即席麺包装体
【課題】
即席麺の収納状態ではコンパクトであって、非常用の備蓄品としても余分なスペースを必要とせず、喫食時には包装袋自体を自立性の喫食用容器として使用でき、また、長期の保存や、箸やレンゲの収納も可能となるような即席麺包装体を提供することを課題とする。
【解決手段】
略偏平状の包装体内部に薄厚の即席麺塊等を収納した即席麺包装体であって、包装体縦方向上端部付近と中央部付近に、それぞれ、横方向への第一、第二の包装体切断部(1,2)を設け、喫食時には、まず、第一の切断部(1)で包装体を横切断し、収納物を取り出す。次に第二の切断部(2)で横切断した包装体下部を展開して自立性を持たせてから、即席麺塊等を入れて、お湯を注ぐことによって喫食用容器として使用する。
即席麺の収納状態ではコンパクトであって、非常用の備蓄品としても余分なスペースを必要とせず、喫食時には包装袋自体を自立性の喫食用容器として使用でき、また、長期の保存や、箸やレンゲの収納も可能となるような即席麺包装体を提供することを課題とする。
【解決手段】
略偏平状の包装体内部に薄厚の即席麺塊等を収納した即席麺包装体であって、包装体縦方向上端部付近と中央部付近に、それぞれ、横方向への第一、第二の包装体切断部(1,2)を設け、喫食時には、まず、第一の切断部(1)で包装体を横切断し、収納物を取り出す。次に第二の切断部(2)で横切断した包装体下部を展開して自立性を持たせてから、即席麺塊等を入れて、お湯を注ぐことによって喫食用容器として使用する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は即席麺塊を包装体内部に収容し、包装体を開封後に即席麺塊を取り出し、包装体下部が即席麺の喫食用の容器となる即席麺包装体にかかるものである。
【背景技術】
【0002】
即席麺は、即席食品の一種であり、消費者が安全に簡便に手軽に調理でき、喫食できるものである。現在まで種々のものが知られている。
【0003】
通常、即席麺には、袋麺タイプとカップ麺タイプがあるが、前者は調理喫食に際し、別途に調理用用具(例えば、鍋などが)及び食器(例えば、丼等)を必要としている。
【0004】
また、麺に予め着味した袋麺があるが、これは調理用具を省略して食器の準備のみで復元調理ができる。例えば、当該袋麺としては、本出願人による「チキンラーメン」(登録商標)が広く知られている。この袋麺は収納されている即席麺塊を袋から取り出し、別途、丼等の食器を用意し、即席麺塊を入れた食器にお湯を注ぐことで喫食するタイプのものである。さらに、この食器を準備するという手間を省く観点から、包装用袋を直接に喫食用容器として利用する技術が開示されている(例えば、特許文献1)。
【0005】
また、袋麺以外のものとして、即席麺塊をカップ状あるいは丼状の容器内に収納したカップ麺も知られている。これは、プラスチック製又は紙製のカップ状又は丼状容器に即席麺塊、スープ、具材等を収納しておき、調理時に蓋を剥がし、お湯を注いで喫食するというものである。
【0006】
【特許文献1】実開平6−3849
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、前述のように袋麺では、食器に麺塊を入れて、お湯を注ぐという調理が必要で
あるため、別途に食器が必要になる。
【0008】
また、特許文献1には、食器を準備するという手間を省く観点から、包装用袋がそのまま喫食用容器として利用する技術が開示されているが、当該技術は縦長の袋体の上部口部にチャック部を設け、上部から直接にお湯を注いでチャック部を閉じて一定時間保持後に喫食するというものである。したがって、喫食時に包装用袋より麺等を取り出しにくいという問題がある。また、袋体中間部にも切目を設置しているが、喫食時での切断操作には内容物の飛散を生じる危険性を有している。
【0009】
また、即席麺等の麺類は開口部が拡く、底が比較的浅い丼形状の容器で喫食するのが、喫食し易く、一般的なスタイルであると考えられるところ、特許文献1に開示された発明では、この点が十分でない。
【0010】
さらに、カップ麺においては、喫食用の容器を準備する必要がないが、カップ容器自体の形状が略逆円錐台形状等になるため、多数のカップ麺を収納する場合、コンパクトに収納することは困難であり、大量に備蓄等しておく場合には多くのスペースをとるという問題がある。
【0011】
また、通常のプラスチック製容器のカップ麺の場合、若干の酸素透過性や水蒸気透過性を有している。
【0012】
従って、例えば、災害等の非常備蓄用として極めて長期の保存が必要になる場合には、カップ麺内の麺や具材等に含まれる水分や油分に由来する品質変化が顕在化するおそれが大きい。
【0013】
加えて、袋麺やカップ麺の喫食時には箸やレンゲ等の喫食用用具が必要になるが、通常のカップ麺の場合、カップ内のスペースが円形であることが多いので、箸やレンゲをカップ内に収納することは難しく、また、収納したとしても運搬時等にカップ内で振動し、カップや即席麺塊への突き刺し等が起こるおそれがあった。
【0014】
そこで、本発明者らは上記の問題点の解決を図るべく、即席麺塊の収納状態ではコンパクトであって、非常用の備蓄品としても余分なスペースを必要とせず、喫食時には開口部が拡く、底の浅い丼型の喫食用容器として使用でき、また、長期の保存や、箸やレンゲの収納も可能となるような即席麺包装体を開発することを目的とした。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記目的を達成するために、本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、本発明は、次の通りである。すなわち、
請求項1に記載の、
略偏平状の包装体内部に薄厚の即席麺塊を収納した即席麺包装体であって、
前記包装体縦方向上端付近に、横方向への第一の包装体切断部が設けられ、
前記包装体縦方向中央部付近に、横方向への第二の包装体切断部が設けられ、
第二の包装体切断部により切断された包装体下部が即席麺の自立性喫食用容器と
なることを特徴とする即席麺包装体、である。
【0016】
本発明の即席麺包装体によれば略偏平状の即席麺包装体を提供することができるため、多数の包装体を収納する場合でも、高密度に集積することができ、大量に備蓄する場合でもスペースをより小さくでき、コンパクトに収納することが可能である。
【0017】
また、包装体下部を分離して、即席麺用の喫食用容器として使用できるため、第二の切断部が収納された薄厚の即席麺塊の上端よりも下部に位置することによって、直ちに第二の切断部で切断することができない場合でも、まず、包装体上端付近の第一の切断部で切断し、収納物を取り出した後に第二の切断部で切断すれば、容易に第二の切断部で切断し、即席麺の喫食用容器を形成することが可能となる即席麺包装体提供するものである。
【0018】
さらに、収納する即席麺塊の形状等によっては、未開封の状態で、あるいは、第一切断部で切断後に収納物を取り出さずに、自立性喫食用容器の底部を展開して、収納された即席麺塊を展開された前記喫食用容器部内に収納してから、第二切断部で切断するという方法も可能である即席麺包装体を提供するものである。
【0019】
次に、請求項2に記載の
第二の包装体切断部の長さの二倍が、前記即席麺塊の上面の外周の長さよりも大である請求項1に記載の即席麺包装体、である。
【0020】
この場合においては、第二の包装体切断部において切断された包装体下部より形成される喫食用容器の開口部の全周の長さが、前記即席麺塊の外周の長さよりも大きくなることになるため、喫食用容器に即席麺塊をその上面を水平状態で喫食用容器開口部にほぼ沿って入れることができる。
【0021】
この喫食スタイルでは、縦長の包装体のまま喫食するというような場合に生じる喫食時に麺等を箸やフォークで取り出しにくいという問題も生じない。
【0022】
さらに、請求項3に記載の
前記即席麺塊が略円柱状の外形を有するものであって、
展開後の自立性喫食用容器の底面部の幅が、前記即席麺塊の直径よりも大である請求項2に記載の即席麺包装体、である。
【0023】
第二の包装体切断部で切断後、包装体下部より展開された自立性喫食用容器において、その底面部の幅が略円柱の即席麺塊の直径よりも大きい場合には、略円柱状の即席麺塊を水平状態で喫食用容器の底面部まで、安定して収納することができる。
【0024】
加えて、請求項4に記載の
即席麺包装体において、スープ、喫食用用具、脱酸素剤のうちいずれか一つ以上を含む請求項1〜3のいずれかに記載の即席麺包装体。
この場合においては、即席麺包装体に含まれるいずれかの物の中で縦方向で最も高い位置よりも第一切断部が下部に位置することによって、直ちに第一の切断部で切断することができない場合でも、まず第二の切断部で切断し、収納物を取り出した後に第一の切断部で切断すれば、容易に第二の切断部で切断し、丼型容器等の喫食用容器を形成することが可能となる即席麺包装体提供するものである。
【0025】
また、箸、レンゲ等の喫食用用具を含んでいるものにあっては、喫食に際して、お湯以外のものが不要となる程度にまで完備された食品形態を実現するので、非常時の備蓄食品として有用な即席麺包装体を提供することができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明を利用することで、即席麺の収納状態ではコンパクトであって、非常用の備蓄品としても余分なスペースを必要とせず、また、喫食時には即席麺包装用包装体下部自体を自立性の喫食用容器として使用でき、また、長期の保存や、箸やレンゲの収納も可能となるような即席麺包装体を提供することができる。本即席麺包装体は、災害等の緊急非常時においても利用できるものであり、備蓄用や救援物資等として大いに有用・有効である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明について図面を用いながら詳細に説明するが、本発明はこれらの態様に限定されるものではない。
【0028】
図1は本発明の一実施例として示したものであるが、即席麺包装体において包装体内に即席麺塊のみが封入されている状態が示されている。
【0029】
ここで、本発明における即席麺包装用の包装体の材質は常用される各種材質の種々のものを利用することができる。具体的には、プラスチック、紙、プラスチックと紙のラミネート、これにアルミニウムを含んだもの等、既存の包装体材料を利用することができる。特にアルミニウムを含む場合には、酸素、水蒸気等のバリアー性に優れているため、長期保存を意図する場合には好適である。尚、本発明においては、お湯等を注ぐため、この場合に漏れが生じない材質とすることが必要となる。
【0030】
本包装体の形態は原則的には正面から見て、方形であるが、これのみに限らず、台形等の種々の形態となることも可能である。
【0031】
また、本発明において包装体下部は先にも述べたが、第二切断部での分離後において自立性喫食用容器となるため、包装体下部は自立性を有する構造を有していることが必要となる。
【0032】
自立性を有する構造としては種々のものを選択することができる。具体的には、図2に示すように両側面部の間に、山状に二つ折りした底面シートを挟みこんで、シールする形態が一般的であるが、特に底面部のシール態様としては、図3の(a)に示す通常のシールの他、(b)に示すように底面部を曲状シールしたものや(c)に示すように斜状シールする方法がある。また、(d)に示すように、自立性を安定させるために、底部に金属製等の補強片を設けたもの等の形態も考えられる。但し、即席麺塊以外の包装スープ、箸、レンゲ、具材、脱酸素剤等も収納する場合には、収納スペースを考慮しつつシールすることが必要となる。
【0033】
本包装体に収納するのは、即席麺塊である。ここで、即席麺塊とは従来、公知の製造方法で製造されたものを指し、一般には、小麦粉又はそば粉を主原料とし、これに水、食塩又はかんすい等を加えて製麺し、調味液で味付し又は味付せず、油熱乾燥や熱風乾燥によって乾燥したものをいう。即席麺にはお湯をかけるだけで喫食することがタイプのもの、添付の調味料(スープ等)を麺に添加してから、その上にお湯をかけて喫食するタイプのもの、あるいは、鍋等の調理器具で麺を加熱し、煮てから喫食する等の種々のタイプのものがあるが、本発明においては主として、お湯を注ぐのみか、あるいは、調味料(スープ等)を添加してからお湯を注ぐだけで喫食することができるタイプの即席麺を対象としている。
【0034】
尚、加熱が必要なタイプであれば、包装体材質を耐熱性のプラスチック等とし、また、アルミニウムを含まない材質とすることによって、電子レンジ等での調理も可能である。この場合は、第二切断部での分離後において喫食用容器に水等を注いだ後に調理することができる。
【0035】
また、収納する即席麺塊の形状としては、薄厚のものであればよい。尚、ここでの薄厚とは、包装体に収納した場合に包装体が略偏平状態を維持できればよいという意味であり、特に即席麺塊の厚みでは限定されない。また、即席麺塊の形状としては円柱状のみならず、角柱状、推台形状、載頭円錐、載頭角錐等であるものでも可能である。
【0036】
また、即席麺塊を包装体に収納する場合には、ポリエチレン、ポリプロピレン等の包装材料で個別包装したものを収納してもよい。このようにすることで万一、包装体自体の破損が起こっても、内部の即席麺塊に影響が及ばないこととなるためより安全になる。尚、後述する乾燥具材等を利用する場合には、これと即席麺塊を一体包装したものでもよい。
【0037】
次に、本即席麺包装体には、図1に示すように包装材縦方向中央部付近に横方向への第二の包装体切断部(2)が設けられている。この第二包装体切断部は、切断後の包装体下部を喫食用の容器として利用するために包装体下部を分離させるためのものである。この第二切断部は縦方向中央部付近に設ければよく、特に厳密に位置が限定されるものではない。後述する自立性喫食用容器を組み立てた場合の容器の高さ(容器開口部)が第二切断部の位置となる。
【0038】
具体的には、収納する即席麺塊の量が多い場合や即席麺の厚みが厚い場合は、比較的高く設定すればよいし、即席麺塊の量が少ない場合や、厚みの薄いものであれば、低い位置に設定することができ、また、注ぐお湯の量によっても適宜変更することができる。具体的には、第二切断部の位置は下端部より概ね6cm〜12cm程度が好ましい。
【0039】
また、前記第二の包装体切断部の長さの二倍が、前記即席麺塊の上面の外周の長さよりも大であることが好ましい。
【0040】
まず、ここで、第二の包装体切断部の長さとは、両端をシールする場合には、シール部分を除いた第二の包装体切断部の長さをいい、図1におけるAA'の長さをいう。この第二の包装体切断部の長さの2倍とは、図4の10に示す破線のように、第二の切断部で切断後、分離した包装体下部より組み立てられる喫食用容器の開口部の外周(A−A'−A)となる。そして、前述のように通常の麺類であれば、開口部が拡く、底の浅い丼状の容器で喫食するのが喫食し易い。そのため、開口部の全長が図4の11に示す即席麺塊の上面の外周の全長よりも長くすることで、喫食用容器の底部を拡げて喫食用容器を完成させた状態で、即席麺塊を水平の状態で喫食用容器に収納することが容易に可能となる。
【0041】
さらに、自立性喫食用容器の場合、底面部の形状は、図5の12に示す底面幅(B−B´)(図2の底面部6の縦方向の長さよりシール部分を除いた長さ)によって変わるが、本底面部の底面幅(12)が収納する略円柱状の即席麺塊の直径よりも大きい場合には、即席麺塊をその上面を水平にしつつ自立性容器の底部まで、麺塊が側壁部を押圧することなく、収納することができる。
【0042】
このように、即席麺塊を完成後の喫食用容器にほぼ水平に底面部まで収納することで、即席麺塊が喫食用容器からはみ出すことがなく、注湯する場合も、お湯等のはねを防ぐことができる。また、水平状態であるため、乾燥具材等を麺の上に安定して置くことができる。
【0043】
また、喫食用容器の形状としては、円筒形の丼型のもののほか、角筒の形状であっても可能である。例えば、図6に示すように、事前に包装体本体第二切断部の下に金属薄板(13)を付着させて、角柱形状を保持させ、角柱状の即席麺塊をスムーズに収納することができるようにしておくこともできる。
【0044】
尚、第二切断部(2)の切断線は、包装体が複数の層からなる場合には、そのいずれかの層に破断線を設ける方法の他、図7の(a)に示すように切断面の上下に切断の方向を誘導するためのガイド(14)を備えるものであってもよい。また、(b)に示すように、切断部(2)の側縁シール部に摘み手(15)を設けて剥ぎ取るような構造としてもよい。尚、摘み手(15)を設ける場合においては、(c)に示すように摘み手(15)を包装体表裏の両面側縁シール部に設けておいて、各面ごとに切断するような形態にしておいてもよい。
【0045】
即席麺収納後の即席麺包装体が略偏平状態を保つように、薄厚の即席麺塊を包装体に縦方向に収納した状態では、図8に示すように、包装体下部内部の山状に二つ折りした底面部の谷部に即席麺塊が入り込んだ状態となるが、この状態のもとでは、収納した即席麺塊の縦方向上端が喫食用の丼型容器を分離するための第二切断部(2)の切断線よりも上部あるいは、その近傍に位置することが多い。
【0046】
このため、即席麺包装体を第二切断部で包装体両面を同時に切断しようとすると内部の即席麺塊が存在するため、これが切断の障害となり、包装体の両面を同時に切断することは困難になる。
【0047】
そこで、一旦、内部の即席麺塊を取り出す必要があり、このためにまず、図1に示す第一の切断部(1)を利用する。
【0048】
この第一切断部(1)は、包装材の上端付近に設けられており、前述のように切断時に即席麺塊の障害がないため、包装材の表裏の両面を同時に容易に切断することができる。そして、これによって、内部の即席麺塊等を一旦外部に取り出した後であれば、包装体を第二切断部(2)で容易に切断することができる。このように、包装体内が空であれば第二切断部(2)で容易に分離して包装体下部の喫食用容器を容易に得ることができる。
【0049】
尚、第一切断部(1)は、収納されている内容物を取り出すためのものであるため、切断後において切断部が完全に包装体より分離する必要はなく、収容物が取り出される程度まで、開封されれば十分である。従って、切断線により切断する場合であれば、切断部が包装体の一端に到達していない場合や、包装体の片面のみを開封させる方法や、斜めに開封する方法等の種々の方法が可能である。また、第一切断部(1)は、決められた切断線に沿う必要もないため、切断線等を設けず、包装体側縁シール部に切り欠き部(3)を設けるだけでもよい。
尚、収納する即席麺塊の形状等によっては、未開封の状態で、あるいは、第一切断部で切断後に収納物を取り出さずに、自立性喫食用容器の底部(6)を展開して、収納された即席麺塊(7)を展開された喫食用容器部内に収納してから、第二切断部(2)で切断するという方法も可能である。
【0050】
また、即席麺包装体内には、図9に示すように即席麺塊の他、スープ(12)、箸(14)、レンゲ(13)、具材(15)、脱酸素剤等を収納しておくことができる。特に、箸やレンゲを収納しておくと、お湯さえあれば喫食できる程度にまで、完成された即席麺包装体となる。
【0051】
この場合においては、包装体縦方向において即席麺塊よりもその上端が高い位置にある物が含まれている場合があるが、この場合には、第二切断部が当該物よりも低い位置にあると前述のとおり、当該物が障害となり、第二切断部において包装体の両面を同時に切断することは困難になる。従って、この場合も一旦、第一切断部で切断し、内容物を取り出してから、第二切断部で切断することが必要となる。
【0052】
次に、即席麺塊以外で包装体に収納できる物は種々可能であるが、これらの内容について以下説明する。
【0053】
まず、スープについては、麺に味付けがされていない場合や味付を増強させたい場合等に利用することができる。スープは包装していれば、粉末・液体いずれのスープでも可能である。スープの主な配合としては、塩、砂糖、グルタミン酸ナトリウム、醤油、酵母エキス、畜肉エキス、魚介エキス、野菜エキスに加えて香辛料、有機酸、調味油、カラメル色素等も加えることができる。尚、粉末スープであれば、包装せずに直接包装体内に入れておくことも可能である。
【0054】
喫食用用具としては、箸、レンゲ等が挙げられる。
【0055】
箸については、種々のタイプのものを収納できる。また、箸の場合そのままの形状で収納しようとすると包装体の縦長よりも長くなる場合があるため、折り畳み式の箸、あるいは、伸縮できる箸が好ましい。
【0056】
また、箸と後述するレンゲの包装体内での振動を防ぐ等の観点から、箸とレンゲを簡易なプラスチック包装材料で包装してもよい。
【0057】
次に、レンゲについては破損等の問題から陶器よりもプラスチック製のものが好ましいが、その形状については様々なタイプのものを用いることができる。
【0058】
具材としては、凍結乾燥、熱風乾燥又は油熱乾燥したものや、レトルト処理した包装体封入タイプの高水分具材も用いることができる。原料としても、動物性原料である豚肉、卵等の畜産物、エビ、カニ、タコ、アサリ等の水産物、植物原料であるキャベツ、ネギ、ニンジン等の農産物、シイタケ、シメジ、メンマ等の林産物、ワカメ、昆布等の水産物等種々の原料を使用することができる。
【0059】
さらに、これらの原料を澱粉等で覆い、一体に凍結乾燥した成型具材を用いることができる。本成型具材であれば、具材の分離等を抑えることができるため、包装体内部の収納物を取り出す際に取り出し易く、喫食時も扱い易いという利点がある。
【0060】
本包装材には、脱酸素剤も適宜収納しておくことができる。即席麺塊が油熱乾燥品である場合には油の酸化が品質に影響することが多い。このため、酸素吸収のためにエージレス(登録商標)等の脱酸素剤を収納しておくことで、酸素を除去し油の劣化を防止することができる。使用する脱酸素剤の酸素吸収量にもよるが、一般には、アルミニウム等を含むバリアー性の高い包装体材料を使用し、これと脱酸素剤を併用することで、長期の保存が可能になるものと考えられる。
【0061】
また、包装体上部をシールする際に窒素置換する方法もある。包装体内の酸素量を減らすことで保存中の油脂の酸化を抑えることができる。
【0062】
本発明の即席麺包装材について一般的な喫食時の手順について述べる。
【0063】
通常、本即席麺包装体は、箱詰や輸送時等においては自立させる必要がないため、略偏平状の形状のまま取り扱うことができる。従って、非常時の備蓄品等として扱う場合には、前記状態のまま箱詰、保存等を行うことができ、スペースを効率的に使用できる。
【0064】
喫食時には、まず、包装体の第一の包装体切断部を開封し、収納された即席麺塊、包装スープ、具材、箸、レンゲ等を取り出す。尚、収納する具材が小さい場合等の事情がある場合には、具材を包装体下部に残したまま、第二の包装体切断部で切断してもよい。
【0065】
次に取り出し後の包装材から包装体下部を第二切断部によって分離し、分離後の包装体下部の底面を拡げて図10に示す自立性の喫食用容器とする。
【0066】
尚、即席麺塊、具材、箸等の形状によっては、未開封の状態で、あるいは、第一切断部で切断後に収納物を取り出さずに、自立性喫食用容器の底部を展開して、収納された即席麺塊や具材等を展開された喫食用容器部内に収納してから、第二切断部で切断するという方法も可能である。
【0067】
次に図11に示すように、即席麺塊、具材等を喫食用容器に入れ、熱湯を包装体外面又は内面に設けられた喫水線まで注ぎ、一定時間保持する。尚、この際、蓋として第二の包装体切断部により分離した包装体上部を利用することもできる。
【0068】
<実施例>
以下に本願発明の実施例を示すが、本実施例に限定されるものではない。
まず、包装体の製造については、完成後の容器包材の内側となる面より順に、ポリエチレンフィルム、ナイロンフィルム、アルミ箔、ポリエチレンテレフタレートが積層されているシートを用いた。尚、延伸ナイロン及びポリエチレンテレフタレートフィルムについては、易裂性のものを用いた。さらに、ナイロンフィルムに切断のための破断線を設けた。
【0069】
このシート構成において縦21cm、横21cmであり、上端より4cm,11cmの位置に、横方向への切断線(内層のナイロンフィルム)が設けられた両側面のシート材を2枚と、底面部となる縦13cm、横21cmのシート材を準備した。また、底面部のシートについては、左右端部において、縦方向中心部を隔てて対象に2箇所づつのシール接着用の切り欠き部を設けた。
【0070】
さらに、両側面部の間に縦方向中心部の折目線でポリエチレンフィルム側が外部になるように、山折に2つに重ね折りした底面部を、両側面部の間に挿入し、両側面と底面部をそれぞれ円弧状にシールした後、側面部同士の右端部と左端部をシールすることにより即席麺包装用の包装体を完成した。
【0071】
次に、内部に収納する即席麺塊の製造方法としては、小麦粉に水、かんすい等を加えて圧延したものを切り出し、蒸煮後、着味液で着味したものを油熱乾燥処理して製造した円柱状の即席麺塊を使用した。即席麺塊のサイズは、直径10.6cm、厚さ3cmであった。次に、乾燥具材としては、凍結乾燥した成型乾燥かき卵製品を使用した。
【0072】
また、箸については、内部に木製の先端部をポリプロピレン製の中空の保持部内部に収納できる箸を用いた。また、レンゲについては、ポリプロピレン製のものを用いた。さらに、脱酸素材については、酸素吸収量200ccのものを用いた。
【0073】
前記包装体に上記即席麺塊、箸、レンゲ、脱酸素剤、凍結乾燥具材を収納し上部をシールして即席麺包装体を完成させた。
【0074】
喫食時には即席麺包装体上部を第一切断部において横切断し、開封した後、即席麺塊、凍結乾燥具材、箸、レンゲ、脱酸素剤を取り出した。次に、空の包装体を第一切断部において切断し、包装体下部を展開して、略円形状の丼型喫食用容器とした。
【0075】
本喫食用容器に即席麺塊を入れ、麺の上部に凍結乾燥成型具材を配置し、準備しておいた熱湯400mlを即席麺塊の上部より注いだ。上部は開放の状態のまま3分間静置し、先に取り出しておいた箸とレンゲを用いて喫食した。また、比較対照として、通常の袋入り即席麺塊を陶器製の丼に入れて同様に調理した。喫食上特に支障は生じなかった。
【産業上の利用可能性】
【0076】
本発明の即席麺包装体を用いることで、スペースをとることなく大量の即席麺を保存しておくことができる。これによって、災害時等の備蓄品又は救援物資、登山等における食料等として有用に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】即席麺包装体の斜視図である。
【図2】即席麺包装体のシート構成を示した斜視図である。
【図3】即席麺包装体のシール態様等を示した正面図である。
【図4】自立性喫食用容器の開口部と即席麺塊の上面外周部を示した斜視図である。
【図5】自立性喫食用容器の斜視図である。
【図6】第二の包装体切断部下に容器形状を固定するための金属性治具を付着させた自立性喫食用容器の斜視図である。
【図7】第二の包装体切断部の切断様式の具体例を示した正面図である。
【図8】即席麺包装体を横方向中央で切断した場合の右側面側から切断図である。
【図9】包装スープ、箸、レンゲ、具材を加えた即席麺包装体の斜視図である。
【図10】自立性喫食用容器を拡げた場合の斜視図である。
【図11】自立性喫食用容器に即席麺塊及び乾燥具材を入れた状態の斜視図である。
【符号の説明】
【0078】
1 第一の包装体切断部
2 第二の包装体切断部
3 切り欠き部
4 側面部
5 側面部
6 底面部
7 即席麺塊
8 シール部
9 補強片
10 自立性容器の開口部の外周
11 即席麺上麺の外周
12 自立性容器の底面部の幅
13 容器の形状を固定するための金属製冶具
14 補助部材
15 摘み手
16 包装スープ
17 レンゲ
18 箸
19 乾燥具材
20 喫水線
【技術分野】
【0001】
本発明は即席麺塊を包装体内部に収容し、包装体を開封後に即席麺塊を取り出し、包装体下部が即席麺の喫食用の容器となる即席麺包装体にかかるものである。
【背景技術】
【0002】
即席麺は、即席食品の一種であり、消費者が安全に簡便に手軽に調理でき、喫食できるものである。現在まで種々のものが知られている。
【0003】
通常、即席麺には、袋麺タイプとカップ麺タイプがあるが、前者は調理喫食に際し、別途に調理用用具(例えば、鍋などが)及び食器(例えば、丼等)を必要としている。
【0004】
また、麺に予め着味した袋麺があるが、これは調理用具を省略して食器の準備のみで復元調理ができる。例えば、当該袋麺としては、本出願人による「チキンラーメン」(登録商標)が広く知られている。この袋麺は収納されている即席麺塊を袋から取り出し、別途、丼等の食器を用意し、即席麺塊を入れた食器にお湯を注ぐことで喫食するタイプのものである。さらに、この食器を準備するという手間を省く観点から、包装用袋を直接に喫食用容器として利用する技術が開示されている(例えば、特許文献1)。
【0005】
また、袋麺以外のものとして、即席麺塊をカップ状あるいは丼状の容器内に収納したカップ麺も知られている。これは、プラスチック製又は紙製のカップ状又は丼状容器に即席麺塊、スープ、具材等を収納しておき、調理時に蓋を剥がし、お湯を注いで喫食するというものである。
【0006】
【特許文献1】実開平6−3849
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、前述のように袋麺では、食器に麺塊を入れて、お湯を注ぐという調理が必要で
あるため、別途に食器が必要になる。
【0008】
また、特許文献1には、食器を準備するという手間を省く観点から、包装用袋がそのまま喫食用容器として利用する技術が開示されているが、当該技術は縦長の袋体の上部口部にチャック部を設け、上部から直接にお湯を注いでチャック部を閉じて一定時間保持後に喫食するというものである。したがって、喫食時に包装用袋より麺等を取り出しにくいという問題がある。また、袋体中間部にも切目を設置しているが、喫食時での切断操作には内容物の飛散を生じる危険性を有している。
【0009】
また、即席麺等の麺類は開口部が拡く、底が比較的浅い丼形状の容器で喫食するのが、喫食し易く、一般的なスタイルであると考えられるところ、特許文献1に開示された発明では、この点が十分でない。
【0010】
さらに、カップ麺においては、喫食用の容器を準備する必要がないが、カップ容器自体の形状が略逆円錐台形状等になるため、多数のカップ麺を収納する場合、コンパクトに収納することは困難であり、大量に備蓄等しておく場合には多くのスペースをとるという問題がある。
【0011】
また、通常のプラスチック製容器のカップ麺の場合、若干の酸素透過性や水蒸気透過性を有している。
【0012】
従って、例えば、災害等の非常備蓄用として極めて長期の保存が必要になる場合には、カップ麺内の麺や具材等に含まれる水分や油分に由来する品質変化が顕在化するおそれが大きい。
【0013】
加えて、袋麺やカップ麺の喫食時には箸やレンゲ等の喫食用用具が必要になるが、通常のカップ麺の場合、カップ内のスペースが円形であることが多いので、箸やレンゲをカップ内に収納することは難しく、また、収納したとしても運搬時等にカップ内で振動し、カップや即席麺塊への突き刺し等が起こるおそれがあった。
【0014】
そこで、本発明者らは上記の問題点の解決を図るべく、即席麺塊の収納状態ではコンパクトであって、非常用の備蓄品としても余分なスペースを必要とせず、喫食時には開口部が拡く、底の浅い丼型の喫食用容器として使用でき、また、長期の保存や、箸やレンゲの収納も可能となるような即席麺包装体を開発することを目的とした。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記目的を達成するために、本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、本発明は、次の通りである。すなわち、
請求項1に記載の、
略偏平状の包装体内部に薄厚の即席麺塊を収納した即席麺包装体であって、
前記包装体縦方向上端付近に、横方向への第一の包装体切断部が設けられ、
前記包装体縦方向中央部付近に、横方向への第二の包装体切断部が設けられ、
第二の包装体切断部により切断された包装体下部が即席麺の自立性喫食用容器と
なることを特徴とする即席麺包装体、である。
【0016】
本発明の即席麺包装体によれば略偏平状の即席麺包装体を提供することができるため、多数の包装体を収納する場合でも、高密度に集積することができ、大量に備蓄する場合でもスペースをより小さくでき、コンパクトに収納することが可能である。
【0017】
また、包装体下部を分離して、即席麺用の喫食用容器として使用できるため、第二の切断部が収納された薄厚の即席麺塊の上端よりも下部に位置することによって、直ちに第二の切断部で切断することができない場合でも、まず、包装体上端付近の第一の切断部で切断し、収納物を取り出した後に第二の切断部で切断すれば、容易に第二の切断部で切断し、即席麺の喫食用容器を形成することが可能となる即席麺包装体提供するものである。
【0018】
さらに、収納する即席麺塊の形状等によっては、未開封の状態で、あるいは、第一切断部で切断後に収納物を取り出さずに、自立性喫食用容器の底部を展開して、収納された即席麺塊を展開された前記喫食用容器部内に収納してから、第二切断部で切断するという方法も可能である即席麺包装体を提供するものである。
【0019】
次に、請求項2に記載の
第二の包装体切断部の長さの二倍が、前記即席麺塊の上面の外周の長さよりも大である請求項1に記載の即席麺包装体、である。
【0020】
この場合においては、第二の包装体切断部において切断された包装体下部より形成される喫食用容器の開口部の全周の長さが、前記即席麺塊の外周の長さよりも大きくなることになるため、喫食用容器に即席麺塊をその上面を水平状態で喫食用容器開口部にほぼ沿って入れることができる。
【0021】
この喫食スタイルでは、縦長の包装体のまま喫食するというような場合に生じる喫食時に麺等を箸やフォークで取り出しにくいという問題も生じない。
【0022】
さらに、請求項3に記載の
前記即席麺塊が略円柱状の外形を有するものであって、
展開後の自立性喫食用容器の底面部の幅が、前記即席麺塊の直径よりも大である請求項2に記載の即席麺包装体、である。
【0023】
第二の包装体切断部で切断後、包装体下部より展開された自立性喫食用容器において、その底面部の幅が略円柱の即席麺塊の直径よりも大きい場合には、略円柱状の即席麺塊を水平状態で喫食用容器の底面部まで、安定して収納することができる。
【0024】
加えて、請求項4に記載の
即席麺包装体において、スープ、喫食用用具、脱酸素剤のうちいずれか一つ以上を含む請求項1〜3のいずれかに記載の即席麺包装体。
この場合においては、即席麺包装体に含まれるいずれかの物の中で縦方向で最も高い位置よりも第一切断部が下部に位置することによって、直ちに第一の切断部で切断することができない場合でも、まず第二の切断部で切断し、収納物を取り出した後に第一の切断部で切断すれば、容易に第二の切断部で切断し、丼型容器等の喫食用容器を形成することが可能となる即席麺包装体提供するものである。
【0025】
また、箸、レンゲ等の喫食用用具を含んでいるものにあっては、喫食に際して、お湯以外のものが不要となる程度にまで完備された食品形態を実現するので、非常時の備蓄食品として有用な即席麺包装体を提供することができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明を利用することで、即席麺の収納状態ではコンパクトであって、非常用の備蓄品としても余分なスペースを必要とせず、また、喫食時には即席麺包装用包装体下部自体を自立性の喫食用容器として使用でき、また、長期の保存や、箸やレンゲの収納も可能となるような即席麺包装体を提供することができる。本即席麺包装体は、災害等の緊急非常時においても利用できるものであり、備蓄用や救援物資等として大いに有用・有効である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明について図面を用いながら詳細に説明するが、本発明はこれらの態様に限定されるものではない。
【0028】
図1は本発明の一実施例として示したものであるが、即席麺包装体において包装体内に即席麺塊のみが封入されている状態が示されている。
【0029】
ここで、本発明における即席麺包装用の包装体の材質は常用される各種材質の種々のものを利用することができる。具体的には、プラスチック、紙、プラスチックと紙のラミネート、これにアルミニウムを含んだもの等、既存の包装体材料を利用することができる。特にアルミニウムを含む場合には、酸素、水蒸気等のバリアー性に優れているため、長期保存を意図する場合には好適である。尚、本発明においては、お湯等を注ぐため、この場合に漏れが生じない材質とすることが必要となる。
【0030】
本包装体の形態は原則的には正面から見て、方形であるが、これのみに限らず、台形等の種々の形態となることも可能である。
【0031】
また、本発明において包装体下部は先にも述べたが、第二切断部での分離後において自立性喫食用容器となるため、包装体下部は自立性を有する構造を有していることが必要となる。
【0032】
自立性を有する構造としては種々のものを選択することができる。具体的には、図2に示すように両側面部の間に、山状に二つ折りした底面シートを挟みこんで、シールする形態が一般的であるが、特に底面部のシール態様としては、図3の(a)に示す通常のシールの他、(b)に示すように底面部を曲状シールしたものや(c)に示すように斜状シールする方法がある。また、(d)に示すように、自立性を安定させるために、底部に金属製等の補強片を設けたもの等の形態も考えられる。但し、即席麺塊以外の包装スープ、箸、レンゲ、具材、脱酸素剤等も収納する場合には、収納スペースを考慮しつつシールすることが必要となる。
【0033】
本包装体に収納するのは、即席麺塊である。ここで、即席麺塊とは従来、公知の製造方法で製造されたものを指し、一般には、小麦粉又はそば粉を主原料とし、これに水、食塩又はかんすい等を加えて製麺し、調味液で味付し又は味付せず、油熱乾燥や熱風乾燥によって乾燥したものをいう。即席麺にはお湯をかけるだけで喫食することがタイプのもの、添付の調味料(スープ等)を麺に添加してから、その上にお湯をかけて喫食するタイプのもの、あるいは、鍋等の調理器具で麺を加熱し、煮てから喫食する等の種々のタイプのものがあるが、本発明においては主として、お湯を注ぐのみか、あるいは、調味料(スープ等)を添加してからお湯を注ぐだけで喫食することができるタイプの即席麺を対象としている。
【0034】
尚、加熱が必要なタイプであれば、包装体材質を耐熱性のプラスチック等とし、また、アルミニウムを含まない材質とすることによって、電子レンジ等での調理も可能である。この場合は、第二切断部での分離後において喫食用容器に水等を注いだ後に調理することができる。
【0035】
また、収納する即席麺塊の形状としては、薄厚のものであればよい。尚、ここでの薄厚とは、包装体に収納した場合に包装体が略偏平状態を維持できればよいという意味であり、特に即席麺塊の厚みでは限定されない。また、即席麺塊の形状としては円柱状のみならず、角柱状、推台形状、載頭円錐、載頭角錐等であるものでも可能である。
【0036】
また、即席麺塊を包装体に収納する場合には、ポリエチレン、ポリプロピレン等の包装材料で個別包装したものを収納してもよい。このようにすることで万一、包装体自体の破損が起こっても、内部の即席麺塊に影響が及ばないこととなるためより安全になる。尚、後述する乾燥具材等を利用する場合には、これと即席麺塊を一体包装したものでもよい。
【0037】
次に、本即席麺包装体には、図1に示すように包装材縦方向中央部付近に横方向への第二の包装体切断部(2)が設けられている。この第二包装体切断部は、切断後の包装体下部を喫食用の容器として利用するために包装体下部を分離させるためのものである。この第二切断部は縦方向中央部付近に設ければよく、特に厳密に位置が限定されるものではない。後述する自立性喫食用容器を組み立てた場合の容器の高さ(容器開口部)が第二切断部の位置となる。
【0038】
具体的には、収納する即席麺塊の量が多い場合や即席麺の厚みが厚い場合は、比較的高く設定すればよいし、即席麺塊の量が少ない場合や、厚みの薄いものであれば、低い位置に設定することができ、また、注ぐお湯の量によっても適宜変更することができる。具体的には、第二切断部の位置は下端部より概ね6cm〜12cm程度が好ましい。
【0039】
また、前記第二の包装体切断部の長さの二倍が、前記即席麺塊の上面の外周の長さよりも大であることが好ましい。
【0040】
まず、ここで、第二の包装体切断部の長さとは、両端をシールする場合には、シール部分を除いた第二の包装体切断部の長さをいい、図1におけるAA'の長さをいう。この第二の包装体切断部の長さの2倍とは、図4の10に示す破線のように、第二の切断部で切断後、分離した包装体下部より組み立てられる喫食用容器の開口部の外周(A−A'−A)となる。そして、前述のように通常の麺類であれば、開口部が拡く、底の浅い丼状の容器で喫食するのが喫食し易い。そのため、開口部の全長が図4の11に示す即席麺塊の上面の外周の全長よりも長くすることで、喫食用容器の底部を拡げて喫食用容器を完成させた状態で、即席麺塊を水平の状態で喫食用容器に収納することが容易に可能となる。
【0041】
さらに、自立性喫食用容器の場合、底面部の形状は、図5の12に示す底面幅(B−B´)(図2の底面部6の縦方向の長さよりシール部分を除いた長さ)によって変わるが、本底面部の底面幅(12)が収納する略円柱状の即席麺塊の直径よりも大きい場合には、即席麺塊をその上面を水平にしつつ自立性容器の底部まで、麺塊が側壁部を押圧することなく、収納することができる。
【0042】
このように、即席麺塊を完成後の喫食用容器にほぼ水平に底面部まで収納することで、即席麺塊が喫食用容器からはみ出すことがなく、注湯する場合も、お湯等のはねを防ぐことができる。また、水平状態であるため、乾燥具材等を麺の上に安定して置くことができる。
【0043】
また、喫食用容器の形状としては、円筒形の丼型のもののほか、角筒の形状であっても可能である。例えば、図6に示すように、事前に包装体本体第二切断部の下に金属薄板(13)を付着させて、角柱形状を保持させ、角柱状の即席麺塊をスムーズに収納することができるようにしておくこともできる。
【0044】
尚、第二切断部(2)の切断線は、包装体が複数の層からなる場合には、そのいずれかの層に破断線を設ける方法の他、図7の(a)に示すように切断面の上下に切断の方向を誘導するためのガイド(14)を備えるものであってもよい。また、(b)に示すように、切断部(2)の側縁シール部に摘み手(15)を設けて剥ぎ取るような構造としてもよい。尚、摘み手(15)を設ける場合においては、(c)に示すように摘み手(15)を包装体表裏の両面側縁シール部に設けておいて、各面ごとに切断するような形態にしておいてもよい。
【0045】
即席麺収納後の即席麺包装体が略偏平状態を保つように、薄厚の即席麺塊を包装体に縦方向に収納した状態では、図8に示すように、包装体下部内部の山状に二つ折りした底面部の谷部に即席麺塊が入り込んだ状態となるが、この状態のもとでは、収納した即席麺塊の縦方向上端が喫食用の丼型容器を分離するための第二切断部(2)の切断線よりも上部あるいは、その近傍に位置することが多い。
【0046】
このため、即席麺包装体を第二切断部で包装体両面を同時に切断しようとすると内部の即席麺塊が存在するため、これが切断の障害となり、包装体の両面を同時に切断することは困難になる。
【0047】
そこで、一旦、内部の即席麺塊を取り出す必要があり、このためにまず、図1に示す第一の切断部(1)を利用する。
【0048】
この第一切断部(1)は、包装材の上端付近に設けられており、前述のように切断時に即席麺塊の障害がないため、包装材の表裏の両面を同時に容易に切断することができる。そして、これによって、内部の即席麺塊等を一旦外部に取り出した後であれば、包装体を第二切断部(2)で容易に切断することができる。このように、包装体内が空であれば第二切断部(2)で容易に分離して包装体下部の喫食用容器を容易に得ることができる。
【0049】
尚、第一切断部(1)は、収納されている内容物を取り出すためのものであるため、切断後において切断部が完全に包装体より分離する必要はなく、収容物が取り出される程度まで、開封されれば十分である。従って、切断線により切断する場合であれば、切断部が包装体の一端に到達していない場合や、包装体の片面のみを開封させる方法や、斜めに開封する方法等の種々の方法が可能である。また、第一切断部(1)は、決められた切断線に沿う必要もないため、切断線等を設けず、包装体側縁シール部に切り欠き部(3)を設けるだけでもよい。
尚、収納する即席麺塊の形状等によっては、未開封の状態で、あるいは、第一切断部で切断後に収納物を取り出さずに、自立性喫食用容器の底部(6)を展開して、収納された即席麺塊(7)を展開された喫食用容器部内に収納してから、第二切断部(2)で切断するという方法も可能である。
【0050】
また、即席麺包装体内には、図9に示すように即席麺塊の他、スープ(12)、箸(14)、レンゲ(13)、具材(15)、脱酸素剤等を収納しておくことができる。特に、箸やレンゲを収納しておくと、お湯さえあれば喫食できる程度にまで、完成された即席麺包装体となる。
【0051】
この場合においては、包装体縦方向において即席麺塊よりもその上端が高い位置にある物が含まれている場合があるが、この場合には、第二切断部が当該物よりも低い位置にあると前述のとおり、当該物が障害となり、第二切断部において包装体の両面を同時に切断することは困難になる。従って、この場合も一旦、第一切断部で切断し、内容物を取り出してから、第二切断部で切断することが必要となる。
【0052】
次に、即席麺塊以外で包装体に収納できる物は種々可能であるが、これらの内容について以下説明する。
【0053】
まず、スープについては、麺に味付けがされていない場合や味付を増強させたい場合等に利用することができる。スープは包装していれば、粉末・液体いずれのスープでも可能である。スープの主な配合としては、塩、砂糖、グルタミン酸ナトリウム、醤油、酵母エキス、畜肉エキス、魚介エキス、野菜エキスに加えて香辛料、有機酸、調味油、カラメル色素等も加えることができる。尚、粉末スープであれば、包装せずに直接包装体内に入れておくことも可能である。
【0054】
喫食用用具としては、箸、レンゲ等が挙げられる。
【0055】
箸については、種々のタイプのものを収納できる。また、箸の場合そのままの形状で収納しようとすると包装体の縦長よりも長くなる場合があるため、折り畳み式の箸、あるいは、伸縮できる箸が好ましい。
【0056】
また、箸と後述するレンゲの包装体内での振動を防ぐ等の観点から、箸とレンゲを簡易なプラスチック包装材料で包装してもよい。
【0057】
次に、レンゲについては破損等の問題から陶器よりもプラスチック製のものが好ましいが、その形状については様々なタイプのものを用いることができる。
【0058】
具材としては、凍結乾燥、熱風乾燥又は油熱乾燥したものや、レトルト処理した包装体封入タイプの高水分具材も用いることができる。原料としても、動物性原料である豚肉、卵等の畜産物、エビ、カニ、タコ、アサリ等の水産物、植物原料であるキャベツ、ネギ、ニンジン等の農産物、シイタケ、シメジ、メンマ等の林産物、ワカメ、昆布等の水産物等種々の原料を使用することができる。
【0059】
さらに、これらの原料を澱粉等で覆い、一体に凍結乾燥した成型具材を用いることができる。本成型具材であれば、具材の分離等を抑えることができるため、包装体内部の収納物を取り出す際に取り出し易く、喫食時も扱い易いという利点がある。
【0060】
本包装材には、脱酸素剤も適宜収納しておくことができる。即席麺塊が油熱乾燥品である場合には油の酸化が品質に影響することが多い。このため、酸素吸収のためにエージレス(登録商標)等の脱酸素剤を収納しておくことで、酸素を除去し油の劣化を防止することができる。使用する脱酸素剤の酸素吸収量にもよるが、一般には、アルミニウム等を含むバリアー性の高い包装体材料を使用し、これと脱酸素剤を併用することで、長期の保存が可能になるものと考えられる。
【0061】
また、包装体上部をシールする際に窒素置換する方法もある。包装体内の酸素量を減らすことで保存中の油脂の酸化を抑えることができる。
【0062】
本発明の即席麺包装材について一般的な喫食時の手順について述べる。
【0063】
通常、本即席麺包装体は、箱詰や輸送時等においては自立させる必要がないため、略偏平状の形状のまま取り扱うことができる。従って、非常時の備蓄品等として扱う場合には、前記状態のまま箱詰、保存等を行うことができ、スペースを効率的に使用できる。
【0064】
喫食時には、まず、包装体の第一の包装体切断部を開封し、収納された即席麺塊、包装スープ、具材、箸、レンゲ等を取り出す。尚、収納する具材が小さい場合等の事情がある場合には、具材を包装体下部に残したまま、第二の包装体切断部で切断してもよい。
【0065】
次に取り出し後の包装材から包装体下部を第二切断部によって分離し、分離後の包装体下部の底面を拡げて図10に示す自立性の喫食用容器とする。
【0066】
尚、即席麺塊、具材、箸等の形状によっては、未開封の状態で、あるいは、第一切断部で切断後に収納物を取り出さずに、自立性喫食用容器の底部を展開して、収納された即席麺塊や具材等を展開された喫食用容器部内に収納してから、第二切断部で切断するという方法も可能である。
【0067】
次に図11に示すように、即席麺塊、具材等を喫食用容器に入れ、熱湯を包装体外面又は内面に設けられた喫水線まで注ぎ、一定時間保持する。尚、この際、蓋として第二の包装体切断部により分離した包装体上部を利用することもできる。
【0068】
<実施例>
以下に本願発明の実施例を示すが、本実施例に限定されるものではない。
まず、包装体の製造については、完成後の容器包材の内側となる面より順に、ポリエチレンフィルム、ナイロンフィルム、アルミ箔、ポリエチレンテレフタレートが積層されているシートを用いた。尚、延伸ナイロン及びポリエチレンテレフタレートフィルムについては、易裂性のものを用いた。さらに、ナイロンフィルムに切断のための破断線を設けた。
【0069】
このシート構成において縦21cm、横21cmであり、上端より4cm,11cmの位置に、横方向への切断線(内層のナイロンフィルム)が設けられた両側面のシート材を2枚と、底面部となる縦13cm、横21cmのシート材を準備した。また、底面部のシートについては、左右端部において、縦方向中心部を隔てて対象に2箇所づつのシール接着用の切り欠き部を設けた。
【0070】
さらに、両側面部の間に縦方向中心部の折目線でポリエチレンフィルム側が外部になるように、山折に2つに重ね折りした底面部を、両側面部の間に挿入し、両側面と底面部をそれぞれ円弧状にシールした後、側面部同士の右端部と左端部をシールすることにより即席麺包装用の包装体を完成した。
【0071】
次に、内部に収納する即席麺塊の製造方法としては、小麦粉に水、かんすい等を加えて圧延したものを切り出し、蒸煮後、着味液で着味したものを油熱乾燥処理して製造した円柱状の即席麺塊を使用した。即席麺塊のサイズは、直径10.6cm、厚さ3cmであった。次に、乾燥具材としては、凍結乾燥した成型乾燥かき卵製品を使用した。
【0072】
また、箸については、内部に木製の先端部をポリプロピレン製の中空の保持部内部に収納できる箸を用いた。また、レンゲについては、ポリプロピレン製のものを用いた。さらに、脱酸素材については、酸素吸収量200ccのものを用いた。
【0073】
前記包装体に上記即席麺塊、箸、レンゲ、脱酸素剤、凍結乾燥具材を収納し上部をシールして即席麺包装体を完成させた。
【0074】
喫食時には即席麺包装体上部を第一切断部において横切断し、開封した後、即席麺塊、凍結乾燥具材、箸、レンゲ、脱酸素剤を取り出した。次に、空の包装体を第一切断部において切断し、包装体下部を展開して、略円形状の丼型喫食用容器とした。
【0075】
本喫食用容器に即席麺塊を入れ、麺の上部に凍結乾燥成型具材を配置し、準備しておいた熱湯400mlを即席麺塊の上部より注いだ。上部は開放の状態のまま3分間静置し、先に取り出しておいた箸とレンゲを用いて喫食した。また、比較対照として、通常の袋入り即席麺塊を陶器製の丼に入れて同様に調理した。喫食上特に支障は生じなかった。
【産業上の利用可能性】
【0076】
本発明の即席麺包装体を用いることで、スペースをとることなく大量の即席麺を保存しておくことができる。これによって、災害時等の備蓄品又は救援物資、登山等における食料等として有用に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】即席麺包装体の斜視図である。
【図2】即席麺包装体のシート構成を示した斜視図である。
【図3】即席麺包装体のシール態様等を示した正面図である。
【図4】自立性喫食用容器の開口部と即席麺塊の上面外周部を示した斜視図である。
【図5】自立性喫食用容器の斜視図である。
【図6】第二の包装体切断部下に容器形状を固定するための金属性治具を付着させた自立性喫食用容器の斜視図である。
【図7】第二の包装体切断部の切断様式の具体例を示した正面図である。
【図8】即席麺包装体を横方向中央で切断した場合の右側面側から切断図である。
【図9】包装スープ、箸、レンゲ、具材を加えた即席麺包装体の斜視図である。
【図10】自立性喫食用容器を拡げた場合の斜視図である。
【図11】自立性喫食用容器に即席麺塊及び乾燥具材を入れた状態の斜視図である。
【符号の説明】
【0078】
1 第一の包装体切断部
2 第二の包装体切断部
3 切り欠き部
4 側面部
5 側面部
6 底面部
7 即席麺塊
8 シール部
9 補強片
10 自立性容器の開口部の外周
11 即席麺上麺の外周
12 自立性容器の底面部の幅
13 容器の形状を固定するための金属製冶具
14 補助部材
15 摘み手
16 包装スープ
17 レンゲ
18 箸
19 乾燥具材
20 喫水線
【特許請求の範囲】
【請求項1】
略偏平状の包装体内部に薄厚の即席麺塊を収納した即席麺包装体であって、
前記包装体縦方向上端付近に、横方向への第一の包装体切断部が設けられ、
前記包装体縦方向中央部付近に、横方向への第二の包装体切断部が設けられ、
第二の包装体切断部により切断された包装体下部が即席麺の自立性喫食用容器と
なることを特徴とする即席麺包装体。
【請求項2】
第二の包装体切断部の長さの二倍が、前記即席麺塊の上面の外周の長さよりも大である請求項1に記載の即席麺包装体。
【請求項3】
前記即席麺塊が略円柱状の外形を有するものであって、
展開後の自立性喫食用容器の底面部の幅が、前記即席麺塊の直径よりも大である請求項2に記載の即席麺包装体。
【請求項4】
即席麺包装体において、スープ、喫食用用具、脱酸素剤のうちいずれか一つ以上を含む請求項1〜3のいずれかに記載の即席麺包装体。
【請求項1】
略偏平状の包装体内部に薄厚の即席麺塊を収納した即席麺包装体であって、
前記包装体縦方向上端付近に、横方向への第一の包装体切断部が設けられ、
前記包装体縦方向中央部付近に、横方向への第二の包装体切断部が設けられ、
第二の包装体切断部により切断された包装体下部が即席麺の自立性喫食用容器と
なることを特徴とする即席麺包装体。
【請求項2】
第二の包装体切断部の長さの二倍が、前記即席麺塊の上面の外周の長さよりも大である請求項1に記載の即席麺包装体。
【請求項3】
前記即席麺塊が略円柱状の外形を有するものであって、
展開後の自立性喫食用容器の底面部の幅が、前記即席麺塊の直径よりも大である請求項2に記載の即席麺包装体。
【請求項4】
即席麺包装体において、スープ、喫食用用具、脱酸素剤のうちいずれか一つ以上を含む請求項1〜3のいずれかに記載の即席麺包装体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2008−81170(P2008−81170A)
【公開日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−263927(P2006−263927)
【出願日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【出願人】(000226976)日清食品株式会社 (127)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【出願人】(000226976)日清食品株式会社 (127)
【Fターム(参考)】
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