双方向情報配信システム、サーバ、及び情報提供端末装置
【課題】所望とする情報取得までの操作回数を削減し、案内板上の地図の最適表示と操作性の向上を図りうる双方向情報提供システムを提供する。
【解決手段】双方向情報提供システムの情報提供端末装置のタッチパネルディスプレイ上に、情報提供端末装置周辺の地図情報、エリア情報を表示する。利用者は希望する行き先方向の情報を得るため、地図表示エリアの移動操作(S1302)を行う。この移動操作に基づき、双方向情報提供システムは、利用者行動履歴サーバの行動履歴DBを解析し(S1306)、移動操作方向に存在する訪問地の訪問回数を計測し、訪問回数密度の高い地図表示エリアへの移動量を決定する(S1307)。そして必要な地図DB情報P(Xn、Yn)を取得する地図表示エリア群、スケール決定を行い、関連する地図情報とエリア情報を取得する(S1308)。情報提供端末装置は、この情報を基に、利用者の操作に対応した地図情報、エリア情報をディスプレイに表示する。
【解決手段】双方向情報提供システムの情報提供端末装置のタッチパネルディスプレイ上に、情報提供端末装置周辺の地図情報、エリア情報を表示する。利用者は希望する行き先方向の情報を得るため、地図表示エリアの移動操作(S1302)を行う。この移動操作に基づき、双方向情報提供システムは、利用者行動履歴サーバの行動履歴DBを解析し(S1306)、移動操作方向に存在する訪問地の訪問回数を計測し、訪問回数密度の高い地図表示エリアへの移動量を決定する(S1307)。そして必要な地図DB情報P(Xn、Yn)を取得する地図表示エリア群、スケール決定を行い、関連する地図情報とエリア情報を取得する(S1308)。情報提供端末装置は、この情報を基に、利用者の操作に対応した地図情報、エリア情報をディスプレイに表示する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、双方向情報配信システム、特に情報提供端末装置に利用者からの要求に応答した情報の最適表示を図るための情報配信技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、双方向性の情報提供システムとして、地図およびこれに付随する情報を、利用者との対話を通じて電子的に提示する双方向性電子提示システム等の双方向情報配信システムが提案されている(特許文献1参照)。
【0003】
また、駅や街頭に設置された定置型端末を利用して、利用者に現在地から目的地までの経路情報や、或いは商店街の案内地図などの案内情報を提供する案内情報提供システムが提案されている(特許文献2、3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−009129号公報
【特許文献2】特開2001−209705号公報
【特許文献3】特開2002−125052号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した従来の双方向情報配信システムにおいては、表示された地図エリア上の項目や位置を選択すると、指定された表示エリアに拡大表示されたり、指定された位置を地図上で移動表示することなどが提案されている。しかし、単に指定された位置の拡大表示、連続的な位置移動を開示するに止まり、利用者が真に必要とする情報を如何に素早く、効率よく提供するかについては検討がなされていない。同様に、従来の案内情報提供システムにおいては、利用者が所望とする情報を取得までの利用者の操作回数をどのように削減するかについては配慮していない。
【0006】
本発明は、利用者の入力操作により案内板としての地図の最適表示と操作性の向上を図ることが可能な双方向情報提供システム、サーバ、及び情報提供端末装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するため、本発明においては、利用者の情報要求操作に対応し、ネットワークを介して配信された地図情報とエリア情報をディスプレイの画面上に表示する情報提供端末装置を備えた双方向情報配信システムを、処理部と記憶部とを有し、ネットワークに接続される利用者行動履歴サーバを備え、この処理部は、情報提供端末装置における利用者の操作ログと、情報提供端末装置に配信された地図情報とエリア情報をもとに、利用者の行動履歴を求め、記憶部の行動履歴データベース(DB)に蓄積し、情報提供端末装置からの情報要求操作に応答して、記憶部に蓄積された行動履歴DBを解析し、その解析結果と情報要求操作とに基づき、ディスプレイの画面上に表示する地図情報の移動量を決定する構成とする。
【0008】
また、上記の目的を達成するため、ディスプレイはタッチパネルディスプレイであり、処理部は、タッチパネルディスプレイ上での情報要求操作に基づき、表示された地図情報上で、利用者が要求する移動方向を判定し、判定した移動方向と、行動履歴DBに基づき、地図情報の移動量を決定する構成とする。
【0009】
更に、上記の目的を達成するため、処理部は、行動履歴DBに、利用者が地図情報中で指定した目的地と、目的地への訪問回数を蓄積しておき、行動履歴DB中に記憶された目的地への訪問回数と情報要求操作に基づき、ディスプレイの画面上に表示する地図情報を決定する構成とする。
【0010】
また更に、好適には、双方向情報配信システムは、ネットワークに接続され、地図情報のデータベースを蓄積する地図情報サーバと、エリア情報のデータベースを蓄積するエリア情報サーバと、情報提供端末装置に地図情報とエリア情報を配信する情報配信サーバとを更に備え、情報配信サーバは、情報提供端末装置の情報要求操作に対応して、利用者行動履歴サーバからの送信される提供情報要求に基づき、地図情報サーバとエリア情報サーバに地図情報とエリア情報を要求して得た情報を情報提供端末装置に返信し、処理部は、情報配信サーバ、地図情報サーバ、及びエリア情報サーバそれぞれから処理履歴を受取り、行動履歴DBに反映する処理を行う構成をとる。
【0011】
同様に、上記の目的を達成するため、本発明においては、利用者の情報要求操作に対応し、ネットワークを介して配信された地図情報をタッチパネルディスプレイの画面上に表示して提供する情報提供端末装置を備えた双方向情報配信システムに利用される利用者行動履歴サーバを、内部バスを介して接続される処理部と記憶部と通信制御部とを備え、この処理部は、通信制御部を介して受信した、情報提供端末装置における利用者の操作ログと、情報提供端末装置に配信された地図情報の履歴をもとに、利用者の行動履歴を求めて記憶部の行動履歴データベース(DB)を記憶し、且つこの処理部は、情報提供端末装置のタッチパネルディスプレイのからの情報要求操作に応答して、記憶部に蓄積された行動履歴DBを解析し、その解析結果と情報要求操作に基づき、タッチパネルディスプレイの画面上に表示する地図情報を決定する構成とする。
【0012】
また、同様に、利用者の情報要求操作に対応し、ネットワークを介して受信する地図情報とエリア情報を表示することが可能な、双方向情報配信システムにおける情報提供端末装置を、情報要求操作を行い、且つ受信した地図情報とエリア情報を表示するタッチパネルディスプレイと、情報要求操作に基づき、ネットワークに情報要求を送信するよう処理する処理部を備え、この処理部は、情報要求に応答し、ネットワークを介して受信した地図情報とエリア情報に基づき、タッチパネルディスプレイに地図を表示する際、情報提供端末装置の位置を示す現在地と、利用者が目的とする目的地とを、タッチパネルディスプレイの両端に位置するよう表示するよう制御する構成を有する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、利用者が希望する目的地、あるいは訪れたい店舗等の訪問地に関する地図情報やエリア情報を迅速且つ容易に取得することができ、操作性の高い双方向情報提供スステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】第1の実施例に係わる、双方向情報配信システムの一構成を示す図である。
【図2】第1の実施例に係わる、情報提供端末装置の一構成を示すブロック図である。
【図3】第1の実施例に係わる、利用者行動履歴サーバの一構成を示すブロック図である。
【図4】第1の実施例に係わる、利用者別の利用者行動履歴DBの一例を示す図である。
【図5A】第1の実施例に係わる、目的地・訪問地別の利用者行動履歴DBの一例を示す図である。
【図5B】第1の実施例に係わる、情報提供端末装置別の利用者行動履歴DBの一例を示す図である。
【図6】第1の実施例に係わる、行動履歴DBの構築を説明するための図である。
【図7】第1の実施例に係わる、行動履歴DBと地図DBの関係を説明する地図表示の一例を示す図である。
【図8A】第1の実施例に係わる、地図表示の他の例を示す図である。
【図8B】第1の実施例に係わる、地図表示の他の例を示す図である。
【図9】第1の実施例に係わる、情報提供システムにおける処理フローの一例を示す図である。
【図10】第1の実施例に係わる、行動履歴DB解析処理フローの一例を示す図である。
【図11】第1の実施例に係わる、行動履歴DB化処理フローの一例を示す図である。
【図12】第2の実施例に係わる、利用者訪問頻度に応じて地図の表示エリア移動量の最適化を説明するための図である。
【図13】第2の実施例に係わる、行動履歴による地図表示エリア移動操作フローの一例を示す図である。
【図14】第3の実施例に係わる、地図情報DBの取得と表示エリアの関係を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明を実施するための形態を複数の実施例を例示して詳述する。
【実施例1】
【0016】
第1の実施例は、ユーザ(利用者)の要求に基づき地図データを配信することが可能な双方向情報配信システムの一構成例を示す図である。
【0017】
図1は、本実施例の双方向情報配信システムの全体構成を示す。また、図2は図1中の情報提供端末装置の具体的な一構成を示す図である。図3は図1中の利用者行動履歴サーバの一具体的構成を示す図である。
【0018】
図1において、100a−100nは例えば一つ或いは複数の駅構内に設置された情報提供端末装置、101はユーザ(利用者)からの要求に対応して各種情報を配信する情報配信サーバ、102は地図情報を提供するセンタの地図情報サーバ、103はエリア情報を提供するエリア情報サーバ、104は各利用者から、操作履歴が一括アップされた情報を蓄積する利用者行動履歴サーバ、105は各種装置を接続する通信網であるインターネットを示す。なお、情報配信サーバ101と利用者行動履歴サーバ104は同一のサーバ装置で構成しても良い。その場合、利用者行動履歴データベース(以下、DB)を構築するサーバ装置が、利用者からの要求に合致する情報を配信するサーバ装置としても機能することとなる。
【0019】
図2は情報提供端末装置100の一構成例を示すシステムブロック図である。図から明らかなように、タッチパネルディスプレイを備えた、パーソナルコンピュータ(PC)などの通常のコンピュータの構成を有する。201は処理部である中央処理部(Central Processing Unit:以下、CPU)、202は記憶部であるメインメモリ、203はシステム制御部、204は内部バスであるシステムバス、205は内部バスである入出力(以下、I/O)バス、206は入出力制御部、207はタッチパネルディスプレイ、208は鉄道ICカード、鉄道系クレジットカード、定期券カードなどの情報を読み取る機能を有するICカードリーダ等の入出力装置、209は他の記憶部であるハードディスクドライブ(Hard Disk Drive:以下、HDD)、210は通信制御部である。
【0020】
情報提供端末装置100は、その利用者の行動履歴をHDD209に順次蓄積する。行動履歴としては、タッチパネルディスプレイ207の操作ログ、ICカードやICチップが内蔵された携帯電話、携帯電話のブラウザによりアクセスされたホームページの入出力履歴情報等がある。タッチパネルディスプレイ207の表示データの処理は、記憶部に記憶されたプログラムをCPU201が実行することにより実現することができる。
【0021】
図3は、各種サーバの一例として、利用者行動履歴サーバ104の具体的構成を示すシステムブロック図であり、通常のコンピュータの構成を備えている。同図において、301は処理部であるCPU,302は記憶部であるメインメモリ、303はシステム制御部、304はシステムバス、305はI/Oバス、306は入出力制御部、307は入出力装置、308は通信制御部、309はHDDなどで構成される記憶部に蓄積される行動履歴DBである。通信制御部308はインターネット105に接続される。なお、他のサーバも同様に構成されるのでここでは詳細説明は省略するが、行動履歴DB309については、その機能に応じた情報を記憶する記憶部になることは言うまでもない。
【0022】
図4、図5A、図5Bはそれぞれ、利用者行動履歴サーバ104が、情報提供端末装置100a〜100n、情報配信サーバ101、地図情報サーバ102、及びエリア情報サーバ103から収集した各種情報を基に構築した利用者行動履歴DB309の具体例を示す図である。
【0023】
図4では、利用者毎の行動履歴を利用者管理情報に基づき蓄積した行動履歴DBテーブル400を示す。同図において、DBテーブル400の各列401、402、403、404、405はそれぞれ、利用者管理情報、日時情報、目的地情報、地図DB情報、操作ベクトル距離情報V(Xn、Xn+1:Yn,Yn+1)を示す。
【0024】
利用者管理情報UDI401は、情報提供端末装置100を利用した利用者毎に付与される。この利用者管理情報401は、携帯電話やSuica、PasmoなどのICカードの情報によるID管理も可能である。日時情報402は利用した年月日と時刻、目的地情報403は利用者が要求した目的地の緯度、経度、名称をあらわす。地図DB情報404は、目的地情報403が関連する地図DBの情報を表している。操作ベクトル距離情報405は、現在地(SL)と目的地(GL)で算出し、地図DBで提供される通路、道路情報のプロット位置とその線分の和で算出した値を示すものであり、現在地(SL)と目的地(GL)間の直線距離ではない。
【0025】
図5Aは、目的地・訪問地毎の目的地・訪問地管理情報に基づき蓄積した利用者行動履歴DBテーブル500−1を示す。同図において、501は目的地・訪問地管理情報、502は日時情報、503は目的地情報であり、目的地(GL)の緯度、経度、及びその名称を示している。504はその訪問回数、505は目的地が要求された際の現在地(X0、Y0)からの距離であるルート情報としてプロット点Rn(Xn、Yn)及び線分情報を示している。
【0026】
図5Bは、情報提供端末装置100毎の利用者行動履歴DB500−2を示している。506は情報提供端末装置を示し、507はその設置場所情報(緯度、経度)を示し、これは現在地(SL)情報にも該当する。508は利用者数を、509はその端末からの情報配信履歴を、510はアクセスされたURL(Uniform Resource Locator)などのエリア情報コンテンツ(EAn)を表すエリア情報アクセス履歴を、511は、アクセスされた地図情報エレメントR(Xn、Yn)と、当該目的地までの距離とそのアクセス回数を示している。
【0027】
なお、以上の利用者行動履歴DB309は、インターネット105経由で情報提供端末装置100a〜100nから収集した各ログ情報をもとに、CPU301がメインメモリ302等の記憶部に記憶されたDB作成用のプログラムを実行することにより、作成して記憶部に蓄積したものである。
【0028】
図6を用いて、本実施例における行動履歴DBの作成蓄積プロセスをより詳細に説明する。行動履歴DB309は、情報提供端末装置100a〜100nの操作履歴(001−n)601と、情報配信サーバ101の情報配信履歴602、地図情報サーバ102やエリア情報サーバ103へのアクセス履歴603を収集した後、それらの情報を整理して、図4、図5A、図5Bに示した各種のDBを構築する。なお、利用者行動履歴サーバ104から地図情報サーバ102及びエリア情報サーバ103に延びる点線矢印は、利用者行動履歴サーバ104がインターネット105経由で各サーバ102、103にアクセスし情報を収集することを示している。情報配信サーバ101から利用者行動履歴サーバ104に向かう矢印は、情報配信サーバ101が、運行情報、広告情報等の配信履歴を利用者行動履歴サーバ104に送信することを示している。
【0029】
引き続き、本実施例のシステムの動作を具体例により説明する。
【0030】
図7は、図1の情報提供端末装置100のタッチパネルディスプレイ207の表示画面を模式的に示した図であり、行動履歴DB309と地図情報サーバ102からの地図情報との関係を説明するためのものである。同図において、700は地図表示Aを、701、702、703、704、705は、それぞれ地図表示A700上の現在地(X0、Y0)、目的地B03,地図DB情報P(Xn、Yn)、訪問地B06,訪問地A01を示す。この訪問地704、705は、本実施例のシステムにおいて、現在地701から目的地702にいたる道路上、あるいは道路から一定距離にある、訪問をお勧めできる建物等の場所、箇所を示している。各訪問地に示した星印は、(☆)、(★)がそれぞれ利用者訪問回数5回以上、5回未満を示している。
【0031】
なお、図7の地図表示Aの表示画面上で、右側には図示のとおり、時間、天気情報、その他の付加情報が表示され、下側には地図サイズの拡大縮小等を入力する入力部が表示されている。
【0032】
図8Aは、利用者が表示を要求する目的地が明確な場合の、地図表示を説明する図である。タッチパネルディスプレイ207の表示画面上で、利用者のいる現在地から目的地へのルート表示の遷移を示す。
【0033】
図8Aの上段に、情報提供端末装置100が設置された現在地701と、希望する目的地702が地図表示B801として表示される。本システムにおいては、続いて、図8Aの中段に示すように、利用者行動履歴サーバ104に蓄積された各種の利用者行動履歴DB309を基に、ルートのエリア近辺の利用者訪問箇所の情報として訪問地704、705が地図表示C802として表示される。最後に、下段の地図表示D803として、ルート表示804と、その途中経路にお勧め箇所の情報である訪問地704と705が拡大表示される。
【0034】
また、図8Aの下段の地図表示Dでは、その左側に、通常ルートとバリアフリールートのどちらのルートを表示したかを示す表示エリアが追加されている。このような構成をとることにより、例えば地下の駅から地上に出る場合に選択できるいくつかのルートから、利用者行動履歴DB309のデータに基づき、バリアフリールート(エレベータ、エスカレーター利用)を表示することが可能である。
【0035】
続いて、図8Bに、利用者の希望する場所は具体的に不明であるが、行動目的先、訪問希望先の店舗種類等が明確な場合に、利用者現在地から行動目的先、訪問希望先にあった表示を行う場合を説明する。本例においては、利用者によって利用者の移動方向と、利用したい店舗の種類が入力されることにより、本実施例のシステムは行動目的先を明確に判断することができる。
【0036】
さて、図8Bの上段は、利用者がタッチパネルディスプレイ207上で、タッチパネル207を操作方向806に操作し、且つ利用したい店舗の種類としてコンビニエンスストアを選択した場合の地図表示E805を示している。利用者は、エリア移動を希望する方向とは逆の方向にタッチパネルを操作するため、地図表示エリア移動方向807は、タッチパネル操作方向806とは逆方向の矢印で表示される。また、この地図表示E805では、利用者が店舗種類としてコンビニエンスストアを選択するための、選択ボタンが右下の位置に示されている。
【0037】
続いて、本実施例のシステムにおいては、図8B下段に示すように、地図表示エリア移動方向807の方向に存在するコンビニエンスストアA、Bを表示し地図表示F808が表示される。なお、コンビニエンスストアA809は過去に訪問履歴が有るコンビニエンスストアを、コンビニエンスストアB810は、過去に訪問履歴が無いコンビニエンスストアを示している。
【0038】
続いて、本実施例における、双方向情報配信システム全体の処理を図9のフローを用いて説明する。同図においては、図1に示した情報提供端末装置100、情報配信サーバ101、地図情報サーバ102、エリア情報サーバ103、利用者行動履歴サーバ104間の情報の流れを示している。
【0039】
先ず利用者が情報提供端末装置100で操作を開始し、情報を要求したことにより、その操作送信(丸1)が利用者行動履歴サーバ104に送られる。利用者行動履歴サーバ104では、受取った要求に基づき、蓄積した行動履歴DB309を解析する処理を行う(丸2)。そして、必要な提供情報要求を情報配信サーバ101に送信する(丸3)。
【0040】
情報配信サーバ101は、この情報提供要求に基づき、必要に応じて地図情報サーバ102とエリア情報サーバ13に地図情報要求(丸4)、エリア情報要求(丸5)を送信する。各サーバ102、103は、それに対応して地図情報返信(丸6)、エリア情報返信(丸7)を行う。情報配信サーバ101は、各サーバから受信した地図情報とエリア情報を、要求元である情報提供端末装置100に提供情報として返信する(丸8)。提供情報を受取った情報端末装置100は、その操作ログを利用者行動履歴サーバ104に送信する(丸9。これにより、今回の情報提供要求に関する処理を終了する。
【0041】
一方、情報提供端末装置100から操作ログを受信した利用者行動履歴サーバ104は、情報配信サーバ101、地図情報サーバ102、エリア情報サーバ103それぞれから、提供情報履歴(丸10)、地図情報アクセス履歴(丸11)、エリア情報アクセス履歴(丸12)を受取り、行動履歴解析処理と行動履歴DB化処理を実行する(丸13)。通常、情報配信サーバ101はその提供情報履歴を自ら利用者行動履歴サーバ104に送信するようプログラムされている。
【0042】
続いて、この利用者行動履歴サーバ103における、行動履歴DB解析処理、及び行動履歴DB化処理の一例を図10、11のフローを用いて説明する。
【0043】
図10の行動履歴DB解析処理フローにおいて、処理がスタートする(S1001)と、まず操作送信(丸1)に伴う操作ログが取得される(S1002)。そして、この操作が選択操作か移動操作かが判断される(S1003)。選択操作か移動操作かによって異なる解析が実行されるが、いずれにしても行動履歴パターンから、日時や情報提供端末装置の設置場所に基づく情報フィルタリングが行われる(S1004)。なおこの行動履歴パターンについては、図11のS1110において得られるため、後で詳細な説明を行うこととする。
【0044】
そして、移動操作の場合、操作ベクトル方向ベクトル判定(S1007)が実行される。この操作ベクトル方向は、上述したタッチパネルデイプレイ207上のタッチパネル操作方向806に基づく、緯度及び経度の計算によって検出することができる。方向ベクトル判定が終了すると、その結果に基づき、行動履歴DB解析が実行される(S1008).この解析においては、判定された方向ベクトルの示す方向にある訪問地の位置情報や利用者の訪問履歴が解析される。続いて、訪問履歴有無に基づき移動量、縮尺の変更の有り無しが判断され(S1009)、有りの場合は訪問履歴の基づく移動量、縮尺値を設定する(S1010)。一方、無しの場合は初期設定による移動値・縮尺値を設定する(S1011)。
【0045】
一方、S1003において、選択操作と判定された場合、上述の行動履歴パターンから情報フィルタリングが行われた後、行動履歴DB解析が行われる(S1005)。この行動履歴DB解析では、選択された目的地に対応する距離、ルート、利用者訪問履歴、エリア情報アクセス履歴等が解析される。S1005の解析結果は行動履歴DB解析(S1008)にも反映される。
【0046】
続いて、地図DB取得範囲決定が行われ,必要とされる地図情報とルート情報を地図情報サーバ102から、エリア情報をエリア情報サーバから取得する(S1006)。そして、その結果の基づき、行動履歴DB化処理が実行される(S1012)、行動履歴DB解析処理フローが終了する(S1013)。
【0047】
図11は、図9における、利用者行動履歴サーバ104で実行される行動履歴DB化(丸13)の処理フローを示す図である。まず、各情報提供端末装置100a〜100nそれぞれに対する行動履歴DB化が実行される。なお、図11においては、図示簡略のため、情報提供端末装置1001、100nに対する処理フローを示したが、他の情報提供端末装置に対しても同様な処理が実行される。フローがスタート(S1101、S1101n)すると、操作ログ、入出力装置アクセスログ取得が実行される(S1102、S1102n)。
【0048】
続いて、操作エラーの有無の判定が行われ(S1103、S1103n)、操作エラー有りの場合、操作ミスのフィルタリング処理(S1104、S1104n)が実行され、この操作に関してはDB化から除外される。より具体的には、「戻る」処理や、操作パターンの連続性を判定し、複数回繰り返された処理の操作ミスなどを判定し、操作回数のカウントを適正化する。或いは、ユーザビリティの向上、画面デザインの人間行動に基づく最適化の効果、途中操作についてはタイムアウトエラーとし、利用者USIDの番号付替えを行う。
【0049】
一方、操作エラー無と判定された場合、行動履歴DB化が実行され(S1105、S1105n)、先に説明したUSID、日時、時間、GL(Xn、Yn)、距離、利用回数、ルート情報R(Xn、Yn)、地図DB情報P(Xn、Yn)に基づき、DB化が図られる。
【0050】
その後、地図情報、エリア情報の更新の有無がチェックされ(S1106、S1106n)、地図情報,エリア情報の更新に合せ、閉店した店舗などの情報を削除するための更新情報の確認を実行する。この処理は、例えば地図情報更新に合せ3ヶ月に1回位の割合で実行し、更新があった場合、行動履歴DB更新を実行する(S1108)。例えば、閉店した店舗があった場合等、それに対応して行動履歴DBの更新309を行う。
【0051】
更新がなかった場合、重複データの有無をチェックする(S1107)。これはn台の各情報提供端末装置100a〜100n間の重複データの判定を行い、行動履歴DBの最適化を行うため実行される。これにより、近接する情報提供端末装置の境界部のエリア情報、地図情報のDBの一元化が可能となる。もし重複データが有った場合、行動履歴DBを更新し、無かった場合、利用回数更新を行う(S1109)。
【0052】
その後、行動履歴パターン化を実行する(S1110)。ここでは、時間、場所によるユーザ行動パターンのDB化を行い、処理を終了する(S1111)。ユーザ行動パターン化とは具体的には、ランチタイムにおけるライトミールレストラン、或いは夜のレストラン、居酒屋によるエリア情報として提供する情報を設定あるいは変更する。
【実施例2】
【0053】
続いて、第2の実施例に係わる双方向情報配信システムについて説明する。第2の実施例は利用者の行動履歴である利用者訪問頻度に応じて、地図の表示エリア移動量を最適化する実施例である。
【0054】
図12において、上段、中段、下段はそれぞれ図8A、8B同様、図2のタッチパネルディスプレイ207の表示画面を示しており、現在地から目的地方向に地図表示エリアを移動させる操作の説明のための図である。上段に示すように、操作方向707の移動操作により地図表示エリアは方向708に移動する。利用者が一回目の移動操作を行った場合、同図の中段に示すように表示画面上では、該当エリアの地図に加え、行動履歴DB309の蓄積データに基づき、移動方向の距離が100m近辺のコンビニエンスストアが表示される。同図の下段は、同一利用者が二回目の移動操作を行った場合の表示画面を示し、本例では移動距離が300m近辺のコンビニエンスストアが表示される。
【0055】
目的地が点在するので、同一利用者が地図表示エリア移動の操作を複数回行った場合には、1回目が中段に示すように100m移動、2回目は更に200m(計300m)移動というように訪問先の所在に合わせ、地図表示エリアの表示エリアと、地図の移動量を行動履歴DB309の蓄積データに基づき可変にすることが可能になる。デフォルト値で移動量を常に100mとせず、訪問先の所在地やその訪問回数等に基づき、2回目は200mとすることにより、多くの利用者が利用しているコンビニエンスストアやお気に入りのコンビニエンスストアを表示することが出来る。
【0056】
図13は第2の実施例の双方向情報配信システムにおける、行動履歴による地図表示エリア移動操作フローを示す図である。同図において、操作フローが開始されると(S1301)、まず、利用者により情報提供端末装置100のタッチパネルディスプレイ207上で地図表示エリアの移動操作が行われたことを検出すると(S1302)、利用者行動履歴サーバ104のCPUは、移動操作が同一利用者の連続操作か否かを判断する(S1303)。この判断にあたっては、携帯ICカードなどのUID(ユーザ識別子)による判定、及び一定時間操作有無による判定を行う。その結果、連続操作で無いと判定した場合は、行動履歴パターンから表示する情報のフィルタリング処理を実行する(S1305)。移動操作が連続操作と判断した場合は、その移動操作が先の移動操作と同一方向か否かを判断する(S1304)。同一方向で無い場合、情報フィルタリング処理(S1305)を行う。この情報フィルタリング処理(S1305)においては、行動履歴パターンに基づき、利用時間情報など不要な情報のフィルタリングが行われる。この行動履歴パターンは先に説明したように図11の処理(S1110)によってパターン化されたものである。
【0057】
S1304において、同一方向と判断した場合は、操作ベクトル方向の行動履歴パターンによる情報フィルタリングを実施しているので、行動履歴DB309から、関連する情報を入手する。
【0058】
行動履歴DB解析(S1306)にあっては、位置情報、利用者訪問履歴、地図DB情報P(Xn、Yn)等を解析する。そして、この解析結果を基に、利用者行動履歴サーバ104のCPUは、表示する地図表示エリアと移動量(距離)の決定を行う(S1307)。ここでは、操作ベクトルと行動履歴DB解析(S1306)の結果により、地図の表示エリア、移動値を決定する。この場合、利用回数の多いエリアまでの移動値を最優先に決定することができる。これにより、訪問回数密度の高い地図DB情報P(Xn、Yn)群と、これら地図エレメントに含まれるエリア情報を決定する。
【0059】
この決定されたエリア情報、移動値等の情報を取得することにより、情報提供端末装置100のCPU201は、先に説明したように所定のプログラム処理により、ディスプレイ表示のスケール決定を行い、必要とする地図DB情報P(Xn、Yn)の取得エリアの実コンテンツ情報を取得する(S1308)。この場合、情報端末装置100は連続操作を予測し、次の操作ベクトル方向上の利用回数の多い地図DB情報P(Xn、Yn)の取得も行ない、予想範囲内の地図情報と対応するエリア情報を事前に情報提供端末装置100内の記憶部に蓄積しておくことにより、インターネット105などのネットワークを介して、地図情報サーバ102やエリア情報サーバ103へのアクセス頻度の低減による情報提示性能の向上を図ることができる。
【0060】
また、このCPU201のプログラム処理によるS1308のスケール決定によって、現在地と目的地をそれぞれタッチパネルディスプレイ207の地図エリアの上下方向、対角線方向、或いは左右方向の両端部に位置するようにスケール制御することにより、現在地から目的地までの地図情報を情報提供端末装置100のディスプレイに最大サイズで表示することが可能となる。
【0061】
続いて、情報提供端末装置100は、ステップS1308で広範囲に取得した地図情報DBとエリア情報の中から地図表示の移動値にもとづき、表示すべき表示エリアを抽出して、タッチパネルディスプレイ207に表示し(S1309)、処理を終了する(S1310)。
【0062】
本実施例によれば、行動履歴情報から予測される地図情報、エリア情報をあらかじめ取得しておくことで操作性の高い情報提供が可能となる。
【実施例3】
【0063】
続いて、第3の実施例について、図14を用いて説明する。本実施例は、地図情報DBから取得する地図DB情報P(Xn、Yn)と表示エリアの関連付け方法に関する実施例である。
【0064】
いま、利用者がいる現在地点を基に、中心地図DBである地図DB情報P(X0、Y0)、及び隣接する8枚の地図DBが初期値としての地図表示エリアである。この状態で、利用者が1回の移動操作を行った場合、その操作ベクトルに応じて、利用者訪問回数の多い地図DB情報P(X1、Y1)と、その先に予想される地図DB情報P(X3、Y3)と一定の操作ベクトルの範囲に応じた地図DBの事前取得を行う。
【0065】
すなわち、図14に示すように、利用者のいる現在位置(X0、Y0)701に基づく中心地図DB情報P(X0,Y0)1401と隣接する8枚の地図DB1402が初期値の地図表示エリアである。この状態で一回の移動操作があった場合、その操作方向ベクトルの中心地図DB情報P(X1、Y1)1403とその隣接する8枚の地図表示エリア1404の地図DBを取得する。更に、その先の二回目の移動操作の中心と予想される200m先の地図DB情報P(X3、Y3)1405、及び移動方向は異なるが訪問先密度の高い地図DB情報P(X0、Y3)1406とその隣接する8枚の地図表示エリアの地図DBを事前に取得することにより、地図移動時の高速表示等の性能向上を図ることができる。なお、後者の場合、地図DB情報P(X0、Y3)までの距離を移動操作処理時の移動スケール値とする。
【0066】
以上により、本実施例において、行動履歴DB309の情報に基づき、一回目の移動操作で取得する地図DB情報P(Xn、Yn)の集合は、図14のハッチングされたエリアのデータとなる。なお、上記の説明においては、隣接する地図DB情報として8枚分を同時に取得したが、情報提供端末装置のディスプレイ解像度に応じて隣接する2枚、あるいは24枚等であっても良いことは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0067】
本発明は、双方向情報配信システム、特に利用者の要求する地図等の最適表示を図るための表示用データの配信方法及びシステムとして有用である。
【符号の説明】
【0068】
100…情報提供端末装置
101…情報配信サーバ
102…地図情報サーバ
103…エリア情報サーバ
104…利用者行動履歴サーバ
201、301…CPU
202、302…メインメモリ
206、306…入出力制御部
207…タッチパネルディスプレイ
208、307…入出力装置
209…HDD
309…行動履歴DB
700、801〜808、1201〜1203…地図表示
701…現在地
702…目的地
703…地図DB情報P(Xn、Yn)
704、705…訪問地。
【技術分野】
【0001】
本発明は、双方向情報配信システム、特に情報提供端末装置に利用者からの要求に応答した情報の最適表示を図るための情報配信技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、双方向性の情報提供システムとして、地図およびこれに付随する情報を、利用者との対話を通じて電子的に提示する双方向性電子提示システム等の双方向情報配信システムが提案されている(特許文献1参照)。
【0003】
また、駅や街頭に設置された定置型端末を利用して、利用者に現在地から目的地までの経路情報や、或いは商店街の案内地図などの案内情報を提供する案内情報提供システムが提案されている(特許文献2、3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−009129号公報
【特許文献2】特開2001−209705号公報
【特許文献3】特開2002−125052号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した従来の双方向情報配信システムにおいては、表示された地図エリア上の項目や位置を選択すると、指定された表示エリアに拡大表示されたり、指定された位置を地図上で移動表示することなどが提案されている。しかし、単に指定された位置の拡大表示、連続的な位置移動を開示するに止まり、利用者が真に必要とする情報を如何に素早く、効率よく提供するかについては検討がなされていない。同様に、従来の案内情報提供システムにおいては、利用者が所望とする情報を取得までの利用者の操作回数をどのように削減するかについては配慮していない。
【0006】
本発明は、利用者の入力操作により案内板としての地図の最適表示と操作性の向上を図ることが可能な双方向情報提供システム、サーバ、及び情報提供端末装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するため、本発明においては、利用者の情報要求操作に対応し、ネットワークを介して配信された地図情報とエリア情報をディスプレイの画面上に表示する情報提供端末装置を備えた双方向情報配信システムを、処理部と記憶部とを有し、ネットワークに接続される利用者行動履歴サーバを備え、この処理部は、情報提供端末装置における利用者の操作ログと、情報提供端末装置に配信された地図情報とエリア情報をもとに、利用者の行動履歴を求め、記憶部の行動履歴データベース(DB)に蓄積し、情報提供端末装置からの情報要求操作に応答して、記憶部に蓄積された行動履歴DBを解析し、その解析結果と情報要求操作とに基づき、ディスプレイの画面上に表示する地図情報の移動量を決定する構成とする。
【0008】
また、上記の目的を達成するため、ディスプレイはタッチパネルディスプレイであり、処理部は、タッチパネルディスプレイ上での情報要求操作に基づき、表示された地図情報上で、利用者が要求する移動方向を判定し、判定した移動方向と、行動履歴DBに基づき、地図情報の移動量を決定する構成とする。
【0009】
更に、上記の目的を達成するため、処理部は、行動履歴DBに、利用者が地図情報中で指定した目的地と、目的地への訪問回数を蓄積しておき、行動履歴DB中に記憶された目的地への訪問回数と情報要求操作に基づき、ディスプレイの画面上に表示する地図情報を決定する構成とする。
【0010】
また更に、好適には、双方向情報配信システムは、ネットワークに接続され、地図情報のデータベースを蓄積する地図情報サーバと、エリア情報のデータベースを蓄積するエリア情報サーバと、情報提供端末装置に地図情報とエリア情報を配信する情報配信サーバとを更に備え、情報配信サーバは、情報提供端末装置の情報要求操作に対応して、利用者行動履歴サーバからの送信される提供情報要求に基づき、地図情報サーバとエリア情報サーバに地図情報とエリア情報を要求して得た情報を情報提供端末装置に返信し、処理部は、情報配信サーバ、地図情報サーバ、及びエリア情報サーバそれぞれから処理履歴を受取り、行動履歴DBに反映する処理を行う構成をとる。
【0011】
同様に、上記の目的を達成するため、本発明においては、利用者の情報要求操作に対応し、ネットワークを介して配信された地図情報をタッチパネルディスプレイの画面上に表示して提供する情報提供端末装置を備えた双方向情報配信システムに利用される利用者行動履歴サーバを、内部バスを介して接続される処理部と記憶部と通信制御部とを備え、この処理部は、通信制御部を介して受信した、情報提供端末装置における利用者の操作ログと、情報提供端末装置に配信された地図情報の履歴をもとに、利用者の行動履歴を求めて記憶部の行動履歴データベース(DB)を記憶し、且つこの処理部は、情報提供端末装置のタッチパネルディスプレイのからの情報要求操作に応答して、記憶部に蓄積された行動履歴DBを解析し、その解析結果と情報要求操作に基づき、タッチパネルディスプレイの画面上に表示する地図情報を決定する構成とする。
【0012】
また、同様に、利用者の情報要求操作に対応し、ネットワークを介して受信する地図情報とエリア情報を表示することが可能な、双方向情報配信システムにおける情報提供端末装置を、情報要求操作を行い、且つ受信した地図情報とエリア情報を表示するタッチパネルディスプレイと、情報要求操作に基づき、ネットワークに情報要求を送信するよう処理する処理部を備え、この処理部は、情報要求に応答し、ネットワークを介して受信した地図情報とエリア情報に基づき、タッチパネルディスプレイに地図を表示する際、情報提供端末装置の位置を示す現在地と、利用者が目的とする目的地とを、タッチパネルディスプレイの両端に位置するよう表示するよう制御する構成を有する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、利用者が希望する目的地、あるいは訪れたい店舗等の訪問地に関する地図情報やエリア情報を迅速且つ容易に取得することができ、操作性の高い双方向情報提供スステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】第1の実施例に係わる、双方向情報配信システムの一構成を示す図である。
【図2】第1の実施例に係わる、情報提供端末装置の一構成を示すブロック図である。
【図3】第1の実施例に係わる、利用者行動履歴サーバの一構成を示すブロック図である。
【図4】第1の実施例に係わる、利用者別の利用者行動履歴DBの一例を示す図である。
【図5A】第1の実施例に係わる、目的地・訪問地別の利用者行動履歴DBの一例を示す図である。
【図5B】第1の実施例に係わる、情報提供端末装置別の利用者行動履歴DBの一例を示す図である。
【図6】第1の実施例に係わる、行動履歴DBの構築を説明するための図である。
【図7】第1の実施例に係わる、行動履歴DBと地図DBの関係を説明する地図表示の一例を示す図である。
【図8A】第1の実施例に係わる、地図表示の他の例を示す図である。
【図8B】第1の実施例に係わる、地図表示の他の例を示す図である。
【図9】第1の実施例に係わる、情報提供システムにおける処理フローの一例を示す図である。
【図10】第1の実施例に係わる、行動履歴DB解析処理フローの一例を示す図である。
【図11】第1の実施例に係わる、行動履歴DB化処理フローの一例を示す図である。
【図12】第2の実施例に係わる、利用者訪問頻度に応じて地図の表示エリア移動量の最適化を説明するための図である。
【図13】第2の実施例に係わる、行動履歴による地図表示エリア移動操作フローの一例を示す図である。
【図14】第3の実施例に係わる、地図情報DBの取得と表示エリアの関係を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明を実施するための形態を複数の実施例を例示して詳述する。
【実施例1】
【0016】
第1の実施例は、ユーザ(利用者)の要求に基づき地図データを配信することが可能な双方向情報配信システムの一構成例を示す図である。
【0017】
図1は、本実施例の双方向情報配信システムの全体構成を示す。また、図2は図1中の情報提供端末装置の具体的な一構成を示す図である。図3は図1中の利用者行動履歴サーバの一具体的構成を示す図である。
【0018】
図1において、100a−100nは例えば一つ或いは複数の駅構内に設置された情報提供端末装置、101はユーザ(利用者)からの要求に対応して各種情報を配信する情報配信サーバ、102は地図情報を提供するセンタの地図情報サーバ、103はエリア情報を提供するエリア情報サーバ、104は各利用者から、操作履歴が一括アップされた情報を蓄積する利用者行動履歴サーバ、105は各種装置を接続する通信網であるインターネットを示す。なお、情報配信サーバ101と利用者行動履歴サーバ104は同一のサーバ装置で構成しても良い。その場合、利用者行動履歴データベース(以下、DB)を構築するサーバ装置が、利用者からの要求に合致する情報を配信するサーバ装置としても機能することとなる。
【0019】
図2は情報提供端末装置100の一構成例を示すシステムブロック図である。図から明らかなように、タッチパネルディスプレイを備えた、パーソナルコンピュータ(PC)などの通常のコンピュータの構成を有する。201は処理部である中央処理部(Central Processing Unit:以下、CPU)、202は記憶部であるメインメモリ、203はシステム制御部、204は内部バスであるシステムバス、205は内部バスである入出力(以下、I/O)バス、206は入出力制御部、207はタッチパネルディスプレイ、208は鉄道ICカード、鉄道系クレジットカード、定期券カードなどの情報を読み取る機能を有するICカードリーダ等の入出力装置、209は他の記憶部であるハードディスクドライブ(Hard Disk Drive:以下、HDD)、210は通信制御部である。
【0020】
情報提供端末装置100は、その利用者の行動履歴をHDD209に順次蓄積する。行動履歴としては、タッチパネルディスプレイ207の操作ログ、ICカードやICチップが内蔵された携帯電話、携帯電話のブラウザによりアクセスされたホームページの入出力履歴情報等がある。タッチパネルディスプレイ207の表示データの処理は、記憶部に記憶されたプログラムをCPU201が実行することにより実現することができる。
【0021】
図3は、各種サーバの一例として、利用者行動履歴サーバ104の具体的構成を示すシステムブロック図であり、通常のコンピュータの構成を備えている。同図において、301は処理部であるCPU,302は記憶部であるメインメモリ、303はシステム制御部、304はシステムバス、305はI/Oバス、306は入出力制御部、307は入出力装置、308は通信制御部、309はHDDなどで構成される記憶部に蓄積される行動履歴DBである。通信制御部308はインターネット105に接続される。なお、他のサーバも同様に構成されるのでここでは詳細説明は省略するが、行動履歴DB309については、その機能に応じた情報を記憶する記憶部になることは言うまでもない。
【0022】
図4、図5A、図5Bはそれぞれ、利用者行動履歴サーバ104が、情報提供端末装置100a〜100n、情報配信サーバ101、地図情報サーバ102、及びエリア情報サーバ103から収集した各種情報を基に構築した利用者行動履歴DB309の具体例を示す図である。
【0023】
図4では、利用者毎の行動履歴を利用者管理情報に基づき蓄積した行動履歴DBテーブル400を示す。同図において、DBテーブル400の各列401、402、403、404、405はそれぞれ、利用者管理情報、日時情報、目的地情報、地図DB情報、操作ベクトル距離情報V(Xn、Xn+1:Yn,Yn+1)を示す。
【0024】
利用者管理情報UDI401は、情報提供端末装置100を利用した利用者毎に付与される。この利用者管理情報401は、携帯電話やSuica、PasmoなどのICカードの情報によるID管理も可能である。日時情報402は利用した年月日と時刻、目的地情報403は利用者が要求した目的地の緯度、経度、名称をあらわす。地図DB情報404は、目的地情報403が関連する地図DBの情報を表している。操作ベクトル距離情報405は、現在地(SL)と目的地(GL)で算出し、地図DBで提供される通路、道路情報のプロット位置とその線分の和で算出した値を示すものであり、現在地(SL)と目的地(GL)間の直線距離ではない。
【0025】
図5Aは、目的地・訪問地毎の目的地・訪問地管理情報に基づき蓄積した利用者行動履歴DBテーブル500−1を示す。同図において、501は目的地・訪問地管理情報、502は日時情報、503は目的地情報であり、目的地(GL)の緯度、経度、及びその名称を示している。504はその訪問回数、505は目的地が要求された際の現在地(X0、Y0)からの距離であるルート情報としてプロット点Rn(Xn、Yn)及び線分情報を示している。
【0026】
図5Bは、情報提供端末装置100毎の利用者行動履歴DB500−2を示している。506は情報提供端末装置を示し、507はその設置場所情報(緯度、経度)を示し、これは現在地(SL)情報にも該当する。508は利用者数を、509はその端末からの情報配信履歴を、510はアクセスされたURL(Uniform Resource Locator)などのエリア情報コンテンツ(EAn)を表すエリア情報アクセス履歴を、511は、アクセスされた地図情報エレメントR(Xn、Yn)と、当該目的地までの距離とそのアクセス回数を示している。
【0027】
なお、以上の利用者行動履歴DB309は、インターネット105経由で情報提供端末装置100a〜100nから収集した各ログ情報をもとに、CPU301がメインメモリ302等の記憶部に記憶されたDB作成用のプログラムを実行することにより、作成して記憶部に蓄積したものである。
【0028】
図6を用いて、本実施例における行動履歴DBの作成蓄積プロセスをより詳細に説明する。行動履歴DB309は、情報提供端末装置100a〜100nの操作履歴(001−n)601と、情報配信サーバ101の情報配信履歴602、地図情報サーバ102やエリア情報サーバ103へのアクセス履歴603を収集した後、それらの情報を整理して、図4、図5A、図5Bに示した各種のDBを構築する。なお、利用者行動履歴サーバ104から地図情報サーバ102及びエリア情報サーバ103に延びる点線矢印は、利用者行動履歴サーバ104がインターネット105経由で各サーバ102、103にアクセスし情報を収集することを示している。情報配信サーバ101から利用者行動履歴サーバ104に向かう矢印は、情報配信サーバ101が、運行情報、広告情報等の配信履歴を利用者行動履歴サーバ104に送信することを示している。
【0029】
引き続き、本実施例のシステムの動作を具体例により説明する。
【0030】
図7は、図1の情報提供端末装置100のタッチパネルディスプレイ207の表示画面を模式的に示した図であり、行動履歴DB309と地図情報サーバ102からの地図情報との関係を説明するためのものである。同図において、700は地図表示Aを、701、702、703、704、705は、それぞれ地図表示A700上の現在地(X0、Y0)、目的地B03,地図DB情報P(Xn、Yn)、訪問地B06,訪問地A01を示す。この訪問地704、705は、本実施例のシステムにおいて、現在地701から目的地702にいたる道路上、あるいは道路から一定距離にある、訪問をお勧めできる建物等の場所、箇所を示している。各訪問地に示した星印は、(☆)、(★)がそれぞれ利用者訪問回数5回以上、5回未満を示している。
【0031】
なお、図7の地図表示Aの表示画面上で、右側には図示のとおり、時間、天気情報、その他の付加情報が表示され、下側には地図サイズの拡大縮小等を入力する入力部が表示されている。
【0032】
図8Aは、利用者が表示を要求する目的地が明確な場合の、地図表示を説明する図である。タッチパネルディスプレイ207の表示画面上で、利用者のいる現在地から目的地へのルート表示の遷移を示す。
【0033】
図8Aの上段に、情報提供端末装置100が設置された現在地701と、希望する目的地702が地図表示B801として表示される。本システムにおいては、続いて、図8Aの中段に示すように、利用者行動履歴サーバ104に蓄積された各種の利用者行動履歴DB309を基に、ルートのエリア近辺の利用者訪問箇所の情報として訪問地704、705が地図表示C802として表示される。最後に、下段の地図表示D803として、ルート表示804と、その途中経路にお勧め箇所の情報である訪問地704と705が拡大表示される。
【0034】
また、図8Aの下段の地図表示Dでは、その左側に、通常ルートとバリアフリールートのどちらのルートを表示したかを示す表示エリアが追加されている。このような構成をとることにより、例えば地下の駅から地上に出る場合に選択できるいくつかのルートから、利用者行動履歴DB309のデータに基づき、バリアフリールート(エレベータ、エスカレーター利用)を表示することが可能である。
【0035】
続いて、図8Bに、利用者の希望する場所は具体的に不明であるが、行動目的先、訪問希望先の店舗種類等が明確な場合に、利用者現在地から行動目的先、訪問希望先にあった表示を行う場合を説明する。本例においては、利用者によって利用者の移動方向と、利用したい店舗の種類が入力されることにより、本実施例のシステムは行動目的先を明確に判断することができる。
【0036】
さて、図8Bの上段は、利用者がタッチパネルディスプレイ207上で、タッチパネル207を操作方向806に操作し、且つ利用したい店舗の種類としてコンビニエンスストアを選択した場合の地図表示E805を示している。利用者は、エリア移動を希望する方向とは逆の方向にタッチパネルを操作するため、地図表示エリア移動方向807は、タッチパネル操作方向806とは逆方向の矢印で表示される。また、この地図表示E805では、利用者が店舗種類としてコンビニエンスストアを選択するための、選択ボタンが右下の位置に示されている。
【0037】
続いて、本実施例のシステムにおいては、図8B下段に示すように、地図表示エリア移動方向807の方向に存在するコンビニエンスストアA、Bを表示し地図表示F808が表示される。なお、コンビニエンスストアA809は過去に訪問履歴が有るコンビニエンスストアを、コンビニエンスストアB810は、過去に訪問履歴が無いコンビニエンスストアを示している。
【0038】
続いて、本実施例における、双方向情報配信システム全体の処理を図9のフローを用いて説明する。同図においては、図1に示した情報提供端末装置100、情報配信サーバ101、地図情報サーバ102、エリア情報サーバ103、利用者行動履歴サーバ104間の情報の流れを示している。
【0039】
先ず利用者が情報提供端末装置100で操作を開始し、情報を要求したことにより、その操作送信(丸1)が利用者行動履歴サーバ104に送られる。利用者行動履歴サーバ104では、受取った要求に基づき、蓄積した行動履歴DB309を解析する処理を行う(丸2)。そして、必要な提供情報要求を情報配信サーバ101に送信する(丸3)。
【0040】
情報配信サーバ101は、この情報提供要求に基づき、必要に応じて地図情報サーバ102とエリア情報サーバ13に地図情報要求(丸4)、エリア情報要求(丸5)を送信する。各サーバ102、103は、それに対応して地図情報返信(丸6)、エリア情報返信(丸7)を行う。情報配信サーバ101は、各サーバから受信した地図情報とエリア情報を、要求元である情報提供端末装置100に提供情報として返信する(丸8)。提供情報を受取った情報端末装置100は、その操作ログを利用者行動履歴サーバ104に送信する(丸9。これにより、今回の情報提供要求に関する処理を終了する。
【0041】
一方、情報提供端末装置100から操作ログを受信した利用者行動履歴サーバ104は、情報配信サーバ101、地図情報サーバ102、エリア情報サーバ103それぞれから、提供情報履歴(丸10)、地図情報アクセス履歴(丸11)、エリア情報アクセス履歴(丸12)を受取り、行動履歴解析処理と行動履歴DB化処理を実行する(丸13)。通常、情報配信サーバ101はその提供情報履歴を自ら利用者行動履歴サーバ104に送信するようプログラムされている。
【0042】
続いて、この利用者行動履歴サーバ103における、行動履歴DB解析処理、及び行動履歴DB化処理の一例を図10、11のフローを用いて説明する。
【0043】
図10の行動履歴DB解析処理フローにおいて、処理がスタートする(S1001)と、まず操作送信(丸1)に伴う操作ログが取得される(S1002)。そして、この操作が選択操作か移動操作かが判断される(S1003)。選択操作か移動操作かによって異なる解析が実行されるが、いずれにしても行動履歴パターンから、日時や情報提供端末装置の設置場所に基づく情報フィルタリングが行われる(S1004)。なおこの行動履歴パターンについては、図11のS1110において得られるため、後で詳細な説明を行うこととする。
【0044】
そして、移動操作の場合、操作ベクトル方向ベクトル判定(S1007)が実行される。この操作ベクトル方向は、上述したタッチパネルデイプレイ207上のタッチパネル操作方向806に基づく、緯度及び経度の計算によって検出することができる。方向ベクトル判定が終了すると、その結果に基づき、行動履歴DB解析が実行される(S1008).この解析においては、判定された方向ベクトルの示す方向にある訪問地の位置情報や利用者の訪問履歴が解析される。続いて、訪問履歴有無に基づき移動量、縮尺の変更の有り無しが判断され(S1009)、有りの場合は訪問履歴の基づく移動量、縮尺値を設定する(S1010)。一方、無しの場合は初期設定による移動値・縮尺値を設定する(S1011)。
【0045】
一方、S1003において、選択操作と判定された場合、上述の行動履歴パターンから情報フィルタリングが行われた後、行動履歴DB解析が行われる(S1005)。この行動履歴DB解析では、選択された目的地に対応する距離、ルート、利用者訪問履歴、エリア情報アクセス履歴等が解析される。S1005の解析結果は行動履歴DB解析(S1008)にも反映される。
【0046】
続いて、地図DB取得範囲決定が行われ,必要とされる地図情報とルート情報を地図情報サーバ102から、エリア情報をエリア情報サーバから取得する(S1006)。そして、その結果の基づき、行動履歴DB化処理が実行される(S1012)、行動履歴DB解析処理フローが終了する(S1013)。
【0047】
図11は、図9における、利用者行動履歴サーバ104で実行される行動履歴DB化(丸13)の処理フローを示す図である。まず、各情報提供端末装置100a〜100nそれぞれに対する行動履歴DB化が実行される。なお、図11においては、図示簡略のため、情報提供端末装置1001、100nに対する処理フローを示したが、他の情報提供端末装置に対しても同様な処理が実行される。フローがスタート(S1101、S1101n)すると、操作ログ、入出力装置アクセスログ取得が実行される(S1102、S1102n)。
【0048】
続いて、操作エラーの有無の判定が行われ(S1103、S1103n)、操作エラー有りの場合、操作ミスのフィルタリング処理(S1104、S1104n)が実行され、この操作に関してはDB化から除外される。より具体的には、「戻る」処理や、操作パターンの連続性を判定し、複数回繰り返された処理の操作ミスなどを判定し、操作回数のカウントを適正化する。或いは、ユーザビリティの向上、画面デザインの人間行動に基づく最適化の効果、途中操作についてはタイムアウトエラーとし、利用者USIDの番号付替えを行う。
【0049】
一方、操作エラー無と判定された場合、行動履歴DB化が実行され(S1105、S1105n)、先に説明したUSID、日時、時間、GL(Xn、Yn)、距離、利用回数、ルート情報R(Xn、Yn)、地図DB情報P(Xn、Yn)に基づき、DB化が図られる。
【0050】
その後、地図情報、エリア情報の更新の有無がチェックされ(S1106、S1106n)、地図情報,エリア情報の更新に合せ、閉店した店舗などの情報を削除するための更新情報の確認を実行する。この処理は、例えば地図情報更新に合せ3ヶ月に1回位の割合で実行し、更新があった場合、行動履歴DB更新を実行する(S1108)。例えば、閉店した店舗があった場合等、それに対応して行動履歴DBの更新309を行う。
【0051】
更新がなかった場合、重複データの有無をチェックする(S1107)。これはn台の各情報提供端末装置100a〜100n間の重複データの判定を行い、行動履歴DBの最適化を行うため実行される。これにより、近接する情報提供端末装置の境界部のエリア情報、地図情報のDBの一元化が可能となる。もし重複データが有った場合、行動履歴DBを更新し、無かった場合、利用回数更新を行う(S1109)。
【0052】
その後、行動履歴パターン化を実行する(S1110)。ここでは、時間、場所によるユーザ行動パターンのDB化を行い、処理を終了する(S1111)。ユーザ行動パターン化とは具体的には、ランチタイムにおけるライトミールレストラン、或いは夜のレストラン、居酒屋によるエリア情報として提供する情報を設定あるいは変更する。
【実施例2】
【0053】
続いて、第2の実施例に係わる双方向情報配信システムについて説明する。第2の実施例は利用者の行動履歴である利用者訪問頻度に応じて、地図の表示エリア移動量を最適化する実施例である。
【0054】
図12において、上段、中段、下段はそれぞれ図8A、8B同様、図2のタッチパネルディスプレイ207の表示画面を示しており、現在地から目的地方向に地図表示エリアを移動させる操作の説明のための図である。上段に示すように、操作方向707の移動操作により地図表示エリアは方向708に移動する。利用者が一回目の移動操作を行った場合、同図の中段に示すように表示画面上では、該当エリアの地図に加え、行動履歴DB309の蓄積データに基づき、移動方向の距離が100m近辺のコンビニエンスストアが表示される。同図の下段は、同一利用者が二回目の移動操作を行った場合の表示画面を示し、本例では移動距離が300m近辺のコンビニエンスストアが表示される。
【0055】
目的地が点在するので、同一利用者が地図表示エリア移動の操作を複数回行った場合には、1回目が中段に示すように100m移動、2回目は更に200m(計300m)移動というように訪問先の所在に合わせ、地図表示エリアの表示エリアと、地図の移動量を行動履歴DB309の蓄積データに基づき可変にすることが可能になる。デフォルト値で移動量を常に100mとせず、訪問先の所在地やその訪問回数等に基づき、2回目は200mとすることにより、多くの利用者が利用しているコンビニエンスストアやお気に入りのコンビニエンスストアを表示することが出来る。
【0056】
図13は第2の実施例の双方向情報配信システムにおける、行動履歴による地図表示エリア移動操作フローを示す図である。同図において、操作フローが開始されると(S1301)、まず、利用者により情報提供端末装置100のタッチパネルディスプレイ207上で地図表示エリアの移動操作が行われたことを検出すると(S1302)、利用者行動履歴サーバ104のCPUは、移動操作が同一利用者の連続操作か否かを判断する(S1303)。この判断にあたっては、携帯ICカードなどのUID(ユーザ識別子)による判定、及び一定時間操作有無による判定を行う。その結果、連続操作で無いと判定した場合は、行動履歴パターンから表示する情報のフィルタリング処理を実行する(S1305)。移動操作が連続操作と判断した場合は、その移動操作が先の移動操作と同一方向か否かを判断する(S1304)。同一方向で無い場合、情報フィルタリング処理(S1305)を行う。この情報フィルタリング処理(S1305)においては、行動履歴パターンに基づき、利用時間情報など不要な情報のフィルタリングが行われる。この行動履歴パターンは先に説明したように図11の処理(S1110)によってパターン化されたものである。
【0057】
S1304において、同一方向と判断した場合は、操作ベクトル方向の行動履歴パターンによる情報フィルタリングを実施しているので、行動履歴DB309から、関連する情報を入手する。
【0058】
行動履歴DB解析(S1306)にあっては、位置情報、利用者訪問履歴、地図DB情報P(Xn、Yn)等を解析する。そして、この解析結果を基に、利用者行動履歴サーバ104のCPUは、表示する地図表示エリアと移動量(距離)の決定を行う(S1307)。ここでは、操作ベクトルと行動履歴DB解析(S1306)の結果により、地図の表示エリア、移動値を決定する。この場合、利用回数の多いエリアまでの移動値を最優先に決定することができる。これにより、訪問回数密度の高い地図DB情報P(Xn、Yn)群と、これら地図エレメントに含まれるエリア情報を決定する。
【0059】
この決定されたエリア情報、移動値等の情報を取得することにより、情報提供端末装置100のCPU201は、先に説明したように所定のプログラム処理により、ディスプレイ表示のスケール決定を行い、必要とする地図DB情報P(Xn、Yn)の取得エリアの実コンテンツ情報を取得する(S1308)。この場合、情報端末装置100は連続操作を予測し、次の操作ベクトル方向上の利用回数の多い地図DB情報P(Xn、Yn)の取得も行ない、予想範囲内の地図情報と対応するエリア情報を事前に情報提供端末装置100内の記憶部に蓄積しておくことにより、インターネット105などのネットワークを介して、地図情報サーバ102やエリア情報サーバ103へのアクセス頻度の低減による情報提示性能の向上を図ることができる。
【0060】
また、このCPU201のプログラム処理によるS1308のスケール決定によって、現在地と目的地をそれぞれタッチパネルディスプレイ207の地図エリアの上下方向、対角線方向、或いは左右方向の両端部に位置するようにスケール制御することにより、現在地から目的地までの地図情報を情報提供端末装置100のディスプレイに最大サイズで表示することが可能となる。
【0061】
続いて、情報提供端末装置100は、ステップS1308で広範囲に取得した地図情報DBとエリア情報の中から地図表示の移動値にもとづき、表示すべき表示エリアを抽出して、タッチパネルディスプレイ207に表示し(S1309)、処理を終了する(S1310)。
【0062】
本実施例によれば、行動履歴情報から予測される地図情報、エリア情報をあらかじめ取得しておくことで操作性の高い情報提供が可能となる。
【実施例3】
【0063】
続いて、第3の実施例について、図14を用いて説明する。本実施例は、地図情報DBから取得する地図DB情報P(Xn、Yn)と表示エリアの関連付け方法に関する実施例である。
【0064】
いま、利用者がいる現在地点を基に、中心地図DBである地図DB情報P(X0、Y0)、及び隣接する8枚の地図DBが初期値としての地図表示エリアである。この状態で、利用者が1回の移動操作を行った場合、その操作ベクトルに応じて、利用者訪問回数の多い地図DB情報P(X1、Y1)と、その先に予想される地図DB情報P(X3、Y3)と一定の操作ベクトルの範囲に応じた地図DBの事前取得を行う。
【0065】
すなわち、図14に示すように、利用者のいる現在位置(X0、Y0)701に基づく中心地図DB情報P(X0,Y0)1401と隣接する8枚の地図DB1402が初期値の地図表示エリアである。この状態で一回の移動操作があった場合、その操作方向ベクトルの中心地図DB情報P(X1、Y1)1403とその隣接する8枚の地図表示エリア1404の地図DBを取得する。更に、その先の二回目の移動操作の中心と予想される200m先の地図DB情報P(X3、Y3)1405、及び移動方向は異なるが訪問先密度の高い地図DB情報P(X0、Y3)1406とその隣接する8枚の地図表示エリアの地図DBを事前に取得することにより、地図移動時の高速表示等の性能向上を図ることができる。なお、後者の場合、地図DB情報P(X0、Y3)までの距離を移動操作処理時の移動スケール値とする。
【0066】
以上により、本実施例において、行動履歴DB309の情報に基づき、一回目の移動操作で取得する地図DB情報P(Xn、Yn)の集合は、図14のハッチングされたエリアのデータとなる。なお、上記の説明においては、隣接する地図DB情報として8枚分を同時に取得したが、情報提供端末装置のディスプレイ解像度に応じて隣接する2枚、あるいは24枚等であっても良いことは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0067】
本発明は、双方向情報配信システム、特に利用者の要求する地図等の最適表示を図るための表示用データの配信方法及びシステムとして有用である。
【符号の説明】
【0068】
100…情報提供端末装置
101…情報配信サーバ
102…地図情報サーバ
103…エリア情報サーバ
104…利用者行動履歴サーバ
201、301…CPU
202、302…メインメモリ
206、306…入出力制御部
207…タッチパネルディスプレイ
208、307…入出力装置
209…HDD
309…行動履歴DB
700、801〜808、1201〜1203…地図表示
701…現在地
702…目的地
703…地図DB情報P(Xn、Yn)
704、705…訪問地。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者の情報要求操作に対応し、ネットワークを介して配信された地図情報とエリア情報をディスプレイの画面上に表示する情報提供端末装置を備えた双方向情報配信システムであって、
処理部と記憶部とを有し、前記ネットワークに接続される利用者行動履歴サーバを更に備え、
前記処理部は、前記情報提供端末装置における前記利用者の操作ログと、前記情報提供端末装置に配信された前記地図情報と前記エリア情報をもとに、前記利用者の行動履歴を求め、前記記憶部の行動履歴データベース(DB)に蓄積し、
前記処理部は、前記情報提供端末装置からの前記情報要求操作に応答して、前記記憶部に蓄積された前記行動履歴DBを解析し、その解析結果と前記情報要求操作とに基づき、前記ディスプレイの画面上に表示する前記地図情報の移動量を決定する、
ことを特徴とする双方向情報配信システム。
【請求項2】
請求項1に記載の双方向情報配信システムであって、
前記ディスプレイはタッチパネルディスプレイであり、
前記処理部は、前記利用者の前記タッチパネルディスプレイ上での前記情報要求操作に基づき、表示された前記地図情報上で、前記利用者が要求する移動方向を判定し、
判定した前記移動方向と、前記行動履歴DBに基づき、前記地図情報の移動量を決定する、
ことを特徴とする双方向情報配信システム。
【請求項3】
請求項1に記載の双方向情報配信システムであって、
前記処理部は、前記行動履歴DBに、前記利用者が前記地図情報中で指定した目的地と、前記目的地への訪問回数を蓄積する、
ことを特徴とする双方向情報配信システム。
【請求項4】
請求項1に記載の双方向情報配信システムであって、
前記処理部は、前記行動履歴DBに、前記利用者の情報と、前記利用者が前記地図情報中で指定した目的地と、前記目的地を含む地図DB情報を蓄積する、
ことを特徴とする双方向情報配信システム。
【請求項5】
請求項1に記載の双方向情報配信システムであって、
前記処理部は、前記行動履歴DBに、前記情報提供端末装置を識別する情報と、前記情報提供端末装置を利用した前記利用者の数と、前記利用者に配信した情報配信コンテンツを示す情報を蓄積する、
ことを特徴とする双方向情報配信システム。
【請求項6】
請求項1に記載の双方向情報配信システムであって、
前記ネットワークに接続され、前記情報提供端末装置に前記地図情報と前記エリア情報を配信する情報配信サーバを更に備え、
前記情報配信サーバは、前記情報提供端末装置の前記情報要求操作に対応して、前記利用者行動履歴サーバからの送信される提供情報要求を受信する、
ことを特徴とする双方向情報配信システム。
【請求項7】
請求項6に記載の双方向情報配信システムであって、
前記ネットワークに接続された、前記地図情報のデータベースを蓄積する地図情報サーバと、前記エリア情報のデータベースを蓄積するエリア情報サーバを更に備え、
前記情報配信サーバは、前記利用者行動履歴サーバから受信した前記提供情報要求に基づき、前記地図情報サーバと前記エリア情報サーバに前記地図情報と前記エリア情報をそれぞれ要求して得た情報を前記情報提供端末装置に返信する、
ことを特徴とする双方向情報配信システム。
【請求項8】
請求項6に記載の双方向情報配信システムであって、
前記情報配信サーバと前記利用者行動履歴サーバは同一のサーバ装置からなる、
ことを特徴とする双方向情報配信システム。
【請求項9】
請求項3に記載の双方向情報配信システムであって、
前記処理部は、前記行動履歴DB中に記憶された前記目的地への前記訪問回数と前記情報要求操作に基づき、前記ディスプレイの画面上に表示する前記地図情報を決定する、
ことを特徴とする双方向情報配信システム。
【請求項10】
請求項7に記載の双方向情報配信システムであって、
前記処理部は、前記情報配信サーバ、前記地図情報サーバ、及び前記エリア情報サーバそれぞれから処理履歴を受取り、前記行動履歴DBに反映する処理を行う、
ことを特徴とする双方向情報配信システム。
【請求項11】
利用者の情報要求操作に対応し、ネットワークを介して配信された地図情報をタッチパネルディスプレイの画面上に表示して提供する情報提供端末装置を備えた情報配信システムに利用される利用者行動履歴サーバであって、
内部バスを介して接続される処理部と記憶部と通信制御部とを備え、
前記処理部は、前記通信制御部を介して受信した、前記情報提供端末装置における前記利用者の操作ログと、前記情報提供端末装置に配信された前記地図情報の履歴をもとに、前記利用者の行動履歴を求め、前記記憶部の行動履歴データベース(DB)を記憶し、
前記処理部は、前記情報提供端末装置の前記タッチパネルディスプレイのからの前記情報要求操作に応答して、前記記憶部に蓄積された前記行動履歴DBを解析し、その解析結果と前記情報要求操作に基づき、前記タッチパネルディスプレイの画面上に表示する前記地図情報を決定する、
ことを特徴とする利用者行動履歴サーバ。
【請求項12】
請求項11に記載の利用者行動履歴サーバであって、
前記処理部は、前記利用者の前記タッチパネルディスプレイ上での前記情報要求操作に基づき、表示された前記地図情報上で、前記利用者が要求する移動方向を判定し、
判定した前記移動方向と、前記行動履歴DBに基づき、前記地図情報の移動量を決定する、
ことを特徴とする利用者行動履歴サーバ。
【請求項13】
請求項11に記載の利用者行動履歴サーバであって、
前記処理部は、前記行動履歴DBに、前記利用者が前記地図情報中で指定した目的地と、前記目的地への訪問回数を蓄積する、
ことを特徴とする利用者行動履歴サーバ。
【請求項14】
請求項13に記載の利用者行動履歴サーバであって、
前記処理部は、前記行動履歴DB中に記憶された前記目的地への前記訪問回数と前記情報要求操作に基づき、前記タッチパネルディスプレイの画面上に表示する前記地図情報を決定する、
ことを特徴とする利用者行動履歴サーバ。
【請求項15】
請求項11に記載の利用者行動履歴サーバであって、
前記処理部は、前記情報提供端末装置の前記情報要求操作により、前記情報端末装置に配信される前記地図情報及び前記エリア情報の提供履歴を受け取り、前記行動履歴DBに反映する処理を行う、
利用者行動履歴サーバ。
【請求項16】
利用者の情報要求操作に対応し、ネットワークを介して受信する地図情報とエリア情報を表示することが可能な、双方向情報配信システムにおける情報提供端末装置であって、
前記情報要求操作を行い、且つ受信した前記地図情報と前記エリア情報を表示するタッチパネルディスプレイと、
前記情報要求操作に基づき、前記ネットワークに情報要求を送信するよう処理する処理部を備え、
前記処理部は、前記情報要求に応答し、前記ネットワークを介して受信した前記地図情報と前記エリア情報に基づき、前記タッチパネルディスプレイに地図を表示する際、前記情報提供端末装置の位置を示す現在地と、前記利用者の前記情報要求操作に対応する目的地とを、前記タッチパネルディスプレイの両端部に位置するよう表示するよう制御する、
ことを特徴とする情報提供端末装置。
【請求項17】
請求項16に記載の情報提供端末装置であって、
前記タッチパネルディスプレイは、前記地図情報上の前記利用者の移動方向と、希望する訪問地の種別が入力可能である、
ことを特徴とする情報提供端末装置。
【請求項1】
利用者の情報要求操作に対応し、ネットワークを介して配信された地図情報とエリア情報をディスプレイの画面上に表示する情報提供端末装置を備えた双方向情報配信システムであって、
処理部と記憶部とを有し、前記ネットワークに接続される利用者行動履歴サーバを更に備え、
前記処理部は、前記情報提供端末装置における前記利用者の操作ログと、前記情報提供端末装置に配信された前記地図情報と前記エリア情報をもとに、前記利用者の行動履歴を求め、前記記憶部の行動履歴データベース(DB)に蓄積し、
前記処理部は、前記情報提供端末装置からの前記情報要求操作に応答して、前記記憶部に蓄積された前記行動履歴DBを解析し、その解析結果と前記情報要求操作とに基づき、前記ディスプレイの画面上に表示する前記地図情報の移動量を決定する、
ことを特徴とする双方向情報配信システム。
【請求項2】
請求項1に記載の双方向情報配信システムであって、
前記ディスプレイはタッチパネルディスプレイであり、
前記処理部は、前記利用者の前記タッチパネルディスプレイ上での前記情報要求操作に基づき、表示された前記地図情報上で、前記利用者が要求する移動方向を判定し、
判定した前記移動方向と、前記行動履歴DBに基づき、前記地図情報の移動量を決定する、
ことを特徴とする双方向情報配信システム。
【請求項3】
請求項1に記載の双方向情報配信システムであって、
前記処理部は、前記行動履歴DBに、前記利用者が前記地図情報中で指定した目的地と、前記目的地への訪問回数を蓄積する、
ことを特徴とする双方向情報配信システム。
【請求項4】
請求項1に記載の双方向情報配信システムであって、
前記処理部は、前記行動履歴DBに、前記利用者の情報と、前記利用者が前記地図情報中で指定した目的地と、前記目的地を含む地図DB情報を蓄積する、
ことを特徴とする双方向情報配信システム。
【請求項5】
請求項1に記載の双方向情報配信システムであって、
前記処理部は、前記行動履歴DBに、前記情報提供端末装置を識別する情報と、前記情報提供端末装置を利用した前記利用者の数と、前記利用者に配信した情報配信コンテンツを示す情報を蓄積する、
ことを特徴とする双方向情報配信システム。
【請求項6】
請求項1に記載の双方向情報配信システムであって、
前記ネットワークに接続され、前記情報提供端末装置に前記地図情報と前記エリア情報を配信する情報配信サーバを更に備え、
前記情報配信サーバは、前記情報提供端末装置の前記情報要求操作に対応して、前記利用者行動履歴サーバからの送信される提供情報要求を受信する、
ことを特徴とする双方向情報配信システム。
【請求項7】
請求項6に記載の双方向情報配信システムであって、
前記ネットワークに接続された、前記地図情報のデータベースを蓄積する地図情報サーバと、前記エリア情報のデータベースを蓄積するエリア情報サーバを更に備え、
前記情報配信サーバは、前記利用者行動履歴サーバから受信した前記提供情報要求に基づき、前記地図情報サーバと前記エリア情報サーバに前記地図情報と前記エリア情報をそれぞれ要求して得た情報を前記情報提供端末装置に返信する、
ことを特徴とする双方向情報配信システム。
【請求項8】
請求項6に記載の双方向情報配信システムであって、
前記情報配信サーバと前記利用者行動履歴サーバは同一のサーバ装置からなる、
ことを特徴とする双方向情報配信システム。
【請求項9】
請求項3に記載の双方向情報配信システムであって、
前記処理部は、前記行動履歴DB中に記憶された前記目的地への前記訪問回数と前記情報要求操作に基づき、前記ディスプレイの画面上に表示する前記地図情報を決定する、
ことを特徴とする双方向情報配信システム。
【請求項10】
請求項7に記載の双方向情報配信システムであって、
前記処理部は、前記情報配信サーバ、前記地図情報サーバ、及び前記エリア情報サーバそれぞれから処理履歴を受取り、前記行動履歴DBに反映する処理を行う、
ことを特徴とする双方向情報配信システム。
【請求項11】
利用者の情報要求操作に対応し、ネットワークを介して配信された地図情報をタッチパネルディスプレイの画面上に表示して提供する情報提供端末装置を備えた情報配信システムに利用される利用者行動履歴サーバであって、
内部バスを介して接続される処理部と記憶部と通信制御部とを備え、
前記処理部は、前記通信制御部を介して受信した、前記情報提供端末装置における前記利用者の操作ログと、前記情報提供端末装置に配信された前記地図情報の履歴をもとに、前記利用者の行動履歴を求め、前記記憶部の行動履歴データベース(DB)を記憶し、
前記処理部は、前記情報提供端末装置の前記タッチパネルディスプレイのからの前記情報要求操作に応答して、前記記憶部に蓄積された前記行動履歴DBを解析し、その解析結果と前記情報要求操作に基づき、前記タッチパネルディスプレイの画面上に表示する前記地図情報を決定する、
ことを特徴とする利用者行動履歴サーバ。
【請求項12】
請求項11に記載の利用者行動履歴サーバであって、
前記処理部は、前記利用者の前記タッチパネルディスプレイ上での前記情報要求操作に基づき、表示された前記地図情報上で、前記利用者が要求する移動方向を判定し、
判定した前記移動方向と、前記行動履歴DBに基づき、前記地図情報の移動量を決定する、
ことを特徴とする利用者行動履歴サーバ。
【請求項13】
請求項11に記載の利用者行動履歴サーバであって、
前記処理部は、前記行動履歴DBに、前記利用者が前記地図情報中で指定した目的地と、前記目的地への訪問回数を蓄積する、
ことを特徴とする利用者行動履歴サーバ。
【請求項14】
請求項13に記載の利用者行動履歴サーバであって、
前記処理部は、前記行動履歴DB中に記憶された前記目的地への前記訪問回数と前記情報要求操作に基づき、前記タッチパネルディスプレイの画面上に表示する前記地図情報を決定する、
ことを特徴とする利用者行動履歴サーバ。
【請求項15】
請求項11に記載の利用者行動履歴サーバであって、
前記処理部は、前記情報提供端末装置の前記情報要求操作により、前記情報端末装置に配信される前記地図情報及び前記エリア情報の提供履歴を受け取り、前記行動履歴DBに反映する処理を行う、
利用者行動履歴サーバ。
【請求項16】
利用者の情報要求操作に対応し、ネットワークを介して受信する地図情報とエリア情報を表示することが可能な、双方向情報配信システムにおける情報提供端末装置であって、
前記情報要求操作を行い、且つ受信した前記地図情報と前記エリア情報を表示するタッチパネルディスプレイと、
前記情報要求操作に基づき、前記ネットワークに情報要求を送信するよう処理する処理部を備え、
前記処理部は、前記情報要求に応答し、前記ネットワークを介して受信した前記地図情報と前記エリア情報に基づき、前記タッチパネルディスプレイに地図を表示する際、前記情報提供端末装置の位置を示す現在地と、前記利用者の前記情報要求操作に対応する目的地とを、前記タッチパネルディスプレイの両端部に位置するよう表示するよう制御する、
ことを特徴とする情報提供端末装置。
【請求項17】
請求項16に記載の情報提供端末装置であって、
前記タッチパネルディスプレイは、前記地図情報上の前記利用者の移動方向と、希望する訪問地の種別が入力可能である、
ことを特徴とする情報提供端末装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2010−211000(P2010−211000A)
【公開日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−57674(P2009−57674)
【出願日】平成21年3月11日(2009.3.11)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年3月11日(2009.3.11)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】
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