印刷条件設定装置、印刷条件設定方法、および印刷条件設定プログラム
【課題】印刷条件を設定するユーザの作業をより軽減することができる印刷条件設定装置、印刷条件設定方法、および印刷条件設定プログラムを提供することである。
【解決手段】印刷条件を特定する複数の設定項目のうち、ユーザの操作に基づいて登録された少なくとも一つの設定項目を含む設定項目情報を複数記憶する設定項目情報記憶部と、前記設定項目情報記憶部に記憶されている複数の設定項目情報の中からのユーザによる一の設定項目情報の選択を受け付ける設定項目情報受付部と、前記ユーザにより選択された一の設定項目情報を呼び出して、当該設定項目情報に含まれる設定項目を特定の操作画面に表示させる設定項目情報呼出部と、を有する。
【解決手段】印刷条件を特定する複数の設定項目のうち、ユーザの操作に基づいて登録された少なくとも一つの設定項目を含む設定項目情報を複数記憶する設定項目情報記憶部と、前記設定項目情報記憶部に記憶されている複数の設定項目情報の中からのユーザによる一の設定項目情報の選択を受け付ける設定項目情報受付部と、前記ユーザにより選択された一の設定項目情報を呼び出して、当該設定項目情報に含まれる設定項目を特定の操作画面に表示させる設定項目情報呼出部と、を有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷条件設定装置、印刷条件設定方法、および印刷条件設定プログラムに関する。本発明は、特に、印刷装置における印刷機能の印刷条件を設定する印刷条件設定装置、印刷条件設定方法、および印刷条件設定プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
たとえば、プリンタで実行される印刷ジョブには、ページ割付、カラー選択、印刷種類等の印刷条件に関する設定項目が適用され得る。ユーザは、PC(パーソナルコンピュータ)上でプリンタドライバと呼ばれる制御プログラムを用いて、印刷ジョブに適用される各設定項目を所望の設定値に設定することができる。プリンタドライバにより提供される設定項目は複数あり、近年、設定項目は増加する傾向にある。複数の設定項目は、GUI画面ウインドウ上でタブが選択されることにより切り替えられる操作画面に、関連機能別に分類して表示される。したがって、ユーザが所望の印刷条件を設定するためには、まず、タブを選択して操作画面を切替えることにより所望の設定項目を表示させ、それから設定項目の設定値を変更する必要があり、印刷条件の設定作業が複雑になる場合があった。
【0003】
この問題を解決する一つの方法として、ユーザが頻繁に設定値を変更する設定項目を特定の操作画面に集約して表示させる技術が提案されている(非特許文献1参照)。この非特許文献1の技術では、ユーザによって編集可能な操作画面に対して、ユーザが設定項目を追加または削除することにより、ユーザが頻繁に設定値を変更する設定項目を特定の操作画面に集約して表示させることができる。
【0004】
しかしながら、たとえ、同一のユーザであっても、印刷シーンに応じて頻繁に設定値を変更する設定項目は異なってくる。したがって、ユーザが操作画面を編集して所望の設定項目を表示させていたとしても、印刷シーンが異なれば、設定項目の設定値を変更するために、タブを選択して操作画面を切替える作業が必要となる場合がある。
【非特許文献1】EFI社製PostScript3プリンタコントローラのプリンタドライバ、イメージコントローラIC−406、[online]、2008年4月28日、Konica Minolta、インターネット<URL:http://konicaminolta.jp/business/download/copiers/efi/detail.html>
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものである。したがって、本発明の目的は、印刷条件を設定するユーザの作業をより軽減することができる印刷条件設定装置、印刷条件設定方法、および印刷条件設定プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の上記目的は、下記の手段によって達成される。
【0007】
(1)印刷条件を特定する複数の設定項目のうち、ユーザの操作に基づいて登録された少なくとも一つの設定項目を含む設定項目情報を複数記憶する設定項目情報記憶部と、前記設定項目情報記憶部に記憶されている複数の設定項目情報の中からのユーザによる一の設定項目情報の選択を受け付ける設定項目情報受付部と、前記ユーザにより選択された一の設定項目情報を呼び出して、当該設定項目情報に含まれる設定項目を特定の操作画面に表示させる設定項目情報呼出部と、を有することを特徴とする印刷条件設定装置。
【0008】
(2)前記設定項目の設定値を含む設定情報を複数記憶する設定情報記憶部と、前記複数の設定情報の中から一の設定情報を呼び出して、当該一の設定情報に含まれる設定値を前記設定項目に反映させる設定情報呼出部と、をさらに有することを特徴とする上記(1)に記載の印刷条件設定装置。
【0009】
(3)前記設定項目情報を前記設定情報と関連付けて記憶させるか否かについてのユーザの選択を受け付ける関連付受付部をさらに有し、前記設定項目情報を前記設定情報と関連付けて記憶させることがユーザにより選択された場合、前記設定項目情報は、前記設定情報と関連付けて前記設定項目情報記憶部に記憶されることを特徴とする上記(2)に記載の印刷条件設定装置。
【0010】
(4)前記設定項目情報と前記設定情報とが関連付けて記憶されているか否かをユーザに識別させるための識別子を付与する識別子付与部をさらに有することを特徴とする上記(3)に記載の印刷条件設定装置。
【0011】
(5)前記特定の操作画面上における前記設定項目の位置を特定する位置情報を記憶する位置情報記憶部と、前記位置情報に基づいて、前記特定の操作画面上に前記設定項目を表示させる操作画面構築部と、をさらに有することを特徴とする上記(1)に記載の印刷条件設定装置。
【0012】
(6)ユーザによる前記設定項目の選択を受け付ける設定項目受付部と、前記選択された設定項目を前記設定項目情報に登録する第1の設定項目登録部と、をさらに有することを特徴とする上記(1)に記載の印刷条件設定装置。
【0013】
(7)前記設定項目の設定値が初期値から変更されたか否かを判定する設定判定部と、前記設定値が変更された設定項目を前記設定項目情報に登録する第2の設定項目登録部と、をさらに有することを特徴とする上記(1)に記載の印刷条件設定装置。
【0014】
(8)印刷条件を特定する複数の設定項目のうち、ユーザの操作に基づいて登録された少なくとも一つの設定項目を含む設定項目情報を設定項目情報記憶部に複数記憶させるステップと、前記設定項目情報記憶部に記憶されている複数の設定項目情報の中からのユーザによる一の設定項目情報の選択を受け付けるステップと、前記ユーザにより選択された一の設定項目情報を呼び出して、当該設定項目情報に含まれる設定項目を特定の操作画面に表示させるステップと、を有することを特徴とする印刷条件設定方法。
【0015】
(9)印刷条件を特定する複数の設定項目のうち、ユーザの操作に基づいて登録された少なくとも一つの設定項目を含む設定項目情報を設定項目情報記憶部に複数記憶させる手順と、前記設定項目情報記憶部に記憶されている複数の設定項目情報の中からのユーザによる一の設定項目情報の選択を受け付ける手順と、前記ユーザにより選択された一の設定項目情報を呼び出して、当該設定項目情報に含まれる設定項目を特定の操作画面に表示させる手順と、をコンピュータに実行させる印刷条件設定プログラム。
【0016】
(10)上記(9)に記載の印刷条件設定プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【発明の効果】
【0017】
本発明の印刷条件設定装置、印刷条件設定方法、および印刷条件設定プログラムによれば、複数の設定項目情報の中から所望の設定項目情報をユーザが選択することにより、特定の操作画面に所望の設定項目を表示させることができるので、ユーザは操作画面を切替えることなく、設定項目の設定値を容易に変更することができる。つまり、印刷条件を設定するユーザの作業をより軽減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0019】
図1は、本発明の一実施形態にかかる印刷システムの全体構成を示すブロック図である。
【0020】
図1に示されるとおり、本実施形態にかかる印刷システムは、PC1とプリンタ2とを備える。PC1とプリンタ2とは、ネットワーク3を介して相互に通信可能に接続されている。
【0021】
ネットワーク3は、たとえば、イーサネット(登録商標)、トークンリング、およびFDDI等の規格によりコンピュータやネットワーク機器同士を接続したLAN、またはLAN同士を専用線で接続したWAN等の各種のネットワークからなる。なお、ネットワーク3に接続される機器の種類および台数は、図1に示される例に限定されない。
【0022】
図2は、図1に示されるPCの構成を示すブロック図である。印刷条件設定装置としてのPC1は、CPU11、ROM12、RAM13、ハードディスク14、ディスプレイ15、入力装置16、および通信インタフェース17を含み、これらは信号をやり取りするためのバス18を介して相互に接続されている。
【0023】
CPU11は、プログラムにしたがって上記各部の制御や各種の演算処理を実行する。ROM12は、各種プログラムおよび各種データを格納する。RAM13は、作業領域として一時的にプログラムおよびデータを記憶する。ハードディスク14は、オペレーティングシステムを含む各種プログラム、および各種データを格納する。
【0024】
ディスプレイ15は、たとえば、CRTあるいはLCDであり、各種の情報を表示する。入力装置16は、マウス等のポインティングデバイス、およびキーボードであり、各種の入力を行うために使用される。
【0025】
通信インタフェース17は、ネットワーク3を介してプリンタ2等の他の機器と通信するためのインタフェースであり、イーサネット(登録商標)、トークンリング、FDDI等の規格によるネットワークインタフェースのほか、USB、IEEE1394等のシリアルインタフェース、SCSI、IEEE1284等のパラレルインタフェース、Bluetooth(登録商標)、IEEE802.11、HomeRF、IrDA等の無線通信インタフェース等の各種ローカル接続インタフェース、電話回線に接続するための電話回線インタフェース等が用いられ得る。
【0026】
ハードディスク14には、文書ファイル作成アプリケーションと、プリンタドライバとがインストールされている。プリンタドライバは、後述する印刷設定画面を用いたユーザの操作に基づいて印刷条件に関する各項目を設定するとともに、文書ファイル作成アプリケーションから渡されたデータに基づいて、プリンタ2で処理可能な形式の印刷データを生成する。
【0027】
図3は、プリンタドライバがインストールされているPCのモジュール構成を示す図である。
【0028】
図3に示すとおり、PC1では、OS(オペレーティングシステム)の管理下でプリンタドライバが稼働する。プリンタドライバは、ユーザインタフェースモジュールおよびグラフィック処理モジュールを有し、ユーザインタフェースモジュールは、Myタブ処理モジュール、お気に入り処理モジュール、およびUI表示モジュールを有する。Myタブ処理モジュールは、Myタブ機能追加処理およびMyタブ画面構成復元処理を実行する。お気に入り処理モジュールは、お気に入り設定保存処理(Myタブ画面構成情報保存処理)およびお気に入り設定呼び出し処理(Myタブ画面構成情報呼出処理)を実行する。各モジュールの処理の詳細については後述する。
【0029】
図4は、プリンタドライバによってディスプレイに表示される印刷設定画面の一例を示す図である。図4に示されるとおり、印刷設定画面100は、操作画面を切り替えるための複数のタブ101〜108と、お気に入り設定を保存するための追加ボタン109と、お気に入り設定を呼び出すためのリストボックス110と、を有する。
【0030】
複数のタブ101〜108は、一般的なタブ101〜107とMyタブ108とを有する。複数のタブ101〜108には操作画面が関連付けられており、タブが選択されることにより操作画面が切り替えられる。一般的なタブ101〜107に対応する操作画面には、印刷条件を特定する複数の設定項目が機能別に分類されて表示される。Myタブ108に対応する操作画面(以下、Myタブ画面と称する)には、一般的なタブ101〜107に対応する操作画面に表示される複数の設定項目のうち、ユーザの操作により登録される少なくとも一つの設定項目が表示される。本図の例では、Myタブ画面には、スタンプ/フォームタブ105の操作画面から登録された「スタンプ」111、仕上げタブ103の操作画面から登録された「ステープル」112、レイアウトタブ102の操作画面から登録された「印刷種類」113および「ページ割付」114が表示されている。Myタブ画面は、ユーザにより編集可能に構成されており、ユーザの選択に基づいて設定項目が登録される。なお、設定項目をMyタブ画面に登録する手法については後述する。Myタブ画面に表示される一の設定項目と、一般的なタブ101〜107に対応する操作画面に表示される同一の設定項目とは連動している。一方の操作画面において設定項目の設定値が変更されれば、他方の操作画面における設定項目の設定値も変更される。
【0031】
追加ボタン109は、現在の印刷設定画面100の設定情報をMyタブ画面の画面構成情報とともにお気に入り設定として保存するためのものである。リストボックス110は、予め保存されている複数のお気に入り設定の一覧を表示して、一のお気に入り設定をユーザに選択させるためのものである。
【0032】
また、印刷設定画面100には、お気に入り設定を保存後に編集するための編集ボタン115、およびMyタブ画面の画面構成を編集するためのMyタブの編集ボタン116等の各種操作ボタンが設けられている。
【0033】
図5は、お気に入り設定として保存される情報の一例を示す図である。
【0034】
図5に示されるとおり、お気に入り設定として保存される情報を示す機能情報登録リストは、お気に入り情報、設定情報、画面構成登録情報、およびMyタブ画面構成情報を含む。お気に入り情報は、お気に入り設定の名称(たとえば、「スタンプ+ステープル」)を含む。設定情報は、印刷条件を特定する複数の設定項目の設定値(用紙サイズ=A4、Nin1=2in1等)を含む。画面構成登録情報は、お気に入り設定の呼び出し時に、Myタブ画面構成情報を呼び出すか否かについての情報を含む。Myタブ画面構成情報は、Myタブ画面に集約して表示される設定項目(たとえば、「スタンプ」、「ステープル」、「印刷種類」、「ページ割付」)を含む設定項目情報と、Myタブ画面上における設定項目の位置(RまたはL)を特定する位置情報とを含む。
【0035】
図6は、図1に示されるプリンタ2の構成を示すブロック図である。プリンタ2は、CPU21、ROM22、RAM23、ハードディスク24、操作パネル25、印刷部26、および通信インタフェース27を含み、これらの各部は信号をやり取りするためのバス28を介して相互に接続されている。なお、プリンタ2の上記各部のうち、PC1の上記各部と同様の機能を有する部分については、説明の重複を避けるためその説明を省略する。
【0036】
操作パネル25は、タッチパネル、テンキー、スタートボタン、およびストップボタン等の要素を備えており、各種情報の表示および各種指示の入力に使用される。印刷部26は、電子写真式プロセス等の周知の作像プロセスを用いて、各種データを用紙等の記録媒体上に印刷する。
【0037】
なお、PC1およびプリンタ2は、それぞれ、上記構成要素以外の構成要素を含んでいてもよく、あるいは、上記構成要素のうちの一部が含まれていなくてもよい。
【0038】
以上のように構成される本実施形態における印刷システムにおいて、プリンタ2で実行される印刷ジョブには、ページ割付、カラー選択、印刷種類等の印刷条件に関する設定項目が適用され得る。ユーザは、PC1のディスプレイ15に表示される印刷設定画面100において所望のお気に入り設定を呼び出し、必要に応じて設定項目の設定値を変更することにより印刷条件を設定する。
【0039】
以下、図7〜図11を参照しつつ、PC1において印刷条件のお気に入り設定を呼び出す処理について説明する。なお、図7のフローチャートにより示されるアルゴリズムは、PC1のハードディスク14等の記憶部にプログラムとして記憶されており、CPU11によって実行される。
【0040】
まず、印刷設定画面100が表示される(ステップS101)。印刷設定画面100は、アプリケーションから印刷時に開かれてもよく、プリンタドライバのプロパティから開かれてもよい。本実施形態の印刷設定画面100は、デフォルト設定としてMyタブ108が選択されている。なお、本実施形態におけるデフォルト設定のMyタブ画面には設定項目が登録されていない。しかしながら、本実施形態とは異なり、デフォルト設定のMyタブ画面には、複数の設定項目が予め登録されていてもよい。
【0041】
次に、お気に入り設定の一覧の表示指示が受け付けられる(ステップS102)。本実施形態では、プルダウン式メニューになっているリストボックス110の右側のボタンが押される(クリックされる)ことにより、お気に入り設定の一覧の表示指示が受け付けられる。
【0042】
次に、お気に入り設定の一覧が表示される(ステップS103)。本実施形態では、図8に示されるとおり、お気に入りリストボックス110に予め登録されている複数のお気に入り設定の一覧が表示される。ここで、Myタブ画面構成情報を含むお気に入り設定には、お気に入り設定がMyタブ画面構成情報を含んでいることをユーザに識別させるための識別子117が付与されている。
【0043】
次に、ユーザによるお気に入り設定の選択が受け付けられる(ステップS104)。本実施形態では、図8に示されるお気に入り設定の一覧の中から、一のお気に入り設定がクリックされることにより、一のお気に入り設定の選択が受け付けられる。
【0044】
次に、選択されたお気に入り設定が呼び出される(ステップS105)。本実施形態では、ステップS104に示す処理で選択されたお気に入り設定の機能情報登録リストがハードディスク14から呼び出され、RAM13に展開される。
【0045】
そして、呼び出されたお気に入り設定が、Myタブ画面構成情報を含むか否かが判断される(ステップS106)。本実施形態では、ステップS105に示す処理で呼び出された機能情報登録リストにおける画面構成登録情報のOn/Offを判定することにより、お気に入り設定がMyタブ画面構成情報を含むか否かが判断される。お気に入り設定が、Myタブ画面構成情報を含まない場合(ステップS106:NO)、お気に入り設定の機能情報登録リストに登録されている設定値が各設定項目に反映され(ステップS108)、処理が終了される。本実施形態では、図9に示されるとおり、Myタブ画面はデフォルト設定のまま、一般的なタブ101〜107に対応する操作画面に表示される設定項目に、お気に入り設定の設定値が反映される。
【0046】
一方、お気に入り設定がMyタブ画面構成情報を含む場合(ステップS106:YES)、お気に入り設定の機能情報登録リストのMyタブ画面構成情報に基づいてMyタブ画面の画面構成が復元される(ステップS105)。本実施形態では、図10に示されるとおり、Myタブ画面構成情報に含まれる「スタンプ」、「ステープル」、「印刷種類」、および「ページ割付」の4つの設定項目がMyタブ画面に表示される。より具体的には、お気に入り設定の位置情報に基づいて、Myタブ画面の左側に「スタンプ」および「ステープル」が表示され、右側に「印刷種類」および「ページ割付」が表示される。そして、お気に入り設定の設定値が設定項目に反映され(ステップS108)、処理が終了される。
【0047】
以上のとおり、図7に示すフローチャートの処理によれば、予め記憶されている複数のお気に入り設定の中から一のお気に入り設定が呼び出されて、お気に入り設定に登録されている設定値が設定項目に反映される。また、お気に入り設定がMyタブ画面構成情報を含む場合、設定項目に設定値が反映されるとともに、お気に入り設定として記憶されている設定項目がMyタブ画面に表示される。
【0048】
したがって、ユーザは、印刷シーンに応じて、複数のお気に入り設定の中から所望のお気に入り設定を選択することにより、Myタブ画面に所望の設定項目を表示させることができる。たとえば、ユーザは、印刷シーンに応じて、図11に示されるような「ページ割付」、「印刷種類」、「カラー選択」、および「トナー節約」の4つの設定項目をMyタブ画面に表示させることができる。そして、ユーザは、Myタブ画面に表示される設定項目の設定値を必要に応じて変更することにより、タブを選択して操作画面を切替えることなく、印刷条件を設定することができる。
【0049】
たとえば、ユーザが会議資料を作成する印刷シーンでは、ユーザは、資料を試し印刷し、必要に応じて内容を修正したのち、最終的な資料を印刷する。このような印刷シーンにおいて、ユーザは、まず、複数のお気に入り設定の中から「スタンプ+ステープル」という名称のお気に入り設定を選択して、「スタンプ」、「ステープル」、「印刷種類」、および「ページ割付」の4つの設定項目をMyタブ画面に表示させる。
【0050】
次に、ユーザは、Myタブ画面において、「スタンプ」の設定値が[社外秘]かつ「ステープル」の設定値が「Off」になっていることを確認する。そして、印刷用紙を節約するために、ユーザは、「印刷種類」の設定値が「両面」になっていることを確認し、資料のページ数等に応じて、「ページ割付」の設定値(たとえば、4ページの資料の場合は2in1、20ページの資料の場合は4in1)を変更する。それから、ユーザは、資料を試し印刷する。
【0051】
ユーザは試し印刷された資料を確認し、必要に応じて内容を修正したのち、資料を最終印刷する。最終印刷では、ユーザは、まず、Myタブ画面において「スタンプ」の設定値が「社外秘」になっていることを確認する。次に、ユーザは、「ステープル」の設定値を「On」、「印刷種類」の設定値を「片面」、および「ページ割付」の設定値を「Off」に変更する。そして、ユーザは、最終的に資料を印刷する。
【0052】
以上のように、ユーザが会議資料を作成する印刷シーンでは、ユーザは、「スタンプ」、「ステープル」、「印刷種類」、および「ページ割付」の4つの設定項目がMyタブ画面に表示されるお気に入り設定を呼び出すことにより、操作画面を切替えることなく、設定項目の設定値を容易に変更することができる。そして、種々の印刷シーンに対応するように複数のMyタブ画面構成情報をお気に入り設定としてハードディスク14等の記憶部に予め記憶させておけば、印刷シーンに応じて、ユーザが最適なお気に入り設定を呼び出すことにより、ユーザは、印刷条件を容易に設定することができる。
【0053】
次に、図12〜図16を参照しつつ、PC1における印刷条件のお気に入り設定を保存する処理について説明する。なお、図12のフローチャートにより示されるアルゴリズムは、PC1のハードディスク14等の記憶部にプログラムとして記憶されており、CPU11によって実行される。
【0054】
まず、印刷設定画面100が表示される(ステップS201)。次に、設定項目の設定値の変更が受け付けられる(ステップS202)。本実施形態では、図13Aに示されるとおり、たとえば、ユーザはスタンプ/フォームタブ105を選択して操作画面を切替えて、「スタンプ」の設定値を「社外秘」に変更する。次に、図13Bに示されるとおり、ユーザはレイアウトタブ102を選択して操作画面を切替えて、「ページ割付」および「印刷種類」の設定値をそれぞれ「2in1」および「両面」に変更する。そして、図13Cに示されるとおり、ユーザは仕上げタブ103を選択して操作画面を切替えて、「ステープル」の設定値を「左コーナー」に変更する。デフォルト値から設定値を変更するすべての設定項目に対して、ステップS202に示す処理が繰り返される。
【0055】
次に、Myタブ画面に表示される設定項目が登録される(ステップS203)。本実施形態では、ユーザにより選択される設定項目がMyタブ画面に登録される。設定項目をMyタブ画面に登録する処理の詳細については後述する。なお、ステップS202とステップS203の実行順序は逆であってもよく、ステップS202とステップS203とが交互に繰り返し実行されてもよい。
【0056】
次に、お気に入り設定の保存指示が受け付けられる(ステップS204)。本実施形態では、印刷設定画面100の追加ボタン109がクリックされることにより、お気に入り設定の保存指示が受け付けられる。
【0057】
次に、お気に入り設定の追加画面200が表示される(ステップS205)。図14に示されるとおり、お気に入り設定の追加画面200は、入力ボックス201、チェックボックス202、およびOKボタン203を有する。入力ボックス201は、お気に入り設定の名称の入力を受け付けるためのものである。チェックボックス202は、現在の印刷設定画面100の設定情報に加えてMyタブ画面構成情報をお気に入り設定として保存するか否かについてのユーザの選択を受け付けるためのものである。OKボタン203は、終了指示を受け付けるためのものである。
【0058】
そして、お気に入り設定の追加画面200へのユーザ操作による入力が受け付けられる(ステップS206)。本実施形態では、入力ボックス201への入力、チェックボックス202への入力、またはOKボタン203への終了指示が受け付けられる。
【0059】
次に、終了指示を受け付けたか否かが判断される(ステップS207)。終了指示を受け付けていない場合(ステップS207:NO)、終了指示を受け付けるまでステップS206以下の処理が繰り返される。一方、終了指示を受け付けた場合(ステップS207:YES)、お気に入り設定の名称が入力されているか否かが判断される(ステップS208)。お気に入り設定の名称が入力されてない場合(ステップS208:NO)、エラーメッセージが表示され(ステップS209)、お気に入り設定の名称が入力されるまで、ステップS206以下の処理が繰り返される。
【0060】
一方、お気に入り設定の名称が入力されている場合(ステップS208:YES)、お気に入り設定として、現在の印刷設定画面100の設定情報に加えてMyタブ画面構成情報を保存する指示があるか否かが判断される(ステップS210)。本実施形態では、チェックボックス202のOn/Offを判定することにより、お気に入り設定としてMyタブ画面構成情報を保存する指示があるか否かが判断される。
【0061】
Myタブ画面構成情報を保存する指示がある場合(ステップS210:YES)、Myタブ画面構成情報がお気に入り設定の機能情報登録リストに登録される(ステップS211)。そして、設定情報およびMyタブ画面構成情報を含むお気に入り設定の機能情報登録リストが保存される(ステップS212)。一方、Myタブ画面構成情報を保存する指示がない場合(ステップS210:NO)、Myタブ画面構成情報がお気に入り設定の機能情報登録リストに登録されることなく、お気に入り設定の機能情報登録リストが保存される(ステップS212)。そして、機能情報登録リストが登録リストボックスに登録され(ステップS213)、処理が終了される。
【0062】
以上のとおり、図12に示すフローチャートの処理によれば、印刷設定画面100の現在の設定がお気に入り設定として保存される。このとき、ユーザの選択に基づいて、印刷設定画面100の設定情報にMyタブ画面構成情報が関連付けて保存される。
【0063】
なお、本実施形態では、お気に入り設定の保存時に、設定情報に加えてMyタブ画面構成情報を保存するか否かについてのユーザの選択を受け付けた。しかしながら、本実施形態とは異なり、お気に入り設定の保存時には設定情報とともにMyタブ画面構成情報を常に保存し、お気に入り設定の呼び出し時に、Myタブ画面構成を呼び出すか否かについてのユーザの選択を受け付けてもよい。あるいは、ユーザに選択させることなく、常にお気に入り設定としてMyタブ画面構成情報が保存および呼び出しされてもよい。
【0064】
図15は、図12に示すフローチャートのステップS203に示す設定項目のMyタブ画面登録処理を説明するためのフローチャートである。なお、図15のフローチャートにより示されるアルゴリズムは、PC1のハードディスク14等の記憶部にプログラムとして記憶されており、CPU11によって実行される。
【0065】
まず、Myタブ画面に登録される設定項目に対してユーザによる登録指示が受け付けられる(ステップS301)。本実施形態では、ユーザが、印刷設定画面100の一般的な操作画面101〜107に表示される一の設定項目(たとえば、「スタンプ」)上でマウスを右クリックすることにより、登録指示が受け付けられる。
【0066】
次に、Myタブ画面上における設定項目の位置をユーザに選択させるための左右選択メニューが表示される(ステップS302)。本実施形態では、図16に示されるとおり、ユーザに位置を選択させるために、「to left」および「to right」を含むメニュー画面118が表示される。
【0067】
次に、Myタブ画面上における設定項目の位置として左側が選択されたか否かが判断される(ステップS303)。本実施形態では、「to left」がクリックされることにより、Myタブ画面上における設定項目の位置として左側が選択されことが判断される。Myタブ画面上における設定項目の位置として左側が選択された場合(ステップS303:YES)、ステップS301で選択された設定項目がMyタブ画面の左側に登録されて(ステップS304)、処理が終了される。一方、Myタブ画面上における設定項目の位置として左側が選択されない場合(ステップS303:NO)、ステップS301で選択された設定項目がMyタブ画面の右側に登録されて(ステップS305)、処理が終了される。
【0068】
以上のとおり、図15に示すフローチャートの処理によれば、ユーザにより選択された設定項目がMyタブ画面に登録される。ユーザによって上記処理が繰り返されることにより、複数の設定項目が登録され、Myタブ画面に集約して表示される。
【0069】
そして、本実施形態の印刷条件設定装置および印刷条件設定方法によれば、ユーザは、複数のMyタブ画面構成情報をハードディスク14等の記憶部に記憶させ、所望のMyタブ画面構成情報をお気に入り設定として呼び出すことにより、Myタブ画面に所望の設定項目を表示させることができる。したがって、ユーザは、タブを選択して操作画面を切替えることなく、Myタブ画面に表示される設定項目の設定値を変更することにより、印刷条件を容易に設定することができる。具体的には、ユーザは、従来よりも画面の切り替え分だけ少ない操作回数(クリック回数)で印刷条件を設定することができる。
【0070】
また、本実施形態の印刷条件設定装置および印刷条件設定方法によれば、ユーザにより頻繁に設定値を変更する複数の設定項目がMyタブ画面に集約して表示されるため、お気に入り設定の数を少なくすることができる。したがって、お気に入り設定の一覧の中から、所望のお気に入り設定をユーザが容易に判別することができる。
【0071】
本発明は、上記した実施形態のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲内において、種々改変することができる。
【0072】
たとえば、上記実施形態では、本発明の印刷条件設定装置としてPCを例に挙げて説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、MFP(Multi−Function Peripheral)にも適用可能である。
【0073】
また、上記実施形態では、ユーザにより選択された設定項目がMyタブ画面に登録された。しかしながら、設定項目をMyタブ画面に登録する方法は、上記実施形態に限定されるものではなく、ユーザの操作により設定項目の設定値がデフォルト値から変更されたか否かが判定され、設定値がデフォルト値から変更された設定項目がMyタブ画面に登録されてもよい。
【0074】
また、上記実施形態では、設定項目の設定値を含む設定情報と関連付けてMyタブ画面の画面構成情報が保存された。しかしながら、設定情報とは無関係にMyタブ画面の構成情報のみがお気に入り設定として保存され、呼び出されてもよい。具体的には、複数のお気に入り設定の中から一のお気に入り設定が選択されれば、設定値は直前の値に維持されたまま、Myタブ画面に所望の設定項目が表示される。
【0075】
本実施形態にかかる印刷条件設定装置における各種処理を行う手段および方法は、専用のハードウエア回路、またはプログラムされたコンピュータのいずれによっても実現することが可能である。上記プログラムは、たとえば、フレキシブルディスクおよびCD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体によって提供されてもよいし、インターネット等のネットワークを介してオンラインで提供されてもよい。この場合、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムは、通常、ハードディスク等の記憶部に転送され記憶される。また、上記プログラムは、単独のアプリケーションソフトとして提供されてもよいし、印刷条件設定装置の一機能としてその装置のソフトウエアに組み込んでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】本発明の一実施形態にかかる印刷システムの全体構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示されるPCの構成を示すブロック図である。
【図3】プリンタドライバがインストールされているPCのモジュール構成を示す図である。
【図4】プリンタドライバによってディスプレイに表示される印刷設定画面の一例を示す図である。
【図5】お気に入り設定として保存される情報の一例を示す図である。
【図6】図1に示されるプリンタの構成を示すブロック図である。
【図7】図1に示されるPCにおいて印刷条件のお気に入り設定を呼び出す処理を示すフローチャートである。
【図8】お気に入りリストが表示されている状態のMyタブ画面の一例を示す図である。
【図9】デフォルト設定のMyタブ画面の一例を示す図である。
【図10】お気に入り設定が呼び出された状態のMyタブ画面の一例を示す図である。
【図11】お気に入り設定が呼び出された状態のMyタブ画面の他の例を示す図である。
【図12】図1に示されるPCにおいて印刷条件のお気に入り設定を保存する処理を示すフローチャートである。
【図13A】設定項目の設定値が変更されている印刷設定画面の一例を示す図である。
【図13B】設定項目の設定値が変更されている印刷設定画面の一例を示す図である。
【図13C】設定項目の設定値が変更されている印刷設定画面の一例を示す図である。
【図14】プリンタドライバによってディスプレイに表示されるお気に入り設定の追加画面の一例を示す図である。
【図15】図12に示されるフローチャートにおけるステップS203の設定項目のMyタブ画面登録処理を示すフローチャートである。
【図16】左右選択メニューが表示されている状態の印刷設定画面の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0077】
1 PC、
11,21 CPU、
12,22 ROM、
13,23 RAM、
14,24 ハードディスク、
15 ディスプレイ、
16 入力装置、
17,27 通信インタフェース、
18,28 バス、
2 プリンタ、
25 操作パネル、
26 印刷部、
3 ネットワーク、
100 印刷設定画面、
108 Myタブ、
109 追加ボタン、
110 リストボックス、
117 識別子、
200 お気に入りの設定の追加画面。
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷条件設定装置、印刷条件設定方法、および印刷条件設定プログラムに関する。本発明は、特に、印刷装置における印刷機能の印刷条件を設定する印刷条件設定装置、印刷条件設定方法、および印刷条件設定プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
たとえば、プリンタで実行される印刷ジョブには、ページ割付、カラー選択、印刷種類等の印刷条件に関する設定項目が適用され得る。ユーザは、PC(パーソナルコンピュータ)上でプリンタドライバと呼ばれる制御プログラムを用いて、印刷ジョブに適用される各設定項目を所望の設定値に設定することができる。プリンタドライバにより提供される設定項目は複数あり、近年、設定項目は増加する傾向にある。複数の設定項目は、GUI画面ウインドウ上でタブが選択されることにより切り替えられる操作画面に、関連機能別に分類して表示される。したがって、ユーザが所望の印刷条件を設定するためには、まず、タブを選択して操作画面を切替えることにより所望の設定項目を表示させ、それから設定項目の設定値を変更する必要があり、印刷条件の設定作業が複雑になる場合があった。
【0003】
この問題を解決する一つの方法として、ユーザが頻繁に設定値を変更する設定項目を特定の操作画面に集約して表示させる技術が提案されている(非特許文献1参照)。この非特許文献1の技術では、ユーザによって編集可能な操作画面に対して、ユーザが設定項目を追加または削除することにより、ユーザが頻繁に設定値を変更する設定項目を特定の操作画面に集約して表示させることができる。
【0004】
しかしながら、たとえ、同一のユーザであっても、印刷シーンに応じて頻繁に設定値を変更する設定項目は異なってくる。したがって、ユーザが操作画面を編集して所望の設定項目を表示させていたとしても、印刷シーンが異なれば、設定項目の設定値を変更するために、タブを選択して操作画面を切替える作業が必要となる場合がある。
【非特許文献1】EFI社製PostScript3プリンタコントローラのプリンタドライバ、イメージコントローラIC−406、[online]、2008年4月28日、Konica Minolta、インターネット<URL:http://konicaminolta.jp/business/download/copiers/efi/detail.html>
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものである。したがって、本発明の目的は、印刷条件を設定するユーザの作業をより軽減することができる印刷条件設定装置、印刷条件設定方法、および印刷条件設定プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の上記目的は、下記の手段によって達成される。
【0007】
(1)印刷条件を特定する複数の設定項目のうち、ユーザの操作に基づいて登録された少なくとも一つの設定項目を含む設定項目情報を複数記憶する設定項目情報記憶部と、前記設定項目情報記憶部に記憶されている複数の設定項目情報の中からのユーザによる一の設定項目情報の選択を受け付ける設定項目情報受付部と、前記ユーザにより選択された一の設定項目情報を呼び出して、当該設定項目情報に含まれる設定項目を特定の操作画面に表示させる設定項目情報呼出部と、を有することを特徴とする印刷条件設定装置。
【0008】
(2)前記設定項目の設定値を含む設定情報を複数記憶する設定情報記憶部と、前記複数の設定情報の中から一の設定情報を呼び出して、当該一の設定情報に含まれる設定値を前記設定項目に反映させる設定情報呼出部と、をさらに有することを特徴とする上記(1)に記載の印刷条件設定装置。
【0009】
(3)前記設定項目情報を前記設定情報と関連付けて記憶させるか否かについてのユーザの選択を受け付ける関連付受付部をさらに有し、前記設定項目情報を前記設定情報と関連付けて記憶させることがユーザにより選択された場合、前記設定項目情報は、前記設定情報と関連付けて前記設定項目情報記憶部に記憶されることを特徴とする上記(2)に記載の印刷条件設定装置。
【0010】
(4)前記設定項目情報と前記設定情報とが関連付けて記憶されているか否かをユーザに識別させるための識別子を付与する識別子付与部をさらに有することを特徴とする上記(3)に記載の印刷条件設定装置。
【0011】
(5)前記特定の操作画面上における前記設定項目の位置を特定する位置情報を記憶する位置情報記憶部と、前記位置情報に基づいて、前記特定の操作画面上に前記設定項目を表示させる操作画面構築部と、をさらに有することを特徴とする上記(1)に記載の印刷条件設定装置。
【0012】
(6)ユーザによる前記設定項目の選択を受け付ける設定項目受付部と、前記選択された設定項目を前記設定項目情報に登録する第1の設定項目登録部と、をさらに有することを特徴とする上記(1)に記載の印刷条件設定装置。
【0013】
(7)前記設定項目の設定値が初期値から変更されたか否かを判定する設定判定部と、前記設定値が変更された設定項目を前記設定項目情報に登録する第2の設定項目登録部と、をさらに有することを特徴とする上記(1)に記載の印刷条件設定装置。
【0014】
(8)印刷条件を特定する複数の設定項目のうち、ユーザの操作に基づいて登録された少なくとも一つの設定項目を含む設定項目情報を設定項目情報記憶部に複数記憶させるステップと、前記設定項目情報記憶部に記憶されている複数の設定項目情報の中からのユーザによる一の設定項目情報の選択を受け付けるステップと、前記ユーザにより選択された一の設定項目情報を呼び出して、当該設定項目情報に含まれる設定項目を特定の操作画面に表示させるステップと、を有することを特徴とする印刷条件設定方法。
【0015】
(9)印刷条件を特定する複数の設定項目のうち、ユーザの操作に基づいて登録された少なくとも一つの設定項目を含む設定項目情報を設定項目情報記憶部に複数記憶させる手順と、前記設定項目情報記憶部に記憶されている複数の設定項目情報の中からのユーザによる一の設定項目情報の選択を受け付ける手順と、前記ユーザにより選択された一の設定項目情報を呼び出して、当該設定項目情報に含まれる設定項目を特定の操作画面に表示させる手順と、をコンピュータに実行させる印刷条件設定プログラム。
【0016】
(10)上記(9)に記載の印刷条件設定プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【発明の効果】
【0017】
本発明の印刷条件設定装置、印刷条件設定方法、および印刷条件設定プログラムによれば、複数の設定項目情報の中から所望の設定項目情報をユーザが選択することにより、特定の操作画面に所望の設定項目を表示させることができるので、ユーザは操作画面を切替えることなく、設定項目の設定値を容易に変更することができる。つまり、印刷条件を設定するユーザの作業をより軽減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0019】
図1は、本発明の一実施形態にかかる印刷システムの全体構成を示すブロック図である。
【0020】
図1に示されるとおり、本実施形態にかかる印刷システムは、PC1とプリンタ2とを備える。PC1とプリンタ2とは、ネットワーク3を介して相互に通信可能に接続されている。
【0021】
ネットワーク3は、たとえば、イーサネット(登録商標)、トークンリング、およびFDDI等の規格によりコンピュータやネットワーク機器同士を接続したLAN、またはLAN同士を専用線で接続したWAN等の各種のネットワークからなる。なお、ネットワーク3に接続される機器の種類および台数は、図1に示される例に限定されない。
【0022】
図2は、図1に示されるPCの構成を示すブロック図である。印刷条件設定装置としてのPC1は、CPU11、ROM12、RAM13、ハードディスク14、ディスプレイ15、入力装置16、および通信インタフェース17を含み、これらは信号をやり取りするためのバス18を介して相互に接続されている。
【0023】
CPU11は、プログラムにしたがって上記各部の制御や各種の演算処理を実行する。ROM12は、各種プログラムおよび各種データを格納する。RAM13は、作業領域として一時的にプログラムおよびデータを記憶する。ハードディスク14は、オペレーティングシステムを含む各種プログラム、および各種データを格納する。
【0024】
ディスプレイ15は、たとえば、CRTあるいはLCDであり、各種の情報を表示する。入力装置16は、マウス等のポインティングデバイス、およびキーボードであり、各種の入力を行うために使用される。
【0025】
通信インタフェース17は、ネットワーク3を介してプリンタ2等の他の機器と通信するためのインタフェースであり、イーサネット(登録商標)、トークンリング、FDDI等の規格によるネットワークインタフェースのほか、USB、IEEE1394等のシリアルインタフェース、SCSI、IEEE1284等のパラレルインタフェース、Bluetooth(登録商標)、IEEE802.11、HomeRF、IrDA等の無線通信インタフェース等の各種ローカル接続インタフェース、電話回線に接続するための電話回線インタフェース等が用いられ得る。
【0026】
ハードディスク14には、文書ファイル作成アプリケーションと、プリンタドライバとがインストールされている。プリンタドライバは、後述する印刷設定画面を用いたユーザの操作に基づいて印刷条件に関する各項目を設定するとともに、文書ファイル作成アプリケーションから渡されたデータに基づいて、プリンタ2で処理可能な形式の印刷データを生成する。
【0027】
図3は、プリンタドライバがインストールされているPCのモジュール構成を示す図である。
【0028】
図3に示すとおり、PC1では、OS(オペレーティングシステム)の管理下でプリンタドライバが稼働する。プリンタドライバは、ユーザインタフェースモジュールおよびグラフィック処理モジュールを有し、ユーザインタフェースモジュールは、Myタブ処理モジュール、お気に入り処理モジュール、およびUI表示モジュールを有する。Myタブ処理モジュールは、Myタブ機能追加処理およびMyタブ画面構成復元処理を実行する。お気に入り処理モジュールは、お気に入り設定保存処理(Myタブ画面構成情報保存処理)およびお気に入り設定呼び出し処理(Myタブ画面構成情報呼出処理)を実行する。各モジュールの処理の詳細については後述する。
【0029】
図4は、プリンタドライバによってディスプレイに表示される印刷設定画面の一例を示す図である。図4に示されるとおり、印刷設定画面100は、操作画面を切り替えるための複数のタブ101〜108と、お気に入り設定を保存するための追加ボタン109と、お気に入り設定を呼び出すためのリストボックス110と、を有する。
【0030】
複数のタブ101〜108は、一般的なタブ101〜107とMyタブ108とを有する。複数のタブ101〜108には操作画面が関連付けられており、タブが選択されることにより操作画面が切り替えられる。一般的なタブ101〜107に対応する操作画面には、印刷条件を特定する複数の設定項目が機能別に分類されて表示される。Myタブ108に対応する操作画面(以下、Myタブ画面と称する)には、一般的なタブ101〜107に対応する操作画面に表示される複数の設定項目のうち、ユーザの操作により登録される少なくとも一つの設定項目が表示される。本図の例では、Myタブ画面には、スタンプ/フォームタブ105の操作画面から登録された「スタンプ」111、仕上げタブ103の操作画面から登録された「ステープル」112、レイアウトタブ102の操作画面から登録された「印刷種類」113および「ページ割付」114が表示されている。Myタブ画面は、ユーザにより編集可能に構成されており、ユーザの選択に基づいて設定項目が登録される。なお、設定項目をMyタブ画面に登録する手法については後述する。Myタブ画面に表示される一の設定項目と、一般的なタブ101〜107に対応する操作画面に表示される同一の設定項目とは連動している。一方の操作画面において設定項目の設定値が変更されれば、他方の操作画面における設定項目の設定値も変更される。
【0031】
追加ボタン109は、現在の印刷設定画面100の設定情報をMyタブ画面の画面構成情報とともにお気に入り設定として保存するためのものである。リストボックス110は、予め保存されている複数のお気に入り設定の一覧を表示して、一のお気に入り設定をユーザに選択させるためのものである。
【0032】
また、印刷設定画面100には、お気に入り設定を保存後に編集するための編集ボタン115、およびMyタブ画面の画面構成を編集するためのMyタブの編集ボタン116等の各種操作ボタンが設けられている。
【0033】
図5は、お気に入り設定として保存される情報の一例を示す図である。
【0034】
図5に示されるとおり、お気に入り設定として保存される情報を示す機能情報登録リストは、お気に入り情報、設定情報、画面構成登録情報、およびMyタブ画面構成情報を含む。お気に入り情報は、お気に入り設定の名称(たとえば、「スタンプ+ステープル」)を含む。設定情報は、印刷条件を特定する複数の設定項目の設定値(用紙サイズ=A4、Nin1=2in1等)を含む。画面構成登録情報は、お気に入り設定の呼び出し時に、Myタブ画面構成情報を呼び出すか否かについての情報を含む。Myタブ画面構成情報は、Myタブ画面に集約して表示される設定項目(たとえば、「スタンプ」、「ステープル」、「印刷種類」、「ページ割付」)を含む設定項目情報と、Myタブ画面上における設定項目の位置(RまたはL)を特定する位置情報とを含む。
【0035】
図6は、図1に示されるプリンタ2の構成を示すブロック図である。プリンタ2は、CPU21、ROM22、RAM23、ハードディスク24、操作パネル25、印刷部26、および通信インタフェース27を含み、これらの各部は信号をやり取りするためのバス28を介して相互に接続されている。なお、プリンタ2の上記各部のうち、PC1の上記各部と同様の機能を有する部分については、説明の重複を避けるためその説明を省略する。
【0036】
操作パネル25は、タッチパネル、テンキー、スタートボタン、およびストップボタン等の要素を備えており、各種情報の表示および各種指示の入力に使用される。印刷部26は、電子写真式プロセス等の周知の作像プロセスを用いて、各種データを用紙等の記録媒体上に印刷する。
【0037】
なお、PC1およびプリンタ2は、それぞれ、上記構成要素以外の構成要素を含んでいてもよく、あるいは、上記構成要素のうちの一部が含まれていなくてもよい。
【0038】
以上のように構成される本実施形態における印刷システムにおいて、プリンタ2で実行される印刷ジョブには、ページ割付、カラー選択、印刷種類等の印刷条件に関する設定項目が適用され得る。ユーザは、PC1のディスプレイ15に表示される印刷設定画面100において所望のお気に入り設定を呼び出し、必要に応じて設定項目の設定値を変更することにより印刷条件を設定する。
【0039】
以下、図7〜図11を参照しつつ、PC1において印刷条件のお気に入り設定を呼び出す処理について説明する。なお、図7のフローチャートにより示されるアルゴリズムは、PC1のハードディスク14等の記憶部にプログラムとして記憶されており、CPU11によって実行される。
【0040】
まず、印刷設定画面100が表示される(ステップS101)。印刷設定画面100は、アプリケーションから印刷時に開かれてもよく、プリンタドライバのプロパティから開かれてもよい。本実施形態の印刷設定画面100は、デフォルト設定としてMyタブ108が選択されている。なお、本実施形態におけるデフォルト設定のMyタブ画面には設定項目が登録されていない。しかしながら、本実施形態とは異なり、デフォルト設定のMyタブ画面には、複数の設定項目が予め登録されていてもよい。
【0041】
次に、お気に入り設定の一覧の表示指示が受け付けられる(ステップS102)。本実施形態では、プルダウン式メニューになっているリストボックス110の右側のボタンが押される(クリックされる)ことにより、お気に入り設定の一覧の表示指示が受け付けられる。
【0042】
次に、お気に入り設定の一覧が表示される(ステップS103)。本実施形態では、図8に示されるとおり、お気に入りリストボックス110に予め登録されている複数のお気に入り設定の一覧が表示される。ここで、Myタブ画面構成情報を含むお気に入り設定には、お気に入り設定がMyタブ画面構成情報を含んでいることをユーザに識別させるための識別子117が付与されている。
【0043】
次に、ユーザによるお気に入り設定の選択が受け付けられる(ステップS104)。本実施形態では、図8に示されるお気に入り設定の一覧の中から、一のお気に入り設定がクリックされることにより、一のお気に入り設定の選択が受け付けられる。
【0044】
次に、選択されたお気に入り設定が呼び出される(ステップS105)。本実施形態では、ステップS104に示す処理で選択されたお気に入り設定の機能情報登録リストがハードディスク14から呼び出され、RAM13に展開される。
【0045】
そして、呼び出されたお気に入り設定が、Myタブ画面構成情報を含むか否かが判断される(ステップS106)。本実施形態では、ステップS105に示す処理で呼び出された機能情報登録リストにおける画面構成登録情報のOn/Offを判定することにより、お気に入り設定がMyタブ画面構成情報を含むか否かが判断される。お気に入り設定が、Myタブ画面構成情報を含まない場合(ステップS106:NO)、お気に入り設定の機能情報登録リストに登録されている設定値が各設定項目に反映され(ステップS108)、処理が終了される。本実施形態では、図9に示されるとおり、Myタブ画面はデフォルト設定のまま、一般的なタブ101〜107に対応する操作画面に表示される設定項目に、お気に入り設定の設定値が反映される。
【0046】
一方、お気に入り設定がMyタブ画面構成情報を含む場合(ステップS106:YES)、お気に入り設定の機能情報登録リストのMyタブ画面構成情報に基づいてMyタブ画面の画面構成が復元される(ステップS105)。本実施形態では、図10に示されるとおり、Myタブ画面構成情報に含まれる「スタンプ」、「ステープル」、「印刷種類」、および「ページ割付」の4つの設定項目がMyタブ画面に表示される。より具体的には、お気に入り設定の位置情報に基づいて、Myタブ画面の左側に「スタンプ」および「ステープル」が表示され、右側に「印刷種類」および「ページ割付」が表示される。そして、お気に入り設定の設定値が設定項目に反映され(ステップS108)、処理が終了される。
【0047】
以上のとおり、図7に示すフローチャートの処理によれば、予め記憶されている複数のお気に入り設定の中から一のお気に入り設定が呼び出されて、お気に入り設定に登録されている設定値が設定項目に反映される。また、お気に入り設定がMyタブ画面構成情報を含む場合、設定項目に設定値が反映されるとともに、お気に入り設定として記憶されている設定項目がMyタブ画面に表示される。
【0048】
したがって、ユーザは、印刷シーンに応じて、複数のお気に入り設定の中から所望のお気に入り設定を選択することにより、Myタブ画面に所望の設定項目を表示させることができる。たとえば、ユーザは、印刷シーンに応じて、図11に示されるような「ページ割付」、「印刷種類」、「カラー選択」、および「トナー節約」の4つの設定項目をMyタブ画面に表示させることができる。そして、ユーザは、Myタブ画面に表示される設定項目の設定値を必要に応じて変更することにより、タブを選択して操作画面を切替えることなく、印刷条件を設定することができる。
【0049】
たとえば、ユーザが会議資料を作成する印刷シーンでは、ユーザは、資料を試し印刷し、必要に応じて内容を修正したのち、最終的な資料を印刷する。このような印刷シーンにおいて、ユーザは、まず、複数のお気に入り設定の中から「スタンプ+ステープル」という名称のお気に入り設定を選択して、「スタンプ」、「ステープル」、「印刷種類」、および「ページ割付」の4つの設定項目をMyタブ画面に表示させる。
【0050】
次に、ユーザは、Myタブ画面において、「スタンプ」の設定値が[社外秘]かつ「ステープル」の設定値が「Off」になっていることを確認する。そして、印刷用紙を節約するために、ユーザは、「印刷種類」の設定値が「両面」になっていることを確認し、資料のページ数等に応じて、「ページ割付」の設定値(たとえば、4ページの資料の場合は2in1、20ページの資料の場合は4in1)を変更する。それから、ユーザは、資料を試し印刷する。
【0051】
ユーザは試し印刷された資料を確認し、必要に応じて内容を修正したのち、資料を最終印刷する。最終印刷では、ユーザは、まず、Myタブ画面において「スタンプ」の設定値が「社外秘」になっていることを確認する。次に、ユーザは、「ステープル」の設定値を「On」、「印刷種類」の設定値を「片面」、および「ページ割付」の設定値を「Off」に変更する。そして、ユーザは、最終的に資料を印刷する。
【0052】
以上のように、ユーザが会議資料を作成する印刷シーンでは、ユーザは、「スタンプ」、「ステープル」、「印刷種類」、および「ページ割付」の4つの設定項目がMyタブ画面に表示されるお気に入り設定を呼び出すことにより、操作画面を切替えることなく、設定項目の設定値を容易に変更することができる。そして、種々の印刷シーンに対応するように複数のMyタブ画面構成情報をお気に入り設定としてハードディスク14等の記憶部に予め記憶させておけば、印刷シーンに応じて、ユーザが最適なお気に入り設定を呼び出すことにより、ユーザは、印刷条件を容易に設定することができる。
【0053】
次に、図12〜図16を参照しつつ、PC1における印刷条件のお気に入り設定を保存する処理について説明する。なお、図12のフローチャートにより示されるアルゴリズムは、PC1のハードディスク14等の記憶部にプログラムとして記憶されており、CPU11によって実行される。
【0054】
まず、印刷設定画面100が表示される(ステップS201)。次に、設定項目の設定値の変更が受け付けられる(ステップS202)。本実施形態では、図13Aに示されるとおり、たとえば、ユーザはスタンプ/フォームタブ105を選択して操作画面を切替えて、「スタンプ」の設定値を「社外秘」に変更する。次に、図13Bに示されるとおり、ユーザはレイアウトタブ102を選択して操作画面を切替えて、「ページ割付」および「印刷種類」の設定値をそれぞれ「2in1」および「両面」に変更する。そして、図13Cに示されるとおり、ユーザは仕上げタブ103を選択して操作画面を切替えて、「ステープル」の設定値を「左コーナー」に変更する。デフォルト値から設定値を変更するすべての設定項目に対して、ステップS202に示す処理が繰り返される。
【0055】
次に、Myタブ画面に表示される設定項目が登録される(ステップS203)。本実施形態では、ユーザにより選択される設定項目がMyタブ画面に登録される。設定項目をMyタブ画面に登録する処理の詳細については後述する。なお、ステップS202とステップS203の実行順序は逆であってもよく、ステップS202とステップS203とが交互に繰り返し実行されてもよい。
【0056】
次に、お気に入り設定の保存指示が受け付けられる(ステップS204)。本実施形態では、印刷設定画面100の追加ボタン109がクリックされることにより、お気に入り設定の保存指示が受け付けられる。
【0057】
次に、お気に入り設定の追加画面200が表示される(ステップS205)。図14に示されるとおり、お気に入り設定の追加画面200は、入力ボックス201、チェックボックス202、およびOKボタン203を有する。入力ボックス201は、お気に入り設定の名称の入力を受け付けるためのものである。チェックボックス202は、現在の印刷設定画面100の設定情報に加えてMyタブ画面構成情報をお気に入り設定として保存するか否かについてのユーザの選択を受け付けるためのものである。OKボタン203は、終了指示を受け付けるためのものである。
【0058】
そして、お気に入り設定の追加画面200へのユーザ操作による入力が受け付けられる(ステップS206)。本実施形態では、入力ボックス201への入力、チェックボックス202への入力、またはOKボタン203への終了指示が受け付けられる。
【0059】
次に、終了指示を受け付けたか否かが判断される(ステップS207)。終了指示を受け付けていない場合(ステップS207:NO)、終了指示を受け付けるまでステップS206以下の処理が繰り返される。一方、終了指示を受け付けた場合(ステップS207:YES)、お気に入り設定の名称が入力されているか否かが判断される(ステップS208)。お気に入り設定の名称が入力されてない場合(ステップS208:NO)、エラーメッセージが表示され(ステップS209)、お気に入り設定の名称が入力されるまで、ステップS206以下の処理が繰り返される。
【0060】
一方、お気に入り設定の名称が入力されている場合(ステップS208:YES)、お気に入り設定として、現在の印刷設定画面100の設定情報に加えてMyタブ画面構成情報を保存する指示があるか否かが判断される(ステップS210)。本実施形態では、チェックボックス202のOn/Offを判定することにより、お気に入り設定としてMyタブ画面構成情報を保存する指示があるか否かが判断される。
【0061】
Myタブ画面構成情報を保存する指示がある場合(ステップS210:YES)、Myタブ画面構成情報がお気に入り設定の機能情報登録リストに登録される(ステップS211)。そして、設定情報およびMyタブ画面構成情報を含むお気に入り設定の機能情報登録リストが保存される(ステップS212)。一方、Myタブ画面構成情報を保存する指示がない場合(ステップS210:NO)、Myタブ画面構成情報がお気に入り設定の機能情報登録リストに登録されることなく、お気に入り設定の機能情報登録リストが保存される(ステップS212)。そして、機能情報登録リストが登録リストボックスに登録され(ステップS213)、処理が終了される。
【0062】
以上のとおり、図12に示すフローチャートの処理によれば、印刷設定画面100の現在の設定がお気に入り設定として保存される。このとき、ユーザの選択に基づいて、印刷設定画面100の設定情報にMyタブ画面構成情報が関連付けて保存される。
【0063】
なお、本実施形態では、お気に入り設定の保存時に、設定情報に加えてMyタブ画面構成情報を保存するか否かについてのユーザの選択を受け付けた。しかしながら、本実施形態とは異なり、お気に入り設定の保存時には設定情報とともにMyタブ画面構成情報を常に保存し、お気に入り設定の呼び出し時に、Myタブ画面構成を呼び出すか否かについてのユーザの選択を受け付けてもよい。あるいは、ユーザに選択させることなく、常にお気に入り設定としてMyタブ画面構成情報が保存および呼び出しされてもよい。
【0064】
図15は、図12に示すフローチャートのステップS203に示す設定項目のMyタブ画面登録処理を説明するためのフローチャートである。なお、図15のフローチャートにより示されるアルゴリズムは、PC1のハードディスク14等の記憶部にプログラムとして記憶されており、CPU11によって実行される。
【0065】
まず、Myタブ画面に登録される設定項目に対してユーザによる登録指示が受け付けられる(ステップS301)。本実施形態では、ユーザが、印刷設定画面100の一般的な操作画面101〜107に表示される一の設定項目(たとえば、「スタンプ」)上でマウスを右クリックすることにより、登録指示が受け付けられる。
【0066】
次に、Myタブ画面上における設定項目の位置をユーザに選択させるための左右選択メニューが表示される(ステップS302)。本実施形態では、図16に示されるとおり、ユーザに位置を選択させるために、「to left」および「to right」を含むメニュー画面118が表示される。
【0067】
次に、Myタブ画面上における設定項目の位置として左側が選択されたか否かが判断される(ステップS303)。本実施形態では、「to left」がクリックされることにより、Myタブ画面上における設定項目の位置として左側が選択されことが判断される。Myタブ画面上における設定項目の位置として左側が選択された場合(ステップS303:YES)、ステップS301で選択された設定項目がMyタブ画面の左側に登録されて(ステップS304)、処理が終了される。一方、Myタブ画面上における設定項目の位置として左側が選択されない場合(ステップS303:NO)、ステップS301で選択された設定項目がMyタブ画面の右側に登録されて(ステップS305)、処理が終了される。
【0068】
以上のとおり、図15に示すフローチャートの処理によれば、ユーザにより選択された設定項目がMyタブ画面に登録される。ユーザによって上記処理が繰り返されることにより、複数の設定項目が登録され、Myタブ画面に集約して表示される。
【0069】
そして、本実施形態の印刷条件設定装置および印刷条件設定方法によれば、ユーザは、複数のMyタブ画面構成情報をハードディスク14等の記憶部に記憶させ、所望のMyタブ画面構成情報をお気に入り設定として呼び出すことにより、Myタブ画面に所望の設定項目を表示させることができる。したがって、ユーザは、タブを選択して操作画面を切替えることなく、Myタブ画面に表示される設定項目の設定値を変更することにより、印刷条件を容易に設定することができる。具体的には、ユーザは、従来よりも画面の切り替え分だけ少ない操作回数(クリック回数)で印刷条件を設定することができる。
【0070】
また、本実施形態の印刷条件設定装置および印刷条件設定方法によれば、ユーザにより頻繁に設定値を変更する複数の設定項目がMyタブ画面に集約して表示されるため、お気に入り設定の数を少なくすることができる。したがって、お気に入り設定の一覧の中から、所望のお気に入り設定をユーザが容易に判別することができる。
【0071】
本発明は、上記した実施形態のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲内において、種々改変することができる。
【0072】
たとえば、上記実施形態では、本発明の印刷条件設定装置としてPCを例に挙げて説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、MFP(Multi−Function Peripheral)にも適用可能である。
【0073】
また、上記実施形態では、ユーザにより選択された設定項目がMyタブ画面に登録された。しかしながら、設定項目をMyタブ画面に登録する方法は、上記実施形態に限定されるものではなく、ユーザの操作により設定項目の設定値がデフォルト値から変更されたか否かが判定され、設定値がデフォルト値から変更された設定項目がMyタブ画面に登録されてもよい。
【0074】
また、上記実施形態では、設定項目の設定値を含む設定情報と関連付けてMyタブ画面の画面構成情報が保存された。しかしながら、設定情報とは無関係にMyタブ画面の構成情報のみがお気に入り設定として保存され、呼び出されてもよい。具体的には、複数のお気に入り設定の中から一のお気に入り設定が選択されれば、設定値は直前の値に維持されたまま、Myタブ画面に所望の設定項目が表示される。
【0075】
本実施形態にかかる印刷条件設定装置における各種処理を行う手段および方法は、専用のハードウエア回路、またはプログラムされたコンピュータのいずれによっても実現することが可能である。上記プログラムは、たとえば、フレキシブルディスクおよびCD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体によって提供されてもよいし、インターネット等のネットワークを介してオンラインで提供されてもよい。この場合、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムは、通常、ハードディスク等の記憶部に転送され記憶される。また、上記プログラムは、単独のアプリケーションソフトとして提供されてもよいし、印刷条件設定装置の一機能としてその装置のソフトウエアに組み込んでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】本発明の一実施形態にかかる印刷システムの全体構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示されるPCの構成を示すブロック図である。
【図3】プリンタドライバがインストールされているPCのモジュール構成を示す図である。
【図4】プリンタドライバによってディスプレイに表示される印刷設定画面の一例を示す図である。
【図5】お気に入り設定として保存される情報の一例を示す図である。
【図6】図1に示されるプリンタの構成を示すブロック図である。
【図7】図1に示されるPCにおいて印刷条件のお気に入り設定を呼び出す処理を示すフローチャートである。
【図8】お気に入りリストが表示されている状態のMyタブ画面の一例を示す図である。
【図9】デフォルト設定のMyタブ画面の一例を示す図である。
【図10】お気に入り設定が呼び出された状態のMyタブ画面の一例を示す図である。
【図11】お気に入り設定が呼び出された状態のMyタブ画面の他の例を示す図である。
【図12】図1に示されるPCにおいて印刷条件のお気に入り設定を保存する処理を示すフローチャートである。
【図13A】設定項目の設定値が変更されている印刷設定画面の一例を示す図である。
【図13B】設定項目の設定値が変更されている印刷設定画面の一例を示す図である。
【図13C】設定項目の設定値が変更されている印刷設定画面の一例を示す図である。
【図14】プリンタドライバによってディスプレイに表示されるお気に入り設定の追加画面の一例を示す図である。
【図15】図12に示されるフローチャートにおけるステップS203の設定項目のMyタブ画面登録処理を示すフローチャートである。
【図16】左右選択メニューが表示されている状態の印刷設定画面の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0077】
1 PC、
11,21 CPU、
12,22 ROM、
13,23 RAM、
14,24 ハードディスク、
15 ディスプレイ、
16 入力装置、
17,27 通信インタフェース、
18,28 バス、
2 プリンタ、
25 操作パネル、
26 印刷部、
3 ネットワーク、
100 印刷設定画面、
108 Myタブ、
109 追加ボタン、
110 リストボックス、
117 識別子、
200 お気に入りの設定の追加画面。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷条件を特定する複数の設定項目のうち、ユーザの操作に基づいて登録された少なくとも一つの設定項目を含む設定項目情報を複数記憶する設定項目情報記憶部と、
前記設定項目情報記憶部に記憶されている複数の設定項目情報の中からのユーザによる一の設定項目情報の選択を受け付ける設定項目情報受付部と、
前記ユーザにより選択された一の設定項目情報を呼び出して、当該設定項目情報に含まれる設定項目を特定の操作画面に表示させる設定項目情報呼出部と、を有することを特徴とする印刷条件設定装置。
【請求項2】
前記設定項目の設定値を含む設定情報を複数記憶する設定情報記憶部と、
前記複数の設定情報の中から一の設定情報を呼び出して、当該一の設定情報に含まれる設定値を前記設定項目に反映させる設定情報呼出部と、をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の印刷条件設定装置。
【請求項3】
前記設定項目情報を前記設定情報と関連付けて記憶させるか否かについてのユーザの選択を受け付ける関連付受付部をさらに有し、
前記設定項目情報を前記設定情報と関連付けて記憶させることがユーザにより選択された場合、前記設定項目情報は、前記設定情報と関連付けて前記設定項目情報記憶部に記憶されることを特徴とする請求項2に記載の印刷条件設定装置。
【請求項4】
前記設定項目情報と前記設定情報とが関連付けて記憶されているか否かをユーザに識別させるための識別子を付与する識別子付与部をさらに有することを特徴とする請求項3に記載の印刷条件設定装置。
【請求項5】
前記特定の操作画面上における前記設定項目の位置を特定する位置情報を記憶する位置情報記憶部と、
前記位置情報に基づいて、前記特定の操作画面上に前記設定項目を表示させる操作画面構築部と、をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の印刷条件設定装置。
【請求項6】
ユーザによる前記設定項目の選択を受け付ける設定項目受付部と、
前記選択された設定項目を前記設定項目情報に登録する第1の設定項目登録部と、をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の印刷条件設定装置。
【請求項7】
前記設定項目の設定値が初期値から変更されたか否かを判定する設定判定部と、
前記設定値が変更された設定項目を前記設定項目情報に登録する第2の設定項目登録部と、をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の印刷条件設定装置。
【請求項8】
印刷条件を特定する複数の設定項目のうち、ユーザの操作に基づいて登録された少なくとも一つの設定項目を含む設定項目情報を設定項目情報記憶部に複数記憶させるステップと、
前記設定項目情報記憶部に記憶されている複数の設定項目情報の中からのユーザによる一の設定項目情報の選択を受け付けるステップと、
前記ユーザにより選択された一の設定項目情報を呼び出して、当該設定項目情報に含まれる設定項目を特定の操作画面に表示させるステップと、を有することを特徴とする印刷条件設定方法。
【請求項9】
印刷条件を特定する複数の設定項目のうち、ユーザの操作に基づいて登録された少なくとも一つの設定項目を含む設定項目情報を設定項目情報記憶部に複数記憶させる手順と、
前記設定項目情報記憶部に記憶されている複数の設定項目情報の中からのユーザによる一の設定項目情報の選択を受け付ける手順と、
前記ユーザにより選択された一の設定項目情報を呼び出して、当該設定項目情報に含まれる設定項目を特定の操作画面に表示させる手順と、をコンピュータに実行させる印刷条件設定プログラム。
【請求項10】
請求項9に記載の印刷条件設定プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項1】
印刷条件を特定する複数の設定項目のうち、ユーザの操作に基づいて登録された少なくとも一つの設定項目を含む設定項目情報を複数記憶する設定項目情報記憶部と、
前記設定項目情報記憶部に記憶されている複数の設定項目情報の中からのユーザによる一の設定項目情報の選択を受け付ける設定項目情報受付部と、
前記ユーザにより選択された一の設定項目情報を呼び出して、当該設定項目情報に含まれる設定項目を特定の操作画面に表示させる設定項目情報呼出部と、を有することを特徴とする印刷条件設定装置。
【請求項2】
前記設定項目の設定値を含む設定情報を複数記憶する設定情報記憶部と、
前記複数の設定情報の中から一の設定情報を呼び出して、当該一の設定情報に含まれる設定値を前記設定項目に反映させる設定情報呼出部と、をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の印刷条件設定装置。
【請求項3】
前記設定項目情報を前記設定情報と関連付けて記憶させるか否かについてのユーザの選択を受け付ける関連付受付部をさらに有し、
前記設定項目情報を前記設定情報と関連付けて記憶させることがユーザにより選択された場合、前記設定項目情報は、前記設定情報と関連付けて前記設定項目情報記憶部に記憶されることを特徴とする請求項2に記載の印刷条件設定装置。
【請求項4】
前記設定項目情報と前記設定情報とが関連付けて記憶されているか否かをユーザに識別させるための識別子を付与する識別子付与部をさらに有することを特徴とする請求項3に記載の印刷条件設定装置。
【請求項5】
前記特定の操作画面上における前記設定項目の位置を特定する位置情報を記憶する位置情報記憶部と、
前記位置情報に基づいて、前記特定の操作画面上に前記設定項目を表示させる操作画面構築部と、をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の印刷条件設定装置。
【請求項6】
ユーザによる前記設定項目の選択を受け付ける設定項目受付部と、
前記選択された設定項目を前記設定項目情報に登録する第1の設定項目登録部と、をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の印刷条件設定装置。
【請求項7】
前記設定項目の設定値が初期値から変更されたか否かを判定する設定判定部と、
前記設定値が変更された設定項目を前記設定項目情報に登録する第2の設定項目登録部と、をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の印刷条件設定装置。
【請求項8】
印刷条件を特定する複数の設定項目のうち、ユーザの操作に基づいて登録された少なくとも一つの設定項目を含む設定項目情報を設定項目情報記憶部に複数記憶させるステップと、
前記設定項目情報記憶部に記憶されている複数の設定項目情報の中からのユーザによる一の設定項目情報の選択を受け付けるステップと、
前記ユーザにより選択された一の設定項目情報を呼び出して、当該設定項目情報に含まれる設定項目を特定の操作画面に表示させるステップと、を有することを特徴とする印刷条件設定方法。
【請求項9】
印刷条件を特定する複数の設定項目のうち、ユーザの操作に基づいて登録された少なくとも一つの設定項目を含む設定項目情報を設定項目情報記憶部に複数記憶させる手順と、
前記設定項目情報記憶部に記憶されている複数の設定項目情報の中からのユーザによる一の設定項目情報の選択を受け付ける手順と、
前記ユーザにより選択された一の設定項目情報を呼び出して、当該設定項目情報に含まれる設定項目を特定の操作画面に表示させる手順と、をコンピュータに実行させる印刷条件設定プログラム。
【請求項10】
請求項9に記載の印刷条件設定プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図5】
【図6】
【図7】
【図12】
【図15】
【図4】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図13A】
【図13B】
【図13C】
【図14】
【図16】
【図2】
【図3】
【図5】
【図6】
【図7】
【図12】
【図15】
【図4】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図13A】
【図13B】
【図13C】
【図14】
【図16】
【公開番号】特開2010−3120(P2010−3120A)
【公開日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−161454(P2008−161454)
【出願日】平成20年6月20日(2008.6.20)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年6月20日(2008.6.20)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
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