収納ケース
【課題】デザインの自由度を制限することなく、吸湿、消臭等の機能を付加することができ、容易に製造することができる、収納ケースを提供する。
【解決手段】収納ケース20は、(a)直方体の6つの面のうち5つの面が紙基材で構成され、直方体の6つの面のうち他の1つの面に開口部が形成され、開口部に連通して物品を収納するための収納空間を有する内部材30と、(b)直方体の6つの面のうち5つの面が紙基材で構成され、立方体の6つの面のうち他の1つの面に開口部42が形成され、開口部42から内部材30が抜き差し自在に配置される内部空間を有する外部材40とを備える。収納ケース20は、内部材30の収納空間の内面及び外部材40の内部空間のうち内部材30の開口部に対向する内面の少なくとも一部分に、炭の粉末を含有する炭入紙が貼り付けられている。
【解決手段】収納ケース20は、(a)直方体の6つの面のうち5つの面が紙基材で構成され、直方体の6つの面のうち他の1つの面に開口部が形成され、開口部に連通して物品を収納するための収納空間を有する内部材30と、(b)直方体の6つの面のうち5つの面が紙基材で構成され、立方体の6つの面のうち他の1つの面に開口部42が形成され、開口部42から内部材30が抜き差し自在に配置される内部空間を有する外部材40とを備える。収納ケース20は、内部材30の収納空間の内面及び外部材40の内部空間のうち内部材30の開口部に対向する内面の少なくとも一部分に、炭の粉末を含有する炭入紙が貼り付けられている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は収納ケースに関し、詳しくは、靴等の収納に好適な紙製の収納ケースに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、収納時の消臭等について、種々提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、靴箱やシューズバッグ等の内袋を、2枚の不織布の中間に高吸水性の粉末と活性炭粉末及び防黴剤の粉末を介在させた積層物で構成することが提案されている。特許文献2には、消臭・抗菌繊維をパルプ繊維に添加混入して製造された収納ケース用板紙が提案されている。
【特許文献1】実開昭61−147762号公報のマイクロフィルム
【特許文献2】特開2006−137462号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、紙製の収納ケースに商品を収納して販売されることがある。例えば、靴を収納ケースに収納して、販売される場合がある。このような場合に、収納ケースのデザインがよければ、購入者は、収納ケースを積み重ねるなどして、見栄えよく靴を保管しておくことができる。
【0005】
しかし、収納ケースのデザイン性を高めるため、収納ケースの紙基材の外面に、光沢のある印刷がされたコート紙等の外装紙を貼り付けると、収納ケースの通気性が悪くなり、収納ケースの内部に湿気、臭気がこもりやすい。そのため、収納ケースの紙基材が劣化したり、カビが発生したりして、収納ケースの見た目が悪くなり、ひいては、商品自体のイメージを損なうことになりかねない。
【0006】
これに対する解決策として、紙基材に、吸湿、消臭等の機能を有する板紙等の素材を用いて、収納ケースを作ることが考えられる。
【0007】
しかし、消臭、消臭等の機能を有する素材の品種は限られており、収納ケースの紙基材として必要十分な剛性等の特性を備えるものを入手することは、極めて困難である。つまり、外観のデザインが優れた紙製の収納ケースに、吸湿、消臭等の機能を付加することは、容易ではない。
【0008】
本発明は、かかる実情に鑑み、デザインの自由度を制限することなく、吸湿、消臭等の機能を付加することができ、容易に製造することができる、収納ケースを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記課題を解決するために、以下のように構成した収納ケースを提供する。
【0010】
収納ケースは、(a)直方体の6つの面のうち5つの面が紙基材で構成され、直方体の6つの面のうち他の1つの面に開口部が形成され、該開口部に連通する、物品を収納するための収納空間を有する内部材と、(b)直方体の6つの面のうち5つの面が紙基材で構成され、立方体の6つの面のうち他の1つの面に開口部が形成され、該開口部に連通する、前記内部材の前記開口部が覆われるようにして前記内部材が抜き差し自在に配置される内部空間を有する外部材とを備える。収納ケースは、前記内部材の前記収納空間の内面及び前記外部材の前記内部空間のうち前記外部材の前記内部空間に差し込まれたときに前記内部材の前記開口部に対向する内面の少なくとも一部分に、炭の粉末を含有する炭入紙が貼り付けられている。
【0011】
上記構成において、内部材と外部材とは、形状を保つ構造部材が紙基材によって構成されるので、種々の紙基材を自由に選択し、十分な剛性を確保しつつ、任意の外観をデザインすることができる。一方、内部材の収納空間の内面及び外部材の内部空間の内面の少なくとも一部分に貼り付けられる炭入紙は、含有する炭の粉末により吸湿、消臭等の機能を発揮するので、収納ケースに吸湿、消臭等の機能を付加することができる。
【0012】
また、内部材の収納空間の内面及び外部材の内部空間の内面の少なくとも一部分に貼り付けられる炭入紙は、収納ケースの構造部材ではないので、自由に選択することができる。
【0013】
好ましくは、前記内部材は、前記外部材の前記開口部に差し込む側の端面に、貫通穴が形成されている。
【0014】
この場合、内部材を外部材から抜き挿しするときに、内部材の収納空間の空気が入れ替わるようにすることができる。また、内部材と外部材との間の隙間を小さくして収納ケースの密閉性を高めても、内部材を外部材から抜き挿しする際の抵抗を小さくすることができる。
【0015】
好ましくは、前記紙基材は、少なくとも、前記外部材の前記内部空間に前記内部材が差し込まれたときに外面となる部分に、外装紙が貼り付けられている。
【0016】
この場合、収納ケースの外面を、コート材が塗布されたコート紙やアート紙などの外装紙を用いてきれいに仕上げると通気性が低下するため、収納ケースの内部に湿気がこもり、紙基材にカビが発生したり、湿気で劣化したりしやすいが、炭入紙により吸湿、消臭等の機能を付加して、これを防ぐことができる。
【0017】
好ましくは、前記内部材の前記収納空間の内面全体に、前記炭入紙が貼り付けられている。
【0018】
この場合、炭入紙による吸湿、消臭等の機能をできるだけ強く発揮させ、また、収納空間の内面全体のデザインを統一することができる。
【0019】
好ましくは、前記炭入紙は、抄紙工程時に基材層の中間にのみ前記炭の粉末が配置され、接着剤を用いずに製造される。
【0020】
この場合、炭の粉末の機能の一部が接着剤によって失われることがない。
【0021】
好ましくは、前記炭入紙がクレープ紙である。
【0022】
クレープ紙は、皺が形成され、柔らかく、緩衝性があり、収納空間に物品を収納する際に取り扱いやすい上、表面積が増えて、その基材層による脱臭、消臭、調湿などの効果を高めることができる。
【0023】
好ましくは、前記収納空間に靴が収納される。
【0024】
炭入紙は、消臭機能を有する上、防湿、防カビ等の機能も有するので、上記各構成の収納ケースは、靴を収納するのに好適である。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、紙基材を内部材及び外部材の主要構造部材として用い、炭の粉末を含有する収納空間の少なくとも一部に露出するように貼り付けることにより、収納ケースのデザインの自由度を制限することなく、収納ケースに吸湿、消臭等の機能を付加することができ、さらに、収納ケースを容易に製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明の実施の形態として実施例について、図1〜図11を参照しながら説明する。
【0027】
<実施例> 本発明の実施例として、靴収納ケース20について、図1〜図10を参照しながら説明する。
【0028】
図1は、靴収納ケース20の外観図である。靴収納ケース20は、直方体形状の外部材40の内部空間に、直方体形状の内部材30が抜き差し自在に配置されている。
【0029】
外部材40は、直方体形状の6つの面のうち1つに開口部42が形成され、直方体形状の他の5つの面によって、開口部42に連通する内部空間が形成されている。この内部空間には、開口部42から内部材30が差し込まれるようになっている。
【0030】
内部材30は、外部材40の開口部42から外部材40の内部空間に差し込まれたときに、直方体形状の6つの面のうち1つの面32だけが外部に露出する。この面32には、取手34が設けられている。また、必要に応じて、内容物を示すカード等を差し込めるカード差込部36が設けられている。
【0031】
図1では図示されていないが、内部材30は、直方体形状の6つの面のうち図において上面に開口部が形成され、直方体形状の他の5つの面によって、開口部に連通する収納空間が形成されている。内部材30の開口部は、内部材30が外部材40の収納空間に差し込まれたときに、外部材40の収納空間の内面のうち上面に対向する。
【0032】
靴収納ケース20の内部材30及び外部材40は、少なくとも、内部材30が外部材40の内部空間に差し込まれた状態で外から見える部分に、必要に応じて印刷などの加工がされたコート紙等の外装紙58,68が貼り付けられて、きれいに仕上げられている。
【0033】
内部材30の収納空間の内面には、炭入紙が貼り付けられている。炭入紙が含有する炭の粉末は、足の悪臭の主な原因成分であるイソ吉草酸を強力に取り除くなど消臭機能を有する上、防湿、防カビ等の機能も有するので、靴収納ケースの内部材の収納空間の内面に炭入紙を貼り付けることにより、靴収納ケースに、消臭、防湿、防カビ等の機能を付加することができる。
【0034】
炭入紙は、例えば、古紙(故紙)パルプ、木材パルプ、ケナフなどの非木材パルプ、化学パルプなどを用いた基材層に炭の粉末を含む。炭入紙に含有される炭粉は、粒径が小さいほど、紙基材から剥離しにくい上、比表面積が増えて炭粉が発揮する効果も高まるので、好ましい。炭粉は、少なくとも、肉眼で見分けることが困難な程度の粒径であることが好ましく、例えば100μm以下の粒径が好ましく、50μm以下の粒径がより好ましい。
【0035】
内部材30の収納空間の内面に貼り付ける炭入紙としては、図2の断面図に構成が模式的に示された炭入紙10が好ましい。この炭入紙10は、上下の基材層12,14の中間にのみ炭の粉末16を備える。基材層12,14の中間にのみ炭の粉末16を含有すると、収納空間からのガスは、炭入紙の基材層12又は14を通って炭の粉末16に達する。そのため、基材層12,14と炭の粉末16の両方に、脱臭、消臭、調湿、有害物質の吸着などの効果を発揮させることができる。
【0036】
また、炭入紙10は、表裏面に皺を形成したクレープ紙である。皺を形成すれば、柔らかく、緩衝性がある上、表面積が増えて、炭入紙による脱臭、消臭、調湿などの効果を高めることができる。また、柔らかな質感の炭入紙10によって、収納空間に収納する物品を丁寧に保護するイメージにデザインすることができる。
【0037】
このような炭入紙10として、例えば、山陽製紙株式会社から商品名「梅炭クレープ紙」として市販されているものを用いることができる。この「梅炭クレープ紙」は、故紙と梅の種の炭を粉末にした炭粉とを用いた100%リサイクル商品であり、抄紙工程時に基材層12,14の中間にのみ炭の粉末16が配置され、接着剤を用いずに製造される。
【0038】
収納空間の内面に貼り付ける炭入紙としては、これ以外に、例えば、(a)基材層の表面に、バインダーに混ぜて炭の粉末を塗布したもの、(b)2枚の基材層の間に炭の粉末を挟んで接着したもの、(c)抄紙工程におけるパルプスラリー中に定着剤とともに炭化物粉末を添加して混練し均一に分散した後抄紙することによって、炭化物粉末が基材層中に一体的に分散して保持されているものなどを、使用することも可能である。
【0039】
しかし、バインダー、定着剤等の接着剤を用いて炭の粉末を基材層に保持すると、炭の粉末の機能の一部が接着剤によって失われる。そのため、接着剤を用いずに製造された「梅炭クレープ紙」等の炭入紙と同程度の効果を発揮させるには、炭粉の含有量を増やす必要があり、製造コストを抑えることが困難である。さらに、収納空間に露出したときの質感が優れているものの入手も困難である。
【0040】
次に、靴収納ケース20の製造工程の一例について、図3〜図10を参照しながら説明する。
【0041】
靴収納ケース20は、内部材30と外部材40を、それぞれ別々に作製する。
【0042】
内部材30については、図3の平面図に示す紙基材50を準備する。紙基材50は、1つの内部材30について、5つの紙基材要素50a,50b,50c、すなわち、2つの端面部50aと、2つの側面部50bと、底面部50cとを、それぞれ板紙を用いて形成する。
【0043】
次いで、底面部50cの長辺50xに沿って側面部50bを、底面部50cの短辺50yに沿って端面部50aを配置し、図4の平面図に示すように、糊を付けた短冊状の紙52,53で紙基材要素50a,50b,50c同士を接合する。
【0044】
次いで、接合された端面部50a、側面部50b及び底面部50cの片面全体に、炭入紙10を糊で貼り付ける。このとき、炭入紙10に通気性を持たせるように、適宜に複数箇所を選択し、点状に糊付けする。炭入紙10の浮きを防ぐため、炭入紙10を貼り付ける箇所は、組み立て後の折り曲げ線(端面部50a、側面部50b及び底面部50cの外縁)の近傍部分を含むようにすることが好ましい。
【0045】
次いで、図6の斜視図に示すように、炭入紙10が内側になるように、端面部50a及び側面部50bを底面部50cに対して直角に折り曲げ、糊を付けた短冊状の紙54,55で、紙基材要素50a,50b,50c同士を接合する。
【0046】
次いで、図7の斜視図に示すように、必要に応じて印刷等の加工がされたコート紙等の外装紙58を外面に貼り付けた後、取手34やカード差込部36を取り付けて、内部材30が完成する。
【0047】
一方、外部材40は、図8の平面図に示す紙基材60を準備する。紙基材60は、1つの外部材40について2つの紙基材要素61,62を、それぞれ板紙を用いて形成する。一方の紙基材要素61は、2つの側面部61aと2つの平面部61bとが折線61kを境界として交互に接続されている。他方の紙基材要素62は、外部材40の開口部42に対向する面となる。
【0048】
次いで、一方の紙基材要素61を折線61kに沿って直角に折り曲げ、対向する辺61s,61t(図8参照)同士を接合する。接合された紙基材要素61の矩形の開口部の一方に、他方の紙基材要素62を接合する。紙基材要素61,62同士は、内部材30の紙基材50と同様に、短冊状の紙64,66,67を糊で貼り付ける。これよって、紙基材50は、一方の端面のみに開口部を有する立方体形状に接合される。
【0049】
次いで、図10の斜視図に示すように、接合された紙基材要素61,62の外面の全部又は一部に、必要に応じて印刷等の加工がされたコート紙等の外装紙68を貼り付けて、外部材40が完成する。
【0050】
内部材30を外部材40に差し込むと、靴収納ケース20が完成する。
【0051】
靴収納ケース20の内部材30と外部材40とは、形状を保つ構造部材が紙基材50,60によって構成されるので、種々の紙基材を自由に選択し、十分な剛性を確保しつつ、任意の外観をデザインすることができる。一方、内部材30の収納空間の内面及び外部材40の内部空間の内面の少なくとも一部分に貼り付けられる炭入紙10は、含有する炭の粉末16により吸湿、消臭等の機能を発揮するので、靴収納ケース20に吸湿、消臭等の機能を付加することができる。
【0052】
また、内部材30の収納空間の内面及び外部材40の内部空間の内面の少なくとも一部分に貼り付けられる炭入紙10は、靴収納ケース20の構造部材でないので、自由に選択することができる。
【0053】
さらに、紙基材50,60と炭入紙10とは、互いに制約されることなく無関係に適宜なものを選択することができる。収納ケースに吸湿、消臭等の機能を付加しても、デザイン上の制約を受けない。炭入紙10は、紙基材50,60に部分的に貼り付けるようにしてもよいが、全面(特に収納空間の内面全体)に貼り付けると、紙基材50,60がむき出しにならならないため、見栄えをよくすることができる上、紙基材50,60を自由に選択することができる。
【0054】
<変形例> 図11の斜視図に示すように、内部材30aの外装紙58aは、その一部58bを、端面部50a及び側面部50bの上辺53a,53b(図6参照)で内側に折り曲げ、上辺53a,53bに沿って収納空間の内側にはみ出して状態で貼り付けてもよい。
【0055】
また、図11に示したように、内部材30aの端面のうち、外部材40の開口部(図11では図示せず)に差し込む側の端面33に貫通穴38を形成する。
【0056】
この場合、内部材30aの内側に形成された収納空間の空気は、内部材30aを外部材40から抜くとき、貫通穴38を介して外部材40の内部空間側に移動し、内部材30の収納空間には外部の空気が流れ込む。その結果、内部材30の収納空間の空気が入れ替わる。
【0057】
また、貫通穴38を設けておくことにより、外部材40の内部空間と内部材30との間の隙間を小さくして気密性を高めても、内部材30を抜き差しするときの抵抗を小さくすることができる。
【0058】
<まとめ> 以上に説明したように、吸湿、消臭等の機能を付加した自由なデザインの収納ケースを容易に製造することができる。
【0059】
なお、本発明の収納ケースは、上記した実施の形態に限定されるものではなく、種々変更を加えて実施することが可能である。
【0060】
例えば、本発明の収納ケースは、実施例とは異なる方法で製造してもよい。また、本発明の収納ケースは、靴の収納用途に特に好適ではあるが、これに限らず、種々の物品の収納用途等に用いることができる。例えば、野菜や少し臭いのあるものなどの収納に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】靴収納ケースの斜視図である。(実施例)
【図2】炭入紙の構成を模式的に示す断面図である。(実施例)
【図3】内部材の製造工程を示す平面図である。(実施例)
【図4】内部材の製造工程を示す平面図である。(実施例)
【図5】内部材の製造工程を示す平面図である。(実施例)
【図6】内部材の製造工程を示す斜視図である。(実施例)
【図7】内部材の製造工程を示す斜視図である。(実施例)
【図8】外部材の製造工程を示す平面図である。(実施例)
【図9】外部材の製造工程を示す斜視図である。(実施例)
【図10】外部材の製造工程を示す斜視図である。(実施例)
【図11】靴収納ケースの分解斜視図である。(変形例)
【符号の説明】
【0062】
10 炭入紙
12,14 基材層
16 炭の粉末
20 靴収納ケース(収納ケース)
30,30a 内部材
40 外部材
50 紙基材
60,62 紙基材
【技術分野】
【0001】
本発明は収納ケースに関し、詳しくは、靴等の収納に好適な紙製の収納ケースに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、収納時の消臭等について、種々提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、靴箱やシューズバッグ等の内袋を、2枚の不織布の中間に高吸水性の粉末と活性炭粉末及び防黴剤の粉末を介在させた積層物で構成することが提案されている。特許文献2には、消臭・抗菌繊維をパルプ繊維に添加混入して製造された収納ケース用板紙が提案されている。
【特許文献1】実開昭61−147762号公報のマイクロフィルム
【特許文献2】特開2006−137462号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、紙製の収納ケースに商品を収納して販売されることがある。例えば、靴を収納ケースに収納して、販売される場合がある。このような場合に、収納ケースのデザインがよければ、購入者は、収納ケースを積み重ねるなどして、見栄えよく靴を保管しておくことができる。
【0005】
しかし、収納ケースのデザイン性を高めるため、収納ケースの紙基材の外面に、光沢のある印刷がされたコート紙等の外装紙を貼り付けると、収納ケースの通気性が悪くなり、収納ケースの内部に湿気、臭気がこもりやすい。そのため、収納ケースの紙基材が劣化したり、カビが発生したりして、収納ケースの見た目が悪くなり、ひいては、商品自体のイメージを損なうことになりかねない。
【0006】
これに対する解決策として、紙基材に、吸湿、消臭等の機能を有する板紙等の素材を用いて、収納ケースを作ることが考えられる。
【0007】
しかし、消臭、消臭等の機能を有する素材の品種は限られており、収納ケースの紙基材として必要十分な剛性等の特性を備えるものを入手することは、極めて困難である。つまり、外観のデザインが優れた紙製の収納ケースに、吸湿、消臭等の機能を付加することは、容易ではない。
【0008】
本発明は、かかる実情に鑑み、デザインの自由度を制限することなく、吸湿、消臭等の機能を付加することができ、容易に製造することができる、収納ケースを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記課題を解決するために、以下のように構成した収納ケースを提供する。
【0010】
収納ケースは、(a)直方体の6つの面のうち5つの面が紙基材で構成され、直方体の6つの面のうち他の1つの面に開口部が形成され、該開口部に連通する、物品を収納するための収納空間を有する内部材と、(b)直方体の6つの面のうち5つの面が紙基材で構成され、立方体の6つの面のうち他の1つの面に開口部が形成され、該開口部に連通する、前記内部材の前記開口部が覆われるようにして前記内部材が抜き差し自在に配置される内部空間を有する外部材とを備える。収納ケースは、前記内部材の前記収納空間の内面及び前記外部材の前記内部空間のうち前記外部材の前記内部空間に差し込まれたときに前記内部材の前記開口部に対向する内面の少なくとも一部分に、炭の粉末を含有する炭入紙が貼り付けられている。
【0011】
上記構成において、内部材と外部材とは、形状を保つ構造部材が紙基材によって構成されるので、種々の紙基材を自由に選択し、十分な剛性を確保しつつ、任意の外観をデザインすることができる。一方、内部材の収納空間の内面及び外部材の内部空間の内面の少なくとも一部分に貼り付けられる炭入紙は、含有する炭の粉末により吸湿、消臭等の機能を発揮するので、収納ケースに吸湿、消臭等の機能を付加することができる。
【0012】
また、内部材の収納空間の内面及び外部材の内部空間の内面の少なくとも一部分に貼り付けられる炭入紙は、収納ケースの構造部材ではないので、自由に選択することができる。
【0013】
好ましくは、前記内部材は、前記外部材の前記開口部に差し込む側の端面に、貫通穴が形成されている。
【0014】
この場合、内部材を外部材から抜き挿しするときに、内部材の収納空間の空気が入れ替わるようにすることができる。また、内部材と外部材との間の隙間を小さくして収納ケースの密閉性を高めても、内部材を外部材から抜き挿しする際の抵抗を小さくすることができる。
【0015】
好ましくは、前記紙基材は、少なくとも、前記外部材の前記内部空間に前記内部材が差し込まれたときに外面となる部分に、外装紙が貼り付けられている。
【0016】
この場合、収納ケースの外面を、コート材が塗布されたコート紙やアート紙などの外装紙を用いてきれいに仕上げると通気性が低下するため、収納ケースの内部に湿気がこもり、紙基材にカビが発生したり、湿気で劣化したりしやすいが、炭入紙により吸湿、消臭等の機能を付加して、これを防ぐことができる。
【0017】
好ましくは、前記内部材の前記収納空間の内面全体に、前記炭入紙が貼り付けられている。
【0018】
この場合、炭入紙による吸湿、消臭等の機能をできるだけ強く発揮させ、また、収納空間の内面全体のデザインを統一することができる。
【0019】
好ましくは、前記炭入紙は、抄紙工程時に基材層の中間にのみ前記炭の粉末が配置され、接着剤を用いずに製造される。
【0020】
この場合、炭の粉末の機能の一部が接着剤によって失われることがない。
【0021】
好ましくは、前記炭入紙がクレープ紙である。
【0022】
クレープ紙は、皺が形成され、柔らかく、緩衝性があり、収納空間に物品を収納する際に取り扱いやすい上、表面積が増えて、その基材層による脱臭、消臭、調湿などの効果を高めることができる。
【0023】
好ましくは、前記収納空間に靴が収納される。
【0024】
炭入紙は、消臭機能を有する上、防湿、防カビ等の機能も有するので、上記各構成の収納ケースは、靴を収納するのに好適である。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、紙基材を内部材及び外部材の主要構造部材として用い、炭の粉末を含有する収納空間の少なくとも一部に露出するように貼り付けることにより、収納ケースのデザインの自由度を制限することなく、収納ケースに吸湿、消臭等の機能を付加することができ、さらに、収納ケースを容易に製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明の実施の形態として実施例について、図1〜図11を参照しながら説明する。
【0027】
<実施例> 本発明の実施例として、靴収納ケース20について、図1〜図10を参照しながら説明する。
【0028】
図1は、靴収納ケース20の外観図である。靴収納ケース20は、直方体形状の外部材40の内部空間に、直方体形状の内部材30が抜き差し自在に配置されている。
【0029】
外部材40は、直方体形状の6つの面のうち1つに開口部42が形成され、直方体形状の他の5つの面によって、開口部42に連通する内部空間が形成されている。この内部空間には、開口部42から内部材30が差し込まれるようになっている。
【0030】
内部材30は、外部材40の開口部42から外部材40の内部空間に差し込まれたときに、直方体形状の6つの面のうち1つの面32だけが外部に露出する。この面32には、取手34が設けられている。また、必要に応じて、内容物を示すカード等を差し込めるカード差込部36が設けられている。
【0031】
図1では図示されていないが、内部材30は、直方体形状の6つの面のうち図において上面に開口部が形成され、直方体形状の他の5つの面によって、開口部に連通する収納空間が形成されている。内部材30の開口部は、内部材30が外部材40の収納空間に差し込まれたときに、外部材40の収納空間の内面のうち上面に対向する。
【0032】
靴収納ケース20の内部材30及び外部材40は、少なくとも、内部材30が外部材40の内部空間に差し込まれた状態で外から見える部分に、必要に応じて印刷などの加工がされたコート紙等の外装紙58,68が貼り付けられて、きれいに仕上げられている。
【0033】
内部材30の収納空間の内面には、炭入紙が貼り付けられている。炭入紙が含有する炭の粉末は、足の悪臭の主な原因成分であるイソ吉草酸を強力に取り除くなど消臭機能を有する上、防湿、防カビ等の機能も有するので、靴収納ケースの内部材の収納空間の内面に炭入紙を貼り付けることにより、靴収納ケースに、消臭、防湿、防カビ等の機能を付加することができる。
【0034】
炭入紙は、例えば、古紙(故紙)パルプ、木材パルプ、ケナフなどの非木材パルプ、化学パルプなどを用いた基材層に炭の粉末を含む。炭入紙に含有される炭粉は、粒径が小さいほど、紙基材から剥離しにくい上、比表面積が増えて炭粉が発揮する効果も高まるので、好ましい。炭粉は、少なくとも、肉眼で見分けることが困難な程度の粒径であることが好ましく、例えば100μm以下の粒径が好ましく、50μm以下の粒径がより好ましい。
【0035】
内部材30の収納空間の内面に貼り付ける炭入紙としては、図2の断面図に構成が模式的に示された炭入紙10が好ましい。この炭入紙10は、上下の基材層12,14の中間にのみ炭の粉末16を備える。基材層12,14の中間にのみ炭の粉末16を含有すると、収納空間からのガスは、炭入紙の基材層12又は14を通って炭の粉末16に達する。そのため、基材層12,14と炭の粉末16の両方に、脱臭、消臭、調湿、有害物質の吸着などの効果を発揮させることができる。
【0036】
また、炭入紙10は、表裏面に皺を形成したクレープ紙である。皺を形成すれば、柔らかく、緩衝性がある上、表面積が増えて、炭入紙による脱臭、消臭、調湿などの効果を高めることができる。また、柔らかな質感の炭入紙10によって、収納空間に収納する物品を丁寧に保護するイメージにデザインすることができる。
【0037】
このような炭入紙10として、例えば、山陽製紙株式会社から商品名「梅炭クレープ紙」として市販されているものを用いることができる。この「梅炭クレープ紙」は、故紙と梅の種の炭を粉末にした炭粉とを用いた100%リサイクル商品であり、抄紙工程時に基材層12,14の中間にのみ炭の粉末16が配置され、接着剤を用いずに製造される。
【0038】
収納空間の内面に貼り付ける炭入紙としては、これ以外に、例えば、(a)基材層の表面に、バインダーに混ぜて炭の粉末を塗布したもの、(b)2枚の基材層の間に炭の粉末を挟んで接着したもの、(c)抄紙工程におけるパルプスラリー中に定着剤とともに炭化物粉末を添加して混練し均一に分散した後抄紙することによって、炭化物粉末が基材層中に一体的に分散して保持されているものなどを、使用することも可能である。
【0039】
しかし、バインダー、定着剤等の接着剤を用いて炭の粉末を基材層に保持すると、炭の粉末の機能の一部が接着剤によって失われる。そのため、接着剤を用いずに製造された「梅炭クレープ紙」等の炭入紙と同程度の効果を発揮させるには、炭粉の含有量を増やす必要があり、製造コストを抑えることが困難である。さらに、収納空間に露出したときの質感が優れているものの入手も困難である。
【0040】
次に、靴収納ケース20の製造工程の一例について、図3〜図10を参照しながら説明する。
【0041】
靴収納ケース20は、内部材30と外部材40を、それぞれ別々に作製する。
【0042】
内部材30については、図3の平面図に示す紙基材50を準備する。紙基材50は、1つの内部材30について、5つの紙基材要素50a,50b,50c、すなわち、2つの端面部50aと、2つの側面部50bと、底面部50cとを、それぞれ板紙を用いて形成する。
【0043】
次いで、底面部50cの長辺50xに沿って側面部50bを、底面部50cの短辺50yに沿って端面部50aを配置し、図4の平面図に示すように、糊を付けた短冊状の紙52,53で紙基材要素50a,50b,50c同士を接合する。
【0044】
次いで、接合された端面部50a、側面部50b及び底面部50cの片面全体に、炭入紙10を糊で貼り付ける。このとき、炭入紙10に通気性を持たせるように、適宜に複数箇所を選択し、点状に糊付けする。炭入紙10の浮きを防ぐため、炭入紙10を貼り付ける箇所は、組み立て後の折り曲げ線(端面部50a、側面部50b及び底面部50cの外縁)の近傍部分を含むようにすることが好ましい。
【0045】
次いで、図6の斜視図に示すように、炭入紙10が内側になるように、端面部50a及び側面部50bを底面部50cに対して直角に折り曲げ、糊を付けた短冊状の紙54,55で、紙基材要素50a,50b,50c同士を接合する。
【0046】
次いで、図7の斜視図に示すように、必要に応じて印刷等の加工がされたコート紙等の外装紙58を外面に貼り付けた後、取手34やカード差込部36を取り付けて、内部材30が完成する。
【0047】
一方、外部材40は、図8の平面図に示す紙基材60を準備する。紙基材60は、1つの外部材40について2つの紙基材要素61,62を、それぞれ板紙を用いて形成する。一方の紙基材要素61は、2つの側面部61aと2つの平面部61bとが折線61kを境界として交互に接続されている。他方の紙基材要素62は、外部材40の開口部42に対向する面となる。
【0048】
次いで、一方の紙基材要素61を折線61kに沿って直角に折り曲げ、対向する辺61s,61t(図8参照)同士を接合する。接合された紙基材要素61の矩形の開口部の一方に、他方の紙基材要素62を接合する。紙基材要素61,62同士は、内部材30の紙基材50と同様に、短冊状の紙64,66,67を糊で貼り付ける。これよって、紙基材50は、一方の端面のみに開口部を有する立方体形状に接合される。
【0049】
次いで、図10の斜視図に示すように、接合された紙基材要素61,62の外面の全部又は一部に、必要に応じて印刷等の加工がされたコート紙等の外装紙68を貼り付けて、外部材40が完成する。
【0050】
内部材30を外部材40に差し込むと、靴収納ケース20が完成する。
【0051】
靴収納ケース20の内部材30と外部材40とは、形状を保つ構造部材が紙基材50,60によって構成されるので、種々の紙基材を自由に選択し、十分な剛性を確保しつつ、任意の外観をデザインすることができる。一方、内部材30の収納空間の内面及び外部材40の内部空間の内面の少なくとも一部分に貼り付けられる炭入紙10は、含有する炭の粉末16により吸湿、消臭等の機能を発揮するので、靴収納ケース20に吸湿、消臭等の機能を付加することができる。
【0052】
また、内部材30の収納空間の内面及び外部材40の内部空間の内面の少なくとも一部分に貼り付けられる炭入紙10は、靴収納ケース20の構造部材でないので、自由に選択することができる。
【0053】
さらに、紙基材50,60と炭入紙10とは、互いに制約されることなく無関係に適宜なものを選択することができる。収納ケースに吸湿、消臭等の機能を付加しても、デザイン上の制約を受けない。炭入紙10は、紙基材50,60に部分的に貼り付けるようにしてもよいが、全面(特に収納空間の内面全体)に貼り付けると、紙基材50,60がむき出しにならならないため、見栄えをよくすることができる上、紙基材50,60を自由に選択することができる。
【0054】
<変形例> 図11の斜視図に示すように、内部材30aの外装紙58aは、その一部58bを、端面部50a及び側面部50bの上辺53a,53b(図6参照)で内側に折り曲げ、上辺53a,53bに沿って収納空間の内側にはみ出して状態で貼り付けてもよい。
【0055】
また、図11に示したように、内部材30aの端面のうち、外部材40の開口部(図11では図示せず)に差し込む側の端面33に貫通穴38を形成する。
【0056】
この場合、内部材30aの内側に形成された収納空間の空気は、内部材30aを外部材40から抜くとき、貫通穴38を介して外部材40の内部空間側に移動し、内部材30の収納空間には外部の空気が流れ込む。その結果、内部材30の収納空間の空気が入れ替わる。
【0057】
また、貫通穴38を設けておくことにより、外部材40の内部空間と内部材30との間の隙間を小さくして気密性を高めても、内部材30を抜き差しするときの抵抗を小さくすることができる。
【0058】
<まとめ> 以上に説明したように、吸湿、消臭等の機能を付加した自由なデザインの収納ケースを容易に製造することができる。
【0059】
なお、本発明の収納ケースは、上記した実施の形態に限定されるものではなく、種々変更を加えて実施することが可能である。
【0060】
例えば、本発明の収納ケースは、実施例とは異なる方法で製造してもよい。また、本発明の収納ケースは、靴の収納用途に特に好適ではあるが、これに限らず、種々の物品の収納用途等に用いることができる。例えば、野菜や少し臭いのあるものなどの収納に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】靴収納ケースの斜視図である。(実施例)
【図2】炭入紙の構成を模式的に示す断面図である。(実施例)
【図3】内部材の製造工程を示す平面図である。(実施例)
【図4】内部材の製造工程を示す平面図である。(実施例)
【図5】内部材の製造工程を示す平面図である。(実施例)
【図6】内部材の製造工程を示す斜視図である。(実施例)
【図7】内部材の製造工程を示す斜視図である。(実施例)
【図8】外部材の製造工程を示す平面図である。(実施例)
【図9】外部材の製造工程を示す斜視図である。(実施例)
【図10】外部材の製造工程を示す斜視図である。(実施例)
【図11】靴収納ケースの分解斜視図である。(変形例)
【符号の説明】
【0062】
10 炭入紙
12,14 基材層
16 炭の粉末
20 靴収納ケース(収納ケース)
30,30a 内部材
40 外部材
50 紙基材
60,62 紙基材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
直方体の6つの面のうち5つの面が紙基材で構成され、直方体の6つの面のうち他の1つの面に開口部が形成され、該開口部に連通する、物品を収納するための収納空間を有する内部材と、
直方体の6つの面のうち5つの面が紙基材で構成され、立方体の6つの面のうち他の1つの面に開口部が形成され、該開口部に連通する、前記内部材の前記開口部が覆われるようにして前記内部材が抜き差し自在に配置される内部空間を有する外部材と、
を備えた収納ケースにおいて、
前記内部材の前記収納空間の内面及び前記外部材の前記内部空間のうち前記外部材の前記内部空間に差し込まれたときに前記内部材の前記開口部に対向する内面の少なくとも一部分に、炭の粉末を含有する炭入紙が貼り付けられていることを特徴とする、収納ケース。
【請求項2】
前記内部材は、前記外部材の前記開口部に差し込む側の端面に、貫通穴が形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の収納ケース。
【請求項3】
前記紙基材は、少なくとも、前記外部材の前記内部空間に前記内部材が差し込まれたときに外面となる部分に、外装紙が貼り付けられていることを特徴とする、請求項1に記載の収納ケース。
【請求項4】
前記内部材の前記収納空間の内面全体に、前記炭入紙が貼り付けられていることを特徴とする、請求項1に記載の収納ケース。
【請求項5】
前記炭入紙は、抄紙工程時に基材層の中間にのみ前記炭の粉末が配置され、接着剤を用いずに製造されることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか一つに記載の収納ケース。
【請求項6】
前記炭入紙がクレープ紙であることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか一つに記載の収納ケース。
【請求項7】
前記収納空間に靴が収納されることを特徴とする、請求項1乃至6のいずれか一つに記載の収納ケース。
【請求項1】
直方体の6つの面のうち5つの面が紙基材で構成され、直方体の6つの面のうち他の1つの面に開口部が形成され、該開口部に連通する、物品を収納するための収納空間を有する内部材と、
直方体の6つの面のうち5つの面が紙基材で構成され、立方体の6つの面のうち他の1つの面に開口部が形成され、該開口部に連通する、前記内部材の前記開口部が覆われるようにして前記内部材が抜き差し自在に配置される内部空間を有する外部材と、
を備えた収納ケースにおいて、
前記内部材の前記収納空間の内面及び前記外部材の前記内部空間のうち前記外部材の前記内部空間に差し込まれたときに前記内部材の前記開口部に対向する内面の少なくとも一部分に、炭の粉末を含有する炭入紙が貼り付けられていることを特徴とする、収納ケース。
【請求項2】
前記内部材は、前記外部材の前記開口部に差し込む側の端面に、貫通穴が形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の収納ケース。
【請求項3】
前記紙基材は、少なくとも、前記外部材の前記内部空間に前記内部材が差し込まれたときに外面となる部分に、外装紙が貼り付けられていることを特徴とする、請求項1に記載の収納ケース。
【請求項4】
前記内部材の前記収納空間の内面全体に、前記炭入紙が貼り付けられていることを特徴とする、請求項1に記載の収納ケース。
【請求項5】
前記炭入紙は、抄紙工程時に基材層の中間にのみ前記炭の粉末が配置され、接着剤を用いずに製造されることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか一つに記載の収納ケース。
【請求項6】
前記炭入紙がクレープ紙であることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか一つに記載の収納ケース。
【請求項7】
前記収納空間に靴が収納されることを特徴とする、請求項1乃至6のいずれか一つに記載の収納ケース。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2009−12826(P2009−12826A)
【公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−178043(P2007−178043)
【出願日】平成19年7月6日(2007.7.6)
【出願人】(507230577)丸紅紙パルプ販売株式会社 (2)
【出願人】(505355243)山陽製紙株式会社 (6)
【出願人】(506343771)株式会社ドリーム・ジーピー (4)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年7月6日(2007.7.6)
【出願人】(507230577)丸紅紙パルプ販売株式会社 (2)
【出願人】(505355243)山陽製紙株式会社 (6)
【出願人】(506343771)株式会社ドリーム・ジーピー (4)
【Fターム(参考)】
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