説明

半導体装置及びその製造方法

【課題】集積回路パッケージの温度上昇を耐熱温度以下に抑制しながら、集積回路パッケージを基板に半田付けする。
【解決手段】集積回路パッケージの電極を基板の配線パターンに半田付けして集積回路パッケージを基板上に実装した半導体装置の製造方法において、(a)前記集積回路パッケージの電極との接続箇所となる該基板上の配線パターン上に予め半田を固着させ、(b)前記基板を加熱して前記半田を溶融状態にし、(c)前記集積回路パッケージを前記基板に押し当てて前記基板とパッケージとを半田を介して電気的に接続する工程を備える半導体装置の製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、半導体装置及びその製造方法に関し、特に、集積回路パッケージの基板上への実装技術に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体の集積回路パッケージは多機能化や高性能化に伴い、そのパッケージの構成素材として用いられる素材も、電気的や光学的に高性能のものが使われるようになってきた。一方でこれらの素材は、その性能面における適合性が重視され、耐熱的な面については余り重視されてこなかった。
【0003】
その代表的な例が、携帯電話機に内蔵されるカメラモジュールのパッケージである。このカメラモジュールに用いられる半導体集積回路パッケージは、カメラという機能を実現するためにそのパッケージの構成要素にレンズを持つことが必須であり、そのレンズの素材には、性能とコストの要求から、アクリル樹脂やポリカーボネート樹脂、シクロオレフィン樹脂などの高分子重合樹脂からなるプラスチックレンズが多用されている。そして、これらのプラスチック素材の耐熱温度は一般的に高々120℃程度である。
【0004】
ところで、このようなカメラモジュールを基板上に実装する際には半田付けが必要になるが、半田の融点は、共晶半田では183℃、一般的な無鉛半田では約220℃、低融点無鉛半田でも140℃であることから、上記のようにプラスチックレンズを用いたカメラモジュールの耐熱温度を越えてしまう。
【0005】
一方、レンズ部分を後付けできる構造にしておき、カメラモジュール本体を基板に実装した後にレンズを取り付けるという方法は、実装時のレンズへの熱の影響を回避するという目的は果たすことはできる。しかしながら、レンズを後付けする構造となることから、設計が複雑になることや、カメラとしての光学的性能が犠牲となること、又レンズ取り付け前にモジュール内へゴミが侵入し撮像センサーへ付着することで不良となることなどの影響は避けられない。
【0006】
このような問題点を解決する技術として、カメラモジュールを耐熱温度が300℃以上の断熱キャップで覆い、リフロー時の熱からカメラモジュールを保護するという方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2008−26726
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
このような方法によれば、リフローのオーブン雰囲気からカメラモジュールへの伝熱の影響は回避できる。しかし、半田を溶融するための熱は基板側から伝わるので、その熱を遮断することはできない。従って、カメラモジュールへの熱の伝導を完全に回避できるものではない。
【0009】
そこで、図5に図示する方法のように、カメラモジュールのパッケージ306を1個単位で保持具320に保持し、基板304を介してパッケージ306に熱源310を押し当て、微妙な温度と時間のコントロールを行いながら半田302によってパッケージ306を基板304に実装する方式を取らざるを得ない。しかし、その場合でも生産性、半田付けの信頼性、実装後の良品率を同時に満たすことは容易ではなかった。
【0010】
この発明は、このような事情を考慮してなされたもので、耐熱温度が半田融点よりも低いカメラモジュールのような半導体集積回路パッケージを、パッケージ本体への熱伝達を抑えて高信頼度、高効率に基板に実装する技術を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この発明は、集積回路パッケージの電極を基板の配線パターンに半田付けして集積回路パッケージを基板上に実装した半導体装置の製造方法において、(a)前記集積回路パッケージの電極との接続箇所となる該基板上の配線パターン上に予め半田を固着させ、(b)前記基板を加熱して前記半田を溶融状態にし、(c)前記集積回路パッケージを前記基板に押し当てて前記基板とパッケージとを半田を介して電気的に接続する工程を備える半導体装置の製造方法を提供するものである。
【発明の効果】
【0012】
予め基板を加熱して配線パターン上の半田を溶融状態にしてから、集積回路パッケージを基板に押し当てるので、半田から集積回路パッケージの電極へ熱が速やかに伝導して半田付けが行われるため、集積回路パッケージの温度上昇が抑制される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】この発明の実施例1を示す工程説明図である。
【図2】この発明の実施例2を示す工程説明図である。
【図3】この発明の伝熱原理を説明するモデル図である。
【図4】図3のモデル図に基づくシミュレーション結果を示したグラフである。
【図5】従来例を示す説明図である。
【図6】この発明の実施例3を示す説明図である。
【図7】この発明に用いる熱源を示す斜視図である。
【図8】この発明に用いる熱源の要部断面図である。
【図9】この発明に用いる集積回路パッケージの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
この発明の半導体装置の製造方法は、集積回路パッケージの電極を基板の配線パターンに半田付けして集積回路パッケージを基板上に実装した半導体装置の製造方法において、(a)前記集積回路パッケージの電極との接続箇所となる該基板上の配線パターン上に予め半田を固着させ、(b)前記基板を加熱して前記半田を溶融状態にし、(c)前記集積回路パッケージを前記基板に押し当てて前記基板とパッケージとを半田を介して電気的に接続する工程を備えることを特徴とする。
【0015】
前記集積回路パッケージは、高分子重合樹脂を構成素材として含んでもよい。
前記集積回路パッケージは、前記半田の溶融温度よりも低い耐熱温度の素材を含んでもよい。
【0016】
前記集積回路パッケージは、撮像レンズを含むカメラモジュールを備えてもよい。
前記基板は、フレキシブル基板であってもよい。
前記基板の配線パターン上に予め固着された半田は、メッキ法によって固着された半田であってもよい。
工程(b)において、前記基板は熱源上で加熱状態が保持されることが好ましい。
【0017】
この発明は別の観点から、配線パターンを有する基板と、高分子重合樹脂で構成され表面に露出する電極を有する集積回路パッケージとを備え、前記集積回路パッケージが上記方法により前記基板に実装されていることを特徴とする半導体装置を提供するものである。
【0018】
前記集積回路パッケージは、センサー基板、レンズホルダーおよびモジュールハウジングを含んだカメラモジュールを備えてもよい。
前記集積回路パッケージは、実装に用いる半田の溶融温度よりも低い耐熱温度の素材を含んでもよい。
【0019】
基板とパッケージとの対向面間に一定の間隔を形成するための突起部を基板とパッケージの少なくとも一方が備えることが好ましい。
集積回路パッケージは基板に対向する表面に凹部を有し、半田付けされる電極が前記凹部内に設けられてもよい。
基板は集積回路パッケージに対向する表面に凹部を有し、半田付けされるパターンが前記凹部内に設けられてもよい。
【0020】
次に、この発明の原理を理論的に説明する。
一般的に、2つの物体が接触した時の熱伝達の速度qは以下の式で表すことができる。
q = hA(T1−T2) ………(1)
ここで、q:伝熱速度
A:接触面積
h:熱伝達係数
1、T2:接触する2つの物体の各々の温度
である。
【0021】
式(1)に示すように、熱の伝達効率を表す伝熱速度qは熱伝達係数hと比例関係にある。係数hは、接触する物体の様態(固相、液相、気相)や熱伝導性などの熱的性質、固相である場合の表面の粗さや汚れ具合、物体間を押し付ける圧力など様々な要因により決定される値であり、一般的には実験によって求められる。ところで、固相の物体同士の間の熱伝達係数に比べて、固相と液相との物体間の熱伝達係数は数倍から数十倍高い、すなわち熱の伝達効率が高い。
【0022】
これは、固体状態の金属表面は平滑に見えても細かな凹凸が存在するので、この固体である金属同士を接触させても、見かけ上の接触面積に対して、実際には細かな凸部分のみが互いに触れ合っており、接触面積が見かけより少ないため、熱的な接触抵抗が大きくなり熱伝導性が小さくなることによる。
【0023】
固体に触れる物体が液体である場合は、固体表面の細かな凹凸に液体が入り込むため、接触面積は固体同士の場合に比べて格段に大きくなるので、熱的な接触抵抗は小さくなり、熱伝導性も大きくなる。この性質を応用したのがこの発明であり、その特徴を図3及び図4を参照しながらさらに詳述する。
【0024】
この発明において、基板の、半導体集積回路パッケージとの接合面(表面)ではない面(裏面)を熱源で加熱する。基板のパッケージとの接合面には半田が存在し、その半田を更に集積回路パッケージの端子に接触させる。基板の伝熱方向への厚みが無視できるものとして、半田付けを行う際に、熱源から半田を通してパッケージへと熱が伝わるモデルを設定し、半田とパッケージの温度変化を考える。
【0025】
パッケージの電極は一般的に複数個あるが、熱の流れ方向の軸をはさんで線対象の形に繰返される構造であるため、このモデルにおける熱源からの伝熱は、1次元の非定常熱伝達問題として考えられる。従って、次の熱伝導方程式(2)を、半田とパッケージに対して解く必要がある。
【0026】
【数1】

ここで、α=λ/ρc
λ:熱伝導率
ρ:密度
c:比熱
T:温度
t:時間
x:距離
である。
【0027】
なお、半田の体積が微小であるので、半田内で温度分布は、一様になるものとして簡略化する。更に熱せられた半田を介したパッケージへの熱伝達により引き起こされるパッケージ温度の変化は、パッケージ内での分布も一様として簡略化する。
【0028】
そのような簡略化により、図3に示すようなモデル図が採用される。これは集中熱容量モデルであるので、熱源Hから半田S及びパッケージPへの伝熱速度は
【数2】

と表すことができ、(1)式と(3)式から解析的に
【数3】

と導かれる。
ここで、
T∞:設定温度
0:初期温度
V:体積
である。
【0029】
このモデルに基づき計算を実施した結果を、図4に示す。
まず、比較例として、従来の方法による実装方式による温度変化について、シミュレーションを行った。熱源、基板、半田が付いたパッケージを同時に接触させた時点をスタートとした。そして、用いる半田の溶融点(e)を150℃、固相同士の熱伝達係数を10,000[W/m2・K]として半田S及びパッケージPの温度変化を計算した。
【0030】
得られた半田SとパッケージPの温度変化がそれぞれ曲線(b),(d)である。曲線(b),(d)から半田Sが溶融温度(e)に達するまでの時間は約3.5秒となり、その時パッケージPの温度は曲線(d)から約110℃に達することが分かる。このパッケージ温度はプラスチックが溶融する直前の温度であり、大量生産時の様々な変動要因が加わるとパッケージは容易に変形する状態である。
【0031】
次に、この発明における温度変化をシミュレーションした。予め半田を溶融状態にした基板が熱源に接触しており、半田が付いたパッケージを基板に接触させた時点をスタートとして、液相から固相への熱伝達係数として、固相間の係数の4倍となる40,000[W/m2・K](実際は更に高いと考えられるが、控えめの数値を採用した)を用い、他の条件は従来方法と同等、として計算した。得られた半田SとパッケージPの温度変化が、それぞれ曲線(a),(c)である。曲線(a),(c)からパッケージPの半田Sが溶融温度(e)に達するまでの時間は1秒未満となり、そのときのパッケージPの温度は曲線(c)から60℃以下となることが分かる。以上のとおり、従来の方法に対して本発明の方式を用いることで、パッケージの到達する温度は、他の変動要因を含めても十分に低くなることが明らかである。
【0032】
なお、このシミュレーションにおける各条件は、次のように設定されている。
熱源H 温度:170℃一定
半田S 接触面積:1×10-62
体積:5×10-103(1mm2×0.5mm)
比熱:5J/g・K
密度:7.3×10-6g/m3
初期温度:25℃
温度分布:一定
パッケージP 接触面積:1×10-62
体積:1.210-83(2mm2×3mm)
比熱:1.3J/g・K
密度:1.2×10-6g/m3
初期温度:25℃
温度分布:一定
【0033】
以下、図面に示す実施例を用いてこの発明を詳述する。
実施例1
図1は実施例1を示す工程説明図である。図1に示すように、基板104の配線パターンには、半田付けを行う所定位置に予め半田102を固着させておく。ここでは、基板104には、ポリイミドを主成分とするフレキシブル基板を用いている。基板104は、ガラスエポキシ基板やフェノール基板などであってもよい。また半田102の固着方法には、ここでは半田メッキによる方法が用いられるが、半田ボールを配置する方法、クリーム半田を塗布する方法などを用いることもできる。
【0034】
次に、基板104とは別に、実装を行う集積回路パッケージ106を準備する、集積回路パッケージ106の基板104と対向面の所定の位置には、パッケージ106内の電気回路と接続された銅箔製の電極108が設けられている。
【0035】
そこで、図1(a)に示すように、準備した基板104を熱源110の上に接触させ、基板104を加熱する。図7は、この基板104と熱源110、及びパッケージ106との位置関係を示す斜視図、図8は熱源110の内部構造を示す断面図を示す。
【0036】
基板104は、熱源110の上面に設けられた位置決めガイド(ピン)117により熱源110の上面の所定の位置に保持固定され、パッケージ106は、熱源110に設けられている蓄熱板118の上に、基板104を介して保持される。
【0037】
蓄熱板118は、アルミニウムや銅などのように、熱伝導性の良好な材質で構成される。蓄電板118は、その内部に設けられた電熱ヒーター119により加熱され、一定の温度に保たれている。また、基板104は熱源110に設けられた真空吸着溝116により熱源110の上面に適当な圧力で吸着され、蓄電板118と密着した状態に保持される。この密着状態を保持することによって、熱源110から基板104への熱伝導をより効果的に行うことができる。なお、この基板104の保持を行う機構は、真空吸着に限らず、バネや錘などの機構によるものであってもよい。
【0038】
このような加熱状態を保持し、基板104上の半田102が溶融状態になった後に、図1(b)の矢印で示すように、集積回路パッケージ106を、加熱された基板104上に押し当てる。その後、1秒以内に基板104を熱源110から引き離す。
【0039】
パッケージ106を押し当てる時には、
(1)基板104の配線パターンとパッケージ106の電極108との接続が確実に行われること、
(2)基板104とパッケージ106の電極108の間の距離が近すぎることにより半田が隣接する電極へ流れることで発生する電極間のショートを防ぐこと、
(3)実装後に基板上に取り付けられ固定されたパッケージの高さや傾きが所望の状態に保持されるようにすること、
などを実現するための調整が必要である。
【0040】
その調整方法については、半田の材質、半田の量、電極の大きさなどの条件から決定される方法、つまりパッケージ106を押す力を調整する方法、基板とパッケージ間で一定距離を保つようにするためにガイドを設ける方法などが考えられる。
【0041】
既に溶融状態にある半田102は、瞬時にパッケージ106の電極108と接続状態となるので、およそ1秒以内に熱源110を基板から引き離すことができ、パッケージ106の熱伝導による変形等の影響が無く、図1(c)に示すような実装が可能となる。
【0042】
この実施例において集積回路パッケージ106に適用されるカメラモジュールの断面図を図9に示す。同図に示すように、カメラモジュールでは、セラミック製のベース基板120の上に、CCDやCMOSなどで構成されるイメージセンサーを備えたセンサー基板111が設置され、ボンディングにより電気的に接続される。
【0043】
また、ベース基板120の上には、モジュールハウジング114と、撮像レンズ112を保持したレンズホルダー113と、赤外線カットフィルター115が搭載される。ここで、モジュールハウジング114、撮像レンズ112、レンズホルダー113、および赤外線カットフィルター115を構成する材料には、アクリル樹脂やポリカーボネート樹脂などのような高分子重合樹脂が用いられる。なお、これらの樹脂の耐熱温度は、半田の溶融温度よりも低い。
【0044】
実施例2
次に、この発明による実施例2を、図2の工程図を参照しながら説明する。
実施例2の実施例1と異なるところは、集積回路パッケージ106の電極108に、あらかじめ半田102aを固着さておく点である(図2の(b)参照)。
【0045】
実施例2において、集積回路パッケージ106を実装する基板104に、半田付けを行う所定の位置に予め半田102を固着させておく点など、基板104に対する条件は、実施例1と同様である。
【0046】
実施例1のように準備した基板104を熱源110の上に接触させ、基板104を加熱する。熱源110の上に置かれた基板104の保持条件などについては、実施例1と同等である。
この加熱状態を保持し、基板104上の半田102が溶融した状態になった後に、電極108に半田102aが付いた集積回路パッケージ106を、加熱された基板104上に押し当てる。
【0047】
パッケージ106についている半田102aは固相の状態であるが、基板104上で加熱され液相状態となっている半田102との接触により熱伝達がより効率的に行われ、1秒以内にパッケージ106側の半田102aが溶融して実装が行われることは、図3のモデルによって説明した通りである。また、パッケージ106を押し当てる際の条件等は、実施例1にて説明した通りである。
【0048】
実施例3
実施例3は、実施例1,2において、基板104とパッケージ106とを接合する際の容易な作業を実現した実施例であり、図6を用いて説明する。
これは、実施例1の図1(b)の工程の変形例として示される。すなわち、図6に示すように加熱溶融した半田102を配線パターン109上に有する基板104と、電極108を有するパッケージ106とを接触させる工程において、接合する基板104と半導体パッケージ106との対向面に段差が設けられている。それによって、基板104に対するパッケージ106の高さや傾きが自動的に決定され、かつ、溶融した半田102の流れだしや接触不良を起こさずに接合が可能となる。
【0049】
その具体的な方法としては、図6(a)に示すように、パッケージ106側に段差を設ける方法、つまり、電極108を凹部201の中に設ける方法がある。
また、図6(b)のように、基板104側に段差を設ける方法、つまり、配線パターン109を凹部202の中に設け半田102を固定する方法がある。
また、図7(c)のように、パッケージ106側に突起部203を設け、その突起の先端を基板104に接触させる方法、あるいは基板104側に突起203を設ける方法(図示せず)など様々な形態が考えられる。
【0050】
このような段差を設けることで、基板とパッケージとの実装接合時に特殊な調整方法を取らずに、簡便に容易に実装を可能とすることができる。
【符号の説明】
【0051】
102,102a 半田
104 基板
106 集積回路パッケージ
108 電極
109 配線パターン
110 熱源
111 センサー基板
112 撮像レンズ
113 レンズホルダー
114 モジュールハウジング
115 赤外線カットフィルター
116 真空吸着溝
117 位置決めガイド
118 蓄熱板
119 電熱ヒーター
120 ベース基板
201,202 凹部
203 突起部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
集積回路パッケージの電極を基板の配線パターンに半田付けして集積回路パッケージを基板上に実装した半導体装置の製造方法において、(a)前記集積回路パッケージの電極との接続箇所となる該基板上の配線パターン上に予め半田を固着させ、(b)前記基板を加熱して前記半田を溶融状態にし、(c)前記集積回路パッケージを前記基板に押し当てて前記基板とパッケージとを半田を介して電気的に接続する工程を備える半導体装置の製造方法。
【請求項2】
前記集積回路パッケージは、高分子重合樹脂を構成素材として含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項3】
前記集積回路パッケージは、前記半田の溶融温度よりも低い耐熱温度の素材を含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項4】
前記集積回路パッケージは、撮像レンズを含むカメラモジュールを備えることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項5】
前記基板は、フレキシブル基板であることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項6】
前記基板の配線パターン上に予め固着された半田は、メッキ法によって固着された半田であることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項7】
工程(b)において、前記基板は熱源上で加熱状態が保持されることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項8】
配線パターンを有する基板と、高分子重合樹脂で構成され表面に露出する電極を有する集積回路パッケージとを備え、前記集積回路パッケージが請求項1に記載の方法により前記基板に実装されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項9】
前記集積回路パッケージは、センサー基板、撮像レンズ、レンズホルダーおよびモジュールハウジングを含んだカメラモジュールを備えることを特徴とする請求項8に記載の半導体装置。
【請求項10】
前記集積回路パッケージは、実装に用いる半田の溶融温度よりも低い耐熱温度の素材を含むことを特徴とする請求項8に記載の半導体装置。
【請求項11】
基板とパッケージとの対向面間に一定の間隔を形成するための突起部を基板とパッケージの少なくとも一方が備えることを特徴とする請求項8に記載の半導体装置。
【請求項12】
集積回路パッケージは基板に対向する表面に凹部を有し、半田付けされる電極が前記凹部内に設けられたことを特徴とする請求項8に記載の半導体装置。
【請求項13】
基板は集積回路パッケージに対向する表面に凹部を有し、配線パターンの半田付けされる部分が前記凹部内に設けられたことを特徴とする請求項8に記載の半導体装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−256495(P2010−256495A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−104349(P2009−104349)
【出願日】平成21年4月22日(2009.4.22)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】