説明

印刷装置及び印刷方法

【課題】一つのラインで印刷することができ、環境への負荷が少ない、高品質な印刷を実現することが可能な印刷装置及び印刷方法を提供する。
【解決手段】
印刷装置10は、給紙部11と、排紙部12と、第1印刷部21と、第2印刷部22と、第3印刷部23と、第4印刷部24と、第5印刷部25と、第6印刷部26と、を備える。各印刷部にセットされるインキは、印刷対象物の色を再現可能な4色のインキと、色の再現性を向上させる2色のインキと、から構成されているため、印刷装置10で4色印刷も6色印刷も実現可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カラー印刷を行うための印刷装置及び印刷方法に関し、特にオフセット印刷を行うための印刷装置及び印刷方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カラー印刷ではシアン、マゼンダ、イエロー、ブラックの4色のインキを用いた印刷が行われている。蛍光色など前述した4色では再現が難しい色もあり、6色のインキを用いた印刷技術も開発されている。
【0003】
また、書籍、カタログ、カレンダー、チラシ、包装等の印刷には一般にオフセット印刷法が用いられる(例えば特許文献1)。オフセット印刷法とは、刷版にインキを塗布し、そのインキをゴム製のブランケットに移し、さらにそのインキを用紙に転写する印刷方式である。また、色の濃淡をつける網点としてAMスクリーンが用いられている。AMスクリーンとは、網点の面積によって色の濃淡を示すものである。
【特許文献1】特開平5−208481号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
通常6色印刷で用いられるインキには、4色印刷で用いられるシアン、マゼンタ及びイエローと近い色味のインキが含まれる。しかし、6色印刷で用いられるシアン、マゼンタ、イエローは通常4色印刷で用いられるインキと比べると、明度、彩度、色相が異なっているため、6色用インキのシアン、マゼンタ、イエロー及びブラックで印刷した場合、通常4色用インキを使用して印刷した再現性とは異なった結果と十分な色再現を得られない問題があった。したがって、同一紙面上に6色印刷が必要な部分と4色印刷が必要な部分とがある場合、個別に印刷する必要があり、印刷装置が複数必要となる問題があった。また、仮に全てを6色で印刷する場合、一般に6色印刷で用いられるインキは4色印刷で用いられるインキと比較して高く、コストが高くなる問題もあった。
【0005】
また、オフセット印刷では、一般に水と油の反発する作用を利用して刷版の画線部のみにインキを乗せるため、刷版に塗布される湿し水には表面張力を抑えることができるようIPA(イソプロピルアルコール)等の有害な物質が添加されている。また、印刷時には大量の水を必要とする。近年の環境問題への関心の高まりにつれ、印刷においても有害な物質をできるだけ排出しないことが望まれている。
【0006】
また、網点を200線/インチ以下のAMスクリーンで形成すると、網点によるモアレ等の発生に伴い、印刷の画質を著しく低下させたり、グラデーション等の色の濃淡を滑らかに再現させたりすることが困難であった。
【0007】
そこで、高い品質を備えつつ、4色印刷と6色印刷とを一つのラインで実行することができ、環境への負荷が少ない、印刷方法が求められるようになった。
【0008】
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであって、一つのラインで印刷することができ、環境への負荷が少ない、高品質な印刷を実現することが可能な印刷装置及び印刷方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る印刷装置は、
印刷対象物を印刷に用いるインキの色毎に分色し、画像情報を作成する分色手段と、
前記分色手段によって作成された前記画像情報に基づき網点を組み合わせ、刷版を作製する刷版作製手段と、
前記刷版作製手段によって作製された前記刷版が設置される刷版設置部と、印刷用紙を給紙する給紙部と、インキが設置されるインキ供給部と、前記刷版に前記インキを塗布する塗布部と、前記刷版に塗布されたインキを前記印刷用紙に転移させる転移部と、前記印刷用紙を排紙する排紙部と、を有する複数の印刷手段と、を備え、
前記印刷手段に設置されるインキは、印刷対象物の色を再現することが可能な4色のインキと、色の再現性を高める2色のインキと、から構成されることを特徴とする。
【0010】
前記分色手段は、前記4色のインキの色と、前記4色のインキを補うための2色のインキの色とに色を分ける手段を備えてもよい。
【0011】
前記印刷手段は、それぞれオフセット印刷法によって印刷を行ってもよい。
【0012】
前記印刷手段では、前記刷版としてシリコン版を用いてもよい。
【0013】
前記刷版に形成される網点は、FMスクリーン又は/及び200線/インチ以上のAMスクリーンであってもよい。
【0014】
前記刷版設置部に設置された前記刷版は、それぞれCTP(Computer To Plate)によって作製されてもよい。
【0015】
上記目的を達成するため、本発明の第2の観点に係る印刷方法は、
印刷対象物を印刷に用いるインキの色毎に分色し、画像情報を作成する分色工程と、
前記分色工程で作成された前記画像情報に基づき網点を組み合わせ、刷版を作製する刷版作製工程と、
前記刷版作製工程で作製された前記刷版を設置する刷版設置工程と、
印刷用紙を給紙する給紙工程と、
前記刷版設置工程で設置された前記刷版に、インキ供給部に設置されたインキを塗布する塗布工程と、
前記刷版に塗布された前記インキを前記印刷用紙に転移させる転移工程と、
前記印刷用紙を排紙する排紙工程と、を備え、
前記刷版設置工程、前記給紙工程、前記塗布工程、前記転移工程、前記排紙工程とは、それぞれインキの色毎に行われ、
前記塗布工程で前記インキ供給部に設置される前記インキは、印刷対象物の色を再現することが可能な4色のインキと、色の再現性を高める2色のインキから構成されることを特徴とする。
【0016】
前記分色工程では、前記4色のインキの色と、前記4色のインキを補うための2色のインキの色と、に色を分けてもよい。
【0017】
前記塗布工程及び前記転移工程では、オフセット印刷法によって印刷が行われてもよい。
【0018】
前記刷版作製工程では、前記刷版としてシリコン版が用いられてもよい。
【0019】
前記刷版作製工程で、前記刷版に形成される網点は、FMスクリーン又は/及び200線/インチ以上のAMスクリーンであることを特徴とする請求項7乃至10のいずれか1項に記載の印刷方法。
【0020】
前記刷版作製工程では、CTP(Computer To Plate)によって刷版を作製してもよい。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、印刷対象物の色を再現可能な4色のインキと、この4色に追加することで色の再現性を高めるインキとを用いることによって、一つのラインで印刷することができ、環境への負荷が少ない、高品質な印刷を実現することが可能な印刷装置及び印刷方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
本発明の実施の形態に係る印刷装置及び印刷方法を図を用いて説明する。
【0023】
本発明の実施の形態に係る印刷装置10は、図1に示すように給紙部11と、排紙部12と、第1印刷部21と、第2印刷部22と、第3印刷部23と、第4印刷部24と、第5印刷部25と、第6印刷部26と、を備える。
【0024】
給紙部11は、例えばローラ等から構成され、一定のサイズに切り揃えられた用紙を第1印刷部21に供給する。
排紙部12は、例えばローラ等から構成され、第1印刷部21〜第6印刷部26で印刷された用紙が排紙される。
【0025】
第1印刷部21は、湿し水を用いないオフセット印刷法によって、給紙部11から給紙された紙に予めセットされた1色のインキを用いて、印刷を行う。
【0026】
第1印刷部21は、図2に模式的に示すようにインキローラ51、版胴52、ブランケット胴53、圧胴54から構成される。印刷用紙は図2に示す矢印X方向から給紙部(図示せず)によって、ブランケット胴53と圧胴54の間に給紙される。版胴52には予め作製された刷版が設置されており、版胴52の刷版にインキローラ51によってインキ供給部(図示せず)にセットされたインキが塗布される。刷版は、印刷対象物のパターンに応じて形成されており、印刷される部分(画線部)が凹状にくぼんでいる。画線部以外はインキをはじく性質であるため、凹状の部分のみにインキが付着する。次に、版胴52から、例えばゴム製のブランケット胴53にインキが移る。続いてブランケット胴53から印刷用紙にインキが転写され、印刷用紙に印刷がされる。印刷用紙にインキが転写されると、排紙部(図示せず)によって矢印Y方向へ印刷用紙は排紙される。
【0027】
第2印刷部22〜第6印刷部26は、それぞれ第1印刷部21と同じ構造を採っており、図1に示すように第1印刷部21に続いて、第2印刷部22、第3印刷部23、第4印刷部24、第5印刷部25、第6印刷部26と続けて配置される。また、第2印刷部22〜第6印刷部26は、それぞれ1色ずつ異なる色がセットされている。本発明の印刷装置10で用いられるインキは、例えばシアン、マゼンダ、イエロー、ブラック、オレンジ、グリーンの6色であり、これらが第1印刷部21〜第6印刷部26にセットされる。
【0028】
どの色のインキがいずれの印刷部にセットされるかは、用いるインキの性質によって異なり、タック値の高い順、濃度の高い順、透明度が低い順のいずれかでセットされる。いずれの順で印刷を行うかは、色々なテストの結果、印刷内容に応じて調節する。例えば図3に示す性質を備えるインキを用いて、タック値の高い順に印刷する場合は、グリーン、シアン、オレンジ、ブラック、マゼンダ、イエロー、の順となる。このように第1印刷部21〜第6印刷部26には印刷内容に応じて最適な順番でインキがセットされる。
【0029】
また、本発明で用いられるインキのうち、シアン、マゼンダ、イエロー、ブラックは、4色だけで印刷対象物の色を十分再現可能なものである。印刷物が鮮やかな発色が要求されるものであったり、蛍光色等の4色では再現の難しい色である場合、例えば、オレンジとグリーンの2色のインキを追加し、色再現性を高めることができる。このように4色でも十分色を再現できるインキと、色の再現性を高める2色のインキと、を用いることによって1台の印刷装置10で印刷物に応じて4色印刷も6色印刷も実現することが可能となる。なお、色の再現性を高めるために用いる2色のインクは、あらゆる色を用いることができるため印刷対象物を再現するために最適化された色のインキを使用することにより色再現性をより高めることができる。
【0030】
本発明の実施の形態に係る印刷装置10は、更に製版分色部(図示せず)を備える。製版分色部はCPU(Central Processing Unit)等から構成され、印刷対象物を印刷で用いるインキの色毎に分色し、色毎に画像データを作成する。製版分色部は、例えば6色印刷を行う場合、シアン等の4色と、グリーン等の2色の合計6色に分色し、それぞれの色毎の画像データを作成する。分色された画像データは刷版作製部(図示せず)に送信される。
【0031】
本発明の実施の形態に係る印刷装置10は、更に図示しない刷版作製部を備える。刷版作製部は、CPU(Central Processing Unit)等から構成され、予め色分けされた印刷対象物のデータに基づいて刷版を作製する。本実施の形態では、通常の印刷で用いられる4色である、ブラックと、シアンと、マゼンタと、イエローと、本実施の形態で特に用いられるオレンジとグリーンとの2色が用いられるため、印刷対象物は、この6色に色分けされた上で、それぞれの色に対応する刷版が作製される。刷版作製部で作製された刷版は、印刷装置10の第1印刷部21〜第6印刷部26のそれぞれの版胴に設置される。
【0032】
本実施の形態では水なしオフセット印刷を行うため、刷版はシリコンから形成される。具体的に、刷版は、アルミニウム板上に感光層が形成されており、感光層上にシリコン層が形成されている。非画線部(印刷しない部分)に対応して感光層を露光させると、光の当たった部分が光重合を起こし、シリコン層と接着力が強まる。現像ブラシでこすり取ると非画線部のみが残り、画線部が凹状になる。印刷の際、この凹状の画線部にインキが溜まる。
【0033】
本発明では、印刷物の品質を高めるために刷版に形成される網点は、FMスクリーン又は200線/インチ以上のAMスクリーン、あるいはそれらの組合せを用いる。FMスクリーンとは、微細な複数のドット上にインキを塗布し、ドットの密度によって色の濃さを再現するものである。このFMスクリーンは、微細なドットで色の濃淡を表現するため、より滑らかにグラデーションを再現することができ、ディテールの再現も可能である。また、200線/インチ以上のAMスクリーンとは、網点の面積によって色の濃さを再現するものである。AMスクリーンでは、網点の点と点の間隔を200線/インチ以上にすることにより、網点そのものが人間の視覚で認識しづらくなり、画質の向上を図ることができる。
【0034】
印刷対象物に合わせてFMスクリーン又は200線/インチ以上のAMスクリーンのいずれかを使用するか、あるいはそれらの組合せを用いる(例えば、通常4色に200線/インチ以上のAMスクリーンを用い、追加された2色にFMスクリーンを用いる)ことにより、より再現性を向上させることが可能である。
【0035】
次に、本発明の印刷装置の動作を説明する。
まず、印刷対象物を4色のインキで印刷するか、6色のインキで印刷するかを、印刷対象物の色、使用目的、コスト、等を考慮して選択する。次に、印刷対象物の色分けを製版分色部で行う。製版分色部は、印刷対象物を印刷で用いるインキの色毎に分色し、色毎に画像データを作成する。製版分色部は、例えば6色印刷を行う場合、シアン等の4色と、グリーン等の2色の合計6色に分色し、それぞれの色毎の画像データを作成する。分色された画像データは刷版作製部(図示せず)に送信される。
【0036】
次に、刷版作製部は、製版分色部で分色された画像データに基づき刷版を作成する。それぞれの色に応じて版を露光させ、刷版を作製する。刷版を作製する際は、製版分色部で分色された印刷対象物のデータを直接版に焼き付けるCTP(Computer To Plate)による。
【0037】
次に、作製した刷版を第1印刷部21〜第6印刷部26のそれぞれの版胴に設置する。
【0038】
次に給紙部11に一定の大きさにカットされた用紙をセットする。用紙は第1印刷部21に供給される。第1印刷部21で印刷が行われると、用紙は第2印刷部22に供給される。続いて、第3印刷部23、第4印刷部24、第5印刷部25、第6印刷部26に送られ、順次インキが重ねられ、印刷される。第6印刷部26の印刷が終了すると、排紙部12に排紙され、印刷が終了する。
【0039】
以上の構成を採る印刷装置10は、6色のインキを用いることによって従来の4色印刷では発色させることが難しかった色を再現することができ、鮮やかで高品質な印刷を実現することができる。また、特に本発明は6色のうち4色は従来の4色印刷で利用するインキを用いるため、印刷物の色、印刷物の使用目的等に応じて4色印刷を実行することもできる。
【0040】
このように4色印刷と6色印刷とを適宜調節できることによって、全ての印刷物を6色で印刷する必要がなくコストダウンを図ることができる。また、同一紙面上に4色印刷が必要な部分と6色印刷が必要な部分とがある場合であっても、1台の印刷装置で1度で印刷することができ、作業効率が上がり、コストダウンを図ることができる。また、4色印刷用の印刷装置と6色印刷用の印刷装置とを配置せずに済み、印刷装置を設置するために必要なスペースを削減することができる。
【0041】
また、1台の印刷装置で4色印刷と6色印刷を行う場合、印刷作業の前に、前印刷作業で使用したすべての印刷部にセットされていたインキの洗浄と、新たに印刷作業で用いるインキのセットを行う必要があるが、本発明の印刷装置10によれば4色のインクに2色のインクを追加しているため、4色のインクがセットされた印刷部を洗浄等する必要がなく、追加された2色がセットされた印刷部を洗浄、新たなインクのセット等の作業をするのみで容易に6色印刷から4色印刷に切り替えることが可能となる。従って作業時間の短縮を図ることができ、また印刷部における残留インキの排出軽減やインキ洗浄に含まれる有害物質の排出を減少させることが可能となり環境に対する負荷の少ない印刷を実現することができる。
【0042】
また、本発明ではシリコン版を用い、湿し水を用いないオフセット印刷を行うため、従来発生していたIPA(イソプロピルアルコール)等の有害物質を廃棄せずに済み、環境に負荷の少ない印刷を実現することができる。また、従来大量に必要とされていた水が不要となるため、ランニングコストを下げることができる。
【0043】
また、本発明では、網点をFMスクリーン又は200線/インチ以上のAMスクリーンのいずれかを使用するか、あるいはそれらの組合せを用いることにより、200線/インチ以下のAMスクリーンを用いた場合に発生するモアレ等は生じず、グラデーション等の色の濃淡を滑らかに表現することができ、色の再現性がよく、品質の高い印刷物を提供することができる。
【0044】
また、本発明は特にCTPを用いて刷版を作製するするため、従来、露光のために必要であった製版フィルムを削減することができ、更に環境に負荷のかからない印刷を実現することができる。また、製版時に余分なコストがかからずさらなるコストダウンが可能である。
【0045】
このように本発明によれば、一つのラインで印刷することができ、環境の負荷がない、高品質な印刷を実現することが可能な印刷装置及び印刷方法を提供することができる。
【0046】
本発明は上述した実施の形態に限られず様々な修正及び応用が可能である。
例えば、上述した実施の形態ではシアン、マゼンダ、イエロー、ブラック、の4色にオレンジ、グリーンの2色を追加する場合を例に挙げて説明したが、これに限られず7色以上のインキを用いても良いし、オレンジ、グリーン以外の色を用いることも可能である。シアン、マゼンダ、イエロー、ブラック、の4色が同じであれば、再現したい色の特性に応じて適宜追加する色を調節することができる。
【0047】
また、上述した実施の形態では枚葉式の印刷装置を例に挙げて説明したが、これに限られず輪転式の印刷装置に応用することも可能である。
【0048】
上述した実施の形態では、予めコンピュータ等で色分けを行った上で、刷版作製部にデータを入力する構成を例に挙げて説明したが、刷版作製部は、印刷装置10外に設置されいてもよい。
【0049】
上述した実施の形態では、露光して刷版を作製する場合を例に挙げて説明したが、レーザ等で直接焼き付けることで刷版を作製する構成を採ることも可能である。
【0050】
なお、上述した実施形態では、FMスクリーン又は200線/インチ以上のAMスクリーンのいずれかを使用するか、あるいはそれらの組合せを用いる場合を例に挙げて説明したが、4色で印刷する場合に限り、200線/インチ以下のAMスクリーンを採用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明の実施の形態に係る印刷装置の構成例を模式的に示す図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る第1印刷部の動作を説明する図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る印刷装置で用いるインキの例を示す図である。
【符号の説明】
【0052】
10 印刷装置
11 給紙部
12 排紙部
21 第1印刷部
22 第2印刷部
23 第3印刷部
24 第4印刷部
25 第5印刷部
26 第6印刷部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷対象物を印刷に用いるインキの色毎に分色し、画像情報を作成する分色手段と、
前記分色手段によって作成された前記画像情報に基づき網点を組み合わせ、刷版を作製する刷版作製手段と、
前記刷版作製手段によって作製された前記刷版が設置される刷版設置部と、印刷用紙を給紙する給紙部と、インキが設置されるインキ供給部と、前記刷版に前記インキを塗布する塗布部と、前記刷版に塗布されたインキを前記印刷用紙に転移させる転移部と、前記印刷用紙を排紙する排紙部と、を有する複数の印刷手段と、を備え、
前記印刷手段に設置されるインキは、印刷対象物の色を再現することが可能な4色のインキと、色の再現性を高める2色のインキと、から構成されることを特徴とする印刷装置。
【請求項2】
前記分色手段は、前記4色のインキの色と、前記4色のインキを補うための2色のインキの色とに色を分ける手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
【請求項3】
前記印刷手段は、それぞれオフセット印刷法によって印刷を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の印刷装置。
【請求項4】
前記印刷手段では、前記刷版としてシリコン版を用いることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の印刷装置。
【請求項5】
前記刷版に形成される網点は、FMスクリーン又は/及び200線/インチ以上のAMスクリーンであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の印刷装置。
【請求項6】
前記刷版設置部に設置された前記刷版は、それぞれCTP(Computer To Plate)によって作製されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の印刷装置。
【請求項7】
印刷対象物を印刷に用いるインキの色毎に分色し、画像情報を作成する分色工程と、
前記分色工程で作成された前記画像情報に基づき網点を組み合わせ、刷版を作製する刷版作製工程と、
前記刷版作製工程で作製された前記刷版を設置する刷版設置工程と、
印刷用紙を給紙する給紙工程と、
前記刷版設置工程で設置された前記刷版に、インキ供給部に設置されたインキを塗布する塗布工程と、
前記刷版に塗布された前記インキを前記印刷用紙に転移させる転移工程と、
前記印刷用紙を排紙する排紙工程と、を備え、
前記刷版設置工程、前記給紙工程、前記塗布工程、前記転移工程、前記排紙工程とは、それぞれインキの色毎に行われ、
前記塗布工程で前記インキ供給部に設置される前記インキは、印刷対象物の色を再現することが可能な4色のインキと、色の再現性を高める2色のインキから構成されることを特徴とする印刷方法。
【請求項8】
前記分色工程では、前記4色のインキの色と、前記4色のインキを補うための2色のインキの色と、に色を分けることを特徴とする請求項7に記載の印刷方法。
【請求項9】
前記塗布工程及び前記転移工程では、オフセット印刷法によって印刷が行われることを特徴とする請求項7又は8に記載の印刷方法。
【請求項10】
前記刷版作製工程では、前記刷版としてシリコン版が用いられることを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項に記載の印刷方法。
【請求項11】
前記刷版作製工程で、前記刷版に形成される網点は、FMスクリーン又は/及び200線/インチ以上のAMスクリーンであることを特徴とする請求項7乃至10のいずれか1項に記載の印刷方法。
【請求項12】
前記刷版作製工程では、CTP(Computer To Plate)によって刷版を作製することを特徴とする請求項7乃至11のいずれか1項に記載の印刷方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−326940(P2006−326940A)
【公開日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−151427(P2005−151427)
【出願日】平成17年5月24日(2005.5.24)
【出願人】(399114588)株式会社恒陽社印刷所 (1)
【出願人】(505192213)株式会社 トライペックス (1)
【Fターム(参考)】