印刷制御装置、認定サーバー、画像処理システム、印刷制御方法、および印刷制御プログラム
【課題】環境対応印刷を行った場合に、印刷結果の印刷物が、エコ印刷によるものであることをユーザーに正確に知らせることができる印刷制御装置、認定サーバー、画像処理システム、印刷制御方法、および印刷制御プログラムを提供すること。
【解決手段】複合機3は、環境負荷の低減に寄与する設定を行う印刷環境設定部100と、設定された印刷が、環境対応印刷であるエコ印刷に該当するか否かの認定を認定サーバー4に依頼する認定依頼部110と、認定サーバー4から認定結果を受信する認定結果受信部120と、設定した印刷がエコ印刷と認定された場合に、エコ印刷によって印刷された旨を示すロゴ画像を付与する処理を行うロゴ画像付与部130と、ロゴ画像が付与された画像を印刷させる印刷制御部140と、を備える。
【解決手段】複合機3は、環境負荷の低減に寄与する設定を行う印刷環境設定部100と、設定された印刷が、環境対応印刷であるエコ印刷に該当するか否かの認定を認定サーバー4に依頼する認定依頼部110と、認定サーバー4から認定結果を受信する認定結果受信部120と、設定した印刷がエコ印刷と認定された場合に、エコ印刷によって印刷された旨を示すロゴ画像を付与する処理を行うロゴ画像付与部130と、ロゴ画像が付与された画像を印刷させる印刷制御部140と、を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、環境に配慮した環境対応印刷の制御を行う印刷制御装置、認定サーバー、画像処理システム、印刷制御方法、および印刷制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、プリンターや複合機等の印刷装置には、地球環境に与える負荷を低減するため、環境に配慮した環境対応印刷(以下、「エコ印刷」ともいう)の機能が求められている。環境対応印刷の例としては、印刷時や待機時の消費電力を抑制した省エネルギー印刷、大豆を原料として製造されたインク等の環境負荷の低い記録材を用いた印刷、再生紙の使用や割付印刷等、印刷媒体による環境負荷を抑制した印刷等が知られている。
【0003】
また、上述した環境対応印刷によって環境への負荷を低減させる効果をよりいっそう発揮するためには、環境対応印刷の機能をより多くのユーザーに利用してもらう必要がある。
【0004】
そこで、特許文献1には、環境対応消耗品に設けられたICタグからデータを読み出し、読み出したデータから判断して、環境対応消耗品を用いた印刷の場合にはロゴマークを印刷するようにしたプリンターが記載されている。これにより、印刷結果の印刷物が環境対応消耗品を用いた印刷によるものであることをユーザーに知らせるようにし、ひいてはユーザーの環境対策への意識を向上させるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−283719号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、環境対策への要求は年々高まっており、環境対応印刷のロゴマークを付与すべき基準は一定のものではない。このため、環境対応印刷の認定基準がより厳しいものへと次々に変更されることが考えられる。このように認定基準が変更された場合、特許文献1に記載の技術では、プリンター内部の処理によってロゴマークを付与するようにしているので、認定基準の変更に対応させるための作業をプリンターごとに行う必要があり、認定基準の変更に対して確実且つ柔軟に対応させることは困難であった。このため、変更後の新しい認定基準によれば環境対応印刷に該当しない場合に、変更前の認定基準に従って処理することによってロゴマークを誤って印刷してしまい、印刷結果の印刷物を見たユーザーに対して、環境対応印刷による印刷結果ではないにも関わらずに、環境対応印刷による印刷結果であると誤認させてしまう可能性があった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
【0008】
[適用例1]画像の印刷を制御する印刷制御装置であって、環境負荷の低減に寄与する設定を行う設定部と、前記設定部の設定に従う印刷について、所定の環境性能を満たした環境対応印刷の認定を依頼する認定依頼を送信する認定依頼部と、前記認定依頼に対応する認定結果を受信する認定結果受信部と、前記設定部の設定に従う印刷が前記環境対応印刷と認定された場合に、前記環境対応印刷によって印刷された旨を示す付与画像を前記画像に付与する処理を行う付与部と、前記設定部の設定に従って、前記付与画像が付与された前記画像を印刷させる制御を行う印刷制御部と、を備えることを特徴とする印刷制御装置。
【0009】
この印刷制御装置によれば、環境対応印刷の認定依頼を送信し、これに対応する認定結果により、設定部が行った設定に従う印刷が環境対応印刷と認定されていた場合に、付与画像の付与された画像が印刷される。印刷結果に付与画像が印刷されていることによって、ユーザーは、印刷結果が環境対応印刷によるものであることを知ることができる。また、環境対応印刷の認定を外部に依頼するようにしているので、認定基準が変更になった場合であっても、依頼先で新しい認定基準に対応することによって、印刷制御装置側では新しい基準に対応するための作業等を要することなく、新しい認定基準に対して確実且つ柔軟にすることが対応できる。したがって、新しい認定基準の環境性能を満たしていない場合に付与画像を誤って印刷することによって、印刷結果を見たユーザーに対して環境対応印刷による印刷結果と誤認させることがなく、環境対応印刷による印刷結果であることを正確に知らせることができる。
【0010】
[適用例2]上記印刷制御装置において、前記付与部は、前記設定部の設定に従う印刷が前記環境対応印刷と認定された場合に、前記付与画像の画像データを受信し、前記受信した画像データの前記付与画像を前記画像に付与することを特徴とする印刷制御装置。
【0011】
この構成によれば、印刷制御装置は、受信した画像データの付与画像を付与することによって、付与画像の付与された画像を印刷させることができる。
【0012】
[適用例3]上記印刷制御装置において、前記付与部は、認定の依頼先に前記画像の画像データを送信することにより前記付与画像の付与を依頼し、前記付与画像の付与の依頼に応じて前記付与画像が付与された前記画像の画像データを受信することを特徴とする印刷制御装置。
【0013】
この構成によれば、印刷制御装置側においては、付与画像を付与することなく、認定の依頼先に付与させる処理を行うことにより、付与画像の付与された画像を印刷させることができる。
【0014】
[適用例4]環境負荷の低減に寄与する設定が指定された印刷について、所定の環境性能を満たした環境対応印刷の認定を依頼する認定依頼を受信する認定依頼受信部と、前記環境対応印刷の認定基準を規定した認定基準データを記憶する記憶部と、前記認定基準データに基づいて、前記指定された設定に従う印刷が前記環境対応印刷に該当するか否かを判定し、前記環境対応印刷に該当する場合に、前記指定された設定に従う印刷を前記環境対応印刷と認定する認定部と、前記認定部による認定結果を送信する認定結果送信部と、を備えることを特徴とする認定サーバー。
【0015】
この認定サーバーによれば、環境対応印刷の認定基準が変更になった場合であっても、記憶部に記憶された認定基準データを対応させるだけで、新しい認定基準に対応して、認定依頼にある設定の印刷が環境対応印刷であるかの認定を新しい認定基準に従って行うことができる。
【0016】
[適用例5]上記認定サーバーにおいて、前記認定基準データは、更新可能であることを特徴とする認定サーバー。
【0017】
この構成によれば、認定基準データが更新されることにより、新しい認定基準に対応することができる。
【0018】
[適用例6]画像の印刷を制御する印刷制御装置と、所定の環境性能を満たした環境対応印刷の認定を行う認定サーバーと、を含む画像処理システムであって、前記印刷制御装置は、環境負荷の低減に寄与する設定を行う設定部と、前記設定部の設定に従う印刷について、前記環境対応印刷の認定を依頼する認定依頼を前記認定サーバーに送信する認定依頼部と、前記認定依頼に対応する認定結果を前記認定サーバーから受信する認定結果受信部と、前記設定部の設定に従う印刷が前記環境対応印刷と認定された場合に、前記環境対応印刷によって印刷された旨を示す付与画像を前記画像に付与する処理を行う付与部と、前記設定部の設定に従って、前記付与画像が付与された前記画像を印刷させる制御を行う印刷制御部と、を備え、前記認定サーバーは、前記印刷制御装置からの認定依頼を受信する認定依頼受信部と、前記環境対応印刷の認定基準を規定した認定基準データを記憶する記憶部と、前記認定基準データに基づいて、前記指定された設定に従う印刷が前記環境対応印刷に該当するか否かを判定し、前記環境対応印刷に該当する場合に、前記指定された設定に従う印刷を前記環境対応印刷と認定する認定部と、前記認定部による認定結果を前記印刷制御装置に送信する認定結果送信部と、を備えることを特徴とする画像処理システム。
【0019】
この画像処理システムによれば、印刷制御装置は、設定された設定内容に従う印刷について、所定の環境性能を満たした環境対応印刷に該当するか否かの認定を認定サーバーに依頼し、認定サーバーにより環境対応印刷と認定された場合に、付与画像の付与された画像が印刷される。印刷制御装置側で認定を行うのではなく、認定サーバーに認定を依頼するようにしているので、認定基準が変更になった場合であっても、認定サーバー側で新しい基準に対応することにより、印刷制御装置側では新しい基準に対応するための作業等を要することなく、新しい認定基準に対応することができる。したがって、新しい環境基準を満たしていない場合に付与画像を誤って印刷して、印刷結果を見たユーザーに対して環境対応印刷による印刷結果と誤認させることがなく、所定の環境性能を満たした環境対応印刷による印刷結果であることを正確に知らせることができる。
【0020】
[適用例7]印刷装置と、前記印刷装置による画像の印刷を制御する印刷制御装置と、所定の環境性能を満たした環境対応印刷の認定を行う認定サーバーと、を含む画像処理システムであって、前記印刷制御装置は、環境負荷の低減に寄与する設定を行う設定部と、前記設定部の設定に従う印刷について、前記環境対応印刷の認定を依頼する認定依頼および前記画像の印刷ジョブを前記認定サーバーに送信する認定依頼部と、を備え、前記認定サーバーは、前記印刷制御装置からの認定依頼を受信する認定依頼受信部と、前記環境対応印刷の認定基準を規定した認定基準データを記憶する記憶部と、前記認定基準データに基づいて、前記指定された設定に従う印刷が前記環境対応印刷に該当するか否かを判定し、前記環境対応印刷に該当する場合に、前記指定された設定に従う印刷を前記環境対応印刷と認定する認定部と、前記設定部の設定に従う印刷が前記環境対応印刷と認定された場合に、前記環境対応印刷によって印刷された旨を示す付与画像を前記画像に付与する付与部と、前記付与画像が付与された前記画像の印刷ジョブを前記印刷装置に送信する送信部と、を備えることを特徴とする画像処理システム。
【0021】
この画像処理システムによれば、印刷制御装置は、設定された設定内容に従う印刷について、所定の環境性能を満たした環境対応印刷に該当するか否かの認定を認定サーバーに依頼し、認定サーバーにより環境対応印刷と認定された場合、認定サーバーが、付与画像の付与された画像を印刷装置に印刷させる。これにより、新しい環境基準を満たしていない場合に付与画像を誤って印刷して、印刷結果を見たユーザーに対して環境対応印刷による印刷結果と誤認させることがなく、所定の環境性能を満たした環境対応印刷による印刷結果であることを正確に知らせることができる。
【0022】
[適用例8]画像の印刷を制御する印刷制御方法であって、環境負荷の低減に寄与する設定を行うステップと、前記設定部の設定に従う印刷について、所定の環境性能を満たした環境対応印刷の認定を依頼する認定依頼を送信するステップと、前記認定依頼に対応する認定結果を受信するステップと、前記設定部の設定に従う印刷が前記環境対応印刷と認定された場合に、前記環境対応印刷によって印刷された旨を示す付与画像を前記画像に付与する処理を行うステップと、前記環境負荷の低減に寄与する設定に従って、前記付与画像が付与された前記画像を印刷させる制御を行うステップと、を含むことを特徴とする印刷制御方法。
【0023】
[適用例9]画像の印刷を制御するための印刷制御プログラムであって、コンピューターを、環境負荷の低減に寄与する設定を行う設定部と、前記設定部の設定に従う印刷について、所定の環境性能を満たした環境対応印刷の認定を依頼する認定依頼を送信する認定依頼部と、前記認定依頼に対応する認定結果を受信する認定結果受信部と、前記設定部の設定に従う印刷が前記環境対応印刷と認定された場合に、前記環境対応印刷によって印刷された旨を示す付与画像を前記画像に付与する処理を行う付与部と、前記設定部の設定に従って、前記付与画像が付与された前記画像を印刷させる制御を行う印刷制御部、として機能させることを特徴とする印刷制御プログラム。
【0024】
これらの印刷制御方法および印刷制御プログラムによれば、新しい認定基準を満たしていない場合に付与画像を誤って印刷することにより、印刷結果を見たユーザーに対して、環境対応印刷によるものであるか否かを誤認させることがなく、印刷結果を見たユーザーに対して、所定の環境性能を満たした環境対応印刷による印刷結果であることを正確に知らせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】第1実施形態に係る画像処理システムの概略構成を示した図である。
【図2】複合機のコントローラーの機能ブロック図である。
【図3】印刷環境設定の一例を示した図である。
【図4】認定サーバーの機能ブロック図である。
【図5】画像処理システムの処理手順を示したフローチャートである。
【図6】ロゴ画像の印刷結果の一例を示した図である。
【図7】第2実施形態に係る画像処理システムの処理手順を示したフローチャートである。
【図8】第3実施形態に係る画像処理システムの処理手順を示したフローチャートである。
【図9】第4実施形態に係る画像処理システムの概略構成を示した図である。
【図10】第5実施形態に係る画像処理システムの概略構成を示した図である。
【図11】第5実施形態に係る画像処理システムの処理手順を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0027】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る画像処理システムの概略構成を示した図である。図1に示すように、画像処理システム1は、外部コンピューター2と、複合機3と、認定サーバー4と、を含んでおり、これらの装置は、LAN(Local Area Network)等のネットワークを介して相互にデータ通信可能に接続されている。なお、図1においては、1つの複合機3および外部コンピューター2を含む画像処理システム1を示すようにしたが、複数の複合機3を含むシステムとしてもよいし、複数の外部コンピューター2を含むシステムとしてもよい。
【0028】
外部コンピューター2は、例えば、汎用のパーソナルコンピューターであり、複合機3を外部から制御するためのドライバーソフトウェア10がインストールされている。ドライバーソフトウェア10は、キーボードやマウス等の入力装置(図示なし)へのユーザー操作に従って印刷設定が指定されて、指定された印刷設定の設定情報、印刷対象となる画像のデータ、印刷指示等を含む印刷ジョブを複合機3に送信する。
【0029】
認定サーバー4は、複合機3が行う印刷に対して、環境に配慮した環境対応印刷であるエコ印刷の認定を行うためのサーバーである。詳細は後述するが、認定サーバー4は、複合機3からエコ印刷の認定の依頼を受ける処理、エコ印刷の認定を行う処理、認定結果を依頼元である複合機3に送信する処理等を行う。
【0030】
複合機3は、印刷制御装置の一例であり、プリンター機能、コピー機能、スキャナー機能等の複数の機能を有したマルチファンクションプリンターである。この複合機3は、スキャナー20と、印刷エンジン30と、操作パネル40と、コントローラー50と、を備えている。
【0031】
スキャナー20は、原稿台にセットされた原稿を読み取って、原稿のイメージデータを生成するためのハードウェア部であり、撮像素子を搭載したキャリッジやキャリッジを原稿台に沿って走査させる走査機構等を有する。
【0032】
スキャナー20が原稿を読み取ることによって生成されたスキャンデータはコントローラー50に受け渡される。なお、スキャナー20としては、複数枚の原稿がセットされた場合に、この原稿を1枚ずつ原稿台に自動的に送出する自動原稿送出装置(ADF:Auto Document Feeder)を設けた構成としてもよい。
【0033】
印刷エンジン30は、例えば、外部コンピューター2から受信した印刷ジョブに含まれる画像データや、スキャンデータ等の画像を、印刷用紙等の印刷媒体に印刷するハードウェア部である。本実施形態の印刷エンジン30は、電子写真方式の画像形成によって印刷を行うものであり、帯電ユニット、露光ユニット、感光体、現像ユニット、転写ユニット、定着ユニット、トナーカートリッジ、これらの構成の動作を制御する制御部等の構成を有している。感光体は、円筒状の導電性基材とその外周面に形成された感光層を有し、中心軸に対して回転可能なドラムである。感光体は帯電ユニットにより帯電されて、その後、露光ユニットによる潜像の形成、現像ユニットによるトナーを用いた潜像の現像がなされる。現像されたトナー像は、転写ユニットによって用紙等の印刷媒体に転写される。定着ユニットは、ローラー表面がゴム等の弾性体で覆われた定着ローラー、定着ローラーを回転させる駆動モーター、定着ローラーを加熱するヒーター等を備えており、加熱された定着ローラーが、転写されたトナー像を印刷媒体に定着させることによって印刷媒体に画像が形成される。
【0034】
操作パネル40は、複合機3の前に立つユーザーが複合機3を操作するために複合機3の外面に設けられたパネルであり、タッチパネルを有している。ユーザーは、タッチパネルに表示される画面に従って操作することにより、複合機3に対して様々な指示を入力することや、複合機3の様々な設定を変更することが可能である。なお、操作パネル40としては、タッチパネルではなく、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示パネルおよび各種の操作ボタンを備えた構成としてもよい。
【0035】
コントローラー50は、複合機3の各部の動作を制御する制御装置であり、印刷制御装置に相当する部分である。このコントローラー50は、CPU51と、ROM52と、RAM53と、EEPROM54と、ネットワークI/F56と、スキャナーI/F57と、エンジンI/F58と、パネルI/F59と、を備えている。また、これらの各構成は内部バスを介して相互にデータ通信可能に接続されている。
【0036】
CPU51は、コントローラー50の主制御装置であり、RAM53を作業領域等として用いて、ROM52に格納された各種のプログラムを実行することにより、複合機3の各構成を制御する。このCPU51は、例えば、印刷対象の画像データ等を印刷エンジン30が処理可能な形式に変換して、印刷指示とともに印刷エンジン30に受け渡す等の印刷エンジン30を制御する処理、操作パネル40を制御する処理、スキャナー20を制御する処理等、複合機3における様々な処理を行う。CPU51がこれらの処理を行うことにより、複合機3のプリンター機能、コピー機能、スキャナー機能等の各種の機能が実現される。
【0037】
ネットワークI/F56は、ネットワークに接続するインターフェイス部分であり、接続先との通信を制御する処理を行う。複合機3は、ネットワークI/F56を介してネットワークに接続することにより、外部コンピューター2と通信可能に接続されている。
【0038】
パネルI/F59は、操作パネル40に対するインターフェイス部分であり、CPU51の制御により操作パネル40にタッチパネルの表示信号を出力する処理や、操作パネル40から操作信号の入力を受ける処理等を行う。
【0039】
スキャナーI/F57は、コントローラー50とスキャナー20とのインターフェイス部分であり、CPU51の制御によりスキャナー20に読取指示を出す処理や、スキャナー20が読み取ったイメージのスキャンデータを受け取る処理等を行う。
【0040】
エンジンI/F58は、コントローラー50と印刷エンジン30とのインターフェイス部分であり、印刷エンジン30で印刷を実行する際に、RAM53に格納されている印刷対象の画像データを読み出し、画像データに所定の処理を施すことにより、画像データを印刷エンジン30が処理可能な形式のデータとして印刷エンジン30に出力する処理を行う。なお、このエンジンI/F58には、データを一時的に格納するメモリー、解凍部、スクリーン処理部等が備えられ、RAM53から読み出した画像データに対して、圧縮されたデータの解凍、ドットのデータへ変換するスクリーン処理等を行う。これらの機能を有するエンジンI/F58は、具体的には、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)で構成されている。
【0041】
ここで、本実施形態の複合機3は、例えば、印刷時や待機時の消費電力を抑制する省エネルギー印刷、環境負荷の低い環境トナーを用いた印刷やトナーセーブ等の記録材による環境負荷を抑制した印刷、再生紙の使用や割付印刷等の印刷媒体による環境負荷を抑制した印刷等、環境問題に関して環境に与える影響(環境負荷)の低減に寄与する印刷設定に基づく設定の印刷が可能に構成されている。また、本複合機3では、節電制御方法、印刷方法、印刷に使用するトナーの種類等の印刷設定に関する複数の項目について、ユーザーは、操作パネル40あるいは外部コンピューター2から任意に設定可能であり、設定された各項目の内容に応じて環境負荷の低減に寄与するエコ印刷が行われる。
【0042】
さらに、本実施形態の複合機3は、印刷を行う場合、設定内容に従う印刷がエコ印刷であるかの認定を認定サーバー4に依頼し、認定を受けた場合に、印刷対象の画像に追加して、所定のロゴマークの画像を印刷する。このロゴマークは、印刷結果の印刷物を見たユーザーに対して、その印刷物がエコ印刷によって印刷された印刷結果である旨を知らせるためのものである。ロゴマークとしては、例えば、これを見た者に対して地球環境を想起させるマーク、環境保護を推進する団体や第三者認証機関等で定められた所定のマーク等が用いられる。
【0043】
次に、上述したエコ印刷の機能を実現する複合機3の構成について説明する。図2は、複合機3のコントローラー50の機能ブロック図である。図2に示すように、コントローラー50は、印刷環境設定部(設定部)100と、認定依頼部110と、認定結果受信部120と、ロゴ画像付与部(付与部)130と、印刷制御部140と、を有している。
【0044】
印刷環境設定部100は、ユーザーからの指定等に基づいて、環境負荷の低減に寄与する設定を行い、以下に述べる各設定項目についての設定内容を決定する。
【0045】
複合機3の環境負荷の低減に寄与する(印刷環境に関する)設定項目について説明する。図3に、複合機3の印刷環境に関する設定項目の一例を示す。図3に示すように、印刷環境の設定項目には、複合機3の機種名、トナーセーブ、カラーモノクロ変換、両面印刷、割付印刷、省エネルギー印刷、電子写真プロセスにおける定着温度、環境トナーの使用の有無、用紙種類等の設定項目が含まれている。なお、環境負荷の低減に寄与する設定項目としてはこれらに限られるものではなく、例えば、起動時に印刷可能となるまでの時間を短縮させるスタートアップ印刷、電力使用量が逼迫する時間帯を避けて印刷する印刷時間シフト、ジョブを纏めて夜間に印刷する夜間一括印刷、スリープモード、スリープモードに移行するまでのスリープ突入時間等のエコ印刷に関する設定を含めるようにしてもよい。また、省エネルギー印刷の設定についても、省エネルギー化のためのより細目にわたる設定項目、例えば、コントローラー50の動作クロックの低下、印刷エンジン30による印刷速度の低減、印刷時における各種インターフェイスへの電源供給の遮断、操作パネル40やインジケーターの輝度制御等、について設定するようにしてもよい。
【0046】
上述した各設定項目については、ユーザーは、複合機3の操作パネル40を操作することにより、ユーザーが所望する設定項目について任意の設定内容が指定される。例えば、トナーセーブの場合、OFF/弱/中/強の複数のレベルのうちから、ユーザーは任意のレベルの設定内容を指定可能である。指定された設定内容のデータは、EEPROM54等の不揮発性メモリーの予め決められたメモリー領域に格納される。
【0047】
なお、上述した設定の内容は、ユーザーが、外部コンピューター2に接続されたマウスやキーボード等の入力装置を操作することによって指定されるようにしてもよい。指定された設定内容のデータは外部コンピューター2から複合機3に送信されて、EEPROM54等の所定のメモリー領域に格納される。
【0048】
認定依頼部110は、印刷環境設定部100によって設定された設定内容の印刷が、エコ印刷に該当するかの認定を認定サーバー4に依頼する処理を行う。本実施形態においては、設定内容を示す設定データを認定依頼とともに認定サーバー4に送信することにより、認定サーバー4に認定を依頼する。
【0049】
認定結果受信部120は、依頼した認定の結果を認定サーバー4から受信する。
【0050】
ロゴ画像付与部130は、認定サーバー4からの認定結果に応じて印刷対象の画像に対して所定のロゴ画像を付与する処理を行う。本実施形態では、複合機3の設定内容に従う印刷がエコ印刷であると認定されていた場合、ロゴ画像付与部130は、印刷ジョブ等で印刷対象とする画像に対してロゴ画像を付与する。
【0051】
印刷制御部140は、印刷環境設定部100により決定された設定内容に従って印刷エンジン30、操作パネル40、スキャナー20、各種インターフェイス等の動作を制御することにより、印刷を制御する。例えば、定着温度が「低」に設定されていた場合、印刷エンジン30の制御部に対して、定着ユニットの温度を下げさせる旨の指示を出すことにより、印刷エンジン30の消費電力を抑制する制御を行う。
【0052】
また、プリンター機能やコピー機能による印刷を行う場合、印刷制御部140は、印刷環境設定部100の設定に従う印刷を印刷エンジン30に実行させる。このため、印刷制御部140は、印刷ジョブに含まれる印刷対象の画像データやスキャンデータから、割付印刷や両面印刷等の設定内容に対応する画像データを生成して、生成した画像データを印刷エンジン30が処理可能な形式で印刷エンジン30に受け渡す。これにより、印刷環境設定部100の設定に従う印刷が実行される。なお、ロゴ画像付与部130により、印刷対象の画像にロゴ画像が付与されていた場合、印刷制御部140は、ロゴ画像が付与された画像のデータを印刷エンジン30に受け渡す。
【0053】
次に、認定サーバー4の構成について説明する。図4は、認定サーバー4の機能ブロック図である。図4に示すように、認定サーバー4は、認定依頼受信部200と、エコ印刷認定部(認定部)210と、認定基準データベース部(記憶部)220と、認定結果送信部230と、を備えている。
【0054】
認定依頼受信部200は、ネットワークを介して複合機3からの認定依頼を受信し、認定依頼のあった印刷の設定データを取得する。
【0055】
エコ印刷認定部210は、設定データの設定内容に従う印刷が、エコ印刷に該当するか否かを判定することにより、エコ印刷の認定処理を行う。この認定処理は、認定基準データベース部220に予め記憶された認定基準データ221に従って行われる。
【0056】
認定基準データ221は、印刷環境の設定内容に従う印刷が、省エネルギー、トナーや用紙の省資源等に関して所定の環境性能を満たすエコ印刷の認定基準を満たしているかを判定するために用いられるデータである。この認定基準データ221は、例えば、上述した複数の設定項目について、エコ印刷に該当する設定内容の組み合わせを規定したデータである。エコ印刷認定部210は、認定基準データベース部220の認定基準データ221を参照して、認定依頼があった印刷の設定内容がエコ印刷に該当する設定内容であった場合に、依頼があった設定内容の印刷をエコ印刷と認定する。なお、認定の方法としては、これに限られるものではなく、複数の設定項目の設定内容から、例えば、消費電力等についての評価点を算出して、評価点に応じてエコ印刷に該当するかの認定を行うようにしてもよい。また、複合機3のメーカーやモデルや複合機3に係るハードウェアやソフトウェアの改良に対応して、環境負荷の低減に寄与する寄与度が異なる場合があるため、認定基準データ221は、例えば、複合機3のメーカーやモデルや複合機3に係るハードウェアやソフトウェアのバージョン情報を含むようにして、これらの情報に応じてエコ印刷に該当するかの認定を行うようにしてもよい。
【0057】
また、エコ印刷の認定基準が新しい基準に変わった場合は、システムの管理者等によって、認定基準データベース部220の認定基準データ221が、新しい基準に対応したデータに更新される。これにより、エコ印刷認定部210による認定が、変更後の新しい認定基準に対応した状態に管理されている。
【0058】
エコ印刷認定部210によって認定された結果は、認定結果送信部230によって、認定の依頼元である複合機3に送信される。これにより、複合機3は、自身に設定された設定内容の印刷がエコ印刷であった場合に、認定サーバー4からエコ印刷の認定を受けて、エコ印刷であることを示すロゴ画像(付与画像)を付与した画像を印刷する。
【0059】
以上に述べたように、本実施形態の画像処理システム1は、複合機3が行う印刷がエコ印刷に該当するか否かの認定を認定サーバー4に依頼し、認定サーバー4からエコ印刷との認定を受けた場合に、複合機3側の処理によってロゴ画像を付与して印刷するものである。次に、画像処理システム1において複合機3および認定サーバー4が行う処理についてフローチャートに従って詳細に説明する。
【0060】
例えば、外部コンピューター2から複合機3に印刷ジョブが入力されることによってプリンター機能の印刷指示があった場合や、操作パネル40からの操作によってコピー機能等による印刷指示が入力された場合等に、図5の処理が開始される。図5の処理が開始されると、複合機3の印刷環境設定部100は、複合機3に対するユーザー指示、または外部コンピューター2へのユーザー指示に従う、印刷環境設定の設定内容を決定する(ステップS10)。
【0061】
次に、認定依頼部110は、印刷環境設定の設定データとともに認定依頼を認定サーバー4に送信することにより、エコ印刷の認定を依頼する(ステップS11)。
【0062】
認定サーバー4側の処理において、認定依頼受信部200が複合機3から認定依頼を受信すると(ステップS20)、エコ印刷認定部210は、認定基準データ221を参照して、受信した設定データの設定内容に従う印刷についてエコ印刷の認定判断を行う(ステップS21)。判断の結果、設定データの設定内容に従う印刷がエコ印刷に該当する場合は、認定依頼された設定の印刷をエコ印刷と認定し、エコ印刷に該当しない場合はエコ印刷と認定しない。
【0063】
次に、認定結果送信部230は、認定の依頼元である複合機3に対して認定結果を送信する(ステップS22)。
【0064】
複合機3側の処理に戻って、複合機3の認定結果受信部120が、認定サーバー4から認定結果を受信すると(ステップS12)、ロゴ画像付与部130は、エコ印刷の認定を受けたか否かを判断する(ステップS13)。エコ印刷として認定されていた場合(ステップS13:Yes)、ロゴ画像付与部130は、印刷対象の画像に対してロゴ画像を付与し(ステップS14)、印刷制御部140は、ロゴ画像が付与された画像のデータを印刷エンジン30に受け渡すことにより、ロゴ画像が付与された画像を印刷させる(ステップS15)。
【0065】
図6に、ロゴ画像が付与された印刷結果の一例を示す。図6に示すように、印刷結果の印刷用紙Sには、印刷ジョブ等の元々の印刷対象であった画像Pと、ロゴ画像Lとが印刷されている。なお、図6の例では、印刷対象の画像Pに対して右上に離れた位置にロゴ画像Lが配置されているが、ロゴ画像Lの位置としてはこれに限られない。例えば、画像Pに対して上側中央付近のヘッダー位置や、下側中央付近のフッター位置でもよいし、画像Pに重なり合う位置にあってもよい。
【0066】
一方、ステップS13の判断において、エコ印刷と認定されていなかった場合は(ステップS13:No)、ロゴ画像Lを付与することなく、印刷対象の画像のデータを印刷エンジン30に受け渡すことにより、印刷対象の画像Pを印刷させる(ステップS15)。
【0067】
以上に説明した第1実施形態によれば、印刷環境に関する設定内容に従う印刷について、複合機3は、所定の環境性能を満たしたエコ印刷に該当するか否かの認定を認定サーバー4に依頼し、認定サーバー4から受信した認定結果によってエコ印刷と認定されていた場合に、ロゴ画像Lの付与された画像Pが印刷される。複合機3は、エコ印刷の認定判断を認定サーバー4に依頼するようにしているので、認定基準が変更になった場合でも、認定サーバー4側で新しい基準に対応することにより、複合機3側では何ら変更することなく、新しい認定基準に対応した処理を行うことが可能である。これにより、エコ印刷の認定基準の変更があった場合に、変更前の基準は満たしているが、新しい基準の環境性能を満たしていない場合に付与画像を誤って印刷してしまうことがない。したがって、印刷結果を見たユーザーに対して、エコ印刷によるものであるか否かを誤認させることがなく、印刷結果を見たユーザーに対して、所定の環境性能を満たしたエコ印刷による印刷結果であることを正確に知らせ、環境対策への意識を向上させることができる。
【0068】
また、エコ印刷の利用を推進することができる。例えば、ユーザーは、図6に示したようにロゴ画像Lが印刷された印刷物を第3者に配布等することにより、自身がエコ印刷を積極的に利用していることをアピールすることができる。また、複合機3の管理者が、エコ印刷の利用実態を調査しようとする場合であれば、印刷結果の印刷物からエコ印刷の利用実態を容易に把握することができ、複合機やプリンターにおけるエコ印刷の利用を管理し易くなる。また、環境保護を推進する団体や第三者認証機関等で定められた所定のマーク等が用いられる場合であれば、自身がエコ印刷を積極的に利用していることをより一層アピールすることができる。これらの動機が働くため、エコ印刷がより積極的に利用されることとなる。
【0069】
さらに、例えば、画像処理システム1に複数の複合機3が含まれる場合であっては、システムの管理者等は、各複合機3に対して認定基準の変更に対応させるための作業を行う必要がなく、認定サーバー4側で新しい認定基準に対応させることによって、新しい認定基準に対応した処理を各複合機3に行わせることが可能となる。このため、新しい認定基準に対応させるために、管理者にかかる負担が低減する。
【0070】
(第2実施形態)
上記第1実施形態では、認定サーバー4は、複合機3に対して認定結果を送信するようにしたが、依頼元の複合機3に対して認定結果とロゴ画像Lの画像データを送信するようにしてもよい。第2実施形態においては、認定サーバー4の所定の記憶装置(図示なし)にロゴ画像Lの画像データが格納されており、認定サーバー4は、認定結果に加えてロゴ画像Lの画像データを複合機3に送信する場合について説明する。なお、以下では、第1実施形態と同様の構成については同じ符号を付与し、詳細な説明を省略することとする。
【0071】
図7は、第2実施形態に係る画像処理システムにおける処理の手順を示したフローチャートである。なお、図7のフローチャートにおける、ステップS30〜S32の処理は第1実施形態のステップS10〜S12の処理と同様であり、ステップS40〜S42の処理は第1実施形態のステップS20〜S22の処理と同様であるため、詳細な説明を省略する。
【0072】
認定サーバー4側の処理において、認定結果を複合機3に送信した後、エコ印刷と認定していた場合(ステップS43:Yes)、認定結果送信部230は、依頼元である複合機3にロゴ画像Lの画像データを送信する(ステップS44)。エコ印刷と認定していなかった場合は(ステップS43:No)、ロゴ画像Lの画像データを送信することなく、認定サーバー4側の処理は終了する。
【0073】
一方、複合機3側の処理において、認定サーバー4による認定の結果、エコ印刷と認定されていた場合(ステップS33:Yes)、ロゴ画像付与部130は、ロゴ画像Lの画像データを認定サーバー4から受信して(ステップS34)、この画像データのロゴ画像Lを印刷対象の画像Pに付与する(ステップS35)。次に、印刷制御部140は、ロゴ画像Lが付与された画像Pのデータを、印刷エンジン30に受け渡すことにより、ロゴ画像Lが付与された画像Pを印刷させる(ステップS36)。なお、ステップS33の判断において、エコ印刷と認定されなかった場合(ステップS33:No)、印刷対象の画像のデータを印刷エンジン30に受け渡すことにより、ロゴ画像Lを付与することなく、印刷対象の画像Pが印刷される(ステップS36)。
【0074】
以上に説明した第2実施形態によれば、複合機3は、認定サーバー4から受信したロゴ画像Lの画像データを用いて、ロゴ画像Lが付与された画像Pを印刷することができるので、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、例えば、エコ印刷の認定基準の変更に伴って、ロゴ画像L自体のデザインにも変更があった場合、認定サーバー4側の画像データを対応させることによって、複合機3側では処理等を変更することなく、新しいロゴ画像Lを付与したエコ印刷を行うことが可能となる。
【0075】
(第3実施形態)
上記第1または第2の実施形態では、複合機3側の処理において、ロゴ画像Lを付与したが、ロゴ画像Lの付与についても、複合機3から認定サーバー4に依頼するようにしてもよい。第3実施形態では、認定サーバー4側の記憶装置にロゴ画像Lの画像データが格納されており、認定サーバー4側でロゴ画像Lの付与する場合について説明する。
【0076】
図8は、第3実施形態に係る画像処理システムにおける処理の手順を示したフローチャートである。なお、図8のフローチャートにおける、ステップS50〜S52の処理は第1実施形態のステップS10〜S12の処理と同様であり、ステップS60〜S62の処理は第1実施形態のステップS20〜S22の処理と同様であるため、詳細な説明を省略する。
【0077】
まず、複合機3側の処理において、認定サーバー4による認定の結果、エコ印刷として認定されていた場合(ステップS53:Yes)、ロゴ画像付与部130は、ロゴ画像Lを付与する処理を行う。このため、本実施形態では、ロゴ画像付与部130は、印刷対象の画像データを認定サーバー4に送信することにより、認定サーバー4にロゴ画像の付与を依頼する(ステップS54)。
【0078】
認定サーバー4は、付与を依頼された画像データを受信すると(ステップS63)、受信した画像データの画像Pにロゴ画像Lを付与し(ステップS64)、依頼元である複合機3にロゴ画像付きの画像データを送信する(ステップS65)。
【0079】
複合機3側の処理に戻って、ロゴ画像付与部130が、ロゴ画像付きの画像データを受信することにより、ロゴ画像Lが付与された画像データを取得すると(ステップS55)、印刷制御部140は、ロゴ画像Lが付与された画像Pのデータを印刷エンジン30に受け渡すことにより、ロゴ画像Lが付与された画像Pを印刷させる(ステップS56)。
【0080】
以上に説明した第3実施形態によれば、複合機3は、ロゴ画像Lの付与を認定サーバー4に依頼することにより、認定サーバー4から受信したロゴ画像L付きの画像データに従って、ロゴ画像Lが付与された画像Pを印刷できる。これにより、第2実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに複合機3側における処理の負担を低減することができる。
【0081】
(第4実施形態)
上記第1ないし第3の実施形態では、ロゴ画像Lを付与するため、印刷制御装置である複合機3が処理を行う例について説明したが、外部コンピューター側の処理によって、ロゴ画像Lを付与するようにしてもよい。第4実施形態においては、外部コンピューター側の処理によって、ロゴ画像Lを付与する場合について説明する。
【0082】
図9は、第4実施形態に係る画像処理システムの概略構成を示した図である。図9に示すように、画像処理システム5は、印刷制御装置としての外部コンピューター6と、認定サーバー7と、複合機8と、を備え、これらの装置はネットワーク等を介して相互にデータ通信可能に接続されている。
【0083】
外部コンピューター6は、印刷制御装置の一例であり、例えば、ドライバーソフトウェアがインストールされた汎用のパーソナルコンピューターである。この外部コンピューター2は、CPU70と、ROM71と、RAM72と、ハードディスクドライブ73と、読取装置74と、ネットワークI/F75と、入力I/F76と、を備えている。外部コンピューター6のこれらの構成は、バス77に接続されており、バス77を介してデータ通信可能になっている。
【0084】
ハードディスクドライブ73には、ドライバープログラムDPが予め格納されている。なお、ドライバープログラムDPは、印刷媒体Mに記録された形態で外部コンピューター6に供給され、ハードディスクドライブ73には、読取装置74によって印刷媒体Mから読み出されたプログラムが格納される。なお、印刷媒体Mの例としては、CD−ROM、DVD−ROMなどの光ディスクの他、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、USBメモリー、メモリーカードなどを挙げることができる。もっとも、ドライバープログラムDPが外部コンピューター6に供給される形態としてはこれに限られることなく、例えば、電気通信回線や光通信回線を介して所定のサーバーから供給されるようにしてもよい。
【0085】
ネットワークI/F75は、ネットワークに接続するインターフェイス部分であり、ネットワークを介して複合機8との通信が行われる。
【0086】
入力I/F76は、マウスやキーボード等の入力装置9が接続されるインターフェイス部分である。
【0087】
また、外部コンピューター6のCPU70が、ハードディスクドライブ73に格納されたドライバープログラム(印刷制御プログラム)DPを読み出して実行することによりドライバーソフトウェアがインストールされる。これにより、外部コンピューター6は、複合機8がもつプリンター機能のホスト装置となり、外部コンピューター6のCPU70は、印刷環境設定部300と、認定依頼部310と、ロゴ画像付与部320と、印刷ジョブ生成部330、として機能する。
【0088】
印刷環境設定部300、認定依頼部310、およびロゴ画像付与部320が行う処理は、第1ないし第3実施形態のいずれかにおける印刷環境設定部100、認定依頼部110、およびロゴ画像付与部130と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0089】
印刷ジョブ生成部330は、ロゴ画像Lが付与された画像Pの画像データおよび印刷指示を含む印刷ジョブを生成し、複合機8に印刷ジョブを送信する。これにより、複合機8によって、ロゴ画像Lの付与された画像Pが印刷される。
【0090】
以上に説明した第4実施形態によれば、外部コンピューター6側の処理によって、第1ないし第3実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0091】
(第5実施形態)
第5実施形態では、外部コンピューターから認定サーバーに印刷ジョブおよび認定依頼を送信し、認定サーバー側の処理によってロゴ画像Lを付与し、ロゴ画像Lが付与された画像Pの印刷ジョブを複合機に送信する場合について説明する。
【0092】
図10は、第5実施形態に係る画像処理システムの構成を示した図である。図10に示すように、画像処理システム400は、外部コンピューター410と、認定サーバー420と、複合機430と、を含む。外部コンピューター410は、印刷環境設定部411と、認定依頼部412と、印刷ジョブ生成部413と、を有している。認定サーバー420は、認定依頼受信部421と、エコ印刷認定部422と、ロゴ画像付与部423と、印刷ジョブ送信部424と、を有している。
【0093】
図11は、第5実施形態に係る画像処理システムにおける処理の手順を示したフローチャートである。図11の処理が開始されると、外部コンピューター410の印刷環境設定部411は、印刷環境設定の設定内容を決定し(ステップS70)、認定依頼部412は、印刷ジョブ生成部413が生成した印刷ジョブ、および認定依頼を認定サーバー420に送信することにより、エコ印刷の認定を依頼する(ステップS71)。
【0094】
認定サーバー420側の処理において、認定依頼受信部421が認定依頼を受信すると(ステップS80)、エコ印刷認定部422はエコ印刷の認定判断を行い(ステップS81)。エコ印刷として認定された場合(ステップS82:Yes)、ロゴ画像付与部423は、印刷ジョブの印刷対象になっている画像Pに対してロゴ画像Lを付与し(ステップS83)、印刷ジョブ送信部424は、ロゴ画像Lが付与された画像Pの印刷ジョブを複合機430に送信する(ステップS84)。エコ印刷と認定されていなかった場合は(ステップS82:No)、ロゴ画像Lを付与されていない画像Pの印刷ジョブが複合機430に送信される(ステップS84)。
【0095】
複合機430は、認定サーバー420から印刷ジョブを受信すると(ステップS90)、受信した印刷ジョブに従う印刷を実行する(ステップS91)。
【0096】
以上に説明した第5実施形態によれば、外部コンピューター410、認定サーバー420、複合機430を含む画像処理システム400において、外部コンピューター410は認定依頼および印刷ジョブを認定サーバー420に送信することにより、認定サーバー420内の処理によってロゴ画像Lを画像Pに付与して、複合機430に印刷させることができる。これにより、第3実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0097】
以上、本発明に係る第1ないし第5実施形態について説明したが、本発明はこれらの形態に限られることなく、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。以下、変形例について説明する。
【0098】
(変形例1)
上記第1ないし第5実施形態では、エコ印刷による印刷物であることがユーザーに分かるように、所定の図柄で表されるロゴ画像Lを、付与画像として付与した画像を印刷するようにしたが、付与画像としてはこれに限られない。例えば、エコ印刷による印刷物である旨の文字列を表す画像を付与画像として付与するようにしてもよい。
【0099】
(変形例2)
上記第1ないし第5実施形態では、印刷装置の一例としての複合機について説明したが、印刷装置としてはプリンターやファクシミリ装置であってもよい。また、上記実施形態では、電子写真方式の印刷を行うものについて説明したが、印刷方式としてはこれに限られることなく、インクジェット方式や熱転写方式等の他の印刷方式を用いた構成としてもよい。
【符号の説明】
【0100】
1…画像処理システム、2…外部コンピューター、3…印刷制御装置としての複合機、4…認定サーバー、5…画像処理システム、6…印刷制御装置としての外部コンピューター、10…ドライバーソフトウェア、20…スキャナー、30…印刷エンジン、40…操作パネル、50…コントローラー、100…設定部としての印刷環境設定部、110…認定依頼部、120…認定結果受信部、130…付与部としてのロゴ画像付与部、140…印刷制御部、200…認定依頼受信部、210…認定部としてのエコ印刷認定部、220…記憶部としての認定基準データベース部、221…認定基準データ、230…認定結果送信部、424…送信部としての印刷ジョブ送信部、L…付与画像としてのロゴ画像。
【技術分野】
【0001】
本発明は、環境に配慮した環境対応印刷の制御を行う印刷制御装置、認定サーバー、画像処理システム、印刷制御方法、および印刷制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、プリンターや複合機等の印刷装置には、地球環境に与える負荷を低減するため、環境に配慮した環境対応印刷(以下、「エコ印刷」ともいう)の機能が求められている。環境対応印刷の例としては、印刷時や待機時の消費電力を抑制した省エネルギー印刷、大豆を原料として製造されたインク等の環境負荷の低い記録材を用いた印刷、再生紙の使用や割付印刷等、印刷媒体による環境負荷を抑制した印刷等が知られている。
【0003】
また、上述した環境対応印刷によって環境への負荷を低減させる効果をよりいっそう発揮するためには、環境対応印刷の機能をより多くのユーザーに利用してもらう必要がある。
【0004】
そこで、特許文献1には、環境対応消耗品に設けられたICタグからデータを読み出し、読み出したデータから判断して、環境対応消耗品を用いた印刷の場合にはロゴマークを印刷するようにしたプリンターが記載されている。これにより、印刷結果の印刷物が環境対応消耗品を用いた印刷によるものであることをユーザーに知らせるようにし、ひいてはユーザーの環境対策への意識を向上させるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−283719号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、環境対策への要求は年々高まっており、環境対応印刷のロゴマークを付与すべき基準は一定のものではない。このため、環境対応印刷の認定基準がより厳しいものへと次々に変更されることが考えられる。このように認定基準が変更された場合、特許文献1に記載の技術では、プリンター内部の処理によってロゴマークを付与するようにしているので、認定基準の変更に対応させるための作業をプリンターごとに行う必要があり、認定基準の変更に対して確実且つ柔軟に対応させることは困難であった。このため、変更後の新しい認定基準によれば環境対応印刷に該当しない場合に、変更前の認定基準に従って処理することによってロゴマークを誤って印刷してしまい、印刷結果の印刷物を見たユーザーに対して、環境対応印刷による印刷結果ではないにも関わらずに、環境対応印刷による印刷結果であると誤認させてしまう可能性があった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
【0008】
[適用例1]画像の印刷を制御する印刷制御装置であって、環境負荷の低減に寄与する設定を行う設定部と、前記設定部の設定に従う印刷について、所定の環境性能を満たした環境対応印刷の認定を依頼する認定依頼を送信する認定依頼部と、前記認定依頼に対応する認定結果を受信する認定結果受信部と、前記設定部の設定に従う印刷が前記環境対応印刷と認定された場合に、前記環境対応印刷によって印刷された旨を示す付与画像を前記画像に付与する処理を行う付与部と、前記設定部の設定に従って、前記付与画像が付与された前記画像を印刷させる制御を行う印刷制御部と、を備えることを特徴とする印刷制御装置。
【0009】
この印刷制御装置によれば、環境対応印刷の認定依頼を送信し、これに対応する認定結果により、設定部が行った設定に従う印刷が環境対応印刷と認定されていた場合に、付与画像の付与された画像が印刷される。印刷結果に付与画像が印刷されていることによって、ユーザーは、印刷結果が環境対応印刷によるものであることを知ることができる。また、環境対応印刷の認定を外部に依頼するようにしているので、認定基準が変更になった場合であっても、依頼先で新しい認定基準に対応することによって、印刷制御装置側では新しい基準に対応するための作業等を要することなく、新しい認定基準に対して確実且つ柔軟にすることが対応できる。したがって、新しい認定基準の環境性能を満たしていない場合に付与画像を誤って印刷することによって、印刷結果を見たユーザーに対して環境対応印刷による印刷結果と誤認させることがなく、環境対応印刷による印刷結果であることを正確に知らせることができる。
【0010】
[適用例2]上記印刷制御装置において、前記付与部は、前記設定部の設定に従う印刷が前記環境対応印刷と認定された場合に、前記付与画像の画像データを受信し、前記受信した画像データの前記付与画像を前記画像に付与することを特徴とする印刷制御装置。
【0011】
この構成によれば、印刷制御装置は、受信した画像データの付与画像を付与することによって、付与画像の付与された画像を印刷させることができる。
【0012】
[適用例3]上記印刷制御装置において、前記付与部は、認定の依頼先に前記画像の画像データを送信することにより前記付与画像の付与を依頼し、前記付与画像の付与の依頼に応じて前記付与画像が付与された前記画像の画像データを受信することを特徴とする印刷制御装置。
【0013】
この構成によれば、印刷制御装置側においては、付与画像を付与することなく、認定の依頼先に付与させる処理を行うことにより、付与画像の付与された画像を印刷させることができる。
【0014】
[適用例4]環境負荷の低減に寄与する設定が指定された印刷について、所定の環境性能を満たした環境対応印刷の認定を依頼する認定依頼を受信する認定依頼受信部と、前記環境対応印刷の認定基準を規定した認定基準データを記憶する記憶部と、前記認定基準データに基づいて、前記指定された設定に従う印刷が前記環境対応印刷に該当するか否かを判定し、前記環境対応印刷に該当する場合に、前記指定された設定に従う印刷を前記環境対応印刷と認定する認定部と、前記認定部による認定結果を送信する認定結果送信部と、を備えることを特徴とする認定サーバー。
【0015】
この認定サーバーによれば、環境対応印刷の認定基準が変更になった場合であっても、記憶部に記憶された認定基準データを対応させるだけで、新しい認定基準に対応して、認定依頼にある設定の印刷が環境対応印刷であるかの認定を新しい認定基準に従って行うことができる。
【0016】
[適用例5]上記認定サーバーにおいて、前記認定基準データは、更新可能であることを特徴とする認定サーバー。
【0017】
この構成によれば、認定基準データが更新されることにより、新しい認定基準に対応することができる。
【0018】
[適用例6]画像の印刷を制御する印刷制御装置と、所定の環境性能を満たした環境対応印刷の認定を行う認定サーバーと、を含む画像処理システムであって、前記印刷制御装置は、環境負荷の低減に寄与する設定を行う設定部と、前記設定部の設定に従う印刷について、前記環境対応印刷の認定を依頼する認定依頼を前記認定サーバーに送信する認定依頼部と、前記認定依頼に対応する認定結果を前記認定サーバーから受信する認定結果受信部と、前記設定部の設定に従う印刷が前記環境対応印刷と認定された場合に、前記環境対応印刷によって印刷された旨を示す付与画像を前記画像に付与する処理を行う付与部と、前記設定部の設定に従って、前記付与画像が付与された前記画像を印刷させる制御を行う印刷制御部と、を備え、前記認定サーバーは、前記印刷制御装置からの認定依頼を受信する認定依頼受信部と、前記環境対応印刷の認定基準を規定した認定基準データを記憶する記憶部と、前記認定基準データに基づいて、前記指定された設定に従う印刷が前記環境対応印刷に該当するか否かを判定し、前記環境対応印刷に該当する場合に、前記指定された設定に従う印刷を前記環境対応印刷と認定する認定部と、前記認定部による認定結果を前記印刷制御装置に送信する認定結果送信部と、を備えることを特徴とする画像処理システム。
【0019】
この画像処理システムによれば、印刷制御装置は、設定された設定内容に従う印刷について、所定の環境性能を満たした環境対応印刷に該当するか否かの認定を認定サーバーに依頼し、認定サーバーにより環境対応印刷と認定された場合に、付与画像の付与された画像が印刷される。印刷制御装置側で認定を行うのではなく、認定サーバーに認定を依頼するようにしているので、認定基準が変更になった場合であっても、認定サーバー側で新しい基準に対応することにより、印刷制御装置側では新しい基準に対応するための作業等を要することなく、新しい認定基準に対応することができる。したがって、新しい環境基準を満たしていない場合に付与画像を誤って印刷して、印刷結果を見たユーザーに対して環境対応印刷による印刷結果と誤認させることがなく、所定の環境性能を満たした環境対応印刷による印刷結果であることを正確に知らせることができる。
【0020】
[適用例7]印刷装置と、前記印刷装置による画像の印刷を制御する印刷制御装置と、所定の環境性能を満たした環境対応印刷の認定を行う認定サーバーと、を含む画像処理システムであって、前記印刷制御装置は、環境負荷の低減に寄与する設定を行う設定部と、前記設定部の設定に従う印刷について、前記環境対応印刷の認定を依頼する認定依頼および前記画像の印刷ジョブを前記認定サーバーに送信する認定依頼部と、を備え、前記認定サーバーは、前記印刷制御装置からの認定依頼を受信する認定依頼受信部と、前記環境対応印刷の認定基準を規定した認定基準データを記憶する記憶部と、前記認定基準データに基づいて、前記指定された設定に従う印刷が前記環境対応印刷に該当するか否かを判定し、前記環境対応印刷に該当する場合に、前記指定された設定に従う印刷を前記環境対応印刷と認定する認定部と、前記設定部の設定に従う印刷が前記環境対応印刷と認定された場合に、前記環境対応印刷によって印刷された旨を示す付与画像を前記画像に付与する付与部と、前記付与画像が付与された前記画像の印刷ジョブを前記印刷装置に送信する送信部と、を備えることを特徴とする画像処理システム。
【0021】
この画像処理システムによれば、印刷制御装置は、設定された設定内容に従う印刷について、所定の環境性能を満たした環境対応印刷に該当するか否かの認定を認定サーバーに依頼し、認定サーバーにより環境対応印刷と認定された場合、認定サーバーが、付与画像の付与された画像を印刷装置に印刷させる。これにより、新しい環境基準を満たしていない場合に付与画像を誤って印刷して、印刷結果を見たユーザーに対して環境対応印刷による印刷結果と誤認させることがなく、所定の環境性能を満たした環境対応印刷による印刷結果であることを正確に知らせることができる。
【0022】
[適用例8]画像の印刷を制御する印刷制御方法であって、環境負荷の低減に寄与する設定を行うステップと、前記設定部の設定に従う印刷について、所定の環境性能を満たした環境対応印刷の認定を依頼する認定依頼を送信するステップと、前記認定依頼に対応する認定結果を受信するステップと、前記設定部の設定に従う印刷が前記環境対応印刷と認定された場合に、前記環境対応印刷によって印刷された旨を示す付与画像を前記画像に付与する処理を行うステップと、前記環境負荷の低減に寄与する設定に従って、前記付与画像が付与された前記画像を印刷させる制御を行うステップと、を含むことを特徴とする印刷制御方法。
【0023】
[適用例9]画像の印刷を制御するための印刷制御プログラムであって、コンピューターを、環境負荷の低減に寄与する設定を行う設定部と、前記設定部の設定に従う印刷について、所定の環境性能を満たした環境対応印刷の認定を依頼する認定依頼を送信する認定依頼部と、前記認定依頼に対応する認定結果を受信する認定結果受信部と、前記設定部の設定に従う印刷が前記環境対応印刷と認定された場合に、前記環境対応印刷によって印刷された旨を示す付与画像を前記画像に付与する処理を行う付与部と、前記設定部の設定に従って、前記付与画像が付与された前記画像を印刷させる制御を行う印刷制御部、として機能させることを特徴とする印刷制御プログラム。
【0024】
これらの印刷制御方法および印刷制御プログラムによれば、新しい認定基準を満たしていない場合に付与画像を誤って印刷することにより、印刷結果を見たユーザーに対して、環境対応印刷によるものであるか否かを誤認させることがなく、印刷結果を見たユーザーに対して、所定の環境性能を満たした環境対応印刷による印刷結果であることを正確に知らせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】第1実施形態に係る画像処理システムの概略構成を示した図である。
【図2】複合機のコントローラーの機能ブロック図である。
【図3】印刷環境設定の一例を示した図である。
【図4】認定サーバーの機能ブロック図である。
【図5】画像処理システムの処理手順を示したフローチャートである。
【図6】ロゴ画像の印刷結果の一例を示した図である。
【図7】第2実施形態に係る画像処理システムの処理手順を示したフローチャートである。
【図8】第3実施形態に係る画像処理システムの処理手順を示したフローチャートである。
【図9】第4実施形態に係る画像処理システムの概略構成を示した図である。
【図10】第5実施形態に係る画像処理システムの概略構成を示した図である。
【図11】第5実施形態に係る画像処理システムの処理手順を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0027】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る画像処理システムの概略構成を示した図である。図1に示すように、画像処理システム1は、外部コンピューター2と、複合機3と、認定サーバー4と、を含んでおり、これらの装置は、LAN(Local Area Network)等のネットワークを介して相互にデータ通信可能に接続されている。なお、図1においては、1つの複合機3および外部コンピューター2を含む画像処理システム1を示すようにしたが、複数の複合機3を含むシステムとしてもよいし、複数の外部コンピューター2を含むシステムとしてもよい。
【0028】
外部コンピューター2は、例えば、汎用のパーソナルコンピューターであり、複合機3を外部から制御するためのドライバーソフトウェア10がインストールされている。ドライバーソフトウェア10は、キーボードやマウス等の入力装置(図示なし)へのユーザー操作に従って印刷設定が指定されて、指定された印刷設定の設定情報、印刷対象となる画像のデータ、印刷指示等を含む印刷ジョブを複合機3に送信する。
【0029】
認定サーバー4は、複合機3が行う印刷に対して、環境に配慮した環境対応印刷であるエコ印刷の認定を行うためのサーバーである。詳細は後述するが、認定サーバー4は、複合機3からエコ印刷の認定の依頼を受ける処理、エコ印刷の認定を行う処理、認定結果を依頼元である複合機3に送信する処理等を行う。
【0030】
複合機3は、印刷制御装置の一例であり、プリンター機能、コピー機能、スキャナー機能等の複数の機能を有したマルチファンクションプリンターである。この複合機3は、スキャナー20と、印刷エンジン30と、操作パネル40と、コントローラー50と、を備えている。
【0031】
スキャナー20は、原稿台にセットされた原稿を読み取って、原稿のイメージデータを生成するためのハードウェア部であり、撮像素子を搭載したキャリッジやキャリッジを原稿台に沿って走査させる走査機構等を有する。
【0032】
スキャナー20が原稿を読み取ることによって生成されたスキャンデータはコントローラー50に受け渡される。なお、スキャナー20としては、複数枚の原稿がセットされた場合に、この原稿を1枚ずつ原稿台に自動的に送出する自動原稿送出装置(ADF:Auto Document Feeder)を設けた構成としてもよい。
【0033】
印刷エンジン30は、例えば、外部コンピューター2から受信した印刷ジョブに含まれる画像データや、スキャンデータ等の画像を、印刷用紙等の印刷媒体に印刷するハードウェア部である。本実施形態の印刷エンジン30は、電子写真方式の画像形成によって印刷を行うものであり、帯電ユニット、露光ユニット、感光体、現像ユニット、転写ユニット、定着ユニット、トナーカートリッジ、これらの構成の動作を制御する制御部等の構成を有している。感光体は、円筒状の導電性基材とその外周面に形成された感光層を有し、中心軸に対して回転可能なドラムである。感光体は帯電ユニットにより帯電されて、その後、露光ユニットによる潜像の形成、現像ユニットによるトナーを用いた潜像の現像がなされる。現像されたトナー像は、転写ユニットによって用紙等の印刷媒体に転写される。定着ユニットは、ローラー表面がゴム等の弾性体で覆われた定着ローラー、定着ローラーを回転させる駆動モーター、定着ローラーを加熱するヒーター等を備えており、加熱された定着ローラーが、転写されたトナー像を印刷媒体に定着させることによって印刷媒体に画像が形成される。
【0034】
操作パネル40は、複合機3の前に立つユーザーが複合機3を操作するために複合機3の外面に設けられたパネルであり、タッチパネルを有している。ユーザーは、タッチパネルに表示される画面に従って操作することにより、複合機3に対して様々な指示を入力することや、複合機3の様々な設定を変更することが可能である。なお、操作パネル40としては、タッチパネルではなく、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示パネルおよび各種の操作ボタンを備えた構成としてもよい。
【0035】
コントローラー50は、複合機3の各部の動作を制御する制御装置であり、印刷制御装置に相当する部分である。このコントローラー50は、CPU51と、ROM52と、RAM53と、EEPROM54と、ネットワークI/F56と、スキャナーI/F57と、エンジンI/F58と、パネルI/F59と、を備えている。また、これらの各構成は内部バスを介して相互にデータ通信可能に接続されている。
【0036】
CPU51は、コントローラー50の主制御装置であり、RAM53を作業領域等として用いて、ROM52に格納された各種のプログラムを実行することにより、複合機3の各構成を制御する。このCPU51は、例えば、印刷対象の画像データ等を印刷エンジン30が処理可能な形式に変換して、印刷指示とともに印刷エンジン30に受け渡す等の印刷エンジン30を制御する処理、操作パネル40を制御する処理、スキャナー20を制御する処理等、複合機3における様々な処理を行う。CPU51がこれらの処理を行うことにより、複合機3のプリンター機能、コピー機能、スキャナー機能等の各種の機能が実現される。
【0037】
ネットワークI/F56は、ネットワークに接続するインターフェイス部分であり、接続先との通信を制御する処理を行う。複合機3は、ネットワークI/F56を介してネットワークに接続することにより、外部コンピューター2と通信可能に接続されている。
【0038】
パネルI/F59は、操作パネル40に対するインターフェイス部分であり、CPU51の制御により操作パネル40にタッチパネルの表示信号を出力する処理や、操作パネル40から操作信号の入力を受ける処理等を行う。
【0039】
スキャナーI/F57は、コントローラー50とスキャナー20とのインターフェイス部分であり、CPU51の制御によりスキャナー20に読取指示を出す処理や、スキャナー20が読み取ったイメージのスキャンデータを受け取る処理等を行う。
【0040】
エンジンI/F58は、コントローラー50と印刷エンジン30とのインターフェイス部分であり、印刷エンジン30で印刷を実行する際に、RAM53に格納されている印刷対象の画像データを読み出し、画像データに所定の処理を施すことにより、画像データを印刷エンジン30が処理可能な形式のデータとして印刷エンジン30に出力する処理を行う。なお、このエンジンI/F58には、データを一時的に格納するメモリー、解凍部、スクリーン処理部等が備えられ、RAM53から読み出した画像データに対して、圧縮されたデータの解凍、ドットのデータへ変換するスクリーン処理等を行う。これらの機能を有するエンジンI/F58は、具体的には、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)で構成されている。
【0041】
ここで、本実施形態の複合機3は、例えば、印刷時や待機時の消費電力を抑制する省エネルギー印刷、環境負荷の低い環境トナーを用いた印刷やトナーセーブ等の記録材による環境負荷を抑制した印刷、再生紙の使用や割付印刷等の印刷媒体による環境負荷を抑制した印刷等、環境問題に関して環境に与える影響(環境負荷)の低減に寄与する印刷設定に基づく設定の印刷が可能に構成されている。また、本複合機3では、節電制御方法、印刷方法、印刷に使用するトナーの種類等の印刷設定に関する複数の項目について、ユーザーは、操作パネル40あるいは外部コンピューター2から任意に設定可能であり、設定された各項目の内容に応じて環境負荷の低減に寄与するエコ印刷が行われる。
【0042】
さらに、本実施形態の複合機3は、印刷を行う場合、設定内容に従う印刷がエコ印刷であるかの認定を認定サーバー4に依頼し、認定を受けた場合に、印刷対象の画像に追加して、所定のロゴマークの画像を印刷する。このロゴマークは、印刷結果の印刷物を見たユーザーに対して、その印刷物がエコ印刷によって印刷された印刷結果である旨を知らせるためのものである。ロゴマークとしては、例えば、これを見た者に対して地球環境を想起させるマーク、環境保護を推進する団体や第三者認証機関等で定められた所定のマーク等が用いられる。
【0043】
次に、上述したエコ印刷の機能を実現する複合機3の構成について説明する。図2は、複合機3のコントローラー50の機能ブロック図である。図2に示すように、コントローラー50は、印刷環境設定部(設定部)100と、認定依頼部110と、認定結果受信部120と、ロゴ画像付与部(付与部)130と、印刷制御部140と、を有している。
【0044】
印刷環境設定部100は、ユーザーからの指定等に基づいて、環境負荷の低減に寄与する設定を行い、以下に述べる各設定項目についての設定内容を決定する。
【0045】
複合機3の環境負荷の低減に寄与する(印刷環境に関する)設定項目について説明する。図3に、複合機3の印刷環境に関する設定項目の一例を示す。図3に示すように、印刷環境の設定項目には、複合機3の機種名、トナーセーブ、カラーモノクロ変換、両面印刷、割付印刷、省エネルギー印刷、電子写真プロセスにおける定着温度、環境トナーの使用の有無、用紙種類等の設定項目が含まれている。なお、環境負荷の低減に寄与する設定項目としてはこれらに限られるものではなく、例えば、起動時に印刷可能となるまでの時間を短縮させるスタートアップ印刷、電力使用量が逼迫する時間帯を避けて印刷する印刷時間シフト、ジョブを纏めて夜間に印刷する夜間一括印刷、スリープモード、スリープモードに移行するまでのスリープ突入時間等のエコ印刷に関する設定を含めるようにしてもよい。また、省エネルギー印刷の設定についても、省エネルギー化のためのより細目にわたる設定項目、例えば、コントローラー50の動作クロックの低下、印刷エンジン30による印刷速度の低減、印刷時における各種インターフェイスへの電源供給の遮断、操作パネル40やインジケーターの輝度制御等、について設定するようにしてもよい。
【0046】
上述した各設定項目については、ユーザーは、複合機3の操作パネル40を操作することにより、ユーザーが所望する設定項目について任意の設定内容が指定される。例えば、トナーセーブの場合、OFF/弱/中/強の複数のレベルのうちから、ユーザーは任意のレベルの設定内容を指定可能である。指定された設定内容のデータは、EEPROM54等の不揮発性メモリーの予め決められたメモリー領域に格納される。
【0047】
なお、上述した設定の内容は、ユーザーが、外部コンピューター2に接続されたマウスやキーボード等の入力装置を操作することによって指定されるようにしてもよい。指定された設定内容のデータは外部コンピューター2から複合機3に送信されて、EEPROM54等の所定のメモリー領域に格納される。
【0048】
認定依頼部110は、印刷環境設定部100によって設定された設定内容の印刷が、エコ印刷に該当するかの認定を認定サーバー4に依頼する処理を行う。本実施形態においては、設定内容を示す設定データを認定依頼とともに認定サーバー4に送信することにより、認定サーバー4に認定を依頼する。
【0049】
認定結果受信部120は、依頼した認定の結果を認定サーバー4から受信する。
【0050】
ロゴ画像付与部130は、認定サーバー4からの認定結果に応じて印刷対象の画像に対して所定のロゴ画像を付与する処理を行う。本実施形態では、複合機3の設定内容に従う印刷がエコ印刷であると認定されていた場合、ロゴ画像付与部130は、印刷ジョブ等で印刷対象とする画像に対してロゴ画像を付与する。
【0051】
印刷制御部140は、印刷環境設定部100により決定された設定内容に従って印刷エンジン30、操作パネル40、スキャナー20、各種インターフェイス等の動作を制御することにより、印刷を制御する。例えば、定着温度が「低」に設定されていた場合、印刷エンジン30の制御部に対して、定着ユニットの温度を下げさせる旨の指示を出すことにより、印刷エンジン30の消費電力を抑制する制御を行う。
【0052】
また、プリンター機能やコピー機能による印刷を行う場合、印刷制御部140は、印刷環境設定部100の設定に従う印刷を印刷エンジン30に実行させる。このため、印刷制御部140は、印刷ジョブに含まれる印刷対象の画像データやスキャンデータから、割付印刷や両面印刷等の設定内容に対応する画像データを生成して、生成した画像データを印刷エンジン30が処理可能な形式で印刷エンジン30に受け渡す。これにより、印刷環境設定部100の設定に従う印刷が実行される。なお、ロゴ画像付与部130により、印刷対象の画像にロゴ画像が付与されていた場合、印刷制御部140は、ロゴ画像が付与された画像のデータを印刷エンジン30に受け渡す。
【0053】
次に、認定サーバー4の構成について説明する。図4は、認定サーバー4の機能ブロック図である。図4に示すように、認定サーバー4は、認定依頼受信部200と、エコ印刷認定部(認定部)210と、認定基準データベース部(記憶部)220と、認定結果送信部230と、を備えている。
【0054】
認定依頼受信部200は、ネットワークを介して複合機3からの認定依頼を受信し、認定依頼のあった印刷の設定データを取得する。
【0055】
エコ印刷認定部210は、設定データの設定内容に従う印刷が、エコ印刷に該当するか否かを判定することにより、エコ印刷の認定処理を行う。この認定処理は、認定基準データベース部220に予め記憶された認定基準データ221に従って行われる。
【0056】
認定基準データ221は、印刷環境の設定内容に従う印刷が、省エネルギー、トナーや用紙の省資源等に関して所定の環境性能を満たすエコ印刷の認定基準を満たしているかを判定するために用いられるデータである。この認定基準データ221は、例えば、上述した複数の設定項目について、エコ印刷に該当する設定内容の組み合わせを規定したデータである。エコ印刷認定部210は、認定基準データベース部220の認定基準データ221を参照して、認定依頼があった印刷の設定内容がエコ印刷に該当する設定内容であった場合に、依頼があった設定内容の印刷をエコ印刷と認定する。なお、認定の方法としては、これに限られるものではなく、複数の設定項目の設定内容から、例えば、消費電力等についての評価点を算出して、評価点に応じてエコ印刷に該当するかの認定を行うようにしてもよい。また、複合機3のメーカーやモデルや複合機3に係るハードウェアやソフトウェアの改良に対応して、環境負荷の低減に寄与する寄与度が異なる場合があるため、認定基準データ221は、例えば、複合機3のメーカーやモデルや複合機3に係るハードウェアやソフトウェアのバージョン情報を含むようにして、これらの情報に応じてエコ印刷に該当するかの認定を行うようにしてもよい。
【0057】
また、エコ印刷の認定基準が新しい基準に変わった場合は、システムの管理者等によって、認定基準データベース部220の認定基準データ221が、新しい基準に対応したデータに更新される。これにより、エコ印刷認定部210による認定が、変更後の新しい認定基準に対応した状態に管理されている。
【0058】
エコ印刷認定部210によって認定された結果は、認定結果送信部230によって、認定の依頼元である複合機3に送信される。これにより、複合機3は、自身に設定された設定内容の印刷がエコ印刷であった場合に、認定サーバー4からエコ印刷の認定を受けて、エコ印刷であることを示すロゴ画像(付与画像)を付与した画像を印刷する。
【0059】
以上に述べたように、本実施形態の画像処理システム1は、複合機3が行う印刷がエコ印刷に該当するか否かの認定を認定サーバー4に依頼し、認定サーバー4からエコ印刷との認定を受けた場合に、複合機3側の処理によってロゴ画像を付与して印刷するものである。次に、画像処理システム1において複合機3および認定サーバー4が行う処理についてフローチャートに従って詳細に説明する。
【0060】
例えば、外部コンピューター2から複合機3に印刷ジョブが入力されることによってプリンター機能の印刷指示があった場合や、操作パネル40からの操作によってコピー機能等による印刷指示が入力された場合等に、図5の処理が開始される。図5の処理が開始されると、複合機3の印刷環境設定部100は、複合機3に対するユーザー指示、または外部コンピューター2へのユーザー指示に従う、印刷環境設定の設定内容を決定する(ステップS10)。
【0061】
次に、認定依頼部110は、印刷環境設定の設定データとともに認定依頼を認定サーバー4に送信することにより、エコ印刷の認定を依頼する(ステップS11)。
【0062】
認定サーバー4側の処理において、認定依頼受信部200が複合機3から認定依頼を受信すると(ステップS20)、エコ印刷認定部210は、認定基準データ221を参照して、受信した設定データの設定内容に従う印刷についてエコ印刷の認定判断を行う(ステップS21)。判断の結果、設定データの設定内容に従う印刷がエコ印刷に該当する場合は、認定依頼された設定の印刷をエコ印刷と認定し、エコ印刷に該当しない場合はエコ印刷と認定しない。
【0063】
次に、認定結果送信部230は、認定の依頼元である複合機3に対して認定結果を送信する(ステップS22)。
【0064】
複合機3側の処理に戻って、複合機3の認定結果受信部120が、認定サーバー4から認定結果を受信すると(ステップS12)、ロゴ画像付与部130は、エコ印刷の認定を受けたか否かを判断する(ステップS13)。エコ印刷として認定されていた場合(ステップS13:Yes)、ロゴ画像付与部130は、印刷対象の画像に対してロゴ画像を付与し(ステップS14)、印刷制御部140は、ロゴ画像が付与された画像のデータを印刷エンジン30に受け渡すことにより、ロゴ画像が付与された画像を印刷させる(ステップS15)。
【0065】
図6に、ロゴ画像が付与された印刷結果の一例を示す。図6に示すように、印刷結果の印刷用紙Sには、印刷ジョブ等の元々の印刷対象であった画像Pと、ロゴ画像Lとが印刷されている。なお、図6の例では、印刷対象の画像Pに対して右上に離れた位置にロゴ画像Lが配置されているが、ロゴ画像Lの位置としてはこれに限られない。例えば、画像Pに対して上側中央付近のヘッダー位置や、下側中央付近のフッター位置でもよいし、画像Pに重なり合う位置にあってもよい。
【0066】
一方、ステップS13の判断において、エコ印刷と認定されていなかった場合は(ステップS13:No)、ロゴ画像Lを付与することなく、印刷対象の画像のデータを印刷エンジン30に受け渡すことにより、印刷対象の画像Pを印刷させる(ステップS15)。
【0067】
以上に説明した第1実施形態によれば、印刷環境に関する設定内容に従う印刷について、複合機3は、所定の環境性能を満たしたエコ印刷に該当するか否かの認定を認定サーバー4に依頼し、認定サーバー4から受信した認定結果によってエコ印刷と認定されていた場合に、ロゴ画像Lの付与された画像Pが印刷される。複合機3は、エコ印刷の認定判断を認定サーバー4に依頼するようにしているので、認定基準が変更になった場合でも、認定サーバー4側で新しい基準に対応することにより、複合機3側では何ら変更することなく、新しい認定基準に対応した処理を行うことが可能である。これにより、エコ印刷の認定基準の変更があった場合に、変更前の基準は満たしているが、新しい基準の環境性能を満たしていない場合に付与画像を誤って印刷してしまうことがない。したがって、印刷結果を見たユーザーに対して、エコ印刷によるものであるか否かを誤認させることがなく、印刷結果を見たユーザーに対して、所定の環境性能を満たしたエコ印刷による印刷結果であることを正確に知らせ、環境対策への意識を向上させることができる。
【0068】
また、エコ印刷の利用を推進することができる。例えば、ユーザーは、図6に示したようにロゴ画像Lが印刷された印刷物を第3者に配布等することにより、自身がエコ印刷を積極的に利用していることをアピールすることができる。また、複合機3の管理者が、エコ印刷の利用実態を調査しようとする場合であれば、印刷結果の印刷物からエコ印刷の利用実態を容易に把握することができ、複合機やプリンターにおけるエコ印刷の利用を管理し易くなる。また、環境保護を推進する団体や第三者認証機関等で定められた所定のマーク等が用いられる場合であれば、自身がエコ印刷を積極的に利用していることをより一層アピールすることができる。これらの動機が働くため、エコ印刷がより積極的に利用されることとなる。
【0069】
さらに、例えば、画像処理システム1に複数の複合機3が含まれる場合であっては、システムの管理者等は、各複合機3に対して認定基準の変更に対応させるための作業を行う必要がなく、認定サーバー4側で新しい認定基準に対応させることによって、新しい認定基準に対応した処理を各複合機3に行わせることが可能となる。このため、新しい認定基準に対応させるために、管理者にかかる負担が低減する。
【0070】
(第2実施形態)
上記第1実施形態では、認定サーバー4は、複合機3に対して認定結果を送信するようにしたが、依頼元の複合機3に対して認定結果とロゴ画像Lの画像データを送信するようにしてもよい。第2実施形態においては、認定サーバー4の所定の記憶装置(図示なし)にロゴ画像Lの画像データが格納されており、認定サーバー4は、認定結果に加えてロゴ画像Lの画像データを複合機3に送信する場合について説明する。なお、以下では、第1実施形態と同様の構成については同じ符号を付与し、詳細な説明を省略することとする。
【0071】
図7は、第2実施形態に係る画像処理システムにおける処理の手順を示したフローチャートである。なお、図7のフローチャートにおける、ステップS30〜S32の処理は第1実施形態のステップS10〜S12の処理と同様であり、ステップS40〜S42の処理は第1実施形態のステップS20〜S22の処理と同様であるため、詳細な説明を省略する。
【0072】
認定サーバー4側の処理において、認定結果を複合機3に送信した後、エコ印刷と認定していた場合(ステップS43:Yes)、認定結果送信部230は、依頼元である複合機3にロゴ画像Lの画像データを送信する(ステップS44)。エコ印刷と認定していなかった場合は(ステップS43:No)、ロゴ画像Lの画像データを送信することなく、認定サーバー4側の処理は終了する。
【0073】
一方、複合機3側の処理において、認定サーバー4による認定の結果、エコ印刷と認定されていた場合(ステップS33:Yes)、ロゴ画像付与部130は、ロゴ画像Lの画像データを認定サーバー4から受信して(ステップS34)、この画像データのロゴ画像Lを印刷対象の画像Pに付与する(ステップS35)。次に、印刷制御部140は、ロゴ画像Lが付与された画像Pのデータを、印刷エンジン30に受け渡すことにより、ロゴ画像Lが付与された画像Pを印刷させる(ステップS36)。なお、ステップS33の判断において、エコ印刷と認定されなかった場合(ステップS33:No)、印刷対象の画像のデータを印刷エンジン30に受け渡すことにより、ロゴ画像Lを付与することなく、印刷対象の画像Pが印刷される(ステップS36)。
【0074】
以上に説明した第2実施形態によれば、複合機3は、認定サーバー4から受信したロゴ画像Lの画像データを用いて、ロゴ画像Lが付与された画像Pを印刷することができるので、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、例えば、エコ印刷の認定基準の変更に伴って、ロゴ画像L自体のデザインにも変更があった場合、認定サーバー4側の画像データを対応させることによって、複合機3側では処理等を変更することなく、新しいロゴ画像Lを付与したエコ印刷を行うことが可能となる。
【0075】
(第3実施形態)
上記第1または第2の実施形態では、複合機3側の処理において、ロゴ画像Lを付与したが、ロゴ画像Lの付与についても、複合機3から認定サーバー4に依頼するようにしてもよい。第3実施形態では、認定サーバー4側の記憶装置にロゴ画像Lの画像データが格納されており、認定サーバー4側でロゴ画像Lの付与する場合について説明する。
【0076】
図8は、第3実施形態に係る画像処理システムにおける処理の手順を示したフローチャートである。なお、図8のフローチャートにおける、ステップS50〜S52の処理は第1実施形態のステップS10〜S12の処理と同様であり、ステップS60〜S62の処理は第1実施形態のステップS20〜S22の処理と同様であるため、詳細な説明を省略する。
【0077】
まず、複合機3側の処理において、認定サーバー4による認定の結果、エコ印刷として認定されていた場合(ステップS53:Yes)、ロゴ画像付与部130は、ロゴ画像Lを付与する処理を行う。このため、本実施形態では、ロゴ画像付与部130は、印刷対象の画像データを認定サーバー4に送信することにより、認定サーバー4にロゴ画像の付与を依頼する(ステップS54)。
【0078】
認定サーバー4は、付与を依頼された画像データを受信すると(ステップS63)、受信した画像データの画像Pにロゴ画像Lを付与し(ステップS64)、依頼元である複合機3にロゴ画像付きの画像データを送信する(ステップS65)。
【0079】
複合機3側の処理に戻って、ロゴ画像付与部130が、ロゴ画像付きの画像データを受信することにより、ロゴ画像Lが付与された画像データを取得すると(ステップS55)、印刷制御部140は、ロゴ画像Lが付与された画像Pのデータを印刷エンジン30に受け渡すことにより、ロゴ画像Lが付与された画像Pを印刷させる(ステップS56)。
【0080】
以上に説明した第3実施形態によれば、複合機3は、ロゴ画像Lの付与を認定サーバー4に依頼することにより、認定サーバー4から受信したロゴ画像L付きの画像データに従って、ロゴ画像Lが付与された画像Pを印刷できる。これにより、第2実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに複合機3側における処理の負担を低減することができる。
【0081】
(第4実施形態)
上記第1ないし第3の実施形態では、ロゴ画像Lを付与するため、印刷制御装置である複合機3が処理を行う例について説明したが、外部コンピューター側の処理によって、ロゴ画像Lを付与するようにしてもよい。第4実施形態においては、外部コンピューター側の処理によって、ロゴ画像Lを付与する場合について説明する。
【0082】
図9は、第4実施形態に係る画像処理システムの概略構成を示した図である。図9に示すように、画像処理システム5は、印刷制御装置としての外部コンピューター6と、認定サーバー7と、複合機8と、を備え、これらの装置はネットワーク等を介して相互にデータ通信可能に接続されている。
【0083】
外部コンピューター6は、印刷制御装置の一例であり、例えば、ドライバーソフトウェアがインストールされた汎用のパーソナルコンピューターである。この外部コンピューター2は、CPU70と、ROM71と、RAM72と、ハードディスクドライブ73と、読取装置74と、ネットワークI/F75と、入力I/F76と、を備えている。外部コンピューター6のこれらの構成は、バス77に接続されており、バス77を介してデータ通信可能になっている。
【0084】
ハードディスクドライブ73には、ドライバープログラムDPが予め格納されている。なお、ドライバープログラムDPは、印刷媒体Mに記録された形態で外部コンピューター6に供給され、ハードディスクドライブ73には、読取装置74によって印刷媒体Mから読み出されたプログラムが格納される。なお、印刷媒体Mの例としては、CD−ROM、DVD−ROMなどの光ディスクの他、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、USBメモリー、メモリーカードなどを挙げることができる。もっとも、ドライバープログラムDPが外部コンピューター6に供給される形態としてはこれに限られることなく、例えば、電気通信回線や光通信回線を介して所定のサーバーから供給されるようにしてもよい。
【0085】
ネットワークI/F75は、ネットワークに接続するインターフェイス部分であり、ネットワークを介して複合機8との通信が行われる。
【0086】
入力I/F76は、マウスやキーボード等の入力装置9が接続されるインターフェイス部分である。
【0087】
また、外部コンピューター6のCPU70が、ハードディスクドライブ73に格納されたドライバープログラム(印刷制御プログラム)DPを読み出して実行することによりドライバーソフトウェアがインストールされる。これにより、外部コンピューター6は、複合機8がもつプリンター機能のホスト装置となり、外部コンピューター6のCPU70は、印刷環境設定部300と、認定依頼部310と、ロゴ画像付与部320と、印刷ジョブ生成部330、として機能する。
【0088】
印刷環境設定部300、認定依頼部310、およびロゴ画像付与部320が行う処理は、第1ないし第3実施形態のいずれかにおける印刷環境設定部100、認定依頼部110、およびロゴ画像付与部130と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0089】
印刷ジョブ生成部330は、ロゴ画像Lが付与された画像Pの画像データおよび印刷指示を含む印刷ジョブを生成し、複合機8に印刷ジョブを送信する。これにより、複合機8によって、ロゴ画像Lの付与された画像Pが印刷される。
【0090】
以上に説明した第4実施形態によれば、外部コンピューター6側の処理によって、第1ないし第3実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0091】
(第5実施形態)
第5実施形態では、外部コンピューターから認定サーバーに印刷ジョブおよび認定依頼を送信し、認定サーバー側の処理によってロゴ画像Lを付与し、ロゴ画像Lが付与された画像Pの印刷ジョブを複合機に送信する場合について説明する。
【0092】
図10は、第5実施形態に係る画像処理システムの構成を示した図である。図10に示すように、画像処理システム400は、外部コンピューター410と、認定サーバー420と、複合機430と、を含む。外部コンピューター410は、印刷環境設定部411と、認定依頼部412と、印刷ジョブ生成部413と、を有している。認定サーバー420は、認定依頼受信部421と、エコ印刷認定部422と、ロゴ画像付与部423と、印刷ジョブ送信部424と、を有している。
【0093】
図11は、第5実施形態に係る画像処理システムにおける処理の手順を示したフローチャートである。図11の処理が開始されると、外部コンピューター410の印刷環境設定部411は、印刷環境設定の設定内容を決定し(ステップS70)、認定依頼部412は、印刷ジョブ生成部413が生成した印刷ジョブ、および認定依頼を認定サーバー420に送信することにより、エコ印刷の認定を依頼する(ステップS71)。
【0094】
認定サーバー420側の処理において、認定依頼受信部421が認定依頼を受信すると(ステップS80)、エコ印刷認定部422はエコ印刷の認定判断を行い(ステップS81)。エコ印刷として認定された場合(ステップS82:Yes)、ロゴ画像付与部423は、印刷ジョブの印刷対象になっている画像Pに対してロゴ画像Lを付与し(ステップS83)、印刷ジョブ送信部424は、ロゴ画像Lが付与された画像Pの印刷ジョブを複合機430に送信する(ステップS84)。エコ印刷と認定されていなかった場合は(ステップS82:No)、ロゴ画像Lを付与されていない画像Pの印刷ジョブが複合機430に送信される(ステップS84)。
【0095】
複合機430は、認定サーバー420から印刷ジョブを受信すると(ステップS90)、受信した印刷ジョブに従う印刷を実行する(ステップS91)。
【0096】
以上に説明した第5実施形態によれば、外部コンピューター410、認定サーバー420、複合機430を含む画像処理システム400において、外部コンピューター410は認定依頼および印刷ジョブを認定サーバー420に送信することにより、認定サーバー420内の処理によってロゴ画像Lを画像Pに付与して、複合機430に印刷させることができる。これにより、第3実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0097】
以上、本発明に係る第1ないし第5実施形態について説明したが、本発明はこれらの形態に限られることなく、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。以下、変形例について説明する。
【0098】
(変形例1)
上記第1ないし第5実施形態では、エコ印刷による印刷物であることがユーザーに分かるように、所定の図柄で表されるロゴ画像Lを、付与画像として付与した画像を印刷するようにしたが、付与画像としてはこれに限られない。例えば、エコ印刷による印刷物である旨の文字列を表す画像を付与画像として付与するようにしてもよい。
【0099】
(変形例2)
上記第1ないし第5実施形態では、印刷装置の一例としての複合機について説明したが、印刷装置としてはプリンターやファクシミリ装置であってもよい。また、上記実施形態では、電子写真方式の印刷を行うものについて説明したが、印刷方式としてはこれに限られることなく、インクジェット方式や熱転写方式等の他の印刷方式を用いた構成としてもよい。
【符号の説明】
【0100】
1…画像処理システム、2…外部コンピューター、3…印刷制御装置としての複合機、4…認定サーバー、5…画像処理システム、6…印刷制御装置としての外部コンピューター、10…ドライバーソフトウェア、20…スキャナー、30…印刷エンジン、40…操作パネル、50…コントローラー、100…設定部としての印刷環境設定部、110…認定依頼部、120…認定結果受信部、130…付与部としてのロゴ画像付与部、140…印刷制御部、200…認定依頼受信部、210…認定部としてのエコ印刷認定部、220…記憶部としての認定基準データベース部、221…認定基準データ、230…認定結果送信部、424…送信部としての印刷ジョブ送信部、L…付与画像としてのロゴ画像。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像の印刷を制御する印刷制御装置であって、
環境負荷の低減に寄与する設定を行う設定部と、
前記設定部の設定に従う印刷について、所定の環境性能を満たした環境対応印刷の認定を依頼する認定依頼を送信する認定依頼部と、
前記認定依頼に対応する認定結果を受信する認定結果受信部と、
前記設定部の設定に従う印刷が前記環境対応印刷と認定された場合に、前記環境対応印刷によって印刷された旨を示す付与画像を前記画像に付与する処理を行う付与部と、
前記設定部の設定に従って、前記付与画像が付与された前記画像を印刷させる制御を行う印刷制御部と、を備えることを特徴とする印刷制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載の印刷制御装置において、
前記付与部は、前記設定部の設定に従う印刷が前記環境対応印刷と認定された場合に、前記付与画像の画像データを受信し、前記受信した画像データの前記付与画像を前記画像に付与することを特徴とする印刷制御装置。
【請求項3】
請求項1に記載の印刷制御装置において、
前記付与部は、認定の依頼先に前記画像の画像データを送信することにより前記付与画像の付与を依頼し、前記付与画像の付与の依頼に応じて前記付与画像が付与された前記画像の画像データを受信することを特徴とする印刷制御装置。
【請求項4】
環境負荷の低減に寄与する設定が指定された印刷について、所定の環境性能を満たした環境対応印刷の認定を依頼する認定依頼を受信する認定依頼受信部と、
前記環境対応印刷の認定基準を規定した認定基準データを記憶する記憶部と、
前記認定基準データに基づいて、前記指定された設定に従う印刷が前記環境対応印刷に該当するか否かを判定し、前記環境対応印刷に該当する場合に、前記指定された設定に従う印刷を前記環境対応印刷と認定する認定部と、
前記認定部による認定結果を送信する認定結果送信部と、を備えることを特徴とする認定サーバー。
【請求項5】
請求項4に記載の認定サーバーにおいて、
前記認定基準データは、更新可能であることを特徴とする認定サーバー。
【請求項6】
画像の印刷を制御する印刷制御装置と、所定の環境性能を満たした環境対応印刷の認定を行う認定サーバーと、を含む画像処理システムであって、
前記印刷制御装置は、
環境負荷の低減に寄与する設定を行う設定部と、
前記設定部の設定に従う印刷について、前記環境対応印刷の認定を依頼する認定依頼を前記認定サーバーに送信する認定依頼部と、
前記認定依頼に対応する認定結果を前記認定サーバーから受信する認定結果受信部と、
前記設定部の設定に従う印刷が前記環境対応印刷と認定された場合に、前記環境対応印刷によって印刷された旨を示す付与画像を前記画像に付与する処理を行う付与部と、
前記設定部の設定に従って、前記付与画像が付与された前記画像を印刷させる制御を行う印刷制御部と、を備え、
前記認定サーバーは、
前記印刷制御装置からの認定依頼を受信する認定依頼受信部と、
前記環境対応印刷の認定基準を規定した認定基準データを記憶する記憶部と、
前記認定基準データに基づいて、前記指定された設定に従う印刷が前記環境対応印刷に該当するか否かを判定し、前記環境対応印刷に該当する場合に、前記指定された設定に従う印刷を前記環境対応印刷と認定する認定部と、
前記認定部による認定結果を前記印刷制御装置に送信する認定結果送信部と、を備えることを特徴とする画像処理システム。
【請求項7】
印刷装置と、前記印刷装置による画像の印刷を制御する印刷制御装置と、所定の環境性能を満たした環境対応印刷の認定を行う認定サーバーと、を含む画像処理システムであって、
前記印刷制御装置は、
環境負荷の低減に寄与する設定を行う設定部と、
前記設定部の設定に従う印刷について、前記環境対応印刷の認定を依頼する認定依頼および前記画像の印刷ジョブを前記認定サーバーに送信する認定依頼部と、を備え、
前記認定サーバーは、
前記印刷制御装置からの認定依頼を受信する認定依頼受信部と、
前記環境対応印刷の認定基準を規定した認定基準データを記憶する記憶部と、
前記認定基準データに基づいて、前記指定された設定に従う印刷が前記環境対応印刷に該当するか否かを判定し、前記環境対応印刷に該当する場合に、前記指定された設定に従う印刷を前記環境対応印刷と認定する認定部と、
前記設定部の設定に従う印刷が前記環境対応印刷と認定された場合に、前記環境対応印刷によって印刷された旨を示す付与画像を前記画像に付与する付与部と、
前記付与画像が付与された前記画像の印刷ジョブを前記印刷装置に送信する送信部と、を備えることを特徴とする画像処理システム。
【請求項8】
画像の印刷を制御する印刷制御方法であって、
環境負荷の低減に寄与する設定を行うステップと、
前記設定部の設定に従う印刷について、所定の環境性能を満たした環境対応印刷の認定を依頼する認定依頼を送信するステップと、
前記認定依頼に対応する認定結果を受信するステップと、
前記設定部の設定に従う印刷が前記環境対応印刷と認定された場合に、前記環境対応印刷によって印刷された旨を示す付与画像を前記画像に付与する処理を行うステップと、
前記環境負荷の低減に寄与する設定に従って、前記付与画像が付与された前記画像を印刷させる制御を行うステップと、を含むことを特徴とする印刷制御方法。
【請求項9】
画像の印刷を制御するための印刷制御プログラムであって、
コンピューターを、
環境負荷の低減に寄与する設定を行う設定部と、
前記設定部の設定に従う印刷について、所定の環境性能を満たした環境対応印刷の認定を依頼する認定依頼を送信する認定依頼部と、
前記認定依頼に対応する認定結果を受信する認定結果受信部と、
前記設定部の設定に従う印刷が前記環境対応印刷と認定された場合に、前記環境対応印刷によって印刷された旨を示す付与画像を前記画像に付与する処理を行う付与部と、
前記設定部の設定に従って、前記付与画像が付与された前記画像を印刷させる制御を行う印刷制御部、として機能させることを特徴とする印刷制御プログラム。
【請求項1】
画像の印刷を制御する印刷制御装置であって、
環境負荷の低減に寄与する設定を行う設定部と、
前記設定部の設定に従う印刷について、所定の環境性能を満たした環境対応印刷の認定を依頼する認定依頼を送信する認定依頼部と、
前記認定依頼に対応する認定結果を受信する認定結果受信部と、
前記設定部の設定に従う印刷が前記環境対応印刷と認定された場合に、前記環境対応印刷によって印刷された旨を示す付与画像を前記画像に付与する処理を行う付与部と、
前記設定部の設定に従って、前記付与画像が付与された前記画像を印刷させる制御を行う印刷制御部と、を備えることを特徴とする印刷制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載の印刷制御装置において、
前記付与部は、前記設定部の設定に従う印刷が前記環境対応印刷と認定された場合に、前記付与画像の画像データを受信し、前記受信した画像データの前記付与画像を前記画像に付与することを特徴とする印刷制御装置。
【請求項3】
請求項1に記載の印刷制御装置において、
前記付与部は、認定の依頼先に前記画像の画像データを送信することにより前記付与画像の付与を依頼し、前記付与画像の付与の依頼に応じて前記付与画像が付与された前記画像の画像データを受信することを特徴とする印刷制御装置。
【請求項4】
環境負荷の低減に寄与する設定が指定された印刷について、所定の環境性能を満たした環境対応印刷の認定を依頼する認定依頼を受信する認定依頼受信部と、
前記環境対応印刷の認定基準を規定した認定基準データを記憶する記憶部と、
前記認定基準データに基づいて、前記指定された設定に従う印刷が前記環境対応印刷に該当するか否かを判定し、前記環境対応印刷に該当する場合に、前記指定された設定に従う印刷を前記環境対応印刷と認定する認定部と、
前記認定部による認定結果を送信する認定結果送信部と、を備えることを特徴とする認定サーバー。
【請求項5】
請求項4に記載の認定サーバーにおいて、
前記認定基準データは、更新可能であることを特徴とする認定サーバー。
【請求項6】
画像の印刷を制御する印刷制御装置と、所定の環境性能を満たした環境対応印刷の認定を行う認定サーバーと、を含む画像処理システムであって、
前記印刷制御装置は、
環境負荷の低減に寄与する設定を行う設定部と、
前記設定部の設定に従う印刷について、前記環境対応印刷の認定を依頼する認定依頼を前記認定サーバーに送信する認定依頼部と、
前記認定依頼に対応する認定結果を前記認定サーバーから受信する認定結果受信部と、
前記設定部の設定に従う印刷が前記環境対応印刷と認定された場合に、前記環境対応印刷によって印刷された旨を示す付与画像を前記画像に付与する処理を行う付与部と、
前記設定部の設定に従って、前記付与画像が付与された前記画像を印刷させる制御を行う印刷制御部と、を備え、
前記認定サーバーは、
前記印刷制御装置からの認定依頼を受信する認定依頼受信部と、
前記環境対応印刷の認定基準を規定した認定基準データを記憶する記憶部と、
前記認定基準データに基づいて、前記指定された設定に従う印刷が前記環境対応印刷に該当するか否かを判定し、前記環境対応印刷に該当する場合に、前記指定された設定に従う印刷を前記環境対応印刷と認定する認定部と、
前記認定部による認定結果を前記印刷制御装置に送信する認定結果送信部と、を備えることを特徴とする画像処理システム。
【請求項7】
印刷装置と、前記印刷装置による画像の印刷を制御する印刷制御装置と、所定の環境性能を満たした環境対応印刷の認定を行う認定サーバーと、を含む画像処理システムであって、
前記印刷制御装置は、
環境負荷の低減に寄与する設定を行う設定部と、
前記設定部の設定に従う印刷について、前記環境対応印刷の認定を依頼する認定依頼および前記画像の印刷ジョブを前記認定サーバーに送信する認定依頼部と、を備え、
前記認定サーバーは、
前記印刷制御装置からの認定依頼を受信する認定依頼受信部と、
前記環境対応印刷の認定基準を規定した認定基準データを記憶する記憶部と、
前記認定基準データに基づいて、前記指定された設定に従う印刷が前記環境対応印刷に該当するか否かを判定し、前記環境対応印刷に該当する場合に、前記指定された設定に従う印刷を前記環境対応印刷と認定する認定部と、
前記設定部の設定に従う印刷が前記環境対応印刷と認定された場合に、前記環境対応印刷によって印刷された旨を示す付与画像を前記画像に付与する付与部と、
前記付与画像が付与された前記画像の印刷ジョブを前記印刷装置に送信する送信部と、を備えることを特徴とする画像処理システム。
【請求項8】
画像の印刷を制御する印刷制御方法であって、
環境負荷の低減に寄与する設定を行うステップと、
前記設定部の設定に従う印刷について、所定の環境性能を満たした環境対応印刷の認定を依頼する認定依頼を送信するステップと、
前記認定依頼に対応する認定結果を受信するステップと、
前記設定部の設定に従う印刷が前記環境対応印刷と認定された場合に、前記環境対応印刷によって印刷された旨を示す付与画像を前記画像に付与する処理を行うステップと、
前記環境負荷の低減に寄与する設定に従って、前記付与画像が付与された前記画像を印刷させる制御を行うステップと、を含むことを特徴とする印刷制御方法。
【請求項9】
画像の印刷を制御するための印刷制御プログラムであって、
コンピューターを、
環境負荷の低減に寄与する設定を行う設定部と、
前記設定部の設定に従う印刷について、所定の環境性能を満たした環境対応印刷の認定を依頼する認定依頼を送信する認定依頼部と、
前記認定依頼に対応する認定結果を受信する認定結果受信部と、
前記設定部の設定に従う印刷が前記環境対応印刷と認定された場合に、前記環境対応印刷によって印刷された旨を示す付与画像を前記画像に付与する処理を行う付与部と、
前記設定部の設定に従って、前記付与画像が付与された前記画像を印刷させる制御を行う印刷制御部、として機能させることを特徴とする印刷制御プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2013−73435(P2013−73435A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−212188(P2011−212188)
【出願日】平成23年9月28日(2011.9.28)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月28日(2011.9.28)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】
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