説明

印刷機構、サーマルプリンタ

【課題】用紙の内巻き面に熱転写プリント処理を行う場合の用紙搬送をスムーズに行うことができ、用紙の後端がサーマルヘッド側に跳ね上がることを防止し、用紙に不要な横筋が生じることを防止できる印刷機構を提供する。
【解決手段】ロール状に巻回した給紙部2から供給されてサーマルヘッド31とプラテン32との間に搬送される用紙Sの内巻き面Saに熱転写プリント処理する印刷機構3であり、サーマルヘッド31とプラテン32との圧接部分Pよりもプリント方向Bに沿った上流側に用紙Sを圧接部分Pに向かってガイドする用紙ガイド部Gを配置し、この用紙ガイド部Gに、用紙Sの幅方向中央部分に接触するメインガイド部G1を形成し、メインガイド部G1の傾斜角度を、用紙ガイド部Gにおける他の部分(サブガイド部G2)の傾斜角度よりもサーマルヘッド本体311から離間する方向へ大きく設定した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷機構及びサーマルプリンタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、サーマルヘッドの熱を利用して、インクリボンに塗布された昇華インク又は溶熱インクを用紙に転写して印刷するサーマルプリンタが知られている。この種のサーマルプリンタは、プラテンローラ上において厚み方向に重ね合わせた用紙及びインクリボンに対してサーマルヘッドをプラテンローラ側に押圧させて、インクリボンを用紙に密着させた状態でサーマルヘッドを加熱することにより、インクを用紙に熱転写して所望の画像等を用紙に印刷できるように構成されている。
【0003】
また、サーマルプリンタは、熱転写プリント処理を行う前に、給紙部でロール状に巻回された用紙(ロール紙)を、プリント処理する画面サイズや画面数に応じた寸法分だけ一旦サーマルヘッドとプラテンローラとの圧接部分(熱転写プリント位置)よりも排紙部側に送り出しておき、給紙部側に用紙を戻しながらサーマルヘッドとプラテンローラとの間を通過する用紙に熱転写プリント処理を行うように設定されているのが通常である。このような通常の構成のプリンタでは用紙の通過経路(パスライン)の上側にサーマルヘッドが配置され、下側にプラテンローラが配置されている。
【0004】
ところで、給紙部でロール状に巻回された用紙には巻き癖が付いており、印刷面となる用紙の内巻き面にプリント処理を行う構成であれば、熱転写プリント処理時に、熱転写プリント位置に向かって搬送される用紙の後端部分が巻き癖によって上側にあるサーマルヘッド側に跳ね上がって接触するおそれがある。なお、用紙の外巻き面にプリント処理を行う構成であれば、プリント処理時に用紙の後端部分がサーマルヘッドから離間する方向に跳ねるため、上述した不具合は生じないが、給紙部でロール状に保持されている用紙の表面がプリント画面となり、汚れ等による品質低下を防止すべく1巻き分の用紙を廃棄することになる。このような用紙の非効率的な使用を回避するために、用紙の内巻き面にプリント処理を行うべきという要請がある。
【0005】
しかしながら、用紙の内巻き面にプリント処理を行う際に、サーマルヘッド側に跳ね上がった用紙の後端部分がサーマルヘッドに接触した場合、その振動がサーマルヘッドの発熱素子、及び発熱素子を介してインクリボンや用紙に伝達してしまい、これによって用紙に横筋等のプリント不良が生じるおそれがある。なお、このような不具合は、熱転写プリント処理時における用紙の搬送方向が、給紙部側からサーマルヘッドとプラテンローラとの圧接部分に向かう方向と一致する場合にも生じ得る。
【0006】
そこで、サーマルヘッドの一部を利用したり、或いはサーマルヘッドとは別体の部材を用いて、プリント方向に搬送される用紙の幅方向全体に亘る領域に接触しながら用紙をパスラインに沿わせてプリント方向にガイドする用紙ガイド部を構成する態様も考えられる(サーマルヘッドの一部を利用してガイド部を構成した態様については特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−76362号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、このような用紙ガイド部を採用した場合、用紙ガイド部がプリント方向に搬送される用紙の幅方向全体に亘る領域に接触するため、用紙とガイド部材との摩擦抵抗が大きくなり、用紙のスムーズな搬送に支障を来すという不具合が生じるものと考えられる。また、用紙がスムーズに搬送されない結果、プリント処理時における用紙の姿勢が不安定になり、このことも用紙に横筋が生じる一因と考えられる。
【0009】
本発明は、このような問題に着目してなされたものであって、主たる目的は、用紙の内巻き面に対して熱転写プリント処理を行う際における用紙の搬送をスムーズに行うことができるとともに、用紙の後端が不意にサーマルヘッド側に大きく跳ね上がってサーマルヘッドに接触することを防止し、用紙に不要な筋が生じることのない高品質な熱転写プリント処理を行うことが可能な印刷機構、及び印刷機構を備えたサーマルプリンタを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
すなわち本発明は、サーマルヘッドと、サーマルヘッドとの間で用紙及びインクリボンを挟み込み得るプラテンとを備え、印刷面を内側に向けてロール状に巻回した用紙を収容し得る給紙部から供給されてサーマルヘッドとプラテンとの間に搬送される用紙に対して、印刷面となる内巻き面(内向き面)にインクリボンを重ね合わせた状態でサーマルヘッドに形成した発熱素子によりインクリボンに熱を加えることによって用紙の内巻き面に熱転写プリント処理を行うサーマルプリンタの印刷機構である。そして、本発明に係る印刷機構は、発熱素子を所定箇所に配置したサーマルヘッド本体を有するサーマルヘッドとプラテンとの圧接部分よりも、熱転写プリント処理時における用紙の搬送方向であるプリント方向に沿った上流側に配置され、プリント方向に沿ってサーマルヘッドとプラテンとの圧接部分に向かって搬送される用紙をガイドする用紙ガイド部をさらに備え、この用紙ガイド部に、用紙の幅方向に沿った一部分にのみ接触し得るメインガイド部を形成し、このメインガイド部の傾斜角度を、他の部分の傾斜角度よりもサーマルヘッド本体から離間する方向へ大きく設定していることを特徴としている。
【0011】
このようなものであれば、用紙ガイド部のうち用紙の幅方向に沿った一部分にのみ接触し得るメインガイド部の傾斜角度を他の部分よりもサーマルヘッド本体から離間する方向へ大きく設定することによって、メインガイド部のみがインクリボンを介して用紙に接触した状態や、或いはメインガイド部が他の部分よりも優先してインクリボンを介して用紙に接触した状態で用紙をプリント方向に搬送する構成となり、用紙ガイド部の幅方向全体をインクリボンを介して用紙に接触させながら用紙をガイドする態様と比較して、接触領域を減らすことによって、用紙ガイド部と用紙やインクリボンとの摩擦抵抗を軽減することができ、用紙を安定した状態でプリント方向に搬送することができる。
【0012】
さらに、ロール状に巻回した用紙の内巻き面に熱転写プリント処理を行う場合には、プリント方向へ搬送される用紙の後端がサーマルヘッド本体側へ跳ね上がるおそれがあるが、本発明に係る印刷機構は、用紙ガイド部のうちメインガイド部にインクリボンを介して用紙を接触させながらサーマルヘッドとプラテンとの圧接部分へガイドするため、用紙の後端が跳ね上がることを防止することができる。その結果、用紙が跳ね上がってサーマルヘッド本体に接触した場合にその振動に起因して発生する横筋等のプリント不良を防止・抑制することができる。
【0013】
また、本発明に係る印刷機構は、用紙ガイド部のうちメインガイド部における所定領域に、他の領域よりもプリント方向に沿った上流側に突出し、他の領域よりも優先してプリント方向に沿って搬送される用紙に接触し得る優先ガイド部を形成した構成とすることができる。この場合、プリント方向に沿って用紙をサーマルヘッドとプラテンとの圧接部分に向けてガイドするガイド領域を突出部の突出量だけ長く確保することができ、より安定した用紙の搬送を実現できる。さらに、優先ガイド部をメインガイド部における所定領域にのみ形成しているため、プリント方向に沿ったガイド領域の始点における用紙及びインクリボンと用紙ガイド部との接触領域を最小限に抑えることができ、安定した姿勢で用紙をガイドすることができる。
【0014】
本発明の印刷機構は、用紙ガイド部を専用の部材を用いて構成することも可能であるが、サーマルヘッドに、発熱素子の発熱を制御するIC回路及び当該IC回路を保護するICカバーを設けた態様の場合には、このICカバーに用紙ガイド部を形成することができる。これにより、部材の共通化及び構造の簡略化を図ることができる。
【0015】
加えて、用紙をプリント方向に沿って圧接部分に向かって搬送する際に、良好なバランスを保った状態でガイドすることができるようにするには、メインガイド部を用紙ガイド部における幅方向中央部分に形成することが好ましい。
【0016】
また、本発明に係るサーマルプリンタは、ロール状に巻回した用紙を収容し得る給紙部と、所定寸法に切断されたカット紙として用紙を排出する排紙部と、給紙部と排紙部との間に配設した上述の印刷機構とを備えたものであることを特徴としている。このようなサーマルプリンタであれば、上述した印刷機構によって得られる種々の効果を発揮し、実用性に優れたものとなる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、ロール状に巻回された用紙の内巻き面に対して熱転写プリント処理を行う際における用紙の搬送をスムーズに行うことができるとともに、用紙の後端が不意にサーマルヘッド側に大きく跳ね上がってサーマルヘッドに接触することを防止し、用紙に不要な筋が生じることのない高品質な熱転写プリント処理を行うことが可能な印刷機構、及び印刷機構を備えたサーマルプリンタを提供すること
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一実施形態に係る印刷機構を備えたサーマルプリンタの内部構成概略図。
【図2】同実施形態に係るサーマルプリンタの外観図。
【図3】図1の要部拡大図。
【図4】同実施形態におけるICカバーの側面図。
【図5】図4におけるX方向矢視図。
【図6】同実施形態におけるICカバーの全体図。
【図7】図5にx−x線端面図。
【図8】図5におけるy−y線端面図。
【図9】作用説明図。
【図10】作用説明図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
【0020】
本実施形態に係るサーマルプリンタ1は、図1〜図3(図3は図1の要部拡大図であり、後述するインクリボン33を省略している)に示すように、用紙Sに対して昇華プリント(図3参照)処理を行う昇華型プリンタ1である。この昇華型プリンタ1は、図1に示すように、給紙部2と、給紙部2から供給された用紙Sの表面Saに対して昇華プリント処理を施す印刷機構3と、排紙部4(具体的には図2に示す排紙口41及び排紙トレイ42)と、用紙Sを給紙部2と排紙部4との間に形成される用紙の通過経路(パスライン)に沿って搬送する用紙搬送機構5とを備えたものである。なお、この昇華型プリンタ1は、少なくとも給紙部2、印刷機構3、及び用紙搬送機構5を共通の筐体C内に設け、排紙部4を構成する排紙口41や排紙トレイ42を筐体C外へ露出可能に構成している。
【0021】
給紙部2は、印刷面を内側に向けてロール状に巻回した用紙Sを収容し得るものである。以下の説明において、印刷面となる内側の面を内巻き面(内向き面)Saと称する。また、排紙部4は、印刷機構3により所望のプリント処理が施された用紙Sを所定サイズに切断したカット紙として排紙口41から筐体C外に排出し、排紙トレイ42上に積み重ねた状態で載置し得るものである。
【0022】
このような給紙部2と排紙部4との間で用紙Sを搬送する用紙搬送機構5は、給紙部2側から排紙部4側に向かって順に配置された給紙側送りローラ51と第1ピンチローラ52との組、フィードローラ53と第2ピンチローラ54との組、排紙側送りローラ55を用いて構成したものである。給紙側送りローラ51と第1ピンチローラ52との組、及びフィードローラ53と第2ピンチローラ54との組を印刷機構3よりも給紙部2側に配置し、排紙側送りローラ55を印刷機構3よりも排紙部4側に配置している。
【0023】
フィードローラ53は、用紙Sを印刷機構3に向かって送り出す送り出し方向Aに搬送可能な第1搬送方向a及び印刷機構3により用紙Sに対してプリント処理可能なプリント方向Bに搬送可能な第2搬送方向bに正逆回転可能とされている。なお、上述した「送り出し方向A」は給紙部2から排紙部4に向かう方向と一致し、「プリント方向B」は排紙部4から給紙部2に向かう方向と一致する。また、給紙側送りローラ51及び排紙側送りローラ55もフィードローラ53に対応して適宜正逆回転可能とされており、各ピンチローラ(第1ピンチローラ52、第2ピンチローラ54)は、それぞれ給紙側送りローラ51、フィードローラ53に用紙Sを介して圧接した状態においてこれら各ローラ(給紙側送りローラ51、フィードローラ53)の回転駆動に従動して回転する。また、本実施形態では、熱転写プリント処理を施した用紙Sを少なくとも各プリント画面の境界ごとに切断する排紙側カッター部57を例えば排紙側送りローラ55と排紙部4との間に配置している。
【0024】
印刷機構3は、図1、図3に示すように、サーマルヘッド31と、このサーマルヘッド31と対向する位置に配置されたプラテンローラ32と、インクリボン33と、インクリボン33をサーマルヘッド31とプラテンローラ32との間に搬送するインクリボン搬送機構34と、少なくともサーマルヘッド31の作動を制御するプリント制御部(図示省略)と、サーマルヘッド31とプラテンローラ32との圧接部分、つまり熱転写プリント位置P(図1の要部拡大図であって用紙S及びインクリボン33を省略した図3参照)を越えて相互に密着した状態にある用紙Sとインクリボン33とを剥離する剥離部35とを備えたものである。
【0025】
サーマルヘッド31は、発熱素子を発熱させて用紙Sに印刷を行うものである。このサーマルヘッド31は、図3に示すように、所定箇所に発熱素子を配設したサーマルヘッド本体311と、サーマルヘッド本体311に実装され且つ発熱素子の発熱を制御するIC回路312(以下、「IC312」と称する)と、IC312を保護するICカバー313とをさらに備えたものである。
【0026】
本実施形態では、サーマルヘッド本体311のうちプリント方向(図1及び図3における矢印B方向)に沿った下流側(給紙部2側)に、例えば用紙Sの搬送方向と直交する方向(幅方向)にライン配列した発熱素子を設けている。また、IC312は、発熱素子に近い位置に配置されるものであり、本実施形態では、サーマルヘッド本体311のうち下向き面311uにおいてプラテンローラ32との圧接部分(熱転写プリント位置P)よりもプリント方向に沿った上流側(排紙部4側)に寄った部分に脱落不能に装着されている。なお、図3ではIC312を、所定の模様(パターン)を付して示している。IC312を、サーマルヘッド本体311の下向き面311uよりも下方に位置付けた姿勢でサーマルヘッド本体311に実装したサーマルヘッド31であってもよい。
【0027】
そして、ICカバー313は、用紙Sやインクリボン33等がIC312に接触することを回避すべく、サーマルヘッド本体311の下向き面311uにおいて前記熱転写プリント位置Pよりもプリント方向に沿った上流側(排紙部4側)に寄った部分からプリント方向に沿った上流側の端部ないし端部近傍までの領域を被覆するものである。本実施形態では、ICカバー313を、図3〜図8(図5は図4におけるX方向矢視図であり、図7、図8はそれぞれ図5におけるx−x線端面図、y−y線端面図である)に示すように、サーマルヘッド本体311の下向き面311uに接触させた状態でビス等の固定具を利用して取り付けられるベース部Bと、ベース部Bのうちプリント方向(図1及び図3における矢印B方向)に沿った上流側(排紙部4側)の端部に連続して形成した側面視略上向きコ字状をなす下方突出部Tと、ベース部Bのうちプリント方向に沿った下流側(給紙部2側)の端部に連続して形成した用紙ガイド部Gとによって構成している。ICカバー313は、例えば一枚の金属板に対して折り曲げ加工及び切除加工を施して形成したものであり、サーマルヘッド本体311の幅寸法と同一ないし若干小さい幅寸法を有するものである。
【0028】
ベース部Bは、サーマルヘッド本体311の下向き面311uに面接触可能な形状をなし、所定部分に固定具を挿し通すための挿通孔B1、B2を厚み方向に貫通して形成してある(図5及び図6参照)。
【0029】
用紙ガイド部Gは、幅方向中央領域に形成したメインガイド部G1と、メインガイド部G1を挟む位置、つまり幅方向両サイド領域に形成したサブガイド部G2とを備え、メインガイド部G1の基端部とベース部Bの先端部とをメインガイド接続部G3によって接続しているとともに、サブガイド部G2の基端部とベース部Bの先端部とをサブガイド接続部G4によって接続している。なお、各部(ベース部B、メインガイド部G1、サブガイド部G2)の先端部及び基端部は、それぞれプリント方向に沿った下流側(給紙部2側)の端部、プリント方向に沿った上流側(排紙部4側)の端部を意味する。
【0030】
メインガイド部G1及びサブガイド部G2はそれぞれベース部Bに対して所定角度をなす平滑な面を有し、メインガイド部G1の先端部及びサブガイド部G2の先端部の高さ位置は同一ないし略同一であり、共にベース部Bより僅かに低い位置に設定されている。そして、メインガイド部G1の基端部をサブガイド部G2の基端部よりも低い位置に設定することにより、ベース部Bに対するメインガイド部G1の傾斜角度を、ベース部Bに対するサブガイド部G2の傾斜角度よりも大きくしている。このようなメインガイド部G1及びサブガイド部G2の形状をそれぞれ接続部G3、G4との関係で説明すれば、メインガイド部G1及びサブガイド部G2は、それぞれメインガイド接続部G3、サブガイド接続部G4と対になって側面視略V字状をなし、メインガイド部G1及びメインガイド接続部G3によって形成されるV字形状を、サブガイド部G2及びサブガイド接続部G4によって形成されるV字形状と比較して、深く鋭角なV字形状に設定していると捉えることができる。
【0031】
さらに、この用紙ガイド部Gは、メインガイド部G1の基端部における幅方向所定領域に、他の領域よりも下方に突出させた突出部G5を形成している。突出部G5は、メインガイド部G1と一体に形成され、その傾斜角度を、ベース部Bに対するメインガイド部G1の傾斜角度と同一ないし略同一に設定している。本実施形態では、メインガイド部G1の基端部における幅方向中央部を挟む領域に左右一対の突出部G5を形成している。具体的には、図5に示すように、メインガイド接続部G3のうち幅方向中央部を挟む領域に左右一対の切欠部GSを形成し、メインガイド部G1の基端部のうち、これら切欠部GSに臨む部位をメインガイド部G1と同一角度で延出させることによって突出部G5を形成している。
【0032】
そして、サーマルヘッド本体311の下向き面311uにベース部Bを下方からあてがった状態で固定具等を利用してこのICカバー313をサーマルヘッド本体311に一体的に取り付けると、図3に示すように、メインガイド部G1がサブガイド部G2よりもサーマルヘッド本体311の下向き面311uから離間する方向へ大きく傾斜した姿勢となり、メインガイド部G1のうち突出部G5が他の部分よりも斜め下方に突出した状態となる。また、ICカバー313の先端部、つまりメインガイド部G1の先端部及びサブガイド部G2の先端部は、サーマルヘッド31とプラテンローラ32との圧接部分(熱転写プリント位置P)よりもプリント方向に沿った上流側(排紙部4側)であって、且つプラテンローラ32と干渉し得ない位置に配置される。
【0033】
本実施形態では、このようなサーマルヘッド31を、ヘッド駆動モータ(図示省略)により、プラテンローラ32との間で用紙Sを挟み得る位置と挟み得ない位置との間で移動可能に設定している。
【0034】
プラテンローラ32は、サーマルヘッド31との間で用紙Sを挟み得るものであり、回転しながら用紙Sを順次搬送する機能を有する。したがって、このプラテンローラ32は用紙搬送機構5の機能の一部を担っている。プラテンローラ32は、フィードローラ53に同期して正逆方向に回転可能である。
【0035】
インクリボン33は、長尺なベースフィルムに例えばイエロー・マゼンタ・シアンの各色のインクを塗布したものである。ベースフィルムに塗布されるイエロー・マゼンタ・シアンの各色のインクは、熱によって昇華する染料を用いて形成されたものである。
【0036】
インクリボン搬送機構34は、未使用のインクリボン33(ベースフィルムにインクが塗布されたもの)を巻回している供給側リボンコア341と、使用済みのインクリボン33(ベースフィルムからインクの一部又は全部が剥離されたもの)を巻取る巻取側リボンコア342と、供給側リボンコア341から巻き出したインクリボン33をサーマルヘッド31側に案内する供給側リボンガイド343と、サーマルヘッド31を通過した後に用紙Sから剥離したインクリボン33を巻取側リボンコア342側に案内する巻取側リボンガイド344とを備えたものである。供給側リボンコア341及び供給側リボンガイド343はサーマルヘッド31よりも排紙部4側に配置され、巻取側リボンコア342及び巻取側リボンガイド344はサーマルヘッド31よりも給紙部2側に配置される。したがって、供給側リボンコア341に巻回したインクリボン33は、供給側リボンガイド343及び巻取側リボンガイド344により、サーマルヘッド31側に巻き出されて昇華プリント処理に供された後、巻取側リボンコア342に順次巻き取られる。本実施形態では、インクリボン33及びインクリボン搬送機構34をユニット化し、サーマルヘッド31やプラテンローラ32に対して着脱可能に構成している。
【0037】
剥離部35は、サーマルヘッド31よりも給紙部2側に配置され、熱転写処理後において相互に密着しているインクリボン33をインクリボン33側から押圧する剥離部本体351と、剥離部本体351と対向する位置に配置され、用紙S及びインクリボン33を用紙S側からバックアップする剥離バックアップ部材352とを備えたものである。本実施形態では、剥離部本体351を、例えばローラを用いて構成し、サーマルヘッド31に干渉しない位置であって且つサーマルヘッド31とプラテンローラ32とが用紙S及びインクリボン33を介して相互に圧接する圧接部分、つまり熱転写プリント位置Pにできるだけ近い位置に配設している。このような剥離バックアップ部材352として、本実施形態では、プラテンローラ32を利用している。具体的には、回転するプラテンローラ32のうち熱転写プリント位置Pよりも給紙部2側に寄った部分を剥離バックアップ部材352として機能させている。
【0038】
また、本実施形態では、熱転写プリント位置Pよりもプリント方向に沿った上流側(排紙部4側)において、インクリボン33と用紙Sとを重ね合わせることができるように、インクリボン33側から用紙Sに向かってこれらインクリボン33及び用紙Sを押圧し得るガイドローラ36を配置している。このガイドローラ36の配置箇所がインクリボン33のパスラインと用紙Sのパスラインとの合流地点と一致ないし略一致する(図1参照)。
【0039】
次に、本実施形態に係るサーマルプリンタ1の動作及び作用、特に印刷機構3の動作及び作用について図1、図3、図9及び図10等を参照しながら説明する。なお、図3、図9及び図10は熱転写プリント処理時における用紙ガイド部Gの作用を時系列的に説明するための模式図であり、図9及び図10では、図3と同様にインクリボン33を省略している。
【0040】
先ず、給紙部2でロール状に巻回されている用紙Sを給紙側送りローラ51と第1ピンチローラ52との間、フィードローラ53と第2ピンチローラ54との間を順次通過させて印刷機構3まで搬送する。この際、用紙搬送機構5は、フィードローラ53を第1搬送方向aに回転駆動させて用紙Sを送り出し方向(図1及び図3における矢印A方向)へ搬送する。また、本実施形態では、フィードローラ53を第1搬送方向aに回転させて用紙Sを送り出し方向(図1及び図3における矢印A方向)に搬送する際には、印刷機構3のサーマルヘッド31をプラテンローラ32との間で用紙Sを挟み得ない位置に待機させ、用紙Sのスムーズな搬送を実現している。そして、プリント処理を行う分だけ用紙Sをサーマルヘッド31とプラテンローラ32との間を通過させて排紙部4側へ送り出し、用紙Sの内巻き面Saにおける印刷設定領域(プリント画面)のうち給紙部2側のエンド部分(このエンド部分は当該時点では切断されておらず、給紙部2でロール状に巻回されている用紙Sと連続している部分である)がプラテンローラ32を通過する時点ないし通過した時点で、印刷機構3のサーマルヘッド31をプラテンローラ32との間で用紙Sを挟み得る位置に移動させる一方で、フィードローラ53を第2搬送方向bに回転させて用紙Sをプリント方向(図1及び図3における矢印B方向)へ搬送し、熱転写プリント位置Pを通過する用紙Sに対して熱転写プリント処理を行う。
【0041】
本実施形態に係るサーマルプリンタ1は、用紙Sに対して熱転写プリント処理を行う際、熱転写プリント位置Pを通過する前の用紙Sを、ICカバー313に形成した用紙ガイド部Gにガイドさせながらパスラインに沿うように熱転写プリント位置Pまで搬送する(図9及び図10参照)。そして、本実施形態に係るサーマルプリンタ1は、用紙ガイド部Gのうちメインガイド部G1をサブガイド部G2よりもサーマルヘッド31から離間する方向に大きく傾斜させているため、用紙Sにおける幅方向中央部分をインクリボン33を介してメインガイド部G1に接触させ、用紙Sにおける幅方向両サイド部分はサブガイド部G2に接触しない姿勢乃至略接触しない姿勢で搬送される。このように、用紙Sにおける幅方向中央部分をインクリボン33を介してメインガイド部G1に接触させる一方で、用紙Sにおける幅方向両サイド部分を用紙Sガイドに接触させないか或いは略接触させないようにすることにより、プリント処理時における用紙S及びインクリボン33と用紙ガイド部Gとの接触領域が、用紙S及びインクリボン33の幅方向全領域を用紙ガイド部Gに接触させる態様と比較して減少し、用紙S及びインクリボン33と用紙ガイド部Gとの摩擦抵抗を軽減することができ、プリント方向(図9及び図10における矢印B方向)への用紙Sの搬送を安定した姿勢で行うことが可能である。
【0042】
特に本実施形態に係るサーマルプリンタ1は、用紙Sの内巻き面Saにプリント処理を行うものであり、用紙Sのうちプリント方向に沿った後端Seは巻き癖によってサーマルヘッド31側に跳ね上がるおそれがあるが、本実施形態では、サブガイド部G2よりもサーマルヘッド31から離間する方向に大きく傾斜させたメインガイド部G1に用紙Sの後端Seを接触させるようにしているため、図9及び図10に示すように、用紙Sの後端Seが上方のサーマルヘッド31側に大きく跳ね上がることを防止することができる。これにより、用紙Sの後端Seがサーマルヘッド31側に大きく跳ね上がってサーマルヘッド31に接触した場合に、その振動が発熱素子に伝達したり、或いはインクリボン33及び用紙Sを介してプラテンローラ32に伝達することによって発生するプリント不良を抑制・回避することができる。
【0043】
さらに、本実施形態に係るサーマルプリンタ1は、メインガイド部G1に他の部分よりもプリント方向に沿った上流側(図示例では斜め下方)に延伸させた突出部G5を設け、この突出部G5がインクリボン33を介して用紙Sの後端Seに優先して接触するため、メインガイド部G1に到達する直前で用紙Sの後端Seがサーマルヘッド31側に大きく跳ね上がることを防止することができるとともに、用紙ガイド部Gによって用紙Sをガイドするガイド領域をより長く確保することができ、プリント処理時における用紙Sの姿勢をより安定させることができる。つまり、突出部G5が本発明における優先ガイド部としての役割を担うことになる。突出部G5の突出端部(図示例では下端部)は、プリント方向(図9及び図10に示す矢印B方向)に向かって用紙Sを搬送する際の用紙ガイド開始位置となるが、この突出部G5を設けない態様と比較して用紙ガイド開始位置をプリント方向に沿った上流側に設定することができ、より早い段階で用紙Sをガイドし始めることができる。また、突出部G5をメインガイド部G1の一部にのみ形成していることにより、インクリボン33や用紙Sとの接触領域はさらに減少し、ガイド開始時点におけるインクリボン33や用紙Sとの用紙ガイド部Gとの摩擦抵抗を可及的に軽減することができる。
【0044】
そして、印刷機構3は、サーマルヘッド31の熱によりイエロー・マゼンタ・シアンの各色インクを昇華させることで用紙Sの内巻き面Saにおける各プリント画面にカラー画像を印刷する(形成する)。この際、サーマルヘッド31の温度を調整することにより印刷濃度のレベルを変化させた階調印刷を行うことができ、用紙Sの内巻き面Saにおける各プリント画面に高品質なカラー画像を印刷することが可能である。サーマルヘッド31の温度調節や作動はプリント制御部によって制御される。
【0045】
熱転写処理に供されたインクリボン33は用紙Sに貼り付いて密着した状態で、剥離部本体351と剥離バックアップ部材352との間に形成した間隙を通過する際に、剥離部本体351がインクリボン33側からインクリボン33及び用紙Sを押圧するとともに、剥離バックアップ部材352が用紙S側からインクリボン33及び用紙Sをバックアップすることによって、用紙S及びインクリボン33は安定した状態で剥離部本体351に押圧され、用紙Sに対するインクリボン33の剥離処理を適切に行うことができる。
【0046】
印刷機構3による熱転写プリント処理を終えた後、用紙搬送機構5は、フィードローラ53を第1搬送方向aへ回転駆動させて用紙Sを送り出し方向(図1及び図3における矢印A方向)へ搬送し、排紙側送りローラ55を通過させて順次排紙部4側へ搬送する。本実施形態に係るサーマルプリンタ1は、用紙Sを排紙側カッター部57によって各プリント画面毎に切断した状態で排紙部4の排紙口41から筐体C外へ排出し、複数の用紙Sを排紙トレイ42上に重ね積んだ状態で保持できるように設定している。
【0047】
このように、本実施形態に係る印刷機構3は、用紙ガイド部Gのうち用紙Sの幅方向中央部分にのみ接触し得るメインガイド部G1の傾斜角度をサブガイド部G2よりもサーマルヘッド本体311から離間する方向へ大きく設定しているため、メインガイド部G1のみがインクリボン33を介して用紙Sに接触した状態で、或いはメインガイド部G1が他の部分(サブガイド部G2)よりも優先してインクリボン33を介して用紙Sに接触した状態で、用紙Sをプリント方向に搬送する構成になり、用紙ガイド部Gの幅方向全体をインクリボン33を介して用紙Sに接触させながら用紙Sをガイドする態様と比較して接触領域を減らすことができ、用紙ガイド部Gと用紙Sやインクリボン33との摩擦抵抗を軽減することができ、用紙Sを安定した状態でプリント方向に搬送することができる。特に、本実施形態では、用紙ガイド部Gにおける幅方向中央部分にメインガイド部G1を形成しているため、用紙Sを良好なバランスを保った状態で搬送することができる。
【0048】
また、ロール状に巻回した用紙Sの内巻き面(内向き面)Saに熱転写プリント処理を行う本実施形態に係るサーマルプリンタ1において、用紙ガイド部Gのうちサブガイド部G2よりも急勾配に設定したメインガイド部G1にインクリボン33を介して用紙Sの後端Seを接触させながらサーマルヘッド31とプラテン32との圧接部分(熱転写プリント位置P)へガイドするようにしているため、巻き癖による用紙Sの跳ね上がりを効果的に防止することができ、用紙Sの後端Seが跳ね上がってサーマルヘッド本体311に接触した場合に生じる振動に起因する横筋等のプリント不良を防止・抑制することができる。
【0049】
特に、本実施形態に係る印刷機構3は、用紙ガイド部Gのうち、メインガイド部G1における所定領域に、メインガイド部G1における他の領域よりもプリント方向に沿った上流側に突出し、他の領域よりも優先してプリント方向に沿って搬送される用紙Sの後端Seに接触し得る突出部G5を形成しているため、プリント方向に沿って用紙Sをサーマルヘッド31とプラテンローラ32との圧接部分(熱転写プリント位置P)に向けてガイドするガイド領域を突出部G5の突出量だけ長く確保することができ、より安定した用紙Sの搬送を実現できる。さらに、本実施形態では、メインガイド部G1における幅方向中央部を挟んだ領域に突出部G5を左右一対に形成しているため、ガイド領域の始点における用紙S及びインクリボン33と用紙ガイド部Gとの接触領域を最小限に抑えることができ、安定した姿勢で用紙Sをガイドすることが可能である。
【0050】
さらに、本実施形態に係る印刷機構3は、IC312に用紙Sやインクリボン33が接触することを回避するために設けたICカバー313を利用してその一部に用紙ガイド部Gを一体に形成しているため、用紙ガイド部Gを別途専用の部材を用いて構成する態様と比較して、部材の共通化及び構造の簡略化を図ることができる。
【0051】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。例えば、メインガイド部を用紙ガイド部の幅方向両サイド部にのみ形成したり、或いはメインガイド部を用紙ガイド部の幅方向に沿って所定ピッチ毎又は間欠的に複数形成することもできる。
【0052】
また、上述した実施形態では優先ガイド部としてメインガイド部に一体に形成した突出部を適用した態様を例示したが、メインガイド部とは別体の部材を用いて構成した優先ガイド部をメインガイド部に一体的に取り付けても構わない。さらに、上述した実施形態では、優先ガイド部を、メインガイド部の幅方向中央部分を挟む位置に左右一対にして形成した態様を例示したが、優先ガイド部をメインガイド部の幅方向中央部分にのみ形成する態様や、メインガイド部の幅方向両サイド部分にのみ、或いはガイド部の幅方向に沿って所定ピッチ毎或いは間欠的に形成する態様であってもよい。
【0053】
また、用紙ガイド部をICカバーとは別体の部材を用いて構成しても構わない。さらには、用紙ガイド部を、サーマルヘッドやプラテンとは別体の部材を用いて構成してもよい。
【0054】
また、サーマルヘッドと対向する位置に配置されるプラテンとして、プレート状のもの(プラテンプレート)を適用することができる。
【0055】
また、上述した実施形態で示した印刷機構を複数備えたサーマルプリンタであっても構わない。さらに、インクを昇華させるタイプのサーマルプリンタの他、インクを溶融させるタイプなど、インクリボンを有する種々のサーマルプリンタに上述した構造及び作用効果を奏する印刷機構を適用しても構わない。用紙の外向き面(ロール状に巻回している状態において外側を向く面)に対して熱転写プリント処理を施す印刷機構であってもよい。
【0056】
また、熱転写プリント処理時における用紙の搬送方向であるプリント方向が、給紙部側からサーマルヘッドとプラテンとの圧接部分に向かう方向と一致する態様であっても構わない。その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【符号の説明】
【0057】
1…サーマルプリンタ,昇華型プリンタ
2…給紙部
3…印刷機構
31…サーマルヘッド
311…サーマルヘッド本体
312…IC回路
313…ICカバー
32…プラテン(プラテンローラ)
33…インクリボン
G…用紙ガイド部
G1…メインガイド部
G5…優先ガイド部(突出部)
P…圧接部分(熱転写プリント位置)
S…用紙
Sa…内巻き面(内向き面)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発熱素子を形成したサーマルヘッド本体を有するサーマルヘッドと、当該サーマルヘッドとの間で用紙及びインクリボンを挟み込み得るプラテンとを具備してなり、印刷面を内側に向けてロール状に巻回した用紙を収容し得る給紙部から供給されて前記サーマルヘッドと前記プラテンとの間に搬送される用紙に対して、前記印刷面となる内巻き面にインクリボンを重ね合わせた状態で前記発熱素子によりインクリボンに熱を加えることによって用紙の内巻き面に熱転写プリント処理を行う印刷機構であって、
前記サーマルヘッドと前記プラテンとの圧接部分よりも熱転写プリント処理時における用紙の搬送方向であるプリント方向に沿った上流側に配置され、プリント方向に沿って搬送される用紙を前記圧接部分に向かってガイドする用紙ガイド部を備えてなり、
当該用紙ガイド部に、用紙の幅方向に沿った一部分にのみ接触し得るメインガイド部を設け、当該メインガイド部の傾斜角度を、用紙ガイド部における他の部分の傾斜角度よりも前記サーマルヘッド本体から離間する方向へ大きく設定していることを特徴とする印刷機構。
【請求項2】
前記用紙ガイド部に、前記メインガイド部における所定領域に、他の領域よりも前記プリント方向に沿った上流側に突出し、他の領域よりも優先して前記プリント方向に沿って搬送される用紙に接触し得る優先ガイド部を形成している請求項1に記載の印刷機構。
【請求項3】
前記サーマルヘッドは、発熱素子の発熱を制御するIC回路及び当該IC回路を保護するICカバーを有するものであり、
前記用紙ガイド部を前記ICカバーに形成している請求項1又は2の何れかに記載の印刷機構。
【請求項4】
前記メインガイド部を前記用紙ガイド部における幅方向中央部分に形成している請求項1乃至3の何れかに記載の印刷機構。
【請求項5】
印刷面を内側に向けてロール状に巻回した用紙を収容し得る給紙部と、所定寸法に切断されたカット紙として用紙を排出する排紙部と、前記給紙部と前記排紙部との間に配設した請求項1乃至4の何れかに記載の印刷機構とを具備してなることを特徴とするサーマルプリンタ。



【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate