説明

半導体製造設備における異常予測制御装置及び方法

【課題】半導体製造設備の寿命追跡および損傷予測を行い、設備ダウンと修復の時間を削減し、製品の大量異常を予防することができる半導体製造設備における異常予測制御装置および方法を提供する。
【解決手段】半導体製造設備100における異常予測制御装置200は、第一振動検出器220と振動スペクトル解析装置240との間に接合される多重チャンネル伝送器210とを有する。多重チャンネル伝送器210は、複数の信号接続端子213を有する多重チャンネル接合モジュール212を含む。信号接続端子213は、第一振動検出器220および第一制御信号接続ワイヤ230と接続され、第一回転型周波数変換装置110に対応する第一コントローラ120に接続される。これにより、半導体製造設備の寿命追跡及び早め損傷予知を執行することができ、設備ダウンと修復の時間を減少することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置や部品の扱いに適用する方法または設備に関し、特に半導体製造設備における異常予測制御装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体製造プロセスは、様々な半導体製造設備を含み、例えば、ダイボンディング装置、ワイヤボンディング装置、モールド装置などを備える。一般には、半導体製造設備に対する異常予測修復技術は未だ不十分であり、定期メンテナンス方式のみにより使用寿命の短縮と故障発生の回避をおこなっているのが現状である。技術者の経験判断によって、製造設備の調整あるいは製造設備の停止、分解とメンテナンスを行う。しかし、半導体製造設備の故障は無くなるものではなく、設備の修復にアイドルコストが発生するため、とても高価な半導体製造設備に対して、高い生産利用率の維持が求められるという課題があった。
【0003】
従来の産業の製造設備において、測定振動の高速フーリエ変換(FFT)および解析で設備の損害や異常を判別することが既に知られている。それらの測定機器と解析方式を半導体領域へ直接導入しても、効果は発揮し得なくなる。原因として、従来の産業の製造設備は、殆どが定速回転であり、回転速度一定の場合は振動周波数が一定となり、異なる機器あるいは異なる測定時間における測定データは高速フーリエ変換(FFT)を介し容易に比較される。なお、定速回転機器のサンプリング周期振動源は変わらないので、比較可能な測定データを容易に取得できる。また、定速回転機器は、通常は単一駆動素子で駆動される。
【0004】
一方、半導体製造設備は、殆どが回転型周波数変換装置や線形ガイドレールであり、回転速度は変動し、周期は不規則となり、測定時間内における回転速度は持続的に変化するため、振動周波数は高速フーリエ変換することができない。また、測定位置に複数の異なる駆動素子が同時起動する場合、例えば、異なる方向のサーボ周波数変換モータが測定時間内に同時に駆動すれば、振動源の判別はより難しくなる。さらに、サンプリング時間内に駆動素子が不連続作動すると、駆動素子の作動時間が短いためにサンプリング時間内の測定は起動および停止現象が起きることで測定誤差を生じる。
なお、半導体製造設備における異常予測制御装置及び方法は例えば、特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−281460号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の主な目的は、半導体製造設備の寿命追跡および損傷予測を行うことができ、設備ダウンと修復の時間を削減するとともに、製品の大量異常を予防することができる半導体製造設備における異常予測制御装置および方法を提供することである。
【0007】
本発明のもう1つの目的は、同時に同一設備に位置する複数の回転型周波数変換装置の振動信号を測定して解析するができる半導体製造設備における異常予測制御装置および方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述の目的を達するために、本発明による半導体製造設備における異常予測制御装置は、主に1つの多重チャンネル伝送器、複数の第一振動検出器、1つの第一制御信号接続ワイヤおよび1つの振動スペクトル解析装置を含む。半導体製造設備内には、1つの第一回転型周波数変換装置と、第一回転型周波数変換装置を駆動する1つの第一コントローラとが設置される。多重チャンネル伝送器は、1つのアダプタと、少なくとも1つの多重チャンネル接合モジュールとを含む。多重チャンネル接合モジュールは、モジュール化されてアダプタに差込まれ、かつ複数の信号接続端子を有する。
【0009】
第一振動検出器は、第一回転型周波数変換装置の少なくとも1つの振動部に非破壊的に結合され、信号接続端子に接続されている。ここで、第一振動検出器の接続数量は、多重チャンネル伝送器内に設置された信号接続端子の数量より少なく、少なくとも1つの信号接続端子が余る。余った信号接続端子は、第一制御信号接続ワイヤを介して第一コントローラに接続されている。振動スペクトル解析装置は、アダプタに接続され、振動信号と制御信号を記録収集し、時間波形に転換する。これにより、半導体製造設備の寿命追跡および損傷予測を行うことができ、設備ダウンと修復の時間を低減するとともに、製品の大量異常を予防することができる。
【0010】
第一振動検出器に貼付けられる振動部は、振動源と、振動源固定部材と、振動源伝送部材とを含む。
各第一振動検出器は、磁気感知素子を有するとともに、さらに複数の磁化シートを有する。磁化シートは、第一回転型周波数変換装置の少なくとも1つの振動部に予め設置され、磁気感知素子を吸着させるために用いられる。
【0011】
各第一振動検出器の本体は、スクリューを有し、磁気感知素子はモジュール化されてスクリューと結合する。
アダプタは、高速USBキャリア(hi−speed USB carrier)である。
【0012】
第一制御信号接続ワイヤは、第一コントローラと信号接続端子との間に信号伝送用の許容電圧を有し、許容電圧は±5V以内である。
アダプタは、シングルパック式であり、モジュール化されて単一な多重チャンネル接合モジュールと結合する。
アダプタは、マルチパック式であり、モジュール化されて複数個の多重チャンネル接合モジュールと結合する。
【0013】
上述の異常予測制御装置において、半導体製造設備内に1つの第二回転型周波数変換装置と、第二回転型周波数変換装置を駆動する1つの第二コントローラとを設置する。本発明による半導体製造設備における異常予測制御装置は、さらに複数の第二振動検出器と、1つの第二制御信号接続ワイヤを含む。第一振動検出器と第二振動検出器との接続数量は、多重チャンネル伝送器内に設置した信号接続端子数量より少なく、少なくとも2つの信号接続端子が余る。余った信号接続端子中の1つは第二制御信号接続ワイヤを介して第二コントローラに接続されている。
【0014】
本発明による半導体製造設備における異常予測制御方法は、半導体製造設備内に、1つの第一回転型周波数変換装置と、第一回転型周波数変換装置を駆動する1つの第一コントローラとを配置するステップと、主要な半導体製造設備において異常予測制御装置を設けるステップとを含む。収集した制御信号を時間基準点として第一回転型周波数変換装置の少なくとも1つの振動部が作動する時の二乗平均平方根(root mean square,RMS)を計算することにより、異常制御限界を設ける。
【発明の効果】
【0015】
上述した技術により、本発明による半導体製造設備における異常予測制御装置および方法は、下記の幾つかのメリットと効果を有する。
【0016】
一、技術手段の1つとして、振動スペクトル解析装置を多重チャンネル伝送器に接続し、多重チャンネル伝送器の信号接続端子と、設備のコントローラと振動部とを接続することで、振動信号および制御信号を記録収集し、時間波形に転換することで、半導体製造設備の寿命追跡および早期の損傷予測を行うことができ、設備ダウンと修復の時間を削減し、製品の大量異常の予防が可能となる。
【0017】
二、技術手段の1つとして、多重チャンネル伝送器の多重チャンネル接合モジュールに複数の信号接続端子を設置することで、同一設備に位置する複数の回転型周波数変換装置の振動信号を同時に測って解析することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第一実施例による半導体製造設備における異常予測制御装置を示す構成図である。
【図2】本発明の第一実施例による半導体製造設備における異常予測制御装置を示す部分斜視図である。
【図3A】本発明の第一実施例による半導体製造設備における異常予測制御装置における多重チャンネル伝送器を示す斜視図である。
【図3B】本発明の第一実施例による半導体製造設備における異常予測制御装置における多重チャンネル伝送器を示す分解斜視図である。
【図4A】本発明の第一実施例による半導体製造設備における異常予測制御装置における振動検出器と磁気感知素子が取り付けられた状態を示す斜視図である。
【図4B】本発明の第一実施例による半導体製造設備における異常予測制御装置における振動検出器と磁気感知素子が取り外された状態を示す斜視図である。
【図5A】本発明の第一実施例による半導体製造設備における異常予測制御装置における磁気感知素子の斜視図その一である。
【図5B】本発明の第一実施例による半導体製造設備における異常予測制御装置における磁気感知素子の斜視図その二である。
【図6】本発明の第二実施例による半導体製造設備における異常予測制御装置を示す構成図である。
【図7A】本発明の第二実施例による半導体製造設備における異常予測制御装置における多重チャンネル伝送器のアダプタを示す斜視図である。
【図7B】本発明の第二実施例による半導体製造設備における異常予測制御装置における多重チャンネル伝送器のアダプタを示す部分斜視図である。
【図8】本発明による半導体製造設備における異常予測制御装置を利用して収集した制御信号と振動信号の時間波形図である。
【図9】本発明による半導体製造設備における異常予測制御装置において、振動スペクトル解析装置で異常予測制御方法を行う際の操作画面である。
【図10】本発明による半導体製造設備における異常予測制御装置において、振動スペクトル解析装置で異常予測制御方法を行う際の操作画面である。
【図11】本発明による半導体製造設備における異常予測制御装置において、振動スペクトル解析装置で異常予測制御方法を行う際の操作画面である。
【図12】本発明による半導体製造設備における異常予測制御装置において、振動スペクトル解析装置で異常予測制御方法を行う際の操作画面である。
【図13】本発明による半導体製造設備における異常予測制御装置において、振動スペクトル解析装置で異常予測制御方法を行う際の操作画面である。
【図14】本発明による半導体製造設備における異常予測制御装置において、振動スペクトル解析装置で異常予測制御方法を行う際の操作画面である。
【図15】本発明による半導体製造設備における異常予測制御装置において、振動スペクトル解析装置で異常予測制御方法を行う際の操作画面である。
【図16】本発明による半導体製造設備における異常予測制御装置において、振動スペクトル解析装置で異常予測制御方法を行う際の操作画面である。
【図17】本発明による半導体製造設備における異常予測制御装置において、振動スペクトル解析装置で異常予測制御方法を行う際の操作画面である。
【図18】本発明による半導体製造設備における異常予測制御装置において、振動スペクトル解析装置で異常予測制御方法を行う際の操作画面である。
【図19】本発明による半導体製造設備における異常予測制御装置において、振動スペクトル解析装置で異常予測制御方法を行う際の操作画面である。
【図20】本発明による半導体製造設備における異常予測制御装置において、振動スペクトル解析装置で異常予測制御方法を行う際の操作画面である。
【図21】本発明による半導体製造設備における異常予測制御装置において、振動スペクトル解析装置で異常予測制御方法を行う際の操作画面である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明による半導体製造設備における異常予測制御装置および方法を図面に基づいて説明する。なお、図面は、本発明の基本構成や実施方法を示す概略図であり、本発明に係る要素と構成のみを示し、実際に実施する部材の個数、外形、寸法を一定の比率で記載するものではなく、説明の便宜および明確性のために簡略または誇張されている。一方、実際に使われる個数、外形、寸法は、様々な設計に応じ、部材の配置により複雑になる可能性がある。
【0020】
(第一実施例)
本発明の第一実施例による半導体製造設備における異常予測制御装置200は、1つの多重チャンネル伝送器210、複数の第一振動検出器220、1つの第一制御信号接続ワイヤ230、および1つの振動スペクトル解析装置240を有する。異常予測制御装置200は、様々な半導体製造設備に応用することができる。半導体製造設備100は、内部に1つの第一回転型周波数変換装置110と、第一回転型周波数変換装置110を駆動する1つの第一コントローラ120とを有する。
【0021】
半導体製造設備100は、各種の半導体製造プロセス用装置、例えば、ワイヤボンディング装置、ダイボンディング装置、BGAマウンティング装置、BGA切断装置、ICマーク検査装置、リード外観検査装置、ダイシング装置、スパッタリング装置、真空蒸着装置、洗浄装置、化学気相成長装置、物理気相成長装置、ウェットエッチング装置、RTP装置、CMP装置、ステッパー露光装置、プラズマエッチング装置、めっき装置、イオン注入装置、レジストアシャー、拡散装置、アニール設備、およびマルチチャンバー自動製造プロセス設備である。半導体製造設備100の第一回転型周波数変換装置110は、回転型周波数変換装置あるいは線形ガイドレールを有し、回転速度が連続変化あるいは断続変化する。
【0022】
図2に示すように、本実施例において、例えば、第一回転型周波数変換装置110を、ダイボンディング装置のステージ(stage)Y軸移動機構にしてもよく、さらに垂直方向の回転型周波数変換装置を、ステージX軸移動機構にしてもよい。図1に示すように、第一回転型周波数変換装置110は、第一コントローラ120に接続され、第一コントローラ120により第一回転型周波数変換装置110を操作および駆動する。
【0023】
図3Aおよび図3Bに示すように、多重チャンネル伝送器210は、アダプタ211と少なくとも1つの多重チャンネル接合モジュール212とを含む。多重チャンネル接合モジュール212は、モジュール化されてアダプタ211に差込まれ、かつ複数の信号接続端子213を有する。信号接続端子213は、信号入力に用いられることができ、また、半導体製造設備100の振動部11に接続され、振動信号の収集に用いられることができる。
【0024】
本実施例において、アダプタ211は、シングルパック式であり、モジュール化されて単一の多重チャンネル接合モジュール212と結合する。具体的に言えば、アダプタ211は、外部接続用の高速USBキャリアである。詳しく言うと、図3Bに示すように、アダプタ211は、少なくとも1つの接続部214を有する。多重チャンネル接合モジュール212は、接続部214と対応する接続部215を有する。両接続部214、215は、オスメス型であり、互いに嵌め合う。これにより、多重チャンネル接合モジュール212はアダプタ211と接合する。
【0025】
アダプタ211は、さらに、適切な線材で接続することによりUSBコネクタにすることが可能な1つの出力部(図示せず)を有し、出力部により振動スペクトル解析装置240に接続される。振動スペクトル解析装置240は、半導体製造設備の外部パソコン、ノートパソコン、解析装置、A/D変換機、モニタ、あるいは記録装置である。本実施例において、多重チャンネル伝送器210は、N社が開発したDSA(Dynamic Signal Analyzer)製品である。多重チャンネル伝送器210により半導体製造設備100の各種の振動信号が取得され、さらに制御信号(具体構成は後に述べる)の取得が可能となり、さらに専用ソフトウェアを用いてデータ解析と信号処理を行う。
【0026】
図1および図2に示すように、第一振動検出器220は、第一回転型周波数変換装置110の少なくとも1つの振動部111に非破壊的に結合され、信号接続端子213に接続されるので、半導体製造設備100の内部構造を損傷することはなく、設備の保証とメンテナンスに対する影響がない。特に、第一振動検出器220の接続数量は、多重チャンネル伝送器220内に設置した信号接続端子213の数量より少ないため、少なくとも1つの信号接続端子213が余る。
【0027】
本実施例において、図1に示すように、第一振動検出器220の接続数量は3個であり、多重チャンネル接合モジュール212は4個の信号接続端子213を有するため、一部の信号接続端子213が第一振動検出器220に接続された後、信号接続端子213Aが1個余る。余った信号接続端子213Aは、第一制御信号接続ワイヤ230を介して第一コントローラ120に接続されている。よって、信号接続端子213の中の1つが第一コントローラ120に接続されることで、多重チャンネル伝送器210は、回転型周波数変換装置の振動信号と、対応するコントローラの制御信号を同時に測ることができる。
【0028】
つまり、第一回転型周波数変換装置110を駆動するための第一コントローラ120が制御信号を送出すると同時に、並列方式で第一制御信号接続ワイヤ230と多重チャンネル接合モジュール212とを介して同時に発生する制御信号を測ることができる。また、第一振動検出器220は、第一回転型周波数変換装置110の異なる振動部における振動信号を同時に測定する。これにより、制御信号と振動信号とは対応するようになる。
【0029】
第一制御信号接続ワイヤ230は、第一コントローラ120と信号接続端子213との間に信号伝送用としての許容電圧を有することが好ましく、その許容電圧が±5V以内であることによって、多重チャンネル接合モジュール212の信号接続端子213は制御信号と振動信号との伝送用として確保される。換言すれば、多重チャンネル接合モジュール212に制御信号伝送用の接続端子を設置する必要がなく、余る信号接続端子213であればどれでも第一制御信号接続ワイヤ230に接続されることができる。ただし、振動スペクトル解析装置240の操作インターフェースを正確に設定しなければならない。
【0030】
再び図2に示すように、第一振動検出器220が貼付けられる振動部111は、振動源と、振動源固定部材と、振動源伝送部材とを含み、例えば、半導体製造設備の内部に位置するサーボ駆動モータ、モータ前方の固定リングおよびボールスクリュー(もしくはスクリュー駆動工作テーブル、もしくは高速スピンドル)を含む。振動部111は、振動源と連動関係を有し、振動信号を測ると選定される部位を言い、通常、半導体製造設備100の振動部111の振動源は異なる回転速度、負荷、振動周波数およびストロークを持つため、ISO10816や他の規定により警報値を設定することができない。
【0031】
さらに、第一振動検出器220の非破壊的な結合方式について説明する。図4Aに示すように、各第一振動検出器220は、磁気感知素子221を有する。図4Bに示すように、各第一振動検出器220の本体は、スクリュー222を有する。磁気感知素子221は、モジュール化され、スクリュー222と結合して交換やメンテナンスを行うのに便利である。第一振動検出器220は、半導体製造設備100内部の所定振動部に非破壊式で結合されることができる。具体的に言えば、図4Bと図5Aに示すように、磁気感知素子221は、スクリュー222と螺合するように背面にねじ穴223を有し、ねじ穴223は磁気感知素子221を貫通することがない。図5Bに示すように、磁気感知素子221の正面には受信部が設けられ、設備の振動信号を明確に受信する。磁気感知素子221は、ネオジウム磁石(Neodymium Magnet)からなる強力な磁石であり、本実施例においては六角の形状をなすものであるが、それに限られることはなく、他の実施例には別の形状にしてもよい。なお、磁気感知素子221は、導線を介して信号接続端子213の一部に接続されている。
【0032】
図2に示すように、異常予測制御装置200は、さらに複数の磁化シート250を含む。測りたい振動部111が磁気吸着性のない金属材質である場合に、振動部111に磁化シート250を貼付けることができる。換言すると、磁化シート250を第一回転型周波数変換装置110の振動部111に予め設置することで、対応する位置に磁気感知素子221の吸着用として用いることができるとともに、繰り返し貼り付け部位とすることができる。磁化シート250は、磁性金属、例えば、鉄や鋼などの金属である。なお、磁化シート250は、貼着方式で測りたい振動部111に固定されることができ、面積が磁気感知素子221の面積に等しいか、もしくは磁気感知素子221の面積より少々大きくすることが好ましい。これにより、十分な吸着面積を有することで磁気吸着力を高める。第一振動検出器220は、磁気吸着力で磁化シート250と結合するため、半導体製造設備100を損傷することなく、かつ取り外しと位置決めを便利に行える。よって、極めて高価な半導体製造設備100に対するメーカーからの保証およびメンテナンスサービスを、引き続き保有することができる。
【0033】
再び図1に示すように、振動スペクトル解析装置240は、振動信号と制御信号を記録収集し、時間波形(Time−wave Form)に転換するため多重チャンネル伝送器210のアダプタ211に接続されている。このようにして半導体製造設備100の寿命追跡と早期の損傷予測を行うことが可能となり、設備ダウンと修復の時間の減少が可能で、かつ製品の大量異常予防も可能となる。具体的に言えば、振動スペクトル解析装置240は、パソコン、携帯式ノートパソコン、解析装置、A/D変換機、モニタあるいは記録装置であり、表示、演算、解析あるいは蓄積の能力を具備する。
【0034】
また、振動スペクトル解析装置240は、半導体製造設備100の相関データもしくは履歴メンテナンス記録を蓄積および読取る目的とし、データベースを備えるサーバーを内蔵するか、あるいはデータベースを備えるサーバーに接続されることが好ましい。振動スペクトル解析装置240により、第一振動検出器220の収集した振動信号と制御信号を全体的にまたは抽出して監視することができ、かつ測定値を時間波形に変換して波形データ解析することで異常の発生の可能性のある設備を見つけて設備管理人に提示することができ、設備管理人はそれにより不良原因の究明と解決をする。
【0035】
本実施例において、二乗平均平方根、振動ピーク(peak)値、CF(crest factor)、および振動ピークNoを計算するために、振動スペクトル解析装置240を予め設定することができる。さらに上述の計算値のランチャート(run chart)、需要による日/週/月レポート、および計算結果による異常設備リストなどの提供が可能である。
【0036】
(第二実施例)
図6に示すように、半導体製造設備100は、内部に、1つの第一回転型周波数変換装置110と、第一回転型周波数変換装置110を駆動する1つの第一コントローラ120とを有する。異常予測制御装置300は、1つの多重チャンネル伝送器210、複数の第一振動検出器220、1つの第一制御信号接続ワイヤ230、および1つの振動スペクトル解析装置240を有する。ここで、第一実施例で用いた部材と同一の機能を有する部材には、同一の部材番号を付記し、その説明を省略する。
【0037】
本実施例において、アダプタ311は、マルチパック式であり、モジュール化されて複数個の多重チャンネル接合モジュールと結合している。図7に示すように、アダプタ311は、モジュール化されて8個の多重チャンネル接合モジュール212と結合することができ、各多重チャンネル接合モジュール212は4個の信号接続端子213を有するので、多重チャンネル伝送器210は32個の信号接続端子213を有することになる。ここで、実際の需要に応じて多重チャンネル接合モジュール212の数量調整が可能であり、単一設備における異なる振動部の振動信号と対応する制御信号を取得し得ることで、同一設備における複数の回転型周波数変換装置の振動信号を同時に測ることができる。なお、多重チャンネル伝送器210は、複数の設備の振動信号と対応する制御信号を同時に取得することができる。
【0038】
アダプタ311は、図7Aおよび図7Bに示すように、複数の接続部314を有し、各接続部314は1つの多重チャンネル接合モジュール212に接続されている。また、接続部314は、さらに少なくとも1つの出力部316を含み、出力部316は、外部コンピュータ、解析装置、A/D変換機、モニタあるいは記録装置などと接続するために用いられる。
【0039】
再び図6に示すように、半導体製造設備100は、内部に1つの第二回転型周波数変換装置130と、第二回転型周波数変換装置130を駆動する1つの第二コントローラ140とを有する。第二回転型周波数変換装置130は、第二コントローラ140に接続されており、第二回転型周波数変換装置130の操作と駆動は第二コントローラ140によって行われる。
【0040】
異常予測制御装置300は、さらに複数の第二振動検出器260と、1つの第二制御信号接続ワイヤ270とを含む。第二振動検出器260は、第二回転型周波数変換装置130の少なくとも1つの振動部に非破壊的に結合され、信号接続端子213に接続されている。ここで、第一振動検出器220と第二振動検出器260との接続数量は、多重チャンネル伝送器210内に設置した信号接続端子213の数量より少ないため、少なくとも2つの信号接続端子213が余る。余った信号接続端子213の1つは、第二制御信号接続ワイヤ270を介して第二コントローラ140に接続される。換言すれば、各多重チャンネル接合モジュール212は、コントローラと接続するため少なくとも1つの信号接続端子213を残している。多重チャンネル伝送器210の信号接続端子213を、第一振動検出器220、第一コントローラ120、第二振動検出器260、および第二コントローラ140に接続するとともに、出力部316を振動スペクトル解析装置240に接続することにより、振動信号と制御信号とを収集して時間波形に変換し、さらに解析し、異常が発生する可能のある設備を見つけ、設備管理人に提示し、設備管理人はそれにより不良原因の究明と解決をする。
【0041】
図8に示すように、収集した第一回転型周波数変換装置の制御信号を、振動スペクトル解析装置により、図8(A)に示す制御信号波形に変換し、また収集した制御信号の相関振動信号を、図8(B)〜(D)に示す振動信号波形に変換する。図8(B)〜(D)に示す振動信号波形は、第一回転型周波数変換装置の異なる振動部から取得した異なる振動波形であり、それらの動向変化を観察して設備のメンテナンススケジュールを立てる。
【0042】
本発明による半導体製造設備における異常予測制御方法によると、収集した制御信号を時間基準点とし、第一回転型周波数変換装置の少なくとも1つの振動部が作動するときの二乗平均平方根を計算し、異常制御限界を設ける。
【0043】
ここで、二乗平均平方根は、
【数1】

【0044】
として表現することができる。y1〜yNは、検出器番号に対応する振動量を表し、Nは、同一の制御信号に相関する検出器の数を表す。
【0045】
次に、図9〜図21に示すように、振動スペクトル解析装置240の操作フローについて説明する。
図9に示すように、測定計器設定で検出器設定を行う。先ず、「設定」アイコン、そして「検出器設定」欄をそれぞれ選択するか、あるいはツールバーから「検出器設定」を選択すると、検出器設定表が開かれる。次に、マウスを右クリックして検出器設定表が表示されると、表中に、メニュー項目「検出器追加」、「検出器編集」、「検出器削除」が提供される。
【0046】
「検出器追加」においては、検出器設定ウインドウを開いて新たな検出器を追加すると、検出器が包含するAcc,Vel,Disp,Forceあるいは他形態の信号形態が振動スペクトル解析装置より提供され、入力完成後に[Enter]ボタンをクリックすることで入力データが保存される。ここで、形態欄と単位欄はオプション機能を提供し、異常予測制御装置の連結構造を参考にして定義を与えることができる。
【0047】
「検出器編集」においては、既知の検出器リストより類似の検出器データを選択し、[編集]ボタンをクリックすると検出器設定ウインドウが開き、内容修正後に[Enter]ボタンをクリックして編集修正完了とするか、あるいは、[保存]ボタンをクリックして新たな検出器データを保存する。ここで、検出器データが二重にならないように、システムは自己検査を行う。
【0048】
「検出器削除」においては、既知の検出器リストより類似の検出器データを選択し、[削除]ボタンをクリックすると削除確認のダイアログボックスが表示され、削除をクリックすることで検出器データが削除される。ここで、削除の執行前にユーザの再確認のための警告メッセージが必ず表示される。
【0049】
図10に示すように、測定計器設定でDAQ設定を行う。「設定」アイコン、そして「取得装置設定」欄をそれぞれ選択すると、信号取得装置設定表が開かれる。表中には、メニュー項目「DAQ装置追加」、「DAQ装置編集」、「DAQ装置削除」が提供される。ここで、DAQはデータ取得(data acquisition)の略字であり、上述の多重チャンネル伝送器はDAQに相当し、信号取得装置が上述の多重チャンネル接合モジュールに相当する。DAQ型番は、システムよりサポート可能な設備型番が提供され、ユーザが選定した後、選定された設備型番に対応した設定サブテーブル(sub−table)をシステムが作成し、ユーザはサブテーブルに詳細を入力することができる。
【0050】
「DAQ装置追加」においては、信号取得装置設定表の[追加]ボタンをクリックすると測定計器ウインドウが開き、新たな信号取得装置を入力し、[Enter]ボタンをクリックすることで測定計器追加が完了する。ここで、ベンダー欄とチャンネル欄にはオプション機能が提供され、異常予測制御装置の連結構造を参考にして定義を与えることができる。
【0051】
「DAQ装置編集」においては、先ず、既知の信号取得装置リストより類似の信号取得装置データを選択し、マウスをダブルクリックして確定した後、ポインタを下方の追加/修正へ移動して数箇所を修正し、[Enter]ボタンをクリックすることで、新たな信号取得装置データとして保存する。ここで、信号取得装置データはダブルにならないようにシステムは自己検査を行う。
【0052】
「DAQ装置削除」においては、既知の信号取得装置リストより類似の信号取得装置データを選択し、マウスをダブルクリックして確定した後、[削除]ボタンをクリックすると削除確認のダイアログボックスが表示され、削除をクリックすることで信号取得装置データは削除される。
【0053】
図11および図12は、半導体製造設備の管理画面を示す。設備管理の対象は、区域、ユニット、設備およびパーツの四階層からなる構成である。パーツ層の下は、測点と動向監視/制御信号形態(プリセットは、RMS、Peak、Crest factor、Threshold peak no、Threshold peak valを含む)を含む。各監視/制御信号アラーム値は、警告値と危険値の二種を含む。ユーザは、画像補助説明欄に相関する補助説明の図表ファイルやテキストファイルを保存することができる。ここで、設備セットは、1つの駆動モータを主にして実行できる作業ユニットの構成素子と定義され、例えば、サーボ駆動モータ、ボールスクリュー、スクリュー駆動工作テーブル、高速スピンドルなどを含む。
【0054】
ツリー状に構造を表示する画面をマウスで右クリックすると操作メニューが表示され、操作メニューは、追加、コピー、貼り付け、削除の四つの機能を有する。「追加」は、入力待ちの空欄の作成を行う。「コピー」は、区域、ユニット、あるいは設備層以下の既存データ(測定点以下の測定データは含まず)を一時ファイルへコピーし、貼り付け機能でツリー状図表に貼り付け、新たな区域、ユニット、あるいは設備を設ける。「貼り付け」は、コピーしたデータを貼り付けると名称のみが色反転するので、ユーザに新たな名称を入力させ、新たな区域、ユニット、あるいは設備とする。ここで、同一階層のデータのみを貼り付けすることができ、非同一階層のデータは貼り付け不可である。「削除」は、選択した区域、ユニット、あるいは設備の削除を行う。削除されるデータとしては、測定データを含み、削除の前にユーザの再確認の警告メッセージが必ず表示される。
【0055】
ユーザは、画像補助説明欄に、相関する補助説明の図表ファイルやテキストファイルを保存することができる。画像補助説明欄でマウスを左クリックすると、画像補助ウインドウに図表ファイルが表示され、ウインドウの拡大や縮小を任意に行うことができるが、画面に表示される画像補助ウインドウの大きさは予め設定されている。操作方法は、画像補助説明欄においてマウスを右クリックすると操作メニューが表示され、操作メニューは、追加と削除の二つの機能を有する。「追加」は、データ選択メニュー(自動検索図表ファイルとテキストファイル)が表示され、メニューを選択及び確認した後に説明欄に注釈を加えると、後の検索に便利である。
【0056】
次に、測定と測定ルート設定に関する操作を説明する。先ず、図13に示すように、「測定と測定ルート設定」アイコンを選択してマウスを右クリックすると、図14に示す操作ウインドウが表示される。操作メニューは、「測定ルート追加」、「測定ルートコピー」、「測定ルート貼り付け」、「測定ルート選択」および「測定ルート削除」などの機能を有する。
【0057】
「測定ルート追加」ではユーザに測定設定と測定ルート設定が提供され、操作手順としては、先にDAQ測定設定ウインドウでDAQ設定を行う。名称設定の入力において、例えば、ユニットASC−XXYYYチャンネル32は既設のDAQ設備(マルチパック式多重チャンネル伝送器)を選択し、選ばれたDAQによって測定周波数帯域幅、測定時間、測定形態、トリガチャンネル、相対測定可能なチャンネル数を含むプリセットデータが提供される。「測定設定修正」ボタンをクリックすると、修正可能な欄が色反転し、修正完了後にシステムが自動的に保存する。
【0058】
次に、タスクバーの測定ユニットを選択して読み込み、測定ルート設定を行う時に、区域内の測定ユニットを選択し、マウスの右ボタンを押したまま測点の対応リストまでドラッグすると、その測定ユニット中の設備セットにおける各振動測点番号に、さらにサーボモータ制御信号の測点が追加される。DAQチャンネル欄は、入力した測点番号に対応するDAQ信号チャンネルであり、チャンネル上限はシステムの提供できる最多DAQ信号入力チャンネル数である。設定完了後に、測定ルート保存ボタンをクリックして測定ルートの名称を入力する。例えば、ユニット#2 NIComp−32 2kHzは、NICompdeck 32 channel DAQを採用する測定ルート名称であり、測定サンプリング率は、2kHzである。
【0059】
また、「測定ルート選択」によって既知の測定ルートファイルを読み込むことができる。操作方法としては、「測定ルート選択」を選択してマウスを右クリックすると、その区域内に含まれる各既存の測定ルート名称がリストされる。ユーザが選択すると、直接データ測定を行い、あるいは、測定ルート内容を修正して新たな測定ルートとして保存した後にデータ測定を行い、図15に示すようになる。ここで、「測定ルート選択」機能を介し測点の対応リストの内容のみを修正することができ、DAQ測定設定内容は修正不可となる。
【0060】
データ測定を行う時、先ずDAQチャンネルに対応する検出器をセットアップし、DAQに対応する検出器ウインドウを介して既存の振動検出器リストから検出器を選択することができる。ここで、信号形態がサーボ制御信号である場合、検出器を選択することができず、振動検出器リストの番号欄にNonと表示される。
【0061】
図15に示す信号測定ウインドウにおける測定確定ボタンをクリックする前、測定ルートを先に選択し、例えば、ルート1(測点の対応リスト中の測定ルートの色が反転する)を選択する。測定確定ボタンをクリックすると、DAQ測定設定の測定設定と測点対応リスト中の測定ルートによって、データ測定とデータ処理を行う。測定中は、測定進度を表示する棒図表(bar chart)を利用して測定進捗度を示す。図16に示したものは、取得した制御信号と振動信号の時間波形変換画面である。測定完了後、データを保存する前に、測定信号の確認としてオリジナル信号検索ボタンをクリックすると、各測定チャンネルのオリジナル波形信号を検索することができる。操作方法としては、オリジナル信号検索ウインドウの下方で左または右ボタンをクリックすると、各測定チャンネルが取得したオリジナル波形信号を検索し、正しく確認した後に、図17に示した右下角位置の「計算と保存」ボタンをクリックすると、今後の動向解析用として全ての測定データは対応するデータベースに保存される。
【0062】
図18に示したものは、測点動向解析の操作画面であり、「図表」アイコンを選択してタスク欄の「動向解析」ボタンをクリックすると、左側のツリーウインドウで解析したい設備を選択することができ、右側の解析領域で設備と対応する全ての測点、測点に対応した信号形態、警告値と危険値が表示される。同時に、動向図表ウインドウに最近の測定値の動向図表が表示され、最近12個のデータを予定値にする。動向図表の下方はデータリストであり、このデータは、データの測定時間、データ値と設備の当時の状態を含む。動向図表は、カーソル機能が提供され、カーソルの表示位置におけるデータは反転色で表示される。
【0063】
図19に示したものは、最近の異常設備リストに係わる操作画面であり、「動向解析」アイコンを選択してタスク欄の「最近異常ユニット」ボタンをクリックすると、その区域中の全ての設備において最近一回でも測定値が警告や危険と認定されたものを検索して詳細データをリストする。ユーザは、最近の「異常設備リスト」により、全ての異常設備を把握することができる。
【0064】
以下は、診断とメンテナンス記録に関して説明する。図20に示すように、振動スペクトル解析装置は、二種の異常記録フォームを提供する。1つは、異常診断記録であり、動向解析と波形スペクトル信号解析を介して異常、危険な設備を診断し、異常原因と改善提案を入力、保存して記録する。ユーザは、条件付けをし、例えば、時間順序やユニット順序などによって過去の診断記録を迅速に見つけて目前の設備診断に役立てることができる。もう1つは、設備メンテナンス記録である。異常診断記録の提出した改善提案を参考にして設備を改善し、改善結果を設備メンテナンス記録に入力することができ、将来のメンテナンス履歴検索には便利となる。
【0065】
図21に示したものは、データベースのインポート/エクスポート操作画面である。保存したい区域内における全ての測定データを指定した位置へエクスポートするには、先ず「データインポート/エクスポート」アイコンを選択する。専用画面が表示されたら、ツリー状図から保存したい区域(即ちマウスを指定区域へ移動し、左クリックして該区域を色反転させる)を選択し、再びマウスを右クリックし、「データインポート/データエクスポート」選択ウインドウが表示されるので選択した後に、データ保存区画面で区域を選択してデータをエクスポートする。ここで、システムは、区域名称とエクスポート時間とをデータエクスポート名称にする。「データインポート」は、選定されたインポートデータをデータベースへインポートしてツリー状図表に示す。同名の区域設備がある場合は、データの上書きの警告ダイアログボックスが表示される。
【0066】
従って、本発明による半導体製造設備における異常予測制御装置を介して、半導体製造設備から取得した振動信号と制御信号を時間波形に転換し、有効に管理と解析を行って半導体製造設備の予測式メンテナンスの要求を達成することができ、また、異常発生前の設備使用寿命を評価することができる。
【0067】
以上、本発明はこのような実施例に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の形態で実施することができる。
【符号の説明】
【0068】
100 半導体製造設備
110 第一回転型周波数変換装置
111 振動部
120 第一コントローラ
130 第二回転型周波数変換装置
140 第二コントローラ
200 異常予測制御装置
210 多重チャンネル伝送器
211 アダプタ
212 多重チャンネル接合モジュール
213 信号接続端子
213A 余った信号接続端子
214 接続部
215 接続部
220 第一振動検出器
221 電磁気感知素子
222 スクリュー
223 ねじ穴
230 第一制御信号接続ワイヤ
240 振動スペクトル解析装置
250 磁化シート
260 第二振動検出器
261 電磁気感知素子
270 第二制御信号接続ワイヤ
300 異常予測制御装置
314 接続部
315 アダプタ
316 出力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体製造設備内に、第一回転型周波数変換装置と前記第一回転型周波数変換装置を駆動する第一コントローラとが設置され、
異常予測制御装置として、多重チャンネル伝送器、複数の第一振動検出器、第一制御信号接続ワイヤおよび振動スペクトル解析装置を備え、
前記多重チャンネル伝送器は、アダプタと、少なくとも1つの多重チャンネル接合モジュールとを含み、前記多重チャンネル接合モジュールは、複数の信号接続端子を有し、モジュール化されて前記アダプタに差込まれ、
前記複数の第一振動検出器は、前記第一回転型周波数変換装置の少なくとも1つの振動部に非破壊的に結合され、前記複数の信号接続端子群と接続され、
前記複数の第一振動検出器の接続数量は、前記多重チャンネル伝送器内に設置された前記複数の信号接続端子の数量より少なく、少なくとも1つの信号接続端子が余り、
前記第一制御信号接続ワイヤは、余った信号接続端子と前記第一コントローラとを接続し、
前記振動スペクトル解析装置は、前記アダプタに接続され、振動信号と制御信号を記録収集して時間波形に転換することを特徴とする半導体製造設備における異常予測制御装置。
【請求項2】
前記複数の第一振動検出器が貼付けられる振動部は、振動源と、振動源固定部材と、振動源伝送部材とを含むことを特徴とする請求項1記載の半導体製造設備における異常予測制御装置。
【請求項3】
前記複数の第一振動検出器は、各々が磁気感知素子を有するとともに、さらに複数の磁化シートを有し、前記複数の磁化シートを前記第一回転型周波数変換装置の少なくとも1つの振動部に予め設置して前記磁気感知素子を吸着するために用いることを特徴とする請求項1記載の半導体製造設備における異常予測制御装置。
【請求項4】
前記複数の第一振動検出器は、各々が本体にスクリューを有し、前記磁気感知素子がモジュール化されて前記スクリューと結合することを特徴とする請求項3記載の半導体製造設備における異常予測制御装置。
【請求項5】
前記アダプタは、高速USBキャリアであることを特徴とする請求項1記載の半導体製造設備における異常予測制御装置。
【請求項6】
前記第一制御信号接続ワイヤは、前記第一コントローラと前記複数の信号接続端子との間に信号伝送用の許容電圧を有し、前記許容電圧は±5V以内であることを特徴とする請求項1記載の半導体製造設備における異常予測制御装置。
【請求項7】
前記アダプタは、シングルパック式であり、モジュール化されて単一の多重チャンネル接合モジュールと結合されることを特徴とする請求項1〜6いずれか一項に記載の半導体製造設備における異常予測制御装置。
【請求項8】
前記アダプタは、マルチパック式であり、モジュール化されて複数の多重チャンネル接合モジュールと結合されることを特徴とする請求項1〜6いずれか一項に記載の半導体製造設備における異常予測制御装置。
【請求項9】
前記半導体製造設備内に、第二回転型周波数変換装置と、前記第二回転型周波数変換装置を駆動する第二コントローラとが設置され、
前記異常予測制御装置として、さらに、複数の第二振動検出器と、1つの第二制御信号接続ワイヤとを備え、
前記複数の第一振動検出器と前記複数の第二振動検出器との接続数量が、前記多重チャンネル伝送器内に設置された前記複数の信号接続端子の数量より少なく、少なくとも2つの信号接続端子が余り、この余った信号接続端子中の1つは、前記第二制御信号接続ワイヤを介して前記第二コントローラに接続されることを特徴とする請求項8記載の半導体製造設備における異常予測制御装置。
【請求項10】
半導体製造設備内に、第一回転型周波数変換装置と、前記第一回転型周波数変換装置を駆動する第一コントローラとを配置するステップと、
請求項1〜9いずれか一項に記載の半導体製造設備における異常予測制御装置を設けるステップと、
を含む半導体製造設備における異常予測制御方法であって、
収集した制御信号を時間基準点とし、前記第一回転型周波数変換装置の少なくとも1つの振動部が作動する時の二乗平均平方根を計算して異常制御限界を設けることを特徴とする半導体製造設備における異常予測制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2012−195550(P2012−195550A)
【公開日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−113621(P2011−113621)
【出願日】平成23年5月20日(2011.5.20)
【出願人】(506292169)力成科技股▲分▼有限公司 (36)