説明

単一周波数送信機ネットワーク

【課題】複数の送信機局を含む単一周波数送信機ネットワークでは、送信される送信フレームは該送信機局内で作られる。各同時送信される送信フレームは、同一のデータパケットを含むことを保証しなければならない。
【解決手段】ソース局は、送信機局各々によって一フレームにおいて送信されるべきパケットを示す識別を、一連の複数のパケットに挿入し、該識別が挿入された一連の複数のパケットを、送信機局各々に送信する。送信機局は、その識別が示す一フレームにおいて送信されるべきパケットを、最終的に送信されるフレームに構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は少なくとも2つの送信リンクを介して少なくとも2つの送信機局に信号を送信するソース局を含み、該送信機局は該ソース局から該信号を受ける受信機と搬送波上に該信号を送信する無線送信機を含む送信機ネットワークに関する。
【0002】
本発明はまたそのような送信機ネットワーク内で用いられるソース局と送信機局、及び信号を送信する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
上記の送信機ネットワークはG.PlengeによるEBU review technical,No.246,1991年4月,87−112頁の「DAB−A new sound broadcasting system, Status of the development, Routes to its introduction」から知られている。
【0004】
従来の送信機ネットワークは例えば放送の目的で設計されているときには送信される信号に利用可能な充分なチャンネルがないという問題を有する。この場合には再利用する周波数を再配分し、一方で通常の伝搬状態の下で、ある領域では、特定の周波数で送信を行う複数の送信機の一つのみが受信されるようにすることが可能であり、それにより相互干渉は通常の伝搬条件下で予想する必要はない。しかしながらそのような従来の送信機ネットワークでは、干渉は例えば対流圏ダクトのような特殊な伝搬条件では発生する。
【0005】
上記文献から知られている送信機ネットワークでは信号は複数の送信機を介して類似の周波数で送信され、一方で受信機は異なる送信機から信号を受けることができる。結果として、エコー信号に対応する特性を有する妨害信号が発生される。この(望ましくない)エコー信号は、エコー打ち消し器により、又は送信される信号が実際に送信されるときに時間領域で保護周波数帯域と称されるものを用いることにより、受信機内で抑制される。従ってこの受信された信号は受信された信号がエコー信号により妨害される特定の期間、受信機内で廃棄されることもあり得る。
【0006】
単一の送信機周波数しか用いられていない送信機ネットワークの大きな利点は、従来の送信機ネットワークが用いられるときより利用可能なチャンネルがずっと少なくてよいことである。加えて単一の送信機周波数しか用いられていない送信機ネットワークでは、特殊な伝搬条件下でさえも付加的な妨害がない。何故ならばそのような妨害は受信機に既に考慮されているからである。
【0007】
信号の所定の部分の送信の瞬間が2つの送信機局間で非常に異なる場合には該エコー遅延はかなり長い。この遅延の差はソース局と送信機局との間の送信路の遅延の差により生ずる。この比較的大きな遅延の差の結果として、エコー信号の影響の打ち消しのために受信機内でとられる対策はかなり複雑である。
【0008】
送信機局により送信される信号は、多数のトレーニングシーケンス及び/又は同期シンボル及び時にはスタッフィングシンボルである有用なデータを含む、フレームの形の信号であってもよい。それら有用なデータは送信リンクからなるネットワークにより供給される。そのようなネットワークは、その中で搬送されるシンボルがマップされなければならない搬送フレーム構造をしばしば用いる。このマッピングは異なる送信リンクに対して異なる。これは、送信機ネットワークの誤動作を導く、与えられた瞬間における送信機局による異なるシンボルの送信を生ずる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は全ての送信機局が同じ瞬間に同じシンボルを送信することを確実にする上記のような送信機ネットワークを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
故に本発明は、該送信機局が、該信号をデジタルシンボルのフレームを含む更なる信号に変換する変換手段を含み、ソース局が、一フレームにおいて送信機局により送信される信号の部分を特定する特定手段と、該送信機局に該部分の識別を送信する手段とを含むことを特徴とする。
【0011】
データ信号と共に対応する識別を送ることによって、どのシンボルが一つのフレーム内で送信されなければならないかを示すことにより、各フレーム内で同じシンボルが複数の送信機局により送信されることを確実にすることができる。該識別は、例えば現在の開始コードと次のフレームの開始コードの間のシンボルが一つのフレーム内で送信されなければならないことを示す、フレーム開始コードであってもよい。
【0012】
本発明はまたダイバーシティ送信に対して用いられ、ここでは送信機に対して類似の周波数は必要とされない。
【0013】
本発明の他の実施例は、特定手段が、該変換手段と等価な更なる変換手段を有することを特徴とする。
【0014】
ソース局内にも変換手段を導入することにより、該ソース局はどのシンボルを一つのフレーム内で送信することができるかを容易に特定しうる。これは送信される信号からフレームを作り、送信リンクを介して送信機局へ送信されるデータ(フレームの残りの部分でない)と共に、各フレームの始めに送信フレーム開始コードを送信することによりなされる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明を、図を参照して更に説明する。
【0016】
図1による送信機ネットワークではソース局2はそれぞれの送信リンク10、12、14を介してそれぞれの送信機局4、6、8に結合される。
【0017】
各送信機局4、6、8は、対応する送信リンク10、12、14から受信したデータを含む送信フレームを構成する。送信リンク内の信号の遅延と送信機局内の遅延の和が全ての送信機局4、6、8に対して実質的に同じであることが確実にされる。これは全ての送信機局による信号の実質的な同時送信を生ずる。
【0018】
図2によるブロック図では信号はバッファ24の入力に印加される。バッファ24は制御回路22に結合される。バッファ24の出力は、信号のどの部分が一つのフレーム内で送信されなければならないかを識別する情報を挿入する、挿入装置26の入力に接続される。該情報の挿入は制御回路22により制御される。該挿入装置の出力は送信リンク10、12、又は14を介して対応する送信機局4、6、8に結合される。該送信機局4、6、8の入力信号はバッファ28に印加される。該バッファ28は制御回路34に結合される。バッファの出力はマルチプレクサ30の入力に接続される。制御回路34の出力は、マルチプレクサ30の制御入力に接続される。マルチプレクサの出力は送信機32の入力に接続され、送信機32の出力は各アンテナ16、18、又は20に結合される。
【0019】
以下の説明で、信号は、デジタルシンボルのパケットを含むデジタル信号であることが仮定されている。該パケットはバッファ24に一時的に記憶される。制御回路22はどのパケットが一つのフレームで送信機局4、6、8により送信され得るかを特定する。挿入装置26は、フレーム開始コードの後に送信される最初のパケットが送信機局により新たなフレームで送信される最初のパケットであることを示す、いわゆるフレーム開始コードを挿入する。このようにして2つの連続するフレーム開始コード間に存在するパケットは、一つのフレーム内で送信されることが示される。
【0020】
バッファ28内でソース局から受信されたパケットは一時的に記憶され、フレーム開始コードは除去され、制御回路34に印加される。該制御回路34は該フレームに属するパケットをパケットオーバーヘッド信号と組み合わせることにより最終的な送信フレームを構成するように、バッファ28及びマルチプレクサ30を制御する。送信機局における送信フレーム構成処理のモデルをソース局において用いてフレーム開始コードを挿入するため、2つのフレーム開始コード間のパケットを一フレームにおいて送信することが常に可能であるようにしている。オーバーヘッド信号は、送信機ネットワークからの信号を受けるよう意図された受信機に対するフレーム同期信号と、クロックランイン(run in)信号と、トレーニング信号とを含み得る。完全なフレームはマルチプレクサ30の出力で得られる。対応する送信アンテナ16、18、20に印加される前に、該出力信号は搬送波上に変調され、送信機32で増幅される。
【0021】
図3のグラフaに図2のバッファ24の入力での信号が示される。それは1から15まで番号をつけられた連続したパケットからなる。図3のグラフbに送信リンクを介して送信された信号が示される。該信号は、フレーム開始コード、及びパケットの送信に対する複数の時間スロットを含む。時間スロット番号は対応する時間スロットの下に示されている。送信リンクを介して送信された信号は、フレーム開始コードの後において、時間スロット1−19にあるパケットを加算することにより構成される。
【0022】
新たな時間スロットの開始時に、完全なパケットがバッファ24で得られる場合には、該パケットが該時間スロットで送信される。スロット番号もまた、該スロット内で送信される信号内に導入される。利用できる完全なパケットがない場合には、スタッフ又はヌルシンボルが、対応するスロット内において送信される。時間スロットの数は送信フレーム内に適合するパケットの最大数に少なくとも等しくなければならない。一般に該時間スロットの数はあるスタッフ許容性を提供するために幾分大きい。
【0023】
図3のグラフcに送信機局により最終的に送信された送信フレームが示される。それは全てのフレームオーバーヘッド信号を含むヘッダTを含み、その後にデータパケットが続く。フレームは送信されるパケットと多数のスタッフィングシンボルとを含む。送信リンクを介して送信された信号での時間スロットの数は、送信フレーム内で送信されるパケットの数と異なることが可能であることがわかる。送信リンク上の信号は、要求される送信容量を減少するためにスタッフパケットを含まないこともまた可能である。
【0024】
図4によるソース局では入力シンボルはバッファ24の入力に印加される。バッファ24の第一の出力はマルチプレクサ26の入力に接続される。バッファ24内に利用できる完全なパケットがあるかどうかを示す出力信号を搬送する、バッファ24の第二の出力は、制御回路22の入力に接続される。読み取り制御信号を搬送する制御回路の第一の出力は、バッファ24の読み取り入力に接続される。
【0025】
フレーム開始コードを搬送する制御回路22の第二の出力は、マルチプレクサ26の第二の入力に接続される。マルチプレクサ制御信号を搬送する制御回路22の第三の出力は、マルチプレクサ26の制御入力に接続される。クロック信号CLK及び絶対時間基準TIMEは制御回路22に印加される。
【0026】
マルチプレクサ26は図3のグラフaによる信号を図3のグラフbによる信号に変換する。これは、バッファ24の出力信号をフレーム開始コードとマルチプレクシングすることによりなされる。フレームの始めでフレーム開始コードがマルチプレクサ26により出力される。フレーム開始コードを出力した後に制御回路22は、バッファ24内に、利用可能な完全なパケットがあるかどうかをチェックする。そのような完全なパケットが利用可能な場合には、制御回路22は、バッファ24が該パケットを出力させるように、それの読み取り信号出力上に読み取り信号を発行する。マルチプレクサ26では時間スロット番号はバッファ24により出力されるパケットに加えられる。完全なパケットが利用可能でない場合にはヌルパケット又はスタッフパケットと称されるものが送信される。
【0027】
フレームは該フレームが送信された瞬間についての情報をまた含み得る。この情報は、送信機局によるデジタルシンボルの実質的な同時送信を得るため、所定の遅延値を加算することが可能なように送信リンクの送信遅延を計算するために送信機局で用いられ得る。絶対的なタイミング基準は高精度クロックから得られるが、かなり安価な受信機を用いることにより広域位置決めシステム(GPS−Navstar)からの該絶対タイミング基準を得ることがまた可能である。
【0028】
図5による送信機局では送信リンクから受信された信号はバッファ28に印加される。バッファ28は、デマルチプレクサ33に接続された出力を有するバッファメモリ29を含む。時間スロット番号を搬送するデマルチプレクサ33の第一出力は制御回路34の入力に接続される。送信されるパケットを搬送するデマルチプレクサ33の第二出力はマルチプレクサ30の第一入力に接続される。制御回路34の第一出力はバッファメモリ29の制御入力に接続される。制御回路34の第二出力はマルチプレクサ33の制御入力に接続される。スタッフパケットを搬送する制御回路34の第三出力はマルチプレクサ30の第二入力に接続される。フレームオーバーヘッド信号を搬送する制御回路34の第四出力はマルチプレクサ30の第三入力に接続される。制御回路34の第五出力はマルチプレクサ30の制御入力に接続される。マルチプレクサ30の出力は送信機32の入力に接続される。送信機32の出力は対応するアンテナに結合される。
【0029】
送信リンクから受信された信号はバッファメモリ29に一時的に記憶される。フレーム開始コードにより示される新たなフレームの始めには、フレームオーバーヘッド信号が選択され、マルチプレクサ30により送信機32に渡される。フレームオーバーヘッド信号の後で、データパケット及びスタッフパケットは送信される。制御回路34はバッファメモリ29内の最初のパケットのスロット番号をチェックする。該スロット番号が送信されるパケットの番号と対応する場合には、バッファメモリ29内のパケットが送信される。そうでなければ、それはデータパケットがバッファメモリ29内に存在せず、従ってスタッフパケットが送信されることを意味する。これはフレーム内の最後のパケットが送信されるまで繰り返される。フレームの最後のパケットは、後続のフレームのフレーム開始コードにより示される。このようにして作られたフレームは、送信機32により搬送波上に変調され、送信用の対応するアンテナに印加される。送信機局の上記構成は、スタッフパケットがそれぞれの送信リンクから受信された信号内に現れない場合にもまた用いられる。スタッフパケットが導入されるべきか否かの判定は、正しい時間スロット番号がパケット内に存在することに基づき判定され得る。
【0030】
送信リンクから受信された信号が送信の実際の時間についての情報も含む場合には、送信のこの時間は、異なる送信機局による同じ情報による実質的に同時の送信を得るために、遅延素子の遅延量を調整するために用いられ得る。故に絶対時間基準TIMEは制御回路34に印加される。
【0031】
最後に、本発明のいくつかの実施態様を項別記載する。
1. 少なくとも2つの送信リンクを介して少なくとも2つの送信機局に信号を送信するソース局を含む送信機ネットワークであって、該送信機局は、該ソース局から該信号を受ける受信機と、搬送上に該信号を送信する無線送信機とを備え、該送信機局は、該信号をデジタルシンボルのフレームを含む更なる信号に変換する変換手段を備え、ソース局は、一フレームにおいて送信機局により送信される信号の部分を特定する特定手段と、該送信機局に該部分の識別を送信する手段とからなることを特徴とする送信機ネットワーク。
2. 特定手段は、前記変換手段と等価な更なる変換手段を有することを特徴とする実施態様項1記載の送信機ネットワーク。
3. 前記更なる変換手段は、前記変換手段のモデルを含むことを特徴とする実施態様項2記載の送信機ネットワーク。
4. ソース局は、前記信号の送信時間に依存するタイミングシンボルを導入する手段を備えていることを特徴とする実施態様項1から3いずれか一項記載の送信機ネットワーク。
5. 少なくとも2つの送信リンクを介して少なくとも2つの送信機局に信号を送信するソース局であって、一フレームにおいて送信機局により送信される信号の部分を特定する特定手段と、該送信機局に該部分の識別を送信する手段とを備えることを特徴とするソース局。
6. 特定手段は、前記変換手段と等価な更なる変換手段を有することを特徴とする実施態様項5記載のソース局。
7. 前記更なる変換手段は、前記変換手段のモデルを含むことを特徴とする実施態様項6記載のソース局。
8. 前記信号の送信時間に依存するタイミングシンボルを導入する手段を備えていることを特徴とする請求1から3いずれか一項記載のソース局。
9. ソース局から信号を受信する受信機と、搬送波上に該信号を送信する無線送信機とを備えた、多送信機の送信機ネットワーク用の送信機局であって、前記信号を、デジタルシンボルのフレームを含む更なる信号に変換する手段を備えていることを特徴とする送信機局。
10. 少なくとも2つの送信リンクを介して少なくとも2つの送信機局に信号を送信する工程と、該ソース局から該信号を受信する工程と、搬送波上に該信号を送信する工程とを含む、多送信機の送信機ネットワークを用いた送信方法であって、該送信方法は、前記信号を、デジタルシンボルのフレームを含む更なる信号に変換する工程と、一フレームにおいて送信機局により送信される信号の部分を特定する工程と、該送信機局に該部分の識別を送信する工程とを含むことを特徴とする送信方法。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明が用いられ得る単一周波数送信機ネットワークを示した図
【図2】図1による送信機ネットワークの簡単なブロック図
【図3】図2によるネットワーク内に現れる信号の構成を示す図
【図4】図1による送信機ネットワーク内で用いられるソース局のより詳細な図
【図5】図1による送信機ネットワーク内で用いられる送信機局のより詳細な図

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のパケットを含むフレームを送信する少なくとも2つの送信機局と、少なくとも2つの送信リンクを介して該少なくとも2つの送信機局に前記複数のパケットを送信するソース局とを備える送信機ネットワークであって、
前記ソース局は、前記送信機局各々によって一フレームにおいて送信されるべきパケットを示す識別を、一連の前記複数のパケットに挿入する手段と、前記識別が挿入された一連の前記複数のパケットを、前記送信機局各々に送信する手段とを備え、
前記送信機局各々は、前記複数のパケットを前記ソース局から受信する受信機と、前記識別が示す一フレームにおいて送信されるべきパケットを、最終的に送信される前記フレームに構成する変換手段と、前記フレームを搬送波上に送信する無線送信機とを備えることを特徴とする送信機ネットワーク。
【請求項2】
前記識別が、一フレームにおいて前記送信機局各々によって送信される最初のパケットを示すフレーム開始コードであって、
前記変換手段は、2つの前記フレーム開始コード間のパケットを、最終的に送信される前記フレームに構成するものであることを特徴とする請求項1記載の送信機ネットワーク。
【請求項3】
前記ソース局が、前記フレームの送信の実際の時間についての情報を、一連の前記複数のパケットに含める手段をさらに備え、
前記送信機局各々が、送信を遅延させる遅延素子と、受信した前記パケットに含まれる前記フレームの送信の実際の時間についての情報および絶対タイミング基準を参照して、該送信機局の各々が同時送信を行うように、自己の前記遅延素子の遅延量を調整する手段とを含むことを特徴とする請求項1または2記載の送信機ネットワーク。
【請求項4】
前記送信機局各々の前記変換手段が、前記識別が示す一フレームにおいて送信されるべきパケットを、オーバーヘッド信号と組み合わせて、前記最終的に送信される前記フレームに構成することを特徴とする請求項1から3いずれか1項記載の送信機ネットワーク。
【請求項5】
前記ソース局が、前記送信機局の各々が有する前記変換手段と等価な変換手段をさらに備え、該等価な変換手段によりフレームを作ってみることにより、一つのフレーム内で送信することができるパケットを特定することを特徴とする請求項1から4いずれか1項記載の送信機ネットワーク。
【請求項6】
少なくとも2つの送信リンクを介して少なくとも2つの送信機局に複数のパケットを送信するソース局であって、
前記送信機局各々によって一フレームにおいて送信されるべきパケットを示す識別を、一連の前記複数のパケットに挿入する手段と、
前記識別が挿入された一連の前記複数のパケットを、前記送信機局各々に送信する手段とを備えていることを特徴とするソース局。
【請求項7】
前記識別が、一フレームにおいて前記送信機局各々によって送信される最初のパケットを示すフレーム開始コードであることを特徴とする請求項6記載のソース局。
【請求項8】
前記フレームの送信の実際の時間についての情報であって、前記送信機局において絶対タイミング基準との対比が可能な情報を、一連の前記複数のパケットに含める手段をさらに備えていることを特徴とする請求項6または7記載のソース局。
【請求項9】
前記送信機局の各々が有する最終的に送信される前記フレームを構成する変換手段と、等価な変換手段をさらに備え、該等価な変換手段によりフレームを作ってみることにより、一つのフレーム内で送信することができるパケットを特定することを特徴とする請求項6から8いずれか1項記載のソース局。
【請求項10】
複数のパケットを含むフレームを送信する送信機局であって、
一フレームにおいて送信されるべきパケットを示す識別を含む一連の前記複数のパケットをソース局から受信する受信機と、
前記識別が示す一フレームにおいて送信されるべきパケットを、最終的に送信される前記フレームに構成する変換手段と、
前記フレームを搬送波上に送信する無線送信機とを備えることを特徴とする送信機局。
【請求項11】
前記識別が、一フレームにおいて送信される最初のパケットを示すフレーム開始コードであって、
前記変換手段は、2つの前記フレーム開始コード間のパケットを、最終的に送信される前記フレームに構成するものであることを特徴とする請求項10記載の送信機局。
【請求項12】
前記ソース局から受信される一連の前記複数のパケットが、前記フレームの送信の実際の時間についての情報をさらに含み、
当該送信機局は、
送信を遅延させる遅延素子と、
受信した前記パケットに含まれる前記フレームの送信の実際の時間についての前記情報および絶対タイミング基準を参照して、他の送信機局と同時に送信を行うように、自己の前記遅延素子の遅延量を調整する手段とを含むことを特徴とする請求項10または11記載の送信機局。
【請求項13】
前記変換手段が、前記識別が示す一フレームにおいて送信されるべきパケットを、オーバーヘッド信号と組み合わせて、前記最終的に送信される前記フレームに構成することを特徴とする請求項10から12いずれか1項記載の送信機局。
【請求項14】
ソース局が、送信機局各々によって一フレームにおいて送信されるべきパケットを示す識別を、一連の複数のパケットに挿入する工程と、
ソース局が、前記識別が挿入された一連の前記複数のパケットを、少なくとも2つの送信リンクを介して少なくとも2つの送信機局に送信する工程と、
前記送信機局の各々が、前記複数のパケットを前記ソース局から受信する工程と、
前記送信機局の各々が、前記識別が示す一フレームにおいて送信されるべきパケットを、最終的に送信される前記フレームに構成する工程と、
前記送信機局の各々が、前記フレームを搬送波上に送信する工程を含むことを特徴とする送信制御方法。
【請求項15】
前記識別が、一フレームにおいて前記送信機局各々によって送信される最初のパケットを示すフレーム開始コードであって、
最終的に送信される前記フレームに構成する前記工程が、2つの前記フレーム開始コード間のパケットを、最終的に送信される前記フレームに構成する工程であることを特徴とする請求項14記載の送信制御方法。
【請求項16】
前記ソース局が、前記フレームの送信の実際の時間についての情報を、一連の前記複数のパケットに含める工程と、
前記送信機局の各々が、受信した前記パケットに含まれる前記フレームの送信の実際の時間についての情報および絶対タイミング基準を参照して、該送信機局の各々が同時送信を行うように、自己の送信を遅延させる工程とをさらに含むことを特徴とする請求項14または15記載の送信制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−60679(P2007−60679A)
【公開日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−272490(P2006−272490)
【出願日】平成18年10月4日(2006.10.4)
【分割の表示】特願平8−510040の分割
【原出願日】平成7年9月6日(1995.9.6)
【出願人】(501344315)コニンクリユケ フィリップス エレクトロニクス エヌ.ブイ. (174)
【Fターム(参考)】