説明

印刷装置の制御方法および印刷システム

【課題】第1送り部と第2送り部との離間距離より短い記録媒体が給紙されても、記録媒体を適切に処理することができる印刷装置の制御方法等を提供する。
【解決手段】第1送り部21からの記録媒体4を第1検出部32により先端検出してから所定の送りステップ数St送って、記録媒体4の先端を、第2送り部22、第2検出部46および印刷部15を経て印刷初期位置48に送り停止させる制御方法であって、所定の送りステップ数Stのうちの、第2検出部46と印刷初期位置48との距離に相当する基準送りステップ数Sa1を取得する基準ステップ数取得工程と、第2検出部46による先端検出から送り停止までの実送りにおける、記録媒体4の実送りステップ数Sb1を取得する実ステップ数取得工程と、基準送りステップ数Sa1と実送りステップ数Sb1とを比較し、記録媒体4に送りエラーが生じているか否かを判定する判定工程と、を備えたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録媒体を第1送り部から第2送り部に受け渡すように送った後、印刷部の先方の印刷初期位置(印刷開始位置)に停止させる印刷装置の制御方法および印刷システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の印刷装置として、ヘッド部に対峙するプラテン(プラテンローラ)と、プラテンより上流側に位置するトラクター機構部と、プラテンより下流側に位置する排出ローラーとで、印字用紙(記録媒体)を送るプリンター装置が知られている(特許文献1参照)。このプリンター装置では、印字用紙の初期送り込み時に、トラクター機構部と排出ローラーとの間に生ずる印字用紙のたるみを取るために、予め試験的に求めた補正値により段階的に紙送り量を変化させるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−16656号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような従来のプリンター装置では、誤って、トラクター機構部とプラテンとの間の距離より短い規定外の印字用紙が導入されると、トラクター機構部とプラテンとの間で印字用紙を受け渡しが良好に行えず、上記の補正は元より印刷が良好に行えなくなる問題が生ずる。この場合、プラテンの近傍にセンサーを設けないと、給紙エラーを検出することができず、プラテンに直接印刷が行われ、或いは印字用紙がジャミングする等の支障を生ずる虞がある。
【0005】
本発明は、誤って、第1送り部と第2送り部との離間距離より短い記録媒体が導入された場合でも、記録媒体を適切に処理することができる印刷装置の制御方法および印刷システムを提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の印刷装置の制御方法は、記録媒体の送り方向上流側から順に、第1送り部、第1検出部、第2送り部、第2検出部および印刷部を配置し、第1送り部から送られてくる記録媒体を第1検出部により先端検出してから所定の送り量送って、記録媒体の先端を、第2送り部、第2検出部および印刷部を経て印刷初期位置に送り停止させる印刷装置の制御方法であって、所定の送り量のうちの、第2検出部と印刷初期位置との距離に相当する第1基準送り量を取得する第1基準ステップ数取得工程と、第2検出部による先端検出から送り停止までの実送りにおける、記録媒体の第1実送り量を取得する第1実量取得工程と、第1基準送り量と第1実送り量とを比較し、記録媒体に送りエラーが生じているか否かを判定する判定工程と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
この構成によれば、第2検出部と印刷初期位置との距離に相当する第1基準送り量と、第2検出部による先端検出から送り停止までの記録媒体の第1実送り量と、を比較するようにしている。この第1基準送り量と第1実送り量とを比較において、両者の送り量が同一であれば、記録媒体が正しく送られているものと判定することができ、異なる場合には、過剰送り或いは送り不足と判定することができる。したがって、判定結果を利用することで、例えば誤って、第1送り部と第2送り部との離間距離より短い記録媒体が導入された場合でも、記録媒体を適切に処理(管理)することができる。なお、それぞれの送り量は、ステップモーターを用いて搬送する場合は駆動するステップ数で表すことができ、ロータリーエンコーダーを用いて検出している場合はパルス数で表すことができる。
【0008】
この場合、判定工程では、前記第1実送り量が前記第1基準送り量より大きい場合および小さい場合に、送りエラーと判定することが好ましい。
【0009】
そして、送りエラーと判定された場合に、印刷部による印刷をキャンセルするキャンセル工程を、更に備えることが好ましい。
【0010】
この構成によれば、記録媒体の先端からはみ出して印刷が行われ、或いは記録媒体の先端に所望の余白より大きな余白が生じてしまうのを、未然に防止することができる。特に、はみ出して印刷が行われると、インクジェット方式の印刷部では、インクによる記録媒体や装置内が汚れ、サーマル方式の印刷部では、プラテンが損傷する。
【0011】
一方、第1実送り量が第1基準送り量より小さくて送りエラーと判定された場合に、第1基準送り量から第1実送り量を減算した残送り量を追加した追加の送りを実施する補完送り工程を、更に備えることが好ましい。
【0012】
この構成によれば、送り不足分の残送り量を算出し、追加の送りを実施するようにしているため、例えば短い記録媒体を投入したことにより、送り不足分が生じても、これに適切な印刷を行うことができる。
【0013】
本発明の他の印刷装置の制御方法は、記録媒体の送り方向上流側から順に、第1送り部、第1検出部、第2送り部、第2検出部および印刷部を配置し、第1送り部から送られてくる記録媒体を第1検出部により先端検出してから所定の送り量送って、記録媒体の先端を、第2送り部、第2検出部および印刷部を経て印刷初期位置に送り停止させる印刷装置の制御方法であって、所定の送り量のうちの、第1検出部と第2検出部との距離に相当する第2基準送り量を取得する第2基準量取得工程と、第1検出部による先端検出から第2検出部による先端検出までの実送りにおける、記録媒体の第2実送り量を取得する第2実量取得工程と、第2基準送り量と第2実送り量とを比較し、記録媒体に送りエラーが生じているか否かを判定する判定工程と、を備えたことを特徴とする。
【0014】
この構成によれば、第1検出部と第2検出部との距離に相当する第2基準送り量と、第1検出部による先端検出から第2検出部による先端検出までの記録媒体の第2実送り量と、を比較するようにしている。この第2基準送り量と第2実送り量とを比較において、両者の量が同一であれば、記録媒体が正しく送られているものと判定することができ、異なる場合には、過剰送り或いは送り不足と判定することができる。したがって、判定結果を利用することで、例えば誤って、第1送り部と第2送り部との離間距離より短い記録媒体が導入された場合でも、記録媒体を適切に処理することができる。
【0015】
この場合、判定工程では、第2実送り量が第2基準送り量より大きい場合および小さい場合に、送りエラーと判定することが好ましい。
【0016】
そして、送りエラーと判定された場合に、印刷部による印刷をキャンセルするキャンセル工程を、更に備えることが好ましい。
【0017】
この構成によれば、記録媒体の先端からはみ出して印刷が行われ、或いは記録媒体の先端に所望の余白より大きな余白が生じてしまうのを、未然に防止することができる。特に、はみ出して印刷が行われると、インクジェット方式の印刷部では、インクによる記録媒体や装置内が汚れ、サーマル方式の印刷部では、プラテンが損傷する。
【0018】
一方、第2実送り量が第2基準送り量より大きくて送りエラーと判定された場合に、第2実送り量から第2基準送り量を減算した残送り量を追加した追加の送りを実施する補完送り工程を、更に備えることが好ましい。
【0019】
この構成によれば、送り不足分の残送り量を算出し、追加の送りを実施するようにしているため、例えば短い記録媒体を投入したことにより、送り不足分が生じても、これに適切な印刷を行うことができる。
【0020】
これらの場合、補完送り工程では、所定の送り量送るときの送り速度より低速で追加の送りを実施することが好ましい。
【0021】
この構成によれば、追加の送りにおいてスリップ等による送り不足を極力回避することができ、追加の送りを適切に行うことができる。
【0022】
本発明の印刷システムは、記録媒体の送り方向上流側から順に、第1送り部、第1検出部、第2送り部、第2検出部および印刷部を配置し、第1送り部から送られてくる記録媒体を第1検出部により先端検出してから所定の送り量送って、記録媒体の先端を、第2送り部、第2検出部および印刷部を経て印刷初期位置に送り停止させる印刷システムであって、所定の送り量のうちの、第2検出部と印刷初期位置との距離に相当する第1基準送り量を取得する第1基準量取得部と、第2検出部による先端検出から送り停止までの実送りにおける、記録媒体の第1実送り量を取得する第1実量取得部と、第1基準送り量と第1実送り量とを比較し、記録媒体に送りエラーが生じているか否かを判定する判定部と、を備えたことを特徴とする。
【0023】
この構成によれば、第2検出部と印刷初期位置との距離に相当する第1基準送り量と、第2検出部による先端検出から送り停止までの記録媒体の第1実送り量と、を比較するようにしている。この第1基準送り量と第1実送り量とを比較において、両者の量が同一であれば、記録媒体が正しく送られているものと判定することができ、異なる場合には、過剰送り或いは送り不足と判定することができる。したがって、判定結果を利用することで、例えば誤って、第1送り部と第2送り部との離間距離より短い記録媒体が導入された場合でも、記録媒体を適切に処理することができる。
【0024】
本発明の他の印刷システムは、記録媒体の送り方向上流側から順に、第1送り部、第1検出部、第2送り部、第2検出部および印刷部を配置し、第1送り部から送られてくる記録媒体を第1検出部により先端検出してから所定の送り量送って、記録媒体の先端を、第2送り部、第2検出部および印刷部を経て印刷初期位置に送り停止させる印刷システムであって、所定の送り量のうちの、第1検出部と第2検出部との距離に相当する第2基準送り量を取得する第2基準量取得部と、第1検出部による先端検出から第2検出部による先端検出までの実送りにおける、記録媒体の第2実送り量を取得する第2実量取得部と、第2基準送り量と第2実送り量とを比較し、記録媒体に送りエラーが生じているか否かを判定する判定部と、を備えたことを特徴とする。
【0025】
この構成によれば、第1検出部と第2検出部との距離に相当する第2基準送り量と、第1検出部による先端検出から第2検出部による先端検出までの記録媒体の第2実送り量と、を比較するようにしている。この第2基準送り量と第2実送り量とを比較において、両者の量が同一であれば、記録媒体が正しく送られているものと判定することができ、異なる場合には、過剰送り或いは送り不足と判定することができる。したがって、判定結果を利用することで、例えば誤って、第1送り部と第2送り部との離間距離より短い記録媒体が導入された場合でも、記録媒体を適切に処理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の実施形態に係る印刷システムの説明図である。
【図2】十分な長さを有する記録媒体の送り形態を示す平面模式図である。
【図3】規定外の短い記録媒体の送り形態を示す平面模式図である。
【図4】第1実施形態に係る媒体送り制御のフローチャートである。
【図5】第2実施形態に係る媒体送り制御のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、添付の図面を参照して、本発明の実施形態に係る印刷システムについて説明する。
図1は、印刷装置を主体とする印刷システムの説明図であり、同図に示すように、印刷システム1は、インクジェットプリンタで構成された印刷装置2と、インターフェースを介して印刷装置2に接続されたホストコンピューター3と、を備えている。印刷装置2は、スプロケット孔付き記録媒体(以下、「記録媒体」という。)4を印刷対象物とし、ホストコンピューター3から受信した印刷ジョブに基づいて印刷を実施すると共に、制御コマンドに基づいて所望の媒体送り動作(紙送り動作)を実施する。なお、実施形態の印刷装置2は、記録媒体4として、ミシン目付きの連続紙のみならず、単票紙(いずれもスプロケット孔付き)も導入可能に構成されている。
【0028】
図1に示すように、印刷装置2は、給紙口11から排紙口12に向かって略水平に延在する送り経路13を備えると共に、この送り経路13に沿って、給紙口11側から順に、媒体送り部14、印刷部15および排紙部16を備えている。また、印刷装置2は、これら媒体送り部14、印刷部15および排紙部16等を制御すると共にホストコンピューター3とリンク(接続)するコントローラー17を備え、コントローラー17は、CPU18の他、ROMおよびRAM等の記憶部19を有している。
【0029】
媒体送り部14は、スプロケット孔に係合して記録媒体4を送るトラクター機構21と、トラクター機構21と協働して記録媒体4を送るニップローラー機構22と、トラクター機構21およびニップローラー機構22を同時に駆動する単一のフィードモーター23と、フィードモーター23の動力をトラクター機構21およびニップローラー機構22に伝達するベルト伝動機構24と、を有している。また、ニップローラー機構22は、駆動ローラー27と従動ローラー28から成るニップローラー26を有すると共に、ニップローラー26による記録媒体4の送り量(送りステップ数)を検出するエンコーダー29を有している。記録媒体4の送り量は、フィードモーター23がステップモーターの場合、ステップ数で置き換えることができ、また、エンコーダー29のパルス数で置き換えることもできる。
【0030】
トラクター機構21は、給紙口11の下流側近傍に配設され、ニップローラー機構22は、印刷部15の上流側近傍に配設されていて、トラクター機構21とニップローラー機構22とは、記録媒体4の送り方向に離間して配設されている。このため、記録媒体4は、トラクター機構21からニップローラー機構22に受け渡すようにして送られる。この場合、トラクター機構21の媒体送り速度に比して、ニップローラー機構22の媒体送り速度が僅かに速くなるように設計されており、記録媒体4を張った状態で送るようになっている。また、トラクター機構21とニップローラー機構22との間には、記録媒体4の送りを送り経路13に沿ってガイドする媒体ガイド31が配設され、更に媒体ガイド31の下流側に位置して、記録媒体4の先端或いは尾端を検出する媒体端検出センサー32が配設されている。さらに、トラクター機構21には、記録媒体4の有無(セット状態)を検出する媒体検出センサー33が組み込まれている。
【0031】
印刷部15は、キャリッジ41に下向きに搭載したインクジェットヘッド42と、キャリッジ41を介してインクジェットヘッド42を、記録媒体4の送り方向と直交する方向(記録媒体4の幅方向)に往復動させるキャリッジ移動機構43と、インクジェットヘッド42の直下に位置し、インクジェットヘッド42のノズル面42aに所定のギャップを存して平行に対峙する媒体支持板(プラテン)44と、を備えている。キャリッジ41には、インクジェットヘッド42の上側に位置してインクカートリッジ(図示省略)が搭載されており、インクカートリッジからインクジェットヘッド42にインクが供給される。インクジェットヘッド42のノズル面42aには、複数の吐出ノズル45aを媒体送り方向に列設したノズル列45(実際には、色別複数のノズル列)が設けられると共に、ノズル列45から上流側の外れた位置に、主として記録媒体4の幅を検出する幅検出センサー46が設けられている。
【0032】
キャリッジ移動機構43は、記録媒体4の幅方向に延在し、キャリッジ41をスライド自在に支持する2本のガイドロッド51,51と、一部をキャリッジ41に固定したタイミングベルト52と、タイミングベルト52を正逆両方向に走行させるキャリッジモーター53と、を有している。キャリッジモーター53が正逆回転すると、タイミングベルト52を介して、2本のガイドロッド51,5に案内されたキャリッジ41が記録媒体4の幅方向に往復動する。この往復動の往動および/または復動に同期して、インクジェットヘッド42を吐出駆動することにより、記録媒体4に印刷が行われる(いわゆる主走査)。
【0033】
排紙部16は、記録媒体4を挟持しスリップしながら回転送りする、駆動側の排紙駆動ローラー62および従動側のスターホイール63から成る排紙ローラー61と、排紙駆動ローラー62を回転させる排紙モーター64と、を備えている。下側に位置する排紙駆動ローラー62は、記録媒体4の裏面に転接し記録媒体4に送り力を付与する一方、上側に位置するスターホイール63は、排紙駆動ローラー62側に付勢された状態で、自由回転しながら記録媒体4の記録面(表面)に転接する。この場合、排紙駆動ローラー62の媒体送り速度に比して、ニップローラー機構22の媒体送り速度が僅かに遅くなるように設計されており、記録媒体4は、排紙駆動ローラー62のスリップ回転により、張りを与えられた状態で上記の媒体支持板44に添うようにして送られ、更に排紙口12から装置外部に送り出される(排紙)。
【0034】
ここで、ホストコンピューター3の印刷ジョブおよび制御コマンドに基づいて、コントローラー17により実施される印刷装置2の基本制御動作について説明する。
先ず、ユーザーがトラクター機構21に記録媒体4をセットした後、機構系の初期化が実施される。この初期化は、媒体送り部14等を覆っている印刷装置2の蓋体(図示省略)を閉塞すること、或いは蓋体を閉塞した後の釦操作で開始される。初期化が開始されると、媒体検出センサー33による記録媒体4の「有」検出を前提として、フィードモーター23を介してトラクター機構21およびニップローラー機構22が駆動を開始する。これにより、トラクター機構21にセットされた記録媒体4は、送り経路13に沿って、媒体ガイド31、ニップローラー機構22、更に印刷部15に送られる。より具体的には、トラクター機構21から送り出されてゆく記録媒体4は、その先端を媒体端検出センサー32により検出され、この先端検出から所定送りステップ数送ったところで停止する。これにより、記録媒体4はその先端が、インクジェットヘッド42のノズル列45における下流側最外端に位置する、いわゆる1番ノズル(1番目の吐出ノズル45a)の位置、すなわち初期化位置(印刷初期位置、印刷開始位置)48に停止する。
【0035】
続いて、キャリッジ41が記録媒体4を横断するように1往復し、インクジェットヘッド42に設けられた幅検出センサー46が、記録媒体4の幅を検出する。この検出結果は、ホストコンピューター3における記録媒体4の設定結果と照合される(合わないときには、設定変更或いは記録媒体4の交換が促される)。一方、キャリッジ41は、元の位置に戻ったところで図外のセンサーにより位置検出される。これにより、インクジェットヘッド(キャリッジ41)42のホーム位置が確定する。このようにして、機構系の初期化が行われる。
【0036】
続いて、印刷指令が発令(印刷ジョブ)されると、予め上余白が設定されている場合には、上余白部の記録媒体4の送りが実施された後、印刷動作に移行する。印刷動作では、停止状態の記録媒体4に対し、インクジェットヘッド(キャリッジ41)42が往動しながら、印刷データーに基づいてインク吐出(印刷:主走査)を実施する。この印刷幅は、インクジェットヘッド42のノズル列45の長さ分となっており、続くインクジェットヘッド42の復動に先立って、トラクター機構21およびニップローラー機構22に加え排紙ローラー61が駆動して、記録媒体4をノズル列45の長さ分(厳密には、ノズル列長+1ノズルピッチ)送る(改行送り:副走査)。このノズル列45分の改行送り(間欠送り)が完了したら、インクジェットヘッド42が復動に移行し、往動時と同様に印刷(インク吐出)を実施する。
【0037】
このようにして、インクジェットヘッド42の往復動に伴うインク吐出(主走査)と、記録媒体4の間欠送り(改行送り:副走査)とが繰り返されることにより、記録媒体4に印刷データーに基づく所望の印刷が行われる。一方、記録媒体4の印刷済み部分は、排紙ローラー61によりスリップ送りされながら、排紙口12から装置外部に送り出されてゆく。
ここで、記録媒体4が単票紙である場合には、記録媒体4の尾端が排紙ローラー61を越えたところで(例えば媒体端検出センサー32の尾端検出から所定の送りストップ数送る)、排紙ローラー61等の駆動を停止し、印刷動作を終了する。
【0038】
一方、記録媒体4が連続紙である場合には、最終の主走査が終了し(実印刷終了)、ミシン目単位で印刷済み部分が排紙口12の外に送り出されたところで、排紙ローラー61等の駆動を停止する。ここで、ユーザーは、ミシン目を利用して記録媒体4の印刷済み部分を切り離し、釦操作等により記録媒体4の逆送りを指令する。逆送りが指令されると、トラクター機構21、ニップローラー機構22および排紙ローラー61が逆転し、記録媒体4はその先端がトラクター機構21に位置、すなわち媒体検出センサー33により先端検出されるところまで引き戻される(頭出し)。そして、連続紙の場合には、ここで印刷動作が終了する。以降、ユーザーは、上記と同じ動作を指令し、或いは記録媒体4を交換(用紙交換)した後、上記と同じ動作を指令することになる。
【0039】
次に、実施形態の印刷装置2において、規定外の短い記録媒体4が給紙された場合の制御方法について説明する。
上述のように、トラクター機構21(第1送り部)とニップローラー機構22(第2送り部)とは離間して配設され、トラクター機構21からニップローラー機構22に記録媒体4を受け渡すように送る。また、初期化動作では、トラクター機構21から送られてくる記録媒体4の先端を、ニップローラー機構22の近傍に配設した媒体端検出センサー32(第1検出部)で検出し、ここから更にニップローラー機構22を経て所定の送りステップ数送り、初期化位置(印刷初期位置)48で停止させるようにしている。このような構成において、ユーザーが誤って、短い記録媒体(単票紙)4をセットすると、トラクター機構21からニップローラー機構22への受け渡しが良好に行われなくなることが想定される。
【0040】
すなわち、記録媒体4を先方に送るための送り力を作用し得るトラクター機構21の駆動軸71の軸心位置71sと、記録媒体4を確実に受け取り得るニップローラー26のニップ位置26sと、の間の距離より短い記録媒体4が導入されると、媒体端検出センサー32で先端検出が為される限りにおいて、受け渡しが不完全であっても、そのまま所定の送りステップ送る動作が実施されてしまう(図3参照)。もっとも、幅検出センサー46による幅検出において、この位置まで記録媒体4の先端が達していなければ、給紙エラーを検出することはできる。しかし、受け渡しの際の送りロスにより、記録媒体4の先端が初期化位置48までは達していないが、幅検出センサー46までは達している場合には、給紙エラーは検出されず、印刷動作に移行することになる。かかる場合には、記録媒体4からはみ出して印刷が行われてしまい、装置内部や記録媒体4がインクで汚れてしまう。
【0041】
そこで、以下、記録媒体4の初期化のための送りにおいて、十分な長さの記録媒体4が給紙されたときの定常的な送り制御、および規定外の短い記録媒体4が給紙されたときの上記の不具合を防止する特殊な送り制御について、説明する。
【0042】
図2に示すように、十分な長さの記録媒体4が給紙されたときの定常的な送り制御、すなわち上記の軸心位置71sと上記のニップ位置26sとの間の距離をL1とし、記録媒体4の長さをA1としたときに、A1>L1となる場合の制御では、記録媒体4の尾端が軸心位置71sに達する前に記録媒体4の先端がニップ位置26sに到達し、記録媒体4の受け渡しが良好に行われる。このため、媒体端検出センサー32で先端検出してから、媒体端検出センサー32と初期化位置(1番ノズルの位置)48との間の距離L2に相当する所定の送りステップ数St、記録媒体4を送る。これにより、記録媒体4はその先端が初期化位置48に達したところで停止する。そして、この初期化位置48が印刷を開始するためのホーム位置となる。
【0043】
一方、図3に示すように、短い記録媒体4が給紙されたときの特殊な制御、すなわち記録媒体4の長さA2が、上記の軸心位置71sとニップ位置26sとの間の距離L1より短い場合(A2<L1)では、記録媒体4の尾端が軸心位置71sから離れても記録媒体4の先端がニップ位置26sに到達せず、記録媒体4の受け渡しが良好に行われない。より具体的には、トラクター機構21による送り力を受けた記録媒体4は、トラクター機構21を離れても慣性によりニップ位置26sに向かって僅かに走行する。したがって、記録媒体4は、軸心位置71sとニップ位置26sとの間で停止してしまう場合もあるが、ニップ位置26sに達し事実上の受け渡しが行われて、ニップローラー26により更に先方に送られることもある。但し、媒体端検出センサー32の先端検出から所定の送りステップ数Stで停止するため、受け渡しにロスが生ずると、先端がニップ位置26sを越えたところで停止したり、初期化位置48の手前で停止したりする。
【0044】
そこで、記録媒体4の初期化のための送りの際に、幅検出センサー46(第2検出部)を先端検出センサーとして利用し、記録媒体4の停止位置が区々であっても、適切に対処できる送り制御を行っている。
この制御方法では、幅検出センサー46を先端検出センサーとして利用するため、初期化のための記録媒体4の送りに際し、インクジェットヘッド(幅検出センサー46)42を、キャリッジ41を介して記録媒体4の幅方向センター位置に移動しておく。
また、図3に示すように、記録媒体4の送り方向において、この幅検出センサー46と初期化位置48との間の距離L3に相当する送りステップ数である第1基準送りステップ数Sa1を取得しておく。具体的には、十分に長い記録媒体4を給紙して初期化のための送りを行い、その際に幅検出センサー46による先端検出から初期化位置48に記録媒体4が停止するまでの送りステップ数をカウントし、そのカウント値を第1基準送りステップ数Sa1としてコントローラー(制御部)17の記憶部19に記憶する(図1参照)。或いは、媒体端検出センサー32と初期化位置48との間の距離L2に相当する所定の送りステップ数Stを、距離L3に当て嵌めて第1基準送りステップ数Sa1を割り出してもよい。
【0045】
次に、図4を参照して、送り制御の方法について説明するが、本実施形態では、第1の制御方法(図4(a))と、第2制御方法(図4(b))と、を適宜選択できるようになっている。なお、この送り制御は、幅検出センサー46による先端検出が行われたことを前提とし、この幅検出センサー46は元より、媒体端検出センサー32および媒体検出センサー33で先端検出が為されない場合は、いずれも給紙エラーとすることは、言うまでもない。
【0046】
図4(a)に示すように、第1の制御方法では、先ず記録媒体4の送りを開始し(S−1)、幅検出センサー46による先端検出から記録媒体4の送りが停止するまでの実送りステップ数、すなわち第1実送りステップ数Sb1をカウントする(S−2)。続いて、この測定した第1実送りステップ数Sb1と、記憶部19に記憶されている第1基準送りステップ数Sa1とを比較する(S−3)。ここで、第1実送りステップ数Sb1が第1基準送りステップ数Sa1より小さい場合、すなわちSb1<Sa1となった場合、記録媒体4の先端が初期化位置48に達していないと判断し、給紙エラーとする(S−4)。給紙エラーとなった場合には、ディスプレイ等にその旨、表示(報知)し、以降の印刷動作を禁止する。これにより、記録媒体4からはみ出して印刷が実施されるのを防止することができる。なお、印刷動作を禁止した後、記録媒体4を排紙することが好ましい。
【0047】
一方、図4(b)に示すように、第2の制御方法では、第1の制御方法と同様に、第1実送りステップ数Sb1と第1基準送りステップ数Sa1とを比較する(S−3)、ここで、Sb1<Sa1となった場合、第1基準送りステップ数Sa1から第1実送りステップ数Sb1を減算した送りステップ数である残送りステップ数Sc1を算出する(S−4)。そして、再度、残送りステップ数Sc1分、記録媒体4の追加の送りを実施する(S−5)。これにより、記録媒体4の先端が初期化位置48に達する。これにより、規格外の短い記録媒体4であっても、続く印刷動作を正常に行なうことができる。なお、再度の送り開始時にスリップ等が生じないように、再度の送りでは、通常の初期化送りより低速で送りを実施することが好ましい。また、Sb1<Sa1となったところで、或いは追加の送りを実施したところで、給紙エラーとし、ディスプレイ等にその旨、表示すると共に、印刷動作を続行するか否かを選択させるようにしてもよい。
【0048】
次に、図5を参照して、第2実施形態に係る第1の制御方法(図5(a))および第2の制御方法(図5(b))について説明する。
この制御方法では、媒体端検出センサー32と幅検出センサー46との間の距離L4に相当する送りステップ数である第2基準送りステップ数Sa2を取得しておく。また、第1実施形態の送り制御と同様に、幅検出センサー46による先端検出が行われたことを前提としている。
【0049】
図5(a)に示すように、第1の制御方法では、記録媒体4の送りを開始(S−1)から停止に至るまでの間に、媒体端検出センサー32による先端検出から幅検出センサー46による先端検出までの実送りステップ数、すなわち第2実送りステップ数Sb2をカウントする(S−2)。ここで、St=0となって記録媒体4の送りが終了する(S−3)。続いて、この測定した第2実送りステップ数Sb2と、記憶部19に記憶されている第2基準送りステップ数Sa2とを比較する(S−4)。ここで、第2実送りステップ数Sb2が第2基準送りステップ数Sa2より大きい場合、すなわちSb2>Sa2となった場合、記録媒体4の先端が初期化位置48に達していないと判断し、給紙エラーとする(S−5)。給紙エラーとなった場合には、上記と同様に、ディスプレイ等にその旨、表示(報知)し、以降の印刷動作を禁止する。これにより、記録媒体4からはみ出して印刷が実施されるのを防止することができる。この場合も、印刷動作を禁止した後、記録媒体4を排紙することが好ましい。
【0050】
一方、図5(b)に示すように、第2の制御方法では、第2実送りステップ数Sb2と第2基準送りステップ数Sa2とを比較する(S−4)。ここで、Sb2>Sa2となった場合、第2実送りステップ数Sb2から第2基準送りステップ数Sa2を減算した送りステップ数である残送りステップ数Sc2を求める(S−5)。なお、条件が同じであれば、この第2実施形態の残送りステップ数Sc2と、第1実施形態の残送りステップ数Sc1は、同一の数値となる。そして、再度、残送りステップ数Sc2分、記録媒体4の追加の送りを実施する(S−6)。これにより、記録媒体4の先端が初期化位置48に達する。なお、この場合も、再度の送り開始時にスリップ等が生じないように、低速で送りを実施することが好ましい。この場合も、記録媒体4からはみ出して印刷が実施されるのを防止することができる。また、Sb2>Sa2となったところで、或いは追加の送りを実施したところで、給紙エラーとし、ディスプレイ等にその旨、表示すると共に、印刷動作を続行するか否かを選択させるようにしてもよい。
【0051】
以上のように、本実施形態によれば、規定外の短い記録媒体4が給紙されたときに、トラクター機構21からニップローラー機構22への受け渡しにおいて、送りロスが発生することに着目し、この送りロスを、第1実送りステップ数Sb1と第1基準送りステップ数Sa1との差、或いは第2実送りステップ数Sb2と第2基準送りステップ数Sa2との差、として測定するようにしているため、記録媒体4が正常に送られない場合に、給紙エラーや追加の送り等の適切な処理(管理)を行うことができる。したがって、記録媒体4からはみ出して印刷が実施されるのを有効に防止することができ、或いは規定外の短い記録媒体4に正常な印刷を行うことができる。
【0052】
なお、本実施形態では、規定外の短い記録媒体4が給紙されたときの特殊な制御方法について、主に説明したが、この制御方法は、規定内の記録媒体4が給紙されたときにも適用可能である。例えば、図2に示す規定内の記録媒体4の送り制御では、Sb1=Sa1やSb2=Sa2を確認して送りを続行する。また、本実施形態では、記録媒体4が初期化位置48に達しない送り不足を対象としているが、記録媒体4が初期化位置48をオーバーランする過剰送りにも適用可能である。かかる場合には、給紙エラーの他、記録媒体4の引き戻し(逆送り)が考慮される。さらに、実施形態の印刷システム1を、一体の装置で構成することも可能である。
【符号の説明】
【0053】
1 印刷システム、2 印刷装置、3 ホストコンピューター、4 記録媒体、13 送り経路、14 媒体送り部、15 印刷部、16 排紙部、17 コントローラー、19 記憶部、21 トラクター機構、22 ニップローラー機構、23 フィードモーター、24 ベルト伝動機構、26 ニップローラー、26s ニップ位置、29 エンコーダー、32 媒体端検出センサー、33 媒体検出センサー、41 キャリッジ、42 インクジェットヘッド、43 キャリッジ移動機構、46 幅検出センサー、48 初期化位置、71 駆動軸、71s 軸心位置、St 所定の送りステップ数、Sa1 第1基準送りステップ数、Sb1 第1実送りステップ数、Sc1 残送りステップ数、Sa2 第2基準送りステップ数、Sb2 第2実送りステップ数、Sc2 残送りステップ数

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体の送り方向上流側から順に、第1送り部、第1検出部、第2送り部、第2検出部および印刷部を配置し、
前記第1送り部から送られてくる前記記録媒体を前記第1検出部により先端検出してから所定の送り量送って、前記記録媒体の先端を、前記第2送り部、前記第2検出部および前記印刷部を経て印刷初期位置に送り停止させる印刷装置の制御方法であって、
前記所定の送り量のうちの、前記第2検出部と前記印刷初期位置との距離に相当する第1基準送り量を取得する第1基準量取得工程と、
前記第2検出部による先端検出から前記送り停止までの実送りにおける、前記記録媒体の第1実送り量を取得する第1実量取得工程と、
前記第1基準送り量と前記第1実送り量とを比較し、前記記録媒体に送りエラーが生じているか否かを判定する判定工程と、を備えたことを特徴とする印刷装置の送り制御方法。
【請求項2】
前記判定工程では、前記第1実送り量が前記第1基準送り量より大きい場合および小さい場合に、前記送りエラーと判定することを特徴とする請求項1に記載の印刷装置の送り制御方法。
【請求項3】
前記送りエラーと判定された場合に、
前記印刷部による印刷をキャンセルするキャンセル工程を、更に備えたことを特徴とする請求項2に記載の印刷装置の制御方法。
【請求項4】
前記第1実送り量が前記第1基準送り量より小さくて前記送りエラーと判定された場合に、
前記第1基準送り量から前記第1実送り量を減算した残送り量を追加した追加の送りを実施する補完送り工程を、更に備えたことを特徴とする請求項2に記載の印刷装置の制御方法。
【請求項5】
記録媒体の送り方向上流側から順に、第1送り部、第1検出部、第2送り部、第2検出部および印刷部を配置し、
前記第1送り部から送られてくる前記記録媒体を前記第1検出部により先端検出してから所定の送り量送って、前記記録媒体の先端を、前記第2送り部、前記第2検出部および前記印刷部を経て印刷初期位置に送り停止させる印刷装置の制御方法であって、
前記所定の送り量のうちの、前記第1検出部と前記第2検出部との距離に相当する第2基準送り量を取得する第2基準量取得工程と、
前記第1検出部による先端検出から前記第2検出部による先端検出までの実送りにおける、前記記録媒体の第2実送り量を取得する第2実量取得工程と、
前記第2基準送り量と前記第2実送り量とを比較し、前記記録媒体に送りエラーが生じているか否かを判定する判定工程と、を備えたことを特徴とする印刷装置の送り制御方法。
【請求項6】
前記判定工程では、前記第2実送り量が前記第2基準送り量より大きい場合および小さい場合に、前記送りエラーと判定することを特徴とする請求項5に記載の印刷装置の送り制御方法。
【請求項7】
前記送りエラーと判定された場合に、
前記印刷部による印刷をキャンセルするキャンセル工程を、更に備えたことを特徴とする請求項6に記載の印刷装置の制御方法。
【請求項8】
前記第2実送り量が前記第2基準送り量より大きくて前記送りエラーと判定された場合に、
前記第2実送り量から前記第2基準送り量を減算した残送り量を追加した追加の送りを実施する補完送り工程を、更に備えたことを特徴とする請求項6に記載の印刷装置の制御方法。
【請求項9】
前記補完送り工程では、前記所定の送り量送るときの送り速度より低速で前記追加の送りを実施することを特徴とする請求項4または8に記載の印刷装置の制御方法。
【請求項10】
記録媒体の送り方向上流側から順に、第1送り部、第1検出部、第2送り部、第2検出部および印刷部を配置し、
前記第1送り部から送られてくる前記記録媒体を前記第1検出部により先端検出してから所定の送り量送って、前記記録媒体の先端を、前記第2送り部、前記第2検出部および前記印刷部を経て印刷初期位置に送り停止させる印刷システムであって、
前記所定の送り量のうちの、前記第2検出部と前記印刷初期位置との距離に相当する第1基準送り量を取得する第1基準量取得部と、
前記第2検出部による先端検出から前記送り停止までの実送りにおける、前記記録媒体の第1実送り量を取得する第1実量取得部と、
前記第1基準送り量と前記第1実送り量とを比較し、前記記録媒体に送りエラーが生じているか否かを判定する判定部と、を備えたことを特徴とする印刷システム。
【請求項11】
記録媒体の送り方向上流側から順に、第1送り部、第1検出部、第2送り部、第2検出部および印刷部を配置し、
前記第1送り部から送られてくる前記記録媒体を前記第1検出部により先端検出してから所定の送り量送って、前記記録媒体の先端を、前記第2送り部、前記第2検出部および前記印刷部を経て印刷初期位置に送り停止させる印刷システムであって、
前記所定の送り量のうちの、前記第1検出部と前記第2検出部との距離に相当する第2基準送り量を取得する第2基準量取得部と、
前記第1検出部による先端検出から前記第2検出部による先端検出までの実送りにおける、前記記録媒体の第2実送り量を取得する第2実量取得部と、
前記第2基準送り量と前記第2実送り量とを比較し、前記記録媒体に送りエラーが生じているか否かを判定する判定部と、を備えたことを特徴とする印刷システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2013−39710(P2013−39710A)
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−177420(P2011−177420)
【出願日】平成23年8月15日(2011.8.15)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】