説明

可動間仕切り装置

【課題】室内空間を間仕切るだけでなく、収納としても利用可能であり、しかも収納として利用したときに棚板を安定して取り付けることができ、構造が簡単で見栄えが良好な可動間仕切り装置を提供する。
【解決手段】この可動間仕切り装置は、複数の横溝32・・を有する複数の間仕切り壁6・・を備え、これら間仕切り壁6・・を室内空間1を間仕切る間仕切り状態としたときに、隣接する間仕切り壁6・・の横溝32・・が横方向に連続し、間仕切り壁6・・を収納利用状態としたときに、対向する間仕切り壁6・・の横溝32・・に棚板10の両側端部を差し込むことで、棚板10を取り付けることができるようになっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、主として住宅の室内空間を間仕切るとともに、収納としても利用することができる可動間仕切り装置に関する。
【背景技術】
【0002】
住宅の長寿命化が重要視される近年では、構造躯体等の高耐久化とともに、室内空間を臨機応変に変化させて、居住者のライフスタイルやライフステージの変化に柔軟に対応できる内装システムが求められている。そして、そのような内装システムの構築化に際して、室内空間を使用状況に応じて間仕切り壁によって間仕切ることができる可動間仕切り装置が利用されている。
【0003】
この種の可動間仕切り装置としては、複数の間仕切り壁を移動可能に設けて、室内空間を間仕切らないときには、複数の間仕切り壁を壁際に収容できるようにしたものが一般的である。しかしながら、このような可動間仕切り装置においては、室内空間を仕切るといった単独の機能しか有していないものがほとんどであって、機能性の向上が求められていた。
【0004】
そこで、単に室内空間を間仕切るだけでなく、収納としても利用可能とした可動間仕切り装置が提案されている。例えば特許文献1には、複数の間仕切り壁を天井レール及び床レールに沿って走行可能且つ水平方向に回転可能に設けて、それら間仕切り壁に直接棚板等を取り付けたり、間仕切り壁を天井レールと床レールに対して直交するように対向配置させて、これら対向配置した間仕切り壁間に跨って棚板等を取り付けることができるようにした可動間仕切り装置が開示されている。
【0005】
【特許文献1】特開2004-19388号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記の可動間仕切り装置では、間仕切り壁の壁体表面に縦方向に沿った支柱を取り付けて、この支柱に水平方向の棚板の端部を引っ掛けることによって、棚板を取り付けている。このため、棚板を取り付けたときには、棚板と支柱が互いに直交して、棚板の端部が支柱に部分的に支持された状態となり、棚板の取付強度が弱くて安定性に問題があった。また、棚板を安定して取り付けるために、別途ダボ等を使用すると、それだけ部品点数が多くなって構造が複雑になるといった不具合があった。さらに、複数の間仕切り壁の壁体を天井レール及び床レールに沿うように並設して室内空間を間仕切ったときには、これら壁体表面に壁体とは異質の支柱が無造作に露出するため、見栄えが悪いといった問題も生じていた。
【0007】
そこで、この発明は、上記の不具合を解消して、単に室内空間を間仕切るだけでなく、収納としても利用可能であり、しかも収納として利用したときに棚板を安定して取り付けることができ、構造が簡単で見栄えも良好な可動間仕切り装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、室内空間1の天井面2に設けられた天井レール3と、前記室内空間1の床面4に設けられた床レール5と、これら天井レール3と床レール5との間に跨って取り付けられ、これら天井レール3及び床レール5に沿って走行可能且つ水平方向に回転可能とされた複数の間仕切り壁6・・とを備え、前記複数の間仕切り壁6・・は、壁体7表面に上下方向に間隔をあけて複数の横溝32・・が夫々形成されていて、それら壁体7・・が前記天井レール3及び床レール5に沿うように並設されて前記室内空間1を間仕切る間仕切り状態と、少なくとも2枚の間仕切り壁6、6の壁体7、7が前記天井レール3及び床レール5からずれるようにして対向配置されて、それら壁体7、7間を収納部9とした収納利用状態とに切換可能とされ、前記間仕切り状態において、隣接する壁体7・・の横溝32・・が横方向に連続され、前記収納利用状態において、対向配置された壁体7、7の横溝32、32に棚板10の両側端部を差し込むようにして、前記収納部9に前記棚板10が取付可能とされている。
【0009】
また、前記収納利用状態において、対向配置された壁体7、7間に跨るようにして、前記天井レール3及び床レール5に沿った別の間仕切り壁6の壁体7が配置されて、これら壁体7・・の横溝32・・が略コ字状に連続され、この略コ字状の横溝32・・に前記棚板10の両側端部及び後端部を差し込むようにして、前記収納部9に前記棚板10が取付可能とされている。
【0010】
さらに、前記間仕切り壁6・・における壁体7の正面側表面及び背面側表面に、前記複数の横溝32・・が夫々形成され、その背面側表面の横溝32・・が正面側表面の横溝32・・の真裏に配置されている。
【0011】
さらにまた、前記間仕切り壁6・・は、その壁体7の上端略中央に設けられて、前記天井レール3に対して係脱可能とされた上側の中央軸部材11と、この上側の中央軸部材11に対応して前記壁体7の下端略中央に設けられて、前記床レール5に対して係脱可能とされた下側の中央軸部材12と、前記壁体7の上端端部に設けられて、前記天井レール3に対して係脱可能とされた上側の端部軸部材13と、この上側の端部軸部材13に対応して前記壁体7の下端端部に設けられて、前記床レール5に対して係脱可能とされた下側の端部軸部材14とを備え、前記間仕切り壁6・・は、前記上下の中央軸部材11、12を前記天井レール3と床レール5に係合するとともに、前記上下の端部軸部材13、14を前記天井レール3と床レール5から抜き出し、前記上下の中央軸部材11、12を中心として水平方向に回転可能とした第1回転姿勢と、前記上下の中央軸部材11、12を前記天井レール3と床レール5から抜き出すとともに、前記上下の端部軸部材13、14を前記天井レール3と床レール5に係合して、前記上下の端部軸部材13、14を中心として水平方向に回転可能とした第2回転姿勢とに切換可能とされている。
【0012】
また、前記間仕切り壁6・・における壁体7の下端に、複数のキャスター8・・が設けられ、これらキャスター8・・は、前記壁体7の前記天井レール3及び床レール5に沿った回転位置において前記床レール5上を走行可能とされ、前記壁体7の前記天井レール3及び床レール5からずれた回転位置において床面4上を走行可能とされている。
【発明の効果】
【0013】
この発明の可動間仕切り装置においては、複数の間仕切り壁が間仕切り状態と収納利用状態に切換可能とされているため、単に室内空間を間仕切るだけでなく、収納としても利用でき、機能性の向上を図ることができる。しかも、収納利用状態において、対向配置された壁体の横溝に水平方向の棚板の両側端部を差し込むことにより、棚板が取付可能になっている。このため、棚板を取り付けたときには、棚板の両側端部が広範囲に亘って支持された状態となり、別途ダボ等を使用しなくても、棚板を安定して取り付けることができ、構造も簡単になる。さらに、間仕切り状態において、隣接する壁体の横溝が横方向に連続して、これら壁体の表面全体に規則的な縞模様を形成することになり、見栄えも向上する。
【0014】
また、収納利用状態において、対向配置した壁体間に跨って別の間仕切り壁の壁体を配置して、略コ字状に連続した横溝を形成し、その略コ字状の横溝に棚板の両側端部及び後端部を差し込むことで、棚板を三方向から支持することができ、これにより棚板をより一層安定して取り付けることができる。
【0015】
さらにまた、間仕切り壁における壁体の正面側表面及び背面表面側に、複数の横溝を同じ位置に形成することで、間仕切り壁の正面側及び背面側の双方を利用して収納部を構成して、様々なバリエーションの収納形態を実現することができ、使用性の向上を図ることができる。さらに、間仕切り壁の正面側及び背面側の意匠性が統一されて、見栄えをより一層良好にすることができる。
【0016】
また、間仕切り壁を、上下の中央軸部材を中心として水平方向に回転可能とした第1回転姿勢と、上下の端部軸部材を中心として水平方向に回転可能とした第2回転姿勢とに切換可能とすることで、間仕切り壁を第1回転姿勢として天井レール及び床レールを挟んだ両空間に跨るように収納部を構成したり、間仕切り壁を第2回転姿勢として天井レールと床レールを挟んだ一方の空間に張り出すように収納部を構成することができる。これによって、様々なバリエーションの収容形態を実現することができ、使用性の向上を図ることができる。
【0017】
さらに、間仕切り壁の壁体の下端に、キャスターを設けることで、間仕切り壁の走行及び回転を円滑に行うことができ、操作性の向上を図ることができる。また、間仕切り状態及び収納利用状態において、これらキャスターによって壁体の荷重を分散させてバランス良く支えることができるので、安定性の向上を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
(第1実施形態)
この発明の第1実施形態に係る可動間仕切り装置は、図1に示すように、室内空間1の天井面2に設けられた天井レール3と、室内空間1の床面4に設けられた床レール5と、これら天井レール3と床レール5との間に跨って取り付けられ、これら天井レール3及び床レール5に沿って走行可能且つ水平方向に回転可能とされた複数の間仕切り壁6・・とを備えている。
【0019】
間仕切り壁6は、図1に示すように、略長方形状の壁体7と、その壁体7の上端略中央に設けられて、天井レール3に係合する上側の中央軸部材11と、この上側の中央軸部材11に対応して壁体7の下端略中央に設けられて、床レール5に係合する下側の中央軸部材12と、壁体7の上端両端部に設けられた突っ張り固定部材21、21と、壁体7の下端に設けられた複数のキャスター8・・とを備えている。
【0020】
壁体7は、方形枠状のフレームを石膏ボード等からなる一対の表面材31、31によって挟み込んで構成されている。そして、壁体7の正面側表面及び背面側表面すなわち表面材31、31には、上下方向に間隔をあけて複数の横溝32・・が夫々形成されている。これら横溝32・・は、断面略コ字状で、壁体7の幅方向全長に亘って互いに平行且つ等間隔に形成されている。また、背面側表面の横溝32・・が正面側表面の横溝32・・の真裏に配置されており、これによって間仕切り壁6の正面側及び背面側の形態が略同じになっている。
【0021】
上下の中央軸部材11、12は、ピン状に形成されており、それらは天井レール3及び床レール5に沿ってスライド可能とされ、また図2に示すように、間仕切り壁6の回転中心となる。なお、上側の中央軸部材11の上端部に図示しない略直方体状のブロック体を設けて、このブロック体を天井レール3にスライド可能に係合させることで、間仕切り壁6の走行時や回転時のガタツキを防止するようにしても良い。
【0022】
突っ張り固定部材21は、図1及び図3に示すように、壁体7の上端端部に上下動可能に取り付けられた軸部材22と、この軸部材22の上端に取り付けられた例えばゴム製の当接部材23とで構成されている。この突っ張り固定部材21は、壁体7の表面材31に設けられた操作孔33に図示しないドライバー等を差し込んで回転させることにより、軸部材22が上下動して、当接部材23が天井面2に対して当接離間するようになっている。
【0023】
突っ張り固定部材21の当接部材23が天井面2に当接しているときは、図1及び図4に示すように、間仕切り壁6を天井面2と床面4に跨って突っ張り固定することができ、突っ張り固定部材21の当接部材23が天井面2から離間しているときは、間仕切り壁6は走行可能且つ回転可能になる。
【0024】
キャスター8・・としては、図1に示すように、例えば物流の現場等で使用されるような高精度なボールキャスターが用いられている。キャスター8・・は、例えば合計6個用意されており、下側の中央軸部材12を挟むようにして左右3個ずつ等間隔になるように配置されている。従って、これら6個のキャスター8・・によって、壁体7の荷重を分散させてバランス良く支えることができる。
【0025】
そして、これらキャスター8・・は、図5に示すように、壁体7の天井レール3及び床レール5に沿った回転位置において床レール5上を走行可能とされ、図6に示すように、壁体7の天井レール3及び床レール5からずれた回転位置において床面4上を走行可能とされており、間仕切り壁6のスムーズで安定した走行及び回転を可能にしている。
【0026】
上記の可動間仕切り装置において、複数の間仕切り壁6・・は、それら壁体7・・が天井レール3及び床レール5に沿うように並設されて室内空間1を間仕切る間仕切り状態と、少なくとも2枚の間仕切り壁6、6の壁体7、7が、天井レール3及び床レール5からずれるようにして対向配置されて、それら壁体7、7間を収納部9とした収納利用状態とに切換可能とされている。
【0027】
具体的に、間仕切り状態においては、図7に示すように、複数の間仕切り壁6・・によって、室内空間1が天井レール3及び床レール5を挟んだ2つの空間1a、1bに区画されている。そして、間仕切り壁6・・の正面側及び背面側において、隣接する壁体7・・の横溝32・・が略一直線上に横方向に連続して規則的な縞模様を形成し、これにより、見栄えを良好に維持している。なお、突っ張り固定部材21、21によって、間仕切り壁6・・を天井レール3と床レール5に跨ってしっかりと固定することで、間仕切り状態を安定して維持することができる。
【0028】
一方、収納利用状態の具体例を図8に基づいて説明すると、複数の間仕切り壁6・・を上下の中央軸部材11、12を中心として回転させて、壁体7・・を天井レール3と床レール5に対して直交するように対向配置させることで、天井レール3及び床レール5を挟んだ2つの空間1a、1bに跨る一対の収納部9、9が隣接して構成されている。そして、これら対向配置された壁体7・・の中央部間に跨るようにして、天井レール3と床レール5に沿った別の間仕切り壁6、6の壁体7、7が配置されて、これら壁体7、7によって、各収納部9が一方の空間1aに開放する収納空間と他方の空間1bに開放する収納空間とに区画されている。すなわち、対向配置された壁体7・・を側板とし、それら壁体7・・間の壁体7、7を背板とした相対する2つの収納空間を有する収納部9、9が隣接して構成されている。
【0029】
各収納部9の収納空間においては、側板及び背板とした壁体7・・の横溝32・・が略コ字状に連続され、図9に示すように、水平に配された略長方形状の棚板10の両側端部及び後端部をその略全長に亘って差し込むようにして、各収納部9、9の収納空間に棚板10が取付可能とされている。この棚板10の取付状態においては、棚板10を三方向から支持することができ、棚板10を安定して取り付けることができる。しかも、このように棚板10を取り付けることで、収納部9、9を構成する間仕切り壁6・・の回転やガタツキも防止される。なお、突っ張り固定部材21、21によって間仕切り壁6・・を天井レール3と床レール5に跨ってしっかりと固定することで、収納利用状態を安定して維持することができる。
【0030】
収納利用状態としては、図8に示す状態だけに限定されるものではなく、例えば収納部9を1つのみ構成したり、3つ以上隣接して構成しても良い。また、図8に示す状態において、背板となる壁体7、7を配置せずに、各収納部9の収納空間を連通させるように構成しても良い。このとき、棚板10の取り付けに際しては、対向配置されて壁体7、7の横溝32、32に対して、棚板10の両側端部をその略全長に亘って差し込むことになるが、この場合でも棚板10の取付強度を良好に維持して安定した取り付けが可能となる。
【0031】
(第2実施形態)
第2実施形態に係る可動間仕切り装置の間仕切り壁6においては、図10に示すように、その壁体7の上端略中央に設けられて、天井レール3に対して係脱可能とされた上側の中央軸部材11と、この上側の中央軸部材11に対応して壁体7の下端略中央に設けられて、床レール5に対して係脱可能とされた下側の中央軸部材12と、壁体7の上端一端部に設けられて、天井レール3に対して係脱可能とされた上側の端部軸部材13と、この上側の端部軸部材13に対応して壁体7の下端一端部に設けられて、床レール5に対して係脱可能とされた下側の端部軸部材14とを備えている。なお、上下の中央軸部材11、12及び上下の端部軸部材13、14は、夫々がフランス落し機構等によって天井レール3及び床レール5に係脱可能とされているが、クランク機構やギヤ機構等を介して上下の軸部材同士を連動させるようにしても良い。また、壁体7の上端他端部には、突っ張り固定部材21が設けられ、壁体7の下端には、複数のキャスター8・・が設けられている。
【0032】
そして、間仕切り壁6は、図11に示すように、上下の中央軸部材11、12を天井レール3と床レール5に係合するとともに、上下の端部軸部材13、14を天井レール3と床レール5から抜き出し、上下の中央軸部材11、12を中心として水平方向に回転可能とした第1回転姿勢と、上下の中央軸部材11、12を天井レール3と床レール5から抜き出すとともに、上下の端部軸部材13、14を天井レール3と床レール5に係合して、上下の端部軸部材13、14を中心として水平方向に回転可能とした第2回転姿勢とに切換可能とされている。
【0033】
上記の可動間仕切り装置においては、第1実施形態の可動間仕切り装置と同様に、複数の間仕切り壁6・・が間仕切り状態と収納利用状態とに切換可能となっている。そして、収納利用状態においては、間仕切り壁6・・を第1回転姿勢とすることによって、上述した図8に示すように、天井レール3及び床レール5を挟んだ両空間1a、1bに跨るように収納部9、9を構成するだけでなく、間仕切り壁6・・を第2回転姿勢とすることによって、図12に示すように、一方の空間1bにのみ張り出すように収納部9、9を構成することができるようになっている。
【0034】
図12に示す収納利用状態においては、複数の間仕切り壁6・・を上下の端部軸部材13、14を中心として回転させて、それらの壁体7・・を天井レール3と床レール5に対して直交するように対向配置させることで、一方の空間1bにのみ張り出す一対の収納部9、9が隣接して構成されている。そして、これら対向配置された壁体7・・の一端部間に跨るようにして、天井レール3及び床レール5に沿った別の間仕切り壁6、6の壁体7、7が配置されている。すなわち、対向配置された壁体7・・を側板とし、それら壁体7・・間の壁体7、7を背板とした一方の空間1bに開放する収納空間を有する収納部9、9が隣接して構成されている。各収納部9の収納空間においては、側板及び背板とした壁体7・・の横溝32・・が略コ字状に連続され、この略コ字状の横溝32・・に水平に配された棚板10の両側端部及び後端部を差し込むようにしている。なお、収納利用状態としては、図8や図12に示す状態だけに限定されるものではなく、例えば図8や図12に示す状態において背板となる壁体7、7を配置せずに、各収納部9の収納空間を2つの空間1a、1bに開放させるように構成しても良い。また、図8に示す状態と図12に示す状態を適宜組合わせるようにしても良い。
【0035】
このように間仕切り壁6・・を第1回転姿勢としたり、第2回転姿勢とすることで、収納部9・・を柔軟に変化させることができ、様々なバリエーションの収納形態を実現することができる。その他の構成及び作用効果は、上記第1実施形態と同様であり、第1実施形態と同様の機能を有する部材については同符号を付してある。
【0036】
この発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で多くの変更及び修正を加え得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】この発明の第1実施形態に係る可動間仕切り装置における間仕切り壁の正面図である。
【図2】間仕切り壁の回転動作を示す図である。
【図3】突っ張り固定部材の斜視図である。
【図4】壁体が天井レール及び床レールからずれた回転位置にあるときの間仕切り壁の上端部付近を示す図である。
【図5】間仕切り壁の下端部中央付近を示す図である。
【図6】壁体が天井レール及び床レールからずれた回転位置にあるときの間仕切り壁の下端部中央付近を示す図である。
【図7】間仕切り壁の間仕切り状態を示す斜視図である。
【図8】同じく収納利用状態を示す斜視図である。
【図9】壁体の横溝に棚板の端部を差し込んだ状態を示す断面図である。
【図10】第2実施形態に係る可動間仕切り装置における間仕切り壁の正面図である。
【図11】間仕切り壁の回転動作を示す図である。
【図12】間仕切り壁の収納利用状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0038】
1・・室内空間、2・・天井面、3・・天井レール、4・・床面、5・・床レール、6・・間仕切り壁、7・・壁体、8・・キャスター、9・・収納部、10・・棚板、11・・上側の中央軸部材、12・・下側の中央軸部材、13・・上側の端部軸部材、14・・下側の端部軸部材、32・・横溝

【特許請求の範囲】
【請求項1】
室内空間(1)の天井面(2)に設けられた天井レール(3)と、前記室内空間(1)の床面(4)に設けられた床レール(5)と、これら天井レール(3)と床レール(5)との間に跨って取り付けられ、これら天井レール(3)及び床レール(5)に沿って走行可能且つ水平方向に回転可能とされた複数の間仕切り壁(6)・・とを備え、前記複数の間仕切り壁(6)・・は、壁体(7)表面に上下方向に間隔をあけて複数の横溝(32)・・が夫々形成されていて、それら壁体(7)・・が前記天井レール(3)及び床レール(5)に沿うように並設されて前記室内空間(1)を間仕切る間仕切り状態と、少なくとも2枚の間仕切り壁(6)(6)の壁体(7)(7)が前記天井レール(3)及び床レール(5)からずれるようにして対向配置されて、それら壁体(7)(7)間を収納部(9)とした収納利用状態とに切換可能とされ、前記間仕切り状態において、隣接する壁体(7)・・の横溝(32)・・が横方向に連続され、前記収納利用状態において、対向配置された壁体(7)(7)の横溝(32)(32)に棚板(10)の両側端部を差し込むようにして、前記収納部(9)に前記棚板(10)が取付可能とされたことを特徴とする可動間仕切り装置。
【請求項2】
前記収納利用状態において、対向配置された壁体(7)(7)間に跨るようにして、前記天井レール(3)及び床レール(5)に沿った別の間仕切り壁(6)の壁体(7)が配置されて、これら壁体(7)・・の横溝(32)・・が略コ字状に連続され、この略コ字状の横溝(32)・・に前記棚板(10)の両側端部及び後端部を差し込むようにして、前記収納部(9)に前記棚板(10)が取付可能とされた請求項1記載の可動間仕切り装置。
【請求項3】
前記間仕切り壁(6)・・における壁体(7)の正面側表面及び背面側表面に、前記複数の横溝(32)・・が夫々形成され、その背面側表面の横溝(32)・・が正面側表面の横溝(32)・・の真裏に配置されている請求項1又は2記載の可動間仕切り装置。
【請求項4】
前記間仕切り壁(6)・・は、その壁体(7)の上端略中央に設けられて、前記天井レール(3)に対して係脱可能とされた上側の中央軸部材(11)と、この上側の中央軸部材(11)に対応して前記壁体(7)の下端略中央に設けられて、前記床レール(5)に対して係脱可能とされた下側の中央軸部材(12)と、前記壁体(7)の上端端部に設けられて、前記天井レール(3)に対して係脱可能とされた上側の端部軸部材(13)と、この上側の端部軸部材(13)に対応して前記壁体(7)の下端端部に設けられて、前記床レール(5)に対して係脱可能とされた下側の端部軸部材(14)とを備え、前記間仕切り壁(6)・・は、前記上下の中央軸部材(11)(12)を前記天井レール(3)と床レール(5)に係合するとともに、前記上下の端部軸部材(13)(14)を前記天井レール(3)と床レール(5)から抜き出し、前記上下の中央軸部材(11)(12)を中心として水平方向に回転可能とした第1回転姿勢と、前記上下の中央軸部材(11)(12)を前記天井レール(3)と床レール(5)から抜き出すとともに、前記上下の端部軸部材(13)(14)を前記天井レール(3)と床レール(5)に係合して、前記上下の端部軸部材(13)(14)を中心として水平方向に回転可能とした第2回転姿勢とに切換可能とされている請求項1乃至3のいずれかに記載の可動間仕切り装置。
【請求項5】
前記間仕切り壁(6)・・における壁体(7)の下端に、複数のキャスター(8)・・が設けられ、これらキャスター(8)・・は、前記壁体(7)の前記天井レール(3)及び床レール(5)に沿った回転位置において前記床レール(5)上を走行可能とされ、前記壁体(7)の前記天井レール(3)及び床レール(5)からずれた回転位置において床面(4)上を走行可能とされている請求項1乃至4のいずれかに記載の可動間仕切り装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−30276(P2009−30276A)
【公開日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−193451(P2007−193451)
【出願日】平成19年7月25日(2007.7.25)
【出願人】(000198787)積水ハウス株式会社 (748)
【Fターム(参考)】