可溶性MHC複合体とその利用法
【課題】主要組織適合性抗原複合体(MHC)分子の新規な複合体およびかかる複合体の用途を提供する。
【解決手段】クラスIIβ2鎖修飾、たとえば基本的には完全長のクラスIIβ2鎖の欠失を含む、単鎖MHCクラスII複合体。もう一つの態様においては、免疫グロブリン定常鎖またはフラグメントを含む、単鎖MHCクラスII。さらに、少なくとも一つの単鎖MHCクラスII分子を含んでいるポリスペシフィックなMHC複合体。該MHC複合体は:1)T細胞受容体アンタゴニストおよび部分アゴニストであるペプチドを含めた、選択されたT細胞の活性を調節するペプチドの同定および単離のためのインヴィトロにおけるスクリーン、および2)哺乳類において免疫応答を抑制または誘導するための方法、を含む種々の適用に有用である。
【解決手段】クラスIIβ2鎖修飾、たとえば基本的には完全長のクラスIIβ2鎖の欠失を含む、単鎖MHCクラスII複合体。もう一つの態様においては、免疫グロブリン定常鎖またはフラグメントを含む、単鎖MHCクラスII。さらに、少なくとも一つの単鎖MHCクラスII分子を含んでいるポリスペシフィックなMHC複合体。該MHC複合体は:1)T細胞受容体アンタゴニストおよび部分アゴニストであるペプチドを含めた、選択されたT細胞の活性を調節するペプチドの同定および単離のためのインヴィトロにおけるスクリーン、および2)哺乳類において免疫応答を抑制または誘導するための方法、を含む種々の適用に有用である。
Notice: Undefined index: DEJ in /mnt/www/gzt_disp.php on line 298
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ペプチド結合の溝と、少なくとも一つのアミノ酸の置換または欠失を含んでいるクラスIIβ2鎖とからなる空のsc−MHCクラスII分子。
【請求項2】
免疫グロブリンL鎖定常領域、またはそのフラグメントをさらに含んでいる請求項1に記載の空のsc−MHCクラスII分子。
【請求項3】
ペプチド結合の溝と、共有結合により連結された免疫グロブリンL鎖定常領域またはそのフラグメントとを含んでいる空のsc−MHCクラスII分子。
【請求項4】
請求項1、2、または3のいずれかに記載の空のsc−MHCクラスII分子を、提示のペプチドと、前記提示のペプチドと前記空のMHC分子との間に複合体が形成される条件下に接触させることにより産生される、装填されたsc−MHC分子。
【請求項5】
組換えにより融合された提示のペプチドと、少なくとも一つのアミノ酸の置換または欠失を含んでいるクラスIIβ2鎖とを含んでいるsc−MHCクラスII融合タンパク質。
【請求項6】
免疫グロブリンL鎖定常領域、またはそのフラグメントをさらに含んでいる請求項5に記載のsc−MHCクラスII融合タンパク質。
【請求項7】
組換えにより融合された提示のペプチドと、共有結合により連結された免疫グロブリンL鎖定常領域またはフラグメントとを含んでいるsc−MHCクラスII融合タンパク質。
【請求項8】
ペプチド結合の溝を含んでいる空のsc−MHCクラスII分子であって、前記分子が共有結合により順に連結された:
a)MHCクラスIIβ1鎖か、またはその提示のペプチド結合部分と、
b)少なくとも一つのアミノ酸置換または欠失をふくんでいるクラスIIβ2鎖と、
c)ペプチドリンカー配列、および
d)MHCクラスIIα1α2鎖か、またはその提示のペプチド結合部分、
を含むことを特徴とする分子。
【請求項9】
前記クラスIIβ2鎖アミノ酸欠失が基本的に前記クラスIIβ2全鎖であることを特徴とする、請求項8に記載の空のsc−MHCクラスII分子。
【請求項10】
前記MHCクラスIIα1α2鎖か、またはその提示のペプチド結合部分に共有結合により連結された、免疫グロブリンL鎖定常領域フラグメントをさらに含むことを特徴とする、請求項9に記載の空のsc−MHCクラスII分子。
【請求項11】
ペプチド結合の溝を含んでいる空のsc−MHCクラスII分であって、前記分子が共有結合により順に連結された:
a)MHCクラスIIβ1β2鎖か、またはその提示のペプチド結合部分と、
b)ペプチドリンカー配列と、
c)MHCクラスIIα1α2鎖か、またはその提示のペプチド結合部分、および
d)免疫グロブリンL鎖定常領域フラグメント、
を含むことを特徴とする分子。
【請求項12】
前記免疫グロブリンL鎖定常領域フラグメントが、マウスまたはヒトのCκ鎖であることを特徴とする、請求項11に記載の空のsc−MHCクラスII分子。
【請求項13】
前記免疫グロブリンL鎖定常領域フラグメントが、マウスまたはヒトのCλ鎖であることを特徴とする、請求項11に記載の空のsc−MHCクラスII分子。
【請求項14】
請求項8、または11に記載の空のsc−MHCクラスII分子を、提示のペプチドと、前記提示のペプチドと前記空のMHCクラスII分子との間に複合体が形成される条件下に接触させることにより産生される、装填されたsc−MHC分子。
【請求項15】
ペプチド結合の溝を含んでいるsc−MHCクラスII融合分子であって、前記sc−MHCクラスII融合分子が共有結合により順に連結された:
a)提示のペプチドと、
b)MHCクラスIIβ1鎖か、またはその提示のペプチド結合部分と、
c)少なくとも一つのアミノ酸置換または欠失を含んでいるクラスIIβ2鎖と、
d)ペプチドリンカー配列;および
e)MHCクラスIIα1α2鎖か、またはその提示のペプチド結合部分、
を含むことを特徴とする分子。
【請求項16】
前記クラスIIβ2鎖の欠失が、前記クラスIIβ2鎖の少なくとも2、5、10、25、50、60、70、80、90、またはそれより多いアミノ酸の欠失を含むことを特徴とする、請求項15に記載のsc−MHCクラスII融合分子。
【請求項17】
前記クラスIIβ2鎖アミノ酸欠失が基本的に前記クラスIIβ2全鎖であることを特徴とする、請求項16に記載のsc−MHCクラスII分子。
【請求項18】
前記クラスIIβ2鎖の置換が、前記クラスIIβ2鎖の少なくとも2、5、10、25、50、60、70、80、90、またはそれより多いアミノ酸の置換を含むことを特徴とする、請求項15に記載のsc−MHCクラスII融合分子。
【請求項19】
前記クラスIIβ2鎖の置換が、Cys117からSer117への置換を含むことを特徴とする、請求項18に記載のsc−MHCクラスII融合分子。
【請求項20】
前記MHCクラスIIα1α2鎖か、またはその提示のペプチド 結合部分に共有結合により連結された、免疫グロブリンL鎖定常領域フラグメントをさらに含むことを特徴とする、請求項15に記載のsc−MHCクラスII融合分子。
【請求項21】
ペプチド結合の溝を含んでいるsc−MHCクラスII融合分子であって、前記融合分子が共有結合により順に連結された:
a)提示のペプチド と、
b)MHCクラスIIβ1β2鎖か、またはその提示のペプチド結合部分と、
c)ペプチドリンカー配列と、
d)MHCクラスIIα1α2鎖か、またはその提示のペプチド結合部分、および
e)免疫グロブリンL鎖定常領域(Ig-CL)またはフラグメント、
を含むことを特徴とする分子。
【請求項22】
前記免疫グロブリンL鎖定常領域フラグメントが、マウスまたはヒトのCκ鎖であることを特徴とする、請求項21に記載のsc−MHCクラスII融合分子。
【請求項23】
前記免疫グロブリンL鎖定常領域フラグメントが、マウスまたはヒトのCλ鎖であることを特徴とする、請求項21に記載の空のsc−MHCクラスII分子。
【請求項24】
前記免疫グロブリンL鎖定常領域(Ig-CL)フラグメントが、約80から130、90から120、または100から110の間のアミノ酸長であることを特徴とする、請求項22または23に記載のsc−MHCクラスII融合分子。
【請求項25】
空のポリスペシフィックなMHC複合体であって、以下の一般式:
【化2】
(式中、
a) Aは少なくとも一つの空のsc−MHCクラスII分子であり、
b) B1、B2は各々無関係に同じかまたは異なる連結分子であり、
c) C1、C2は各々無関係に同じかまたは異なるエフェクター分子、あるいは−Hであり;さらに
d) Dは少なくとも一つの空のsc−MHCクラスII分子か、リガンド結合分子か、または−Hを表す)
のsc−MHCクラスを含んでいることを特徴とする分子。
【請求項26】
ペプチド結合の溝を含んでいる空のsc−MHCクラスII分子を含んでいるポリスペシフィックなMHC複合体であって、前記複合体が式、A−B−Cか、B−A−Cか、またはA−C−Bによって表され、
Aは、少なくとも一つのsc−MHCクラスII分子であり、Bは連結分子であり、さらにCは、もし当該複合体がA−C−Bで表される時、-C-が−Hではないと仮定すれば、エフェクター分子かまたは−Hである、ことを特徴とする複合体。
【請求項27】
請求項25、または26に記載のポリスペシフィックなMHC複合体を、提示のペプチド と、前記提示のペプチド 少なくとも一つの前記空のsc−MHC分子クラスIIとの間に特異的な結合複合体が形成される条件下に接触させることにより産生される、装填されたポリスペシフィックなMHC複合体。
【請求項28】
ペプチド結合の溝をもつsc−MHCを含んでいる、ポリスペシフィックなMHC複合体融合分子であって、以下の一般式:
【化3】
(式中、
a) Aは、組換えにより融合された提示のペプチドを含んでいる、少なくとも一つのsc−MHCクラスII分子であり、
b) B1、B2は各々無関係に同じかまたは異なる連結分子であり、
c) C1、C2は各々無関係に同じかまたは異なるエフェクター分子、あるいは−Hであり;さらに
d) Dは、組換えにより融合された提示のペプチドを含んでいる少なくとも一つのsc−MHCクラスII分子か、リガンド結合分子か、または−Hを表す。)
で表されることを特徴とする分子。
【請求項29】
ペプチド結合の溝を含んでいるsc−MHCクラスII分子を含んでいるポリスペシフィックなMHC融合複合体であって、前記複合体が式、A−B−Cか、B−A−Cか、またはA−C−Bによって表され、Aは、組換えにより融合された提示のペプチド を含んでいる少なくとも一つのsc−MHCクラスII分子であり、Bは連結分子であり、さらにCは、もし当該複合体がA−C−Bで表される時、-C-が-Hではないと仮定すれば、エフェクター分子かまたは-Hである、ことを特徴とする複合体。
【請求項30】
請求項1、3、5、または7のいずれかに記載のsc−MHCクラスII分子をコード化しているDNAセグメント。
【請求項31】
請求項22および26に記載のポリスペシフィックなMHC分子の少なくとも一部をコード化しているDNAセグメント。
【請求項32】
請求項27に記載のDNAセグメントを含んでいるDNAベクター。
【請求項33】
請求項29に記載のDNAセグメントを含んでいるDNAベクター。
【請求項34】
β2クラスII修飾を含んでいるsc−MHCクラスII分子の製造法であって、
a)DNAベクターを含んでいる細胞を提供することであって、前記DNAベクターが、β2クラスII修飾を含んでいるsc−MHCクラスII分子をコード化しているDNA配列を含み、
b)前記細胞を、前記sc−MHCクラスII分子の発現が可能な条件下にある培地において培養すること;および
c)前記細胞または培地から、前記sc−MHCクラスII分子を精製すること、
を含む方法。
【請求項35】
前記β2クラスII鎖修飾を含んでいる前記sc−MHCクラスII分子が、請求項1、3、5、または7のいずれかにおいて列挙された前記sc−MHCクラスII分子であることを特徴とする請求項34に記載の方法。
【請求項36】
ポリスペシフィックなMHCクラスII複合体の製造法であって、
a)一つまたはそれより多いDNAベクターを含んでいる細胞を提供することであって、前記ベクターが、ポリスペシフィックなMHC複合体か、または連結分子と特異的に結合することができるその部分、をコード化しているDNA配列を含み、
b)前記細胞を、前記ポリスペシフィックなMHC分子の発現が可能な条件下にある培地において培養すること;および
c)前記細胞または培地から、前記ポリスペシフィックなMHC分子を精製すること、
を含む方法。
【請求項37】
請求項4、5、7、17、または28のいずれかに記載のsc−MHC複合体の有効量を哺乳類に投与することを含む、哺乳類において免疫応答を抑制する方法。
【請求項1】
ペプチド結合の溝と、少なくとも一つのアミノ酸の置換または欠失を含んでいるクラスIIβ2鎖とからなる空のsc−MHCクラスII分子。
【請求項2】
免疫グロブリンL鎖定常領域、またはそのフラグメントをさらに含んでいる請求項1に記載の空のsc−MHCクラスII分子。
【請求項3】
ペプチド結合の溝と、共有結合により連結された免疫グロブリンL鎖定常領域またはそのフラグメントとを含んでいる空のsc−MHCクラスII分子。
【請求項4】
請求項1、2、または3のいずれかに記載の空のsc−MHCクラスII分子を、提示のペプチドと、前記提示のペプチドと前記空のMHC分子との間に複合体が形成される条件下に接触させることにより産生される、装填されたsc−MHC分子。
【請求項5】
組換えにより融合された提示のペプチドと、少なくとも一つのアミノ酸の置換または欠失を含んでいるクラスIIβ2鎖とを含んでいるsc−MHCクラスII融合タンパク質。
【請求項6】
免疫グロブリンL鎖定常領域、またはそのフラグメントをさらに含んでいる請求項5に記載のsc−MHCクラスII融合タンパク質。
【請求項7】
組換えにより融合された提示のペプチドと、共有結合により連結された免疫グロブリンL鎖定常領域またはフラグメントとを含んでいるsc−MHCクラスII融合タンパク質。
【請求項8】
ペプチド結合の溝を含んでいる空のsc−MHCクラスII分子であって、前記分子が共有結合により順に連結された:
a)MHCクラスIIβ1鎖か、またはその提示のペプチド結合部分と、
b)少なくとも一つのアミノ酸置換または欠失をふくんでいるクラスIIβ2鎖と、
c)ペプチドリンカー配列、および
d)MHCクラスIIα1α2鎖か、またはその提示のペプチド結合部分、
を含むことを特徴とする分子。
【請求項9】
前記クラスIIβ2鎖アミノ酸欠失が基本的に前記クラスIIβ2全鎖であることを特徴とする、請求項8に記載の空のsc−MHCクラスII分子。
【請求項10】
前記MHCクラスIIα1α2鎖か、またはその提示のペプチド結合部分に共有結合により連結された、免疫グロブリンL鎖定常領域フラグメントをさらに含むことを特徴とする、請求項9に記載の空のsc−MHCクラスII分子。
【請求項11】
ペプチド結合の溝を含んでいる空のsc−MHCクラスII分であって、前記分子が共有結合により順に連結された:
a)MHCクラスIIβ1β2鎖か、またはその提示のペプチド結合部分と、
b)ペプチドリンカー配列と、
c)MHCクラスIIα1α2鎖か、またはその提示のペプチド結合部分、および
d)免疫グロブリンL鎖定常領域フラグメント、
を含むことを特徴とする分子。
【請求項12】
前記免疫グロブリンL鎖定常領域フラグメントが、マウスまたはヒトのCκ鎖であることを特徴とする、請求項11に記載の空のsc−MHCクラスII分子。
【請求項13】
前記免疫グロブリンL鎖定常領域フラグメントが、マウスまたはヒトのCλ鎖であることを特徴とする、請求項11に記載の空のsc−MHCクラスII分子。
【請求項14】
請求項8、または11に記載の空のsc−MHCクラスII分子を、提示のペプチドと、前記提示のペプチドと前記空のMHCクラスII分子との間に複合体が形成される条件下に接触させることにより産生される、装填されたsc−MHC分子。
【請求項15】
ペプチド結合の溝を含んでいるsc−MHCクラスII融合分子であって、前記sc−MHCクラスII融合分子が共有結合により順に連結された:
a)提示のペプチドと、
b)MHCクラスIIβ1鎖か、またはその提示のペプチド結合部分と、
c)少なくとも一つのアミノ酸置換または欠失を含んでいるクラスIIβ2鎖と、
d)ペプチドリンカー配列;および
e)MHCクラスIIα1α2鎖か、またはその提示のペプチド結合部分、
を含むことを特徴とする分子。
【請求項16】
前記クラスIIβ2鎖の欠失が、前記クラスIIβ2鎖の少なくとも2、5、10、25、50、60、70、80、90、またはそれより多いアミノ酸の欠失を含むことを特徴とする、請求項15に記載のsc−MHCクラスII融合分子。
【請求項17】
前記クラスIIβ2鎖アミノ酸欠失が基本的に前記クラスIIβ2全鎖であることを特徴とする、請求項16に記載のsc−MHCクラスII分子。
【請求項18】
前記クラスIIβ2鎖の置換が、前記クラスIIβ2鎖の少なくとも2、5、10、25、50、60、70、80、90、またはそれより多いアミノ酸の置換を含むことを特徴とする、請求項15に記載のsc−MHCクラスII融合分子。
【請求項19】
前記クラスIIβ2鎖の置換が、Cys117からSer117への置換を含むことを特徴とする、請求項18に記載のsc−MHCクラスII融合分子。
【請求項20】
前記MHCクラスIIα1α2鎖か、またはその提示のペプチド 結合部分に共有結合により連結された、免疫グロブリンL鎖定常領域フラグメントをさらに含むことを特徴とする、請求項15に記載のsc−MHCクラスII融合分子。
【請求項21】
ペプチド結合の溝を含んでいるsc−MHCクラスII融合分子であって、前記融合分子が共有結合により順に連結された:
a)提示のペプチド と、
b)MHCクラスIIβ1β2鎖か、またはその提示のペプチド結合部分と、
c)ペプチドリンカー配列と、
d)MHCクラスIIα1α2鎖か、またはその提示のペプチド結合部分、および
e)免疫グロブリンL鎖定常領域(Ig-CL)またはフラグメント、
を含むことを特徴とする分子。
【請求項22】
前記免疫グロブリンL鎖定常領域フラグメントが、マウスまたはヒトのCκ鎖であることを特徴とする、請求項21に記載のsc−MHCクラスII融合分子。
【請求項23】
前記免疫グロブリンL鎖定常領域フラグメントが、マウスまたはヒトのCλ鎖であることを特徴とする、請求項21に記載の空のsc−MHCクラスII分子。
【請求項24】
前記免疫グロブリンL鎖定常領域(Ig-CL)フラグメントが、約80から130、90から120、または100から110の間のアミノ酸長であることを特徴とする、請求項22または23に記載のsc−MHCクラスII融合分子。
【請求項25】
空のポリスペシフィックなMHC複合体であって、以下の一般式:
【化2】
(式中、
a) Aは少なくとも一つの空のsc−MHCクラスII分子であり、
b) B1、B2は各々無関係に同じかまたは異なる連結分子であり、
c) C1、C2は各々無関係に同じかまたは異なるエフェクター分子、あるいは−Hであり;さらに
d) Dは少なくとも一つの空のsc−MHCクラスII分子か、リガンド結合分子か、または−Hを表す)
のsc−MHCクラスを含んでいることを特徴とする分子。
【請求項26】
ペプチド結合の溝を含んでいる空のsc−MHCクラスII分子を含んでいるポリスペシフィックなMHC複合体であって、前記複合体が式、A−B−Cか、B−A−Cか、またはA−C−Bによって表され、
Aは、少なくとも一つのsc−MHCクラスII分子であり、Bは連結分子であり、さらにCは、もし当該複合体がA−C−Bで表される時、-C-が−Hではないと仮定すれば、エフェクター分子かまたは−Hである、ことを特徴とする複合体。
【請求項27】
請求項25、または26に記載のポリスペシフィックなMHC複合体を、提示のペプチド と、前記提示のペプチド 少なくとも一つの前記空のsc−MHC分子クラスIIとの間に特異的な結合複合体が形成される条件下に接触させることにより産生される、装填されたポリスペシフィックなMHC複合体。
【請求項28】
ペプチド結合の溝をもつsc−MHCを含んでいる、ポリスペシフィックなMHC複合体融合分子であって、以下の一般式:
【化3】
(式中、
a) Aは、組換えにより融合された提示のペプチドを含んでいる、少なくとも一つのsc−MHCクラスII分子であり、
b) B1、B2は各々無関係に同じかまたは異なる連結分子であり、
c) C1、C2は各々無関係に同じかまたは異なるエフェクター分子、あるいは−Hであり;さらに
d) Dは、組換えにより融合された提示のペプチドを含んでいる少なくとも一つのsc−MHCクラスII分子か、リガンド結合分子か、または−Hを表す。)
で表されることを特徴とする分子。
【請求項29】
ペプチド結合の溝を含んでいるsc−MHCクラスII分子を含んでいるポリスペシフィックなMHC融合複合体であって、前記複合体が式、A−B−Cか、B−A−Cか、またはA−C−Bによって表され、Aは、組換えにより融合された提示のペプチド を含んでいる少なくとも一つのsc−MHCクラスII分子であり、Bは連結分子であり、さらにCは、もし当該複合体がA−C−Bで表される時、-C-が-Hではないと仮定すれば、エフェクター分子かまたは-Hである、ことを特徴とする複合体。
【請求項30】
請求項1、3、5、または7のいずれかに記載のsc−MHCクラスII分子をコード化しているDNAセグメント。
【請求項31】
請求項22および26に記載のポリスペシフィックなMHC分子の少なくとも一部をコード化しているDNAセグメント。
【請求項32】
請求項27に記載のDNAセグメントを含んでいるDNAベクター。
【請求項33】
請求項29に記載のDNAセグメントを含んでいるDNAベクター。
【請求項34】
β2クラスII修飾を含んでいるsc−MHCクラスII分子の製造法であって、
a)DNAベクターを含んでいる細胞を提供することであって、前記DNAベクターが、β2クラスII修飾を含んでいるsc−MHCクラスII分子をコード化しているDNA配列を含み、
b)前記細胞を、前記sc−MHCクラスII分子の発現が可能な条件下にある培地において培養すること;および
c)前記細胞または培地から、前記sc−MHCクラスII分子を精製すること、
を含む方法。
【請求項35】
前記β2クラスII鎖修飾を含んでいる前記sc−MHCクラスII分子が、請求項1、3、5、または7のいずれかにおいて列挙された前記sc−MHCクラスII分子であることを特徴とする請求項34に記載の方法。
【請求項36】
ポリスペシフィックなMHCクラスII複合体の製造法であって、
a)一つまたはそれより多いDNAベクターを含んでいる細胞を提供することであって、前記ベクターが、ポリスペシフィックなMHC複合体か、または連結分子と特異的に結合することができるその部分、をコード化しているDNA配列を含み、
b)前記細胞を、前記ポリスペシフィックなMHC分子の発現が可能な条件下にある培地において培養すること;および
c)前記細胞または培地から、前記ポリスペシフィックなMHC分子を精製すること、
を含む方法。
【請求項37】
請求項4、5、7、17、または28のいずれかに記載のsc−MHC複合体の有効量を哺乳類に投与することを含む、哺乳類において免疫応答を抑制する方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【公開番号】特開2009−213483(P2009−213483A)
【公開日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−114585(P2009−114585)
【出願日】平成21年5月11日(2009.5.11)
【分割の表示】特願2000−517730(P2000−517730)の分割
【原出願日】平成10年10月13日(1998.10.13)
【出願人】(504090190)アルター・バイオサイエンス・コーポレーション (8)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年5月11日(2009.5.11)
【分割の表示】特願2000−517730(P2000−517730)の分割
【原出願日】平成10年10月13日(1998.10.13)
【出願人】(504090190)アルター・バイオサイエンス・コーポレーション (8)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]