説明

口腔内吸引装置の吸引管の保持装置

【課題】吸引管の位置変更を行うためアームを動かして止めても、アームが止めた位置から動くことがなく吸引管を所望の位置にピタッと止めることができる口腔内吸引装置の吸引管の保持装置を提供する。
【解決手段】調節ハンドル75を締めるとコイルスプリング87が縮み、コイルスプリング87の伸びる方向への付勢力が発生する。この付勢力によって、ロッド49とロッド51との間のカラー59aはロッド49の側面と支持金具39のサイドプレート41aに圧接させられ、ロッド51とロッド53との間のカラー59bはロッド53の側面と支持金具39のサイドプレート41bに圧接させられる。押圧ワッシャ70はロッド53の側面と支持ベース29の右側板35aに圧接させられる。これによりロッド49等の回動動作に対する摩擦力が大きくなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は口腔内吸引装置の吸引管の保持装置に係り、特に治療中に術者を補助する者が居なくても、口腔内吸引装置の吸引管を口内に差し入れて保持することができる口腔内吸引装置の吸引管の保持装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
歯科治療中においては、口腔内吸引装置の吸引管を口腔内に差し入れて溜まった汚液や汚物を吸引して排出している。この吸引管を術者が片方の手で持つと、もう片方の手で治療を行うことになり、その分治療作業が妨げられてしまうことになる。
また、術者を補助する者を置いて、この者が吸引管を手で持って口腔内に差し入れる場合もあるが、吸引管を動かさないように長時間持っている行為は重労働であり、そもそも補助者が居ない場合には対応できない。そこで、特許文献1に記載された口腔内吸引器具及び装置がある。この口腔内吸引器具及び装置は、患者が吸引管に接続された吸引器を噛んで、吸引管を口腔内に保持するものである。
しかしながら、上記従来例に係る口腔内吸引器具及び装置は、患者が吸引器を噛んで、吸引管を口腔内に保持するものであるため、吸引管の位置を変更する場合には患者に噛んでいる吸引器を一旦離してもらい、噛み直してもらわなければならず、位置変更が相当に煩わしいという問題等があった。
【0003】
この問題点を解決すべく、本出願の出願人による特願2009−140347(発明の名称:口腔内吸引装置の吸引管の保持装置)が出願されている。この口腔内吸引装置の吸引管の保持装置は、床面等に設置するベースと、前記ベースに支持された支柱と、前記支柱に回動自在に支持され姿勢変更可能なアームと、前記アームの先端部に基端部が連結されて上下方向に伸び、且つ途中で角度変更可能な支持部と、前記支持部の先端部に取り付けられたピンチとから成ることを特徴とするものであり、
上記アームは、アームを構成するロッド等の重みをコイルスプリングによって受ける構造となっており、コイルスプリングを弾性変形させながらアームを引き伸ばされた状態と折り畳まれた状態とに姿勢変更させることによって、比較的小さな力で動かすことができるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−34305号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来の口腔内吸引装置の吸引管の保持装置は、コイルスプリングを弾性変形させながらアームを引き伸ばされた状態と折り畳まれた状態とに姿勢変更させるため、吸引管を位置変更するためにアームを動かして止めても、止めた位置からアームがコイルスプリングの弾性力によって動いてしまい、吸引管が所望の位置からずれてしまうという問題がある。吸引管は所望の位置から僅かにずれただけでも汚液や汚物を十分に吸引できないため、吸引管を所望の位置にピタッと止めることは極めて重要である。
【0006】
本発明は上記従来の問題点に着目して為されたものであり、吸引管の位置変更を行うためアームを動かして止めても、アームが止めた位置から動くことがなく吸引管を所望の位置にピタッと止めることができる口腔内吸引装置の吸引管の保持装置を提供することを、その目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、請求項1の発明は、床面等に設置するベースと、前記ベースに支持された支柱と、前記支柱に回動自在に支持されたアームと、前記アームの先端部に設けられた口腔内吸引装置の吸引管を保持する吸引管保持手段とを有し、前記アームは複数のロッドと前記複数のロッドを貫通して回動自在に支持する支持軸とによって構成され、且つ前記複数のロッドの重みを受けて小さな力で動かすことを可能とするスプリングとを備えた口腔内吸引装置の吸引管の保持装置において、前記複数のロッドは支持軸の軸方向にも動作自在であり、前記支持軸には複数の被挿通部材が軸方向へ動作自在に通されており、且つ前記被挿通部材どうしと、被挿通部材とロッドの側面とを圧接させて摩擦力を発生させる付勢手段を備えたことを特徴とする口腔内吸引装置の吸引管の保持装置である。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1に記載した口腔内吸引装置の吸引管の保持装置において、付勢手段の付勢力を調節する付勢力調節手段を備えたことを特徴とする口腔内吸引装置の吸引管の保持装置である。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1または2に記載した口腔内吸引装置の吸引管の保持装置において、被挿通部材は長さ寸法を変更できるものであることを特徴とする口腔内吸引装置の吸引管の保持装置である。
【0010】
請求項4の発明は、請求項3に記載した口腔内吸引装置の吸引管の保持装置において、被挿通部材は貫通穴が形成された筒部と、前記筒部に一部が突出する状態で筒部に対し相対的に軸方向へ動作自在に挿入され、且つ支持軸が挿通される挿通穴が形成された突出部と、前記突出部と筒部とを相対的に軸方向へ動作しない状態に固定できる固定手段とから成ることを特徴とする口腔内吸引装置の吸引管の保持装置である。
【0011】
請求項5の発明は、請求項4に記載した口腔内吸引装置の吸引管の保持装置において、付勢手段は筒部に形成された雌ネジと突出部に形成され前記雌ネジに螺合する雄ネジとによって構成されていることを特徴とする口腔内吸引装置の吸引管の保持装置である。
【0012】
請求項6の発明は、請求項1から5に記載した口腔内吸引装置の吸引管の保持装置において、スプリングの弾性力を調節するスプリング弾性力調節手段を具備したことを特徴とする口腔内吸引装置の吸引管の保持装置である。
【発明の効果】
【0013】
本発明の口腔内吸引装置の吸引管の保持装置では、複数のロッドは支持軸の軸方向にも動作自在であり、前記支持軸には複数の被挿通部材が軸方向へ動作自在に通されており、且つ前記被挿通部材どうしと、被挿通部材とロッドの側面とを圧接させて摩擦力を発生させる付勢手段を備えたので、この摩擦力によって吸引管の位置変更を行うためにアームを動かして止めたときに、アームが止めた位置から動いてしまうのを防止することができる。従って、吸引管を所望の位置にピタッと止めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施の形態に係る口腔内吸引装置の吸引管の保持装置の斜視図である。
【図2】アームの基端部の連結構造の分解斜視図である。
【図3】アームの基端部の連結構造の分解斜視図である。
【図4】図1の矢印Aで示す方向から見たアームの基端部の図である。
【図5】アームの中間部の連結構造の分解斜視図である。
【図6】図1の矢印Bで示す方向から見たアームの中間部の図である。
【図7】図1の口腔内吸引装置の吸引管の保持装置の動作を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の実施の形態1に係る口腔内吸引装置の吸引管の保持装置1を図面にしたがって説明する。
符号3はベースを示し、このベース3はY字状で後側脚部5と、一対の前側脚部7、9とを有している。後側脚部5はわずかに斜め下方に延びており、先端部が水平になっている。一対の前側脚部7、9はわずかに斜め下方に延びており、途中部分から水平に延びている。一対の前側脚部7、9は後側脚部5よりも長寸法となっていて、一対の前側脚部7、9へより倒れ難い構造になっている。後側脚部5の先端部、一対の前側脚部7、9の先端部にはキャスター11がそれぞれ取付けられている。一対の前側脚部7、9の先端部にはレバー13、設置部15等から成るストッパ機構12が設けられている。
【0016】
ベース3には上方向に延びる支柱17が支持されており、この支柱17の上端部には連結管19が取付けられている。この連結管19の外周面には図示しないネジ穴が形成されており、このネジ穴には押しネジ21が螺合されている。連結管19には上方から図示しない取付パイプが挿入されており、この取付パイプは連結管19に回動自在に支持されている。取付パイプにはボス部22を有する回動ベース23が固定されており、この回動ベース23は押しネジ21を締めることで任意の位置で固定することができる。
【0017】
符号29は支持ベースを示し、この支持ベース29はネジによって回動ベース23の上面に取付けられている。
図2に詳細に示すように支持ベース29は、背面と上面が開口するボックス状に形成されている。支持ベース29の前板30の左右両側には上端部から途中部分まで切り込みが形成され、途中部分で前方へ僅かに曲げられており、傾斜部32が形成されている。この傾斜部32の内側の面には図示しない弾性材が取り付けられており、この弾性材は、後述するロッド89、91が前方向へ回動した際に当接する位置に備えられている。
【0018】
支持ベース29の左右の側板35a、35bの上端部の背面開口側の角部には互いに対向する丸穴36、38が形成されている。丸穴38は丸穴36より大きい径寸法に形成されている。また、左右の側板35a、35bの前板30寄りの部位に互いに対向する丸穴40、42が形成されており、丸穴40と丸穴42は同じ径寸法に形成されている。
この支持ベース29には後述するアーム211等が備えられる。
【0019】
符号39は支持金具を示し、この支持金具39はほぼブーメラン形に形成された一対のサイドプレート41a、41bと、サイドプレート41a、41bどうしを連結する連結部44によって構成されている。サイドプレート41aとサイドプレート41bは互いに間隔をあけて対向して配置されている。
一対のサイドプレート41a、41bの先端部にはバネ掛け部43がそれぞれ設けられており、一対のバネ掛け部43は右側方と左側方に突出している。これらのバネ掛け部43には溝47がそれぞれ形成されている。
また、一対のサイドプレート41a、41bの屈曲部には互いに対向する丸穴45が形成され、更に基端部には互いに対向する丸穴46が形成されている。
【0020】
符号49、51、53は角柱状のロッドを示し、これらのロッド49、51、53の下端部と上端部とには丸穴55がそれぞれ形成されている。
符号57aは挿通穴56を有するワッシャを示す。ワッシャ57aについては同一構造のもので配置位置が異なる場合、57の後にb、c…のアルファベットを付して説明することとする。
符号59aはカラーを示し、このカラー59aについては同一構造のもので配置位置が異なる場合、59の後にb、c…のアルファベットを付して説明することとする。
【0021】
カラー59aの詳細な構造について説明する。
符号61は略六角柱状の筒部を示し、この筒部61には貫通穴62が形成されており、貫通穴62の内周面には雌ネジ63が形成されている。
また、筒部61には外面から貫通穴62へ貫通する雌ネジ穴64が形成されている。
符号68はボルトから成る突出部を示し、この突出部68の中心には、後述する支持軸66等が挿通される挿通穴67が形成されている。また突出部68の雄ネジ69は筒部61の雌ネジ63に螺合されており、突出部68を回すと、突出部68は軸方向へ動作するようになっている。即ち、突出部68は筒部61に一部が突出する状態で取り付けられ、且つ筒部61に対し相対的に軸方向へ動作自在になっている。
【0022】
従って、カラー59aは長さ寸法を変更でき、また雌ネジ穴64に螺合した押しネジ65を回して進行させて、押しネジ65を突出部68の雄ネジ69に押し当てれば、突出部68と筒部61とが相対的に軸方向へ動作しないように固定することができる。
付勢手段は筒部61の雌ネジ63と突出部68の雄ネジ69によって構成され、固定手段は雌ネジ穴64と押しネジ65によって構成されている。
【0023】
符号70、71は押圧ワッシャを示し、この押圧ワッシャ70、71は円盤部72と、この円盤部72に一体に形成されたボス部73と、円盤部72、ボス部73を貫通する挿通穴74とによって構成されている。
符号66は支持軸を示し、この支持軸66の一端部には雄ネジ66aが形成され、他端部にはレンチを差し込むための六角穴66bが形成されている。
符号75は付勢力調節手段としての調節ハンドルを示し、この調節ハンドル75は把持部76と、この把持部76に一体に形成されたボス部77、更にボス部77に形成された雌ネジ79とによって構成されている。
【0024】
符号81はスプリングホルダを示し、このスプリングホルダ81は円盤部82、この円盤部82に一体に形成されたボス部83、円盤部82に形成された円形凹部84及び円盤部82とボス部83を貫通する挿通穴85によって構成されている。ボス部83には付勢手段としてのコイルスプリング87の一端部が嵌められており、コイルスプリング87の他端部には押圧ワッシャ71のボス部73が嵌められる。
【0025】
図3において符号89、91は角柱状のロッドを示し、これらのロッド89、91の下端部と上端部には丸穴93がそれぞれ形成されている。ロッド89、91は互いに間隔をあけて配置される。ロッド89と支持金具39との間にはカラー59cが、支持金具39とロッド91との間にはカラー59dがそれぞれ備えられる。
符号94は支持軸を示し、この支持軸94は支持軸66と同様に雄ネジ94aと六角穴94bを有している。
【0026】
図2、図4に示すように、支持軸66は、支持ベース29の左側板35bの丸穴36、ワッシャ57aの挿通穴56、ロッド49の下端部の丸穴55、カラー59aの筒部61の貫通穴62、突出部68の挿通穴67、支持金具39のサイドプレート41aの丸穴45、ロッド51の下端部の丸穴55、支持金具39のサイドプレート41bの丸穴45、カラー59bの突出部68の挿通穴67、筒部61の貫通穴62、ロッド53の下端部の丸穴55、押圧ワッシャ70の挿通穴74、支持ベース29の右側板35aの丸穴38、スプリングホルダ81の挿通穴85および押圧ワッシャ71の挿通穴74に、この順で挿通されており、そして支持軸66の雄ネジ66aには調節ハンドル75の雌ネジ79が螺合されている。
【0027】
なお、押圧ワッシャ70のボス部73は、支持ベース29の右側板35aの丸穴38に挿通され、この先端部は右側板35aから突出しており、この突出した部分はスプリングホルダ81の円形凹部84に嵌っている。
ワッシャ57a、カラー59a、支持金具39、カラー59b、押圧ワッシャ70、押圧ワッシャ71およびスプリングボルダ81は被挿通部材であり、これらの部材は支持軸66に対し軸方向へ動作自在に通されている。
【0028】
符号99aは挿通穴101を有するワッシャを示す。このワッシャ99aについては同一構造のもので配置位置が異なる場合、99の後にb、c…のアルファベットを付して説明することとする。
図3、図4に示すように、支持軸94はワッシャ99aの挿通穴101、支持ベース29の左側板35bの丸穴40、ワッシャ57bの挿通穴56、ロッド89の下端部の丸穴93、カラー59cの筒部61の貫通穴62、突出部68の挿通穴67、支持金具39の一対のサイドプレート41a、41bの丸穴46、更にカラー59dの突出部68の挿通穴67、筒部61の貫通穴62、ロッド91の下端部の丸穴93、ワッシャ57cの挿通穴56、支持ベース29の右側板35aの丸穴42に、この順で挿通されており、この支持軸94の雄ネジ94a側が右側板35aから突出している。支持軸94の突出部分にはスプリングワッシャ103、ワッシャ99bが通されており、更に雄ネジ94aには袋ナット105が螺合されている。
ワッシャ99a、ワッシャ57b、カラー59c、支持金具39、カラー59d、ワッシャ57c、スプリングワッシャ103およびワッシャ99bは被挿通部材であり、これらの部材は支持軸94に対し軸方向へ動作自在に通されている。
【0029】
カラー59aは上述したように突出部68が筒部61に対し相対的に軸方向へ動作自在になっていて、その長さ寸法を変更できるので、筒部61がロッド49に圧接し、突出部68がサイドプレート41aに圧接するように長さ寸法を調整する。そして、その状態で雌ネジ穴64に螺合した押しネジ65を回して進行させて、押しネジ65を突出部68の雄ネジ69に押し当て、突出部68と筒部61とを固定する。
カラー59bについても同様にして筒部61がロッド53に圧接し、突出部68がサイドプレート41bに圧接するように長さ寸法を調整して、突出部68と筒部61とを固定する。
【0030】
また、カラー59cについても同様にして筒部61がロッド89に圧接し、突出部68がサイドプレート41aに圧接するように長さ寸法を調整して、突出部68と筒部61とを固定し、カラー59dについても同様にして筒部61がロッド91に圧接し、突出部68がサイドプレート41bに圧接するように長さ寸法を調整して、突出部68と筒部61とを固定する。
カラー59aの筒部61とロッド49との圧接部、突出部68とサイドプレート41aとの圧接部、カラー59bの筒部61とロッド53との圧接部、突出部68とサイドプレート41bとの圧接部、カラー59cの筒部61とロッド89との圧接部、突出部68とサイドプレート41aとの圧接部、カラー59dの筒部61とロッド91との圧接部、突出部68とサイドプレート41bとの圧接部に摩擦力が発生する。
ロッド49、51、53は丸穴55を貫通する支持軸66によって、ロッド89、91は丸穴93を貫通する支持軸94によって回動自在に支持されている。
【0031】
図1に示すようにロッド89、91のほぼ中間部にはバネ掛け支持軸107が渡設されている。このバネ掛け支持軸107には2本のコイルスプリング109の一端部が連結されており、他端部は支持金具39の溝47に入り込んだ状態で一対のバネ掛け部43にそれぞれ連結されている。
【0032】
図5において符号111aはカラーを示し、このカラー111aの中心には挿通穴113が形成されている。また、カラー111aはロッド49、51、53、89、91、後述するロッド149、151、153、155の一部分が嵌る形状、サイズの凹部115が形成されている。カラー117aはカラー111aより長さ寸法が大きく形成されており、挿通穴119と、凹部115と同様の凹部121を有している。
カラー111aについては同一構造のもので配置位置が異なる場合、111の後にb、c…のアルファベットを付して説明することとする。また、カラー117aについても同様とする。
【0033】
符号123a、123b一対の支持プレートを示し、この支持プレート123a、123bは互いに対向している。支持プレート123a、123bには1つの長穴125と3つの丸穴127、129、131が形成されており、長穴125側の上端部に切り欠き133が形成されている。
符号135はバネ掛け支持軸を示し、このバネ掛け支持軸135の両端部には溝137が形成され、更にこのバネ掛け支持軸135の中央部分は両端部より太い大径部139が形成されている。
【0034】
符号143は保持プレートを示し、この保持プレート143は支持プレート123a、123bの切り欠き133にぴったり嵌る高さ寸法に形成されている。保持プレート143の両端部には支持プレート123a、123bに嵌る溝144がそれぞれ形成されており、また保持プレート143の中央には雌ネジ145が形成されている。
符号146は調節ハンドルを示し、この調節ハンドル146は把持部146aと、この把持部146aに一体に形成されたボス部146b、更にボス部146bに設けられた雄ネジ146cとによって構成されている。
スプリング弾性力調節手段は、調節ハンドル146と保持プレート143の雌ネジ145とによって構成されている。
【0035】
符号149、151、153、155は図1において横方向へ延びるロッドを示し、ロッド149、151、153、155の基端部と先端部には丸穴157がそれぞれ形成されている。
符号158、159、160は支持軸を示し、これらの支持軸158、159、160は支持軸66と同様に雄ネジ158a、159a、160aと六角穴158b、159b、160bをそれぞれ有している。
【0036】
符号161は付勢力調節手段としての調節ハンドルを示し、この調節ハンドル161は把持部163と、この把持部163に一体に形成された大径のボス部164と、ボス部164に一体に形成された小径のボス部165と、更に把持部163、ボス部164、165に形成された雌ネジ167とによって構成されている。
符号171はスプリングホルダを示し、このスプリングホルダ171は円盤部173、この円盤部173に一体に形成されたボス部175及び円盤部173とボス部175を貫通する挿通穴177によって構成されている。ボス部175にはコイルスプリング87の一端部が嵌められており、このコイルスプリング87の他端部には調節ハンドル161の小径のボス部165が嵌められる。
【0037】
図5、図6に示すように、支持軸158はワッシャ99cの挿通穴101、カラー111aの挿通穴113、ロッド49の上端部の丸穴55、カラー117aの挿通穴119、支持プレート123aの丸穴127、ワッシャ57iの挿通穴56、ロッド51の上端部の丸穴55、ワッシャ57jの挿通穴56、更にもう一つの支持プレート123bの丸穴127、カラー117bの挿通穴119、ロッド53の上端部の丸穴55、カラー111bの挿通穴113、ワッシャ99dの挿通穴101に通されており、支持軸158の雄ネジ158aには袋ナット105が螺合されている。
【0038】
ロッド49の一部分にはカラー111aの凹部115とカラー117aの凹部121が嵌っており、このカラー117aの凹部121が形成された面とは反対側の面は支持プレート123aに当接している。
また、ロッド53の一部分にはカラー111bの凹部115とカラー117bの凹部121が嵌っており、このカラー117bの凹部121が形成された面とは反対側の面は支持プレート123bに当接している。
ロッド49、51、53は支持軸158によって支持プレート123a、123bに対し回動自在に支持されている。
【0039】
支持軸159は、ワッシャ57hの挿通穴56、ロッド89の上端部の丸穴93、カラー111cの挿通穴113、カラー111dの挿通穴113、ロッド149の基端部の丸穴157、カラー117cの挿通穴119、支持プレート123aの丸穴129、ワッシャ57dの挿通穴56、ロッド151の基端部の丸穴157、ワッシャ57eの挿通穴56、支持プレート123bの丸穴129、カラー117dの挿通穴119、ロッド153の基端部の丸穴157、カラー111eの挿通穴113、カラー111fの挿通穴113、ロッド91の上端部の丸穴93、ワッシャ57fの挿通穴56、スプリングホルダ171の挿通穴177に挿通されており、この支持軸159の雄ネジ159aには調節ハンドル161の雌ネジ167が螺合されている。
【0040】
ロッド89の一部分にはカラー111cの凹部115が嵌っており、ロッド149の一部分にはカラー111dの凹部115とカラー117cの凹部121が嵌っている。カラー111cとカラー111dは、平坦面(凹部115が形成されている面とは反対側の面)どうしが当接している。カラー117cは平坦面(凹部121が形成された面とは反対側の面)が支持プレート123aに当接している。
また、ロッド153の一部分にはカラー117dの凹部121とカラー111eの凹部115が嵌っており、ロッド91の一部分にはカラー111fの凹部115が嵌っている。カラー117dは支持プレート123bに当接しており、上記カラー111aとカラー111bと同様にカラー111eと111fは互いに当接している。
【0041】
ワッシャ57h、カラー111c、カラー111d、カラー117c、支持プレート123a、ワッシャ57d、ワッシャ57e、支持プレート123b、カラー117d、カラー111e、カラー111f、ワッシャ57f及びスプリングホルダ171が被挿通部材であり、これらの部材は支持軸159に対し軸方向へ動作自在に通されている。
ロッド89、91、149、151、153は支持軸159によって支持プレート123a、123bに対し回動自在に支持されている。
【0042】
支持軸160はワッシャ99eの挿通穴101、支持プレート123aの丸穴131、ワッシャ57iの挿通穴56、ロッド155の基端部の丸穴157、ワッシャ57gの挿通穴56、更にもう一つの支持プレート123bの丸穴131、ワッシャ99fの挿通穴101に挿通されており、この支持軸160の雄ネジ160aには袋ナット105が螺合されている。
ロッド155は支持軸160によって支持プレート123a、123bに対し回動自在に支持されている。
【0043】
バネ掛け支持軸135は一対の支持プレート123a、123bの長穴125に挿通され、その両端部が一対の支持プレート123a、123bから突出しており、バネ掛け支持軸135の溝137は支持プレート123a、123bの外側に位置している。
調節ハンドル146の雄ネジ146cは保持プレート143の雌ネジ145に螺合され、雄ネジ146cの先端部はバネ掛け支持軸135の大径部139に回動自在に取り付けられている。
【0044】
ロッド151のほぼ中間部の側面にはフランジを有するバネ掛け部201がそれぞれ設けられており、これらのバネ掛け部201にはコイルスプリング203の一端部がそれぞれ連結されている。コイルスプリング203の他端部は、溝137に入り込んだ状態でバネ掛け支持軸135に連結されている。
【0045】
符号205は連結金具を示し、この連結金具205は一対設けられており、連結金具205の基端部には図示しない二つの丸穴が形成されている。
符号207は支持軸としてのピンを示し、このピン207はロッド149の先端部の丸穴、連結金具205の基端部の丸穴、ロッド151の先端部の丸穴、もう一つの連結金具205の基端部の丸穴、ロッド153の先端部の丸穴に挿通されて備えられている。
ロッド149、151、153はピン207によって連結金具205に対し回動自在に支持されている。
【0046】
符号209は支持軸としてのピンを示し、このピン209は連結金具205の基端部の丸穴、ロッド155の先端部の丸穴157、もう一つの連結金具205の基端部の丸穴に挿通されて備えられている。
ロッド155はピン207によって連結金具205に対し回動自在に支持されている。
アーム211は支持金具39、ロッド49、51、53、89、91、149、151、153、155、支持軸66、94、158、159、160、支持プレート123a、123b、ピン207、209及び連結金具205によって構成されている。このアーム211は支持ベース29、回動ベース23等を介して支柱17に回動自在に支持されている。
【0047】
一対の連結金具205によってフレキシブルパイプ213の上端部が挟持されて固定されており、フレキシブルパイプ213の下端部にはボールジョイント215が備えられている。ボールジョイント215はフレキシブルパイプ213に連結された本体部217と、本体部217に備えられた押しネジ219と、本体部217に回動自在に支持されたボール221と、ボール221に一体に形成された軸223とから成っている。押しネジ219を締めるとボール221がロックされ、後述する吸引管Pを所望の角度で保持できるようになっている。
【0048】
ボールジョイント215の軸223の先端部には吸引管保持手段としてのピンチ225が取付けられており、このピンチ225には口腔内吸引装置の吸引管Pが挟持される。
符号227はレバーを示し、このレバー227は一対の連結金具205の先端部に固定されている。
【0049】
次に口腔内吸引装置の吸引管の保持装置1の使用方法について説明する。
図7(a)に示すようにコイルスプリング109はロッド89等の重みを受け、コイルスプリング203はロッド151等の重みを受けている。従って、これらのコイルスプリング109、203を弾性変形させながらアーム211を引き伸ばされた状態と折り畳まれた状態とに姿勢変更させることによって、比較的小さな力でアーム211を動かすことができる。
【0050】
口腔内吸引装置の吸引管の保持装置1のコイルスプリング203、コイルスプリング87の付勢力の調節方法について説明する。
まず、レバー227を持ってアーム211を使用頻度が高い姿勢の範囲の中間位置、例えばアーム211を図7(a)の姿勢と(b)の姿勢の範囲で使用する頻度が高い場合、アーム211を図7(a)の姿勢と(b)の中間位置となる状態とする。この状態で調節ハンドル146を回して保持プレート143の雌ネジ145に螺合する雄ネジ146cと共にバネ掛け支持軸135を長穴125内において進行後退させ、これによりコイルスプリング203の弾性力を、ロッド149、151、153、155、連結金具205、ボールジョイント215等の荷重より僅かに勝つ状態に調節する。すなわち、コイルスプリング203がロッド149、151、153、155、連結金具205、ボールジョイント215等をやや持ち上げる状態となるように、コイルスプリング203の弾性力を調節する。
【0051】
上記のようにコイルスプリング203がロッド149、151、153、155等をやや持ち上げる状態では、ロッド149はカラー111dの凹部115と117cの凹部121の図5において上側の内面に圧接させられてガタの発生が抑えられる。ロッド153についても同様にカラー111eの凹部115と117dの凹部121の図5において上側の内面に圧接させられてガタの発生が抑えられる。
【0052】
上述のようにコイルスプリング203がロッド149、151、153、155、連結金具205、ボールジョイント215等をやや持ち上げる状態となるように、コイルスプリング203の弾性力を調節してから、調節ハンドル161を回して、ロッド89、149等の回動動作の抵抗となる摩擦力の調節を行う。この摩擦力は例えばアーム211を図7(a)の姿勢と(b)の姿勢の範囲で動作させる際にコイルスプリング203の弾性力が変化しても、後述するようにロッド149、151、153、155等を回動させて、吸引管Pが所望の位置にくるように止めた際に、コイルスプリング203の弾性力によって、その止めた位置から動かない大きさとなるように調整する。すなわち、コイルスプリング203の弾性力が変化によってロッド149、151、153、155等が上記所望の位置から動くのを抑える大きさの摩擦力を発生できるように調節ハンドル161を回して、ロッド89、149等の回動動作の抵抗となる摩擦力の調節を行う。
【0053】
調節ハンドル161を操作することによって、次のようにして摩擦力が発生する。
調節ハンドル161を回して、調節ハンドル161をスプリングホルダ171の方向へ進行させると、ボス部164によってコイルスプリング87が押されて圧縮されてコイルスプリング87の付勢力が大きくなる。この付勢力はスプリングホルダ171、ワッシャ57f、ロッド91、カラー111f、カラー111e、ロッド153、カラー117d、支持プレート123b、ワッシャ57e、ロッド151、ワッシャ57d、支持プレート123a、カラー117c、ロッド149、カラー111d、カラー111c、ロッド89及びワッシャ57hの順で伝えられる。
【0054】
これにより、隣り合う各部材どうしが圧接させられて、各部材どうしの圧接部であるスプリングホルダ171の円盤部173とワッシャ57f、ワッシャ57fとロッド91、カラー111fとカラー111e、カラー117dと支持プレート123b等との各圧接部に、ロッド89、149等の回動動作の抵抗となる摩擦力が発生する。このように圧接部を複数設けているので、圧接面積を確保できて十分な摩擦力を得ることができる。
なお、調節ハンドル161をスプリングホルダ171から離れる方向へ後退させれば、上記付勢力は弱くなり、上記摩擦力は低下する。
【0055】
また、調節ハンドル75を回し、調節ハンドル161と同様にしてロッド89、149等の回動動作の抵抗となる摩擦力の調節を行う。
調節ハンドル75を操作することによって、次のようにして摩擦力が発生する。
調節ハンドル75を締めてスプリングホルダ81の方向へ進行させると、押圧ワッシャ71によってコイルスプリング87が押されて圧縮されてコイルスプリング87の付勢力が増大する。この付勢力は、スプリングホルダ81、に伝えられ、更にスプリングホルダ81の円盤部82、支持ベース29の右側板35a、押圧ワッシャ70、ロッド53、カラー59b、ロッド51、カラー59a、ロッド49、ワッシャ57aの順で伝えられる。
これにより、隣り合う各部材どうしが圧接させられて、各部材どうし圧接部であるスプリングホルダ81の円盤部82と支持ベース29の右側板35a、押圧ワッシャ70の円盤部72とロッド53、ロッド53とカラー59b、カラー59bとロッド51等の各圧接部にロッド49、51、53等の回動動作の抵抗となる摩擦力が発生する。このように、圧接部を複数設けているので、圧接面積を確保できて十分な摩擦力を得ることができる。
【0056】
また、ロッド49、51、53等を回動させるための操作を行うのに重い場合には、調節ハンドル75、161を回して、コイルスプリング87の付勢力を小さくして、摩擦力を小さくする。
【0057】
治療中に吸引管Pを位置変更する方法について説明する。
手でレバー227を引いてコイルスプリング109、203を弾性変形させながらアーム211を動かし、吸引管Pが所望の位置にきたところで止める。この状態では図7(b)に示すようにコイルスプリング109、203は伸びた状態となり、コイルスプリング109、203の弾性力はアーム211を動かす前よりも大きくなるが、前述したようにコイルスプリング87の付勢力によってカラー59a等をロッド49の側面等に圧接させて、ロッド49等の回動動作に対する摩擦力を増大させている。またコイルスプリング87の付勢力によって、カラー111c等をロッド89の側面等に圧接させて、ロッド89、149等の回動に対する摩擦力を増大させているので、この状態でレバー227から手を放してもアーム211はそのままの姿勢で保持される。
【0058】
このように、摩擦力によって吸引管Pの位置変更を行うためにアーム211を動かして止めたときに、アーム211が止めた位置から動いてしまうのを防止することができる。従って、吸引管Pを所望の位置にピタッと止めることができる。
【0059】
以上、本発明の実施の形態について詳述してきたが、具体的構成は、この実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計の変更などがあっても発明に含まれる。
上記実施の形態では、カラー59a等の長さ寸法を変更できるように筒部61と突出部68によってカラー59a等を構成したが、長さ寸法を変更できない構成としてもよい。
上記実施の形態では、付勢手段をコイルスプリング87によって構成したが、付勢手段を板バネ等によって構成してもよい。
また、カラー59a、111a、117a等の個数を適宜変更してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明は医療用装置の製造業に利用可能である。
【符号の説明】
【0061】
1…口腔内吸引装置の吸引管の保持装置 3…ベース
5…後側脚部 7、9…前側脚部 11…キャスター
13…レバー 15…設置部 17…支柱
19…連結管 21…押しネジ 22…ボス部
23…回動ベース 29…支持ベース 30…前板
32…傾斜部 35a、35b…左右の側板 36、38…丸穴
40、42…丸穴 39…支持金具
41a、41b…サイドプレート 43…バネ掛け部
44…連結部 45…丸穴 46…丸穴
47…溝 49、51、53…ロッド 55…丸穴
56…挿通穴
57a、57b、57c、57d、57e、57f、57g…ワッシャ
59a、59b、59c、59d…カラー
61…筒部 62…貫通穴 63…雌ネジ
64…雌ネジ穴 65…押しネジ
66…支持軸 66a…雄ネジ 66b…六角穴
67…挿通穴 68…突出部 69…雄ネジ
70、71…押圧ワッシャ 72…円盤部
73…ボス部 74…挿通穴 75…調節ハンドル
76…把持部 77…ボス部 79…雌ネジ
81…スプリングホルダ 82…円盤部 83…ボス部
84…円形凹部 85…挿通穴 87…コイルスプリング
89、91…ロッド 93…丸穴
94…支持軸 94a…雄ネジ 94b…六角穴
99a、99b、99c、99d、99e、99f…ワッシャ
101…挿通穴 103…スプリングワッシャ
105…袋ナット 107…バネ掛け支持軸
109…コイルスプリング
111a、111b、111c、111d、111e、111f…カラー
113…挿通穴 115…凹部
117a、117b、117c、117d…カラー
119…挿通穴
121…凹部 123a、123b…支持プレート 125…長穴
127、129、131…丸穴 133…切り欠き
135…バネ掛け支持軸 137…溝 139…大径部
143…保持プレート 144…溝 145…雌ネジ
146…調節ハンドル 146a…把持部
146b…ボス部 146c…雄ネジ
149、151、153、155…ロッド 157…丸穴
158、159、160…支持軸
158a、159a、160a…雄ネジ
158b、159b、160b…六角穴
161…調節ハンドル 163…把持部 164、165…ボス部
167…雌ネジ部 171…スプリングホルダ 173…円盤部
175…ボス部 177…挿通穴
201…バネ掛け部 203…コイルスプリング 205…連結金具
207、209…ピン 211…アーム
213…フレキシブルパイプ 215…ボールジョイント
217…本体部 219…押しネジ 221…ボール
223…軸 225…ピンチ 227…レバー
P…口腔内吸引装置の吸引管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
床面等に設置するベースと、前記ベースに支持された支柱と、前記支柱に回動自在に支持されたアームと、前記アームの先端部に設けられた口腔内吸引装置の吸引管を保持する吸引管保持手段とを有し、前記アームは複数のロッドと前記複数のロッドを貫通して回動自在に支持する支持軸とによって構成され、且つ前記複数のロッドの重みを受けて小さな力で動かすことを可能とするスプリングとを備えた口腔内吸引装置の吸引管の保持装置において、前記複数のロッドは支持軸の軸方向にも動作自在であり、前記支持軸には複数の被挿通部材が軸方向へ動作自在に通されており、且つ前記被挿通部材どうしと、被挿通部材とロッドの側面とを圧接させて摩擦力を発生させる付勢手段を備えたことを特徴とする口腔内吸引装置の吸引管の保持装置。
【請求項2】
請求項1に記載した口腔内吸引装置の吸引管の保持装置において、付勢手段の付勢力を調節する付勢力調節手段を備えたことを特徴とする口腔内吸引装置の吸引管の保持装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載した口腔内吸引装置の吸引管の保持装置において、被挿通部材は長さ寸法を変更できるものであることを特徴とする口腔内吸引装置の吸引管の保持装置。
【請求項4】
請求項3に記載した口腔内吸引装置の吸引管の保持装置において、被挿通部材は貫通穴が形成された筒部と、前記筒部に一部が突出する状態で筒部に対し相対的に軸方向へ動作自在に挿入され、且つ支持軸が挿通される挿通穴が形成された突出部と、前記突出部と筒部とを相対的に軸方向へ動作しない状態に固定できる固定手段とから成ることを特徴とする口腔内吸引装置の吸引管の保持装置。
【請求項5】
請求項4に記載した口腔内吸引装置の吸引管の保持装置において、付勢手段は筒部に形成された雌ネジと突出部に形成され前記雌ネジに螺合する雄ネジとによって構成されていることを特徴とする口腔内吸引装置の吸引管の保持装置。
【請求項6】
請求項1から5に記載した口腔内吸引装置の吸引管の保持装置において、スプリングの弾性力を調節するスプリング弾性力調節手段を具備したことを特徴とする口腔内吸引装置の吸引管の保持装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−160999(P2011−160999A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−27173(P2010−27173)
【出願日】平成22年2月10日(2010.2.10)
【出願人】(309005010)
【出願人】(507340913)アイセック・ナノ中部株式会社 (3)
【出願人】(500178360)株式会社東興 (2)
【Fターム(参考)】