原反スプライス装置
【課題】先行する旧原反と後行する新原反とを効率的に接続することができ、しかも、新旧原反のレジマークを一致させて接続することができるようにした原反スプライス装置を提供する。
【解決手段】この原反スプライス装置は、停止した旧原反1の後端縁1aと停止した新原反2の先端縁とを突き合わせる接続ポジションSを設けたテーブル10と、旧原反1の後端部のレジマークと新原反2の先端部のレジマークとを検知するセンサ31と、コンベア20とテーブル10との間に配置され、旧原反1の後端部のレジマークの位置で旧原反1を切断し、かつ、新原反2の先端部のレジマークの位置で新原反2を切断する原反カッター30と、接続テープ3の非貼付面を吸着する吸着手段61と、テーブル10の接続ポジションS上で突き合っている新旧原反2,1の両端部の上面に接続テープ3の貼付面を貼付するため、吸着手段61を移動させるためのアクチュエータ50とを備えている。
【解決手段】この原反スプライス装置は、停止した旧原反1の後端縁1aと停止した新原反2の先端縁とを突き合わせる接続ポジションSを設けたテーブル10と、旧原反1の後端部のレジマークと新原反2の先端部のレジマークとを検知するセンサ31と、コンベア20とテーブル10との間に配置され、旧原反1の後端部のレジマークの位置で旧原反1を切断し、かつ、新原反2の先端部のレジマークの位置で新原反2を切断する原反カッター30と、接続テープ3の非貼付面を吸着する吸着手段61と、テーブル10の接続ポジションS上で突き合っている新旧原反2,1の両端部の上面に接続テープ3の貼付面を貼付するため、吸着手段61を移動させるためのアクチュエータ50とを備えている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、先行する旧原反の後端縁と後行する新原反の先端縁とを突き合わせ、この突合わせ部に粘着テープを貼付することにより、新旧原反を接続する原反スプライス装置に関し、詳しくは、レジマークが付された新旧原反を接続する原反スプライス装置に関する。
【背景技術】
【0002】
シップ薬や救急絆創膏などの製造装置にあっては、ロールから繰り出された原反が下流側へ搬送されるが、2本の原反がセットされ、1本の原反が使い切られると、中断することなく他方の原反を下流側へ搬送するようにされている。また、先行する旧原反の後端縁と後行する新原反の先端縁が突き合わされ、この付合わせ部に粘着テープが貼付される。
【0003】
そして、原反(ウェブ)を接続するための走行停止時間を短縮することができ、ウェブ走行停止のためのアキューム収容長を短くすることができるようにしたウェブのスプライス装置についての発明が特許文献1に記載されている。
【0004】
このウェブのスプライス装置は、図13ないし図15に示すように、ウェブ保持手段101、ウェブ押さえ手段102a,102b、切断装置103、テープ貼着手段104、テープ粘着用のサクションロール105を備え、先行するウェブの原反ロール110から巻きだされて先行するウェブ111と接続用原反ロール120から巻き出された新ウェブ121とを接続する。
【0005】
ウェブ保持手段101は、ウェブ走行部分Rに設定されたスプライス用位置Pを中間にして並列されたサクションボックス101a,101aよりなる。両サクションボックス101a,101aは、接続用原反ロール120から巻き出された新ウェブ121の先端側の部分を吸引保持する。
【0006】
また、ウェブ押さえ手段102a,102bは、ウェブ走行部分Rの表面との対向側において、スプライス用位置Pの近傍でウェブ走行部分Rに対して接近可能に配置され、スプライス用位置Pを中間にして走行方向に間隔をおいて二つ配置されている。
【0007】
また、切断装置103は、前記サクションボックス101a,101aの間でウェブ幅方向に移動可能なカッター刃103aを有している。カッター刃103aは、前記ウェブ保持手段101とウェブ押さえ手段102a,102bとにより挟持した先行するウェブ111と前記新ウェブ121とをスプライス用位置Pで幅方向に切断する。
【0008】
また、テープ貼着手段104は、ウェブ走行部分Rの上側において、二つのウェブ押さえ手段102a,102bの間でウェブ走行部分Rに対し接近可能に配置され、ウェブ走行部分Rとの対向側に表面側の接着テープ112を吸引保持し、前記切断装置103による切断後にウェブ走行部分Rに対して接近し、前記切断により生じた先行するウェブ111の末端と新ウェブ121の先端との突き合わせ部に表面側の接着テープ112を貼着する。
【0009】
また、テープ粘着用のサクションロール105は、前記スプライス用位置Pよりウェブ走行方向前方の位置で、前記テープ貼着手段104による表面側の接着テープ112の貼着面とは反対側において、ウェブ走行部分Rに対し接近可能に設けられる。このサクションロール105は、外周面の一部に裏面側の接着テープ122を吸引保持し、前記先行するウェブ111と新ウェブ121とに当接した状態でウェブ走行に同伴して回転することにより、先行するウェブ111の末端と新ウェブ121の先端との突き合わせ部の裏面に裏面側の接着テープ122を貼着する。
【0010】
このようなウェブのスプライス装置によって先行するウェブ111と接続用の新ウェブ121とを接続するには、まず、走行停止中に、ウェブ保持手段101とウェブ押さえ手段102a,102bとが先行するウェブ111と新ウェブ121とを挟持して、両ウェブ111,121を所定のスプライス用位置Pにおいて切断装置103のカッター刃103aで切断する。
【0011】
その後、図14に示すように、巻き出し側のウェブ押さえ手段102aが先行するウェブ111から離隔し、原反ロール110の逆転により、終端側残存ウェブ111bが巻き戻され、テープ貼着手段104がウェブ走行部分Rの側に移動し、切断により生じた先行するウェブ111の末端と新ウェブ121の先端とを突き合わせ状態にして、この突き合わせ部の表面に表面側の接着テープ112を貼着し、両ウェブ111,121を仮接続する。
【0012】
その後、図15に示すように、テープ貼着手段104とウェブ保持手段101がウェブ走行部分Rから離隔し、さらに走行方向前方のウェブ押さえ手段102bが先行するウェブ111から離脱し、巻き出し走行が再開される。この走行により、新ウェブ121の切断端片121bが除去され、仮接続された両ウェブ111,121が走行し、サクションロール105に保持されている裏面側の接着テープ122が両ウェブ111,121の突き合わせ部の裏面に貼着されることで、接続が完了する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特開2010−23986号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
特許文献1に記載されたウェブのスプライス装置は、先行するウェブ111と新ウェブ121とを接続した後、新ウェブ121を巻き出しているウェブが正規のウェブ走行部分Rを通って巻き出し走行される。すなわち、このウェブのスプライス装置は、新ウェブ121を巻き出す接続用原反ロール120がウェブ走行部分Rよりも下側にセットされ、両ウェブ111,121の接続完了後に、接続用原反ロール120をウェブ走行部分Rよりも上側に移動しなければならない。しかし、このような原反ロール120を移動させる作業は、面倒であるだけでなく、生産性向上の阻害要因ともなる。
【0015】
また、ウェブ111,121には、レジマークを付したものがある。このようなウェブ111,121を接続するには、先行するウェブ111のレジマークと新ウェブ121のレジマークとが重なるようにしなければならない。しかし、特許文献1に記載されたウェブのスプライス装置では、先行するウェブ111のレジマークと新ウェブ121のレジマークとを重ねて両ウェブ111,121を接続するようにされていない。
【0016】
そこで、本発明は、先行する旧原反と後行する新原反とを効率的に接続することができ、しかも、新旧原反のレジマークを一致させて接続することができるようにした原反スプライス装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明に係る原反スプライス装置は、先行するレジマーク付き旧原反の後端縁と後行するレジマーク付き新原反の先端縁とを、両レジマークで連続するようにして接続する原反スプライス装置であって、旧原反と新原反とをそれぞれ同一方向に搬送するコンベアと、該コンベアの下流側に連続して配備され、停止した旧原反の後端縁と停止した新原反の先端縁とを突き合わせる接続ポジションを設けたテーブルと、旧原反の後端部のレジマークと新原反の先端部のレジマークとを検知するセンサと、前記コンベアとテーブルとの間に配置され、旧原反の後端部のレジマークの位置で旧原反を切断し、かつ、新原反の先端部のレジマークの位置で新原反を切断する原反カッターと、新旧原反の幅と同一幅ないしほぼ同一幅に切断された接続テープの非貼付面を吸着する吸着手段と、前記テーブルの接続ポジション上で突き合っている新旧原反の両端部の上面に接続テープの貼付面を貼付するため、前記吸着手段を移動させるためのアクチュエータとが備えられていることを特徴としている。
【0018】
この原反スプライス装置によれば、旧原反が使い切られ、センサが旧原反の後端縁及び後端部のレジマークを検知し、この後端部のレジマークが原反カッターの位置まで進行すると、旧原反が一旦停止し、原反カッターがレジマークの位置で旧原反を切断し、続いて、旧原反の後端縁がテーブルの接続ポジションまで進行し、その後、新原反が繰り出され、センサが新原反の先端縁及び先端部のレジマークを検知し、先端部のレジマークが原反カッターの位置まで進行すると、新原反が停止し、原反カッターがレジマークの位置で新原反を切断し、続いて、新原反の先端縁がテーブルの接続ポジションまで進行することで、旧原反の後端縁と新原反の先端縁とが突き合った状態とし、吸着手段に吸着された接続テープがアクチュエータの移動によって新旧原反の両端部に貼付されることで、新旧原反を接続することができる。
【0019】
また、前記本発明に係る原反スプライス装置において、前記アクチュエータは、前記吸着手段を保持して昇降させる昇降手段と、接続テープ原反を切断して接続テープを待機させておくポジションと前記テーブルの接続ポジションの上方との間で前記昇降手段を往復動させる往復手段とを備えていることが好ましい。
【0020】
この原反スプライス装置によれば、接続テープ原反を切断して待機している接続テープが吸着手段によって吸着され、吸着手段が往復手段によって接続ポジションの上方へ移動し、昇降手段によって吸着手段が下降することで、テーブルの接続ポジション上の新旧原反の両端部に接続テープを貼付することができる。
【0021】
また、前記本発明に係る原反スプライス装置において、前記接続ポジションに開口部を設けたテーブルと、新旧原反の幅と同一幅ないしほぼ同一幅に切断された接続テープの非貼付面を吸着する下側吸着手段と、前記テーブルの接続ポジション上で突き合っている新旧原反の両端部の下面に接続テープの貼付面を貼付するため、前記下側吸着手段を前記開口部内に移動させるための下側アクチュエータとが備えられていてもよい。
【0022】
この原反スプライス装置は、新旧原反の両端部の上下両面に接続テープを貼付することができるようにするため、テーブルの接続ポジションに開口部を設けたものとされている。そして、上面に貼付する接続テープを吸着した吸着手段と、下面に貼付する接続テープを吸着した下側吸着手段が同時に上下から新旧原反の両端部を挟むようにアクチュエータと下側アクチュエータが作動することで、新旧原反の両端部を上面の接続テープと下面の接続テープとによって接続することができる。
【0023】
また、前記本発明に係る原反スプライス装置において、前記下側アクチュエータは、前記下側吸着手段を保持して昇降動させる下側昇降手段と、接続テープ原反を切断して接続テープを待機させておくポジションの方に前記下側吸着手段を向けるために前記下側昇降手段を下向きとし、かつ、前記開口部の方に前記下側吸着手段を向けるために前記下側昇降手段を上向きとするように、前記下側昇降手段を方向転換させる方向転換手段を備えていることが好ましい。
【0024】
この原反スプライス装置によれば、接続テープを待機させておくポジションにおいて、接続テープの貼付面が下向きとされているが、方向転換手段によって下側昇降手段が下向き姿勢とされ、下側昇降手段に保持された下側吸着手段が接続テープの非貼付面を吸着し、方向転換手段によって下側昇降手段が上向き姿勢とされ、下側吸着手段に吸着された接続テープの貼付面が上向きとされ、下側昇降手段によって下側吸着手段が上昇することで、テーブルの接続ポジションに設けられた開口部内の新旧原反の両端部に下側から接続テープを貼付することができる。
【0025】
また、前記本発明に係る原反スプライス装置において、テープカッターによって新旧原反の幅と同一長さないしほぼ同一長さに切断された接続テープの貼付面を剥離可能に重ねた状態で移送する移送手段が備えられていることが好ましい。
【0026】
この原反スプライス装置によれば、接続テープは、貼付面が下向きとされて移送手段によって移送されることで、接続テープの非貼付面が上向きとなり、吸着手段及び下側吸着手段が接続テープの非貼付面を吸着することができる。そして、接続テープは、非貼付面が吸着手段及び下側吸着手段に吸着されることで、搬送手段から剥離することができるようにされている。
【0027】
また、前記本発明に係る原反スプライス装置において、前記原反カッターの上流側に、旧原反の後端部のレジマークで切断された後端側余分を排除する排除手段が配備され、前記原反カッターの下流側に、新原反の先端部のレジマークで切断された先端側余分を排除する排除手段が配備されていることが好ましい。
【0028】
この原反スプライス装置によれば、レジマークの位置で切断された旧原反の後端側余分が原反カッターの上流側の排除手段によって排除されることで、旧原反の後端側余分が後行する新原反の進行の邪魔にならないようにすることができ、そして、レジマークに位置で切断された新原反の先端側余分が原反カッターの下流側の排除手段によって排除されることで、新原反の先端側余分が切断された新原反の先端縁と旧原反の後端縁との間に存在しなくなるため、旧原反の後端縁と新原反の先端縁とをテーブルの接続ポジションで突き合わせることができる。
【0029】
また、前記本発明に係る原反スプライス装置において、前記原反カッターの下流側の排除手段は、新旧原反の搬送方向と異なる方向に前記テーブルに形成された溝と、該溝に入る爪部を有して溝方向に往復動する掻出具とを備えていてもよい。
【0030】
この原反スプライス装置によれば、特に、テーブルの下方に下側アクチュエータが配備されるなどにより、新原反の先端側余分を下方に落下させたくない場合において、掻出具が移動することで、新原反の先端側余分をテーブルの側方に落下させ、新原反の先端側余分が下側アクチュエータ上に落下しないようにすることができる。そして、テーブルに溝が形成され、掻出具が溝部に入る爪部を有していることにより、爪部がテーブル上の新原反の先端側余分を側縁で引っ掛けて排除することができる。
【発明の効果】
【0031】
本発明によれば、レジマークの位置で切断された新旧原反の両端縁を突き合せて接続テープによって両端部を接続することができる原反スプライス装置を提供することができるため、レジマークが一致するようにして新旧原反を接続する生産性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明に係る原反スプライス装置の第1の実施形態を示す概略正面図である。
【図2】本発明に係る原反スプライス装置の第1の実施形態であって、旧原反を切断した状態を示す要部拡大概略正面図である。
【図3】本発明に係る原反スプライス装置の第1の実施形態であって、旧原反の後端縁を接続ポジションで停止させた状態を示す要部拡大概略正面図である。
【図4】本発明に係る原反スプライス装置の第1の実施形態であって、新原反を切断する状態を示す要部拡大概略正面図である。
【図5】本発明に係る原反スプライス装置の第1の実施形態であって、図1のA−A線断面において接続テープが切り出された状態を示す要部拡大概略側面図である。
【図6】本発明に係る原反スプライス装置の第1の実施形態であって、図1のA−A線断面において接続テープが待機している状態を示す要部拡大概略側面図である。
【図7】本発明に係る原反スプライス装置の第1の実施形態であって、新旧原反を接続テープによって接続している状態を示す要部拡大概略正面図である。
【図8】本発明に係る原反スプライス装置の第2の実施形態を示す概略正面図である。
【図9】本発明に係る原反スプライス装置の第2の実施形態であって、旧原反を切断した状態を示す要部拡大概略正面図である。
【図10】本発明に係る原反スプライス装置の第2の実施形態であって、新原反を切断する状態を示す要部拡大概略正面図である。
【図11】本発明に係る原反スプライス装置の第2の実施形態であって、新旧原反の両端縁を突き合わせた状態を示す要部拡大概略正面図である。
【図12】本発明に係る原反スプライス装置の第2の実施形態であって、新旧原反を接続テープによって接続している状態を示す要部拡大概略正面図である。
【図13】従来のウェブのスプライス装置の一例であって、両ウェブ(原反)を接続する前の状態を示す概略説明図である。
【図14】従来のウェブのスプライス装置の一例であって、両ウェブ(原反)を表面側の接着テープによって接続する時の状態を示す概略説明図である。
【図15】従来のウェブのスプライス装置の一例であって、両ウェブ(原反)を裏面側の接着テープによって接続する時の状態を示す概略説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
〔第1の実施形態〕
本発明に係る原反スプライス装置の第1の実施形態について図1ないし図7を参照しながら説明する。第1の実施形態の原反スプライス装置は、先行する旧原反1の後端縁1aと後行する新原反2の先端縁2aとをテーブル10に設けられた接続ポジションSにおいて付き合わせ、旧原反1の後端部と新原反2の先端部とを接続テープ3によって接続する装置である。
【0034】
旧原反1と新原反2は、それぞれロールA,Bから繰り出され、水平姿勢のコンベア20によって前記テーブル10の方向に搬送される。コンベア20の上流側には、各ロールA,Bから原反1,2を引き出すためのニップローラ21,22が配備されている。ニップローラ21,22は一対のローラが原反1,2を挟んだ状態で反対方向に回転することで原反1,2を繰り出す。原反1,2がコンベア20からテーブル10の方に搬送され続ける状態となった後は、一対のローラは離間し、ガイドローラとして作用する。
【0035】
また、コンベア20の下流側には、原反1,2をコンベア20上に押し付ける押さえローラ23が配備されている。この押さえローラ23は、軸にフリーに取り付けられたアーム23aの下端部に取り付けられ、通常、原反1,2をコンベア20に押さえるが、必要に応じて押さえないようにコンベア20から浮いた状態となる。
【0036】
そして、コンベア20とテーブル10との間には、原反1,2を切断する原反カッター30が配備されている。原反カッター30とコンベア20との間は、間隔が設けられ、原反カッター30とテーブル10とは近接している。なお、テーブル10が原反カッター30と対向する上流側端部には、原反1,2の幅よりも広い切欠部11が設けられている。
【0037】
そして、原反カッター30は、図示したような一対の刃が原反1,2を上下から挟むいわゆるギロチンカッター、あるいは、図示しない丸刃が回転するロータリカッターなど原反1,2の特性に合わせて選択される。いずれにしても、原反カッター30が、旧原反1の後端部に付されたレジマーク(図示せず)の位置で旧原反1を切断し、また、新原反2の先端部に付されたレジマーク(図示せず)の位置で新原反2を切断することができるように、新旧原反2,1は一旦停止する。
【0038】
そのため、レジマークは、原反1,2に等間隔に多数付されるため、旧原反1の後端縁1aと後端部のレジマークを検知し、また、新原反2の先端縁2aと先端部のレジマークを検知するためのセンサ31が配備されている。センサ31が旧原反1の後端縁1a及び後端部のレジマークを検知すると、後端部のレジマークが原反カッター30の位置まで進行して一旦停止し、センサ31が新原反2の先端縁2a及び先端部のレジマークを検知すると、先端部のレジマークが原反カッター30の位置まで進んで停止する。
【0039】
また、原反カッター30の上流側、すなわち、コンベア20と原反カッター30との間には、旧原反1の後端部のレジマークで切断された後端側余分1bを排除する上流側の排除手段41が配備されている。この上流側の排除手段41により、旧原反1の後端側余分1bがテーブル10の方に搬送されず、廃棄される。
【0040】
また、原反カッター30の下流側には、新原反2の先端部のレジマークで切断された先端側余分2bを排除する下流側の排除手段42が配備されている。この下流側の排除手段42により、新原反2の先端側余分2bがテーブル10の方に搬送されず、廃棄される。
【0041】
上流側の排除手段41も下流側の排除手段42も、水平姿勢と下向きの傾斜姿勢とに姿勢転換するダンパによって構成される。ただし、上流側のダンパは、回転軸がコンベア20側に配置され、先端側が原反カッター30の方に向けられている。また、下流側のダンパは、テーブル10の切欠部11内に配置され、回転軸が切欠部11の奥側(下流側)に配置され、先端側が原反カッター30の方、すなわち切欠部11の開口部側に向けられている。
【0042】
そして、テーブル10に設けられた接続ポジションSでは、新旧原反2,1の後端部と先端部とに接続テープ3が貼付される。接続テープ3は、アクチュエータ50によって移動する吸着手段61に吸着される。アクチュエータ50は、吸着手段61を保持する昇降手段51と、この昇降手段51を水平方向に往復動させる往復手段52とを組み合わせたものとされている。
【0043】
昇降手段51は、シリンダ部51aの下端部からロッド51bが長短に突出し、ロッド51bの下端部に吸着手段61を取り付ける。ロッド51bは、吸着手段61に吸着された接続テープ3を新旧原反2,1の両端部に重なるように、接続ポジションSでロッド51bが下向きに長く突出する。また、往復手段52は、接続テープ原反3aを切断して接続テープ3を待機させておくポジションTと前記テーブル10の接続ポジションSの上方との間で昇降手段61を往復動させる。
【0044】
また、接続テープ原反3aは、図5及び図6に示すように、テープカッター(テープディスペンサ)71によって、ロール状に巻回された状態から貼付面を下向きにして繰り出され、新旧原反2,1の幅と同一長さないしほぼ同一長さ(所定長さ)の接続テープ3に切断する。接続テープ3は、無端ベルト70aが循環する移送手段70によってテープカッター71から前記往復手段52の方に移送される。
【0045】
無端ベルト70aは、テーブル10の上方で、新旧原反2,1の搬送方向と直角方向に配備されている。また、無端ベルト70aの表面には、例えば多数の疣々(図示せず)が形成されることで、接続テープ3の貼付面が重ねられても剥離可能に貼付され、接続テープ3が吸着手段61に吸着されることで、無端ベルト70aから容易に剥離できるようにされている。なお、吸着手段61は、接続テープ3を全長に亘って吸着することができるように、接続テープ3の長さ以上の長さの吸着面を有している。
【0046】
そして、テーブル10の下流側には、原反1,2を搬送・停止させるニップローラ24が配備されている。また、ニップローラ24の下流側には、上側と下側とに並列させた複数のダンサロール81,81,…を組み合わせたアキューム装置80が配備されている。
【0047】
第1の実施形態の原反スプライス装置は、以上のように構成され、次に、旧原反1の後端部と新原反2の先端部とを接続テープ3によって接続する方法について説明する。
【0048】
旧原反1は、図1に示すように、ロールAから繰り出され、コンベア20が循環し、ニップローラ21が回転することでテーブル10の方へ搬送され、テーブル10上をスライドし、アキューム装置80から下流側へ搬送されている。このとき、上流側及び下流側の排除手段41,42の両ダンパは水平姿勢とされ、旧原反1が両排除手段41,42の部分で撓むことなく搬送される。また、アキューム装置80のダンサロール81,81,…の上下の間隔は、最も離れて位置している。
【0049】
そして、旧原反1が最終端部まで繰り出され、センサ31が旧原反1の後端縁1aと後端部のレジマークを検知すると、この後端部のレジマークが原反カッター30の位置と一致するまで旧原反1が進行する。すなわち、旧原反1の後端部のレジマークが原反カッター30の位置と一致すると、旧原反1は一旦停止する。
【0050】
そして、原反カッター30が旧原反1を後端部のレジマークの位置で切断する。切断された旧原反1の後端側余分1bは、図2に示すように、上流側の排除手段41のダンパが傾斜姿勢となることで、下方へ落下して排除される。ダンパは、後端側余分1bを排除した後、水平姿勢に戻される。
【0051】
そして、旧原反1は、図3に示すように、切断された後端縁1aがテーブル10の接続ポジションSまで進行し、停止する。この旧原反1が切断されるために停止し、また、接続ポジションSで停止している間において、旧原反1の先行側は、アキューム装置80のダンサロール81,81,…の上下の間隔が狭くなることで、搬送され続ける。
【0052】
そして、旧原反1が搬送されていないコンベア20上には、新原反2の先端部が載っているため、新原反2用のニップローラ22が回転し、コンベア20が循環することで進行する。センサ31が新原反2の先端縁2a及び先端部のレジマークを検出し、この先端部のレジマークが原反カッター30の位置に一致するまで進行したときに、新原反2は図4に示すように一旦停止する。そして、原反カッター30が新原反2を先端部のレジマークの位置で切断する。
【0053】
切断された新原反2の先端側余分2bは、図4の仮想線に示すように、下流側の排除手段42のダンパが傾斜姿勢となることで、下方へ落下して排除される。ダンパは、先端側余分2bを排除した後、水平姿勢に戻される。そして、新原反2は、切断された先端縁2aがテーブル10の接続ポジションSまで進行し、先端縁2aが旧原反1の後端縁1aに突き合う状態で停止する。
【0054】
そして、接続ポジションSにおいて、突き合っている新旧原反2,1の両端部の上面に接続テープ3の貼付面を貼付する。接続テープ3は、図5に示すように、接続テープ原反3aを繰り出してテープカッター71によって所定長さに切断され、貼付面を下向きとして、移送手段70の無端ベルト70a上に剥離可能に弱く貼付され、無端ベルト70aによって進行する。そして、接続テープ3は、移送手段70の中間の待機ポジションTまで移動すると、無端ベルト70aが停止する。
【0055】
この接続テープ3の待機ポジションTに吸着手段61が移動する。吸着手段61は、昇降手段51に保持され、昇降手段51が往復手段52によって無端ベルト70aまで移動することにより、無端ベルト70a上で待機している接続テープ3と対峙する。吸着手段61は、昇降手段51のロッド51bが下向きに短く突出することで、接続テープ3を吸着する。接続テープ3は、貼付面が無端ベルト70aと剥離可能に弱く貼着されているため、無端ベルト70aから容易に剥離し、非貼付面が吸着手段61に吸着される。
【0056】
その後、昇降手段51のロッド51bが退入することで、吸着手段61を上昇させ、往復手段52によって昇降手段51を移動させることで吸着手段61をテーブル10の接続ポジションSの上方に位置させる。
【0057】
そして、図7に示すように、昇降手段51のロッド51bが長く突出することで、吸着手段61に吸着されている接続テープ3の貼付面が接続ポジションSで待機している新旧原反2,1の両端部の上面に貼付する。新旧原反2,1の両端部と接続テープ3とは、テーブル10と吸着手段61に挟まれることで、強固に接続される。
【0058】
そして、吸着手段61は、接続テープ3の吸着を停止して、ロッド51bが退入し、往復手段52によって接続テープ3の待機ポジションTまで戻る。接続テープ3の待機ポジションTでは、テープカッター71によって次ぎの接続テープ3が待機している。
【0059】
そして、接続テープ3によって接続された旧原反1と新原反2は、下流側のニップローラ24などが回転することで搬送される。なお、旧原反1は、アキューム装置80のダンサロール81,81,…の上下の間隔が狭くなることで、搬送され続けていたため、旧原反1の搬送は停止することなく、搬送され続けている。
【0060】
そして、旧原反1がセットされていたポジションには、次ぎの新たな原反がセットされ、前記の操作が繰り返される。
【0061】
〔第2の実施形態〕
本発明に係る原反スプライス装置の第2の実施形態について図8ないし図12を参照しながら説明する。なお、第1の実施形態と同一に相当する部分は、同一符合を付して説明する。
【0062】
第2の実施形態の原反スプライス装置は、例えば、支持体上に薬剤をコーティングし、さらに薬剤上にセパレータを貼り合せた原反1,2の支持体側とセパレータ側の両面(図面では上下両面)に接続テープ3,4を貼付することができるようにする。そのため、第2の実施形態の原反スプライス装置は、第1の実施形態と同じく、コンベア20の下流側にテーブル10を連続して配備しているが、テーブル10には、接続ポジションSにおいて開口部12が設けられている。
【0063】
このテーブル10の上方には、第1の実施形態で説明した吸着手段(以下、「上側吸着手段」という。)61とアクチュータ50である昇降手段(以下、「上側昇降手段」という。)51及び往復手段52、そして移送手段70が配備されている。
【0064】
また、テーブル10の下方には、下側吸着手段62と下側アクチュエータ90と移送手段70が配備されている。下側アクチュエータ90は、下側吸着手段62を保持して昇降させる下側昇降手段91と、下側昇降手段91を下向きと上向きとに方向転換させる方向転換手段92とを備えている。
【0065】
下側昇降手段91は、方向転換手段92に固定されたシリンダ部91aと、このシリンダ部91aから突出・退入し、先端部に下側吸着手段62を保持したロッド91bとを備えている。ロッド91bは、第1の実施形態のように、長短に突出するものであってもよいし、突出量が一定に限定されていてもよい。
【0066】
そして、方向転換手段92によって下側昇降手段91のロッド91bの先端部が上向きとなった状態で、下側吸着手段62がテーブル10の開口部12と対峙するように、方向転換手段92が配備されている。そして、下側昇降手段91のロッド91bが突出することで、下側吸着手段62がテーブル10の開口部12内に進入し、下側吸着手段62の上面とテーブル10の上面とが同一高さとなる。
【0067】
また、方向転換手段92によって下側昇降手段91のロッド91bの先端部が下向きとなった状態で、下側吸着手段62が移送手段70と対峙する。移送手段70は、第1の実施形態の移送手段70と同じタイプで、テープカッター(図示せず)によって所定の長さに切断された接続テープ4の貼付面を剥離可能に弱く貼付し、非貼付面を上向きにした状態で移送する無端ベルト(図示せず)を備えている。
【0068】
なお、下側昇降手段91が下向きとされ、ロッド91bが突出したときに、下側吸着手段62が無端ベルト上の接続テープ4を吸着するが、テーブル10の開口部12の上面と無端ベルトとの真中に方向転換手段92が配備されることで、下側昇降手段91のロッド91bの突出量を一定に限定することができる。
【0069】
そして、テーブル10の上流側端部には、下流側の排除手段43が備えられている。この下流側の排除手段43は、テーブル10に形成された溝43aと、往復動する掻出具43bとを備えている。溝43aは、新旧原反2,1の搬送方向と異なる方向、好ましくは直角方向(図面において表裏方向)に複数本形成される。また、掻出具43bは、溝43aに入る爪部を有し、溝43a方向に往復動する。なお、下流側の排除手段43は、テーブル10上を往復動する刷毛(図示せず)によって構成してもよい。
【0070】
そして、コンベア20と原反カッター30との間には、上流側の排除手段41であるダンパが配備されている。また、旧原反1の後端縁1aと後端部のレジマークを検知し、さらに、新原反2の先端縁2aと先端部のレジマークを検知するセンサ31が配備されている。また、テーブル10の下流側には、原反1,2を搬送・停止させるニップローラ24と、複数のダンサロール81,81,…を組み合わせたアキューム装置80が配備されているなどの構成は、第1の実施形態と同じである。
【0071】
第2の実施形態の原反スプライス装置は、以上のように構成され、次に、旧原反1の後端部と新原反2の先端部の両面に接続テープ3,4を接続する方法について説明する。
【0072】
旧原反1がロールAから繰り出され、コンベア20、テーブル10、アキューム装置80から下流の方へ搬送される。このとき、上流側の排除手段41のダンパが水平姿勢とされ、旧原反1はコンベア20とテーブル10との間で撓まない。また、アキューム装置80の上下のダンサロール81,81,の間隔…が最も離れた位置となっている。
【0073】
そして、旧原反1が最終端部まで繰り出され、センサ31が旧原反1の後端縁1aと後端部のレジマークを検知し、この後端部のレジマークが原反カッター30の位置まで進行すると、旧原反1は一旦停止する。そして、図9に示すように、原反カッター30が旧原反1を後端部のレジマークの位置で切断する。切断された旧原反1の後端側余分1bは、上流側の排除手段41のダンパが傾斜姿勢となることで、下方へ落下して排除される。ダンパは、後端側余分1bを排除した後、水平姿勢に戻される。
【0074】
そして、旧原反1は、再度進行し、切断された後端縁1aがテーブル10の接続ポジションSまで進行すると停止する。この旧原反1は、切断されるために停止している間、及び、接続ポジションSで停止している間において、アキューム装置80のダンサロール81,81,…の上下の間隔が狭くなることで、先行側が搬送され続ける。
【0075】
そして、新原反2がコンベア20から上流側の排除手段41の方に搬送される。上流側の排除手段41ではダンパが水平姿勢とされていることにより、新原反2の先端部は垂れ下がることなくテーブル10上まで進行する。そして、センサ31が新原反2の先端縁2a及び先端部のレジマークを検出すると、先端部のレジマークが原反カッター30の位置まで進行したときに、新原反2は一旦停止する。そして、図10に示すように、原反カッター30が新原反2を先端部のレジマークの位置で切断する。
【0076】
切断された新原反2の先端側余分2bは、下流側の排除手段43の溝43a上、すなわち、テーブル10の上流側端部に載っている。そして、掻出具43bの爪が先端側余分2bのエッジに当たった状態で移動することにより、先端側余分2bがテーブル10の側方に排出される。すなわち、先端側余分2bは、真下に落下しないため、下側吸着手段62や下側アクチュエータ90などの障害物とならない。
【0077】
そして、先端部のレジマークの位置で切断された新原反2は、先端縁2aがテーブル10の接続ポジションSまで進行して停止する。すると、旧原反1の後端縁1aと新原反2の先端縁2aとが接続ポジションSで突き合う状態となる。ただし、接続ポジションSでは、テーブル10に開口部12が設けられているため、旧原反1の後端縁1aと新原反2の先端縁2aは、柔軟であるとわずかに垂れ下がるが、剛性を有していると垂れ下がらない。
【0078】
このように突き合った状態の新旧原反2,1の両端部の両面に、上側吸着手段61及び下側吸着手段62が移動することで接続テープ3,4を貼付する。すなわち、新旧原反2,1の両端部の上面には、テープカッター71によって切断されることで移送手段70の接続テープ3の待機ポジションTで待機している接続テープ3が、上側吸着手段61に吸着され、往復手段52によって接続ポジションSの上方まで移動することで、新旧原反2,1の両端部の上面と対峙する。
【0079】
他方、新旧原反2,1の両端部の下面に配備されたテープカッターによって切断された接続テープ4も、移送手段70の接続テープ4の待機ポジションTで待機している。接続テープ4は、貼付面が下向きで移送手段70の無端ベルトに弱く貼付される、すなわち、無端ベルの表面が例えば疣々形状とされていることにより、容易に剥離できるようにされている。
【0080】
そして、下側昇降手段91に固着された下側吸着手段62は、方向転換手段92によって下向きとされ、無端ベルト上で待機している接続テープ4と対峙する。下側吸着手段62は、下側昇降手段91のロッド91bが突出することで接続テープ3と重なり、接続テープ3を吸着する。
【0081】
その後、図11に示すように、方向転換手段92によって下側昇降手段91が半回転することで、下側吸着手段62が上向きとなり、新旧原反2,1の両端部の下面と対峙する。したがって、上側吸着手段61に吸着されている接続テープ3と下側吸着手段62に吸着されている接続テープ4とは、新旧原反2,1の両端部を介して対峙している。
【0082】
そして、図12に示すように、上側昇降手段51のロッド51bが突出することで上側吸着手段61に吸着された接続テープ3が新旧原反2,1の接続部の上面に貼付され、同時に、下側昇降手段91のロッド91bが突出することで下側吸着手段62に吸着された接続テープ4が新旧原反2,1の接続部の下面に貼付される。
【0083】
すなわち、上側吸着手段61に吸着された接続テープ3と下側吸着手段62に吸着された接続テープ4が新旧原反2,1の接続部の上下両面を挟んで貼付する。そして、両吸着手段61,62が接続テープ3,4を吸引しない状態とした後、両昇降手段51,91のロッドを退入して両吸着手段61,62を新旧原反2,1の接続部から離間する。
【0084】
接続テープ3を両原反1,2の両端部に貼付している間、アキューム装置80のダンサロール81,81,…の上下の間隔が狭くされることにより、旧原反1の先行側が搬送され続けられるが、接続テープ3が上下両面に貼付された後、接続部で接続された新旧原反2,1は、下流側のニップローラ24などが回転することで搬送され、アキューム装置80のダンサロール81,81,…の上下の間隔が広げられる。
【0085】
また、上側吸着手段61は往復手段52によって、また、下側吸着手段62は方向転換手段92によって、それぞれ移送手段70の接続テープ3を待機させておくポジションまで戻り、前記動作を繰り返す。このようにして、新旧原反2,1の接続部の上下両面に接続テープ3を接続する作業を自動化することができる。
【0086】
〔その他の実施形態〕
本発明は、前記の実施形態に限定することなく、種々変更することができる。例えば、第1の実施形態においても、下流側の排除手段42は、テーブル10に形成した溝43aと掻出具43bとを組み合わせたもの、又は刷毛によって構成したものとしてもよい。逆に、第2の実施形態においても、テーブル10を長くすることで、下流側の排除手段43を、水平姿勢と傾斜姿勢とに向きが変わるダンパによって構成してもよい。さらに、後端側余分1b及び先端側余分2bを作業者が排除することで、排除手段を備えないようにしてもよい。
【0087】
さらに、第1の実施形態でのアクチュエータ50は、往復手段52に変え、吸着手段61を水平方向に揺動させるアームによって構成してもよい。また、第2の実施形態で説明した原反スプライス装置であっても、下側吸着手段62がテーブル10の開口部12内で停止した状態を維持することで、原反1,2の上面にのみ接続テープ3を貼付することもできる。
【符号の説明】
【0088】
1………旧原反
1a……後端縁
2………新原反
2a……先端縁
3………接続テープ
4………接続テープ
10……テーブル
12……開口部
20……コンベア
30……原反カッター
31……センサ
41……上流側の排除手段
42……下流側の排除手段
43……下流側の排除手段
43a…溝
43b…掻出具
50……アクチュエータ
51……(上側)昇降手段
52……往復手段
61……(上側)吸着手段
62……下側吸着手段
70……移送手段
90……下側アクチュエータ
91……下側昇降手段
92……方向転換手段
【技術分野】
【0001】
本発明は、先行する旧原反の後端縁と後行する新原反の先端縁とを突き合わせ、この突合わせ部に粘着テープを貼付することにより、新旧原反を接続する原反スプライス装置に関し、詳しくは、レジマークが付された新旧原反を接続する原反スプライス装置に関する。
【背景技術】
【0002】
シップ薬や救急絆創膏などの製造装置にあっては、ロールから繰り出された原反が下流側へ搬送されるが、2本の原反がセットされ、1本の原反が使い切られると、中断することなく他方の原反を下流側へ搬送するようにされている。また、先行する旧原反の後端縁と後行する新原反の先端縁が突き合わされ、この付合わせ部に粘着テープが貼付される。
【0003】
そして、原反(ウェブ)を接続するための走行停止時間を短縮することができ、ウェブ走行停止のためのアキューム収容長を短くすることができるようにしたウェブのスプライス装置についての発明が特許文献1に記載されている。
【0004】
このウェブのスプライス装置は、図13ないし図15に示すように、ウェブ保持手段101、ウェブ押さえ手段102a,102b、切断装置103、テープ貼着手段104、テープ粘着用のサクションロール105を備え、先行するウェブの原反ロール110から巻きだされて先行するウェブ111と接続用原反ロール120から巻き出された新ウェブ121とを接続する。
【0005】
ウェブ保持手段101は、ウェブ走行部分Rに設定されたスプライス用位置Pを中間にして並列されたサクションボックス101a,101aよりなる。両サクションボックス101a,101aは、接続用原反ロール120から巻き出された新ウェブ121の先端側の部分を吸引保持する。
【0006】
また、ウェブ押さえ手段102a,102bは、ウェブ走行部分Rの表面との対向側において、スプライス用位置Pの近傍でウェブ走行部分Rに対して接近可能に配置され、スプライス用位置Pを中間にして走行方向に間隔をおいて二つ配置されている。
【0007】
また、切断装置103は、前記サクションボックス101a,101aの間でウェブ幅方向に移動可能なカッター刃103aを有している。カッター刃103aは、前記ウェブ保持手段101とウェブ押さえ手段102a,102bとにより挟持した先行するウェブ111と前記新ウェブ121とをスプライス用位置Pで幅方向に切断する。
【0008】
また、テープ貼着手段104は、ウェブ走行部分Rの上側において、二つのウェブ押さえ手段102a,102bの間でウェブ走行部分Rに対し接近可能に配置され、ウェブ走行部分Rとの対向側に表面側の接着テープ112を吸引保持し、前記切断装置103による切断後にウェブ走行部分Rに対して接近し、前記切断により生じた先行するウェブ111の末端と新ウェブ121の先端との突き合わせ部に表面側の接着テープ112を貼着する。
【0009】
また、テープ粘着用のサクションロール105は、前記スプライス用位置Pよりウェブ走行方向前方の位置で、前記テープ貼着手段104による表面側の接着テープ112の貼着面とは反対側において、ウェブ走行部分Rに対し接近可能に設けられる。このサクションロール105は、外周面の一部に裏面側の接着テープ122を吸引保持し、前記先行するウェブ111と新ウェブ121とに当接した状態でウェブ走行に同伴して回転することにより、先行するウェブ111の末端と新ウェブ121の先端との突き合わせ部の裏面に裏面側の接着テープ122を貼着する。
【0010】
このようなウェブのスプライス装置によって先行するウェブ111と接続用の新ウェブ121とを接続するには、まず、走行停止中に、ウェブ保持手段101とウェブ押さえ手段102a,102bとが先行するウェブ111と新ウェブ121とを挟持して、両ウェブ111,121を所定のスプライス用位置Pにおいて切断装置103のカッター刃103aで切断する。
【0011】
その後、図14に示すように、巻き出し側のウェブ押さえ手段102aが先行するウェブ111から離隔し、原反ロール110の逆転により、終端側残存ウェブ111bが巻き戻され、テープ貼着手段104がウェブ走行部分Rの側に移動し、切断により生じた先行するウェブ111の末端と新ウェブ121の先端とを突き合わせ状態にして、この突き合わせ部の表面に表面側の接着テープ112を貼着し、両ウェブ111,121を仮接続する。
【0012】
その後、図15に示すように、テープ貼着手段104とウェブ保持手段101がウェブ走行部分Rから離隔し、さらに走行方向前方のウェブ押さえ手段102bが先行するウェブ111から離脱し、巻き出し走行が再開される。この走行により、新ウェブ121の切断端片121bが除去され、仮接続された両ウェブ111,121が走行し、サクションロール105に保持されている裏面側の接着テープ122が両ウェブ111,121の突き合わせ部の裏面に貼着されることで、接続が完了する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特開2010−23986号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
特許文献1に記載されたウェブのスプライス装置は、先行するウェブ111と新ウェブ121とを接続した後、新ウェブ121を巻き出しているウェブが正規のウェブ走行部分Rを通って巻き出し走行される。すなわち、このウェブのスプライス装置は、新ウェブ121を巻き出す接続用原反ロール120がウェブ走行部分Rよりも下側にセットされ、両ウェブ111,121の接続完了後に、接続用原反ロール120をウェブ走行部分Rよりも上側に移動しなければならない。しかし、このような原反ロール120を移動させる作業は、面倒であるだけでなく、生産性向上の阻害要因ともなる。
【0015】
また、ウェブ111,121には、レジマークを付したものがある。このようなウェブ111,121を接続するには、先行するウェブ111のレジマークと新ウェブ121のレジマークとが重なるようにしなければならない。しかし、特許文献1に記載されたウェブのスプライス装置では、先行するウェブ111のレジマークと新ウェブ121のレジマークとを重ねて両ウェブ111,121を接続するようにされていない。
【0016】
そこで、本発明は、先行する旧原反と後行する新原反とを効率的に接続することができ、しかも、新旧原反のレジマークを一致させて接続することができるようにした原反スプライス装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明に係る原反スプライス装置は、先行するレジマーク付き旧原反の後端縁と後行するレジマーク付き新原反の先端縁とを、両レジマークで連続するようにして接続する原反スプライス装置であって、旧原反と新原反とをそれぞれ同一方向に搬送するコンベアと、該コンベアの下流側に連続して配備され、停止した旧原反の後端縁と停止した新原反の先端縁とを突き合わせる接続ポジションを設けたテーブルと、旧原反の後端部のレジマークと新原反の先端部のレジマークとを検知するセンサと、前記コンベアとテーブルとの間に配置され、旧原反の後端部のレジマークの位置で旧原反を切断し、かつ、新原反の先端部のレジマークの位置で新原反を切断する原反カッターと、新旧原反の幅と同一幅ないしほぼ同一幅に切断された接続テープの非貼付面を吸着する吸着手段と、前記テーブルの接続ポジション上で突き合っている新旧原反の両端部の上面に接続テープの貼付面を貼付するため、前記吸着手段を移動させるためのアクチュエータとが備えられていることを特徴としている。
【0018】
この原反スプライス装置によれば、旧原反が使い切られ、センサが旧原反の後端縁及び後端部のレジマークを検知し、この後端部のレジマークが原反カッターの位置まで進行すると、旧原反が一旦停止し、原反カッターがレジマークの位置で旧原反を切断し、続いて、旧原反の後端縁がテーブルの接続ポジションまで進行し、その後、新原反が繰り出され、センサが新原反の先端縁及び先端部のレジマークを検知し、先端部のレジマークが原反カッターの位置まで進行すると、新原反が停止し、原反カッターがレジマークの位置で新原反を切断し、続いて、新原反の先端縁がテーブルの接続ポジションまで進行することで、旧原反の後端縁と新原反の先端縁とが突き合った状態とし、吸着手段に吸着された接続テープがアクチュエータの移動によって新旧原反の両端部に貼付されることで、新旧原反を接続することができる。
【0019】
また、前記本発明に係る原反スプライス装置において、前記アクチュエータは、前記吸着手段を保持して昇降させる昇降手段と、接続テープ原反を切断して接続テープを待機させておくポジションと前記テーブルの接続ポジションの上方との間で前記昇降手段を往復動させる往復手段とを備えていることが好ましい。
【0020】
この原反スプライス装置によれば、接続テープ原反を切断して待機している接続テープが吸着手段によって吸着され、吸着手段が往復手段によって接続ポジションの上方へ移動し、昇降手段によって吸着手段が下降することで、テーブルの接続ポジション上の新旧原反の両端部に接続テープを貼付することができる。
【0021】
また、前記本発明に係る原反スプライス装置において、前記接続ポジションに開口部を設けたテーブルと、新旧原反の幅と同一幅ないしほぼ同一幅に切断された接続テープの非貼付面を吸着する下側吸着手段と、前記テーブルの接続ポジション上で突き合っている新旧原反の両端部の下面に接続テープの貼付面を貼付するため、前記下側吸着手段を前記開口部内に移動させるための下側アクチュエータとが備えられていてもよい。
【0022】
この原反スプライス装置は、新旧原反の両端部の上下両面に接続テープを貼付することができるようにするため、テーブルの接続ポジションに開口部を設けたものとされている。そして、上面に貼付する接続テープを吸着した吸着手段と、下面に貼付する接続テープを吸着した下側吸着手段が同時に上下から新旧原反の両端部を挟むようにアクチュエータと下側アクチュエータが作動することで、新旧原反の両端部を上面の接続テープと下面の接続テープとによって接続することができる。
【0023】
また、前記本発明に係る原反スプライス装置において、前記下側アクチュエータは、前記下側吸着手段を保持して昇降動させる下側昇降手段と、接続テープ原反を切断して接続テープを待機させておくポジションの方に前記下側吸着手段を向けるために前記下側昇降手段を下向きとし、かつ、前記開口部の方に前記下側吸着手段を向けるために前記下側昇降手段を上向きとするように、前記下側昇降手段を方向転換させる方向転換手段を備えていることが好ましい。
【0024】
この原反スプライス装置によれば、接続テープを待機させておくポジションにおいて、接続テープの貼付面が下向きとされているが、方向転換手段によって下側昇降手段が下向き姿勢とされ、下側昇降手段に保持された下側吸着手段が接続テープの非貼付面を吸着し、方向転換手段によって下側昇降手段が上向き姿勢とされ、下側吸着手段に吸着された接続テープの貼付面が上向きとされ、下側昇降手段によって下側吸着手段が上昇することで、テーブルの接続ポジションに設けられた開口部内の新旧原反の両端部に下側から接続テープを貼付することができる。
【0025】
また、前記本発明に係る原反スプライス装置において、テープカッターによって新旧原反の幅と同一長さないしほぼ同一長さに切断された接続テープの貼付面を剥離可能に重ねた状態で移送する移送手段が備えられていることが好ましい。
【0026】
この原反スプライス装置によれば、接続テープは、貼付面が下向きとされて移送手段によって移送されることで、接続テープの非貼付面が上向きとなり、吸着手段及び下側吸着手段が接続テープの非貼付面を吸着することができる。そして、接続テープは、非貼付面が吸着手段及び下側吸着手段に吸着されることで、搬送手段から剥離することができるようにされている。
【0027】
また、前記本発明に係る原反スプライス装置において、前記原反カッターの上流側に、旧原反の後端部のレジマークで切断された後端側余分を排除する排除手段が配備され、前記原反カッターの下流側に、新原反の先端部のレジマークで切断された先端側余分を排除する排除手段が配備されていることが好ましい。
【0028】
この原反スプライス装置によれば、レジマークの位置で切断された旧原反の後端側余分が原反カッターの上流側の排除手段によって排除されることで、旧原反の後端側余分が後行する新原反の進行の邪魔にならないようにすることができ、そして、レジマークに位置で切断された新原反の先端側余分が原反カッターの下流側の排除手段によって排除されることで、新原反の先端側余分が切断された新原反の先端縁と旧原反の後端縁との間に存在しなくなるため、旧原反の後端縁と新原反の先端縁とをテーブルの接続ポジションで突き合わせることができる。
【0029】
また、前記本発明に係る原反スプライス装置において、前記原反カッターの下流側の排除手段は、新旧原反の搬送方向と異なる方向に前記テーブルに形成された溝と、該溝に入る爪部を有して溝方向に往復動する掻出具とを備えていてもよい。
【0030】
この原反スプライス装置によれば、特に、テーブルの下方に下側アクチュエータが配備されるなどにより、新原反の先端側余分を下方に落下させたくない場合において、掻出具が移動することで、新原反の先端側余分をテーブルの側方に落下させ、新原反の先端側余分が下側アクチュエータ上に落下しないようにすることができる。そして、テーブルに溝が形成され、掻出具が溝部に入る爪部を有していることにより、爪部がテーブル上の新原反の先端側余分を側縁で引っ掛けて排除することができる。
【発明の効果】
【0031】
本発明によれば、レジマークの位置で切断された新旧原反の両端縁を突き合せて接続テープによって両端部を接続することができる原反スプライス装置を提供することができるため、レジマークが一致するようにして新旧原反を接続する生産性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明に係る原反スプライス装置の第1の実施形態を示す概略正面図である。
【図2】本発明に係る原反スプライス装置の第1の実施形態であって、旧原反を切断した状態を示す要部拡大概略正面図である。
【図3】本発明に係る原反スプライス装置の第1の実施形態であって、旧原反の後端縁を接続ポジションで停止させた状態を示す要部拡大概略正面図である。
【図4】本発明に係る原反スプライス装置の第1の実施形態であって、新原反を切断する状態を示す要部拡大概略正面図である。
【図5】本発明に係る原反スプライス装置の第1の実施形態であって、図1のA−A線断面において接続テープが切り出された状態を示す要部拡大概略側面図である。
【図6】本発明に係る原反スプライス装置の第1の実施形態であって、図1のA−A線断面において接続テープが待機している状態を示す要部拡大概略側面図である。
【図7】本発明に係る原反スプライス装置の第1の実施形態であって、新旧原反を接続テープによって接続している状態を示す要部拡大概略正面図である。
【図8】本発明に係る原反スプライス装置の第2の実施形態を示す概略正面図である。
【図9】本発明に係る原反スプライス装置の第2の実施形態であって、旧原反を切断した状態を示す要部拡大概略正面図である。
【図10】本発明に係る原反スプライス装置の第2の実施形態であって、新原反を切断する状態を示す要部拡大概略正面図である。
【図11】本発明に係る原反スプライス装置の第2の実施形態であって、新旧原反の両端縁を突き合わせた状態を示す要部拡大概略正面図である。
【図12】本発明に係る原反スプライス装置の第2の実施形態であって、新旧原反を接続テープによって接続している状態を示す要部拡大概略正面図である。
【図13】従来のウェブのスプライス装置の一例であって、両ウェブ(原反)を接続する前の状態を示す概略説明図である。
【図14】従来のウェブのスプライス装置の一例であって、両ウェブ(原反)を表面側の接着テープによって接続する時の状態を示す概略説明図である。
【図15】従来のウェブのスプライス装置の一例であって、両ウェブ(原反)を裏面側の接着テープによって接続する時の状態を示す概略説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
〔第1の実施形態〕
本発明に係る原反スプライス装置の第1の実施形態について図1ないし図7を参照しながら説明する。第1の実施形態の原反スプライス装置は、先行する旧原反1の後端縁1aと後行する新原反2の先端縁2aとをテーブル10に設けられた接続ポジションSにおいて付き合わせ、旧原反1の後端部と新原反2の先端部とを接続テープ3によって接続する装置である。
【0034】
旧原反1と新原反2は、それぞれロールA,Bから繰り出され、水平姿勢のコンベア20によって前記テーブル10の方向に搬送される。コンベア20の上流側には、各ロールA,Bから原反1,2を引き出すためのニップローラ21,22が配備されている。ニップローラ21,22は一対のローラが原反1,2を挟んだ状態で反対方向に回転することで原反1,2を繰り出す。原反1,2がコンベア20からテーブル10の方に搬送され続ける状態となった後は、一対のローラは離間し、ガイドローラとして作用する。
【0035】
また、コンベア20の下流側には、原反1,2をコンベア20上に押し付ける押さえローラ23が配備されている。この押さえローラ23は、軸にフリーに取り付けられたアーム23aの下端部に取り付けられ、通常、原反1,2をコンベア20に押さえるが、必要に応じて押さえないようにコンベア20から浮いた状態となる。
【0036】
そして、コンベア20とテーブル10との間には、原反1,2を切断する原反カッター30が配備されている。原反カッター30とコンベア20との間は、間隔が設けられ、原反カッター30とテーブル10とは近接している。なお、テーブル10が原反カッター30と対向する上流側端部には、原反1,2の幅よりも広い切欠部11が設けられている。
【0037】
そして、原反カッター30は、図示したような一対の刃が原反1,2を上下から挟むいわゆるギロチンカッター、あるいは、図示しない丸刃が回転するロータリカッターなど原反1,2の特性に合わせて選択される。いずれにしても、原反カッター30が、旧原反1の後端部に付されたレジマーク(図示せず)の位置で旧原反1を切断し、また、新原反2の先端部に付されたレジマーク(図示せず)の位置で新原反2を切断することができるように、新旧原反2,1は一旦停止する。
【0038】
そのため、レジマークは、原反1,2に等間隔に多数付されるため、旧原反1の後端縁1aと後端部のレジマークを検知し、また、新原反2の先端縁2aと先端部のレジマークを検知するためのセンサ31が配備されている。センサ31が旧原反1の後端縁1a及び後端部のレジマークを検知すると、後端部のレジマークが原反カッター30の位置まで進行して一旦停止し、センサ31が新原反2の先端縁2a及び先端部のレジマークを検知すると、先端部のレジマークが原反カッター30の位置まで進んで停止する。
【0039】
また、原反カッター30の上流側、すなわち、コンベア20と原反カッター30との間には、旧原反1の後端部のレジマークで切断された後端側余分1bを排除する上流側の排除手段41が配備されている。この上流側の排除手段41により、旧原反1の後端側余分1bがテーブル10の方に搬送されず、廃棄される。
【0040】
また、原反カッター30の下流側には、新原反2の先端部のレジマークで切断された先端側余分2bを排除する下流側の排除手段42が配備されている。この下流側の排除手段42により、新原反2の先端側余分2bがテーブル10の方に搬送されず、廃棄される。
【0041】
上流側の排除手段41も下流側の排除手段42も、水平姿勢と下向きの傾斜姿勢とに姿勢転換するダンパによって構成される。ただし、上流側のダンパは、回転軸がコンベア20側に配置され、先端側が原反カッター30の方に向けられている。また、下流側のダンパは、テーブル10の切欠部11内に配置され、回転軸が切欠部11の奥側(下流側)に配置され、先端側が原反カッター30の方、すなわち切欠部11の開口部側に向けられている。
【0042】
そして、テーブル10に設けられた接続ポジションSでは、新旧原反2,1の後端部と先端部とに接続テープ3が貼付される。接続テープ3は、アクチュエータ50によって移動する吸着手段61に吸着される。アクチュエータ50は、吸着手段61を保持する昇降手段51と、この昇降手段51を水平方向に往復動させる往復手段52とを組み合わせたものとされている。
【0043】
昇降手段51は、シリンダ部51aの下端部からロッド51bが長短に突出し、ロッド51bの下端部に吸着手段61を取り付ける。ロッド51bは、吸着手段61に吸着された接続テープ3を新旧原反2,1の両端部に重なるように、接続ポジションSでロッド51bが下向きに長く突出する。また、往復手段52は、接続テープ原反3aを切断して接続テープ3を待機させておくポジションTと前記テーブル10の接続ポジションSの上方との間で昇降手段61を往復動させる。
【0044】
また、接続テープ原反3aは、図5及び図6に示すように、テープカッター(テープディスペンサ)71によって、ロール状に巻回された状態から貼付面を下向きにして繰り出され、新旧原反2,1の幅と同一長さないしほぼ同一長さ(所定長さ)の接続テープ3に切断する。接続テープ3は、無端ベルト70aが循環する移送手段70によってテープカッター71から前記往復手段52の方に移送される。
【0045】
無端ベルト70aは、テーブル10の上方で、新旧原反2,1の搬送方向と直角方向に配備されている。また、無端ベルト70aの表面には、例えば多数の疣々(図示せず)が形成されることで、接続テープ3の貼付面が重ねられても剥離可能に貼付され、接続テープ3が吸着手段61に吸着されることで、無端ベルト70aから容易に剥離できるようにされている。なお、吸着手段61は、接続テープ3を全長に亘って吸着することができるように、接続テープ3の長さ以上の長さの吸着面を有している。
【0046】
そして、テーブル10の下流側には、原反1,2を搬送・停止させるニップローラ24が配備されている。また、ニップローラ24の下流側には、上側と下側とに並列させた複数のダンサロール81,81,…を組み合わせたアキューム装置80が配備されている。
【0047】
第1の実施形態の原反スプライス装置は、以上のように構成され、次に、旧原反1の後端部と新原反2の先端部とを接続テープ3によって接続する方法について説明する。
【0048】
旧原反1は、図1に示すように、ロールAから繰り出され、コンベア20が循環し、ニップローラ21が回転することでテーブル10の方へ搬送され、テーブル10上をスライドし、アキューム装置80から下流側へ搬送されている。このとき、上流側及び下流側の排除手段41,42の両ダンパは水平姿勢とされ、旧原反1が両排除手段41,42の部分で撓むことなく搬送される。また、アキューム装置80のダンサロール81,81,…の上下の間隔は、最も離れて位置している。
【0049】
そして、旧原反1が最終端部まで繰り出され、センサ31が旧原反1の後端縁1aと後端部のレジマークを検知すると、この後端部のレジマークが原反カッター30の位置と一致するまで旧原反1が進行する。すなわち、旧原反1の後端部のレジマークが原反カッター30の位置と一致すると、旧原反1は一旦停止する。
【0050】
そして、原反カッター30が旧原反1を後端部のレジマークの位置で切断する。切断された旧原反1の後端側余分1bは、図2に示すように、上流側の排除手段41のダンパが傾斜姿勢となることで、下方へ落下して排除される。ダンパは、後端側余分1bを排除した後、水平姿勢に戻される。
【0051】
そして、旧原反1は、図3に示すように、切断された後端縁1aがテーブル10の接続ポジションSまで進行し、停止する。この旧原反1が切断されるために停止し、また、接続ポジションSで停止している間において、旧原反1の先行側は、アキューム装置80のダンサロール81,81,…の上下の間隔が狭くなることで、搬送され続ける。
【0052】
そして、旧原反1が搬送されていないコンベア20上には、新原反2の先端部が載っているため、新原反2用のニップローラ22が回転し、コンベア20が循環することで進行する。センサ31が新原反2の先端縁2a及び先端部のレジマークを検出し、この先端部のレジマークが原反カッター30の位置に一致するまで進行したときに、新原反2は図4に示すように一旦停止する。そして、原反カッター30が新原反2を先端部のレジマークの位置で切断する。
【0053】
切断された新原反2の先端側余分2bは、図4の仮想線に示すように、下流側の排除手段42のダンパが傾斜姿勢となることで、下方へ落下して排除される。ダンパは、先端側余分2bを排除した後、水平姿勢に戻される。そして、新原反2は、切断された先端縁2aがテーブル10の接続ポジションSまで進行し、先端縁2aが旧原反1の後端縁1aに突き合う状態で停止する。
【0054】
そして、接続ポジションSにおいて、突き合っている新旧原反2,1の両端部の上面に接続テープ3の貼付面を貼付する。接続テープ3は、図5に示すように、接続テープ原反3aを繰り出してテープカッター71によって所定長さに切断され、貼付面を下向きとして、移送手段70の無端ベルト70a上に剥離可能に弱く貼付され、無端ベルト70aによって進行する。そして、接続テープ3は、移送手段70の中間の待機ポジションTまで移動すると、無端ベルト70aが停止する。
【0055】
この接続テープ3の待機ポジションTに吸着手段61が移動する。吸着手段61は、昇降手段51に保持され、昇降手段51が往復手段52によって無端ベルト70aまで移動することにより、無端ベルト70a上で待機している接続テープ3と対峙する。吸着手段61は、昇降手段51のロッド51bが下向きに短く突出することで、接続テープ3を吸着する。接続テープ3は、貼付面が無端ベルト70aと剥離可能に弱く貼着されているため、無端ベルト70aから容易に剥離し、非貼付面が吸着手段61に吸着される。
【0056】
その後、昇降手段51のロッド51bが退入することで、吸着手段61を上昇させ、往復手段52によって昇降手段51を移動させることで吸着手段61をテーブル10の接続ポジションSの上方に位置させる。
【0057】
そして、図7に示すように、昇降手段51のロッド51bが長く突出することで、吸着手段61に吸着されている接続テープ3の貼付面が接続ポジションSで待機している新旧原反2,1の両端部の上面に貼付する。新旧原反2,1の両端部と接続テープ3とは、テーブル10と吸着手段61に挟まれることで、強固に接続される。
【0058】
そして、吸着手段61は、接続テープ3の吸着を停止して、ロッド51bが退入し、往復手段52によって接続テープ3の待機ポジションTまで戻る。接続テープ3の待機ポジションTでは、テープカッター71によって次ぎの接続テープ3が待機している。
【0059】
そして、接続テープ3によって接続された旧原反1と新原反2は、下流側のニップローラ24などが回転することで搬送される。なお、旧原反1は、アキューム装置80のダンサロール81,81,…の上下の間隔が狭くなることで、搬送され続けていたため、旧原反1の搬送は停止することなく、搬送され続けている。
【0060】
そして、旧原反1がセットされていたポジションには、次ぎの新たな原反がセットされ、前記の操作が繰り返される。
【0061】
〔第2の実施形態〕
本発明に係る原反スプライス装置の第2の実施形態について図8ないし図12を参照しながら説明する。なお、第1の実施形態と同一に相当する部分は、同一符合を付して説明する。
【0062】
第2の実施形態の原反スプライス装置は、例えば、支持体上に薬剤をコーティングし、さらに薬剤上にセパレータを貼り合せた原反1,2の支持体側とセパレータ側の両面(図面では上下両面)に接続テープ3,4を貼付することができるようにする。そのため、第2の実施形態の原反スプライス装置は、第1の実施形態と同じく、コンベア20の下流側にテーブル10を連続して配備しているが、テーブル10には、接続ポジションSにおいて開口部12が設けられている。
【0063】
このテーブル10の上方には、第1の実施形態で説明した吸着手段(以下、「上側吸着手段」という。)61とアクチュータ50である昇降手段(以下、「上側昇降手段」という。)51及び往復手段52、そして移送手段70が配備されている。
【0064】
また、テーブル10の下方には、下側吸着手段62と下側アクチュエータ90と移送手段70が配備されている。下側アクチュエータ90は、下側吸着手段62を保持して昇降させる下側昇降手段91と、下側昇降手段91を下向きと上向きとに方向転換させる方向転換手段92とを備えている。
【0065】
下側昇降手段91は、方向転換手段92に固定されたシリンダ部91aと、このシリンダ部91aから突出・退入し、先端部に下側吸着手段62を保持したロッド91bとを備えている。ロッド91bは、第1の実施形態のように、長短に突出するものであってもよいし、突出量が一定に限定されていてもよい。
【0066】
そして、方向転換手段92によって下側昇降手段91のロッド91bの先端部が上向きとなった状態で、下側吸着手段62がテーブル10の開口部12と対峙するように、方向転換手段92が配備されている。そして、下側昇降手段91のロッド91bが突出することで、下側吸着手段62がテーブル10の開口部12内に進入し、下側吸着手段62の上面とテーブル10の上面とが同一高さとなる。
【0067】
また、方向転換手段92によって下側昇降手段91のロッド91bの先端部が下向きとなった状態で、下側吸着手段62が移送手段70と対峙する。移送手段70は、第1の実施形態の移送手段70と同じタイプで、テープカッター(図示せず)によって所定の長さに切断された接続テープ4の貼付面を剥離可能に弱く貼付し、非貼付面を上向きにした状態で移送する無端ベルト(図示せず)を備えている。
【0068】
なお、下側昇降手段91が下向きとされ、ロッド91bが突出したときに、下側吸着手段62が無端ベルト上の接続テープ4を吸着するが、テーブル10の開口部12の上面と無端ベルトとの真中に方向転換手段92が配備されることで、下側昇降手段91のロッド91bの突出量を一定に限定することができる。
【0069】
そして、テーブル10の上流側端部には、下流側の排除手段43が備えられている。この下流側の排除手段43は、テーブル10に形成された溝43aと、往復動する掻出具43bとを備えている。溝43aは、新旧原反2,1の搬送方向と異なる方向、好ましくは直角方向(図面において表裏方向)に複数本形成される。また、掻出具43bは、溝43aに入る爪部を有し、溝43a方向に往復動する。なお、下流側の排除手段43は、テーブル10上を往復動する刷毛(図示せず)によって構成してもよい。
【0070】
そして、コンベア20と原反カッター30との間には、上流側の排除手段41であるダンパが配備されている。また、旧原反1の後端縁1aと後端部のレジマークを検知し、さらに、新原反2の先端縁2aと先端部のレジマークを検知するセンサ31が配備されている。また、テーブル10の下流側には、原反1,2を搬送・停止させるニップローラ24と、複数のダンサロール81,81,…を組み合わせたアキューム装置80が配備されているなどの構成は、第1の実施形態と同じである。
【0071】
第2の実施形態の原反スプライス装置は、以上のように構成され、次に、旧原反1の後端部と新原反2の先端部の両面に接続テープ3,4を接続する方法について説明する。
【0072】
旧原反1がロールAから繰り出され、コンベア20、テーブル10、アキューム装置80から下流の方へ搬送される。このとき、上流側の排除手段41のダンパが水平姿勢とされ、旧原反1はコンベア20とテーブル10との間で撓まない。また、アキューム装置80の上下のダンサロール81,81,の間隔…が最も離れた位置となっている。
【0073】
そして、旧原反1が最終端部まで繰り出され、センサ31が旧原反1の後端縁1aと後端部のレジマークを検知し、この後端部のレジマークが原反カッター30の位置まで進行すると、旧原反1は一旦停止する。そして、図9に示すように、原反カッター30が旧原反1を後端部のレジマークの位置で切断する。切断された旧原反1の後端側余分1bは、上流側の排除手段41のダンパが傾斜姿勢となることで、下方へ落下して排除される。ダンパは、後端側余分1bを排除した後、水平姿勢に戻される。
【0074】
そして、旧原反1は、再度進行し、切断された後端縁1aがテーブル10の接続ポジションSまで進行すると停止する。この旧原反1は、切断されるために停止している間、及び、接続ポジションSで停止している間において、アキューム装置80のダンサロール81,81,…の上下の間隔が狭くなることで、先行側が搬送され続ける。
【0075】
そして、新原反2がコンベア20から上流側の排除手段41の方に搬送される。上流側の排除手段41ではダンパが水平姿勢とされていることにより、新原反2の先端部は垂れ下がることなくテーブル10上まで進行する。そして、センサ31が新原反2の先端縁2a及び先端部のレジマークを検出すると、先端部のレジマークが原反カッター30の位置まで進行したときに、新原反2は一旦停止する。そして、図10に示すように、原反カッター30が新原反2を先端部のレジマークの位置で切断する。
【0076】
切断された新原反2の先端側余分2bは、下流側の排除手段43の溝43a上、すなわち、テーブル10の上流側端部に載っている。そして、掻出具43bの爪が先端側余分2bのエッジに当たった状態で移動することにより、先端側余分2bがテーブル10の側方に排出される。すなわち、先端側余分2bは、真下に落下しないため、下側吸着手段62や下側アクチュエータ90などの障害物とならない。
【0077】
そして、先端部のレジマークの位置で切断された新原反2は、先端縁2aがテーブル10の接続ポジションSまで進行して停止する。すると、旧原反1の後端縁1aと新原反2の先端縁2aとが接続ポジションSで突き合う状態となる。ただし、接続ポジションSでは、テーブル10に開口部12が設けられているため、旧原反1の後端縁1aと新原反2の先端縁2aは、柔軟であるとわずかに垂れ下がるが、剛性を有していると垂れ下がらない。
【0078】
このように突き合った状態の新旧原反2,1の両端部の両面に、上側吸着手段61及び下側吸着手段62が移動することで接続テープ3,4を貼付する。すなわち、新旧原反2,1の両端部の上面には、テープカッター71によって切断されることで移送手段70の接続テープ3の待機ポジションTで待機している接続テープ3が、上側吸着手段61に吸着され、往復手段52によって接続ポジションSの上方まで移動することで、新旧原反2,1の両端部の上面と対峙する。
【0079】
他方、新旧原反2,1の両端部の下面に配備されたテープカッターによって切断された接続テープ4も、移送手段70の接続テープ4の待機ポジションTで待機している。接続テープ4は、貼付面が下向きで移送手段70の無端ベルトに弱く貼付される、すなわち、無端ベルの表面が例えば疣々形状とされていることにより、容易に剥離できるようにされている。
【0080】
そして、下側昇降手段91に固着された下側吸着手段62は、方向転換手段92によって下向きとされ、無端ベルト上で待機している接続テープ4と対峙する。下側吸着手段62は、下側昇降手段91のロッド91bが突出することで接続テープ3と重なり、接続テープ3を吸着する。
【0081】
その後、図11に示すように、方向転換手段92によって下側昇降手段91が半回転することで、下側吸着手段62が上向きとなり、新旧原反2,1の両端部の下面と対峙する。したがって、上側吸着手段61に吸着されている接続テープ3と下側吸着手段62に吸着されている接続テープ4とは、新旧原反2,1の両端部を介して対峙している。
【0082】
そして、図12に示すように、上側昇降手段51のロッド51bが突出することで上側吸着手段61に吸着された接続テープ3が新旧原反2,1の接続部の上面に貼付され、同時に、下側昇降手段91のロッド91bが突出することで下側吸着手段62に吸着された接続テープ4が新旧原反2,1の接続部の下面に貼付される。
【0083】
すなわち、上側吸着手段61に吸着された接続テープ3と下側吸着手段62に吸着された接続テープ4が新旧原反2,1の接続部の上下両面を挟んで貼付する。そして、両吸着手段61,62が接続テープ3,4を吸引しない状態とした後、両昇降手段51,91のロッドを退入して両吸着手段61,62を新旧原反2,1の接続部から離間する。
【0084】
接続テープ3を両原反1,2の両端部に貼付している間、アキューム装置80のダンサロール81,81,…の上下の間隔が狭くされることにより、旧原反1の先行側が搬送され続けられるが、接続テープ3が上下両面に貼付された後、接続部で接続された新旧原反2,1は、下流側のニップローラ24などが回転することで搬送され、アキューム装置80のダンサロール81,81,…の上下の間隔が広げられる。
【0085】
また、上側吸着手段61は往復手段52によって、また、下側吸着手段62は方向転換手段92によって、それぞれ移送手段70の接続テープ3を待機させておくポジションまで戻り、前記動作を繰り返す。このようにして、新旧原反2,1の接続部の上下両面に接続テープ3を接続する作業を自動化することができる。
【0086】
〔その他の実施形態〕
本発明は、前記の実施形態に限定することなく、種々変更することができる。例えば、第1の実施形態においても、下流側の排除手段42は、テーブル10に形成した溝43aと掻出具43bとを組み合わせたもの、又は刷毛によって構成したものとしてもよい。逆に、第2の実施形態においても、テーブル10を長くすることで、下流側の排除手段43を、水平姿勢と傾斜姿勢とに向きが変わるダンパによって構成してもよい。さらに、後端側余分1b及び先端側余分2bを作業者が排除することで、排除手段を備えないようにしてもよい。
【0087】
さらに、第1の実施形態でのアクチュエータ50は、往復手段52に変え、吸着手段61を水平方向に揺動させるアームによって構成してもよい。また、第2の実施形態で説明した原反スプライス装置であっても、下側吸着手段62がテーブル10の開口部12内で停止した状態を維持することで、原反1,2の上面にのみ接続テープ3を貼付することもできる。
【符号の説明】
【0088】
1………旧原反
1a……後端縁
2………新原反
2a……先端縁
3………接続テープ
4………接続テープ
10……テーブル
12……開口部
20……コンベア
30……原反カッター
31……センサ
41……上流側の排除手段
42……下流側の排除手段
43……下流側の排除手段
43a…溝
43b…掻出具
50……アクチュエータ
51……(上側)昇降手段
52……往復手段
61……(上側)吸着手段
62……下側吸着手段
70……移送手段
90……下側アクチュエータ
91……下側昇降手段
92……方向転換手段
【特許請求の範囲】
【請求項1】
先行するレジマーク付き旧原反の後端縁と後行するレジマーク付き新原反の先端縁とを、両レジマークで連続するようにして接続する原反スプライス装置であって、
旧原反と新原反とをそれぞれ同一方向に搬送するコンベアと、該コンベアの下流側に連続して配備され、停止した旧原反の後端縁と停止した新原反の先端縁とを突き合わせる接続ポジションを設けたテーブルと、旧原反の後端部のレジマークと新原反の先端部のレジマークとを検知するセンサと、前記コンベアとテーブルとの間に配置され、旧原反の後端部のレジマークの位置で旧原反を切断し、かつ、新原反の先端部のレジマークの位置で新原反を切断する原反カッターと、新旧原反の幅と同一幅ないしほぼ同一幅に切断された接続テープの非貼付面を吸着する吸着手段と、前記テーブルの接続ポジション上で突き合っている新旧原反の両端部の上面に接続テープの貼付面を貼付するため、前記吸着手段を移動させるためのアクチュエータとが備えられていることを特徴とする原反スプライス装置。
【請求項2】
前記アクチュエータは、前記吸着手段を保持して昇降させる昇降手段と、接続テープ原反を切断して接続テープを待機させておくポジションと前記テーブルの接続ポジションの上方との間で前記昇降手段を往復動させる往復手段とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の原反スプライス装置。
【請求項3】
前記接続ポジションに開口部を設けたテーブルと、新旧原反の幅と同一幅ないしほぼ同一幅に切断された接続テープの非貼付面を吸着する下側吸着手段と、前記テーブルの接続ポジション上で突き合っている新旧原反の両端部の下面に接続テープの貼付面を貼付するため、前記下側吸着手段を前記開口部内に移動させるための下側アクチュエータとが備えられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の原反スプライス装置。
【請求項4】
前記下側アクチュエータは、前記下側吸着手段を保持して昇降動させる下側昇降手段と、接続テープ原反を切断して接続テープを待機させておくポジションの方に前記下側吸着手段を向けるために前記下側昇降手段を下向きとし、かつ、前記開口部の方に前記下側吸着手段を向けるために前記下側昇降手段を上向きとするように、前記下側昇降手段を方向転換させる方向転換手段を備えていることを特徴とする請求項3に記載の原反スプライス装置。
【請求項5】
テープカッターによって新旧原反の幅と同一長さないしほぼ同一長さに切断された接続テープの貼付面を剥離可能に重ねた状態で移送する移送手段が備えられていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載の原反スプライス装置。
【請求項6】
前記原反カッターの上流側に、旧原反の後端部のレジマークで切断された後端側余分を排除する排除手段が配備され、前記原反カッターの下流側に、新原反の先端部のレジマークで切断された先端側余分を排除する排除手段が配備されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項に記載の原反スプライス装置。
【請求項7】
前記原反カッターの下流側の排除手段は、新旧原反の搬送方向と異なる方向に前記テーブルに形成された溝と、該溝に入る爪部を有して溝方向に往復動する掻出具とを備えていることを特徴とする請求項6に記載の原反スプライス装置。
【請求項1】
先行するレジマーク付き旧原反の後端縁と後行するレジマーク付き新原反の先端縁とを、両レジマークで連続するようにして接続する原反スプライス装置であって、
旧原反と新原反とをそれぞれ同一方向に搬送するコンベアと、該コンベアの下流側に連続して配備され、停止した旧原反の後端縁と停止した新原反の先端縁とを突き合わせる接続ポジションを設けたテーブルと、旧原反の後端部のレジマークと新原反の先端部のレジマークとを検知するセンサと、前記コンベアとテーブルとの間に配置され、旧原反の後端部のレジマークの位置で旧原反を切断し、かつ、新原反の先端部のレジマークの位置で新原反を切断する原反カッターと、新旧原反の幅と同一幅ないしほぼ同一幅に切断された接続テープの非貼付面を吸着する吸着手段と、前記テーブルの接続ポジション上で突き合っている新旧原反の両端部の上面に接続テープの貼付面を貼付するため、前記吸着手段を移動させるためのアクチュエータとが備えられていることを特徴とする原反スプライス装置。
【請求項2】
前記アクチュエータは、前記吸着手段を保持して昇降させる昇降手段と、接続テープ原反を切断して接続テープを待機させておくポジションと前記テーブルの接続ポジションの上方との間で前記昇降手段を往復動させる往復手段とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の原反スプライス装置。
【請求項3】
前記接続ポジションに開口部を設けたテーブルと、新旧原反の幅と同一幅ないしほぼ同一幅に切断された接続テープの非貼付面を吸着する下側吸着手段と、前記テーブルの接続ポジション上で突き合っている新旧原反の両端部の下面に接続テープの貼付面を貼付するため、前記下側吸着手段を前記開口部内に移動させるための下側アクチュエータとが備えられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の原反スプライス装置。
【請求項4】
前記下側アクチュエータは、前記下側吸着手段を保持して昇降動させる下側昇降手段と、接続テープ原反を切断して接続テープを待機させておくポジションの方に前記下側吸着手段を向けるために前記下側昇降手段を下向きとし、かつ、前記開口部の方に前記下側吸着手段を向けるために前記下側昇降手段を上向きとするように、前記下側昇降手段を方向転換させる方向転換手段を備えていることを特徴とする請求項3に記載の原反スプライス装置。
【請求項5】
テープカッターによって新旧原反の幅と同一長さないしほぼ同一長さに切断された接続テープの貼付面を剥離可能に重ねた状態で移送する移送手段が備えられていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載の原反スプライス装置。
【請求項6】
前記原反カッターの上流側に、旧原反の後端部のレジマークで切断された後端側余分を排除する排除手段が配備され、前記原反カッターの下流側に、新原反の先端部のレジマークで切断された先端側余分を排除する排除手段が配備されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項に記載の原反スプライス装置。
【請求項7】
前記原反カッターの下流側の排除手段は、新旧原反の搬送方向と異なる方向に前記テーブルに形成された溝と、該溝に入る爪部を有して溝方向に往復動する掻出具とを備えていることを特徴とする請求項6に記載の原反スプライス装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
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【図10】
【図11】
【図12】
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【図14】
【図15】
【公開番号】特開2012−116601(P2012−116601A)
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−267128(P2010−267128)
【出願日】平成22年11月30日(2010.11.30)
【出願人】(593089666)池田機械産業株式会社 (21)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年11月30日(2010.11.30)
【出願人】(593089666)池田機械産業株式会社 (21)
【Fターム(参考)】
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