説明

半導体セルのリード線接続装置及び接続方法

【課題】この発明は太陽電池モジュールに用いられる複数の半導体セルをリード線によって接続する際に、半導体セルが損傷したり、熱によって変形やひずみが生じるのを防止するためのリード線接続装置を提供することにある。
【解決手段】半導体セルの上面と下面に粘着性の導電性テープを同時に貼着するテープ貼着手段13と、半導体セルの上面と下面に貼着された上下一対の導電性テープにリード線を同時に仮圧着する仮圧着手段15と、半導体セルの上面と下面に仮圧着された上下一対のリード線を同時に本圧着する本圧着手段16を具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は太陽電池モジュールに用いられる複数の半導体セルをリード線によって接続するためのリード線接続装置及び接続方法に関する。
【背景技術】
【0002】
太陽電池モジュールには結晶タイプと薄膜タイプがある。結晶タイプの太陽電池モジュールは単結晶シリコンや多結晶シリコンなどの半導体セルをリード線によって一列に接続し、その半導体セルをガラス製の基板上に樹脂によって一体的にラミネートして構成される。このような構成の太陽電池モジュールは特許文献1に示されている。
【0003】
特許文献1に示された太陽電池モジュールは2つの太陽電池セルである、半導体セルの表面に配置された導通材としての、たとえば導電性テープを介してクランク状に曲成された接続部材である、帯板状のリード線で電気的に接続するようにしている。
上記リード線による2つの半導体セルの接続は、リード線の一端部を一方の半導体セルの上面に設けられた導電性テープに接続し、他端部を他方の半導体セルの下面に設けられた導電性テープに接続するようにしている。
特許文献1では2つの半導体セルをリード線によって接続することが示されている。しかしながら、太陽電池モジュールの出力を向上させる場合には接続される半導体セルの数は2つでなく、たとえば10個以上の多数の半導体セルをリード線によって一列に接続するということが行われる。
図15(a)は多数の半導体セル1(1a〜1nとする)をリード線2(2a〜2nとする)によって一列に接続した状態の平面図、図15(b)は拡大した側面図を示している。図15(b)に示すように各半導体セル1a〜1nの上下面には粘着性を有する熱硬化性の樹脂からなる上記導電性テープ3が予め貼着されていて、その導電性テープ3にリード線2a〜2nを仮圧着する。
ついで、上記リード線2a〜2nを仮圧着時よりも大きな加圧力で加圧しながら加熱する。それによって、上記導電性テープ3が溶融硬化されるから、リード線2a〜2nが半導体セル1a〜1nの上下面に本圧着、つまり接続固定されることになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−101519号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したように、複数の半導体セル1を、導電性テープ3を介してリード線2によって接続する場合、半導体セル1は単結晶シリコンや多結晶シリコンなどの脆い結晶であるため、導電性テープの貼着やリード線2の仮圧着及び本圧着時に半導体セル1を不用意に加圧したり、加熱すると、損傷するということがあったり、本圧着時の不均一な熱膨張によって変形やひずみが生じるということが考えられる。
この発明は、複数の半導体セルをリード線によって接続する際に、半導体セルが加圧力によって損傷したり、熱によって変形やひずみが生じないようにした半導体セルのリード線接続装置及び接続方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は、複数の半導体セルをリード線によって接続するリード線接続装置であって、
上記半導体セルの上面と下面に所定長さに切断された粘着性の導電性テープを同時に貼着するテープ貼着手段と、
上記半導体セルの上面と下面に貼着された上下一対の上記導電性テープに、上記リード線を同時に仮圧着する仮圧着手段と、
上記半導体セルの上面と下面に仮圧着された上下一対の上記リード線を同時に本圧着する本圧着手段と
を具備したことを特徴とする半導体セルのリード線接続装置にある。
上記仮圧着手段は、
上記半導体セルの下面に対向する位置に配置され、上端に上記リード線を吸着保持する受け面を有する上下方向に駆動可能に設けられた下部加圧部材と、
上記半導体セルの上面に対向する位置に配置され、下端に上記リード線を吸着保持する保持部を有する上下方向に駆動可能に設けられた上部加圧部材と、
によって構成されていることが好ましい。
【0007】
上記本圧着手段は、
上記半導体セルの下面に対向する部位に上下方向に駆動可能に設けられた下部本圧着ヘッドと、
上記半導体セルの上面で、上記下部本圧着ヘッドに対向する部位に上下方向に駆動可能に設けられる上部本圧着ヘッドと
によって構成されていることが好ましい。
この発明は、複数の半導体セルをリード線によって接続するリード線接続方法であって、
上記半導体セルの上面及び下面に複数の粘着性の導電性テープを、それぞれの導電性テープにおいて半導体セルの上面と下面に同時に貼着をする工程と、
上記半導体セルの上面と下面に貼着された複数の上記導電性テープのそれぞれに、2本の上記リード線の一方の一端部と他方の他端部を同時に仮圧着して隣り合う上記半導体セルの上面と下面を交互に電気的に接続するための工程と、
上記半導体セルの上面と下面に仮圧着された複数の上下一対の上記リード線を同時に本圧着する工程と
を具備したことを特徴とする半導体セルのリード線接続方法にある。
【発明の効果】
【0008】
この発明によれば、導電性テープの貼着やリード線の仮圧着及び本圧着時に半導体セルに不均一な加圧力や熱が加わり難くなるから、半導体セルが損傷したり、熱によって変形やひずみが生じるのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】この発明の第1の実施の形態のリード線接続装置の概略的構成を示す平面図。
【図2】テープ貼着手段の貼着テーブルが設けられた架台の側面図。
【図3】図2に示す架台の平面図。
【図4】貼着テーブルに供給された半導体セルの上下面に導電性テープを貼着するテープ貼着部を示す側面図。
【図5】(a)、(b)は離型テープに貼着された粘着テープを所定の長さに分断するときの説明図。
【図6】半導体セルを第1、第2の受け渡し装置によって供給部から搬送手段へ搬送する順序を説明するための図。
【図7】搬送手段の無端ベルトの一部断面した側面図。
【図8】搬送手段及びその側方のリード線加工手段の上方に配置された仮圧着手段を構成する第1、第2の上ブロックの配置状態を示す平面図。
【図9】本発明の…半導体セルの上下面にリード線を仮圧着する一対の下ブロックと上ブロックを一部断面して示す側面図。
【図10】(a)はリード線成形加工手段がリード線を成形加工する前の状態を示す図、(b)はリード線成形加工手段がリード線を成形加工している状態を示す図。
【図11】(a)〜(f)は半導体セルにリード線を順次接続してストリングを形成する工程を順次示した図。
【図12】本圧着手段の構成を示す側面図。
【図13】半導体セルを搬送手段によって搬送されながら作られたストリングを搬送手段から排出するための排出手段を示す平面図。
【図14】上記排出手段の側面図。
【図15】(a)は半導体セルをリード線によって接続したストリングの平面図、(b)はストリングの一部を拡大した側面図。
【図16】この発明の第2の実施の形態の搬送手段の一部を示す正面図。
【図17】図16に示す搬送手段の平面図。
【図18】本圧着手段の上部加圧ツールを示す側面図。
【図19】図18に示す本圧着手段の1つの上部加圧ツールの拡大図。
【図20】この発明の第3の実施の形態の上部加圧ツールを示す側面図。
【図21】この発明の第4の実施の形態の上部加圧ツールを示す正面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、この発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。図1乃至図14はこの発明の第1の実施の形態であって、まず、装置全体の概略的構成を説明する。図1はリード線接続装置の概略的構成を示す平面図であって、この接続装置は矩形板状のベース部材11を備えている。このベース部材11の上面には、長手方向の一端から他端に向かって半導体セル1の供給部12、この半導体セル1の上下面に導電性テープ3を貼着するテープ貼着手段13、このテープ貼着手段13で上下面に導電性テープ3が貼着された半導体セル1を間欠的にピッチ搬送する搬送手段14が順次配設されている。
なお、上記導電性テープ3は粘着性を有する合成樹脂に金属などの導電性を有する微粒子が混入されてテープ状に形成されている。
【0011】
上記搬送手段14の一端部の側方には、この搬送手段14に順次供給される複数の半導体セル1を一列に接続するためのリード線2をクランク状に成形加工する3つのリード線加工手段15a〜15cが配置されている。
【0012】
上記リード線加工手段15a〜15cによってクランク状に成形加工されたリード線2は、上記搬送手段14の一端部の上方に配置された仮圧着手段15によって上記搬送手段14を搬送される半導体セル1に仮圧着される。後述するように、リード線2の仮圧着が繰り返されることで、複数の半導体セル1が順次一列に接続されながら、上記搬送手段14によって搬送される。
【0013】
上記搬送手段14の上記仮圧着手段15よりも搬送方向の下流側には、上記仮圧着手段15によって仮圧着されたリード線2を半導体セル1の上下面に同時に本圧着する複数、この実施の形態では3つの本圧着手段16(図1に鎖線でだけ示している。)が所定間隔で配置されている。3つの本圧着手段16の配置間隔は、一列に接続される半導体セル1の数がたとえば12個の場合、これら半導体セル1の接続ピッチPの整数倍である、3倍の間隔で配置されている。
【0014】
そして、3つの本圧着手段16は12個の半導体セル1が一列に接続されると、搬送方向の1番目、5番目及び9番目の半導体セル1に対向し、これら3つの半導体セル1に仮圧着されたリード線2を同時に本圧着する。
【0015】
つぎに、一列に接続された12個の半導体セル1がPの距離でピッチ送りされると、3つの本圧着手段16は2番目、6番目及び10番目の半導体セル1に仮圧着されたリード線2を本圧着する。このような本圧着が4回繰り返されることで、3つの本圧着手段16によって12個の半導体セル1に仮圧着されたそれぞれのリード線2が本圧着されることになる。
【0016】
上記搬送手段14の他端部の側方には上記本圧着手段16によってリード線2が本圧着されて一列に接続された12個の半導体セル1(一列に接続された半導体セル1をストリング1Aという)を上記搬送手段14から吸着して排出する排出手段17(後述するように図13と図14に示す。)が設けられている。
【0017】
上記排出手段17によって搬送手段14から搬出されたストリング1Aは、図1に示す検査部18でリード線2の接続状態が画像認識によって検査された後、ストッカ19に収容されて搬出されるようになっている。
【0018】
つぎに、各部の構成について説明する。
上記供給部12は図1に示すように第1のストレージ21と第2のストレージ22が上記搬送手段14の搬送方向(この方向をX方向とする)と交差する方向(この方向をY方向とする)に離間して設けられている。なお、X方向とY方向は図1に矢印で示す。
【0019】
各ストレージ21,22はカセット23を有し、各カセット23には上記半導体セル1が設けられている。各ストレージ21,22のカセット23は+X方向にピッチ送りされ、各ストレージ21,22の末端で一方のストレージ21と他方のストレージ22のカセット23が−Y方向及び+Y方向にそれぞれ交互に送られ、各ストレージ21,22のY方向の中心の受け渡し位置Dに位置決めされる。
【0020】
受け渡し位置Dに位置決めされたカセット23の半導体セル1は、図6に示す第1の受け渡し装置24によって吸着されてアライメントステージ25に受け渡される。このアライメントステージ25に供給載置された半導体セル1は、その上方に配置されたカメラ26によって撮像され、その撮像に基づいて外観検査及び位置認識される。
【0021】
半導体セル1の外観がたとえば欠けがあるなどして不良と判定されると、その半導体セル1は図示しない制御装置からの指令に基づき上記第1の受け渡し装置24によって排出され、良品であると判定されると、上記第1の受け渡し装置24によって上記テープ貼着手段13の第1の貼着テーブル35と第2の貼着テーブル36(後述する)に交互に供給載置されるようになっている。
【0022】
上記受け渡し位置Dで第1の受け渡し装置24によって半導体セル1が取り出されて空となったカセット23は−X方向に移動し、その末端から排出されたのち、半導体セル1が供給されて第1或いは第2のストレージ21,22に戻されて、上述した動作を繰り返すようになっている。
【0023】
上記第1の受け渡し装置24は図6に示すようにX・Y・Z駆動源27によって水平方向及び上下方向に駆動される可動体28を有する。この可動体28は上記半導体セル1の上面の四隅部を吸着する4つの吸着パッド29(2つのみ図示)が設けられている。
【0024】
それによって、上記第1の受け渡し装置24は上記受け渡す位置Dで4つの吸着パッド29によって上記カセット23の半導体セル1の上面の四隅部を吸着してこの半導体セル1を移載搬送することができるようになっている。
【0025】
上記アライメントステージ25で外観検査及び位置認識された半導体セル1は、上記第1の受け渡し装置24によって上記テープ貼着手段13に供給される。
【0026】
なお、上記アライメントステージ25から上記テープ貼着手段13への半導体セル1の移載は上記第1の受け渡し装置24でなく、他の受け渡し装置を用いて行うようにしてもよく、その点は限定されるものでない。
【0027】
上記テープ貼着手段13は、図1に示すように上記搬送手段14を中心にしてY方向に対称に離間して配置された同じ構成の第1のテープ貼着部31と第2のテープ貼着部32を有する。第1、第2のテープ貼着部31,32は図2乃至図5に示すように構成されている。
【0028】
すなわち、上記テープ貼着手段13はY方向に沿って設置された架台33を有する。図3に矢印で示すように、上記架台33の上面のX方向に沿う幅方向の両端部には一対のYガイドレール34が敷設されている。このYガイドレール34には上述した第1の貼着テーブル35と第2の貼着テーブル36とが上記Yガイドレール34に沿って移動可能に設けられている。
【0029】
図2と図3に示すように、各貼着テーブル35,36の幅方向一端部の下面には連結片37が設けられている。各連結片37にはそれぞれ駆動プーリ38と従動プーリ39に張設された無端ベルト41が連結されている。一対の駆動プーリ38はそれぞれモータ42によって回転駆動される。
【0030】
それによって、第1の貼着テーブル35は上記架台33のY方向に沿う一端部と中央部との間で往復駆動可能となっており、第2の貼着テーブル36は上記架台33のY方向に沿う他端部と中央部との間で往復駆動可能となっている。上記架台33のY方向中央部に駆動された各貼着テーブル35,36を図1に鎖線で示す。
【0031】
図3に示すように、上記第1、第2の貼着テーブル35,36には上下面に貫通する3つの貫通孔43が形成されている。これら貫通孔43はX方向に沿って長く、Y方向に沿って所定間隔で形成されている。
【0032】
図1に示すように、上記架台33のY方向の一端部には上記第1のテープ貼着部31が設けられ、他端部には上記第2のテープ貼着部32が設けられている。図4に示すように、各テープ貼着部31,32は上記各貼着テーブル35,36のX方向に沿う一端部の上方と下方に配置された供給リール44を有する。供給リール44には図5(a),(b)に示すように離型テープ4に貼着された上記導電性テープ3が巻装されている。
【0033】
上記供給リール44から離型テープ4とともに引き出された導電性テープ3は、カッタからなる切断機構40aによって図5(a)に示す一対の切断線3aが形成される。一対の切断線3aは上記導電性テープ3に所定の間隔、つまり半導体セル1の幅寸法と対応する間隔で形成される。
【0034】
上記導電性テープ3の一対の切断線3aによって切断された部分は、中抜き機構40によって除去されることで、図5(b)に示す隙間Cが形成される。それによって、上記導電性テープ3は半導体セル1の幅寸法と対応する長さに分断される。なお、中抜き機構40は公知の技術であるので、ここでは詳細な説明は省略する。
【0035】
このようにして所定の長さに分断された導電性テープ3は離型テープ4とともに一対のガイドローラ44aにガイドされて第1、第2の貼着テーブル35,36の上面と下面に平行に走行する。
【0036】
上記導電性テープ3が平行に走行する部分の上方と下方にはそれぞれシリンダなどの上下駆動源45によって上下方向に駆動される上部加圧ツール46aと下部加圧ツール46bが配置されている。
【0037】
上記アライメントステージ25上に供給されて外観検査及び位置認識された半導体セル1は、上記第1の受け渡し装置24によって上記アライメントステージ25から上記架台のY方向の中央部に位置決めされた第1或いは第2の貼着テーブル35,36に供給載置される。
【0038】
半導体セル1が供給載置された第1の貼着テーブル35或いは第2の貼着テーブル36が上記架台のY方向の中央部から一端部或いは他端部に駆動されると、上記上部加圧ツール46aと下部加圧ツール46bが同時に上昇方向と下降方向に駆動される。
【0039】
それによって、これら加圧ツール46a,46bは離型テープ4を介して導電性テープ3の所定長さに分断された部分を上記半導体セル1の上面と下面に同時に接して押圧して貼着する。その後、離型テープ4は半導体セル1に貼着された導電性テープ3から図示しない離型ローラなどによって剥離され、巻取りリール47に巻き取られる。
【0040】
すなわち、上記アライメントステージ25で外観検査及び位置認識された半導体セル1は第1の貼着テーブル35と第2の貼着テーブル36に交互に供給され、第1のテープ貼着部31と第2のテープ貼着部32で導電性テープ3が貼着される。
【0041】
上記第1、第2のテープ貼着部31,32は、第1、第2の貼着テーブル35,36の上方と下方に配置されたそれぞれ3組の供給リール44、巻取りリール47及び上下部の加圧ツール46a,46bを有する。それによって、半導体セル1の上下面にはそれぞれ3本の導電性テープ3がこれら導電性テープ3に同時に接する上下の加圧ツール46a,46bによって同時に加圧貼着されるようになっている。
【0042】
半導体セル1の上下面に導電性テープ3を同時に加圧貼着するようにしたことで、半導体セル1を一度位置決めすれば、その上下面に対して導電性テープ3を精密に位置決めして貼着することができる。
【0043】
つまり、半導体セル1の上下面に導電性テープ3を貼着するため、半導体セル1の一方の面に導電性テープ3を貼着してから、この半導体セル1を上下逆向きに反転させて他方の面に導電性テープ3を貼着するようにした場合、半導体セル1を上下逆向きに反転させたときに位置ずれが生じ、その上下面に導電性テープ3を精密に位置決めして貼着することができなかったり、反転させるための機構の複雑化や反転に要する時間によって生産性の低下を招くことになる。
【0044】
しかしながら、上述したように、半導体セル1の上下面に対して導電性テープ3を同時に貼着するようにしたことで、貼着精度や生産性の向上、さらには機構の簡略化を図ることが可能となる。
【0045】
なお、半導体セル1の上下面に貼着される導電性テープ3の数は3本に限られず、2本或いは4本などであってもよく、その数は半導体セル1の構造などに応じて設定される。
【0046】
また、半導体セル1の上下面に貼着される導電性テープ3の数が複数の場合、上記半導体セル1の上下面に対して導電性テープ3を1本ずつ貼着するようにしてもよい。その場合、第1、第2のテープ貼着部31,32にそれぞれ1組の供給リール44、巻取りリール47、及び上下の加圧ツール46a,46bを設け、1本の導電性テープ3を貼着する毎に第1、第2の貼着テーブル35,36をY方向に所定距離移動させてつぎの導電性テープ3を貼着するようにすればよい。
【0047】
つまり、各テープ貼着部31,32に1組の供給リール44、巻取りリール47、及び上下の加圧ツール46a,46bだけを設ける構成とすることで、各テープ貼着部31,32の構成の簡略化や小型化を図ることができる。
【0048】
上記第1のテープ貼着部31と第2のテープ貼着部32とに供給された半導体セル1の上下面にそれぞれ3本の導電性テープ3が貼着されると、その半導体セル1を載置した第1の貼着テーブル35及び第2の貼着テーブル36は架台33のY方向の一端部及び他端部から中央部に交互に駆動位置決めされる。
【0049】
上記架台33の中央部に位置決めされた第1の貼着テーブル35或いは第2の貼着テーブル36上の半導体セル1は、図6に示すように水平方向及び上下方向に駆動される第2の受け渡し装置48によって吸着保持され、上記テープ貼着手段13と搬送手段14との間に設けられた貼着検査ステージ49に供給される。
なお、第2の受け渡し装置48は上記第1の受け渡し装置24と構成が同一であるので、同一部分には同一記号を付して説明を省略する。
【0050】
上記貼着検査ステージ49では半導体セル1の上下面に貼着された導電性テープ3の貼着状態、たとえばめくれがあるか否かなどが上下両方向に配置された撮像カメラ51によって上下面同時に撮像されて検査される。撮像カメラ51による撮像の結果、不良である場合には図示しない制御装置からの指令に基づいて排出され、良品である場合には上記第2の受け渡し装置48によって上記搬送手段14に供給される。
【0051】
図7或いは図13に示すように、上記搬送手段14は上記半導体セル1の幅寸法よりも小さな間隔でY方向に離間した一対の無端ベルト53を有する。この無端ベルト53は図7に示すように駆動プーリ54と従動プーリ55とに張設されている。駆動プーリ54は図8に示すモータ56によって上記無端ベルト53の上面側が−X方向から+X方向に向かって走行するよう回転駆動される。無端ベルト53の走行方向を図8に+Xの矢印で示す。
【0052】
上記無端ベルト53は所定のピッチPで間欠的に駆動される。このピッチPは図13にPで示す、リード線2によって一列に接続されて隣り合う半導体セル1の間隔と同じ距離となっている。
【0053】
図7と図8に示すように、上記無端ベルト53には厚さ方向に貫通する多数の吸引孔53aがX方向に沿って所定間隔で穿設されている。無端ベルト53の上下内面間には、ブロック57がその上面と下面を上記無端ベルト53の内周面の上下に位置する部分に接触させて設けられている。このブロック57には吸引路58が長手方向に沿って形成されている。
【0054】
上記吸引路58からは上記ブロック57の上面に開口する複数の分岐孔58aが上記無端ベルト53に穿設された吸引孔53aと対応する間隔で分岐形成されている。なお、分岐孔58aは上記ブロック57の下面にも開口形成してもよい。
【0055】
上記吸引路58の一端は閉塞され、他端には吸引ポンプ59が接続されている。それによって、上記吸引ポンプ59が作動すれば、吸引路58及び分岐孔58aを介して上記無端ベルト53の上記吸引孔53aに吸引力が発生するようになっている。
【0056】
なお、上記吸引孔53aの間隔は、無端ベルト53が間欠駆動されるピッチPの整数分の1或いはピッチPと同じに設定されている。それによって、無端ベルト53の吸引孔53aと上記ブロック57の分岐孔58aは、無端ベルト53の駆動前に一致させておくことで、無端ベルト53を間欠駆動しても、常に対向するようになっている。
【0057】
このようにすることで、半導体セル1に対してリード線2を仮圧着したり、本圧着する際、位置決めされた半導体セル1が無端ベルト53上でずれ動かないよう位置決め保持することができる。
【0058】
図8に示すように、上記搬送手段14を構成する無端ベルト53の−X方向に位置する一端部には、一対の無端ベルト53の間と外側に、上記仮圧着手段15を構成する合計で3組の下部加圧部材60が配設されている。
【0059】
3組の下部加圧部材60はそれぞれX方向に所定間隔で離間して配置された第1の下ブロック61と第2の下ブロック62からなり、各ブロック、つまり合計で6つのブロック61,62はそれぞれシリンダなどの上下駆動手段63(図9に示す)によって上下駆動される取付け板63aの上面に一体的に取付け固定されている。
【0060】
上記第1の下ブロック61の上端面は平坦な第1の受け面61aに形成され、第2の下ブロック62の上端面は第1の受け面61aよりもわずかに低い位置にある平坦な第2の受け面62aに形成されている。
【0061】
上記第1の受け面61aと第2の受け面62aには吸引孔61b,62bが開口形成されていて、これらの吸引孔61b,62bには図示しない吸引ポンプによって吸引力を発生させることができるようになっている。
【0062】
上記3組の各下ブロック61,62の上面には、上記搬送手段14の一端部の側方に配設された上記第1乃至第3のリード線加工手段15a〜15cによってクランク状に成形加工されたリード線2がそれぞれ同時に供給される。
【0063】
各リード線加工手段15a〜15cは、図10(a),(b)に示すように上記リード線2が巻装された供給リール65を有する。この供給リール65のリード線2は引き出し爪66に挟持されて引き出される。なお、リード線2は帯板状である。
【0064】
上記引き出し爪66は図示しないシリンダや無端走行されるワイヤなどによって図10(a)に矢印で示すX方向に往復駆動されるようになっている。それによって、上記リード線2は上記供給リール65から−X方向に引き出されるようになっている。
【0065】
上記引き出し爪66によって−X方向に引き出された上記リード線2は、クランパ68、第1のカッタ69、第1の上ブロック71aと第1の下ブロック71bに分割された第1の保持部71、上下一対の型72a,72bからなる成形金型72、第2の上ブロック73aと第2の下ブロック73bに分割された第2の保持部73及び第2のカッタ74を通される。第2のカッタ74よりも引き出し方向の下流側には廃棄ボックス75が配置されている。
【0066】
上記第1乃至第3のリード線加工手段15a〜15cの上記第1の保持部71の上ブロック71aと上記第2の保持部73の第2の上ブロック73aは図8と図9に示す取付け板77の下面に取付けられている。
【0067】
図9に示すように、第1の保持部71の第1の上ブロック71aの下端面は、第2の保持部73の第2の上ブロック73aの下端面よりもわずかに高くなるよう設定されている。さらに、一対の上ブロック71a,73aにはそれらの下端面に開口する吸引孔82が形成されている。
【0068】
上記第1の保持部71の第1の下ブロック71bの上端面は、第2の保持部73の第2の下ブロック73bの上端面よりもわずかに高くなるよう設定されている。
【0069】
上記取付け板77は、図8と図9に示す板状の可動部材79の下面に複数の上下シリンダ81によって上下方向に駆動可能に設けられている。上記可動部材79は水平シリンダ78によってY方向に駆動されるようになっている。
【0070】
なお、上記一対の上ブロック71a,73aは上記仮圧着手段15の上部加圧部材を兼ねている。
【0071】
図10(a)に示す状態から、図10(b)に示すように第1乃至第3のリード線加工手段15a〜15cの各供給リール65から上記リード線2が上記引き出し爪66によって引き出されると、このリード線2の供給リール65側の基端部は上記クランパ68によって保持される。
【0072】
それと同時に、図8に示すように第1乃至第3のリード線加工手段15a〜15cの上方で待機する上記第1の保持部71と第2の保持部73の第1、第2の上ブロック71a,73aが上下シリンダ81によって下降方向に駆動され、これら上ブロック71a,73aの下端面に開口した吸引孔82によって成形加工される前の、引き出し爪66によって引き出された上記リード線2が吸着保持される。
【0073】
ついで、上記成形金型72が閉方向に作動してリード線2の中途部に傾斜部2sを形成する。それと同時に一対のカッタ69,74が作動して供給リール65から引き出されたリード線2を一対のカッタ69,74間の寸法に対応する長さで切断する。リード線2の第2のカッタ74よりも下流側の部分は上記廃棄ボックス75に排出される。
【0074】
なお、リード線2の一端部と他端部は、上記傾斜部2sによって異なる高さになるが、その高さの差は半導体セル1の厚さに対応する寸法であり、たとえば1mm程度の非常に小さい寸法である。
【0075】
第1乃至第3のリード線加工手段15a〜15cでの上記リード線2の成形及び切断が終了すると、上記成形金型72が開方向に駆動された後、リード線2と直交する水平方向に駆動され、リード線2の上下方向から退避する。ついで、第1、第2の保持部71,73の各上ブロック71a,73aの下端面によって形成加工されたリード線2が吸着保持される。
【0076】
ついで、上ブロック71a,73aが取付けられた取付け板77が上下シリンダ81によって上昇方向に駆動された後、上記取付け板77が取付けられた可動部材79が水平シリンダ78によって−Y方向に駆動されて、上記上ブロック71a,73aの下端面に吸着保持されたリード線2が搬送手段14の一端部に設けられた下部加圧部材60の第1、第2のブロック61,62の上方に位置決めされる。
【0077】
成形加工されたリード線2が下部加圧部材60の第1、第2のブロック61,62の上方に位置決めされると、上記上ブロック71a,73aが下降方向に駆動され、図11(a)に示すように成形加工されたリード線2(2a)が第1、第2のブロック61,62の上端面である第1、第2の受け面61a,62aに受け渡されて吸着保持される。
【0078】
このようにして、リード線2が第1、第2の受け面61a,62aに吸着保持された後、そのリード線2の上記第2の下ブロック62の第2の受け面62a上に位置する下方に屈曲した他端部には、図11(b)に示すように上記第2の受け渡し装置48によって上下面にそれぞれ3本の導電性テープ3が貼着された半導体セル1が供給載置される。
【0079】
リード線2の他端部に半導体セル1が供給載置されると、第1、第2のブロック61,62は上下駆動手段63によって下降方向に駆動されて搬送手段14に受け渡された後、この搬送手段14によって下面にリード線2(2a)の一端部が貼着された上記半導体セル1がピッチPの距離だけ間欠搬送される。この状態を図11(c)に示す。
【0080】
上記半導体セル1がピッチ送りされると、図11(d)に示すように第1の下ブロック61と第2の下ブロック62は上下駆動手段63によって上昇方向に駆動される。それによって、下面にリード線2の他端部が貼着された半導体セル1が第1の下ブロック61の第1の受け面61aによって搬送手段14の無端ベルト53から上昇させられる。その後、成形加工されたつぎのリード線2(2b)が第1の保持部71と第2の保持部73の上ブロック71a,73aに吸着保持されて供給される。
【0081】
このリード線2(2b)の一端部は、下部加圧部材60の第1の下ブロック61の第1の受け面61aにリード線2(2a)を介して吸着保持された半導体セル1の上面の導電性テープ3に対応する位置に供給され、他端部は下部加圧部材60の第2の下ブロック62の受け面62aに供給される。
【0082】
それによって、第1の下ブロック61の受け面61aに保持された半導体セル1は、その下面に貼着されたリード線2(2a)の他端部と、上面に貼着されたリード線2(2b)の一端部が第1の下ブロック61の受け面61aと、第1の上ブロック71aの下端面によって同時に加圧されることになる。つまり、半導体セル1の上下面に最初に供給されたリード線2(2a)の他端部と、つぎに供給されたリード線2(2b)の一端部が同時に仮圧着される。
【0083】
なお、上記第1の上ブロック71aと第2の上ブロック73aが第1乃至第3のリード線加工手段15a〜15cによって成形されたリード線2を取り出すときに、上下シリンダ81によって各上ブロック71a,73aに付与される加圧力は、リード線2を半導体セル1に仮圧着するときの圧力よりも高くなるよう設定される。
【0084】
それによって、リード線2を各リード線加工手段15a〜15cから確実に取り出すことができ、仮圧着時には取出し時よりも圧力が低いことで、リード線2が半導体セル1に貼着された導電性テープ3からずれるのを防止できる。
【0085】
また、第1の保持部71と第2の保持部73を1枚の取付け板77に取付けるようにしているが、各保持部71,73を別々の取付け板に取付けてそれぞれを上下シリンダ81によって上下駆動するようにしてもよい。
【0086】
そのようにすれば、リード線2を吸着するときには各保持部71,73が同じ圧力でリード線2に当たるよう各上下シリンダ81に供給する気体圧力を制御し、リード線2に半導体セル1を後述するよう仮圧着するときには、そのときの状態に応じて各保持部71,73が半導体セル1を加圧する圧力が最適となるよう、一対の上下シリンダ81に供給する気体の圧力を制御することで、半導体セル1の損傷を防止することができる。
【0087】
このようにして、1番目に供給された半導体セル1の上面と下面にリード線2(2a,2b)が仮圧着されると、第1の保持部71と第2の保持部73の上ブロック71a,73aが上昇して図8に矢印で示す+Y方向に移動(後退)した後、図11(e)に示すように、リード線2(2b)の他端部に第2の受け渡し装置48によってつぎの半導体セル1が供給され、上記リード線2(2b)に下面の導電性テープ3が貼着される。
【0088】
ついで、第1、第2のブロック61,62が下降方向に駆動されてリード線2(2b)によって電気的に接続された2つの半導体セル1が無端ベルト53に受け渡された後、図11(f)に示すようにこれら半導体セル1が無端ベルト53によってピッチPの距離で間欠送りされる。
【0089】
その後、成形加工されたリード線2を下端面に吸着保持した上ブロック71a,73aが−Y方向に駆動されて搬送手段14の無端ベルト53の上方に位置決めされた後、下降方向に駆動されて図11(f)に鎖線で示すようにリード線2(2c)が供給される。
【0090】
上記リード線2(2c)は、一端部が第1の下ブロック61の受け面61a上の半導体セル1の上面に供給位置決めし、他端部が第2の下ブロック62の第2の受け面62aに供給位置決めする。
【0091】
それによって、第1の下ブロック61の受け面61a上の半導体セル1の下面と上面に対し、リード線2(2b)の他端部と、リード線2(2c)の一端部とが上記第1の下ブロック61の受け面61aと第1の上ブロック71aの下端面とで加圧されて仮圧着される。
【0092】
このような仮圧着が繰り返して行われることで、複数、たとえば12個の半導体セル1が図15(a)に示すようにリード線2a〜2nによって一列に接続されたストリング1Aとなる。つまり、半導体セル1の下面と上面にリード線2の他端部と一端部が順次仮圧着された、仮圧着状態のストリング1Aとなる。
【0093】
なお、半導体セル1にリード線2を導電性テープ3によって仮圧着した場合、導電性テープ3に含まれる微粒子が押し潰されないことがあり、そのときには仮圧着によって半導体セル1とリード線2とが電気的に接続されないこともある。
【0094】
このようにして、半導体セル1の下面と上面にリード線2の他端部と一端部を順次仮圧着して仮圧着状態のストリング1Aを形成するようにすれば、ストリング1Aを構成する半導体セル1の数を12個だけでなく、任意の数にすることができる。
【0095】
また、図11(b),(d),(f)などのように第1のブロック61と第2のブロック62の一方だけに設けられた半導体セル1に対してリード線3を仮圧着する場合、上述したように第1の保持部71と第2の保持部73を別々の取付け板によって上下シリンダ81に連結すれば、リード線2に半導体セル1を仮圧着する一方の保持部71又は73に加える加圧力を、他方の保持部よりも小さくすることができる。それによって、半導体セル1を加圧し過ぎて損傷させることを防止することができる。
【0096】
12個の半導体セル1からなる仮圧着状態のストリング1Aが搬送手段14によって搬送され、先端の半導体セル1が3つの本圧着手段16の、+X方向の最先端に位置する本圧着手段16に対向する位置まで搬送されると、1番目、5番面及び9番面の半導体セル1に仮圧着されたリード線2が3つの本圧着手段16によって同時に本圧着される。
【0097】
上記本圧着手段16は、図12に示すように上記搬送手段14の無端ベルト53の上方に配置され上部シリンダ85によって上下駆動される板状の上部可動部材86と、下方に配置され下部シリンダ87によって上下駆動される板状の下部可動部材88を有する。
【0098】
上記上部可動部材86の下面にはヒータ91aによって加熱される3本の上部加圧ツール91が後述する所定間隔で設けられている。上記下部可動部材88の上面にはヒータ92aによって加熱される3本の下部加圧ツール92が上記上部加圧ツール91と対応する位置に設けられている。
【0099】
なお、各シリンダ85,87による上部加圧ツール91と下部加圧ツール92の上昇及び下降方向の駆動は2段階のストロークで行えるようになっている。
【0100】
各加圧ツール91,92は、半導体セル1の上下面に仮圧着されたそれぞれ3本のリード線2と対応する間隔で設けられている。上部加圧ツール91と半導体セル1の上面との間には上部クッションテープ94が介装され、下部加圧ツール92と半導体セル1の下面との間には下部クッションテープ95が介装される。
【0101】
各クッションテープ94,95は供給リール96から繰り出され、一対のガイドローラ97にガイドされて半導体セル1の上面と下面とに平行に走行し、巻取りリール98に巻き取られるようになっている。
【0102】
なお、詳細は図示しないが、上側及び下側の上記供給リール96、ガイドローラ97及び巻取りリール98は上記本圧着手段16の上側及び下側の加圧ツール91,92と一体的に上下動するようになっている。
【0103】
上記ストリング1Aが搬送されて3つの本圧着手段16に対して1番目、5番面及び9番面の半導体セル1が位置決めされると、各本圧着手段16の上部加圧ツール91が下降方向に駆動され、下部加圧ツール92が上昇方向に駆動される。それによって、ストリング1Aの1番目、5番面及び9番面の半導体セル1の上下面に仮圧着された各3本のリード線2が各加圧ツール91,92によって加圧されながら、加熱される。
【0104】
それによって、リード線2を半導体セル1に貼着した導電性テープ3が上下加圧ツール91,92の熱によって溶融硬化されるから、上記リード線2が半導体セル1の上下面に本圧着される。つまり、半導体セル1の上下面に対してリード線2が同時、つまり同じタイミングで本圧着される。
【0105】
なお、本圧着時の各シリンダ85,87による上部加圧ツール91と下部加圧ツール92の上昇及び下降方向の駆動は、2段階のストロークのうち、小さい方のストロークで行われる。それによって、本圧着に要するタクトタイムを短縮することができる。
【0106】
このようにして、ストリング1Aの1番目、5番面及び9番面の半導体セル1に対してリード線2が本圧着されると、ストリング1Aが1ピッチPだけ間欠搬送される。それによって、3つの本圧着手段16に対して2番目、6番面及び10番面の半導体セル1が対向位置決めされる。
【0107】
その後、3つの本圧着手段16を作動させてそれらの半導体セル1に対してリード線2を本圧着した後、ストリング1AをピッチPで間欠搬送して本圧着を行うという動作を合計で4回繰り返せば、12個の半導体セル1に仮圧着されたリード線2を全て本圧着することができる。
【0108】
このようにして、12個の半導体セル1に接続された全てのリード線2が本圧着されたストリング1Aは、上記排出手段17によって搬送手段14から搬出されて上記ストッカ19に格納される。
【0109】
上記排出手段17によってストリング1Aを搬出する際、各本圧着手段16の上部加圧ツール91と下部加圧ツール92は各シリンダ85,87の大きなストロークで駆動される。
【0110】
それによって、上部加圧ツール91と下部加圧ツール92の間隔を十分に大きくすることができるから、上記排出手段17の吸着パッド105を上記上部加圧ツール91と下部加圧ツール92の間に確実に入り込ませることができる。
【0111】
上記排出手段17は、図13に示すように上記ストリング1Aと対応する長さ寸法に形成された水平可動部材101を有する。この水平可動部材101は複数、たとえば2つの水平シリンダ102によって上記搬送手段14の上方から退避した位置、つまり図13に実線で示す上記ストッカ19の上方で待機した位置と、鎖線で示す搬送手段14の上方に対向する位置の間でY方向に駆動されるようになっている。
【0112】
図13と図14に示すように、上記水平可動部材101の下面には複数の上下シリンダ103によって上下可動部材104が上下方向に駆動可能に設けられている。この上下可動部材104には上記ストリング1Aの各半導体セル1の四隅部を吸着保持する4本で組をなす複数組、12組の吸着パッド105(図14に2本のみ図示)が軸線を垂直にして設けられている。各吸着パッド105は図示しない吸引ポンプに接続され、吸引力が発生するようになっている。
【0113】
上記ストリング1Aの12個の半導体セル1のリード線2が本圧着され終わると、上記水平可動部材101が上記水平シリンダ102によって搬送手段14の上方のストリング1Aの上方に駆動位置決めされる。
【0114】
ついで、上下シリンダ103が作動して上下可動部材104が下降方向に駆動される。それによって、上下可動部材104に設けられた各組の4本の吸着パッド105によって12個の半導体セル1の上面四隅部が吸着される。
【0115】
吸着パッド105が半導体セル1を吸着すると、上記上下可動部材104が上昇し、水平可動部材101が+Y方向である後退方向に駆動され、上記検査部18の上方に位置決めされる。ストリング1Aは検査部18に供給され、ここで上下面に接続されたリード線2の接続状態が検査させる。検査によって良否の判定がなされた後、検査部18よりも後退方向である、+Y方向に設けられた上記ストッカ19に格納される。
【0116】
12個の半導体セル1を直列に接続したストリング1Aは、最終的に予め設定された発電電力が要求される。一方、個々の半導体セル1の発電電力にはばらつきがある。そこで、供給部12の第1のストレージ21と第2のストレージ22に、それぞれ異なる発電電力の半導体セル1を設けるようにしておく。
【0117】
そして、所定の発電電力のストリング1Aを構成する場合、供給部12のテープ貼着手段13に供給する、第1のストレージ21からの半導体セル1の数と、第2のストレージ22からの半導体セル1の数を、要求されるストリング1Aの発電電力に応じて設定することで、所望する発電電力のストリング1Aを構成することができる。
【0118】
つまり、供給部12に第1、第2のストレージ21,22を設けたことで、個々の半導体セル1の出力電力が異なっても、ストリング1Aの発電電力を要求される発電電力に設定することができる。
【0119】
以上のように、上記構成のリード線接続装置によれば、半導体セル1の上下面に所定の長さに切断された導電性テープ3を貼着するとき、半導体セル1の上下面に対して同時に行うようにした。
【0120】
そのため、半導体セル1に導電性テープ3を貼着する際、その半導体セル1を上方向や下方向に湾曲させることなく行なうことができるから、半導体セル1に割れが生じるのを防止することができる。しかも、導電性テープ3を半導体セル1の上下面に対して同時に貼着できるため、別々に行う場合に比べて生産性を向上させたり、装置構成のコンパクト化を図ることができる。
【0121】
導電性テープ3が貼着された半導体セル1に対して所定の形状に成形加工されたリード線2を仮圧着する際、その仮圧着を上記半導体セル1の上下面に対して同時に行うようにした。
【0122】
そのため、そのことによっても、半導体セル1を上方向や下方向に湾曲させることなく行なうことができるから、半導体セル1に割れが生じるのを防止することができる。しかも、半導体セル1の上下面に対してリード線2を同時に仮圧着できるから、別々に行う場合に比べて生産性の向上や装置構成の簡略化を図ることができる。
【0123】
半導体セル1の上下面に仮圧着されたリード線2を本圧着する場合、その本圧着を上記半導体セル1の上下面に対して同時に行うようにした。
【0124】
そのため、そのことによっても、半導体セル1を上方向や下方向に湾曲させることなく行なうことができるから、半導体セル1に割れが生じるのを防止することができる。しかも、半導体セル1の上下面に対してリード線2を同時に本圧着できるから、別々に行う場合に比べて生産性の向上や装置構成の簡略化を図ることができる。
【0125】
さらに、本圧着の場合、半導体セル1は上部加圧ツール91に設けられたヒータ91aと、下部加圧ツール92に設けられたヒータ92aとによって高い温度に加熱されることになるから、半導体セル1に熱変形や熱ひずみが生じる虞がある。
【0126】
しかしながら、リード線2の本圧着時、半導体セル1は上下面がそれぞれ3本の上部加圧ツール91と下部加圧ツール92によって同時に、しかも同じ条件で均一に加熱される。そのため、半導体セル1は各加圧ツール91,92によって加熱されても熱変形や熱ひずみが生じ難いということがある。
【0127】
また、複数の半導体セル1をリード線2によってピッチPの間隔で一列に接続してストリング1Aとしたならば、半導体セル1のピッチPの整数倍の間隔で配置された複数の本圧着手段16によって複数の半導体セル1に接続されたリード線2を同時に本圧着するようにした。そして、本圧着後、ストリング1AをピッチPで間欠搬送し、複数の本圧着手段16による本圧着を複数回、繰り返して行うようにした。
【0128】
そのため、複数の半導体セル1に対して仮圧着されたリード線2の本圧着を、複数の本圧着手段16によって同時に、しかも効率よく行なうことが可能となる。
【0129】
つぎに、この発明の他の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同一部分には同一記号を付して説明を省略する。
【0130】
図16乃至図19はこの発明の第2の実施の形態を示す。この第2の実施の形態は搬送手段114の変形例であって、この搬送手段114は第1の実施の形態と同様の駆動プーリ54と従動プーリ55との間に張設されたスチール製の2本の無端ベルト53を有する。各無端ベルト53には厚さ方向に貫通する吸引孔53aが所定間隔で穿設されている。
【0131】
図16に示すように、各無端ベルト53の無端走行の上側の部分の下面にはそれぞれ帯状のブロック115が上面を上記無端ベルト53の下面に接触させて配置されている。上記ブロック115は、上記半導体セル1に上記リード線2を本圧着する本圧着手段16に対応する部分が除去されている。つまり、上記ブロック115は上記本圧着手段16に対応する本圧着位置Bで2つに分割されている。
【0132】
各ブロック115には第1の実施の形態と同様の吸引路58が形成され、この吸引路58には上記無端ベルト53に形成された吸引孔53aに連通する複数の分岐孔58aが穿設されている。上記吸引路58には、第1の実施の形態と同様、吸引ポンプ59(図16には図示せず)が接続される。
【0133】
それによって、無端ベルト53上に供給された半導体セル1は、上記分岐孔58aを介して上記吸引孔53aに生じる吸引力によって保持される。
【0134】
上記ブロック115の分割された部分である本圧着位置Bには、上記第1の実施の形態の下部加圧ツール92に代えてバックアップツール116が上面を上記無端ベルト53の下面よりもわずかに低くして設けられている。
【0135】
図18に示すように、上記バックアップツール116の上面には上記無端ベルト53と対応する位置に、この無端ベルト53が上記バックアップツール116の上面に当たるのを避けるための一対の溝116aが形成されている。
【0136】
上記バックアップツール116の上方には、上記第1の実施の形態と同様、上部シリンダ85によって上下方向に駆動される上部可動部材86の下面に取付けられた3つの上部加圧ツール91がそれぞれ上記バックアップツール116に対向して設けられている。
【0137】
なお、バックアップツール116にはヒータ116bが設けられ、上部加圧ツール91にもヒータ91aが設けられている。
【0138】
したがって、上下面にリード線2が導電性テープ3によって仮圧着された半導体セル1が上記本圧着位置Bに搬送位置決めされた後、上記上部加圧ツール91が下降方向に駆動されれば、上記半導体セル1の上下面に仮圧着されたリード線2が同時に本圧着されることになる。
【0139】
なお、バックアップツール116は上部加圧ツール91と同様、3つに分割して一対の無端ベルト53の間及び両側に、上記上部加圧ツール91と対向させて設けるようにしてもよい。
【0140】
図19に示すように、半導体セル1にリード線2を本圧着するための、上記上部加圧ツール91の加圧面91bの幅寸法W1は、リード線2の幅寸法W2よりも小さく設定されている。半導体セル1の上下面に設けられる導電性テープ3の幅寸法W3は、リード線2の幅寸法W2よりも小さく設定される。
【0141】
このようにすれば、本圧着時にリード線2が上部加圧ツール91の加圧面91bによって加圧加熱されて上記導電性テープ3が溶融しても、加圧面91bよりも幅寸法が大きなリード線2によって溶融物が加圧ツール91側に上昇して上記加圧面91bに付着するのが防止される。
【0142】
それによって、加圧面91bに溶融物が付着するのを防止するため、リード線2と加圧面91bとの間に、上記第1の実施の形態のようにクッションテープを介在させなくてもよくなるということがある。
【0143】
なお、導電性テープ3の幅寸法W3がリード線2の幅寸法W2と同等或いはリード線2の幅寸法W2よりも大きくても、加圧面91bの幅寸法W1がリード線2の幅寸法W2よりも小さければ、加圧面91bに溶融物が付着するのを防止することができる。
【0144】
図17に示すように、上記本圧着位置Bの上流側と下流側には、上記無端ベルト53によって搬送されてきた半導体セル1の両側を押圧して位置決めする第1、第2のゲージ機構118A,118Bが設けられている。各ゲージ機構118A,118Bは図示せぬ駆動源によって開閉駆動、つまり搬送される半導体セル1の搬送方向と交差する方向に開閉駆動されるそれぞれ一対の押圧部材119を有する。
【0145】
つまり、半導体セル1は上記本圧着位置Bに搬送位置決めされる前の位置と、上記本圧着位置Bでリード線2が本圧着された後の位置で、それぞれ搬送方向と交差する方向に対して上記無端ベルト53上で位置決めされる。したがって、複数の半導体セル1を一列に接続する際、これら半導体セル1に曲がりが生じることがないよう接続できるようになっている。
【0146】
上記本圧着位置Bの上流側には、この本圧着位置Bに搬送供給される半導体セル1を予備加熱する3つに分割された予熱ヒータ121が一対の無端ベルト53の間と外側の部分に設けられている。
【0147】
上記本圧着位置Bの下流側には、この本圧着位置Bでリード線2が本圧着されて搬出された半導体セル1を徐冷する3つに分割された徐冷ヒータ122が予熱ヒータ121と同様、一対の無端ベルト53の間と外側の部分に設けられている。
【0148】
それによって、半導体セル1にリード線2が本圧着される際、半導体セル1は予熱ヒータ121によって予め予熱されているから、急激な温度上昇を避けることができる。また、リード線2が本圧着された半導体セル1は徐冷ヒータ122によって徐々に温度が低下するから、急激な温度低下を避けることができる。
【0149】
このように、半導体セル1の急激な温度変動を避けるようにしたことで、リード線2を本圧着する際、半導体セル1に反り、欠け或いは割れが生じるのを防止することができる。
【0150】
上記予熱ヒータ121及び徐冷ヒータ122としては、電熱ヒータ、赤外線ヒータ或いは他の熱源であっても良く、その種類は限定されない。
【0151】
通常、上記半導体セル1は仮圧着手段15でリード線2を仮圧着することで約80℃に温度上昇し、本圧着手段16でリード線2を本圧着することで120〜180℃、この実施の形態では約180℃に温度上昇する。したがって、上記半導体セル1は、上記予熱ヒータ121で約80℃から140〜150℃に予熱し、上記徐冷ヒータ122では約180℃から150℃程度に徐冷するとよい。
【0152】
なお、予熱ヒータ121及び徐冷ヒータ122を半導体セル1の搬送方向に沿って複数設け、半導体セル1の温度管理をより一層、きめ細かく行なうようにしてもよい。
【0153】
また、予熱と徐冷は、予熱ヒータ121と徐冷ヒータ122を半導体セル1の搬送方向に対して1つだけ設けて行なう場合について説明したが、複数の半導体セル1の搬送方向に対して複数の予熱ヒータ121と徐冷ヒータ122を設け、半導体セル1を段階的に予熱及び徐令するようにしてもよい。たとえば、半導体セル1を20℃ずつ予熱及び徐令するようにすれば、半導体セル1の反り、欠け或いは割れが発生するのを確実に防止することが可能となる。
【0154】
図20はこの発明の第3の実施の形態を示す。第1の実施の形態では隣り合う半導体セル1を3本のリード線2によって接続するようにしているが、半導体セル1の大きさなどによっては2本のリード線2によって接続することがある。
【0155】
そこで、第3の実施の形態においては、半導体セル1に3本のリード線2を本圧着する3つの上部加圧ツール191を、図20に示す構成とすることによって、リード線2が3本であっても、2本であっても本圧着できるようにした。
【0156】
すなわち、3つの上部加圧ツール191は並設されていて、中央に位置する加圧ツール191は1つの加圧面、つまり第1の加圧面191aを有する。両側に位置する2つの上部加圧ツール191は並設方向外側に位置する第1の加圧面191aと内側に位置する第2の加圧面191bを有する。
【0157】
3つの第1の加圧面191aの間隔は、半導体セル1に3本のリード線2を本圧着するときの、これら3本のリード線2の間隔と同じに設定され、2つの第2の加圧面191bの間隔は、半導体セル1に2本のリード線2を本圧着するときの、これらリード線2の間隔と同じに設定されている。
【0158】
なお、各上部加圧ツール191にはそれぞれヒータ191cが設けられている。
【0159】
半導体セル1に3本のリード線2を本圧着する場合、3つの上部加圧ツール191の第1の加圧面191aがリード線2を加圧する。このとき、両側に位置する2つの加圧ツール191の第2の加圧面191bは、各上部加圧ツール191の第1の加圧面191aがリード線2を加圧しているため、そのリード線2の厚さによって半導体セル1の板面を加圧することはない。
【0160】
同様に、半導体セル1に2本のリード線2を本圧着する場合、2つの上部加圧ツール191の第2の加圧面191bがリード線2を加圧する。このとき、各上部加圧ツール191の第1の加圧面191aは、各上部加圧ツール191の第2の加圧面191bがリード線2を加圧しているため、そのリード線2の厚さによって半導体セル1の板面を加圧することはない。
【0161】
つまり、並設された3つの上部加圧ツール191のうち、両側に位置する2つの上部加圧ツール191に第1、第2の加圧面191a,191bを設け、中央の上部加圧ツール191には第1の加圧面191aだけを設けることによって、半導体セル1に本圧着されるリード線が3本であっても、2本であっても対応することができる。
【0162】
なお、この実施の形態では本圧着手段16に適用した場合を例に挙げて説明したが、仮圧着手段15にも適用することができる。
【0163】
また、半導体セル1の上面側を上部加圧ツール191によって加圧し、下面がバックアップツール116で加圧する場合を例にして説明したが、半導体セル1の下面をバックアップツール116に代わり、第1の実施の形態に示すように下部加圧ツール92で加圧する場合、下部加圧ツール92も上部加圧ツール191と同様な構成とすればよい。
【0164】
図21は、この発明の第4の実施の形態を示す。この実施の形態は、半導体セル1の長さ寸法に応じて上部加圧ツール291或いは図示しない下部加圧ツールの長さ寸法を変えることができるようにしている。
【0165】
つまり、各加圧ツール291の加圧面291aの長手方向の両端部には、加圧ツール291の本体部分に対してチップ124がたとえば蟻溝結合など連結手段によって図21に実線で示す取外し位置から鎖線で示すように、着脱脱可能に取付け固定できるようになっている。
【0166】
チップ124を加圧ツール291の加圧面291aの長手方向の両端部に取付けると、そのチップ124の下面が加圧面の一部を構成するようになっている。したがって、加圧ツール291にチップ124を取付ければ、加圧面291aを長尺にすることができ、チップ124を取り外せば、加圧面291aを短尺にすることができる。
【0167】
たとえば、短尺な半導体セル1にリード線2を本圧着する際、加圧面291aが長尺であると、その加圧面291aの前端部と後端部とが前後に位置する半導体セル1の搬送方向の端部を加圧することがあり、そのような場合には加圧面291aによって部分的に加圧された半導体セル1が損傷する虞がある。
【0168】
そこで、上述したように半導体セル1の長さ寸法が短いときには、加圧ツール291からチップ124を取り外してその加圧面291aを短くすることで、前後に位置する半導体セル1が損傷するのを防止することができる。
【符号の説明】
【0169】
1 半導体セル
2,2a〜2n リード線
3 導電性テープ
12 供給部
13 テープ貼着手段
14 搬送手段
15 仮圧着手段
16 本圧着手段
17 排出手段
18 検査部
24 第1の受け渡し装置
25 アライメントステージ
31 第1のテープ貼着部
32 第2のテープ貼着部
35 第1の貼着テーブル
36 第2の貼着テーブル
48 第2の受け渡し装置
49 貼着検査ステージ
53 無端ベルト(搬送手段)
60 下部加圧部材
61 第1の下ブロック
61a 第1の受け面
62 第2の下ブロック
62a 第2の受け面
64a〜64c 第1乃至第3のリード線加工手段
65 供給リール
66 引出し爪
68 クランパ
69 第1のカッタ
71 第1の保持部
72 成形金型
73 第2の保持部
74 第2のカッタ
85 上部シリンダ
87 下部シリンダ
91 上部加圧ツール
92 下部加圧ツール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の半導体セルをリード線によって接続するリード線接続装置であって、
上記半導体セルの上面と下面に所定長さに切断された粘着性の導電性テープを同時に貼着するテープ貼着手段と、
上記半導体セルの上面と下面に貼着された上下一対の上記導電性テープに、上記リード線を同時に仮圧着する仮圧着手段と、
上記半導体セルの上面と下面に仮圧着された上下一対の上記リード線を同時に本圧着する本圧着手段と
を具備したことを特徴とする半導体セルのリード線接続装置。
【請求項2】
上記仮圧着手段は、
上記半導体セルの下面に対向する位置に配置され、上端に上記リード線を吸着保持する受け面を有する上下方向に駆動可能に設けられた下部加圧部材と、
上記半導体セルの上面に対向する位置に配置され、下端に上記リード線を吸着保持する保持部を有する上下方向に駆動可能に設けられた上部加圧部材と、
によって構成されていることを特徴とする請求項1記載の半導体セルのリード線接続装置。
【請求項3】
上記本圧着手段は、
上記半導体セルの下面に対向する部位に上下方向に駆動可能に設けられた下部本圧着ヘッドと、
上記半導体セルの上面で、上記下部本圧着ヘッドに対向する部位に上下方向に駆動可能に設けられる上部本圧着ヘッドと
によって構成されていることを特徴とする請求項1記載の半導体セルのリード線接続装置。
【請求項4】
複数の半導体セルをリード線によって一列に接続するリード線接続方法であって、
上記半導体セルの上面及び下面に複数の粘着性の導電性テープを、それぞれの導電性テープにおいて半導体セルの上面と下面に同時に貼着をする工程と、
上記半導体セルの上面と下面に貼着された複数の上記導電性テープのそれぞれに、2本の上記リード線の一方の一端部と他方の他端部を同時に仮圧着して隣り合う上記半導体セルの上面と下面を交互に電気的に接続するための工程と、
上記半導体セルの上面と下面に仮圧着された複数の上下一対の上記リード線を同時に本圧着する工程と
を具備したことを特徴とする半導体セルのリード線接続方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2013−34021(P2013−34021A)
【公開日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−248020(P2012−248020)
【出願日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【分割の表示】特願2010−118728(P2010−118728)の分割
【原出願日】平成22年5月24日(2010.5.24)
【出願人】(000002428)芝浦メカトロニクス株式会社 (907)
【Fターム(参考)】