説明

印刷装置

【課題】排出口から飛沫が筐体内部に侵入した場合であっても、モータ性能に悪影響を与えるのを防止する。
【解決手段】プラテンローラ111と、サーマルラインヘッド112と、プラテンローラ111を駆動するモータと、モータを覆うモータカバー31とを有し、モータは、モータケーシング21と、モータ軸MAとを備えており、モータケーシング21は、排出口107から下側に位置する第1領域Pと、第1領域Pから反対側に位置する第2領域Qと、略円筒形状の筒端部となる第3領域Rとを備えており、モータカバー31は、排出口107より上下方向に沿って飛沫が流入した場合に当該飛沫を受け止める受け止め部34と、モータの内部での発熱を放熱するための開口部36と、モータ軸MAを貫通させる貫通孔33を備えた支持壁部32とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被印字媒体に所望の印字を行う印刷装置に関する。
【背景技術】
【0002】
被印字媒体に所望の印刷を行う印刷装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この印刷装置は、モータにより駆動され被印字媒体(被印刷用紙)を搬送する搬送ローラ(プラテンローラ)と、この搬送ローラにより搬送される被印字媒体に対し、所望の印刷を行う印字ヘッド(サーマルラインヘッド)と、上記搬送ローラ及び印字ヘッドを内包して装置の外郭を構成する筐体(ハウジング)とを有している。被印字媒体が搬送ローラによって搬送されると、搬送される被印字媒体に対し印字ヘッドにより所望の印字が行われ、印字後の被印字媒体は筐体に設けられた排出口から外部へと排出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平7−309041号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記のような構成の印刷装置が、例えば屋外環境や建物内の水回り環境など、雨水やその他の水に曝される可能性のある環境で使用される場合がある。そのような場合、外部からの飛沫が上記排出口から筐体内部に侵入し、上記搬送ローラを駆動するモータに対し悪影響を与えるおそれがあった。
【0005】
本発明の目的は、排出口から飛沫が筐体内部に侵入した場合であっても、モータ性能に悪影響を与えるのを防止できる印刷装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本願発明は、装置外郭を構成する筐体と、前記筐体の内部に位置し、被印字媒体を連続的に供給可能に収納する収納部と、前記筐体の内部に位置し、前記収納部から供給された前記被印字媒体を搬送する搬送ローラと、前記筐体の内部に位置し、前記搬送ローラにより搬送される前記被印字媒体に対し所望の印字を行う印字ヘッドと、前記筐体の所定の第1方向の一方側に向かって開口して設けられ、前記印字ヘッドにより印字が行われた前記被印字媒体を、前記筐体の外部に排出する排出口と、前記筐体の内部において、前記排出口から前記第1方向に沿った他方側に設けられ、前記搬送ローラを駆動するモータと、前記モータを覆う防水材質からなるモータカバーと、を有し、前記モータは、前記第1方向に直交する第2方向を軸方向とする略円筒形状のモータケーシングと、前記モータケーシングから前記第2方向に沿った一方側に突出して設けられたモータ軸と、を備えており、前記モータケーシングは、前記排出口から前記第1方向に沿った他方側に位置し、前記略円筒形状の周方向に沿った前記排出口に対向する第1領域と、前記第1方向に沿って前記第1領域から前記モータ軸に対して反対側に位置する、前記略円筒形状の周方向に沿った第2領域と、前記第2方向に沿った前記一方側に位置し、前記略円筒形状の筒端部となる第3領域と、を備えており、前記モータカバーは、前記モータケーシングの前記第1領域の径方向外周側を覆うように設けられ、前記排出口より前記第1方向に沿って飛沫が流入した場合に、当該飛沫を受け止める受け止め部と、前記モータケーシングの前記第2領域の径方向外周側で当該第2領域をカバー外部に臨ませるように設けられた、前記モータの内部での発熱を放熱するための開口部と、前記モータケーシングの前記第3領域から前記第2方向に沿った前記一方側において当該第3領域を覆うように設けられるとともに、前記モータ軸を貫通させる貫通孔を備えた支持壁部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
本願発明においては、筐体の内部に、収納部、搬送ローラ、印字ヘッド、モータが設けられている。収納部から供給された被印字媒体は、モータにより駆動される搬送ローラによって搬送される。その搬送される被印字媒体に対し印字ヘッドにより所望の印字が行われ、印字後の被印字媒体は筐体の排出口から外部へ排出される。
【0008】
このとき、本願発明においては、所定の第1方向の一方側に開口する排出口の他方側に上記モータが設けられている。このため、屋外環境や建物内の水回り環境など、雨水やその他の水に曝される可能性のある環境で本願発明の印刷装置を使用する場合、飛沫が排出口から筐体内部に侵入し、モータに悪影響を与えるおそれがある。
【0009】
そこで本願発明では、モータを覆う防水材質のモータカバーを設けている。このモータカバーは、受け止め部及び開口部を備えている。受け止め部は、モータケーシングのうち、上記流入してくる飛沫に最も近い、排出口から第1方向に沿った他方側に位置する第1領域の径方向外周側を覆うように設けられる。そして、この受け止め部は、上記のようにして排出口より第1方向に沿って流入する飛沫を受け止める。これにより、上記飛沫がモータに到達するのをブロックし、モータ性能への悪影響が生じないようにすることができる。
【0010】
一方、モータカバーは、上記受け止め部のほかに、開口部を備えている。この開口部は、モータケーシングのうち第1方向に沿って第1領域の反対側に位置する第2領域の径方向外周側に設けられる。これにより、この開口部を介したカバー内外の空気の流通により、モータ内部での発熱を放熱することができる。
【0011】
以上のように、本願発明の印刷装置においては、モータの冷却を確保しつつ、外部から侵入した飛沫をブロックしてモータ性能への悪影響を防止することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、排出口から飛沫が筐体内部に侵入した場合であっても、モータ性能に悪影響を与えるのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施の形態であるプリンタの外観構成を表す斜視図である。
【図2】プリンタのトップカバーを外した状態を前方側斜め上方向から見た斜視図である。
【図3】プリンタのトップカバーを外した状態を後方側斜め上方向から見た斜視図である。
【図4】図1中F−F断面による断面図、及び、G−G断面による断面図である。
【図5】モータカバーを介してモータのモータケーシングが取り付けられているメインシャーシ部材の斜視図である。
【図6】メインシャーシ部材、モータカバー、及びモータケーシングを表す分解斜視図である。
【図7】モータカバーを介してモータのモータケーシングが取り付けられているメインシャーシ部材の正面図、A−A断面による断面図、及び、B−B断面による断面図である。
【図8】モータカバーの平面図、左側面図、底面図、背面図、及び、正面図である。
【図9】排出口から飛沫が流入してきた場合の挙動を説明するための、図7(b)及び図7(c)にそれぞれ相当する説明図である。
【図10】受け止め部に吸水部材を設けた変形例を表す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
【0015】
<プリンタの概略構成>
図1〜図4を用いて、本発明の一実施の形態であるプリンタ(印刷装置)1の全体構成を説明する。以下では、図1中の右下方向を右方、左上方向を左方、右上方向を後方、左下方向を前方、上方向を上方、下方向を下方、と定義して説明する(各図の矢印の図示参照)。なお、このような定義における上下方向が各請求項記載の第1方向に相当し、左右方向が各請求項記載の第2方向に相当する。
【0016】
プリンタ1は、例えばPC端末や携帯電話等の外部機器(図示せず)より受信した印刷データを、ロール紙S(被印字媒体)に印刷する。このプリンタ1は、電池(図示せず)を電源として駆動可能である。
【0017】
プリンタ1は、例えば樹脂材料で構成された、装置外郭を構成する略箱形形状の筐体100を備えている。この筐体100は、装置外郭上部を構成するトップカバー101と、装置外郭下部を構成するアンダーカバー102とを備えている。トップカバー101は、前カバー部101Aと後カバー部101Bとを備えている。
【0018】
アンダーカバー102の端部には、例えばストラップなどを挿通することができる、挿通部102aが備えられている。これにより、操作者は、前述のように電池駆動であるプリンタ1を様々な場所(屋外を含む)に手軽に持ち運び、使用することができる。
【0019】
トップカバー101の後カバー部101Bの下方(筐体100の内部)には、ロール収納部161(収納部)が設けられている(図2、図3参照)。このロール収納部161には、ロール紙Sが両端部を支持部材162によって回転可能に軸支されて収納されており、これによってロール収納部161から連続的にロール紙Sを供給可能な構成となっている。このとき、後カバー部101Bはヒンジ部Hを介しアンダーカバー102の後端部に対して回転可能に連結されており、これによってロール収納部161を外部に露出させる開き状態と、ロール収納部161を内部に収容する閉じ状態とに切り替えられる。後カバー部101Bを開き状態とすることで、ロール収納部161を装置外部に露出させ、ロール紙Sの装着や交換を容易に行うことができる。
【0020】
トップカバー101の前後方向略中央部(この例では前カバー部101Aと後カバー部101Bとが付き合わされる部分)には、印字後のロール紙Sを排出する(詳細は後述)ための排出口107が設けられている。このとき、排出口107は、上下方向に沿った一方側に(この例では上方に)向かって開口するように設けられている。
【0021】
後カバー部101Bの前方側端部には、プラテンローラ111(搬送ローラ)が回転自在に支持されている。プラテンローラ111は、後カバー部101Bが上記閉じ状態にあるときに、モータケーシング21内の回転子(図示せず)の回転が伝達される(詳細は後述)ことにより、ロール紙Sを搬送する。
【0022】
一方、筐体100の内部の、前後方向中央部付近には、メインシャーシ部材150が設けられている。このメインシャーシ部材150には、ヘッドユニットHUが前後方向に揺動自在に配置されている。そして、ヘッドユニットHUには、サーマルラインヘッド112(印字ヘッド)と、このサーマルラインヘッド112での発熱を冷却するためのヒートシンク114と、が一体化されて備えられている。そして、ヒートシンク114が、前方側端部がメインシャーシ部材150に支持された複数(この例では2つ)のコイルバネ115により、上記プラテンローラ111側(すなわち後方側)へと付勢されている。これにより、後カバー部101Bが上記閉じ状態にあるときに、サーマルラインヘッド112はプラテンローラ111に所定の圧接力で接触する。
【0023】
<プリンタの概略動作>
上記構成において、印刷時には、PC端末や携帯電話等の外部機器より、プリンタ1に対し、無線通信(又は有線通信や赤外線通信でもよい)を介して、印刷データが送信される。また、モータの駆動力に基づくプラテンローラ111の回転によってロール収納部161からロール紙Sが繰り出される。繰り出されたロール紙Sは、排出口107の下方に設けられたガイド部材120により、プラテンローラ111とサーマルラインヘッド112との圧接部に案内される。そして、サーマルラインヘッド112とプラテンローラ111との間に挿通されたロール紙Sに対し、サーマルラインヘッド112が上記印刷データに基づいた所望の態様の印刷を行う。印刷後のロール紙Sは、排出口107から筐体100の外部へと排出される。このとき、メインシャーシ部材150には、排出口107の内側において当該排出口107に沿うように固定歯160が取り付けられている。操作者は、上記のようにして印刷が完了し排出口107から排出されたロール紙Sの端部を、この固定歯160を用いて手動で切断することができる。
【0024】
なお、紙詰まり等が生じた場合には、トップカバー101の上記後カバー部101Bを開放することで、サーマルラインヘッド112からプラテンローラ111がリリースされ、容易にロール紙Sを引き出すことが可能となる。
【0025】
<本実施形態の特徴>
以上の基本構成において、本実施形態の特徴は、モータケーシング21及びこれを覆うように設けられたモータカバー31(詳細は後述)等の構造にある。以下、その詳細を図5〜図8により順を追って説明する。
【0026】
図5及び図6に示すように、メインシャーシ部材150の左側には、プラテンローラ111を回転駆動する駆動力を発生する前述のモータの外郭となる略円筒形状のモータケーシング21と、複数のギアから構成され、後カバー部101Bの閉じ状態においてプラテンローラ111に作動連結されることで上記モータの駆動力をプラテンローラ111に伝達するギア機構132と、が設けられている。
【0027】
モータケーシング21は、筐体100の内部において、上記排出口107から下側(各請求項記載の第1方向の他方側に相当)に設けられる(前述の図4(b)参照)。このため、屋外環境や建物内の水回り環境など、雨水やその他の水に曝される可能性のある環境でプリンタ1を使用した場合に、例えば飛沫が排出口107から筐体100内部に侵入し、モータに悪影響を与えるおそれがある。そこで本実施形態では、モータの外郭となるモータケーシング21を覆うモータカバー31を設けている。
【0028】
<モータカバー及びその周囲構造>
図6、図7に示すように、メインシャーシ部材150の左側下方のブラケット部152には、開口部151と、ネジ孔30とが形成されている。そして、モータケーシング21の径方向外周側を覆うモータカバー31と、略円筒形状のモータケーシング21とが、それぞれのネジ孔28及びネジ孔29をネジ孔30にそれぞれ合致させた状態で(なおこのとき、後述するモータカバー31の貫通孔33が開口部151に合致する)、図示しないネジにより締結固定される。
【0029】
モータケーシング21は、筐体100の上下方向に直交する水平方向(詳細には左右方向)を軸方向としており、モータのモータ軸MAが当該モータケーシング21から水平方向に沿った例えば左側に突出して設けられている。このとき、モータケーシング21は、排出口107から上下方向に沿った下側に位置し排出口107に対向するように設けられ、略円筒形状の周方向に沿った第1領域Pと、上下方向に沿って第1領域Pからモータ軸MAに関し反対側に位置する上記略円筒形状の周方向に沿った第2領域Qと、水平方向に沿った左側に位置し、上記略円筒形状の筒端部となる第3領域Rとを備えている。また、モータケーシング21の第2領域Qは、モータに接続されるモータ配線用のモータハーネス(図示せず)を導入するための基板26直近に位置する切り欠き領域として形成された、配線導入部25を備えている。
【0030】
モータカバー31は、適宜の防水材質により構成されており、モータケーシング21の第1領域Pの径方向外周側を覆うように設けられる。すなわち、モータカバー31は、排出口107より下方向(図9(a)及び図9(b)中の矢印L方向)に沿って飛沫が流入した場合にその流入する飛沫を受け止め、この例では図9(a)及び図9(b)中の矢印M方向へ逃がすための受け止め部34と、モータケーシング21の第2領域Qの径方向外周側で当該第2領域Qをカバー外部に臨ませるように設けられた、モータ内部での発熱を放熱するための(受け止め部34のない欠損部である)開口部36と、モータケーシング21の第3領域Rから水平方向左側において当該第3領域Rを覆うように設けられるとともに、モータ軸MAを貫通させるための筒状突起状となった貫通孔33を中央に備えた支持壁部32と、を備えている。
【0031】
この受け止め部34は、後方側が下向きに湾曲するとともにそれ以外の前方側部分は概ね水平に延設される、略ひさし形状となっている。さらに、受け止め部34の後端側には、受け止め部34で受け止めた飛沫が前方側へ流動するのを阻止するための阻止壁部35が斜め上方に向けて突設されている。この阻止壁部35は、受け止め部34のうち配線導入部25と同じ側となる前方側に立設され、受け止め部34で受け止めた飛沫が当該前方側へ流動するのを阻止する。
【0032】
なお、図9(a)及び図9(b)に示すように、受け止め部34の径方向外周側に、ヘッドユニットHUへのヘッドハーネス27が上記阻止壁部35を乗り越えるように配設される場合がある。このような場合、前述の矢印L方向に流入し受け止め部34において受け止められた後に当該ヘッドハーネス27に沿うように飛沫が伝ってきたとしても、その飛沫を上記阻止壁部35による乗り越え構造によって振り落とし、阻止壁部35の手前側領域Nに貯留することができる。
【0033】
以上説明したように、本実施形態のプリンタ1においては、上記モータカバー31は、受け止め部34及び開口部36を備えている。受け止め部34は、モータケーシング21のうち、上記流入してくる飛沫に最も近い、排出口107から上下方向に沿った下側に位置する第1領域Pの径方向外周側を覆うように設けられる。そして、この受け止め部34が、上記のようにして排出口107より上下方向に沿って流入する飛沫を受け止める。これにより、上記飛沫がモータケーシング21内部の構造に到達するのをブロックし、モータ性能への悪影響が生じないようにすることができる。一方、モータカバー31は、上記受け止め部34のほかに、開口部36を備えている。この開口部36は、モータケーシング21のうち上下方向に沿って第1領域Pの反対側に位置する第2領域Qの径方向外周側に設けられる。これにより、この開口部36を介したカバー内外の空気の流通により、モータ内部での発熱を放熱することができる。以上の結果、本実施形態のプリンタ1においては、モータの冷却を確保しつつ、外部から侵入した飛沫をブロックしてモータ性能への悪影響を防止することができる。
【0034】
また、本実施形態では特に、受け止め部34が阻止壁部35を備えることにより、受け止め部34で受け止めた飛沫が上記モータハーネス側へ伝わって配線導入部25からモータ内部へと流動するのを阻止し、モータの性能に悪影響が生じるのを防止することができる。
【0035】
なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。すなわち例えば、図10に示すように、モータカバー31の受け止め部34の上面(詳細には、受け止め部34のうち、モータケーシング21の第1領域Pの径方向外周側に臨む領域の裏面部分)に、受け止めた飛沫を吸水して保持可能とする適宜の厚みのシート状の吸水部材SHを設けてよい。この吸水部材Shは、例えば表面に穴開け加工を施したポリエチレン発泡体によって形成されており、最下層である非吸水層、中間層である連続発泡形成による吸水層、最上層である穴開け加工を施したスキン層それぞれによる三層構造により形成されている。これにより、受け止め部34において受け止められた飛沫を吸水して安定的に保持することができる。また、モータの発熱を利用して、吸水部材SHにより保持された状態の飛沫を、そのまま蒸発させることもできる。
【0036】
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
【0037】
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
【符号の説明】
【0038】
1 プリンタ(印刷装置)
21 モータケーシング
25 配線導入部
26 ハーネス
27 ヘッドハーネス
31 モータカバー
32 支持壁部
34 受け止め部
35 阻止壁部
36 開口部
100 筐体
101 トップカバー
102 アンダーカバー
107 排出口
111 プラテンローラ(搬送ローラ)
112 サーマルラインヘッド(印字ヘッド)
161 ロール収納部(収納部)
S ロール紙(被印字媒体)
MA モータ軸
P 第1領域
Q 第2領域
R 第3領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置外郭を構成する筐体と、
前記筐体の内部に位置し、被印字媒体を連続的に供給可能に収納する収納部と、
前記筐体の内部に位置し、前記収納部から供給された前記被印字媒体を搬送する搬送ローラと、
前記筐体の内部に位置し、前記搬送ローラにより搬送される前記被印字媒体に対し所望の印字を行う印字ヘッドと、
前記筐体の所定の第1方向の一方側に向かって開口して設けられ、前記印字ヘッドにより印字が行われた前記被印字媒体を、前記筐体の外部に排出する排出口と、
前記筐体の内部において、前記排出口から前記第1方向に沿った他方側(下側)に設けられ、前記搬送ローラを駆動するモータと、
前記モータを覆う防水材質からなるモータカバーと、
を有し、
前記モータは、
前記第1方向に直交する第2方向を軸方向とする略円筒形状のモータケーシングと、
前記モータケーシングから前記第2方向に沿った一方側に突出して設けられたモータ軸と、
を備えており、
前記モータケーシングは、
前記排出口から前記第1方向に沿った他方側に位置し、前記略円筒形状の周方向に沿った前記排出口に対向する第1領域と、
前記第1方向に沿って前記第1領域から前記モータ軸に対して反対側に位置する、前記略円筒形状の周方向に沿った第2領域と、
前記第2方向に沿った前記一方側に位置し、前記略円筒形状の筒端部となる第3領域と、
を備えており、
前記モータカバーは、
前記モータケーシングの前記第1領域の径方向外周側を覆うように設けられ、前記排出口より前記第1方向に沿って飛沫が流入した場合に、当該飛沫を受け止める受け止め部と、
前記モータケーシングの前記第2領域の径方向外周側で当該第2領域をカバー外部に臨ませるように設けられた、前記モータの内部での発熱を放熱するための開口部と、
前記モータケーシングの前記第3領域から前記第2方向に沿った前記一方側において当該第3領域を覆うように設けられるとともに、前記モータ軸を貫通させる貫通孔を備えた支持壁部と、
を備えることを特徴とする印刷装置。
【請求項2】
請求項1記載の印刷装置において、
前記モータケーシングの前記第2領域は、
前記モータに接続されるモータ配線を導入する配線導入部を備えており、
前記モータカバーは、
前記受け止め部のうち前記配線導入部と同じ側となる一方側に立設され、前記受け止め部で受け止めた飛沫が前記一方側へ流動するのを阻止する阻止壁部を備えている
ことを特徴とする印刷装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2記載の印刷装置において、
前記モータカバーの前記受け止め部のうち、前記モータケーシングの前記第1領域に臨む領域の前記第1方向に沿った前記一方側の面に、
前記受け止めた飛沫を吸水して保持可能な吸水部材を設けた
ことを特徴とする印刷装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−49176(P2013−49176A)
【公開日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−187866(P2011−187866)
【出願日】平成23年8月30日(2011.8.30)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】