説明

印刷用版の版胴体への貼り込み装置及びそれに用いられる印刷用版

【課題】技術熟練が不要で簡便、短時間で多種類の印刷用版の貼り込み作業を高精度に行えるとともに、構造が簡単で低コストである印刷用版の版胴体への貼り込み装置を提供する。
【解決手段】円筒状の版胴体12と、版胴体12を着脱自在に挟装支持する挟装支持装置14と、版胴体12を回転させる回転機構16と、印刷用版Pを載置した状態で版胴体12への貼り付け補助を行う版載置台18と、を備え、挟装支持装置14は、1対の挟持子22と、該1対の挟持子22を近接離間自在に同期駆動させる挟持子駆動機構24と、を有し、版載置台18は、版胴体12の円筒軸線Lと空間的に直交方向に自由に進退移動自在に設けられると共に、平面上に平行な複数の移動方向線481とこれらに直交する複数の平行な直交線482とを含むマトリクス標示48を有している印刷用版の版胴体への貼り込み装置10から構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、フレキソ印刷等の印刷用版を版胴体に貼り込むのに利用される印刷用版の版胴体への貼り込み装置に関する。
【背景技術】
【0002】
フレキソ印刷は、弾力性のあるゴムや感光性樹脂を素材とする凸版を使用する印刷であり、被印刷体として紙、ダンボール、簡易包装用フィルム、アルミニウムフィルムなど幅広く適用出来るとともに、他の印刷方法に比べて比較的短時間で製版でき、水またはアルコール系インキを使用することができるので環境面でも優れていることが知られている。近時では、プラスチックまたは金属を素材とする軽量な円筒状の版胴(スリーブ)を印刷機の基軸に着脱自在に装着される簡易脱着式版胴が用いられる場合があり、印刷用版の幅および長さ、デザインや表示文字の切り替え或いは一部入れ替え等がより簡単に行え、印刷用版の変更による印刷機上での段取り替え時間の短縮化や作業軽減化に効果があり、小ロット多品種印刷に広く使用されている。印刷用版を版胴に装着させる際には、クッション性両面テープを介して印刷用版を版胴の周面に巻き付け状に貼り込まれているが、この版胴への貼り込み作業は高精度を必要とし、貼り込み精度が悪いと印刷機での印刷時にずれが生じる等の問題が発生し、製品の品質低下を招く。従来、貼り込み作業は、作業者が印刷用版に形成されているトンボマーク等を目で確認しながら版胴側と位置合わせを行っていたが、見る角度によって誤差が生じやすいうえ、曲面で両面テープが貼られて粘着のある版胴の周面側への位置合わせも困難であり、さらには貼り付ける押圧力も一定にしないといけないことから、熟練した技術を必要とし、煩雑で時間もかかるものであった。
【0003】
一方、上記のような問題に対して、特許文献1には印刷版面装着装置及び印刷版面装着方法が提案されている。特許文献1の印刷版面装着装置では、シャフトに支持された印刷版胴の両側で昇降させる昇降手段と、印刷用版を固定する基準盤と、版胴と基準盤との間隙を調整する間隙調整手段と、基準盤を平行移動させる移動テーブルと、印刷版胴を所定の位置に設置する印刷版胴規制手段と、を有している。さらに、基準盤には印刷用版の印刷模様の凸部を嵌合させる凹部が形成されており、また、移動テーブルには版胴を支持するシャフトに取り付けられた歯車と噛み合って版胴の回転を規制するラックが昇降自在に取り付けられている。印刷用版を版胴に貼り込む際には、版胴を版胴規制手段で所定位置に位置決めしながら版胴のシャフト両端を昇降手段に支持させる。印刷用版の印刷模様凸部に対応した凹部を加工した基準盤を移動テーブルにボルト固定する。基準盤の凹部に印刷用版の模様凸部を嵌め込みながら固定することにより、版胴への印刷用版の貼り込み位置を決定させる。版胴にクッション性両面テープを手で貼り込む。版胴と基準盤との間隙を間隙調整手段としての間隙調整ボルトで調整し、昇降手段により版胴を下降する。この際、版胴の歯車と移動テーブルのラックとを位置合わせして版胴への印刷用版の貼り込み開始位置が調整され、その後ラックをエアシリンダで下降させる。そして、移動テーブルをハンドルを介して移動させることにより版胴が連れ回り、印刷用版と版胴が接触している先端から順次装着されるものであった。
【特許文献1】特開2002−96445号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の印刷版面装着装置では、(1)印刷用版の模様が変更されるごとに、いちいちそれに対応する凹部の基準盤をNC彫刻機を使用して製作する必要があるから、コストがかかり、基準盤の固定も面倒で、小ロット多品種のフレキソ印刷の版貼り込み装置としては使い勝手が劣るものであった。さらに、(2)印刷用版の模様の凸部を基準盤の凹部にきっちり嵌合させて印刷用版の版胴への貼り付け面側を凹凸なく平面にさせる必要があり、印刷用版の嵌め込み作業が煩雑で技術熟練を要し、時間がかかっていた。(3)また、基準盤へ印刷用版が凹凸嵌合により位置固定されているので、印刷用版の版胴への貼り込み開始位置を正確に行わせるために、版胴に取り付けられる歯車と、移動テーブルに取り付けられるラックと、を含む特殊な位置決め構造が必要となり、装置が複雑化してコスト高となっていた。(4)また、簡易着脱式の円筒状の版胴(スリーブ)の場合には、版胴をシャフトの長手軸方向の所定位置に配置する際に、基準盤に対して位置を微調整する必要があり、位置ずれが生じやすいとともに技術熟練を必要としていた。同時に(5)版胴の装着後には版胴を円筒軸回りに正確に回転させるとともにシャフトの長手方向に位置ずれしないように、シャフトの外径を版胴の内径に合わせて高精度に形成しなければならないため、版胴をシャフトに対して着脱させにくかった。すなわち、特許文献1の印刷版面装着装置では、上記(1)〜(5)のような種々の問題があり、構造が複雑で操作する部分及び手順が多く、依然として技術熟練を必要とし、一定の貼り込み精度の維持や簡易な貼り込み作業を実現できないうえ、コストもかかり、実用性に劣るものであった。
【0005】
本発明は上記従来の課題に鑑みてなされたものであり、その一つの目的は、技術熟練が不要で簡便、短時間で大きさ等が異なる多種類の印刷用版の貼り込み作業を高精度に行えるとともに、構造が簡単で低コストである印刷用版の版胴体への貼り込み装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために本発明は、印刷用の版Pをその周面に巻き付け状に取り付ける円筒状の版胴体12と、円筒軸(L)を横方向とした状態で版胴体12の両端側から版胴体12を着脱自在に挟装支持する挟装支持装置14と、挟装支持装置14により版胴体12を挟装支持した状態で軸回りに回転させる回転機構16と、版胴体12の下方位置に設置され平面上に印刷用版Pを載置した状態で版胴体12への貼り付け補助を行う版載置台18と、を備え、挟装支持装置14は、対向離隔して配置され版胴体12の両端部に対して同期して近接離間移動する1対の挟持子22と、該1対の挟持子22の間隔距離の中心を円筒軸線Lに直交して通る中心線Mに対して両挟持子22を近接離間自在に同期駆動させる挟持子駆動機構24と、を有し、版載置台18は、版胴体12の円筒軸線Lと空間的に直交方向に自由に直線移動かつ進退移動自在に設けられると共に、その平面上に中心線Mに空間的に平行な複数の移動方向線481とこれらの移動方向線481に直交する複数の平行な直交線であって円筒軸線Lに空間的に平行な直交線482とを含むマトリクス標示48を有していることを特徴とする印刷用版の版胴体への貼り込み装置10から構成される。
【0007】
また、挟装支持装置14により支持された状態の版胴体12と平面上に位置決めされた印刷用版Pを載置した版載置台とを相対的に近接移動自在に駆動させて版載置台18上で位置決めされた印刷用版Pの版胴体12への貼り付け開始状態を設定させる開始位置設定装置50を有することとしてもよい。
【0008】
また、開始位置設定装置50は、静止状態の版胴体12に対して版載置台18を上下駆動させる台上下動機構52を含み、さらに、台上下動機構52は、版載置台18を支持しつつ版胴体12の円筒軸線L方向と空間的に直交方向で水平方向に移動案内させるレール部54を有することとしてもよい。
【0009】
また、移動方向線の1つ(481a)は、中心線Mに空間的に平行でかつ、中心線Mを含む鉛直面上に表示されていることとしてもよい。
【0010】
また、版胴体12に貼り付ける印刷用版Pには版載置台18の移動方向線481と直交線482との交点位置のいずれかに対応し、かつ中間の移動方向線に対して右上/左下あるいは、右下/左上、または、右上/右下/左上/左下の関係となる複数位置に位置決めマーキング(P2)が設けられていることとしてもよい。
【0011】
さらに、本発明は、上記の貼り込み装置に用いられる印刷用版であって、円筒状の版胴体周面に巻き付け装着する際の印刷用版の伸び度合いを見込んだ非伸長印刷位置に対し、該印刷用版を版載置台の平面上に静置させた状態で該版の伸び度合いを見込まない位置であって、版載置台18の移動方向線481と直交線482との交点位置のいずれかに対応する複数位置に位置決めマーキング(P2)が設けられていることを特徴とする貼り込み装置に用いられる印刷用版Pから構成される。
【発明の効果】
【0012】
本発明の印刷用版の版胴体への貼り込み装置によれば、印刷用の版をその周面に巻き付け状に取り付ける円筒状の版胴体と、円筒軸を横方向とした状態で版胴体の両端側から版胴体を着脱自在に挟装支持する挟装支持装置と、挟装支持装置により版胴体を挟装支持した状態で軸回りに回転させる回転機構と、版胴体の下方位置に設置され平面上に印刷用版を載置した状態で版胴体への貼り付け補助を行う版載置台と、を備え、挟装支持装置は、対向離隔して配置され版胴体の両端部に対して同期して近接離間移動する1対の挟持子と、該1対の挟持子の間隔距離の中心を円筒軸線に直交して通る中心線に対して両挟持子を近接離間自在に同期駆動させる挟持子駆動機構と、を有し、版載置台は、版胴体の円筒軸線と空間的に直交方向に自由に直線移動かつ進退移動自在に設けられると共に、その平面上に中心線に空間的に平行な複数の移動方向線とこれらの移動方向線に直交する複数の平行な直交線であって円筒軸線に空間的に平行な直交線とを含むマトリクス標示を有していることから、幅方向の長さが異なる種々の版胴体に対応して挟装支持機構により簡単に着脱自在に支持させるとともに、大きさの異なる種々の印刷用版であってもマトリクス標示により簡単に位置決めでき、その後回転機構により版胴体を回転させるだけで簡単に印刷用版を版胴体に貼り込みできるので、全体として技術熟練を要することなく簡単かつスムーズな操作で、印刷用版の版胴体への所定の位置にずれることなく正確に貼り込むことができる。さらに、幅方向長さが異なっても円筒軸の中点位置が常に一定位置で支持されるので版胴体の変更ごとの煩雑な位置調整が不要となる。よって、印刷用版の大きさ等が異なっても、他の部材を必要とすることなく同じ装置構成で印刷用版の貼り込みが行えることができる。さらに、構造が簡単で低コストであるから、コストパフォーマンスが高い。その結果、印刷用版の交換が頻繁に行われるような場合でも良好に対応でき、多色印刷や農作物用の包装フィルムへの印刷のような小ロット多品種の印刷にも実用的である。
【0013】
また、挟装支持装置により支持された状態の版胴体と平面上に位置決めされた印刷用版を載置した版載置台とを相対的に近接移動自在に駆動させて版載置台上で位置決めされた印刷用版の版胴体への貼り付け開始状態を設定させる開始位置設定装置を有する構成とすることにより、外径の大きさが異なる版胴体でも、版胴体と印刷用版を載置した版載置台との位置を調整して、貼り込み開始位置を設定できるので、種々の大きさの印刷用版に対応して正確な貼り込みを行える。
【0014】
また、開始位置設定装置は、静止状態の版胴体に対して版載置台を上下駆動させる台上下動機構を含み、さらに、台上下動機構は、版載置台を支持しつつ版胴体の円筒軸線方向と空間的に直交方向で水平方向に移動案内させるレール部を有することから、簡単な構造で、版胴体の円筒軸線と直交方向への直線的な進退移動の構成と版胴体と版載置台との相対的な近接移動の構成を具体的に実現できる。
【0015】
また、移動方向線の1つは、中心線に空間的に平行でかつ、中心線を含む鉛直面上に表示されている構成とすることにより、マトリクス標示の複数の線標示から中心線に対応する線が確認でき、印刷用版を版載置台のマトリクス標示にあわせて位置決めする際に中央位置の目安がつけやすく、正確な位置決めを短時間で行える。
【0016】
また、版胴体に貼り付ける印刷用版には版載置台の移動方向線と直交線との交点位置のいずれかに対応し、かつ中間の移動方向線に対して右上/左下あるいは、右下/左上、または、右上/右下/左上/左下の関係となる複数位置に位置決めマーキングが設けられている構成とすることにより、作業者が版載置台の上側から目で見ながら印刷用版を版載置台のマトリクス標示に対して位置合わせする際に、中間の移動方向線を斜めに交差する線上にある2点の位置を確認して位置合わせするだけでよいので、容易かつ短時間で行なえるとともに、貼り込みの際の印刷用版の版胴体の円筒軸線に対するずれを確実に防止して版胴体への所定位置に精度良く貼り込むことができる。
【0017】
さらに、本発明の上記の貼り込み装置に用いられる印刷用版によれば、円筒状の版胴体周面に巻き付け装着する際の印刷用版の伸び度合いを見込んだ非伸長印刷位置に対し、該印刷用版を版載置台の平面上に静置させた状態で該版の伸び度合いを見込まない位置であって、版載置台の移動方向線と直交線との交点位置のいずれかに対応する複数位置に位置決めマーキングが設けられていることから、位置決めマーキングの設計を印刷用版の伸び度合いを考慮することなく版載置台のマトリクス標示に対応して設定して、版胴体に対する貼り込み位置を容易かつ正確に行って、上記貼り込み装置に好適に利用される版を実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下添付図面を参照しつつ本発明の印刷用版の版胴体への貼り込み装置について説明する。本発明の印刷用版の版胴体への貼り込み装置は、例えばフレキソ印刷機等の印刷機本体に対して着脱交換できる版胴体に印刷用版を貼り込む装置である。図1ないし図8は、本発明の印刷用版の版胴体への貼り込み装置(以下、単に「貼り込み装置」ともいう)の一実施形態を示している。図1、図2に示すように、本実施形態において、貼り込み装置10は、版胴体12と、版胴体12を挟装支持する挟装支持装置14と、版胴体を回転する回転機構16と、印刷用版Pを載置させる版載置台18と、を含む。本実施形態では、挟装支持装置14、版載置台18は機体20に組み付け又は支持される。
【0019】
版胴体12は、本実施形態に係る貼り込み装置10により版Pが装着されて、図示しない印刷機の基軸に着脱自在に装着される簡易着脱式の版胴体である。本実施形態では、図1、図2、図4に示すように、版胴体12は、両端を開口した中空の円筒形状に設けられている。この版胴体12の周面に印刷用版Pが巻き付け状に取り付けられる。版胴体12は、例えば、円筒内径が同一で、外径の大きさや幅方向長さが異なる種々のものが複数用意され、印刷用版Pの大きさに対応して選択したものが用いられる。版胴体12の周面への印刷用版Pの取り付けは、例えば、クッション性両面テープTを介して貼り込みされる(図7参照)。
【0020】
挟装支持装置14は、図1、図5、図6に示すように、円筒軸Sを横方向とした状態で版胴体12の両端側から版胴体12を着脱自在に挟装支持する版胴体の支持手段である。本実施形態では、挟装支持装置14は、対向離隔して配置された1対の挟持子22と、該1対の挟持子22を近接離間自在に同期駆動させる挟持子駆動機構24と、を有している。
【0021】
本実施形態では、1対の挟持子22は、機体20の上部側の左右両側にそれぞれ配置されており、挟装支持させる版胴体12の両端部に対して同期して近接離間移動する挟持部材であり、本実施形態では挟持子駆動機構26に支持されている。各挟持子22は、版胴体12の肉厚の端縁部に当着する挟着部26と、版胴体12の開口から円筒内部に挿入されるように挟着部26の対向内側に設けられた挿入部28と、挟着部26の挿入部28とは他方側(外側)に向けて横方向に延長された支軸部30と、を含む。挟持子22の挟着部26、挿入部28、支軸部30は、径の大きさが異なる縦断面円形となっておりその円形中心を通る軸線を一致させつつ一体的に形成されている。さらに、対向する挟持子22同士の軸線が横方向に同一直線上となるように配置されている。挟着部26は、円筒形状の版胴体12の開口内径より大きな径で設けられている。挿入部28は、挟着部26側が版胴体12の円筒内径と同じ大きさで、対向内側すなわち挿入先端側に向けて次第に径が小さくなるようなテーパ形状となっている。支軸部30は、挟持子駆動機構24に軸回りに回動自在に支持される。1対の挟持子22は、挟持子駆動機構24による同期し近接移動時に、挟持子22の軸線と、版胴体12の円筒軸線Lと、を同一の直線上に配置させた状態で該版胴体12を機体20の上部側に横架状に支持される。さらに、挟持子22は、挿入部が上記のようなテーパ形状であるので、1対の挟持子22の軸線と版胴体12の円筒軸線Lとの位置合わせを比較的ラフに行っても、挟持子22の近接移動にしたがってそれらの軸が合う位置に版胴体が誘導されるとともに、各挟着部26が版胴体12の両端部を挟装した状態では挿入部28の基部が版胴体12の中空内部内にきっちり嵌まり込み、版胴体12は軸がずれることなく水平に支持される。
【0022】
挟持子駆動機構24は、1対の挟持子22の間隔距離の中心を円筒軸線Lに水平方向に直交して通る中心線Mに対して両挟持子22を近接離間自在に同期駆動させる。これにより、幅方向の長さが異なる種々の版胴体12に対応して簡単に着脱自在に支持できる。特に、幅方向長さが異なっても円筒軸の中点位置が常に一定位置で支持されるので版胴体12の変更ごとの煩雑な位置調整が不要となる。図1、図5に示すように、本実施形態では、挟持子駆動機構24は、それぞれの挟持子22の位置に対応して該挟持子22を回動自在に支持しつつ左右方向に直線移動可能な1対の移動支持部32と、軸回りに回転自在に機体20に横架されそれぞれの移動支持部32を螺進退移動させるように移動支持部32と螺合する1対のねじ軸34と、左右それぞれのねじ軸34を同時に回転させる同期回転装置36と、を含む。移動支持部32、ねじ軸34、同期回転装置36は、機体20のカバー板で覆われている。移動支持部32は、挟持子22の支軸部30を貫通させた状態で保持しそれを軸周り回動自在に支持している。移動支持部32には、ねじ軸34がナット部に螺合状態で横貫通されており、ねじ軸34を回転することにより該移動支持部材32が左右に移動させるともに、静止状態では移動支持部材34の位置が保持される。移動支持部32は、機体20に横架されたガイド杆38を貫通させて横移動が安定的に案内されている。同期回転装置36は、例えば、機体20に回転自在に支持され回転入力させる同期移動用ハンドル44を備えた回転入力横軸杆40と、回転入力横軸杆40の回転力をねじ軸34に伝達させる連係機構42と、を含む。連係機構42は、例えば、チェーン・スプロケット又は複数のギアの連結等、その他任意の回転力伝達機構で構成される。同期移動用ハンドル44を介して回転入力横軸杆40を回転させることにより、1対の挟持子22が上記のように同期移動される。本実施形態では、挟持子駆動機構24は、対向配置された1対の挟持子22の移動方向を左右逆方向としつつ挟持子22どうしの間隔距離の中心が常時保持されるように同じ移動量で同期移動させながら、該間隔距離の中心を通る中心線Mに対して挟持子22を直線的に近接離間移動させる。
【0023】
回転機構16は、挟装支持装置14により版胴体12を挟装支持した状態で該版胴体12を円筒軸回りに回転させる回転駆動手段であり、図7に示すように、版胴体12の円筒軸回りの回転により印刷用版Pを周面に巻き付け状に取り付ける版の巻き付け操作手段である。本実施形態では、図1、図3、図5、図6に示すように、挟持子22の支軸部30が挟持子駆動機構24の移動支持部に回転自在に支持されることにより構成されている。さらに、回転機構16は、図1上、右側の挟持子22の支軸部30の端部側に一体的に設けられた回動用ハンドル46を有している。回動用ハンドル46を作業者が手で回すことにより、挟持子に回転力が加わり、該挟持子22と他方の挟持子により挟装支持された版胴体12を一体となって回転させる。
【0024】
版載置台18は、図1、図2、図4に示すように、挟装支持装置14を介して横架された版胴体12の下方位置に設置されており、平面上に印刷用版Pを印刷模様P1の凸部(印刷面側)を下にして安定的に載置した状態で版胴体12と相対的に近接移動されて該版胴体12の周面の所定位置への貼り付け補助を行う。すなわち、版載置台18を介して版胴体12の周面への印刷用版の貼り付け押圧力を作用させる。版載置台18は印刷用版Pを載置する平面に版位置決め用のマトリクス表示48を有する。本実施形態では、版載置台18は、後述のように台上下動機構52の上部側に設けられたレール部54に支持されている。図6に示すように版載置台18は、台上下動機構52を介して静止状態の版胴体12に対して近接移動可能に上下動自在に設けられるとともに、レール部54を介して版胴体12の円筒軸線Lと空間的に直交方向で水平方向に自由に直線移動かつ進退移動自在に設けられている。
【0025】
詳細には、版載置台18の平面上には、図1、図8に示すように、前記1対の挟持子22の間隙中心位置を通る中心線Mに空間的に平行すなわち版載置台18の進退移動方向と平行な複数の移動方向線481と、これらの移動方向線481に直交する複数の平行な直交線であって円筒軸線Lに空間的に平行な直交線482と、を含むマトリクス標示48が形成されている。マトリクス標示48は、その幅方向中央位置と、挟装支持機構24により支持された版胴体12の円筒軸の中央位置と、が常に位置合わせ状態で保持されている。本実施形態では、マトリクス標示48は、例えば、移動方向線481が5cm間隔、直交線482が5cm間隔でそれぞれ実線で描かれて5cm角の升目となっている。これらの移動方向線481と直交線482の交点又は十字線部が版載置台18側の見当合わせマークとなり、印刷用版Pに設けられるトンボマークP2と位置合わせされる。移動方向線の1つ(481a)は、中心線Mに空間的に平行でかつ、中心線Mを含む鉛直面上すなわち本実施形態ではマーキング標示48の幅方向中央位置に表示されている。これにより、大きさの異なる種々の印刷用版に対応してマトリクス標示48に従って印刷用版Pを配置するだけで、貼り込み操作時の印刷用版Pの版胴体12への貼り込み位置を簡単にしかも精度良く設定できる。また、中央位置も把握しやすくスムーズに所定位置への位置決め状態に載置できる。また、複数の直交線462を目安として版載置台18のスライド位置を把握することもでき、例えば版胴体12に対する版載置台18の平面方向の相対的な位置を確認して正確な貼り込み開始位置の調整を行える。なお、マトリクス標示48を形成している複数の移動方向線481や複数の直交線482の各々の間隔は任意でよい。またそれらの間隔は一定であっても良く、異ならせても良い。また、移動方向線481や直交線482は、実線、破線や点線等その他任意の線でよい。
【0026】
台上下動機構52は、図4、図5に示すように、上下駆動操作時に版載置台18を台平面の水平な状態を保持した状態で版載置台18を上下移動し、かつ停止状態では該版載置台18をその移動位置で位置保持される。本実施形態では、台上下動機構52は、版載置台18を支持するレール部54が固定された可動フレーム56と、軸回り回動自在に縦方向に機体20に軸支されて該可動フレーム56を上下方向に螺進退移動させるように可動フレームと螺合するねじ軸58と、ねじ軸58を正逆回転駆動する回転入力装置60とを含む。可動フレーム56は、ねじ軸58をナット部に螺合させて貫通させているとともに機体20に縦に立設されたガイド杆62を縦に貫通させて上下移動を案内させており、安定かつ確実に移動される。回転入力装置60は、例えば、機体20に回転自在に支持され回転入力させる上下動用ハンドル64を備えた回転入力縦軸杆66と、回転入力横軸杆66の回転力をねじ軸58に伝達させる連係機構68と、を含む。連係機構68は、例えば、チェーン・スプロケット、複数のギア連結減速機等の組合せや、その他任意の回転力伝達機構で構成される。上下動用ハンドル64を介して回転入力縦軸杆66を回転させることにより、連係機構68を介してねじ軸58を軸回転させて可動フレーム56とともに支持された版載置台18を上下動させる。これにより、版胴体12の外径すなわち、印刷方向の長さが異なる種々の印刷用版Pに対応して版載置台の位置を調整して正確に貼り込むことができる。なお、台上下動機構52は、上記の構成に限らず油圧シリンダやその他任意の構成でもよい。
【0027】
本実施形態では、レール部54は、図1、図4に示すように、版胴体12の円筒軸線L方向と空間的に直交方向で水平方向に長く設けられ可動フレーム56の上部側に固定され所定間隔で平行に配置された2本のレール部材からなる。レール部54は、版載置台18の下面側に設けられる係合子70を下側から支持しながらレール長手方向に沿って版載置台18を移動案内して、直線的で自由自在なスライド進退移動を実現している。また、レール部54の長手両端部には、図示しないストッパが設けられており、版載置台18のレール部54からの離脱を防止している。
【0028】
本実施形態では、台上下動機構52とレール部54は、挟装支持装置14により支持された状態の版胴体12と平面上に位置決めされた印刷用版Pを載置した版載置台18とを相対的に近接移動自在に駆動させて版載置台18上で位置決めされた印刷用版Pの版胴体12への貼り付け開始状態を設定させる開始位置設定装置50を構成している。したがって、印刷用版Pの貼り込み操作時には、版載置台18は、平面上に印刷用版Pが載置された状態で、版胴体の直下に印刷用版がくるように水平方向に進退移動され、版胴体12に向けて近接移動させて台上の印刷用版Pをクッション性両面テープTが取り付けられた版胴体12の周面側に接触させて、貼り込み開始状態を設定する。その後、図7に示すように、版胴体12の回転機構16による回転に伴って印刷用版Pが巻き付け状に貼り付けられるとともに版載置台18がレール部54を介してスライド移動し、該版胴体12の周面に印刷用版Pを略一定の貼り付け押圧力で順次貼り付けていくようになっている。
【0029】
図8に示すように、本実施形態では、版胴体12に取り付けられる印刷用版Pは、例えば、可撓性と弾性を有する感光性樹脂からなり、その印刷面側に、文字や図形等の所要の印刷模様P1と、位置決め用マーキングとしてのトンボマークP2と、が凸設されている。本実施形態では、トンボマークP2は、例えば、版載置台18のマトリクス標示48の移動方向線481と直交線482との交点位置のいずれか2箇所に対応した位置であって、例えば中心線Mと対応するような中間の移動方向線481に対して右上、左下の関係となる2箇所の位置に設けられている。トンボマークP2は、設計時にマトリクス標示の移動方向線と直交線との交点位置を考慮して形成されており、マトリクス標示48と位置合わせされた際に、印刷用版Pの幅方向中央位置とマトリクス標示48の中央線Mに対応する幅方向中央位置とが位置合わせされるような位置となっている。印刷用版Pは、円筒状の版胴体12周面に巻き付け装着する際には、該版の厚み分及び印刷模様の凸設分による半径の差により、その外周面側となる印刷版面側が円周方向に若干伸びるようになっている。図9に示すように、印刷用版Pは、この伸び度合いを見込んで実際の印刷模様よりも縦方向に若干収縮された状態及び位置関係で印刷模様P1が形成される。すなわち、印刷模様P1は、円筒状の版胴体12周面に巻き付け装着する際の伸び度合い(図上、仮想線)を見込んだ非伸長印刷位置(図上、実線)に対応して形成される。一方、トンボマークP2は、伸び度合いを見込んだ非伸長印刷位置に対して、伸び度合いを見込んだ位置(例えば、図上、破線)ではなく、該印刷用版Pを版載置台18の平面上に静置させた状態で該版の伸び度合いを見込まない位置であって、上記のように版載置台18のマトリクス標示48の移動方向線481と直交線482との交点位置のいずれか2箇所に対応した位置に設定される。よって、伸び度合いが異なる種々の版に対してトンボマークP2の設計は印刷版面側の伸び度合いを考慮する必要はなく版載置台18の平面上のマトリクス標示48に対応して設計すればよい。なお、位置決め用のトンボマークP2は、上記の位置に限らず、例えば、中間の移動方向線に対して右下/左上、右上/右下、左上/左下、右上/左上、右下/左下のいずれかの関係となる複数位置に設けてもよい。例えば、右上/左下又は右下/左上となるように中間の移動方向線481aに対して斜めに交差する線上の2箇所の位置にトンボマークP2が設けられるとズレ防止に好適であり、位置決め作業を円滑に短時間で行える。また、トンボマークP2は、右上/右下/左上/左下の4箇所に設けられていても良い。なお、本実施形態では、位置決め用のトンボマークP2を形成する凸部は印刷用版Pが版胴体12の周面へ貼り込まれた後に削られ、トンボマークP2が印刷されないようになる。しかしながら、トンボマークP2が印刷されるように該トンボマークを残しておいてもよい。
【0030】
次に、本実施形態に係る印刷用版の版胴体への貼り込み装置10の作用について説明する。印刷模様P1とトンボマークP2を形成した印刷用版Pを用意し、図1、図2に示すように、該印刷用版Pに対応した幅方向長さ及び外径の版胴体12を挟装支持機構14を介して支持させる。離隔配置された1対の挟持子22の間に版胴体12を配置した状態で、同期移動ハンドル44を手で回転して挟持子22を同期近接移動させ版胴体12を簡単に挟持支持させることができる。この際、1対の挟持子22は中心線Mに対して近接離間移動されるので、すなわち、挟持子の間隙中心位置は常に一定の位置に保持されるので、版胴体12は円筒軸方向の長さが異なっても中心位置が一定の位置に配置された状態で支持されるので、煩雑な位置調整が不要となる。版胴体12には印刷用版貼り付け用のクッション性両面テープTを例えば手作業で貼り付けられる。図8に示すように、版載置台18の平面上に印刷用版PをトンボマークP2と版載置台18のマトリクス標示48の移動方向線481と直交線482との交点のうち所定の交点とを位置合わせしながら印刷模様P1の凸部(印刷面側)を下にした状態で載置する。この位置合わせ作業は平面上で行われるので簡便かつ正確に短時間で位置合わせできる。さらに、版胴体12の軸方向の中心位置と、マトリクス標示48によって位置決め配置された印刷用版Pの幅方向中央位置と、が位置合わせされることとなるとともに、2箇所のトンボマークP2で位置合わせしているので、印刷流れ方向に対する印刷用版Pのずれを生じさせることなく版胴体の所定位置へ正確に貼り込むことができる。次に、必要に応じて作業者が手で版載置台18を水平方向に進退移動させ、版胴体12の直下に印刷用版Pがくるように位置合わせした後、台上下動機構52を介して版載置台18を上昇させて該版載置台18に載置された印刷用版Pをその上方側に挟持支持されている版胴体12に近接移動させる。印刷用版Pが版胴体12の周面のクッション性両面テープTに当着したら版載置台の上昇を停止する。そして、図7に示すように、回転機構16を介して挟持子22ごと版胴体12を回転させると、その回転に従って版載置台18が移動しつつ、印刷用版Pは版胴体12の周面側に順次略一定圧力で接触しながら巻き付け状に貼り付けられる。このように本実施形態に係る貼り込み装置では、印刷用版の大きさ等が異なっても他の部材を必要とすることなく同じ装置構成で正確に貼り付けることができ、コストパフォーマンスが高いうえ、操作性も良好である。さらに、全体として技術熟練を要することなく簡単な操作で、印刷用版の版胴体への所定の位置にずれることなく正確に貼り込むことができる。その結果、印刷用版の交換が頻繁に行われるような場合でも良好に対応でき、多色印刷や農作物用の包装フィルムへの印刷のような小ロット多品種の印刷にも実用的である。なお、本実施形態では、版胴体12に1つの印刷用版Pを貼り付ける態様で説明したが、複数の印刷用版Pを並べて貼り付けることとしても良い。この場合でも、例えば、版載置台18の平面上に複数の印刷用版を横に並べる際に、マトリクス標示48の所要の交点で簡単に位置決めして配置することができる。また、クッション性両面テープTを版胴体12の周面に貼り込む際に版載置台18を利用してもよく、1面側の剥離紙を剥がした状態で版載置台18の平面上に載置して、版載置台18を上昇させて版胴体12に接触させ、その状態で版胴体を回転させることにより版胴体の周面に両面テープTを貼り込むこととしてもよい。
【0031】
以上説明した本発明の印刷用版の版胴体への貼り込み装置は、上記した実施形態のみの構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の本質を逸脱しない範囲において、任意の改変を行ってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0032】
本発明の印刷用版の版胴体への貼り込み装置は、円筒形状の版胴体の周面に印刷用版を貼り込むのに適用され、特に、フレキソ印刷機のような小ロット多品種の印刷態様に適した印刷機の版胴体の場合に好適に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の実施形態に係る印刷用版の版胴体への貼り込み装置の平面図である。
【図2】図1の貼り込み装置の正面図である。
【図3】図1の貼り込み装置の右側面図である。
【図4】図2のA−A線断面図である。
【図5】図3のB−B線断面図である。
【図6】印刷用版の版胴体への貼り込み装置の作用説明図である。
【図7】版胴体へ印刷用版を貼り込む際の作用説明図である。
【図8】印刷用版と版載置台の斜視図とそれらの位置合わせ説明図である。
【図9】印刷用版の概略説明図である。
【符号の説明】
【0034】
10 印刷用版の版胴体への貼り込み装置
12 版胴体
14 挟装支持装置
16 回転機構
18 版載置台
22 挟持子
24 同期移動機構
48 マトリクス標示
481 移動方向線
482 直交線
50 開始位置設定装置
52 台上下動機構
54 レール部
P 印刷用版
L 円筒軸線
M 中心線


【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷用の版をその周面に巻き付け状に取り付ける円筒状の版胴体と、
円筒軸を横方向とした状態で版胴体の両端側から版胴体を着脱自在に挟装支持する挟装支持装置と、
挟装支持装置により版胴体を挟装支持した状態で軸回りに回転させる回転機構と、
版胴体の下方位置に設置され平面上に印刷用版を載置した状態で版胴体への貼り付け補助を行う版載置台と、を備え、
挟装支持装置は、対向離隔して配置され版胴体の両端部に対して同期して近接離間移動する1対の挟持子と、該1対の挟持子の間隔距離の中心を円筒軸線に直交して通る中心線に対して両挟持子を近接離間自在に同期駆動させる挟持子駆動機構と、を有し、
版載置台は、版胴体の円筒軸線と空間的に直交方向に自由に直線移動かつ進退移動自在に設けられると共に、版載置台の平面であってその平面上に中心線に空間的に平行な複数の移動方向線とこれらの移動方向線に直交する複数の平行な直交線であって円筒軸線に空間的に平行な直交線とを含むマトリクス標示を有していることを特徴とする印刷用版の版胴体への貼り込み装置。
【請求項2】
挟装支持装置により支持された状態の版胴体と平面上に位置決めされた印刷用版を載置した版載置台とを相対的に近接移動自在に駆動させて版載置台上で位置決めされた印刷用版の版胴体への貼り付け開始状態を設定させる開始位置設定装置を有することを特徴とする請求項1記載の印刷用版の版胴体への貼り込み装置。
【請求項3】
開始位置設定装置は、静止状態の版胴体に対して版載置台を上下駆動させる台上下動機構を含み、
さらに、台上下動機構は、版載置台を支持しつつ版胴体の円筒軸線方向と空間的に直交方向で水平方向に移動案内させるレール部を有することを特徴とする請求項1または2記載の印刷用版の版胴体への貼り込み装置。
【請求項4】
移動方向線の1つは、中心線に空間的に平行でかつ、中心線を含む鉛直面上に表示されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の印刷用版の版胴体への貼り込み装置。
【請求項5】
版胴体に貼り付ける印刷用版には版載置台の移動方向線と直交線との交点位置のいずれかに対応し、かつ中間の移動方向線に対して右上/左下あるいは右下/左上、または、右上/右下/左上/左下の関係となる複数位置に位置決めマーキングが設けられていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の印刷用版の版胴体への貼り込み装置。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれかに記載の貼り込み装置に用いられる印刷用版であって、
円筒状の版胴体周面に巻き付け装着する際の印刷用版の伸び度合いを見込んだ非伸長印刷位置に対し、
該印刷用版を版載置台の平面上に静置させた状態で該版の伸び度合いを見込まない位置であって、版載置台の移動方向線と直交線との交点位置のいずれかに対応する複数位置に位置決めマーキングが設けられていることを特徴とする貼り込み装置に用いられる印刷用版。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−155550(P2008−155550A)
【公開日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−348728(P2006−348728)
【出願日】平成18年12月26日(2006.12.26)
【出願人】(500393527)株式会社宏栄 (1)
【Fターム(参考)】