説明

受信SIR測定方法,装置および送信電力制御装置

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動通信においてCDMA(符号分割多元接続)方式を利用する際の、受信SIR測定方法,装置および送信電力制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】CDMA方式では、自分が在圏するセルの内外において複数のユーザが同一の周波数帯域を共有するため、他ユーザの信号は干渉成分となり、自チャネルの通信品質を劣化させる原因となる。例えば、基地局から近いユーザ1と基地局から遠いユーザ2が同時に通信を行う場合、基地局においてユーザ1からの受信電力はユーザ2からの受信電力よりも大きくなる。このため、ユーザ2はユーザ1の干渉によって通信品質が大きく劣化する、すなわち遠近問題が生じる。
【0003】遠近問題を解決する技術として、従来から送信電力制御が検討されてきた。送信電力制御は、受信局における受信電力、またはSIR(希望信号対干渉信号電力比)が移動局の位置によらず一定になるように、移動局からの送信電力を制御するものである。
【0004】受信電力の瞬時変動に対して送信電力制御を追従させる技術として、送信電力制御ビットを用いた閉ループによる方式がある。基地局は、希望波の受信SIRを測定し、測定結果に基づき、移動局からの送信電力を制御するための送信電力制御ビットを決定する。また、基地局は、送信信号に挿入されている送信電力制御ビットを抽出し、送信電力制御ビットの指示に従って送信電力を決定する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のSIR測定技術では、受信希望波電力測定は内挿補間によって判定された受信データシンボルを用いて行われていたため、フェージングによって受信信号の包絡線が落ち込むところで受信データシンボルの実測値と内挿補間値との差が大きくなり、受信希望波電力の測定精度が劣化する可能性があった。
【0006】また、フェージング・エンベロープ電力の積算区間として、所定のパイロット信号間隔間全体を用いた場合、受信信号の信号点判定誤りによって、受信干渉波電力の測定精度が劣化する可能性があった。
【0007】よって、本発明の目的は受信SIR測定精度の向上を図った受信SIR測定方法,装置および送信電力制御装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するために、請求項1に係る発明は、「送信側によって既知のパイロット信号が所定の間隔で情報信号に挿入された信号を、受信側で同期検波する同期検波装置を用いて、ベースバンドの複素信号空間上において、内挿補間によって得られるフェージング・エンベロープの電力値を計算し、該電力値を所定のパイロット信号間隔の区間で平均し、該平均値を受信希望波電力とする受信希望波電力測定ステップと、複素信号空間上において、受信データシンボルと内挿補間によって得られるフェージング・エンベロープとの比を計算し、前記の比に前記フェージング・エンベロープの2乗を乗じ、前記乗算結果から信号点を判定し、該受信データシンボルと前記判定値を用いて干渉成分を含むフェージング・エンベロープを計算し、該計算値と前記内挿補間によるフェージング・エンベロープとの差分を計算し、該差分の2乗をパイロット信号間隔の区間で積算し、該積算値を複数のパイロット間隔の区間にわたって平均し、該平均値を受信干渉波電力とする受信干渉波電力測定ステップと、前記受信希望波電力と前記受信干渉波電力との比を計算する計算ステップとを備え、当該計算した比をSIR(希望信号対干渉信号電力比)とすることを特徴とする受信SIR測定方法」を提供する。
【0009】請求項2に係る発明は、「送信側によって既知のパイロット信号が所定の間隔で情報信号に挿入された信号を、受信側で同期検波する同期検波装置を用いて、ベースバンドの複素信号空間上において、内挿補間によって得られるフェージング・エンベロープの電力値を計算し、該電力値を所定のパイロット信号間隔の区間で平均し、該平均値を受信希望波電力とする受信希望波電力測定ステップと、複素信号空間上において、受信データシンボルと内挿補間によって得られるフェージング・エンベロープとの比を計算し、前記の比に前記フェージング・エンベロープの2乗を乗じ、前記乗算結果から信号点を判定し、該受信データシンボルと前記判定値を用いて干渉成分を含むフェージング・エンベロープを計算し、前記パイロット信号間隔の区間にわたって受信データシンボルの平均値を計算し、前記フェージング・エンベロープと前記平均値との差分を計算し、該差分の2乗をパイロット信号間隔の区間で積算し、前記積算値を複数のパイロット間隔の区間にわたって平均し、前記平均値を受信干渉波電力とする受信干渉波電力測定ステップと、前記受信希望波電力と前記受信干渉波電力との比を計算する計算ステップとを備え、当該計算した比をSIR(希望信号対干渉信号電力比)とすることを特徴とする受信SIR測定方法」を提供する。
【0010】請求項3に係る発明は、「送信側によって既知のパイロット信号が所定の間隔で情報信号に挿入された信号を、受信側で同期検波する同期検波装置を用いて、ベースバンドの複素信号空間上において、内挿補間によって得られるフェージング・エンベロープの電力値を計算し、該電力値を所定のパイロット信号間隔の区間で平均し、該平均値を受信希望波電力とする受信希望波電力測定ステップと、複素信号空間上において、受信データシンボルと内挿補間によって得られるフェージング・エンベロープとの比を計算し、前記の比に前記フェージング・エンベロープの2乗を乗じ、前記乗算結果から信号点を判定し、受信データシンボルと前記判定値を用いて干渉成分を含むフェージング・エンベロープを計算し、前記パイロット信号の区間にわたって受信データシンボルの平均値を計算し、前記フェージング・エンベロープと前記平均値との差分を計算し、前記差分の2乗をパイロット信号の区間のみで積算し、前記積算値を複数のパイロット間隔の区間にわたって平均し、前記の平均値を受信干渉波電力とする受信干渉波電力測定ステップと、前記受信希望波電力と前記受信干渉波電力との比を計算する計算ステップとを備え、当該計算した比をSIR(希望信号対干渉信号電力比)とすることを特徴とする受信SIR測定方法」を提供する。
【0011】請求項4に係る発明は、「送信側によって既知のパイロット信号が所定の間隔で情報信号に挿入された信号を、受信側で同期検波する同期検波装置において、ベースバンドの複素信号空間上において、内挿補間によって得られるフェージング・エンベロープの電力値を計算し、該電力値を所定のパイロット信号間隔の区間で平均し、該平均値を受信希望波電力とする受信希望波電力測定ステップと、複素信号空間上において、受信データシンボルと内挿補間によって得られるフェージング・エンベロープとの比を計算し、前記の比に前記フェージング・エンベロープの2乗を乗じ、該乗算結果をパイロット信号間隔の区間で平均し、該平均値と前記乗算結果との差分を計算し、該差分の2乗をパイロット信号間隔の区間で積算し、該積算値を複数のパイロット間隔の区間にわたって平均し、該平均値を受信干渉波電力とする受信干渉波電力測定ステップと、前記受信希望波電力と前記受信干渉波電力との比を計算する計算ステップとを備え、当該計算した比をSIR(希望信号対干渉信号電力比)とすることを特徴とする受信SIR測定方法」を提供する。
【0012】請求項5に係る発明は、「複素信号空間上において、受信データシンボルと内挿補間によって得られるフェージング・エンベロープとの比を計算し、前記比に前記フェージング・エンベロープの2乗を乗じ、前記乗算結果を前記パイロット信号間隔の区間で平均し、前記の平均値の絶対値の2乗を受信希望波電力とする受信希望波電力測定ステップと、複素信号空間上において、前記乗算結果から信号点を判定し、該受信データシンボルと前記判定値を用いて干渉成分を含むフェージング・エンベロープを計算し、該計算値と前記内挿補間によるフェージング・エンベロープとの差分を計算し、該差分の2乗をパイロット信号間隔の区間で積算し、該積算値を複数のパイロット間隔の区間にわたって平均し、該平均値を受信干渉波電力とする受信干渉波電力測定ステップと、前記受信希望波電力と前記受信干渉波電力との比を計算する計算ステップとを備え、当該計算した比をSIR(希望信号対干渉信号電力比)とすることを特徴とする受信SIR測定方法」を提供する。
【0013】請求項6に係る発明は、「複素信号空間上において、受信データシンボルと内挿補間によって得られるフェージング・エンベロープとの比を計算し、前記比に前記フェージング・エンベロープの2乗を乗じ、前記乗算結果を前記パイロット信号間隔の区間で平均し、前記の平均値の絶対値の2乗を受信希望波電力とする受信希望波電力測定ステップと、複素信号空間上において、前記乗算結果から信号点を判定し、該受信データシンボルと前記判定値を用いて干渉成分を含むフェージング・エンベロープを計算し、前記パイロット信号間隔の区間にわたって受信データシンボルの平均値を計算し、前記フェージング・エンベロープと前記平均値との差分を計算し、該差分の2乗をパイロット信号間隔の区間で積算し、前記積算値を複数のパイロット間隔の区間にわたって平均し、前記平均値を受信干渉波電力とする受信干渉波電力測定ステップと、前記受信希望波電力と前記受信干渉波電力との比を計算する計算ステップとを備え、当該計算した比をSIR(希望信号対干渉信号電力比)とすることを特徴とする受信SIR測定方法」を提供する。
【0014】請求項7に係る発明は、「複素信号空間上において、受信データシンボルと内挿補間によって得られるフェージング・エンベロープとの比を計算し、前記比に前記フェージング・エンベロープの2乗を乗じ、前記乗算結果を前記パイロット信号間隔の区間で平均し、前記の平均値の絶対値を受信希望波電力とする受信希望波電力測定ステップと、複素信号空間上において、受信データシンボルから信号点を判定し、受信データシンボルと前記判定値を用いて干渉成分を含むフェージング・エンベロープを計算し、前記パイロット信号の区間にわたって受信データシンボルの平均値を計算し、前記フェージング・エンベロープと前記平均値との差分を計算し、前記差分の2乗をパイロット信号の区間のみで積算し、前記積算値を複数のパイロット間隔の区間にわたって平均し、前記の平均値を受信干渉波電力とする受信干渉波電力測定ステップと、前記受信希望波電力と前記受信干渉波電力との比を計算する計算ステップとを備え、当該計算した比をSIR(希望信号対干渉信号電力比)とすることを特徴とする受信SIR測定方法」を提供する。
【0015】請求項8に係る発明は、「複素信号空間上において、受信データシンボルと内挿補間によって得られるフェージング・エンベロープとの比を計算し、前記比に前記フェージング・エンベロープの2乗を乗じ、前記乗算結果を前記パイロット信号間隔の区間で平均し、前記の平均値の絶対値の2乗を受信希望波電力とする受信希望波電力測定ステップと、複素信号空間上において、受信データシンボルと内挿補間によって得られるフェージング・エンベロープとの比を計算し、前記の比に前記フェージング・エンベロープの2乗を乗じ、該乗算結果をパイロット信号間隔の区間で平均し、該平均値と前記乗算結果との差分を計算し、該差分の2乗をパイロット信号間隔の区間で積算し、該積算値を複数のパイロット間隔の区間にわたって平均し、該平均値を受信干渉波電力とする受信干渉波電力測定ステップと、前記受信希望波電力と前記受信干渉波電力との比を計算する計算ステップとを備え、当該計算した比をSIR(希望信号対干渉信号電力比)とすることを特徴とする受信SIR測定方法」を提供する。
【0016】請求項9に係る発明は、「送信側によって既知のパイロット信号が所定の間隔で情報信号に挿入された信号を、受信側で同期検波する同期検波装置を用いて、ベースバンドの複素信号空間上において、内挿補間によって得られるフェージング・エンベロープの電力値を計算する手段と、前記電力値を所定のパイロット信号間隔の区間で平均する手段とを備え、前記平均値を受信希望波電力とする受信希望波電力測定回路と、複素信号空間上において、受信データシンボルと内挿補間によって得られるフェージング・エンベロープとの比を計算する手段と、前記の比に前記フェージング・エンベロープの2乗を乗じる手段と、前記乗算結果から信号点を判定する手段と、該受信データシンボルと前記判定値を用いて干渉成分を含むフェージング・エンベロープを計算する手段と、前記計算値と前記内挿補間によるフェージング・エンベロープとの差分を計算する手段と、前記差分の2乗をパイロット信号間隔の区間で積算する手段と、前記積算値を複数のパイロット間隔の区間にわたって平均する手段を備え、前記の平均値を受信干渉波電力とする受信干渉波電力測定回路と、前記受信希望波電力と前記受信干渉波電力との比を計算する演算回路とを備え、当該計算した比をSIR(希望信号対干渉信号電力比)とすることを特徴とする受信SIR測定装置」を提供する。
【0017】請求項10に係る発明は、「送信側によって既知のパイロット信号が所定の間隔で情報信号に挿入された信号を、受信側で同期検波する同期検波装置を用いて、ベースバンドの複素信号空間上において、内挿補間によって得られるフェージング・エンベロープの電力値を計算する手段と、前記電力値を所定のパイロット信号間隔の区間で平均する手段とを備え、前記平均値を受信希望波電力とする受信希望波電力測定回路と、複素信号空間上において、受信データシンボルと内挿補間によって得られるフェージング・エンベロープとの比を計算する手段と、前記の比に前記フェージング・エンベロープの2乗を乗じる手段と、前記乗算結果から信号点を判定する手段と、該受信データシンボルと前記判定値を用いて干渉成分を含むフェージング・エンベロープを計算する手段と、前記パイロット信号間隔の区間にわたって受信データシンボルの平均値を計算する手段と、前記フェージング・エンベロープと前記平均値との差分を計算する手段と、前記差分の2乗をパイロット信号間隔の区間で積算する手段と、前記積算値を複数のパイロット間隔の区間にわたって平均する手段を備え、前記平均値を受信干渉波電力とする受信干渉波電力測定回路と、前記受信希望波電力と前記受信干渉波電力との比を計算する演算回路とを備え、当該計算した比をSIR(希望信号対干渉信号電力比)とすることを特徴とする受信SIR測定装置」を提供する。
【0018】請求項11に係る発明は、「送信側によって既知のパイロット信号が所定の間隔で情報信号に挿入された信号を、受信側で同期検波する同期検波装置を用いて、ベースバンドの複素信号空間上において、内挿補間によって得られるフェージング・エンベロープの電力値を計算する手段と、前記電力値を所定のパイロット信号間隔の区間で平均する手段とを備え、前記平均値を受信希望波電力とする受信希望波電力測定回路と、複素信号空間上において、受信データシンボルと内挿補間によって得られるフェージング・エンベロープとの比を計算する手段と、前記の比に前記フェージング・エンベロープの2乗を乗じる手段と、前記乗算結果から信号点を判定する手段と、受信データシンボルと前記判定値を用いて干渉成分を含むフェージング・エンベロープを計算する手段と、前記パイロット信号の区間にわたって受信データシンボルの平均値を計算する手段と、前記フェージング・エンベロープと前記平均値との差分を計算する手段と、前記差分の2乗をパイロット信号の区間でのみ積算する手段と、前記積算値を複数のパイロット間隔の区間にわたって平均する手段を備え、前記平均値を受信干渉波電力とする受信干渉波電力測定回路と、前記受信希望波電力と前記受信干渉波電力との比を計算する演算回路とを備え、当該計算した比をSIR(希望信号対干渉信号電力比)とすることを特徴とする受信SIR測定装置」を提供する。
【0019】請求項12に係る発明は、「送信側によって既知のパイロット信号が所定の間隔で情報信号に挿入された信号を、受信側で同期検波する同期検波装置を用いて、ベースバンドの複素信号空間上において、内挿補間によって得られるフェージング・エンベロープの電力値を計算する手段と、前記電力値を所定のパイロット信号間隔の区間で平均する手段とを備え、前記平均値を受信希望波電力とする受信希望波電力測定回路と、複素信号空間上において、受信データシンボルと内挿補間によって得られるフェジーング・エンベロープとの比を計算する手段と、前記の比に前記フェージング・エンベロープの2乗を乗ずる手段と、該乗算結果をパイロット信号間隔の区間で平均する手段と、該平均値と前記乗算結果との差分を計算する手段と、該差分の2乗をパイロット信号間隔の区間で積算する手段と、該積算値を複数のパイロット間隔の区間にわたって平均する手段を備え、前記平均値を受信干渉波電力とする受信干渉波電力測定回路と、前記受信希望波電力と前記受信干渉波電力との比を計算する演算回路とを備え、当該計算した比をSIR(希望信号対干渉信号電力比)とすることを特徴とする受信SIR測定装置」を提供する。
【0020】請求項13に係る発明は、「複素信号空間上において、受信データシンボルと内挿補間によって得られるフェージング・エンベロープとの比を計算する手段と、前記比に前記フェージング・エンベロープの2乗を乗ずる手段と、前記乗算結果を前記パイロット信号間隔の区間で平均する手段とを備え、前記平均値の絶対値の2乗を受信希望波電力とする受信希望波電力測定回路と、複素信号空間上において、受信データシンボルと内挿補間によって得られるフェージング・エンベロープとの比を計算する手段と、前記の比に前記フェージング・エンベロープの2乗を乗じる手段と、前記乗算結果から信号点を判定する手段と、該受信データシンボルと前記判定値を用いて干渉成分を含むフェージング・エンベロープを計算する手段と、前記計算値と前記内挿補間によるフェージング・エンベロープとの差分を計算する手段と、前記差分の2乗をパイロット信号間隔の区間で積算する手段と、前記積算値を複数のパイロット間隔の区間にわたって平均する手段を備え、前記の平均値を受信干渉波電力とする受信干渉波電力測定回路と、前記受信希望波電力と前記受信干渉波電力との比を計算する演算回路とを備え、当該計算した比をSIR(希望信号対干渉信号電力比)とすることを特徴とする受信SIR測定装置」を提供する。
【0021】請求項14に係る発明は、「複素信号空間上において、受信データシンボルと内挿補間によって得られるフェージング・エンベロープとの比を計算する手段と、前記比に前記フェージング・エンベロープの2乗を乗ずる手段と、前記乗算結果を前記パイロット信号間隔の区間で平均する手段とを備え、前記平均値の絶対値の2乗を受信希望波電力とする受信希望波電力測定回路と、複素信号空間上において、受信データシンボルと内挿補間によって得られるフェージング・エンベロープとの比を計算する手段と、前記の比に前記フェージング・エンベロープの2乗を乗じる手段と、前記乗算結果から信号点を判定する手段と、該受信データシンボルと前記判定値を用いて干渉成分を含むフェージング・エンベロープを計算する手段と、前記パイロット信号間隔の区間にわたって受信データシンボルの平均値を計算する手段と、前記フェージング・エンベロープと前記平均値との差分を計算する手段と、前記差分の2乗をパイロット信号間隔の区間で積算する手段と、前記積算値を複数のパイロット間隔の区間にわたって平均する手段を備え、前記平均値を受信干渉波電力とする受信干渉波電力測定回路と、前記受信希望波電力と前記受信干渉波電力との比を計算する演算回路とを備え、当該計算した比をSIR(希望信号対干渉信号電力比)とすることを特徴とする受信SIR測定装置」提供する。
【0022】請求項15に係る発明は、「複素信号空間上において、受信データシンボルと内挿補間によって得られるフェージング・エンベロープとの比を計算する手段と、前記比に前記フェージング・エンベロープの2乗を乗ずる手段と、前記乗算結果を前記パイロット信号間隔の区間で平均する手段とを備え、前記平均値の絶対値の2乗を受信希望波電力とする受信希望波電力測定回路と、複素信号空間上において、受信データシンボルと内挿補間によって得られるフェージング・エンベロープとの比を計算する手段と、前記の比に前記フェージング・エンベロープの2乗を乗じる手段と、前記乗算結果から信号点を判定する手段と、受信データシンボルと前記判定値を用いて干渉成分を含むフェージング・エンベロープを計算する手段と、前記パイロット信号の区間にわたって受信データシンボルの平均値を計算する手段と、前記フェージング・エンベロープと前記平均値との差分を計算する手段と、前記差分の2乗をパイロット信号の区間でのみ積算する手段と、前記積算値を複数のパイロット間隔の区間にわたって平均する手段を備え、前記平均値を受信干渉波電力とする受信干渉波電力測定回路と、前記受信希望波電力と前記受信干渉波電力との比を計算する演算回路とを備え、当該計算した比をSIR(希望信号対干渉信号電力比)とすることを特徴とする受信SIR測定装置」を提供する。
【0023】請求項16に係る発明は、「複素信号空間上において、受信データシンボルと内挿補間によって得られるフェージング・エンベロープとの比を計算する手段と、前記比に前記フェージング・エンベロープの2乗を乗ずる手段と、前記乗算結果を前記パイロット信号間隔の区間で平均する手段とを備え、前記の平均値絶対値の2乗を受信希望波電力とする受信希望波電力測定回路と、複素信号空間上において、受信データシンボルと内挿補間によって得られるフェージング・エンベロープとの比を計算する手段と、前記の比に前記フェージング・エンベロープの2乗を乗ずる手段と、該乗算結果をパイロット信号間隔の区間で平均する手段と、該平均値と前記乗算結果との差分を計算する手段と、該差分の2乗をパイロット信号間隔の区間で積算する手段と、該積算値を複数のパイロット間隔の区間にわたって平均する手段を備え、前記平均値を受信干渉波電力とする受信干渉波電力測定回路と、前記受信希望波電力と前記受信干渉波電力との比を計算する演算回路とを備え、当該計算した比をSIR(希望信号対干渉信号電力比)とすることを特徴とする受信SIR測定装置」を提供する。
【0024】請求項17に係る発明は、「請求項1に記載した受信SIR測定法に基づいたSIR測定結果を予め設定されたSIRの目標値と比較する手段と、前記比較結果に基づき、対向局に対して送信電力制御信号を送信する手段と、対向局から送信された前記送信電力制御信号を受信・復調する手段と、前記復調された送信電力制御信号に従い、自局の送信電力を制御する手段とを備えたことを特徴とする送信電力制御装置」を提供する。
【0025】請求項18に係る発明は、「請求項2に記載した受信SIR測定法に基づいたSIR測定結果を予め設定されたSIRの目標値と比較する手段と、前記比較結果に基づき、対向局に対して送信電力制御信号を送信する手段と、対向局から送信された前記送信電力制御信号を受信・復調する手段と、前記復調された送信電力制御信号に従い、自局の送信電力を制御する手段とを備えたことを特徴とする送信電力制御装置」を提供する。
【0026】請求項19に係る発明は、「請求項3に記載した受信SIR測定法に基づいたSIR測定結果を予め設定されたSIRの目標値と比較する手段と、前記比較結果に基づき、対向局に対して送信電力制御信号を送信する手段と、対向局から送信された前記送信電力制御信号を受信・復調する手段と、前記復調された送信電力制御信号に従い、自局の送信電力を制御する手段とを備えたことを特徴とする送信電力制御装置」を提供する。
【0027】請求項20に係る発明は、「請求項4に記載した受信SIR測定法に基づいたSIR測定結果を予め設定されたSIRの目標値と比較する手段と、前記比較結果に基づき、対向局に対して送信電力制御信号を送信する手段と、対向局から送信された前記送信電力制御信号を受信・復調する手段と、前記復調された送信電力制御信号に従い、自局の送信電力を制御する手段とを備えたことを特徴とする送信電力制御装置」を提供する。
【0028】請求項21に係る発明は、「請求項5に記載した受信SIR測定法に基づいたSIR測定結果を予め設定されたSIRの目標値と比較する手段と、前記比較結果に基づき、対向局に対して送信電力制御信号を送信する手段と、対向局から送信された前記送信電力制御信号を受信・復調する手段と、前記復調された送信電力制御信号に従い、自局の送信電力を制御する手段とを備えたことを特徴とする送信電力制御装置」を提供する。
【0029】請求項22に係る発明は、「請求項6に記載した受信SIR測定法に基づいたSIR測定結果を予め設定されたSIRの目標値と比較する手段と、前記比較結果に基づき、対向局に対して送信電力制御信号を送信する手段と、対向局から送信された前記送信電力制御信号を受信・復調する手段と、前記復調された送信電力制御信号に従い、自局の送信電力を制御する手段とを備えたことを特徴とする送信電力制御装置」を提供する。
【0030】請求項23に係る発明は、「請求項7に記載した受信SIR測定法に基づいたSIR測定結果を予め設定されたSIRの目標値を比較する手段と、前記比較結果に基づき、対向局に対して送信電力制御信号を送信する手段と、対向局から送信された前記送信電力制御信号を受信・復調する手段と、前記復調された送信電力制御信号に従い、自局の送信電力を制御する手段とを備えることを特徴とする送信電力制御装置」を提供する。
【0031】請求項24に係る発明は、「請求項8に記載した受信SIR測定法に基づいたSIR測定結果を予め設定されたSIRの目標値を比較する手段と、前記比較結果に基づき、対向局に対して送信電力制御信号を送信する手段と、対向局から送信された前記送信電力制御信号を受信・復調する手段と、前記復調された送信電力制御信号に従い、自局の送信電力を制御する手段とを備えることを特徴とする送信電力制御装置」を提供する。
【0032】
【発明の実施の形態】以下に説明する本発明の実施の形態は、受信データシンボルの振幅の実測値を直接用いて受信希望波電力を測定する受信希望波電力測定法を提供する。
【0033】また、パイロット信号は送信局,受信局ともに既知であるので、信号点判定誤りを生じることなく雑音成分を含むフェージング・エンベロープ電力を計算することが可能である。従って、送信データシンボルの平均値と雑音成分を含むフェージング・エンベロープとの差分をパイロット信号区間で積算する手段と、積算値を複数スロットにわたって平均化する手段を備え、前記の積算値を受信干渉波電力とする受信干渉波電力測定法を提供する。
【0034】以下、図面を参照して、本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。
【0035】図1は、パイロット信号を用いた同期検波を行う場合の信号構成例を示す。送信側・受信側ともに既知の位相を持つパイロット信号を、送信信号に周期的に挿入する。パイロット信号間の1周期をスロットと呼ぶ。
【0036】図2は請求項1〜請求項4で述べてある受信希望波電力測定法を複素信号空間上に図示したものである。ここで伝達関数1は、パイロット信号から求めた伝達関数を情報シンボル区間で1次内挿補間して求める。各情報シンボルにおける伝達関数を1スロット内で平均し、前記平均距離の2乗として受信希望波電力2が求められる。
【0037】かくして、送信側によって既知のパイロット信号が所定の間隔で情報信号に挿入された信号を、受信側で同期検波する同期検波装置を用いて、ベースバンドの複素信号空間上において、内挿補間によって得られるフェージング・エンベロープの電力値を計算し、該電力値を所定のパイロット信号間隔の区間で平均し、該平均値を受信希望波電力とする受信希望波電力測定ステップが得られる。
【0038】図3は、請求項5〜請求項8に述べてある受信希望波電力測定法を複素信号空間上に図示したものである。ここで伝達関数4は図2における伝達関数1に該当する。受信データシンボル3を伝達関数4で除することにより、伝達関数を補償した仮の情報シンボル5を得る。仮の情報シンボル5に伝達関数4の2乗を乗ずることにより、重み付けされた情報シンボル6を得る。重み付けされた情報シンボル6は、受信データシンボル3に伝達関数4の複素共役を乗じた結果に等しい。重み付けされた情報シンボル6について複素信号空間上の信号点位置による位相を補償し、該補償値を1スロット内で平均し、この平均値の距離の2乗として受信希望波電力が求められる。
【0039】かくして、複素信号空間上において、受信データシンボルと内挿補間によって得られるフェージング・エンベロープとの比を計算し、前記の比に前記フェージング・エンベロープの2乗を乗じ、前記乗算結果を前記パイロット信号間隔の区間で平均し、前記の平均値の絶対値の2乗を受信希望波電力とする受信希望波電力測定ステップが得られる。
【0040】図4は、請求項1および請求項5に述べてある受信干渉波電力測定法を複素信号空間上に図示したものである。受信データシンボル7および伝達関数8は、図3における受信データシンボル3および伝達関数4に該当する。推定信号点9は、図3における重み付けした情報シンボルの存在する複素信号空間上の象限を調べることによって求められる。受信データシンボル7を推定信号点9で除することにより、干渉成分を含む伝達関数10を求める。
【0041】推定信号点9は単位円周上に存在するため、単位円の中心を軸に受信データシンボル7を回転した値が干渉成分を含む伝達関数10となる。受信干渉波11は、伝達関数8と干渉成分を含む伝達関数10との差分として求められ、受信干渉波11の距離の2乗を1スロット内で平均化することで受信干渉波電力が求められる。
【0042】かくして、複素信号空間上において、受信データシンボルと内挿補間によって得られるフェージング・エンベロープとの比を計算し、前記の比に前記フェージング・エンベロープの2乗を乗じ、前記乗算結果から信号点を判定し、該受信データシンボルと前記判定値を用いて干渉成分を含むフェージング・エンベロープを計算し、該計算値と前記内挿補間によるフェージング・エンベロープとの差分を計算し、該差分の2乗をパイロット信号間隔の区間で積算し、該積算値を複数のパイロット間隔の区間にわたって平均し、該平均値を受信干渉波電力とする受信干渉波電力測定ステップが得られる。
【0043】図5は、請求項2,請求項3,請求項6および請求項7に述べてある受信干渉波電力測定法を複素信号空間上に図示したものである。受信データシンボル12、推定信号点13および干渉成分を含む伝達関数14は、図4における受信データシンボル7、推定信号点9および干渉成分を含む伝達関数10に該当する。干渉成分を含む伝達関数14と前記伝達関数14の平均値15との差分を受信干渉波16とする。
【0044】但し、請求項2および請求項3の場合は、受信干渉波16の距離の2乗を1スロット内で積算し、積算値を複数スロットにわたって平均化することで受信干渉波電力が求められる。また、請求項6および請求項7の場合は、受信干渉波16の距離の2乗をパイロット内で積算し、積算値を複数スロットにわたって平均化することで受信干渉波電力が求められる。
【0045】かくして、複素信号空間上において、受信データシンボルと内挿補間によって得られるフェージング・エンベロープとの比を計算し、前記の比に前記フェージング・エンベロープの2乗を乗じ、前記乗算結果から信号点を判定し、該受信データシンボルと前記判定値を用いて干渉成分を含むフェージング・エンベロープを計算し、前記パイロット信号間隔の区間にわたって受信データシンボルの平均値を計算し、前記フェージング・エンベロープと前記平均値との差分を計算し、該差分の2乗をパイロット信号間隔の区間で積算し、前記積算値を複数のパイロット間隔の区間にわたって平均し、前記平均値を受信干渉波電力とする受信干渉波電力測定ステップが得られる。
【0046】同様に、複素信号空間上において、受信データシンボルと内挿補間によって得られるフェージング・エンベロープとの比を計算し、前記の比に前記フェージング・エンベロープの2乗を乗じ、前記乗算結果から信号点を判定し、受信データシンボルと前記判定値を用いて干渉成分を含むフェージング・エンベロープを計算し、前記パイロット信号の区間にわたって受信データシンボルの平均値を計算し、前記フェージング・エンベロープと前記平均値との差分を計算し、前記差分の2乗をパイロット信号の区間のみで積算し、前記積算値を複数のパイロット間隔の区間にわたって平均し、前記の平均値を受信干渉波電力とする受信干渉波電力測定ステップが得られる。
【0047】図6は、請求項4および請求項8で述べてある受信干渉波電力測定法を複素信号空間上に図示したものである。受信データシンボル17、伝達関数18、情報シンボル19、および重み付けされた情報シンボル20は、図3における受信データシンボル3、伝達関数4、情報シンボル5、および重み付けされた情報シンボル6に該当する。重み付けされた情報シンボルの平均値21は、重み付けされた情報シンボル6を複素信号空間上の信号点位置による位相を補償し、該補償値を1スロット内で平均することによって求められる。重み付けされた情報シンボル20とその平均値21との差分を受信干渉波22とする。
【0048】かくして、複素信号空間上において、受信データシンボルと内挿補間によって得られるフェージング・エンベロープとの比を計算し、前記の比に前記フェージング・エンベロープの2乗を乗じ、該乗算結果をパイロット信号間隔の区間で平均し、該平均値と前記乗算結果との差分を計算し、該差分の2乗をパイロット信号間隔の区間で積算し、該積算値を複数のパイロット間隔の区間にわたって平均し、該平均値を受信干渉波電力とする受信干渉波電力測定ステップが得られる。
【0049】図7は、請求項1〜請求項4で述べてある受信希望波電力測定法を実施するためのブロック図である。
【0050】ベースバンド受信信号23はパイロット信号検出部24に入力する。伝達関数推定部25は、検出されたパイロット信号を用いて、パイロット信号に対応する伝達関数を推定する。内挿補間部26は、情報シンボルの両端にあるパイロット信号から得られた伝達関数を1次内挿補間し、情報シンボルに対応する伝達関数を求める。平均化部27において前記伝達関数を1スロットにわたって平均化した後、電力計算部28で前記平均値の電力を計算する。前記の電力計算結果が、受信希望波電力29として出力される。
【0051】図8は、請求項5〜請求項8で述べてある受信希望波電力測定法を実施するためのブロック図である。
【0052】ベースバンド受信信号30、パイロット信号検出部31、伝達関数推定部32、平均化部29および電力計算部36は、それぞれ図7のベースバンド受信信号23、パイロット信号検出部24、伝達関数推定部25、平均化部27および電力計算部28と同一の構成である。
【0053】ベースバンド受信信号30は、パイロット信号検出部31および重み付け用乗算器34に入力する。伝達関数推定部32の出力は、位相反転器33で複素共役を取った後、重み付け用乗算器34に入力する。平均化部35において乗算器34の出力を1スロットにわたって平均化した後、電力計算部36で前記平均値の電力を計算する。前記の電力計算結果が、受信希望波電力37として出力される。
【0054】図9は、請求項1および請求項5で述べてある受信干渉波電力測定法を実施するためのブロック図である。
【0055】乗算器出力は図8における重み付け用乗算器からの出力と同一であり、内挿補間出力42は、図7における内挿補間部26からの出力と同一である。
【0056】ベースバンド受信信号38は、伝達関数推定用除算器41に入力し、乗算器出力は信号点判定部40に入力する。信号点判定部40では、乗算器出力39が複素信号空間内に存在する象限を調べ、情報シンボルの信号点を判定する。伝達関数推定用除算器41は、ベースバンド受信信号38と前記信号点との比を出力する。差分器43は、前記の比と内挿補間出力42との差分を出力する。電力計算部44において前記差分の電力を計算した後、平均化部45で前記電力を1スロットにわたって平均化する。前記平均値が、受信干渉波電力46として出力される。
【0057】図10は、請求項2,請求項3,請求項6および請求項7で述べてある受信干渉波電力測定法を実施するためのブロック図である。
【0058】ベースバンド受信信号47、乗算器出力48、信号点判定部49、伝達関数計算用除算器50、差分器52、電力計算部53および平均化部54は、それぞれ図9のベースバンド受信信号38、信号点判定部40、伝達関数計算用除算器41、差分器43、電力計算部44および平均化部45と同一の構成である。
【0059】ベースバンド受信信号47は伝達関数計算用除算器50に入力する。平均化部51では、請求項2および請求項6の場合は伝達関数のスロット区間にわたる平均値を計算し、請求項3および請求項7の場合は伝達関数のパイロット区間にわたる平均値を計算する。
【0060】差分器52は、前記の平均値と伝達関数計算用除算器50の出力との差分を出力する。電力計算部53は前記差分の電力を計算し、出力する。請求項2および請求項6の場合は平均化部54で前記電力を1スロットにわたって平均化し、請求項3および請求項7の場合は平均化部54で前記電力をパイロット区間にわたって平均化する。前記平均値が、受信干渉波電力55として出力される。
【0061】図11は、請求項4および請求項8で述べてある受信干渉波電力測定法を実施するためのブロック図である。
【0062】ベースバンド受信信号56、パイロット検出部57、伝達関数推定部58、位相反転器59、重み付け用乗算器60、平均化部61、および電力計算部64は図8におけるベースバンド受信信号30、パイロット検出部31、伝達関数推定部32、位相反転器33、重み付け用乗算器34、平均化部35、および電力計算部36と同一の構成である。
【0063】ベースバンド受信信号56は、パイロット信号検出部57および重み付け用乗算器60に入力する。伝達関数推定部58の出力は、位相反転器59で複素共役を取った後、重み付け用乗算器60に入力する。乗算器60からの出力は、平均化部61およびバッファ62に入力する。バッファ62は、乗算器出力の平均化を行う間に、1スロット分の乗算器出力を保存するために用いる。平均化部61において乗算器の出力を1スロットにわたって平均化した後、バッファ出力と前記平均値との差分を計算し、電力計算部64で前記差分値の電力を計算する。前記の電力計算結果が、受信干渉波電力63として出力される。
【0064】図12は、請求項9で述べてある受信SIR測定装置のブロック図である。
【0065】パイロット検出部67から受信希望波電力72までは図7のパイロット検出部24から受信希望波電力29に該当し、信号点判定部75から受信干渉波電力80までは図9の信号点判定部40から受信干渉波電力46に該当する。また、位相反転器73および重み付け用乗算器74は、図8の位相反転器33および重み付け用乗算器34に該当する。
【0066】同期検出部83は、ベースバンド受信信号66から同期信号を生成し、同期信号を必要とする部位に同期信号を供給する。SIR計算用除算器81によって受信希望波電力72と受信干渉波電力80との比が計算される。前記の比が受信SIR82として出力される。
【0067】
【実施例】図13は、本発明を適用した送信電力制御装置の一実施例を示す(請求項17に相当する)。
【0068】図13において、84はアンテナ、85は送受分離部、86は受信無線部、87は逆拡散部、88は内挿補間同期検波部、89は位相反転器、90は重み付け用乗算器、91は信号点判定部、92は伝達関数計算(除算)部、93は同期検出部、94はビタビ復号部、95は平均化部、96は差分器、97は電力計算部、98は平均化部、99は電力計算部、100はSIR測定部、101は送信電力制御ビット決定部、102は信号発生部、103は符号化部、104は変調部、105は拡散部、106は送信無線部、107は送信電力制御ビット抽出部、108は送信電力制御部である。
【0069】図13において、内挿補間同期検波部88は、図12におけるパイロット検出部67、伝達関数推定部68および内挿補間部69に該当する。
【0070】受信SIR測定に関しては、図12における説明の通りである。
【0071】送信電力制御ビット決定部101では、測定された受信SIRと予め設定された目標SIRを比較する。受信SIRが目標SIRを上回る場合は送信電力を減少させる方向に、受信SIRが目標SIRを下回る場合は送信電力を増加させる方向に送信電力制御ビットを設定する。
【0072】また、受信局は、送信電力制御ビット抽出部107において内挿補間同期検波後のベースバンド信号から送信電力制御ビットを抽出し、送信電力制御ビットの値に応じて送信電力制御部108で送信電力を増加ないし減少させる。
【0073】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、CDMA方式の送信電力制御装置における受信SIRのより精密な測定が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】内挿補間同期検波を行う場合の信号構成例を示す図である。
【図2】複素信号空間上で記述した請求項1〜請求項4の受信希望波電力測定法を示す図である。
【図3】複素信号空間上で記述した請求項5〜請求項8の受信希望波電力測定法を示す図である。
【図4】複素信号空間上で記述した請求項1および請求項5の受信干渉波電力測定法を示す図である。
【図5】複素信号空間上で記述した請求項2,請求項3,請求項6および請求項7の受信干渉波電力測定法を示す図である。
【図6】複素信号空間上で記述した請求項4および請求項8の受信干渉波電力測定法を示す図である。
【図7】請求項1〜請求項4の受信希望波電力測定法を実施するためのブロック図である。
【図8】請求項5〜請求項8の受信希望波電力測定法を実施するためのブロック図である。
【図9】請求項1および請求項5の受信干渉波電力測定法を実施するためのブロック図である。
【図10】請求項2,請求項3,請求項6および請求項7の受信干渉波電力測定法を実施するためのブロック図である。
【図11】請求項4および請求項8の受信干渉波電力測定法を実施するためのブロック図である。
【図12】請求項1に対応した受信希望波電力測定装置のブロック図である。
【図13】請求項17に対応した送信電力制御装置の一実施例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 内挿補間による伝達関数
2 受信希望波電力
3 受信データシンボル
4 内挿補間による伝達関数
5 伝達関数を補償した仮の情報シンボル
6 重み付けされた情報シンボル
7 受信データシンボル
8 内挿補間による伝達関数
9 推定信号点
10 干渉成分を含む伝達関数
11 受信干渉波
12 受信データシンボル
13 推定信号点
14 内挿補間による伝達関数
15 干渉成分を含む伝達関数
16 受信干渉波
17 受信データシンボル
18 内挿補間による伝達関数
19 伝達関数を補償した仮の情報シンボル
20 重み付けされた情報シンボル
21 重み付けされた情報シンボルの平均値
22 受信干渉波
23 ベースバンド受信信号
24 パイロット信号検出部
25 伝達関数推定部
26 内挿補間部
27 平均化部
28 電力計算部
29 受信希望波電力
30 ベースバンド受信信号
31 パイロット信号検出部
32 伝達関数推定部
33 位相反転器
34 重み付け用乗算器
35 平均化部
36 電力計算部
37 受信希望波電力
38 ベースバンド受信信号
39 重み付け用乗算器出力
40 信号点判定部
41 伝達関数推定用除算器
42 伝達関数推定出力
43 差分器
44 電力計算部
45 平均化部
46 受信干渉波電力
47 ベースバンド受信信号
48 重み付け用乗算器出力
49 信号点判定部
50 伝達関数計算用除算器
51 平均化部
52 差分器
53 電力計算部
54 平均化部
55 受信干渉波電力
56 ベースバンド受信信号
57 パイロット検出部
58 伝達関数推定部
59 位相反転器
60 重み付け用乗算器
61 平均化部
62 乗算器出力保存用バッファ
63 積分器
64 電力計算部
65 受信干渉波電力
66 ベースバンド受信信号
67 パイロット検出部
68 伝達関数推定部
69 内挿補間部
70 平均化部
71 電力計算部
72 受信希望波電力
73 位相反転器
74 重み付け用乗算器
75 信号点判定部
76 伝達関数計算用除算器
77 差分器
78 電力計算部
79 平均化部
80 受信干渉波電力
81 SIR計算用除算器
82 受信SIR
83 同期検出部
84 アンテナ
85 送受分離部
86 受信無線部
87 逆拡散部
88 内挿補間同期検波部
89 位相反転器
90 重み付け用乗算器
91 信号点判定部
92 伝達関数計算(除算)部
93 同期検出部
94 ビタビ復号部
95 平均化部
96 差分器
97 電力計算部
98 平均化部
99 電力計算部
100 SIR測定部
101 送信電力制御ビット決定部
102 信号発生部
103 符号化部
104 変調部
105 拡散部
106 送信無線部
107 送信電力制御ビット抽出部
108 送信電力制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】 送信側によって既知のパイロット信号が所定の間隔で情報信号に挿入された信号を、受信側で同期検波する同期検波装置を用いて、ベースバンドの複素信号空間上において、内挿補間によって得られるフェージング・エンベロープの電力値を計算し、該電力値を所定のパイロット信号間隔の区間で平均し、該平均値を受信希望波電力とする受信希望波電力測定ステップと、複素信号空間上において、受信データシンボルと内挿補間によって得られるフェージング・エンベロープとの比を計算し、前記の比に前記フェージング・エンベロープの2乗を乗じ、前記乗算結果から信号点を判定し、該受信データシンボルと前記判定値を用いて干渉成分を含むフェージング・エンベロープを計算し、該計算値と前記内挿補間によるフェージング・エンベロープとの差分を計算し、該差分の2乗をパイロット信号間隔の区間で積算し、該積算値を複数のパイロット間隔の区間にわたって平均し、該平均値を受信干渉波電力とする受信干渉波電力測定ステップと、前記受信希望波電力と前記受信干渉波電力との比を計算する計算ステップとを備え、当該計算した比をSIR(希望信号対干渉信号電力比)とすることを特徴とする受信SIR測定方法。
【請求項2】 送信側によって既知のパイロット信号が所定の間隔で情報信号に挿入された信号を、受信側で同期検波する同期検波装置を用いて、ベースバンドの複素信号空間上において、内挿補間によって得られるフェージング・エンベロープの電力値を計算し、該電力値を所定のパイロット信号間隔の区間で平均し、該平均値を受信希望波電力とする受信希望波電力測定ステップと、複素信号空間上において、受信データシンボルと内挿補間によって得られるフェージング・エンベロープとの比を計算し、前記の比に前記フェージング・エンベロープの2乗を乗じ、前記乗算結果から信号点を判定し、該受信データシンボルと前記判定値を用いて干渉成分を含むフェージング・エンベロープを計算し、前記パイロット信号間隔の区間にわたって受信データシンボルの平均値を計算し、前記フェージング・エンベロープと前記平均値との差分を計算し、該差分の2乗をパイロット信号間隔の区間で積算し、前記積算値を複数のパイロット間隔の区間にわたって平均し、前記平均値を受信干渉波電力とする受信干渉波電力測定ステップと、前記受信希望波電力と前記受信干渉波電力との比を計算する計算ステップとを備え、当該計算した比をSIR(希望信号対干渉信号電力比)とすることを特徴とする受信SIR測定方法。
【請求項3】 送信側によって既知のパイロット信号が所定の間隔で情報信号に挿入された信号を、受信側で同期検波する同期検波装置を用いて、ベースバンドの複素信号空間上において、内挿補間によって得られるフェージング・エンベロープの電力値を計算し、該電力値を所定のパイロット信号間隔の区間で平均し、該平均値を受信希望波電力とする受信希望波電力測定ステップと、複素信号空間上において、受信データシンボルと内挿補間によって得られるフェージング・エンベロープとの比を計算し、前記の比に前記フェージング・エンベロープの2乗を乗じ、前記乗算結果から信号点を判定し、受信データシンボルと前記判定値を用いて干渉成分を含むフェージング・エンベロープを計算し、前記パイロット信号の区間にわたって受信データシンボルの平均値を計算し、前記フェージング・エンベロープと前記平均値との差分を計算し、前記差分の2乗をパイロット信号の区間のみで積算し、前記積算値を複数のパイロット間隔の区間にわたって平均し、前記の平均値を受信干渉波電力とする受信干渉波電力測定ステップと、前記受信希望波電力と前記受信干渉波電力との比を計算する計算ステップとを備え、当該計算した比をSIR(希望信号対干渉信号電力比)とすることを特徴とする受信SIR測定方法。
【請求項4】 送信側によって既知のパイロット信号が所定の間隔で情報信号に挿入された信号を、受信側で同期検波する同期検波装置において、ベースバンドの複素信号空間上において、内挿補間によって得られるフェージング・エンベロープの電力値を計算し、該電力値を所定のパイロット信号間隔の区間で平均し、該平均値を受信希望波電力とする受信希望波電力測定ステップと、複素信号空間上において、受信データシンボルと内挿補間によって得られるフェージング・エンベロープとの比を計算し、前記の比に前記フェージング・エンベロープの2乗を乗じ、該乗算結果をパイロット信号間隔の区間で平均し、該平均値と前記乗算結果との差分を計算し、該差分の2乗をパイロット信号間隔の区間で積算し、該積算値を複数のパイロット間隔の区間にわたって平均し、該平均値を受信干渉波電力とする受信干渉波電力測定ステップと、前記受信希望波電力と前記受信干渉波電力との比を計算する計算ステップとを備え、当該計算した比をSIR(希望信号対干渉信号電力比)とすることを特徴とする受信SIR測定方法。
【請求項5】 複素信号空間上において、受信データシンボルと内挿補間によって得られるフェージング・エンベロープとの比を計算し、前記の比に前記フェージング・エンベロープの2乗を乗じ、前記乗算結果を前記パイロット信号間隔の区間で平均し、前記の平均値の絶対値の2乗を受信希望波電力とする受信希望波電力測定ステップと、複素信号空間上において、前記乗算結果から信号点を判定し、該受信データシンボルと前記判定値を用いて干渉成分を含むフェージング・エンベロープを計算し、該計算値と前記内挿補間によるフェージング・エンベロープとの差分を計算し、該差分の2乗をパイロット信号間隔の区間で積算し、該積算値を複数のパイロット間隔の区間にわたって平均し、該平均値を受信干渉波電力とする受信干渉波電力測定ステップと、前記受信希望波電力と前記受信干渉波電力との比を計算する計算ステップとを備え、当該計算した比をSIR(希望信号対干渉信号電力比)とすることを特徴とする受信SIR測定方法。
【請求項6】 複素信号空間上において、受信データシンボルと内挿補間によって得られるフェージング・エンベロープとの比を計算し、前記比に前記フェージング・エンベロープの2乗を乗じ、前記乗算結果を前記パイロット信号間隔の区間で平均し、前記の平均値の絶対値の2乗を受信希望波電力とする受信希望波電力測定ステップと、複素信号空間上において、前記乗算結果から信号点を判定し、該受信データシンボルと前記判定値を用いて干渉成分を含むフェージング・エンベロープを計算し、前記パイロット信号間隔の区間にわたって受信データシンボルの平均値を計算し、前記フェージング・エンベロープと前記平均値との差分を計算し、該差分の2乗をパイロット信号間隔の区間で積算し、前記積算値を複数のパイロット間隔の区間にわたって平均し、前記平均値を受信干渉波電力とする受信干渉波電力測定ステップと、前記受信希望波電力と前記受信干渉波電力との比を計算する計算ステップとを備え、当該計算した比をSIR(希望信号対干渉信号電力比)とすることを特徴とする受信SIR測定方法。
【請求項7】 複素信号空間上において、受信データシンボルと内挿補間によって得られるフェージング・エンベロープとの比を計算し、前記比に前記フェージング・エンベロープの2乗を乗じ、前記乗算結果を前記パイロット信号間隔の区間で平均し、前記の平均値の絶対値の2乗を受信希望波電力とする受信希望波電力測定ステップと、複素信号空間上において、受信データシンボルと内挿補間によって得られるフェージング・エンベロープとの比を計算し、前記の比に前記フェージング・エンベロープの2乗を乗じ、前記乗算結果から信号点を判定し、受信データシンボルと前記判定値を用いて干渉成分を含むフェージング・エンベロープを計算し、前記パイロット信号の区間にわたって受信データシンボルの平均値を計算し、前記フェージング・エンベロープと前記平均値との差分を計算し、前記差分の2乗をパイロット信号の区間のみで積算し、前記積算値を複数のパイロット間隔の区間にわたって平均し、前記の平均値を受信干渉波電力とする受信干渉波電力測定ステップと、前記受信希望波電力と前記受信干渉波電力との比を計算する計算ステップとを備え、当該計算した比をSIR(希望信号対干渉信号電力比)とすることを特徴とする受信SIR測定方法。
【請求項8】 複素信号空間上において、受信データシンボルと内挿補間によって得られるフェージング・エンベロープとの比を計算し、前記比に前記フェージング・エンベロープの2乗を乗じ、前記乗算結果を前記パイロット信号間隔の区間で平均し、前記の平均値の絶対値の2乗を受信希望波電力とする受信希望波電力測定ステップと、複素信号空間上において、受信データシンボルと内挿補間によって得られるフェージング・エンベロープとの比を計算し、前記の比に前記フェージング・エンベロープの2乗を乗じ、該乗算結果をパイロット信号間隔の区間で平均し、該平均値と前記乗算結果との差分を計算し、該差分の2乗をパイロット信号間隔の区間で積算し、該積算値を複数のパイロット間隔の区間にわたって平均し、該平均値を受信干渉波電力とする受信干渉波電力測定ステップと、前記受信希望波電力と前記受信干渉波電力との比を計算する計算ステップとを備え、当該計算した比をSIR(希望信号対干渉信号電力比)とすることを特徴とする受信SIR測定方法。
【請求項9】 送信側によって既知のパイロット信号が所定の間隔で情報信号に挿入された信号を、受信側で同期検波する同期検波装置を用いて、ベースバンドの複素信号空間上において、内挿補間によって得られるフェージング・エンベロープの電力値を計算する手段と、前記電力値を所定のパイロット信号間隔の区間で平均する手段とを備え、前記平均値を受信希望波電力とする受信希望波電力測定回路と、複素信号空間上において、受信データシンボルと内挿補間によって得られるフェージング・エンベロープとの比を計算する手段と、前記の比に前記フェージング・エンベロープの2乗を乗じる手段と、前記乗算結果から信号点を判定する手段と、該受信データシンボルと前記判定値を用いて干渉成分を含むフェージング・エンベロープを計算する手段と、前記計算値と前記内挿補間によるフェージング・エンベロープとの差分を計算する手段と、前記差分の2乗をパイロット信号間隔の区間で積算する手段と、前記積算値を複数のパイロット間隔の区間にわたって平均する手段を備え、前記の平均値を受信干渉波電力とする受信干渉波電力測定回路と、前記受信希望波電力と前記受信干渉波電力との比を計算する演算回路とを備え、当該計算した比をSIR(希望信号対干渉信号電力比)とすることを特徴とする受信SIR測定装置。
【請求項10】 送信側によって既知のパイロット信号が所定の間隔で情報信号に挿入された信号を、受信側で同期検波する同期検波装置を用いて、ベースバンドの複素信号空間上において、内挿補間によって得られるフェージング・エンベロープの電力値を計算する手段と、前記電力値を所定のパイロット信号間隔の区間で平均する手段とを備え、前記平均値を受信希望波電力とする受信希望波電力測定回路と、複素信号空間上において、受信データシンボルと内挿補間によって得られるフェージング・エンベロープとの比を計算する手段と、前記の比に前記フェージング・エンベロープの2乗を乗じる手段と、前記乗算結果から信号点を判定する手段と、該受信データシンボルと前記判定値を用いて干渉成分を含むフェージング・エンベロープを計算する手段と、前記パイロット信号間隔の区間にわたって受信データシンボルの平均値を計算する手段と、前記フェージング・エンベロープと前記平均値との差分を計算する手段と、前記差分の2乗をパイロット信号間隔の区間で積算する手段と、前記積算値を複数のパイロット間隔の区間にわたって平均する手段を備え、前記平均値を受信干渉波電力とする受信干渉波電力測定回路と、前記受信希望波電力と前記受信干渉波電力との比を計算する演算回路とを備え、当該計算した比をSIR(希望信号対干渉信号電力比)とすることを特徴とする受信SIR測定装置。
【請求項11】 送信側によって既知のパイロット信号が所定の間隔で情報信号に挿入された信号を、受信側で同期検波する同期検波装置を用いて、ベースバンドの複素信号空間上において、内挿補間によって得られるフェージング・エンベロープの電力値を計算する手段と、前記電力値を所定のパイロット信号間隔の区間で平均する手段とを備え、前記平均値を受信希望波電力とする受信希望波電力測定回路と、複素信号空間上において、受信データシンボルと内挿補間によって得られるフェージング・エンベロープとの比を計算する手段と、前記の比に前記フェージング・エンベロープの2乗を乗じる手段と、前記乗算結果から信号点を判定する手段と、受信データシンボルと前記判定値を用いて干渉成分を含むフェージング・エンベロープを計算する手段と、前記パイロット信号の区間にわたって受信データシンボルの平均値を計算する手段と、前記フェージング・エンベロープと前記平均値との差分を計算する手段と、前記差分の2乗をパイロット信号の区間でのみ積算する手段と、前記積算値を複数のパイロット間隔の区間にわたって平均する手段を備え、前記平均値を受信干渉波電力とする受信干渉波電力測定回路と、前記受信希望波電力と前記受信干渉波電力との比を計算する演算回路とを備え、当該計算した比をSIR(希望信号対干渉信号電力比)とすることを特徴とする受信SIR測定装置。
【請求項12】 送信側によって既知のパイロット信号が所定の間隔で情報信号に挿入された信号を、受信側で同期検波する同期検波装置を用いて、ベースバンドの複素信号空間上において、内挿補間によって得られるフェージング・エンベロープの電力値を計算する手段と、前記電力値を所定のパイロット信号間隔の区間で平均する手段とを備え、前記平均値を受信希望波電力とする受信希望波電力測定回路と、複素信号空間上において、受信データシンボルと内挿補間によって得られるフェジーング・エンベロープとの比を計算する手段と、前記の比に前記フェージング・エンベロープの2乗を乗ずる手段と、該乗算結果をパイロット信号間隔の区間で平均する手段と、該平均値と前記乗算結果との差分を計算する手段と、該差分の2乗をパイロット信号間隔の区間で積算する手段と、該積算値を複数のパイロット間隔の区間にわたって平均する手段を備え、前記平均値を受信干渉波電力とする受信干渉波電力測定回路と、前記受信希望波電力と前記受信干渉波電力との比を計算する演算回路とを備え、当該計算した比をSIR(希望信号対干渉信号電力比)とすることを特徴とする受信SIR測定装置。
【請求項13】 複素信号空間上において、受信データシンボルと内挿補間によって得られるフェージング・エンベロープとの比を計算する手段と、前記比に前記フェージング・エンベロープの2乗を乗ずる手段と、前記乗算結果を前記パイロット信号間隔の区間で平均する手段とを備え、前記平均値の絶対値の2乗を受信希望波電力とする受信希望波電力測定回路と、複素信号空間上において、受信データシンボルと内挿補間によって得られるフェージング・エンベロープとの比を計算する手段と、前記の比に前記フェージング・エンベロープの2乗を乗じる手段と、前記乗算結果から信号点を判定する手段と、該受信データシンボルと前記判定値を用いて干渉成分を含むフェージング・エンベロープを計算する手段と、前記計算値と前記内挿補間によるフェージング・エンベロープとの差分を計算する手段と、前記差分の2乗をパイロット信号間隔の区間で積算する手段と、前記積算値を複数のパイロット間隔の区間にわたって平均する手段を備え、前記の平均値を受信干渉波電力とする受信干渉波電力測定回路と、前記受信希望波電力と前記受信干渉波電力との比を計算する演算回路とを備え、当該計算した比をSIR(希望信号対干渉信号電力比)とすることを特徴とする受信SIR測定装置。
【請求項14】 複素信号空間上において、受信データシンボルと内挿補間によって得られるフェージング・エンベロープとの比を計算する手段と、前記比に前記フェージング・エンベロープの2乗を乗ずる手段と、前記乗算結果を前記パイロット信号間隔の区間で平均する手段とを備え、前記の平均値絶対値の2乗を受信希望波電力とする受信希望波電力測定回路と、複素信号空間上において、受信データシンボルと内挿補間によって得られるフェージング・エンベロープとの比を計算する手段と、前記の比に前記フェージング・エンベロープの2乗を乗じる手段と、前記乗算結果から信号点を判定する手段と、該受信データシンボルと前記判定値を用いて干渉成分を含むフェージング・エンベロープを計算する手段と、前記パイロット信号間隔の区間にわたって受信データシンボルの平均値を計算する手段と、前記フェージング・エンベロープと前記平均値との差分を計算する手段と、前記差分の2乗をパイロット信号間隔の区間で積算する手段と、前記積算値を複数のパイロット間隔の区間にわたって平均する手段を備え、前記平均値を受信干渉波電力とする受信干渉波電力測定回路と、前記受信希望波電力と前記受信干渉波電力との比を計算する演算回路とを備え、当該計算した比をSIR(希望信号対干渉信号電力比)とすることを特徴とする受信SIR測定装置。
【請求項15】 複素信号空間上において、受信データシンボルと内挿補間によって得られるフェージング・エンベロープとの比を計算する手段と、前記比に前記フェージング・エンベロープの2乗を乗ずる手段と、前記乗算結果を前記パイロット信号間隔の区間で平均する手段とを備え、前記の平均値絶対値の2乗を受信希望波電力とする受信希望波電力測定回路と、複素信号空間上において、受信受信データシンボルと内挿補間によって得られるフェージング・エンベロープとの比を計算する手段と、前記の比に前記フェージング・エンベロープの2乗を乗じる手段と、前記乗算結果から信号点を判定する手段と、受信データシンボルと前記判定値を用いて干渉成分を含むフェージング・エンベロープを計算する手段と、前記パイロット信号の区間にわたって受信データシンボルの平均値を計算する手段と、前記フェージング・エンベロープと前記平均値との差分を計算する手段と、前記差分の2乗をパイロット信号の区間でのみ積算する手段と、前記積算値を複数のパイロット間隔の区間にわたって平均する手段を備え、前記平均値を受信干渉波電力とする受信干渉波電力測定回路と、前記受信希望波電力と前記受信干渉波電力との比を計算する演算回路とを備え、当該計算した比をSIR(希望信号対干渉信号電力比)とすることを特徴とする受信SIR測定装置。
【請求項16】 複素信号空間上において、受信データシンボルと内挿補間によって得られるフェージング・エンベロープとの比を計算する手段と、前記比に前記フェージング・エンベロープの2乗を乗ずる手段と、前記乗算結果を前記パイロット信号間隔の区間で平均する手段とを備え、前記の平均値絶対値の2乗を受信希望波電力とする受信希望波電力測定回路と、複素信号空間上において、受信データシンボルと内挿補間によって得られるフェージング・エンベロープとの比を計算する手段と、前記の比に前記フェージング・エンベロープの2乗を乗ずる手段と、該乗算結果をパイロット信号間隔の区間で平均する手段と、該平均値と前記乗算結果との差分を計算する手段と、該差分の2乗をパイロット信号間隔の区間で積算する手段と、該積算値を複数のパイロット間隔の区間にわたって平均する手段を備え、前記平均値を受信干渉波電力とする受信干渉波電力測定回路と、前記受信希望波電力と前記受信干渉波電力との比を計算する演算回路とを備え、当該計算した比をSIR(希望信号対干渉信号電力比)とすることを特徴とする受信SIR測定装置。
【請求項17】 請求項1に記載した受信SIR測定法に基づいたSIR測定結果を予め設定されたSIRの目標値と比較する手段と、前記比較結果に基づき、対向局に対して送信電力制御信号を送信する手段と、対向局から送信された前記送信電力制御信号を受信・復調する手段と、前記復調された送信電力制御信号に従い、自局の送信電力を制御する手段とを備えたことを特徴とする送信電力制御装置。
【請求項18】 請求項2に記載した受信SIR測定法に基づいたSIR測定結果を予め設定されたSIRの目標値と比較する手段と、前記比較結果に基づき、対向局に対して送信電力制御信号を送信する手段と、対向局から送信された前記送信電力制御信号を受信・復調する手段と、前記復調された送信電力制御信号に従い、自局の送信電力を制御する手段とを備えたことを特徴とする送信電力制御装置。
【請求項19】 請求項3に記載した受信SIR測定法に基づいたSIR測定結果を予め設定されたSIRの目標値と比較する手段と、前記比較結果に基づき、対向局に対して送信電力制御信号を送信する手段と、対向局から送信された前記送信電力制御信号を受信・復調する手段と、前記復調された送信電力制御信号に従い、自局の送信電力を制御する手段とを備えたことを特徴とする送信電力制御装置。
【請求項20】 請求項4に記載した受信SIR測定法に基づいたSIR測定結果を予め設定されたSIRの目標値と比較する手段と、前記比較結果に基づき、対向局に対して送信電力制御信号を送信する手段と、対向局から送信された前記送信電力制御信号を受信・復調する手段と、前記復調された送信電力制御信号に従い、自局の送信電力を制御する手段とを備えたことを特徴とする送信電力制御装置。
【請求項21】 請求項5に記載した受信SIR測定法に基づいたSIR測定結果を予め設定されたSIRの目標値と比較する手段と、前記比較結果に基づき、対向局に対して送信電力制御信号を送信する手段と、対向局から送信された前記送信電力制御信号を受信・復調する手段と、前記復調された送信電力制御信号に従い、自局の送信電力を制御する手段とを備えたことを特徴とする送信電力制御装置。
【請求項22】 請求項6に記載した受信SIR測定法に基づいたSIR測定結果を予め設定されたSIRの目標値と比較する手段と、前記比較結果に基づき、対向局に対して送信電力制御信号を送信する手段と、対向局から送信された前記送信電力制御信号を受信・復調する手段と、前記復調された送信電力制御信号に従い、自局の送信電力を制御する手段とを備えたことを特徴とする送信電力制御装置。
【請求項23】 請求項7に記載した受信SIR測定法に基づいたSIR測定結果を予め設定されたSIRの目標値を比較する手段と、前記比較結果に基づき、対向局に対して送信電力制御信号を送信する手段と、対向局から送信された前記送信電力制御信号を受信・復調する手段と、前記復調された送信電力制御信号に従い、自局の送信電力を制御する手段とを備えることを特徴とする送信電力制御装置。
【請求項24】 請求項8に記載した受信SIR測定法に基づいたSIR測定結果を予め設定されたSIRの目標値を比較する手段と、前記比較結果に基づき、対向局に対して送信電力制御信号を送信する手段と、対向局から送信された前記送信電力制御信号を受信・復調する手段と、前記復調された送信電力制御信号に従い、自局の送信電力を制御する手段とを備えることを特徴とする送信電力制御装置。

【図1】
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【図8】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【特許番号】特許第3417521号(P3417521)
【登録日】平成15年4月11日(2003.4.11)
【発行日】平成15年6月16日(2003.6.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願平8−162972
【出願日】平成8年6月24日(1996.6.24)
【公開番号】特開平10−13364
【公開日】平成10年1月16日(1998.1.16)
【審査請求日】平成13年2月22日(2001.2.22)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【参考文献】
【文献】特開 平8−32513(JP,A)
【文献】特開 平8−32514(JP,A)
【文献】特開 平5−37490(JP,A)
【文献】特開 平7−183928(JP,A)
【文献】特開 平8−65184(JP,A)