説明

医療用製品

本発明は、支持層(14、31)を備え、前記支持層(14、31)の両側の表面を形成する面の一方が医療用製品(12、30)の外側面(16、34)を形成し、前記外側面(16、34)を形成する面にコード(22、32)が持続的に設けられている医療用製品(12、30)において、前記コード(22、32)が二次元マトリックスコードであり、前記二次元マトリックスコードは、前記医療用製品についての適用に特有のデータ及び/又は技術的データを有するインターネットサイトの統一資源位置指定子を表す医療用製品(12、30)に関する。さらに、本発明は、特に包装中に存在する少なくとも1つの医療用製品(12、30)と、識別コードの復号及びインターネットサイトとの接続のための復号機器(24)を有するセット、並びに前記コード(22、32)の使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、支持層を備え、この支持層の両方の表面を形成する面の一方が、医療用製品の外側を形成し、この外側を形成する面にコーディング又はコードが持続的に記載されている医療用製品に関する。
【背景技術】
【0002】
医療用製品には、この場合、特におむつ、失禁帯、患者用マット、また創傷被覆材、圧迫ガーゼ及びプラスター並びに包帯及びバンデージ、特に圧迫包帯及び固定包帯を包含する。その他に、医療用製品は、患者用のカバー又は手術の間の器具及び執刀医用の着衣、例えば手術衣、手術用手袋及び手術帽であると解釈される。最後に、医療用製品は、医薬品も包含する。これら全ての製品は、技術的情報又は使用者に対する情報を取扱説明書の形で又は包装自体に要約した形で内包させることができる包装から使用時に取り出され、例えばおむつ又は創傷被覆材又はプラスター並びに手術衣が該当するように、特に身体に着用又は服用されるか、又は手術室中では少なくとも取扱説明書又は包装と具体的にさらに接触することなしに使用されることが共通している。同様のことが、主に、オーバーパックからしばしば取り出される医薬品、特に包装からいわゆるブリスターストリップの形で取り出され、包装及び取扱説明書とさらに接触することなしに携帯されるか又は貯蔵される錠剤についても通用する。この取扱説明書の収納性を改善するためにもまずオーバーパックから取り出され、次いで他の診察のためにはもはや提供されないことが多い。
【0003】
更に、大抵この種の医療用製品は、技術的情報又は使用者に対する情報を、寸法又はスペースの理由から並びにこの製品の利用を前提とするその他の理由から記載することができないことが問題である。
【0004】
それにもかかわらず、後の時点で、特に利用の間又は利用の後にも、特に適用の指示又は副作用についての情報を得ることが重要かつ必要である。
【0005】
更に、異なる側面により、例えば販売会社の側、医薬品許可官庁の側又は使用者の側により、医療用製品の一義的な識別表示を行うことが望ましいか、義務づけられている。このように、製品の確実な確認は、包装同封物及びその他の随伴情報が存在していない場合でも可能であるのが好ましい。このことは、製品の形状、サイズ及び外観によってだけで保証できるとは限らない。
【0006】
このため、先行技術において、製品情報を製品コード、例えば数列等の形で、製品、例えばおむつに記載することは既に公知であり、この場合、同様のことが、欧州特許第1292258B1号明細書から公知である。しかしながら、この場合、この情報はこのコーディングから使用者にとって直接取り出すことはできず、更にこの種のコーディングにおいて単に簡単な記述を行うことができるだけである。特に、取扱説明書に含まれる情報を後の時点で入手できるか又は更なる情報を提供するという要望には、これにより応じることはできない。
【0007】
医療用製品のコーディングは、欧州特許第0828523B1号明細書から既に公知であり、この明細書は、持続的に確認するコードを経皮治療系上に、この裏面層上のコーディングがこの裏面層の局所的に異なる表面状態、表面厚さ又は表面粗さにより記載されていることが開示されている。
【0008】
更に、国際公開第03/098543A1号からは、個別の識別及び暗号化されていない識別を準備し、この暗号化された識別は、公開鍵を用いて復号された場合に、暗号化されていない識別にと一致するように考慮されている、製品の偽造防止する識別方法を提供することが予め公知である。この識別は、この場合に、この鍵の非公開部分で生成されるため、この暗号化された部分の復号後に両方の識別が一致した場合に、鍵の非公開部分により暗号化された部分が生成されたこと、及び従ってオリジナルの製造元が暗号化された部分を生成したこと、及びこれがオリジナル製品であることが保証される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】欧州特許第1292258号
【特許文献2】欧州特許第0828523号
【特許文献3】国際公開第03/098543号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の課題は、広範囲に及ぶ随伴情報、例えば取扱説明書がもはや存在しない場合でも、簡単な方法で利用者が医療用製品についての広範囲に及ぶ情報を得ることができる医療用製品を提供することである。同時に、この場合、提供された情報がそれぞれの製品に限定的に該当することが保証されるのが好ましい。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、上記の課題を、支持層の両方の表面を形成する面の一方が医療用製品の外側を形成し、この外側を形成する面にコーディング又はコードが持続的に記載されていて、このコーディング(コード)は二次元のマトリックスコードであり、このマトリックスコードはインターネットサイトの統一資源位置指定子(URL=Uniform Resource Locator)を示し、このインターネットサイトはこの医療用製品についての適用に特有のデータ及び/又は技術的なデータを含む、支持層を備えた医療用製品により解決する。基本的に、今日では、多数のコードが公知であり、一般にバーコードと呼ばれ、この種のバーコードは電子光学的に読み取り可能な書体であり、この書体は異なる線又は要素及び間隙からなる。「コード」及び「コーディング」の概念はこの場合に同義に使用される。このコードは光学的読み取り装置、例えばバーコードリーダー(スキャナー)又はCCDカメラ、さらには携帯電話及びPDAを用いて読み取り、処理することができる。このコードは、慣用の印刷法、例えばオフセット印刷、フレキソ印刷又はグラビア印刷、さらにはレーザー印刷、感熱印刷、熱転写印刷又はインクジェット印刷で記録することができる。この場合、コードが軸方向にだけ記録されているバーコードは、つまり一次元コードであると認識される。その他に、二次元コードが使用され、この場合、コードは二軸で記録されている。これらのコードは、行方向に配置されているスタック式一次元コードからなるか、又は本来の平面コードの形であることができる。最後に、いわゆる3Dコードも存在し、この場合、例えば色相、彩度又は明度が第三の次元である。この場合、全ての二次元コードは情報を主方向に対して垂直にコード化する。
【0012】
この場合、本来の平面コード又はマトリックスコード、又はさらにスタック式コードとは異なる本来の行列コードが挙げられる。マトリックスコードの場合には、このデータはブロックからなるマトリックス内に均等にコード化されている。本来のマトリックスコードの場合に、配向は実際に役割がないため、読み取りは全方向的に可能である。このことは、特に医療用製品、例えば創傷被覆材又はプラスターの場合に、この読み取りは利用者により簡素化され、読み取りを可能にする製品の方向表示を設ける必要がないという利点を有する。この全方向的読み取り性は、全ての製品において、予め設定された配向を製品に内在させておかないという利点を有する。
【0013】
この場合、二次元マトリックスコードはQRコードであるのが特に有利である。QRコードは極めて小さくすることができ、ほとんど無制限の耐久性を有する。QRコード中のデータは、重複して存在している。その形態に応じて、コードの30%まで破壊されている場合であっても、このデータはなおも復号することができる。
【0014】
有利なことに、QRコードを使用する場合に、今日では既に組み込み式のカメラを備えた多くの携帯電話又はPDA(パーソナル・デジタル・アシスタント)が、QRコードを読み取ることが可能であるソフトウェアを提供している。多くの他の機器のために、このようなソフトウェアを得ることができる。本発明の場合には、このコードによってインターネットアドレス又はウェブアドレスがコード化されている。今日では大抵の携帯電話又はPDAがカメラの他にウェブブラウザを備えているため、このコードを、例えば携帯電話で読み取ることができ、ソフトウェアによって対応する符号化されインターネットサイトに自動的に案内される。次いでこのインターネットサイトからこの製品についての特定の重要な情報を直接取り出すことができ、その際、まず製造元のデータを得るために製造元のホームページの検索又は場合により一般的にインターネット中での検索を回避することができる。
【0015】
更に、他の情報もこのコーディング中に含めることができる。この他の情報は、次いで第2の二次元マトリックスコード中に含まれている。例えば、第1の二次元マトリックスコードを用いて、医療用製品についての適用に特有のデータ及び/又は技術的なデータを含むインターネットサイトの統一資源位置指定子(URL)を表示することができ、かつ第2の二次元マトリックスコードを用いて、この医療用製品のための相談所に直接接続する電話番号が記載することができる。特定の理由から、コーディング中のコード化されているインターネットサイトと接続を行うことができないか、又は例えば携帯電話のディスプレーでのデータの読み取りが快適に思わないか又は助言を与える人と直接話をしたい場合に、この電話番号は、次いで携帯電話又はPDAにおいて直接処理することができ、例えば他の情報、例えば製品の副作用に関する情報を得るために、場合によりホットライン又は類似の箇所と接続することも可能である。本発明の思想を更に進めたものによると、従って、医療用製品も本発明の主題であり、この医療用製品は、少なくとも2つの二次元マトリックスコード、特に2つのQRコードを有し、この第1のマトリックスコードは、この医療用製品についての適用に特有のデータ及び/又は技術的なデータを含むインターネットサイトの統一資源位置指定子を表し、第2のマトリックスコードは、この医療用製品についての相談所に直接接続する電話番号を表す。
【0016】
QRコードの代わりに、コーディングとしていわゆるデータ・マトリックス・コード(Deta−Matrix−Code)、マキシコード(Maxi−Code)、Aztecコード又はドットコード/点コードを使用することもできる。
【0017】
この場合、QRコードは、このコードの復号のためのソフトウェアが今日では広範囲に広まっていて、かつ特に無料で入手することができるため、ほとんど全ての利用者にとって関連するデータにアクセス可能であるという利点を提供する。
【0018】
この場合、このクイック・レスポンス・コード(Quick−Response−Code)又はQRコードはセルであり、かつ入れ子式に明るいセル及び暗いセルとして3つコーナーに容易に認識することができる3つの位置検出パターンと、セルとして構成されているシンボル要素を有することを予定することができる。本発明は21×21〜75×75のセルを有し、特に21×21〜53×53のセル、特に21×21〜45×45のセルを備えることができる。
【0019】
このコードは、特に少なくとも0.5cm〜最大でも20cmの面積を占めることができる。これにより、使用性及び見た目を害することなく、ほとんど全ての関連する医療用製品に取り付けることができ、一様に利用者及び使用者によって良好に見つけ出されかつ認識される。特に、このコードは、1cm〜15cm、特に有利には1cm〜9cmのサイズであり得る。
【0020】
この場合、7%〜30%の損傷されたコードの復元を許容するエラー訂正レベルの1つを使用することが予定されていてもよい。つまり、コードの7%まで又は更にコードの30%までもが読み取ることができなくなっていても、コードの情報を取り出すことができる。
【0021】
この適用に特有の情報及び/又は技術的な情報は、この医療用製品の包装同封物、取扱説明書又は医療用品ガイドラインに従った使用上の注意の内容的な複製であることも予定されることが特に有利である。このように、この情報に全体的に含まれる記載事項は本来の医療用製品を包装同封物又は取扱説明書又は利用者用の使用上の注意と別にした後でも、後の時点で、場合により製品の使用の後でさえも提供できることを保証することができる。例えば、患者の皮膚に数時間適用し、患者が例えばプラスターを取り外した後に皮膚の反応を確認することができたプラスターにおいて、コードを用いてこのプラスターの情報の提供を準備することができ、この情報から、場合による副作用、さらには例えば敏感な皮膚タイプ用のプラスターであるのかどうかの情報も取り出すことができる。
【0022】
この場合に、インターネットサイトは、この製品を販売している国の言語で情報又はデータを掲載することが特に有利である。この情報を更に他の情報としてコード中に組み込むこともできるため、使用者は、対応する国の言語のインターネットサイトに直接案内される。
【0023】
この場合、この支持層は織物、経編物、緯編物、不織布、フィルム又はこれらの組み合わせからなることを予定することができる。このコードは、支持層に直接適用することができ、特に支持層に直接印刷され、この場合、既知である全ての印刷方法を使用することができる。それとは別に、このコードを支持層に間接的に適用することもでき、例えばこの支持層に例えば部分的に配置されている他の層に適用することもできる。この他の層は、例えばラベル、接着レッテルなどであることができ、これは支持層に持続的に取り付けられていてもよい。これとは別に、支持層に被覆を設けることもでき、この被覆にコードを印刷することができる。この支持層のほかに、他の層、特に吸収性層並びに医療用製品のキャリアに向かう層が予定されていてもよい。これらの層の数は、この場合に限定されない。
【0024】
このコードは透明な被覆、特に非反射性の透明な被覆で覆われていることを予定することができることが特に有利である。このように、このコードを医療用製品の利用の間に保護することができ、例えば摩擦から、又は液体の侵入から保護することができる。この被覆は、コードの適用後に少なくともコードの領域内に設けることができる。
【0025】
この医療用製品は、滅菌された医療用製品であることが特に有利である。この場合、このコードは、滅菌プロセスの間にその色が変色するカラーインジケータを有することを予定することができ、この場合、この色は滅菌後の400〜800nmの波長領域において吸収極大を有することが特に有利である。この場合、色変化は、正確に実施された滅菌の場合にだけ色の変化が行われるため、このコードは同時に正確に滅菌された製品のためのカラーインジケータとしても使用することができるように構成することができる。このように、このコードは、このコード中にコード化された情報の他に、他の直接目に見える情報を使用者のために提供することができる。この場合、特に簡単に認識することができるために、このコードが滅菌の後で可視領域で吸収極大を有する場合に特に有利である。例えば、このコードはそもそも滅菌によりヒトに初めて可視となることを予定することができる。この場合、この利点は、認識のために他の技術的機器を必要とせず、可視領域での色変化の場合とは異なり、使用者にとって認識の手間を低減させることができることにある。例えばコードの色が可視領域で、例えば赤から緑に変化する場合、利用者は赤がつまり滅菌されていないことを意味し、緑はもちろん滅菌されたことを意味することを認識するにちがいない。このことは、このように比較的一義的でかつ生活の他の領域でも定められている色で比較的簡単に表すことができる。しかしながら、青から緑への色変化の場合には難しくなる。それに対して、このコードが初めて可視化されるように色が変化する場合には、この滅菌が効果的に行われたことの認識は更に簡単になる。
【0026】
更に、本発明は、上記された種類による少なくとも1つの医療用製品と、コードの復号のため及びインターネットとの接続を行いかつそのインターネットサイトに案内するための復号機器とを有するセットも含む。
【0027】
この場合、医療用製品は特に包装中に存在することができる。
【0028】
復号機器としては、有利なことには、携帯電話又はPDAを使用することができ、この復号機器は画像の撮影のための装置、特にカメラ、並びにコードのための復号ソフトウェア及び伝達ソフトウェアを有する。つまり、この携帯電話又は、復号機器としてPDAを使用する場合に、PDAも、この種の、有利にQRコードを読み取るソフトウェア並びにインターネットに接続することができるソフトウェア、特にウェブブラウザを必要とする。
【0029】
さらに、本発明は、医療用製品の外側での、この医療用製品の適用に特有の情報及び/又は技術的データを準備したインターネットサイトの統一資源位置指定子(英語:Uniform Resource Locator (URL))の符号化のための、本来のマトリックスコード(行列コード)、特にクイック・レスポンス・コード(QRコード)の使用を包含する。この場合、医療用製品の適用に特有の情報、特に包装同封物、取扱説明書又は医療用品ガイドラインに従った使用上の注意の内容的な複製を形成することができる。
【0030】
この種のコードは、特に1993年6月14日勧告のガイドライン93/42/EWG又はそのアップデートによる医療用製品に適用することができる。この種のコードは、特におむつ、失禁帯、さらに患者用マット、創傷被覆材、圧迫ガーゼ、プラスター、包帯及びバンデージ、圧迫包帯及び固定包帯、患者用カバー又は手術室の器具用カバー、並びに手術の間の着衣、例えば手術衣、手術帽又は手術用手袋に設けることができる。これとは無関係に、この種のコードは医薬品にも記載することができる。
【0031】
本発明の他の利点及び他の特徴は、残りの出願書類から明らかである。本発明を、次に、図面を用いて詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】対象者に取り付けられたおむつを表す。
【図2】2つのQRコードを表す。
【図3a】創傷被覆材を表す。
【図3b】創傷被覆材を表す。
【発明を実施するための形態】
【0033】
図1は、対象者又は身体10に取り付けられた、支持層14を有するおむつ12を示し、この場合、この支持層の表面を形成する面(16で表されている)は医療用製品、つまりおむつ12の外側面を形成する。この場合、医療用製品12は他の層、特に対象者10に向かう内側層(この内側層は図示されていない)、並びにさらにこの内側層及び支持層14との間に配置された層、例えば特に吸収体(この吸収体も同様に図示されていない)を有する。この場合、このおむつは2つの閉鎖エレメント18で対象者10に固定されていて、この閉鎖エレメント18はおむつ12の背面のウェスト領域に取り付けられていて、かつ前面のウェスト領域で他の固定エレメント20に固定することができる。これは、主に、構造に関して慣用のおむつである。
【0034】
この固定エレメント18の一方の領域に、外側から見ることができるように、支持層14及びその外側面16にコード22が印刷されていて、この場合、このコード22はいわゆるQRコードである。
【0035】
顧客(対象者又は第三者)が、特におむつ12を包装から取り出した後でも、この医療用製品の更なる情報を得ることを希望する場合には、このコード22を例えばPDA又は携帯電話を用いて読み取ることができ、この場合、この種の機器、例えば携帯電話及びPDA(図1においては携帯電話が符号24で示されている)はカメラを並びにこの種のQRコードの復号を可能にするソフトウェアを備えている必要がある。
【0036】
利用者又は他の人が、おむつ12についての情報、例えば一つの層の材料についての情報、さらにはこの種のおむつ12がどの身体サイズについて又はどの適用ケースについて使用することができるかなどの疑問に対する情報を得たい場合には、携帯電話24を用いてこのコード22を読み取って復号することができ、その際、この携帯電話24に備えられたソフトウェアが、この製品を販売した国の言語での製造元の相応するインターネットサイトに直接接続する。
【0037】
図2は、(A)において、http://www.hartmann.infoの情報、つまり、この製品の製造元のホームページについての表示を符号化して含む、3×3cmの、つまり9cmのサイズの第1のクイック・レスポンス・コードを示す。このコードは、この場合、シンボル要素として25×25の同じ大きさのセルを有し、この場合、白色のセルも、黒色のセルも数えることができる。
【0038】
しかしながら、利用者が製品に該当する相応するサイトに直接接続することが特に有利に予定される。(B1)は、相応する別のQRコードを示し、このQRコードは、相応する製品サイトを直接示す
http://produktkatalog.hartmann.info/PHb2c/catalog/Z_set CurrentArea.doZ_arealD=3EC01F992482E056E10000000A808F21
の情報を有する。この製品サイトから、このコードを読み取る利用者が、医療用製品12についての技術的情報又は適用に特有の情報を直接取り出すことができる。このコードは、この場合、シンボル要素として45×45の同じ大きさのセルを有し、この場合、白色のセルも、黒色のセルも数えることができる。
【0039】
(B2)では、(B1)で示されている同様のコードを、縮小した形で表されている(3×3cm)。
【0040】
このように、特に製品がすでに使用されたために、この製品が取扱説明書並びに他の情報から、特に包装から別にされた後でも、利用者及び情報を希望する者が、この製品の製造元を知らなくても、いつでも相応する情報を得ることができることを達成することができる。
【0041】
このようにして、医療用製品の安全性及び利便性をさらに高めることができる。
【0042】
図3a(上から見た図)及び図3b(断面図A−A)は、支持層(31)の外側(34)に持続的に設けられたQRコード(32)を有する創傷被覆材(30)を示す。このQRコードは、熱転写印刷法を用いて、この支持層上に直接印刷されている。このQRコードは、この製品を販売した国の言語でこの製品についての適用に特有の情報及び技術的データを表すインターネットサイトhttp://fr.hartmann.info/FR/Accueil/Produits/Soins blank des blank plaies/article 64088.htmlの統一資源位置指定子(URL)を符号化して示している。このコードは、この場合、シンボル要素として41×41の同じ大きさのセルを有する。この創傷被覆材は、水蒸気透過性のポリウレタンフィルムからなる支持層からなり、このポリウレタンフィルムは完全にポリアクリラートポリマーからなる接着剤(33)で被覆されている。このQRコードは、保護のため及びより良好な耐久性のために、ポリウレタンからなる透明被覆(35)で覆われている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持層(14、31)を備え、前記支持層(14、31)の両側の表面を形成する面の一方が医療用製品(12)の外側面(16、34)を形成し、前記外側面(16、34)を形成する面にコード(22、32)が持続的に記載されている医療用製品(12、30)において、前記コード(22、32)が二次元マトリックスコードであり、前記二次元マトリックスコードは、前記医療用製品(12、30)についての適用に特有のデータ及び/又は技術的データを有するインターネットサイトの統一資源位置指定子を表すことを特徴とする、医療用製品(12、30)。
【請求項2】
前記二次元マトリックスコードがクイック・レスポンス・コードであることを特徴とする、請求項1に記載の医療用製品。
【請求項3】
前記クイック・レスポンス・コードは、シンボル要素として21×21セル〜75×75セル、特に21×21セル〜53×53セル、殊に21×21セル〜45×45セルを有することを特徴とする、請求項2に記載の医療用製品。
【請求項4】
前記コード(22、32)は、少なくとも0.5cm及び最大で20cm、特に少なくとも1cm及び最大で15cm、特に有利には少なくとも1cm〜最大で9cmの面積を有することを特徴とする、請求項1〜3の少なくとも1項に記載の医療用製品。
【請求項5】
前記適用に特有の情報は、前記医療用製品(12、30)の包装内容物、取扱説明書又は医療用品ガイドラインに従った使用上の注意の内容的な複製であることを特徴とする、請求項1〜4の少なくとも1項に記載の医療用製品。
【請求項6】
前記インターネットサイトは、前記情報又はデータを、前記医療用製品(30)を販売した国の言語で表すことを特徴とする、請求項1〜5の少なくとも1項に記載の医療用製品。
【請求項7】
前記支持層(14、31)は、織物、経編物、緯編物、不織布、フィルム又はこれらの組み合わせからなることを特徴とする、請求項1〜6の少なくとも1項に記載の医療用製品。
【請求項8】
前記コード(22、32)は、前記支持層(14、31)に直接設けられている、特に前記支持層(14、31)に直接印刷されていることを特徴とする、請求項1〜7の少なくとも1項に記載の医療用製品。
【請求項9】
前記コード(22、32)は、透明の、特に非反射性の被覆(35)で覆われていることを特徴とする、請求項1〜8の少なくとも1項に記載の医療用製品。
【請求項10】
前記医療用製品(12、30)は、おむつ、失禁帯、患者用マット、創傷被覆材、圧迫ガーゼ、プラスター、包帯、バンデージ、圧迫包帯、固定包帯、患者用もしくは手術室の機器用のカバー、又は手術の間に使用するための着衣であり、特に前記医療用製品(12、30)は滅菌された医療用製品であることを特徴とする、請求項1〜9の少なくとも1項に記載の医療用製品。
【請求項11】
前記コード(22、30)は、滅菌プロセスの間に変色する色を有し、特に前記色は滅菌後に400nm〜800nmの間の波長領域で吸収極大を有することを特徴とする、請求項1〜10の少なくとも1項に記載の医療用製品。
【請求項12】
請求項1〜11の少なくとも1項に記載の、特に包装中に存在する少なくとも1つの医療用製品と、前記コード(22)を復号するため及びインターネットサイトと接続を行うための復号機器(24)とを有するセット。
【請求項13】
前記復号機器(24)は携帯電話であり、前記携帯電話は画像を撮影するための装置並びに前記コード(22)のための復号ソフトウェア及び伝達ソフトウェアを有することを特徴とする、請求項12に記載のセット。
【請求項14】
医療用製品(12、30)は、特におむつ、失禁帯、患者用マット、創傷被覆材、圧迫ガーゼ、プラスター、包帯、圧迫包帯、固定包帯、患者用もしくは手術室の機器用のカバー、又は手術の間に使用するための着衣であり、前記医療用製品(12、30)の適用に特有の情報及び/又は技術的データを準備するインターネットサイトの統一資源位置指定子を符号化する本来のマトリックスコード(22)の、特にクイック・レスポンス・コードの使用。
【請求項15】
前記適用に特有の情報は、前記医療用製品の包装内容物、取扱説明書又は医療用品ガイドラインに従った使用上の注意の内容的な複製であることを特徴とする、請求項14に記載の使用。

【図1】
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【図2(A)】
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【図2(B1)】
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【図2(B2)】
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【図3a】
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【図3b】
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【公表番号】特表2012−504978(P2012−504978A)
【公表日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−530379(P2011−530379)
【出願日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際出願番号】PCT/EP2009/006200
【国際公開番号】WO2010/040430
【国際公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(500038020)パウル ハルトマン アクチェンゲゼルシャフト (64)
【Fターム(参考)】