説明

医薬製品、医療製品または類似の製品、特に農薬または植物保護製品用のパッケージ

医薬製品、医療製品または類似の製品、特に農薬または植物保護品用に指示された指示内容(T)を表示するための実質的に平坦な部材(2)と、前記実質的に平坦な部材(2)に形成された前記製品用容器(4)を収容するための第1収容部(3)と、前記容器(4)と前記実質的に平坦な部材(2)とを結合するための第1手段(5)を備えることを特徴とする医薬製品、医療製品または類似の製品、特に農薬または植物保護製品用のパッケージ(1)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、医薬製品、医療製品など、特に農薬または植物保護製品用のパッケージに関する。
【背景技術】
【0002】
農業の分野において、農薬または植物保護製品、すなわち病気に対して植物を保護するために実質的に使用される製品(殺菌剤、殺虫剤、リマサイド(limacides)、防虫剤など)を使用すること、植物の生理機能(植物成長調節体)を制御すること、不必要な植物を除去すること(除草剤)、植物の一部分を除去するか、それらを抑制するか、またはそれらの不要な成長を回避すること、が知られている。
一般的に、これらの製品は、パッケージに密閉されて販売されている。
【0003】
公知のパッケージは、例えばビンやチューブなどのような製品の容器からなるパッケージであり、その容器は、例えばサッシュやケースなどのような外装容器に密閉され、その外装容器は、使用時に取り除かれるようになっている。
これらのパッケージは、特に単一投与量タイプの容器用として使用される。
【0004】
さらに公知のパッケージは、個々の製品用の一式の指示内容、つまり、:製品の名称、型式、配合および組成;穀物(crop)、用量、使用方法、田畑および使用期間;毒性や危険のシンボル;薬害;潜伏期間または安全期間;保管規則;安全規則;リスク説明;警戒勧告;中毒の場合における内科医用情報、刺激または被毒および他を記載したラベルを備える。
【0005】
一般的に、ラベルは外装容器に付設され、外部閉鎖容器は、製品の使用時に、その外装容器から容器を引き出すために取り除かれ、片付けられるか、捨てられる。
これは、特に単一投与量容器の場合に見られるが、容器の限られた外部表面は、全ての必要な指示内容を表示するのには不十分である。
【0006】
これらの公知のパッケージは、欠点がないわけではなく、そのようなパッケージは、処方された表示を、医薬製品、医療製品または類似の製品、特に農薬または植物保護製品を使用することを任された使用者が、いつも即時に参照できるように備えることができない。
使用者は、外装容器に取り付けられたラベルを調べた後、実際に、それから物品の容器を引き出すためにその外装容器を開け、外装容器を片付けるか、または捨てる。そして、製品の使用中は、容器だけを扱う。したがって、ラベルは外装容器とともに片付けられるか、または捨てられる。
【0007】
使用される製品用の指示情報は、いつも自由に使えるとは限らないので、結果として生じる環境のダメージと不均衡、使用者自身の身体的安全性に対するリスクと、他人の安全性に対するリスク、例えば刺激、中毒または被毒のリスク、および、間違って取り扱われた植物から派生する食べ物の汚染のリスクと共に、使用者は、製品を不適切に、かつ、過度に使用するかもしれない。
【0008】
公知のパッケージ、特に、単一投与量容器を備えるパッケージのもう1つの欠点は、パッケージが容器の簡単で安全な取り扱いを許さないことであり、容器の制限された寸法が、そこに収容製品の分配容器を詰め込むことを非常に難しくすることである。
【0009】
本発明の開示
この発明の意図は、医薬製品、医療製品または類似の製品、特に農薬または植物保護製品用のパッケージを提供することによって、公知のパッケージの前述の欠点を除去することであり、パッケージは、製品、特に農薬または植物保護製品の使用を任された使用者が、単一投与量パッケージの場合においてさえ、短時間の参照によって製品に対して指示された指示内容を常に自由に使うことを可能にする。
【0010】
この意図の範囲内で、この発明の目的は、この製品の正しい使用を容易にし、環境の不均衡と損害のリスク、使用者と他の個人の身体的安全性に対するリスク、および処理された植物から派生した食物の汚染のリスクを減らすパッケージを提供することである。
【0011】
この発明のもう1つの目的は、たとえ単一投与量タイプであっても取り扱いやすいパッケージを提供することである。
この発明のさらなる目的は、簡単で、実際に供給するのに比較的容易であり、使用に安全で、操作に効率的であり、比較的低価格であるパッケージを提供することである。
【0012】
この意図およびこれらのおよび他の目的は、以下により明らかになるが、医薬製品、医療製品または類似の製品、特に農薬または植物保護製品用のこの発明のパッケージによって達成され、このパッケージは、医薬製品、医療製品または類似の製品、特に農薬または植物保護製品用の指示された指示内容を表示する実質的に平坦な部材と、前記実質的に平坦な部材に形成された前記製品の容器を収容するための収容部と、前記容器と前記実質的に平坦な部材を結合する第一手段とを備えることを特徴とする。
【0013】
図面の簡単な説明
さらにこの発明の特徴および利点は、医薬製品、医療製品または類似の製品、特に農薬または植物保護製品用のパッケージの1つの好ましいがそれだけに限定されない実施態様の下記の詳細な説明からより明らかになるであろうし、この発明は、添付図における限定されない実例によって図示される。
【0014】
図1は、本発明によるパッケージの概略分解図である。
図2は、閉鎖形態における本発明によるパッケージの概略斜視図である。
図3は、開放形態における本発明によるパッケージの概略斜視図である。
図4は、開放形態で格納された本発明による複数のパッケージの概略斜視図である。
【0015】
発明の実施方法
図を参照して、 参照数字1は、全体的に、医薬製品、医療製品、または類似の製品、特に農薬または植物保護製品用のパッケージを示す。
パッケージ1は、実質的に平坦な部材を備え、平坦な部材は、例えば、アウトラインTによって概略的に示された製品用の一式の指示内容を表わすのに適したパネル2によって構成され、製品の容器4を収容する第1収容部3があり、容器4とパネル2を接続するための第1手段5が設けられている。
【0016】
容器4は、特に単一投与量タイプであることが可能であり、ビン、チューブなどのように形作られることも可能である。
容器4は、例えば本体6を備えていてもよく、本体6は、底部7で閉鎖され、頸状部8につながり、容器4の上端に物品分配出口9が形成されている。
【0017】
例えば、栓、キャップなどのような取り外し可能な閉鎖部材10は、分配出口9に結合し、脆弱な壊れやすい帯に沿って分配出口9に強固に結合することができる。
【0018】
パッケージ1は、さらにタブ11を備え、タブ11は、パネル2と結合し、暫定的で取り外し可能なタイプの結合手段12によって実質的に同一平面になる。
【0019】
タブ11は、閉鎖部材10を支持し、閉鎖部材10とタブ11を結合する第2手段が設けられる。閉鎖部材10を収容する第2収容部14は、タブ11に形成される。
【0020】
パネル2は、例えば細長い長方形のように形作られ、パネル2の一端で第1収容部3が形成され、第1収容部3は、タブを備える反対の端に続いていて、タブの片面または両面には、容器4内に収容される製品用のすべての指示内容が表示される。そして、そのようなタブは、また、使用者の握り部材として働く。
【0021】
タブ11は、例えばパネル2の一部分によって構成され、タブ11は、その端部に形成され、そこに第1収容部3が設けられる。結合手段12は、例えば脆弱化領域15によって構成され、脆弱化領域15は、前記部分の範囲を定め、引き裂くことによってタブ11を取り除くこと、したがってそこにしっかりと結合された閉鎖部材10を取り除くことを可能にする。
【0022】
第1収容部3は、開口によって構成され、その開口の周辺は、実質的におよび少なくとも部分的に、容器4の、特に本体6と頸状部8の輪郭を再現する。
【0023】
同様に第2収容部14も、開口によって構成され、その周辺は、実質的におよび少なくとも部分的に閉鎖部材10の輪郭を再現する。
付随する翼部16および17は、容器4の側面と閉鎖部材10の上端に形成され、第1結合手段5と第2結合手段13がそれぞれそこに設けられ、そのような翼部は、パネル2とタブ11との上にそれぞれ重ね合わせるのに適している。
【0024】
第1結合手段5および第2結合手段13は、恒久的タイプである。
第1結合手段5は、例えば第1ピン18を備えることができ、第1ピン18は、容器4の翼部16から突出し、第1収容部3の横側にパネル2に形成された、対応する第1穴19に干渉して挿入される。
【0025】
第2結合手段13は、第2ピン20を備え、第2ピン20は、翼部17から突出し、そして第2収容部14の側面でタブ11に形成された、対応する第2穴21に干渉して挿入される。
【0026】
第1ピン18と第1穴19の間の結合と第2ピン20と第2穴21の間の結合は、円錐状であると好都合である。第1ピン18と第2ピン20は、熱リベット締め(hot riveting)によって付加的に固定されているとさらに好都合である。
【0027】
しかしながら、第1結合手段5と第2結合手段13の異なる実施態様は除外されず、例えば本体4とパネル2の間と、閉鎖部材10とタブ11の間にそれぞれ形成された、超音波または熱ボンディング、接着ボンディングなどによって得られるリベットまたは溶接からなっていてもよい。
【0028】
パネル2および/またはタブ11は、例えばカードまたは板紙、プラスチック材料や重合体材料(例えばポリプロピレン)などで接合された板紙のような実質的に剛性を有する材料から作られると好都合である。それらは、一体的に形成され、例えばダイカッターにより刻み目をつけて切断されると好都合である。
【0029】
最後にパッケージ1は、例えばフック23の挿入孔22のような支持要素に係合する手段を備える。
【0030】
発明の操作は、次の通りである;閉鎖形態(図2および図4)にあるパッケージ1は、タブ11を備え、タブ11はパネル2に一体構造で結合される。本体4と閉鎖部材10は、互いに暫定的に強固に結合されており、それぞれが第1収容部3と第2収容部14に収容され、第1結合手段5と第2結合手段13によってパネル2とタブ11とにそれぞれ恒久的に結合される。
【0031】
この形態においてパッケージ1は、例えば支持するフック23にそれをつるすことによって容易に格納することができる。
使用時には、パネル2からタブ11を離すために脆弱化領域15を引き裂くようにタブ11をひねる/引き裂く動作をタブ11に与えることにより、容器4から、そこに強固に結合された閉鎖部材10を取り除き、その分配出口9(図3)を開けることができる。
【0032】
容器4が、パネル2に恒久的に結合されているので、そこに収容される製品の使用中ずっと容器4を扱っている使用者にとって、パネル2に備えられた指示内容(アウトラインT)は、参照用に終始利用可能である。
【0033】
さらに、パネル2の細長い形態によって、例えば単一投与量容器の場合のように特にそれが小さい場合に、そこに収容された製品を分配するために容器4の握り、取り扱い、および圧縮が容易になる。
説明された発明は、提案された意図と目的を達成することが、実際に見出された。
【0034】
このように考案された発明は、多くの変更と変化が可能であり、発明のすべては、添付された請求の範囲内にある。
すべての細部は、さらに他の技術的に均等なものに置換されてもよい。実際、使用された材料は、形状および大きさと同様に、添付された請求の範囲の保護範囲を放棄することのない要求によるものであれば何でもよい。
この出願が優先権を主張するイタリア特許出願No.MO2004A000351における開示は、参照によってここに組み込まれる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】図1は、本発明によるパッケージの概略分解図である。
【図2】図2は、閉鎖形態における本発明によるパッケージの概略斜視図である。
【図3】図3は、開放形態における本発明によるパッケージの概略斜視図である。
【図4】図4は、開放形態で格納された本発明による複数のパッケージの概略斜視図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
実質的に医薬製品、医療製品または類似の製品、特に農薬または植物保護製品用に指示された指示内容を表示するための実質的に平坦な部材と、前記実質的に平坦な部材に形成された前記製品の容器を収容するための第1収容部と、前記容器と前記実質的に平坦な部材とを結合するための第1手段を備えることを特徴とする、医薬製品、医療製品または類似の製品、特に農薬または植物保護製品用のパッケージ。
【請求項2】
前記第1結合手段は、恒久的タイプであることを特徴とする請求項1記載のパッケージ。
【請求項3】
前記容器は、単一投与量タイプであることを特徴とする請求項1または2記載のパッケージ。
【請求項4】
前記容器は、前記物品を分配するための出口を備え、出口に取り外し可能な閉鎖部材が結合されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のパッケージ。
【請求項5】
暫定的で取り外し可能な結合手段によって前記実質的に平坦な部材に結合して前記閉鎖部材を支持するタブを備え、前記閉鎖部材と前記タブとを結合するための第2手段が設けられることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のパッケージ。
【請求項6】
前記第2結合手段は、恒久的タイプであることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のパッケージ。
【請求項7】
前記タブと前記実質的に平坦な部材は、互いに実質的に同一平面にあることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のパッケージ。
【請求項8】
前記タブは、前記閉鎖部材を収容するための第2収容部を備えることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のパッケージ。
【請求項9】
前記実質的に平坦な部材は、前記指示内容を表示するのに適した少なくとも1面を備えるパネルを備えることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載のパッケージ。
【請求項10】
前記実質的に平坦な部材は、実質的に細長い長方形のように形成され、平坦な部材の一端において前記第1収容部が形成され、前記長方形が、前記指示内容を表示するのに適しているタブの方へ反対端に延びていることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載のパッケージ。
【請求項11】
前記第1収容部は開口を備え、開口の周辺は実質的におよび少なくとも部分的に前記容器の輪郭を再現することを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載のパッケージ。
【請求項12】
前記第2収容部は開口を備え、開口の周辺は実質的におよび少なくとも部分的に前記閉鎖部材の輪郭を再現することを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載のパッケージ。
【請求項13】
前記タブは前記実質的に平坦な部材の端部を備え、端部は前記第1収容部の近傍に形成され、暫定的な、かつ、取り外し可能な結合部材が、前記実質的に平坦な部材の脆弱化領域によって形成され、脆弱化領域は前記端部の範囲を定める請求項1から12のいずれか1項に記載のパッケージ。
【請求項14】
前記実質的に平坦な部材および/または前記タブは、板紙、カード、プラスチック材料や重合体材料などで接合された板紙のような実質的に剛性を有する材料から作られる請求項1から13のいずれか1項に記載のパッケージ。
【請求項15】
前記第1結合手段は少なくとも一つの第1ピンを備え、第1ピンは前記容器にまたは前記実質的に平坦な部材に形成され、前記実質的に平坦な部材または前記容器にそれぞれ形成された対応する第1穴に干渉して挿入され得る請求項1から14のいずれか1項に記載のパッケージ。
【請求項16】
第2結合手段は少なくとも一つの第2ピンを備え、第2ピンは前記閉鎖部材にまたは前記タブに形成され、前記タブまたは前記閉鎖部材にそれぞれ形成された対応する第2穴に干渉して挿入される請求項1から15のいずれか1項に記載のパッケージ。
【請求項17】
前記容器は少なくとも一枚の翼部を備え、前記第1結合手段があり、前記翼部は前記実質的に平坦な部材に重ね合わせるのに適している請求項1から16のいずれか1項に記載のパッケージ。
【請求項18】
前記閉鎖部材は少なくとも一枚の翼部を備え、翼部において前記第2結合手段が備えられ、翼部は前記タブに重ね合わせるのに適している請求項1から17のいずれか1項に記載のパッケージ。
【請求項19】
前記第1結合手段と前記第2結合手段の少なくとも一方は、それぞれ前記容器と前記実質的に平坦な部材の間と、前記閉鎖部材と前記タブの間に形成された、リベット、超音波溶接、熱ボンディング溶接または接着ボンディングからなる請求項1から18のいずれか1項に記載のパッケージ。
【請求項20】
前記容器は収納本体を備え、底部で閉鎖され、前記分配出口が形成される先端の頸状部に伸びる請求項1から19のいずれか1項に記載のパッケージ。
【請求項21】
前記実質的に平坦な部材は、支持部材に係合する手段を備える請求項1から20のいずれか1項に記載のパッケージ。
【請求項22】
前記係合手段が孔からなる請求項1から21のいずれか1項に記載のパッケージ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2008−526624(P2008−526624A)
【公表日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−548822(P2007−548822)
【出願日】平成17年12月28日(2005.12.28)
【国際出願番号】PCT/EP2005/057194
【国際公開番号】WO2006/070003
【国際公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【出願人】(507010304)
【氏名又は名称原語表記】LAMEPLAST S.P.A.
【住所又は居所原語表記】Via G. Verga,1−27,I−41030 Novi di Modena,Frazione Rovereto sul,Secchia,ITALY
【Fターム(参考)】