説明

取引処理装置、取引処理システム、および取引処理方法

【課題】貨幣を受け入れられてから入金額が確定されるまでの所要時間を短縮し、且つ、取引処理中にエラーが発生したときの復旧作業を容易化して、その作業の所要時間を短縮させる。
【解決手段】取引処理中のエラーを検知するエラー検知部103と、エラー検知部103によってエラーが検知されていないときには、記憶部101に記憶された第1計数データ101Bに基づいて入金確定データ101Dを作成し、エラー検知部103によってエラーが検知されたときには、記憶部101に記憶された第2計数データ101Cに基づいて記憶部101に記憶された入金確定データ101Dを修正する制御部102と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品等の購入の際に行われる貨幣の取引処理に使用される取引処理装置、取引処理システム、および取引処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
店舗などで使用される一般的な取引処理システムは、顧客が購入する商品の金額(以下、「売上額」という)を確定するPOS(Point−Of−Sales)レジスタと、顧客が支払った金額(以下、「入金額」という)を確定して、売上額と入金額との差額を釣銭として出金する取引処理装置と、から構成されている。
【0003】
従来、このような取引処理システムを構成する取引処理装置として、顧客が支払った貨幣を受け入れ、その貨幣の識別および計数を行い、その貨幣の金種別の枚数に基づいて入金額を確定し、売上額と入金額との差額を算出して、顧客が支払った貨幣を金種別に収納するとともに算出された差額に相当する貨幣を釣銭として出金する取引処理システムおよび取引処理装置が知られている(たとえば、特許文献1および特許文献2参照)。
【0004】
従来の取引処理装置では、貨幣を受け入れる受入部の下流側且つ近傍に設けられた識別部またはこの識別部の下流側且つ貨幣を収納する収納部の上流側に設けられた収納枚数計数部によって貨幣が計数され、その計数結果に基づいて入金額が確定される。
【0005】
しかしながら、収納枚数計数部の計数結果に基づいて入金額が確定される場合には、収納枚数計数部が収納部の上流側且つ近傍に設けられているので、入金額が確定されるまでの貨幣の搬送距離(すなわち、受入部と収納枚数計数部との間の搬送距離)が比較的長くなってしまう。特に、搬送路に沿って金種別の収納部が並んで配置される為に、搬送路の最も下流側に配置される収納部までの距離が長くなってしまう。その為、貨幣が受け入れられてから入金額が確定されるまでの所要時間が長くなる。特に、この場合には、顧客が貨幣を支払ってから釣銭を受け取るまでの時間が長くなるので、取引処理装置を使用する店舗の業務効率が低下する。
【0006】
一方、識別部の計数結果に基づいて入金額が確定される場合には、識別部が受入部の近傍に設けられているので、入金額が確定されるまでの貨幣の搬送距離(すなわち、受入部と識別部との間の搬送距離)が受入部と収納枚数計数部との間の搬送距離に比べて短くなる。したがって、収納枚数計数部の計数結果に基づいて入金額が確定される場合に比べて、貨幣が受け入れられてから入金額が確定されるまでの所要時間が短縮される。
【0007】
しかしながら、取引処理中にエラーが発生したときに、識別部と収納部との間の搬送路上に入金額が確定した貨幣が残留した状態で装置が停止する可能性がある。この場合には、この搬送路上に残留する貨幣(すなわち、収納部に収納されていない貨幣)が識別部によって正常に計数され、預かり金として入金額が確定した貨幣か否かをオペレータが判断しなければならない。その結果、エラーの復旧作業が煩雑化して、その作業の所要時間が長くなるという問題がある。
【特許文献1】特開2005−149064号公報
【特許文献2】特開2005−202491号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
すなわち、従来技術では、貨幣を受け入れられてから入金額が確定されるまでの所要時間を短縮し、且つ、取引処理中にエラーが発生したときの復旧作業を容易化して、その作業の所要時間を短縮させることはできない。
【0009】
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、貨幣が受け入れられてから入金額が確定されるまでの所要時間を短縮し、且つ、取引処理中にエラーが発生したときの復旧作業を容易化して、その作業の所要時間を短縮させることができる取引処理装置、当該取引処理装置を含む取引処理システム、および取引処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の取引処理装置は、
貨幣を受け入れる受入部と、
前記受入部によって受け入れられた貨幣の金種を識別し、識別された貨幣の枚数を金種別に計数する識別部と、
前記識別部によって識別された貨幣を金種別に収納する収納部と、
前記収納部に収納される貨幣の枚数を金種別に計数する収納枚数計数部と、
前記識別部の計数結果を示す第1計数データ、前記収納枚数計数部の計数結果を示す第2計数データ、および確定された入金額を示す入金確定データを記憶する記憶部と、
取引処理中のエラーを検知するエラー検知部と、
前記エラー検知部によってエラーが検知されていないときには、前記記憶部に記憶された前記第1計数データに基づいて前記入金確定データを作成し、前記エラー検知部によってエラーが検知されたときには、前記記憶部に記憶された前記第2計数データに基づいて前記記憶部に記憶された前記入金確定データを修正する制御部と、を備えている。
【0011】
本発明の取引処理装置において、
前記記憶部は、機内に存在する貨幣の在高を示す在高データをさらに記憶し、
前記第2計数データは、今回の取引が行われる前の在高データと前記今回の取引が行われた後の在高データとの差であることが好ましい。
【0012】
本発明の取引処理装置において、
少なくとも補充モードの指示を受け付ける操作部をさらに備え、
前記記憶部は、機内に存在する貨幣の在高を示す在高データをさらに記憶し、
前記制御部は、前記操作部によって前記補充モードの指示が受け付けられた場合には、前記記憶部に記憶された前記第2計数データに基づいて前記入金確定データを作成し、前記記憶部に記憶された前記在高データを更新することが好ましい。
【0013】
本発明の取引処理装置において、
前記入金確定データを出力する出力部をさらに備えることが好ましい。
【0014】
本発明の取引処理装置において、
前記出力部は、前記入金確定データをネットワーク経由で送信する通信部を含むことが好ましい。
【0015】
本発明の取引処理装置において、
前記出力部は、前記入金確定データを表示する表示部を含むことが好ましい。
【0016】
本発明の取引処理システムは、
取引処理装置およびPOSレジスタを含む取引処理システムであって、
前記取引処理装置は、
貨幣を受け入れる受入部と、
前記受入部によって受け入れられた貨幣の金種を識別し、識別された貨幣の枚数を金種別に計数する識別部と、
前記識別部によって識別された貨幣を金種別に収納する収納部と、
前記収納部に収納される貨幣の枚数を金種別に計数する収納枚数計数部と、
前記識別部の計数結果を示す第1計数データ、前記収納枚数計数部の計数結果を示す第2計数データ、および確定された入金額を示す入金確定データを記憶する記憶部と、
取引処理中のエラーを検知するエラー検知部と、
前記エラー検知部によってエラーが検知されていないときには、前記記憶部に記憶された前記第1計数データに基づいて前記入金確定データを作成し、前記エラー検知部によってエラーが検知されたときには、前記記憶部に記憶された前記第2計数データに基づいて前記記憶部に記憶された前記入金確定データを修正する制御部と、
前記入金確定データをネットワーク経由で前記POSレジスタに送信する第1通信部と、を備え、
前記POSレジスタは、
前記取引処理装置の第1通信部から送信された入金確定データをネットワーク経由で受信する第2通信部を備えている。
【0017】
本発明の取引処理方法は、
貨幣を受け入れる受入工程と、
前記受入工程において受け入れられた貨幣の金種を識別し、識別された貨幣の枚数を金種別に計数する識別工程と、
前記識別工程において識別された貨幣を金種別に収納する収納工程と、
前記収納工程において収納される貨幣の枚数を金種別に計数する収納枚数計数工程と、
取引処理中のエラーを検知するエラー検知工程と、
前記エラー検知工程において、エラーが検知されていないときには、前記識別工程の計数結果を示す第1計数データに基づいて確定された入金額を示す入金確定データを作成し、前記エラー検知工程においてエラーが検知されたときには、前記収納枚数計数工程の計数結果を示す第2計数データに基づいて前記入金確定データを修正する制御工程と、を含んでいる。
【0018】
本発明の取引処理方法において、
前記第2計数データは、今回の取引が行われる前の在高データと前記今回の取引が行われた後の在高データとの差であることが好ましい。
【0019】
本発明の取引処理方法において、
少なくとも補充モードの指示を受け付ける操作工程をさらに含み、
前記制御工程は、前記操作工程において前記補充モードの指示が受け付けられた場合には、前記第2計数データに基づいて前記入金確定データを作成し、前記在高データを更新することが好ましい。
【0020】
本発明の取引処理方法において、
前記入金確定データを出力する出力工程をさらに含むことが好ましい。
【0021】
本発明の取引処理方法において、
前記出力工程は、前記入金確定データをネットワーク経由で送信することが好ましい。
【0022】
本発明の取引処理方法において、
前記出力工程は、前記入金確定データを表示することが好ましい。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、貨幣が受け入れられてから入金額が確定されるまでの所要時間を短縮し、且つ、取引処理中にエラーが発生したときの復旧作業を容易化して、その作業の所要時間を短縮させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。なお、以下の実施例は、本発明の実施の一形態であって、本発明の範囲を限定するものではない。
【0025】
はじめに、本発明の実施例に係る取引処理システムについて図1乃至図4を参照して説明する。図1は、本発明の実施例に係る取引処理システムの構成を示す概略図であり、図2は、本発明の実施例に係る硬貨用釣銭機10の内部構成を示す概略図であり、図3は、本発明の実施例に係る硬貨用釣銭機10およびPOSレジスタ30の機能ブロックを示すブロック図であり、図4は、本発明の実施例に係る紙幣用釣銭機20の内部構成を示す概略図である。
【0026】
図1に示すように、取引処理システムは、売上額が入力されるとともに、紙幣または硬貨からなる預かり金が入金され、且つ、釣銭としての紙幣または硬貨が出金される硬貨用釣銭機10および紙幣用釣銭機20から構成される取引処理装置と、この取引処理装置にネットワーク40を介して接続されて通信可能となっているPOSレジスタ30と、このPOSレジスタ30に接続されているカスタマーディスプレイ50と、を備えている。
【0027】
図2に示すように、硬貨用釣銭機10は、預かり金としての硬貨を機内に受け入れる硬貨受入部11と、硬貨の金種を識別し、識別された硬貨の枚数を金種別に計数する硬貨識別部12と、硬貨を金種別に収納する硬貨収納部13と、硬貨収納部13に収納される硬貨の枚数を金種別に計数する硬貨収納枚数計数部14と、所定の硬貨を機外に出金する硬貨出金放出部15と、硬貨を搬送する硬貨搬送路16と、を備えている。硬貨受入部11、硬貨識別部12、硬貨収納部13、硬貨収納枚数計数部14、および硬貨出金放出部15は、それぞれ硬貨搬送路16に沿って設けられている。
【0028】
また、図2に示すように、硬貨受入部11は、オペレータが入金する硬貨を投入できるように構成されている。また、硬貨受入部11は、オペレータによって投入された硬貨を硬貨用釣銭機10の機内に繰り入れる繰入機構を備えている。硬貨受入部11によって受け入れられた硬貨は、硬貨搬送路16を通って硬貨識別部12へ搬送される。
【0029】
また、図2に示すように、硬貨識別部12は、硬貨受入部11の下流側に設けられている。また、硬貨識別部12は、硬貨受入部11によって受け入れられた硬貨の金種を識別するセンサ(図示せず)と、その枚数を計数するカウンタ(図示せず)と、を備えている。また、硬貨識別部12は、金種別の計数結果を後述の硬貨制御部102に送るようになっている。硬貨識別部12によって金種が識別された硬貨(以下、「正常硬貨」という)は、後述の分岐点16Aを経由して硬貨収納部13へ搬送され、硬貨識別部12によって金種が識別されなかった硬貨(以下、「リジェクト硬貨」という)は、後述の分岐点16Aを経由して硬貨出金放出部15へ搬送される。
【0030】
また、図2に示すように、硬貨収納部13は、硬貨識別部12の下流側に設けられている。また、硬貨収納部13は、金種別に硬貨を収納する硬貨金種別収納庫13A乃至13Fを含んでいる。硬貨金種別収納庫13A乃至13Fは、硬貨搬送路16に沿って並んで配置されている。硬貨金種別収納庫13Aは、硬貨搬送路16の中で硬貨識別部12に最も近い位置(上流側)に配置されており、硬貨金種別収納庫13Fは、硬貨搬送路16の中で硬貨識別部12に最も遠い位置(下流側)に配置されている。最も上流側に設けられた硬貨金種別収納庫13Aには、最も高額な硬貨(たとえば、500円硬貨)が収納され、最も下流側に設けられた硬貨金種別収納庫13Fには、最も低額な硬貨(たとえば、1円硬貨)が収納される。各硬貨金種別収納庫13A乃至13Fは、出金すべき硬貨を硬貨搬送路16へ繰り出す繰出機構(図示せず)を備えている。
【0031】
また、図2に示すように、硬貨収納枚数計数部14は、硬貨識別部12と硬貨収納部13との間の硬貨搬送路16上であって、後述の分岐点16Aの下流側に設けられている。硬貨収納枚数計数部14は、硬貨識別部12から硬貨収納部13へ搬送される硬貨の枚数を金種別に計数するカウンタ(図示せず)を備えている。また、硬貨収納枚数計数部14は、計数結果を硬貨制御部102に送るようになっている。硬貨識別部12によって金種が識別された硬貨は、硬貨収納枚数計数部14によって計数された後に、硬貨収納部13の各硬貨金種別収納庫13A乃至13Fの何れかへ収納される。たとえば、硬貨収納枚数計数部14は、後述の分岐点16Bにカウンタ(図示せず)を備え、各硬貨金種別収納庫13A乃至13Fへ金種別に硬貨が分岐されるときに、金種別の枚数を計数する。
【0032】
また、図2に示すように、硬貨出金放出部15は、後述の分岐点16Dの下流側に設けられている。また、硬貨出金放出部15は、硬貨収納部13に収納された硬貨のうち釣銭用に出金される硬貨(以下、「釣銭硬貨」という)およびリジェクト硬貨を硬貨用釣銭機10の機外へ放出するようになっている。また、硬貨出金放出部15は、オペレータが放出された硬貨を外部から取り出せるように構成されている。
【0033】
また、図2に示すように、硬貨搬送路16上には、硬貨識別部12と硬貨収納部13または硬貨出金放出部15との間の分岐点16Aと、硬貨収納部13と硬貨収納枚数計数部14との間の分岐点16Bと、硬貨収納部13の硬貨金種別収納庫13A乃至13Fから硬貨出金放出部15への合流点16Cと、硬貨識別部12または硬貨収納部13の硬貨金種別収納庫13A乃至13Fから硬貨出金放出部15への合流点16Dと、が設けられている。また、硬貨搬送路16上には、硬貨の通過を検知するセンサ(図示せず)が設けられている。各分岐点16A乃至16Dには通過する硬貨を所定の行き先に分岐する分岐爪(図示せず)が設けられている。
【0034】
図3に示すように、硬貨用釣銭機10は、硬貨受入部11、硬貨識別部12、硬貨収納部13、硬貨収納枚数計数部14、硬貨出金放出部15、および硬貨搬送路16に加えて、所定のデータを記憶する記憶部101と、硬貨用釣銭機10を制御する硬貨制御部102と、取引処理中のエラーを検知するエラー検知部103と、オペレータの指示を受け付ける操作部104と、所定のデータを出力する出力部105と、を備えている。
【0035】
また、図3に示すように、記憶部101は、硬貨制御部102によって実行される制御プログラム101Aと、硬貨識別部12の計数結果を示す第1計数データ101Bと、硬貨収納枚数計数部14の計数結果(今回の取引で硬貨収納部13に収納された硬貨の在高)を示す第2計数データ101Cと、確定された入金額を示す入金確定データ101Dと、硬貨用釣銭機10の機内に存在する硬貨の在高を示す在高データ101Eと、を記憶するようになっている。
【0036】
また、図3に示すように、硬貨制御部102は、記憶部101に記憶された制御プログラム101Aを起動して、硬貨受入部11、硬貨識別部12、硬貨収納部13、硬貨収納枚数計数部14、硬貨出金放出部15、および硬貨搬送路16、ならびに、記憶部101、エラー検知部103、操作部104、および出力部105を制御するようになっている。また、硬貨制御部102は、後述の第1通信部105Aを介して後述のPOSレジスタ30のPOS制御部31や紙幣用釣銭機20の紙幣制御部(図示せず)と通信を行うようになっている。
【0037】
また、図3に示すように、エラー検知部103は、取引処理中のエラー(たとえば、硬貨識別部12を通過した硬貨が硬貨収納部13の上流側の搬送路上に残留している状態)を検知するようになっている。また、エラー検知部103は、エラーを検知したときに、エラー検知信号を硬貨制御部102に送るようになっている。
【0038】
また、図3に示すように、操作部104は、オペレータの指示を受け付ける複数のキーを備えている。たとえば、操作部104は、預かり金を入金し、釣銭を出金する取引モードや釣銭用の硬貨を補充する補充モードを受け付けるためのモードキーと、入金された硬貨の入金額の確定を承認するための承認キーと、を備えている。
【0039】
また、図3に示すように、出力部105は、ネットワーク40経由でPOSレジスタ30に所定の情報を出力する第1通信部105Aと、所定の情報を表示する第1表示部105Bと、を含んでいる。
【0040】
また、図3に示すように、POSレジスタ30は、POSレジスタ30を制御するPOS制御部31と、硬貨用釣銭機10との間の通信インタフェースである第2通信部32と、所定の情報を表示する第2表示部33と、所定の情報を印字する印字部34と、オペレータの指示を受け付けるPOS操作部35と、を備えている。
【0041】
また、図3に示すように、POS制御部31は、オペレータによってPOS操作部35から売上額などが入力される度、且つ、硬貨用釣銭機10に預かり金が入金される度に、売上額と預かり金との差額を算出し、その差額を過不足金額として第2表示部33に表示するようになっている。また、POS制御部31は、硬貨用釣銭機10から出力されたデータが第2通信部32に入力されると、そのデータを第2表示部33に表示するようになっている。また、POS制御部31は、第2表示部33に表示されるデータと同じデータをカスタマーディスプレイ50にも表示するようになっている。また、POS制御部31は、第2通信部32を介して硬貨用釣銭機10の硬貨制御部102と通信を行うようになっている。たとえば、POS制御部31は、第2通信部32を介して硬貨用釣銭機10の硬貨制御部102に算出した差額を釣銭額として送る。
【0042】
図4に示すように、紙幣用釣銭機20は、紙幣が挿入される紙幣入金口21と、紙幣入金口21によって受け入れられた紙幣を機内に繰り込む紙幣繰込ユニット22と、紙幣繰込ユニット22に連結され、紙幣繰込ユニット22によって繰り込まれた紙幣を搬送する接続搬送路23bと、接続搬送路23bに連結され、接続搬送路23bから搬送された紙幣を搬送する周回搬送路23aと、を有している。なお、この周回搬送路23aは、紙幣繰込ユニット22によって繰り込まれた紙幣を搬送する場合には反時計回りに当該紙幣を搬送し、後述する紙幣収納部26内から紙幣を繰り出す場合には時計回りに当該紙幣を搬送する。
【0043】
また、図4に示すように、周回搬送路23aには、紙幣の金種などを識別する紙幣識別部24が設けられ、この紙幣識別部24には、紙幣制御部(図示せず)が接続され、紙幣識別部24によって識別された紙幣の金種などが、当該紙幣制御部に送られる。また、周回搬送路23aには、接続搬送路23bを介して紙幣収納部26が連結されており、この紙幣収納部26には、紙幣識別部24による識別結果に基づいて、所定の金種が金種別に収納される。
【0044】
また、図4に示すように、周回搬送路23aには、たとえば、紙幣収納部26内の紙幣を全て、または、売上金相当額だけ回収したい場合などに、紙幣収納部26から繰り出された紙幣を収納する回収カセット27が、接続搬送路23bを介して連結されている。なお、紙幣識別部24で識別された金種の紙幣収納部26が満杯である場合には、この紙幣は「オーバーフロー紙幣」として、回収カセット27に収納される。
【0045】
また、図4に示すように、周回搬送路23aには、出金時に紙幣収納部26から繰り出された紙幣が放出される放出ユニット28が、接続搬送路23bを介して連結されている。また、この放出ユニット28には、紙幣を機外へ放出する紙幣出金口25が設けられている。なお、放出ユニット28は、入金時に汚損などにより紙幣識別部24によって金種を識別することができない紙幣(入金リジェクト紙幣)が放出されるようにもなっている。
【0046】
また、図4に示すように、周回搬送路23aには、紙幣収納部26から繰り出された紙幣が、斜行などにより紙幣識別部24によって金種を識別できない場合に、当該紙幣(出金リジェクト紙幣)を収納する紙幣出金リジェクト部29が連結されている。
【0047】
なお、本発明の実施例では、紙幣用釣銭機20が、硬貨用釣銭機10と異なる構成を備えている例について説明したが、硬貨用釣銭機10と同様の構成を備えていても良い。この場合には、硬貨用釣銭機10の第1通信部105AおよびPOSレジスタ30の第2通信部32は、紙幣用釣銭機20と接続される。
【0048】
次に、本発明の実施例に係る取引処理システムの処理内容について図5乃至図14を参照して説明する。図5は、本発明の実施例に係るモード設定処理の処理手順を示すフローチャートであり、図6は、本発明の実施例に係るモード設定画面を示す概略図であり、図7は、本発明の実施例に係る取引処理の処理手順を示すフローチャートであり、図8は、本発明の実施例に係る取引画面を示す概略図であり、図9は、本発明の実施例に係る入金処理の処理手順を示すフローチャートであり、図10は、本発明の実施例に係る制御処理の処理手順を示すフローチャートであり、図11および図12は、本発明の実施例に係る取引画面を示す概略図であり、図13は、本発明の実施例に係る補充処理の処理手順を示すフローチャートであり、図14は、本発明の実施例に係る補充画面を示す概略図である。なお、以下の説明では、硬貨用釣銭機10が関わる処理の例について説明するが、紙幣用釣銭機20が関わる処理も同様に行われても良い。
【0049】
はじめに、本発明の実施例に係るモード設定処理について説明する。モード設定処理は、顧客が購入する商品の取引を行う取引モードまたは取引処理装置に釣銭を補充する補充モードを設定するときに行われる。
【0050】
はじめに、図5に示すように、操作工程(S501)が行われる。操作工程(S501)では、オペレータが、図6に示すようなモード設定画面を見ながら、操作部104のモードキーを操作することによって、取引モードまたは補充モードの設定を行う。このとき、操作部104は、オペレータの操作に基づいて、取引モードまたは補充モードの指示を受け付ける。
【0051】
次に、図5に示すように、モード設定工程(S502)が行われる。モード設定工程(S502)では、操作部104が、操作工程(S501)において受け付けられた指示に基づいて、取引モードまたは補充モードを設定する。このとき、硬貨制御部102は、操作部104によって設定されたモードに基づいて、後述の取引処理または後述の補充処理を行う。
【0052】
図5に示すように、本発明の実施例に係るモード設定処理は、モード設定工程(S502)の後に終了する。
【0053】
次に、本発明の実施例に係る取引処理について説明する。取引処理は、モード設定工程(図5のS502)において取引モードが設定されたときに行われる処理である。
【0054】
はじめに、図7に示すように、商品登録工程(S701)が行われる。商品登録工程(S701)では、オペレータが、POS操作部35を操作することによって、顧客が購入する商品をPOSレジスタ30に登録する。
【0055】
次に、図7に示すように、売上額確定工程(S702)が行われる。売上額確定工程(S702)では、オペレータが、POS操作部35を操作することによって、顧客が購入する商品の売上額を確定する。このとき、POS制御部31は、図8に示すような取引画面を第2表示部33およびカスタマーディスプレイ50に表示する。図8は、確定された売上額が5450円であることを示している。
【0056】
次に、図7に示すように、入金処理(S703)が行われる。入金処理(S703)では、はじめに、図9に示すように、受入工程(S901)が行われる。受入工程(S901)では、オペレータが、顧客から受け取った硬貨(預かり金)を硬貨受入部11に投入する。このとき、硬貨受入部11は、オペレータによって投入された硬貨を硬貨用釣銭機10の機内に受け入れる。
【0057】
次に、図9に示すように、識別工程(S902)が行われる。識別工程(S902)では、硬貨識別部12が、受入工程(S901)において受け入れられた硬貨の金種を識別し、金種別の枚数を計数し、識別結果および計数結果を硬貨制御部102に送る。このとき、硬貨制御部102は、硬貨識別部12によって金種が識別された硬貨については、「正常硬貨」と判定し、硬貨識別部12から送られた計数結果を第1計数データ101Bとして記憶部101に書き込む。また、硬貨制御部102は、硬貨識別部12によって金種が識別されなかった硬貨については、「リジェクト硬貨」と判定する。
【0058】
次に、図9に示すように、識別工程(S902)において「正常硬貨」と判定された場合には(S903−YES)、収納枚数計数工程(S904)が行われる。収納枚数計数工程(S904)では、硬貨収納枚数計数部14が、硬貨の枚数を金種別に計数し、計数結果を硬貨制御部102に送る。このとき、硬貨制御部102は、硬貨収納計数部14から送られた計数結果を第2計数データ101Cとして記憶部101に書き込む。
【0059】
次に、図9に示すように、収納工程(S905)が行われる。収納工程(S905)では、硬貨収納部13が、識別工程(S902)において「正常硬貨」と判定された硬貨を硬貨金種別収納庫13A乃至13Fに金種別に収納する。
【0060】
一方、図9に示すように、識別工程(S902)において「リジェクト硬貨」と判定された場合には(S903−NO)、リジェクト工程(S906)が行われる。リジェクト工程(S906)では、硬貨制御部102が、「リジェクト硬貨」と判定された硬貨を返却する。このとき、硬貨出金放出部15は、リジェクト硬貨と判定された硬貨を硬貨用釣銭機10の機外へ放出する。
【0061】
図9に示すように、本発明の実施例に係る入金処理は、収納工程(S905)またはリジェクト工程(S906)の後に終了する。
【0062】
また、図7に示すように、入金処理(S703)と並行して、制御処理(S704)が行われる。制御処理(S704)では、はじめに、図10に示すように、硬貨制御部102が、識別工程(図9のS902)において記憶部101に書き込まれた第1計数データ101Bに基づいて入金確定データ101Dを作成し、その入金確定データ101Dを記憶部101に書き込むとともに、出力部105へ送る(S1001)。
【0063】
次に、図10に示すように、在高更新工程(S1002)が行われる。在高更新工程(S1002)では、硬貨制御部102が、S1001において記憶部101に書き込まれた入金確定データ101Dに基づいて記憶部101に記憶された在高データ101Eを更新する。
【0064】
次に、図10に示すように、第1出力工程(S1003)が行われる。第1出力工程(S1003)では、出力部105が、S1001において送られた入金確定データ101Dを出力する。たとえば、第1通信部105Aは、ネットワーク40を介して第2通信部32へ入金確定データ101Dを出力する。このとき、POS制御部31は、図11に示すような取引画面を第2表示部33およびカスタマーディスプレイ50に表示する。また、硬貨制御部102は、図11に示すような取引画面を第1表示部105Bに表示する。図11は、確定された入金額が5500円であることを示している。
【0065】
次に、図10に示すように、エラー検知工程(S1004)が行われる。エラー検知工程(S1004)では、エラー検知部103が、取引処理中のエラーの有無を検知する。このとき、エラー検知部103は、検知結果を硬貨制御部102に送る。
【0066】
次に、図10に示すように、エラー検知工程(S1004)においてエラーが検知された場合には(S1005−YES)、硬貨制御部102が、収納枚数計数工程(図9のS903)において記憶部101に書き込まれた第2計数データ101Cに基づいて記憶部101に記憶された入金確定データ101Dを修正し、修正された入金確定データ101Dを出力部105へ送る(S1006)。
【0067】
次に、図10に示すように、エラー解除工程(S1007)が行われる。エラー解除工程(S1007)では、硬貨制御部102が、硬貨用釣銭機10の各部を一時停止させ、硬貨搬送路16上に残留している硬貨を硬貨出金放出部15から放出し、制御プログラム101Aによって硬貨用釣銭機10をリセットする。
【0068】
次に、図10に示すように、第2出力工程(S1008)が行われる。第2出力工程(S1008)では、出力部105が、S1006において送られた入金確定データ101Dを出力する。たとえば、第1通信部105Aは、ネットワーク40を介して第2通信部32へ入金確定データ101Dを出力する。このとき、POS制御部31は、図12に示すような取引画面を第2表示部33およびカスタマーディスプレイ50に表示する。また、硬貨制御部102は、図12に示すような取引画面を第1表示部105Bに表示する。図12は、エラー解除工程(S1007)において100円硬貨が硬貨出金放出部15から放出されたことを示している。
【0069】
図10に示すように、本発明の実施例に係る制御処理は、エラー検知工程(S1004)においてエラーが検知されなかった場合(S1005−NO)または第2出力工程(S1008)の後に終了する。
【0070】
また、図7に示すように、入金処理(S703)および制御処理(S704)は、記憶部101に記憶された入金確定データ101Dが示す入金額が売上額確定工程(S702)において確定された売上額以上となるまで繰り返される(S705−NO)。
【0071】
一方、図7に示すように、入金処理(S703)および制御処理(S704)の結果、記憶部101に記憶された入金確定データ101Dが示す入金額が売上額確定工程(S702)において確定された売上額以上となった場合であって(S705−YES)、且つ、入金額と売上額が等しくない(すなわち、入金額が売上額より多い)場合には(S706−NO)、出金工程(S707)が行われる。出金工程(S707)では、硬貨制御部102が、POS制御部31から送られた釣銭額を出金する。このとき、硬貨収納部13は、各硬貨金種別収納庫13A乃至13Fから所定枚数の硬貨を繰り出す。また、硬貨出金放出部15は、硬貨収納部13から繰り出された硬貨を硬貨用釣銭機10の機外へ放出する。
【0072】
図7に示すように、本発明の実施例に係る取引処理は、出金工程(S707)の後に終了する。
【0073】
次に、本発明の実施例に係る補充処理について説明する。補充処理は、モード設定工程(図5のS502)において補充モードが設定されたときに行われる処理である。
【0074】
はじめに、図13に示すように、受入工程(S1301)が行われる。受入工程(S1301)では、オペレータが、補充用の硬貨を硬貨受入部11に投入する。このとき、硬貨受入部11は、オペレータによって投入された硬貨を硬貨用釣銭機10の機内に受け入れる。
【0075】
次に、図13に示すように、識別工程(S1302)が行われる。識別工程(S1302)では、硬貨識別部12が、受入工程(S1301)において受け入れられた硬貨の金種を識別し、金種別の枚数を計数し、識別結果および計数結果を硬貨制御部102に送る。このとき、硬貨制御部102は、硬貨識別部12によって金種が識別された硬貨については、「正常硬貨」と判定し、硬貨識別部12から送られた計数結果を第1計数データ101Bとして記憶部101に書き込む。また、硬貨制御部102は、硬貨識別部12によって金種が識別されなかった硬貨については、「リジェクト硬貨」と判定する。
【0076】
次に、図13に示すように、識別工程(S1302)において「正常硬貨」と判定された場合には(S1303−YES)、収納枚数計数工程(S1304)が行われる。収納枚数計数工程(S1304)では、硬貨収納枚数計数部14が、硬貨の枚数を金種別に計数し、計数結果を硬貨制御部102に送る。このとき、硬貨制御部102は、硬貨収納計数部14から送られた計数結果を第2計数データ101Cとして記憶部101に書き込む。
【0077】
次に、図13に示すように、硬貨制御部102が、収納枚数計数工程(S1304)において記憶部101に書き込まれた第2計数データ101Cに基づいて入金確定データ101Dを作成し、その入金確定データ101Dを記憶部101に書き込むとともに、出力部105へ送る(S1305)。
【0078】
次に、図13に示すように、収納工程(S1306)が行われる。収納工程(S1306)では、硬貨収納部13が、識別工程(S1302)において「正常硬貨」と判定された硬貨を硬貨金種別収納庫13A乃至13Fに金種別に収納する。
【0079】
次に、図13に示すように、在高更新工程(S1307)が行われる。在高更新工程(S1307)では、硬貨制御部102が、S1305において記憶部101に書き込まれた入金確定データ101Dに基づいて記憶部101に記憶された在高データ101Eを更新する。
【0080】
一方、図13に示すように、識別工程(S1302)において「リジェクト硬貨」と判定された場合には(S1303−NO)、リジェクト工程(S1308)が行われる。リジェクト工程(S1308)では、硬貨制御部102が、「リジェクト硬貨」と判定された硬貨を出金する。このとき、硬貨出金放出部15は、リジェクト硬貨と判定された硬貨を硬貨用釣銭機10の機外へ放出する。
【0081】
次に、図13に示すように、在高更新工程(S1307)またはリジェクト工程(S1308)の後に、出力工程(S1309)が行われる。出力工程(S1309)では、出力部105が、S1305において記憶部101に書き込まれた入金確定データ101Dおよび在高更新工程(S1307)において更新された在高データ101Eを出力する。たとえば、硬貨制御部102は、図14に示すような補充画面を第1表示部105Bに表示する。図14は、予め機内在高が4000円であり、収納枚数計数工程(S1304)の計数結果が5999円であり、機内在高が9999円になったことを示している。
【0082】
図13に示すように、本発明の実施例に係る補充処理は、出力工程(S1309)の後に終了する。
【0083】
なお、本発明の実施例に係る取引処理システムの構成としては、オペレータと顧客とが対面するタイプのレジシステムであっても良いし、顧客自らが操作するセルタイプのレジシステムであっても良いことは言うまでもない。
【0084】
また、本発明の実施例に係る紙幣用釣銭機20は、硬貨用釣銭機20と同様の機能ブロックを備えても良い。
【0085】
また、本発明の実施例では、第2計数データ101Cは、硬貨収納枚数計数部14の計数結果に限られるものではなく、今回の取引が行われる前の在高と今回の取引が行われた後の在高との差であっても良い。この場合には、在高データ101Eは、今回の取引が行われる前の在高および今回の取引が行われた後の在高を含み、硬貨制御部102は、在高データ101Eに含まれる今回の取引が行われる前の在高と今回の取引が行われた後の在高との差を算出して、その算出結果を第2計数データ101Cとして記憶部101に書き込む。
【0086】
本発明の実施例によれば、図7および図10に示すように、取引処理においてエラーが検知されていない場合には、硬貨識別部12の識別結果に基づいて入金額が確定されるので、顧客が硬貨を支払ってから入金額が確定されるまでの所要時間を短縮することができる。
【0087】
また、本発明の実施例によれば、図7および図10に示すように、取引処理においてエラーが検知された場合には、硬貨収納枚数計数部14の計数結果(すなわち、硬貨収納部13に収納された硬貨に対する計数結果)に基づいて入金額が確定され、硬貨出金放出部15から放出された硬貨の計数結果(すなわち、硬貨識別部12の計数結果)が入金額に含まれることはないので、オペレータは、硬貨出金放出部15から放出された硬貨を再計数するだけで良い。その結果、取引処理中にエラーが発生したときの復旧作業を容易化して、その作業の所要時間を短縮させることができる。
【0088】
また、本発明の実施例によれば、図5に示すように、操作部104が、エラーの有無に関わらず硬貨収納枚数計数部14の計数結果に基づいて入金額が確定される補充処理を行うための補充モードの指示を受け付けるので、使用状況に応じて適切な処理を実行することができる。
【0089】
また、本発明の実施例によれば、紙幣用釣銭機20が硬貨用釣銭機10と同様の機能ブロックを備えている場合には、紙幣の取引処理においても硬貨の取引処理と同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】本発明の実施例に係る取引処理システムの構成を示す概略図である。
【図2】本発明の実施例に係る硬貨用釣銭機10の内部構成を示す概略図である。
【図3】本発明の実施例に係る硬貨用釣銭機10およびPOSレジスタ30の機能ブロックを示すブロック図である。
【図4】本発明の実施例に係る紙幣用釣銭機20の内部構成を示す概略図である。
【図5】本発明の実施例に係るモード設定処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施例に係るモード設定画面を示す概略図である。
【図7】本発明の実施例に係る取引処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図8】は、本発明の実施例に係る取引画面を示す概略図である。
【図9】本発明の実施例に係る入金処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図10】本発明の実施例に係る制御処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図11】本発明の実施例に係る取引画面を示す概略図である。
【図12】本発明の実施例に係る取引画面を示す概略図である。
【図13】本発明の実施例に係る補充処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図14】本発明の実施例に係る補充画面を示す概略図である。
【符号の説明】
【0091】
10 硬貨用釣銭機
11 硬貨受入部
12 硬貨識別部
13 硬貨収納部
14 硬貨収納枚数計数部
15 硬貨出金放出部
16 硬貨搬送路
101 記憶部
102 硬貨制御部
103 エラー検知部
104 操作部
105 出力部
105A 第1通信部
105B 第1表示部
20 紙幣用釣銭機
21 紙幣入金口
22 紙幣繰込ユニット
23a 周回搬送路
23b 接続搬送路
24 紙幣識別部
25 紙幣出金口
26 紙幣収納部
27 回収カセット
28 放出ユニット
29 紙幣出金リジェクト部
30 POSレジスタ
31 POS制御部
32 第2通信部
33 第2表示部
34 印字部
35 POS操作部
40 ネットワーク
50 カスタマーディスプレイ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
貨幣を受け入れる受入部と、
前記受入部によって受け入れられた貨幣の金種を識別し、識別された貨幣の枚数を金種別に計数する識別部と、
前記識別部によって識別された貨幣を金種別に収納する収納部と、
前記収納部に収納される貨幣の枚数を金種別に計数する収納枚数計数部と、
前記識別部の計数結果を示す第1計数データ、前記収納枚数計数部の計数結果を示す第2計数データ、および確定された入金額を示す入金確定データを記憶する記憶部と、
取引処理中のエラーを検知するエラー検知部と、
前記エラー検知部によってエラーが検知されていないときには、前記記憶部に記憶された前記第1計数データに基づいて前記入金確定データを作成し、前記エラー検知部によってエラーが検知されたときには、前記記憶部に記憶された前記第2計数データに基づいて前記記憶部に記憶された前記入金確定データを修正する制御部と、を備えることを特徴とする取引処理装置。
【請求項2】
前記記憶部は、機内に存在する貨幣の在高を示す在高データをさらに記憶し、
前記第2計数データは、今回の取引が行われる前の在高データと前記今回の取引が行われた後の在高データとの差である請求項1に記載の取引処理装置。
【請求項3】
少なくとも補充モードの指示を受け付ける操作部をさらに備え、
前記記憶部は、機内に存在する貨幣の在高を示す在高データをさらに記憶し、
前記制御部は、前記操作部によって前記補充モードの指示が受け付けられた場合には、前記記憶部に記憶された前記第2計数データに基づいて前記入金確定データを作成し、前記記憶部に記憶された前記在高データを更新する請求項1に記載の取引処理装置。
【請求項4】
前記入金確定データを出力する出力部をさらに備える請求項1乃至3の何れか1項に記載の取引処理装置。
【請求項5】
前記出力部は、前記入金確定データをネットワーク経由で送信する通信部を含む請求項4に記載の取引処理装置。
【請求項6】
前記出力部は、前記入金確定データを表示する表示部を含む請求項4または5に記載の取引処理装置。
【請求項7】
取引処理装置およびPOSレジスタを含む取引処理システムであって、
前記取引処理装置は、
貨幣を受け入れる受入部と、
前記受入部によって受け入れられた貨幣の金種を識別し、識別された貨幣の枚数を金種別に計数する識別部と、
前記識別部によって識別された貨幣を金種別に収納する収納部と、
前記収納部に収納される貨幣の枚数を金種別に計数する収納枚数計数部と、
前記識別部の計数結果を示す第1計数データ、前記収納枚数計数部の計数結果を示す第2計数データ、および確定された入金額を示す入金確定データを記憶する記憶部と、
取引処理中のエラーを検知するエラー検知部と、
前記エラー検知部によってエラーが検知されていないときには、前記記憶部に記憶された前記第1計数データに基づいて前記入金確定データを作成し、前記エラー検知部によってエラーが検知されたときには、前記記憶部に記憶された前記第2計数データに基づいて前記記憶部に記憶された前記入金確定データを修正する制御部と、
前記入金確定データをネットワーク経由で前記POSレジスタに送信する第1通信部と、を備え、
前記POSレジスタは、
前記取引処理装置の第1通信部から送信された入金確定データをネットワーク経由で受信する第2通信部を備えることを特徴とする取引処理システム。
【請求項8】
貨幣を受け入れる受入工程と、
前記受入工程において受け入れられた貨幣の金種を識別し、識別された貨幣の枚数を金種別に計数する識別工程と、
前記識別工程において識別された貨幣を金種別に収納する収納工程と、
前記収納工程において収納される貨幣の枚数を金種別に計数する収納枚数計数工程と、
取引処理中のエラーを検知するエラー検知工程と、
前記エラー検知工程において、エラーが検知されていないときには、前記識別工程の計数結果を示す第1計数データに基づいて確定された入金額を示す入金確定データを作成し、前記エラー検知工程においてエラーが検知されたときには、前記収納枚数計数工程の計数結果を示す第2計数データに基づいて前記入金確定データを修正する制御工程と、を含むことを特徴とする取引処理方法。
【請求項9】
前記第2計数データは、今回の取引が行われる前の在高データと前記今回の取引が行われた後の在高データとの差である請求項8に記載の取引処理方法。
【請求項10】
少なくとも補充モードの指示を受け付ける操作工程をさらに含み、
前記制御工程は、前記操作工程において前記補充モードの指示が受け付けられた場合には、前記第2計数データに基づいて前記入金確定データを作成し、前記在高データを更新する請求項8に記載の取引処理方法。
【請求項11】
前記入金確定データを出力する出力工程をさらに含む請求項8乃至10の何れか1項に記載の取引処理方法。
【請求項12】
前記出力工程は、前記入金確定データをネットワーク経由で送信する請求項11に記載の取引処理方法。
【請求項13】
前記出力工程は、前記入金確定データを表示する請求項11または12に記載の取引処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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