外線治療装置のような医療用装置(物理療法機器)に採用されるアーム部に適用できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明のマイクロ波治療装置の外観を示す斜視図である。
【図2】本発明のマイクロ波治療装置のアーム部構造を示す断面図であり、(a)はロック状態に成されたアーム部構造を示す部分拡大断面図であり、(b)はロック解除状態に成されたアーム部構造を示す部分拡大断面図である。
【図3】本発明の操作体とロック体を説明する部分拡大図である。
【図4】本発明の操作体の形状を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0036】
1 マイクロ波治療装置
4 アーム部
5 照射部
7 内管体
8 外管体
9 ロック体
9a 割溝
10 操作体
10c 楔形状部
11 操作手段
12 操作レバー
17 操作ロッド
21 付勢部材
22 圧縮バネ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方管端部に電磁波又は光線を照射する照射部が取着される医療用装置のアーム部構造であって、アーム部は内管体が外管体に対して進退動及び回動可能に内嵌されて構成され、前記内管体は前記外管体の内周面に接離する方向へ変位可能なロック体と、該ロック体の前記変位を操作する操作体とを具備し、前記操作体で前記ロック体を前記外管体の内周面に押圧することで前記内管体の前記外管体に対する進退動及び回動をロックすることを特徴とする医療用装置のアーム部構造。
【請求項2】
ロック体はテーパ状の割溝が形成された円管状体であり、操作体は外管体に嵌入される側の内管体の管端部に固着されると共に前記ロック体の前記割溝内に嵌入し前記ロック体を押し拡げ外管体の内周面に押圧させる楔形状部を有していることを特徴とする請求項1記載の医療用装置のアーム部構造。
【請求項3】
ロック体を外管体の中心軸線方向へ移動操作する操作手段が付設され、該操作手段は内管体に回動可能に軸着される操作レバーと、該操作レバーの回動操作によって前記内管体の中心軸線方向に進退動可能に内管体に挿嵌取着されると共に一端部に前記ロック体が連結される操作ロッドと、該操作ロッドを前記内管体に退入移動する方向へ付勢する付勢部材とを有し、前記操作レバーを所定方向へ回転させると前記操作ロッドの進出移動に伴って前記ロック体が前記操作体から離間する方向へ進出移動することにより前記ロック体が前記外管体の内周面から離間する方向に変位しロックが解除されることを特徴とする請求項2記載の医療用装置のアーム部構造。
【請求項4】
医療用装置は内管体の一方管端部にマイクロ波を照射する照射部が取着されるマイクロ波治療装置であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の医療用装置のアーム部構造。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−288461(P2006−288461A)
【公開日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−109699(P2005−109699)
【出願日】平成17年4月6日(2005.4.6)
【出願人】(000103471)オージー技研株式会社 (109)
【Fターム(参考)】