説明

半導体発光素子のジャンクション温度の制御方法

【課題】半導体発光素子のジャンクション温度を忠実に反映した電力制御により、半導体発光素子を良好な発光性能で且つ良好な信頼性で使用することが可能となる半導体発光素子のジャンクション温度の制御方法を提供することにある。
【解決手段】基板1上に実装された複数のLED1〜16のうち、基板の中央部の最も温度上昇が大きい領域に位置するLED7のアノード及びカソード間の電位差(順電圧V)を検出し、予め測定して把握されたLED素子のジャンクション温度Tが絶対最大定格値Tjmaxのときの順電圧VFmaxと比較して、その比較結果に基づいてLED1〜16を駆動する電力を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は半導体発光素子のジャンクション温度の制御方法に関するものであり、詳しくは、熱平衡状態において半導体発光素子のジャンクション温度が絶対最大定格値を超えないように半導体発光素子のジャンクション温度を制御する、半導体発光素子のジャンクション温度の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体発光素子、例えばLED素子(チップ)は周囲温度や駆動時の自己発熱により温度が上昇し、それにより発光性能が低下したり、劣化が促進されて寿命が短くなるといった素子特性を有している。そこで、LED素子を良好な発光性能で且つ良好な信頼性で使用するためには、LED素子を該LED素子のジャンクション温度の絶対最大定格値Tjmaxを超えない範囲で駆動することが必要となる。
【0003】
そのためには、LED素子の駆動時に直接ジャンクション温度Tを測定しながら該ジャンクション温度Tに基づいて駆動電力を制御する方法が考えられるが、LED素子は一般的に樹脂等の保護部材で覆われており、直接温度センサを取り付けることは難しい。
【0004】
そこで、LED素子を内蔵したLED装置(以下、LEDと略称する)に近接した位置に温度センサを配置してLEDの周囲温度を検出し、検出した温度に基づいてLEDに印加する電圧を制御する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2007−324493号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記提案された電圧制御方法は、温度センサにより検出された温度がLEDの周囲温度であるために実際のLED素子のジャンクション温度とは温度差が大きい。そのため、検出された温度に基づいて制御されるLEDの印加電圧は精度が低いものとなってしまい、LED素子のジャンクション温度が絶対最大定格値を超えるような駆動電力が印加されてLED素子の劣化に繋がる可能性がある。
【0006】
また、LED素子と温度センサでは時間に対する温度上昇の特性が異なる。そのため、特にLED素子のジャンクション温度の温度変化の過渡期においては、温度センサで検出された温度が必ずしもLED素子のジャンクション温度を反映したものとはいえず、上記同様、LED素子のジャンクション温度が絶対最大定格値を超えるような駆動電力が印加されてLED素子の劣化に繋がる可能性がある。
【0007】
そこで、本発明は上記問題に鑑みて創案なされたもので、その目的とするところは、半導体発光素子のジャンクション温度を忠実に反映した電力制御により、半導体発光素子を良好な発光性能で且つ良好な信頼性で使用することが可能となる、半導体発光素子のジャンクション温度の制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載された発明は、半導体発光素子の駆動時に該半導体発光素子の駆動電力を制御することにより前記半導体発光素子のジャンクション温度が絶対最大定格値を超えないようにする半導体発光素子のジャンクション温度の制御方法であって、前記半導体発光素子の駆動時の順電圧と、予め測定して把握された前記半導体発光素子のジャンクション温度が絶対最大定格値のときの前記半導体発光素子の順電圧とを比較し、前記半導体発光素子の駆動時の順電圧が前記半導体発光素子のジャンクション温度が絶対最大定格値のときの順電圧となった時点で前記半導体発光素子の駆動電力を制御することにより熱平衡状態において前記ジャンクション温度が絶対最大定格値を超えないようにすることを特徴とするものである。
【0009】
また、本発明の請求項2に記載された発明は、請求項1において、前記駆動電力の制御はパルス電力のデユーティ比を変えることにより行われることを特徴とするものである。
【0010】
また、本発明の請求項3に記載された発明は、半導体発光素子の駆動時に該半導体発光素子の駆動電力を制御することにより前記半導体発光素子のジャンクション温度が絶対最大定格値を超えないようにする半導体発光素子のジャンクション温度の制御方法であって、前記半導体発光素子の駆動時の順電圧から、予め測定して把握された前記半導体発光素子のジャンクション温度に対する順電圧に基づいて算出されたジャンクション温度と前記半導体発光素子のジャンクション温度の絶対最大定格値を比較し、前記半導体発光素子の駆動時のジャンクション温度が前記半導体発光素子のジャンクション温度の絶対最大定格値となった時点で前記半導体発光素子の駆動電力を制御することにより熱平衡状態において前記ジャンクション温度が絶対最大定格値を超えないようにすることを特徴とするものである。
【0011】
また、本発明の請求項4に記載された発明は、請求項3において、前記駆動電力の制御はパルス電力のデユーティ比を変えることにより行われることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、半導体発光素子の順電圧の温度依存性に基づき、半導体発光素子の駆動時の順電圧と半導体発光素子のジャンクション温度が絶対最大定格値のときの順電圧とを比較し、その結果により熱平衡状態において前記ジャンクション温度が絶対最大定格値を超えないようにした。
【0013】
また、同様に半導体発光素子の順電圧の温度依存性に基づき、半導体発光素子の駆動時の順電圧から算出されたジャンクション温度と半導体発光素子のジャンクション温度の絶対最大定格値を比較し、その結果により熱平衡状態において前記ジャンクション温度が絶対最大定格値を超えないようにした。
【0014】
その結果、半導体発光素子のジャンクション温度を忠実に反映した電力制御により、半導体発光素子を良好な発光性能で且つ良好な信頼性で使用することが可能となる半導体発光素子のジャンクション温度の制御方法を実現することができた。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、この発明の好適な実施形態を図1〜図3を参照しながら、詳細に説明する(同一部分については同じ符号を付す)。尚、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの実施形態に限られるものではない。
【0016】
本発明は、LEDの駆動時にLED素子のジャンクション温度Tが絶対最大定格値Tjmaxを超えないようにLEDの駆動電力制御を行う方法であり、詳しくは、駆動時のLEDのアノード−カソード間の電位差(順電圧V)に基づいて駆動電力を制御する方法である。
【0017】
その方法には二通りの方法があり、第一の方法は、予めLED素子のジャンクション温度Tが絶対最大定格値Tjmaxのときの順電圧VFmaxを把握し、LEDの駆動時の順電圧Vを、予め把握した順電圧VFmaxと比較してVがVFmaxを超えないようにLEDの駆動電力を制御する方法である。
【0018】
第二の方法は、予めLED素子のジャンクション温度Tに対する順電圧Vの温度特性を把握し、LEDの駆動時の順電圧Vから、順電圧Vの温度特性に基づいて算出されたジャンクション温度Tをジャンクション温度の絶対最大定格値Tjmaxと比較してTがTjmaxを超えないようにLEDの駆動電力を制御する方法である。
【0019】
まず、第一の電力制御方法について説明する。図1は第一及び第二の電力制御方法を実現する回路構成の一例である。複数のLED1〜16が基板1上に実装され、そのうちLED1〜4、LED5〜8、LED9〜12、LED13〜16の夫々が直列に接続されてLEDアレイL1〜L4が形成されている。
【0020】
各LEDアレイL1〜L4のアノード側は互いに接続されてLED駆動回路2の定電流電源部3の出力端子に接続され、各LEDアレイL1〜L4のカソード側は夫々個々にLED駆動回路2の定電流電源部3の出力端子に接続されている。LED1〜16のうち基板1の中央部の最も温度上昇が大きい領域に位置するLED7のアノード及びカソードの夫々に一対の電圧検知用コード4が接続され、電圧検知用コード4の他端部が電圧変換器5の入力端子に接続されている。
【0021】
電圧変換器5の出力端子はCPU6のA/Dポート7に接続され、A/Dポート7から、同様にCPU6内に備えられたA/D変換部8、電圧比較部9、及び信号制御部10に順次繋がっている。
【0022】
CPU6の信号制御部10はLED駆動回路2の定電流制御部11に接続され、定電流制御部11はLED駆動回路2内で定電流電源部3に繋がっている。
【0023】
このような回路構成において、LED駆動回路2の定電流電源部3が作動すると、各LEDアレイL1〜L4に所定の定電流IL1〜IL4が直流電流として通電される。このとき、LED7のアノード及びカソードの夫々の電位が一対の電圧検知用コード4を介して電圧変換器5に取り込まれ、LED7のアノード−カソード間の電位差(順電圧V)に変換されてアナログ信号VFAとして出力される。
【0024】
電圧変換器5から出力された、LED7の順電圧VFAはCPU6のA/Dポート7に入力され、該A/Dポート7を介してA/D変換部8に送られる。A/D変換部8ではアナログの順電圧VFAがデジタル化されて順電圧値VFDに変換され、電圧比較部9に送られる。
【0025】
電圧比較部9には、予めLED素子のジャンクション温度Tが絶対最大定格値Tjmaxのときの順電圧VFmaxDが記憶されており、VFmaxDの値とVFDの値を比較して、VFmaxDの値に対してVFDの値が小さい(VFmaxD>VFD)か、又は大きい(VFmaxD<VFD)か、又は等しい(VFmaxD=VFD)か、を判定する。
【0026】
このとき、図2のタイムチャートの(a)(ジャンクション温度T−時間特性)に示すように、LED駆動回路2の定電源電流部3が作動開始してからVFmaxD>VFDの間(0−t1)は、(b)(LED駆動電流−時間特性)に示すように、各LEDアレイL1〜L4には所定の定電流IL1〜IL4が直流電流として通電される。
【0027】
そして、VFmaxD=VFD又はVFmaxD<VFDとなった時点(t)でCPU6の信号制御部10からLED駆動回路2の定電流制御部11にパルス信号が送信され、定電流制御部11及び定電流電源部3を介して(b)(LED駆動電流−時間特性)に示すように、各LEDアレイL1〜L4には所定の定電流IL1〜IL4がパルス電流として通電される。
【0028】
すると、直流電流を通電し続けた場合の、(a)の破線で表した温度上昇領域に対して直流電流に替えてパルス電流を通電することにより実線で表した温度Tに抑制される。以降、LED1〜16及び基板1の熱容量に基づく熱平衡状態に至るまでの時間以上の時間間隔tでLED7の順電圧Vを検出(サンプリング)し、その都度パルス電流のデューティ比を下げることによりLED駆動電力を低減してLED1〜16の発熱量を抑制する。
【0029】
そして、LED7の検出時の順電圧値VFDが、予めCPU6に記憶された順電圧VFmaxDと等しくなったとき、そのときのパルス電流のテューティ比を維持することにより、LED1〜16をLED素子のジャンクション温度Tの絶対最大定格値Tjmax近傍又はそれ以下で駆動することが可能となる。
【0030】
このとき、LED1〜16による輝度は、(c)(輝度−時間特性)に示すように、電源投入時(LED駆動回路2の定電流電源部3の作動開始時)の過渡期には高いが、LEDの駆動電力が安定化するにつれて安定した状態を維持する。
【0031】
なお、LED素子のジャンクション温度Tが絶対最大定格値Tjmaxのときの順電圧VFmaxの求め方は、基板1上に実装された全てのLEDのうち最も最も温度上昇が大きい領域に位置するLED(上記実施形態においてはLED7)の、周囲温度を含めたジャンクション温度Tが電源投入時から絶対最大定格値Tjmaxになるまでの時間を予め把握しておき、製品毎に電源投入時からその時間が経過したときの順電圧Vを読み取ってCPUに記憶させる。
【0032】
次に、第二の電力制御方法について説明する。第二の電力制御方法を実現する回路構成についても、上記説明の図1に示した回路構成で対応できる。そのため、回路構成については説明を省略する
【0033】
LED素子は、図3のように、順電流Iをパラメータとすると、例えば、順電流Iが30mA、20mA、10mA、5mA、2mAのときの順電圧Vは、LED素子のジャンクション温度Tに対してa〜eで示す温度特性を有している。
【0034】
そこで、予め、図3に示す、ジャンクション温度T−順電圧V特性に基づいて、LED素子のジャンクション温度Tが常温(25℃)のときの順電圧VFOのデジタル変換値VFOD、図3の順電圧Vの温度特性から読み取れる温度係数TCV(mV/℃)のデジタル変換値TCVD(mV/℃)、及びLED素子のジャンクション温度Tの絶対最大定格値Tjmax値のデジタル変換値TjmaxDをCPU6に記憶させる。
【0035】
そこで、LED駆動回路が作動すると、該LED駆動回路を構成する定電流電源により各LEDアレイL1〜L4に所定の定電流IL1〜IL4が直流電流として流れる。このとき、LED7のアノード−カソード間の電圧(順電圧V)が、アノード及びカソードの夫々にコードを介して接続された電圧変換器の出力端子から出力され、CPUのA/Dポートにアナログ信号として入力される。
【0036】
A/Dポートには、アナログの順電圧VFA値をデジタル値に変換するA/D変換部が設けられており、A/D変換部でデジタル値に変換された順電圧VFDは、同様にCPUに設けられた電圧比較部に送られる。
【0037】
電圧比較部には、上述したように予め、LED素子のジャンクション温度Tが常温(25℃)のときの順電圧VFOのデジタル変換値VFOD、図3の順電圧Vの温度特性から読み取れる温度係数TCV(mV/℃)のデジタル変換値TCVD(mV/℃)、及びLED素子のジャンクション温度Tの絶対最大定格値Tjmax値のデジタル変換値TjmaxDが記憶されており、A/D変換部でデジタル値に変換された順電圧VFDから上記VFOD及びTCVDに基づいてそのときのLED素子のジャンクション温度TjDを算出し、TjmaxDの値とTjDの値を比較して、TjmaxDの値に対してTjDの値が小さい(TjmaxD>TjD)か、又は大きい(TjmaxD<TjD)か、又は等しい(TjmaxD=TjD)か、を判定する。
【0038】
このとき、図2のタイムチャートの(a)(ジャンクション温度T−時間特性)に示すように、LED駆動回路2の定電源電流部3が作動開始してからTjmaxD>TjDの間(0−t1)は、(b)(LED駆動電流−時間特性)に示すように、各LEDアレイL1〜L4には所定の定電流IL1〜IL4が直流電流として通電される。
【0039】
そして、TjmaxD=TjD又はTjmaxD<TjDとなった時点(t)でCPU6の信号制御部10からLED駆動回路2の定電流制御部11にパルス信号が送信され、定電流制御部11及び定電流電源部3を介して(b)(LED駆動電流−時間特性)に示すように、各LEDアレイL1〜L4には所定の定電流IL1〜IL4がパルス電流として通電される。
【0040】
すると、直流電流を通電し続けた場合の、(a)の破線で表した温度上昇領域に対して直流電流に替えてパルス電流を通電することにより実線で表した温度Tに抑制される。以降、LED1〜16及び基板1の熱容量に基づく温度飽和時間以上の時間間隔tでLED7の順電圧Vを検出(サンプリング)し、その都度パルス電流のデューティ比を下げることによりLED駆動電力を低減してLED1〜16の発熱量を抑制する。
【0041】
そして、LED7の検出時の順電圧値Vから算出ジャンクション温度TjDが、予めCPU6に記憶されたジャンクション温度Tの絶対最大定格値TjmaxDと等しくなったとき、そのときのパルス電流のテューティ比を維持することにより、LED1〜16をLED素子のジャンクション温度Tの絶対最大定格値Tjmax近傍又はそれ以下で駆動することが可能となる。
【0042】
このとき、LED1〜16による輝度は、(c)(輝度−時間特性)に示すように、電源投入時(LED駆動回路2の定電流電源部3の作動開始時)の過渡期には高いが、LEDの駆動電力が安定化するにつれて安定した状態を維持する。
【0043】
なお、LED個々の電流―電圧特性のばらつきは、出荷時の常温(25℃)における順電圧VFDをCPUに記憶させ、この25℃のときの順電圧Vを基準とする温度特性から読み取った温度係数TCV(mV/℃)を基にしてLEDのジャンクション温度TjDを算出する。
【0044】
以上詳細に説明したように、本発明の、半導体発光素子のジャンクション温度の制御方法は、半導体発光素子のジャンクション温度を直接検出することなく、基板上に実装された全ての半導体発光素子のうち最も最も温度上昇が大きい領域に位置する半導体発光素子のジャンクション温度T−順電圧V特性を正確に把握し、該ジャンクション温度T−順電圧Vに基づいて算出された、ジャンクション温度Tが絶対最大定格値Tjmaxのときの順電圧VFmaxとLEDの駆動時の順電圧Vを比較してVがVFmaxを超えないように半導体発光素子の駆動電力を制御するようにした。
【0045】
また、同様に、基板上に実装された全ての半導体発光素子のうち最も最も温度上昇が大きい領域に位置する半導体発光素子のジャンクション温度T−順電圧V特性を正確に把握し、半導体発光素子の駆動時の順電圧Vから、該ジャンクション温度T−順電圧Vに基づいて算出されたジャンクション温度Tをジャンクション温度の絶対最大定格値Tjmaxと比較してTがTjmaxを超えないように半導体発光素子の駆動電力を制御するようにした。
【0046】
その結果、半導体発光素子のジャンクション温度を直接測定しなくても間接的にジャンクション温度が正確に検出され、LED素子のジャンクション温度を忠実に反映した電力制御により、半導体発光素子を良好な発光性能で且つ良好な信頼性で使用することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明を実現する回路構成図である。
【図2】本発明に係るタイムチャートである。
【図3】LEDの順電圧の温度依存性を示すグラフである。
【符号の説明】
【0048】
1 基板
2 LED駆動回路
3 定電流電源部
4 電圧検知用コード
5 電圧変換器
6 CPU
7 A/Dポート
8 A/D変換部
9 電圧比較部
10 信号制御部
11 定電流制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体発光素子の駆動時に該半導体発光素子の駆動電力を制御することにより前記半導体発光素子のジャンクション温度が絶対最大定格値を超えないようにする半導体発光素子のジャンクション温度の制御方法であって、前記半導体発光素子の駆動時の順電圧と、予め測定して把握された前記半導体発光素子のジャンクション温度が絶対最大定格値のときの前記半導体発光素子の順電圧とを比較し、前記半導体発光素子の駆動時の順電圧が前記半導体発光素子のジャンクション温度が絶対最大定格値のときの順電圧となった時点で前記半導体発光素子の駆動電力を制御することにより熱平衡状態において前記ジャンクション温度が絶対最大定格値を超えないようにすることを特徴とする半導体発光素子のジャンクション温度の制御方法。
【請求項2】
前記駆動電力の制御はパルス電力のデユーティ比を変えることにより行われることを特徴とする請求項1に記載の半導体発光素子のジャンクション温度の制御方法。
【請求項3】
半導体発光素子の駆動時に該半導体発光素子の駆動電力を制御することにより前記半導体発光素子のジャンクション温度が絶対最大定格値を超えないようにする半導体発光素子のジャンクション温度の制御方法であって、前記半導体発光素子の駆動時の順電圧から、予め測定して把握された前記半導体発光素子のジャンクション温度に対する順電圧に基づいて算出されたジャンクション温度と前記半導体発光素子のジャンクション温度の絶対最大定格値を比較し、前記半導体発光素子の駆動時のジャンクション温度が前記半導体発光素子のジャンクション温度の絶対最大定格値となった時点で前記半導体発光素子の駆動電力を制御することにより熱平衡状態において前記ジャンクション温度が絶対最大定格値を超えないようにすることを特徴とする半導体発光素子のジャンクション温度の制御方法。
【請求項4】
前記駆動電力の制御はパルス電力のデユーティ比を変えることにより行われることを特徴とする請求項3に記載の半導体発光素子のジャンクション温度の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−56219(P2010−56219A)
【公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−218227(P2008−218227)
【出願日】平成20年8月27日(2008.8.27)
【出願人】(000002303)スタンレー電気株式会社 (2,684)
【Fターム(参考)】