説明

印刷版胴、及び、缶の印刷装置

【課題】スリーブ印刷版を着脱可能に取り付ける印刷版胴において、軽量化及び放熱性の向上を図ると共に、錆の発生も抑制できるようにする。
【解決手段】中心軸O回りに回転可能な軸部3と、円筒状に形成されて、該軸部3と同軸上に配されると共に軸部3の外周面3aとの間に間隔をおいて配される筒状部5と、軸部3の外周面3aと筒状部5の内周面5bとに一体に固定されて、軸部3と筒状部5とを連結して軸部3と筒状部5との間に隙間領域Sを形成する複数のリブ7と、を備え、隙間領域Sは、筒状部5の軸方向の両端部から外方に開放されており、筒状部5には、その外周面に開口するエア吹出孔が形成され、少なくとも一つのリブ7には、エア供給路35が形成されており、エア供給路35の第一の端部はリブ7の端面に開口し、エア供給路35の第二の端部はエア吹出孔37に連なる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スリーブ状の印刷版を着脱可能に取り付ける印刷版胴、これを備える缶の印刷装置に関する。
【背景技術】
【0002】
各種印刷に使用するスリーブ状の印刷版は、例えば特許文献1のように、これを印刷版胴に嵌挿することで、印刷版胴の外周面に密着するように固定される。従来の印刷版胴は、中空のエア室を有する略円筒状に形成されており、その軸方向端面からエア室内に貫通するエア供給孔と、その外周面からエア室内に貫通するエア吹出孔とを形成して構成されている。
この印刷版胴においては、その外周面にエア吹出孔を塞ぐように印刷版を固定した状態において、エア供給孔からエア室内にエアを導入してエア室の圧力を上げると、この圧力上昇に伴ってエア吹出孔から高圧エアが吹き出す。したがって、印刷版を印刷版胴に対して着脱する際には、エア吹出孔から吹き出す高圧エアにより、印刷版をその径方向外側に膨張させることができるため、印刷版を容易に着脱することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−44987号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の印刷版胴は、大きなエア室を有して構成されているため、その重量が重くなるという問題がある。
また、この印刷版胴では、印刷時における放熱性が低いため、インキの粘度が安定せず、一定の印刷状態を作り出すことが困難となる。その結果、印刷にムラが生じるという問題もある。
さらに、高圧エアによって印刷版を膨らませて印刷版胴に装着した後には、印刷版胴のエア室内やエア吹出孔に結露が生じやすいという問題もある。すなわち、高圧エアによって印刷版を膨らませて印刷版胴に装着した状態においては、エア室内が高い圧力に保持されている。しかしながら、印刷版の装着後にエア供給用の配管をエア供給孔から取り外すと、エア室内の圧力が急激に下がり、結果として、印刷版胴のエア室内やエア吹出孔に結露が生じる。ここで、印刷版胴が鉄等のように錆びる可能性がある素材からなる場合には、結露が錆の発生源となる。そして、錆がエア室内やエア吹出孔に生じると、印刷版胴に対する印刷版の着脱性が低下する虞がある。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、軽量化及び放熱性の向上を図ると共に、錆の発生も抑制できる印刷版胴、これを備える印刷装置、及び、印刷版胴の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明に係る印刷版胴は、円筒状をなし、拡径可能なスリーブ印刷版が着脱可能に装着される印刷版胴であって、中心軸周りに回転可能な軸部と、円筒状に形成されて、前記軸部と同軸上に配されると共に前記軸部の外周面との間に間隔をおいて配される筒状部と、前記軸部の外周面と前記筒状部の内周面とに一体に固定されて、前記軸部と前記筒状部とを連結して前記軸部と前記筒状部との間に隙間領域を形成する複数のリブと、を備え、前記隙間領域は、前記筒状部の軸方向の両端部から外方に開放されており、前記筒状部には、その外周面に開口するエア吹出孔が形成され、少なくとも一つの前記リブには、エア供給路が形成されており、前記エア供給路の第一の端部は前記リブの端面に開口し、前記エア供給路の第二の端部は前記エア吹出孔に連なることを特徴とする。
なお、リブに形成されたエア供給路にエアを導入するためのエア供給口は、リブの外面、軸部の外周面及び軸方向端面、筒状部の内周面、筒状部の外周面のうちスリーブ印刷版が配設されない位置等、任意の位置に形成することが可能である。
【0007】
この構成の印刷版胴においては、スリーブ印刷版を装着する際にエア吹出孔から高圧エアを吹き出すと、スリーブ印刷版がその径方向外側に膨張するため、スリーブ印刷版をスムーズに装着することができる。なお、この構成では、スリーブ印刷版を取り外す際にエア吹出孔から高圧エアを吹き出しても、同様にスリーブ印刷版をスムーズに取り外すことが可能である。
そして、この印刷版胴によれば、軸部と筒状部とをリブにより連結しているため、軸部の径方向寸法を小さくしたり、筒状部の肉厚を薄く形成したりすることが可能となり、その軽量化を容易に図ることができる。
【0008】
また、軸部と筒状部とをリブで連結することで、軸部と筒状部との隙間領域を印刷版胴の軸方向の両端部から外方に開放することができるため、印刷時にこの隙間領域に冷却用のエアを流す等して効率よく印刷版胴を冷却することが可能となる。すなわち、印刷時における放熱性向上を図り、インキの粘度を安定化して印刷ムラの発生を防止することができる。
さらに、この印刷版胴には容積の小さいエア供給路が形成されているだけで、従来の印刷版胴のように大きなエア室を設けていないため、エア供給路の圧力が急激に下がっても、結露の発生を最小限に抑えることができる。その結果、印刷版胴に錆が発生することを抑制し、印刷版胴に対するスリーブ印刷版の着脱性低下を防止することができる。
【0009】
ここで、前記エア供給用流路は、周方向に延在するエア流通部を有しており、前記エア供給路と複数の前記エア吹出孔が、前記エア流通部を介して連通されている構成とすることが好ましい。
この場合、高圧エアを、エア流通部によって周方向にいきわたらせることができ、エア供給路に導入された高圧エアを各エア吹出孔から均等に吹き出させることが可能となる。
【0010】
そして、前記印刷版胴においては、複数の前記エア吹出孔及び前記エア流通部が、前記軸方向にも複数並べて配されていてもよい。
スリーブ印刷版を印刷版胴に対して着脱する際には、スリーブ印刷版を印刷版胴に対してその軸方向に移動させるが、上記のように構成することで、外側筒部の外周面の軸方向の複数個所から高圧エアを吹き出すことが可能となるため、スリーブ印刷版を着脱する過程において、高圧エアによるスリーブ印刷版の膨張状態を長く維持することができ、さらにスムーズに着脱することが可能となる。
【0011】
また、前記印刷版胴においては、前記リブ及びこれに形成される前記エア供給路が、前記周方向にずらして複数形成され、各エア供給路は、前記軸方向に配列された複数のエア流通部に対して個別に連通していることが好ましい。
この構成の場合には、軸方向の複数箇所に形成された複数のエア吹出孔に対して、高圧エアの供給を個別に制御することができるため、スリーブ印刷版によって覆われているエア吹出孔のみから高圧エアを吹き出すことが可能となる。したがって、無駄に高圧エアを吹き出すことを防止して、効率的にスリーブ印刷版を着脱することができる。
【0012】
また、本発明の印刷装置は、前記印刷版胴を用いて構成されることを特徴とする。
この印刷装置によれば、軽量な印刷版胴を設けることで印刷装置の軽量化を図ることができる。また、印刷時に印刷ムラの発生を抑制できるため、缶の歩留まりを向上させることができる。
さらに、印刷版胴に錆が発生することも抑制できることから、同一の印刷版胴を交換することなく長期間にわたって使用することが可能となり、結果として、印刷装置のランニングコスト削減を図ることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、印刷版胴の軽量化を図ると共に、印刷時における印刷ムラの発生を防止できる。また、結露の発生を最小限に抑えて、印刷版胴に対するスリーブ印刷版の着脱性低下を防止することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】この発明の第1実施形態に係る印刷版胴を示す概略斜視図である。
【図2】図1の印刷版胴の概略側断面図である。
【図3】図1の印刷版胴をコア部材と外側筒部とに分離した状態を示す概略斜視図である。
【図4】図1の印刷版胴にシャフト部及びスリーブ印刷版を固定した状態を示す概略側断面図である。
【図5】図1の印刷版胴を用いた缶の印刷装置を示す概略図である。
【図6】この発明の第2実施形態に係る印刷版胴がシャフト部に固定された状態を示す概略斜視図である。
【図7】図6の印刷版胴の概略側断面図である。
【図8】この発明の第3実施形態に係る印刷版胴がシャフト部に固定された状態を示す概略斜視図である。
【図9】図8の印刷版胴の概略側断面図である。
【図10】この発明の他の実施形態に係る印刷版胴の概略を示す部分透過斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図1〜5を参照し、本発明の第1実施形態に係る印刷版胴について説明する。図1〜3に示すように、この実施形態の印刷版胴1は、円筒状に形成された軸部3と、円筒状に形成されて軸部3と同軸上に配されると共に軸部3の外周面3aとの間に間隔をおいて配される筒状部5と、軸部3と筒状部5との間に配されてこれらを一体に連結する複数(図示例では3つ)のリブ7と、を備えており、筒状部5の外周面5aにスリーブ状の印刷版P(以下スリーブ印刷版Pと呼ぶ、図4参照)を密着させるように嵌挿するものである。
軸方向に貫通する軸部3の挿入孔11には、図示しない駆動源によって中心軸O周りに回転駆動されるシャフト部2(図4参照)が挿入されるようになっており、挿入孔11にシャフト部2を挿入することで軸部3がシャフト部2に固定される。この固定状態においては、シャフト部2の回転力が軸部3に伝達され、印刷版胴1を中心軸O周りに回転させることができる。
【0016】
各リブ7は、軸部3や筒状部5の周方向に幅狭とされた略板状に形成されており、軸部3の外周面3aから筒状部5の内周面5bまで延びると共に軸部3の軸方向にわたって延びるように形成されている。具体的に、各リブ7は、その径方向内側に位置する一端部が軸部3の外周面3aに一体に固定され、他端部が筒状部5の内周面5bに一体に固定されている。そして、複数のリブ7は、軸部3の周方向に均等な間隔を介して配置されている。したがって、この印刷版胴1においては、上述したリブ7を設けることで軸部3と筒状部5との隙間領域Sが軸方向の両端部から外方に開放されることになる。
【0017】
筒状部5は、その内周面5bをなす内側筒部15と、筒状部5の外周面5aをなすと共に内側筒部15の外周面15aに対して隙間なく圧入される外側筒部17と、を備えて構成されている。すなわち、内側筒部15は、各リブ7と一体に形成されており、軸部3及び複数のリブ7と共に一体のコア部材19として形成されている。
これら外側筒部17とコア部材19とは、同一の材質によって形成されていてもよいが、互いに異なる材質によって形成されていてもよい。例えば、コア部材19を加工性の良好な材料により形成し、外側筒部17を剛性、耐食性のある材料により形成してもよい。具体的には、コア部材19を機械構造用炭素鋼で形成し、外側筒部17をステンレス鋼で形成することが挙げられる。
【0018】
コア部材19においては、内側筒部15の外周面15aから窪む1つのエア流通溝33が周方向全体にわたって形成されている。また、1つのリブ7には、その軸方向端面(外面)から内側筒部15の外周面15a側まで貫通するエア供給路35が形成されている。すなわち、エア供給路35にエアを導入するためのエア供給口が、リブ7の軸方向端面に形成されている。そして、エア供給路35はエア流通溝33の底部に開口している。
このエア供給路35は、コア部材19の軸方向の一端部(図示例における左側の部分)側に位置するリブ7の軸方向端面から軸方向に沿って延びる軸方向孔35Aと、この軸方向孔35Aの先端部に連通するようにエア流通溝33の底部から径方向内側に延びる径方向孔35Bとから構成されている。
【0019】
外側筒部17は、内側筒部15に対して着脱可能に装着されており、その軸方向の一端部には、自身の内周面17bよりも径方向内側に突出するフランジ部21が形成されている。
フランジ部21は、外側筒部17を内側筒部15に圧入した際に内側筒部15の軸方向端面に当接するようになっており、内側筒部15に対する外側筒部17の軸方向位置を位置決めする役割を果たしている。なお、フランジ部21は、その内径寸法が内側筒部15の内周面5bの内径寸法よりも大きく設定されており、圧入状態において内側筒部15の内周面5bよりも内側に突出することがない。
【0020】
そして、外側筒部17には、その肉厚方向(径方向)に貫通するエア吹出孔37が複数形成されており、複数のエア吹出孔37は、外側筒部17の周方向に均等な間隔を介して配列されている。
これら複数のエア吹出孔37は、外側筒部17を前述のように装着した状態においてエア流通溝33上に配置されるため、このエア流通溝33によってエア供給路35に連通することになる。そして、外側筒部17をコア部材19に装着した状態においては内側筒部15の外周面15aと外側筒部17の内周面17bとの間に隙間が生じないため、複数のエア吹出孔37は、コア部材19に形成されたエア供給路35及びエア流通溝33と共に、リブ7の軸方向端面から筒状部5の外周面5aまで貫通するエア供給用流路31を構成することになる。
【0021】
なお、図示例においては、エア流通溝33及び複数のエア吹出孔37が印刷版胴1の軸方向の一端部側に寄せて配されているが、例えば軸方向の中間位置に配されていてもよい。そして、図示例のようにエア流通溝33及び複数のエア吹出孔37を寄せて配置する場合には、図4に示すように、印刷版胴1の軸方向の他端部側からシャフト部2を挿入するように、印刷版胴1を構成することが好ましい。
【0022】
これらコア部材19及び外側筒部17には、これらの相対的な周方向位置を位置決めするための有底穴41及び貫通孔42がそれぞれ形成されている。すなわち、コア部材19にはその外周面15aから窪む有底の有底穴41が形成され、外側筒部17にはその肉厚方向に貫通する有底穴41と同径寸法の貫通孔42が形成されている。そして、外側筒部17をコア部材19に装着した状態においては、有底穴41及び貫通孔42の軸方向位置が一致するようになっている。したがって、この状態において、有底穴41及び貫通孔42が互いに連通するようにコア部材19及び外側筒部17の相対的な周方向位置を調整し、これら有底穴41及び貫通孔42にわたって位置決めピン43を挿入することで、コア部材19及び外側筒部17の相対的な周方向位置も位置決めすることができる。
すなわち、これら有底穴41、貫通孔42及び位置決めピン43によって、コア部材19及び外側筒部17の相対的な周方向位置を位置決めする周方向位置決め手段が構成されている。
【0023】
次に、上記構成の印刷版胴1の製造方法について説明する。
印刷版胴1を製造する際には、はじめに、コア部材19の材料となる円柱部材(不図示)をその軸方向にわたってくり抜き、軸部3、リブ7及び内側筒部15を一体に成形する。すなわち、この円柱部材のくり抜き部分が、軸部3の挿入孔11や軸部3と内側筒部15との隙間領域Sとなり、これによってコア部材19が製造される。なお、これら軸部3、リブ7及び内側筒部15を成形する円柱部材のくり抜き加工は、種々の加工方法によって実施可能であるが、ワイヤカット加工や切削加工等の機械加工によって行われることがより好ましい。そして、このくり抜き加工の後に、コア部材19を外側筒部17に圧入(装着)する。
なお、フランジ部21を有する外側筒部17の製造は、少なくともコア部材19の装着前に行われていればよい。また、コア部材19のエア流通溝33、エア供給路35及び有底穴41や、外側筒部17のエア吹出孔37及び貫通孔42は、上述した隙間領域Sの形成前に円柱部材に予め形成されてもよいが、例えば挿入孔11や隙間領域Sの形成後に形成されてもよい。ただし、有底穴41及び貫通孔42は、コア部材19を外側筒部17に装着した状態において一括して形成されることがより好ましい。
【0024】
次に、この印刷版胴1に対するスリーブ状のスリーブ印刷版Pの着脱方法について説明する。
印刷版胴1に対してスリーブ印刷版Pを着脱する際には、リブ7の軸方向端面に開口するエア供給路35のエア供給口からエア供給路35内に高圧エアを供給し、筒状部5の外周面5aに開口するエア吹出孔37から高圧エアを吹き出しておき、この状態においてスリーブ印刷版Pを印刷版胴1に対して軸方向に移動させればよい。この際、スリーブ印刷版Pは高圧エアによって径方向外側に膨張、拡径するため、スリーブ印刷版Pをスムーズに着脱することができる。
なお、エア流通溝33及び複数のエア吹出孔37が、図示例のように印刷版胴1の軸方向の一端部側に寄せて配されている場合には、スリーブ印刷版Pを印刷版胴1の軸方向の一端部側から着脱することがより好ましい。このように行うことで、スリーブ印刷版Pを軸方向に移動させる過程において、スリーブ印刷版Pが高圧エアによって径方向外側に膨張する状態をより長く維持することができる。
【0025】
さらに、この印刷版胴1にスリーブ印刷版Pを装着する場合には、図4に示すように、スリーブ印刷版Pにも位置決めピン43を挿通させる挿通孔44を形成しておくことがより好ましい。そして、スリーブ印刷版Pを装着する際には、高圧エアが吹き出している状態において、位置決めピン43を挿通孔44、貫通孔42及び有底穴41に挿通させることが好ましく、これにより、印刷版胴1に対するスリーブ印刷版Pの位置決めを容易に行うことができる。
なお、図示例においては、スリーブ印刷版Pが、外側筒部17の外周面5a全体に配されているが、エア吹出孔37を覆うように配されていれば、例えば外周面5aのうち軸方向の一部だけに配されてもよい。
【0026】
次に、スリーブ印刷版Pが装着された印刷版胴1を備える缶の印刷装置50について説明する。
図5に示すように、この缶の印刷装置50は、インキ付着機構51と、缶移動機構52とを有している。
インキ付着機構51は、印刷される各色それぞれに設けられる複数のインカーユニット55と、各インカーユニット55から転写されたインキをサイズコート膜が形成された略円筒状のワーク(缶)56の外周面に転写するブランケットホイール57とを備えている。
【0027】
各インカーユニット55は、印刷される色のインキが充填されたインキ源61と、インキ源61と接触してインキを受け取るダクティングローラ62と、このダクティングローラ62からゴムローラ63にインキを受け渡す複数のローラからなる中間ローラ64と、ゴムローラ63に接触する印刷版胴1とを有する。印刷版胴1の外周面には、レーザー彫刻加工やエッチング加工等により画像部を形成したスリーブ状のスリーブ印刷版Pが装着されており、また印刷版胴1は缶の印刷装置50のシャフト部2に回転可能に支持されている。
また、ブランケットホイール57の外周面には、印刷版胴1のスリーブ印刷版Pと接触するブランケット66が複数枚設けられている。
【0028】
缶移動機構52は、ワーク56を取り入れる缶シュータ67と、缶シュータ67から供給されたワーク56を回転自在に保持するマンドレル68と、このマンドレル68に装着されたワーク56を順次インキ付着機構51方向に回転移動させるマンドレルターレット69とを備える。
【0029】
缶の印刷装置50では、各インカーユニット55のインキ源61からそれぞれ異なる色のインキが、ダクティングローラ62、中間ローラ64及びゴムローラ63を介して印刷版胴1の外周面に装着されたスリーブ印刷版Pに付着する。そして、各インキが、これらスリーブ印刷版Pから回転するブランケットホイール57上のブランケット66にパターンとして乗せられ、このパターンがマンドレル68に保持されたワーク56の缶胴に接触しながら印刷される。そして、これら各色のインキのパターンが重なり合って、缶胴に1つの図柄が印刷されるようになっている。すなわち、缶胴に印刷される図柄は、各色の印刷版胴1のスリーブ印刷版Pに形成された画像部のパターンが重なり合って形成されている。
【0030】
上記印刷版胴1によれば、軸部3と筒状部5とをリブ7により連結しているため、軸部3の径寸法を小さくしたり、筒状部5の肉厚を薄く形成したりすることが可能となり、印刷版胴1の軽量化を容易に図ることができる。
また、軸部3と筒状部5とをリブ7で連結することで、軸部3と筒状部5との隙間領域Sを印刷版胴1の軸方向の両端部から外方に開放することができるため、印刷時にこの隙間領域に冷却用のエアを流す等して印刷版胴1を効率よく冷却することが可能となる。すなわち、印刷時における放熱性向上を図り、インキの粘度を安定化して印刷ムラの発生を防止することができる。
【0031】
さらに、この印刷版胴1には、リブ7から筒状部5にわたって容積の小さいエア供給用流路31が形成されているだけで、従来の印刷版胴のように大きなエア室を設けていないため、エア供給用流路31の圧力が急激に下がっても、結露の発生を最小限に抑えることができる。その結果、印刷版胴1に錆が発生することを抑制し、印刷版胴1に対するスリーブ印刷版Pの着脱性低下を防止することができる。
【0032】
また、エア供給用流路31をエア供給路35、エア流通溝33及びエア吹出孔37により構成することで、エア供給路35に導入された高圧エアを、エア流通溝33により周方向にいきわたらせることができるため、エア供給路35の数がエア吹出孔37の数よりも少なくても、エア供給路35に導入された高圧エアを各エア吹出孔37から均等に吹き出させることが可能となる。
さらに、エア供給路35及びエア流通溝33はコア部材19に対して容易に形成することができ、また、エア吹出孔37も外側筒部17に対して容易に形成できるため、エア供給口からエア吹出孔37までエアを導くエア供給用流路31を簡単に構成することができる。例えば、エア供給路35は、リブ7の軸方向端面から軸方向孔35Aを形成すると共に、この軸方向孔35Aに連通するように内側筒部15の外周面15aから径方向孔35Bを形成するだけで容易に形成することができる。
【0033】
また、コア部材19やその材料となる円柱部材が、機械構造用炭素鋼等のように加工性の良好な材料で形成されている場合には、軸部3、リブ7及び内側筒部15を成形するためのくり抜き加工や、エア流通溝33、エア供給路35の形成加工を容易に行うことができる。
さらに、外側筒部17がステンレス鋼等のように剛性、耐食性のある材料により形成されている場合には、印刷装置50により缶に印刷する際に、外側筒部17が変形したり、インキ等によって腐食することを防止できる。
【0034】
そして、この印刷版胴1を備える印刷装置50によれば、軽量な印刷版胴1を設けることで印刷装置50の軽量化を図ることができる。また、印刷時に印刷ムラの発生を抑制できるため、缶の歩留まりを向上させることができる。
さらに、印刷版胴1に錆が発生することも抑制できることから、同一の印刷版胴1を交換することなく長期間にわたって使用することが可能となり、結果として、印刷装置50のランニングコスト削減を図ることができる。
【0035】
また、印刷版胴1の製造方法によれば、円柱部材をその軸方向にわたってくり抜いて軸部3、リブ7及び内側筒部15を一体に成形してコア部材19を製造した後に、コア部材19を外側筒部17に圧入するため、外側筒部17の内径寸法に対する内側筒部15の外径寸法にずれが生じることを防止できる。すなわち、内側筒部15を高精度に成形することが可能となる。特に、上記成形をワイヤカット加工や切削加工等の機械加工により行うことで、軸部3、リブ7及び内側筒部15の形状をさらに高精度に仕上げることができる。
【0036】
次に、図6,7を参照して本発明の第2実施形態に係る印刷版胴について説明する。図6,7に示すように、この実施形態の印刷版胴71は、第1実施形態と同様に、軸部3、複数のリブ7及び内側筒部15を一体に形成したコア部材19と、内側筒部15の外周面15aに対して隙間なく圧入される外側筒部17とを備えて構成されているが、リブ7の軸方向端面から筒状部5の外周面5aまで貫通するエア供給用流路73の構成について第1実施形態と相違する。
なお、この実施形態においては、リブ7が4つ形成されているが、少なくとも軸部3の周方向に均等な間隔を介して複数配置されていればよく、例えば第1実施形態と同様に3つ形成されていてもよい。
【0037】
エア供給用流路73は、内側筒部15の外周面15aから窪んで形成された複数のエア流通溝75A,75B,75C(図示例では3つ)と、1つのリブ7の軸方向端面から各エア流通溝75A,75B,75Cの底部まで貫通するエア供給路77と、外側筒部の肉厚方向に貫通して、エア流通溝75A,75B,75C上に配置される複数のエア吹出孔79とを備えて構成されている。
各エア流通溝75A,75B,75Cは、第1実施形態と同様に、内側筒部15の外周面15aの周方向全体にわたって形成されており、複数のエア流通溝75A,75B,75Cは、互いに間隔をあけて中心軸O方向に並べて配されている。
【0038】
エア供給路77は、1つのリブ7の軸方向端面から中心軸O方向に延びる1つの軸方向孔77Aと、それぞれ軸方向孔77Aに連通するように各エア流通溝75A,75B,75Cの底部から径方向内側に延びる複数の径方向孔77B,77C,77D(図示例では3つ)とから構成されている。
また、同一のエア流通溝75A,75B,75C上に配される複数のエア吹出孔79は、外側筒部17の周方向に均等な間隔を介して配列されており、それぞれエア吹出孔群79A,79B,79Cを構成している。そして、これら複数のエア吹出孔群79A,79B,79Cは、複数のエア流通溝75A,75B,75Cの配置に合わせるように、互いに間隔をあけて中心軸O方向に並べて配されている。
【0039】
上記構成の印刷版胴71は、第1実施形態と同様に製造することができる。
そして、この印刷版胴71にスリーブ印刷版Pを着脱する際にも、第1実施形態と同様に、リブ7の軸方向端面に開口するエア供給用流路73のエア供給口からエア供給用流路73内に高圧エアを供給し、筒状部5の外周面5aに開口するエア供給用流路73のエア吹出孔79から高圧エアを吹き出しておき、この状態においてスリーブ印刷版Pを印刷版胴1に対して軸方向に移動させればよい。
また、この印刷版胴71は、第1実施形態に記載された缶の印刷装置50に用いることもできる。
【0040】
上記印刷版胴71によれば、第1実施形態と同様の効果を奏する。さらに、この構成では、外側筒部17の外周面5aの軸方向の複数個所から高圧エアを吹き出すことができるため、スリーブ印刷版Pを着脱する過程において、高圧エアによるスリーブ印刷版Pの膨張状態を長く維持することができ、さらにスムーズに着脱することが可能となる。
【0041】
次に、図8,9を参照して本発明の第3実施形態に係る印刷版胴について説明する。図8,9に示すように、この実施形態の印刷版胴81は、上述した2つの実施形態と同様に、軸部3、複数のリブ7及び内側筒部15を一体に形成したコア部材19と、内側筒部15の外周面15aに対して隙間なく圧入される外側筒部17とを備えているが、エア供給用流路を複数備える点について上記2つの実施形態と相違する。
【0042】
この印刷版胴81において、内側筒部15にはその外周面15aから窪んで形成された複数のエア流通溝85A,85B(図示例では2つ)が形成されており、互いに間隔をあけて中心軸O方向に並べて配されている。
また、外側筒部17にはその肉厚方向に貫通してエア流通溝85A,85B上に配される複数のエア吹出孔89が形成されている。そして、同一のエア流通溝85A,85B上に配される複数のエア吹出孔89は、外側筒部17の周方向に均等な間隔を介して配列されており、それぞれエア吹出孔群89A,89Bを構成している。さらに、複数のエア吹出孔群89A,89Bは、複数のエア流通溝85A,85Bの配置に合わせるように、互いに間隔をあけて中心軸O方向に並べて配されている。
【0043】
そして、互いに中心軸Oを中心とした軸対称に位置する複数のリブ7(図示例では4つ)には、その軸方向端部から別個のエア流通溝85A,85Bの底部まで貫通する複数のエア供給路87,88(図示例では2つ)が形成されている。すなわち、各エア供給路87,88は、軸方向に配列された複数のエア流通溝85A,85Bに対して個別に連通している。
ここで、第1のエア流通溝85Aに対して連通する第1のエア供給路87は、リブ7の軸方向端面から中心軸O方向に延びる軸方向孔87Aと、軸方向孔87Aに連通するように第1のエア流通溝85Aの底部から径方向内側に延びる径方向孔87Bとから構成されている。
【0044】
また、第2のエア流通溝85Bに対して連通する第2のエア供給路88は、リブ7の軸方向端面から中心軸O方向に延びる軸方向孔88Aと、軸方向孔88Aに連通するように第2のエア流通溝85Bの底部から径方向内側に延びる径方向孔88Bとから構成されている。
そして、第1のエア流通溝85A、第1のエア供給路87及び第1のエア吹出孔群89Aによって、第1のエア供給用流路83Aが構成されることになる。また、第2のエア流通溝85B、第2のエア供給路88及び第2のエア吹出孔群89Bによって、第2のエア供給用流路83Bが構成されることになる。
【0045】
上記構成の印刷版胴81は、上述した2つの実施形態と同様に製造することが可能であり、また、同様の缶の印刷装置50に使用することができる。
そして、この印刷版胴81によれば、上記2つの実施形態と同様の効果を奏する。さらに、軸方向の各箇所に形成されたエア吹出孔群89A,89B毎に、高圧エアの供給を個別に制御することが可能である。したがって、スリーブ印刷版Pを軸方向に移動させて印刷版胴81にスリーブ印刷版Pを着脱する際には、スリーブ印刷版Pによって覆われているエア吹出孔群89A,89Bのみから高圧エアを吹き出すことができる。すなわち、無駄に高圧エアを吹き出すことを防止して、効率的にスリーブ印刷版Pを着脱できる、という効果も奏する。
【0046】
なお、本発明は、上述した3つの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において変更可能である。例えば、エア流通溝33,75A〜75C,85A,85Bは、内側筒部15の外周面15aに形成されるとしたが、少なくともエア供給路35,77,87,88と複数のエア吹出孔37,79,89とを連通するように形成されていればよい。すなわち、エア流通溝33,75A〜75C,85A,85Bは例えば外側筒部17の内周面17bに形成されてもよい。
この場合には、エア流通溝33,75A〜75C,85A,85Bの底部にエア吹出孔37,79,89が開口し、内側筒部15の外周面15aに開口するエア供給路35,77,87,88の開口部分がエア流通溝33,75A〜75C,85A,85Bに対向して配されることになる。また、エア流通溝33,75A〜75C,85A,85Bは、例えば内側筒部15の外周面15a及び外側筒部17の内周面17bの両方に形成されていてもよい。
【0047】
また、エア流通溝33,75A〜75C,85A,85Bは、内側筒部15の外周面15aや外側筒部17の内周面17bにその周方向全体にわたって形成されるとしたが、例えばエア流通溝33,75A〜75C,85A,85Bを周方向に分割して複数形成し、分割された複数のエア流通溝33,75A〜75C,85A,85Bがそれぞれ個別のエア供給路35,77,87,88に連通されてもよい。すなわち、この場合には、周方向にわたって配列されたエア吹出孔37,79,89がいずれか1つのエア供給路35,77,87,88に連通されるように、複数のエア流通溝33,75A〜75C,85A,85Bを形成しておけばよい。
さらに、エア供給路35,77,87,88のエア供給口は、リブ7の軸方向端面に形成されるとしたが、これに限ることはなく、少なくともエア供給路35,77,87,88にエアを導入できる位置に形成されていればよい。すなわち、このエア供給口は、外方に露出するリブ7の外面、軸部3の外周面3a及び軸方向端面、筒状部5の内周面5b、筒状部5の外周面5aのうちスリーブ印刷版Pが配設されない位置等、任意の位置に形成することが可能である。なお、リブ7の外面の具体例としては、リブ7の軸方向端面の他に、中心軸Oに沿って延びるリブ7の側面が挙げられる。
【0048】
また、エア供給路35,77,87,88は、互いに直交する方向に延びる軸方向孔35A,77A,87A,88A及び径方向孔35B,77B〜77D,87B,88Bから構成されるとしたが、少なくともリブ7の軸方向端面からエア流通溝33,75A〜75C,85A,85B内まで貫通して形成されていればよい。すなわち、エア供給路35は、例えば軸方向に対して傾斜するように、リブ7の軸方向端面からエア流通溝33,75A〜75C,85A,85Bの底部まで直線的に延びて形成されてもよい。
さらに、外側筒部17は、内側筒部15の外周面15aに対して隙間なく圧入されるとしたが、少なくともエア流通溝33,75A〜75C,85A,85Bとエア吹出孔37,79,89との連通部分が外方に対して密閉されていればよいため、特に圧入されていなくてもよい。すなわち、エア流通溝33,75A〜75C,85A,85Bとエア吹出孔37,79,89との連通部分から離れた位置であれば、外側筒部17の内周面17bと内側筒部15の外周面15aとの間に隙間が形成されていても構わない。したがって、印刷版胴1を製造する際にも、必ずしもコア部材19を外側筒部17に圧入した状態とする必要はなく、少なくとも円柱部材を外側筒部17に装着した状態とすればよい。
【0049】
また、コア部材19は、ワイヤカット加工や切削加工等の機械加工によりくり抜き加工を実施することで製造されるとしたが、これに限ることはなく、例えば鋳造によって製造されてもよい。
さらに、印刷版胴1は、外側筒部17とコア部材19とに分割して形成されるとしたが、これらが一体に形成されていてもよい。すなわち、筒状部5は、外側筒部17と内側筒部15とを一体に形成した構成としてもよい。この場合には、エア流通溝33,75A〜75C,85A,85Bを形成せずに、リブ7に形成されたエア供給路35,77,87,88と、筒状部5に形成されたエア吹出孔37,79,89とを直接連ねて形成すればよい。
このように構成しても、上記実施形態と同様に、印刷版胴1の軽量化や、印刷時における放熱性向上を図ることは可能であり、また、結露の発生も抑えることもできる。
【0050】
また、上記実施形態の印刷版胴1,71,81には、例えば、その回転に伴って隙間領域Sに気流を発生させるフィンが配設されていてもよい。具体的には、例えば図10に示すように、中心軸Oを中心として複数のリブ7を同一の周方向に捻れるように傾斜させ、前述のフィンとして構成すればよい。
この場合には、印刷時に印刷版胴1,71,81が回転して隙間領域Sに気流が発生することで、印刷版胴1,71,81が冷却されるため、連続運転時においても過度に温度上昇するようなことを防ぐことができる。したがって、印刷版胴1,71,81に取り付けたスリーブ印刷版Pに塗布されるインキの温度上昇が抑制されてインキ粘度が安定し、結果として、印刷ムラの発生をさらに効果的に防止することができる。
また、リブ7をフィンとして構成することで、印刷版胴1,71,81の部品点数を増やしたり、部材の形状を複雑にすることなく、印刷版胴1,71,81を冷却することができる。
【0051】
さらに、エア吹出孔37,79,89からの高圧エアの吹き出しは、印刷版胴1,71,81に対してスリーブ印刷版Pを着脱する際に行われるとしたが、少なくとも印刷版胴1,71,81に対してスリーブ印刷版Pを装着する際に行われればよい。そして、スリーブ印刷版Pを印刷版胴1,71,81から取り外す際には、例えばカッター等によりスリーブ印刷版Pを切断してもよい。
【符号の説明】
【0052】
1,71,81 印刷版胴
3 軸部
3a 外周面
5 筒状体
5a 外周面
5b 内周面
7 リブ
15 内側筒部
15a 外周面
17 外側筒部
17b 内周面
31,73,83A,83B エア供給用流路
33,75A〜75C,85A,85B エア流通溝
35,77,87,88 エア供給路
37,79,89 エア吹出孔
O 中心軸
P スリーブ印刷版

【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒状をなし、拡径可能なスリーブ印刷版が着脱可能に装着される印刷版胴であって、
中心軸周りに回転可能な軸部と、円筒状に形成されて、前記軸部と同軸上に配されると共に前記軸部の外周面との間に間隔をおいて配される筒状部と、前記軸部の外周面と前記筒状部の内周面とに一体に固定されて、前記軸部と前記筒状部とを連結して前記軸部と前記筒状部との間に隙間領域を形成する複数のリブと、を備え、前記隙間領域は、前記筒状部の軸方向の両端部から外方に開放されており、
前記筒状部には、その外周面に開口するエア吹出孔が形成され、少なくとも一つの前記リブには、エア供給路が形成されており、
前記エア供給路の第一の端部は前記リブの端面に開口し、前記エア供給路の第二の端部は前記エア吹出孔に連なることを特徴とする印刷版胴。
【請求項2】
前記筒状部には、周方向に延在するエア流通部が形成されており、このエア流通部を介して前記エア供給路と前記エア吹出孔とが連通されていることを特徴とする請求項1に記載の印刷版胴。
【請求項3】
複数の前記エア吹出孔及び前記エア流通部が、前記軸方向にも複数並べて配されていることを特徴とする請求項2に記載の印刷版胴。
【請求項4】
前記リブ及びこれに形成される前記エア供給路が、前記周方向にずらして複数形成され、
各エア供給路は、前記軸方向に配列された複数のエア流通部に対して個別に連通していることを特徴とする請求項3に記載の印刷版胴。
【請求項5】
印刷版胴を用いて缶に印刷する印刷装置であって、
前記印刷版胴として、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の印刷版胴を用いたことを特徴とする缶の印刷装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−232597(P2012−232597A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−171435(P2012−171435)
【出願日】平成24年8月1日(2012.8.1)
【分割の表示】特願2008−88332(P2008−88332)の分割
【原出願日】平成20年3月28日(2008.3.28)
【出願人】(305060154)ユニバーサル製缶株式会社 (219)