説明

取り付け可能なゴルフクラブヘッド

【課題】従来型のクラブヘッド対シャフト相互接続の完全性と剛性を備えたクラブヘッド対シャフト相互接続を提供する。
【解決手段】ゴルフクラブは、シャフトと、クラブヘッドと、シャフトをクラブヘッドから容易に切り離せるようにした接続アッセンブリと、を備えている。特定の実施形態では、接続アッセンブリは、シャフトをクラブヘッドに対して所望の所定の向きに支持できるようにする取り外し可能なホーゼルスリーブを含んでいる。この様にすると、クラブのシャフトロフト及び/又はライ角を、シャフトを従来式に曲げるやり方に頼ること無く、調節することができる。別の実施形態では、クラブヘッドは、ソールをクラブヘッドの打球面に対して上向き及び下向きに調節することのできる調節可能なソールを有しており、クラブヘッドのフェース角を調節することができるようになっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、ゴルフクラブの実施形態、具体的には、ゴルフクラブのシャフトに取り外し可能に取り付け可能なゴルフクラブヘッドに着目している。
【背景技術】
【0002】
本出願は、2008年5月16日出願の米国仮特許出願第61/054,085号、2008年12月30日出願の米国特許出願第12/346,747号、及び2008年12月30日出願の米国特許出願第12/346,752号の恩典を主張し、それら出願全ての全体を参考文献としてここに援用する。
【0003】
所与の型式のゴルフクラブ(例えば、ドライバ、アイアン、パター、ウェッジ)について、ゴルフをする消費者は、多種多様なものの中から選定することができる。この種類の多さは、一部には、ゴルファーの間で身体的な特性とゴルフの技量に大きな差があることと、ゴルファーが遭遇するプレイ条件が広範囲に異なるということから来ている。例えば、背の高いゴルファーは、シャフトの長いクラブを必要とし、力の強いゴルファー、又は風の強い条件の中で又はフェアウェイが堅いコースでプレイしているゴルファーは、シャフトの撓みが少ない(剛性が高い)クラブを欲し、或るゴルファーは、自分のスイングの或る傾向に打ち勝つ特定のプレイ特性を有するクラブを欲する(例えば、軌道が低いショットを打つ傾向のあるゴルファーは、ロフト角が大きいクラブを購入したがる)。シャフトの撓み、ロフト角、及び利き手(即ち、左打ち又は右打ち)が異なるだけで、テーラーメイド社製r7 460ドライバの変種は24種にも上る。
【0004】
1つのゴルフクラブに対しこのように多数の変種が入手可能になっているため、ゴルフをする消費者は、自分の必要に合ったクラブヘッドとシャフトの組合わせを有するクラブを購入することができる。しかしながら、シャフトとクラブヘッドは一般に別々に製造されており、シャフトがクラブヘッドに、大抵は接着剤によって、一旦取り付けられてしまうと、クラブヘッド又はシャフト何れかを交換するのは、消費者が容易に行うことはできない。クラブを修正したいという動機には、ゴルファーの身体的条件の変化(例えば、若年ゴルファーの身長が伸びた場合)、ゴルファーの技量の向上、又はプレイ条件に合わせて調整するため、が含まれる。通常、これらの修正は、プロショップで技術者によって行わねばならない。ゴルファーは、自分のクラブを修正したいと思う度に、付帯する費用とクラブ無しに過ごさねばならない時間のために、それを思い留まり、最適とは言えないゴルフを経験することになる。而して、ゴルフをする消費者が自分で組み立て及び分解を行うことのできるゴルフクラブを提供するため、努力が払われてきた。
【0005】
これを目的に、機械的締結具によってシャフトに取り外し可能に取り付け可能なクラブヘッドを有するゴルフクラブは、当技術では既知である。例えば、Cackettらへの米国特許第7,083,529号(以下「Cackett」)は、交換可能なヘッド対シャフト接続を有するゴルフクラブを開示している。接続には、チューブ、スリーブ、及び機械的締結具が含まれている。スリーブが、シャフトの先端に装着される。次に、スリーブを装着したシャフトが、クラブヘッド内に装着されているチューブに挿入される。機械的締結具は、スリーブをチューブに固定し、シャフトをクラブヘッドに接続された状態に保持する。スリーブは、チューブの回転防止部分によって画定されているキー溝と相補的な構成を有するキー状部分を含む下側区分を有している。キー溝は、チューブに対するスリーブの回転を防止するため非円形の断面を有している。キー溝は、複数のスプラインか、又は矩形又は六角形の断面を有していてもよい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国仮特許出願第61/054,085号
【特許文献2】米国特許出願第12/346,747号
【特許文献3】米国特許出願第12/346,752号
【特許文献4】米国特許第7,083,529号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
Cackettに代表される型式の取り外し可能に取り付け可能なゴルフクラブは、ゴルファーがクラブヘッドをシャフトから分解できるようにはしたが、それらには、更に従来型のクラブヘッド対シャフト相互接続の完全性と剛性を備えたクラブヘッド対シャフト相互接続を提供する必要がある。例えば、クラブヘッド対シャフト相互接続の構成要素間の回転運動を制限するやり方には、十分な荷重支承面積と剥ぎ取りに対する抵抗がなくてはならない。従って、当技術には改良の余地がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
或る代表的な実施形態では、クラブヘッドに取り付けるためのゴルフクラブシャフトアッセンブリは、下端部分を有するシャフトと、シャフトの下端部分に装着されるスリーブと、を備えている。スリーブは、クラブヘッドのホーゼルの開口部に挿入されるように構成することができる。スリーブは、シャフトの下端部分を受け入れる上側開口部を画定している上側部分と、シャフトより下側に位置しホーゼル開口部の相補的なスプラインと噛み合うようになっている、8個の長手方向に伸張する角度方向に間隔を空けて設けられた外スプラインを有する下側部分と、を有している。下側部分は、スリーブをホーゼル開口部に挿入した時にシャフトアッセンブリをクラブヘッドに固定するためのねじを受け入れるようになっている、長手方向に伸張する雌ねじの切られた開口部を画定している。
【0009】
別の代表的な実施形態では、ゴルフクラブシャフトとゴルフクラブヘッドを組み立てる方法を提供している。本方法は、スリーブをシャフトの先端部に装着する段階を含んでおり、スリーブは、外面から突き出ていてシャフトの下端より下側に位置している8個の外スプラインを有する下側部分を有しており、外スプラインは、クラブヘッドのホーゼル開口に設けられた内スプラインと相補的な構成を有している。本方法は、更に、スリーブ下側部分の外スプラインがホーゼル開口部の内スプラインに係合するようにスリーブをホーゼル開口部の中へ挿入する段階と、ねじを、クラブヘッドのソールの開口部に通し、スリーブのねじの切られた開口部の中へ挿入し、ねじを締め、シャフトをクラブヘッドに固定する段階と、を含んでいる。
【0010】
別の代表的な実施形態では、ホーゼル開口部を画定しているホーゼルを有するゴルフクラブの取り外し可能なシャフトアッセンブリは、下端部分を有するシャフトを備えている。スリーブは、シャフトの下端部分に装着することができ、クラブヘッドのホーゼル開口部の中へ挿入することができる。クラブヘッドのホーゼル開口部の中へ挿入スリーブは、シャフトの下端部分を受け入れる上側開口部を画定している上側部分と、シャフトの下方に位置しホーゼル開口部の相補的なスプラインと噛み合うようになっている、複数の長手方向に伸張する角度方向に間隔を空けて設けられた外スプラインを有する下側部分と、を有している。下側部分は、スリーブをホーゼル開口部に挿入した時にシャフトアッセンブリをクラブヘッドに固定するためのねじを受け入れるようになっている、長手方向に伸張する雌ねじの切られた開口部を画定している。スリーブの上側部分は、スリーブをホーゼル開口部に挿入した時にクラブヘッドのホーゼルに係合するようになっている上スラスト面を有しており、スリーブとシャフトは、約1.87x10N/m未満の上スラスト面からスリーブの下端までの組合わせ軸剛性を有している。
【0011】
別の代表的な実施形態では、ゴルフクラブアッセンブリは、非円形の内面を有する開口部を画定しているホーゼルを有するクラブヘッドを備えており、ホーゼルは長手方向軸を画定している。取り外し可能なアダプタスリーブは、ホーゼル開口部に受け入れられるよう構成されており、スリーブは、アダプタスリーブとホーゼルの間の相対回転を制限するため、ホーゼルの非円形の内面と噛み合うようになっている非円形の外面を有している。アダプタスリーブは、長手方向に伸張する開口部と、開口部の非円形の内面を有しており、更に、ホーゼルの長手方向軸に対して、所定の非ゼロ角度で角度を成している長手方向軸を有している。ゴルフクラブアッセンブリは、更に、下端部分を有するシャフトと、シャフトの下端部分に装着され、アダプタスリーブの開口部に受け入れられるようになっているシャフトスリーブと、を備えている。シャフトスリーブは、シャフトスリーブとアダプタスリーブの間の相対回転を制限するため、アダプタスリーブの非円形の内面と噛み合うようになっている非円形の外面を有している。シャフトスリーブは、シャフトスリーブとシャフトが、ホーゼルの長手方向軸に対して所定の角度で支持されるように、アダプタスリーブの長手方向軸と整列する長手方向軸を画定している。
【0012】
別の代表的な実施形態では、ゴルフクラブアッセンブリは、回転防止部分を収納する開口部を画定しているホーゼルを有するクラブヘッドを備えており、ホーゼルは長手方向軸を画定している。アッセンブリは、更に、それぞれがホーゼル開口部に受け入れられるように構成されている複数の取り外し可能なアダプタスリーブを備えており、各スリーブは、アダプタスリーブとホーゼルの間の相対回転を制限するため、ホーゼルの回転防止部分と噛み合うようになっている第1回転防止部分を有している。各アダプタスリーブは、長手方向に伸張する開口部と、開口部の第2回転防止部分と、を有しており、各アダプタスリーブは、ホーゼルの長手方向軸に対して、異なる所定の角度で角度を成している長手方向軸を有している。アッセンブリは、更に、下端部分を有するシャフトと、シャフトの下端部分に装着され、それぞれのアダプタスリーブの開口部に受け入れられるようになっているシャフトスリーブと、を備えている。シャフトスリーブは、シャフトスリーブとシャフトスリーブが挿入されているアダプタスリーブの間の相対回転を制限するため、各アダプタスリーブの第2回転防止部分と噛み合うようになっている個別の回転防止部分を有している。シャフトスリーブは、長手方向軸を画定しており、シャフトスリーブの長手方向軸が、シャフトスリーブが挿入されるアダプタスリーブの長手方向軸と整列するように、それぞれのアダプタスリーブに受け入れられるようになっている。
【0013】
別の代表的な実施形態では、ゴルフシャフトと、長手方向軸を画定しているホーゼル開口部を有するゴルフクラブヘッドとを、組み立てる方法を提供している。本方法は、それぞれが、シャフトの下端部分に装着されているシャフトスリーブを受け入れるようになっている開口部を有する、複数のアダプタスリーブの中から、或るアダプタスリーブを選択する段階を含んでおり、それぞれのアダプタスリーブは、シャフトを、ホーゼル開口部の長手方向軸に対して異なる所定の向きに支持するように構成されている。本方法は、更に、シャフトスリーブを、選択されたアダプタスリーブの中へ挿入する段階と、選択されたアダプタスリーブをクラブヘッドのホーゼル開口部の中へ挿入する段階と、シャフトスリーブと従ってシャフトを、シャフトスリーブに重ねて配置されている選択されたアダプタスリーブを用いて、クラブヘッドに固定する段階と、を含んでいる。
【0014】
更に別の代表的な実施形態では、ゴルフクラブヘッドは、クラブヘッドの前方端部を画定する打球面を有する本体を備えており、本体は、更に、前方端部の反対側の後方端部を有している。本体は、更に、後方端部と前方端部を有し、本体のピボット軸に回転可能に接続されている調節可能なソール部分を備えており、ソール部分は、本体にするソール部分の位置を調節するため、ピボット軸周りに回転させることができるようになっている。
【0015】
更に別の代表的な実施形態では、ゴルフクラブアッセンブリは、クラブヘッドの前方端部を画定する打球面を有する本体を備えたゴルフクラブヘッドを備えている。本体は、更に、前方端部の反対側の後方端部と、ホーゼル開口部を有するホーゼルと、を有している。本体は、更に、後方端部と前方端部を有し、本体のピボット軸に回転可能に接続されている調節可能なソール部分を備えている。ソール部分は、本体に対するソール部分の位置を調節するため、ピボット軸周りに回転させることができるようになっている。アッセンブリは、更に、取り外し可能なシャフトと、ホーゼル開口部内に受け入れられるようになっており、且つシャフトの下端部分を受け入れシャフトをクラブヘッドに対して所望の向きに支持するようになっているそれぞれの開口部を有している、取り外し可能なスリーブと、を備えている。機械的締結具は、シャフトとスリーブを、クラブヘッドに解放可能に固定するようになっている。
【0016】
別の代表的な実施形態では、ゴルフクラブのプレイ特性を調節する方法は、クラブのクラブヘッドに対するクラブのシャフトの向きを調節することによって、クラブのスクエアロフトを調節する段階と、クラブヘッド本体に対するクラブヘッドのソールの位置を調節することによって、クラブのフェース角を調節する段階と、を含んでいる。
【0017】
本発明の上記及びその他の特徴と利点は、添付図面を参照しながら進められる以下の詳細な説明によって更に明白になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1A】1つの実施形態によるゴルフクラブヘッドの正面図である。
【図1B】図1Aのゴルフクラブヘッドの側面図である。
【図1C】図1Aのゴルフクラブヘッドの上面図である。
【図1D】図1Aのゴルフクラブヘッドの側面図である。
【図2】1つの実施形態による、取り外し可能なシャフトを有するゴルフクラブヘッドの断面図である。
【図3】図2のシャフト対クラブヘッド接続アッセンブリの分解断面図である。
【図4】図2の4−4線に沿う、図2のゴルフクラブヘッドの断面図である。
【図5】図2に示した接続アッセンブリのシャフトスリーブの斜視図である。
【図6】図5のスリーブの下側部分の拡大斜視図である。
【図7】図5のスリーブの断面図である。
【図8】図5のスリーブの上面図である。
【図9】図5のスリーブの底面図である。
【図10】図7の10−10線に沿う、スリーブの断面図である。
【図11】図2に示した接続アッセンブリのホーゼル挿入部の斜視図である。
【図12】図2のホーゼル挿入部の断面図である。
【図13】図11のホーゼル挿入部の上面図である。
【図14】図12の14−14線に沿う、図2のホーゼル挿入部の断面図である。
【図15】図2に示した接続アッセンブリのねじの底面図である。
【図16】図2と同様の断面図であり、シャフト対ヘッド接続アッセンブリの構成要素の剛性の計算に使用される各長さを特定している図である。
【図17】別の実施形態による、取り外し可能なシャフトを有するゴルフクラブヘッドの断面図である。
【図18】別の実施形態による、取り外し可能なシャフトを有するゴルフクラブヘッドの拡大断面図である。
【図19】図18のシャフト対クラブヘッド接続アッセンブリの分解断面図である。
【図20】図18の20−20線に沿う、図18のゴルフクラブヘッドの拡大断面図である。
【図21】図18に示した接続アッセンブリのシャフトスリーブの斜視図である。
【図22】図21のシャフトスリーブの下側部分の拡大斜視図である。
【図23】図21のシャフトスリーブの断面図である。
【図24】図21のシャフトスリーブの上面図である。
【図25】図21のシャフトスリーブの底面図である。
【図26】図23の26−26線に沿った、シャフトスリーブの断面図である。
【図27】図18に示した接続アッセンブリのホーゼルスリーブの側面図である。
【図28】図27のホーゼルスリーブの斜視図である。
【図29】図27のホーゼルスリーブを、ホーゼルスリーブの下側部分の外面によって画定されている長手方向軸Bに沿って見た上面図である。
【図30】図27の30−30線に沿った、ホーゼルスリーブの断面図である。
【図31】図27のホーゼルスリーブの断面図である。
【図32】図27のホーゼルスリーブの上面図である。
【図33】図27のホーゼルスリーブの底面図である。
【図34】図18に通例的に示した接続部のホーゼル挿入部の断面図である。
【図35】図34のホーゼル挿入部の上面図である。
【図36】図34の36−36線に沿った、ホーゼル挿入部の断面図である。
【図37】図34のホーゼル挿入部の底面図である。
【図38】図18に示した接続アッセンブリのワッシャの断面図である。
【図39】図38のワッシャの底面図である。
【図40】図18のねじの断面図である。
【図41】ホーゼルスリーブの長手方向軸がホーゼル開口部の長手方向軸と整列している接続アッセンブリのねじ対ワッシャ界面を示している断面図である。
【図42】ホーゼルスリーブの長手方向軸がホーゼル開口部の長手方向軸からずれている接続アッセンブリのねじ対ワッシャ界面を示している断面図である。
【図43A】別の実施形態による、取り外し可能なシャフトを有するゴルフクラブヘッドの拡大断面図である。
【図43B】シャフトをクラブヘッドから取り外せるようにねじを緩めた、図43Aのゴルフクラブヘッドを示している。
【図44】図43に示したアッセンブリのシャフトスリーブの斜視図である。
【図45】図44のシャフトスリーブの側面図である。
【図46】図44のシャフトスリーブの底面図である。
【図47】図46の47−47線に沿った、シャフトスリーブの断面図である。
【図48】シャフトスリーブの別の実施形態の断面図である。
【図49】当該シャフトスリーブを受け入れるようになっているホーゼル挿入部の上面図である。
【図50】シャフトスリーブの別の実施形態の断面図である。
【図51】当該シャフトスリーブを受け入れるようになっているホーゼル挿入部の上面図である。
【図52】1つの実施形態による、調節可能なソール部分を有するゴルフクラブヘッドの側面図である。
【図53】図48のゴルフクラブヘッドの底面図である。
【図54】別の実施形態による、調節可能なソール部分を有するゴルフクラブヘッドの側面図である。
【図55】図54のゴルフクラブヘッドの背面図である。
【図56】図54のゴルフクラブヘッドの底面図である。
【図57】図54の57−57線に沿った、ゴルフクラブヘッドの断面図である。
【図58】図56の58−58線に沿った、ゴルフクラブヘッドの断面図である。
【図59】シャフトを、公称位置、増ロフト位置、及び減ロフト位置に配置した場合の、ライ角範囲全体を通しての有効フェース角を示すグラフである。
【図60】別の実施形態による、取り外し可能なシャフトを有するゴルフクラブヘッドの拡大断面図である。
【図61】図60に示したアッセンブリのシャフトスリーブの正面図である。
【図62】図60に示したアッセンブリのシャフトスリーブの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
ここで使用する、英文不定冠詞及び定冠詞の対訳である単数形「或る」、「複数を示す、或る」、及び「当該」は、文脈上明白に他に指定の無い限り、1つ又は1つより多いものを指す。
【0020】
ここで使用する「含んでいる」という用語は、「備えている」を意味する。例えば、A及びBを含んでいるか又は備えている装置は、AとBを包含しているが、随意的に、C即ちAとB以外の構成要素を包含していてもよい。A又はBを含んでいるか又は備えている装置は、A又はBを包含していてもよいし、AとBを包含していてもよいし、随意的にCの様な1つ又は複数の他の構成要素を包含していてもよい。
【0021】
先ず図1Aから図1Dを参照すると、各図には、1つの実施形態による、取り外し可能なシャフト50を有するゴルフクラブヘッド300の参考としてゴルフクラブの特徴的な角度が示されている。クラブヘッド300は、センターフェース又は打球面310と、スコアライン320と、ホーゼル開口部340を有するホーゼル330と、ソール350と、を備えている。ホーゼル330は、ホーゼル長手方向軸60を有しており、シャフト50は、シャフト長手方向軸を有している。例示されている実施形態では、ゴルフクラブヘッド300の理想的なインパクト位置312は、打球面310の幾何学的中心に置かれている(図1A参照)。理想的なインパクト位置312は、通常、打球面310の高さ(Hss)と幅(Wss)の中点の交点と定義されている。
【0022】
ssとWssは共に、打球面曲線(Sss)を使って判定される。打球面曲線は、フェースが実質的に均一なバルジ半径(フェースのヒールからトウまでの曲率半径)及び実質的に均一なロール半径(フェースのクラウンからソールまでの曲率半径)から本体に移行している全ての点により、その周囲の境界が定められている(例えば、図1参照)。図示の例では、Hssは、フェースの幾何学的中心を通って伸張する垂直面(地面に対し直角)で測定した、Sssのソール部分に近接する周囲からSssのクラウン部分に近接する周囲までの距離である。同様に、Wssは、フェースの幾何学的中心を通って伸張する水平面(例えば、地面に対し実質的に平行)で測定した、Sssのヒール部分に近接する周囲からSssのトー部分に近接する周囲までの距離である。打球面の幾何学的中心を測定する方法論については、USGA「ゴルフクラブヘッドの可撓性を測定するための手法」("Procedure of Measuring the Flexibility of a Golf Clubhead")2.0改定版を参照して頂きたい。
【0023】
図1Aに示しているように、ライ角10(「スコアラインライ角」とも呼ばれる)は、クラブが接地アドレス位置にある時の、ホーゼル長手方向軸60と競技面70との間の角度と定義されている。接地アドレス位置は、シャフトのグリップを支え(その軸周りに回転自在)、シャフトを地面に対して、スコアライン320が水平になる或る角度で保持した時の、競技面上のヘッドの静止位置と定義されている(クラブにスコアラインが無い場合は、ライは60度に設定されるものとする)。センターフェース飛球線ベクトルは、クラブがアドレス位置にありセンターフェース点から外を指している時にシャフトに垂直な水平ベクトルと定義されている。飛球線面は、センターフェース飛球線ベクトルを包含する垂直面と定義されている。スクエアフェースのアドレス位置は、ソールを地面から浮かせて、スコアラインが水平になりセンターフェースの法線ベクトルが飛球線面内に完全に入るように(配置位置、回転位置共に)、シャフトを保持した時の、ヘッド位置と定義されている(ヘッドにスコアラインが無い場合は、シャフトを地面に対し60度に保持し、ヘッドを、センターフェース法線ベクトルが飛球線面内に完全に入るまでシャフト軸周りに回させるものとする)。実際又は測定ライ角は、クラブが、スコアラインを水平にして接地アドレス位置に保持されているか否かに関わりなく、ホーゼル長手方向軸60と競技面70の間の角度10と定義することができる。研究によると、殆どのゴルファーは、クラブの意図されたスコアラインライ角10より10度から20度小さい実際のライ角で、ボールにアドレスすることが示されている。研究によると、更に、殆どのゴルファーで、インパクト時の実際のライ角は、クラブの意図されたスコアラインライ角10より0度から10度小さいことが示されている。
【0024】
図1Bに示しているように、クラブヘッドのロフト角20(以下「スクエアロフト」と呼ぶ)は、ヘッドがスクエアフェースアドレス位置にあるときの、センターフェースの法線ベクトルと地面の間の角度と定義されている。図1Dに示しているように、ホーゼルのロフト角72は、飛球線面上に投影したホーゼル長手方向軸60と、センターフェースの中心の接線である面74の間の角度と定義されている。シャフトのロフト角は、面74と、飛球線面上に投影したシャフト50の長手方向軸の間の角度である。クラブヘッドの「接地ロフト」80は、クラブが接地アドレス位置にある時(即ち、ソール350が地面に載っている時)の、センターフェース法線ベクトルの頂角であり、或いは、言い方を変えれば、クラブが接地アドレス位置にある時の、センターフェースの面74と垂直面の間の角度である。
【0025】
図1Cに示しているように、フェース角30は、シャフト50が適正なライ(即ち、通常は60度+/−5度)にあり、ソール350が競技面70に載っている(クラブが接地アドレス位置にある)時の、センターフェースの法線ベクトルの水平方向成分と、シャフト長手方向軸を含む垂直面に垂直な垂直面(「飛球線面」)とによって画定される。
【0026】
ライ角10及び/又はシャフトロフトは、クラブヘッドに対するシャフト50の位置を調節することにより、修正することができる。従来のやり方では、シャフトの位置の調節は、シャフトとホーゼルをクラブヘッドに対して曲げることにより達成されてきた。図1Aに示しているように、ライ角10は、シャフトとホーゼルを、シャフト長手方向軸64で示しているように、クラブヘッド300に向けて内向きに曲げることにより、大きくすることができる。ライ角10は、シャフトとホーゼルを、シャフト長手方向軸62で示しているように、クラブヘッド300から外向きに曲げることにより、小さくすることができる。図1Cに示しているように、シャフトとホーゼルを、シャフト長手方向軸66で示しているように、打球面310に向けて前方に曲げることで、シャフトロフトは大きくなる。シャフトとホーゼルを、シャフト長手方向軸68で示しているように、クラブヘッドの後部に向けて後方に曲げることで、シャフトロフトは小さくなる。従来のクラブでは、シャフトロフトは、通常、シャフトとホーゼルがどちらもクラブヘッドに対して曲がっていることから、ホーゼルのロフトと同じであることに注目して頂きたい。ここに開示されている或る実施形態では、シャフトの位置を、ホーゼルに対して調節することで、シャフトロフトを調節することができる。その様な場合でも、クラブのシャフトロフトは調節されるが、ホーゼルのロフトは変化しない。
【0027】
シャフトロフトを調節することには、クラブのスクエアロフトを同量だけ調節する効果がある。同様に、シャフトロフトを調節し、クラブヘッドをアドレス位置に置いた時、クラブヘッドのフェース角は、シャフトロフトの変化に比例して増減する。従って、シャフトロフトを調節することで、スクエアロフトとフェース角が変化する。更に、ライ角を調節するには、シャフトとホーゼルをクラブヘッドに対して第1方向の内向き又は外向きに曲げ、シャフトロフトを調節するには、シャフトとホーゼルをクラブヘッドに対して第2方向の前方又は後方に曲げる、というやり方で、シャフトとホーゼルを曲げることによって、ライ角とシャフトロフト(及び、結果的に、スクエアロフトとフェース角)を調節できるようになっている。
ヘッド対シャフト接続アッセンブリ
次に図2から図4を参照すると、各図には、取り外し可能なヘッド対シャフト接続アッセンブリを介してゴルフクラブシャフト50に取り付けられているゴルフクラブヘッド300を備えたゴルフクラブが示されており、同アッセンブリは、全体的に見ると、例示されている実施形態では、シャフトスリーブ100と、ホーゼル挿入部200と、ねじ400とを備えている。クラブヘッド300には、ホーゼル330からクラブヘッドを貫いて伸張しクラブヘッドのソール又は底面に開口しているホーゼル開口部又は通路340が形成されている。一般に、クラブヘッド300は、スリーブ100(シャフト50の下端部分に装着されている)を用いて、スリーブ100をホーゼル開口部340及びホーゼル挿入部200(ホーゼル開口部340の内部に装着されている)に挿入し、ねじ400を、ソールの開口部を通して上向きに挿入し、ねじをスリーブのねじの切られた開口部に締め付けて、クラブヘッド300をスリーブ100に固定することによって、シャフト50に取り外し可能に取り付けられる。
【0028】
例えば、クラブヘッド300は、「ウッド型式」ゴルフクラブのヘッドを備えている。本明細書に開示されている全ての実施形態は、限定するわけではないが、ドライバ、フェアウェイウッド、ユーティリティクラブ、パター、ウェッジなどを含む、全型式のゴルフクラブに実施することができる。
【0029】
ここで使用する場合、クラブヘッドに「取り外し可能に取り付けられ」ているシャフトとは、シャフトを、接着剤を使わずに、ねじ又はねじの切られたフェルールの様な1つ又は複数の機械的締結具を使って、クラブヘッドに接続することができ、2つの構成要素の間の接着結合を破壊する必要無しに、1つ又は複数の機械的締結具を緩めるか又は取り外すことによって、シャフトをヘッドから切り離す又は分離することができることを意味している。
【0030】
スリーブ100は、シャフト50の下端部分又は先端部分90に装着される。スリーブ100は、シャフト50の下端部分に、接着剤で接着するか、溶接するか、又は同等のやり方で固定することができる。他の実施形態では、スリーブ100は、シャフト50の一部として一体的に形成されている。図2に示しているように、フェルール52を、シャフトスリーブ100の真上のシャフト端部分90に装着して、シャフトスリーブとシャフトの間が滑らかに移行し、シャフトとスリーブの間の接着剤の線が隠れるようにしてもよい。フェルールは、シャフトの先端の破損を最小限にするのにも役立つ。
【0031】
図3に分かり易く示しているように、ホーゼル開口部340は、クラブヘッド300を貫いて伸張しており、ホーゼル側壁350を有している。フランジ360は、ホーゼル側壁350から半径方向内向きに伸張し、ホーゼル開口部の底壁を形成している。フランジは、通路370、フランジ上面380、及びフランジ下面390を画定している。ホーゼル挿入部200は、挿入部の底面250をフランジ上面380に接触させてホーゼル開口部340内に装着することができる。ホーゼル挿入部200は、接着剤により接着するか、溶接するか、蝋付けするか、又は同等のやり方で、ホーゼル側壁350及び/又はフランジに固定し、所定位置に固定することができる。他の実施形態では、ホーゼル挿入部200は、クラブヘッド300と一体形成することもできる(例えば、挿入部は、ホーゼル開口部に、直接、形成し及び/又は機械加工してもよい)。
【0032】
クラブヘッド300をシャフト50に取り付けた時、ヘッド300に対するシャフト50の回転運動を制限するため、スリーブ100は、挿入部200の相補的な回転防止部分と噛み合う回転防止部分を有している。例示されている実施形態では、例えば、シャフトスリーブは、ホーゼル挿入部200の非円形の構成と相補的な非円形の構成を有する下側部分150を有している。このやり方では、スリーブの下側部分150は、ホーゼル挿入部200によって画定されているキー溝に受け入れられるキー状部分を画定している。特定の実施形態では、スリーブの回転防止部分は、図5及び図6に示されている様な、スリーブ下側部分150の外面160に形成されている長手方向に伸張する外スプライン500を備えており、挿入部の回転防止部分は、図11から図14に示されているように、ホーゼル挿入部200の内面250に形成されている相補的な内スプライン240を備えている。代替実施形態では、回転防止部分は、スリーブ外面160の構成を、楕円形、矩形、六角形、又は、様々な他の非円形の構成にして、ホーゼル挿入部内面250の構成を相補的な非円形の構成したものでもよい。
【0033】
図3の例示されている実施形態では、ねじ400は、面420を有する頭部410と、ねじ山430を備えている。ねじ400は、ねじを通路370に挿通し、スリーブ100のねじの切られた底開口部196の中へ締め付けるやり方で、クラブヘッド300をシャフト50に固定するのに用いられている。別の実施形態では、クラブヘッド300は、他の機械的締結具によってシャフト50に固定することができる。ねじ400がスリーブ100と完全に係合すると、頭部の面420は、フランジの下面390に接触し、スリーブ100の環状スラスト面130は、ホーゼル上面395(図2)に接触する。図示の例のスリーブ100、ホーゼル挿入部200、スリーブ下側開口部196、ホーゼル開口部340、及びねじ400は、同軸に整列している。
【0034】
本出願に記載されている取り外し可能なクラブヘッド対シャフト接続アッセンブリを採用しているゴルフクラブは、従来のクラブと同じ「感触」が得られるように、同等の従来型のゴルフクラブと実質的に同様の重量、及び質量分布を有しているのが望ましい。而して、接続アッセンブリの各種構成要素(例えば、スリーブ100、ホーゼル挿入部200、及びねじ400)は、軽量高強度の金属及び/又は合金(例えば、T6テンパアルミニウム合金7075、5等級6Al−4Vチタン合金など)で作られ、所望のゴルフクラブ特性を強化する(例えば、クラブヘッドの「スイートスポット」の寸法を大きくするか、或いは、発射条件を最適化するため重力の中心をずらす)ため、ゴルフクラブの他の場所に使用できるように質量に余裕を持たせることに重点を置いて設計されている。
【0035】
本出願に記載されている交換可能なシャフト及びクラブヘッドを有するゴルフクラブは、ゴルファーにとって、特定の必要性又はゴルファーのプレイ様式に適うように容易に修正することができるクラブである。ゴルファーは、ねじ400をスリーブ100から外し、クラブヘッドを取り替え、次いで、ねじ400をスリーブ100の中にねじ込んで戻すだけで、クラブヘッド300を、所望の特性(例えば、異なるロフト角、より広いフェース面積など)を有する別のクラブに置き換えることができる。シャフト50も、同様に交換できるようになっている。幾つかの実施形態では、スリーブ100側を、シャフト50から取り外して新しいシャフトに装着できるようにするか、又は新しいシャフト側に、シャフトの端部に既に装着されているか又は一体形成されている別のスリーブを設けることができる。
【0036】
特定の実施形態では、どれほどの数のシャフトであっても、それらには同じスリーブが設けられ、どれほどの数のクラブヘッドであっても、それらには、それらシャフトのどれもを受け入れる同じホーゼル構成及びホーゼル挿入部200が設けられている。このようにして、プロショップ又は小売業者は、交換可能な多種多様なシャフトとクラブヘッドを在庫しておくことができる。消費者の必要性に適うよう特注生産されたクラブ又はクラブ一式は、小売業者の元で即座に組み立てられるようになっている。
【0037】
次に図5から図10を参照すると、各図には、図2から図4のクラブヘッド対シャフト接続アッセンブリのスリーブ100が示されている。例示されている実施形態のスリーブ100は、実質的に筒状であり、軽量高強度の材料(例えば、T6テンパアルミニウム合金7075)で作られているのが望ましい。スリーブ100は、中間部分110と、上側部分120と、下側部分150とを含んでいる。上側部分120は、例えば、シャフト50とスリーブ100の間の接続部に追加の機械的結合性を提供するため、図示されているスリーブの残り部分より分厚くなっていてもよい。他の実施形態では、例えば、シャフト50とクラブヘッド300の間がより流線形状に移行するように、上側部分120は、張り出した又は円錐台状の形状であってもよい。上側部分120と中間部分110の間の境界は、上環状スラスト面130を備えており、中間部分110と下側部分150の間の境界は、下環状スラスト面140を備えている。例示されている実施形態では、環状面130は、中間部分110の外面に垂直である。他の実施形態では、環状面130は、円錐台状であるか、そうでなければ、上側部分120から中間部分110に向けて先細になっていてもよい。環状面130は、シャフト50をクラブヘッド300に固定した時、ホーゼル上面395に押し付けられる。
【0038】
図7に示しているように、スリーブ100は、更に、シャフト50の下端部分90を受け入れるための上側開口部192と、ねじ400を受け入れるための下側部分150の雌ねじの切られた開口部196と、を備えている。例示されている実施形態では、上側開口部192は、シャフト50(図3)の対応する面70に接触するように構成されている環状面194を有している。他の実施形態では、上側開口部192は、様々なシャフト輪郭(例えば、一定内径、複数の段付き内径部、面取り加工を施された及び/又は垂直の環状面など)と噛み合うようになっている構成を有することができる。図7の例示されている実施形態を参照すると、スプライン500は、スリーブの全径を最小にするため、開口部192より下側に(従って、シャフトの下端より下側に)設置されている。下側開口部196のねじ山は、Spiralock(登録商標)タップを使って形成することができる。
【0039】
先に指摘したように、シャフトとクラブの間の相対回転を制限するためのスリーブ100の回転防止部分は、下側部分150の外面に形成されている複数の外スプライン500と、隣り合ったスプライン500の間の空隙又はキー溝と、を備えている。各キー溝は、外面160を有している。図5と図6及び図9と図10の例示されている実施形態では、スリーブ100は、8個の角度方向に間隔を空けて配置され、スリーブ100の長手方向軸に平行な方向に細長く伸びたスプライン500を備えている。図6と図10を参照すると、図示の構成の各スプライン500は、外面160から半径方向外向きに伸張する一対の側壁560と、斜端加工を施された上下縁部510と、面取り加工を施された下角部520と、円弧状の外面550と、を有している。側壁560は、外面550近くのスプラインの幅が、スプラインの基部(面160付近)の幅より広くなるように、半径方向外向きに移行するにつれ外に拡がるか又は張り出しているのが望ましい。図10に示されている造形を参照すると、スプライン500は、高さH(側壁560が外面160から半径方向に伸張している距離)と、スプラインの中間スパンの幅W(外面550と面160から等距離にある側壁の位置で測定した側壁560の間の直線距離)を有している。他の実施形態では、スリーブは、より多くの又はより少ない数のスプラインを備えており、スプライン500は、異なる形状と大きさであってもよい。
【0040】
図6から図10に示されているスプライン構成を採用している実施形態は、幾つかの利点をもたらす。例えば、より少数のより大きなスプラインを有するスリーブなら、スリーブとホーゼル挿入部の間の干渉が大きくなるので、剥ぎ取りに対する抵抗が高まり、スリーブとホーゼル挿入部の間の荷重支承面積が広くなり、機械的強度がより高いスプラインとなる。更に、より小さいスプライン造形を機械加工する必要を避けることによって、製造の複雑性が低減される。例えば、各種Rosch製造技法(例えば、回転、貫通ブローチ、又は盲ブローチ)は、より多数のより小さなスプラインを有するスリーブ又はホーゼル挿入部を製造するには適さない。幾つかの実施形態では、スプライン500は、スプライン高さHは、約0.15mmから約1.0mmの間にあり、或る特定の例では高さHは約0.5mmになっており、スプライン幅Wが、約0.979mmから約2.87mmの間にあり、或る特定の例では幅Wは約1.367mmになっている。
【0041】
スリーブ下側部分150の非円形の構成は、スリーブ100をホーゼル挿入部200内に位置決め可能にする様式を限定するため、改造することができる。図9と図10の例示されている実施形態では、スプライン500は、形状と大きさが実質的に同じである。隣り合うスプラインの間の8つの間隔の内の6つには、スプラインからスプラインまでの間隔Sを持たせ、直径方向に互いに反対側の2つの間隔は、スプラインからスプラインまでの間隔Sを持たせることができ、ここに、SはSと異なる(例示されている実施形態では、SはSより大きい)。例示されている実施形態では、Sの円弧角は約21度であり、Sの円弧角は約33度である。このスプライン構成では、スリーブ100は、ホーゼル挿入部200内で2か所に位置決めできるようになっている(即ち、スリーブ100は、挿入部に対して互いに180度の間隔を置いた2つの位置で、挿入部200に挿入することができる)。代わりに、スプラインは、スリーブの長手方向軸周りに、互いに等しく間隔を空けて配置されていてもよい。他の実施形態では、下側部分150の異なる非円形の構成(例えば、三角形、六角形、又はより多数又はより少数のスプライン)により、シャフトスリーブの様々な位置決め可能性の程度を提供することができる。
【0042】
例えば、シャフト50とクラブヘッド300の間の回転運動を更に制限するため、スリーブ100とホーゼル挿入部200の間にもっと大きな摩擦を提供することを目的に、スリーブ下側部分150には、スリーブ100の残り部分に比べて、全体的に粗い外面を持たせることができる。特定の実施形態では、外面160には、サンドブラストによって粗面加工を施すことができるが、代替の方法又は技法を使用することもできる。
【0043】
スリーブ100の一般的な構成は、図5から図10に示されている構成とは異なっていてもよい。他の実施形態では、例えば、上側部分120と中間部分110と下側部分150の相対的な長さを変えてもよい(例えば、下側部分150は、スリーブ全体の長さに占める割合がより大きくても又はより小さくてもよい)。別の実施形態では、クラブヘッド300をシャフト50に取り付けた時、追加のスリーブ面が、ホーゼル挿入部200又はホーゼル開口部340内の対応する面に接触するようになっている。例えば、スリーブの環状面140は、ホーゼル挿入部200の上スプライン面230に接触し、スリーブの環状面170は、ホーゼル挿入部200の内面の対応する面に接触し、及び/又は、スリーブの下面180は、フランジ上面360に接触する。別の実施形態では、スリーブの下側開口部196は、上側開口部192と連通し、連続したスリーブ開口部を画定していて、開口部196と192を隔てている材料の質量を取り除くことでスリーブ100の重量を軽くしている。
【0044】
図11から図14を参照すると、ホーゼル挿入部200は、望ましくは実質的に管状又は筒状であり、軽量高強度の材料(例えば、5等級6Al−4Vチタン合金)で作られている。ホーゼル挿入部200は、スリーブ下側部分150の外面の非円形の構成と相補的になっている非円形の構成を有する内面250を備えている。例示されている実施形態では、非円形の構成は、形状及び大きさが、スリーブ100のスプライン500と相補的であるスプライン240を備えている。即ち、ホーゼル挿入部200の長手方向軸に平行な方向に細長く伸びた8個のスプライン240が設けられており、スプライン240は、内面250から半径方向内向きに伸張する側壁260と、面取り加工の施された上縁部230と、内面270と、を有している。側壁260同士は、半径方向内向きに移行するにつれて先細になり即ち互いに近付き、スリーブの張り出したスプライン500と噛み合うようになっているのが望ましい。半径方向内向きの側壁260には、歯とスリーブ挿入部の噛み合い歯の間に全面接触が起こる、という少なくとも1つの利点がある。更に、少なくとも1つの利点は、同じ許容誤差を有する他のスプライン形状と比べて、並進運動が、アッセンブリ内でより強く拘束されることである。更に、半径方向内向きの側壁260は、応力がより大きくなり耐久性が低下する結果を招く局所的な接触ではなく、全側壁係合を促進する。
【0045】
図13の造形を参照すると、ホーゼル挿入部のスプライン構成は、スリーブ下側部分150のスプライン構成と相補的になっており、よって、隣り合うスプラインの対240は、スプラインからスプラインまでの間隔Sが、スリーブ側スプライン500の幅より僅かに大きくなっている。スプライン240の内の6つは、スリーブ側スプライン500のスプライン間の間隔Sより僅かに小さい幅Wを有しており、直径方向に互いに反対側の2個のスプラインは、スリーブ側スプライン500のスプライン間の間隔Sより僅かに小さい幅Wを有しており、ここに、WはWより小さい。別の実施形態では、ホーゼル挿入部の内面は、スリーブ下側部分160の非円形の構成と相補的な様々な非円形の構成を有することができる。
【0046】
ホーゼル挿入部200の選択された面に、シャフトの外面160と同様の方法で粗面加工を施してもよい。幾つかの実施形態では、挿入部の表面領域全体に粗い面肌理が与えられている。他の実施形態では、ホーゼル挿入部200の内面240だけに粗面加工が施されている。
【0047】
次に図2から図4に関して、ねじ400は、軽量高強度の材料(例えば、T6テンパアルミニウム合金7075)で作られているのが望ましい。特定の実施形態では、ねじ山430の主直径(即ち、外径)は6mm未満であり(例えば、ISOねじはM6より小さい)、約4mmか5mmの何れかである(例えば、M4又はM5ねじ)。一般に、ねじ山の直径が小さくなれば、荷重が掛かった時にねじが引き伸ばされるか又は伸びる能力が増し、結果的に、所与のトルクに対しより大きな予荷重を得ることができる。比較的小さい直径のねじ(例えば、M4又はM5ねじ)を使用すれば、ユーザーは、小さな力でクラブヘッドをシャフトに固定することができ、ゴルファーは、ねじを締め直さねばならなくなるまでに、より長期間に亘ってクラブを使用することができるようになる。
【0048】
ねじの頭部410は、トルクレンチ又は他のトルク制限機構に適合するように構成することができる。幾つかの実施形態では、ねじ頭部は、ねじに一定のトルクを掛け易くすると共にねじ回しのカム外れに抵抗する「ヘキサローブ状」内部ねじ回し機構(例えば、TORXねじ回し)(図15に図示)を備えている。トルクレンチを使ってクラブヘッド300をシャフト50に固定すれば、クラブを組み立てる都度、ねじ400に、確実に、実質的に同じ予荷重を掛け、クラブを組み立てる都度、クラブに、確実に、一貫性のあるプレイ特性を持たせることができる。別の実施形態では、ねじ頭部410は、様々な他のねじ回し設計(例えば、Phillips、Pozidriv、六角形、TTAPなど)を備えることができ、ユーザーは、ねじを締めるのに、トルクレンチではなく従来型のねじ回しを使用することができる。
【0049】
クラブヘッド対シャフトの接続は、軸剛性の低いことが望ましい。要素の軸剛性kは、
【数1】

【0050】
と定義され、ここにEは、要素の材料のヤング係数であり、Aは要素の断面積であり、Lは要素の長さである。要素は、軸剛性が低いほど、張力が掛けられた時の伸び及び圧縮された時の縮みが大きくなる。低い軸剛性を有するクラブヘッド対シャフト接続は、ねじ400とスリーブの伸びを最大化するのに望ましく、そうすれば、シャフトがクラブヘッドに更に良好に保持されるように、ねじ400に一層大きな予荷重を掛けることができる。例えば、図16に示すように、ねじ400がスリーブの下側開口部196に締め付けられると、先に述べたように、スリーブ100、ホーゼル挿入部200、フランジ360、及びねじ400の様々な面が、互いに接触し、その結果、ねじ、シャフト、及びスリーブは引張状態に置かれ、ホーゼルは圧縮状態に置かれる。
【0051】
クラブヘッド対シャフト接続の軸剛性keffは、式
【数2】

【0052】
によって求められ、ここにkscrew、kshaft、及びksleeveは、それぞれ、図16に示しているように、関連付けられている長さLscrew、Lshaft、及びLsleeve、をそれぞれに有する部分のねじ、シャフト、及びスリーブの剛性である。Lscrewは、ねじの引張状態に置かれている部分の長さ(フランジ底390からシャフトスリーブの底端までとして測定)である。Lshaftは、シャフト50のホーゼル開口部340の中まで伸張している部分の長さ(ホーゼル上面395からシャフトの端までとして測定)であり、Lsleeveは、スリーブの引張状態に置かれている長さ(ホーゼル上面395からスリーブの端までを測定)である。
【0053】
従って、kscrew、kshaft、及びksleeveは、各長さを式1に当て填めて求めることができる。表1は、図2から図14の接続アッセンブリの特定の構成要素及びそれらの組合わせ、及び取り外し可能に取り付けできるゴルフクラブヘッドと共に使用される他の市販されている接続アッセンブリの構成要素及びそれらの組合わせの、計算されたk値を示している。更に、有効なホーゼル剛性Khoselを、比較のために示している(ねじに予荷重が掛かっているときに圧縮状態にあるホーゼルの部分について計算した)。低いkeff/khosel比は、ホーゼル剛性に比べてシャフト接続アッセンブリの剛性が小さいことを示しており、これは、ヘッドに動的な荷重が掛かっているときに所与のねじトルクに対する予荷重の維持を支援する上で望ましい。例示されている実施形態の接続アッセンブリのスリーブ−シャフト−ねじの組合わせのkeffは9.27x10N/mであり、比較対象の接続アッセンブリの中で最も低い。
【0054】
【表1】

接続アッセンブリの構成要素は、異なる値を実現するように修正することができる。例えば、ねじ400は、図16に示しているよりも長くすることができる。幾つかの実施形態では、ねじ400の長さが長くなるのに伴い、開口部196の長さが長くなっている。別の実施形態では、ホーゼル開口部340の構造は、更に長いねじを収納するように変えることができる。例えば、図17では、クラブヘッド600は、ホーゼル開口部の底壁を画定している上フランジ610と、より長いねじ630を収納するように上フランジ610から間隔を空けて配置されている下フランジ620と、を備えている。その様なホーゼル構造は、長いねじを収容することができるので、図5から図10のスリーブ100との適合性を保持しながら、更に低いkeffを実現することができる。
【0055】
図2から図10に示されている実施形態では、ksleeveを最小化するため、スリーブ100の断面積は、先行技術による構成で用いられているように、スプライン500をシャフトの周りに配置するのではなく、シャフトより下側に配置することによって最小化されている。
【実施例】
【0056】
特定の実施形態では、シャフトスリーブには、4個、6個、8個、10個、又は12個のスプラインを設けることができる。特定の実施形態では、シャフトスリーブのスプラインの高さHは、約0.15mmから約0.95mmの範囲にあり、より厳密には約0.25mmから約0.75mmに範囲にあり、更に厳密には約0.5mmから約0.75mmの範囲にある。シャフトスリーブのスプライン部分の平均直径Dは、約6mmから約12mmの範囲にあり、或る特定の例では8.45mmになっている。図10に示しているように、平均直径は、シャフトスリーブのスプライン部分の、直径方向に互いに反対側の2個のスプラインのミッドスパンに位置する2つの点の間を測定した直径である。
【0057】
特定の実施形態のシャフトスリーブのスプラインの長さLは、約2mmから約10mmの範囲にあってもよい。例えば、接続アッセンブリをドライバに実施した場合、スプラインは、比較的長くなり、例えば、7.5mm又は10mmになる。接続アッセンブリを、通常はドライバより小さいフェアウェイウッドに実施した場合、クラブ内部でシャフトスリーブを受け入れるのに利用できる空間は少ないので、比較的短いシャフトスリーブを使用するのが望ましい。その場合、シャフトスリーブの全体の長さを減じるために、スプラインは、比較的短く、例えば、2mm又は3mmの長さになる。
【0058】
特定の実施形態の、(スプラインのミッドスパンでの)スプライン幅W対シャフトスリーブのスプライン部の平均直径の比は、約0.1から約0.5の範囲にあり、より望ましくは、約0.15から約0.35の範囲にあり、更に一層望ましくは、約0.16から約0.22の範囲にある。特定の実施形態のスプライン幅W対スプラインHの比は、約1.0から約22の範囲にあり、より望ましくは約2から約4の範囲にあり、更に一層望ましくは約2.3から約3.1の範囲にある。特定の実施形態の、スプライン長さ対平均直径の比は、約0.15から約1.7の範囲にある。
【0059】
下表2から4では、スリーブ100(及びここに開示されている他のシャフトスリーブ)に使用される複数の異なるスプライン構成の寸法を提示している。表2では、平均半径Rは、スプラインのミッドスパン、即ち、シャフトのスプライン部分の、スプライン基部の面160とスプラインの外面550から等距離にある位置で測定した半径である(図10参照)。表2と表3の円弧長さは、平均半径でのスプラインの円弧長さである。
【0060】
表2は、(図10に示しているように33度の空隙2つを備えた)8個のスプライン、8個の等間隔に配置されているスプライン、6個の等間隔に配置されているスプライン、10個の等間隔に配置されているスプライン、4個の等間隔に配置されているスプラインを有する、異なるシャフトスリーブについて、スプライン円弧角、平均半径、平均直径、円弧長さ、円弧長さ/平均半径比、ミッドスパンでの幅、幅(ミッドスパン)/平均直径比を示している。表3は、スプラインの数とスプラインの高さが異なるシャフトスリーブの例を示している。表4は、スプラインの数、スプラインの高さ、及びスプラインの幅Wとは別に、シャフトスリーブの長さと平均直径の異なる組合わせ例を示している。
【0061】
シャフトスリーブ100(並びに、ここに開示されている他の構成要素)に使用される、本明細書に提示されている具体的な寸法は、本発明を説明するために提示したものであり、本発明を限定するものではない。ここに提示されている寸法は、異なる用途又は状況での必要に応じ、修正することができる。
【0062】
【表2】

【0063】
【表3】

【0064】
【表4】

調節可能なライ/ロフト接続アッセンブリ
次に図18から図20を参照すると、取り外し可能なヘッド対シャフト接続アッセンブリを介して取り外し可能なシャフト800に取り付けられているヘッド700を備えたゴルフクラブが示されている。接続アッセンブリは、全体として、シャフトスリーブ900と、ホーゼルスリーブ1000(ここではアダプタスリーブとも呼ばれている)と、ホーゼル挿入部1100と、ワッシャ1200と、ねじ1300と、を備えている。クラブヘッド700は、ホーゼル開口部又は通路710を画定するホーゼル702を備えている。例示されている実施形態の通路710は、クラブヘッドを貫いて伸張し、ねじ1300を受け入れるため、クラブヘッドのソールに開口部を形成している。一般的に、クラブヘッド700は、(シャフト800の下端部分に装着されている)シャフトスリーブ900をホーゼルスリーブ1000の中へ挿入して係合させることによって、シャフト800に取り外し可能に取り付けられている。ホーゼルスリーブ1000は、(ホーゼル開口部710の内側に取り付けられている)ホーゼル挿入部1100の中へ挿入してこれと係合させる。シャフトをクラブヘッドに固定するために、ワッシャ1200をねじ1300とホーゼル挿入部1100の間に配置して、ねじ1300をシャフトスリーブ900のねじの切られた開口部の中へ締め付ける。
【0065】
シャフトスリーブ900は、シャフト800の下端部分に、接着剤で接着するか、溶接するか、又は同等の方法で固定することができる。別の実施形態では、シャフトスリーブ900は、シャフト800と一体に形成されていてもよい。図19に分かり易く示しているように、ホーゼル開口部710は、クラブヘッド700を貫いて伸張ており、第1ホーゼル内面750と第2ホーゼル内面760を画定しているホーゼル側壁740を有しており、第1ホーゼル内面と第2ホーゼル内面の間の境界は、内部環状面720を画定している。ホーゼルスリーブ1000は、シャフトスリーブ900とホーゼル挿入部1100の間に配置されている。ホーゼル挿入部1100は、ホーゼル開口部710内に装着することができる。ホーゼル挿入部1100には、ホーゼル環状面720に接触する環状面1110が設けられていてもよい。ホーゼル挿入部1100を所定位置に固定するため、ホーゼル挿入部1100は、第1ホーゼル面740、第2ホーゼル面750、及び/又はホーゼル環状面720に、接着剤により接着するか、溶接するか、又は同等の方法で固定することができる。他の実施形態では、ホーゼル挿入部1100は、クラブヘッド700と一体に形成することができる。
【0066】
ホーゼルスリーブ1000に対するシャフトスリーブ900の回転運動を制限することにより、そして、クラブヘッド700に対するホーゼルスリーブ1000の回転運動を制限することにより、クラブヘッド700に対するシャフト800の回転運動を制限することができる。ホーゼルスリーブ1000に対するシャフトスリーブ900の回転運動を制限するため、シャフトスリーブは、ホーゼルスリーブ1000内部の下側回転防止部分1096の相補的な非円形の構成と噛み合う非円形の構成を有する下側回転防止部分950を有している。シャフトスリーブ900の回転防止部分は、図21と図22に分かり易く示されているように、下側部分950の外面960に形成されている長手方向に伸張するスプライン1400を備えている。ホーゼルスリーブの回転防止部分は、図30と図31に分かり易く示されているように、ホーゼルスリーブの下側部分1096の内面1650に形成されている相補的なスプライン1600を備えることができる。
【0067】
クラブヘッド700に対するホーゼルスリーブ1000の回転運動を制限するために、ホーゼルスリーブ1000には、ホーゼル挿入部1100の回転防止部分の非円形の構成と噛み合う非円形の構成を有する下側回転防止部分1050が設けられていてもよい。ホーゼルスリーブの回転防止部分は、図27から図29に分かり易く示しているように、ホーゼルスリーブ1000の下側部分1050の外面1090に形成されている長手方向に伸張するスプライン1500を備えることができる。ホーゼル挿入部の回転防止部分は、図34と図36に分かり易く示しているように、ホーゼル挿入部1100の内面1140に形成されている相補的なスプライン1700を備えることができる。
【0068】
従って、シャフトスリーブ下側部分950は、ホーゼルスリーブ内面1096によって画定されているキー溝に受け入れられるキー状部分を画定し、ホーゼルスリーブ外面1050は、ホーゼル挿入部内面1140によって画定されているキー溝に受け入れられるキー状部分を画定している。代替実施形態では、回転防止部分については、シャフトスリーブ下側部分950とホーゼルスリーブ内面1096の構成、及びホーゼルスリーブ外面1050とホーゼル挿入部内面1140の構成を、楕円形、矩形、六角形、又は、様々な他の非円形の構成にすることもできる。
【0069】
図18に示すように、ねじ1300は、頭又は支承面1320を有する頭部1330と、頭部から伸張している軸部1340と、ねじ軸部の遠位端部に形成されている雄ねじ部1310と、を備えている。ねじ1300は、ねじを、クラブヘッドのソール部の開口部を通して通路710の中に上向きに挿入するやり方で、クラブヘッド700をシャフト800に固定するのに用いられている。ねじは、ワッシャ1200を通して更に奥へ挿入され、スリーブ900の開口部994の雌ねじの切られた底部分996の中へ締め付けられる。他の実施形態では、クラブヘッド700は、他の機械的締結具によって、シャフト800に固定することもできる。図18と図19に示すように、ねじ1300をシャフトスリーブ900の中へしっかりと締め付けると、ねじ頭部面1320はワッシャ1200に接触し、ワッシャ1200はホーゼル挿入部1100の底面1120に接触し、ホーゼルスリーブ1000の環状面1060はクラブ700の上環状面730に接触し、シャフトスリーブ900の環状面930は、ホーゼルスリーブ1000の上面1010に接触する。
【0070】
ホーゼルスリーブ1000は、クラブにとって所望のシャフトロフト及び/又はライ角を実現するため、シャフト50をクラブヘッドに対して所望の向きに支持するように構成されている。図27と図31に分かり易く示しているように、ホーゼルスリーブ1000は、上側部分1020と、下側部分1050と、貫通伸張している内径部又は長手方向開口部1040と、を備えている。開口部1040に平行に伸張している上側部分は、下側部分1050に対して、「オフセット角」780(図18)として画定されている或る角度で伸張している。図18に分かり易く示しているように、ホーゼル挿入部1040をホーゼル開口部710に挿入した時、下側部分1050の外面は、ホーゼル挿入部1100及びホーゼル開口部と同軸に整列する。このようにして、ホーゼルスリーブの下側部分1050の外面と、ホーゼル挿入部1100と、ホーゼル開口部710とは、共同で、長手方向軸Bを画定している。シャフトスリーブ900をホーゼルスリーブに挿入した時、シャフトスリーブとシャフトは、ホーゼルスリーブの開口部1040と同軸に整列する。従って、シャフトスリーブと、シャフトと、開口部1040とは、共同で、アッセンブリの長手方向軸Aを画定している。図18で分かるように、ホーゼルスリーブは、シャフト50を、長手方向軸Bからオフセット角780だけずれた長手方向軸Aに沿って支持するのに効果を発揮する。
【0071】
従って、ホーゼルスリーブ1000は、クラブのシャフトロフト及び/又はライ角を調節するため、ホーゼル挿入部1100の中で1つ又は複数の位置を取ることができる。例えば、図20は、ホーゼルスリーブが、ホーゼル挿入部1100内で角度方向に間隔を置いて配置されている4つの別々の位置を取ることができるようにした接続アッセンブリの実施形態を示している。ここで、スリーブが複数の「別々の位置」を有していると言う場合、スリーブが一旦クラブヘッドの中に挿入されたら、互いに噛み合うスプラインの間に、シャフトをクラブヘッドに固定するねじ又は他の締結機構を締め付ける以前のスリーブの僅かな回転運動を許容する或る程度の遊び又は公差があることを除き、スリーブを長手軸周りに隣接する位置まで回転させることはできない、ということを意味する。
【0072】
図20を参照すると、同図では、十字A−Aは、ホーゼルスリーブ1000の各位置での長手方向軸Aの位置を表している。シャフトがクラブヘッドに対して内向きに調節されるように(長手方向軸Aが図20の十字Aを通るように)ホーゼルスリーブをクラブヘッド内に位置決めすると、ライ角は長手方向軸Bにより画定されている初期ライ角から大きくなり、シャフトがクラブヘッドから離れる向きに調節されるように(軸Aが十字Aを通るように)ホーゼルスリーブを位置決めすると、ライ角は長手方向軸Bにより画定されている初期ライ角から小さくなる。同様に、シャフトが、打球面に向かって前向きに調節されるように(軸Aが十字Aを通るように)、或いは、クラブヘッドの後方に向かって後向きに調節されるように(軸Aが十字Aを通るように)ホーゼルスリーブを位置決めすると、シャフトロフトは長手方向軸Bにより画定されている初期シャフトロフト角から、それぞれ、大きくなるか又は小さくなる。先に指摘したように、シャフトロフトの調節には、スクエアロフトを同じ量だけ調節する効果がある。同様に、フェース角は、シャフトロフトの変化に比例して調節される。この例ではシャフトロフト又はライ角の増減量は、オフセット角780に等しい。
【0073】
同様に、シャフトスリーブ900は、ホーゼルの中に、長手方向軸A周りに角度方向に間隔を置いて配置されている様々な位置で挿入することができる。従って、ホーゼルスリーブ1000の位置を回すことによってクラブヘッドに対するシャフトの向きを調節すれば、長手方向軸Aに対するシャフトの回転位置が維持されるようにホーゼルスリーブ内のシャフトスリーブの位置を調節することができる。例えば、ホーゼルスリーブをホーゼル挿入部に対して90度回転させると、シャフトスリーブは、長手方向軸に対するシャフトの位置を維持するため、ホーゼルスリーブに対して反対方向に90度回転させることができる。この様にすると、シャフトのグリップ及びシャフト上の何らかの視覚標識は、シャフト及び/又はライ角度が調節されるので、シャフト軸に対して同じ位置に維持することができる。
【0074】
別の例では、接続アッセンブリは、図20の十字A−Aで表わされているように、ホーゼル挿入部1100内で角度方向に間隔を置いた8つの位置で位置決めできるホーゼルスリーブを採用することができる。十字A−Aは、ホーゼル挿入部1100内のホーゼルスリーブ位置を表しており、それらは、ライ角を調節するにはシャフトの向きをクラブヘッドに対して第1方向の内向き又は外向きに調節し、シャフトロフトを調節するにはシャフトの向きをクラブヘッドに対して第2方向の前方又は後方に調節するというやり方で、ライ角とシャフトロフト(従って、スクエアロフト角及びフェース角)の両方を、長手方向軸Bにより画定されている初期ライ角及びシャフトロフトに対して調節するのに効果を発揮する。例えば、十字Aは、シャフトの向きをクラブヘッドに対して外向き及び後向きに調節し、これによりライ角を小さくし、シャフトロフトを小さくする、ホーゼルスリーブ位置を表している。
【0075】
図18から図20に示されている接続アッセンブリの実施形態は、図2から図4の実施形態によってもたらされる利点(例えばシャフト又はクラブヘッドの交換の容易さ)及び既に上で説明した利点に加え、更なる利点をもたらす。ホーゼルスリーブは、シャフトとホーゼルの間に非ゼロ角度を作り出すことができるため、ゴルファーは、ホーゼルスリーブを変えることにより、クラブのロフト角、ライ角、及び/又はフェース角を容易に変えることができる。例えば、ゴルファーは、ねじ1300をシャフトスリーブ900から外して、シャフト800をホーゼルスリーブ1000から取り外し、ホーゼルスリーブ1000をホーゼル挿入部1100から取り外し、所望のオフセット角を有する別のホーゼルスリーブを選択し、シャフトスリーブ900を取替用ホーゼルスリーブの中へ挿入し、取替用ホーゼルスリーブをホーゼル挿入部1000の中へ挿入し、ねじ1300をシャフトスリーブ900に締め付ければよい。
【0076】
而して、シャフト対ヘッド接続アッセンブリにホーゼルスリーブを使用すれば、ゴルファーは、クラブヘッドに対するシャフトの位置を、先に説明したようにシャフトをクラブヘッドに対して曲げるという様な従来的な手段に頼る必要無しに、調節できるようになる。例えば、シャフト軸がホーゼル軸と同軸に整列している(即ち、オフセット角がゼロであるか、軸Aが十字Bを通っている)第1ホーゼルスリーブを備えた、図18から図20のクラブヘッド対シャフト接続アッセンブリを利用しているゴルフクラブを考察してみよう。第1ホーゼルスリーブを、非ゼロのオフセット角を有する第2ホーゼルスリーブに交換することにより、一部にはホーゼル挿入部内のホーゼルスリーブの位置にもよるが、シャフトロフト角、ライ角、及び/又はフェース角に対する一連の調節が可能になる。
【0077】
特定の実施形態では、取替用ホーゼルスリーブは小売業者から個々に購入することができる。他の実施形態では、それぞれが異なるオフセット角を有する複数のホーゼルスリーブを備えたキットを提供することができる。キット内のホーゼルスリーブの数は、オフセット角の所望の範囲及び/又は角度調節の所望の細分精度に依って異なる。例えば、或るキットは、0度から3度までのオフセット角を0.5度の増分で提供しているホーゼルスリーブを備えることができる。
【0078】
特定の実施形態では、どれほどの数のシャフトであってもそれらシャフトと、及びどれほどの数のクラブヘッドであっても同じホーゼル構成及びホーゼル挿入部1100を有するそれらクラブヘッドと、に適合するホーゼルスリーブキットを提供している。こうすることで、プロショップ又は小売業者は、様々なロフト角、ライ角、及び/又はフェース角を備えた多数のシャフト又はクラブの変種を必ずしも仕入れる必要はない。むしろ、クラブの特徴的な角度の変種がどれほどの数であろうと、それら角度は各種ホーゼルスリーブによって実現することができ、在庫及び保管空間は少なくて済み、消費者には、ロフト角、ライ角、又はフェース角の調節に対する更に経済的な代わりの対応策を提供することができる(即ち、ゴルファーは、新しいクラブではなくホーゼルスリーブを購入することにより、ロフト角を調節することができるようになる)。
【0079】
図21から図26を参照すると、図18から図20のヘッド対シャフト接続アッセンブリのシャフトスリーブ900が示されている。例示されている実施形態のシャフトスリーブ900は、実質的に筒状であり、軽量高強度の材料(例えば、T6テンパアルミニウム合金7075)で作られているのが望ましい。シャフトスリーブ900は、中間部分910と、上側部分920と、下側部分950と、を含むことができる。上側部分920は、例えば、シャフト800とスリーブ900の間の接続部に追加の機械的な完全性を提供するため、シャフトスリーブの残り部分より分厚くなっていてもよい。例えば、シャフト800とクラブヘッド700の間がより流線形状に移行するように、上側部分920は、図示の様に張り出した又は円錐台状の形状であってもよい。上側部分920と中間部分910の間の境界は、上環状スラスト面930を画定しており、中間部分910と下側部分950の間の境界は、下環状面940を画定している。シャフトスリーブ900は、底面980を有している。例示されている実施形態では、環状面930は、中間部分910の外面に垂直である。他の実施形態では、環状面930は、円錐台状であるか、そうでなければ、上側部分920から中間部分910に向けて先細になっていてもよい。環状面930は、シャフト800をクラブヘッド700に固定した時、ホーゼル挿入部1000の上面1010に押し付けられる(図18)。
【0080】
シャフトスリーブ900は、更に、図23に表しているように、シャフトスリーブ900の長さに亘って伸張する開口部994を更に備えている。開口部994は、シャフト800を受け入れるための上側部分998と、ねじ1300を受け入れるための雌ねじの切られた底部996と、を有している。例示されている実施形態では、開口部上側部分998は、シャフト800の下端部分の構成と相補的な一定直径を有する内側側壁を有している。他の実施形態では、開口部上側部分998は、様々なシャフト輪郭と噛み合うようになっている構成を有することができる(例えば、開口部上側部分998は、2つ以上の内径、面取り加工を施された及び/又は垂直の環状面などを有している)。図23の例示されている実施形態を参照すると、スプライン1400は、シャフトスリーブの全体直径を最小にするため、開口部上側部分998より下側に、従って、シャフトより下側に、設置されている。特定の実施形態では、下側開口部996の雌ねじ部は、Spiralock(登録商標)タップを使って製作されている。
【0081】
特定の実施形態では、シャフトスリーブの回転防止部分は、図21、図22、及び図26に示しているように、下側部分950の外面960に、シャフトスリーブ900の長手方向軸の方向に細長く伸びた複数のスプライン1400を備えている。スプライン1400は、外面960から半径方向外向きに伸張する側壁1420と、底縁部1410と、底角部1422と、円弧状の外面1450と、を有している。他の実施形態では、外面960は、スプラインの数が4個より多くても(例えば12個まで)少なくてもよく、スプライン1400は、異なる形状及び大きさであってもよい。
【0082】
図27から図33を参照すると、図18から図20のヘッド対シャフト接続アッセンブリのホーゼルスリーブ1000が示されている。例示されている実施形態のホーゼルスリーブ1000は、実質的に筒状であり、軽量高強度の材料(例えば、T6テンパアルミニウム合金7075)で作られているのが望ましい。上で指摘したように、ホーゼルスリーブ1000は、上側部分1020と、下側部分1050とを含んでいる。図27の実施形態に示しているように、上側部分1020は、張り出した又は円錐台状の形状を有しており、上側部分1020と下側部分1050の間の境界は、環状スラスト面1060を画定している。例示されている実施形態では、環状面1060は、上側部分1020から下側部分1050へ向けて先細になっている。他の実施形態では、環状面1060は、下側部分1050の外面1090に垂直であってもよい。図18に分かり易く示しているように、シャフト800をクラブヘッド700に固定した時、環状面1060は、ホーゼルの上環状面730に押し付けられる。
【0083】
ホーゼルスリーブ1000は、更に、ホーゼルスリーブ1000の長さに亘って伸張している開口部1040を備えている。ホーゼルスリーブ開口部1040は、シャフトスリーブの中間部分910の構成と相補的な構成を有する内側側壁1095を備えた上側部分1094と、シャフトスリーブ下側部分950の構成と相補的な非円形の構成を有する回転防止部分を画定している下側部分1096と、を有している。
【0084】
ホーゼルスリーブ下側部分1096の非円形の構成は、開口部下側部分1096の内面1650に形成されている複数のスプライン1600を備えている。図30及び図31を参照すると、内面1650は、ホーゼルスリーブ開口部の長手方向軸(軸A)の方向に細長く伸びた4個のスプライン1600を備えている。例示されている実施形態のスプライン1600は、内面1650から半径方向内向きに伸張する側壁1620と、円弧状の内面1630とを有している。
【0085】
下側部分1050の外面は、図27及び図31に示しているように、下側部分の外面によって画定されている長手方向軸Bの方向にそれと平行に細長く伸びた4個のスプライン1500を備えている回転防止部分を画定している。スプライン1500は、面1550から半径方向外向きに伸張する側壁1520と、上下縁部1540と、円弧状の外面1530と、を有している。
【0086】
シャフトスリーブ900のスプライン構成によって、シャフトスリーブ900をホーゼルスリーブ1000内で位置決めできる程度が決まる。図26及び図30の例示されている実施形態では、スプライン1400と1600は、形状と大きさが実質的に同じであり、スプライン1400と1600の隣接する対は、実質的に同じスプラインからスプラインまでの間隔を有している。このスプライン構成は、シャフトスリーブ900を、ホーゼルスリーブ1000内で、ホーゼルスリーブ1000に対して角度方向に間隔を置いて配置されている4つの位置で位置決めできるようにしている。同様に、ホーゼルスリーブ1000は、クラブヘッド700内で、角度方向に間隔を置いて配置されている4つの位置で位置決めできる。他の実施形態では、シャフトスリーブ下側部分950、ホーゼル開口部下側部分1096、ホーゼル下側部分1050、と及びホーゼル挿入部内面1140の非円形の異なる構成(例えば、三角形、六角形、より多数又はより少数のスプライン、スプラインからスプラインまでの可変間隔又は可変スプライン幅)によって、様々な位置決め可能性の程度を提供することができるであろう。
【0087】
シャフトスリーブ下側部分950の外面、ホーゼルスリーブ開口部下側部分1096の内面、ホーゼルスリーブ下側部分1050の外面、及びホーゼル挿入部の内面は、シャフトスリーブ900、ホーゼルスリーブ1000、及びホーゼル挿入部の残りの面に比べて、全体的に粗い面にしてもよい。面をより粗くすることで、例えば、シャフトスリーブ900とホーゼルスリーブ1000との間、及びホーゼルスリーブ1000とホーゼル挿入部1100との間の摩擦がより大きくなり、これらの構成要素間の相対回転運動を更に制限することができる。シャフトスリーブ、ホーゼルスリーブ、及びホーゼル挿入部の接触面は、サンドブラストによって粗面加工を施すことができるが、代替方法又は技法を使用することもできる。
【0088】
次に図34から図36に関して、ホーゼル挿入部1100は、実質的に管状又は筒状であるのが望ましく、軽量高強度の材料(例えば、5等級6Al−4Vチタン合金など)で作ることができる。ホーゼル挿入部1100は、ホーゼルスリーブ外面1090の非円形の構成と相補的な非円形の構成を有する回転防止部分を画定している内面1140を備えている。例示されている実施形態では、内面1140の非円形の構成は、形状及び大きさが、ホーゼルスリーブ1000の外スプライン1500と相補的な内スプライン1700を備えている。即ち、ホーゼル挿入部1100の長手方向軸の方向に細長く伸びる4個のスプライン1700が設けられており、スプライン1700は、内面1140から半径方向内向きに伸張する側壁1720と、面取り加工の施された上縁部1730と、内面1710と、を有している。ホーゼル挿入部1100は、図18に示しているように、挿入部1100をホーゼル開口部710に装着した時にホーゼル環状面720と接触する環状面1110を備えていてもよい。更に、ホーゼル開口部710には、環状の肩部(図3の肩部360と同様)を設けてもよい。挿入部1100は、肩部に、溶接又は別のやり方で固定することができる。
【0089】
次に図18から図20に関して、ねじ1300は、軽量高強度の材料(例えば、T6テンパアルミニウム合金7075)で作られているのが望ましい。特定の実施形態では、ねじ山1310の主直径(即ち、外径)は約4mmである(例えば、ISOねじ寸法)であるが、代替実施形態では、それより小さいくても大きくてもよい。小さなねじ直径(例えば、4mm以下)を有するねじ1300を使用することの利点には、上でねじ400に関して説明した利点(例えば、所与のトルクで、ねじにより大きな予荷重を掛けることができる能力)が含まれる。
【0090】
ねじ1300の頭部1330は、ねじ400の頭部410(図15)と同様であり、上で説明したように、ヘキサローブ状の内部ねじ回し機構を備えていてもよい。別の実施形態では、ねじ頭部1330は、様々な他のねじ回し設計(例えば、Phillips、Pozidriv、六角形、TTAPなど)を備えていてもよく、ユーザーは、ねじを締めるのに、従来型のねじ回しを使用することができる。
【0091】
図38から図42に分かり易く示しているように、ねじ1300は、傾斜した球状の底面1320を有しているのが望ましい。ワッシャ1200は、傾斜の付いた底面1220と、上面1210と、内面1240と、傾斜の付いた面1220と内面1240との境界によって画定されている内周縁1225と、を備えているのが望ましい。上で論じ、図18に示しているように、ホーゼルスリーブ1000は、シャフトをホーゼル開口部の長手方向軸に対して非ゼロ角度で支持するように選択することができる。その様な場合、シャフトスリーブ900とねじ1300は、ホーゼル挿入部1100及びワッシャ1200の長手方向軸に対して非ゼロ角度で伸張している。ねじとワッシャの傾斜面1320と1220のおかげで、ねじ頭部はワッシャと全360度に亘って完全に接触することができるので、シャフトスリーブをホーゼル挿入部に更にしっかりと固定することができる。特定の実施形態では、ねじ頭部は、ホーゼル開口部の長手方向軸に対するねじの位置に関係無く、ワッシャと完全接触することができる。
【0092】
例えば、図41の例示されている実施形態では、ヘッド対シャフト接続アッセンブリは、ホーゼルスリーブ開口部長手方向軸と同軸に整列している長手方向軸を有する(即ち、2つの長手方向軸AとBの間のオフセット角がゼロである)第1ホーゼルスリーブを採用している。ねじ1300は、ワッシャ1200の全周囲縁1225に沿って、ワッシャ1200と接触する。図42に示されているように、第1ホーゼルスリーブを、非ゼロオフセット角を有する第2ホーゼルスリーブに交換した時、傾斜の付いたワッシャ面1220と傾斜の付いたねじ頭部面1320は、ねじ1300が、ワッシャ1200の全周囲縁1225と接触を維持できるようにしている。その様なワッシャ対ねじ接続によって、ボルトは、所与の取り付けトルクでより大きな予荷重が掛かる曲げモーメントを受けること無く、純軸力が掛かるようになるので、クラブヘッド700はより確実によりしっかりとシャフト800に取り付けられることになる。更に、この構成では、ねじ頭部の圧縮力が、ワッシャ上面1210とホーゼル挿入部底面1120に亘ってより均一に分布されるようになる。
【0093】
図43Aは、ヘッドに対して、クラブのシャフトのロフト及び/又はライ角を変える様々な位置で支持されるようになっている取り外し可能なシャフトを有するゴールドクラブアッセンブリの別の実施形態を示している。アッセンブリは、ホーゼル開口部3004を画定するホーゼル3002を有するクラブヘッド3000を備えている。ホーゼル開口部3004は、シャフトスリーブ3006を受け入れる大きさになっており、シャフトスリーブは、シャフト3008の下端部分に固定される。シャフトスリーブ3006は、シャフト3008の下端部分に、接着剤により接着するか、溶接するか、又は等価な方法で固定することもできる。別の実施形態で、シャフトスリーブ3006を、シャフト3008と一体に形成することもできる。図示の様に、フェルール3010を、シャフトのシャフトスリーブ3006のすぐ上側に配置し、シャフトスリーブとシャフト3008の外面の間に移行部品を設けることもできる。
【0094】
ホーゼル開口部3004は、更に、ホーゼル挿入部200(上で詳細に説明済み)を受け入れるようになっており、同挿入部はクラブヘッド内部の環状肩部3012上に配置することができる。ホーゼル挿入部200は、溶接、接着剤、又は他の適切な技法によって、所定位置に固定することができる。代わりに、挿入部は、ホーゼル開口部に一体に形成してもよい。クラブヘッド3000は、更に、ねじ400を受け入れる大きさに作られた開口部3014を、クラブヘッドの底又はソール部に含んでいる。図2に示している実施形態に酷似して、ねじ400は、開口部3014に挿入され、肩部3012内の開口部を通して、シャフトスリーブ3006の中へ締め付けられ、シャフトをクラブヘッドに固定する。しかしながら、図2に示している実施形態とは異なり、シャフトスリーブ3006は、シャフトを、所望のシャフトのロフト及び/又はライ角を実現するため、クラブヘッドに対して異なる位置に支持するように構成されている。
【0095】
必要であれば、例えばOリング又はワッシャ3036の形態をしているねじ捕捉装置をねじ400軸部の肩部3012より上側に設置して、シャフトをクラブヘッドから取り外せるようにねじを緩めた時に、ねじがクラブヘッド内の所定位置に保持されるようにしてもよい。リング3036は、ねじのねじ山に摩擦係合する寸法に作られ、リング3036が開口部を抜けて落下することの無いように、肩部3012の中央開口部より大きい外径を有しているのが望ましい。図43Aに示しているように、シャフトをクラブヘッドに固定するためにねじ400を締め付けた時、リング3036が、肩部3012とシャフトスリーブ3006の隣接する下面の間で圧縮されないようになっているのが望ましい。図43Bは、シャフトをクラブヘッドから取り外せるようにするため、ねじ400がシャフトスリーブ3006から取り外された状態を示している。図示の様に、分解された状態では、リング3036は、ねじの遠位端を捕捉して、ねじをクラブヘッド内に保持し、ねじの紛失を防止している。リング3036は、ゴム、ヴァイトン、ネオプレン、シリコン、又は同様の材料の様なポリマー又はエラストマー材料を備えているのが望ましい。リング3036は、例示されている実施形態に示されている円形断面形状を有するOリングであってもよい。代わりに、リング3036は、方形又は矩形の断面形状を有する平ワッシャであってもよい。他の実施形態では、リング3036は、他の様々な断面形状をしていてもよい。
【0096】
シャフトスリーブ3006を、図44から図47に更に詳細に示している。例示されている実施形態のシャフトスリーブ3006は、シャフトの下端部分を受け入れるための上側開口部3018を有する上側部分3016と、シャフトの下端部分より下側に位置する下側部分3020と、を備えている。下側部分3020には、ねじ400のねじの切られた軸部を受け入れるための、ねじの切られた開口部3034が設けられていてもよい。スリーブの下側部分3020は、シャフトとクラブヘッドの間の相対回転を制限するため、ホーゼル挿入部200の回転防止部分と噛み合うように構成されている回転防止部分を備えていてもよい。図示の様に、回転防止部分は、ホーゼル挿入部200(図11から図14)の対応する内スプライン240と噛み合うようになっている複数の長手方向に伸張する外スプライン500を備えていてもよい。下側部分3020と、その上に形成されている外スプライン500は、図5から図7及び図9と図10に示し、上で詳細に説明した、シャフト下側部分150及びスプライン500と同じ構成を有していてもよい。而して、スプライン500の詳細説明はここで繰り返さない。
【0097】
図5から図7及び図9と図10に示されている実施形態とは異なり、スリーブの上側部分3016は、下側部分3020に対してオフセット角3022で伸張している。図43に示しているように、クラブヘッド内に挿入した時、下側部分3020はホーゼル挿入部200及びホーゼル開口部3004と同軸に整列し、共同で、長手方向軸Bを画定している。シャフトスリーブ3006の上側部分3016は、長手方向軸Aを画定しており、シャフト3008を、長手方向軸Bからオフセット角3022だけずれた軸Aに沿って支持する働きをする。シャフトスリーブを、ホーゼル挿入部に対して異なる角度位置で挿入することには、シャフトロフト及び/又はライ角を調節する効果があり、これについては下で更に詳しく説明する。
【0098】
図47に分かり易く示しているように、シャフトスリーブの上側部分3016は、開口部3018の下端からシャフトスリーブの上端まで、壁の厚さが一定であることが望ましい。傾斜面部分3026は、上側部分3016と下側部分3020の間を伸張している。シャフトスリーブの上側部分3016は、ホーゼル3002の上面3032(図43)に接触する環状支承面3030を画定する拡大頭部分3028を有している。支承面3030は、シャフトスリーブをホーゼルの中へと挿入した時、支承面3030がホーゼルの相対する面3032と全360度に亘って完全に接触することができるように、長手方向軸Bに対して90度の角度に向いているのが望ましい。
【0099】
図43に更に示されているように、ホーゼル開口部3004は、スリーブの上側部分3016の外面と、クラブヘッドの相対する内面の間に、間隙3024が形成される寸法に作られているのが望ましい。上側部分3016はホーゼル開口部の周囲の内面と同軸に整列しないので、間隙3024は、下側部分が長手方向軸Bに対してそれぞれの可能な角度位置でホーゼル挿入部の中まで伸張する状態で、シャフトスリーブをホーゼル開口部に挿入することができるほど大きいことが望ましい。例えば、例示されている実施形態では、シャフトスリーブは、ホーゼル挿入部200の8個の内スプライン240の間に受け入れられる8個の外スプライン500を有している。シャフトスリーブとホーゼル挿入部は、図10と図13にそれぞれに示されている構成を有することができる。これにより、先に説明したように、スリーブは、ホーゼル挿入部内で互いから180度間隔を置いて配置されている2つの位置に位置決めすることができるようになる。
【0100】
長手方向軸Bに対するシャフトスリーブの可能な角度位置の数を変えるため、他のシャフトスリーブとホーゼル挿入部の構成を使用することもできる。例えば、図48と図49は、代わりのシャフトスリーブとホーゼル挿入部の構成を示しており、シャフトスリーブ3006は、ホーゼル挿入部200の等間隔に配置されている8個のスプライン240の間に受け入れられる半径方向側壁502を有する等間隔に配置された8個のスプライン500を有している。各スプライン500は、隣り合うスプラインから、幅Wを有するホーゼル挿入部のスプライン240を受け入れる寸法に設定された間隔Sだけ離して配置されている。これにより、シャフトスリーブの下側部分3020を、ホーゼル挿入部200の中へ、長手方向軸B周りに角度方向に間隔を置いて配置されている8つの位置(図20に示している場所A−Aと同様)で挿入することができるようになる。或る特定の実施形態では、間隔Sは約23度であり、各スプライン500の円弧角は約22度であり、幅Wは約22.5度である。
【0101】
図50と図51は、シャフトスリーブ及びホーゼル挿入部の構成の別の実施形態を示している。図50と図51の実施形態では、シャフトスリーブ3006(図50)は、スプラインからスプラインまでの間隔SとSが交互になるように間隔を空けて配置された8個のスプライン500を有しており、ここに、SはSより大きい。各スプラインは、半径方向側壁について先に説明したのと同じ利点をもたらす半径方向側壁502を有している。同様に、ホーゼル挿入部200(図51)は、それぞれスプライン間隔SとSより僅かに小さい幅WとWが交互になるように配置された8個のスプライン240を有し、幅Wの各スプライン240はシャフトスリーブの間隔S内に受け入れられ、幅Wの各スプライン240はシャフトスリーブの間隔S内に受け入れられるようになっている。これにより、シャフトスリーブの下側部分3020が、ホーゼル挿入部200の中へ、長手方向軸B周りに角度方向に間隔を置いて配置されている4つの位置で挿入することができるようになる。或る特定の実施形態では、間隔Sは約19.5度、間隔Sは約29.5度、各スプライン500の円弧角は約20.5度、幅Wは約19度、幅Wは約29度になっている。更に、使用するシャフトスリーブ側のスプライン及びホーゼル挿入部側の噛み合い相手のスプラインの数を多くするか又は少なくすれば、それぞれ、シャフトスリーブにとって可能な位置の数が増えるか又は減ることになる。
【0102】
理解頂けるように、図43から図51に示されているアッセンブリと、図18から図20に示されている実施形態とは、どちらも、シャフトロフト及び/又はライ角を変えるために、シャフトを、クラブヘッドに対して異なる向きに支持できるようになっているという点で同じである。図43から図51のアッセンブリの利点は、同アッセンブリの部品数が、図18から図20のアッセンブリより少なく、従って、製造コストが低く、質量が抑えられる(全体の重量を低減できる)ことである。
【0103】
図60は、図43Aに示されている実施形態と同様のゴルフクラブアッセンブリの別の実施形態を示している。図60の実施形態は、ホーゼル開口部3054を画定しているホーゼル3052を有するクラブヘッド3050を含んでおり、ホーゼル開口部は、ホーゼル挿入部200を受け入れるようになっている。ホーゼル開口部3054も、ここに記載されているシャフト(図60には図示せず)の下端部分に装着されているシャフトスリーブ3056を受け入れることができるようになっている。
【0104】
シャフトスリーブ3056は、ホーゼル挿入部200のスプラインと噛み合うスプラインを含んだ下側部分3058と、中間部分3060と、上側頭部分3062と、を有している。中間部分3060と頭部分3062は、シャフトの先端部分を受け入れるための内側内径部3064を画定している。例示されている実施形態では、シャフトスリーブの中間部分3060は、ホーゼル開口部3054の内側筒状面と同心である筒状の外面を有している。このようにして、シャフトスリーブの下側部分及び中間部分3058、3060とホーゼル開口部3054とで、長手方向軸Bを画定している。シャフトスリーブの内径部3064は、長手方向軸Aを画定しており、シャフトが、軸Bから内径部3064によって決まる所定の角度3066だけずれた軸Aに沿って支持されるようにしている。上で説明したように、シャフトスリーブ3056を、ホーゼル挿入部200に対して異なる角度位置で挿入することには、シャフトロフト及び/又はライ角を調節する効果がある。
【0105】
この実施形態では、中間部分3060はホーゼル開口部3054と同心なので、図60に表されているように、中間部3060の外面は、ホーゼル開口部の隣接する面に接触することになる。これにより、シャフト取付中にアッセンブリの噛み合い機構を容易に整列させることができ、更には製造工程を改善し効率を高めることができる。図61と図62は、シャフトスリーブ3056の拡大図である。図示の様に、シャフトと頭部分3062の両方が軸Aに沿って整列するように、シャフトスリーブの頭部分3062(ホーゼル3052より上側に伸張している部分)を、中間部分3060に対して、角度3066だけ傾斜させることができる。代替実施形態では、頭部分3062は、中間部分3060及び下側部分3058と平行になるように、軸Bに沿って整列させることができる。
調節可能なソール
上で論じたように、クラブヘッドの接地ロフト80は、クラブが接地アドレス位置にある時(即ち、ソール350が地面に載っている時)の、センターフェースの法線ベクトルの頂角であり、或いは、言い方を変えれば、クラブが接地アドレス位置にある時の、クラブフェースと垂直面の間の角度である。例えば、図18から図42に開示されているシステムか又は図43から図51に示されているシステムを採用することによって、或いは、従来式にシャフトを曲げるというやり方によって、クラブのシャフトロフトを調節した時、クラブヘッドのソールに対するクラブフェースの向きは変化しないので、接地ロフトは変わらない。一方、シャフトロフトが調節されると、クラブのスクエアロフトは同じ量だけ調節されることになる。同様に、シャフトロフトを調節して、クラブヘッドをアドレス位置に置くと、クラブヘッドのフェース角は、シャフトロフトの変化量に比例して増減する。例えば、60度のライ角を有するクラブでは、シャフトロフトを約0.6度だけ減じると、フェース角が+1.0度大きくなり、クラブフェースは、より「開いた」又は外を向いた状態になる。逆に、シャフトのロフトを約0.6度大きくすると、フェース角が−1.0度少なくなり、クラブフェースは、より「閉じた」又は中を向いた状態になる。
【0106】
従来型のクラブでは、ホーゼル/シャフトロフトは、フェース角が対応して変化すること無しに、調節することはできない。図52と図53は、1つの実施形態により、フェース角とホーゼル/シャフトのロフト(従ってスクエアロフト)の間の関係を「切り離す」ように、つまり、スクエアロフトとフェース角を別々に調節できるように構成されたクラブヘッド2000を示している。例示されている実施形態のクラブヘッド2000は、後方端部2006と、本体の前方端部を画定する打球面2004と、底部分2022と、を有するクラブヘッド本体2002を備えている。本体は、更に、シャフト(図示せず)を支持するためのホーゼル2008を有している。
【0107】
底部2022は、少なくともクラブヘッドの後方端部を地面に対して上昇下降させるため、クラブヘッド本体2002に対して調節される調節可能なソール2010(調節可能な「ソール部分」とも呼ばれる)を備えている。図示の様に、ソール2010は、前方端部2012と後方端部2014を有している。ソール2010は、平面プレート又はクラブヘッドの底2022の全体曲率に沿わせて曲げられた曲面プレートであってもよい。前方端部2012は、ピボットピン2020によって画定されているピボット軸で本体2002に回転可能に接続されており、ソールがピボット軸に対して回転できるようにしている。従って、ソールの後方端部2014を、クラブヘッド本体に対して上向き又は下向きに調節して、調節可能なソール2010の底とクラブヘッド本体の調節不能な底面2022の間の角度として定義されるクラブの「ソール角」2018(図52)を調節することができる。理解頂けるように、ソール角2018を変えれば、接地ロフト80が対応して変化する。調節可能なソールの前方端部分を回転可能に接続することにより、打球面と下面の接合部にあるクラブヘッドの下先導縁を、クラブヘッドとボールが接触した時点でちょうど地面から離れるように位置決めすることができる。これは、いわゆる「薄い」ショット(クラブヘッドがボールに当たる位置が高すぎると、ローショットになる)を回避するのを支援し、ゴルファーが、「オフザデッキ」のボールを、必要に応じてティー無しで打てるようにする上で望ましい。
【0108】
クラブヘッドには、ソール2010を手動調節できるように構成されている調節機構が設けられていてもよい。例示されている実施形態では、例えば、調節ねじ2016は、後方端部2014を貫通し、本体のねじの切られた開口部(図示せず)の中まで伸張している。ソール2010に対するねじの軸方向位置は、ねじを調節するとソール2010が対応して回転するように、固定されている。例えば、ねじを第1方向に回すと、ソール2010が、図52に実線で示されている位置から点線で示されている位置まで下がる。ねじを反対方向に回すと、ソールが、クラブヘッド本体に対して上昇する。ソール2010を上昇及び下降させるのに、様々な他の技法及び機構を用いることができる。
【0109】
更に、クラブのソール角を上昇下降させるのに、他の技法又は機構をクラブヘッド2000に実施してもよい。例えば、クラブヘッドは、下で論じる図54から図58の実施形態に示しているものの様な、クラブヘッドの後端部付近に設置された1つ又は複数の昇降装置を備えることができる。昇降装置は、ソール角を大きくする場合は、手動で、クラブヘッドの底部分2022の開口部の中を下向きに引き出され、ソール角を小さくする場合には、上向きにクラブヘッドの中へと引き込まれるように構成することができる。或る特定の実施形態では、クラブヘッドは、ヘッドの後部付近に、ソール角を変えるためにクラブヘッドに対して入れ子式に伸縮自在になっている入れ子式突起部を有している。
【0110】
特定の実施形態では、クラブヘッドのホーゼル2008は、取り外し可能なシャフトを、クラブのシャフトロフト及び/又はライ角を調節できるよう異なる所定の向きに支持するように構成することができる。例えば、クラブヘッド2000は、ユーザーが、クラブシャフトを所望の方向に支持するアダプタスリーブ1000を選択することにより、クラブのシャフトロフト及び/又はライ角を変えることができるようにするため、上で説明した図19に示されているアッセンブリ(シャフトスリーブ900、アダプタスリーブ1000、及び挿入部1100)を受け入れるように構成してもよい。代わりに、クラブヘッドは、クラブのシャフトのロフト及び/又はライ角を調節できるようにするため、図43から図47に示されているアッセンブリを受け入れるようになっていてもよい。他の実施形態では、クラブシャフトは、シャフトをホーゼルに接着剤で接着させる様な従来型の方法で、ホーゼル2008に接続することができ、シャフトロフトは、シャフトとホーゼルを従来のやり方でクラブヘッドに対して曲げることにより、調節することができる。クラブヘッド2000は、上で説明され図1から図16に開示されている取り外し可能なシャフトアッセンブリと共に使用するように構成することもできる。
【0111】
クラブヘッドのソール角を変えれば、クラブヘッドのアドレス位置が、従ってクラブヘッドのフェース角が変わる。ソールの位置を調節し、シャフトロフトを(従来のやり方で曲げるか又はここで説明している取り外し可能シャフトシステムを使用するかの何れかにより)調節することによって、1つのクラブでスクエアロフト及びフェース角との様々な組合わせを実現することができるようになる。更に、ソールを所定量だけ調節することにより、クラブのフェース角を維持しながら、シャフトロフトを調節する(スクエアロフトを調節する)ことができるようになる。
【0112】
一例として、下表5は、ライ角60度の時、公称又は初期スクエアロフト10.4度、公称又は初期フェース角6.0度、及び公称又は初期接地ロフト14度であるクラブヘッドで実現できるスクエアロフト、接地ロフト、フェース角、ソール角、及びホーゼルロフトの様々な組合わせを示している。表5の公称条件では、ソール角又はホーゼルロフト角は変わっていない(即ち、Δソール角=0.0とΔホーゼルロフト角=0.0)。表5の他の行のパラメーターは、この公称状態に対する偏差である(即ち、公称状態に比べて、ソール角及び/又はホーゼルロフト角の何れかが変わっている)。この例では、ホーゼルロフト角は、2度大きくなるか、2度小さくなるか、又は変化しないか、であり、ソール角は、増分を2度として変化させている。表で分かるように、ホーゼルのロフト角及びソール角をこのように変えると、スクエアロフトが、8.4から、10.4、及び12.4までの間で変化し、フェース角は、−4.0、−0.67、2.67、−7.33、6.00、及び9.33に変化する。他の例では、スクエアロフト及びフェース角の異なる値を実現させるため、ソール角及びホーゼルロフト角を変化させる増分をより小さくし及び/又は変化させる範囲をより広くしてもよい。
【0113】
更に、ホーゼルのロフト角を小さくして、調節後のホーゼルロフト角で6.0度のフェース角を実現するのに必要なだけソール角を大きくすることによって、6.0度の公称フェース角を維持することもできる。例えば、表5に代表されるクラブヘッドのホーゼルのロフト角を2度小さくすると、フェース角が9.33度まで大きくなる。ソール角を約2.0度大きくすると、フェース角は再調節されて6.0度になる。
【0114】
【表5】

図54から図58は、調節可能なソールを有する、別の実施形態によるゴルフクラブヘッド4000を示している。クラブヘッド4000は、後方端部4006と、本体の前方端部を画定している打球面4004と、底部分4022と、を有するクラブヘッド本体4002を備えている。本体は、更に、シャフト(図示せず)を支持するためのホーゼル4008を有している。底部分4022は、底部分4022を横断する方向に伸張している打球面の下縁部に隣接する先導縁面部分4024を画定している(即ち、先導縁面部4024は、クラブヘッド本体のヒールからトウの方向に伸張している)。
【0115】
底部4022は、更に、クラブヘッドの後方端部を地面に対して上昇下降させるため、クラブヘッド本体4002に対して調節することができる調節可能なソール部分4010を含んでいる。図56に分かり易く示しているように、調節可能なソール部分4010は、クラブヘッドのヒール対トウの方向に細長く伸びており、望ましくは先導縁面部分4024の曲率に一致するように湾曲している下面4012を有している。例示されている実施形態では、ソール部分4010の先導縁面4024と底面4012は共に凹面である。他の実施形態では、面4012及び4024は、必ずしも曲面でなくてよいが、なお、ヒール対トウ方向に伸張する同じ輪郭を有しているのが望ましい。このようにすると、クラブヘッドが接地アドレス位置から外れている(例えば、クラブがより低いか又はより平らなライ角に保持されている)場合でも、クラブヘッドの有効フェース角は、下で説明しているように、実質的に変わらない。クラウンからフェースへの移行部又は頂部のラインは、アドレス位置から見ると、クラブはここに記載されているライ範囲の間で調節されるので、比較的安定したものとなる。従って、ゴルファーは、クラブを、飛球線の所望の方向と更に正確に整列させることができる。幾つかの実施形態では、頂部ラインの移行部は、塗装されたクラウンと塗装されていないフェースの間のマスキングラインによって、はっきりと輪郭が示されている。
【0116】
ソール部分4010は、クラブヘッドのヒールに向かって位置している第1縁部4018と、クラブヘッドの幅の中間辺りに位置している第2縁部4020と、を有している。この様式では、ソール部分4010(縁部4018から縁部4020まで)は、クラブヘッドを横断する方向に伸張する長さがクラブヘッドの幅の半分未満になっている。先に指摘したように、研究によって、殆どのゴルファーは、クラブヘッドの意図されたスコアラインライ角(クラブヘッドがアドレス位置にあるときのライ角)よりも10度から20度小さいライ角でボールをアドレスすることが示されている。例示されている実施形態のソール部分4010の長さは、接地アドレス位置か又は接地アドレス位置のライ角より0度から20度小さい何らかのライ角で地面に載っているクラブヘッドを支持するように選択されている。代替実施形態では、ソール部分4010は、より大きいか又はより小さいライ角度範囲のクラブヘッドを支持するため、例示されている実施形態より長いか又は短い長さを有していてもよい。例えば、ソール部分4010は、スコアラインライ角(接地アドレス位置のライ角)より大きいライ角のクラブヘッドを支持するため、クラブヘッドの中央を超えて伸張していてもよい。
【0117】
図57と図58に分かり易く示しているように、クラブヘッド本体の底部分には、調節可能なソール部分4010を受け入れる形状を有する陥凹部4014を形成することができる。1つ又は複数のねじ4016(例示されている実施形態では2つを示している)は、各ワッシャ4028と、調節可能なソール部分4010の対応している開口部と、1つ又は複数のシム4026を通して、クラブヘッド本体の底部分4022のねじの切られた開口部の中まで伸張させることができる。クラブヘッドのソール角は、シム4026の数を増減させ、ソール部分4010のクラブヘッドの底から伸張する距離を変えることによって、調整することができる。ソール部分4010は、クラブのソール角を変えるため、取り外して、より低い又はより高いソール部分4010と取り替えることもできる。1つの実施例では、クラブヘッドには、それぞれが異なる高さHを有する複数のソール部分4010が用意されている(図58)(例えば、クラブヘッドには、小、中、及び大のソール部分4010を用意することができる)。既存のソール部分4010を取り外し、より大きい高さHを有するソール部分に取り替えると、ソール角が大きくなり、一方、既存のソール部分4010を、より小さい高さHを有するソール部分に取り替えると、ソール角が小さくなる。
【0118】
或る代替実施形態では、ソール部分4010に対するねじ4016それぞれの軸方向位置は、ねじを調節すると、ソール部分4010がクラブヘッドから離れる方向に又はクラブヘッドに近づく方向に動くように、固定されている。ソール部分4010を下向きに調節すると、クラブヘッドのソール角が大きくなり、一方、ソール部分を上向きに調節すると、クラブヘッドのソール角が小さくなる。
【0119】
ゴルファーが、クラブヘッドが接地アドレス位置から外れるように、クラブを身体に向けて又は身体から離れるように傾けることによってクラブの実際のライ角を変えると、クラブヘッドのロフトのせいで、フェース角には対応する僅かな変化が見られる。クラブヘッドの有効フェース角eFAは、ロフト構成要素を取り外した状態でのフェース角(即ち、フェース法線ベクトルの水平方向成分と飛球線ベクトルとの間の角度)の尺度であり、以下の式
【数3】

【0120】
で求めることができ、ここにΔlie=測定されたライ角−スコアラインライ角であり、
GLは、クラブヘッドの接地ロフト角であり、
MFAは、測定されたフェース角である。
【0121】
先に指摘したように、調節可能なソール部分4010は、クラブヘッドの先導面部分4024の曲率と一致する下面4012を有している。従って、ゴルファーが、クラブヘッドを競技面に載せてクラブを保持し、クラブをゴルファーに向けて又はゴルファーから離れる向きに傾けてクラブの実際のライ角を調節しようとする際、有効フェース角は実質的に一定のままである。特定の実施形態では、ライ角が、スコアラインのライ角より0度から20度小さい範囲全体に亘って調節されても、クラブヘッド4000の有効フェース角は、+/−0.2度の公差内で一定に保持される。特定の実施例では、例えば、クラブヘッドのスコアラインのライ角は60度で、有効フェース角は、60度から40度のライ角に対し+/−0.2度の公差内で一定に保持される。別の例では、クラブヘッドのスコアラインのライ角が60度で、有効フェース角は、60度から40度までの間のライ角に対し+/−0.2度の公差内で一定に保持される。
【0122】
図59は、公称状態(シャフトロフトを変えていない)、増ロフト状態(シャフトロフトを1.5度増している)、及び減ロフト状態(シャフトロフトを1.5度減じている)での、ライ角度範囲全体に対するクラブヘッドの有効フェース角を示している。増ロフト状態では、クラブヘッドのソール角を小さくするため、ソール部分4010を取り外し、より小さい高さHを有するソール部分4010に取り替えた。減ロフト状態では、クラブヘッドのソール角を大きくするため、ソール部分4010を取り外し、より大きい高さHを有するソール部分4010に取り替えた。図59に示しているように、公称、増ロフト、及び減ロフトの状態のクラブヘッドの有効フェース角は、約40度から約60度のライ角度範囲全体を通して実質的に一定のままであった。
材料
本明細書に開示されているヘッド対シャフト接続アッセンブリの構成要素は、各種の適した金属、合金、ポリマー、複合材、又はそれらの各種の組合わせの何れで形成してもよい。
【0123】
上で指摘したものに加え、接続アッセンブリの構成要素を形成するのに使用することができる金属及び合金の幾つかの例として、限定するわけではないが、炭素鋼(例えば、1020又は8620炭素鋼)、ステンレス鋼(例えば、304又は410ステンレス鋼)、PH(析出硬化性)合金(例えば、17−4、C450、又はC455合金)、チタン合金(例えば、3−2.5、6−4、SP700、15−3−3−3、10−2−3、又は他のアルファ/近アルファ、アルファ−ベータ、及びベータ/近ベータチタン合金)、アルミニウム/アルミニウム合金(例えば、3000シリーズ合金、5000シリーズ合金、6061−T6の様な6000シリーズ合金、7075の様な7000シリーズ合金)、マグネシウム合金、銅合金、及びニッケル合金が挙げられる。
【0124】
構成要素を形成するのに使用することができる複合材の幾つかの例として、限定するわけではないが、ガラス繊維強化ポリマー(GFRP)、炭素繊維強化ポリマー(CFRP)、金属マトリクス複合材(MMC)、セラミックマトリックス複合材(CMC)、及び天然複合材(例えば、複合木材)が挙げられる。
【0125】
構成要素を形成するのに用いられるポリマーの幾つかの例として、限定するわけではないが、熱可塑性材料(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル、PVC、ABS、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリフェニレンオキシド(PPO)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリエーテルブロックアミド、ナイロン、及びエンジニアリング熱可塑性プラスチック)、熱硬化性材料(例えば、ポリウレタン、エポキシ、及びポリエステル)、コポリマー、及びエラストマー(例えば、天然又は合成ゴム、EPDM、及びTeflon(登録商標))が挙げられる。
【0126】
以上、本発明を代表的な実施形態に関連付けて説明してきたが、本発明はそれらの実施形態に限定されないものと理解頂きたい。それどころか、本発明は、特許請求の範囲に定義されている本発明の精神及び範囲に含まれる全ての修正、代替、及び等価物を包含するものとする。
【符号の説明】
【0127】
10 ライ角
20 スクエアロフト
30 フェース角
50 シャフト
60 ホーゼル長手方向軸
64、66、68 シャフト長手方向軸
70 競技面
72 ホーゼルロフト角
80 接地ロフト
90 シャフト下端部分
100 シャフトスリーブ
110 スリーブ中間部分
120 スリーブ上側部分
130 上環状スラスト面
140 下環状スラスト面
150 スリーブ下側部分
160 キー溝外面
192 スリーブ上側開口部
194 環状面
196 スリーブ下側開口部
200 ホーゼル挿入部
230 上縁部
240 内スプライン
250 挿入部の内面
260 側壁
270 内面
300 クラブヘッド
310 センターフェース又は打球面
320 スコアライン
330 ホーゼル
340 ホーゼル開口部
350 ホーゼル側壁
350 ソール
360 フランジ
370 通路
380 フランジ上面
390 フランジ下面
395 ホーゼル上面
400 ねじ
410 ねじ頭部
420 ねじ頭部面
430 ねじ山
500 外スプライン
510 縁部
520 下角部
550 外面
560 側壁
600 クラブヘッド
610 上フランジ
620 下フランジ
630 ねじ
700 クラブヘッド
710 ホーゼル開口部
720 ホーゼル環状面
730 クラブの上環状面
740 第1ホーゼル面
750 第2ホーゼル面
780 オフセット角
800 シャフト
900 シャフトスリーブ
910 シャフトスリーブ中間部
920 シャフトスリーブ上側部分
930 シャフトスリーブの上環状面
940 シャフトスリーブの下環状面
950 シャフトスリーブ下側部分
960 シャフトスリーブ下側部分の外面
980 底面
994 開口部
996 底部
998 上側部分
1000 ホーゼルスリーブ
1010 ホーゼルスリーブ状面
1010 ホーゼルスリーブの上面
1020 ホーゼルスリーブ上側部分
1040 長手方向開口部
1050 ホーゼルスリーブ外面
1060 ホーゼルスリーブ環状面
1090 ホーゼルスリーブ外面
1096 ホーゼルスリーブ内面
1100 ホーゼル挿入部
1110 ホーゼル環状面
1120 ホーゼル挿入部底面
1140 ホーゼルスリーブ内面
1200 ワッシャ
1210 上面
1220 底面(傾斜面)
1225 内周縁
1240 内面
1300 ねじ
1310 雄ねじ部
1320 支承面(傾斜面)
1330 頭部
1340 軸部
1400 スプライン
1410 底縁部
1420 側壁
1422 底角部
1450 外面
1500 外スプライン
1520 側壁
1530 外面
1540 縁部
1600 スプライン
1620 側壁
1630 内面
1650 内面
1700 内スプライン
1710 内面
1720 側壁
1730 上縁部
2000 クラブヘッド
2002 クラブヘッド本体
2004 打球面
2006 後方端部
2008 ホーゼル
2010 ソール
2012 前方端部
2014 後方端部
2016 調節ねじ
2018 ソール角
2020 ピボットピン
2022 クラブヘッドの底部
3000 クラブヘッド
3002 ホーゼル
3004 ホーゼル開口部
3006 シャフトスリーブ
3008 シャフト
3012 環状肩部
3014 開口部
3016 シャフトスリーブ上側部分
3018 上側開口部
3020 シャフトスリーブ下側部分
3022 オフセット角
3024 間隙
3026 傾斜面部分
3020 シャフトスリーブ下側部分
3030 環状支承面
3032 ホーゼル上面
3034 開口部
3036 Oリング又はワッシャ
3050 クラブヘッド
3052 ホーゼル
3054 ホーゼル開口部
3056 シャフトスリーブ
3058 シャフトスリーブ下側部分
3060 シャフトスリーブ中間部分
3062 シャフトスリーブ上側頭部分
3064 シャフトスリーブ内径部
4000 クラブヘッドラブヘッド
4002 クラブヘッド本体
4002 打球面
4006 後方端部
4008 ホーゼル
4010 ソール部
4012 下面
4014 陥凹部
4016 ねじ
4018 第1縁部
4020 第2縁部
4022 底部(凹面)
4024 先導縁面(陥凹面)
4026 シム
4028 ワッシャ
A 長手方向軸
B 長手方向軸
D 直径
R 半径
S スプライン間隔
Sss 打球面曲線
W 幅
H 高さ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
クラブヘッドに取り付けるためのゴルフクラブシャフトアッセンブリにおいて、
下端部分を有するシャフトと、
前記シャフトの前記下端部分に装着され、前記クラブヘッドのホーゼル開口部の中へ挿入されるように構成されているスリーブであって、前記スリーブは、前記シャフトの前記下端部分を受け入れる上側開口部を画定している上側部分と、前記シャフトより下側に位置し、前記ホーゼル開口部内の相補的なスプラインと噛み合うようになっている、複数の長手方向に伸張する角度方向に間隔を空けて配置された外スプラインを有する下側部分と、を有しており、前記下側部分は、前記スリーブを前記ホーゼル開口部に挿入した時に前記シャフトアッセンブリを前記クラブヘッドに固定するためのねじを受け入れるようになっている長手方向に伸張する雌ねじの切られた開口部を画定している、スリーブと、を備えており、
各スプラインは、前記スプラインの基部からその外面に移行するにつれて互いに離れてゆく2つの半径方向に伸張する側壁を有しており、各スプラインは、約1から22のミッドスパン幅対高さ比と、約0.1から約0.5のミッドスパン幅対平均直径比を有している、アッセンブリ。
【請求項2】
各スプラインは、約1から約22のミッドスパン幅対高さ比と、約0.15から約0.35のミッドスパン幅対平均直径比を有している、請求項1に記載のアッセンブリ。
【請求項3】
各スプラインは、約1から約22のミッドスパン幅対高さ比と、約0.16から約0.22のミッドスパン幅対平均直径比を有している、請求項1に記載のアッセンブリ。
【請求項4】
各スプラインは、約2から約4のミッドスパン幅対高さ比と、約0.16から約0.22のミッドスパン幅対平均直径比を有している、請求項1に記載のアッセンブリ。
【請求項5】
各スプラインは、が約2から約4のミッドスパン幅対高さ比と、約0.1から約0.5のミッドスパン幅対平均直径比を有している、請求項1に記載のアッセンブリ。
【請求項6】
各スプラインは、約2から約4のミッドスパン幅対高さ比と、約0.15から約0.35のミッドスパン幅対平均直径比を有している、請求項1に記載のアッセンブリ。
【請求項7】
各スプラインは、約2.3から約3.1のミッドスパン幅対高さ比と、約0.16から約0.2のミッドスパン幅対平均直径比を有している、請求項1に記載のアッセンブリ。
【請求項8】
前記スリーブの前記上側部分は外面を有し、前記スリーブの前記下側部分は外面を有し、前記下側部分の前記外面は、前記上側部分の前記外面の面粗さより大きな面粗さを有している、請求項1に記載のアッセンブリ。
【請求項9】
前記ねじの切られた開口部は、約4mmの公称直径を有するねじを受け入れるようになっている、請求項1に記載のアッセンブリ。
【請求項10】
前記スリーブの前記上側部分は、前記スリーブを前記ホーゼル開口部に挿入した時に前記クラブヘッドのホーゼルに係合するようになっている上フランジ面を有しており、前記スリーブと前記シャフトは、前記上フランジ面から前記スリーブの下端までの組合わせ軸剛性が約1.86x10N/m以下になっている、請求項1に記載のアッセンブリ。
【請求項11】
前記スリーブと前記シャフトと前記ねじは、前記上フランジ面から前記ねじの頭部までの組合わせ軸剛性が約9.27x10N/m以下になっている、請求項1に記載のアッセンブリ。
【請求項12】
ゴルフクラブシャフトとゴルフクラブヘッドを組み立てる方法において、
スリーブを前記シャフトの先端部分に装着する段階であって、前記スリーブは、外面から突き出て前記シャフトの下端より下側に位置している8個の外スプラインを有する下側部分を有しており、前記外スプラインは、前記クラブヘッドのホーゼル開口部に設けられている内スプラインと相補的な構成を有している、スリーブを装着する段階と、
前記スリーブ下側部分の前記外スプラインが前記ホーゼル開口部の前記内スプラインに係合するように、前記スリーブを前記ホーゼル開口部の中へ挿入する段階と、
ねじを、前記クラブヘッドのソールの開口部を通して前記スリーブのねじの切られた開口部の中へ挿入し、ねじを締めて前記シャフトを前記クラブヘッドに固定する段階と、から成る方法。
【請求項13】
前記外スプラインは、高さが約0.5mmから約1.0mmで幅が約1.0mmから約2.0mmの側壁を有している、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記ねじのねじ山は、約6mm未満の公称直径を有している、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記ねじのねじ山は、約5mm未満の公称直径を有している、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記ねじのねじ山は、約4mmの公称直径を有している、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記スリーブは、前記クラブヘッドのホーゼルに接触するようになっている上フランジ面を有しており、前記ねじの頭部は、前記ねじを前記スリーブの前記ねじの切られた開口部の中へ締め付けた時に前記クラブヘッド内の面に接触する支承面を有しており、前記スリーブと前記シャフトと前記ねじは、前記上フランジ面から前記ねじ頭部の支承面までの組合わせ軸剛性が約1.12x10N/m未満になっている、請求項12に記載の方法。
【請求項18】
前記スリーブと前記シャフトと前記ねじは、前記上フランジ面から前記ねじ頭部の支承面までの組合わせ軸剛性が約9.27x10N/m以下になっている、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記スリーブと前記シャフトと前記ねじの組合わせ軸剛性対前記ホーゼルの前記上フランジ面から前記ねじ頭部の支承面までの軸剛性の比は、0.88未満である、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記スリーブと前記シャフトと前記ねじの組合わせ軸剛性対前記ホーゼルの前記上フランジ面から前記ねじ頭部の支承面までの軸剛性の比は、0.73以下である、請求項17に記載の方法。
【請求項21】
前記ねじは、トルクレンチで前記スリーブの前記ねじの切られた開口部の中へ締め付けられる、請求項12に記載の方法。
【請求項22】
前記内スプラインは、前記ホーゼル開口部内部に固定されるホーゼル挿入部に形成されている、請求項12に記載の方法。
【請求項23】
ゴルフクラブアッセンブリにおいて、
下端部分を有するシャフトと、
ホーゼル開口部と上支承面を画定しているホーゼルを有するクラブヘッドであって、前記クラブヘッドは、更に、前記ホーゼル開口部及び内支承面と連通している開口部を画定しているソールを有している、クラブヘッドと、
前記ホーゼル開口部に装着され、内面に内スプラインを有している、ホーゼル挿入部と、
前記クラブヘッドの前記内支承面に係合するようになっている支承面を画定している頭部を有するねじと、
前記シャフトの前記下端部分に装着されており、前記ホーゼル開口部の中に挿入されるようになっているスリーブであって、前記スリーブは、前記ホーゼルの前記支承面に係合するようになっているスラスト面を画定している上側部分と、前記ねじを受け入れるためのねじの切られた下側開口部と、外面から突き出ている8個の長手方向に伸張する外スプラインを有する下側部分と、を有しており、前記外スプラインは、前記ホーゼル挿入部の前記内面の前記スプラインと相補的な構成を有している、スリーブと、を備えており、
前記外スプラインは、前記シャフトの下端より下側に位置しており、約0.5mmから約1.0mmの間の高さと、約1.0mmから約2.0mmの間の幅を有しており、
前記スリーブの前記外スプラインが前記ホーゼル挿入部の前記内スプラインに係合するように前記スリーブを前記ホーゼル開口部の中へ挿入し、前記ねじを、前記ソールの前記開口部を通して、前記スリーブの前記ねじの切られた開口部の中へ挿入し、前記ねじ頭部の前記支承面が前記クラブヘッドの前記内支承面に係合するように前記ねじを締め付けることによって、前記シャフトを前記クラブヘッドに固定することができ、
前記スリーブと前記シャフトと前記ねじは、前記スラスト面から前記ねじ頭部の前記支承面までの組合わせ軸剛性が、約1.12x10N/m未満になっている、ゴルフクラブアッセンブリ。
【請求項24】
前記スリーブ下側部分の前記外面と前記ホーゼル挿入部の前記内面は、面粗さが、前記スリーブ上側部分の外面の面粗さより大きい、請求項23に記載のゴルフクラブアッセンブリ。
【請求項25】
ホーゼル開口部を画定しているホーゼルを有するゴルフクラブ用の取り外し可能なシャフトアッセンブリにおいて、
下端部分を有するシャフトと、
前記シャフトの前記下端部分に装着され、前記クラブヘッドのホーゼル開口部の中へ挿入されるように構成されているスリーブであって、前記スリーブは、前記シャフトの前記下端部分を受け入れる上側開口部を画定している上側部分と、前記シャフトより下側に位置し、前記ホーゼル開口部内の相補的なスプラインと噛み合うようになっている、複数の長手方向に伸張する角度方向に間隔を空けて設けられた外スプラインを有する下側部分と、を有しており、前記下側部分は、前記スリーブを前記ホーゼル開口部に挿入した時に前記シャフトアッセンブリを前記クラブヘッドに固定するためのねじを受け入れるようになっている長手方向に伸張する雌ねじの切られた開口部を画定している、スリーブと、を備えており、
前記スリーブの前記上側部分は、前記スリーブを前記ホーゼル開口部に挿入した時に前記クラブヘッドの前記ホーゼルに係合するようになっている上スラスト面を有しており、前記スリーブと前記シャフトは、前記上スラスト面から前記スリーブの下端までの組合わせ軸剛性が約1.87x10N/m未満になっている、アッセンブリ。
【請求項26】
ゴルフクラブアッセンブリにおいて、
回転防止部分を収納するホーゼル開口部を画定しているホーゼルを有するクラブヘッドであって、前記ホーゼルは、長手方向軸を画定し、上環状面を有している、クラブヘッドと、
下端部分を有するシャフトと、
上側部分と下側部分を有するシャフトスリーブであって、前記上側部分は前記シャフトの前記下端部分に装着され、前記下側部分は、前記シャフトスリーブと前記クラブヘッドの間の相対回転を制限するため前記ホーゼル開口部の前記回転防止部分と噛み合うようになっている回転防止部分を備えており、前記シャフトスリーブの前記下側部分は、前記ホーゼルの前記長手方向軸と整列する長手方向軸を画定し、前記シャフトスリーブの前記上側部分は、前記シャフトスリーブが前記シャフトを、前記ホーゼルの前記長手方向軸に対して所定の角度で支持するように、前記下側部分及び前記ホーゼルの前記長手方向軸に対して、所定の非ゼロ角度で角度を成している長手方向軸を画定しており、前記上側部分は、前記スリーブ下側部分の前記長手方向軸に垂直であって、前記ホーゼルの前記上環状面に接触している下環状面を有する頭部分を備えている、シャフトスリーブと、
前記シャフトスリーブを前記クラブヘッドに取り外し可能に固定する機械的締結具と、を備えているアッセンブリ。
【請求項27】
前記締結具は、前記スリーブの前記下側部分のねじの切られた開口部の中へと伸張するねじである、請求項26に記載のアッセンブリ。
【請求項28】
前記スリーブ上側部分は、少なくとも部分的には前記ホーゼル開口部の中へと伸張し、前記ホーゼルは、前記スリーブを前記ホーゼル開口部内で、前記ホーゼルの前記長手方向軸に対して複数の角度方向に間隔を置いて配置された位置に位置決めできるほどに大きい環状間隙を画定するように、前記スリーブ上側部分の前記ホーゼル開口部の中へと伸張している部分を取り囲み、前記部分から間隔を空けて配置されている内面を有している、請求項26に記載のアッセンブリ。
【請求項29】
前記頭部分の前記環状面は、前記ホーゼルの前記環状面に360度に亘って接触する、請求項26に記載のアッセンブリ。
【請求項30】
前記ねじのねじ部に配置されているエラストマーリングを更に備えている、請求項27に記載のアッセンブリ。
【請求項31】
ゴルフクラブヘッドにおいて、
前記クラブヘッドの前方端部を画定している打球面を有する本体であって、更に、前記前方端部の反対側の後方端部を有している、本体と、
前記クラブヘッドのソール角を調整するため、前記本体に対して調節できる調節可能なソール部分と、を備えているゴルフクラブヘッド。
【請求項32】
前記調節可能なソール部分は、前記ソール角を調整するため、前記本体の底面に対して引き出し及び引き込むことができる引き出し可能及び引き込み可能な拡張部分を備えている、請求項31に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項33】
前記調節可能なソール部分は、後方端部と、前記本体のピボット軸に回転可能に接続されている前方端部を有しており、前記ソール部分は、前記本体に対する前記ソール部分の位置を調節するため、前記ピボット軸周りに回転できるようになっている、請求項31に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項34】
前記本体に対する前記ソール部分の位置を手動調節できるように構成されている調節機構を更に備えている、請求項33に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項35】
前記調節機構は、前記ソール部分を通って前記本体の中へと伸張する固定ねじを備えており、前記固定ねじは、前記ソール部分の前記後方端部を前記本体に向かう方向に及び前記本体から離れる方向に動かすように調節できるようになっている、請求項34に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項36】
前記クラブヘッドの前記本体は、陥凹部を画定している下面を有しており、前記調節可能なソール部分は、前記陥凹部内に配置されている、請求項31に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項37】
前記調節可能なソール部分は、前記クラブヘッドの前記本体から取り外して、前記クラブヘッドの前記ソール角を変える別の調節可能なソール部と取り換えることができるようになっている、請求項31に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項38】
前記本体は、前記本体のヒールからトウの方向に伸張する、曲率を有する下先導縁面部分を有し、前記調節可能なソール部分は、底面を有しており、前記底面は、前記本体の前記ヒールから前記トウへと伸張する方向に前記先導縁面部分の曲率に一致する曲率を有している、請求項31に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項39】
前記クラブヘッドの有効フェース角は、前記クラブヘッドのスコアラインライ角から前記スコアラインライ角より約20度小さいライ角までのライ角の範囲を通して実質的に一定である、請求項31に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項40】
前記有効フェース角は、前記ライ角の範囲を通して+/−0.2度未満で変化する、請求項39に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項41】
前記有効フェース角は、式

で求められ、ここに、Δlie=測定されたライ角−スコアラインライ角であり、
GLは、クラブヘッドの接地ロフト角であり、
MFAは、測定されたフェース角である、請求項39に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項42】
前記本体は、取り外し可能なゴルフクラブシャフトを受け入れるようになっているホーゼル開口部を画定しているホーゼルを備えており、前記クラブヘッドは、前記シャフトを前記ヘッドに接着剤を用いることなく固定するように構成されている機械的締結具を更に備えている、請求項31に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項43】
ゴルフクラブアッセンブリにおいて、
クラブヘッドの前方端部を画定している打球面を有する本体を備えているゴルフクラブヘッドであって、前記本体は、更に、前記前方端部の反対側の後方端部を有しており、前記ヘッドは、前記クラブヘッドのソール角を調節するため、前記本体に対して調節できるようになっている調節可能なソール部分を更に備えており、前記本体は、ホーゼル開口部を有するホーゼルを備えている、ゴルフクラブヘッドと、
取り外し可能なシャフトと、
前記ホーゼル開口部内に受け入れられるようになっており、前記シャフトの下端部を受け入れて前記シャフトを前記クラブヘッドに対して複数の向きに支持するようになっているそれぞれの開口部を有する、取り外し可能なスリーブであって、前記スリーブは、前記ホーゼル開口部に、前記スリーブの長手方向軸に対して複数の別々の回転位置で受け入れられるようになっており、前記スリーブの各回転位置は、前記クラブヘッドに対する異なるシャフトの向きに対応している、取り外し可能なスリーブと、
前記シャフトと前記スリーブを、前記クラブヘッドに解放可能に固定するようになっている機械的締結具と、を備えているゴルフクラブアッセンブリ。
【請求項44】
前記調節可能なソール部分は、前記クラブヘッドのヒールからトウの方向に細長く伸びており、前記調節可能なソール部分は、前記調節可能なソール部分を通って伸張する線に沿った長さが、前記クラブヘッドの幅の半分より短くなっている、請求項43に記載のアッセンブリ。
【請求項45】
前記本体は、前記本体のヒールからトウの方向に伸張する、曲率を有する下先導縁面部分を有し、前記調節可能なソール部分は、底面を有しており、前記底面は、前記本体の前記ヒールから前記トウへと伸張する方向に前記先導縁面部分の曲率に一致する曲率を有している、請求項43に記載のアッセンブリ。
【請求項46】
前記クラブヘッドの有効フェース角は、前記クラブヘッドのスコアラインライ角から前記スコアラインライ角より約20度小さいライ角までのライ角の範囲を通して実質的に一定である、請求項43に記載のアッセンブリ。
【請求項47】
クラブヘッドを有するゴルフクラブのプレイ特性を調節する方法において、前記方法は、
前記クラブのシャフトロフトを調節することによって、前記クラブのスクエアロフトを調節する段階と、
前記クラブヘッド本体に対するクラブヘッドのソール部分の位置を調節することによって、前記クラブのフェース角を調節する段階と、から成る方法。
【請求項48】
前記スクエアロフトを調節する行為は、アダプタスリーブを前記クラブヘッドのホーゼル開口部に挿入する行為と、シャフトを前記アダプタスリーブの開口部に挿入する行為と、前記シャフトと前記アダプタスリーブを前記クラブヘッドに固定する行為と、を含んでおり、前記アダプタスリーブは、所望の前記スクエアロフトを実現するため、前記シャフトを前記クラブヘッドに対して所望の向きに支持するよう構成されている、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
前記クラブヘッドはホーゼル開口部を有しており、シャフトのシャフトスリーブは、前記ホーゼル開口部の中へと伸張して前記シャフトを前記クラブヘッドに対して第1の所定の向きに支持し、前記スクエアロフトを調節する行為は、前記シャフト及び前記シャフトスリーブを前記クラブヘッドから取り外す行為と、別のシャフト及びシャフトスリーブを前記ホーゼル開口部の中へ挿入する行為と、を含んでおり、前記別のシャフトスリーブは、所望の前記スクエアロフトを実現するため、前記別のシャフトを前記クラブヘッドに対して第2の所定の向きに支持する、請求項47に記載の方法。
【請求項50】
前記スクエアロフトを調節する前記行為は、所望の前記スクエアロフトを実現するため、シャフトを前記クラブヘッドに対して所望の向きに曲げる行為を含んでいる、請求項47に記載の方法。
【請求項51】
前記クラブの前記フェース角を調節する前記行為は、第1ソール部分を前記クラブヘッド本体の底部分から取り外す行為と、第2ソール部分を前記クラブヘッド本体の前記底部分上に取り付ける行為と、を含んでいる、請求項47に記載の方法。

【図1A】
image rotate

【図1B】
image rotate

【図1C】
image rotate

【図1D】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate

【図26】
image rotate

【図27】
image rotate

【図28】
image rotate

【図29】
image rotate

【図30】
image rotate

【図31】
image rotate

【図32】
image rotate

【図33】
image rotate

【図34】
image rotate

【図35】
image rotate

【図36】
image rotate

【図37】
image rotate

【図38】
image rotate

【図39】
image rotate

【図40】
image rotate

【図41】
image rotate

【図42】
image rotate

【図43A】
image rotate

【図43B】
image rotate

【図44】
image rotate

【図45】
image rotate

【図46】
image rotate

【図47】
image rotate

【図48】
image rotate

【図49】
image rotate

【図50】
image rotate

【図51】
image rotate

【図52】
image rotate

【図53】
image rotate

【図54】
image rotate

【図55】
image rotate

【図56】
image rotate

【図57】
image rotate

【図58】
image rotate

【図59】
image rotate

【図60】
image rotate

【図61】
image rotate

【図62】
image rotate

【図23】
image rotate


【公開番号】特開2009−291602(P2009−291602A)
【公開日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2009−114623(P2009−114623)
【出願日】平成21年5月11日(2009.5.11)
【出願人】(502330377)テイラー メイド ゴルフ カンパニー, インコーポレーテッド (15)
【Fターム(参考)】