説明

印刷制御プラグラム、診断プログラム、情報処理装置、印刷システム、印刷装置及び記録媒体

【課題】印刷要求時における印刷文書の情報漏洩の危険を抑制する印刷制御プラグラム、診断プログラム、情報処理装置、印刷システム、印刷装置及び記録媒体を提供する。
【解決手段】コンピュータを、自身に意図しない変更が発生していないかの診断を行うための診断情報を記憶する記憶手段と、アプリケーションから印刷要求を受けたときに、診断情報に基づき、診断を行う診断手段と、印刷要求に対する処理を実行する処理実行手段として機能させ、処理実行手段は、診断手段により意図しない変更が発生していないと診断された場合にのみ、印刷要求に対する処理を実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウイルス感染を診断する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
印刷装置が広まることにより、会社、研究機関や学校、また、家庭でも多くの文書が手軽に印刷できるようになっている。それらの文書には、ビジネスや研究上の機密情報や、個人情報が含まれることも稀ではない。このような背景から、印刷システムの中にウイルスが進入することで、重要な機密情報や個人情報が漏洩する大きな危険に晒されていると言える。
【0003】
そこで、例えば、プログラムサイズの検証、チェックサムの検証、作成年月日等のレビジョン情報の検証、ディスクアドレスの検証、オブジェクトプログラム自身の検証、圧縮復元を利用したオブジェクトプログラム自身の検証などを行うことにより、情報処理装置のOS又はプログラムとして実行されるオブジェクトプログラム自身で、ウイルス感染や意図しない改変を診断できるようにする技術がある。
【0004】
例えば、特許文献1には、オブジェクトプログラムがウイルスの進入などによる意図しない変更を検出する目的で、オブジェクトプログラム自身がプログラムサイズの検証、チェックサムの検証、作成年月日等のレビジョン情報の検証、ディスクアドレスの検証、オブジェクトプログラム自身の検証、圧縮復元を利用したオブジェクトプログラム自身の検証などを行う構成が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、これまでのウイルス診断の方法では、定期的もしくは利用者の意図的な実行指示により診断のための検査が実行される。このため、利用者の印刷要求時に既に印刷システムにウイルスが混入していた場合には、ウイルスを含む印刷システムを使用してしまうことになり、利用者の文書情報が漏洩してしまうという危険を有するという問題があった。
【0006】
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、印刷要求時における印刷文書の情報漏洩の危険を抑制する印刷制御プラグラム、診断プログラム、情報処理装置、印刷システム、印刷装置及び記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明における印刷制御プログラムは、コンピュータを、自身に意図しない変更が発生していないかの診断を行うための診断情報を記憶する記憶手段と、アプリケーションから印刷要求を受けたときに、前記診断情報に基づき、前記診断を行う診断手段と、前記印刷要求に対する処理を実行する処理実行手段として機能させ、前記処理実行手段は、前記診断手段により意図しない変更が発生していないと診断された場合にのみ、前記印刷要求に対する処理を実行することを特徴とする。
【0008】
また、本発明における診断プログラムは、自身に意図しない変更が発生していないかの診断を行うための診断情報を記憶する情報処理装置を、前記情報処理装置がアプリケーションから印刷要求を受けたときに、前記診断情報に基づき、前記診断を行う診断手段として機能させる。
【0009】
また、本発明における情報処理装置は、印刷制御を行うプリンタドライバに意図しない変更が発生していないかの診断を行うための診断情報を記憶する記憶手段と、前記プリンタドライバがアプリケーションから印刷要求を受けたときに、前記診断情報に基づき、前記診断を行う診断手段と、前記印刷要求に対する処理を実行する処理実行手段と、を有し、前記処理実行手段は、前記診断手段により意図しない変更が発生していないと診断された場合にのみ、前記印刷要求に対する処理を実行することを特徴とする。
【0010】
また、本発明における印刷システムは、コンピュータにより実行可能な上記本発明における印刷制御プログラムと、印刷装置と、を有することを特徴とする。
【0011】
また、本発明における印刷装置は、上記本発明における印刷制御プログラムを記憶する記憶手段を有することを特徴とする。
【0012】
また、本発明における記録媒体は、上記本発明における印刷制御プログラムを記録されており、コンピュータ読み取り可能である。
【発明の効果】
【0013】
本発明により、印刷要求時における印刷文書の情報漏洩の危険を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施形態に係る画像処理システムの構成例を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係るプリンタドライバによる処理動作例を示す図である。
【図3】本発明の実施形態に係る自己診断処理における処理動作例を示す図である
【図4】本発明の実施形態に係るプリンタドライバの情報の例を示す図である。
【図5】本発明の実施形態に係る自己診断処理における処理動作例を示す図である。
【図6】本発明の実施形態に係るプリンタドライバの情報の例を示す図である。
【図7】本発明の実施形態に係るプリンタドライバによる処理動作例を示す図である。
【図8】本発明の実施形態に係るプリンタドライバによる処理動作例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の実施の形態を説明する。本発明は、印刷処理に際して、以下の特徴を有する。要するに、印刷要求を受け付けたタイミングで、印刷処理を行うシステム自身が自身のモジュールの意図しない変更の発生の検出を行い、変更を検出した場合には文書の内容を受け取る前に印刷処理を終了させることが特徴になっている。上記記載の本発明の特徴について、以下の図面を用いて詳細に解説する。
【0016】
<画像処理システム100の構成例>
図1は、本発明の実施形態に係る画像処理システム100の構成例を示す図である。本実施形態に係る画像処理システム100は、以下に示すような構成により、印刷装置による印刷処理を行うシステムである。例えば、本実施形態に係る画像処理システム100を備えた情報処理装置と印刷装置とで印刷処置を行う印刷システムを構成することが可能である。
【0017】
アプリケーション110は、オペレーティングシステム140等を通じて、印刷対象となる文書150を読み込んで、プリンタドライバ120を通じて、印刷装置に印刷を依頼するソフトウェアである。
【0018】
プリンタドライバ120は、オペレーティングシステム140等を通じて、アプリケーション20からの依頼に基づき、文書150の内容を、オペレーティングシステム140等を通じて印刷装置により印刷を行なうソフトウェアである。プリンタドライバ120は、印刷対象となる文書150を読み込んで、印刷装置に印刷を依頼するソフトウェアである。
【0019】
また、プリンタドライバ120は、下記で詳述するように、意図しない変更が自身に発生しているかどうかの自己診断をする。また、プリンタドライバ120は、この自己判断の結果を示す自己診断結果フラグを有している。下記で詳述するように、自己診断結果フラグの初期設定は、OKに設定し、プリンタドライバ120は、自己診断の結果が、意図しない変更が発生している、であれば、自己診断結果フラグをNGに設定する。これにより、自己診断結果フラグが、OK、であるときは、意図しない変更が発生していないことを示しており、NGであるときは、意図しない変更が発生していることを示すことになる。
【0020】
なお、プリンタドライバ100のプログラムは、印刷装置に設けられているHDD等の記憶媒体に記憶されており、クライアント端末が印刷装置からプログラムをダウンロードすることにより、プリンタドライバ100のプログラムがクライアント端末にインストールされるようにしても良い。
【0021】
ネットワークアクセス管理130は、所定のネットワークアクセス状況を管理しており、画像処理システム100が最後に所定の条件でネットワークアクセスした時刻情報などを管理している。ネットワークアクセス管理130は、画像処理システム100が最後にネットワークアクセスした時刻を最終インターネットアクセス時刻として管理している。
【0022】
オペレーティングシステム140は、基本機能を提供するソフトウェアである。
【0023】
文書150は、アプリケーション110等により処理されるドキュメントであり、印刷可能な情報を表現したデータである。
【0024】
インストール情報160は、プリンタドライバ120がシステム内に導入されて、使用可能な状態になるために、オペレーティングシステム20等が必要とする情報である。例えば、プリンタドライバ120を構成するファイル名称の一覧、プリンタドライバ名称、プリンタドライババージョンなどの情報である。
【0025】
<プリンタドライバ120による処理動作例(1)>
図2は、本発明の実施形態に係るプリンタドライバ120による処理動作例を示す図である。
【0026】
ステップS110において、アプリケーション110から印刷要求を受け付ける。
【0027】
ステップS120において、下記で詳述するように、自己診断結果フラグをOKに初期設定しておく。
【0028】
ステップS130において、下記で詳述する自己診断処理1を実施する。この自己診断処理1は、プリンタドライバ120を構成するファイルの情報などに意図しない変更が発生しているかを判断する処理である。下記で詳述するように、この自己診断処理1により、プリンタドライバ120に、意図しない変更が発生していると診断されたならば、このステップS130において、自己診断フラグはNGに設定される。
【0029】
ステップS140において、自己診断処理2を実施する。この自己診断処理2は、プリンタドライバ120自身の情報などに意図しない変更が発生しているかを判断する処理である。下記で詳述するように、この自己診断処理2により、プリンタドライバ120に、意図しない変更が発生していると診断されたならば、このステップS140において、自己診断フラグはNGに設定される。
【0030】
ステップS150において、自己診断結果フラグがOKかどうかをチェックする。OKの場合にはステップS160に移り、アプリケーション110から要求された印刷処理を実施する。NGの場合にはアプリケーション110から要求された印刷処理を実施せずに終了する。
【0031】
このように、本実施形態では、プリンタドライバ120は、印刷要求を受けると自身に意図しない変更が発生しているかの自己診断を行い、意図しない変更が発生した場合には、印刷処理を実施しない。これにより、プリンタドライバ120がウイルスに感染するなどしたときには印刷処理が実施されないことになり、印刷文書の情報漏洩の危険を抑制することが可能になる。
【0032】
<自己診断処理における処理動作例>
図3は、図2のステップS130で実施される自己診断処理1における処理動作例を示す図である。
【0033】
ステップS210において、図4に示すプリンタドライバ情報1に基づいて、自身の情報とプリンタドライバ情報1との間に食い違いが生じてないかの自己診断チェックを実施する。
【0034】
プリンタドライバ情報1は、プリンタドライバ120が自身の意図しない変更(改竄や破壊など)を検出するために使用する診断情報である。
【0035】
図4に示した例では、プリンタドライバ120を構成するファイルのうち固定的なファイル名称を有するものに対して、そのファイル名称と変更の生じない付帯属性を、プリンタ情報1で扱っている。付帯属性の具体例は、ファイルサイズ、ファイルのチェックサム値、ファイルバージョン、ファイルのタイムスタンプ(最終更新時刻など)である。
【0036】
これらのプリンタドライバ情報1は、プリンタドライバ120自身の中に保有する方法、もしくは所定の外部に保持される方法などが考えられる。
【0037】
ステップS220において、ステップS210の結果を判断する。食い違いが生じていた場合には、ステップS230に移り、自己診断結果フラグをNGにセットする。そうでない場合には本処理を終了する。
【0038】
これにより、プリンタドライバ120に、意図しない変更が発生しているときには、自己診断結果フラグがNGに設定されることになる。
【0039】
図5は、図2のステップS140で実施される自己診断処理2における処理動作例を示す図である。
【0040】
ステップS310において、図6に示すプリンタドライバ情報2に基づいて、自身の情報とプリンタドライバ情報2との間に食い違いが生じてないかの自己診断チェックを実施する。
【0041】
プリンタドライバ情報2は、プリンタドライバ120が自身の意図しない変更(改竄や破壊など)を検出するために使用する診断情報である。
【0042】
図6に示した例では、ドライバの名称、プリンタドライバ120を構成するファイル一覧、ドライバのバージョン情報を保持している。
【0043】
これらのプリンタドライバ情報2は、プリンタドライバ120自身の中に保有する方法、もしくは所定の外部に保持される方法などが考えられる。
【0044】
ステップS320において、ステップS310の結果を判断する。食い違いが生じていた場合には、ステップS330に移り、自己診断結果フラグをNGにセットする。そうでない場合には本処理を終了する。
【0045】
これにより、プリンタドライバ120に、意図しない変更が発生しているときには、自己診断結果フラグがNGに設定されることになる。
【0046】
なお、自己診断処理(自己診断処理1、自己診断処理2)に対するプログラムは、プリンタドライバ20が備えるようにしても良いし、別個のプログラムとして用意するようにしても良い。
【0047】
<プリンタドライバ120による処理動作例(2)>
図7は、本発明の実施形態に係るプリンタドライバ120による処理動作例を示す図である。
【0048】
ステップS410において、アプリケーション110から印刷要求を受け付ける。
【0049】
ステップS420において、ネットワークアクセス管理130が管理している最終インターネットアクセス時刻を取得して、その時刻を最終自己診断時刻と比較する。
【0050】
最終自己診断時刻は、プリンタドライバ120に意図しない変更が発生しているどうかの診断である自己診断処理を最後にした時刻である。なお、プリンタドライバが実行されたときには初期化処理が行われ、最終自己診断時刻は、この初期化処理により0にセットされる。図8は、この初期化処理における処理動作例を示す図である。ステップS510において、初期化処理として、最終自己診断時刻を0にセットする。ここでは、例として0にセットしているが、セットする時刻は0とは限らない。ステップS510でセットする時刻は、実際に自己診断時刻や最終ネットワークアクセス時刻と比較したときに、これらの時刻より確実に小さくなる値であれば、どのような値であっても良い。
【0051】
ステップS430において、ステップS420の比較結果について、最終インターネットアクセス時刻の方が新しい(最近)であった場合には、ステップS440に移る。そうでない場合には、ステップS490に移つり、アプリケーション110から要求された印刷処理を実施する。
【0052】
ステップS440において、最終自己診断時刻を現在時刻にセットする。
【0053】
ステップS450において、自己診断結果フラグをOKに初期設定しておく。
【0054】
ステップS460において、上述した自己診断処理1を実施する。自己診断処理1により、プリンタドライバ120に、意図しない変更が発生しているならば、このステップS460において、自己診断フラグはNGに設定される。
【0055】
ステップS470において、上述した自己診断処理2を実施する。自己診断処理2により、プリンタドライバ120に、意図しない変更が発生しているならば、このステップS470において、自己診断フラグはNGに設定される。
【0056】
ステップS480において、自己診断結果フラグがOKかどうかをチェックする。OKの場合にはステップS490に移り、アプリケーション110から要求された印刷処理を実施する。NGの場合にはアプリケーション110から要求された印刷処理を実施せずに終了する。
【0057】
このようにすることにより、自己診断を行った後にネットワークアクセスがあった場合にのみ、さらなる自己診断を行うことになる。自己診断を行った後にネットワークアクセスがない場合は、自己診断を行った後にウイルスに感染することはない。よって、あらたにプリンタドライバ120に意図しない変更が発生していることなく、さらなる自己診断を行う必要はない。よって、本実施形態により、余分な自己診断をすることを防ぐことができ、システムにおける処理を減らすことが可能になり、システムにかかる負荷を低減することが可能になる。
【0058】
<作用・効果>
印刷システムは、印刷の際に印刷対象となる文書データを処理するので、その処理の際に、セキュリティ等のリスクが存在する。そのため、本実施形態では、上述したように、そのデータ処理を実施する前に、意図しない変更を検知して文書データ処理を行なわないことにより、そのリスクを軽減している。
【0059】
ウイルスが忍び込む方法としては、印刷システムを構成するファイルを変更して忍び込む可能性と、印刷システムを構成するファイル一覧を書き換えることによりウイルスコードを持つファイルを追加するなどの方法が考えられる。したがって、構成ファイルのチェック(自己診断処理1)、構成情報のチェック(自己診断処理2)のそれぞれに効果が得られる。
【0060】
印刷文書データを処理する前に変更を検知する方法としては、印刷要求を受け付けるたびにチェックを行なうのが確実であるが、低速なシステムや巨大な印刷システムの場合にはチェックにかかる時間の負担が大きくなり、印刷応答が遅くなることによりフラストレーションを与える可能性がある。一般にウイルスは外部から進入する。その顕著なケースは利用システムにおけるネットワークやインターネットへのアクセスである。印刷のたびにチェックするフラストレーションを軽減する方法として、このようなネットワークアクセスやインタネートアクセスが印刷間に行なわれていた場合だけ自己診断を行なう方法は、利用者にとってフラストレーションの軽減効果として大きい。
【0061】
上述した実施形態における処理動作は、ハードウェア、または、ソフトウェア、あるいは、両者の複合構成によって実行することも可能である。
【0062】
なお、ソフトウェアによる処理を実行する場合には、処理シーケンスを記録したプログラムが格納されているROM(Read Only Memory)から、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ内のメモリ(RAM)にプログラムを読み込んで実行させるか、あるいは、各種処理が実行可能な汎用コンピュータにプログラムをインストールして実行させることが可能である。
【0063】
例えば、プログラムは、記録媒体としてのハードディスクやROMに予め記録しておくことが可能である。あるいは、プログラムは、フロッピー(登録商標)ディスク等の磁気ディスク、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)等の光ディスク、MO(Magneto Optical)ディスク等の光磁気ディスクなどのリムーバブル記録媒体に、一時的、あるいは、永続的に格納(記録)しておくことが可能である。
【0064】
このようなリムーバブル記録媒体は、いわゆるパッケージソフトウェアとして提供することが可能である。
【0065】
なお、プログラムは、上述したようなリムーバブル記録媒体からコンピュータにインストールする他、ダウンロードサイトから、コンピュータに無線転送したり、LAN(Local Area Network)、インターネットといったネットワークを介して、コンピュータに有線で転送したりし、コンピュータでは、転送されてきたプログラムを受信し、内蔵するハードディスク等の記録媒体にインストールすることが可能である。
【0066】
また、上記実施形態で説明した処理動作に従って時系列的に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力、あるいは、必要に応じて並列的にあるいは個別に実行するように構築することも可能である。
【0067】
また、上記実施形態で説明したシステムは、複数の装置の論理的集合構成にしたり、各装置の機能を混在させたりするように構築することも可能である。
【0068】
以上、本発明の好適な実施の形態により本発明を説明した。ここでは特定の具体例を示して本発明を説明したが、特許請求の範囲に定義された本発明の広範囲な趣旨および範囲から逸脱することなく、これら具体例に様々な修正および変更が可能である。
【0069】
また、本発明における印刷制御プログラムは、前記診断手段は、アプリケーションから印刷要求を受けたときに、前回の前記診断の後に前記コンピュータがネットワークを介したアクセスを行った場合にのみ、前記診断を行い、前記処理実行手段は、前記診断手段による診断が行われたときは、前記診断手段により意図しない変更が発生していないと診断された場合にのみ、前記印刷要求に対する処理を実行するようにしても良い。
【0070】
また、本発明における印刷制御プログラムは、前記診断情報は、自身を構成するファイルの情報であり、前記ファイルの情報は、各ファイルのサイズと、チェックサムと、バージョンと、タイムスタンプと、を含んでおり、前記診断手段は、前記各ファイルのサイズと、チェックサムと、バージョンと、タイムスタンプと、に基づき、前記診断を行なうようにしても良い。
【0071】
また、本発明における印刷制御プログラムは、前記診断情報は、自身に関する属性情報であり、前記属性情報は、自身の名称と、構成ファイル名と、バージョンと、を含んでおり、前記診断手段は、前記自身の名称と、構成ファイル名と、バージョンと、に基づき、前記診断を行なうようにしても良い。
【0072】
また、本発明における診断プログラムは、前記診断手段は、前記情報処理装置がアプリケーションから印刷要求を受けたときに、前回の前記診断の後に前記情報処理装置がネットワークを介したアクセスを行った場合にのみ、前記診断を行うようにしても良い。
【0073】
また、本発明における診断プログラムは、前記診断情報は、前記情報処理装置において印刷制御を行うプリンタドライバを構成するファイルの情報であり、前記ファイルの情報は、各ファイルのサイズと、チェックサムと、バージョンと、タイムスタンプと、を含んでおり、前記診断手段は、前記各ファイルのサイズと、チェックサムと、バージョンと、タイムスタンプと、に基づき、前記診断を行なうようにしても良い。
【0074】
また、本発明における診断プログラムは、前記診断情報は、前記情報処理装置において印刷制御を行うプリンタドライバに関する属性情報であり、前記属性情報は、前記プリンタドライバの名称と、構成ファイル名と、バージョンと、を含んでおり、前記診断手段は、前記プリンタドライバの名称と、構成ファイル名と、バージョンと、に基づき、前記診断を行なうようにしても良い。
【0075】
また、本発明における情報処理装置は、前記診断手段は、前記プリンタドライバがアプリケーションから印刷要求を受けたときに、前回の前記診断の後にネットワークを介したアクセスを行った場合にのみ、前記診断を行い、前記処理実行手段は、前記診断手段による診断が行われたときは、前記診断手段により意図しない変更が発生していないと診断された場合にのみ、前記印刷要求に対する処理を実行するようにしても良い。
【0076】
また、本発明における情報処理装置は、前記診断情報は、前記プリンタドライバを構成するファイルの情報であり、前記ファイルの情報は、各ファイルのサイズと、チェックサムと、バージョンと、タイムスタンプと、を含んでおり、前記診断手段は、前記各ファイルのサイズと、チェックサムと、バージョンと、タイムスタンプと、に基づき、前記診断を行なうようにしても良い。
【0077】
また、本発明における情報処理装置は、前記診断情報は、前記プリンタドライバに関する属性情報であり、前記属性情報は、自身の名称と、構成ファイル名と、バージョンと、を含んでおり、前記診断手段は、前記自身の名称と、構成ファイル名と、バージョンと、に基づき、前記診断を行なうようにしても良い。
【符号の説明】
【0078】
100 画像処理システム
110 アプリケーション
120 プリンタドライバ
130 ネットワークアクセス管理
140 オペレーティングシステム
150 文書
160 インストール情報
【先行技術文献】
【特許文献】
【0079】
【特許文献1】特開平7−146788号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
自身に意図しない変更が発生していないかの診断を行うための診断情報を記憶する記憶手段と、
アプリケーションから印刷要求を受けたときに、前記診断情報に基づき、前記診断を行う診断手段と、
前記印刷要求に対する処理を実行する処理実行手段として機能させ、
前記処理実行手段は、
前記診断手段により意図しない変更が発生していないと診断された場合にのみ、前記印刷要求に対する処理を実行することを特徴とする印刷制御プログラム。
【請求項2】
前記診断手段は、
アプリケーションから印刷要求を受けたときに、前回の前記診断の後に前記コンピュータがネットワークを介したアクセスを行った場合にのみ、前記診断を行い、
前記処理実行手段は、
前記診断手段による診断が行われたときは、前記診断手段により意図しない変更が発生していないと診断された場合にのみ、前記印刷要求に対する処理を実行することを特徴する請求項1に記載の印刷制御プログラム。
【請求項3】
前記診断情報は、
自身を構成するファイルの情報であり、
前記ファイルの情報は、
各ファイルのサイズと、チェックサムと、バージョンと、タイムスタンプと、を含んでおり、
前記診断手段は、
前記各ファイルのサイズと、チェックサムと、バージョンと、タイムスタンプと、に基づき、前記診断を行なうことを特徴とする請求項1または2に記載の印刷制御プログラム。
【請求項4】
前記診断情報は、
自身に関する属性情報であり、
前記属性情報は、
自身の名称と、構成ファイル名と、バージョンと、を含んでおり、
前記診断手段は、
前記自身の名称と、構成ファイル名と、バージョンと、に基づき、前記診断を行なうことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の印刷制御プログラム。
【請求項5】
自身に意図しない変更が発生していないかの診断を行うための診断情報を記憶する情報処理装置を、
前記情報処理装置がアプリケーションから印刷要求を受けたときに、前記診断情報に基づき、前記診断を行う診断手段として機能させる診断プログラム。
【請求項6】
前記診断手段は、
前記情報処理装置がアプリケーションから印刷要求を受けたときに、前回の前記診断の後に前記情報処理装置がネットワークを介したアクセスを行った場合にのみ、前記診断を行うことを特徴とする請求項5に記載の診断プログラム。
【請求項7】
前記診断情報は、
前記情報処理装置において印刷制御を行うプリンタドライバを構成するファイルの情報であり、
前記ファイルの情報は、
各ファイルのサイズと、チェックサムと、バージョンと、タイムスタンプと、を含んでおり、
前記診断手段は、
前記各ファイルのサイズと、チェックサムと、バージョンと、タイムスタンプと、に基づき、前記診断を行なうことを特徴とする請求項5または6に記載の診断プログラム。
【請求項8】
前記診断情報は、
前記情報処理装置において印刷制御を行うプリンタドライバに関する属性情報であり、
前記属性情報は、
前記プリンタドライバの名称と、構成ファイル名と、バージョンと、を含んでおり、
前記診断手段は、
前記プリンタドライバの名称と、構成ファイル名と、バージョンと、に基づき、前記診断を行なうことを特徴とする請求項5から7のいずれか1項に記載の診断プログラム。
【請求項9】
印刷制御を行うプリンタドライバに意図しない変更が発生していないかの診断を行うための診断情報を記憶する記憶手段と、
前記プリンタドライバがアプリケーションから印刷要求を受けたときに、前記診断情報に基づき、前記診断を行う診断手段と、
前記印刷要求に対する処理を実行する処理実行手段と、を有し、
前記処理実行手段は、
前記診断手段により意図しない変更が発生していないと診断された場合にのみ、前記印刷要求に対する処理を実行することを特徴とする情報処理装置。
【請求項10】
前記診断手段は、
前記プリンタドライバがアプリケーションから印刷要求を受けたときに、前回の前記診断の後にネットワークを介したアクセスを行った場合にのみ、前記診断を行い、
前記処理実行手段は、
前記診断手段による診断が行われたときは、前記診断手段により意図しない変更が発生していないと診断された場合にのみ、前記印刷要求に対する処理を実行することを特徴する請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記診断情報は、
前記プリンタドライバを構成するファイルの情報であり、
前記ファイルの情報は、
各ファイルのサイズと、チェックサムと、バージョンと、タイムスタンプと、を含んでおり、
前記診断手段は、
前記各ファイルのサイズと、チェックサムと、バージョンと、タイムスタンプと、に基づき、前記診断を行なうことを特徴とする請求項9または10に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記診断情報は、
前記プリンタドライバに関する属性情報であり、
前記属性情報は、
自身の名称と、構成ファイル名と、バージョンと、を含んでおり、
前記診断手段は、
前記自身の名称と、構成ファイル名と、バージョンと、に基づき、前記診断を行なうことを特徴とする請求項9から11のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項13】
コンピュータにより実行可能な請求項1から4のいずれか1項に記載の印刷制御プログラムと、印刷装置と、を有することを特徴とする印刷システム。
【請求項14】
請求項1から4のいずれか1項に記載の印刷制御プログラムを記憶する記憶手段を有することを特徴とする印刷装置。
【請求項15】
請求項1から4のいずれか1項に記載の印刷制御プログラムを記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−32846(P2012−32846A)
【公開日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−169037(P2010−169037)
【出願日】平成22年7月28日(2010.7.28)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】