半導体装置、及びその製造方法
【課題】基板の反りを抑制して半導体装置の信頼性の向上を図る。
【解決手段】樹脂材121と樹脂材122とを含む層120を備えた基板100と、基板100の主表面101の上方に搭載された半導体素子700と、基板100の主表面101の上方に、半導体素子700を覆って形成された封止樹脂層1100と、を有し、樹脂材122と封止樹脂層1100との熱膨張係数の差は、樹脂材121と封止樹脂層1100との熱膨張係数の差よりも小さく、半導体素子700の外縁703は、樹脂材122の上方に位置している。
【解決手段】樹脂材121と樹脂材122とを含む層120を備えた基板100と、基板100の主表面101の上方に搭載された半導体素子700と、基板100の主表面101の上方に、半導体素子700を覆って形成された封止樹脂層1100と、を有し、樹脂材122と封止樹脂層1100との熱膨張係数の差は、樹脂材121と封止樹脂層1100との熱膨張係数の差よりも小さく、半導体素子700の外縁703は、樹脂材122の上方に位置している。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、封止樹脂層を有する半導体装置、及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
基板と、基板の主表面上に搭載された半導体素子と、基板の主表面上に半導体素子を覆って形成された封止樹脂層と、基板における主表面とは反対側の面上に形成された外部接続端子とを有する半導体装置が知られている。このような半導体装置としては、例えば、BGA(Ball Grid Array)パッケージや、CSP(Chip Size Package)が挙げられる。
【0003】
このような半導体装置では、基板と封止樹脂層との熱膨張係数の違いにより、基板に反りが発生してしまう可能性があった。基板に反りが発生すると、例えば、基板と封止樹脂層とが剥がれてしまう可能性があった。例えば、配線基板に封止樹脂の一部を埋設して、配線基板と封止樹脂との密着性を向上させる技術が存在する(例えば、特許文献1参照)。また、基板の外周部を封止樹脂で被覆して、パッケージ剥離を抑制する技術が存在する(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−93465号公報
【特許文献2】特開2000−124163号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1、2に記載の方法では、基板の反り自体が十分に抑制されるものではないため、例えば、基板の反りにより半導体素子に応力が発生して、半導体素子にクラックが生じてしまう可能性があった。
【0006】
このような点に鑑み、基板の反りを抑制して信頼性を向上させた半導体装置、及び、半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一観点の半導体装置によれば、第1の樹脂材と第2の樹脂材とを含む層を備えた基板と、基板の主表面の上方に搭載された半導体素子と、基板の主表面の上方に、半導体素子を覆って形成された封止樹脂層と、を有し、第2の樹脂材と封止樹脂層との熱膨張係数の差は、第1の樹脂材と封止樹脂層との熱膨張係数の差よりも小さく、半導体素子の外縁は、第2の樹脂材の上方に位置している。
【発明の効果】
【0008】
開示の半導体装置、及び、半導体装置の製造方法では、基板の反りを抑制して半導体装置の信頼性を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】第1の実施形態に係る半導体装置の一例の上面図。
【図2】図1の点線A−Aに対応する断面図。
【図3】第1の実施形態に係る半導体装置の変形例1の上面図。
【図4】図3の点線A−Aに対応する断面図。
【図5】第1の実施形態に係る半導体装置の変形例2の上面図。
【図6】図5の点線A−Aに対応する断面図。
【図7】第1の実施形態に係る半導体装置の変形例3の上面図。
【図8】図7の点線A−Aに対応する断面図。
【図9】第1の実施形態に係る半導体装置の変形例4の上面図。
【図10】図9の点線A−Aに対応する断面図。
【図11】第1の実施形態に係る半導体装置の変形例5の上面図。
【図12】図11の点線A−Aに対応する断面図。
【図13】第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法に用いられる基板の一例の上面図。
【図14】図13の点線A−Aに対応する断面図。
【図15】第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法の基板製造工程の一例。
【図16】第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法の基板製造工程の一例。
【図17】第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法の半導体素子搭載工程の一例の上面図。
【図18】図17の点線A−Aに対応する断面図。
【図19】第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法のモールディング工程の一例。
【図20】第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法のモールディング工程の一例。
【図21】第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法の個片化工程の一例。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施形態を図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
第1の実施形態に係る半導体装置の一例の上面図を図1に示す。図1の点線A−Aに対応する断面図を図2に示す。なお、図1は、封止樹脂層が除去された状態の半導体装置を示す図である。
【0011】
半導体装置10は、樹脂材121及び樹脂材122を含む層120と、表面101と、表面101とは反対側の表面102とを備えた基板100を有する。基板100は、半導体素子搭載領域S1と、それを包囲する領域S2とを備える。基板100の平面形状は、例えば、正方形であり、基板100の1辺の長さは、例えば、18mmである。
【0012】
例えば、基板100は、層110、層120、及び層130とが順次積層された積層構造を有する。層110、130の厚さは、例えば、0.06mmであり、層120の厚さは、例えば、0.2mmである。層110には、樹脂材111が形成されている。層130には、樹脂材131が形成されている。ここで、層130の表面が基板100の表面101に相当し、層110の表面が基板100の表面102に相当する。
【0013】
樹脂材121は、基板100のコア材であり、材料には、例えば、ガラスエポキシ樹脂が用いられる。樹脂材121の平面形状は、例えば、正方形であり、樹脂材121の1辺の長さは、例えば、6mmである。基板100の外縁103から樹脂材121の外縁121aまでの長さL1は、例えば、6mmである。樹脂材121は、半導体素子搭載領域S1内に収まるように、即ち、外縁121aの全てが半導体素子搭載領域S1内に位置するように配置されている。
【0014】
樹脂材111、131の材料は、例えば、ガラスエポキシ樹脂である。ここでは、樹脂材111、131に、プリプレグを用いている。また、樹脂材111、121、131には、それぞれ、配線パターン140及び配線ビア150が形成されている。配線パターン140及び配線ビア150の材料は、例えば、銅(Cu)である。なお、樹脂材122には、配線パターン140及び配線ビア150は形成されていない。
【0015】
樹脂材122は、樹脂材121を包囲するように、半導体素子搭載領域S1及び領域S2に配置されている。ここで、半導体素子搭載領域S1及び領域S2の境界には、樹脂材122が位置している。樹脂材122の材料は、例えば、ガラスエポキシ樹脂である。
【0016】
さらに、樹脂材122には、シリカ等の無機物から成るフィラーが含有されている。フィラーの含有率は、例えば、50wt%以上、且つ、90wt%以下である。なお、樹脂材111、121、131には、フィラーは含有されていない。また、樹脂材122の熱膨張係数は、樹脂材121の熱膨張係数よりも小さい。具体的には、例えば、樹脂材121の熱膨張係数が、樹脂材122の熱膨張係数の1.5〜2.0倍である。
【0017】
基板100の表面101の上方には、複数の電極パッド200が形成されている。電極パッド200の材料は、例えば、銅(Cu)であり、電極パッド200の表面には、例えば、金めっきが施されている。電極パッド200は、基板100の配線パターン140及び配線ビア150と電気的に接続されている。電極パッド200は、基板100の領域S2の上方に位置している。
【0018】
さらに、基板100の表面101の上方には、電極パッド200を露出するように、例えば、ソルダーレジスト等の絶縁膜300が形成されている。絶縁膜300の厚さは、例えば、0.04mmである。
【0019】
基板100の表面102の上方には、複数の電極パッド400が形成されている。電極パッド400の材料は、例えば、銅(Cu)であり、電極パッド400の表面には、例えば、金めっきが施されている。電極パッド400は、基板100の配線パターン140及び配線ビア150と電気的に接続されている。即ち、電極パッド400は、配線パターン140及び配線ビア150を介して、電極パッド200と電気的に接続されている。
【0020】
さらに、基板100の表面102の上方には、電極パッド400を露出するように、例えば、ソルダーレジスト等の絶縁膜500が形成されている。絶縁膜500の厚さは、例えば、0.04mmである。
【0021】
複数の電極パッド400の上方には、それぞれ、外部接続端子600が形成されている。外部接続端子600には、例えば、錫/銀合金(Sn−Ag)を材料に含む半田ボールが用いられている。外部接続端子600は、電極パッド400と電気的に接続されている。
【0022】
さらに、半導体装置10は、基板100の表面101の上方に搭載された半導体素子700を有する。半導体素子700は、基板100の半導体素子搭載領域S1の上方に位置している。即ち、半導体素子700が搭載された領域が半導体素子搭載領域S1に相当する。半導体素子700の平面形状は、例えば、正方形であり、半導体素子700の一辺の長さは、例えば、8mmである。基板100の外縁103から半導体素子700の外縁703までの長さL2は、例えば、5mmである。即ち、長さL2は、基板100の外縁103から樹脂材121の外縁121aまでの長さL1よりも短い。つまり、半導体素子700の外縁703は、樹脂材122の上方に位置している。
【0023】
半導体素子700は、表面701と、表面701とは反対側の表面702とを備えている。表面701の上方には、複数の電極パッド800が形成されている。半導体素子700は、例えば、表面702が、基板100の表面101と対向するように、基板100に搭載されている。
【0024】
半導体素子700の表面702には、例えば、接着材900が形成されている。接着材900は、例えば、ダイアタッチ材と称される。接着材900には、例えば、ペーストタイプもしくはフィルムタイプのエポキシ系樹脂等の熱硬化型樹脂が用いられている。半導体素子700の表面702は、接着材900を介して、基板100に形成された絶縁膜300の表面に固着されている。
【0025】
複数の電極パッド800は、それぞれ、基板100に形成された電極パッド200と電気的に接続されている。電極パッド800と、電極パッド200とは、例えば、ボンディングワイヤー1000により接続されている。ボンディングワイヤー1000の材料は、例えば、金(Au)である。
【0026】
さらに、半導体装置10は、基板100の表面101の上方に、半導体素子700を覆って形成された封止樹脂層1100を有する。封止樹脂層1100は、例えば、基板100に形成された電極パッド200、半導体素子700に形成された電極パッド800、及びボンディングワイヤー1000を覆っている。
【0027】
封止樹脂層1100の材料は、例えば、ガラスエポキシ樹脂が用いられている。さらに、封止樹脂層1100には、シリカ等の無機物から成るフィラーが含有されている。フィラーの含有率は、例えば、封止樹脂層1100の強度及び耐湿性を維持する観点から、50wt%以上であることが好ましい。また、フィラーの含有率は、例えば、モールディング工程における流動性の観点から、90%wt以下であることが好ましい。封止樹脂層1100の厚さは、例えば、0.6mmである。
【0028】
ここで、封止樹脂層1100の熱膨張係数は、基板100の樹脂材121の熱膨張係数よりも、基板100の樹脂材122の熱膨張係数に近い。言い換えると、封止樹脂層1100と樹脂材122との熱膨張係数の差は、封止樹脂層1100と樹脂材121との熱膨張係数の差よりも小さい。ここでは、樹脂材121に封止樹脂層1100と同じ材料を用いており、樹脂材121及び封止樹脂層1100の熱膨張係数を同じにしている。
【0029】
このように、半導体装置10によれば、基板100は、コア材である樹脂材121に加えて、封止樹脂層1100との熱膨張係数の差が、樹脂材121と比べて小さい樹脂材122を含んでいる。そして、この樹脂材122の上方に、半導体素子700の外縁703が位置している。これにより、半導体装置10では、半導体素子700の外縁703付近における基板100の反りを効果的に抑制することが可能となる。
【0030】
ここで、半導体素子700の外縁703付近における基板100の反りは、半導体素子700に大きな応力を発生させる。半導体装置10では、上記の通り、半導体素子700の外縁703付近における基板100の反りを抑制することが可能となるため、基板100の反りにより半導体素子700に発生する応力を低減することが可能となる。
【0031】
さらに、半導体装置10によれば、樹脂材122に、封止樹脂層1100と同じ材料を用いている。これにより、樹脂材122と封止樹脂層1100との熱膨張係数を同じにすることができ、基板100の反りをより効果的に抑制することが可能となる。
【0032】
さらに、半導体装置10によれば、樹脂材122の材料には、フィラーが含有されている。これにより、樹脂材122を硬くすることが可能となり、基板100の反りをさらに低減することが可能となる。さらに、樹脂材122の材料に、フィラーが含有されていることにより、樹脂材122が水分を通しにくくなるため、外部から基板100を介して水分が浸入する可能性を低減することが可能となる。これにより、半導体装置10のはんだ耐熱性を向上させることが可能となる。
【0033】
[変形例1]
第1の実施形態に係る半導体装置の変形例1の上面図を図3に示す。図3の点線A−Aに対応する断面図を図4に示す。なお、図3は、封止樹脂層が除去された状態の半導体装置を示す図である。変形例1の半導体装置11は、半導体装置10に対して、基板100と半導体素子700との接続を、ワイヤー接続に代えて、バンプ接続を用いるようにしたものである。
【0034】
半導体素子700の表面701の上方には、複数の突起状のバンプ電極810が形成されている。半導体素子700は、表面701が、基板100の表面101と対向するように、基板100に搭載されている。複数のバンプ電極810は、それぞれ、基板100に形成された電極パッド200と接続されている。半導体素子700の表面701と、基板100に形成された絶縁膜300との間には、例えば、アンダーフィル材1200が形成されている。
【0035】
半導体装置11においても、半導体装置10と同様に、樹脂材122の上方に、半導体素子700の外縁703が位置している。これにより、半導体装置11では、半導体素子700の外縁703付近における基板100の反りを効果的に抑制することが可能となり、基板100の反りにより半導体素子700に発生する応力を低減することが可能となる。
【0036】
[変形例2]
第1の実施形態に係る半導体装置の変形例2の上面図を図5に示す。図5の点線A−Aに対応する断面図を図6に示す。なお、図5は、封止樹脂層が除去された状態の半導体装置を示す図である。変形例2の半導体装置12は、半導体装置10に対して、樹脂材121、122の配置を変更したものである。
【0037】
樹脂材121は、複数形成されており、それぞれが、基板100の1辺から、他の辺まで延在している。例えば、基板100は、互いに対向する2つの辺104、105と、互いに対向する2つの辺106、107とを備える正方形であり、複数の樹脂材121は、それぞれ、辺104から辺106、もしくは、辺107から辺105にかけて延在している。即ち、樹脂材121は、基板100に対して斜めに延在している。さらに、複数の樹脂材121は、一定間隔で配置されている。樹脂材121の間には、樹脂材122が形成されている。
【0038】
このように、半導体装置12では、複数の樹脂材121が、基板100の1辺から他の辺まで延在し、かつ、一定間隔で配置され、さらに、この樹脂材121の間に樹脂材122が形成されている。これにより、基板100内において、熱膨張係数の異なる樹脂材121と樹脂材122とを均一的に配置させることが可能となる。このため、基板100に発生する反りを均一的に抑制することが可能となる。
【0039】
なお、半導体装置12においても、複数箇所の樹脂材122の上方に、半導体素子700の外縁703が位置している。これにより、半導体装置12では、半導体素子700の外縁703付近における基板100の反りを効果的に抑制することが可能となり、基板100の反りにより半導体素子700に発生する応力を低減することが可能となる。
【0040】
[変形例3]
第1の実施形態に係る半導体装置の変形例3の上面図を図7に示す。図7の点線A−Aに対応する断面図を図8に示す。なお、図7は、封止樹脂層が除去された状態の半導体装置を示す図である。変形例3の半導体装置13は、半導体装置10に対して、樹脂材121、122の配置を変更したものである。
【0041】
樹脂材121は、複数形成され、半導体素子700の下方及び各電極パッド200の下方にそれぞれ配置されている。樹脂材122は、各樹脂材121を包囲するように連続して配置されている。
【0042】
半導体素子700の下方に配置された樹脂材121の平面形状は、例えば、四辺形である。半導体素子700の平面形状は、例えば、正方形である。半導体素子700の下方に配置された樹脂材121は、図7に示すように、各コーナー部121bが、半導体素子700の搭載領域の外側に位置している。また、半導体素子700の各コーナー部704の下方には、それぞれ、樹脂材122が配置されている。
【0043】
半導体装置13では、樹脂材122の上方に、半導体素子700のコーナー部704が位置している。これにより、半導体素子700のコーナー部704付近における基板100の反りを効果的に抑制することが可能となる。ここで、半導体素子700のコーナー部704付近における基板100の反りは、半導体素子700に大きな応力を発生させる。半導体装置13では、上記の通り、半導体素子700のコーナー部704付近における基板100の反りを抑制することが可能となるため、基板100の反りにより半導体素子700に発生する応力を低減することが可能となる。
【0044】
[変形例4]
第1の実施形態に係る半導体装置の変形例4の上面図を図9に示す。図9の点線A−Aに対応する断面図を図10に示す。なお、図9は、封止樹脂層が除去された状態の半導体装置を示す図である。変形例4の半導体装置14は、半導体装置10に対して、半導体素子700が複数搭載され、且つ、樹脂材121、122の配置を変更したものである。
【0045】
半導体素子700は、複数搭載されている。ここでは、半導体素子700は、例えば、2つ搭載されている。樹脂材121は、複数形成され、各半導体素子700の下方及び各電極パッド200の下方にそれぞれ配置されている。樹脂材122は、各樹脂材121を包囲するように連続して配置されている。
【0046】
各半導体素子700の下方に配置された樹脂材121の平面形状は、例えば、四辺形である。各半導体素子700の平面形状は、例えば、正方形である。各半導体素子700の下方に配置された樹脂材121は、図9に示すように、各コーナー部121bが、各半導体素子700の搭載領域の外側に位置している。また、各半導体素子700の各コーナー部704の下方には、それぞれ、樹脂材122が配置されている。
【0047】
半導体装置14では、樹脂材122の上方に、各半導体素子700のコーナー部704が位置している。これにより、半導体装置14では、各半導体素子700のコーナー部704付近における基板100の反りを効果的に抑制することが可能となり、基板100の反りにより各半導体素子700に発生する応力を低減することが可能となる。
【0048】
[変形例5]
第1の実施形態に係る半導体装置の変形例5の上面図を図11に示す。図11の点線A−Aに対応する断面図を図12に示す。なお、図11は、封止樹脂層が除去された状態の半導体装置を示す図である。変形例5の半導体装置15は、半導体装置10に対して、樹脂材121、122の形状及び配置を変更したものである。
【0049】
樹脂材121は、複数形成され、半導体素子700の下方及び各電極パッド200の下方にそれぞれ配置されている。樹脂材122は、各樹脂材121を包囲するように連続して配置されている。
【0050】
半導体素子700の下方に配置された樹脂材121の平面形状は、例えば、円である。半導体素子700の平面形状は、例えば、正方形である。半導体素子700の下方に配置された樹脂材121は、図11に示すように、外縁121aの一部が、半導体素子700の搭載領域の外側に位置している。また、半導体素子700の各コーナー部704の下方には、それぞれ、樹脂材122が配置されている。各電極パッドの下方に配置された樹脂材121の平面形状は、例えば、楕円である。
【0051】
半導体装置15では、樹脂材122の上方に、半導体素子700のコーナー部704が位置している。これにより、半導体装置15では、半導体素子700のコーナー部704付近における基板100の反りを効果的に抑制することが可能となり、基板100の反りにより半導体素子700に発生する応力を低減することが可能となる。
【0052】
[第2の実施形態]
次に、第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法について、第2の実施形態として説明する。
【0053】
第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法に用いられる基板の一例の上面図を図13に示す。図13の点線A−Aに対応する断面図を図14に示す。
基板2100は、複数の半導体装置形成領域S100を備えている。さらに、基板2100は、層2110、層2120、及び層2130が順次積層された積層構造を有する。層2110、2130の厚さは、例えば、0.06mmであり、層2120の厚さは、例えば、0.2mmである。ここで、層2130の表面が基板2100の表面2101に相当し、層2110の表面が基板2100の表面2102に相当する。
【0054】
層2110には、樹脂材111が形成されている。層2120には、樹脂材121及び間隙部123が設けられている。樹脂材121は複数形成され、各半導体装置形成領域S100、及び、基板2100の外周に、それぞれ配置されている。ここで、樹脂材121は、第1の実施形態及びその変形例1〜5に応じて、対応する位置に配置される。層2130には、樹脂材131が形成されている。
【0055】
さらに、層2130に形成された樹脂材131には、貫通孔2140が設けられている。ここで、貫通孔2140は、層2120に設けられた間隙部123に連通している。貫通孔2140は、各半導体装置形成領域S100の境界に設けられている。ここでは、図13に示すように、連続した1つのスリット状の貫通孔2140が用いられている。なお、互いに独立した複数の貫通孔2140を用いても良い。
【0056】
樹脂材111、121、131には、それぞれ、配線パターン140及び配線ビア150が形成されている。基板2100の表面2101の上方には、各半導体装置形成領域S100に対して、それぞれ、複数の電極パッド200が形成されている。電極パッド200は、基板2100の配線パターン140及び配線ビア150と電気的に接続されている。さらに、基板2100の表面2101の上方には、半導体装置形成領域S100の外側に、金めっきパターン2150が形成されている。
【0057】
さらに、基板2100の表面2101の上方には、電極パッド200、貫通孔2140、及び金めっきパターン2150を露出するように、例えば、ソルダーレジスト等の絶縁膜300が形成されている。絶縁膜300の厚さは、例えば、0.04mmである。
【0058】
基板2100の表面2102の上方には、複数の電極パッド400が形成されている。電極パッド400は、基板2100の配線パターン140及び配線ビア150と電気的に接続されている。さらに、基板2100の表面2102の上方には、電極パッド400を露出するように、例えば、ソルダーレジスト等の絶縁膜500が形成されている。絶縁膜500の厚さは、例えば、0.04mmである。
【0059】
ここで、基板2100の製造方法の一例について説明する。基板製造工程の一例を図15に示す。
まず、図15(A)に示すように、樹脂材111が形成された層2110、樹脂材121が形成された層2120、及び、樹脂材131が形成された層2130を積層する。ここで、層2120のうち樹脂材121を包囲する領域には、充填剤124が形成されている。さらに、層2130の貫通孔2140にも充填剤124が形成されている。充填剤124の材料は、例えば、アルカリ易溶性ポリエステルである。
【0060】
なお、層2130の表面の上方には、電極パッド200及び絶縁膜300が形成されている。層2110の表面の上方には、電極パッド400及び絶縁膜500が形成されている。
【0061】
ここで、充填剤124が形成された層2120の生成方法について説明する。図15(B)に示すように、下地(図示せず)上に樹脂材121を配置した後、樹脂材121上にマスクM1を形成して、例えば印刷工法を用いて、樹脂材121を包囲するように充填剤124を形成する。その後、マスクM1を除去する。これにより、樹脂材121及び充填剤124を含む層2120が生成される。なお、樹脂材121に配線ビア150を形成する工程は、樹脂材121上にマスクM1を形成する前でも良く、また、充填剤124を形成してマスクM1を除去した後でも良い。
【0062】
次に、各層2110、2120、2130が積層された積層体に、充填剤124をエッチングするエッチング材を供給して、図15(C)に示すように、間隙部123が設けられた基板2100が生成される。エッチング材は、貫通孔2140を介して層2120の充填剤124に供給され、充填剤124を選択的に除去する。エッチング材は、例えば、アルカリ水溶液である。
【0063】
この方法によれば、各層2110、2120、2130を積層する際、層2120の樹脂材121が形成されていない領域には、充填剤124が形成されており、層2120は平坦化されている。このため、層2130を、安定した状態で層2120上に積層させることが可能となる。
【0064】
次に、基板2100の製造方法の他の例について説明する。基板製造工程の一例を図16に示す。
まず、図16(A)に示すように、層2110の上方に、樹脂材121を形成して層2120を形成する。そして、層2120の上方にマスクM2を形成し、このマスクM2を用いて、樹脂材121に配線ビア150を形成する。
【0065】
次に、図16(B)に示すように、マスクM2を除去した後、層2120の上方に、樹脂材131を形成して層2130を形成する。この時、層2120のうち樹脂材121が形成されていない部分が、間隙部123となる。
【0066】
そして、層2130の上方にマスクM3を形成し、このマスクM3を用いて、樹脂材131に配線ビア150を形成する。なお、貫通孔2140は、樹脂材131に予め設けても良いし、樹脂材131を層2120の上方に積層した後、例えば、マスクを用いてエッチングすることで設けても良い。
【0067】
次に、図16(C)に示すように、マスクM3を除去した後、層2130の表面の上方に、電極パッド200及び絶縁膜300を形成し、さらに、層2110の表面の上方に、電極パッド400及び絶縁膜500を形成する。
【0068】
樹脂材121の配置面積が大きく、層2130が、樹脂材121により十分に支持され、下層である層2120の間隙部123が原因で撓んでしまう可能性が低い場合は、この方法を用いることが可能である。この方法では、充填剤を形成して除去する工程が必要ないため、工程を簡略化することが可能となる。
【0069】
次に、半導体素子搭載工程について説明する。半導体素子搭載工程の一例の上面図を図17に示す。図17の点線A−Aに対応する断面図を図18に示す。
間隙部123が設けられた基板2100の表面2101の上方に、電極パッド200が形成された複数の半導体素子700を搭載する。半導体素子700は、基板2100の半導体装置形成領域S100のそれぞれに搭載される。半導体素子700は、表面702が、基板2100の表面2101と対向するように搭載される。半導体素子700は、表面702の上方に形成された接着材900により、基板2100に形成された絶縁膜300と接着される。
【0070】
ここで、各半導体素子700は、樹脂材121の上方に位置するように搭載される。換言すると、各半導体素子700の下方には、樹脂材121が位置している。これにより、各半導体素子700が搭載される基板2100の領域は、樹脂材121により支持された状態となる。
【0071】
このため、各半導体素子700の搭載時に掛かる圧力により基板2100が撓むことを抑制することが可能となる。これにより、各半導体素子700を基板2100に安定した状態で搭載することが可能となる。また、搭載された各半導体素子700の外縁703の下方には、間隙部123が位置している。
【0072】
次に、半導体素子700に形成された電極パッド800と、基板2100に形成された電極パッド200とを、ボンディングワイヤー1000によりワイヤー接続する。
ここで、第1の実施形態の変形例3〜5の場合、電極パッド200の下方には、樹脂材121が位置している。これにより、電極パッド200が配置される基板2100の領域は、樹脂材121により支持された状態となる。このため、ワイヤー接続時に掛かる圧力により基板2100が撓むことを抑制することが可能となる。これにより、電極パッド200に対するワイヤー接続を、精度良く行うことが可能となる。
【0073】
なお、第1の実施形態の変形例1の場合は、ワイヤー接続に代えて、バンプ接続を行う。この場合、半導体素子700は、表面701が、基板2100の表面2101と対向するように、基板2100に搭載される。
【0074】
次に、モールディング工程について説明する。モールディング工程の一例を図19及び図20に示す。
まず、モールディング工程に用いる金型について説明する。図19に示すように、金型3000は、下金型3100と、上金型3200とを備える。下金型3100の上面3101には窪みが設けられて下キャビティ部3110が形成されている。上金型3200の下面3201には窪みが設けられて上キャビティ部3210が形成されている。下金型3100と、上金型3200とは、下キャビティ部3110と、上キャビティ部3210とが1つのキャビティ3300を形成するように型締めされている。
【0075】
下金型3100には、上面3101に開口したポット部3120が設けられ、このポット部3120内にプランジャ3130が配置されている。プランジャ3130はポット部3120内を上下に移動する機構を備える。
【0076】
プランジャ3130上には例えばタブレット状の樹脂3140が配置されている。樹脂3140には、例えば、ガラスエポキシ樹脂が用いられる。さらに、樹脂3140には、シリカ等の無機物から成るフィラーが含有されている。フィラーの含有率は、例えば、50wt%以上、且つ、90wt%以下である。
【0077】
上金型3200の下面3201の、ポット部3120に対応する位置には、窪みが設けられてカル部3220が形成されている。さらに、金型3000には、カル部3220と、キャビティ3300とを連通するランナー部3230及びゲート部3240が設けられている。
【0078】
さらに、金型3000には、下金型3100の上面3101と、上金型3200の下面3201との間の隙間により設けられ、キャビティ3300に連通する排気部3250が設けられている。排気部3250によりキャビティ3300内のガスを外部に排気することができる。なお、排気部3250と、ゲート部3240とは、キャビティ3300に対して反対側に設けられている。
【0079】
この金型3000を用いてモールディングを行う。まず、基板2100を、表面2102が下キャビティ部3110の底面3111と対向するように下キャビティ部3110に配置する。ここで、基板2100を、金めっきパターン2150がゲート部3240に位置するように配置する。これにより、モールディング後、基板2100を金型3000から取り出す際、基板2100をゲート部3240から剥がれ易くすることができる。その後、キャビティ3300内のガスを、排気部3250から排気して、キャビティ3300内を真空状態に近づける。
【0080】
次に、図20に示すように、プランジャ3130を押し上げ、樹脂3140をキャビティ3300内に供給する。プランジャ3130を押し上げると、樹脂3140はカル部3220に押し出され、さらに、ランナー部3230及びゲート部3240を介してキャビティ3300内に供給される。このようにして、キャビティ3300内に供給された樹脂3140は、キャビティ3300内を満たすように充填される。
【0081】
これにより、基板2100の表面2101の上方に、複数の半導体素子700を覆う封止樹脂層1100が形成される。さらに、樹脂3140は、基板2100の貫通孔2140を介して、間隙部123にも供給され、間隙部123に充填される。これにより、樹脂材122が形成される。即ち、同じ材料から成る、封止樹脂層1100と樹脂材122が形成される。
【0082】
なお、第1の実施形態の変形例5の場合、図11に示すように、樹脂材121は、円もしくは楕円形状を備える。即ち、樹脂材121のコーナー部は丸められている。このため、間隙部123を流通する樹脂3140に対する樹脂材121の抵抗が低減されるため、樹脂3140の流動性を高くすることが可能となる。このため、例えば、樹脂3140に粘度の高い材料を用いることも可能となり、樹脂3140の材料の選択の自由度を広げることが可能となる。
【0083】
このように、間隙部123を備える基板2100に対して樹脂3140を供給することで、樹脂材122と封止樹脂層1100とを一括して形成することが可能となる。これにより、半導体装置の生産性を向上させることが可能となる。また、この方法によれば、使用する封止樹脂層1100の材料に応じて、異なる種類の樹脂材122が設けられた基板2100を個別に生成するような必要がないため、複数種類の半導体装置を低コストで生産することが可能となる。
【0084】
その後、封止樹脂層1100が形成された基板2100を、金型3000から取り出して、常温まで冷却させる。なお、封止樹脂層1100は、金型3000から取り出す前は、半硬化の状態であり、金型3000から取り出して常温まで冷却させることで完全に硬化する。
【0085】
次に、個片化工程について説明する。個片化工程の一例を図21に示す。
図21に示すように、基板2100の表面2102の上方に複数の外部接続端子600を形成した後、基板2100及び封止樹脂層1100を、半導体装置形成領域S100の境界に沿って、ダイシングブレード4000により切断する。これにより、基板2100は、半導体装置形成領域S100毎に個片化され、図1、図2に示す半導体装置10が複数得られる。即ち、基板2100は個片化されて基板100となる。
【0086】
ここで、ダイシングブレード4000の刃の幅は、貫通孔2140の幅よりも広く、ダイシングブレード4000による切断により、貫通孔2140が設けられている領域は完全に除去される。ダイシングブレード4000の刃の幅は、例えば、200μmである。
【0087】
このように、切断部である半導体装置形成領域S100の境界に、貫通孔2140を設けているため、ダイシングブレード4000による切断により、貫通孔2140が設けられている領域を除去することが可能となる。これにより、貫通孔2140が形成されていない半導体装置10を得ることが可能となる。
【0088】
なお、貫通孔2140は、半導体装置形成領域S100内に設けても良い。この場合、個片化後の半導体装置10において、樹脂材122と、封止樹脂層1100とは、貫通孔2140を介して接続されている(アンカー効果)。これにより、封止樹脂層1100が基板100から剥がれてしまう可能性を低減することが可能となる。
【0089】
また、上記の製造方法は、樹脂材122の材料が封止樹脂層1100の材料と同じ場合の例であるが、樹脂材122の材料が封止樹脂層1100の材料と異なる場合は、次の方法を用いる。即ち、間隙部123の位置に予め樹脂材122が形成されている基板2100を準備し、この基板2100に対して、モールディングを行う。
【0090】
このような基板2100は、例えば、図15で示される基板製造方法において、充填剤124に代えて、樹脂材122の材料を用いることで製造することが可能である。この場合、生成された樹脂材122は除去せずにそのまま残しておく。また、この場合、貫通孔2140を設ける必要はない。
【0091】
以上説明した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1) 第1の樹脂材と第2の樹脂材とを含む層を備えた基板と、
前記基板の主表面の上方に搭載された半導体素子と、
前記基板の前記主表面の上方に、前記半導体素子を覆って形成された封止樹脂層と、を有し、
前記第2の樹脂材と前記封止樹脂層との熱膨張係数の差は、前記第1の樹脂材と前記封止樹脂層との熱膨張係数の差よりも小さく、
前記半導体素子の外縁は、前記第2の樹脂材の上方に位置していることを特徴とする半導体装置。
【0092】
(付記2) 前記第2の樹脂材は、フィラーを含んでいることを特徴とする付記1に記載の半導体装置。
(付記3) 前記フィラーの含有率は、50wt%以上、且つ、90%以下であることを特徴とする付記2に記載の半導体装置。
【0093】
(付記4) 前記第2の樹脂材には、前記封止樹脂層と同じ材料が用いられていることを特徴とする付記1〜3のいずれか1つに記載の半導体装置。
(付記5) 前記第1の樹脂材が複数設けられ、前記複数の第1の樹脂材がそれぞれ、前記基板の一辺から他の辺まで延在し、且つ、一定間隔で配置され、
前記一定間隔で配置された前記複数の第1の樹脂材の間に、前記第2の樹脂材が形成されていることを特徴とする付記1〜4のいずれか1つに記載の半導体装置。
【0094】
(付記6) 第1の樹脂材と間隙部とを含む層を備える基板の主表面の上方に、外縁が前記間隙部の上方に位置するように半導体素子を搭載する工程と、
前記半導体素子が搭載された前記基板に、樹脂を供給して、前記半導体素子を覆う封止樹脂層と、前記間隙部に充填された第2の樹脂材とを形成する工程と、
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【0095】
(付記7) 前記基板に搭載された前記半導体素子は、前記第1の樹脂材の上方に位置していることを特徴とする付記6に記載の半導体装置の製造方法。
(付記8) 前記基板の前記主表面の上方には、前記半導体素子とワイヤーにより接続される電極パッドが形成され、
前記電極パッドは、前記第1の樹脂材の上方に位置していることを特徴とする付記6又は7に記載の半導体装置の製造方法。
【0096】
(付記9) 前記第1の樹脂材のコーナー部は、丸められていることを特徴とする付記6〜8のいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。
【符号の説明】
【0097】
10 半導体装置
100 基板
101 表面
121、122 樹脂材
700 半導体素子
703 外縁
1100 封止樹脂層
【技術分野】
【0001】
本発明は、封止樹脂層を有する半導体装置、及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
基板と、基板の主表面上に搭載された半導体素子と、基板の主表面上に半導体素子を覆って形成された封止樹脂層と、基板における主表面とは反対側の面上に形成された外部接続端子とを有する半導体装置が知られている。このような半導体装置としては、例えば、BGA(Ball Grid Array)パッケージや、CSP(Chip Size Package)が挙げられる。
【0003】
このような半導体装置では、基板と封止樹脂層との熱膨張係数の違いにより、基板に反りが発生してしまう可能性があった。基板に反りが発生すると、例えば、基板と封止樹脂層とが剥がれてしまう可能性があった。例えば、配線基板に封止樹脂の一部を埋設して、配線基板と封止樹脂との密着性を向上させる技術が存在する(例えば、特許文献1参照)。また、基板の外周部を封止樹脂で被覆して、パッケージ剥離を抑制する技術が存在する(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−93465号公報
【特許文献2】特開2000−124163号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1、2に記載の方法では、基板の反り自体が十分に抑制されるものではないため、例えば、基板の反りにより半導体素子に応力が発生して、半導体素子にクラックが生じてしまう可能性があった。
【0006】
このような点に鑑み、基板の反りを抑制して信頼性を向上させた半導体装置、及び、半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一観点の半導体装置によれば、第1の樹脂材と第2の樹脂材とを含む層を備えた基板と、基板の主表面の上方に搭載された半導体素子と、基板の主表面の上方に、半導体素子を覆って形成された封止樹脂層と、を有し、第2の樹脂材と封止樹脂層との熱膨張係数の差は、第1の樹脂材と封止樹脂層との熱膨張係数の差よりも小さく、半導体素子の外縁は、第2の樹脂材の上方に位置している。
【発明の効果】
【0008】
開示の半導体装置、及び、半導体装置の製造方法では、基板の反りを抑制して半導体装置の信頼性を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】第1の実施形態に係る半導体装置の一例の上面図。
【図2】図1の点線A−Aに対応する断面図。
【図3】第1の実施形態に係る半導体装置の変形例1の上面図。
【図4】図3の点線A−Aに対応する断面図。
【図5】第1の実施形態に係る半導体装置の変形例2の上面図。
【図6】図5の点線A−Aに対応する断面図。
【図7】第1の実施形態に係る半導体装置の変形例3の上面図。
【図8】図7の点線A−Aに対応する断面図。
【図9】第1の実施形態に係る半導体装置の変形例4の上面図。
【図10】図9の点線A−Aに対応する断面図。
【図11】第1の実施形態に係る半導体装置の変形例5の上面図。
【図12】図11の点線A−Aに対応する断面図。
【図13】第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法に用いられる基板の一例の上面図。
【図14】図13の点線A−Aに対応する断面図。
【図15】第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法の基板製造工程の一例。
【図16】第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法の基板製造工程の一例。
【図17】第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法の半導体素子搭載工程の一例の上面図。
【図18】図17の点線A−Aに対応する断面図。
【図19】第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法のモールディング工程の一例。
【図20】第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法のモールディング工程の一例。
【図21】第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法の個片化工程の一例。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施形態を図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
第1の実施形態に係る半導体装置の一例の上面図を図1に示す。図1の点線A−Aに対応する断面図を図2に示す。なお、図1は、封止樹脂層が除去された状態の半導体装置を示す図である。
【0011】
半導体装置10は、樹脂材121及び樹脂材122を含む層120と、表面101と、表面101とは反対側の表面102とを備えた基板100を有する。基板100は、半導体素子搭載領域S1と、それを包囲する領域S2とを備える。基板100の平面形状は、例えば、正方形であり、基板100の1辺の長さは、例えば、18mmである。
【0012】
例えば、基板100は、層110、層120、及び層130とが順次積層された積層構造を有する。層110、130の厚さは、例えば、0.06mmであり、層120の厚さは、例えば、0.2mmである。層110には、樹脂材111が形成されている。層130には、樹脂材131が形成されている。ここで、層130の表面が基板100の表面101に相当し、層110の表面が基板100の表面102に相当する。
【0013】
樹脂材121は、基板100のコア材であり、材料には、例えば、ガラスエポキシ樹脂が用いられる。樹脂材121の平面形状は、例えば、正方形であり、樹脂材121の1辺の長さは、例えば、6mmである。基板100の外縁103から樹脂材121の外縁121aまでの長さL1は、例えば、6mmである。樹脂材121は、半導体素子搭載領域S1内に収まるように、即ち、外縁121aの全てが半導体素子搭載領域S1内に位置するように配置されている。
【0014】
樹脂材111、131の材料は、例えば、ガラスエポキシ樹脂である。ここでは、樹脂材111、131に、プリプレグを用いている。また、樹脂材111、121、131には、それぞれ、配線パターン140及び配線ビア150が形成されている。配線パターン140及び配線ビア150の材料は、例えば、銅(Cu)である。なお、樹脂材122には、配線パターン140及び配線ビア150は形成されていない。
【0015】
樹脂材122は、樹脂材121を包囲するように、半導体素子搭載領域S1及び領域S2に配置されている。ここで、半導体素子搭載領域S1及び領域S2の境界には、樹脂材122が位置している。樹脂材122の材料は、例えば、ガラスエポキシ樹脂である。
【0016】
さらに、樹脂材122には、シリカ等の無機物から成るフィラーが含有されている。フィラーの含有率は、例えば、50wt%以上、且つ、90wt%以下である。なお、樹脂材111、121、131には、フィラーは含有されていない。また、樹脂材122の熱膨張係数は、樹脂材121の熱膨張係数よりも小さい。具体的には、例えば、樹脂材121の熱膨張係数が、樹脂材122の熱膨張係数の1.5〜2.0倍である。
【0017】
基板100の表面101の上方には、複数の電極パッド200が形成されている。電極パッド200の材料は、例えば、銅(Cu)であり、電極パッド200の表面には、例えば、金めっきが施されている。電極パッド200は、基板100の配線パターン140及び配線ビア150と電気的に接続されている。電極パッド200は、基板100の領域S2の上方に位置している。
【0018】
さらに、基板100の表面101の上方には、電極パッド200を露出するように、例えば、ソルダーレジスト等の絶縁膜300が形成されている。絶縁膜300の厚さは、例えば、0.04mmである。
【0019】
基板100の表面102の上方には、複数の電極パッド400が形成されている。電極パッド400の材料は、例えば、銅(Cu)であり、電極パッド400の表面には、例えば、金めっきが施されている。電極パッド400は、基板100の配線パターン140及び配線ビア150と電気的に接続されている。即ち、電極パッド400は、配線パターン140及び配線ビア150を介して、電極パッド200と電気的に接続されている。
【0020】
さらに、基板100の表面102の上方には、電極パッド400を露出するように、例えば、ソルダーレジスト等の絶縁膜500が形成されている。絶縁膜500の厚さは、例えば、0.04mmである。
【0021】
複数の電極パッド400の上方には、それぞれ、外部接続端子600が形成されている。外部接続端子600には、例えば、錫/銀合金(Sn−Ag)を材料に含む半田ボールが用いられている。外部接続端子600は、電極パッド400と電気的に接続されている。
【0022】
さらに、半導体装置10は、基板100の表面101の上方に搭載された半導体素子700を有する。半導体素子700は、基板100の半導体素子搭載領域S1の上方に位置している。即ち、半導体素子700が搭載された領域が半導体素子搭載領域S1に相当する。半導体素子700の平面形状は、例えば、正方形であり、半導体素子700の一辺の長さは、例えば、8mmである。基板100の外縁103から半導体素子700の外縁703までの長さL2は、例えば、5mmである。即ち、長さL2は、基板100の外縁103から樹脂材121の外縁121aまでの長さL1よりも短い。つまり、半導体素子700の外縁703は、樹脂材122の上方に位置している。
【0023】
半導体素子700は、表面701と、表面701とは反対側の表面702とを備えている。表面701の上方には、複数の電極パッド800が形成されている。半導体素子700は、例えば、表面702が、基板100の表面101と対向するように、基板100に搭載されている。
【0024】
半導体素子700の表面702には、例えば、接着材900が形成されている。接着材900は、例えば、ダイアタッチ材と称される。接着材900には、例えば、ペーストタイプもしくはフィルムタイプのエポキシ系樹脂等の熱硬化型樹脂が用いられている。半導体素子700の表面702は、接着材900を介して、基板100に形成された絶縁膜300の表面に固着されている。
【0025】
複数の電極パッド800は、それぞれ、基板100に形成された電極パッド200と電気的に接続されている。電極パッド800と、電極パッド200とは、例えば、ボンディングワイヤー1000により接続されている。ボンディングワイヤー1000の材料は、例えば、金(Au)である。
【0026】
さらに、半導体装置10は、基板100の表面101の上方に、半導体素子700を覆って形成された封止樹脂層1100を有する。封止樹脂層1100は、例えば、基板100に形成された電極パッド200、半導体素子700に形成された電極パッド800、及びボンディングワイヤー1000を覆っている。
【0027】
封止樹脂層1100の材料は、例えば、ガラスエポキシ樹脂が用いられている。さらに、封止樹脂層1100には、シリカ等の無機物から成るフィラーが含有されている。フィラーの含有率は、例えば、封止樹脂層1100の強度及び耐湿性を維持する観点から、50wt%以上であることが好ましい。また、フィラーの含有率は、例えば、モールディング工程における流動性の観点から、90%wt以下であることが好ましい。封止樹脂層1100の厚さは、例えば、0.6mmである。
【0028】
ここで、封止樹脂層1100の熱膨張係数は、基板100の樹脂材121の熱膨張係数よりも、基板100の樹脂材122の熱膨張係数に近い。言い換えると、封止樹脂層1100と樹脂材122との熱膨張係数の差は、封止樹脂層1100と樹脂材121との熱膨張係数の差よりも小さい。ここでは、樹脂材121に封止樹脂層1100と同じ材料を用いており、樹脂材121及び封止樹脂層1100の熱膨張係数を同じにしている。
【0029】
このように、半導体装置10によれば、基板100は、コア材である樹脂材121に加えて、封止樹脂層1100との熱膨張係数の差が、樹脂材121と比べて小さい樹脂材122を含んでいる。そして、この樹脂材122の上方に、半導体素子700の外縁703が位置している。これにより、半導体装置10では、半導体素子700の外縁703付近における基板100の反りを効果的に抑制することが可能となる。
【0030】
ここで、半導体素子700の外縁703付近における基板100の反りは、半導体素子700に大きな応力を発生させる。半導体装置10では、上記の通り、半導体素子700の外縁703付近における基板100の反りを抑制することが可能となるため、基板100の反りにより半導体素子700に発生する応力を低減することが可能となる。
【0031】
さらに、半導体装置10によれば、樹脂材122に、封止樹脂層1100と同じ材料を用いている。これにより、樹脂材122と封止樹脂層1100との熱膨張係数を同じにすることができ、基板100の反りをより効果的に抑制することが可能となる。
【0032】
さらに、半導体装置10によれば、樹脂材122の材料には、フィラーが含有されている。これにより、樹脂材122を硬くすることが可能となり、基板100の反りをさらに低減することが可能となる。さらに、樹脂材122の材料に、フィラーが含有されていることにより、樹脂材122が水分を通しにくくなるため、外部から基板100を介して水分が浸入する可能性を低減することが可能となる。これにより、半導体装置10のはんだ耐熱性を向上させることが可能となる。
【0033】
[変形例1]
第1の実施形態に係る半導体装置の変形例1の上面図を図3に示す。図3の点線A−Aに対応する断面図を図4に示す。なお、図3は、封止樹脂層が除去された状態の半導体装置を示す図である。変形例1の半導体装置11は、半導体装置10に対して、基板100と半導体素子700との接続を、ワイヤー接続に代えて、バンプ接続を用いるようにしたものである。
【0034】
半導体素子700の表面701の上方には、複数の突起状のバンプ電極810が形成されている。半導体素子700は、表面701が、基板100の表面101と対向するように、基板100に搭載されている。複数のバンプ電極810は、それぞれ、基板100に形成された電極パッド200と接続されている。半導体素子700の表面701と、基板100に形成された絶縁膜300との間には、例えば、アンダーフィル材1200が形成されている。
【0035】
半導体装置11においても、半導体装置10と同様に、樹脂材122の上方に、半導体素子700の外縁703が位置している。これにより、半導体装置11では、半導体素子700の外縁703付近における基板100の反りを効果的に抑制することが可能となり、基板100の反りにより半導体素子700に発生する応力を低減することが可能となる。
【0036】
[変形例2]
第1の実施形態に係る半導体装置の変形例2の上面図を図5に示す。図5の点線A−Aに対応する断面図を図6に示す。なお、図5は、封止樹脂層が除去された状態の半導体装置を示す図である。変形例2の半導体装置12は、半導体装置10に対して、樹脂材121、122の配置を変更したものである。
【0037】
樹脂材121は、複数形成されており、それぞれが、基板100の1辺から、他の辺まで延在している。例えば、基板100は、互いに対向する2つの辺104、105と、互いに対向する2つの辺106、107とを備える正方形であり、複数の樹脂材121は、それぞれ、辺104から辺106、もしくは、辺107から辺105にかけて延在している。即ち、樹脂材121は、基板100に対して斜めに延在している。さらに、複数の樹脂材121は、一定間隔で配置されている。樹脂材121の間には、樹脂材122が形成されている。
【0038】
このように、半導体装置12では、複数の樹脂材121が、基板100の1辺から他の辺まで延在し、かつ、一定間隔で配置され、さらに、この樹脂材121の間に樹脂材122が形成されている。これにより、基板100内において、熱膨張係数の異なる樹脂材121と樹脂材122とを均一的に配置させることが可能となる。このため、基板100に発生する反りを均一的に抑制することが可能となる。
【0039】
なお、半導体装置12においても、複数箇所の樹脂材122の上方に、半導体素子700の外縁703が位置している。これにより、半導体装置12では、半導体素子700の外縁703付近における基板100の反りを効果的に抑制することが可能となり、基板100の反りにより半導体素子700に発生する応力を低減することが可能となる。
【0040】
[変形例3]
第1の実施形態に係る半導体装置の変形例3の上面図を図7に示す。図7の点線A−Aに対応する断面図を図8に示す。なお、図7は、封止樹脂層が除去された状態の半導体装置を示す図である。変形例3の半導体装置13は、半導体装置10に対して、樹脂材121、122の配置を変更したものである。
【0041】
樹脂材121は、複数形成され、半導体素子700の下方及び各電極パッド200の下方にそれぞれ配置されている。樹脂材122は、各樹脂材121を包囲するように連続して配置されている。
【0042】
半導体素子700の下方に配置された樹脂材121の平面形状は、例えば、四辺形である。半導体素子700の平面形状は、例えば、正方形である。半導体素子700の下方に配置された樹脂材121は、図7に示すように、各コーナー部121bが、半導体素子700の搭載領域の外側に位置している。また、半導体素子700の各コーナー部704の下方には、それぞれ、樹脂材122が配置されている。
【0043】
半導体装置13では、樹脂材122の上方に、半導体素子700のコーナー部704が位置している。これにより、半導体素子700のコーナー部704付近における基板100の反りを効果的に抑制することが可能となる。ここで、半導体素子700のコーナー部704付近における基板100の反りは、半導体素子700に大きな応力を発生させる。半導体装置13では、上記の通り、半導体素子700のコーナー部704付近における基板100の反りを抑制することが可能となるため、基板100の反りにより半導体素子700に発生する応力を低減することが可能となる。
【0044】
[変形例4]
第1の実施形態に係る半導体装置の変形例4の上面図を図9に示す。図9の点線A−Aに対応する断面図を図10に示す。なお、図9は、封止樹脂層が除去された状態の半導体装置を示す図である。変形例4の半導体装置14は、半導体装置10に対して、半導体素子700が複数搭載され、且つ、樹脂材121、122の配置を変更したものである。
【0045】
半導体素子700は、複数搭載されている。ここでは、半導体素子700は、例えば、2つ搭載されている。樹脂材121は、複数形成され、各半導体素子700の下方及び各電極パッド200の下方にそれぞれ配置されている。樹脂材122は、各樹脂材121を包囲するように連続して配置されている。
【0046】
各半導体素子700の下方に配置された樹脂材121の平面形状は、例えば、四辺形である。各半導体素子700の平面形状は、例えば、正方形である。各半導体素子700の下方に配置された樹脂材121は、図9に示すように、各コーナー部121bが、各半導体素子700の搭載領域の外側に位置している。また、各半導体素子700の各コーナー部704の下方には、それぞれ、樹脂材122が配置されている。
【0047】
半導体装置14では、樹脂材122の上方に、各半導体素子700のコーナー部704が位置している。これにより、半導体装置14では、各半導体素子700のコーナー部704付近における基板100の反りを効果的に抑制することが可能となり、基板100の反りにより各半導体素子700に発生する応力を低減することが可能となる。
【0048】
[変形例5]
第1の実施形態に係る半導体装置の変形例5の上面図を図11に示す。図11の点線A−Aに対応する断面図を図12に示す。なお、図11は、封止樹脂層が除去された状態の半導体装置を示す図である。変形例5の半導体装置15は、半導体装置10に対して、樹脂材121、122の形状及び配置を変更したものである。
【0049】
樹脂材121は、複数形成され、半導体素子700の下方及び各電極パッド200の下方にそれぞれ配置されている。樹脂材122は、各樹脂材121を包囲するように連続して配置されている。
【0050】
半導体素子700の下方に配置された樹脂材121の平面形状は、例えば、円である。半導体素子700の平面形状は、例えば、正方形である。半導体素子700の下方に配置された樹脂材121は、図11に示すように、外縁121aの一部が、半導体素子700の搭載領域の外側に位置している。また、半導体素子700の各コーナー部704の下方には、それぞれ、樹脂材122が配置されている。各電極パッドの下方に配置された樹脂材121の平面形状は、例えば、楕円である。
【0051】
半導体装置15では、樹脂材122の上方に、半導体素子700のコーナー部704が位置している。これにより、半導体装置15では、半導体素子700のコーナー部704付近における基板100の反りを効果的に抑制することが可能となり、基板100の反りにより半導体素子700に発生する応力を低減することが可能となる。
【0052】
[第2の実施形態]
次に、第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法について、第2の実施形態として説明する。
【0053】
第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法に用いられる基板の一例の上面図を図13に示す。図13の点線A−Aに対応する断面図を図14に示す。
基板2100は、複数の半導体装置形成領域S100を備えている。さらに、基板2100は、層2110、層2120、及び層2130が順次積層された積層構造を有する。層2110、2130の厚さは、例えば、0.06mmであり、層2120の厚さは、例えば、0.2mmである。ここで、層2130の表面が基板2100の表面2101に相当し、層2110の表面が基板2100の表面2102に相当する。
【0054】
層2110には、樹脂材111が形成されている。層2120には、樹脂材121及び間隙部123が設けられている。樹脂材121は複数形成され、各半導体装置形成領域S100、及び、基板2100の外周に、それぞれ配置されている。ここで、樹脂材121は、第1の実施形態及びその変形例1〜5に応じて、対応する位置に配置される。層2130には、樹脂材131が形成されている。
【0055】
さらに、層2130に形成された樹脂材131には、貫通孔2140が設けられている。ここで、貫通孔2140は、層2120に設けられた間隙部123に連通している。貫通孔2140は、各半導体装置形成領域S100の境界に設けられている。ここでは、図13に示すように、連続した1つのスリット状の貫通孔2140が用いられている。なお、互いに独立した複数の貫通孔2140を用いても良い。
【0056】
樹脂材111、121、131には、それぞれ、配線パターン140及び配線ビア150が形成されている。基板2100の表面2101の上方には、各半導体装置形成領域S100に対して、それぞれ、複数の電極パッド200が形成されている。電極パッド200は、基板2100の配線パターン140及び配線ビア150と電気的に接続されている。さらに、基板2100の表面2101の上方には、半導体装置形成領域S100の外側に、金めっきパターン2150が形成されている。
【0057】
さらに、基板2100の表面2101の上方には、電極パッド200、貫通孔2140、及び金めっきパターン2150を露出するように、例えば、ソルダーレジスト等の絶縁膜300が形成されている。絶縁膜300の厚さは、例えば、0.04mmである。
【0058】
基板2100の表面2102の上方には、複数の電極パッド400が形成されている。電極パッド400は、基板2100の配線パターン140及び配線ビア150と電気的に接続されている。さらに、基板2100の表面2102の上方には、電極パッド400を露出するように、例えば、ソルダーレジスト等の絶縁膜500が形成されている。絶縁膜500の厚さは、例えば、0.04mmである。
【0059】
ここで、基板2100の製造方法の一例について説明する。基板製造工程の一例を図15に示す。
まず、図15(A)に示すように、樹脂材111が形成された層2110、樹脂材121が形成された層2120、及び、樹脂材131が形成された層2130を積層する。ここで、層2120のうち樹脂材121を包囲する領域には、充填剤124が形成されている。さらに、層2130の貫通孔2140にも充填剤124が形成されている。充填剤124の材料は、例えば、アルカリ易溶性ポリエステルである。
【0060】
なお、層2130の表面の上方には、電極パッド200及び絶縁膜300が形成されている。層2110の表面の上方には、電極パッド400及び絶縁膜500が形成されている。
【0061】
ここで、充填剤124が形成された層2120の生成方法について説明する。図15(B)に示すように、下地(図示せず)上に樹脂材121を配置した後、樹脂材121上にマスクM1を形成して、例えば印刷工法を用いて、樹脂材121を包囲するように充填剤124を形成する。その後、マスクM1を除去する。これにより、樹脂材121及び充填剤124を含む層2120が生成される。なお、樹脂材121に配線ビア150を形成する工程は、樹脂材121上にマスクM1を形成する前でも良く、また、充填剤124を形成してマスクM1を除去した後でも良い。
【0062】
次に、各層2110、2120、2130が積層された積層体に、充填剤124をエッチングするエッチング材を供給して、図15(C)に示すように、間隙部123が設けられた基板2100が生成される。エッチング材は、貫通孔2140を介して層2120の充填剤124に供給され、充填剤124を選択的に除去する。エッチング材は、例えば、アルカリ水溶液である。
【0063】
この方法によれば、各層2110、2120、2130を積層する際、層2120の樹脂材121が形成されていない領域には、充填剤124が形成されており、層2120は平坦化されている。このため、層2130を、安定した状態で層2120上に積層させることが可能となる。
【0064】
次に、基板2100の製造方法の他の例について説明する。基板製造工程の一例を図16に示す。
まず、図16(A)に示すように、層2110の上方に、樹脂材121を形成して層2120を形成する。そして、層2120の上方にマスクM2を形成し、このマスクM2を用いて、樹脂材121に配線ビア150を形成する。
【0065】
次に、図16(B)に示すように、マスクM2を除去した後、層2120の上方に、樹脂材131を形成して層2130を形成する。この時、層2120のうち樹脂材121が形成されていない部分が、間隙部123となる。
【0066】
そして、層2130の上方にマスクM3を形成し、このマスクM3を用いて、樹脂材131に配線ビア150を形成する。なお、貫通孔2140は、樹脂材131に予め設けても良いし、樹脂材131を層2120の上方に積層した後、例えば、マスクを用いてエッチングすることで設けても良い。
【0067】
次に、図16(C)に示すように、マスクM3を除去した後、層2130の表面の上方に、電極パッド200及び絶縁膜300を形成し、さらに、層2110の表面の上方に、電極パッド400及び絶縁膜500を形成する。
【0068】
樹脂材121の配置面積が大きく、層2130が、樹脂材121により十分に支持され、下層である層2120の間隙部123が原因で撓んでしまう可能性が低い場合は、この方法を用いることが可能である。この方法では、充填剤を形成して除去する工程が必要ないため、工程を簡略化することが可能となる。
【0069】
次に、半導体素子搭載工程について説明する。半導体素子搭載工程の一例の上面図を図17に示す。図17の点線A−Aに対応する断面図を図18に示す。
間隙部123が設けられた基板2100の表面2101の上方に、電極パッド200が形成された複数の半導体素子700を搭載する。半導体素子700は、基板2100の半導体装置形成領域S100のそれぞれに搭載される。半導体素子700は、表面702が、基板2100の表面2101と対向するように搭載される。半導体素子700は、表面702の上方に形成された接着材900により、基板2100に形成された絶縁膜300と接着される。
【0070】
ここで、各半導体素子700は、樹脂材121の上方に位置するように搭載される。換言すると、各半導体素子700の下方には、樹脂材121が位置している。これにより、各半導体素子700が搭載される基板2100の領域は、樹脂材121により支持された状態となる。
【0071】
このため、各半導体素子700の搭載時に掛かる圧力により基板2100が撓むことを抑制することが可能となる。これにより、各半導体素子700を基板2100に安定した状態で搭載することが可能となる。また、搭載された各半導体素子700の外縁703の下方には、間隙部123が位置している。
【0072】
次に、半導体素子700に形成された電極パッド800と、基板2100に形成された電極パッド200とを、ボンディングワイヤー1000によりワイヤー接続する。
ここで、第1の実施形態の変形例3〜5の場合、電極パッド200の下方には、樹脂材121が位置している。これにより、電極パッド200が配置される基板2100の領域は、樹脂材121により支持された状態となる。このため、ワイヤー接続時に掛かる圧力により基板2100が撓むことを抑制することが可能となる。これにより、電極パッド200に対するワイヤー接続を、精度良く行うことが可能となる。
【0073】
なお、第1の実施形態の変形例1の場合は、ワイヤー接続に代えて、バンプ接続を行う。この場合、半導体素子700は、表面701が、基板2100の表面2101と対向するように、基板2100に搭載される。
【0074】
次に、モールディング工程について説明する。モールディング工程の一例を図19及び図20に示す。
まず、モールディング工程に用いる金型について説明する。図19に示すように、金型3000は、下金型3100と、上金型3200とを備える。下金型3100の上面3101には窪みが設けられて下キャビティ部3110が形成されている。上金型3200の下面3201には窪みが設けられて上キャビティ部3210が形成されている。下金型3100と、上金型3200とは、下キャビティ部3110と、上キャビティ部3210とが1つのキャビティ3300を形成するように型締めされている。
【0075】
下金型3100には、上面3101に開口したポット部3120が設けられ、このポット部3120内にプランジャ3130が配置されている。プランジャ3130はポット部3120内を上下に移動する機構を備える。
【0076】
プランジャ3130上には例えばタブレット状の樹脂3140が配置されている。樹脂3140には、例えば、ガラスエポキシ樹脂が用いられる。さらに、樹脂3140には、シリカ等の無機物から成るフィラーが含有されている。フィラーの含有率は、例えば、50wt%以上、且つ、90wt%以下である。
【0077】
上金型3200の下面3201の、ポット部3120に対応する位置には、窪みが設けられてカル部3220が形成されている。さらに、金型3000には、カル部3220と、キャビティ3300とを連通するランナー部3230及びゲート部3240が設けられている。
【0078】
さらに、金型3000には、下金型3100の上面3101と、上金型3200の下面3201との間の隙間により設けられ、キャビティ3300に連通する排気部3250が設けられている。排気部3250によりキャビティ3300内のガスを外部に排気することができる。なお、排気部3250と、ゲート部3240とは、キャビティ3300に対して反対側に設けられている。
【0079】
この金型3000を用いてモールディングを行う。まず、基板2100を、表面2102が下キャビティ部3110の底面3111と対向するように下キャビティ部3110に配置する。ここで、基板2100を、金めっきパターン2150がゲート部3240に位置するように配置する。これにより、モールディング後、基板2100を金型3000から取り出す際、基板2100をゲート部3240から剥がれ易くすることができる。その後、キャビティ3300内のガスを、排気部3250から排気して、キャビティ3300内を真空状態に近づける。
【0080】
次に、図20に示すように、プランジャ3130を押し上げ、樹脂3140をキャビティ3300内に供給する。プランジャ3130を押し上げると、樹脂3140はカル部3220に押し出され、さらに、ランナー部3230及びゲート部3240を介してキャビティ3300内に供給される。このようにして、キャビティ3300内に供給された樹脂3140は、キャビティ3300内を満たすように充填される。
【0081】
これにより、基板2100の表面2101の上方に、複数の半導体素子700を覆う封止樹脂層1100が形成される。さらに、樹脂3140は、基板2100の貫通孔2140を介して、間隙部123にも供給され、間隙部123に充填される。これにより、樹脂材122が形成される。即ち、同じ材料から成る、封止樹脂層1100と樹脂材122が形成される。
【0082】
なお、第1の実施形態の変形例5の場合、図11に示すように、樹脂材121は、円もしくは楕円形状を備える。即ち、樹脂材121のコーナー部は丸められている。このため、間隙部123を流通する樹脂3140に対する樹脂材121の抵抗が低減されるため、樹脂3140の流動性を高くすることが可能となる。このため、例えば、樹脂3140に粘度の高い材料を用いることも可能となり、樹脂3140の材料の選択の自由度を広げることが可能となる。
【0083】
このように、間隙部123を備える基板2100に対して樹脂3140を供給することで、樹脂材122と封止樹脂層1100とを一括して形成することが可能となる。これにより、半導体装置の生産性を向上させることが可能となる。また、この方法によれば、使用する封止樹脂層1100の材料に応じて、異なる種類の樹脂材122が設けられた基板2100を個別に生成するような必要がないため、複数種類の半導体装置を低コストで生産することが可能となる。
【0084】
その後、封止樹脂層1100が形成された基板2100を、金型3000から取り出して、常温まで冷却させる。なお、封止樹脂層1100は、金型3000から取り出す前は、半硬化の状態であり、金型3000から取り出して常温まで冷却させることで完全に硬化する。
【0085】
次に、個片化工程について説明する。個片化工程の一例を図21に示す。
図21に示すように、基板2100の表面2102の上方に複数の外部接続端子600を形成した後、基板2100及び封止樹脂層1100を、半導体装置形成領域S100の境界に沿って、ダイシングブレード4000により切断する。これにより、基板2100は、半導体装置形成領域S100毎に個片化され、図1、図2に示す半導体装置10が複数得られる。即ち、基板2100は個片化されて基板100となる。
【0086】
ここで、ダイシングブレード4000の刃の幅は、貫通孔2140の幅よりも広く、ダイシングブレード4000による切断により、貫通孔2140が設けられている領域は完全に除去される。ダイシングブレード4000の刃の幅は、例えば、200μmである。
【0087】
このように、切断部である半導体装置形成領域S100の境界に、貫通孔2140を設けているため、ダイシングブレード4000による切断により、貫通孔2140が設けられている領域を除去することが可能となる。これにより、貫通孔2140が形成されていない半導体装置10を得ることが可能となる。
【0088】
なお、貫通孔2140は、半導体装置形成領域S100内に設けても良い。この場合、個片化後の半導体装置10において、樹脂材122と、封止樹脂層1100とは、貫通孔2140を介して接続されている(アンカー効果)。これにより、封止樹脂層1100が基板100から剥がれてしまう可能性を低減することが可能となる。
【0089】
また、上記の製造方法は、樹脂材122の材料が封止樹脂層1100の材料と同じ場合の例であるが、樹脂材122の材料が封止樹脂層1100の材料と異なる場合は、次の方法を用いる。即ち、間隙部123の位置に予め樹脂材122が形成されている基板2100を準備し、この基板2100に対して、モールディングを行う。
【0090】
このような基板2100は、例えば、図15で示される基板製造方法において、充填剤124に代えて、樹脂材122の材料を用いることで製造することが可能である。この場合、生成された樹脂材122は除去せずにそのまま残しておく。また、この場合、貫通孔2140を設ける必要はない。
【0091】
以上説明した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1) 第1の樹脂材と第2の樹脂材とを含む層を備えた基板と、
前記基板の主表面の上方に搭載された半導体素子と、
前記基板の前記主表面の上方に、前記半導体素子を覆って形成された封止樹脂層と、を有し、
前記第2の樹脂材と前記封止樹脂層との熱膨張係数の差は、前記第1の樹脂材と前記封止樹脂層との熱膨張係数の差よりも小さく、
前記半導体素子の外縁は、前記第2の樹脂材の上方に位置していることを特徴とする半導体装置。
【0092】
(付記2) 前記第2の樹脂材は、フィラーを含んでいることを特徴とする付記1に記載の半導体装置。
(付記3) 前記フィラーの含有率は、50wt%以上、且つ、90%以下であることを特徴とする付記2に記載の半導体装置。
【0093】
(付記4) 前記第2の樹脂材には、前記封止樹脂層と同じ材料が用いられていることを特徴とする付記1〜3のいずれか1つに記載の半導体装置。
(付記5) 前記第1の樹脂材が複数設けられ、前記複数の第1の樹脂材がそれぞれ、前記基板の一辺から他の辺まで延在し、且つ、一定間隔で配置され、
前記一定間隔で配置された前記複数の第1の樹脂材の間に、前記第2の樹脂材が形成されていることを特徴とする付記1〜4のいずれか1つに記載の半導体装置。
【0094】
(付記6) 第1の樹脂材と間隙部とを含む層を備える基板の主表面の上方に、外縁が前記間隙部の上方に位置するように半導体素子を搭載する工程と、
前記半導体素子が搭載された前記基板に、樹脂を供給して、前記半導体素子を覆う封止樹脂層と、前記間隙部に充填された第2の樹脂材とを形成する工程と、
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【0095】
(付記7) 前記基板に搭載された前記半導体素子は、前記第1の樹脂材の上方に位置していることを特徴とする付記6に記載の半導体装置の製造方法。
(付記8) 前記基板の前記主表面の上方には、前記半導体素子とワイヤーにより接続される電極パッドが形成され、
前記電極パッドは、前記第1の樹脂材の上方に位置していることを特徴とする付記6又は7に記載の半導体装置の製造方法。
【0096】
(付記9) 前記第1の樹脂材のコーナー部は、丸められていることを特徴とする付記6〜8のいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。
【符号の説明】
【0097】
10 半導体装置
100 基板
101 表面
121、122 樹脂材
700 半導体素子
703 外縁
1100 封止樹脂層
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の樹脂材と第2の樹脂材とを含む層を備えた基板と、
前記基板の主表面の上方に搭載された半導体素子と、
前記基板の前記主表面の上方に、前記半導体素子を覆って形成された封止樹脂層と、を有し、
前記第2の樹脂材と前記封止樹脂層との熱膨張係数の差は、前記第1の樹脂材と前記封止樹脂層との熱膨張係数の差よりも小さく、
前記半導体素子の外縁は、前記第2の樹脂材の上方に位置していることを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
前記第2の樹脂材は、フィラーを含んでいることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記第2の樹脂材には、前記封止樹脂層と同じ材料が用いられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置。
【請求項4】
第1の樹脂材と間隙部とを含む層を備える基板の主表面の上方に、外縁が前記間隙部の上方に位置するように半導体素子を搭載する工程と、
前記半導体素子が搭載された前記基板に、樹脂を供給して、前記半導体素子を覆う封止樹脂層と、前記間隙部に充填された第2の樹脂材とを形成する工程と、
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項5】
前記基板に搭載された前記半導体素子は、前記第1の樹脂材の上方に位置していることを特徴とする請求項4に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項6】
前記基板の前記主表面の上方には、前記半導体素子とワイヤーにより接続される電極パッドが形成され、
前記電極パッドは、前記第1の樹脂材の上方に位置していることを特徴とする請求項4又は5に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項1】
第1の樹脂材と第2の樹脂材とを含む層を備えた基板と、
前記基板の主表面の上方に搭載された半導体素子と、
前記基板の前記主表面の上方に、前記半導体素子を覆って形成された封止樹脂層と、を有し、
前記第2の樹脂材と前記封止樹脂層との熱膨張係数の差は、前記第1の樹脂材と前記封止樹脂層との熱膨張係数の差よりも小さく、
前記半導体素子の外縁は、前記第2の樹脂材の上方に位置していることを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
前記第2の樹脂材は、フィラーを含んでいることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記第2の樹脂材には、前記封止樹脂層と同じ材料が用いられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置。
【請求項4】
第1の樹脂材と間隙部とを含む層を備える基板の主表面の上方に、外縁が前記間隙部の上方に位置するように半導体素子を搭載する工程と、
前記半導体素子が搭載された前記基板に、樹脂を供給して、前記半導体素子を覆う封止樹脂層と、前記間隙部に充填された第2の樹脂材とを形成する工程と、
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項5】
前記基板に搭載された前記半導体素子は、前記第1の樹脂材の上方に位置していることを特徴とする請求項4に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項6】
前記基板の前記主表面の上方には、前記半導体素子とワイヤーにより接続される電極パッドが形成され、
前記電極パッドは、前記第1の樹脂材の上方に位置していることを特徴とする請求項4又は5に記載の半導体装置の製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
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【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【公開番号】特開2011−66295(P2011−66295A)
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−217114(P2009−217114)
【出願日】平成21年9月18日(2009.9.18)
【出願人】(308014341)富士通セミコンダクター株式会社 (2,507)
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年9月18日(2009.9.18)
【出願人】(308014341)富士通セミコンダクター株式会社 (2,507)
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