説明

半導体レーザモジュール

【課題】レーザ光の出力を向上させつつ基本横モードのレーザ光を出力する。
【解決手段】半導体レーザモジュール1は、レーザ光を励起する光増幅部3と、光増幅部3と結合し光増幅部3で励起されたレーザ光を導波する第1の導波路10と、第1の導波路10から基本横モードのレーザ光を選択的に分岐して導波する第2の導波路20とを含む光方向性結合器5と、を含み、第1の導波路10の少なくとも一部における導波路幅を高次横モードカットオフ幅以上とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体レーザモジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体レーザの出力を向上させる方法の一つに、光増幅部を含む導波路の幅を拡げることがある。しかしながら、導波路の幅を拡げると高次横モードで発振してしまい、一般に通信用半導体レーザでは基本横モードのレーザ発振が要請されていることから、導波路の幅は高次横モードのカットオフ幅未満となるよう設計されている。
【0003】
これに対して、下記の特許文献1では、光増幅部の導波路幅を高次横モード(例えば1次横モード)のカットオフ幅以上とした場合にも、多モード干渉導波路の特性を有するモードフィルタを設けると共に、当該モードフィルタに接合する導波路の幅を高次横モードカットオフ幅以下とすることで、光出力を向上させつつ高次横モードのレーザ発振を抑える技術を提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−258368号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記の従来技術では多モード干渉導波路を用いたモードフィルタには比較的長い干渉長が必要であり、さらに上記モードフィルタに接合する導波路の幅は高次横モードカットオフ幅以下とする必要があることから、設計の自由度が小さく、レーザ素子の小型化が困難である。
【0006】
本発明は上記課題に鑑みて為されたものであって、その目的は、設計自由度が高く、レーザ光の出力を向上させつつ基本横モードのレーザ光を出力することができる半導体レーザモジュールを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明に係る半導体レーザモジュールは、レーザ光を励起する光増幅部と、前記光増幅部と結合し前記光増幅部で励起されたレーザ光を導波する第1の導波路と、当該第1の導波路から基本横モードのレーザ光を選択的に分岐して導波する第2の導波路とを含む光方向性結合器と、を含み、前記第1の導波路の少なくとも一部における導波路幅を高次横モードカットオフ幅以上としたことを特徴とする。
【0008】
本発明の一態様では、前記第1の導波路と前記第2の導波路はそれぞれ等価屈折率が異なり、各導波路は前記基本横モードのレーザ光の略半波長の距離をおいて略平行に設けられることとする。
【0009】
本発明の一態様では、前記第1の導波路のうち前記光増幅部の内部を通る部分の導波路幅を、前記高次横モードカットオフ幅以上としたことを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体レーザモジュール。
【0010】
本発明の一態様では、前記第1の導波路のうち前記光増幅部の内部を通る部分と、それ以外の部分との接続部をテーパー形状としたこととする。
【0011】
本発明の一態様では、前記第1の導波路は、前記光増幅部で励起されるレーザ光の波長を選択する波長選択フィルタを備えることとする。
【0012】
本発明の一態様では、前記波長選択フィルタは、注入される電流に応じて透過する波長を変化させることとする。
【0013】
本発明の一態様では、前記半導体レーザモジュールは、前記光増幅部と前記光方向性結合器との間に設けられた位相調整部と、前記光増幅部に対して前記位相調整部と反対の位置に設けられた、周期的な波長帯に反射ピークを有する反射型狭帯域フィルタとして機能するDBRミラーと、をさらに含むこととする。
【発明の効果】
【0014】
本発明の一態様によれば、レーザ光の出力を向上させつつ基本横モードのレーザ光を出力することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】第1の実施形態に係る半導体レーザモジュールの構成の概要図である。
【図2】図1に示した半導体レーザモジュールをII−IIの断面から見た斜視図である。
【図3】第1の実施形態に係る半導体レーザモジュールのシミュレーション結果を示す図である。
【図4】第2の実施形態に係る半導体レーザモジュールの構成の概要図である。
【図5】第3の実施形態に係る半導体レーザモジュールの構成の概要図である。
【図6】第4の実施形態に係る半導体レーザモジュールの構成の概要図である。
【図7】図6に示した半導体レーザモジュールをVII−VIIの断面からみた斜視図である。
【図8】第5の実施形態に係る半導体レーザモジュールの構成の概要図である。
【図9】第6の実施形態に係る半導体レーザモジュールの構成の概要図である。
【図10】第7の実施形態に係る半導体レーザモジュールの構成の概要図である。
【図11】第8の実施形態に係る半導体レーザモジュールの構成の概要図である。
【図12】第9の実施形態に係る半導体レーザモジュールの構成の概要図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明を実施するための実施の形態(以下、実施形態という)を、図面を参照しつつ説明する。
【0017】
まず、本発明の第1の実施形態に係る半導体レーザモジュール1について説明する。図1には、第1の実施形態に係る半導体レーザモジュール1の構成の概要図を示した。
【0018】
図1に示されるように、第1の実施形態に係る半導体レーザモジュール1は、光増幅部3と光方向性結合器5を備える。
【0019】
光増幅部3は、n型クラッド層、活性層、p型クラッド層を含み、レーザを発光する活性層が導波路10Aとして機能する。
【0020】
光方向性結合器5は、導波路10Aと物理的及び光学的に結合し、光増幅部3で励起されたレーザを導波する導波路10B(入射側導波路)と、導波路10Bと略平行に配置され導波路10Bで導波する一部のレーザ光を分岐して導波する導波路20(出射側導波路)とを備える。本実施形態では、導波路10A及び導波路10Bを第1の導波路10、導波路20を第2の導波路20とする。そして、導波路10Bには、ストライプ長手方向に長周期回折格子12が形成され、長周期回折格子12の周期に応じた波長の光が光方向性結合器5から出力されるようになっている。すなわち、光方向性結合器5は、透過型広帯域波長フィルタとして機能する。なお、各導波路は、例えばInP基板上にメサストライプ状の導波路として形成されることとしてよい。
【0021】
図1に示されるように、第1の実施形態に係る半導体レーザモジュール1では、第1の導波路10の幅は光増幅部3で発振するレーザの高次横モードカットオフ幅を超える幅に構成され、第2の導波路20の幅は高次横モードカットオフ幅以下に構成される。例えば、光増幅部3が1.55μmの波長のレーザを発振するとした場合に、第1の導波路10の幅を2μm、第2の導波路20の幅を1μmに設定することとしてよい。
【0022】
また、第1の導波路10と第2の導波路20とは、それぞれ等価屈折率が異なり、各導波路は光増幅部3で励起された基本横モードのレーザの半波長程度の距離を空けて配置することとする。こうすることで、第1の導波路10と第2の導波路20が生成する屈折率の空間分布において、第2の導波路20内に電磁場強度の極大値が形成されるモードの一部が、第2の導波路20に励起される基本横モードとして伝播する。すなわち、第2の導波路20には第1の導波路10から基本横モードのレーザが選択的に分岐して導波することとなる。そのため、第1の導波路10幅が高次横モードカットオフ幅を超える幅としたことで、第1の導波路10を導波するレーザに高次横モードのレーザが含まれていたとしても、第2の導波路20(出射側導波路)には高次横モードのレーザは殆ど伝播させずに、基本横モードのレーザを選択的に伝播させることができる。
【0023】
図2は、図1に示した半導体レーザモジュール1をII−IIの断面から見た斜視図である。
【0024】
図2に示されるように、第1の導波路10は、InP基板100の上に、光導波路層102、n型InP層104、光導波路層106、p型InP層108を積層して構成されており、ストライプ長手方向にはメサ幅を変調した長周期回折格子12が形成されている。例えば、光導波路層102のメサ幅は光増幅部3のメサ幅に等しくし、その組成波長を1.3μmとしてよく、光導波路層106のメサ幅も光増幅部3のメサ幅に等しくし、その組成波長を1.4μmとしてよい。そして、例えば長周期回折格子12の1周期の長さLを25μmとし、光方向性結合器5の透過波長を1.55μmに設定することとしてよい。
【0025】
第2の導波路20は、InP基板100の上に、光導波路層200を積層して構成されている。第1の導波路10と第2の導波路20はその周りを半絶縁InP層300で囲まれており、上側表面にはパッシベーション膜400が形成されている。上述したように、第1の導波路10と第2の導波路20との距離dは、第1の導波路10から第2の導波路20に導波する光の波長λに対して、dがλ/2程度の関係にある。例えば上記関係は、λ/2―α<d<λ/2+αとしてよく、αはλ/2未満の正数であり、第2の導波路20の幅w2とした場合に、0<α<w2/2を満たすこととしてよい。一例としては、導波させる光の波長を1.55μmとした場合に、第1の導波路10と第2の導波路20との距離dを1μmとすることとしてよい。
【0026】
図3には、第1の実施形態に係る半導体レーザモジュール1に搭載された光方向性結合器5における横モードに係る基本モード、1次モード、及び2次モードのシングルパス透過率のシミュレーション結果を示した。シミュレーションには、BPM法(Beam Propagation Method)を用い、図3に示される透過率はそれぞれのモード毎に規格化した値を用いた。
【0027】
図3に示されるように、第1の実施形態に係る半導体レーザモジュール1では、波長1.55μm帯において、基本モードの透過率が80%以上であるのに対して、1次モードは1%以下、2次モードは10%以下に抑えられており、光方向性結合器5が基本モードを選択的に透過するモードフィルタとして機能していることが明らかとなった。これにより、第1の導波路10で高次横モードのレーザが導波されていても、第2の導波路20により基本横モードのレーザを選択的に取り出すことができる。
【0028】
以上説明した第1の実施形態に係る半導体レーザモジュール1によれば、光増幅部3に結合した第1の導波路10のメサ幅を高次横モードのカットオフ幅より広くすることで光出力を向上させつつも、光方向性結合器5により、基本横モードのレーザを選択的に出力させることができる。本実施形態によれば、半導体レーザモジュール1にモード選択性を有する光方向性結合器5を搭載することで上記効果を実現できるため、設計自由度を高くすることができる。
【0029】
次に、本発明の第2の実施形態に係る半導体レーザモジュール1について説明する。図4には、第2の実施形態に係る半導体レーザモジュール1の構成の概要図を示した。図4に示されるように、第2の実施形態に係る半導体レーザモジュール1は、第1の実施形態に係る半導体レーザモジュール1と第1の導波路10の形状が異なっている。すなわち、第2の実施形態では、第1の導波路10のうち、光増幅部3側の導波路幅を高次横モードのカットオフ幅よりも広くし、光方向性結合器5側の導波路幅は光増幅部3の導波路幅よりも狭くしている。例えば、レーザの波長を1.55μmとした場合に、光増幅部3の導波路幅は2μmに設定することとしてよい。
【0030】
次に、本発明の第3の実施形態に係る半導体レーザモジュール1について説明する。図5には、第3の実施形態に係る半導体レーザモジュール1の構成の概要図を示した。図5に示されるように、第3の実施形態に係る半導体レーザモジュール1は、第2の実施形態に係る半導体レーザモジュール1と、第1の導波路10における光増幅部3側の導波路10Aと光方向性結合器5側の導波路10Bとの接合部10Cの形状において異なっている。すなわち、第3の実施形態では、光増幅部3側の導波路10Aと光方向性結合器5側の導波路10Bとの接合部10Cの形状をなだらかに導波路幅が変化するテーパー形状にした点に特徴がある。
【0031】
次に、本発明の第4の実施形態に係る半導体レーザモジュール1について説明する。図6には、第4の実施形態に係る半導体レーザモジュール1の構成の概要図を示した。第4の実施形態に係る半導体レーザモジュール1は、第1の実施形態に係る半導体レーザモジュール1と、光方向性結合器5が電流注入によって透過波長を変化させることができる透過型広帯域波長フィルタ(波長選択フィルタ)としての機能を有するようにした点で異なっている。そして、上記のように構成したことで、第4の実施形態に係る半導体レーザモジュール1では、発振波長を可変とすることができる。
【0032】
図7は、図6に示した半導体レーザモジュール1をVII−VIIの断面からみた斜視図である。図7に示されるように、第4の実施形態に係る光方向性結合器5は、第1の実施形態に係る光方向性結合器5に加えて、p側電極500、p型InP層502、及びn側電極504を備えている。
【0033】
第4の実施形態に係る波長可変型の半導体レーザモジュール1に含まれる第1の導波路10の形状は、図6に示した例に限られず、図4及び図5に示した形状を用いることとしてもよい。
【0034】
次に、本発明の第5の実施形態に係る半導体レーザモジュール1について説明する。第5の実施形態に係る半導体レーザモジュール1は、単一縦モード及び単一横モードでの発振が可能な波長可変レーザに本発明を適用した例である。
【0035】
図8には、第5の実施形態に係る半導体レーザモジュール1の構成の概要図を示した。図8に示されるように、第5の実施形態に係る半導体レーザモジュール1は、光増幅部3、光方向性結合器5、DBR(Distributed Bragg Reflector)ミラー30、位相調整部40を備える。
【0036】
光増幅部3は、DBRミラー30と光方向性結合器5との間に挟まれており、DBRミラー30の反射面と、光方向性結合器5の端面の反射面とによりレーザ共振器が構成されている。光方向性結合器5が透過型広帯域波長フィルタ(コースフィルタ)として、DBRミラー30が反射型狭帯域波長フィルタ(ナローフィルタ)として機能する。そして、光方向性結合器5、DBRミラー30、及び位相調整部40にそれぞれ電流を注入することにより発振されるレーザの波長を変化させることができる。なお、光方向性結合器5の端面の反射面及びDBRミラー30の反射面は、劈開面又は多層誘電体膜のどちらとしてもよい。また、DBRミラー30の種類は、均一回折格子、PG(Phased-Grating)、SG(Sampled-Grating)のいずれとしても構わない。
【0037】
第5の実施形態に係る半導体レーザモジュール1における第1の導波路10は、DBRミラー30、光増幅部3、位相調整部40、光方向性結合器5のそれぞれを貫いており、第2の導波路20は光方向性結合器5を貫いている。ここで、第1の導波路10は、光増幅部3で励起されるレーザに関する高次横モード(例えば1次モード)のカットオフ幅よりも広い幅を有することとし、第1の導波路10の全般に渡って導波路幅は均一であることとする。このように構成することにより、光出力を向上させつつも、基本横モードのレーザを選択的に出力させることができる。
【0038】
次に、本発明の第6の実施形態に係る半導体レーザモジュール1について説明する。図9には、第6の実施形態に係る半導体レーザモジュール1の構成の概要図を示した。図9に示されるように、第6の実施形態に係る半導体レーザモジュール1は、第5の実施形態に係る半導体レーザモジュール1と、第1の導波路10の形状が異なっている。すなわち、第6の実施形態では、第1の導波路10のうち、光増幅部3内の導波路幅を高次横モード(例えば1次モード)のカットオフ幅よりも広くし、その他の導波路幅は光増幅部3の導波路幅よりも狭くしている。例えば、レーザの波長を1.55μmとした場合に、光増幅部3の導波路幅は2μmに設定することとしてよい。
【0039】
次に、本発明の第7の実施形態に係る半導体レーザモジュール1について説明する。図10には、第7の実施形態に係る半導体レーザモジュール1の構成の概要図を示した。図10に示されるように、第7の実施形態に係る半導体レーザモジュール1は、第6の実施形態に係る半導体レーザモジュール1と、第1の導波路10における光増幅部3内の導波路10Aと、それ以外の導波路部分との接合部の形状について異なっている。すなわち、第7の実施形態では、光増幅部3内の導波路10Aとそれ以外の導波路部分との接合部700の形状をなだらかに導波路幅が変化するテーパー形状にした点に特徴がある。
【0040】
次に、本発明の第8の実施形態に係る半導体レーザモジュール1について説明する。図11には、第8の実施形態に係る半導体レーザモジュール1の構成の概要図を示した。図11に示されるように、第8の実施形態に係る半導体レーザモジュール1は、第5の実施形態に係る半導体レーザモジュール1と、第1の導波路10の形状が異なっている。すなわち、第8の実施形態では、第1の導波路10のうち、光方向性結合器5以外の部分の導波路幅を高次横モード(例えば1次モード)のカットオフ幅よりも広くし、光方向性結合器5内の導波路との接合部800の形状をなだらかに導波路幅が変化するテーパー形状としている。
【0041】
次に、本発明の第9の実施形態に係る半導体レーザモジュール1について説明する。図12には、第9の実施形態に係る半導体レーザモジュール1の構成の概要図を示した。図12に示されるように、第9の実施形態に係る半導体レーザモジュール1は、第8の実施形態に係る半導体レーザモジュール1と、第1の導波路10のうちDBRミラー30内の導波路部の形状が異なっている。すなわち、第9の実施形態では、第1の導波路10のうち、DBRミラー30における導波路の幅が光増幅部3内の導波路幅よりも広く、両者の接合部900をテーパー形状とした点で、第8の実施形態における第1の導波路10と異なっている。
【0042】
以上説明したいずれの実施形態に記載の半導体レーザモジュール1においても、レーザ光を励起する光増幅部3と、光増幅部3と結合し光増幅部3で励起されたレーザ光を導波する第1の導波路10と、第1の導波路10から基本横モードのレーザ光を選択的に分岐して導波する第2の導波路20とを含む光方向性結合器5と、を備え、第1の導波路10の少なくとも一部における導波路幅を高次横モードカットオフ幅以上としたことで、レーザ光の出力を向上させつつ基本横モードのレーザ光を出力することができる。
【0043】
もちろん本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、例えば半導体レーザの基板にはInP以外にもGaAs、GaN、ZnSe等の他の材料を用いることとしてもよい。また、レーザの発振波長は1.55μmに限られず他の波長帯を用いることとしてもよい。
【0044】
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、この分野の通常の知識を有する当業者によって多様な変更、変形又は置換が可能であることはもちろんである。
【符号の説明】
【0045】
1 半導体レーザモジュール、3 光増幅部、5 光方向性結合器、10 第1の導波路、10A,10B 導波路、10C 接合部、20 第2の導波路、12 長周期回折格子、100 InP基板、102 光導波路層、104 n型InP層、106 光導波路層、108 p型InP層、200 光導波路層、300 半絶縁InP層、400 パッシベーション膜、30 DBRミラー、40 位相調整部、500 p側電極、502 p型InP層、504 n側電極504、700,800,900 接合部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザ光を励起する光増幅部と、
前記光増幅部と結合し前記光増幅部で励起されたレーザ光を導波する第1の導波路と、当該第1の導波路から基本横モードのレーザ光を選択的に分岐して導波する第2の導波路とを含む光方向性結合器と、を含み、
前記第1の導波路の少なくとも一部における導波路幅を高次横モードカットオフ幅以上とした
ことを特徴とする半導体レーザモジュール。
【請求項2】
前記第1の導波路と前記第2の導波路はそれぞれ等価屈折率が異なり、各導波路は前記基本横モードのレーザ光の略半波長の距離をおいて略平行に設けられる
ことを特徴とする請求項1に記載の半導体レーザモジュール。
【請求項3】
前記第1の導波路のうち前記光増幅部の内部を通る部分の導波路幅を、前記高次横モードカットオフ幅以上とした
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体レーザモジュール。
【請求項4】
前記第1の導波路のうち前記光増幅部の内部を通る部分と、それ以外の部分との接続部をテーパー形状とした
ことを特徴とする請求項3に記載の半導体レーザモジュール。
【請求項5】
前記第1の導波路は、前記光増幅部で励起されるレーザ光の波長を選択する波長選択フィルタを備える
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の半導体レーザモジュール。
【請求項6】
前記波長選択フィルタは、注入される電流に応じて透過する波長を変化させる
ことを特徴とする請求項5に記載の半導体レーザモジュール。
【請求項7】
前記光増幅部と前記光方向性結合器との間に設けられた位相調整部と、
前記光増幅部に対して前記位相調整部と反対の位置に設けられた、周期的な波長帯に反射ピークを有する反射型狭帯域フィルタとして機能するDBRミラーと、をさらに含む
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の半導体レーザモジュール。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−138523(P2012−138523A)
【公開日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−291242(P2010−291242)
【出願日】平成22年12月27日(2010.12.27)
【出願人】(301005371)日本オプネクスト株式会社 (311)
【Fターム(参考)】