印刷機のための用紙蓄積装置
本発明は、印刷機、好ましくは電子写真方式で動作する印刷機用の用紙蓄積装置に関し、この装置は、回転するように駆動可能で、用紙の先端を検出し、用紙が回転経路を通過した後に用紙を蓄積する、少なくとも1つの用紙搬送部材を備える。したがって、本発明の目的は、用紙、特に大型および/または薄い用紙の蓄積と反転を、上記のタイプの装置を使用することによって高い信頼性で行うことができるようにすることである。本発明によれば、この目的は、蓄積されるべき用紙に空気を吹き付けるためのブロワ手段を特徴とする装置によって達成できる。空気を吹き付けることにより、蓄積、反転されるべき用紙は、追加のモメンタムと用紙固有の硬さによって有利に支持され、用紙はその先端が回転によって挟持された後、丸まった状態から完全に開かれる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷機、好ましくは電子写真方式で動作する印刷機のための用紙蓄積装置(用紙堆積装置)に関し、この装置は、少なくとも1つの用紙搬送部材であって、回転するように駆動可能であり、用紙先端を検出するため、また用紙が回転経路を通過した後に用紙を蓄積するために設けられた、少なくとも1つの用紙搬送部材を備える。
【背景技術】
【0002】
上記のような装置はすでに、先行するドイツ特許出願第103 38 596.7号および第103 38 597.5号により提案されており、両出願はその開示内容を明確に引用してここで検討される。しかしながら、基本的に、回転する蓄積システムは別の方面、つまり、たとえば米国特許文献第4431178号等のような紙幣印刷機の分野でも知られている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特に紙幣はサイズが比較的小さく、比較的硬いため、回転する蓄積システムを非常に高速で精密な作業のために使用できる。したがって、このようなシステムはこの分野において、大量の用紙を扱うのにも適している。しかしながら、こうした回転蓄積システムでは、比較的大型の印刷用紙、つまり、DIN A4等の範囲、つまり長さ約30cmの用紙を処理する場合、特にその重量が比較的軽い、つまり比較的薄い用紙の場合、問題が生じる。たとえばDIN A3等のサイズで1平方メートルあたり約80グラムと軽量の用紙を、回転蓄積システムを使って、特にたとえば用紙搬送速度が1秒間に300ミリメートルまたはそれ以下という低い回転速度で処理することは難しい。
【0004】
上記の用紙搬送部材に関して、用紙は、その先端が挟持された後(掴まれた後)、用紙搬送部材の約半回転分送られ、スタック・アブットメント(stack abutment)に突き当たるまで搬送され、その後落下され、蓄積される。搬送のモメンタム(transport momentum)により、用紙後部の解放部分は用紙固有の硬さのために鞭のようにしなって曲がり、用紙全体が反転してトレイに向かう。しかしながら、大型で薄い用紙がこの方法で比較的ゆっくりと搬送され反転させられると、搬送モメンタムと用紙固有の硬さが、用紙を完全に反転させるまたは用紙を丸められた状態から開かせるのに十分ではなく、用紙はちょうどオムレツのようにポケット状にへたり込む。するともちろん、きれいなスタックができなくなる。
【0005】
そこで、本発明の目的は、用紙、特に大型および/または薄い用紙の蓄積と反転を、上記のタイプの装置を使って、より高い信頼性で行えるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、上記の目的は、蓄積されるべき用紙に空気を吹き付けるためのブロワ手段を特徴とする装置により達成される。
【0007】
空気を吹き付けることにより、蓄積、反転されるべき用紙は、追加されたモメンタム(momentum)と用紙固有の硬さによって有利に支持され、用紙はその先端が回転して捕捉された後に、完全に広げられる。
【0008】
発明性のあるこの空気の吹き付け方式は、本発明に係る変形例によって提供されるように、気流が回転経路に沿って導かれる用紙の湾曲部に直接向けられた場合に特に有効であるが、このとき、気流は用紙の後縁により近い用紙端部に吹き付けるのが好ましい。
【0009】
気流を発生させ方向付けるためにエアチャネルが設けられることが好ましく、空気の吹き付けが放射状のファンによって特に有利な方法で実現されることが好ましい。
【0010】
本発明に係る装置の別の変形例によれば、発明性のあるブロワ手段の適応、すなわち当該ブロワ手段の気流の配置および標的を定めた配列を助けるために、少なくとも2つの同軸的に回転可能な協働する用紙搬送部材が設けられ、第一の用紙搬送部材は基本的に、用紙の支持手段として機能する生成面(generated surface)によって搬送すべき用紙の湾曲経路を事前に特定し、第二の用紙搬送部材は少なくとも1つのオーバーラップ要素(overlap element)を有し、このオーバーラップ要素は、受け入れられた用紙の先端を、用紙の先端がオーバーラップ要素と生成面との間に挟持され(掴まれ)導かれるように、引きずる。好ましくは、第一の用紙搬送部材は基本的にディスク形状またはホイール形状であり、第二の用紙搬送部材は基本的に、それぞれ放射状(radially)に外側に向かう自由端の領域に1つのオーバーラップ要素を有する、2本のアームを有するピボットロッドとして構成される。オーバーラップ要素は基本的に、第一の用紙搬送部材の湾曲経路に略平行に沿う舌状体またはタブとして構成される。
【0011】
本発明の別の変形例は、2つの第一の同軸用紙搬送部材と少なくとも2つの第二の同軸用紙搬送部材とが設置され、搬送部材はジョイント軸上に鏡面対称に配置され、2つの第二の用紙搬送部材が2つの第一の用紙搬送部材の間に配置され、用紙が用紙搬送部材のジョイント軸に平行に移動する間、用紙の先端が合計4つの用紙搬送部材によって挟持されるようになっていることを特徴とする。これにより、用紙搬送部材の対称面の領域近辺に空気を吹き付けることが可能となり、これは特にその領域で有効であり、装置を大きく改変することなく、ブロワ手段をその場所に設置できることが好ましい。
【0012】
蓄積されるべき用紙をさらに幾分硬くするために、第二の用紙搬送部材のオーバーラップ要素の用紙に対向する側を、用紙の重なる外側面よりも、ジョイント軸から半径方向に短い距離に配置し、第一の用紙搬送部材の生成面の半径にその厚さが当たるようにし、用紙の移動中、用紙の先端に力が加わり、オーバーラップ要素の領域に張力を発生させるような方法で、ジョイント軸の方向へ若干曲げられることが好ましい。
【0013】
前述のように、整列した用紙のスタックを作るために、用紙搬送部材はスタックの縁部と協働することが好ましい。
【0014】
本発明のまた別の変形例において、第二の用紙搬送部材の各々のうちのいくつか、好ましくは2つが、これらの複数の第二の用紙搬送部材がそのジョイント軸を中心として基本的に相互に独立して回転でき、その間、これらの第二の用紙搬送部材のうちの1つは、第二の用紙搬送部材の別の1つが依然として先行する用紙の搬送または蓄積を行っている場合に、後続の用紙を受け入れ可能な状態または挟持可能な状態にあるように配置される。このように、本発明に係る装置は、略2倍の出力速度で動作するよう高速化できる。
【0015】
本発明の他の変形例によれば、空気の吹き付けは、オン/オフ切り替え、中断および/または偏向によって制御できる。好ましくは、蓄積動作の終了に近づき、用紙搬送部材によって挟持された用紙の先縁がすでにスタック縁部に当接した場合、曲がった大型の用紙がまだ用紙搬送部材に追従している場合、用紙の後端がちょうど印刷材料経路の最後の搬送ローラによって解放された場合に、空気をさらに吹き付けることが必要となる。すると、最初のうち空気によって用紙の搬送および用紙の反転が撹乱されることはなく、しかし空気の助けによって蓄積動作が終了する。この工程中、たとえば、空気は、最後の後部用紙ベイ(bay)に入り、その後、その用紙の後端の方向への残留空気圧によって、丸まった状態から開きつつある用紙を越えてスムーズに移動する。時間的調整を行うために気流を相応に制御することがあり、この場合、その実現には基本的にいくつかの選択肢がある。つまり、ブロワをオン/オフ切り換えしてもよく、気流を通気フラップ(vent flap)等によって遮ってもよく、または空気が不要となるもしくは問題となる場合に、気流をその動作領域から一種の「エアシンク(air sink)」へ曲げても(偏向しても)よい。これらの選択肢を考慮すると、ブロワの切り換えがおそらく最も不利な選択肢であるが、これは、ブロワが起動するのに時間が必要であり、切り換え動作によってブロワの使用寿命が短縮される可能性があるからである。これに対し、基本的に連続した気流を方向付けおよび/または遮断することが最も有利である。制御は、用紙搬送の1つの動作サイクルを計時することによってクロック調整されることが好ましい。
【0016】
本発明に係る装置の好ましい実施形態では、使用する制御要素はすでに装置で使用されている要素である。有利な点として、これによって本発明に係る装置を特に簡単に改良または改善できる。好ましくは、このような制御要素はスタック高さ感知手段である。特に、本発明に係る装置は、到達したスタックの高さまたは到達したスタックレベルを検出するためのセンサ手段によって特徴付けられ、当該センサ手段は同時に用紙スタック押圧手段としても機能するスタック高さ感知手段を備え、当該スタック高さ感知手段は用紙スタックから上昇し、用紙スタックの上を空けて後続の用紙を用紙スタック上に蓄積できるように制御される。
【0017】
好ましくは、複数のスタック高さ検知手段を用紙搬送部材と機械的に結合し、たとえば、スタック高さ感知手段をガイドロッカによって用紙搬送部材と結合する。好ましくは、複数のスタック高さ感知手段をスタックの幅全体にわたって配置し、これは先行するドイツ特許出願第103 38 598.3号によって提案されている。好ましくは、3つのスタック高さ感知手段を設置し、そのうちの1つはスタックの中央に配置し、残りの2つは中央に配置されたスタック高さ感知手段の片側と反対側から等距離で配置し、この場合、中央のスタック高さ感知手段は制御要素として設置されることが好ましい。これは、装置の対称面にエアチャネルを配置する好ましい配置と一致する。スタック高さ感知手段をこのようなエアチャネルのための通気フラップとして適当なものとするために、必要に応じてスタック高さ感知手段は改変され、スタック高さ感知手段の寸法を当該手段がエアチャネルをブロックしまたは覆うような寸法にし、特にスタック高さ感知手段がその通常の構成より大きいものとし、たとえばスタック高さ感知手段にシートメタルタブを設置するなどされる。
【0018】
特に大型の用紙に関して、挟持された用紙を少なくとも遠心方向にブロックする少なくとも1つのガイド要素、たとえば圧力ローラ等を、用紙が挟持される地点と用紙が解放される地点の間に設置して、用紙の湾曲半径を強制的に保持し、この場合、空気は用紙の端部がこのガイド要素を離れた後にのみ吹き付けることが好ましい。
【0019】
本発明の別の変形例は、少なくとも2つの気体放出ノズルが異なる高さに設置されていることを特徴とする。特に、上側の気体放出ノズルを下側の気体放出ノズルより早くオフに切り換えて、空気が、各用紙の蓄積および反転の進行と一致して吹き付けられるようにすることができる。これは特に、ノズルの個々の噴流圧力の助けによって用紙が折り畳まれる場合に有利である。これとは逆に、最初に気体のボリューム(air volume)を構築すべき場合、本発明の別の変形例によって実現されるように、挟持された用紙を少なくとも遠心方向にブロックするガイド要素を用紙の挟持位置と解放位置の間に設置し、湾曲半径が用紙によって強制的に維持されるようにすることが有益であり、これは特に、長い形状の用紙を使用する場合に重要であり、有益である。この場合、すべてのノズルを使って、湾曲した用紙を空気によって持ち上げることができ、挟持された用紙の後端が、用紙を遠心方向にブロックするガイド要素を離れる直前に、上側の気体放出ノズルがオフに切り換えられることが好ましい。
【0020】
本発明の他の変形例によれば、特に十分な気体のボリュームがあり方向付けされた加圧空気噴流が少ない状態で動作が行われる場合に、気体放出ノズルの1つまたは複数のカスケードが設置される。
【0021】
本発明に係る装置の1つの実施形態では、気体放出ノズルのカスケードを構成するために、湾曲経路に追従する送気管(air line)に多数の気体放出ノズル開口部が設けられる。送気管を形成するために、ディスク形状もしくはホイール形状またはディスクの一部もしくはホイールの一部の形状をした、すでに存在する用紙搬送部材を、少なくとも部分的に中空に設計し、所望の湾曲を持たせ、各用紙のアブットメントとして機能させることが有利である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
図面に、さらに別の発明性のある特徴を得ることのできる実施形態を示すが、これらは本発明の範囲を限定するものではない。
【0023】
図1は、本発明に係る装置の斜視図であり、エアチャネルが閉じた状態で、用紙の蓄積されたスタックの方向から見たものである。図4は、その側方立面図である。
【0024】
本発明に係る装置はフレーム10を備え、フレーム10は特に、回転する第一と第二の用紙搬送部材7,8を収容し、部材7,8はジョイント軸15上に鏡面対称に配置されている。これらの用紙搬送部材7,8は、到着する用紙を用紙スタック3の上に蓄積する。用紙の到着はセンサ11によって検出される。その間、用紙はスタック・アブットメント4に突き当たるように搬送され、必要または希望に応じて、ローラ5によって横方向にシフトされる。中間領域において、圧力ローラ6が用紙搬送部材7上でさらに用紙を保持し、案内する。毎回、用紙のスタックの高さがスタック高さ感知手段によって検出される。本発明に係る装置に関して、中央のスタック高さセンサ1に特別な注意が払われ、このセンサ1は枢動点13を中心に、ホルダ14上で上下に枢動できる。これを実現するために、スタック高さ感知手段はガイドロッカ12上で案内され、ガイドロッカ12によって感知手段は用紙搬送部材と結合し、その運動サイクルに関して制御され、または計時される。
【0025】
本発明に係る装置の対称の中央領域、つまり中央スタック高さ感知手段1の運動領域には、気体出口チャネル2を有する放射状の通気穴(radial vent)9があり、これを使って、蓄積されるべき用紙に空気を供給し、蓄積動作を助ける。
【0026】
図2,図5はそれぞれ図1,図4と同様に本発明に係る装置の斜視図と側方立面図であり、蓄積された用紙スタック3の方向から見た斜視図と、気体出口チャネル2が開いた状態の側方立面図である。図3は、用紙スタック3の反対側から見た、装置の背面斜視図である。
【0027】
図示された本発明に係る装置の実施形態は次のように動作できる。
【0028】
蓄積されるべき用紙が、具体的に図示されていない印刷材料経路に沿って、本発明に係る回転蓄積システムへ搬送された後に、具体的に図示されていないセンサ(印刷材料経路の端部領域に配置される)が蓄積システムに信号を送信し、蓄積動作を開始させる。
【0029】
そのために、一対の第二の用紙搬送部材8が回転を開始する。同時に、蓄積されるべき用紙も第二の用紙搬送部材8の間に入る。このとき、第二の用紙搬送部材8は外部用紙ガイドとしても機能する。駆動されずに回転する第一の用紙搬送部材7は、内部用紙ガイドとして機能する。
【0030】
用紙の先端が一対の第二の用紙搬送部材8の間に入り、第二の用紙搬送部材8と用紙が同じ速度になると、第二の用紙搬送部材8と用紙はスタック・アブットメント4の方向に移動する。用紙がスタック・アブットメント4に到達するとすぐ、第二の用紙搬送部材8はこのスタック・アブットメント4を通って移動し、その間、用紙を解放し、用紙はスタック・アブットメント4によって用紙搬送部材8から出され、用紙スタック3の上に落下される。すると、第二の用紙搬送部材8は運動を続け、上側の用紙受け位置に戻り、そこで蓄積されるべき後続の用紙を受け取り、ピックアップすることができる。
【0031】
用紙の先端はすでにスタック・アブットメント4に当接しているため、速度ゼロで停止しており、その一方で、用紙の後端は当初、全速力で進行を続ける。用紙が十分に長い場合、これは具体的に図示されていない、印刷材料経路末端にある一対の搬送ローラおよび/または圧力ローラ6と第一の用紙搬送部材7の組み合わせによって実現される。
【0032】
しかしながら、場合によっては、用紙の後端もまた上記の搬送部材から出ることがある。したがって、用紙固有の硬さと、与えられた運動エネルギーにより、用紙の後端は、搬送方向に向かって斜め方向に跳ね上がり下向きの曲線を描き、その結果、用紙は平らになり、用紙スタック3の上に落下する。より重い用紙(1平方メートルあたり約90グラム以上)を考慮した場合、これは、特に搬送速度もまた十分に速ければ(1秒間に約300から320ミリメートル、つまり1秒間に309±約10ミリメートル)同様に実現される。
【0033】
しかしながら、用紙の重量が軽い場合、特に1平方メートルあたり80グラム以下の場合は問題が生じる。これは特に、DIN A3またはDIN A3+のように用紙が比較的大型である場合にあてはまる。このような組み合わせが該当する場合、用紙の後端は搬送方向に対して斜め方向に跳ね上がらず、垂直に落下する。この間、用紙の後端はその用紙の先端の上に落下し、用紙は折り畳まれた状態のままか、または用紙スタック上に折り畳まれることがある。本発明に係るブロワ手段は、この状況を解消することができる。
【0034】
気体出口チャネル2は、第一と第二の用紙搬送部材7,8の間に集中される気流を、蓄積されるべき用紙に向ける。そのために設けられた放射状の通気穴9は、回転する蓄積システムの下に中心をずらして位置づけられる。
【0035】
用紙への空気の吹き付けが蓄積動作の正しい段階で常に行われ、放射状の通気穴9を繰り返しオン/オフ切り換えせずにすむようにするために(気流を新たに起こすたびに時間がかかるし、放射状の通気穴9の使用寿命と信頼性が大きく制限されるため)、気流は連続的に流れるようし、不要な場合や邪魔になる場合には覆いをかけまたは曲げ、必要な場合には常に通過させる。特に有利な点として、これは、中央スタック高さ感知手段1によって実現され、感知手段1は、たとえば補助タブを設ける等、この目的のために任意で改変することもできるが、基本的にはすでに備わっているものである。その結果、特に、用紙の先端と用紙の中央領域が気流に掴まえられるという不利な状況が回避される。そうでないと、用紙は、曲がっているが第二の用紙搬送部材8によって保持されていない状態であるため、気流によって持ち上げられるかまたは傾いて第二の用紙搬送部材から出てしまうことがある。第一の用紙搬送部材7によって用紙が強制的に湾曲されると、さらに持ち上げられる傾向が強くなる。その結果、用紙は少なくともゆがみ、またはずれたまま用紙スタック3に到達するので、これは回避すべき状況である。これに対し、空気が用紙に吹き付けられるのは、これより遅く、すでに搬送部材を通過した用紙の後部のみに気流が向けられている時であり、この時点では用紙のこの部分はまだ上向きに湾曲しており、用紙の後端が垂直に下降する前であるため、気流によって広げられるだけで、軌道から外されることはない。中央スタック高さ感知手段1をこの目的で使用することによる特別な利点は、スタック高さ感知手段がすでに物理的に備わっている点だけでなく、特に、スタック高さ感知手段1がすでに上記のような空気吹き付けプロセスのためのまさに正しい制御システムを備えている、つまり、ガイドロッカ12として構成されている点である。
【0036】
蓄積動作中、スタック高さ感知手段1は2つの極端な位置、つまり新たに蓄積されるべき用紙を、その先端によってスタック・アブットメント4まで自由に搬送しなければならない場合の上側位置(図4)と、感知手段が用紙トレイの到達した高さレベルをセンサ11によって感知するべき下側位置(図5)とを取る。このスタック高さ感知手段1の運動は、図4、図5に見られるように、気体出口チャネル2を塞ぎ、また開けるのにも使用される。
【0037】
気体出口チャネル2の排出口を完全にカバーするために、スタック高さ感知手段1にシートメタルのタブ拡張部だけが設けられている。この気体出口チャネル2の排出口をカバーすることにより、この排気口は、密閉はされないが、排出される空気は主に後方にそらされ(偏向され)、蓄積システムの内部機械構造の中へと向かう。すると、今蓄積されようとしている用紙の先端と中央領域は、最初のうち、スタック・アブットメント4の方向にまったく影響を受けずに移動することができる。
【0038】
用紙の先端がスタック・アブットメント4に到達し、用紙の後端が最後の搬送係合部から出ると、中央スタック高さ感知手段1は急速に下降する。その間、蓄積されるべき用紙は用紙スタック3に押圧され、気体出口チャネル2が開かれて気流が直接、用紙の後部に向けられる。その間、用紙の後端は所望の通りに反転し、用紙は平らな状態で蓄積され、用紙スタック3の正しい位置に正しく揃えられる。
【0039】
後続の用紙の先端がスタック・アブットメント4まで搬送される前に、スタック高さ感知手段1は適時に上昇し、その間に、再び気体出口チャネル2を覆い、後続の用紙、特にその用紙の先端が妨害されずに確実に搬送されるようにする。この運動サイクルは、各用紙について繰り返される。
【0040】
図6は、図1に示すものとよく似た、本発明に係る装置の別の実施形態の一部を示す斜視図である。混乱を防ぐために、用紙蓄積装置のわずかな要素だけが、空間的な方向がだいたい把握できる程度にのみ示されている。
【0041】
装置は、一種のベースフレーム10を備える。このベースフレーム10上に、蓄積された用紙スタック3のためのスタックトレイ11とスタック・アブットメント4、その他のものが配置されている。スタック3の現時点の高さを測定するために、具体的に図示されていない高さ感知手段が設置され、この感知手段は、毎回の用紙蓄積動作中に、クロック調整された上下運動を行い、ガイドロッカ12上で案内される。この感知手段はセンサと結合され、センサは、測定されたスタック高さに応じて、スタックトレイ11の高さを調整して、スタック3が高くなってもスタック3の上側が常に同じレベルになり、用紙を蓄積するための経路がどの用紙にとっても同じになるようにする。
【0042】
シャフト2上に、駆動される用紙搬送部材7,8が設けられている。第一の用紙搬送部材7は基本的にディスク形状であり、蓄積されるべき用紙のガイドサポートおよび湾曲のコア(curvature core)として機能する。外側から、蓄積されるべき用紙が、第二の用紙搬送部材8のオーバーラップ要素(overlap element)によって保持され、このオーバーラップ要素(重なり要素)はタブとして形成され、図1ではこれらのタブだけが見える。第二の用紙搬送部材8は基本的に2つのアームを有するピボットロッドとして構成され、それぞれのロッドはその放射状に外側を指す自由端の領域に1つのオーバーラップ要素を有する。しかしながら、混乱を回避するために、前述のとおり、これは図中には完全には示されていない。2つの第一の同軸用紙搬送部材と少なくとも2つの第二の同軸用紙搬送部材が設けられ、搬送部材はジョイント軸2上に鏡面対称に設置され、用紙の先端は用紙搬送部材7,8のジョイント軸に平行に移動する間、合計4つの用紙搬送部材7,8によって挟持される。好ましくは、用紙蓄積サイクルを高速化するために、第一の用紙搬送部材7の各々について、独立して回転可能な2個の第二の用紙搬送部材8がある。さらに、外部の用紙搬送部材9は、第一の用紙搬送部材7と同様に、蓄積されるべき用紙の湾曲したアブットメント面として機能し、用紙の先端を掴んでいる間にその対面としても機能し、また、これを第一の用紙搬送部材とみなし、扱うことができ、またはこれを第一の用紙搬送部材7に置き換えることができる。
【0043】
第二の用紙搬送部材8のタブの上にロール5があり、これらは横方向に移動でき、スタック3の上に最後に蓄積された用紙の位置まで下げて、一時的にその用紙をスタックの上に押圧し、必要に応じて用紙を横方向に移動させることができる。さらに、第一の用紙搬送部材7を中心として各用紙を偏向させ回転させる間に、挟持された用紙は圧力ローラ6によって第一の用紙搬送部材7に押圧される。これは、特に長い形状の用紙を使用する時に重要である。
【0044】
図6の概観には矢印1が描かれており、これは挟持された各用紙をスタック3上に平らに載せるのを助けるために、本発明に係る装置の第二の実施形態における発明性のある気体放出ノズルが配置される場所を示す。好ましくは、気体放出ノズル13,14は、2つの重なる平面において第一の用紙搬送部材7間の用紙の略中央領域に配置され、また用紙の縁部領域で第一の用紙搬送部材7の左右にそれぞれ配置される。図11の前方立面図もこれを大まかに示している。
【0045】
図7から図10は、用紙15が本発明に係る装置の要素を通過するときの各時間的段階の概略断面図または側方立面図である。混乱を避けるために、これらの図面においては、気体放出ノズル13,14は矢印で示され、第一の用紙搬送部材7、圧力ローラ6、スタック・アブットメント4およびスタック3については輪郭だけが示されている。
【0046】
図7は、用紙15が蓄積装置に進入する段階を示す。この進入段階において、用紙の先端は、図示されていない第二の用紙搬送部材8のオーバーラップ要素と第一の用紙搬送部材7の外周(円周)との間に固定され、第一の用紙搬送部材7の回転が図6に示すように時計回り方向に開始すると、圧力ローラ6の下に案内され、これらによってさらに保持される。この段階において、気体放出ノズル13,14はまだオフに切り換えることができ、そのようにすべきである。
【0047】
図8は、用紙15の先端がすでにスタック・アブットメントに当接し、(少なくとも用紙15が長い場合に)用紙の後端が、圧力ローラ6によって第一の用紙搬送部材7に押圧されるように保持されている段階を示す。この時点で、横方向に移動するロール5(図7〜図5には示されていない)がすでに用紙15の先端をスタック3に押圧している場合もある。ここで、遅くとも、両方の気体放出ノズル13,14がオンに切り換えられ、用紙15を帆のように膨らませ、これによって用紙をスタック3に蓄積する方向に押し付け、または吹き付ける。
【0048】
図9は、圧力ローラ9から解放された用紙15の後端を示す。用紙15はすでにスタック3の上で大きく反転し、上側の気体放出ノズル13はオフにすることができ、またはオフにされる。
【0049】
図10は、スタック3の上で完全に反転した用紙15を示し、この時点で、下側の気体放出ノズル14もオフに切り換えることができ、または切り換えられる。この時点で、遅くとも、後続の用紙15が蓄積装置によって受け取られる。
【0050】
気体放出ノズル13,14は、より好適なベクトル条件によって、スタック3上に用紙15が蓄積されるのを助けるために、若干下側に傾いて示されている。
【0051】
図12は、ノズルカスケードの実現可能な実施形態を、側方立面概略図として示している。このようなノズルカスケードは、外部用紙搬送部材9の中に一体的に構成することができ、またはノズルカスケードのために同様の要素を設けることもできる。用紙搬送部材9のタイヤ形状の一部分(tire segment)16は、放射状に供給する送気管(air line)として構成でき、気体放出ノズルの開口部17は、通気管16に設けることができる。気体放出ノズルの開口部17は放射状に、用紙の湾曲の内部に向けられ、これによって、用紙を気体のボリューム(air volume)で充満させることができる。また、用紙搬送部材7,9間の適当な中間スペースの中に湾曲したチューブ状の送気管を設置し、またこれらに通気口17を設けて、図12に似た設計を実現することも考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明に係る装置を蓄積された用紙スタックの方向から見た斜視図であって、エアチャネルが閉じた状態について示す斜視図である。
【図2】エアチャネルが開いた状態の、図1に示す装置の図である。
【図3】用紙スタックとは反対側から見た、図1に示す装置の背面斜視図である。
【図4】エアチャネルが閉じた状態の、図1に示す装置の側方立面図である。
【図5】エアチャネルが開いた状態の、図1に示す装置の側方立面図である。
【図6】図1に示すものとよく似た本発明に係る装置の別の実施形態の一部の斜視図である。
【図7】図6に示す装置の一部の要素の側方立面概略図であり、用紙搬送部材によって挟持された用紙を示す。
【図8】用紙の先端がスタック・アブットメントに突き当たった状態の、図7の側方立面図である。
【図9】用紙がスタック上に置かれた後の、図7の側方立面図である。
【図10】用紙がスタック上に完全に反転された後の、図7の側方立面図である。
【図11】気体放出ノズルの可能な設置位置を示す、用紙搬送部材の正面概略図である。
【図12】ノズルカスケードの一実施を示す側方立面概略図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷機、好ましくは電子写真方式で動作する印刷機のための用紙蓄積装置(用紙堆積装置)に関し、この装置は、少なくとも1つの用紙搬送部材であって、回転するように駆動可能であり、用紙先端を検出するため、また用紙が回転経路を通過した後に用紙を蓄積するために設けられた、少なくとも1つの用紙搬送部材を備える。
【背景技術】
【0002】
上記のような装置はすでに、先行するドイツ特許出願第103 38 596.7号および第103 38 597.5号により提案されており、両出願はその開示内容を明確に引用してここで検討される。しかしながら、基本的に、回転する蓄積システムは別の方面、つまり、たとえば米国特許文献第4431178号等のような紙幣印刷機の分野でも知られている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特に紙幣はサイズが比較的小さく、比較的硬いため、回転する蓄積システムを非常に高速で精密な作業のために使用できる。したがって、このようなシステムはこの分野において、大量の用紙を扱うのにも適している。しかしながら、こうした回転蓄積システムでは、比較的大型の印刷用紙、つまり、DIN A4等の範囲、つまり長さ約30cmの用紙を処理する場合、特にその重量が比較的軽い、つまり比較的薄い用紙の場合、問題が生じる。たとえばDIN A3等のサイズで1平方メートルあたり約80グラムと軽量の用紙を、回転蓄積システムを使って、特にたとえば用紙搬送速度が1秒間に300ミリメートルまたはそれ以下という低い回転速度で処理することは難しい。
【0004】
上記の用紙搬送部材に関して、用紙は、その先端が挟持された後(掴まれた後)、用紙搬送部材の約半回転分送られ、スタック・アブットメント(stack abutment)に突き当たるまで搬送され、その後落下され、蓄積される。搬送のモメンタム(transport momentum)により、用紙後部の解放部分は用紙固有の硬さのために鞭のようにしなって曲がり、用紙全体が反転してトレイに向かう。しかしながら、大型で薄い用紙がこの方法で比較的ゆっくりと搬送され反転させられると、搬送モメンタムと用紙固有の硬さが、用紙を完全に反転させるまたは用紙を丸められた状態から開かせるのに十分ではなく、用紙はちょうどオムレツのようにポケット状にへたり込む。するともちろん、きれいなスタックができなくなる。
【0005】
そこで、本発明の目的は、用紙、特に大型および/または薄い用紙の蓄積と反転を、上記のタイプの装置を使って、より高い信頼性で行えるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、上記の目的は、蓄積されるべき用紙に空気を吹き付けるためのブロワ手段を特徴とする装置により達成される。
【0007】
空気を吹き付けることにより、蓄積、反転されるべき用紙は、追加されたモメンタム(momentum)と用紙固有の硬さによって有利に支持され、用紙はその先端が回転して捕捉された後に、完全に広げられる。
【0008】
発明性のあるこの空気の吹き付け方式は、本発明に係る変形例によって提供されるように、気流が回転経路に沿って導かれる用紙の湾曲部に直接向けられた場合に特に有効であるが、このとき、気流は用紙の後縁により近い用紙端部に吹き付けるのが好ましい。
【0009】
気流を発生させ方向付けるためにエアチャネルが設けられることが好ましく、空気の吹き付けが放射状のファンによって特に有利な方法で実現されることが好ましい。
【0010】
本発明に係る装置の別の変形例によれば、発明性のあるブロワ手段の適応、すなわち当該ブロワ手段の気流の配置および標的を定めた配列を助けるために、少なくとも2つの同軸的に回転可能な協働する用紙搬送部材が設けられ、第一の用紙搬送部材は基本的に、用紙の支持手段として機能する生成面(generated surface)によって搬送すべき用紙の湾曲経路を事前に特定し、第二の用紙搬送部材は少なくとも1つのオーバーラップ要素(overlap element)を有し、このオーバーラップ要素は、受け入れられた用紙の先端を、用紙の先端がオーバーラップ要素と生成面との間に挟持され(掴まれ)導かれるように、引きずる。好ましくは、第一の用紙搬送部材は基本的にディスク形状またはホイール形状であり、第二の用紙搬送部材は基本的に、それぞれ放射状(radially)に外側に向かう自由端の領域に1つのオーバーラップ要素を有する、2本のアームを有するピボットロッドとして構成される。オーバーラップ要素は基本的に、第一の用紙搬送部材の湾曲経路に略平行に沿う舌状体またはタブとして構成される。
【0011】
本発明の別の変形例は、2つの第一の同軸用紙搬送部材と少なくとも2つの第二の同軸用紙搬送部材とが設置され、搬送部材はジョイント軸上に鏡面対称に配置され、2つの第二の用紙搬送部材が2つの第一の用紙搬送部材の間に配置され、用紙が用紙搬送部材のジョイント軸に平行に移動する間、用紙の先端が合計4つの用紙搬送部材によって挟持されるようになっていることを特徴とする。これにより、用紙搬送部材の対称面の領域近辺に空気を吹き付けることが可能となり、これは特にその領域で有効であり、装置を大きく改変することなく、ブロワ手段をその場所に設置できることが好ましい。
【0012】
蓄積されるべき用紙をさらに幾分硬くするために、第二の用紙搬送部材のオーバーラップ要素の用紙に対向する側を、用紙の重なる外側面よりも、ジョイント軸から半径方向に短い距離に配置し、第一の用紙搬送部材の生成面の半径にその厚さが当たるようにし、用紙の移動中、用紙の先端に力が加わり、オーバーラップ要素の領域に張力を発生させるような方法で、ジョイント軸の方向へ若干曲げられることが好ましい。
【0013】
前述のように、整列した用紙のスタックを作るために、用紙搬送部材はスタックの縁部と協働することが好ましい。
【0014】
本発明のまた別の変形例において、第二の用紙搬送部材の各々のうちのいくつか、好ましくは2つが、これらの複数の第二の用紙搬送部材がそのジョイント軸を中心として基本的に相互に独立して回転でき、その間、これらの第二の用紙搬送部材のうちの1つは、第二の用紙搬送部材の別の1つが依然として先行する用紙の搬送または蓄積を行っている場合に、後続の用紙を受け入れ可能な状態または挟持可能な状態にあるように配置される。このように、本発明に係る装置は、略2倍の出力速度で動作するよう高速化できる。
【0015】
本発明の他の変形例によれば、空気の吹き付けは、オン/オフ切り替え、中断および/または偏向によって制御できる。好ましくは、蓄積動作の終了に近づき、用紙搬送部材によって挟持された用紙の先縁がすでにスタック縁部に当接した場合、曲がった大型の用紙がまだ用紙搬送部材に追従している場合、用紙の後端がちょうど印刷材料経路の最後の搬送ローラによって解放された場合に、空気をさらに吹き付けることが必要となる。すると、最初のうち空気によって用紙の搬送および用紙の反転が撹乱されることはなく、しかし空気の助けによって蓄積動作が終了する。この工程中、たとえば、空気は、最後の後部用紙ベイ(bay)に入り、その後、その用紙の後端の方向への残留空気圧によって、丸まった状態から開きつつある用紙を越えてスムーズに移動する。時間的調整を行うために気流を相応に制御することがあり、この場合、その実現には基本的にいくつかの選択肢がある。つまり、ブロワをオン/オフ切り換えしてもよく、気流を通気フラップ(vent flap)等によって遮ってもよく、または空気が不要となるもしくは問題となる場合に、気流をその動作領域から一種の「エアシンク(air sink)」へ曲げても(偏向しても)よい。これらの選択肢を考慮すると、ブロワの切り換えがおそらく最も不利な選択肢であるが、これは、ブロワが起動するのに時間が必要であり、切り換え動作によってブロワの使用寿命が短縮される可能性があるからである。これに対し、基本的に連続した気流を方向付けおよび/または遮断することが最も有利である。制御は、用紙搬送の1つの動作サイクルを計時することによってクロック調整されることが好ましい。
【0016】
本発明に係る装置の好ましい実施形態では、使用する制御要素はすでに装置で使用されている要素である。有利な点として、これによって本発明に係る装置を特に簡単に改良または改善できる。好ましくは、このような制御要素はスタック高さ感知手段である。特に、本発明に係る装置は、到達したスタックの高さまたは到達したスタックレベルを検出するためのセンサ手段によって特徴付けられ、当該センサ手段は同時に用紙スタック押圧手段としても機能するスタック高さ感知手段を備え、当該スタック高さ感知手段は用紙スタックから上昇し、用紙スタックの上を空けて後続の用紙を用紙スタック上に蓄積できるように制御される。
【0017】
好ましくは、複数のスタック高さ検知手段を用紙搬送部材と機械的に結合し、たとえば、スタック高さ感知手段をガイドロッカによって用紙搬送部材と結合する。好ましくは、複数のスタック高さ感知手段をスタックの幅全体にわたって配置し、これは先行するドイツ特許出願第103 38 598.3号によって提案されている。好ましくは、3つのスタック高さ感知手段を設置し、そのうちの1つはスタックの中央に配置し、残りの2つは中央に配置されたスタック高さ感知手段の片側と反対側から等距離で配置し、この場合、中央のスタック高さ感知手段は制御要素として設置されることが好ましい。これは、装置の対称面にエアチャネルを配置する好ましい配置と一致する。スタック高さ感知手段をこのようなエアチャネルのための通気フラップとして適当なものとするために、必要に応じてスタック高さ感知手段は改変され、スタック高さ感知手段の寸法を当該手段がエアチャネルをブロックしまたは覆うような寸法にし、特にスタック高さ感知手段がその通常の構成より大きいものとし、たとえばスタック高さ感知手段にシートメタルタブを設置するなどされる。
【0018】
特に大型の用紙に関して、挟持された用紙を少なくとも遠心方向にブロックする少なくとも1つのガイド要素、たとえば圧力ローラ等を、用紙が挟持される地点と用紙が解放される地点の間に設置して、用紙の湾曲半径を強制的に保持し、この場合、空気は用紙の端部がこのガイド要素を離れた後にのみ吹き付けることが好ましい。
【0019】
本発明の別の変形例は、少なくとも2つの気体放出ノズルが異なる高さに設置されていることを特徴とする。特に、上側の気体放出ノズルを下側の気体放出ノズルより早くオフに切り換えて、空気が、各用紙の蓄積および反転の進行と一致して吹き付けられるようにすることができる。これは特に、ノズルの個々の噴流圧力の助けによって用紙が折り畳まれる場合に有利である。これとは逆に、最初に気体のボリューム(air volume)を構築すべき場合、本発明の別の変形例によって実現されるように、挟持された用紙を少なくとも遠心方向にブロックするガイド要素を用紙の挟持位置と解放位置の間に設置し、湾曲半径が用紙によって強制的に維持されるようにすることが有益であり、これは特に、長い形状の用紙を使用する場合に重要であり、有益である。この場合、すべてのノズルを使って、湾曲した用紙を空気によって持ち上げることができ、挟持された用紙の後端が、用紙を遠心方向にブロックするガイド要素を離れる直前に、上側の気体放出ノズルがオフに切り換えられることが好ましい。
【0020】
本発明の他の変形例によれば、特に十分な気体のボリュームがあり方向付けされた加圧空気噴流が少ない状態で動作が行われる場合に、気体放出ノズルの1つまたは複数のカスケードが設置される。
【0021】
本発明に係る装置の1つの実施形態では、気体放出ノズルのカスケードを構成するために、湾曲経路に追従する送気管(air line)に多数の気体放出ノズル開口部が設けられる。送気管を形成するために、ディスク形状もしくはホイール形状またはディスクの一部もしくはホイールの一部の形状をした、すでに存在する用紙搬送部材を、少なくとも部分的に中空に設計し、所望の湾曲を持たせ、各用紙のアブットメントとして機能させることが有利である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
図面に、さらに別の発明性のある特徴を得ることのできる実施形態を示すが、これらは本発明の範囲を限定するものではない。
【0023】
図1は、本発明に係る装置の斜視図であり、エアチャネルが閉じた状態で、用紙の蓄積されたスタックの方向から見たものである。図4は、その側方立面図である。
【0024】
本発明に係る装置はフレーム10を備え、フレーム10は特に、回転する第一と第二の用紙搬送部材7,8を収容し、部材7,8はジョイント軸15上に鏡面対称に配置されている。これらの用紙搬送部材7,8は、到着する用紙を用紙スタック3の上に蓄積する。用紙の到着はセンサ11によって検出される。その間、用紙はスタック・アブットメント4に突き当たるように搬送され、必要または希望に応じて、ローラ5によって横方向にシフトされる。中間領域において、圧力ローラ6が用紙搬送部材7上でさらに用紙を保持し、案内する。毎回、用紙のスタックの高さがスタック高さ感知手段によって検出される。本発明に係る装置に関して、中央のスタック高さセンサ1に特別な注意が払われ、このセンサ1は枢動点13を中心に、ホルダ14上で上下に枢動できる。これを実現するために、スタック高さ感知手段はガイドロッカ12上で案内され、ガイドロッカ12によって感知手段は用紙搬送部材と結合し、その運動サイクルに関して制御され、または計時される。
【0025】
本発明に係る装置の対称の中央領域、つまり中央スタック高さ感知手段1の運動領域には、気体出口チャネル2を有する放射状の通気穴(radial vent)9があり、これを使って、蓄積されるべき用紙に空気を供給し、蓄積動作を助ける。
【0026】
図2,図5はそれぞれ図1,図4と同様に本発明に係る装置の斜視図と側方立面図であり、蓄積された用紙スタック3の方向から見た斜視図と、気体出口チャネル2が開いた状態の側方立面図である。図3は、用紙スタック3の反対側から見た、装置の背面斜視図である。
【0027】
図示された本発明に係る装置の実施形態は次のように動作できる。
【0028】
蓄積されるべき用紙が、具体的に図示されていない印刷材料経路に沿って、本発明に係る回転蓄積システムへ搬送された後に、具体的に図示されていないセンサ(印刷材料経路の端部領域に配置される)が蓄積システムに信号を送信し、蓄積動作を開始させる。
【0029】
そのために、一対の第二の用紙搬送部材8が回転を開始する。同時に、蓄積されるべき用紙も第二の用紙搬送部材8の間に入る。このとき、第二の用紙搬送部材8は外部用紙ガイドとしても機能する。駆動されずに回転する第一の用紙搬送部材7は、内部用紙ガイドとして機能する。
【0030】
用紙の先端が一対の第二の用紙搬送部材8の間に入り、第二の用紙搬送部材8と用紙が同じ速度になると、第二の用紙搬送部材8と用紙はスタック・アブットメント4の方向に移動する。用紙がスタック・アブットメント4に到達するとすぐ、第二の用紙搬送部材8はこのスタック・アブットメント4を通って移動し、その間、用紙を解放し、用紙はスタック・アブットメント4によって用紙搬送部材8から出され、用紙スタック3の上に落下される。すると、第二の用紙搬送部材8は運動を続け、上側の用紙受け位置に戻り、そこで蓄積されるべき後続の用紙を受け取り、ピックアップすることができる。
【0031】
用紙の先端はすでにスタック・アブットメント4に当接しているため、速度ゼロで停止しており、その一方で、用紙の後端は当初、全速力で進行を続ける。用紙が十分に長い場合、これは具体的に図示されていない、印刷材料経路末端にある一対の搬送ローラおよび/または圧力ローラ6と第一の用紙搬送部材7の組み合わせによって実現される。
【0032】
しかしながら、場合によっては、用紙の後端もまた上記の搬送部材から出ることがある。したがって、用紙固有の硬さと、与えられた運動エネルギーにより、用紙の後端は、搬送方向に向かって斜め方向に跳ね上がり下向きの曲線を描き、その結果、用紙は平らになり、用紙スタック3の上に落下する。より重い用紙(1平方メートルあたり約90グラム以上)を考慮した場合、これは、特に搬送速度もまた十分に速ければ(1秒間に約300から320ミリメートル、つまり1秒間に309±約10ミリメートル)同様に実現される。
【0033】
しかしながら、用紙の重量が軽い場合、特に1平方メートルあたり80グラム以下の場合は問題が生じる。これは特に、DIN A3またはDIN A3+のように用紙が比較的大型である場合にあてはまる。このような組み合わせが該当する場合、用紙の後端は搬送方向に対して斜め方向に跳ね上がらず、垂直に落下する。この間、用紙の後端はその用紙の先端の上に落下し、用紙は折り畳まれた状態のままか、または用紙スタック上に折り畳まれることがある。本発明に係るブロワ手段は、この状況を解消することができる。
【0034】
気体出口チャネル2は、第一と第二の用紙搬送部材7,8の間に集中される気流を、蓄積されるべき用紙に向ける。そのために設けられた放射状の通気穴9は、回転する蓄積システムの下に中心をずらして位置づけられる。
【0035】
用紙への空気の吹き付けが蓄積動作の正しい段階で常に行われ、放射状の通気穴9を繰り返しオン/オフ切り換えせずにすむようにするために(気流を新たに起こすたびに時間がかかるし、放射状の通気穴9の使用寿命と信頼性が大きく制限されるため)、気流は連続的に流れるようし、不要な場合や邪魔になる場合には覆いをかけまたは曲げ、必要な場合には常に通過させる。特に有利な点として、これは、中央スタック高さ感知手段1によって実現され、感知手段1は、たとえば補助タブを設ける等、この目的のために任意で改変することもできるが、基本的にはすでに備わっているものである。その結果、特に、用紙の先端と用紙の中央領域が気流に掴まえられるという不利な状況が回避される。そうでないと、用紙は、曲がっているが第二の用紙搬送部材8によって保持されていない状態であるため、気流によって持ち上げられるかまたは傾いて第二の用紙搬送部材から出てしまうことがある。第一の用紙搬送部材7によって用紙が強制的に湾曲されると、さらに持ち上げられる傾向が強くなる。その結果、用紙は少なくともゆがみ、またはずれたまま用紙スタック3に到達するので、これは回避すべき状況である。これに対し、空気が用紙に吹き付けられるのは、これより遅く、すでに搬送部材を通過した用紙の後部のみに気流が向けられている時であり、この時点では用紙のこの部分はまだ上向きに湾曲しており、用紙の後端が垂直に下降する前であるため、気流によって広げられるだけで、軌道から外されることはない。中央スタック高さ感知手段1をこの目的で使用することによる特別な利点は、スタック高さ感知手段がすでに物理的に備わっている点だけでなく、特に、スタック高さ感知手段1がすでに上記のような空気吹き付けプロセスのためのまさに正しい制御システムを備えている、つまり、ガイドロッカ12として構成されている点である。
【0036】
蓄積動作中、スタック高さ感知手段1は2つの極端な位置、つまり新たに蓄積されるべき用紙を、その先端によってスタック・アブットメント4まで自由に搬送しなければならない場合の上側位置(図4)と、感知手段が用紙トレイの到達した高さレベルをセンサ11によって感知するべき下側位置(図5)とを取る。このスタック高さ感知手段1の運動は、図4、図5に見られるように、気体出口チャネル2を塞ぎ、また開けるのにも使用される。
【0037】
気体出口チャネル2の排出口を完全にカバーするために、スタック高さ感知手段1にシートメタルのタブ拡張部だけが設けられている。この気体出口チャネル2の排出口をカバーすることにより、この排気口は、密閉はされないが、排出される空気は主に後方にそらされ(偏向され)、蓄積システムの内部機械構造の中へと向かう。すると、今蓄積されようとしている用紙の先端と中央領域は、最初のうち、スタック・アブットメント4の方向にまったく影響を受けずに移動することができる。
【0038】
用紙の先端がスタック・アブットメント4に到達し、用紙の後端が最後の搬送係合部から出ると、中央スタック高さ感知手段1は急速に下降する。その間、蓄積されるべき用紙は用紙スタック3に押圧され、気体出口チャネル2が開かれて気流が直接、用紙の後部に向けられる。その間、用紙の後端は所望の通りに反転し、用紙は平らな状態で蓄積され、用紙スタック3の正しい位置に正しく揃えられる。
【0039】
後続の用紙の先端がスタック・アブットメント4まで搬送される前に、スタック高さ感知手段1は適時に上昇し、その間に、再び気体出口チャネル2を覆い、後続の用紙、特にその用紙の先端が妨害されずに確実に搬送されるようにする。この運動サイクルは、各用紙について繰り返される。
【0040】
図6は、図1に示すものとよく似た、本発明に係る装置の別の実施形態の一部を示す斜視図である。混乱を防ぐために、用紙蓄積装置のわずかな要素だけが、空間的な方向がだいたい把握できる程度にのみ示されている。
【0041】
装置は、一種のベースフレーム10を備える。このベースフレーム10上に、蓄積された用紙スタック3のためのスタックトレイ11とスタック・アブットメント4、その他のものが配置されている。スタック3の現時点の高さを測定するために、具体的に図示されていない高さ感知手段が設置され、この感知手段は、毎回の用紙蓄積動作中に、クロック調整された上下運動を行い、ガイドロッカ12上で案内される。この感知手段はセンサと結合され、センサは、測定されたスタック高さに応じて、スタックトレイ11の高さを調整して、スタック3が高くなってもスタック3の上側が常に同じレベルになり、用紙を蓄積するための経路がどの用紙にとっても同じになるようにする。
【0042】
シャフト2上に、駆動される用紙搬送部材7,8が設けられている。第一の用紙搬送部材7は基本的にディスク形状であり、蓄積されるべき用紙のガイドサポートおよび湾曲のコア(curvature core)として機能する。外側から、蓄積されるべき用紙が、第二の用紙搬送部材8のオーバーラップ要素(overlap element)によって保持され、このオーバーラップ要素(重なり要素)はタブとして形成され、図1ではこれらのタブだけが見える。第二の用紙搬送部材8は基本的に2つのアームを有するピボットロッドとして構成され、それぞれのロッドはその放射状に外側を指す自由端の領域に1つのオーバーラップ要素を有する。しかしながら、混乱を回避するために、前述のとおり、これは図中には完全には示されていない。2つの第一の同軸用紙搬送部材と少なくとも2つの第二の同軸用紙搬送部材が設けられ、搬送部材はジョイント軸2上に鏡面対称に設置され、用紙の先端は用紙搬送部材7,8のジョイント軸に平行に移動する間、合計4つの用紙搬送部材7,8によって挟持される。好ましくは、用紙蓄積サイクルを高速化するために、第一の用紙搬送部材7の各々について、独立して回転可能な2個の第二の用紙搬送部材8がある。さらに、外部の用紙搬送部材9は、第一の用紙搬送部材7と同様に、蓄積されるべき用紙の湾曲したアブットメント面として機能し、用紙の先端を掴んでいる間にその対面としても機能し、また、これを第一の用紙搬送部材とみなし、扱うことができ、またはこれを第一の用紙搬送部材7に置き換えることができる。
【0043】
第二の用紙搬送部材8のタブの上にロール5があり、これらは横方向に移動でき、スタック3の上に最後に蓄積された用紙の位置まで下げて、一時的にその用紙をスタックの上に押圧し、必要に応じて用紙を横方向に移動させることができる。さらに、第一の用紙搬送部材7を中心として各用紙を偏向させ回転させる間に、挟持された用紙は圧力ローラ6によって第一の用紙搬送部材7に押圧される。これは、特に長い形状の用紙を使用する時に重要である。
【0044】
図6の概観には矢印1が描かれており、これは挟持された各用紙をスタック3上に平らに載せるのを助けるために、本発明に係る装置の第二の実施形態における発明性のある気体放出ノズルが配置される場所を示す。好ましくは、気体放出ノズル13,14は、2つの重なる平面において第一の用紙搬送部材7間の用紙の略中央領域に配置され、また用紙の縁部領域で第一の用紙搬送部材7の左右にそれぞれ配置される。図11の前方立面図もこれを大まかに示している。
【0045】
図7から図10は、用紙15が本発明に係る装置の要素を通過するときの各時間的段階の概略断面図または側方立面図である。混乱を避けるために、これらの図面においては、気体放出ノズル13,14は矢印で示され、第一の用紙搬送部材7、圧力ローラ6、スタック・アブットメント4およびスタック3については輪郭だけが示されている。
【0046】
図7は、用紙15が蓄積装置に進入する段階を示す。この進入段階において、用紙の先端は、図示されていない第二の用紙搬送部材8のオーバーラップ要素と第一の用紙搬送部材7の外周(円周)との間に固定され、第一の用紙搬送部材7の回転が図6に示すように時計回り方向に開始すると、圧力ローラ6の下に案内され、これらによってさらに保持される。この段階において、気体放出ノズル13,14はまだオフに切り換えることができ、そのようにすべきである。
【0047】
図8は、用紙15の先端がすでにスタック・アブットメントに当接し、(少なくとも用紙15が長い場合に)用紙の後端が、圧力ローラ6によって第一の用紙搬送部材7に押圧されるように保持されている段階を示す。この時点で、横方向に移動するロール5(図7〜図5には示されていない)がすでに用紙15の先端をスタック3に押圧している場合もある。ここで、遅くとも、両方の気体放出ノズル13,14がオンに切り換えられ、用紙15を帆のように膨らませ、これによって用紙をスタック3に蓄積する方向に押し付け、または吹き付ける。
【0048】
図9は、圧力ローラ9から解放された用紙15の後端を示す。用紙15はすでにスタック3の上で大きく反転し、上側の気体放出ノズル13はオフにすることができ、またはオフにされる。
【0049】
図10は、スタック3の上で完全に反転した用紙15を示し、この時点で、下側の気体放出ノズル14もオフに切り換えることができ、または切り換えられる。この時点で、遅くとも、後続の用紙15が蓄積装置によって受け取られる。
【0050】
気体放出ノズル13,14は、より好適なベクトル条件によって、スタック3上に用紙15が蓄積されるのを助けるために、若干下側に傾いて示されている。
【0051】
図12は、ノズルカスケードの実現可能な実施形態を、側方立面概略図として示している。このようなノズルカスケードは、外部用紙搬送部材9の中に一体的に構成することができ、またはノズルカスケードのために同様の要素を設けることもできる。用紙搬送部材9のタイヤ形状の一部分(tire segment)16は、放射状に供給する送気管(air line)として構成でき、気体放出ノズルの開口部17は、通気管16に設けることができる。気体放出ノズルの開口部17は放射状に、用紙の湾曲の内部に向けられ、これによって、用紙を気体のボリューム(air volume)で充満させることができる。また、用紙搬送部材7,9間の適当な中間スペースの中に湾曲したチューブ状の送気管を設置し、またこれらに通気口17を設けて、図12に似た設計を実現することも考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明に係る装置を蓄積された用紙スタックの方向から見た斜視図であって、エアチャネルが閉じた状態について示す斜視図である。
【図2】エアチャネルが開いた状態の、図1に示す装置の図である。
【図3】用紙スタックとは反対側から見た、図1に示す装置の背面斜視図である。
【図4】エアチャネルが閉じた状態の、図1に示す装置の側方立面図である。
【図5】エアチャネルが開いた状態の、図1に示す装置の側方立面図である。
【図6】図1に示すものとよく似た本発明に係る装置の別の実施形態の一部の斜視図である。
【図7】図6に示す装置の一部の要素の側方立面概略図であり、用紙搬送部材によって挟持された用紙を示す。
【図8】用紙の先端がスタック・アブットメントに突き当たった状態の、図7の側方立面図である。
【図9】用紙がスタック上に置かれた後の、図7の側方立面図である。
【図10】用紙がスタック上に完全に反転された後の、図7の側方立面図である。
【図11】気体放出ノズルの可能な設置位置を示す、用紙搬送部材の正面概略図である。
【図12】ノズルカスケードの一実施を示す側方立面概略図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷機、好ましくは電子写真方式で動作する印刷機用の用紙蓄積装置であって、当該装置は、回転するように駆動可能であり用紙の先端を検出するためまた用紙が回転経路を通過した後に用紙を蓄積するために設けられた少なくとも1つの用紙搬送部材を備え、蓄積されるべき用紙に空気を吹き付けるためのブロワ手段(放射状の通気穴9、気体出口チャネル2)を備えることを特徴とする装置。
【請求項2】
請求項1に記載の装置であって、
気流は、回転経路に沿って案内される用紙の湾曲の内部に向けられていることを特徴とする装置。
【請求項3】
請求項2に記載の装置であって、
気流は、好ましくは、用紙の後端に近い用紙端部に吹き付けるように供給されることを特徴とする装置。
【請求項4】
請求項2または3に記載の装置であって、
気流を発生させるために気体出口チャネル(2)が設けられていることを特徴とする装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれかに記載の装置であって、
ブロワ手段は放射状の通気穴(9)を備えることを特徴とする装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか、好ましくは請求項2に記載の装置であって、
同軸的に回転可能な協働する用紙搬送部材(7,8)が少なくとも2個設けられ、第一の用紙搬送部材(7)は基本的に用紙の支持手段として機能する生成面によって、搬送される用紙の湾曲経路を事前に特定し、第二の用紙搬送部材(8)は、用紙の先端を挟持して搬送するように、用紙の受け入れられた先端を運ぶ少なくとも1つのオーバーラップ要素を有することを特徴とする装置。
【請求項7】
請求項6に記載の装置であって、
第一の用紙搬送部材(7)は基本的にディスク形状またはホイール形状であることを特徴とする装置。
【請求項8】
請求項6または7に記載の装置であって、
第二の用紙搬送部材(8)は基本的に2本のアームを有するピボットロッドとして構成され、それぞれが、放射状に外側を向く自由端の領域に1つのオーバーラップ要素を有することを特徴とする装置。
【請求項9】
請求項6から8のいずれかに記載の装置であって、
オーバーラップ要素は基本的に、第一の用紙搬送部材(7)の湾曲経路に略平行に追従する舌状体またはタブとして構成されていることを特徴とする装置。
【請求項10】
請求項6から9のいずれかに記載の装置であって、
2つの第一の同軸用紙搬送部材(7)と少なくとも2つの第二の同軸用紙搬送部材(8)とがそれぞれ設けられ、搬送部材はジョイント軸(15)上に鏡面対称に配置され、2つの第二の用紙搬送部材(8)は2つの第一の用紙搬送部材(7)の間に配置され、用紙の先端が、用紙搬送部材(7,8)のジョイント軸(15)に平行に移動する間に、合計4つの用紙搬送部材(7,8)によって挟持されるように構成されていることを特徴とする装置。
【請求項11】
請求項10に記載の装置であって、
空気の吹き付けは基本的に、用紙搬送部材(7,8)の略対称面の領域で行われることを特徴とする装置。
【請求項12】
請求項10または11に記載の装置であって、
第二の用紙搬送部材(8)のオーバーラップ要素の用紙に対向する面は、用紙の重なる外側面よりもジョイント軸(15)から半径方向に短い距離に配置され、第一の用紙搬送部材(7)の生成面の半径にその厚さが当たるようにされ、用紙が移動する間、用紙の先端に力が加わり、オーバーラップ要素の領域において張力を発生させるような方法で、ジョイント軸の方向へと若干曲げられることを特徴とする装置。
【請求項13】
請求項1から12のいずれかに記載の装置であって、
用紙の先端のためのスタック・アブットメント(4)を備え、当該アブットメントは、用紙が蓄積されるときに用紙搬送部材(7,8)と協働することを特徴とする装置。
【請求項14】
請求項1から13のいずれかに記載の装置であって、
第二の用紙搬送部材(8)の各々のいくつか、好ましくは2つが、これらの複数の第二の用紙搬送部材(8)がジョイント軸(15)を中心として基本的に相互に独立して回転できるような方法で設置され、その回転の間、第二の用紙搬送部材(8)の1つが、第二の用紙搬送部材(8)の別の1つが先行の用紙の搬送または蓄積に依然として従事している場合に、後続の用紙を受け入れ可能な状態または挟持可能な状態であるようにすることを特徴とする装置。
【請求項15】
請求項1から14のいずれか、好ましくは請求項14にに記載の装置であって、
空気の吹き付けは、オン/オフ切り換え、中断および/または偏向によって制御することができることを特徴とする装置。
【請求項16】
請求項15に記載の装置であって、
前記制御はクロック制御されることを特徴とする装置。
【請求項17】
請求項15または16に記載の装置であって、
使用される制御要素は、装置においてすでに使用されている要素であることを特徴とする装置。
【請求項18】
請求項17に記載の装置であって、
スタック高さ感知手段(1)が制御要素として設置されていることを特徴とする装置。
【請求項19】
請求項18に記載の装置であって、
それぞれ到達したスタック高さまたは到達したスタックレベルを検出するためのセンサ手段(11)を備え、当該センサ手段は同時に用紙スタック(3)押下手段としても機能するスタック高さ感知手段(1)を備え、スタック高さ感知手段(1)は用紙スタック(3)から上昇して、用紙スタック(3)の上を空け、後続の用紙を用紙スタック(3)上に蓄積できるように機械的に制御される(ガイドロッカ12)ことを特徴とする装置。
【請求項20】
請求項19に記載の装置であって、
スタック高さ感知手段(1)は、用紙搬送部材(7,8)に機械的に結合されていることを特徴とする装置。
【請求項21】
請求項20に記載の装置であって、
スタック高さ感知手段(1)は、ガイドロッカ(12)によって用紙搬送部材(7,8)に結合されていることを特徴とする装置。
【請求項22】
請求項21に記載の装置であって、
スタックの幅にわたって配置された複数のスタック高さ感知手段が設けられていることを特徴とする装置。
【請求項23】
請求項22に記載の装置であって、
3つのスタック高さ感知手段が設けられ、そのうちの1つは、用紙スタック(3)の中央に配置され、残りの2つは中央に設置されたスタック高さ感知手段(1)の片側とその反対側から等距離の位置に配置されていることを特徴とする装置。
【請求項24】
請求項11または22に記載の装置であって、
中央のスタック高さ感知手段(1)は、制御要素として設置されていることを特徴とする装置。
【請求項25】
請求項18から24のいずれかに記載の装置であって、
スタック高さ感知手段(1)の寸法は、気体出口チャネル(2)をブロックし、または覆うことができる大きさであり、特に、スタック高さ感知手段はその通常の形状と比較して大きいことを特徴とする装置。
【請求項26】
請求項25に記載の装置であって、
スタック高さ感知手段(1)は、シートメタルタブを備えることを特徴とする装置。
【請求項27】
請求項1から26のいずれか、特に請求項2に記載の装置であって、
少なくとも1つのガイド要素(圧力ローラ6)が、挟持された用紙を少なくとも遠心方向にブロックし、用紙が挟持される地点と用紙が解放される地点との間に配置され、用紙の湾曲半径が強制的に保持されるようにすることを特徴とする装置。
【請求項28】
請求項1から27のいずれかに記載の装置であって、
少なくとも2つの気体放出ノズルが異なる高さに設置されていることを特徴とする装置。
【請求項29】
請求項28に記載の装置であって、
上側の気体放出ノズルは、下側の気体放出ノズルより早くオフに切り換えられることを特徴とする装置。
【請求項30】
請求項1から29のいずれかに記載の装置であって、
ガイド要素は、挟持された用紙を少なくとも遠心方向に、用紙の挟持位置と蓄積位置との間でブロックし、用紙によって湾曲半径が強制的に維持されるようにすることを特徴とする装置。
【請求項31】
請求項29または30に記載の装置であって、
上側の気体放出ノズルは、挟持された用紙の後端が、用紙を遠心方向にブロックするガイド要素を出た後にオフに切り換えられることを特徴とする装置。
【請求項32】
請求項1から31のいずれかに記載の装置であって、
気体放出ノズルのカスケードが設置されていることを特徴とする装置。
【請求項33】
請求項32に記載の装置であって、
気体放出ノズルのカスケードを形成するために、湾曲した経路に従う送気管が多数の気体放出ノズル開口部を有することを特徴とする装置。
【請求項34】
請求項33に記載の装置であって、
送気管を形成するために、ディスクまたはホイールの形状もしくはディスクの一部またはホイールの一部の形状を有する用紙搬送部材が、少なくとも部分的に中空に設計されていることを特徴とする装置。
【請求項1】
印刷機、好ましくは電子写真方式で動作する印刷機用の用紙蓄積装置であって、当該装置は、回転するように駆動可能であり用紙の先端を検出するためまた用紙が回転経路を通過した後に用紙を蓄積するために設けられた少なくとも1つの用紙搬送部材を備え、蓄積されるべき用紙に空気を吹き付けるためのブロワ手段(放射状の通気穴9、気体出口チャネル2)を備えることを特徴とする装置。
【請求項2】
請求項1に記載の装置であって、
気流は、回転経路に沿って案内される用紙の湾曲の内部に向けられていることを特徴とする装置。
【請求項3】
請求項2に記載の装置であって、
気流は、好ましくは、用紙の後端に近い用紙端部に吹き付けるように供給されることを特徴とする装置。
【請求項4】
請求項2または3に記載の装置であって、
気流を発生させるために気体出口チャネル(2)が設けられていることを特徴とする装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれかに記載の装置であって、
ブロワ手段は放射状の通気穴(9)を備えることを特徴とする装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか、好ましくは請求項2に記載の装置であって、
同軸的に回転可能な協働する用紙搬送部材(7,8)が少なくとも2個設けられ、第一の用紙搬送部材(7)は基本的に用紙の支持手段として機能する生成面によって、搬送される用紙の湾曲経路を事前に特定し、第二の用紙搬送部材(8)は、用紙の先端を挟持して搬送するように、用紙の受け入れられた先端を運ぶ少なくとも1つのオーバーラップ要素を有することを特徴とする装置。
【請求項7】
請求項6に記載の装置であって、
第一の用紙搬送部材(7)は基本的にディスク形状またはホイール形状であることを特徴とする装置。
【請求項8】
請求項6または7に記載の装置であって、
第二の用紙搬送部材(8)は基本的に2本のアームを有するピボットロッドとして構成され、それぞれが、放射状に外側を向く自由端の領域に1つのオーバーラップ要素を有することを特徴とする装置。
【請求項9】
請求項6から8のいずれかに記載の装置であって、
オーバーラップ要素は基本的に、第一の用紙搬送部材(7)の湾曲経路に略平行に追従する舌状体またはタブとして構成されていることを特徴とする装置。
【請求項10】
請求項6から9のいずれかに記載の装置であって、
2つの第一の同軸用紙搬送部材(7)と少なくとも2つの第二の同軸用紙搬送部材(8)とがそれぞれ設けられ、搬送部材はジョイント軸(15)上に鏡面対称に配置され、2つの第二の用紙搬送部材(8)は2つの第一の用紙搬送部材(7)の間に配置され、用紙の先端が、用紙搬送部材(7,8)のジョイント軸(15)に平行に移動する間に、合計4つの用紙搬送部材(7,8)によって挟持されるように構成されていることを特徴とする装置。
【請求項11】
請求項10に記載の装置であって、
空気の吹き付けは基本的に、用紙搬送部材(7,8)の略対称面の領域で行われることを特徴とする装置。
【請求項12】
請求項10または11に記載の装置であって、
第二の用紙搬送部材(8)のオーバーラップ要素の用紙に対向する面は、用紙の重なる外側面よりもジョイント軸(15)から半径方向に短い距離に配置され、第一の用紙搬送部材(7)の生成面の半径にその厚さが当たるようにされ、用紙が移動する間、用紙の先端に力が加わり、オーバーラップ要素の領域において張力を発生させるような方法で、ジョイント軸の方向へと若干曲げられることを特徴とする装置。
【請求項13】
請求項1から12のいずれかに記載の装置であって、
用紙の先端のためのスタック・アブットメント(4)を備え、当該アブットメントは、用紙が蓄積されるときに用紙搬送部材(7,8)と協働することを特徴とする装置。
【請求項14】
請求項1から13のいずれかに記載の装置であって、
第二の用紙搬送部材(8)の各々のいくつか、好ましくは2つが、これらの複数の第二の用紙搬送部材(8)がジョイント軸(15)を中心として基本的に相互に独立して回転できるような方法で設置され、その回転の間、第二の用紙搬送部材(8)の1つが、第二の用紙搬送部材(8)の別の1つが先行の用紙の搬送または蓄積に依然として従事している場合に、後続の用紙を受け入れ可能な状態または挟持可能な状態であるようにすることを特徴とする装置。
【請求項15】
請求項1から14のいずれか、好ましくは請求項14にに記載の装置であって、
空気の吹き付けは、オン/オフ切り換え、中断および/または偏向によって制御することができることを特徴とする装置。
【請求項16】
請求項15に記載の装置であって、
前記制御はクロック制御されることを特徴とする装置。
【請求項17】
請求項15または16に記載の装置であって、
使用される制御要素は、装置においてすでに使用されている要素であることを特徴とする装置。
【請求項18】
請求項17に記載の装置であって、
スタック高さ感知手段(1)が制御要素として設置されていることを特徴とする装置。
【請求項19】
請求項18に記載の装置であって、
それぞれ到達したスタック高さまたは到達したスタックレベルを検出するためのセンサ手段(11)を備え、当該センサ手段は同時に用紙スタック(3)押下手段としても機能するスタック高さ感知手段(1)を備え、スタック高さ感知手段(1)は用紙スタック(3)から上昇して、用紙スタック(3)の上を空け、後続の用紙を用紙スタック(3)上に蓄積できるように機械的に制御される(ガイドロッカ12)ことを特徴とする装置。
【請求項20】
請求項19に記載の装置であって、
スタック高さ感知手段(1)は、用紙搬送部材(7,8)に機械的に結合されていることを特徴とする装置。
【請求項21】
請求項20に記載の装置であって、
スタック高さ感知手段(1)は、ガイドロッカ(12)によって用紙搬送部材(7,8)に結合されていることを特徴とする装置。
【請求項22】
請求項21に記載の装置であって、
スタックの幅にわたって配置された複数のスタック高さ感知手段が設けられていることを特徴とする装置。
【請求項23】
請求項22に記載の装置であって、
3つのスタック高さ感知手段が設けられ、そのうちの1つは、用紙スタック(3)の中央に配置され、残りの2つは中央に設置されたスタック高さ感知手段(1)の片側とその反対側から等距離の位置に配置されていることを特徴とする装置。
【請求項24】
請求項11または22に記載の装置であって、
中央のスタック高さ感知手段(1)は、制御要素として設置されていることを特徴とする装置。
【請求項25】
請求項18から24のいずれかに記載の装置であって、
スタック高さ感知手段(1)の寸法は、気体出口チャネル(2)をブロックし、または覆うことができる大きさであり、特に、スタック高さ感知手段はその通常の形状と比較して大きいことを特徴とする装置。
【請求項26】
請求項25に記載の装置であって、
スタック高さ感知手段(1)は、シートメタルタブを備えることを特徴とする装置。
【請求項27】
請求項1から26のいずれか、特に請求項2に記載の装置であって、
少なくとも1つのガイド要素(圧力ローラ6)が、挟持された用紙を少なくとも遠心方向にブロックし、用紙が挟持される地点と用紙が解放される地点との間に配置され、用紙の湾曲半径が強制的に保持されるようにすることを特徴とする装置。
【請求項28】
請求項1から27のいずれかに記載の装置であって、
少なくとも2つの気体放出ノズルが異なる高さに設置されていることを特徴とする装置。
【請求項29】
請求項28に記載の装置であって、
上側の気体放出ノズルは、下側の気体放出ノズルより早くオフに切り換えられることを特徴とする装置。
【請求項30】
請求項1から29のいずれかに記載の装置であって、
ガイド要素は、挟持された用紙を少なくとも遠心方向に、用紙の挟持位置と蓄積位置との間でブロックし、用紙によって湾曲半径が強制的に維持されるようにすることを特徴とする装置。
【請求項31】
請求項29または30に記載の装置であって、
上側の気体放出ノズルは、挟持された用紙の後端が、用紙を遠心方向にブロックするガイド要素を出た後にオフに切り換えられることを特徴とする装置。
【請求項32】
請求項1から31のいずれかに記載の装置であって、
気体放出ノズルのカスケードが設置されていることを特徴とする装置。
【請求項33】
請求項32に記載の装置であって、
気体放出ノズルのカスケードを形成するために、湾曲した経路に従う送気管が多数の気体放出ノズル開口部を有することを特徴とする装置。
【請求項34】
請求項33に記載の装置であって、
送気管を形成するために、ディスクまたはホイールの形状もしくはディスクの一部またはホイールの一部の形状を有する用紙搬送部材が、少なくとも部分的に中空に設計されていることを特徴とする装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公表番号】特表2009−504531(P2009−504531A)
【公表日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−525438(P2008−525438)
【出願日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【国際出願番号】PCT/EP2006/007694
【国際公開番号】WO2007/017182
【国際公開日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【出願人】(590000846)イーストマン コダック カンパニー (1,594)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【国際出願番号】PCT/EP2006/007694
【国際公開番号】WO2007/017182
【国際公開日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【出願人】(590000846)イーストマン コダック カンパニー (1,594)
【Fターム(参考)】
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