印刷装置および印刷装置を備える印刷システム
【課題】ネットワークを介して簡易かつ迅速に機密処理を行なうことのできる、印刷装置および印刷システムを提供する。
【解決手段】通信手段と、記憶手段と、作動手段と、作動対象データを第1認証情報と対応付けて記憶手段に記憶させる記憶制御手段と、記憶手段が作動対象データを記憶しているときに、第2認証情報を指定する操作入力を受け付けて第2認証情報を示す返信を可能にするための電子メッセージ画面を表示させるための電子メッセージを情報機器9に送信するよう制御する電子メッセージ送信制御手段と、電子メッセージ画面を表示して第2認証情報を受け付けた情報機器9が返信する電子メッセージへの第2認証情報を示す返信と、前記第1認証情報と、に基づいて、第2認証情報が認証された場合には、前記記憶手段が第1認証情報と対応付けて記憶している作動対象データの処理を作動手段に作動させる作動制御手段と、を印刷装置1に備える。
【解決手段】通信手段と、記憶手段と、作動手段と、作動対象データを第1認証情報と対応付けて記憶手段に記憶させる記憶制御手段と、記憶手段が作動対象データを記憶しているときに、第2認証情報を指定する操作入力を受け付けて第2認証情報を示す返信を可能にするための電子メッセージ画面を表示させるための電子メッセージを情報機器9に送信するよう制御する電子メッセージ送信制御手段と、電子メッセージ画面を表示して第2認証情報を受け付けた情報機器9が返信する電子メッセージへの第2認証情報を示す返信と、前記第1認証情報と、に基づいて、第2認証情報が認証された場合には、前記記憶手段が第1認証情報と対応付けて記憶している作動対象データの処理を作動手段に作動させる作動制御手段と、を印刷装置1に備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンタなどの各種の印刷装置および印刷装置を備える印刷システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ネットワークに接続して電子メールを受信し、受信した電子メールによってファクシミリ通信手段の動作を規定するファクシミリ装置が記載されている。
【特許文献1】特開平10−75330号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、特許文献1に記載のファクシミリ装置では、ネットワークを介して簡易かつ迅速に機密処理を行なうことはできない。
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、ネットワークを介して簡易かつ迅速に機密処理を行なうことのできる、印刷装置および印刷装置を備える印刷システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
【0005】
【0006】
【0007】
【0008】
【0009】
上記の目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、情報機器と、印刷装置と、を備える印刷システムであって、前記情報機器は、無線通信手段と、表示手段と、入力手段と、前記印刷装置が送信する電子メッセージを前記無線通信手段に受信させる電子メッセージ受信手段と、前記無線通信手段が受信した電子メッセージに基づいたメッセージ画面を前記表示手段に表示させる表示制御手段と、前記メッセージ画面を操作する操作入力を前記入力手段を介して受け付けたときに、受け付けた操作入力に従って前記電子メッセージの送信元である前記印刷装置に対して電子メッセージへの返信をするよう前記無線通信手段を制御する電子メッセージ返信制御手段と、を備え、前記印刷装置は、通信手段と、記憶手段と、作動手段と、作動対象データを第1認証情報と対応付けて前記記憶手段に記憶させる記憶制御手段と、前記記憶手段が前記作動対象データを記憶しているときに、第2認証情報を指定する操作入力を受け付けて前記電子メッセージへの第2認証情報を示す返信をすることを前記情報機器において可能にする電子メッセージ画面を前記表示手段に表示させるための電子メッセージを前記情報機器に送信するよう前記通信手段を制御する電子メッセージ送信制御手段と、前記電子メッセージ画面を表示して第2認証情報を指定する操作入力を受け付けた前記情報機器が返信する前記電子メッセージへの前記第2認証情報を示す返信と、前記第1認証情報と、に基づいて、前記第2認証情報が認証されるか確認し、前記第2認証情報が認証された場合には、前記記憶手段が前記第1認証情報と対応付けて記憶している作動対象データの処理を前記作動手段に作動させる作動制御手段と、を備えることを特徴としている。
【0010】
また、請求項2に記載の発明は、印刷装置であって、前記印刷装置は、通信手段と、記憶手段と、作動手段と、作動対象データを第1認証情報と対応付けて前記記憶手段に記憶させる記憶制御手段と、記憶手段が前記作動対象データを記憶しているときに、第2認証情報を指定する操作入力を受け付けて電子メッセージへの第2認証情報を示す返信をすることを前記情報機器において可能にするための電子メッセージ画面を前記表示手段に表示させるための前記電子メッセージを前記情報機器に送信するよう前記通信手段を制御する電子メッセージ送信制御手段と、前記電子メッセージ画面を表示して第2認証情報を指定する操作入力を受け付けた前記情報機器が返信する前記電子メッセージへの前記第2認証情報を示す返信、前記第1認証情報と、に基づいて、前記第2認証情報が認証されるか確認し、前記第2認証情報が認証された場合には、前記記憶手段が前記第1認証情報と対応付けて記憶している作動対象データの処理を前記作動手段に作動させる作動制御手段と、を備えることを特徴としている。
【発明の効果】
【0011】
【0012】
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明の電子装置は、携帯電話によって制御される制御手段を備えている。ここで、電子装置とは、電子部品を備える装置を指称し、たとえば、プリンタ、ファクシミリ、スキャナなどの画像形成装置を含む事務用機器や、たとえば、ミシンなどの家庭用機器などを含む、各種の産業機器が挙げられる。
また、携帯電話とは、持ち運びが可能な移動電話を指称し、通常の携帯電話の他に、たとえば、PHSやPDA(携帯情報機器)が一体となっているものが挙げられる。
【0014】
そして、本発明の電子装置は、このような携帯電話によって制御し得るように構成されている。より具体的には、たとえば、電子装置の作動条件などを、携帯電話によって設定できるように構成される。
図1は、携帯電話によって、モデムを介して制御し得るように構成された電子装置を備えるシステムの概略構成図である。
【0015】
電子装置1は、エンジン2、メインコントローラ3、操作部4、送受信手段としてのモデム5などを備えている。
エンジン2は、この電子装置1の作動に応じた各種の機械要素によって構成されている。
メインコントローラ3は、CPU6、ROM7、RAM8、NVRAM16、Input/Outputコントローラ(以下、I/Oコントローラとする。)17などにより構成されている。
【0016】
ROM7には、この電子装置1を作動させるための各種のプログラムや、携帯電話9との間で送受信される情報に基づいて、電子装置1の作動条件などを設定する制御手段としての条件設定プログラムが格納されている。この条件設定プログラムには、各種の設定を携帯電話9によって行なうために、携帯電話9との間において送受信するための音声ガイドプログラムが含まれている。
【0017】
RAM8には、各種プログラムが作動するために、一時的に必要な値を記憶するためのメモリが格納されている。
NVRAM16には、各種プログラムに基づいて設定される設定値を記憶するためのメモリが格納されている。
CPU6には、エンジン2、ROM7、RAM8、NVRAM16、I/Oコントローラ17、操作部4、モデム5の各部が接続されている。
【0018】
操作部4は、この電子装置1を作動させるための操作キーなどが設けられている。
モデム5は、携帯電話9との間において、電話回線10を介して必要なデータを送受信するように構成されている。
そして、携帯電話9によって電子装置1を制御するには、まず、携帯電話9によって、電話回線10を介して電子装置1に電話をかける。そうすると、モデム5を介して、その信号がCPU6に入力され、CPU6がROM7内の音声ガイドプログラムをサポートする。そして、その音声ガイドプログラムに従って、CPU6からモデム5および電話回線10を介して所定の音声ガイダンスが携帯電話9に送信される。設定をする者は、その音声ガイダンスに従って、携帯電話9の特定のテンキー等を押すことにより、電子装置1の作動条件などを任意に設定すればよい。そして、電子装置1は、条件設定プログラムによって、設定された作動条件に従って作動される。
【0019】
電子装置1をこのように構成すれば、携帯電話9によって、電子装置1を制御することができるので、手持ちの携帯電話9があれば、たとえば、操作部4において設定できないような特殊機能が電子装置1に付加される場合においても、その特殊機能の作動条件を、音声ガイダンスによって携帯電話9から設定できるようにしておくことにより、その特殊機能の作動条件を設定するための操作部を、別途、外付けしなくてもよく、部品点数および製造コストの低減化を図ることができる。また、これとともに、そのような操作部を設置するためのスペースが不要となって、省スペース化を図ることができる。
【0020】
また、この電子装置1には、携帯電話9との間において、送受信するためのモデム5が設けられているので、別途、そのための送受信装置を設けなくても、携帯電話9と、直接、送受信することができ、送受信にかかる装置構成の簡易化が図られる。また、この電子装置1では、電話回線10を介して携帯電話9と送受信するので、特別な通信回線が不要で、簡易な構成により低コストでの送受信を実現することができる。なお、電話回線10は、公衆回線や社内回線であって特に制限されない。
【0021】
また、このような電子装置1としては、たとえば、図2に示すように、サーバとしてのRASサーバ11が接続されているLAN12と、接続可能なインターフェイスとしてのLANインターフェイス13を備えるようにしてもよい。
すなわち、図2に示す電子装置1では、図1に示す電子装置1のモデム5の代わりに、LANインターフェイス13を備えており、このLANインターフェイス13が、携帯電話9と送受信するためのRASサーバ11が接続されているLAN12に接続されている。また、電子装置1には、そのROM7内に、Webサーバアプリケーションが格納されている。
【0022】
携帯電話9によって、図2に示す電子装置1を制御するには、たとえば、リモートログインによる通信によって行なえばよい。すなわち、まず、携帯電話9から電子装置1のURLを指定して電話をかける。そうすると、まず、電話回線10を介して、RASサーバ11に信号が送信され、LAN12にリモートログインする。続いて、電子装置1のURLに基づいて、LAN12を介して電子装置1のLANインターフェイス13に信号が入力される。そして、LANインターフェイス13に入力された信号によって、CPU6がROM7内のWebサーバアプリケーションをサポートする。そうすると、このWebサーバアプリケーションに従って、LANインターフェイス13、LAN12、RASサーバ11および電話回線10を介して、ホームページが携帯電話9に送信され、設定をする者は、そのホームページから、条件設定プログラムの設定を行なうためのWebページにリンクして、携帯電話9の特定のテンキー等を押すことにより、その電子装置1の作動条
件などを任意に設定すればよい。そして、電子装置1は、条件設定プログラムによって、設定された作動条件に従って作動される。
【0023】
このような構成によると、電子装置1は、LANインターフェイス13によって、LAN12上のRASサーバ11を介して携帯電話9との間の送受信を行なうことができるので、たとえば、リモートログインによる通信によって、携帯電話9との間の送受信を行なうことができる。そのため、種々の情報を種々の形態によって送受信することができる。しかも、携帯電話9のWebブラウザから電子装置1のWebサービスへと通信することによって、電子装置1を制御することができるので、携帯電話9によって簡易かつ迅速に電子装置1を制御することができる。
【0024】
また、このような電子装置1においては、RASサーバ11の代わりに、図3に示すように、ゲートウェイ18を設けて、携帯電話9からインターネットまたはイントラネット19を介して、ゲートウェイ18経由で電子装置1のホームページにアクセスして、そのホームページから、条件設定プログラムの設定を行なうためのWebページにリンクするようにしてもよい。
【0025】
また、このような電子装置1としては、たとえば、図5に示すように、電話回線10を介さずに、無線によるピアツーピア接続が可能な、たとえば、BlueTooth(登録商標)などにより、携帯電話9と通信できるように構成してもよい。すなわち、図5に示す電子装置1では、図1に示す電子装置1のモデム5の代わりに、BlueTooth(登録商標)専用のインターフェイス15を備えている。
【0026】
そして、図5に示す携帯電話9によって電子装置1を制御するには、まず、携帯電話9から、BlueTooth(登録商標)を介して電子装置1に回線を接続する。そうすると、インターフェイス15を介して、その信号がCPU6に入力され、CPU6によりサポートされるROM7内の条件設定プログラムが作動して、再び、BlueTooth(登録商標)を介して、携帯電話9に、装置の作動条件を設定するための情報が送信される。そして、設定をする者は、その情報に従って、携帯電話9の特定のテンキーを押すことにより、その電子装置1の作動条件などを任意に設定すればよい。これによって、電子装置1は、条件設定プログラムによって、設定された作動条件に従って作動される。
【0027】
図4は、本発明の電子装置を備えるシステムの一実施形態を示す概略構成図である。
この電子装置1は、携帯電話9によって、電子メールによる通信によって制御し得るように構成されており、サーバとしてのメールサーバ14が接続されているLAN12と接続可能なインターフェイスとしてのLANインターフェイス13を備えている。
すなわち、この図4に示す電子装置1では、図1に示す電子装置1のモデム5の代わりに、LANインターフェイス13を備えており、このLANインターフェイス13が、携帯電話9と送受信するためのメールサーバ14が接続されているLAN12に接続されている。また、電子装置1には、そのROM7内に、メール受信プロトコルとして、たとえば、POP3と、メール送信プロトコルとして、たとえば、SMTPとをサポートするアプリケーションが格納されている。また、メールサーバ14には、その電子装置1のメールアカウントとメールアドレスとが登録されている。
【0028】
そして、携帯電話9によって、図4に示す電子装置1を制御するには、電子メールによる通信によって行なえばよい。すなわち、まず、携帯電話9から電子装置1のメールアドレス宛てに、装置の作動条件の設定を要求するための電子メールを送信する。そうすると、電話回線10およびインターネットまたはイントラネット19を介して、メールサーバ14に電子メールが送信される。一方、電子装置1では、CPU6によってPOP3/SMTPがサポートされているので、メールサーバ14に受信された電子メールは、LAN
12を介して電子装置1のLANインターフェイス13に入力される。そして、LANインターフェイス13に入力された電子メールによって、CPU6が、条件設定プログラムを作動させて、装置の現在の作動情報を示すとともに、作動条件を設定するための電子メールが、LANインターフェイス13、LAN12、メールサーバ14、インターネットまたはイントラネット19および電話回線10を介して、携帯電話9に送信される。設定をする者は、その電子メールに従って、携帯電話9の特定のテンキー等を押すことにより、その電子装置1の作動条件などを任意に設定するリプライメールを作成し、電子装置1に設定情報を電子メールによって返送する。そして、この電子メールを受け取った電子装置1は、条件設定プログラムによって、設定された作動条件に従って作動される。
【0029】
このような構成によると、電子装置1は、LANインターフェイス13によって、LAN12上のメールサーバ14を介して、電子メールによる通信によって携帯電話9との間の送受信を行なうことができるので、携帯電話9との間のメール交換によって電子装置1を制御することができる。そのため、携帯電話9によって簡易かつ確実に電子装置1を制御することができる。
【0030】
なお、このような電子メールによる通信においては、後述するように、送受信される一連の電子メールに、一連の電子メールであることおよび他の電子メールと区別するためのIDコードを付与することが好ましい。一連の電子メールに、たとえば、同一のIDコードを付与しておくことにより、携帯電話9との間において複数の別の電子メールが送受信されている時には、それぞれの電子メールをそのIDコードによって区別しながら処理することができ、各電子メールを誤りなく処理することができるとともに、確実な送受信による、電子装置1の確実な制御を達成することができる。
【0031】
そして、このような携帯電話9による電子装置1の制御は、より具体的には、プリンタ、ファクシミリ、スキャナなどの画像形成装置を制御する場合、とりわけ、LANなどのネットワークによって、複数の画像情報入力装置としてのパーソナルコンピュータ(以下、PCとする。)が接続されている画像形成装置を制御して、秘密情報を出力する場合に、好適に用いられる。
【0032】
次に、このような、LANに接続されているプリンタによって、秘密情報を印刷する場合について詳述する。
図6は、プリンタによって秘密情報を印刷するための概略構成図である。プリンタ21は、携帯電話23と通信するためのモデム24やファックスおよびスキャナ等の複合機能を備えたMFC(マルチファンクションセンタ)タイプのプリンタであり、公衆回線または社内回線22に接続されるとともに、LANインターフェイス30およびLAN25を介して、秘密情報としての機密印字文書を作成するための複数の画像情報入力装置としてのPC26に接続されている。このプリンタ21は、CPU、ROM、RAM、NVRAMなどを備えており、ROMには、このプリンタ21を作動させるための各種のプログラムや、携帯電話23との間で送受信される情報に基づいて、プリンタ21の作動条件などを設定する条件設定プログラムが格納されている。また、この条件設定プログラムには、機密印字文書の印刷の開始指示を携帯電話23によって行なうために、携帯電話23との間において送受信するための音声ガイドプログラムによる通信を行なうためのプログラムが含まれている。
【0033】
各PC26の利用者は、ワードプロセッサソフトウエア等のアプリケーションを利用して、機密印字文書を作成した後、たとえば、図7に示されるような、印刷ダイアログ27を開き、印刷の設定を行う。
利用者は、たとえば、印刷ダイアログ27のプロパティボタン28を押して、図8に示すような設定ダイアログ29を開き、この設定ダイアログ29の機密印字の欄に設けられ
たチェックボックスをチェックすることにより、作成した文書が機密印字文書であることを指定するとともに、機密印字文書を出力するために必要な特定のパスワードや、準備完了連絡先としての電子メールアドレスおよび電話番号等を入力する。そして、利用者は、印刷ダイアログ27において各種設定を行った後、LAN25を介して印刷の指示をプリンタ21へ送信する。
【0034】
プリンタ21は、LAN25を介して機密印字指定の機密印字文書を受信した後、この文書のデータを一旦プリンタ21に設けられたRAM、または、不揮発性のメモリ(たとえば、NVRAMやハードディスクなど)に保存するとともに、条件設定プログラムに従って、設定ダイアログ29で入力された準備完了連絡先に、音声ガイダンスにより印刷準備が完了していることを知らせる。より具体的には、プリンタ21から、利用者の携帯電話23に電話をかけて、「機密印字文書の印刷準備ができましたのでパスワードを入力後、#1を押してください。印刷をキャンセルする場合は、#0を押してください」などの音声ガイダンスを出力して、利用者に印刷準備が完了した旨を知らせる。
【0035】
利用者は、プリンタ21からの印刷準備完了メッセージを受け取ると、一旦携帯電話23を保留するか、あるいはそのままの状態で、プリンタ21のところへ出向き、携帯電話23の保留を行なっている場合はその保留を解除して、携帯電話23に設けられた特定のテンキー等を使用して、数字またはアルファベットを含むパスワードを押した後、最後に#1を押す。この時、携帯電話23が操作のメモリ機能を備えていれば、あらかじめパスワードを登録しておくことにより、パスワードを入力する手間を省略することができる。
【0036】
そして、プリンタ21は、利用者により入力されたパスワードをモデム24を介して受信した後、そのパスワードを確認する。受信されたパスワードが認証されれば、機密印字文書の印刷を開始し、受信されたパスワードが認証されない場合は、音声ガイダンスにより、「パスワードが一致しません。もう一度入力するのであれば、パスワード入力後に#1を押してください。キャンセルする場合は、#0を押してください」等のガイダンスを出力して、入力されたパスワードが認証されなかった旨を利用者に知らせる。利用者は、その音声ガイダンスに従って、上述したような操作を繰り返すか、または、#0を押して印刷の実行をキャンセルする。
【0037】
なお、携帯電話23に、伝言メッセージや携帯電話用メールなどのサービスがサポートされている場合には、音声ガイダンスの代わりに、このようなサービスを利用することも可能である。
このような構成によると、プリンタ21は、公衆回線または社内回線22およびモデム24を介して、携帯電話23との通信によって、機密印字文書を印刷するためのパスワードを受信することができるので、機密印字文書を作成した者が、携帯電話23により所定のパスワードを入力し、これをコード信号としてプリンタ21に送信すれば、そのような専用の操作部を外付けせずとも、利用者が使い慣れた携帯電話23によって、容易に、プリンタ21によって機密印字文書を出力させることができる。
【0038】
また、携帯電話23により音声ガイダンスに応答することによって、プリンタ1を制御することができるので、そのような専用の操作部を、別途、外付けしなくてもよく、部品点数および製造コストの低減化を図ることができる。また、これとともに、そのような操作部を設置するためのスペースが不要となって、省スペース化を図ることができる。
また、このようなプリンタ21においては、モデム24を備えずに、図9に示すように、RASサーバ31を介して、携帯電話23と送受信するようにしてもよい。このRASサーバ31は、LANインターフェイス30と接続可能なLAN25に接続されている。そして、プリンタ21には、そのROM内にWebサーバアプリケーションが格納されており、利用者は、携帯電話23を用いてリモートログインによる通信によって、機密印字
文書の印刷を指示することができる。
【0039】
すなわち、各PC26の利用者は、ワードプロセッサソフトウエア等のアプリケーションを利用して、機密印字文書を作成した後、上述したように、印刷ダイアログ27において、作成した文書が機密印字文書であることを指定して、LAN25を介して印刷の指示をプリンタ21へ送信する。
プリンタ21は、LAN25を介して機密印字文書を受信した後、この機密印字文書のデータを一旦プリンタ21内に設けられたRAM、または、不揮発性のメモリ(たとえば、NVRAMやハードディスクなど)に保存する。一方、利用者は、携帯電話23から、公衆回線または社内回線22を介してRASサーバ31経由でLAN25にログインして、ブラウザからプリンタ21のURLを指定して、プリンタ21のホームページにアクセスして、そのホームページから、機密印字文書を指定して印刷を行なうためのWebページにリンクする。
【0040】
そうすると、携帯電話23に、図10に示されるようなWebページのPrint S
erver Homepageの画面32が表示される。利用者は、機密印字文書の印刷
(Print Private Documents)へのリンクを選択し、次に、図1111に示されるような、利用者の名前およびパスワードを要求する画面33が表示されるので、利用者は自分の名前およびパスワードを入力する。プリンタ21は、利用者により入力されたパスワードを受信すると、そのパスワードを確認し、受信されたパスワードが認証されれば、図12に示されるような、その利用者の印刷待ちの機密印字文書のリスト画面34を表示する。ここで、利用者は、各機密印字文書の欄に設けられたチェックボックス35をチェックすることにより、印刷したい機密印字文書を指定して、印刷開始の指示をプリンタ21へ送信する。そうすると、プリンタ21は、機密印字文書の印刷を開始する。
【0041】
なお、受信されたパスワードが認証されない場合は、入力されたパスワードが認証されなかった旨を携帯電話23に送信するので、利用者は、表示されたメッセージに従って、上述したような操作を繰り返すか、または、印刷の実行をキャンセルする。
このような構成によると、プリンタ21は、LANインターフェイス30によって、LAN25上のRASサーバ31を介して携帯電話23との間の送受信を行なうことができるので、上述したようなリモートログインによる通信によって、携帯電話23との間の送受信を行ない、機密印字文書を指定して印刷するための設定をすることができる。そのため、携帯電話23によって簡易かつ迅速に機密印字文書の印刷を行なうことができる。
【0042】
なお、上述した構成においては、利用者から、携帯電話23のブラウザからプリンタ21のURLを指定して、プリンタ21のWebページにアクセスするようにしているが、LAN25を介して機密印字文書を受信した後に、プリンタ21から、印刷準備完了を知らせる電子メールを利用者へ送信して、この時に、この電子メールにプリンタ21のURLを含ませるようにすれば、利用者は、プリンタ21から送信される電子メールを利用して、携帯電話23のブラウザからプリンタ21のURLにアクセスして、機密印字文書の印刷開始の指示を行なうこともできる。
【0043】
また、このようなプリンタ21においては、RASサーバ31の代わりに、図13に示すように、ゲートウェイ44を設けて、インターネットまたはイントラネット45を介して、ゲートウェイ44経由で携帯電話23から、プリンタ21のホームページにアクセスして、そのホームページから、機密印字文書を指定して印刷を行なうためのWebページにリンクするようにしてもよい。
【0044】
さらに、このようなプリンタ21においては、図14に示すように、LANインターフ
ェイス30を、携帯電話23と送受信するためのメールサーバ36が接続されているLAN25に接続して、メールサーバ36およびインターネットまたはイントラネット45を介した電子メールによる通信によって、携帯電話23より機密印字文書の印刷を指示するようにしてもよい。
【0045】
すなわち、各PC26の利用者は、ワードプロセッサソフトウエア等のアプリケーションを利用して、機密印字文書を作成した後、上述したように、印刷ダイアログ27において、作成した文書が機密印字文書であることを指定して、LAN25を介して印刷の指示をプリンタ21へ送信する。
プリンタ21は、機密印字文書を受信した後、この機密印字文書のデータを一旦プリンタ21内に設けられたRAM、または、不揮発性のメモリ(たとえば、NVRAMやハードディスクなど)に保存するとともに、機密印字文書の付帯情報として送られた準備完了連絡先のメールアドレスに、電子メールにより、図15に示すようなメッセージを送り、利用者に印刷準備が完了している旨を知らせ、これとともに、機密印字文書の印刷を実行するためのパスワードを要求する。そして、利用者は、プリンタ21より送信された電子メールを引用して、図16に示すように、携帯電話23の特定のテンキー等を押すことによりパスワードを入力して、これを電子メールによりプリンタ21へ返信する。
【0046】
プリンタ21は、利用者により入力されたパスワードを受信すると、そのパスワードを確認し、受信されたパスワードが認証されれば、機密印字文書の印字を開始し、受信されたパスワードが認証されない場合は、入力されたパスワードが認証されなかった旨を知らせる電子メールを携帯電話23に送信する。利用者は、表示されたメッセージに従って、上述したような操作を繰り返すか、または、印刷の実行をキャンセルする。
【0047】
このような構成によると、プリンタ21は、LANインターフェイス30によって、LAN25上のメールサーバ36およびインターネットまたはイントラネット45を介して、電子メールによる通信によって携帯電話23との間の送受信を行なうことができるので、携帯電話23との間の電子メール交換によって機密印字文書の印刷の設定を行なうことができる。そのため、携帯電話23によって簡易かつ確実にプリンタ21を制御することができる。
【0048】
なお、このような電子メールによる通信においては、送受信される一連の電子メールのメッセージ内に、図15に示されるような、他の電子メールと区別するための、たとえば、[00001]のようなIDコード37を付与することが好ましい。各電子メールにIDコード37を付与しておくことにより、携帯電話23との間において別の複数の電子メールが送受信されている時には、それぞれの電子メールをそのIDコード37によって区別しながら処理することができ、各電子メールを誤りなく処理することができるとともに、確実な送受信による、プリンタ21の確実な制御を達成することができ、その結果、簡易かつ良好に機密印字文書の印刷を行なうことができる。なお、このIDコード37は、プリンタ21内部のプログラムによってランダムかつ重複しないように作成される。
【0049】
なお、上述したような本発明の実施形態では、公衆回線または社内回線22を介してプリンタ21と携帯電話23との間で送受信を行なうように構成したが、図17に示すように、公衆回線または社内回線22を介さずに、無線によるピアツーピア接続が可能な、たとえば、BlueTooth(登録商標)などにより、携帯電話23と通信できるように構成してもよい。この場合、プリンタ21は、図6に示すモデム24の代わりに、BlueTooth(登録商標)専用のインターフェイス38を備えればよい。
【0050】
そして、各PC26の利用者は、ワードプロセッサソフトウエア等のアプリケーションを利用して、機密印字文書を作成した後、上述したように、印刷ダイアログ27において
、作成した文書が機密印字文書であることを指定して、LAN25およびLANインターフェイス30を介して印刷の指示をプリンタ21へ送信する。
プリンタ21は、インターフェイス30を介して機密印字文書の印刷の指示を受信した後、この機密印字文書のデータを一旦プリンタ21内のRAM、または、不揮発性のメモリ(たとえば、NVRAMやハードディスクなど)に保存する。そして、利用者は、BlueTooth(登録商標)を介してインターフェイス38にログインして、ブラウザからプリンタ21のURLを指定して、プリンタ21のホームページにアクセスする。利用者は、そのホームページから、機密印字文書を指定して印刷を行なうためのWebページにリンクした後、上述したような、機密印字文書の印刷を行なうために必要な設定およびパスワードの入力等を行ない、印刷待ちの機密印字文書の中から印刷したい文書を指定して、印刷開始の指示をプリンタ21へ送信する。
【0051】
プリンタ21は、利用者により入力されたパスワードを受信すると、そのパスワードを確認し、受信されたパスワードが認証されれば、機密印字文書の印刷を開始する。受信されたパスワードが認証されない場合は、入力されたパスワードが認証されなかった旨を携帯電話23に送信して、利用者は、表示されたメッセージに従って、上述したような操作を繰り返すか、または、印刷の実行をキャンセルする。
【0052】
また、このプリンタ21では、上述したような各種構成を拡張すれば、装置の作動条件の設定を行なうことも可能である。以下に、音声ガイダンス、Webおよび電子メールを利用した装置の作動条件の設定方法を詳述する。
まず、音声ガイダンスによる設定方法は、図6に示す構成を利用することができる。具体的には、利用者は、携帯電話23よりプリンタ21へ電話をかける。そうすると、プリンタ21より、「プリンタの設定をする場合は、#1を、機密文書の印刷操作をするときは#2を、キャンセルする場合は#0を押してください」などの音声ガイダンスが出力されるので、利用者が#1を押すと、再び、プリンタ21より、たとえば、「パワーセーブモードの設定は#1を、トナーセーブモードの設定は#2を、キャンセルする場合は#0を押してください」などの音声ガイダンスが出力される。次に、利用者が#1を押すと、今度は、「パワーセーブモードをONする場合は#1を、OFFする場合は#2を、キャンセルする場合は#0を押してください。」などの音声ガイダンスが出力されるので、利用者がパワーセーブモードをONしたい場合は、#1を押す。そうすると、プリンタ21より「設定は完了しました。別の設定をする場合は#1を、終了する場合は#0を押してください。」などの音声ガイダンスが出力されるので、利用者が設定を終了したい場合は#0を押し、電話を切ってその設定を終了する。また、利用者が別の設定を行ないたい場合は、#1を押すことにより、上述したような音声ガイダンスが再び出力され、利用者はその音声ガイダンスに従って、別の設定を行なう。
【0053】
次に、プリンタ21のWebを利用して設定を行なう方法を説明する。利用者は、図9に示されるように、携帯電話23より公衆回線または社内回線22を介してRASサーバ31経由でLAN25にログインして、ブラウザからプリンタ21のURLを指定して、プリンタ21のプリンタのWebページにアクセスする。
携帯電話23に、図18に示されるようなWebページのPrint Server Homepageの画面39が表示されると、利用者はプリンタの設定(Administrator Settings)へのリンクを選択する。次に、図19に示されるような
、名前およびパスワードを入力するための画面40が表示されるので、利用者は自分の名前およびパスワードを入力する。プリンタ21は、利用者により入力されたパスワードを受信すると、そのパスワードを確認する。パスワードが認証されれば、図20に示されるような、設定の種類を選択するための画面41が表示されるので、利用者は希望する設定へのリンクを選択する。そして、図21に示されるように、設定画面42が表示されるので、ここで、利用者は任意の設定を行ない最後にOKボタン43を押すと、設定が完了す
る。利用者が設定をキャンセルしたい場合は、Cancelボタン44を押せばよい。また、パスワードが認証されなければ、入力されたパスワードが認証されなかった旨を利用者に通知する。
【0054】
次に、電子メールによる通信によってプリンタ21の設定を行なう方法を説明する。まず、利用者は、図22に示すようなメールにおいて、“PASSWORD”の欄にパスワードを入力するなど、設定変更を行なうために必要な事項を入力した後、このメールをプリンタ21へ送信する。この時、プリンタ21へ送られる電子メールのうち、設定機能を変更するためのメールであることを指定するために、プリンタ21に、設定用の特別なメールアドレスを与えてもよいし、また、電子メール中のSubjectとして、特定のキーワードを入力することにより指定してもよい。
【0055】
プリンタ21は、受信した電子メールが設定要求と判断した場合は、利用者により入力されたパスワードを確認し、それが認証されれば、図23に示すような、現状の設定状態を示す電子メールを利用者へ返信する。次に、利用者は、図23に示される画面を引用して、図24に示されるように、変更したい設定を変更した後、これをプリンタ21へ送信する。プリンタ21は、利用者により送られた電子メールの内容に従って、設定を変更し、図25に示されるような、変更後の設定状態を示す電子メールを利用者へ送信する。
【0056】
また、図17に示されるような構成、すなわち、BlueTooth(登録商標)を介してプリンタ21に回線を接続し、上述したような方法と同様の方法で、携帯電話23より、プリンタ21の設定を行なうようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】携帯電話によって、モデムを介して制御し得るように構成された電子装置を備えるシステムの概略構成図である。
【図2】携帯電話によって、RASサーバを介してリモートログインによる通信によって制御し得るように構成された電子装置を備えるシステムの概略構成図である。
【図3】携帯電話によって、ゲートウェイを介してインターネットまたはイントラネットによる通信によって制御し得るように構成された電子装置を備えるシステムの概略構成図である。
【図4】本発明の電子装置(携帯電話によって、電子メールによる通信によって制御し得るように構成された電子装置)を備えるシステムの一実施形態を示す概略構成図である
【図5】携帯電話によって、BlueTooth(登録商標)を介して無線によるピアツーピア接続によって制御し得るように構成された電子装置の概略構成図である。
【図6】携帯電話によって、モデムを介して制御し得るように構成されたプリンタの概略構成図である。
【図7】携帯電話によって制御し得るように構成されたプリンタにより、秘密情報を出力するための印刷設定を行なうための、印刷ダイアログ画面の概略構成図である。
【図8】携帯電話によって制御し得るように構成されたプリンタにより秘密情報を出力するために、出力する情報が秘密情報であることを指定するとともに、出力するために必要な特定の情報を入力するための、設定ダイアログ画面の概略構成図である。
【図9】携帯電話によって、RASサーバを介してリモートログインによる通信によって制御し得るように構成されたプリンタを備えるシステムの概略構成図である。
【図10】携帯電話によって、リモートログインによる通信によって制御し得るように構成されたプリンタにより秘密情報を出力するための、プリンタのWebページ上のPrint Server Homepageの画面の概略構成図である。
【図11】携帯電話によって、リモートログインによる通信によって制御し得るように構成されたプリンタにより秘密情報を出力するための、Webページ上の利用者の名前およびパスワードを要求する画面の概略構成図である。
【図12】携帯電話によって、リモートログインによる通信によって制御し得るように構成されたプリンタにより秘密情報を出力するための、Webページ上の利用者の印刷待ちの秘密情報のリスト画面の概略構成図である。
【図13】携帯電話によって、ゲートウェイを介してインターネットまたはイントラネットによる通信によって制御し得るように構成されたプリンタを備えるシステムの概略構成図である。
【図14】本発明の電子装置としてのプリンタ(携帯電話によって、電子メールによる通信によって制御し得るように構成されたプリンタ)を備えるシステムの一実施形態を示す概略構成図である。
【図15】携帯電話によって、電子メールによる通信によって制御し得るように構成されたプリンタにより秘密情報を出力するための、利用者に印刷準備が完了している旨を知らせるとともに、パスワードを要求する電子メールの概略構成図である。
【図16】携帯電話によって、電子メールによる通信によって制御し得るように構成されたプリンタにより秘密情報を出力するための、利用者に印刷準備が完了している旨を知らせるとともに、パスワードを要求する電子メールを利用して、利用者がパスワードを入力してプリンタへ返送するための電子メールの概略構成図である。
【図17】携帯電話によって、BlueTooth(登録商標)を介して無線によるピアツーピア接続によって制御し得るように構成されたプリンタを備えるシステムの概略構成図である。
【図18】携帯電話によって、リモートログインによる通信によって制御し得るように構成されたプリンタの作動条件を設定するための、プリンタのWebページ上のPrint Server Homepageの画面の概略構成図である。
【図19】携帯電話によって、リモートログインによる通信によって制御し得るように構成されたプリンタの作動条件を設定するための、Webページ上の利用者の名前およびパスワードを入力する画面の概略構成図である。
【図20】携帯電話によって、リモートログインによる通信によって制御し得るように構成されたプリンタの作動条件を設定するための、Webページ上の設定の種類を選択する画面の概略構成図である。
【図21】携帯電話によって、リモートログインによる通信によって制御し得るように構成されたプリンタの作動条件を設定するための、Webページ上の選択された種類の設定画面の概略構成図である。
【図22】携帯電話によって、電子メールによる通信によって制御し得るように構成されたプリンタの作動条件を設定するための、パスワードを入力する電子メールの概略構成図である。
【図23】携帯電話によって、電子メールによる通信によって制御し得るように構成されたプリンタの作動条件を設定するための、利用者へ現状の設定状態を示す電子メールの概略構成図である。
【図24】携帯電話によって、電子メールによる通信によって制御し得るように構成されたプリンタの作動条件を設定するための、現状の設定状態を示す電子メールを利用して、設定変更を行なう電子メールの概略構成図である。
【図25】携帯電話によって、電子メールによる通信によって制御し得るように構成されたプリンタの作動条件を設定するための、利用者へ設定変更後の設定状態を示す電子メールの概略構成図である。
【符号の説明】
【0058】
1 電子装置
5 モデム
9 携帯電話
12 LAN
13 LANインターフェイス
14 メールサーバ
21 プリンタ
25 LAN
26 パーソナルコンピュータ
30 LANインターフェイス
36 メールサーバ
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンタなどの各種の印刷装置および印刷装置を備える印刷システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ネットワークに接続して電子メールを受信し、受信した電子メールによってファクシミリ通信手段の動作を規定するファクシミリ装置が記載されている。
【特許文献1】特開平10−75330号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、特許文献1に記載のファクシミリ装置では、ネットワークを介して簡易かつ迅速に機密処理を行なうことはできない。
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、ネットワークを介して簡易かつ迅速に機密処理を行なうことのできる、印刷装置および印刷装置を備える印刷システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
【0005】
【0006】
【0007】
【0008】
【0009】
上記の目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、情報機器と、印刷装置と、を備える印刷システムであって、前記情報機器は、無線通信手段と、表示手段と、入力手段と、前記印刷装置が送信する電子メッセージを前記無線通信手段に受信させる電子メッセージ受信手段と、前記無線通信手段が受信した電子メッセージに基づいたメッセージ画面を前記表示手段に表示させる表示制御手段と、前記メッセージ画面を操作する操作入力を前記入力手段を介して受け付けたときに、受け付けた操作入力に従って前記電子メッセージの送信元である前記印刷装置に対して電子メッセージへの返信をするよう前記無線通信手段を制御する電子メッセージ返信制御手段と、を備え、前記印刷装置は、通信手段と、記憶手段と、作動手段と、作動対象データを第1認証情報と対応付けて前記記憶手段に記憶させる記憶制御手段と、前記記憶手段が前記作動対象データを記憶しているときに、第2認証情報を指定する操作入力を受け付けて前記電子メッセージへの第2認証情報を示す返信をすることを前記情報機器において可能にする電子メッセージ画面を前記表示手段に表示させるための電子メッセージを前記情報機器に送信するよう前記通信手段を制御する電子メッセージ送信制御手段と、前記電子メッセージ画面を表示して第2認証情報を指定する操作入力を受け付けた前記情報機器が返信する前記電子メッセージへの前記第2認証情報を示す返信と、前記第1認証情報と、に基づいて、前記第2認証情報が認証されるか確認し、前記第2認証情報が認証された場合には、前記記憶手段が前記第1認証情報と対応付けて記憶している作動対象データの処理を前記作動手段に作動させる作動制御手段と、を備えることを特徴としている。
【0010】
また、請求項2に記載の発明は、印刷装置であって、前記印刷装置は、通信手段と、記憶手段と、作動手段と、作動対象データを第1認証情報と対応付けて前記記憶手段に記憶させる記憶制御手段と、記憶手段が前記作動対象データを記憶しているときに、第2認証情報を指定する操作入力を受け付けて電子メッセージへの第2認証情報を示す返信をすることを前記情報機器において可能にするための電子メッセージ画面を前記表示手段に表示させるための前記電子メッセージを前記情報機器に送信するよう前記通信手段を制御する電子メッセージ送信制御手段と、前記電子メッセージ画面を表示して第2認証情報を指定する操作入力を受け付けた前記情報機器が返信する前記電子メッセージへの前記第2認証情報を示す返信、前記第1認証情報と、に基づいて、前記第2認証情報が認証されるか確認し、前記第2認証情報が認証された場合には、前記記憶手段が前記第1認証情報と対応付けて記憶している作動対象データの処理を前記作動手段に作動させる作動制御手段と、を備えることを特徴としている。
【発明の効果】
【0011】
【0012】
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明の電子装置は、携帯電話によって制御される制御手段を備えている。ここで、電子装置とは、電子部品を備える装置を指称し、たとえば、プリンタ、ファクシミリ、スキャナなどの画像形成装置を含む事務用機器や、たとえば、ミシンなどの家庭用機器などを含む、各種の産業機器が挙げられる。
また、携帯電話とは、持ち運びが可能な移動電話を指称し、通常の携帯電話の他に、たとえば、PHSやPDA(携帯情報機器)が一体となっているものが挙げられる。
【0014】
そして、本発明の電子装置は、このような携帯電話によって制御し得るように構成されている。より具体的には、たとえば、電子装置の作動条件などを、携帯電話によって設定できるように構成される。
図1は、携帯電話によって、モデムを介して制御し得るように構成された電子装置を備えるシステムの概略構成図である。
【0015】
電子装置1は、エンジン2、メインコントローラ3、操作部4、送受信手段としてのモデム5などを備えている。
エンジン2は、この電子装置1の作動に応じた各種の機械要素によって構成されている。
メインコントローラ3は、CPU6、ROM7、RAM8、NVRAM16、Input/Outputコントローラ(以下、I/Oコントローラとする。)17などにより構成されている。
【0016】
ROM7には、この電子装置1を作動させるための各種のプログラムや、携帯電話9との間で送受信される情報に基づいて、電子装置1の作動条件などを設定する制御手段としての条件設定プログラムが格納されている。この条件設定プログラムには、各種の設定を携帯電話9によって行なうために、携帯電話9との間において送受信するための音声ガイドプログラムが含まれている。
【0017】
RAM8には、各種プログラムが作動するために、一時的に必要な値を記憶するためのメモリが格納されている。
NVRAM16には、各種プログラムに基づいて設定される設定値を記憶するためのメモリが格納されている。
CPU6には、エンジン2、ROM7、RAM8、NVRAM16、I/Oコントローラ17、操作部4、モデム5の各部が接続されている。
【0018】
操作部4は、この電子装置1を作動させるための操作キーなどが設けられている。
モデム5は、携帯電話9との間において、電話回線10を介して必要なデータを送受信するように構成されている。
そして、携帯電話9によって電子装置1を制御するには、まず、携帯電話9によって、電話回線10を介して電子装置1に電話をかける。そうすると、モデム5を介して、その信号がCPU6に入力され、CPU6がROM7内の音声ガイドプログラムをサポートする。そして、その音声ガイドプログラムに従って、CPU6からモデム5および電話回線10を介して所定の音声ガイダンスが携帯電話9に送信される。設定をする者は、その音声ガイダンスに従って、携帯電話9の特定のテンキー等を押すことにより、電子装置1の作動条件などを任意に設定すればよい。そして、電子装置1は、条件設定プログラムによって、設定された作動条件に従って作動される。
【0019】
電子装置1をこのように構成すれば、携帯電話9によって、電子装置1を制御することができるので、手持ちの携帯電話9があれば、たとえば、操作部4において設定できないような特殊機能が電子装置1に付加される場合においても、その特殊機能の作動条件を、音声ガイダンスによって携帯電話9から設定できるようにしておくことにより、その特殊機能の作動条件を設定するための操作部を、別途、外付けしなくてもよく、部品点数および製造コストの低減化を図ることができる。また、これとともに、そのような操作部を設置するためのスペースが不要となって、省スペース化を図ることができる。
【0020】
また、この電子装置1には、携帯電話9との間において、送受信するためのモデム5が設けられているので、別途、そのための送受信装置を設けなくても、携帯電話9と、直接、送受信することができ、送受信にかかる装置構成の簡易化が図られる。また、この電子装置1では、電話回線10を介して携帯電話9と送受信するので、特別な通信回線が不要で、簡易な構成により低コストでの送受信を実現することができる。なお、電話回線10は、公衆回線や社内回線であって特に制限されない。
【0021】
また、このような電子装置1としては、たとえば、図2に示すように、サーバとしてのRASサーバ11が接続されているLAN12と、接続可能なインターフェイスとしてのLANインターフェイス13を備えるようにしてもよい。
すなわち、図2に示す電子装置1では、図1に示す電子装置1のモデム5の代わりに、LANインターフェイス13を備えており、このLANインターフェイス13が、携帯電話9と送受信するためのRASサーバ11が接続されているLAN12に接続されている。また、電子装置1には、そのROM7内に、Webサーバアプリケーションが格納されている。
【0022】
携帯電話9によって、図2に示す電子装置1を制御するには、たとえば、リモートログインによる通信によって行なえばよい。すなわち、まず、携帯電話9から電子装置1のURLを指定して電話をかける。そうすると、まず、電話回線10を介して、RASサーバ11に信号が送信され、LAN12にリモートログインする。続いて、電子装置1のURLに基づいて、LAN12を介して電子装置1のLANインターフェイス13に信号が入力される。そして、LANインターフェイス13に入力された信号によって、CPU6がROM7内のWebサーバアプリケーションをサポートする。そうすると、このWebサーバアプリケーションに従って、LANインターフェイス13、LAN12、RASサーバ11および電話回線10を介して、ホームページが携帯電話9に送信され、設定をする者は、そのホームページから、条件設定プログラムの設定を行なうためのWebページにリンクして、携帯電話9の特定のテンキー等を押すことにより、その電子装置1の作動条
件などを任意に設定すればよい。そして、電子装置1は、条件設定プログラムによって、設定された作動条件に従って作動される。
【0023】
このような構成によると、電子装置1は、LANインターフェイス13によって、LAN12上のRASサーバ11を介して携帯電話9との間の送受信を行なうことができるので、たとえば、リモートログインによる通信によって、携帯電話9との間の送受信を行なうことができる。そのため、種々の情報を種々の形態によって送受信することができる。しかも、携帯電話9のWebブラウザから電子装置1のWebサービスへと通信することによって、電子装置1を制御することができるので、携帯電話9によって簡易かつ迅速に電子装置1を制御することができる。
【0024】
また、このような電子装置1においては、RASサーバ11の代わりに、図3に示すように、ゲートウェイ18を設けて、携帯電話9からインターネットまたはイントラネット19を介して、ゲートウェイ18経由で電子装置1のホームページにアクセスして、そのホームページから、条件設定プログラムの設定を行なうためのWebページにリンクするようにしてもよい。
【0025】
また、このような電子装置1としては、たとえば、図5に示すように、電話回線10を介さずに、無線によるピアツーピア接続が可能な、たとえば、BlueTooth(登録商標)などにより、携帯電話9と通信できるように構成してもよい。すなわち、図5に示す電子装置1では、図1に示す電子装置1のモデム5の代わりに、BlueTooth(登録商標)専用のインターフェイス15を備えている。
【0026】
そして、図5に示す携帯電話9によって電子装置1を制御するには、まず、携帯電話9から、BlueTooth(登録商標)を介して電子装置1に回線を接続する。そうすると、インターフェイス15を介して、その信号がCPU6に入力され、CPU6によりサポートされるROM7内の条件設定プログラムが作動して、再び、BlueTooth(登録商標)を介して、携帯電話9に、装置の作動条件を設定するための情報が送信される。そして、設定をする者は、その情報に従って、携帯電話9の特定のテンキーを押すことにより、その電子装置1の作動条件などを任意に設定すればよい。これによって、電子装置1は、条件設定プログラムによって、設定された作動条件に従って作動される。
【0027】
図4は、本発明の電子装置を備えるシステムの一実施形態を示す概略構成図である。
この電子装置1は、携帯電話9によって、電子メールによる通信によって制御し得るように構成されており、サーバとしてのメールサーバ14が接続されているLAN12と接続可能なインターフェイスとしてのLANインターフェイス13を備えている。
すなわち、この図4に示す電子装置1では、図1に示す電子装置1のモデム5の代わりに、LANインターフェイス13を備えており、このLANインターフェイス13が、携帯電話9と送受信するためのメールサーバ14が接続されているLAN12に接続されている。また、電子装置1には、そのROM7内に、メール受信プロトコルとして、たとえば、POP3と、メール送信プロトコルとして、たとえば、SMTPとをサポートするアプリケーションが格納されている。また、メールサーバ14には、その電子装置1のメールアカウントとメールアドレスとが登録されている。
【0028】
そして、携帯電話9によって、図4に示す電子装置1を制御するには、電子メールによる通信によって行なえばよい。すなわち、まず、携帯電話9から電子装置1のメールアドレス宛てに、装置の作動条件の設定を要求するための電子メールを送信する。そうすると、電話回線10およびインターネットまたはイントラネット19を介して、メールサーバ14に電子メールが送信される。一方、電子装置1では、CPU6によってPOP3/SMTPがサポートされているので、メールサーバ14に受信された電子メールは、LAN
12を介して電子装置1のLANインターフェイス13に入力される。そして、LANインターフェイス13に入力された電子メールによって、CPU6が、条件設定プログラムを作動させて、装置の現在の作動情報を示すとともに、作動条件を設定するための電子メールが、LANインターフェイス13、LAN12、メールサーバ14、インターネットまたはイントラネット19および電話回線10を介して、携帯電話9に送信される。設定をする者は、その電子メールに従って、携帯電話9の特定のテンキー等を押すことにより、その電子装置1の作動条件などを任意に設定するリプライメールを作成し、電子装置1に設定情報を電子メールによって返送する。そして、この電子メールを受け取った電子装置1は、条件設定プログラムによって、設定された作動条件に従って作動される。
【0029】
このような構成によると、電子装置1は、LANインターフェイス13によって、LAN12上のメールサーバ14を介して、電子メールによる通信によって携帯電話9との間の送受信を行なうことができるので、携帯電話9との間のメール交換によって電子装置1を制御することができる。そのため、携帯電話9によって簡易かつ確実に電子装置1を制御することができる。
【0030】
なお、このような電子メールによる通信においては、後述するように、送受信される一連の電子メールに、一連の電子メールであることおよび他の電子メールと区別するためのIDコードを付与することが好ましい。一連の電子メールに、たとえば、同一のIDコードを付与しておくことにより、携帯電話9との間において複数の別の電子メールが送受信されている時には、それぞれの電子メールをそのIDコードによって区別しながら処理することができ、各電子メールを誤りなく処理することができるとともに、確実な送受信による、電子装置1の確実な制御を達成することができる。
【0031】
そして、このような携帯電話9による電子装置1の制御は、より具体的には、プリンタ、ファクシミリ、スキャナなどの画像形成装置を制御する場合、とりわけ、LANなどのネットワークによって、複数の画像情報入力装置としてのパーソナルコンピュータ(以下、PCとする。)が接続されている画像形成装置を制御して、秘密情報を出力する場合に、好適に用いられる。
【0032】
次に、このような、LANに接続されているプリンタによって、秘密情報を印刷する場合について詳述する。
図6は、プリンタによって秘密情報を印刷するための概略構成図である。プリンタ21は、携帯電話23と通信するためのモデム24やファックスおよびスキャナ等の複合機能を備えたMFC(マルチファンクションセンタ)タイプのプリンタであり、公衆回線または社内回線22に接続されるとともに、LANインターフェイス30およびLAN25を介して、秘密情報としての機密印字文書を作成するための複数の画像情報入力装置としてのPC26に接続されている。このプリンタ21は、CPU、ROM、RAM、NVRAMなどを備えており、ROMには、このプリンタ21を作動させるための各種のプログラムや、携帯電話23との間で送受信される情報に基づいて、プリンタ21の作動条件などを設定する条件設定プログラムが格納されている。また、この条件設定プログラムには、機密印字文書の印刷の開始指示を携帯電話23によって行なうために、携帯電話23との間において送受信するための音声ガイドプログラムによる通信を行なうためのプログラムが含まれている。
【0033】
各PC26の利用者は、ワードプロセッサソフトウエア等のアプリケーションを利用して、機密印字文書を作成した後、たとえば、図7に示されるような、印刷ダイアログ27を開き、印刷の設定を行う。
利用者は、たとえば、印刷ダイアログ27のプロパティボタン28を押して、図8に示すような設定ダイアログ29を開き、この設定ダイアログ29の機密印字の欄に設けられ
たチェックボックスをチェックすることにより、作成した文書が機密印字文書であることを指定するとともに、機密印字文書を出力するために必要な特定のパスワードや、準備完了連絡先としての電子メールアドレスおよび電話番号等を入力する。そして、利用者は、印刷ダイアログ27において各種設定を行った後、LAN25を介して印刷の指示をプリンタ21へ送信する。
【0034】
プリンタ21は、LAN25を介して機密印字指定の機密印字文書を受信した後、この文書のデータを一旦プリンタ21に設けられたRAM、または、不揮発性のメモリ(たとえば、NVRAMやハードディスクなど)に保存するとともに、条件設定プログラムに従って、設定ダイアログ29で入力された準備完了連絡先に、音声ガイダンスにより印刷準備が完了していることを知らせる。より具体的には、プリンタ21から、利用者の携帯電話23に電話をかけて、「機密印字文書の印刷準備ができましたのでパスワードを入力後、#1を押してください。印刷をキャンセルする場合は、#0を押してください」などの音声ガイダンスを出力して、利用者に印刷準備が完了した旨を知らせる。
【0035】
利用者は、プリンタ21からの印刷準備完了メッセージを受け取ると、一旦携帯電話23を保留するか、あるいはそのままの状態で、プリンタ21のところへ出向き、携帯電話23の保留を行なっている場合はその保留を解除して、携帯電話23に設けられた特定のテンキー等を使用して、数字またはアルファベットを含むパスワードを押した後、最後に#1を押す。この時、携帯電話23が操作のメモリ機能を備えていれば、あらかじめパスワードを登録しておくことにより、パスワードを入力する手間を省略することができる。
【0036】
そして、プリンタ21は、利用者により入力されたパスワードをモデム24を介して受信した後、そのパスワードを確認する。受信されたパスワードが認証されれば、機密印字文書の印刷を開始し、受信されたパスワードが認証されない場合は、音声ガイダンスにより、「パスワードが一致しません。もう一度入力するのであれば、パスワード入力後に#1を押してください。キャンセルする場合は、#0を押してください」等のガイダンスを出力して、入力されたパスワードが認証されなかった旨を利用者に知らせる。利用者は、その音声ガイダンスに従って、上述したような操作を繰り返すか、または、#0を押して印刷の実行をキャンセルする。
【0037】
なお、携帯電話23に、伝言メッセージや携帯電話用メールなどのサービスがサポートされている場合には、音声ガイダンスの代わりに、このようなサービスを利用することも可能である。
このような構成によると、プリンタ21は、公衆回線または社内回線22およびモデム24を介して、携帯電話23との通信によって、機密印字文書を印刷するためのパスワードを受信することができるので、機密印字文書を作成した者が、携帯電話23により所定のパスワードを入力し、これをコード信号としてプリンタ21に送信すれば、そのような専用の操作部を外付けせずとも、利用者が使い慣れた携帯電話23によって、容易に、プリンタ21によって機密印字文書を出力させることができる。
【0038】
また、携帯電話23により音声ガイダンスに応答することによって、プリンタ1を制御することができるので、そのような専用の操作部を、別途、外付けしなくてもよく、部品点数および製造コストの低減化を図ることができる。また、これとともに、そのような操作部を設置するためのスペースが不要となって、省スペース化を図ることができる。
また、このようなプリンタ21においては、モデム24を備えずに、図9に示すように、RASサーバ31を介して、携帯電話23と送受信するようにしてもよい。このRASサーバ31は、LANインターフェイス30と接続可能なLAN25に接続されている。そして、プリンタ21には、そのROM内にWebサーバアプリケーションが格納されており、利用者は、携帯電話23を用いてリモートログインによる通信によって、機密印字
文書の印刷を指示することができる。
【0039】
すなわち、各PC26の利用者は、ワードプロセッサソフトウエア等のアプリケーションを利用して、機密印字文書を作成した後、上述したように、印刷ダイアログ27において、作成した文書が機密印字文書であることを指定して、LAN25を介して印刷の指示をプリンタ21へ送信する。
プリンタ21は、LAN25を介して機密印字文書を受信した後、この機密印字文書のデータを一旦プリンタ21内に設けられたRAM、または、不揮発性のメモリ(たとえば、NVRAMやハードディスクなど)に保存する。一方、利用者は、携帯電話23から、公衆回線または社内回線22を介してRASサーバ31経由でLAN25にログインして、ブラウザからプリンタ21のURLを指定して、プリンタ21のホームページにアクセスして、そのホームページから、機密印字文書を指定して印刷を行なうためのWebページにリンクする。
【0040】
そうすると、携帯電話23に、図10に示されるようなWebページのPrint S
erver Homepageの画面32が表示される。利用者は、機密印字文書の印刷
(Print Private Documents)へのリンクを選択し、次に、図1111に示されるような、利用者の名前およびパスワードを要求する画面33が表示されるので、利用者は自分の名前およびパスワードを入力する。プリンタ21は、利用者により入力されたパスワードを受信すると、そのパスワードを確認し、受信されたパスワードが認証されれば、図12に示されるような、その利用者の印刷待ちの機密印字文書のリスト画面34を表示する。ここで、利用者は、各機密印字文書の欄に設けられたチェックボックス35をチェックすることにより、印刷したい機密印字文書を指定して、印刷開始の指示をプリンタ21へ送信する。そうすると、プリンタ21は、機密印字文書の印刷を開始する。
【0041】
なお、受信されたパスワードが認証されない場合は、入力されたパスワードが認証されなかった旨を携帯電話23に送信するので、利用者は、表示されたメッセージに従って、上述したような操作を繰り返すか、または、印刷の実行をキャンセルする。
このような構成によると、プリンタ21は、LANインターフェイス30によって、LAN25上のRASサーバ31を介して携帯電話23との間の送受信を行なうことができるので、上述したようなリモートログインによる通信によって、携帯電話23との間の送受信を行ない、機密印字文書を指定して印刷するための設定をすることができる。そのため、携帯電話23によって簡易かつ迅速に機密印字文書の印刷を行なうことができる。
【0042】
なお、上述した構成においては、利用者から、携帯電話23のブラウザからプリンタ21のURLを指定して、プリンタ21のWebページにアクセスするようにしているが、LAN25を介して機密印字文書を受信した後に、プリンタ21から、印刷準備完了を知らせる電子メールを利用者へ送信して、この時に、この電子メールにプリンタ21のURLを含ませるようにすれば、利用者は、プリンタ21から送信される電子メールを利用して、携帯電話23のブラウザからプリンタ21のURLにアクセスして、機密印字文書の印刷開始の指示を行なうこともできる。
【0043】
また、このようなプリンタ21においては、RASサーバ31の代わりに、図13に示すように、ゲートウェイ44を設けて、インターネットまたはイントラネット45を介して、ゲートウェイ44経由で携帯電話23から、プリンタ21のホームページにアクセスして、そのホームページから、機密印字文書を指定して印刷を行なうためのWebページにリンクするようにしてもよい。
【0044】
さらに、このようなプリンタ21においては、図14に示すように、LANインターフ
ェイス30を、携帯電話23と送受信するためのメールサーバ36が接続されているLAN25に接続して、メールサーバ36およびインターネットまたはイントラネット45を介した電子メールによる通信によって、携帯電話23より機密印字文書の印刷を指示するようにしてもよい。
【0045】
すなわち、各PC26の利用者は、ワードプロセッサソフトウエア等のアプリケーションを利用して、機密印字文書を作成した後、上述したように、印刷ダイアログ27において、作成した文書が機密印字文書であることを指定して、LAN25を介して印刷の指示をプリンタ21へ送信する。
プリンタ21は、機密印字文書を受信した後、この機密印字文書のデータを一旦プリンタ21内に設けられたRAM、または、不揮発性のメモリ(たとえば、NVRAMやハードディスクなど)に保存するとともに、機密印字文書の付帯情報として送られた準備完了連絡先のメールアドレスに、電子メールにより、図15に示すようなメッセージを送り、利用者に印刷準備が完了している旨を知らせ、これとともに、機密印字文書の印刷を実行するためのパスワードを要求する。そして、利用者は、プリンタ21より送信された電子メールを引用して、図16に示すように、携帯電話23の特定のテンキー等を押すことによりパスワードを入力して、これを電子メールによりプリンタ21へ返信する。
【0046】
プリンタ21は、利用者により入力されたパスワードを受信すると、そのパスワードを確認し、受信されたパスワードが認証されれば、機密印字文書の印字を開始し、受信されたパスワードが認証されない場合は、入力されたパスワードが認証されなかった旨を知らせる電子メールを携帯電話23に送信する。利用者は、表示されたメッセージに従って、上述したような操作を繰り返すか、または、印刷の実行をキャンセルする。
【0047】
このような構成によると、プリンタ21は、LANインターフェイス30によって、LAN25上のメールサーバ36およびインターネットまたはイントラネット45を介して、電子メールによる通信によって携帯電話23との間の送受信を行なうことができるので、携帯電話23との間の電子メール交換によって機密印字文書の印刷の設定を行なうことができる。そのため、携帯電話23によって簡易かつ確実にプリンタ21を制御することができる。
【0048】
なお、このような電子メールによる通信においては、送受信される一連の電子メールのメッセージ内に、図15に示されるような、他の電子メールと区別するための、たとえば、[00001]のようなIDコード37を付与することが好ましい。各電子メールにIDコード37を付与しておくことにより、携帯電話23との間において別の複数の電子メールが送受信されている時には、それぞれの電子メールをそのIDコード37によって区別しながら処理することができ、各電子メールを誤りなく処理することができるとともに、確実な送受信による、プリンタ21の確実な制御を達成することができ、その結果、簡易かつ良好に機密印字文書の印刷を行なうことができる。なお、このIDコード37は、プリンタ21内部のプログラムによってランダムかつ重複しないように作成される。
【0049】
なお、上述したような本発明の実施形態では、公衆回線または社内回線22を介してプリンタ21と携帯電話23との間で送受信を行なうように構成したが、図17に示すように、公衆回線または社内回線22を介さずに、無線によるピアツーピア接続が可能な、たとえば、BlueTooth(登録商標)などにより、携帯電話23と通信できるように構成してもよい。この場合、プリンタ21は、図6に示すモデム24の代わりに、BlueTooth(登録商標)専用のインターフェイス38を備えればよい。
【0050】
そして、各PC26の利用者は、ワードプロセッサソフトウエア等のアプリケーションを利用して、機密印字文書を作成した後、上述したように、印刷ダイアログ27において
、作成した文書が機密印字文書であることを指定して、LAN25およびLANインターフェイス30を介して印刷の指示をプリンタ21へ送信する。
プリンタ21は、インターフェイス30を介して機密印字文書の印刷の指示を受信した後、この機密印字文書のデータを一旦プリンタ21内のRAM、または、不揮発性のメモリ(たとえば、NVRAMやハードディスクなど)に保存する。そして、利用者は、BlueTooth(登録商標)を介してインターフェイス38にログインして、ブラウザからプリンタ21のURLを指定して、プリンタ21のホームページにアクセスする。利用者は、そのホームページから、機密印字文書を指定して印刷を行なうためのWebページにリンクした後、上述したような、機密印字文書の印刷を行なうために必要な設定およびパスワードの入力等を行ない、印刷待ちの機密印字文書の中から印刷したい文書を指定して、印刷開始の指示をプリンタ21へ送信する。
【0051】
プリンタ21は、利用者により入力されたパスワードを受信すると、そのパスワードを確認し、受信されたパスワードが認証されれば、機密印字文書の印刷を開始する。受信されたパスワードが認証されない場合は、入力されたパスワードが認証されなかった旨を携帯電話23に送信して、利用者は、表示されたメッセージに従って、上述したような操作を繰り返すか、または、印刷の実行をキャンセルする。
【0052】
また、このプリンタ21では、上述したような各種構成を拡張すれば、装置の作動条件の設定を行なうことも可能である。以下に、音声ガイダンス、Webおよび電子メールを利用した装置の作動条件の設定方法を詳述する。
まず、音声ガイダンスによる設定方法は、図6に示す構成を利用することができる。具体的には、利用者は、携帯電話23よりプリンタ21へ電話をかける。そうすると、プリンタ21より、「プリンタの設定をする場合は、#1を、機密文書の印刷操作をするときは#2を、キャンセルする場合は#0を押してください」などの音声ガイダンスが出力されるので、利用者が#1を押すと、再び、プリンタ21より、たとえば、「パワーセーブモードの設定は#1を、トナーセーブモードの設定は#2を、キャンセルする場合は#0を押してください」などの音声ガイダンスが出力される。次に、利用者が#1を押すと、今度は、「パワーセーブモードをONする場合は#1を、OFFする場合は#2を、キャンセルする場合は#0を押してください。」などの音声ガイダンスが出力されるので、利用者がパワーセーブモードをONしたい場合は、#1を押す。そうすると、プリンタ21より「設定は完了しました。別の設定をする場合は#1を、終了する場合は#0を押してください。」などの音声ガイダンスが出力されるので、利用者が設定を終了したい場合は#0を押し、電話を切ってその設定を終了する。また、利用者が別の設定を行ないたい場合は、#1を押すことにより、上述したような音声ガイダンスが再び出力され、利用者はその音声ガイダンスに従って、別の設定を行なう。
【0053】
次に、プリンタ21のWebを利用して設定を行なう方法を説明する。利用者は、図9に示されるように、携帯電話23より公衆回線または社内回線22を介してRASサーバ31経由でLAN25にログインして、ブラウザからプリンタ21のURLを指定して、プリンタ21のプリンタのWebページにアクセスする。
携帯電話23に、図18に示されるようなWebページのPrint Server Homepageの画面39が表示されると、利用者はプリンタの設定(Administrator Settings)へのリンクを選択する。次に、図19に示されるような
、名前およびパスワードを入力するための画面40が表示されるので、利用者は自分の名前およびパスワードを入力する。プリンタ21は、利用者により入力されたパスワードを受信すると、そのパスワードを確認する。パスワードが認証されれば、図20に示されるような、設定の種類を選択するための画面41が表示されるので、利用者は希望する設定へのリンクを選択する。そして、図21に示されるように、設定画面42が表示されるので、ここで、利用者は任意の設定を行ない最後にOKボタン43を押すと、設定が完了す
る。利用者が設定をキャンセルしたい場合は、Cancelボタン44を押せばよい。また、パスワードが認証されなければ、入力されたパスワードが認証されなかった旨を利用者に通知する。
【0054】
次に、電子メールによる通信によってプリンタ21の設定を行なう方法を説明する。まず、利用者は、図22に示すようなメールにおいて、“PASSWORD”の欄にパスワードを入力するなど、設定変更を行なうために必要な事項を入力した後、このメールをプリンタ21へ送信する。この時、プリンタ21へ送られる電子メールのうち、設定機能を変更するためのメールであることを指定するために、プリンタ21に、設定用の特別なメールアドレスを与えてもよいし、また、電子メール中のSubjectとして、特定のキーワードを入力することにより指定してもよい。
【0055】
プリンタ21は、受信した電子メールが設定要求と判断した場合は、利用者により入力されたパスワードを確認し、それが認証されれば、図23に示すような、現状の設定状態を示す電子メールを利用者へ返信する。次に、利用者は、図23に示される画面を引用して、図24に示されるように、変更したい設定を変更した後、これをプリンタ21へ送信する。プリンタ21は、利用者により送られた電子メールの内容に従って、設定を変更し、図25に示されるような、変更後の設定状態を示す電子メールを利用者へ送信する。
【0056】
また、図17に示されるような構成、すなわち、BlueTooth(登録商標)を介してプリンタ21に回線を接続し、上述したような方法と同様の方法で、携帯電話23より、プリンタ21の設定を行なうようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】携帯電話によって、モデムを介して制御し得るように構成された電子装置を備えるシステムの概略構成図である。
【図2】携帯電話によって、RASサーバを介してリモートログインによる通信によって制御し得るように構成された電子装置を備えるシステムの概略構成図である。
【図3】携帯電話によって、ゲートウェイを介してインターネットまたはイントラネットによる通信によって制御し得るように構成された電子装置を備えるシステムの概略構成図である。
【図4】本発明の電子装置(携帯電話によって、電子メールによる通信によって制御し得るように構成された電子装置)を備えるシステムの一実施形態を示す概略構成図である
【図5】携帯電話によって、BlueTooth(登録商標)を介して無線によるピアツーピア接続によって制御し得るように構成された電子装置の概略構成図である。
【図6】携帯電話によって、モデムを介して制御し得るように構成されたプリンタの概略構成図である。
【図7】携帯電話によって制御し得るように構成されたプリンタにより、秘密情報を出力するための印刷設定を行なうための、印刷ダイアログ画面の概略構成図である。
【図8】携帯電話によって制御し得るように構成されたプリンタにより秘密情報を出力するために、出力する情報が秘密情報であることを指定するとともに、出力するために必要な特定の情報を入力するための、設定ダイアログ画面の概略構成図である。
【図9】携帯電話によって、RASサーバを介してリモートログインによる通信によって制御し得るように構成されたプリンタを備えるシステムの概略構成図である。
【図10】携帯電話によって、リモートログインによる通信によって制御し得るように構成されたプリンタにより秘密情報を出力するための、プリンタのWebページ上のPrint Server Homepageの画面の概略構成図である。
【図11】携帯電話によって、リモートログインによる通信によって制御し得るように構成されたプリンタにより秘密情報を出力するための、Webページ上の利用者の名前およびパスワードを要求する画面の概略構成図である。
【図12】携帯電話によって、リモートログインによる通信によって制御し得るように構成されたプリンタにより秘密情報を出力するための、Webページ上の利用者の印刷待ちの秘密情報のリスト画面の概略構成図である。
【図13】携帯電話によって、ゲートウェイを介してインターネットまたはイントラネットによる通信によって制御し得るように構成されたプリンタを備えるシステムの概略構成図である。
【図14】本発明の電子装置としてのプリンタ(携帯電話によって、電子メールによる通信によって制御し得るように構成されたプリンタ)を備えるシステムの一実施形態を示す概略構成図である。
【図15】携帯電話によって、電子メールによる通信によって制御し得るように構成されたプリンタにより秘密情報を出力するための、利用者に印刷準備が完了している旨を知らせるとともに、パスワードを要求する電子メールの概略構成図である。
【図16】携帯電話によって、電子メールによる通信によって制御し得るように構成されたプリンタにより秘密情報を出力するための、利用者に印刷準備が完了している旨を知らせるとともに、パスワードを要求する電子メールを利用して、利用者がパスワードを入力してプリンタへ返送するための電子メールの概略構成図である。
【図17】携帯電話によって、BlueTooth(登録商標)を介して無線によるピアツーピア接続によって制御し得るように構成されたプリンタを備えるシステムの概略構成図である。
【図18】携帯電話によって、リモートログインによる通信によって制御し得るように構成されたプリンタの作動条件を設定するための、プリンタのWebページ上のPrint Server Homepageの画面の概略構成図である。
【図19】携帯電話によって、リモートログインによる通信によって制御し得るように構成されたプリンタの作動条件を設定するための、Webページ上の利用者の名前およびパスワードを入力する画面の概略構成図である。
【図20】携帯電話によって、リモートログインによる通信によって制御し得るように構成されたプリンタの作動条件を設定するための、Webページ上の設定の種類を選択する画面の概略構成図である。
【図21】携帯電話によって、リモートログインによる通信によって制御し得るように構成されたプリンタの作動条件を設定するための、Webページ上の選択された種類の設定画面の概略構成図である。
【図22】携帯電話によって、電子メールによる通信によって制御し得るように構成されたプリンタの作動条件を設定するための、パスワードを入力する電子メールの概略構成図である。
【図23】携帯電話によって、電子メールによる通信によって制御し得るように構成されたプリンタの作動条件を設定するための、利用者へ現状の設定状態を示す電子メールの概略構成図である。
【図24】携帯電話によって、電子メールによる通信によって制御し得るように構成されたプリンタの作動条件を設定するための、現状の設定状態を示す電子メールを利用して、設定変更を行なう電子メールの概略構成図である。
【図25】携帯電話によって、電子メールによる通信によって制御し得るように構成されたプリンタの作動条件を設定するための、利用者へ設定変更後の設定状態を示す電子メールの概略構成図である。
【符号の説明】
【0058】
1 電子装置
5 モデム
9 携帯電話
12 LAN
13 LANインターフェイス
14 メールサーバ
21 プリンタ
25 LAN
26 パーソナルコンピュータ
30 LANインターフェイス
36 メールサーバ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報機器と、印刷装置と、を備える印刷システムであって、
前記情報機器は、
無線通信手段と、
表示手段と、
入力手段と、
前記印刷装置が送信する電子メッセージを前記無線通信手段に受信させる電子メッセージ受信手段と、
前記無線通信手段が受信した電子メッセージに基づいたメッセージ画面を前記表示手段に表示させる表示制御手段と、
前記メッセージ画面を操作する操作入力を前記入力手段を介して受け付けたときに、受け付けた操作入力に従って前記電子メッセージの送信元である前記印刷装置に対して電子メッセージへの返信をするよう前記無線通信手段を制御する電子メッセージ返信制御手段と、を備え、
前記印刷装置は、
通信手段と、
記憶手段と、
作動手段と、
作動対象データを第1認証情報と対応付けて前記記憶手段に記憶させる記憶制御手段と、
前記記憶手段が前記作動対象データを記憶しているときに、第2認証情報を指定する操作入力を受け付けて前記電子メッセージへの第2認証情報を示す返信をすることを前記情報機器において可能にする電子メッセージ画面を前記表示手段に表示させるための電子メッセージを前記情報機器に送信するよう前記通信手段を制御する電子メッセージ送信制御手段と、
前記電子メッセージ画面を表示して第2認証情報を指定する操作入力を受け付けた前記情報機器が返信する前記電子メッセージへの前記第2認証情報を示す返信と、前記第1認証情報と、に基づいて、前記第2認証情報が認証されるか確認し、前記第2認証情報が認証された場合には、前記記憶手段が前記第1認証情報と対応付けて記憶している作動対象データの処理を前記作動手段に作動させる作動制御手段と、を備える、
ことを特徴とする印刷システム。
【請求項2】
通信手段と、
記憶手段と、
作動手段と、
作動対象データを第1認証情報と対応付けて前記記憶手段に記憶させる記憶制御手段と、
前記記憶手段が前記作動対象データを記憶しているときに、第2認証情報を指定する操作入力を受け付けて電子メッセージへの第2認証情報を示す返信をすることを前記情報機器において可能にするための電子メッセージ画面を前記表示手段に表示させるための前記電子メッセージを前記情報機器に送信するよう前記通信手段を制御する電子メッセージ送信制御手段と、
前記電子メッセージ画面を表示して第2認証情報を指定する操作入力を受け付けた前記情報機器が返信する前記電子メッセージへの前記第2認証情報を示す返信と、前記第1認証情報と、に基づいて、前記第2認証情報が認証されるか確認し、前記第2認証情報が認証された場合には、前記記憶手段が前記第1認証情報と対応付けて記憶している作動対象データの処理を前記作動手段に作動させる作動制御手段と、を備える、
ことを特徴とする印刷装置。
【請求項1】
情報機器と、印刷装置と、を備える印刷システムであって、
前記情報機器は、
無線通信手段と、
表示手段と、
入力手段と、
前記印刷装置が送信する電子メッセージを前記無線通信手段に受信させる電子メッセージ受信手段と、
前記無線通信手段が受信した電子メッセージに基づいたメッセージ画面を前記表示手段に表示させる表示制御手段と、
前記メッセージ画面を操作する操作入力を前記入力手段を介して受け付けたときに、受け付けた操作入力に従って前記電子メッセージの送信元である前記印刷装置に対して電子メッセージへの返信をするよう前記無線通信手段を制御する電子メッセージ返信制御手段と、を備え、
前記印刷装置は、
通信手段と、
記憶手段と、
作動手段と、
作動対象データを第1認証情報と対応付けて前記記憶手段に記憶させる記憶制御手段と、
前記記憶手段が前記作動対象データを記憶しているときに、第2認証情報を指定する操作入力を受け付けて前記電子メッセージへの第2認証情報を示す返信をすることを前記情報機器において可能にする電子メッセージ画面を前記表示手段に表示させるための電子メッセージを前記情報機器に送信するよう前記通信手段を制御する電子メッセージ送信制御手段と、
前記電子メッセージ画面を表示して第2認証情報を指定する操作入力を受け付けた前記情報機器が返信する前記電子メッセージへの前記第2認証情報を示す返信と、前記第1認証情報と、に基づいて、前記第2認証情報が認証されるか確認し、前記第2認証情報が認証された場合には、前記記憶手段が前記第1認証情報と対応付けて記憶している作動対象データの処理を前記作動手段に作動させる作動制御手段と、を備える、
ことを特徴とする印刷システム。
【請求項2】
通信手段と、
記憶手段と、
作動手段と、
作動対象データを第1認証情報と対応付けて前記記憶手段に記憶させる記憶制御手段と、
前記記憶手段が前記作動対象データを記憶しているときに、第2認証情報を指定する操作入力を受け付けて電子メッセージへの第2認証情報を示す返信をすることを前記情報機器において可能にするための電子メッセージ画面を前記表示手段に表示させるための前記電子メッセージを前記情報機器に送信するよう前記通信手段を制御する電子メッセージ送信制御手段と、
前記電子メッセージ画面を表示して第2認証情報を指定する操作入力を受け付けた前記情報機器が返信する前記電子メッセージへの前記第2認証情報を示す返信と、前記第1認証情報と、に基づいて、前記第2認証情報が認証されるか確認し、前記第2認証情報が認証された場合には、前記記憶手段が前記第1認証情報と対応付けて記憶している作動対象データの処理を前記作動手段に作動させる作動制御手段と、を備える、
ことを特徴とする印刷装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【公開番号】特開2012−123811(P2012−123811A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−277973(P2011−277973)
【出願日】平成23年12月20日(2011.12.20)
【分割の表示】特願2011−171593(P2011−171593)の分割
【原出願日】平成12年2月1日(2000.2.1)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年12月20日(2011.12.20)
【分割の表示】特願2011−171593(P2011−171593)の分割
【原出願日】平成12年2月1日(2000.2.1)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】
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